JP2016089910A - 建設機械の油圧駆動システム - Google Patents
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Abstract
【課題】タンクへ戻る作動油が旋回制御弁で絞られることによって生じるエネルギー損失を低減する油圧駆動システムを提供する。【解決手段】建設機械の油圧駆動システム10は、旋回モータ21と、左旋回供給ライン33及び右旋回供給ライン34により旋回モータ21と接続された旋回制御弁40と、旋回操作を受けて、左旋回パイロット圧又は右旋回パイロット圧を旋回制御弁40に出力する操作弁50とを備える。右旋回供給ライン34から分岐する第1逃しライン71と、左旋回供給ライン33から分岐する第2逃しライン72と、左旋回加速時に、右旋回供給ライン34から第1逃しライン71を介して作動油をタンク23に逃がし、右旋回加速時に、左旋回供給ライン33から第2逃しライン72を介して作動油をタンク23に逃す、逃し機構と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、建設機械の油圧駆動システムに関する。
従来より、油圧ショベル等の建設機械に備えられた油圧駆動システムが知られている。例えば、特許文献1には、上部旋回体を旋回させる旋回モータと、作動油を供給する油圧ポンプとを備える油圧駆動システムが開示されている。この油圧駆動システムは、上部旋回体の旋回方向を切り換えるための旋回制御弁を含む。旋回制御弁は、操作弁を操作することによって、旋回モータに接続された右旋回供給ライン及び左旋回供給ラインの一方を油圧ポンプに接続させ、他方をタンクに接続させるように移動する。また、操作弁の操作量に応じて、旋回制御弁の移動量が調整されて、旋回モータに給排される作動油の流量が制御される。
上述のような旋回モータを含む油圧駆動システムでは、旋回制御弁の移動量に応じて、旋回制御弁の開口面積が変化し、油圧ポンプから旋回モータへの供給ラインの作動油だけでなく、旋回モータからタンクへの戻りラインの作動油が旋回制御弁で絞られる。このように、旋回モータの下流側の作動油が旋回制御弁で絞られることによって、旋回モータの下流側の作動油の圧力が高められて、例えば一定速度で旋回中の上部旋回体の旋回速度を落とす時などに、直ちに減速させることが可能になる。このため、建設機械の操作感の観点から、旋回モータの下流側の作動油を旋回制御弁で絞ることは必要である。しかしながら、このような構成の油圧駆動システムでは、タンクへ戻る作動油が旋回制御弁で絞られることによって、旋回モータの下流側と旋回制御弁との間の圧力が上昇し、その結果、ポンプ圧力が上昇して、エネルギー損失が生じていた。
そこで、本発明は、タンクへ戻る作動油が旋回制御弁で絞られることによって生じるエネルギー損失を低減する油圧駆動システムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の発明者らは、鋭意研究の結果、旋回モータの旋回加速時であれば、旋回モータの下流側の作動油の圧力を高めなくても、建設機械の操作感を損なわないことを見出した。本発明は、このような観点からなされたものである。
すなわち、本発明の建設機械の油圧駆動システムは、旋回モータと、左旋回供給ライン及び右旋回供給ラインにより前記旋回モータと接続された旋回制御弁と、旋回操作を受けて、左旋回パイロット圧又は右旋回パイロット圧を前記旋回制御弁に出力する操作弁と、前記右旋回供給ラインから分岐する第1逃しラインと、前記左旋回供給ラインから分岐する第2逃しラインと、左旋回加速時に、前記右旋回供給ラインから前記第1逃しラインを介して作動油をタンクに逃がし、右旋回加速時に、前記左旋回供給ラインから前記第2逃しラインを介して作動油をタンクに逃す、逃し機構と、を備えることを特徴とする。ここで、「左旋回加速時」とは、左旋回供給ラインから旋回モータに供給される作動油の流量を増加させている時であり、言い換えれば、旋回制御弁に出力される左旋回パイロット圧を増加させる方向に操作弁を旋回操作している時である。「右旋回加速時」とは、右旋回供給ラインから旋回モータに供給される作動油の流量を増加させている時であり、言い換えれば、旋回制御弁に出力される右旋回パイロット圧を増加させる方向に操作弁を旋回操作している時である。
