JP2016194488A - トルクセンサシステム及びステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】通信にかかる時間が長くなることを抑えることのできるトルクセンサシステム及びステアリング装置を提供する。
【解決手段】トルクセンサシステムは、トーションバーと、付与される磁気に応じた各デジタル値を出力する各検出部と、トーションバーの捩れ角に応じて各検出部に付与される磁気を変化させる磁気回路と、各検出部から出力される検出信号を送信する通信部と、検出信号に基づきトーションバーに付与されるトルク値を演算する制御装置とを備えている。そして、通信部は、検出信号を複数のフレームに分けて送信するとともに、今回送信する検出信号について、前回送信した検出信号の各フレームの送信順と異なる送信順で送信する。
【選択図】図6
【解決手段】トルクセンサシステムは、トーションバーと、付与される磁気に応じた各デジタル値を出力する各検出部と、トーションバーの捩れ角に応じて各検出部に付与される磁気を変化させる磁気回路と、各検出部から出力される検出信号を送信する通信部と、検出信号に基づきトーションバーに付与されるトルク値を演算する制御装置とを備えている。そして、通信部は、検出信号を複数のフレームに分けて送信するとともに、今回送信する検出信号について、前回送信した検出信号の各フレームの送信順と異なる送信順で送信する。
【選択図】図6
Description
本発明は、トルクセンサシステム及びステアリング装置に関する。
センサICの一つとして、特許文献1に記載のセンサICがある。特許文献1に記載のセンサICは、2つのセンサと、A/D(アナログ/デジタル)変換部と、DSP(Digital Signal Processor)とを備えている。2つのセンサは、例えば磁気等の同一物理量をそれぞれ検出するとともに、検出した物理量に応じたアナログ値をそれぞれ出力する。A/D変換部は、2つのセンサからそれぞれ出力されるアナログ値をデジタル値に変換する。DSPは、A/D変換部により変換されたデジタル値に対して所定の演算処理を施す。センサICは、DSPにより演算処理されたデジタル値を、通信部を介して通信対象に送信する。
特許文献1に記載のセンサICを利用すれば、トーションバーの捻じれ量を検出するトルクセンサを構築することができる。トルクセンサは、例えば、車両の分野における運転者のステアリング操作を補助するステアリング装置の分野で広く用いられる。ただし、ステアリング装置の分野では、年々の処理の高度化によりトルクセンサに限らず車両内のセンサと制御部との間で通信される情報量が増加傾向にある。そのため、通信にかかる時間が長くなる懸念がある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、通信にかかる時間が長くなることを抑えることのできるトルクセンサシステム及びステアリング装置を提供することにある。
上記課題を解決するトルクセンサシステムは、トーションバーと、付与される磁気に応じたデジタル値を出力する検出部と、トーションバーの捩れ角に応じて検出部に付与される磁気を変化させる磁気回路と、検出部から出力されるデジタル値を送信する通信部と、通信部から出力されるデジタル値を受け取り、その受け取ったデジタル値に基づきトーションバーに付与されるトルク値を演算する演算部とを備えている。そして、通信部は、検出部から出力されるデジタル値を複数のフレームに分け、かつ、複数のフレームを所定の送信順で送信するとともに、所定の規則情報に従って複数のフレームの送信順を決定するように構成され、今回送信する複数のフレームについて、前回送信した複数のフレームの送信順と異なる送信順で送信するようにしている。
上記構成によれば、演算部が受け取るデジタル値は、受け取る毎にビット情報の並びが異なりうる。ただし、通信部が送信するフレームでは、データビットにおいてビット情報が「0」又は「1」に固着する固着異常が生じることがある。この場合、演算部は、前回受け取ったデジタル値と同一のビット情報が並んだフレームを順に受け取ることによって、固着異常が生じている可能性があることを判断することができる。それ以外の場合、演算部は、上記固着異常が生じていないこと、つまり更新された新たなデジタル値が通信部から送信されたことを判断することができる。
一般的には上記固着異常を検出するためにデジタル値を送信する都度、通信部によって更新されるカウンタの役割をなす情報がデジタル値に含まれているところ、デジタル値の送信毎にフレームの送信順を異ならせて送信する上記構成によりその必要がなくなる。したがって、上記カウンタの役割をなす情報をデジタル値に含ませる必要がない分、情報量を減少させることができ、その結果として通信にかかる時間が長くなることを抑えることができる。
こうしたトルクセンサシステムの具体例として、検出部には、トーションバーの捩れ角に応じて付与される磁気を検出する複数の検出部を含むものがある。この場合、通信部は、複数の検出部からそれぞれ出力される複数のデジタル値を一単位とした単位データとし、単位データを複数のフレームに分け、かつ、複数のフレームを所定の送信順で送信するとともに、単位データの送信毎に上記規則情報に従って複数のフレームの送信順を決定するように構成されることが好ましい。
上記構成によれば、演算部は、複数の検出部を含む場合であっても、前回受け取った単位データと同一のビット情報が並んだフレームを順に受け取る場合、固着異常の発生を判断することができる。それ以外の場合、演算部は、通信部から単位データとして上記固着異常が生じていないこと、つまり更新された新たな単位データが送信されていることを判断することができる。したがって、上述したように、上記カウンタの役割をなす情報を単位データに含ませる必要がない分、情報量を減少させることができる。
上記トルクセンサシステムにおいて、演算部は、上記規則情報を記憶しており、単位データを受け取る場合、該規則情報に基づき複数のフレームを並び替えて複数の検出部毎のデジタル値を復元することによって、トーションバーに付与されるトルク値をそれぞれ演算するとともに、複数の検出部毎に復元されるデジタル値に基づく値の和について単位データの妥当性を評価する評価部を有して構成されることが好ましい。
ここで、同一のトーションバーの捩れ角に応じて付与される磁気を検出する複数の検出部の間では、その配置等から通信部が送信する単位データが正常の場合、複数の検出部毎に復元されるデジタル値に基づく値の和は一定、もしくは所定範囲に収まる。一方、通信部が送信する単位データが異常の場合、複数の検出部毎に復元されるデジタル値に基づく値の和は所定範囲から逸脱する。これにより、複数の検出部毎に復元されるデジタル値に基づく値の和について単位データの妥当性を評価することができる。
つまり、上記構成によれば、演算部は、上記固着異常ではない偶然で前回受け取ったデジタル値と同一のビット情報が並んだフレームを受け取った場合、これが偶然であって上記固着異常ではない旨判断することができる。したがって、上記固着異常でないのに上記固着異常と判断してしまう事態の発生を抑えることができる。
また、上記トルクセンサシステムにおいて、評価部は、単位データを受け取る場合、復元後の複数の検出部毎のデジタル値に基づく値のそれぞれについて単位データの妥当性を評価するように構成されることが好ましい。
