JP6003816B2 - トルクセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、車両の電動パワーステアリング装置などに用いられるトルクセンサに関するものである。
電動モータを駆動して操舵補助を行い、運転者の負担を軽減する電動パワーステアリング装置が知られている。
電動パワーステアリング装置では、操舵部材(ステアリングホイール、ハンドル)に繋がる入力軸と、ピニオンおよびラックなどにより走行車輪につながる出力軸とを連結する連結軸に生じるねじれを検出することにより、入力された操舵トルクを検出するトルクセンサが備えられている。電動パワーステアリング装置では、このトルクセンサで検出した操舵トルク値に基づき、出力軸に連動する操舵補助用の電動モータの駆動制御を行っている。
従来のトルクセンサとして、特許文献1には、入力軸に固定されたリング状の多極の永久磁石と、出力軸に固定され永久磁石の磁界内に配置されて磁気回路を形成する磁気ヨークと、磁気ヨークに磁気連結され磁束を誘導する2つの集磁リングと、集磁リングが誘導した磁束を検出する2つの磁気検出素子と、を備え、2つの磁気検出素子の出力に基づき、入力軸に加えられたトルクを検出するものが提案されている。
特許文献1のトルクセンサでは、2つの磁気検出素子を備えているため、両磁気検出素子の出力を比較することで、磁気検出素子の故障を検知することが可能である。しかし、2つの磁気検出素子の出力を比較するだけでは、2つの磁気検出素子のどちらが故障しているかは判別できないため、2つの磁気検出素子のいずれかの故障を検知すると、トルクセンサを使用できなくなり、電動パワーステアリング装置も使用不可となり操舵補助を継続できなくなってしまう。
特許文献2では、磁気検出素子を3つ備えたトルクセンサが提案されている。特許文献2のトルクセンサでは、例えば、他の磁気検出素子と比較して一の磁気検出素子のみ出力が大きく変化した場合(他との乖離が大きくなった場合)に、当該磁気検出素子が故障したと判断することができ、3つの磁気検出素子の出力を比較することで故障した磁気検出素子を特定することができる。よって、特許文献2のトルクセンサでは、磁気検出素子が1つ故障した場合でも、故障していない磁気検出素子の出力を用いて操舵補助を継続することが可能であり、高い信頼性を実現できる。
特許第4073384号公報 特開2010−203960号公報
しかしながら、上述のように故障した磁気検出素子を特定するためには、磁気検出素子を少なくとも3つ備える必要があるため高コストである。また、3つの磁気検出素子で精度よく磁気を検出させるためには、3つの磁気検出素子を所定の位置に正確に配置する必要があり、製造公差の範囲が狭く、製造し難いという問題もある。
コストを削減し、製造を容易とするためには、磁気検出素子の数をできるだけ減らすことが望ましく、使用する磁気検出素子の数を減らしつつも、従来と同等の高い信頼性を得ることができるトルクセンサが望まれる。
本発明は上記事情に鑑み為されたものであり、使用する磁気検出素子の数を減らしつつも、従来と同等の高い信頼性を得ることが可能なトルクセンサを提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、入力軸と出力軸とを連結する連結軸がねじれ変形した際に、該連結軸が受けたトルクに応じた磁界であるトルク磁界を発生するトルク磁界発生部と、所定のパルス磁界を発生するコイルを有するパルス磁界発生部と、前記トルク磁界と前記パルス磁界が重畳した磁界である重畳磁界を検出する2つの磁気検出素子と、前記両磁気検出素子の出力より前記パルス磁界による変動分をそれぞれ抽出すると共に、当該パルス磁界による出力の変動分が予め設定したパルス磁界強度用閾値範囲内であるかをそれぞれ判定するパルス磁界強度判定部と、前記パルス磁界強度判定部の判定に基づき、前記両磁気検出素子および前記パルス磁界発生部の故障を判定する故障判定部と、前記故障判定部の判定に基づき、故障と判定されていない前記磁気検出素子の出力を用いて前記連結軸が受けたトルクを演算するトルク演算部と、を備えたトルクセンサである。
