JP2016089033A - 樹脂成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた薄肉成形性と高いクリープ性とを同時に満足できる、樹脂成形体を提供する。
【解決手段】(A)ポリアセタール樹脂と、(A)ポリアセタール樹脂100質量部に対して(B)ガラス繊維10質量部以上100質量部以下と、を含み、
(B)ガラス繊維の平均繊維径が7μm以上13μm以下、数平均繊維長が150μm以上350μm以下であり、
(B)ガラス繊維100質量%に対して、繊維長50μm以下の(B)ガラス繊維が30質量%以下であり、
メルトフローレイト(ISO1133準拠、温度190℃、荷重2.16kg)が、10g/10分以上30g/10分以下である、樹脂成形体。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂成形体に関する。
ポリアセタール樹脂は機械的強度、耐薬品性、摺動性、耐摩耗性のバランスに優れ、その加工性も容易である。そのため、代表的なエンジニアリングプラスチックスとして、電気機器の機構部品、自動車部品、及びその他の機構部品に広範囲にわたって用いられる。特に、長期耐久性が要求される自動車機構部品向けには、無機フィラーで強化されたポリアセタール組成物が用いられる。そこでは、クリープ性、振動疲労特性といった長期特性を高める為には、高分子量のポリアセタール樹脂を用いることが有効である。
例えば、特許文献1には、一定応力下での破断寿命(クリープ特性)を改善する為、ポリアセタール樹脂と、繊維状無機充填材とを含む繊維強化ポリアセタール樹脂組成物が適するとの開示がある。また、ポリアセタール樹脂の分子量が大きいほど、耐クリープ性が向上するため好ましい旨の開示もある。
例えば、特許文献2には、耐クリープ性、導電性、熱安定性に優れる燃料部品用の組成物として、ポリアセタール樹脂、ガラス繊維、導電性カーボン等からなり、特定の物性を有することが好ましいとの開示がある。特許文献2においても、特許文献1と同様に、クリープ特性の向上には、ポリアセタール樹脂の分子量が大きいほど好ましい傾向にあるとの開示がある。
ところで、近年の自動車における燃費向上の流れを受け、ポリアセタール樹脂よりなる部品についても、薄肉化することにより軽量化が求められている。
特開平11−181231号公報 特開平11−1603号公報
しかしながら、クリープ性等の長期特性を、薄肉化した後でも維持するために高分子量のポリアセタール樹脂を用いると、成形時に充填不良が発生する。
また、従来の樹脂組成物から得られる部品では、摺動性が充分ではない。例えば、ギアやプーリーといった他の部品と接触する部品に従来の樹脂組成物を用いた場合には、他の部品を摩耗させたり、傷つけたりする。
そこで、本発明は、優れた薄肉成形性と高いクリープ性とを同時に満足できる、樹脂成形体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来技術の課題を解決するため鋭意検討した結果、ポリアセタール樹脂と特定範囲量の特定のガラス繊維とを含み、メルトフローレイトが特定範囲である樹脂成形体が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記の通りである。
[1](A)ポリアセタール樹脂と、(A)ポリアセタール樹脂100質量部に対して(B)ガラス繊維10質量部以上100質量部以下と、を含み、
(B)ガラス繊維の平均繊維径が7μm以上13μm以下、数平均繊維長が150μm以上350μm以下であり、
(B)ガラス繊維100質量%に対して、繊維長50μm以下の(B)ガラス繊維が30質量%以下であり、
メルトフローレイト(ISO1133準拠、温度190℃、荷重2.16kg)が、10g/10分以上30g/10分以下である、樹脂成形体。
[2](A)ポリアセタール樹脂の数平均分子量が、20,000以上70,000以下である、[1]に記載の樹脂成形体。
[3](A)ポリアセタール樹脂のメルトフローレイト(ISO1133準拠、温度190℃、荷重2.16kg)が、10g/10分以上100g/10分以下である、[1]又は[2]に記載の樹脂成形体。
[4](A)ポリアセタール樹脂が、ブロックコポリマーである、[1]〜[3]のいずれか一に記載の樹脂成形体。
[5](A)ポリアセタール樹脂100質量部に対して、(C)ポリオレフィン樹脂0.01質量部以上5質量部以下をさらに含む、[1]〜[4]のいずれか一に記載の樹脂成形体。
[6](C)ポリオレフィン樹脂が、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、アクリル酸エステル単位を5質量%以上30質量%以下含むエチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリオレフィンのブロックと親水性ポリマーのブロックとが、エステル結合、アミド結合、エーテル結合、ウレタン結合及びイミド結合からなる群より選ばれる少なくとも1種の結合を介して繰り返し交互に結合した構造を有するブロックコポリマー、並びにこれらの変性物、からなる群より選ばれる少なくとも1種である、[5]に記載の樹脂成形体。
本発明の樹脂成形体によれば、優れた薄肉成形と高いクリープ性とを両立する樹脂成形体が得られる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について、詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定するものではない。本発明は、その要旨の範囲内で種々変形して実施できる。
[樹脂成形体]
本実施形態の樹脂成形体(以下「ポリアセタール樹脂成形体」ともいう。)は、(A)ポリアセタール樹脂と、(A)ポリアセタール樹脂100質量部に対して(B)ガラス繊維10質量部以上100質量部以下と、を含み、(B)ガラス繊維の平均繊維径が7μm以上13μm以下、数平均繊維長が150μm以上350μm以下であり、(B)ガラス繊維100質量%に対して、繊維長50μm以下の(B)ガラス繊維が30質量%以下であり、メルトフローレイト(ISO1133準拠、温度190℃、荷重2.16kg)が、10g/10分以上30g/10分以下である。
本実施形態の樹脂成形体は、メルトフローレイト(ISO1133準拠、温度190℃、荷重2.16kg)(以下、単にMFRと略す)が特定の範囲内にある。具体的には、10g/10分以上30g/10分以下の範囲内にある。MFRを10以上とすることで、薄肉成形性が高くなる傾向にある。また、MFRを30以下とすることで、急激なクリープ特性の低下を抑制する傾向にある。樹脂成形体のMFRは、例えば、樹脂成形体を細かく切り出し、ペレット状のサンプルとしたものを、上述のMFRを測定する方法で測定することにより確認する。