上記の構成によれば、逃し機構が、旋回制御弁での切換動作に連動して切り換わる旋回モータ下流側のラインから、旋回加速時に作動油を逃す。これにより、旋回加速時には、旋回モータ下流側のラインの作動油の圧力の上昇が抑制され、その結果、タンクへ戻る作動油が旋回制御弁で絞られることによって生じるエネルギー損失を低減することができる。
上記の油圧駆動システムにおいて、前記逃し機構は、前記第1逃しライン及び前記第2逃しラインと接続され、且つ戻しラインによりタンクに接続された可変絞り弁であり、前記可変絞り弁は、左旋回加速時における前記左旋回パイロット圧の上昇率に応じて、前記第1逃しラインと前記戻しラインとを連通させる度合いを規定する第1開口面積を増大させ、右旋回加速時における前記右旋回パイロット圧の上昇率に応じて、前記第2逃しラインと前記戻しラインとを連通させる度合いを規定する第2開口面積を増大させてもよい。この構成によれば、旋回加速時における旋回パイロット圧の上昇率に応じて、メータアウト開口面積が適切に制御されるため、旋回モータの下流側の圧力を低く抑えることができる。
上記の油圧駆動システムは、左旋回加速時に前記可変絞り弁へ第1パイロット圧を出力する第1電磁比例弁と、右旋回加速時に前記可変絞り弁へ第2パイロット圧を出力する第2電磁比例弁と、を更に備え、前記可変絞り弁は、パイロット式のものであって、第1パイロット圧が出力されたとき、前記第1逃しラインと前記戻しラインとを連通させ、第2パイロット圧が出力されたとき、前記第2逃しラインと前記戻しラインとを連通させ、第1パイロット圧及び第2パイロット圧のいずれも出力されていないとき、前記第1逃しライン及び前記第2逃しラインの連通がブロックされてもよい。この構成によれば、電磁比例弁を用いて、可変絞り弁の開口面積の制御が可能になる。また、いずれの電磁比例弁も第1あるいは第2のパイロット圧を出力しないときには、いずれの逃しラインも戻しラインと連通しないため、電磁比例弁が通電不良あるいはスティックした場合でも、旋回減速不良などの不具合を発生しない。
上記の油圧駆動システムは、例えば、前記左旋回パイロット圧を計測するための第1圧力計と、前記右旋回パイロット圧を計測するための第2圧力計と、前記第1圧力計で計測された圧力の上昇率に応じた大きさの電流を前記第1電磁比例弁に送給し、前記第2圧力計で計測された圧力の上昇率に応じた大きさの電流を前記第2電磁比例弁に送給する制御装置とを更に備えてもよい。
例えば、前記逃し機構は、3位置弁であってもよい。この構成によれば、逃し機構が第1逃しラインと第2逃しラインのそれぞれに接続された2つの2位置弁である場合に比べて、システム全体の構成が簡単になり、製造コストを低減することができる。
本発明によれば、タンクへ戻る作動油が旋回制御弁で絞られることによって生じるエネルギー損失を低減する油圧駆動システムを提供することができる。
図1に、本発明の第1実施形態に係る図示しない建設機械1の油圧駆動システム10の構成図を示す。建設機械1は、例えば油圧ショベルである。図1に示すように、油圧駆動システム10は、建設機械1の旋回体を旋回させるための旋回モータ21と、旋回モータ21に作動油を供給する油圧ポンプ22を含む。なお、油圧ポンプ22からは旋回モータ21以外のアクチュエータにも作動油が供給されるが、図1では、それらのアクチュエータを省略する。
油圧駆動システム10は、旋回モータ21と油圧ポンプ22との間に介在する旋回制御弁40を含む。より詳しくは、旋回制御弁40は、圧力源ライン31により油圧ポンプ22と接続されており、タンクライン32によりタンク23と接続されている。また、旋回制御弁40は、左旋回供給ライン33及び右旋回供給ライン34により旋回モータ21と接続されている。
本実施形態では、旋回制御弁40が、中立位置と第1作動位置(図1の右側位置)の間及び中立位置と第2作動位置(図1の左側位置)の間で移動する3位置弁である。旋回制御弁40が、中立位置と第1作動位置の間、あるいは中立位置と第2作動位置の間で移動すると、供給側(メータイン)及び排出側(メータアウト)の開口量は連続的に変化する。旋回制御弁40が中立位置に位置するときは、全てのライン31,32,33,34間の連通がブロックされる。旋回制御弁40が中立位置から第1作動位置へ移動すると、圧力源ライン31が左旋回供給ライン33と連通するとともに、右旋回供給ライン34がタンクライン32と連通する。これにより、旋回モータ21は、左方向(反時計回り)に旋回する。一方、旋回制御弁40が中立位置から第2作動位置へ移動すると、圧力源ライン31が右供給旋回ライン34と連通するとともに、左旋回供給ライン33がタンクライン32と連通する。これにより、旋回モータ21は、右方向(時計回り)に旋回する。