前記パルス磁界強度判定部は、前記パルス磁界による出力の変動量が予め設定したパルス磁界強度用閾値範囲内であるときに正常、範囲外であるときに異常と判定し、前記故障判定部は、前記パルス磁界強度判定部にて、前記両磁気検出素子が正常と判定されたとき、前記両磁気検出素子と前記パルス磁界発生部が正常であると判定し、前記一方の前記磁気検出素子が正常で他方の前記磁気検出素子が異常と判定されたとき、一方の前記磁気検出素子と前記パルス磁界発生部が正常であり、他方の前記磁気検出素子に故障が発生したと判定し、前記両磁気検出素子が異常と判定され、かつ、前記両磁気検出素子の出力の差分の絶対値が予め設定した出力用閾値範囲内であるとき、前記パルス磁界発生部に故障が発生したと判定し、前記両磁気検出素子が異常と判定され、かつ、前記両磁気検出素子の出力の差分の絶対値が前記出力用閾値範囲外であるとき、システム故障と判定するように構成されてもよい。
前記故障判定部がシステム故障と判定したとき、強制的に動作を停止する強制動作停止部をさらに備えてもよい。
前記故障判定部が、前記磁気検出素子あるいは前記パルス磁界発生部に故障が発生したと判定したとき、故障信号を発信する故障信号発信部をさらに備えてもよい。
本発明によれば、使用する磁気検出素子の数を減らしつつも、従来と同等の高い信頼性を得ることが可能なトルクセンサを提供できる。
本発明の一実施の形態に係るトルクセンサを示す図であり、(a)は分解斜視図と要部拡大図、(b)はブロック図である。 (a),(b)は、図1のトルクセンサに用いるトルク磁界発生部の動作を説明する図である。 (a)は第2の磁気検出素子が故障したとき、(b)はパルス磁界発生部が故障したときの両磁気検出素子の出力を示すグラフ図である。 図1のトルクセンサの制御フローを示すフロー図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本実施の形態に係るトルクセンサを示す図であり、(a)は分解斜視図と要部拡大図、(b)はブロック図である。
図1(a),(b)に示すように、トルクセンサ1は、入力軸と出力軸とを連結する連結軸2がねじれ変形した際に、連結軸2が受けたトルクに応じた磁界であるトルク磁界を発生するトルク磁界発生部3と、ホールICなどからなる2つの磁気検出素子4a,4b(第1の磁気検出素子4aと第2の磁気検出素子4b)と、を備えている。
入力軸は、例えば、ステアリングホイール等の操舵部材の操舵により回転するものである。出力軸は、例えば、ピニオンやラック等の車輪の向きの操作を担う部材に接続されるものである。連結軸2は、これら入力軸と出力軸を連結するものであり、入力軸と出力軸との相対変位により生じるトルクを受けてねじれ変形する。本実施の形態では、連結軸2としてトーションバーを用いている。
トルク磁界発生部3は、入力軸に固定され周方向に沿ってN極とS極が交互に配置された多極の永久磁石5と、出力軸に固定され永久磁石5の外周に非接触に設けられると共に、軸方向に対向して設けられる円管状の2つの磁気ヨーク6a,6bと、を備えている。
磁気ヨーク6a,6bは、永久磁石5を非接触に囲む円管部7a,7bと、円管部7a,7bの内側の周縁から対向する磁気ヨーク6b,6aに向けて軸方向に突出する二等辺三角形状の爪部8a,8bと、からなる。爪部8a,8bは、円管部7a,7bの内側の周縁に沿って、永久磁石5の同一磁極(N極またはS極)の配置ピッチと等しいピッチで周期的に形成されている。両磁気ヨーク6a,6bは、永久磁石5の同一磁極の配置ピッチに対して半分のピッチで両爪部8a,8bが交互に向かい合うように配置されている。
図2(a)に示すように、連結軸2がトルクを受けていない中立状態では、磁気ヨーク6a,6bの爪部8a,8bの先端が、永久磁石5のN極とS極の境界に位置するようになっている。このとき、爪部8a,8bにおけるN極に対向する面積とS極に対向する面積とが等しくなるため、両磁気ヨーク6a,6bでN極から入る磁束とS極へ出る磁束が等しくなり、両磁気ヨーク6a,6b間に磁気の極性の差異は生じない。
他方、連結軸2がトルクを受けてねじれた状態では、図2(b)に示すように、爪部8a,8bにおけるN極に対向する面積とS極に対向する面積とが異なってくる。図2(b)の例では、磁気ヨーク6aの爪部8aではS極に対向する面積が大きくなり、磁気ヨーク6bの爪部8bではN極に対向する面積が大きくなる。その結果、両磁気ヨーク6a,6b間に磁気の極性の差異が発生し磁界が発生する。
