JP2016088969A - 紫外線硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】黄変が極めて発生に難い紫外線硬化塗膜を得ることができる紫外線硬化性樹脂組成物の提供。【解決手段】(A)ウレタンアクリレート、(B)アクリルオリゴマーおよび(C)第1光重合開始剤を含み、(C)第1光重合開始剤が分子量250超のα−ヒドロキシケトン系化合物であり、(A)ウレタンアクリレートおよび(B)アクリルオリゴマーの合計質量と、(C)第1光重合開始剤の質量との比((A+B):C)が、100:0.5〜12.0である、紫外線硬化性樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は紫外線硬化性樹脂組成物に関する。
ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂のようなプラスチックを成型してなるプラスチック成型品の装飾においては、プラスチック基材の上にトップコートまたはハードコートと称されるトップコート剤が塗装されてトップコート層が形成される場合がある。また、トップコート層として紫外線によって硬化する塗膜が利用される。
このような紫外線硬化塗膜を得るために用いられる組成物として、従来、例えば特許文献1または2に記載のものが提案されている。
特許第3073816号公報 特開2013−87189号公報
従来の紫外線硬化塗膜は硬化時に黄変する場合がある。黄変すると不良品となり歩留まりの低下につながるため、黄変は少ないほど好ましい。
本発明は上記のような課題を解決することを目的とする。すなわち、本発明の目的は、黄変が極めて発生し難い紫外線硬化塗膜を得ることができる紫外線硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討し、本発明を完成させた。
本発明は以下の(1)〜(8)である。
(1)(A)ウレタンアクリレート、(B)アクリルオリゴマーおよび(C)第1光重合開始剤を含み、
(C)第1光重合開始剤が、分子量250超のα−ヒドロキシケトン系化合物であり、
(A)ウレタンアクリレートおよび(B)アクリルオリゴマーの合計質量と、(C)第1光重合開始剤の質量との比((A+B):C)が、100:0.5〜12.0である、紫外線硬化性樹脂組成物。
(2)さらに、分子量250以下のα−ヒドロキシアルキルフェノン系化合物である(D)第2光重合開始剤を含む、上記(1)に記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
(3)前記(C)第1光重合開始剤がポリイソシアネート化合物と、イソシアネート基と反応可能な官能基を有するα−ヒドロキシケトン系化合物との反応物である、上記(1)〜(2)のいずれかに記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
(4)(A)ウレタンアクリレートが、脂肪族ジイソシアネートおよび/または前記脂肪族ジイソシアネートのウレタンプレポリマーと、アクリル基導入化合物1および/またはアクリル基導入化合物2との反応生成物であり、
前記アクリル基導入化合物1が、骨格がペンタエリスリトールであり、1分子中に、少なくとも1個のヒドロキシ基および3個以上のアクリロイルオキシ基を有する化合物であり、
前記アクリル基導入化合物2が、骨格がジペンタエリスリトールであり、1分子中に、少なくとも1個のヒドロキシ基および3個以上のアクリロイルオキシ基を有する化合物である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
(5)前記(A)ウレタンアクリレートにおける脂肪族ジイソシアネートが、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシレンジイソアネート(XDI)の水素添加物およびジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)の水素添加物からなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記(4)に記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
(6)前記アクリル基導入化合物1が、ペンタエリスリトールトリアクリレートである、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
(7)前記アクリル基導入化合物2が、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートである、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
(8)前記(B)アクリルオリゴマーがペンタエリスリトールテトラアクリレートまたはジペンタエリスリトールヘキサアクリレートである、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
