JP2016088491A - 電動パワーステアリング装置用のステアリングコラム構造 - Google Patents

電動パワーステアリング装置用のステアリングコラム構造 Download PDF

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正樹 坂東
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Abstract

【課題】 製造コストの縮減を図りつつ、運転者の操舵負担を軽減することが可能な電動パワーステアリング装置用のステアリングコラム構造を提供すること。【解決手段】 入力側軸受17aによって回転可能に支持された入力軸11aと、ハウジング13内に収容された減速機15を構成するウォームホイール15bの回転軸であり、出力側軸受17bによって回転可能に支持された出力軸11bと、入力軸11aと出力軸11bとを相互に連結するトーションバー11cと、トーションバー11cのねじれ量を検出するトルクセンサ16と、を備える電動パワーステアリング装置用のステアリングコラム構造であって、出力側軸受17bは、ウォームホイール15bに対して出力側N2にのみ設けられており、ウォームホイール15bに対して入力側N1における出力軸11bとハウジング13との間にラジアル方向の隙間Δrを有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置用のステアリングコラムの内部構造に関する。
自動車用の電動パワーステアリング装置のうち、コラムアシスト型は、ステアリングコラムに操舵補助用の電動モータおよび減速機が備えられたものである。このうち、前記減速機を構成するウォームホイールが、前記ステアリングコラム内に収容された操舵軸に固定支持されている。前記電動モータおよび前記減速機が駆動することで、前記操舵軸のトルクが増加し、運転者の操舵労力の負担軽減が図られる。
図5は、たとえば特許文献1に開示されている、コラムアシスト型電動パワーステアリング装置の従来のステアリングコラム構造を示す断面図である。同図に示すステアリングコラム90は、操舵軸91、コラムチューブ92、ハウジング93、電動モータ94、減速機95、トルクセンサ96および出力側軸受97を備えている。操舵軸91は、出力側N2(車両前方側)に向かって順に、入力軸91a、トーションバー91cおよび出力軸91bを有している。このうち、出力軸91bは、2つの出力側軸受97によって回転可能に支持されている。2つの出力側軸受97は、ともにハウジング93内に固定されている。2つの出力側軸受97は、減速機95を構成するウォームホイール95aを挟んだ入力側N1(車両後方側)に出力側軸受97aが、出力側N2に出力側軸受97bが、互いに離間して位置している。
ステアリングコラム90の製造工程において、一般的に、出力側軸受97aは、出力軸91bに圧入固定された後に、ハウジング93内に係合により固定される。また、出力軸91bに出力側軸受97aを圧入固定させる工程において、出力側軸受97aの軸方向の位置決めを行うための突き当て部を、出力軸91b、またはウォームホイール95aに設ける必要がある。したがって、出力側軸受97aをハウジング93内に固定させる工程により、ステアリングコラム90の製造コストの増加を招くこととなる。さらに、出力軸91bが、2つの出力側軸受97によって支持されることにより、出力側軸受97の内部における摩擦抵抗が増加し、運転者の操舵に負担がかかる要因となる。
特開2011−98659号公報
本発明は上記事情に鑑み、製造コストの縮減を図りつつ、運転者の操舵負担を軽減することが可能な電動パワーステアリング装置用のステアリングコラム構造を提供することをその課題とする。
本発明によって提供される電動パワーステアリング装置用のステアリングコラム構造は、コラムチューブ内に固定された入力側軸受によって回転可能に支持された入力軸と、ハウジング内に収容された減速機を構成するウォームホイールの回転軸であり、かつ前記ハウジング内に固定された出力側軸受によって回転可能に支持された出力軸と、前記入力軸と前記出力軸とを相互に連結するトーションバーと、前記トーションバーのねじれ量を検出するトルクセンサと、を備える電動パワーステアリング装置用のステアリングコラム構造であって、前記出力側軸受は、前記ウォームホイールに対して出力側にのみ設けられており、前記ウォームホイールに対して入力側における前記出力軸と前記ハウジングとの間にラジアル方向の隙間Δrを有し、中間軸および前記減速機から前記出力軸に伝達されるラジアル荷重により生じる前記出力軸のラジアル方向変位の最大値をr1、前記トーションバーが曲げによる破損に至る前記出力軸のラジアル方向変位の最小値をr2としたときに、前記隙間Δrがr1<Δr<r2を満たすことを特徴としている。