樹脂成形体の流動性(MFR)は、樹脂成形体に含まれる(A)ポリアセタール樹脂の分子量、MFR値等、及び樹脂成形体に含まれる(B)ガラス繊維の配合量、繊維長、繊維径等の種々の因子の影響を受ける。
また、本実施形態の樹脂成形体では、MFRが10g/10分以上の高い流動性を有していても、クリープ性を高く維持する観点から、例えば、樹脂成形体に含まれるガラス繊維の形態を特定の形態としている。
本実施形態におけるポリアセタール樹脂成形体とは、各種方法により成形された成形体をすべて包含する。具体的には、射出成形された成形体、押出成形やインフレーション成形された成形体(シート、フィルム、ストランド、ペレット等)、ブロー成形された成形体等が挙げられる。
<(A)ポリアセタール樹脂>
本実施形態の樹脂成形体において使用することができる(A)ポリアセタール樹脂(本明細書において、(A)成分、(A)と記載する場合がある。)について、詳細に説明する。
本実施形態において、樹脂成形体のMFRが10g/10分以上30g/10分以下の範囲内にあるためには、少なくとも樹脂成形体に含まれる(A)ポリアセタール樹脂の分子量が影響する。
(A)ポリアセタール樹脂として、高分子量のポリアセタール樹脂を用いたとしても、ガラス繊維を特定の形態とすることで、流動性を改善し、薄肉成形性を優れたものとすることは可能である。しかし、より優れた薄肉成形性を得るためには、(A)ポリアセタール樹脂の分子量が適度な範囲内にあることが好ましい。具体的には、(A)ポリアセタール樹脂の数平均分子量(以下、単にMnと略す場合がある。)が、20,000以上70,000以下であることが好ましい。
より好ましい数平均分子量の上限値は60,000であり、さらに好ましくは55,000であり、特に好ましくは50,000である。また、より好ましい数平均分子量の下限値は25,000であり、さらに好ましくは28,000であり、特に好ましくは30,000である。数平均分子量を70,000以下とすることで、薄肉成形性を発現させることができる傾向にある。また、数平均分子量を20,000以上とすることで、急激なクリープ特性の低下を抑制できる傾向にある。
ここでいう数平均分子量とは、樹脂成形体の一部を切り出し、ヘキサフルオロイソプロパノール(以下、HFIPと略す)中に浸漬し溶解したポリアセタール樹脂成分をサンプルとして用い、ヘキサフルオロイソプロパノールを溶媒として用いたゲル浸透クロマトグラフィー(以下、GPCと略すことがある)で、ポリメチルメタクリレート(以下、PMMAと略す)を標準物質として用いて計算されたPMMA換算分子量で表される数平均分子量である。この際のPMMA標準物質は数平均分子量として、2,000程度から1,000,000程度の範囲で、少なくとも4サンプルを用いる。
本実施形態における(A)ポリアセタール樹脂のMFRとしては、10g/10分以上100g/10分以下であることが好ましい。より好ましい下限値は15g/10分であり、さらに好ましくは18g/10分であり、特に好ましくは20g/10分である。また、好ましい上限値は80g/10分であり、より好ましくは60g/10分であり、さらに好ましくは50g/10分である。MFRを10g/10分以上とすることで、薄肉成形性をより優れたものとすることができる傾向にある。また、MFRを100g/10分以下とすることで、急激なクリープ性の低下を抑制することができる傾向にある。
ここでいう、例えば、MFRが10g/10分のポリアセタール樹脂は、その分子量分布により若干の違いはあるが、数平均分子量で表すと、70,000程度となる。また、例えば、MFRが100g/10分のポリアセタール樹脂は、数平均分子量で表すと20,000程度となる。
本実施形態において(A)ポリアセタール樹脂としては、ポリアセタールホモポリマー及びポリアセタールコポリマーが挙げられる。具体的には、ホルムアルデヒド単量体又はその3量体(トリオキサン)若しくは4量体(テトラオキサン)等のホルムアルデヒドの環状オリゴマーを単独重合して得られる実質上オキシメチレン単位のみから成るポリアセタールホモポリマー;ホルムアルデヒド単量体又はその3量体(トリオキサン)若しくは4量体(テトラオキサン)等のホルムアルデヒドの環状オリゴマーと、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エピクロルヒドリン、1,3−ジオキソラン、1,4−ブタンジオールホルマール等のグリコール又はジグリコールの環状ホルマール等の環状エーテル若しくは環状ホルマールとを、共重合させて得られるポリアセタールコポリマー等が挙げられる。
また、ポリアセタールコポリマーとして、ホルムアルデヒドの単量体及び/又はホルムアルデヒドの環状オリゴマーと、単官能グリシジルエーテルとを共重合させて得られる分岐を有するポリアセタールコポリマー、並びに多官能グリシジルエーテルとを共重合させて得られる架橋構造を有するポリアセタールコポリマー等も挙げられる。
さらに、ポリアセタールの繰り返し構造単位とは異なる異種のブロックを有するブロックコポリマー等も挙げられる。(A)ポリアセタール樹脂は、ブロックコポリマーであることが好ましい。ここでいうブロックコポリマーとしては、下記一般式(1)、(2)又は(3)で表されるブロック部分を有するアセタールホモポリマー、若しくはアセタールコポリマー(両者をあわせて以下「ブロックコポリマー」とも記す。)がより好ましい。
Figure 2016089033
Figure 2016089033
式(1)及び(2)中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基及び置換アリール基からなる群より選ばれる1種の化学種を示し、複数のR1、R2、及びR3は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。mは2〜6の整数を示し、2〜5の整数が好ましい。nは1〜1000の整数を示し、10〜250の整数が好ましい。上記一般式(1)で表される基は、アルコールのアルキレンオキシド付加物から水素原子を脱離した残基であり、上記一般式(2)で表される基は、カルボン酸のアルキレンオキシド付加物から水素原子を脱離した残基である。前記ブロック成分を有するポリアセタールホモポリマーは、例えば、特開昭57−31918号公報に記載の方法で調製できる。
Figure 2016089033