(9)上記(1)〜(8)のいずれかに記載の紫外線硬化性樹脂組成物を使用して形成した、厚さが1〜30μmの塗膜付き基材。
本発明によれば、黄変が極めて発生に難い紫外線硬化塗膜を得ることができる紫外線硬化性樹脂組成物を提供することができる。
本発明について説明する。
本発明は、(A)ウレタンアクリレート、(B)アクリルオリゴマーおよび(C)第1光重合開始剤を含み、(C)第1光重合開始剤が、分子量250超のα−ヒドロキシケトン系化合物であり、(A)ウレタンアクリレートおよび(B)アクリルオリゴマーの合計質量と、(C)第1光重合開始剤との質量比((A+B):C)が、100:0.5〜12.0である、紫外線硬化性樹脂組成物である。
このような紫外線硬化性樹脂組成物を、以下では「本発明の組成物」ともいう。
<(A)ウレタンアクリレート>
(A)ウレタンアクリレートは特に限定されないが、脂肪族ジイソシアネートおよび/または前記脂肪族ジイソシアネートのウレタンプレポリマーと、アクリル基導入化合物1および/またはアクリル基導入化合物2との反応生成物であることが好ましい。
この反応生成物は、通常、後述する(B)アクリルオリゴマーも含む。
前記脂肪族ジイソシアネートは、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシレンジイソアネート(XDI)の水素添加物およびジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)の水素添加物からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
前記アクリル基導入化合物1は、骨格がペンタエリスリトールであり、1分子中に、少なくとも1個のヒドロキシ基および3個以上のアクリロイルオキシ基を有する化合物である。
前記アクリル基導入化合物1はペンタエリスリトールトリアクリレートであることが好ましい。
前記アクリル基導入化合物2は、骨格がジペンタエリスリトールであり、1分子中に、少なくとも1個のヒドロキシ基および3個以上のアクリロイルオキシ基を有する化合物である。
前記アクリル基導入化合物2はジペンタエリスリトールペンタアクリレートであることが好ましい。
例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(脂肪族ジイソシアネート)と、ペンタエリスリトールトリアクリレート(アクリル基導入化合物1)とを反応させることで、下記式であらわされる(A)ウレタンアクリレートが得られる。
例えば、イソホロンジイソシアネート(脂肪族ジイソシアネート)と、ペンタエリスリトールトリアクリレート(アクリル基導入化合物1)とを反応させることで、下記式であらわされる(A)ウレタンアクリレートが得られる。
例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(脂肪族ジイソシアネート)と、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(アクリル基導入化合物2)とを反応させることで、下記式であらわされる(A)ウレタンアクリレートが得られる。
<(B)アクリルオリゴマー>
(B)アクリルオリゴマーは特に限定されないが、前記アクリル基導入化合物1および/または前記アクリル基導入化合物2であることが好ましい。
(B)アクリルオリゴマーは、ペンタエリスリトールテトラアクリレートまたはジペンタエリスリトールヘキサアクリレートであることが好ましい。
<(C)第1光重合開始剤>
(C)第1光重合開始剤は分子量250超のα−ヒドロキシケトン系化合物である。第1光重合開始剤はポリイソシアネート化合物と、イソシアネート基と反応可能な官能基を有するα−ヒドロキシケトン系化合物との反応物であることが好ましい。前記ポリイソシアネートは特に限定されないが、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、キシレンジイソシアネート(XDI)、およびジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)の水素添加物、キシレンジイソシアネート(XDI)の水素添加物からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
ポリイソシアネートと反応させるイソシアネート基と反応可能な官能基を有するα−ヒドロキシケトン系化合物としては、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オンが好ましい。
例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(脂肪族ジイソシアネート)と1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オンとを反応させることで、主成分として下記式であらわされるα−ヒドロキシケトン系化合物が得られる。
R:ヘキサメチレン基
なお、本発明において分子量は、当業者が知る任意の方法を用いて測定することができる。例えば、浸透圧法、レイリー散乱法、拡散率法、沈降速度法、粘性率法、ラスト法等によって測定することができる。