旋回制御弁40は、操作弁50から出力されるパイロット圧によって駆動されるパイロット式のものである。具体的には、旋回制御弁40は、当該旋回制御弁40を中立位置から第1作動位置へ移動させるための左旋回パイロットポート41と、当該旋回制御弁40を中立位置から第2作動位置へ移動させるための右旋回パイロットポート42を有する。操作弁50は、左旋回パイロットライン51により左旋回パイロットポート41と接続され、右旋回パイロットライン52により右旋回パイロットポート42と接続されている。
操作弁50は、オペレータにより操作される入力部(例えば、操作レバー)を含む。操作弁50は、入力部での旋回操作を受けて、その操作量に応じた左旋回パイロット圧又は右旋回パイロット圧を左旋回パイロットライン51又は右旋回パイロットライン52を通じて旋回制御弁40へ出力する。旋回制御弁40は、操作弁50から出力されるパイロット圧に応じた移動量だけ、中立位置から第1作動位置又は第2作動位置へ移動する。すなわち、旋回制御弁40が第1作動位置へ移動する際は、圧力源ライン31を左旋回供給ライン33と連通させる度合いを規定する第1開口面積及び右旋回供給ライン34をタンクライン32と連通させる度合いを規定する第2開口面積が、オペレータによる入力部の操作量に応じた大きさに制御される。また、旋回制御弁40が第2作動位置へ移動する際は、圧力源ライン31を右旋回供給ライン34と連通させる度合いを規定する第3開口面積及び左旋回供給ライン33をタンクライン32と連通させる度合いを規定する第4開口面積が、オペレータによる入力部の操作量に応じた大きさに制御される。
左旋回パイロットライン51には、左旋回パイロット圧を計測するための第1圧力計53が設けられており、右旋回パイロットライン52には、右旋回パイロット圧を計測するための第2圧力計54が設けられている。
さらに、油圧駆動システム10は、右旋回供給ライン34から分岐する第1逃しライン71と、左旋回供給ライン33から分岐する第2逃しライン72とを含む。また、油圧駆動システム10は、左旋回加速時に、右旋回供給ライン34から第1逃しライン71を介して作動油をタンク23に逃がし、右旋回加速時に、左旋回供給ライン33から第2逃しライン72を介して作動油をタンク23に逃す、逃し機構6を含む。また、油圧駆動システム10は、逃し機構6からタンク23につながる戻しライン73を含む。
本実施形態では、逃し機構6は、第1逃しライン71又は第2逃しラインを介してタンク23に逃す作動油の流量を調整することができる可変絞り弁60である。可変絞り弁60は、第1逃しライン71及び第2逃しライン72により右旋回供給ライン34及び左旋回供給ライン33にそれぞれ接続されている。
可変絞り弁60は、中立位置と第1作動位置(図1の右側位置)の間及び中立位置と第2作動位置(図1の左側位置)の間で移動する3位置弁である。可変絞り弁60が中立位置に位置するときは、第1逃しライン71、第2逃しライン72及び戻しライン73の全てのラインの連通がブロックされる。可変絞り弁60が中立位置から第1作動位置へ移動すると、第1逃しライン71と戻しライン73とが連通する。より詳しくは、中立位置から第1作動位置への可変絞り弁60の移動量が増加するにつれて、第1逃しライン71と戻しライン73とを連通させる度合いを規定する第1開口面積が連続的に増大する。一方、可変絞り弁60が中立位置から第2作動位置へ移動すると、第2逃しライン72と戻しライン73とが連通する。より詳しくは、中立位置から第2作動位置への可変絞り弁60の移動量が増加するにつれて、第2逃しライン72と戻しライン73とを連通させる度合いを規定する第2開口面積が連続的に増大する。
可変絞り弁60は、パイロット式のものであり、第1パイロットポート61及び第2パイロットポート62を有する。