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記ウォームホイールに対して上方に配置されている前記減速機を構成するウォームを備え、前記出力軸の中心を含んだ上方に形成された前記隙間Δrを隙間Δru、前記出力軸の中心より下方に形成された前記隙間Δrを隙間Δrl、車両搭載前の慣らし工程において、前記ウォームと前記ウォームホイールとのラジアル方向の歯噛面が密着された状態である前記減速機から前記出力軸に伝達されるラジアル荷重により生じる前記出力軸のラジアル方向変位の最大値をr3としたときに、前記慣らし工程の間のみ、前記隙間Δruがr1<Δru<r2を、前記隙間ΔrlがΔrl>r3(ただし、r3≧r2)をそれぞれ満たし、車両搭載時には、全周にわたってr1<Δr<r2を満たしている。
本発明によれば、前記ウォームホイールに対して入力側における前記出力軸と前記ハウジングとの間にラジアル方向の隙間Δrを有している。ここで、通常の車両走行状態において発生する前記出力軸のラジアル方向変位の最大値はr1であり、r1<Δrを満たす。すなわち、前記出力軸は、前記センサハウジングと摺動せずに回転するため、該部位において前記出力軸に摩擦抵抗が生じない。ゆえに、運転者の操舵負担を軽減することができる。また、前記トーションバーが曲げにより破損に至る前記出力軸のラジアル方向変位の最小値はr2となり、Δr<r2を満たす。すなわち、通常の車両走行状態においては負荷されない異常な荷重が前記出力軸に与えられても、前記トーションバーが曲げにより破損することを回避することができる。以上より、前記ウォームホイールに対して入力側における前記出力側軸受を省略することが可能である。したがって、前記出力側軸受の省略により、前記ステアリングコラムの製造コストの縮減を図りつつ、運転者の操舵負担の軽減という効果が得られる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面に基づき以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本発明に基づくステアリングコラム構造を示す断面図である。 図1のステアリングコラム構造を示す要部拡大断面図である。 図1のステアリングコラム構造を示す要部拡大断面図である。 図1のステアリングコラム構造の変形例を示す要部拡大断面図である。 従来のステアリングコラム構造を示す断面図である。
本発明に係るステアリングコラム構造の実施の形態について、添付図面に基づいて説明する。
図1および図2は、本発明の実施の形態に基づくステアリングコラム構造を示している。本実施形態のステアリングコラム1は、操舵軸11、コラムチューブ12、ハウジング13、電動モータ14、減速機15、トルクセンサ16および軸受17を備えている。また、ステアリングコラム1に対して入力側N1に操舵輪2が、出力側N2に中間軸3、自在継手4およびステアリングギア5がそれぞれ配置されている。自在継手4は、中間軸3の入力側N1に入力側自在継手41、中間軸3の出力側N2に出力側自在継手42を有している。また、ステアリングギア5は、ピニオン軸51およびラック軸52を有している。本実施形態においては、ステアリングコラム1が、コラムアシスト型電動パワーステアリング装置の主要構成となっている。
図1は、操舵軸11の軸方向、かつ鉛直方向におけるステアリングコラム1を示す断面図である。
操舵軸11は、操舵輪2より入力された操舵力を、中間軸3を介してステアリングギア5に伝達するための回転軸である。ステアリングギア5のピニオン軸51およびラック軸52によって、操舵軸11回りの回転運動が、車両の左右方向に沿った直線運動に変換される。これにより、車輪(図示略)の転舵が達成される。操舵軸11は、入力軸11a、出力軸11bおよびトーションバー11cを有している。入力軸11aは、操舵軸11の入力側N1に位置し、入力側N1の端に操舵輪2が連結されている。出力軸11bは、操舵軸11の出力側N2に位置し、出力側N2の端に中間軸3が、入力側自在継手41を介して連結されている。さらに、中間軸3の出力側N2の端にステアリングギア5が、出力側自在継手42を介して連結されている。トーションバー11cは、入力軸11aと出力軸11bとが相対回転するための部材で、入力軸11aと出力軸bとの間に位置している。トーションバー11cにより、入力軸11aおよび出力軸11bは、同一軸上に相互に連結されている。本実施形態においては、トーションバー11cは、入力軸11aおよび出力軸11bに内包されている。入力軸11aに操舵輪2からの操舵力が入力されたときに、トーションバー11cが弾性ねじり変形することで、入力軸11aと出力軸11bとが相対回転することが可能となる。