トルクセンサシステムでは、検出対象の刻一刻と変化するトルクが検出されることから、通信部が送信する単位データが正常の場合、前回受け取ったデジタル値に対する復元後のデジタル値に基づく値の変化は所定範囲に収まる。一方、通信部が送信する単位データが異常の場合、前回受け取ったデジタル値に対する復元後のデジタル値に基づく値の変化は所定範囲から逸脱する。そのため、上記構成を採用することによって、復元後の検出部毎のデジタル値に基づく値のそれぞれについて単位データの妥当性をより好適に評価することができる。
また、上述のトルクセンサシステムと、上述のトルクセンサシステムのトーションバーが途中に設けられるステアリングシャフトと、ステアリングシャフトの操舵に基づき転舵輪を転舵させる操舵機構と、操舵機構に対して転舵力を発生させるモータと、トルクセンサシステムによってステアリングシャフトに生じたトルクを算出し、該算出したトルクに基づき転舵力を発生させるようにモータを制御する制御部とを備えたステアリング装置に具体化することもできる。
ステアリング装置の処理は、車両の走行中に逐一変化するステアリングシャフトの操舵等の車両状態に応じるべく、早い処理が要求される。そのため、トルクセンサシステムにおいても単位データ(デジタル値)の通信速度に制限がある。
その点、上記構成によれば、上述したカウンタの役割をなす情報を単位データ(デジタル値)に含ませる必要がない分、情報量を減少させることができ、その結果として通信にかかる時間が長くなることを抑えることができる。したがって、転舵力を的確に発生させること、その誤動作を的確に回避することが可能となる。
本発明によれば、通信にかかる時間が長くなることを抑えることができる。
以下、ステアリング装置に搭載されたトルクセンサシステムの一実施形態について説明する。本実施形態のステアリング装置は、モータにより操舵機構にアシスト力を付与するコラム型の電動パワーステアリング装置である。
図1に示すように、電動パワーステアリング装置1は、運転者のステアリングホイール11の操作に基づき転舵輪16を転舵させる操舵機構10と、モータ21により操舵機構10に転舵力となるアシスト力を付与するアシスト機構20と、モータ21の駆動を制御する制御部としての制御装置30とを備えている。
操舵機構10は、ステアリングホイール11に連結されたステアリングシャフト12を有している。ステアリングシャフト12は、ステアリングホイール11の側からコラムシャフト12a、インターミディエイトシャフト12b、及びピニオンシャフト12cが順に連結された構成からなる。ピニオンシャフト12cの下端部はラックアンドピニオン機構13を介してラックシャフト14に連結されている。操舵機構10では、運転者のステアリングホイール11の操作に伴いステアリングシャフト12が回転すると、その回転運動がラックアンドピニオン機構13を介してラックシャフト14の軸方向の往復直線運動に変換される。このラックシャフト14の軸方向の往復直線運動がその両端に連結されたタイロッド15を介して転舵輪16に伝達されることにより転舵輪16の転舵角が変化し、車両の進行方向が変更される。
アシスト機構20は、モータ21と、モータ21の出力軸21aの回転を減速してコラムシャフト12aに伝達する減速機22とを備えている。アシスト機構20は、モータ21の出力軸21aの回転を、減速機22を介してコラムシャフト12aに伝達することによりステアリングシャフト12にアシスト力(アシストトルク)を付与する。
電動パワーステアリング装置1には、車両の状態量や運転者の操作量を検出する各種センサが設けられている。例えばステアリングシャフト12には、運転者のステアリング操作に際してステアリングシャフト12に付与される操舵トルクThを検出するトルクセンサ40が設けられている。車両には、その車速Vを検出する車速センサ31が設けられている。これらのセンサ31,40の出力は制御装置30に取り込まれる。制御装置30は、各センサ31,40により検出される操舵トルクTh及び車速Vに基づき電流指令値を演算する。電流指令値は、モータ21に供給される電流の目標値である。制御装置30は、モータ21に供給される電流値を電流指令値に追従させる電流フィードバック制御を実行することによりモータ21の駆動を制御する。そして、制御装置30とトルクセンサ40はトルクセンサシステムを構成する。
次に、トルクセンサ40の構造について詳述する。
図2に示すように、コラムシャフト12aは、インプットシャフト12dと、トーションバー12eと、ロアシャフト12fとが同一軸線m上で連結された構造からなる。インプットシャフト12dはステアリングホイール11に連結されている。ロアシャフト12fはインターミディエイトシャフト12bに連結されている。したがって、ステアリングホイール11の操作に伴いインプットシャフト12dに付与された操舵トルクThがトーションバー12eを介してロアシャフト12fに伝達される際にトーションバー12eに捩れ変形が生じる。このとき、インプットシャフト12dとロアシャフト12fとの間には操舵トルクThに応じた相対的な回転変位が生じる。
図2に示すように、コラムシャフト12aは、インプットシャフト12dと、トーションバー12eと、ロアシャフト12fとが同一軸線m上で連結された構造からなる。インプットシャフト12dはステアリングホイール11に連結されている。ロアシャフト12fはインターミディエイトシャフト12bに連結されている。したがって、ステアリングホイール11の操作に伴いインプットシャフト12dに付与された操舵トルクThがトーションバー12eを介してロアシャフト12fに伝達される際にトーションバー12eに捩れ変形が生じる。このとき、インプットシャフト12dとロアシャフト12fとの間には操舵トルクThに応じた相対的な回転変位が生じる。
トルクセンサ40は、筒状の保持部材41と、円環状の第1ヨーク42a及び第2ヨーク42bと、円環状の第1集磁リング43a及び第2集磁リング43bと、センサIC44とを備えている。
保持部材41はインプットシャフト12dの下端部に外嵌されている。すなわち、保持部材41はインプットシャフト12dと一体的に回転する。保持部材41の外周部分には多極磁石41aが設けられている。多極磁石41aは、保持部材41の周方向にN極及びS極の各磁極を交互に有する構造からなる。
第1ヨーク42a及び第2ヨーク42bは、保持部材41の周囲に所定の隙間を隔てて配置されている。各ヨーク42a,42bは、図示しない連結構造を介してロアシャフト12fに固定されている。すなわち、各ヨーク42a,42bはロアシャフト12fと一体的に回転する。各ヨーク42a,42bは、軸線mに平行な方向に所定の隙間を隔てて互いに対向配置されている。第1ヨーク42aの内周面には、第2ヨーク42bに向かって延びる複数の爪部45aが形成されている。第2ヨーク42bの内周面には、第1ヨーク42aに向かって延びる複数の爪部45bが形成されている。図3は、保持部材41、及び各ヨーク42a,42bを平面上に展開した展開図である。図3に示すように、各ヨーク42a,42bの爪部45a,45bは周方向に交互に配置されるとともに、多極磁石41aと所定の隙間を隔てて対向している。
第1集磁リング43aは第1ヨーク42aの周囲に所定の隙間を隔てて配置されている。第2集磁リング43bは第2ヨーク42bの周囲に所定の隙間を隔てて配置されている。各集磁リング43a,43bは磁性材料からなる。図中に拡大して示すように、第1集磁リング43a及び第2集磁リング43bは集磁部46a,46bをそれぞれ有している。集磁部46a,46bは、軸線mに平行な方向に所定の隙間を隔てて互いに対向配置されている。本実施形態では、多極磁石41a、ヨーク42a,42b、及び集磁リング43a,43bにより磁気回路47が構成されている。