本実施の形態では、磁気ヨーク6a,6bからの磁界を、磁気ヨーク6a,6bの外周に非接触に設けられた円管状の外側ヨーク9a,9bと、外側ヨーク9a,9bの対向する位置に、互いに近接する方向に突出して設けられた近接ヨーク10a,10bにより、2つの磁気検出素子4a,4bに導くようにトルク磁界発生部3を構成している。これら外側ヨーク9a,9b、近接ヨーク10a,10b、磁気検出素子4a,4bは、入力軸や出力軸の周囲の固定体に支持されている。各ヨーク6a,6b,9a,9b,10a,10bは、軟磁性体からなる。
なお、ここで説明したトルク磁界発生部3はあくまで一例であり、トルク磁界発生部3の構成はこれに限定されるものではない。つまり、トルク磁界発生部3は、連結軸2が受けたトルクに応じたトルク磁界を発生するものであれば、どのような構成であってもよい。
さて、本実施の形態に係るトルクセンサ1は、パルス磁界発生部11と、パルス磁界強度判定部13と、故障判定部14と、トルク演算部15と、をさらに備えている。
パルス磁界発生部11は、所定のパルス磁界を発生するものであり、コイル16と、コイル16に励磁電流を供給するコイル用電源部17と、コイル用電源部17に指示信号を出力し、コイル用電源部17を所定の周期でオンオフ制御する指示部18と、を備えている。
磁気検出素子4a,4bは、トルク磁界発生部3が発生するトルク磁界と、パルス磁界発生部11のコイル16が発生するパルス磁界が重畳した磁界である重畳磁界を検出するようにされる。本実施の形態では、磁気検出素子4a,4bを近接ヨーク10a,10bの間に配置すると共に、両磁気検出素子4a,4bの間にコイル16を配置した。
なお、両磁気検出素子4a,4bは、トルク磁界とパルス磁界の両方(つまり重畳磁界)を検出できる位置であれば、どこに設置してもよい。ただし、本実施の形態に係るトルクセンサ1のように、両磁気検出素子4a,4bでコイル16を挟み込む配置とすることで、両磁気検出素子4a,4bで検出するパルス磁界の強度を同程度にでき、さらに、コイル16で発生するパルス磁界を精度よく検出可能となり、コイル16を小型としたり励磁電流を小さくできる、というメリットがある。
パルス磁界強度判定部13は、両磁気検出素子4a,4bの出力(磁気信号)よりパルス磁界による変動分をそれぞれ抽出すると共に、当該パルス磁界による出力の変動分が予め設定したパルス磁界強度用閾値範囲内であるかをそれぞれ判定するものである。
具体的には、パルス磁界強度判定部13は、所定の周期(パルス磁界の周期と同程度の周期)における磁気検出素子4a,4bの出力の最大値と最小値を求め、求めた最大値から最小値を減じた値をパルス磁界による出力の変動分として求め、求めたパルス磁界による出力の変動分が、予め設定したパルス磁界強度用閾値範囲内であるかを判定する。
つまり、パルス磁界強度判定部13は、磁気検出素子4a,4bがコイル16で発生したパルス磁界を正確に検出できているかを判定するものである。ここでは、便宜上、パルス磁界強度判定部13が、パルス磁界による出力の変動量が予め設定したパルス磁界強度用閾値範囲内であるときに正常、範囲外であるときに異常と判定するものとする(なお、ここでいう正常や異常はパルス磁界の検出の状態を便宜的に表すものであり、故障の有無を表すものではない)。判定基準となるパルス磁界強度用閾値範囲は、コイル16で発生する磁界強度、磁気検出素子4a,4bとコイル16の位置関係等を考慮して決定される。
故障判定部14は、パルス磁界強度判定部13の判定に基づき、両磁気検出素子4a,4bおよびパルス磁界発生部11の故障を判定するものである。
具体的には、故障判定部14は、パルス磁界強度判定部13にて両磁気検出素子4a,4bが正常と判定されたとき、両磁気検出素子4a,4bとパルス磁界発生部11が正常(システム健全)であると判定する。
また、故障判定部14は、パルス磁界強度判定部13にて一方の磁気検出素子4a(または4b)が正常で他方の磁気検出素子4b(または4a)が異常と判定されたとき、一方の磁気検出素子4a(または4b)とパルス磁界発生部11が正常であり、他方の磁気検出素子4b(または4a)に故障が発生したと判定する。