式(3)中、R4は、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基及び置換アリール基からなる群より選ばれる1種の化学種を示し、複数のR4はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。また、pは2〜6の整数を示し、2つのpは各々同一であっても異なっていてもよい。q、rはそれぞれ正の数を示し、qとrとの合計100モル%に対してqは2モル%以上100モル%以下、rは0モル%以上98モル%以下であり、−(CH(CH2CH3)CH2)−単位及び−(CH2CH2CH2CH2)−単位はそれぞれランダム又はブロックで存在する。
これらの上記式(1)〜(3)で表されるブロックコポリマーのブロック部分は、両末端又は片末端に水酸基等の官能基を有するブロックを構成する化合物を、ポリアセタール樹脂の重合過程でポリアセタール樹脂の末端部分と反応させることにより得られる。
ブロックコポリマー中における上記式(1)、(2)又は(3)で表されるブロック成分の挿入量は特に限定されないが、ブロックコポリマーを100質量%としたとき、0.001質量%以上30質量%以下であることが好ましい。より好ましい上限値は、15質量%であり、さらに好ましくは10質量%であり、特に好ましくは8質量%である。また、より好ましい下限値は0.01質量%であり、さらに好ましくは0.1質量%であり、特に好ましくは1質量%である。挿入量を30質量%以下とすることで、樹脂成形体の剛性を低下が抑制できる傾向にある。また、挿入量を0.001質量%以上とすることで、クリープ特性の低下を抑制できる傾向にある。
また、ブロックコポリマー中のブロック成分の数平均分子量の上限値は、10,000であることが、樹脂組成物の剛性を低下させないために好ましく、より好ましくは8,000、さらに好ましくは5,000である。下限値は特にないが、下限値が100であることが、安定した摺動性を維持し続ける点から好ましい。
ブロックコポリマー中のブロック成分を形成する化合物として、具体的には、C1837O(CH2CH2O)401837、C1123CO2(CH2CH2O)30H、C1837O(CH2CH2O)70H、C1837O(CH2CH2O)40H;両末端ヒドロキシアルキル化水素添加ポリブタジエン等が挙げられる。
上記ブロックコポリマーは、その結合形式として、ABA型ブロックコポリマーであることが、さらに好ましい。ここで、ABA型ブロックコポリマーとは、上記式(3)で表されるブロック部分を有するブロックコポリマーである。具体的には、ポリアセタールセグメントA(以下「A」とも記す。)と、両末端がヒドロキシアルキル化された水素添加ポリブタジエンセグメントB(以下「B」とも記す。)とを、A−B−Aの順で構成させたブロックコポリマーのことである。機能発現メカニズムは定かではないが、ブロックコポリマーとしてABA型ブロックコポリマーを用いることで、本実施形態の樹脂成形体のクリープ性をさらに高めることができる傾向にある。
上記式(1)、式(2)又は式(3)で表されるブロック成分は、ヨウ素価20g−I2/100g以下の不飽和結合を有してもよい。不飽和結合として、具体的には、炭素−炭素二重結合等が挙げられる。
上記ブロック成分を有するポリアセタールコポリマーとしては、例えば、国際公開第01/09213号に開示されたポリアセタールブロックコポリマーが挙げられ、その公報に記載の方法により調製できる。
本実施形態の樹脂成形体を構成する(A)ポリアセタール樹脂として、ポリアセタールホモポリマー、ポリアセタールコポリマー、架橋構造を有するポリアセタールコポリマー、ブロック部分を有するホモポリマーベースのブロックコポリマー、ブロック成分を有するコポリマーベースのブロックコポリマーのいずれも用いることができ、これらを併用することもできる。また、(A)ポリアセタール樹脂として、例えば、分子量の異なる組み合わせや、コモノマー量の異なるポリアセタールコポリマーの組み合わせ等も適宜使用可能である。
これらの中でも、上述したように本実施形態においては、(A)ポリアセタール樹脂は、ブロックコポリマーであることが好ましい形態として挙げられる。(A)ポリアセタール樹脂が、ブロックコポリマーであることにより、樹脂成形体としての流動性と、クリープ性能を両立させ、剛性も維持させることがより可能となる傾向にある。
ブロックコポリマーは、全(A)ポリアセタール樹脂100質量%に対して、5質量%以上95質量%以下であることが好ましい。より好ましい上限値は90質量%であり、さらに好ましくは80質量%であり、特に好ましくは75質量%である。また、より好ましい下限値は10質量%であり、さらに好ましくは20質量%であり、特に好ましくは25質量%である。5質量%以上であることで、クリープ性能が良好となるとなる傾向にある。また、95質量%以下であることで、樹脂成形体の剛性が良好となる傾向にある。なお、本実施形態の樹脂成形体における、上記のブロックコポリマーの比率は、1H−NMRや13C−NMR等により測定することができる。
<(B)ガラス繊維>
本実施形態における樹脂成形体は、(A)ポリアセタール樹脂100質量部に対して、(B)ガラス繊維10質量部以上100質量部以下を含む。好ましい下限量は12質量部であり、より好ましくは15質量部であり、さらに好ましくは20質量部であり、特に好ましくは25質量部である。また、好ましい上限量は90質量部であり、より好ましくは80質量部であり、さらに好ましくは75質量部であり、特に好ましくは70質量部である。ガラス繊維の量を、10質量部以上とすることで耐クリープ性を維持することができる傾向にあり、100質量部以下とすることで高い流動性を発現できる傾向にある。
本実施形態の(B)ガラス繊維としては、繊維状の形状のガラスであれば特に問題なく使用できる。具体的には、チョップドストランドガラス繊維、ミルドガラス繊維、ガラス繊維ロービング等が挙げられる。これらの中では、チョップドストランドガラス繊維及びミルドガラス繊維が、取扱い性の観点より好ましく、チョップドストランドガラス繊維が、樹脂成形体のクリープ性を高めるためにより好ましい。これら(B)ガラス繊維は、1種、又は2種以上を組み合わせてもよい。
本実施形態の(B)ガラス繊維の平均繊維径は、7μm以上13μm以下の範囲内とする。平均繊維径の好ましい下限値は8μmであり、好ましい上限値は12μmである。平均繊維径を7μm以上とすることで、流動性の悪化を抑制することができる。また、平均繊維径を13μm以下とすることで、樹脂成形体のクリープ性の悪化を抑制できる傾向にあるとともに、成形時の金型表面の削れといった悪影響を防止することができる傾向にある。
ここでいう、平均繊維径は、樹脂成形体を650℃程度の温度で焼却し、樹脂成分を除去したのち、得られた灰分を走査型電子顕微鏡で観察し、直径を測定することにより容易に測定できる。この際、誤差をなくすため、少なくとも100本以上のガラス繊維の直径を測定して、数平均繊維径を算出する。
本実施形態においては、ガラス繊維径の異なるガラス繊維を2種以上ブレンドしても、数平均繊維径が、本実施形態の範囲内であれば問題なく使用可能である。