センサIC44は集磁部46a,46bの間に配置されている。センサIC44はホール素子を中心に構成されており、付与される磁気(磁界)の強さに応じた検出信号Sdを出力する。
トルクセンサ40では、インプットシャフト12dに入力された操舵トルクThに応じてインプットシャフト12dとロアシャフト12fとの間に相対的な回転変位が生じると、保持部材41と各ヨーク42a,42bとの位置関係が変化し、各ヨーク42a,42bに集磁される磁気が変化する。これにより、センサIC44に付与される磁気の強さが変化する。したがって、センサIC44から出力される検出信号Sdは、トーションバー12eの捩れ角に応じて変化する信号となる。
次に、センサIC44の電気的な構成について説明する。
図4に示すように、センサIC44は、第1検出部50と、第2検出部60と、通信部70とを備えている。
図4に示すように、センサIC44は、第1検出部50と、第2検出部60と、通信部70とを備えている。
第1検出部50は、磁気センサ51と、A/D(アナログ/デジタル)変換部52とを有している。磁気センサ51はホール素子により構成されており、付与される磁気の強さを検出するとともに、検出した磁気の強さに応じたアナログ値AaをA/D変換部52に出力する。A/D変換部52は、磁気センサ51から出力されるアナログ値Aaを所定のビット数で量子化することにより第1デジタル値Daを生成し、生成した第1デジタル値Daを通信部70に出力する。なお、本実施形態の第1デジタル値Daは12ビットの情報からなる。以下では、第1デジタル値Daを構成するビット情報を、最上位ビットの側から順にDa(0)〜Da(11)で示す。
第2検出部60は第1検出部50と同一の構成を有している。すなわち、第2検出部60は、付与される磁気の強さに応じたアナログ値Abを出力する磁気センサ61と、磁気センサ61から出力されるアナログ値Abを第2デジタル値Dbに変換するA/D変換部62とを有している。なお、第1検出部50及び第2検出部60が共に正常な場合、第1デジタル値Daと第2デジタル値Dbとが略同一の値となるとともに、第1デジタル値Daと第2デジタル値Dbとの和が略一定に保たれる。例えば、第1検出部50及び第2検出部60は、それぞれのアナログ値Aa(すなわち、第1デジタル値Da)及びアナログ値Ab(すなわち、第2デジタル値Db)の変化特性が互いに反対となり、これらの合計値が略一定となる配置をなしている。以下では、第2デジタル値Dbを構成するビット情報を、最上位ビットの側から順にDb(0)〜Db(11)で示す。
通信部70は、演算部としての制御装置30からの送信要求rsに基づき検出信号Sdを生成し、同検出信号Sdを制御装置30に送信する。すなわち、本実施形態の通信部70の通信対象は制御装置30である。検出信号Sdの送信周期は、例えば1[ms]よりも短い周期に設定される。検出信号Sdには、第1デジタル値Da及び第2デジタル値Dbを一単位とした単位データDcが含まれている。
通信部70はメモリ71を備えている。メモリ71には、単位データDcを含む検出信号Sdを制御装置30に送信するための送信プログラムPtが記憶されている。
制御装置30は、検出信号Sdを取得するために送信要求rsを生成し、同送信要求rsを通信部70に送信する。上述したように、送信要求rsの送信周期は、例えば1[ms]よりも短い周期に設定される。制御装置30のメモリ32には、単位データDcを含む検出信号Sdを受信するための受信プログラムPrが記憶されている。
制御装置30は、検出信号Sdを取得するために送信要求rsを生成し、同送信要求rsを通信部70に送信する。上述したように、送信要求rsの送信周期は、例えば1[ms]よりも短い周期に設定される。制御装置30のメモリ32には、単位データDcを含む検出信号Sdを受信するための受信プログラムPrが記憶されている。
次に、検出信号Sdの構成について詳述する。
図5に示すように、検出信号Sdは、6つのフレームF1〜F6により構成されている。各フレームF1〜F6は同一構成からなり、4ビットのデータビット(情報)からなる。各フレームF1〜F6上のデータビットの位置を、デジタル値とした場合に下位ビット側から順にD0〜D3で番号付けしている。
図5に示すように、検出信号Sdは、6つのフレームF1〜F6により構成されている。各フレームF1〜F6は同一構成からなり、4ビットのデータビット(情報)からなる。各フレームF1〜F6上のデータビットの位置を、デジタル値とした場合に下位ビット側から順にD0〜D3で番号付けしている。
第1フレームF1、第2フレームF2、及び第3フレームF3のデータビットD0〜D3には、第1デジタル値Daを構成するビット情報のうち、それぞれ4ビットずつのデータDa(11)〜Da(0)が順に配置される。
第4フレームF4、第5フレームF5、及び第6フレームF6のデータビットD0〜D3には、第2デジタル値Dbを構成するビット情報のうち、それぞれ4ビットずつのデータDb(11)〜Db(0)が順に配置される。
通信部70は、第1デジタル値Daを4ビットずつの情報となるように上位ビット、中位ビット、下位ビットの3つのフレームに分けるとともに、第2デジタル値Dbを4ビットずつの情報となるように上位ビット、中位ビット、下位ビットの3つのフレームに分けた単位データDcとして、1フレームずつ順に送信する。なお、上位ビットはDa(0)〜Da(3)及びDb(0)〜Db(3)に対応し、中位ビットはDa(4)〜Da(7)及びDb(4)〜Db(7)に対応し、下位ビットDa(8)〜Da(11)及びDb(8)〜Db(11)に対応している。
また、通信部70は、検出信号Sdを送信する際に第1デジタル値Da及び第2デジタル値Dbの各フレームの送信順を送信プログラムPtの送信パターンに基づき決定する。この送信順は、制御装置30が生成する送信要求rsによって指示される。制御装置30は、送信要求rsを生成する際、検出信号Sdを受信する際のフレームの送信順を要求するパターン情報を含む送信要求rsを生成する。
ここで、フレームの送信順について、詳しく説明する。
第1フレームF1〜第6フレームF6の送信順は、送信プログラムPtの複数種類(本実施形態では、3種類)の規則情報としての送信パターンPt1〜Pt3によって定められている。
第1フレームF1〜第6フレームF6の送信順は、送信プログラムPtの複数種類(本実施形態では、3種類)の規則情報としての送信パターンPt1〜Pt3によって定められている。
図6の左側に示す送信パターンPt1には、第1フレームF1〜第6フレームF6がこの昇順(「先」から「後」に向かって)に送信することが定められている。この場合、第1デジタル値Daの上位ビットに対応する第1フレームF1から順に送信される。第1デジタル値Daが送信された後、第2デジタル値Dbの上位ビットに対応する第2フレームF2から順に送信される。この送信パターンPt1にて送信された単位データDcは、第1フレームF1〜第6フレームF6がこの昇順に受信される。