油圧駆動システム10は、左旋回加速時に第1パイロットポート61へ第1パイロット圧を出力する第1電磁比例弁81と、右旋回加速時に第2パイロットポート62へ第2パイロット圧を出力する第2電磁比例弁82とを更に含む。第1電磁比例弁81は、第1パイロットライン83により第1パイロットポート61と接続され、第2電磁比例弁82は、第2パイロットライン84により第2パイロットポート62と接続されている。また、第1電磁比例弁81は、左旋回パイロットライン51から分岐する第1分岐ライン55を圧源とし、第2電磁比例弁82は、右旋回パイロットライン52から分岐する第2分岐ライン56を圧源とする。第1電磁比例弁81及び第2電磁比例弁82へは、制御装置9から電流が送給される。
なお、この実施形態の油圧駆動システム10は、操作弁50から第1電磁比例弁81と第2電磁比例弁82にパイロット圧が出力される構成であるが、これに限定されず、例えば、油圧駆動システム10は、サブポンプを備えており、このサブポンプから第1電磁比例弁81と第2電磁比例弁82にパイロット圧源が供給される構成であってもよい。このような構成の油圧駆動システム10においても、第1電磁比例弁81及び第2電磁比例弁82へは、制御装置9から電流が送給される。
第1電磁比例弁81は、当該第1電磁比例弁81に送給される電流I1に比例する第1パイロット圧を第1パイロットポート61へ出力する。可変絞り弁60は、第1パイロット圧に応じた移動量だけ中立位置から第1作動位置へ移動し、その移動量に応じた第1開口面積だけ第1逃しライン71と戻しライン73とを連通させる。
また、第2電磁比例弁82は、当該第2電磁比例弁82に送給される電流I2に比例する第2パイロット圧を第2パイロットポート62へ出力する。可変絞り弁60は、第2パイロット圧に応じた移動量だけ中立位置から第2作動位置へ移動し、その移動量に応じた第2開口面積だけ第2逃しライン72と戻しライン73とを連通させる。
可変絞り弁60は、第1パイロット圧及び第2パイロット圧のいずれも出力されていないとき、中立位置にあり、第1逃しライン71及び第2逃しライン72の連通がブロックされる。
制御装置9は、可変絞り弁60が、左旋回加速時における左旋回パイロット圧P1の上昇率ΔP1に応じて第1開口面積が増大し、右旋回加速時における右旋回パイロット圧P2の上昇率ΔP2に応じて、第2開口面積が増大するように、第1電磁比例弁81及び第2電磁比例弁に電流を送給する。ここで、第1または第2の開口面積は、パイロット圧の上昇率ΔP1またはΔP2に応じて単調に増大する、あるいは、急激に増大してほぼ一定の開口面積を保つことが好ましい。
以下では、図2を参照して、制御装置9から第1電磁比例弁81及び第2電磁比例弁82のそれぞれに送給される電流I1,I2の決定手順について説明する。
まず、制御装置9は、オペレータが操作弁50の入力部で旋回操作中かどうか、すなわち、第1圧力計53で計測される左旋回パイロット圧P1、及び、第2圧力計54で計測される右旋回パイロット圧P2が、0より大きいかどうかを監視する(ステップS1及びS5)。
左旋回パイロット圧P1が0より大きい場合(ステップS1でYES)、制御装置9は、操作弁50の入力部での左旋回操作が旋回モータ21を加速させる操作かどうか、すなわち、左旋回パイロット圧P1の上昇率(言い換えれば、微小時間あたりの左旋回パイロット圧P1の増加分)ΔP1が、0より大きいかどうかを判定する(ステップS2)。
左旋回パイロット圧P1の上昇率ΔP1が0より大きい場合(ステップS2でYES)、一例として図3の実線(i)に示すように、上昇率ΔP1が大きくなるほど電流I1も大きくなるように、電流I1が決定される(ステップS3)。あるいは図3の一点鎖線(ii)に示すように一定値としてもよい。左旋回パイロット圧P1の上昇率ΔP1が0より大きくない場合(ステップS2でNO)、制御装置9からの電流I1は0にセットされる、すなわち、制御装置9は第1電磁比例弁81に電流を送給しない(ステップS4)。
次に、左旋回パイロット圧P1が0より大きくない場合(ステップS1でNOの場合)について記述する。右旋回パイロット圧P2が0より大きい場合(ステップS5でYES)、制御装置9は、操作弁50の入力部での右旋回操作が旋回モータ21を加速させる操作かどうか、すなわち、右旋回パイロット圧P2の上昇率(言い換えれば、微小時間あたりの右旋回パイロット圧P2の増加分)ΔP2が、0より大きいかどうかを判定する(ステップS6)。