本実施形態の(B)ガラス繊維の数平均繊維長は、150μm以上350μm以下の範囲内とする。数平均繊維長の好ましい上限値は330μmであり、より好ましくは320μmであり、さらに好ましくは310μmである。また、数平均繊維長の好ましい下限値は170μmであり、より好ましくは180μmであり、さらに好ましくは190μmである。数平均繊維長を150μm以上とすることで、クリープ性を維持することできる傾向にある。また、数平均繊維長を350μm以下とすることで、樹脂組成物の流動性の悪化を抑制できる傾向にある。
ここでいう、数平均繊維長は、樹脂成形体を500℃以下の温度で5時間以上焼却したのち、徐冷して得られた灰分を用いて測定することにより得られる。低温で長時間加熱したのち、徐冷を行う事でサーマルショックによるガラス繊維の折れを防止できるため好ましい。得られた灰分に対し、動的紛体画像解析装置(例えば、セイシン企業(株)製のPITA−3)を用いて、中性洗剤を少量配合した石鹸水を展開溶媒として、ガラス繊維の長さを少なくとも1000本以上について実測することにより測定される。
本実施形態において、動的紛体画像解析装置を用いて測定する際の、ガラス繊維径に相当する情報は外接矩形短径(がいせつさしがたたんけい)として得られ、ガラス繊維長に相当する情報は外接矩形長径(がいせつさしがたちょうけい)として得られるが、複数のガラス繊維の重なり等による測定誤差を除去する為、走査型電子顕微鏡等で確認したガラス繊維径から2μm以上離れた径の情報は削除する。具体的には、走査型電子顕微鏡等で確認したガラス繊維径が10μmの場合、外接矩形短径が8μm以下の粒子に関する情報と12μm以上の粒子に関する情報は削除し、残った粒子の数が1000本以上の情報で計算される。
本実施形態の(B)ガラス繊維は、(B)ガラス繊維100質量%に対して、繊維長50μm以下の(B)ガラス繊維が、30質量%以下であり、好ましくは25質量%以下であり、より好ましくは23質量%以下であり、さらに好ましくは20質量%以下である。この値は小さければ小さいほど好ましいので、下限値は特にないが、存在してもクリープ性能に影響を与えない量を下限値とすると、3質量%である。上記の繊維長50μm以下のガラス繊維の量も、上述の数平均繊維長の測定で用いた動的紛体画像解析装置を用いることで測定される。具体的には、上記のガラス繊維径の測定誤差を除去するための操作を行った後の情報から、1000本以上の粒子の中で、繊維長が50μm以下のものの量を計算する。
本実施形態において、(B)ガラス繊維の数平均繊維長を特定の範囲内とし、繊維長50μm以下の(B)ガラス繊維の量を特定の範囲とする方法としては、後述するポリアセタール樹脂組成物を溶融混練する際の方法及び条件を調整すること等が挙げられる。
本実施形態における樹脂成形体を構成する(B)ガラス繊維は、収束剤としてカップリング剤、被膜形成剤等にて処理したものであることが好ましい。
カップリング剤として、具体的には、有機シラン化合物、有機チタネート化合物、有機アルミネート化合物等が挙げられるが、これらに限定されることはなく、公知のものはすべて使用できる。
有機シラン化合物として、具体的には、ビニルトリエトキシシラン、ビニル−トリス−(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタアクリロキシプロピルメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらの中でも、ビニルトリエトキシシラン、ビニル−トリス−(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタアクリロキシプロピルメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメトキシシランが好ましい。これらの中でも、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメトキシシランγ−アミノプロピルトリエトキシシランが、経済性と樹脂組成物の熱安定性の観点より好ましい。
有機チタネート化合物として、具体的には、テトラ−i−プロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラステアリルチタネート、トリエタノールアミンチタネート、チタニウムアセチルアセトネート、チタニウムラクチート、オクチレンブリコールチタネート、イソプロピル(N−アミノエチルアミノエチル)チタネート等が挙げられる。
有機アルミネート化合物として、具体的には、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等が挙げられる。
これらのカップリング剤は、1種または、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記カップリング剤で表面処理されているガラス繊維を用いることで、樹脂成形体のクリープ性をより高めることができる傾向にあるとともに、樹脂成形体の熱安定性を向上させることができる傾向にある。
被膜形成剤(収束剤と称される場合もある)として、具体的には、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、少なくとも1種の酸成分を有する共重合樹脂等が挙げられ、これらの中では少なくとも1種の酸成分を有する共重合体樹脂を含む被膜形成剤であることが好ましい。
少なくとも1種の酸成分を有する共重合体樹脂としては、カルボン酸含有不飽和ビニル単量体及び該カルボン酸含有不飽和ビニル単量体以外の不飽和ビニル単量体とを構成単位として含む共重合体、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体及び該カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体以外の不飽和ビニル単量体とを構成単位として含む共重合体等が挙げられ、カルボン酸含有不飽和ビニル単量体及び該カルボン酸含有不飽和ビニル単量体以外の不飽和ビニル単量体とを構成単位として含む共重合体を用いることがより好ましい。
上述のカルボン酸含有不飽和ビニル単量体として、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸等が挙げられ、これらは、1種又は、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、カルボン酸無水物含有不飽和ビニル単量体として、具体的には、マレイン酸、イタコン酸の無水物等が挙げられ、これらは単独でも組み合わせても構わない。