図6の中央に示す送信パターンPt2には、送信パターンPt1に対して、第1デジタル値Daに対応するフレームの送信順が入れ替えられているとともに、第2デジタル値Dbに対応するフレームの送信順が入れ替えられている。送信パターンPt2には、第2フレームF2→第3フレームF3→第1フレームF1→第6フレームF6→第4フレームF4→第5フレームF5の順(「先」から「後」に向かって)に送信することが定められている。この場合、第1デジタル値Daの中位ビットに対応する第2フレームF2から順に送信されるとともに、上位ビットに対応する第1フレームF1が第1デジタル値Daのフレームとして最後に送信される。第1デジタル値Daが送信された後、第2デジタル値Dbの中位ビットに対応する第5フレームF5から順に送信されるとともに、上位ビットに対応する第4フレームF4が第2デジタル値Dbのフレームとして最後に送信される。この送信パターンPt2にて送信された単位データDcは、第2フレームF2→第3フレームF3→第1フレームF1→第5フレームF5→第6フレームF6→第4フレームF4の順に受信される。
図6の右側に示す送信パターンPt3には、送信パターンPt1,Pt2に対して、第1デジタル値Daに対応するフレームの送信順が入れ替えられているとともに、第2デジタル値Dbに対応するフレームの送信順が入れ替えられている。送信パターンPt3には、第3フレームF3→第1フレームF1→第2フレームF2→第6フレームF6→第4フレームF4→第5フレームF5の順(「先」から「後」に向かって)に送信することが定められている。この場合、第1デジタル値Daの下位ビットに対応する第3フレームF3から順に送信されるとともに、中位ビットに対応する第2フレームF2が第1デジタル値Daのフレームとして最後に送信される。第1デジタル値Daが送信された後、第2デジタル値Dbの下位ビットに対応する第6フレームF6から順に送信されるとともに、中位ビットに対応する第5フレームF5が第2デジタル値Dbのフレームとして最後に送信される。この送信パターンPt3にて送信された単位データDcは、第3フレームF3→第1フレームF1→第2フレームF2→第6フレームF6→第4フレームF4→第5フレームF5の順に受信される。
制御装置30は、検出信号Sdを受信する際に送信パターンに基づく各フレームの送信順を受信プログラムPrの受信パターンに基づき特定し、各フレームを正しい順に並び替えて元の第1デジタル値Da及び第2デジタル値Dbとして復元する。受信プログラムPrには、複数種類(本実施形態では、3種類)の規則情報としての受信パターンPr1〜Pr3が定められる。受信パターンPr1は送信パターンPt1の送信順に対応する。受信パターンPr2は送信パターンPt2の送信順に対応する。受信パターンPr3は送信パターンPt3の送信順に対応する。
例えば、受信パターンPr3には、最初に受信するフレームを第1デジタル値Daの下位ビット、2番目に受信するフレームを第1デジタル値Daの上位ビット、3番目に受信するフレームを第1デジタル値Daの中位ビットに対応付けて、元の第1デジタル値Daとして復元することが定められている。またこの場合には、4番目に受信するフレームを第2デジタル値Dbの下位ビット、5番目に受信するフレームを第2デジタル値Dbの上位ビット、6番目に受信するフレームを第2デジタル値Dbの中位ビットに対応付けて、元の第2デジタル値Dbとして復元することが定められている。
制御装置30は、メモリ32にパターン情報の前回値として受信パターンPr1が記憶されている場合、受信パターンPr2での受信を要求するパターン情報を含む送信要求rs2を生成する。また、制御装置30は、メモリ32にパターン情報の前回値として受信パターンPr2が記憶されている場合、受信パターンPr3での受信を要求するパターン情報を含む送信要求rs3を生成する。また、制御装置30は、メモリ32にパターン情報の前回値として受信パターンPr3が記憶されている場合、受信パターンPr1での受信を要求するパターン情報を含む送信要求rs1を生成する。そのため、制御装置30は、受信プログラムPrに従って検出信号Sdを要求する毎に受信パターンPr1→受信パターンPr2→受信パターンPr3→受信パターンPr1の順に受信を要求するパターン情報を切り替える。
そして、通信部70は、送信要求rs1を受信する場合、送信パターンPt1の送信順でフレームを送信する。また、通信部70は、送信要求rs2を受信する場合、送信パターンPt2の送信順でフレームを送信する。また、通信部70は、送信要求rs3を受信する場合、送信パターンPt3の送信順でフレームを送信する。そのため、通信部70は、送信プログラムPtに従って検出信号Sdを送信する毎に送信パターンPt1→送信パターンPt2→送信パターンPt3→送信パターンPt1の順に送信順を切り替える。すなわち、通信部70は、今回送信する検出信号Sdの送信を、前回送信した検出信号Sdの送信順と異なる送信順で送信する。こうした送信パターンと受信パターンとは、送信パターンの送信順と受信パターンで特定する送信順とが一致するように同期して切り替えられる。そして、本実施形態では、送信パターン(受信パターン)が切り替え3回で1サイクルするため、例えば1[ms]の3倍の3[ms]よりも短い周期で1サイクルする。
次に、制御装置30が検出信号Sdを受信する場合に実行する処理について、説明する。
制御装置30は、センサIC44から送信される検出信号Sdを受信すると、図7に示す処理を実行する。すなわち、制御装置30は、まず、検出信号Sdに含まれる情報を取得する(S1)。次に、制御装置30は、メモリ32から検出信号Sdの前回値を読み込んだ後、検出信号Sdの今回値が前回値から変化しているか否かを判断する(S2)。S2にて、制御装置30は、今回受信した各フレームのビット情報と、前回受信した各フレームのビット情報とを受信順(送信された順)にそれぞれ判断する。
制御装置30は、センサIC44から送信される検出信号Sdを受信すると、図7に示す処理を実行する。すなわち、制御装置30は、まず、検出信号Sdに含まれる情報を取得する(S1)。次に、制御装置30は、メモリ32から検出信号Sdの前回値を読み込んだ後、検出信号Sdの今回値が前回値から変化しているか否かを判断する(S2)。S2にて、制御装置30は、今回受信した各フレームのビット情報と、前回受信した各フレームのビット情報とを受信順(送信された順)にそれぞれ判断する。
制御装置30は、検出信号Sdの今回値が前回値から変化している場合には(S2:YES)、検出信号Sdの今回値(受信順(送信された順)も含む情報)を前回値としてメモリ32に記憶させる(S3)。具体的には、制御装置30は、単位データDc(第1デジタル値Da及び第2デジタル値Db)の固着異常、すなわち単位データDcとして同一のデジタル値を送信し続ける異常が通信部70に生じていないと判断する。検出信号Sdの各フレームの送信順は、通信部70から送信される毎に基本的には異なる。そのため、上記固着異常が通信部70に生じていない場合、検出信号Sdの今回値が前回値から基本的には変化することとなる。
次に、制御装置30は、検出信号Sdに含まれる情報から元の第1デジタル値Da及び第2デジタル値Dbを復元し、復元後の第1デジタル値Daと第2デジタル値Dbとの和が正常範囲内であるか否かを判断する(S4)。S4にて、制御装置30は、復元後の各デジタル値Da,Dbの妥当性を評価する。すなわち制御装置30は評価部として機能する。なお、本実施形態では、第1検出部50及び第2検出部60が共に正常な場合に第1デジタル値Daと第2デジタル値Dbとの和が予め実験等により測定されており、その測定結果に基づき正常範囲が設定されている。正常範囲は、例えば測定結果により得られた和について正常と判断するのに妥当と評価可能な所定範囲だけ大きい範囲となるように設定される。制御装置30は、復元後の第1デジタル値Daと第2デジタル値Dbとの和が正常範囲を逸脱している場合には(S4:NO)、異常を検出する(S7)。この場合、第1検出部50及び第2検出部60の少なくとも一方に異常が発生している可能性があるため、制御装置30は、例えばモータ21の駆動制御を停止する等のフェイルセーフ制御を実行する。