<(D)第2光重合開始剤>
本発明の組成物は、上記の(A)ウレタンアクリレート、(B)アクリルオリゴマーおよび(C)第1光重合開始剤を含み、(C)第1光重合開始剤とは異なる光重合開始剤である(D)第2光重合開始剤をさらに含むことが好ましい。
(D)第2光重合開始剤は、分子量250以下のα−ヒドロキシアルキルフェノン系化合物である。
このような化合物として、具体的には、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オンが挙げられる。
<配合比>
本発明の組成物において(A)ウレタンアクリレートおよび(B)アクリルオリゴマーの合計質量と、(C)第1光重合開始剤の質量との比((A)ウレタンアクリレートおよび(B)アクリルオリゴマーの合計質量:(C)第1光重合開始剤の質量)は100:0.5〜12.0であり、100:0.5〜7.5であることが好ましい。このような場合、黄変が極めて発生に難い紫外線硬化塗膜を得ることができるからである。
本発明の組成物が(D)第2光重合開始剤をさらに含む場合、(C)第1光重合開始剤と(D)第2光重合開始剤との質量比は100:10〜150であることが好ましく、100:50〜100であることがより好ましい。このような場合、より黄変が発生に難い紫外線硬化塗膜を得ることができるからである。
<その他配合してよいもの>
本発明の組成物は、作業性および得られる塗膜の意匠性を向上できる点から、さらに、溶剤を含有することが好ましい。
溶剤としては、具体的には、例えば、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、シクロヘキサノン等が挙げられる。
本発明の組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、種々の添加剤、例えば、充填剤、老化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、接着性付与剤、分散剤、酸化防止剤、消泡剤、レベリング剤、艶消し剤、光安定剤(例えば、ヒンダードアミン系化合物等)、染料、顔料等を含有することができる。
充填剤としては、例えば、ろう石クレー、カオリンクレー、焼成クレー;ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ;けいそう土;酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化バリウム、酸化マグネシウム;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛;カーボンブラック等の有機または無機充填剤;これらの脂肪酸、樹脂酸、脂肪酸エステル処理物、脂肪酸エステルウレタン化合物処理物が挙げられる。
老化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)が挙げられる。
帯電防止剤としては、例えば、第四級アンモニウム塩;ポリグリコール、エチレンオキサイド誘導体等の親水性化合物が挙げられる。
難燃剤としては、例えば、クロロアルキルホスフェート、ジメチル・メチルホスホネート、臭素・リン化合物、アンモニウムポリホスフェート、ネオペンチルブロマイド−ポリエーテル、臭素化ポリエーテルが挙げられる。
接着性付与剤としては、例えば、テルペン樹脂、フェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロジン樹脂、キシレン樹脂、エポキシ樹脂が挙げられる。
レベリング剤としては、例えば、シリコーン系レベリング剤、アクリル系レベリング剤、ビニル系レベリング剤、フッ素系レベリング剤等が挙げられる。
<製造方法等>
本発明の組成物の製造方法は、特に限定されないが、例えば、反応容器に上記の各必須成分と任意成分とを入れ、減圧下で混合ミキサー等のかくはん機を用いて十分に混練する方法を用いることができる。
また、脂肪族ジイソシアネートおよび/またはその脂肪族ジイソシアネートのウレタンプレポリマーと、アクリル基導入化合物1および/またはアクリル基導入化合物2との反応生成物を得ると、通常、その反応生成物には、(A)ウレタンアクリレートおよび(B)アクリルオリゴマーが含まれる。よって、この反応生成物と(C)第1光重合開始剤とを混合して、本発明の組成物を得ることもできる。また、反応生成物に含まれる(A)ウレタンアクリレートおよび(B)アクリルオリゴマーの質量比は、理論的に算出することができる。
<用途等>
本発明の組成物は、各種電機製品(携帯電話筐体、デジカメ、ゲーム機)のコーティングや、各種蒸着塗装(携帯電話用、化粧品用容器用など)のコーティングに好ましく用いることができる。
本発明の組成物は、例えば淡色の基材の上にクリア塗装した場合であっても黄みが目立たない。
上記基材としては、熱可塑性プラスチック、熱硬化性プラスチックを問わず種々のプラスチック基材を用いることができる。具体的には、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アセテート樹脂、ABS樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