コラムチューブ12は、略円筒形状部材であり、入力軸11a、出力軸11bの一部を収容している。本実施形態においては、コラムチューブ12は、ハウジング13に固定支持されている。
ハウジング13は、コラムチューブ12に対して出力側N2に位置する部材である。ハウジング13内に、出力軸11bの一部、減速機15およびトルクセンサ16が収容されている。本実施形態においては、ハウジング13は、減速機ハウジング13aおよびセンサハウジング13bを有しており、ハウジング13は、コラムチューブ12に対して相対的に大型である。減速機ハウジング13aは、出力軸11bの一部および減速機15を収容する部位であり、本実施形態においては、ハウジング13の出力側N2に位置している。また、本実施形態においては、減速機ハウジング13aは、センサハウジング13bの外周部に固定支持されている。なお、減速機ハウジング13aには、電動モータ14の少なくとも一部を収容してもよい。センサハウジング13bは、出力軸11bの一部およびトルクセンサ16を収容する部位であり、本実施形態においては、ハウジング13の入力側N1に位置している。また、本実施形態においては、コラムチューブ12は、センサハウジング13bの入力側N2に設けられた孔に固定支持されている。
電動モータ14は、電子制御ユニット(図示略)からの制御信号に応じて駆動する、操舵補助力を発生させるための駆動源である。本実施形態においては、電動モータ4は、操舵軸11に対して上方に配置されている。
減速機15は、電動モータ4の出力回転を減速し、操舵軸11のトルクを増加させる機構である。減速機15は、ウォーム15aおよびウォームホイール15bを備えている。ウォーム15aは、電動モータ14の出力軸(図示略)と同心に連結され、電動モータ14の出力回転をウォームホイール15bに伝達する。ウォームホイール15bは、ウォーム15aと噛み合うことで電動モータ14の出力回転を減速し、出力軸11bのトルクを増加させる。ウォームホイール15bの中心に設けられた孔に出力軸11bが貫通し、ウォームホイール15bは、嵌合により出力軸11bに固定支持されている。本実施形態においては、ウォーム15aは金属製、ウォームホイール15bは合成樹脂製である。
トルクセンサ16は、入力軸11aと出力軸11bとが相対回転することで発生するトーションバー11cのねじれ量を検出するセンサである。本実施形態においては、トルクセンサ16は、入力軸11aおよび出力軸11bの両者を覆って、センサハウジング13b内に固定支持されている。トルクセンサ16の検出結果、自動車の走行速度および操舵輪2の回転角などの検出結果が、先述した電子制御ユニット(図示略)に入力される。該電子制御ユニットは、前記検出結果を基に電動モータ14を制御する。
軸受17は、入力軸11aおよび出力軸11bを回転可能に支持するラジアル軸受である。本実施形態においては、軸受17は、1つの入力側軸受17aと、1つの出力側軸受17bより構成されている。入力側軸受17aは、入力軸11aを回転可能に支持し、コラムチューブ2内の入力側N1に固定されている。出力側軸受17bは、出力軸11bを回転可能に支持し、減速機ハウジング13a内に固定されている。本実施形態においては、出力側軸受17bは、ウォームホイール15bに対して出力側N2にのみ設けられている。すなわち、ウォームホイール15bに対して入力側N1における出力側軸受17bは省略されている。
図2は、ウォームホイール15bに対して入力側N1における、図1の要部拡大断面図である。本実施形態においては、センサハウジング13bにおいて、出力軸11bを貫通させるために出力側N1に設けられた孔の外周が、入力側N1に突出した環状部を形成している。また、本実施形態においては、出力軸11bと前記環状部との間に、ラジアル方向(軸直角方向)の隙間Δrが設けられている。
車輪(図示略)が路面より受ける反力に起因したラジアル荷重F1が、先述したステアリングギア5および出力側自在継手42を介して中間軸3に伝達される。また、減速機15の駆動時にウォーム15aとウォームホイール15bとの歯の噛み合いに起因したラジアル荷重F2が、ウォームホイール15bに伝達される。ラジアル荷重F1およびF2は、ともに出力軸11bに伝達され、出力軸11bにラジアル方向変位が生じる。ここで、ラジアル荷重F1およびF2によって出力軸11bに生じるラジアル方向変位の最大値をr1と定義する。なお、出力軸11bに前記r1のラジアル方向変位が生じるときは、出力軸11bは回転を伴っている場合がある。