制御装置30は、復元後の第1デジタル値Daと第2デジタル値Dbとの和が正常範囲内である場合には(S4:YES)、復元後の第1デジタル値Da及び第2デジタル値Dbのそれぞれの今回値と前回値との偏差の絶対値が閾値未満であるか否かを判断する(S5)。S5にて、制御装置30は、S4同様、復元後の各デジタル値Da,Dbの妥当性を評価する。なお、本実施形態では、第1検出部50が正常な場合に第1デジタル値Daの今回値と前回値との偏差の絶対値が予め実験等により測定されており、その測定結果に基づき閾値が設定されている。なお、第2検出部60についても同様に閾値が設定されている。閾値は、例えば測定結果により得られた偏差の最大値よりも正常と判断するのに妥当と評価可能な所定値だけ大きい値となるように設定される。
制御装置30は、復元後の第1デジタル値Da及び第2デジタル値Dbのそれぞれの今回値と前回値との偏差の絶対値のいずれか又は両方が閾値以上である場合には(S5:NO)、異常を検出する(S7)。この場合、第1検出部50及び第2検出部60の少なくとも一方に異常が発生している可能性があるため、制御装置30は、例えばモータ21の駆動制御を停止する等のフェイルセーフ制御を実行する。なお、S7にて、制御装置30は、偏差の絶対値が閾値以上であるデジタル値に対応する検出部に異常が発生している可能性があることを検出することができる。
制御装置30は、復元後の第1デジタル値Da及び第2デジタル値Dbのそれぞれの今回値と前回値との偏差の絶対値が閾値未満である場合には(S5:YES)、第1検出部50及び第2検出部60が共に正常であると判定し、復元後の第1デジタル値Da及び第2デジタル値Dbの少なくとも一方に基づき操舵トルクThを演算する(S6)。例えば制御装置30は復元後の第1デジタル値Daに基づき磁気の強さを演算し、その演算値に基づきトーションバー12eの捩れ角をマップ演算する。また、制御装置30は、演算した捩れ角にトーションバー12eのばね定数を乗算する等の演算を行うことにより操舵トルクThを演算する。
ここで、S2の説明に戻り、検出信号Sdの今回値が前回値から変化していない場合には(S2:NO)、制御装置30は、上記固着異常が通信部70に生じた可能性があると判断する。ただし、上記固着異常が通信部70に生じていない場合であっても、検出信号Sdの今回値が前回値と偶然に一致してしまうこともある。こうした偶然を検出すべく制御装置30は、検出信号Sdの今回値が前回値から変化していない場合には(S2:NO)、S4及びS5の処理を実行する。
すなわち、制御装置30は、上記固着異常の可能性がある場合において(S2:NO)、復元後の各デジタル値Da,Dbの和が正常範囲を逸脱している場合には(S4:NO)、異常を検出する(S7)。この場合、上記固着異常が通信部70に生じている可能性があるため、制御装置30は、例えばモータ21の駆動制御を停止する等のフェイルセーフ制御を実行する。
また、制御装置30は、上記固着異常の可能性があって、復元後の各デジタル値Da,Dbの和が正常範囲内である場合において(S2:NO,S4:YES)、復元後の各デジタル値Da,Dbの今回値と前回値との偏差の絶対値のいずれか又は両方が閾値以上である場合には(S5:NO)、異常を検出する(S7)。この場合、上記固着異常が通信部70に生じている可能性があるため、制御装置30は、例えばモータ21の駆動制御を停止する等のフェイルセーフ制御を実行する。
また、制御装置30は、上記固着異常の可能性があって、復元後の各デジタル値Da,Dbの和が正常範囲内である場合において(S2:NO,S4:YES)、復元後の各デジタル値Da,Dbの今回値と前回値との偏差の絶対値が閾値未満である場合には(S5:YES)、操舵トルクThを演算する(S6)。この場合、検出信号Sdの今回値が前回値と偶然に一致したこととして、制御装置30は、第1検出部50及び第2検出部60が共に正常であると判定する。ここで、制御装置30は、S3同様、検出信号Sdの今回値(受信順(送信された順)も含む情報)を前回値としてメモリ32に記憶させる。
以上説明した本実施形態のトルクセンサシステムを備えた電動パワーステアリング装置1によれば以下の作用及び効果を得ることができる。
(1)図8に示すように、制御装置30が受け取る単位データDcを含む検出信号Sdは、受け取られる毎にビット情報の並びが異なりうる。ここで例示するように、通信部70が送信パターンPt1の送信順で各フレームを送信する場合、制御装置30が受信パターンPr1によって送信順を特定する。その前回においては、通信部70が送信パターンPt3の送信順で各フレームを送信していることとなる。この場合、制御装置30のメモリ32には、検出信号Sdの前回値として、前回送信した検出信号Sdの各フレームを第3フレームF3、第1フレームF1、第2フレームF2、第6フレームF6、第4フレームF4、第5フレームF5の各ビット情報をこの順に受信したことが記憶されている。これに対し、制御装置30は、検出信号Sdの今回値として、各フレームを第1フレームF1、第2フレームF2、第3フレームF3、第4フレームF4、第5フレームF5、第6フレームF6の各ビット情報をこの順に受信する。そのため、上記固着異常が通信部70に生じていない場合、検出信号Sdの今回値と前回値とは高確率で一致しない。
(1)図8に示すように、制御装置30が受け取る単位データDcを含む検出信号Sdは、受け取られる毎にビット情報の並びが異なりうる。ここで例示するように、通信部70が送信パターンPt1の送信順で各フレームを送信する場合、制御装置30が受信パターンPr1によって送信順を特定する。その前回においては、通信部70が送信パターンPt3の送信順で各フレームを送信していることとなる。この場合、制御装置30のメモリ32には、検出信号Sdの前回値として、前回送信した検出信号Sdの各フレームを第3フレームF3、第1フレームF1、第2フレームF2、第6フレームF6、第4フレームF4、第5フレームF5の各ビット情報をこの順に受信したことが記憶されている。これに対し、制御装置30は、検出信号Sdの今回値として、各フレームを第1フレームF1、第2フレームF2、第3フレームF3、第4フレームF4、第5フレームF5、第6フレームF6の各ビット情報をこの順に受信する。そのため、上記固着異常が通信部70に生じていない場合、検出信号Sdの今回値と前回値とは高確率で一致しない。
ところが、図9(a)に示すように、上記固着異常が通信部70に生じている場合であっても、制御装置30は、検出信号Sdの今回値として、各フレームを第1フレームF1、第2フレームF2、第3フレームF3、第4フレームF4、第5フレームF5、第6フレームF6の順に受信したと判断する。しかし実際のところ、制御装置30は、検出信号Sdの前回値と同じく、各フレームを第3フレームF3、第1フレームF1、第2フレームF2、第6フレームF6、第4フレームF4、第5フレームF5の順に受信している。この場合、検出信号Sdの今回値と前回値とは一致する。
これにより、制御装置30は、前回受け取った検出信号Sdの前回値と同一のビット情報が並んだフレームを順に受け取ることによって(S2:NO)、上記固着異常が生じている可能性があることを判断することができる。それ以外の場合(S2:YES)、制御装置30は、上記固着異常が生じていないこと、つまり更新された新たな単位データDcを含む検出信号Sdが通信部70から送信されたことを判断することができる。