右旋回パイロット圧P2の上昇率ΔP2が0より大きい場合(ステップS6でYES)、一例として図3に示すように、上昇率ΔP2が大きくなるほど電流I2も大きくなるように、電流I2が決定される(ステップS7)。右旋回パイロット圧P2の上昇率ΔP2が0より大きくない場合(ステップS6でNO)、制御装置9からの電流I2は0にセットされる、すなわち、制御装置9は第2電磁比例弁82に電流を送給しない(ステップS8)。
上記のステップS4及びS8では、左及び右旋回パイロット圧P1,P2の上昇率ΔP1及びΔP2が0より大きくない場合に、制御装置9は第1及び第2電磁比例弁81,82に電流を送給しないが、この処理に限定されない。例えば、第1及び第2電磁比例弁81,82が、ある電流まで送給されてもパイロット圧を出力しない電磁比例弁である場合には、ステップS4又はS8で、制御装置9は、第1電磁比例弁81又は第2電磁比例弁82にその電流以下の電流を送給してもよい。
こうして、左旋回加速時には、制御装置9から、左旋回パイロット圧P1の上昇率ΔP1に応じた電流I1が、第1電磁比例弁81に送給される。そして、第1電磁比例弁81は、電流I1に比例する第1パイロット圧を、可変絞り弁60の第1パイロットポート61へ出力する。可変絞り弁60は、第1パイロット圧により第1逃しライン71と戻しライン73とを連通させる方向に移動し、可変絞り弁60の第1開口面積は、電流I1に応じた大きさに制御される。右旋回加速時にも、同様のことが当てはまり、可変絞り弁60の第2開口面積は、電流I2に応じた大きさに制御される。
以上説明したように、本実施形態の油圧駆動システム10では、逃し機構6が、旋回制御弁40での切換動作に連動して切り換わる旋回モータ21の下流側のライン(33又は34)から、旋回加速時に作動油を逃す。これにより、旋回加速時には、旋回モータ21の下流側のライン(33又は34)の作動油の圧力の上昇が抑制され、ポンプ圧力の上昇が抑制される。その結果、ポンプ22が消費する動力を低減することができる。
また、本実施形態の油圧駆動システム10では、旋回モータ21を一定速度で旋回させている時や旋回モータ21を減速させている時には、可変絞り弁60が中立位置に維持されて、従来通り、旋回モータ21の下流側のライン(33又は34)の作動油は全て旋回制御弁40で絞られるため、旋回モータ21の下流側のライン(33又は34)の作動油の圧力が高められる。このため、操作弁50での操作に応じて直ちに減速される又は停止されるという操作感は損なわれない。
また、本実施形態の油圧駆動システム10では、電磁比例弁81,82を用いて可変絞り弁60の開口面積を制御しており、いずれの電磁比例弁81,82もパイロット圧を出力しないときには、いずれの逃しライン71,72も戻しライン73と連通しない。このため、電磁比例弁81,82が通電不良となった場合でも、旋回不良などの不具合を発生しない。
上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
上記実施形態において、逃し機構は3位置弁であったが、これに限定されず、例えば第1逃しラインと第2逃しラインのそれぞれに接続された2つの2位置弁であってもよい。すなわち、戻りラインは2本であってもよい。ただし、逃し機構が2つの2位置弁である場合に比べて、システム全体の構成が簡単になり、製造コストを低減することができるため、逃し機構は3位置弁であることが好ましい。また、上記実施形態において、逃し機構は可変絞り弁であったが、単なる開閉弁であってもよい。
本発明は、油圧ショベル等の旋回モータを備える建設機械に有用である。
10 油圧駆動システム
21 旋回モータ
22 油圧ポンプ
23 タンク
31 圧力源ライン
32 タンクライン
33 左旋回供給ライン
34 右旋回供給ライン
40 旋回制御弁
50 操作弁
53 第1圧力計
54 第2圧力計
6 逃し機構
60 可変絞り弁
71 第1逃しライン
72 第2逃しライン
73 戻しライン
81 第1電磁比例弁
82 第2電磁比例弁
9 制御装置
P1 左旋回パイロット圧
P2 右旋回パイロット圧
21 旋回モータ