運転者が操舵輪2に過度な荷重を与えるなど、通常の車両走行状態においては負荷されない異常な荷重が出力軸11bに作用したとき、出力軸11bには前記r1よりも大きなラジアル方向変位が生じる。ここで、出力軸11bに生じるラジアル方向変位が、ある任意の値を超えるとトーションバー11cが曲げにより破損に至る。前記任意の値の最小値をr2と定義する。なお、出力軸11bに生じるラジアル方向変位が前記r2に達しても、トーションバー11cは直ちに破損しない。トーションバー11cは、出力軸11bに前記r2以上のラジアル方向変位が繰り返し生じることで破損する。
出力軸11bとセンサハウジング13bの前記環状部との間の隙間Δrは、前記r1およびr2との関係において、r1<Δr<r2を満たすように設定されている。
本実施形態のステアリングコラム1の組立においては、先述した減速機15のウォーム15aとウォームホイール15bのラジアル方向の歯噛面を密着させた状態にした後、減速機15を慣らし運転する慣らし工程が備えられている。該慣らし工程により、ウォーム15aとウォームホイール15bとの歯の噛み合いが良好なものとなり、車両使用時に減速機15が円滑に駆動することができる。前記慣らし工程の間のみ、ウォーム15aとウォームホイール15bとの歯の噛み合いに起因したラジアル荷重F3が、ウォームホイール15bを介して出力軸11bに伝達される。このとき、出力軸11bに生じるラジアル方向変位の最大値をr3と定義する。本実施形態においては、ウォーム15aは、ウォームホイール15bに対して上方に配置されているため、前記r3は出力軸11bに対して下方に生じる。
前記r3が前記r2以上の変位である場合は、前記慣らし工程において、出力軸11bがセンサハウジング13bに接触し、ステアリングコラム1に不具合が発生するおそれがある。この場合は、図2に示すとおり、出力軸11bの中心より下方に形成された隙間Δrを便宜上、隙間Δrlと定義すれば、Δrl>r3(ただし、r3≧r2)とすることができる。このとき、出力軸11bの中心を含んだ上方に形成された隙間Δrを便宜上、隙間Δruと定義すれば、前記r1およびr2との関係において、r1<Δru<r2を満たすように設定する。
前記慣らし工程が完了すれば、それより後は、前記r3は前記r1未満の変位に収束する。すなわち、前記r3は、ラジアル荷重F2のみによって出力軸11bに生じるラジアル方向変位の最大値と等価となる。よって、ステアリングコラム1を車両に搭載する時に、隙間Δrlについて、隙間Δruと同じくr1<Δrl<r2を満たすように調整する。該調整方法にあたっては、隙間Δrlのセンサハウジング13b側にスペーサなどを設置することができる。また、前記慣らし工程の間のみ、たとえば操舵軸11のハウジング13に対する取り付け公差を利用して、Δrl>r3を満たすように操舵軸11をハウジング13に取り付けてもよい。
図3は、入力軸11aと出力軸11bとの境界部における、図1の要部拡大断面図(コラムチューブ12について図示略)である。出力軸11bとトーションバー11cとの間には、ブッシュ18が介装されている。ブッシュ18は、入力軸11aと出力軸11bとの境界部において、トーションバー11cに作用する衝撃を緩和するためのものであり、たとえば合成樹脂製である。ブッシュ18は、周方向にわたって出力軸11bに固定支持されている。通常、トーションバー11cは、ブッシュ18と接しているため、トーションバー11cは摺動しつつ回転する。
出力軸11bおよびトーションバー11cの材料特性などにより、前記r1と前記r2との範囲が狭い場合は、ステアリングコラム1の加工・組立において、隙間Δrを精度よく設けることが困難となるおそれがある。この場合は、図3に示すとおり、トーションバー11cとブッシュ18との間にラジアル方向の隙間Δhを設けることができる。隙間Δhは、トーションバー11cが曲げにより破損に至る、トーションバー11cのラジアル方向変位の最小値よりも小さく設定する。このとき、隙間Δrと前記r1との関係は、Δr>r1、かつΔr≒r1を満たすように設定する。
次に、ステアリングコラム1の作用について説明する。
本実施形態によれば、出力軸11bとセンサハウジング13bの前記環状部との間に設けられた隙間Δrは、前記r1よりも大きく設定されている。よって、通常の車両走行状態において発生する、ラジアル荷重F1およびF2によって生じる出力軸11bのラジアル方向変位は、隙間Δr内に吸収されることとなる。したがって、出力軸11bは、センサハウジング13bと摺動せずに回転するため、該部位において出力軸11bに摩擦抵抗が生じない。