一般的には上記固着異常を検出するために検出信号Sdを送信する都度、通信部70によって更新されるカウンタの役割をなす情報が検出信号Sdに含まれているところ、検出信号Sdの送信毎にフレームの送信順を異ならせて送信する上記構成によりその必要がなくなる。したがって、上記カウンタの役割をなす情報を検出信号Sdに含ませる必要がない分、情報量(単位データDcのビット数)を減少させることができ、その結果として通信にかかる時間が長くなることを抑えることができる。
(2)制御装置30は、検出信号Sdを受け取る場合、受信パターンに基づき複数のフレームを並び替えて復元される各デジタル値Da,Dbに基づき検出信号Sdの異常を検出(妥当性を評価)することとしている(S4及びS5)。
例えば、図8に示すように、上記固着異常が通信部70に生じていない場合であっても、検出信号Sdの今回値と前回値とは偶然で一致しうる。ただし、制御装置30が受信している検出信号Sdが正常の場合、復元される各デジタル値Da,Dbの和が一定、もしくは正常範囲内に収まることから、これに基づき検出信号Sdの異常が検出されることはない。またさらに、制御装置30が受信している検出信号Sdが正常の場合、復元される各デジタル値Da,Dbの今回値と前回値との偏差の絶対値が閾値未満に収まることから、これに基づき検出信号Sdの異常が検出されることはない。
一方、図9(a)に示すように、上記固着異常が通信部70に生じている場合、復元される各デジタル値Da,Dbは高確率で異常と判断される。この場合、図9(b)に示すように、復元される第1デジタル値Daは、上位ビットから順に第3フレームF3、第1フレームF1、第2フレームF2という元々想定されない順で並ぶビット情報が現れる。同じく、この場合に復元される第2デジタル値Dbでは、上位ビットから順に第6フレームF6、第4フレームF4、第5フレームF5という元々想定されない順で並ぶビット情報が現れる。
この場合、制御装置30によって復元される各デジタル値Da,Dbの和が高確率で正常範囲から逸脱する(正常範囲内に収まらない)ことから、高確率で上記固着異常と判断することができる。仮にここで上記固着異常と判断されない場合であっても、復元される各デジタル値Da,Dbの今回値と前回値との偏差の絶対値が共に閾値未満に収まることはほぼあり得ないことから、より高確率で上記固着異常と判断することができる。
つまり、上記構成によれば、制御装置30は、上記固着異常ではない偶然で前回受け取った検出信号Sdの前回値と同一のビット情報が並んだフレームを受け取った場合、これが偶然であって上記固着異常ではない旨判断することができる。したがって、上記固着異常でないのに上記固着異常と判断してしまう事態の発生を抑えることができる。
(3)本実施形態は、トルクセンサ40への適用を前提としていることから、センサIC44に複数の各検出部50,60(各磁気センサ51,61)を設けて、これらの出力値(検出信号Sd)から妥当性を評価する(S4及びS5)ことができる。そして、こうした検出信号Sdの妥当性を評価することができる故、比較的簡素な構成を用いることによって、検出信号Sdの今回値と前回値とが一致する偶然が発生してもこれを好適に検出してフェイルセーフ制御等で迅速に対処することができる。
(4)制御装置30は、検出信号Sdを受け取る場合、受信パターンに基づき複数のフレームを並び替えて復元される各デジタル値Da,Dbの和に基づき検出信号Sdの異常を検出(妥当性を評価)することによって(S4)、上記固着異常ではないが、第1検出部50及び第2検出部60のセンサ異常を判断することができる。この場合、こうしたセンサ異常として、第1検出部50及び第2検出部60のいずれかの異常及び両方の異常を纏めて判断することができる。したがって、処理工程の増加を最小限に抑えて第1検出部50及び第2検出部60のセンサ異常を判断することができる。
(5)制御装置30は、検出信号Sdを受け取る場合、受信パターンに基づき複数のフレームを並び替えて復元される各デジタル値Da,Dbの今回値と前回値との偏差の絶対値に基づき検出信号Sdの異常を検出(妥当性を評価)することによって(S5)、上記固着異常ではないが、上記センサ異常を判断することができる。この場合、こうしたセンサ異常として、第1検出部50及び第2検出部60のいずれが異常であるのかないのか、及び両方が異常であるのかないのか、より詳細に判断することができる。
(6)電動パワーステアリング装置1の処理は、車両の走行中に逐一変化するステアリングシャフト12の操舵等の車両状態に応じるべく、早い処理が要求される。そのため、トルクセンサ40においても早い単位データDc(各デジタル値Da,Db)の通信が求められる。その点、本実施形態では、上述したカウンタの役割をなす情報を持つ必要がない分、情報量(単位データDcのビット数)を減少させることができる。その結果、通信にかかる時間が長くなることを抑えることができる。
また、上記カウンタの役割をなす情報が検出信号Sdに含まれるのに比べて、上記固着異常や上記センサ異常を短い周期で検出することができる。そのため、フェイルをより早く検出し、フェイルセーフ制御への移行をより早くなしうる。したがって、アシスト力を的確に発生させること、その誤動作を的確に回避することが可能となる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・多極磁石41aの磁気特性や磁気センサ51,61の出力特性は雰囲気温度に応じて変化し易い。そこで、第1検出部50及び第2検出部60において図10に示すような構成を採用することが有効である。すなわち、第1検出部50は、温度センサ53と、A/D変換部54と、ロジック回路55とを更に有している。温度センサ53は、雰囲気温度を検出するとともに、検出した雰囲気温度に応じたアナログ値Ataを出力する。A/D変換部54は、温度センサ53から出力されるアナログ値Ataを温度デジタル値Dtaに変換する。ロジック回路55は、第1デジタル値Daに対して温度デジタル値Dtaに基づく温度補償を行い、温度補償された第1デジタル値Da´を通信部70に出力する。A/D変換部52,54及びロジック回路55は第1検出部50の信号処理部56を構成する。第2検出部60も、第1検出部50と同様に、雰囲気温度に応じたアナログ値Atbを出力する温度センサ63と、アナログ値Atbを温度デジタル値Dtbに変換するA/D変換部64と、ロジック回路65とを更に有している。ロジック回路65は、第2デジタル値Dbに対して温度デジタル値Dtbに基づく温度補償を行い、温度補償された第2デジタル値Db´を通信部70に出力する。A/D変換部62,64及びロジック回路65は第2検出部60の信号処理部66を構成する。通信部70は、温度補償された第1デジタル値Da´及び第2デジタル値Db´に基づき検出信号Sdを生成する。このような構成によれば、温度補償された第1デジタル値Da´及び第2デジタル値Db´に基づき制御装置30がトーションバー12eの捩れ角を演算するため、より正確な捩れ角を演算することができる。したがって、より高い精度で操舵トルクThを検出することができる。
