JP2016087953A - 記録ヘッドの回復システム及びそれを備えたインクジェット記録装置、並びに記録ヘッドの回復方法 - Google Patents

記録ヘッドの回復システム及びそれを備えたインクジェット記録装置、並びに記録ヘッドの回復方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構成で、インク吐出面におけるインク溜まりの発生を抑制することが可能な記録ヘッドの回復システムを提供する。【解決手段】この記録ヘッド17a〜17cの回復システムは、ワイパー35a〜35cと、駆動機構と、昇降機構50と、制御部110と、を備える。制御部110は、インク22を強制的に押出するインク押出動作と、パージインク22bを拭き取る第1拭き取り動作と、ワイパー35a〜35cを第1方向とは反対の第2方向の斜め下方向に向かってインク吐出面Fから離間させる離間動作と、ワイパー35a〜35cをインク吐出面Fに沿って第2方向に移動させることにより、第2位置P2のパージインク22bを拭き取る第2拭き取り動作と、を含む記録ヘッド17a〜17cの回復動作を実行可能である。【選択図】図23

Description

本発明は、用紙のような記録媒体にインクを吐出することによって記録を行うインクジェット記録装置に関し、特に、記録ヘッドの吐出ノズルからインクを強制的に押出した後、インク吐出面に付着したパージインクをワイパーで拭き取る記録ヘッドの回復システム及びそれを備えたインクジェット記録装置、並びに記録ヘッドの回復方法に関するものである。
ファクシミリ、複写機、プリンターのような記録装置として、インクを吐出して画像を形成するインクジェット記録装置が、高精細な画像を形成できることから広く用いられている。
このようなインクジェット記録装置では、インクの直進性の悪化(飛翔曲がり)や不吐出等が発生して記録ヘッドの印字性能が低下することがある。この原因としては、用紙(記録媒体)の搬送時に発生する紙粉や埃、塵のような異物や、画像記録のためのインク滴と共に吐出される微小なインク滴(以下、ミストと称する)や、インク滴が記録媒体に付着した際に発生する跳ね返りミストが、記録ヘッドのインク吐出面に付着することによるメニスカス異常の発生が考えられる。また、キャップ装着箇所へミストが付着して乾燥することによるキャップ装着時の密閉性の低下、及びそれに伴うノズル内のインクの粘度上昇の発生も考えられる。
そこで、記録ヘッドのインク吐出面に開口が設けられた吐出ノズル内のインクの乾燥や、吐出ノズル内のインクの増粘によるノズルの目詰まりを防止するために、ノズルからインクを強制的に押出(パージ)した後、インク吐出面(ノズル面)に付着したパージインクをブレード状のワイパーで拭き取って記録ヘッドの回復処理を行う構成が用いられている。
例えば、記録ヘッドのインク吐出面のノズルのない部分にワイパーを所定の接触圧で接触させてインク吐出面を拭き取る方法が知られている。具体的には、図30Aのように、記録ヘッド101のインク吐出面101aの、吐出ノズルの配置されたノズル領域102の外側の領域(拭き取り開始位置)にワイパー103を略垂直に押し当てる。次に、図30B、図30Cのようにワイパー103をインク吐出面101aに沿って矢印A方向に水平移動させることでノズル領域102のインク104を拭き取り、図30Dのようにワイパー103をインク吐出面101aから離間させた後、矢印A′方向に水平移動させることで拭き取り開始位置まで戻す。
しかし、図30A〜図30Dに示す方法では、図31Aに示すように、2回目の拭き取り時にはワイパー103の側面および先端にインク104a、104bが付着している。ワイパー103の側面および先端に付着したインク104a、104bは空気に触れて増粘しており、図31Bおよび図31Cのように、インク吐出面101aに付着する。
上記のように拭き取り動作を繰り返すことで、拭き取り開始位置近傍に徐々にインク104bが溜まり、大きなインク溜まりとなる。このインク溜まりがインク吐出面101aの下方を通過する記録媒体上に落下したり、接触したりして印字面を汚してしまうという不都合があった。