図3(a)に、経過時間t1で第2の磁気検出素子4bに故障が発生した場合の各磁気検出素子4a,4bの出力の一例を示す。なお、ここでは両磁気検出素子4a,4bで等しいパルス磁界を検出する場合を示しており、図示細線実線は両磁気検出素子4a,4bでパルス磁界のみを検出したときの出力を表している。
図3(a)の場合、経過時間t1以降では、第2の磁気検出素子4bにおけるパルス磁界による出力の変動量が0となるので、パルス磁界強度判定部13にて第2の磁気検出素子4bが異常と判定されることになる。他方、第1の磁気検出素子4aについては、経過時間t1以降でもパルス磁界による出力の変動量に変化がないので、パルス磁界強度判定部13にて正常と判定されることになる。第1の磁気検出素子4aが正常と判定されているということは、つまりパルス磁界発生部11が所定のパルス磁界を発生しているということであり、パルス磁界発生部11も正常であると判断できる。よって、この場合、故障判定部14にて、第1の磁気検出素子4aとパルス磁界発生部11が正常であり、第2の磁気検出素子4bのみに故障が発生したと判定されることになる。
パルス磁界強度判定部13にて両磁気検出素子4a,4bが異常と判定された場合、パルス磁界発生部11が故障している場合と、両磁気検出素子4a,4bとパルス磁界発生部11のうち少なくとも2つ以上が故障している場合が考えられる。後者の両磁気検出素子4a,4bとパルス磁界発生部11のうち少なくとも2つ以上が故障している場合には使用不可(システム故障)とするしかないが、前者のパルス磁界発生部11が故障している場合であれば、両磁気検出素子4a,4bは正しい出力となっており、継続して使用可能である。
そこで、故障判定部14では、両磁気検出素子4a,4bが異常と判定された場合については、さらに両磁気検出素子4a,4bの出力を比較して、磁気検出素子4a,4bの出力が正しいか否かを判定するようにした。
すなわち、故障判定部14は、パルス磁界強度判定部13にて両磁気検出素子4a,4bが異常と判定され、かつ、両磁気検出素子4a,4bの出力の差分の絶対値が予め設定した出力用閾値範囲内であるとき、パルス磁界発生部11に故障が発生したと判定する。
さらにまた、故障判定部14は、パルス磁界強度判定部13にて両磁気検出素子4a,4bが異常と判定され、かつ、両磁気検出素子4a,4bの出力の差分の絶対値が出力用閾値範囲外であるとき、システム故障と判定するように構成される。
図3(b)に、経過時間t1でパルス磁界発生部11に故障が発生しパルス磁界が発生しなくなった場合の各磁気検出素子4a,4bの出力の一例を示す。この場合、経過時間t1以降では、パルス磁界による出力の変動分が両磁気検出素子4a,4bで0になるので、パルス磁界強度判定部13にて両磁気検出素子4a,4bとも異常と判定されることになる。
一方で、図3(b)に示すように、両磁気検出素子4a,4bが正常に動作していれば、パルス磁界発生部11の故障の有無にかかわらず、両磁気検出素子4a,4bの出力の差分はほぼ一定の値となる。よって、パルス磁界強度判定部13にて両磁気検出素子4a,4bが異常と判定された場合であっても、両磁気検出素子4a,4bの出力の差分の絶対値が出力用閾値範囲内であれば、両磁気検出素子4a,4bは正常であると判定できる。
トルク演算部15は、磁気検出素子4a,4bの出力を基に連結軸2が受けたトルクを演算するものである。トルク演算部15は、磁気検出素子4a,4bの出力から、上述のパルス磁界による変動分を除いた出力値を用いて、連結軸2が受けたトルクを演算する。演算したトルクは、トルク値信号としてアシストモータ19に出力される。
本実施の形態では、トルク演算部15は、故障判定部14の判定に基づき、故障と判定されていない磁気検出素子4a,4bの出力を用いて連結軸2が受けたトルクを演算することになる。両磁気検出素子4a,4bが共に故障と判定されていない場合、両方の出力を用いて演算したトルク値を平均するなどしてトルクを演算してもよいし、どちらか一方の出力のみを用いてトルクを演算してもよい。
また、トルクセンサ1は、故障判定部14がシステム故障と判定したとき、強制的にトルクセンサ1の動作を停止する強制動作停止部20と、故障判定部14が磁気検出素子4a,4bあるいはパルス磁界発生部11に故障が発生したと判定したとき(システム故障と判定したときを含めてもよい)、故障表示・記憶部22(故障表示ランプなど)に故障信号を発信する故障信号発信部21をさらに備えている。