22 油圧ポンプ
23 タンク
31 圧力源ライン
32 タンクライン
33 左旋回供給ライン
34 右旋回供給ライン
40 旋回制御弁
50 操作弁
53 第1圧力計
54 第2圧力計
6 逃し機構
60 可変絞り弁
71 第1逃しライン
72 第2逃しライン
73 戻しライン
81 第1電磁比例弁
82 第2電磁比例弁
9 制御装置
P1 左旋回パイロット圧
P2 右旋回パイロット圧
Claims (5)
- 旋回モータと、
左旋回供給ライン及び右旋回供給ラインにより前記旋回モータと接続された旋回制御弁と、
旋回操作を受けて、左旋回パイロット圧又は右旋回パイロット圧を前記旋回制御弁に出力する操作弁と、
前記右旋回供給ラインから分岐する第1逃しラインと、
前記左旋回供給ラインから分岐する第2逃しラインと、
左旋回加速時に、前記右旋回供給ラインから前記第1逃しラインを介して作動油をタンクに逃がし、右旋回加速時に、前記左旋回供給ラインから前記第2逃しラインを介して作動油をタンクに逃す、逃し機構と、
を備える、建設機械の油圧駆動システム。 - 前記逃し機構は、前記第1逃しライン及び前記第2逃しラインと接続され、且つ戻しラインによりタンクに接続された可変絞り弁であり、
前記可変絞り弁は、
左旋回加速時における前記左旋回パイロット圧の上昇率に応じて、前記第1逃しラインと前記戻しラインとを連通させる度合いを規定する第1開口面積を増大させ、
右旋回加速時における前記右旋回パイロット圧の上昇率に応じて、前記第2逃しラインと前記戻しラインとを連通させる度合いを規定する第2開口面積を増大させる、請求項1に記載の建設機械の油圧駆動システム。 - 左旋回加速時に前記可変絞り弁へ第1パイロット圧を出力する第1電磁比例弁と、右旋回加速時に前記可変絞り弁へ第2パイロット圧を出力する第2電磁比例弁と、を更に備え、
前記可変絞り弁は、パイロット式のものであって、第1パイロット圧が出力されたとき、前記第1逃しラインと前記戻しラインとを連通させ、第2パイロット圧が出力されたとき、前記第2逃しラインと前記戻しラインとを連通させ、第1パイロット圧及び第2パイロット圧のいずれも出力されていないとき、前記第1逃しライン及び前記第2逃しラインの連通がブロックされる、請求項2に記載の建設機械の油圧駆動システム。 - 前記左旋回パイロット圧を計測するための第1圧力計と、
前記右旋回パイロット圧を計測するための第2圧力計と、
前記第1圧力計で計測された圧力の上昇率に応じた大きさの電流を前記第1電磁比例弁に送給し、前記第2圧力計で計測された圧力の上昇率に応じた大きさの電流を前記第2電磁比例弁に送給する制御装置と、を更に備える、請求項3に記載の建設機械の油圧駆動システム。 - 前記逃し機構は、3位置弁である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の建設機械の油圧駆動システム。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108716486A (zh) * | 2018-08-03 | 2018-10-30 | 中船绿洲镇江船舶辅机有限公司 | 用于双锚机的液压动力分配系统 |
WO2024007507A1 (zh) * | 2022-07-06 | 2024-01-11 | 湖南星邦智能装备股份有限公司 | 液压控制系统、液压控制系统的控制方法以及臂架 |
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2014
- 2014-10-31 JP JP2014223340A patent/JP2016089910A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108716486A (zh) * | 2018-08-03 | 2018-10-30 | 中船绿洲镇江船舶辅机有限公司 | 用于双锚机的液压动力分配系统 |
WO2024007507A1 (zh) * | 2022-07-06 | 2024-01-11 | 湖南星邦智能装备股份有限公司 | 液压控制系统、液压控制系统的控制方法以及臂架 |
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