この不都合を改善するために、特許文献1には、記録ヘッドのインク吐出面に順次接触可能な2枚のワイパーを有し、先行するワイパーによってパージインクを拭き取り、後続のワイパーによって先行するワイパーの拭き取り開始位置近傍に残るインクを拭き取るようにしたインクジェット記録装置のワイピング機構が開示されている。
特開2013−49205号公報
しかしながら、特許文献1の構造では、後続のワイパーが拭き取ったインクが、次回の拭き取り時に、後続のワイパーの拭き取り開始位置に付着する。そして、拭き取り動作を繰り返すことによって、大きなインク溜まりが形成されるという問題点がある。また、このワイピング機構では、ワイパーの数が多くなるので構造が複雑になるという問題点もある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、簡易な構成で、インク吐出面におけるインク溜まりの発生を抑制することが可能な記録ヘッドの回復システム及びそれを備えたインクジェット記録装置、並びに記録ヘッドの回復方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の記録ヘッドの回復システムは、記録媒体上にインクを吐出する吐出ノズルが開口するノズル領域が設けられた記録ヘッドの回復システムであって、吐出ノズルから強制的に押出されたパージインクを拭き取るワイパーと、ワイパーを、ノズル領域を含むインク吐出面に沿って往復移動させる駆動機構と、ワイパーを上下方向に移動させインク吐出面に対して接離させる昇降機構と、吐出ノズルからのインクの押し出し及び吐出、並びに駆動機構及び昇降機構の動作を制御する制御部と、を備える。制御部は、吐出ノズルからインクを強制的に押出してノズル領域にパージインクを付着させるインク押出動作と、インク吐出面におけるノズル領域の外側の第1位置にワイパーを圧接させた後、ワイパーをインク吐出面に圧接させた状態でインク吐出面に沿ってノズル領域側に向かう第1方向に移動させることにより、パージインクを拭き取り、ノズル領域に対して第1位置とは反対側の第2位置までワイパーを移動させる第1拭き取り動作と、第1拭き取り動作の実行後、ワイパーを第1方向とは反対の第2方向の斜め下方向に向かってインク吐出面から離間させることにより、第2位置にインクを付着させる離間動作と、離間動作の実行後、第2位置に対してノズル領域とは反対側の位置においてワイパーをインク吐出面に圧接させ、ワイパーをインク吐出面に圧接させた状態でインク吐出面に沿って第2方向に移動させることにより、第2位置のインクを拭き取る第2拭き取り動作と、を含む記録ヘッドの回復動作を実行可能である。
本発明によれば、記録ヘッドの回復システムの構造が複雑になるのを抑制することができる。また、第2拭き取り動作において、インク吐出面に付着した残留インクをワイパーにより、拭き取り易くすることができる。
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の構造を示す図 図1に示すインクジェット記録装置の第1搬送ユニット及び記録部を上方から見た図 記録部を斜め上方から見た図 記録部のラインヘッドを構成する記録ヘッドの図 記録ヘッドをインク吐出面側から見た図 メンテナンスユニットに搭載されるワイピング機構を斜め上方から見た図 ワイピング機構を構成するキャリッジを斜め上方から見た図 ワイパーの構造を斜め上方から示す図 ワイパーの構造をワイパー幅方向から示す図 ワイピング機構を構成する支持フレームを斜め上方から見た図 メンテナンスユニットのユニット筐体からワイピング機構を取り外した状態を示す図 ユニット筐体に配置される昇降機構の図であり、リフト部材が水平状態にある状態を示す図 ユニット筐体に配置される昇降機構の図であり、図12の状態からリフト部材が起立した状態を示す図 昇降機構を構成するリフト部材の図 メンテナンスユニットを記録部の下方に配置した状態を示す図 図15の状態におけるメンテナンスユニット内のキャリッジ、ワイパー、支持フレーム、昇降機構を示す図 図16の状態から昇降機構により支持フレーム及びキャリッジが上昇し、ワイパーがインク吐出面に当接して配置された状態を示す図 ワイパーを第1位置の下方に配置した状態を示す記録ヘッドの図 図18の状態のインク吐出面を下側から見た記録ヘッドの図 