これら被膜形成剤は、1種をまたは、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ガラス繊維表面に前記被膜形成剤を配することにより、(A)ポリアセタール樹脂との界面密着強度を高めることができる傾向にあり、より高いクリープ性を発現させることができる傾向にある。
<(C)ポリオレフィン樹脂>
本実施形態の樹脂成形体においては、(C)ポリオレフィン樹脂をさらに含むことが好ましい。ポリオレフィン樹脂を含むことにより、樹脂成形体に摺動性を付与することができる。また、(A)ポリアセタール樹脂100質量部に対して、(C)ポリオレフィン樹脂を0.01質量部以上5質量部以下含むことがより好ましい。さらに好ましい上限値は4質量部であり、特に好ましくは3.5質量部であり、より特に好ましくは3質量部である。
本実施形態でいう(C)ポリオレフィン樹脂は、重量平均分子量が1万以上100万以下の範囲内であることが好ましい。より好ましい重量平均分子量の上限値は80万であり、さらに好ましくは70万であり、特に好ましくは60万である。また、より好ましい下限値は5万であり、さらに好ましくは10万であり、特に好ましくは12万である。重量平均分子量は、o−ジクロルベンゼンを溶媒として、140℃条件下で、ゲル浸透クロマトグラフを用いることにより測定する。重量平均分子量が1万以上100万以下の範囲内であれば、摺動性を発現させることができる傾向にある。
本実施形態で用いることのできる(C)ポリオレフィン樹脂は、下記一般式(4)で表されるオレフィン系化合物のホモポリマー、下記一般式(4)で表されるオレフィン系化合物を主たるモノマーとするコポリマー、及びそれらの変性体からなる群より選ばれる一種以上のポリオレフィン樹脂が好ましい。
Figure 2016089033
前記式(4)中、R21は水素原子又はメチル基であり、R22は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、カルボキシル基、2〜5個の炭素原子を含むアルキル化カルボキシ基、2〜5個の炭素原子を有するアシルオキシ基、又はビニル基を表す。
他のモノマーとしては上述の一般式(4)で表されるオレフィン系化合物と重合可能なモノマーから適宜選択することが可能である。
本実施形態において用いることのできる(C)ポリオレフィン樹脂として、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、ポリブテン、ポリブタジエンの水添物、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタアクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらの中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、アクリル酸エステル単位を5質量%以上30質量%以下含むエチレン−アクリル酸エステル共重合体;ポリオレフィンのブロックと親水性ポリマーのブロックとが、エステル結合、アミド結合、エーテル結合、ウレタン結合及びイミド結合からなる群より選ばれる少なくとも1種の結合を介して、繰り返し交互に結合した構造を有するブロックコポリマー、並びにこれらの変性物からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが、摺動性を高める観点から好ましい。これらの中でも、ポリエチレン(高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−オクテン共重合体がより少量で摺動性を発現できるため、より好ましい。
ポリオレフィンとして、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン等が挙げられる。また、親水性ポリマーとして、具体的には、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリル酸メチル、ポリ乳酸等が挙げられる。
本実施形態においては、(C)ポリオレフィン樹脂として、変性されたポリオレフィン樹脂(変性体)も問題なく使用可能である。当該変性体としては、オレフィン樹脂を形成している重合体とは異なる他のビニル化合物の1種以上をグラフトさせたグラフト共重合体;α,β−不飽和カルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ナジック酸等)又はその酸無水物で(必要により過酸化物を併用して)変性したもの;オレフィン系化合物と酸無水物を共重合したもの等が挙げられる。
これら上述の(C)ポリオレフィン樹脂は単独であっても混合物であっても使用することができる。
本実施形態で用いることのできる(C)ポリオレフィン樹脂は、190℃,2.16kg荷重条件下におけるメルトフローレート(以下「MFR」とも記す。)が0.01g/10分以上100g/10分以下の範囲内であることが好ましい。この範囲内にある(C)ポリオレフィン樹脂を用いることで、樹脂成形体の摺動性を高めることができる傾向にある。
(C)ポリオレフィン樹脂のMFRのより好ましい下限値は0.02g/10分であり、さらに好ましくは0.05g/10分であり、特に好ましくは0.07g/10分である。また、より好ましい上限値は50g/10分であり、さらに好ましくは30g/10分であり、特に好ましくは10g/10分である。
<安定剤成分>
本実施形態のポリアセタール樹脂成形体は、本発明の目的を損なわない範囲で、従来ポリアセタール樹脂組成物に使用されている各種安定剤を含むことができる。安定剤としては、以下に限定されるものではないが、具体的には、下記の酸化防止剤、ホルムアルデヒド、ギ酸の捕捉剤等が挙げられる。これらは1種のみを単独で使用してもよく2種以上を組み合わせて使用してもよい。
酸化防止剤としては、樹脂成形体の熱安定性向上の観点から、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、特に限定されるものではなく、公知のものが適宜使用可能である。
ホルムアルデヒド、ギ酸の捕捉剤として、具体的には、メラミン、ポリアミド系樹脂等のホルムアルデヒド反応性窒素を含む化合物及びその重合体;アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、無機酸塩、カルボン酸塩等が挙げられる。より具体的には、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、珪酸カルシウム、硼酸カルシウム、脂肪酸カルシウム塩(ステアリン酸カルシウム、ミリスチン酸カルシウム等)等が挙げられる。これらの脂肪酸は、ヒドロキシル基で置換されていてもよい。