また、隙間Δrは、前記r2よりも小さく設定されている。よって、出力軸11bに前記r1よりも大きなラジアル方向変位が生じても、センサハウジング13bの前記環状部により規制されるため、前記ラジアル方向変位は前記r2に達しない。したがって、通常の車両走行状態においては負荷されない異常な荷重が出力軸11bに与えられても、トーションバー11cが曲げにより破損することを回避することができる。
以上より、出力軸11bとセンサハウジング13bの前記環状部との間に隙間Δr(r1<Δr<r2)を設けることで、ウォームホイール15bに対して入力側N1における出力側軸受17bを省略することが可能である。したがって、出力側軸受17bの部品点数と、出力軸11bに出力側軸受17bを圧入固定させる工程との両者が削減されるため、ステアリングコラム1の製造コストの縮減という効果が得られる。あわせて、出力側軸受17bの部品点数の削減により、出力側軸受17bの内部における摩擦抵抗が減少するため、運転者の操舵負担を軽減することができる。
先述した減速機15の慣らし工程の間のみ設けられ、かつ出力軸11bの中心より下方に位置する、出力軸11bとセンサハウジング13bの前記環状部との間の隙間Δrlは、前記r3よりも大きく設定されている。よって、前記慣らし工程の間のみ発生する、ラジアル荷重F3によって生じる出力軸11bのラジアル方向変位は、Δrl内に吸収されることとなる。したがって、前記r3が前記r2以上の変位であっても、出力軸11bは、前記慣らし工程においてセンサハウジング13bに接触しないため、ステアリングコラム1に不具合が発生することを回避できる。また、前記慣らし工程が完了すれば、それより後は、前記r3は前記r1未満の変位に収束する。よって、ステアリングコラム1を車両に搭載する時に、隙間Δrlについて、出力軸11bの中心を含んだ上方に位置する隙間Δruと同じくr1<Δrl<r2を満たすように調整することで、先述と同一の効果が得られる。なお、前記慣らし工程の間のみ出力軸11bには、前記r2以上のラジアル方向変位が生じる場合があるものの、該ラジアル方向変位は、トーションバー11cが破損に至る繰り返し回数に対してきわめて少ない回数しか生じない。したがって、前記r3が前記r2以上の変位であっても、前記r3は慣らし工程の間のみ生じる変位につき、トーションバー11cが破損に至ることはない。
先述した通常の車両走行状態においては負荷されない異常な荷重は、入力軸11aからトーションバー11cに伝達された後、トーションバー11cがラジアル方向に変位し、ブッシュ18に接することで出力軸11bに伝達される。そこで、先述した隙間Δhを設けることで、トーションバー11cのラジアル方向変位が隙間Δhに達するまでは、出力軸11bに前記異常な荷重が伝達されなくなる。すなわち、出力軸11bのラジアル方向変位の最大値は、前記r1と等価となる。したがって、前記r1と前記r2との範囲が狭い場合であっても、先述した隙間Δrを前記r1と近似するように設定することで、r1<Δr<r2を満たした隙間Δrを精度よく設けることができる。
〔本発明の実施形態の変形例〕
図4に基づき、本発明の実施形態の変形例に係るステアリングコラム1について説明する。図4は、ウォームホイール15bに対して入力側N1における、図1の要部拡大断面図である。なお、図4において、先述したステアリングコラム1と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略することとする。
本変形のステアリングコラム1は、出力軸11bとセンサハウジング13bの前記環状部との間の構成が、先述したステアリング1と異なる。本変形例においては、センサハウジング13bの前記環状部の内周面に沿って、ブッシュ13cが配置されている。ブッシュ13cは、ブッシュ18と同様に、出力軸11bがセンサハウジング13bの前記環状部に接触したときの衝撃を緩和する機能を果たし、たとえば合成樹脂製である。
車両のステアリング機構の加工・組立において、中間軸3の中心軸と、中間軸3へ伝達された回転運動の中心軸と間にラジアル方向の誤差が生じる。前記誤差が比較的大きくなると、ステアリングギア5のピニオン軸51に前記回転運動が伝達されたとき、ピニオン軸51がラジアル方向に揺動しつつ回転する。このとき、前記揺動に起因したラジアル荷重F4が、出力側自在継手42を介して中間軸3に伝達される。ラジアル荷重F4は、先述したラジアル荷重F1およびF2とともに出力軸11bに伝達され、出力軸11bにラジアル方向変位が生じる。ここで、ラジアル荷重F1、F2およびF4によって出力軸11bに生じるラジアル方向変位の最大値をr4と定義する。ラジアル荷重F1、F2およびF4の作用方向および大きさによっては、前記r4が前記r2以上の変位となる場合がある。