ワイパーをインク吐出面に圧接させた状態で矢印A方向に移動させた状態を示す記録ヘッドの図 図20の状態からワイパーを第2位置まで移動させた状態を示す記録ヘッドの図 ワイパーをインク吐出面に圧接させた状態で矢印A方向に移動させている状態を示すワイパーの図 第2位置においてワイパーをインク吐出面から離間させた状態を示す記録ヘッドの図 図23の状態からワイパーをさらに矢印A方向に移動させた状態を示す記録ヘッドの図 図24の状態からワイパーを上昇させた状態を示す記録ヘッドの図 図25の状態からワイパーを矢印A′方向に移動させた状態を示す記録ヘッドの図 図26の状態からワイパーをさらに矢印A′方向に移動させ、パージインクが残留インクに接触した状態を示す記録ヘッドの図 図27の状態からワイパーを矢印A′方向の下流側端縁まで移動させた状態を示す記録ヘッドの図 昇降機構により支持フレーム及びキャリッジが下降し、ワイパーがインク吐出面から離間した状態を示す図 ワイパーをインク吐出面に対し略垂直方向から所定の接触圧で接触させて記録ヘッドのインク吐出面を拭き取る従来のワイピング機構を示す図であり、ワイパーを拭き取り開始位置の下方に配置した状態を示す図 図30Aの状態からワイパーをインク吐出面に接触させながらノズル領域の方向に移動させた状態を示す記録ヘッドの図 図30Bの状態からワイパーをさらに移動させてノズル領域を通過させた状態を示す記録ヘッドの図 図30Cの状態からワイパーをインク吐出面から離間させた状態を示す記録ヘッドの図 図30Aに示す従来のワイピング機構を用いて2回目の拭き取りを行うためにワイパーを拭き取り開始位置の下方に配置した状態を示す記録ヘッドの図 図31Aの状態からワイパーをインク吐出面に接触させた状態を示す記録ヘッドの図 図31Bの状態からワイパーをインク吐出面に接触させながらノズル領域の方向に移動させた状態を示す記録ヘッドの図
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態のインクジェット記録装置100の左側部には用紙S(記録媒体)を収容する給紙トレイ2が設けられており、この給紙トレイ2の一端部には収容された用紙Sを、最上位の用紙Sから順に一枚ずつ後述する第1搬送ユニット5へと搬送給紙するための給紙ローラー3と、給紙ローラー3に圧接され従動回転する従動ローラー4とが設けられている。
用紙搬送方向(矢印X方向)に対し給紙ローラー3及び従動ローラー4の下流側(図1の右側)には、第1搬送ユニット5及び記録部9が配置されている。第1搬送ユニット5は、用紙搬送方向に対し下流側に配置された第1駆動ローラー6と、上流側に配置された第1従動ローラー7と、第1駆動ローラー6及び第1従動ローラー7に掛け渡された第1搬送ベルト8とを含む構成であり、インクジェット記録装置100の制御部110からの制御信号により第1駆動ローラー6が時計回り方向に回転駆動されることにより、第1搬送ベルト8に保持された用紙Sが矢印X方向に搬送される。
記録部9は、ヘッドハウジング10と、ヘッドハウジング10に保持されたラインヘッド11C、11M、11Y、及び11Kを備えている。これらのラインヘッド11C〜11Kは、第1搬送ベルト8の搬送面に対して所定の間隔(例えば1mm)が形成されるような高さに支持され、図2および図3に示すように、用紙搬送方向と直交する用紙幅方向(図2の上下方向)に沿って複数(ここでは3個)の記録ヘッド17a〜17cが千鳥状に配列されている。なお、図3は記録部9を図1の奥側(図2の上側)から見た状態を示しており、ラインヘッド11C〜11Kの並びは図1及び図2とは逆になっている。
図4及び図5に示すように、記録ヘッド17a〜17cのインク吐出面Fには吐出ノズル18(図2参照)が多数配列されたノズル領域Rが設けられている。なお、記録ヘッド17a〜17cは同一の形状及び構成であるため、図4および図5では記録ヘッド17a〜17cを一つの図で示している。
各ラインヘッド11C〜11Kを構成する記録ヘッド17a〜17cには、それぞれインクタンク(図示せず)に貯留されている4色(シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック)のインクがラインヘッド11C〜11Kの色毎に供給される。