上述したそれぞれの安定剤の添加量は、(A)ポリアセタール樹脂100質量部に対して、例えば、酸化防止剤であるヒンダードフェノール系酸化防止剤が0.1質量部以上2質量部以下、ホルムアルデヒド、ギ酸の捕捉剤であるホルムアルデヒド反応性窒素を含む重合体が0.1質量部以上3質量部以下、アルカリ土類金属の脂肪酸塩が0.1質量部以上1質量部以下の範囲であると好ましい。
<その他の成分>
本実施形態のポリアセタール樹脂成形体は、本発明の目的を損なわない範囲で、従来ポリアセタール樹脂組成物に使用されている公知の、ガラス繊維以外の充填材(ガラスフレーク、ガラスビーズ、タルク、ウォラストナイト、マイカ、炭酸カルシウム等)、導電性付与剤(カーボンブラック、グラファイト、カーボンナノチューブ等)、着色剤(酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化アルミニウム、有機染料等)、摺動付与剤(各種エステル系化合物、有機酸の金属塩等)、紫外線吸収剤、光安定剤、滑材等の各種安定剤も含有することができる。これらの量は、ガラス繊維以外の充填材、導電性付与剤、着色剤については、樹脂成形体100質量%に対して、30質量%以下であることが好ましく、摺動付与剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑材については、樹脂成形体100質量%に対して、5質量%以下であることが好ましい。これらは、単独使用であっても、複数を組み合わせて使用してもよい。
[樹脂成形体の製造方法]
本実施形態の樹脂成形体は、公知の方法による製造することができる。具体的には、一軸又は多軸混練押出機、ロール、バンバリーミキサー等により、以下のように原料成分を混合及び溶融混練し、成形することにより製造することができる。これらの中でも、減圧装置・サイドフィーダー設備を装備した2軸押出機が好ましく使用できる。
原料成分を混合及び溶融混練方法としては、特に限定されず、当業者が周知の方法を利用できる。具体的には、(A)成分及び(B)成分とを、予めスーパーミキサー、タンブラー、V字型ブレンダー等で混合し、二軸押出機で一括溶融混練する方法、(A)成分を二軸押出機メインスロート部に供給し溶融混練しつつ、押出機途中から(B)成分を添加する方法等が挙げられる。これらはいずれも利用できるが、本実施形態の樹脂成形体を構成する(B)成分を特定のものとするには、(A)成分を二軸押出機メインスロート部に供給し溶融混練しつつ、押出機途中から(B)成分を添加する方法が好ましい。またこの際の、押出機のスクリュー回転数やシリンダー設定温度は、上述のガラス繊維の形態となるよう適宜調整することができる。一般的にスクリュー回転数を高めることと、シリンダー設定温度を低くすることにより、(B)成分の数平均繊維長は小さくなり、(B)成分の繊維長50μm以下の割合が多くなる傾向となる。これらの最適な条件は、押出機の大きさによって変動するため、当業者の調整可能な範囲で適宜調整することが好ましい。より好ましくは、押出機のスクリューデザインに関しても、当業者に調整可能な範囲で種々調整する。
本実施形態における樹脂成形体を得るための成形方法については、特に限定されず、公知の成形方法を利用できる。具体的には、押出成形、射出成形、真空成形、ブロー成形、射出圧縮成形、加飾成形、他材質成形、ガスアシスト射出成形、発泡射出成形、低圧成形、超薄肉射出成形(超高速射出成形)、金型内複合成形(インサート成形、アウトサート成形)等の成形方法のいずれかによって成形することができる。
[用途]
本実施形態の樹脂成形体の用途としては、長期耐久性が要求される自動車機構部品に好適に使用できる。また、(C)ポリオレフィン樹脂を含む樹脂成形体は、他の部材と接触するギアやプーリーとしての役割を担う部品に好適に使用できる。
これら以外にも、ポリアセタール樹脂の用途として公知の用途に適用できる。具体的には、カム、スライダー、レバー、アーム、クラッチ、フェルトクラッチ、アイドラギアー、ローラー、コロ、キーステム、キートップ、シャッター、リール、シャフト、関節、軸、軸受け、ガイド等に代表される機構部品;アウトサート成形の樹脂部品、インサート成形の樹脂部品、シャーシ、トレー、側板、自動車部品として、ドアロック、ドアハンドル、ウインドウレギュレータ、スピーカーグリル等に代表されるドア廻り部品;シートベルト用スリップリング、プレスボタン等に代表されるシートベルト周辺部品;コンビスイッチ部品、スイッチ類、クリップ類等の部品ガソリンタンク、フュエルポンプモジュール、バルブ類、ガソリンタンクフランジ等に代表される燃料廻り部品、プリンター、及び複写機に代表されるオフィスオートメーション機器用部品;デジタルビデオカメラ、デジタルカメラ等の映像機器用部品;CD、DVD、Blu−ray Disc(登録商標)、その他光デイスクのドライブ;ナビゲーションシステム及びモバイルパーソナルコンピュータに代表される音楽、映像又は情報機器、携帯電話及びファクシミリに代表される通信機器用部品;電気機器用部品;電子機器用部品等に適用できる。また、その他用品として筆記具のペン先、芯を出し入れする機構部品;洗面台、排水口、排水栓開閉機構部品;衣料用のコードストッパー、アジャスター、ボタン;散水用のノズル、散水ホース接続ジョイント;階段手すり部、及び床材の支持具である建築用品;玩具、ファスナー、チェーン、コンベア、バックル、スポーツ用品、自動販売機(開閉部ロック機構、商品排出機構部品)、家具、楽器、住宅設備機器部品としても好適に使用できる。
実施形態の樹脂成形体によれば、高い薄肉成形性と高いクリープ特性とを両立する樹脂成形体が得られる。この樹脂成形体は、薄肉成形性を示すため、例えば、自動車の軽量化に適した部品を提供することができる。
以下、実施例及び比較例により本実施形態を具体的に説明するが、本実施形態はその要旨を超えない限り、これらの実施例及び比較例に限定されるものではない。実施例及び比較例のポリアセタール樹脂及び樹脂成形体に対する加工条件と評価項目を以下に示す。
(1)押出
スクリュー径Dに対するスクリュー長さLの比(L/D)=57(バレル数14)で、第7バレルと第10バレルにサイドフィーダーを有し、第12バレルに真空ベントを備えた同方向回転二軸押出機(東芝機械(株)製TEM−48SS押出機)を用いて、シリンダー冷却又は温度を第1バレルを水冷、第2〜5バレルを220℃、第6〜14バレルを190℃に設定し、各実施例記載の組成で押出を実施した。この時に以下の4つの押出条件で実施した。どの押出条件を用いたかは、各実施例の表中に記載した。
<条件1>