本変形例によっても、通常の車両走行状態においては負荷されない異常な荷重が出力軸11bに与えられても、トーションバー11cの曲げによる破損を回避することができる。したがって、ウォームホイール15bに対して入力側N1における出力側軸受17bの省略により、ステアリングコラム1の製造コストの縮減を図りつつ、運転者の操舵負担の軽減という効果が得られる。
また、通常の車両走行状態において、ラジアル荷重F1およびF2に加え、ラジアル荷重F4が出力軸11bに作用したとき、前記r4が前記r2以上の変位となる場合がある。この場合であっても、ブッシュ13cによって出力軸11bに発生する変位の最大値がr2未満となるように規制されるため、トーションバー11cの曲げによる破損を回避することができる。このとき、出力軸11bはブッシュ13cと接しているため、出力軸11bは摺動しつつ回転する。したがって、出力軸11bの回転に伴って発生する摩擦力が低減され、出力軸11bへの不具合の発生を回避することができる。
本発明に係るステアリングコラム構造は、先述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るステアリングコラム構造の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
1:ステアリングコラム
11:操舵軸
11a:入力軸
11b:出力軸
11c:トーションバー
12:コラムチューブ
13:ハウジング
13a:減速機ハウジング
13b:センサハウジング
13c:ブッシュ
14:電動モータ
15:減速機
15a:ウォーム
15b:ウォームホイール
16:トルクセンサ
17a:入力側軸受
17b:出力側軸受
18:ブッシュ
2:操舵輪
3:中間軸
4:自在継手
41:入力側自在継手
42:出力側自在継手
5:ステアリングギア
51:ピニオン軸
52:ラック軸
Δr(Δru,Δrl),Δh:隙間
F1,F2,F3,F4:ラジアル荷重
N1:入力側
N2:出力側

Claims (2)

  1. コラムチューブ内に固定された入力側軸受によって回転可能に支持された入力軸と、
    ハウジング内に収容された減速機を構成するウォームホイールの回転軸であり、かつ前記ハウジング内に固定された出力側軸受によって回転可能に支持された出力軸と、
    前記入力軸と前記出力軸とを相互に連結するトーションバーと、
    前記トーションバーのねじれ量を検出するトルクセンサと、を備える電動パワーステアリング装置用のステアリングコラム構造であって、
    前記出力側軸受は、前記ウォームホイールに対して出力側にのみ設けられており、
    前記ウォームホイールに対して入力側における前記出力軸と前記ハウジングとの間にラジアル方向の隙間Δrを有し、
    中間軸および前記減速機から前記出力軸に伝達されるラジアル荷重により生じる前記出力軸のラジアル方向変位の最大値をr1、
    前記トーションバーが曲げによる破損に至る前記出力軸のラジアル方向変位の最小値をr2としたときに、
    前記隙間Δrがr1<Δr<r2を満たすことを特徴とする、電動パワーステアリング装置用のステアリングコラム構造。
  2. 前記ウォームホイールに対して上方に配置されている前記減速機を構成するウォームを備え、
    前記出力軸の中心を含んだ上方に形成された前記隙間Δrを隙間Δru、
    前記出力軸の中心より下方に形成された前記隙間Δrを隙間Δrl、
    車両搭載前の慣らし工程において、前記ウォームと前記ウォームホイールとのラジアル方向の歯噛面が密着された状態である前記減速機から前記出力軸に伝達されるラジアル荷重により生じる前記出力軸のラジアル方向変位の最大値をr3としたときに、
    前記慣らし工程の間のみ、前記隙間Δruがr1<Δru<r2を、前記隙間ΔrlがΔrl>r3(ただし、r3≧r2)をそれぞれ満たし、
    車両搭載時には、全周にわたってr1<Δr<r2を満たしている、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置用のステアリングコラム構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018052323A (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 ダイハツ工業株式会社 ステアリングシャフト

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