各記録ヘッド17a〜17cは、制御部110(図1参照)からの制御信号により外部コンピューターから受信した画像データに応じて、第1搬送ベルト8の搬送面に吸着保持されて搬送される用紙Sに向かって吐出ノズル18からインクを吐出する。これにより、第1搬送ベルト8上の用紙Sにはシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のインクが重ね合わされたカラー画像が形成される。
また、記録ヘッド17a〜17cの乾燥や目詰まりによるインクの吐出不良を防止するために、長期間停止後の印字開始時は全ての記録ヘッド17a〜17cの吐出ノズル18から、また印字動作の合間にはインク吐出量が規定値以下の記録ヘッド17a〜17cの吐出ノズル18から、吐出ノズル18内の粘度が高くなったインクを押し出すパージを実行して、次の印字動作に備える。
また、記録ヘッド17a〜17cのインク吐出面Fの一方端部には、ノズル領域Rに比べて親水性の高い親水性部材60(図18参照)が貼り付けられている。親水性部材60は、例えば50〜100μm厚のSUS板により形成されており、親水性部材60の水に対する接触角(約90度以下)は、ノズル領域Rの接触角(約110度)よりも約20度以上小さい。また、親水性部材60の一部はインク吐出面Fから外側に突出しており、その突出した部分は上側に折り曲げられて傾斜面60aを形成している。なお、傾斜面60aは、インク吐出面Fに対して例えば約60度折り曲げられている。
図1に戻って、用紙搬送方向に対し第1搬送ユニット5の下流側(図1の右側)には第2搬送ユニット12が配置されている。第2搬送ユニット12は、用紙搬送方向に対し下流側に配置された第2駆動ローラー13と、上流側に配置された第2従動ローラー14と、第2駆動ローラー13及び第2従動ローラー14に掛け渡された第2搬送ベルト15とを含む構成であり、第2駆動ローラー13が時計回り方向に回転駆動されることにより、第2搬送ベルト15に保持された用紙Sが矢印X方向に搬送される。
記録部9にてインク画像が記録された用紙Sは第2搬送ユニット12へと送られ、第2搬送ユニット12を通過する間に用紙S表面に吐出されたインクが乾燥される。また、第2搬送ユニット12の下方にはメンテナンスユニット19及びキャップユニット90が配置されている。メンテナンスユニット19は、上述したパージを実行する際に記録部9の下方に移動し、記録ヘッド17a〜17cの吐出ノズル18から押し出されインク吐出面Fに付着しているインクを拭き取り、拭き取られたインクを回収する。キャップユニット90は、記録ヘッド17a〜17cのインク吐出面F(図4参照)をキャッピングする際に記録部9の下方に水平移動し、さらに上方に移動して記録ヘッド17a〜17cの下面に装着される。なお、メンテナンスユニット19の詳細な構成については後述する。
また、用紙搬送方向に対し第2搬送ユニット12の下流側には、画像が記録された用紙Sを装置本体外へと排出する排出ローラー対16が設けられており、排出ローラー対16の下流側には、装置本体外へと排出された用紙Sが積載される排出トレイ(図示せず)が設けられている。
メンテナンスユニット19には、図6に示すワイピング機構30が搭載されている。ワイピング機構30は、複数のワイパー35a〜35c(図7参照)が固定された略矩形状のキャリッジ31と、キャリッジ31を支持する支持フレーム40とで構成されている。支持フレーム40の上面の対向する端縁にはレール部41a、41bが形成されており、キャリッジ31の四隅に設けられた摺動コロ36がレール部41a、41bに当接することで、キャリッジ31は支持フレーム40に対し矢印AA′方向に摺動可能に支持される。
図7に示すように、キャリッジ31は、支持フレーム40のレール部41a、41bに摺動コロ36を介して摺動可能に係合する第1ステー32a、32bと、第1ステー32a、32bの間に橋渡し状に固定された第2ステー33a、33b、33cとで枠体状に形成されている。