押出に用いたスクリューは、第1〜4バレルの位置にはフライトスクリュー(以下、FSと略す)を配し、第5バレルの位置に送り能力を有するニーディングディスク(以下、RKDと略す)2枚と、送り能力のないニーディングディスク(以下、NKDと略す)2枚と逆方向への送り能力を有するニーディングディスク(以下、LKDと略す)1枚をこの順に配し、ついで、第6〜第8バレルの位置にFSを配し、第9バレルの位置にRKDとNKDを1枚ずつこの順に配し、第10〜第11バレルの位置にSFを配し、第12バレルの位置にRKD2枚を配し、第13〜第14バレルの位置にSFを配したデザインとした。このスクリューを用いて、ガラス繊維を第7バレルのサイドフィーダーより供給し、スクリュー回転数250rpmとし、総押出量を150kg/hとして押出を実施した。
<条件2>
スクリュー回転数を200rpmに変更した以外は、すべて条件1と同様に実施した。
この条件は、条件1よりも、弱いせん断を与える条件である。
<条件3>
ガラス繊維を第7バレルのサイドフィーダーではなく、第10バレルのサイドフィーダーより供給した以外は、すべて条件2と同様に実施した。この条件は、ガラス繊維の添加位置を下流側にずらしたため、ガラス繊維が受けるニーディングゾーンの領域が減るため、ガラス繊維にはより負荷のかからない条件である。
<条件4>
用いるスクリューとして、第12バレルの位置のニーディングディスクをRKD1枚、NKD1枚、LKD1枚をこの順に配するように変えた以外は、すべて条件1〜3のデザインと同じとし、ガラス繊維を条件3と同様に第10バレルのサイドフィーダーより供給し、スクリュー回転数を120rpmとし、総押出量を120kg/hとして押出を実施した。本条件は、条件1〜3とは直接比較できないが、より強いせん断を与えるスクリューデザインとした上で、スクリュー回転数を低く抑える条件となっている。
(2)成形(射出成形機による小型引張試験片形状成形体の作成)
射出成形機(EC−75NII、東芝機械(株)製)を用いて、シリンダー温度設定を205℃に設定し、射出時間35秒、冷却時間15秒の射出条件で成形することにより、ISO294−2に準拠した小型引張試験片形状の樹脂成形体を得た。この際の金型温度は、80℃とした。
(3)MFR
ポリアセタール樹脂と、樹脂成形体のMFRを、ISO1133に準拠し、シリンダー温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定した。
(4)平均繊維径長
成形された小型引張試験片形状成形体を650℃に設定した電気炉中で焼却し、樹脂成分を除去した。冷却して得られた灰分を走査型電子顕微鏡等で観察、直径を測定した。本実施例においては、繊維径10μmのガラス繊維を用いたため、そのほとんどすべてが10μmであった。200本の加算平均を取ったところ、いずれも9.4μm以上10.5μm以下の範囲内であった。
(5)数平均繊維長
成形された小型引張試験片形状成形体を、450℃に設定した電気炉中で6時間焼却した。その後、12時間以上かけ徐冷し、得られた灰分を試料とした。試料を動的紛体画像解析装置(セイシン企業(株)製のPITA−3)により、展開溶媒として中性洗剤を少量配合した石鹸水を用いて、3000本のガラス繊維の外接矩形長径(長さ)を測定し、算術平均より平均繊維長を求めた。この際、ガラス繊維の重なりによる誤差を除去する為、外接矩形短径が8μm以下の粒子と12μm以上の粒子は計算対象から除外した。
(6)繊維長50μm以下の割合
上述の平均繊維長測定で得られたデータを用いて、繊維長50μm以下のガラス繊維の割合を算出した。
(7)スパイラルフロー長(SFD)
射出成形機(EC−75NII、東芝機械(株)製)を用いて、幅10mm、厚み1mmの薄肉スパイラル形状の成形を実施し、その流動長を比較した。流動長が長いほど、薄肉成形性に優れる。成形条件は、シリンダー温度設定215℃、金型温度120℃、射出速度270mm/秒(最大能力)、射出時間35秒、冷却時間15秒とし、射出圧力は150MPaに固定した。比較するため、すべての実施例・比較例で、同一条件で比較した。
(8)クリープ破断時間
成形された小型引張試験片形状成形体を用いて、クリープ試験機(東洋精機製作所(株)製)を用いて、80℃環境下で、30MPaの荷重をかけクリープ試験を実施し、破断するまでの時間で比較した。クリープ試験は3本で測定を実施し、その平均をクリープ破断時間とした。
(9)摩耗量
ボールオンディスク型往復動摩擦摩耗試験機(AFT−15MS型、東洋精密(株)製)を用いて、23℃、湿度50%の環境下で、荷重19.6N、線速度30mm/sec、往復距離20mm、往復回数1万回の条件で、多目的試験片形状成形体の摺動試験を実施した。ボール材料としては、SUS304ボール(直径5mmの球)を用いた。上記摺動試験後のサンプルの摩耗量(摩耗深さ、摩耗断面積)を、共焦点顕微鏡(OPTELICS(登録商標) H1200、レーザーテック(株)社製)を用いて測定した。摩耗断面積はn=5で測定した数値の平均値とし、有効数字2桁で四捨五入した。数値が低い方が摩耗特性に優れる。
実施例及び比較例に用いたポリアセタール樹脂組成物及び成形体の原料成分を以下に説明する。(A)ポリアセタール樹脂は、(A5)を除き、旭化成ケミカルズ(株)製の以下のグレードを用いた。
(A1)テナック(登録商標)−C 3510 MFR=3.0g/10分 Mn:約10万
(A2)テナック(登録商標)−C 4520 MFR=9.0g/10分 Mn:約7万
(A3)テナック(登録商標)−C 5520 MFR=15g/10分 Mn:約5万
(A4)テナック(登録商標)−C 7520 MFR=45g/10分 Mn:約2.5万
(A5)ポリアセタールブロックコポリマーは、次のようにして調製した。熱媒を通すことのできるジャケット付きの2軸パドル型連続重合機を80℃に調整した。トリオキサンを40モル/時間、環状ホルマールとして1,3−ジオキソランを2モル/時間、重合触媒としてシクロヘキサンに溶解させた三フッ化ホウ素ジ−n−ブチルエーテラートをトリオキサン1モルに対し5×10-5モルとなる量、連鎖移動剤として下記式(5)で表される両末端ヒドロキシル基水素添加ポリブタジエン(数平均分子量Mn=2,330)をトリオキサン1モルに対し1×10-3モルになる量で、上記重合機に連続的に供給し重合を行った。
Figure 2016089033
次に、上記重合機から排出されたポリマーを、トリエチルアミン1%水溶液中に投入し、重合触媒の失活を完全に行った後、そのポリマーを濾過、洗浄して、粗ポリアセタールブロックコポリマーを得た。
得られた粗ポリアセタールブロックコポリマー100質量部に対して、第4級アンモニウム化合物を含有した水溶液1質量部を添加して、均一に混合し、ベント付き2軸スクリュー式押出機に供給し、押出機中の溶融しているポリアセタールブロックコポリマー100質量部に対して水を0.5質量部添加し、押出機設定温度200℃、押出機における滞留時間7分で、ポリアセタールブロックコポリマーの不安定末端部分の分解除去を行った。この時、第4級アンモニウム化合物の添加量は、窒素量に換算して20質量ppmとした。