・多極磁石41aの磁気特性や磁気センサ51,61の出力特性は雰囲気温度に応じて変化し易い。そこで、第1検出部50及び第2検出部60において図10に示すような構成を採用することが有効である。すなわち、第1検出部50は、温度センサ53と、A/D変換部54と、ロジック回路55とを更に有している。温度センサ53は、雰囲気温度を検出するとともに、検出した雰囲気温度に応じたアナログ値Ataを出力する。A/D変換部54は、温度センサ53から出力されるアナログ値Ataを温度デジタル値Dtaに変換する。ロジック回路55は、第1デジタル値Daに対して温度デジタル値Dtaに基づく温度補償を行い、温度補償された第1デジタル値Da´を通信部70に出力する。A/D変換部52,54及びロジック回路55は第1検出部50の信号処理部56を構成する。第2検出部60も、第1検出部50と同様に、雰囲気温度に応じたアナログ値Atbを出力する温度センサ63と、アナログ値Atbを温度デジタル値Dtbに変換するA/D変換部64と、ロジック回路65とを更に有している。ロジック回路65は、第2デジタル値Dbに対して温度デジタル値Dtbに基づく温度補償を行い、温度補償された第2デジタル値Db´を通信部70に出力する。A/D変換部62,64及びロジック回路65は第2検出部60の信号処理部66を構成する。通信部70は、温度補償された第1デジタル値Da´及び第2デジタル値Db´に基づき検出信号Sdを生成する。このような構成によれば、温度補償された第1デジタル値Da´及び第2デジタル値Db´に基づき制御装置30がトーションバー12eの捩れ角を演算するため、より正確な捩れ角を演算することができる。したがって、より高い精度で操舵トルクThを検出することができる。
・図10の信号処理部56,66の構成は適宜変更可能である。信号処理部56,66を例えばDSP(Digital Signal Processor)により構成してもよい。
・上記S2の処理では、検出信号Sdの今回値が前回値から変化しているか否かに加えて、該前回値のさらに前回値(前々回値)から変化しているか否かまで判断するようにしてもよい。換言すれば、送信順の入れ替えについての1サイクルの間、検出信号Sdの値が変化しているか否かを判断することとなる。これにより、S4やS5の処理を行わずとも高確率で上記固着異常を検出することが可能となる。この例では、送信順の入れ替え2回で1サイクルとすることによって、より簡素で迅速に上記固着異常を検出することが可能となる。そして、送信順の入れ替え2回で1サイクルとする場合、例えば1[ms]の2倍の2[ms]よりも短い周期で上記固着異常を検出することが可能となる。こうした送信順の入れ替え2回で1サイクルとする場合、検出信号Sdの送信毎に第1デジタル値Da(第1フレームF1〜第3フレームF3)を纏めて先に送信するか、第2デジタル値Db(第4フレームF4〜第6フレームF6)を纏めて先に送信するかの入れ替えのみで実現することができる。この場合、特に、検出信号Sdの今回値が前回値から変化していない場合、各検出部50,60がそれぞれ前回値に対して各検出部50,60の間で反転した値を出力していない限り、上記固着異常であると推定することができる。
・上記S2の処理では、検出信号Sdの今回値が前回値から変化しているか否かに加えて、該前回値のさらに前回値(前々回値)から変化しているか否かまで判断するようにしてもよい。換言すれば、送信順の入れ替えについての1サイクルの間、検出信号Sdの値が変化しているか否かを判断することとなる。これにより、S4やS5の処理を行わずとも高確率で上記固着異常を検出することが可能となる。この例では、送信順の入れ替え2回で1サイクルとすることによって、より簡素で迅速に上記固着異常を検出することが可能となる。そして、送信順の入れ替え2回で1サイクルとする場合、例えば1[ms]の2倍の2[ms]よりも短い周期で上記固着異常を検出することが可能となる。こうした送信順の入れ替え2回で1サイクルとする場合、検出信号Sdの送信毎に第1デジタル値Da(第1フレームF1〜第3フレームF3)を纏めて先に送信するか、第2デジタル値Db(第4フレームF4〜第6フレームF6)を纏めて先に送信するかの入れ替えのみで実現することができる。この場合、特に、検出信号Sdの今回値が前回値から変化していない場合、各検出部50,60がそれぞれ前回値に対して各検出部50,60の間で反転した値を出力していない限り、上記固着異常であると推定することができる。
・上記S2の処理では、各フレームのデータビットについて、同じ値に揃っているデータビットが複数列あるか否かまで判断するようにしてもよい。そして、同じ値に揃っているデータビットが複数列ある場合、検出信号Sdの今回値が前回値から変化していなくても、上記固着異常が生じている可能性があることを判断してもよい。これにより、上記固着異常のうち、各フレームの特定のデータビットのみが固着してしまう異常についても好適に対処できる。
・上記S2の処理では、各デジタル値Da,Dbのうち、値が変化し易いビット情報、例えば、最下位のビット情報が同じ値に揃っている場合、検出信号Sdの今回値が前回値から変化していなくても、上記固着異常が生じている可能性があることを判断してもよい。これにより、上記固着異常のうち、各フレームの特定のデータビットのみが固着してしまうような異常についても好適に対処できる。
・上記S2の処理では、各デジタル値Da,Dbのうち、未使用領域の値まで判断するようにしてもよい。上記固着異常では、未使用領域の値を現わすこともあることから、こうした未使用領域の値が現れることを検出することによって、上記固着異常が生じている可能性があることを判断してもよい。
・上記S2の処理において、検出信号Sdの今回値が前回値から変化しているか否かを判断する際、各デジタル値Da,Db毎に判断するようにしてもよい。
・上記S4及びS5の処理は、その順序を入れ替えてよいし、これらのいずれかの処理のみしか行わないものであってもよい。また、これらの処理に加えて又はこれらの処理に替えて、各デジタル値Da,Dbのこれらの値の偏差の絶対値が閾値未満であるか否かを判断するようにしてもよい。
・上記S4及びS5の処理は、その順序を入れ替えてよいし、これらのいずれかの処理のみしか行わないものであってもよい。また、これらの処理に加えて又はこれらの処理に替えて、各デジタル値Da,Dbのこれらの値の偏差の絶対値が閾値未満であるか否かを判断するようにしてもよい。
・上記S4及びS5の処理では、各デジタル値Da,Dbを用いたが、これに替えてそれぞれで演算されるトーションバー12eの捩れ角を用いてもよいし、それぞれで演算される操舵トルクThを用いてもよい。
・各フレームの送信順に関わるパターン情報は、通信部70及び制御装置30の間で、車両のイグニッションオン時等で、最初に同期して、その後は個々でパターンの更新を管理するものであってもよい。この場合、送信要求rsについてもその情報量が減らされうる。
・検出信号Sdの送信は、通信部70が主体となって行うようにしてもよく、通信部70が自身の制御周期毎に各フレームの送信順を決定して送信するようにしてもよい。この場合、検出信号Sdにはパターン情報を含ませるようにすればよい。
・上記実施形態では、少なくとも検出信号Sdの送信毎に送信順が変化可能になっていればよく、制御装置30が検出信号Sdを受け取った後の復元の方法については別の手法を用いていてもよい。例えば、受け取った各フレームの値から最も妥当な組み合わせを推測することで、各デジタル値Da,Dbを復元する等、考えられる。
・各フレームの送信順は、第1デジタル値Da及び第2デジタル値Dbの個々でパターンを定めるようにしてもよい。
・各フレームの送信順は、第1デジタル値Da及び第2デジタル値Dbを織り交ぜて変化させるパターンであってもよい。この場合、各フレームの送信順を複雑化することができ、情報のセキュリティの観点で有利となる。