第1ステー32aには、支持フレーム40に保持された入力ギア43(図6参照)に噛み合うラック歯38が形成されている。入力ギア43が正逆方向に回転すると、キャリッジ31は支持フレーム40に沿って水平方向(図6の矢印AA′方向)に往復移動する。なお、ラック歯38および入力ギア43によって、本発明の駆動機構が構成されている。
ワイパー35a〜35cは、各記録ヘッド17a〜17cの吐出ノズル18から押し出されたインクを拭き取るための部材である。ワイパー35a〜35cは、吐出ノズル18のノズル面が露出するノズル領域R(図5参照)の外側の位置に略垂直方向から圧接され、キャリッジ31の移動によりノズル領域Rを含むインク吐出面Fを所定方向(図6の矢印AA′方向)に拭き取る。
第2ステー33aには4枚のワイパー35aが略等間隔で固定されており、同様に、第2ステー33bには4枚のワイパー35bが、第2ステー33cには4枚のワイパー35cが略等間隔で固定されている。ワイパー35a、35cは、それぞれ各ラインヘッド11C〜11Kを構成する左右の記録ヘッド17a、17c(図3参照)に対応する位置に配置されている。また、ワイパー35bは、各ラインヘッド11C〜11Kを構成する中央の記録ヘッド17b(図3参照)に対応する位置に配置されており、ワイパー35a、35cに対しキャリッジ31の移動方向(図6の矢印AA′方向)と直交する方向に所定距離だけずらして固定されている。
図8および図9に示すように、ワイパー35a〜35cの各々は、矢印A方向(第1方向)に向かって配置され、後述する第1拭き取り動作時にパージインク22b(図18参照)を拭き取る第1拭き取り面(拭き取り面)35dと、矢印A方向とは反対方向(第2方向)に向かって配置され、後述する第2拭き取り動作時にパージインク22bを拭き取る第2拭き取り面35eと、第1拭き取り面35dおよび第2拭き取り面35eの間に配置される上面35fと、を含んでいる。
第2拭き取り面35eおよび上面35fは平坦面で形成されている一方、第1拭き取り面35dには矢印A方向に突出する突起部35gが設けられている。突起部35gは、ワイパー35a〜35cの幅方向(矢印A方向と交差する方向、図9の紙面に対して垂直方向)に沿って延びるように、幅方向の一方端から他方端まで形成されている。また、突起部35gの上面35hは、矢印A方向に向かって下方向に傾斜する傾斜面である。上面35hは、例えば約45度下方向に傾斜している。
図7に示すように、第2ステー33a、33cの上面の4箇所にはギャップコロ37が設けられている。ギャップコロ37は、ワイパー35a〜35cによる記録ヘッド17a〜17cのインク吐出面Fの拭き取り動作を行うためにワイピング機構30を記録部9側に上昇させたとき、記録部9のヘッドハウジング10に当接することでワイパー35a〜35cとインク吐出面Fとの接触状態を一定に保持する。
図10に示すように、支持フレーム40の上面には、ワイパー35a〜35cによってインク吐出面Fから拭き取られた廃インクを回収するためのインク回収トレイ44が配置されている。インク回収トレイ44の略中央部には、第2ステー33a〜33cの延在方向に沿って溝部44aが形成されており、溝部44aを挟んで両側のトレイ面44b、44cは、溝部44aに向かって下り勾配となっている。溝部44a内にはインク排出孔44dが設けられており、溝部44aの底面はインク排出孔44dに向かって下り勾配となっている。
ワイパー35a〜35cによってインク吐出面Fから拭き取られ、トレイ面44b、44cに落下した廃インクは溝部44aに集められ、さらに溝部44a内をインク排出孔44dに向かって流れる。その後、インク排出孔44dに連結されたインク回収路(図示せず)を通って廃インク回収タンク(図示せず)に回収される。
次に、本実施形態のワイピング機構30を昇降させるための昇降機構50について説明する。メンテナンスユニット19は、図11に示すユニット筐体45と、ユニット筐体45に取り付けられるワイピング機構30(図6参照)と、ユニット筐体45に配置される昇降機構50と、を含んでいる。ユニット筐体45の底面45aには図11および図12に示すように、2個のリフト部材50aがシャフト50bの両端に固定された昇降機構50が、キャリッジ31の移動方向(図6の矢印AA′方向)に対向する側面45b、45cに沿って一対配置されている。即ち、昇降機構50は、記録部9のヘッドハウジング10の幅方向両端(図2の上下両端部)に対向する位置に配置される。なお、図11では側面45c側の昇降機構50の記載を省略している。また、ユニット筐体45の側面45b、45cに隣接する側面45dには、モーター47と、モーター47の回転駆動力をシャフト50bに伝達する駆動伝達軸48とが付設されている。