不安定末端部分の分解されたポリアセタールブロックコポリマーに、酸化防止剤としてトリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]0.3質量部を添加し、ベント付き押出機で真空度20Torrの条件下で脱揮しながら、押出機ダイス部よりストランドとして押出し、ペレタイズした。
このようにして得られたポリアセタールブロックコポリマーを、(A5)ポリアセタールブロックコポリマーとした。このブロックコポリマーは、ABA型ブロックコポリマーであり、メルトフローレートが15g/10分(ISO−1133 条件D)であった。Mn(MFRから算出)は約5万である。
(B)ガラス繊維は、以下のものを用いた。
オーウェンス・コーニング社製 チョップドストランドガラス繊維
品名:03JAFT785 繊維径:10μm 繊維長:3mm
(C)ポリオレフィン樹脂は、以下のものを用いた。
旭化成ケミカルズ(株)製 サンテック(登録商標)LD L1850A
MFR:6.7g/10分、密度:918kg/m3(JIS K7112準拠)
[実施例1〜6、比較例1〜3]
各成分を表1に記載の割合となるよう、それぞれの押出条件で押出を実施し、各種性能評価を実施した。結果を表1に示す。
Figure 2016089033
実施例1〜3と比較例1の対比では、樹脂組成物として使用するポリアセタールのMFR(分子量)の変化による違いを表している。ポリアセタールのMFRが低い(高分子量)比較例1は、SFD値は低く、薄肉成形性に劣ることが判る。実施例1〜3においてポリアセタールのMFRを高く(分子量を低く)していくことで、ガラス繊維の繊維長50μm以下の割合が少なくなり、クリープ性が飛躍的に向上していることがわかる。ベースとなる樹脂の分子量が低下しているにもかかわらず、クリープ性は向上している。
実施例3〜5と比較例2の対比では、同組成の組成物の加工法による違いを表している。同一組成でありながら、押出加工法を変えることで、ガラス繊維の繊維長50μm以下の割合が大きく変化し、例えば、比較例2においては急激にクリープ性能が低下していることがわかる。実施例1、2、6と比較例3の対比も同様で、組成が同一であるにもかかわらず、押出方法の違いにより、クリープ性能が急激に変化することがわかる。
[実施例3、7〜9,比較例4、5]
各成分を表2に記載の割合となるよう、それぞれの押出条件で押出を実施し、各種性能評価を実施した。実施例3は理解を助けるため再掲した。結果を表2に示す。
Figure 2016089033
実施例3、7〜9と比較例4の対比はすべて、ガラス繊維量を変化させた際の違いを表している。ポリアセタール樹脂100質量部に対して、ガラス繊維が10質量部以上100質量部以下の範囲内であれば、条件4においてはすべて良好なクリープ性を与えることがわかる。しかしながら100質量部を超えると、解繊不良が発生した。そのため、正しい対比を行う事ができないため評価しなかった。これを解消するため、比較例5ではより高せん断を与えると考えられる条件1に変更することを試みたが、樹脂温度の上昇を招き、ポリアセタール樹脂が熱分解を起こしたために中止した。
[実施例2、10〜13]
各成分を表3に記載の割合となるよう、それぞれの押出条件で押出を実施し、各種性能評価を実施した。実施例2は理解を助けるため再掲した。結果を表3に示す。
Figure 2016089033
実施例2、10、11の対比は、ポリアセタール樹脂としてブロックコポリマータイプを用いたことによる違いを表している。ポリアセタール樹脂としてブロックコポリマータイプを用いることで、驚異的にクリープ性が上昇することがわかる。また、A3とA5のポリアセタールは分子量、MFRともほぼ同等であるのにもかかわらず、得られる樹脂成形体のMFRはA5のブロックコポリマータイプを用いた方が高く、薄肉成形性に優れることがわかる。さらに、実施例11はより過酷な条件である条件1で押出したものであるが、繊維長50μm以下の割合が高いにもかかわらず、比較的高いクリープ性を維持していることがわかる。
また、実施例10、12、13の対比は、付加的成分としてポリエチレンを添加した効果の違いを表している。ポリエチレン成分の添加により摩耗量が激減し、かつ、クリープ性に悪影響が起きていないことがわかる。
本発明の樹脂成形体によれば、ポリアセタール樹脂が好適に使用されてきた種々分野において、特に長期耐久性が要求される自動車機構部品の分野において産業上の利用可能性がある。

Claims (6)

  1. (A)ポリアセタール樹脂と、(A)ポリアセタール樹脂100質量部に対して(B)ガラス繊維10質量部以上100質量部以下と、を含み、
    (B)ガラス繊維の平均繊維径が7μm以上13μm以下、数平均繊維長が150μm以上350μm以下であり、
    (B)ガラス繊維100質量%に対して、繊維長50μm以下の(B)ガラス繊維が30質量%以下であり、
    メルトフローレイト(ISO1133準拠、温度190℃、荷重2.16kg)が、10g/10分以上30g/10分以下である、樹脂成形体。
  2. (A)ポリアセタール樹脂の数平均分子量が、20,000以上70,000以下である、請求項1に記載の樹脂成形体。
  3. (A)ポリアセタール樹脂のメルトフローレイト(ISO1133準拠、温度190℃、荷重2.16kg)が、10g/10分以上100g/10分以下である、請求項1又は2に記載の樹脂成形体。
  4. (A)ポリアセタール樹脂が、ブロックコポリマーである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂成形体。
  5. (A)ポリアセタール樹脂100質量部に対して、(C)ポリオレフィン樹脂0.01質量部以上5質量部以下をさらに含む、請求項1〜4項のいずれか一項に記載の樹脂成形体。
  6. (C)ポリオレフィン樹脂が、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、アクリル酸エステル単位を5質量%以上30質量%以下含むエチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリオレフィンのブロックと親水性ポリマーのブロックとが、エステル結合、アミド結合、エーテル結合、ウレタン結合及びイミド結合からなる群より選ばれる少なくとも1種の結合を介して繰り返し交互に結合した構造を有するブロックコポリマー、並びにこれらの変性物、からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項5に記載の樹脂成形体。
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