・各フレームの送信順は、第1デジタル値Da及び第2デジタル値Dbを織り交ぜて変化させるパターンであってもよい。この場合、各フレームの送信順を複雑化することができ、情報のセキュリティの観点で有利となる。
・各フレームの送信順は、第1デジタル値Da及び第2デジタル値Dbのいずれかのみを変化させるパターンであってもよい。
・各フレームの送信順の切り替えについて、1サイクル毎に切り替えのパターン自体を変化させてもよい。例えば、あるサイクルでは送信パターンPt1→送信パターンPt2→送信パターンPt3の順で切り替えていたものを、別サイクルでは送信パターンPt2→送信パターンPt3→送信パターンPt1の順で切り替えるようにする。ただし、この場合、1サイクルの切れ目で送信パターンが同一にならないように調整することが好ましい。
・各フレームの送信順の切り替えについて、1サイクル毎に切り替えのパターン自体を変化させてもよい。例えば、あるサイクルでは送信パターンPt1→送信パターンPt2→送信パターンPt3の順で切り替えていたものを、別サイクルでは送信パターンPt2→送信パターンPt3→送信パターンPt1の順で切り替えるようにする。ただし、この場合、1サイクルの切れ目で送信パターンが同一にならないように調整することが好ましい。
・検出信号Sdでは、第7フレームを設定し、単位データDcの区切りを示すパリティ等の情報を追加してもよいし、巡回冗長検査(CRC)に対応したCRC値や、誤り検出符号等の情報を追加してもよい。なお、こうした情報は、第1フレームF1〜第6フレームF6の情報として追加してもよい。
・第1デジタル値Da及び第2デジタル値Dbのそれぞれのビット数は12ビットに限らず、適宜変更可能である。
・センサIC44を2セット設けるようにすることで、センサICを冗長化してもよい。
・センサIC44を2セット設けるようにすることで、センサICを冗長化してもよい。
・センサIC44に設けられる検出部の数は、2つに限らず、1つや3つ以上であってもよい。また、検出部の数に併せて、検出信号Sdに含まれるデジタル値の数を適宜変更してもよい。さらに、検出信号SdのフレームF1〜F6の構成は図5に示す構成に限らず、適宜変更可能である。また、検出信号Sdのフレーム数も6つに限らず、適宜変更可能である。要は、通信部70は、検出信号を複数のフレームに分けて送信するとともに、検出信号の送信毎に各フレームの送信順を決定するように構成するものであればよい。
・トルクセンサ40の構成は適宜変更可能である。例えばトーションバー12eの位置は、コラムシャフト12aに限らず、ステアリングシャフト12における任意の位置に変更可能である。また、磁気回路47の構造も任意に変更可能である。
・トルクセンサ40に、制御装置30を含めてもよい。
・センサICの各検出部には、ホール素子からなる磁気センサに限らず、例えば付与される磁気の方向に応じたアナログ値を出力するMRセンサ等を設けてもよい。
・センサICの各検出部には、ホール素子からなる磁気センサに限らず、例えば付与される磁気の方向に応じたアナログ値を出力するMRセンサ等を設けてもよい。
・上記実施形態では、電動パワーステアリング装置1をステアリングシャフト12にアシスト力を付与するコラム型で具体化したが、ラック(アシスト)型やピニオン(アシスト)型に適用してもよい。
・上記実施形態では、アシスト力の発生源であるモータ21として、誘導モータやステッピングモータ等、その種類を問わず採用することができる。
・上記実施形態の構成は、電動パワーステアリング装置に限らず、例えばステアバイワイヤ式のステアリング装置等にも適用可能である。
・上記実施形態の構成は、電動パワーステアリング装置に限らず、例えばステアバイワイヤ式のステアリング装置等にも適用可能である。
Da…第1デジタル値、Db…第2デジタル値、Pt…送信プログラム、Pt1〜Pt3…送信パターン(規則情報)、Pr…受信プログラム、Pr1〜Pr3…受信パターン(規則情報)、12…ステアリングシャフト、12e…トーションバー、30…制御装置(演算部、評価部、制御部)、40…トルクセンサ、44…センサIC、47…磁気回路、50…第1検出部、60…第2検出部、70…通信部。
Claims (5)
- トーションバーと、
付与される磁気に応じたデジタル値を出力する検出部と、
前記トーションバーの捩れ角に応じて前記検出部に付与される磁気を変化させる磁気回路と、
前記検出部から出力されるデジタル値を送信する通信部と、
前記通信部から出力される前記デジタル値を受け取り、その受け取った前記デジタル値に基づき前記トーションバーに付与されるトルク値を演算する演算部と、を備え、
前記通信部は、
前記検出部から出力される前記デジタル値を複数のフレームに分け、かつ、前記複数のフレームを所定の送信順で送信するとともに、
所定の規則情報に従って前記送信順を決定するように構成され、
今回送信する前記複数のフレームについて、前回送信した前記複数のフレームの送信順と異なる送信順で送信するトルクセンサシステム。 - 前記検出部には、前記トーションバーの捩れ角に応じて付与される磁気を検出する複数の検出部を含み、
前記通信部は、
前記複数の検出部からそれぞれ出力される複数のデジタル値を一単位とした単位データとし、
前記単位データを複数のフレームに分け、かつ、前記複数のフレームを所定の送信順で送信するとともに、
前記単位データの送信毎に前記規則情報に従って前記複数のフレームの送信順を決定するように構成される
請求項1に記載のトルクセンサシステム。 - 前記演算部は、
前記規則情報を記憶しており、前記単位データを受け取る場合、前記規則情報に基づき前記複数のフレームを並び替えて前記複数の検出部毎のデジタル値を復元することによって、前記トーションバーに付与されるトルク値をそれぞれ演算するとともに、
前記複数の検出部毎に復元されるデジタル値に基づく値の和について前記単位データの妥当性を評価する評価部を有して構成される請求項2に記載のトルクセンサシステム。 - 前記評価部は、前記単位データを受け取る場合、復元後の前記複数の検出部毎のデジタル値に基づく値のそれぞれについて前記単位データの妥当性を評価するように構成される請求項3に記載のトルクセンサシステム。
- 請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載のトルクセンサシステムと、
前記トルクセンサシステムのトーションバーが途中に設けられるステアリングシャフトと、
前記ステアリングシャフトの操舵に基づき転舵輪を転舵させる操舵機構と、
前記操舵機構に対して転舵力を発生させるモータと、
前記トルクセンサシステムによって前記ステアリングシャフトに生じたトルクを算出し、該算出したトルクに基づき前記転舵力を発生させるように前記モータを制御する制御部と、
を備えたステアリング装置。
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CN114750821A (zh) * | 2021-01-08 | 2022-07-15 | 上海海拉电子有限公司 | 一种eps扭矩同步方法 |
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2015
- 2015-04-01 JP JP2015075361A patent/JP2016194488A/ja active Pending
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