パルス磁界強度判定部13、故障判定部14、トルク演算部15、強制動作停止部20、故障信号発信部21、および指示部18は、車両の電子制御ユニット(ECU)23内の制御基板24に搭載され、ROM、RAMなどのメモリ、CPU、I/Oインターフェイス、ソフトウェア等を適宜組み合わせて実現される。
次に、トルクセンサ1の制御フローを図4を用いて説明する。トルクセンサ1は、図4の制御フローを繰り返し実行するようにされる。
まず、ステップS1にて、パルス磁界強度判定部13が、第1の磁気検出素子4aのパルス磁界による出力の変動分ΔV1と、第2の磁気検出素子4bのパルス磁界による出力の変動分ΔV2を検出する。
その後、ステップS2にて、パルス磁界強度判定部13が、第1の磁気検出素子4aのパルス磁界による出力の変動分ΔV1が、予め設定したパルス磁界用閾値範囲内であるか判定する。ステップS2でYESと判定された場合ステップS3へ、NOと判定された場合ステップS4に進む。
ステップS3では、パルス磁界強度判定部13が、第2の磁気検出素子4bのパルス磁界による出力の変動分ΔV2が、予め設定したパルス磁界用閾値範囲内であるか判定する。ステップS3でYESと判定された場合ステップS5へ、NOと判定された場合ステップS6に進む。
ステップS5では、ΔV1とΔV2が共にパルス磁界用閾値範囲内(つまり、両磁気検出素子4a,4bが正常)と判定されているため、故障判定部14がシステム健全と判定し、ステップS15に進む。
ステップS6では、ΔV1がパルス磁界用閾値範囲内でΔV2がパルス磁界用閾値範囲外(つまり、第1の磁気検出素子4aが正常で第2の磁気検出素子4bが異常)と判定されているため、故障判定部14が第2の磁気検出素子4bが故障と判定し、ステップS7にて故障信号発信部21が故障信号を発信した後、ステップS15に進む。
ステップS4では、ステップS3と同様に、第2の磁気検出素子4bのパルス磁界による出力の変動分ΔV2が、予め設定したパルス磁界用閾値範囲内であるか判定する。ステップS4でYESと判定された場合ステップS8へ、NOと判定された場合ステップS10に進む。
ステップS8では、ΔV1がパルス磁界用閾値範囲外でΔV2がパルス磁界用閾値範囲内(つまり、第1の磁気検出素子4aが異常で第2の磁気検出素子4bが正常)と判定されているため、故障判定部14が第1の磁気検出素子4aが故障と判定し、ステップS9にて故障信号発信部21が故障信号を発信した後、ステップS15に進む。
ステップS10では、ΔV1とΔV2が共にパルス磁界用閾値範囲外(つまり、両磁気検出素子4a,4bが異常)と判定されているため、両磁気検出素子4a,4bの出力を比較して両磁気検出素子4a,4bが健全であるかを判定する。
つまり、ステップS10では、磁気検出素子4a,4bの出力の差分の絶対値が予め設定した出力用閾値範囲内であるかを判定する。ステップS10でYESと判定された場合ステップS11に進み、NOと判定された場合ステップS13に進む。
ステップS11では、ΔV1とΔV2が共にパルス磁界用閾値範囲外(つまり、両磁気検出素子4a,4bが異常)で、かつ、両磁気検出素子4a,4bの出力の差分の絶対値が出力用閾値範囲内である(つまり両磁気検出素子4a,4bが健全である)から、故障判定部14がパルス磁界発生部11が故障と判定し、ステップS12にて故障信号発信部21が故障信号を発信した後、ステップS15に進む。
ステップS13では、ΔV1とΔV2が共にパルス磁界用閾値範囲外(つまり、両磁気検出素子4a,4bが異常)で、かつ、両磁気検出素子4a,4bの出力の差分の絶対値が出力用閾値範囲外である(つまり磁気検出素子4a,4bの一方または両方が故障している)から、故障判定部14がシステム故障と判定し、ステップS14にて強制動作停止部20がトルクセンサ1の動作を強制停止する。
ステップS15では、トルク演算部15が、故障と判定されていない磁気検出素子4a,4bを用いて連結軸2が受けたトルクを演算し、演算結果をトルク値信号として出力し、処理を終了する。
本実施の形態の作用を説明する。