本発明の組成物を塗布する方法は、特に限定されず、例えば、はけ塗り、流し塗り、浸漬塗り、スプレー塗り、スピンコート等の公知の塗布方法を採用できる。
その後、従来公知の方法で紫外線を照射して硬化させて塗膜を形成することができる。
本発明の組成物を基材の表面に塗布して得られる塗膜の厚さは特に限定されないが、1〜30μmの範囲内であることが好ましく、2〜25μmの範囲内であることがより好ましく、5〜15μmの範囲内であることがさらに好ましい。
このような本発明の組成物を使用して形成した、厚さが1〜30μmの塗膜が付いた塗膜付き基材は、黄みが目立たない。
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明は実施例に限定されない。
<(A)ウレタンアクリレートおよび(B)アクリルオリゴマー1の合成>
初めに、ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物(ミラマーM340、MIWON社)1000gと、ヘキサメチレンジイソシアネート(旭化成社製)264gとを80℃で12時間反応させてウレタンアクリレートを製造した。そして、滴定によって、残留イソシアネートパーセントを測定し、0.1質量%未満になった時点で反応を終了した。
反応生成物中には(A)ウレタンアクリレートおよび(B)アクリルオリゴマー1が含まれる。理論値から、反応生成物中の(A)ウレタンアクリレートは58質量%であり、反応生成物中の未反応の(B)アクリルオリゴマー1は42質量%である。
<(C)第1光重合開始剤の合成>
TPGA(トリプロピレングリコールジアクリレート、大阪有機化学工業社製) 500g、アセトン500g、イルガキュア2959(BASF社製) 175gとを60℃で1時間加温して、溶融した。その後、ヘキサメチレンジイソシアネート(旭化成社製) 65.6gを投入し80℃で12時間反応させた。滴定によって、残留イソシアネートパーセントを測定し、0.1質量%未満になった時点で反応を終了した。さらに、エバポレーターで残留アセトンを除去し第1光重合開始剤を得た。
<組成物の調製>
第1表に示す各成分を、第1表に示す組成(質量部)で、溶剤(酢酸エチル、酢酸ブチルおよびジイソブチルケトンを50:50:25の質量比で混合したもの)と共に攪拌機を用いて混合し、第1表に示される実施例1〜5および比較例1〜5の各組成物を得た。
なお、上記の反応生成物中の(A)ウレタンアクリレートは58質量%であり、反応生成物中の未反応の(B)アクリルオリゴマー1は42質量%であるため、(A)ウレタンアクリレートと(B)アクリルオリゴマー1との質量比は、常に58:42となる。
第1表において、(B)アクリルオリゴマー2および(D)第2光重合開始剤は以下のものである。なお、(C)第1光重合開始剤と(D)第2光重合開始剤とのいずれにも該当しない、その他の光重合開始剤である「(X)その他の光重合開始剤」も合わせて示す。
・(B)アクリルオリゴマー2:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ミラマーM600、MIWON社製
・(D)第2光重合開始剤1:1,2α−ヒドロキシアルキルフェノン(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)、分子量=204.27、IRGACURE 184、BASF社製
・(D)第2光重合開始剤2:1,2α−ヒドロキシアルキルフェノン(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン)、分子量=164.21、IRGACURE 1173、BASF社製
・(D)第2光重合開始剤3:1,2α−ヒドロキシアルキルフェノン(1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン)、分子量=222.29、IRGACURE 2959、BASF社製
・(X)その他の光重合開始剤1:オキシフェニル酢酸、2−[2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルエステルの混合物、IRGACURE 754、BASF社製
・(X)その他の光重合開始剤2:フェニル グリオキシリック アシッド メチル エステル、Darocur MBF、BASF社製
<評価方法>
実施例1〜5および比較例1〜5に係る組成物について評価するため、評価用の試験片を作成した。
評価用の試験片の作成方法について説明する。
初めに、基材として、透明なポリカーボネート板(厚さ:1.0mm)を用意した。
次に、上記方法で得た実施例1〜5および比較例1〜5に係る組成物のいずれかを、ハンドスプレーガンを用いて、基材表面上に塗布し、70℃の条件下で3分間熱風乾燥させた後、日本電池社製のGS UV SYSTEMを用いて、ピーク強度が80mW/cm2、積算光量が900mJ/cm2となるようにUV照射を行い、UV硬化させて、紫外線硬化膜を形成した。ここで紫外線硬化膜の厚さは、15μmとした。