本実施の形態に係るトルクセンサ1では、連結軸2が受けたトルクに応じたトルク磁界を発生するトルク磁界発生部3と、パルス磁界を発生するコイル16を有するパルス磁界発生部11と、トルク磁界とパルス磁界が重畳した重畳磁界を検出する2つの磁気検出素子4a,4bと、両磁気検出素子4a,4bの出力より抽出したパルス磁界による出力の変動分がパルス磁界強度用閾値範囲内であるか判定するパルス磁界強度判定部13と、パルス磁界強度判定部13の判定に基づき、両磁気検出素子4a,4bおよびパルス磁界発生部11の故障を判定する故障判定部14と、故障判定部14の判定に基づき、故障と判定されていない磁気検出素子4a,4bの出力を用いて連結軸2が受けたトルクを演算するトルク演算部15と、を備えている。
このように構成することで、2つの磁気検出素子4a,4bとパルス磁界発生部11のうち1つが破損するなど故障した場合であっても、故障した部材を特定することが可能となり、健全な部材を用いてトルクの検出を継続することが可能になる。
本実施の形態では、磁気検出素子4a,4bを2つのみ使用しており、使用する磁気検出素子4a,4bの数を減らしつつも、磁気検出素子を3つ用いた従来のトルクセンサと同等の高い信頼性を得ることが可能になる。トルクセンサ1は、使用する磁気検出素子4a,4bの数が少ないため、コストを削減でき、また製造を容易とすることが可能になる。
トルクセンサ1は、例えば、電動ステアリング装置に用いることができる。電動ステアリング装置では高い信頼性が要求されるため、本発明のトルクセンサ1を特に好適に用いることができる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
1 トルクセンサ
2 連結軸
3 トルク磁界発生部
4a,4b 磁気検出素子
11 パルス磁界発生部
13 パルス磁界強度判定部
14 故障判定部
15 トルク演算部
16 コイル

Claims (4)

  1. 入力軸と出力軸とを連結する連結軸がねじれ変形した際に、該連結軸が受けたトルクに応じた磁界であるトルク磁界を発生するトルク磁界発生部と、
    故障の判定に用いるためのパルス磁界を発生するコイルを有するパルス磁界発生部と、
    前記トルク磁界と前記パルス磁界が重畳した磁界である重畳磁界を検出する2つの磁気検出素子と、
    前記両磁気検出素子の出力より前記パルス磁界による変動分をそれぞれ抽出すると共に、当該パルス磁界による出力の変動分が予め設定したパルス磁界強度用閾値範囲内であるかをそれぞれ判定するパルス磁界強度判定部と、
    前記パルス磁界強度判定部の判定に基づき、前記両磁気検出素子および前記パルス磁界発生部の故障を判定する故障判定部と、
    前記故障判定部の判定に基づき、故障と判定されていない前記磁気検出素子の出力を用いて前記連結軸が受けたトルクを演算するトルク演算部と、
    を備えたことを特徴とするトルクセンサ。
  2. 前記パルス磁界強度判定部は、前記パルス磁界による出力の変動量が予め設定したパルス磁界強度用閾値範囲内であるときに正常、範囲外であるときに異常と判定し、
    前記故障判定部は、
    前記パルス磁界強度判定部にて、前記両磁気検出素子が正常と判定されたとき、前記両磁気検出素子と前記パルス磁界発生部が正常であると判定し、
    前記一方の前記磁気検出素子が正常で他方の前記磁気検出素子が異常と判定されたとき、一方の前記磁気検出素子と前記パルス磁界発生部が正常であり、他方の前記磁気検出素子に故障が発生したと判定し、
    前記両磁気検出素子が異常と判定され、かつ、前記両磁気検出素子の出力の差分の絶対値が予め設定した出力用閾値範囲内であるとき、前記パルス磁界発生部に故障が発生したと判定し、
    前記両磁気検出素子が異常と判定され、かつ、前記両磁気検出素子の出力の差分の絶対値が前記出力用閾値範囲外であるとき、システム故障と判定するように構成される
    請求項1記載のトルクセンサ。
  3. 前記故障判定部がシステム故障と判定したとき、強制的に動作を停止する強制動作停止部をさらに備える
    請求項2記載のトルクセンサ。
  4. 前記故障判定部が、前記磁気検出素子あるいは前記パルス磁界発生部に故障が発生したと判定したとき、故障信号を発信する故障信号発信部をさらに備える
    請求項1〜3いずれかに記載のトルクセンサ。
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