そして、紫外線硬化膜が硬化した直後に下記の各評価に供した。具体的には外観、色調、硬度および耐摩耗性について評価した。
各評価方法を以下に説明する。
(1)外観
各試験片を白い厚紙上におき、目視にて着色の有無を判断した。そして、着色しているものを「×」、着色していないもの(透明のもの)を「○」とした。
評価結果を第1表に示す。
(2)色調
分光測定計(CM−508d、コニカミノルタ社製)を用い、基板(ポリカーボネート)を基準として、色差(L×a×b)におけるΔb値を測定した。
評価結果を第1表に示す。
(3)硬度
硬度の評価は、鉛筆硬度測定試験によって行った。具体的には次の手順で行った。
硬度Hまたは2Hの鉛筆(三菱鉛筆ユニ使用)を試験片の紫外線硬化塗膜の表面に45°の角度であて、750g/cm2の荷重を掛けながら引っかいて評価した。5回行い、傷が付かなかった回数を鉛筆硬度として記録した。
評価結果を第1表に示す。
(4)耐摩耗性
スチールウール(#0000)を用い、荷重:500g、ストローク幅:25.4mmの条件下において、試験片の紫外線硬化塗膜の表面を擦らせるように500回往復させた。その結果、紫外線硬化膜の表面に傷が形成されなかったものを「○」、傷が形成されたもの「×」とした。
評価結果を第1表に示す。
<試験結果>
実施例1〜5に係る試験片の場合、いずれも外観、硬度および耐摩耗性において優れていた。また、色差(Δb値)は0.50以下であり良好な結果であった。
これに対して比較例1〜5は黄変が発生し、外観が不良であった。また、色差(Δb値)は1.23〜1.75と高くなった。さらに比較例4および5については硬度が低く、耐摩耗性も不良であった。

Claims (9)

  1. (A)ウレタンアクリレート、(B)アクリルオリゴマーおよび(C)第1光重合開始剤を含み、
    (C)第1光重合開始剤が、分子量250超のα−ヒドロキシケトン系化合物であり、
    (A)ウレタンアクリレートおよび(B)アクリルオリゴマーの合計質量と、(C)第1光重合開始剤の質量との比((A+B):C)が、100:0.5〜12.0である、紫外線硬化性樹脂組成物。
  2. さらに、分子量250以下のα−ヒドロキシアルキルフェノン系化合物である(D)第2光重合開始剤を含む、請求項1に記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
  3. 前記(C)第1光重合開始剤が、ポリイソシアネート化合物と、イソシアネート基と反応可能な官能基を有するα−ヒドロキシケトン系化合物との反応物である請求項1または2に記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
  4. (A)ウレタンアクリレートが、脂肪族ジイソシアネートおよび/または前記脂肪族ジイソシアネートのウレタンプレポリマーと、アクリル基導入化合物1および/またはアクリル基導入化合物2との反応生成物であり、
    前記アクリル基導入化合物1が、骨格がペンタエリスリトールであり、1分子中に、少なくとも1個のヒドロキシ基および3個以上のアクリロイルオキシ基を有する化合物であり、
    前記アクリル基導入化合物2が、骨格がジペンタエリスリトールであり、1分子中に、少なくとも1個のヒドロキシ基および3個以上のアクリロイルオキシ基を有する化合物である、請求項1〜3のいずれかに記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
  5. 前記(A)ウレタンアクリレートにおける脂肪族ジイソシアネートが、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシレンジイソアネート(XDI)の水素添加物およびジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)の水素添加物からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項4に記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
  6. 前記アクリル基導入化合物1が、ペンタエリスリトールトリアクリレートである、請求項1〜5のいずれかに記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
  7. 前記アクリル基導入化合物2が、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートである、請求項1〜6のいずれかに記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
  8. 前記(B)アクリルオリゴマーがペンタエリスリトールテトラアクリレートまたはジペンタエリスリトールヘキサアクリレートである、請求項1〜7のいずれかに記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の紫外線硬化性樹脂組成物を使用して形成した、厚さが1〜30μmの塗膜付き基材。
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