図14に示すように、リフト部材50aの下端部はシャフト50bに固定されており、シャフト50bの回転に伴いリフト部材50aは揺動する。リフト部材50aの上端部には押し上げコロ53が回転自在に付設されている。押し上げコロ53は支持フレーム40の下端部に形成された係合部41c(図6参照)に係合しており、係合部41cに沿って回転移動可能となっている。従って、昇降機構50を作動させる際の支持フレーム40とリフト部材50aとの摩擦が押し上げコロ53の回転により低減されるため、円滑な昇降動作が可能となる。また、押し上げコロ53は、コイルバネ55によってシャフト50bから離間する方向(図14では上方向)に付勢されている。
図12の状態から、右側の昇降機構50のシャフト50bを時計回り方向に、左側の昇降機構50のシャフト50bを反時計回り方向に回転すると、ユニット筐体45の内側に倒れ込んだリフト部材50aが外側方向(矢印B方向)に立ち上がり、押し上げコロ53が係合部41cの外側端部まで移動する。これにより、リフト部材50aは水平状態から起立状態(図13の状態)に切り替えられ、支持フレーム40と共にキャリッジ31を上昇させる。
一方、図13の状態から、右側の昇降機構50のシャフト50bを反時計回り方向に、左側の昇降機構50のシャフト50bを時計回り方向に回転すると、リフト部材50aがユニット筐体45の内側方向(矢印B′方向)に倒れ込み、押し上げコロ53が係合部41cの内側端部まで移動する。これにより、リフト部材50aは起立状態から水平状態(図12の状態)に切り替えられ、支持フレーム40と共にキャリッジ31を下降させる。
次に、本実施形態のインクジェット記録装置100における、ワイピング機構30を用いた記録ヘッド17a〜17cの回復動作について説明する。なお、図16、図17および図29では、記録部9及びメンテナンスユニット19を用紙搬送方向下流側(図15の左側)から見た状態を示している。また、支持フレーム40は簡略化して板状に記載しており、ユニット筐体45は底面45aのみを記載している。また、以下で説明する記録ヘッド17a〜17cの回復動作およびキャップユニット装着動作は、制御部110(図1参照)からの制御信号に基づいて記録ヘッド17a〜17c、ワイピング機構30、昇降機構50等の動作を制御することによって実行される。
記録ヘッド17a〜17cの回復動作を行う場合、先ず、図15に示すように、記録部9の下方に位置する第1搬送ユニット5を下降させる。そして、第2搬送ユニット12の下方に配置されたメンテナンスユニット19を水平移動させて記録部9と第1搬送ユニット5との間に配置する。この状態では、図16に示すように、昇降機構50のリフト部材50aは水平状態にあり、キャリッジ31に固定されたワイパー35a〜35cは記録ヘッド17a〜17cのインク吐出面Fから離間している。
(インク押出動作)
ワイピング動作(後述の第1拭き取り動作)に先立って、インク22が記録ヘッド17a〜17cに供給される。図18に示すように、供給されたインク22は吐出ノズル18から強制的に押出(パージ)される。このパージ動作により、吐出ノズル18内の増粘インク、異物や気泡が排出され、記録ヘッド17a〜17cを回復することができる。このとき、図19に示すように、パージインク22bは吐出ノズル18の存在するノズル領域Rの形状に沿ってインク吐出面Fに押出される。
(第1拭き取り動作)
ワイパー35a〜35cを、記録ヘッド17a〜17cのインク吐出面Fの、ノズル領域Rの外側の第1位置P1に所定の圧力で接触させる。具体的には、図17および図18に示すように、昇降機構50のシャフト50bを回転させてリフト部材50aを矢印B方向に起立させることにより、支持フレーム40及びキャリッジ31を持ち上げる。このとき、リフト部材50aのコイルバネ55(図14参照)の付勢力によってキャリッジ31に設けられたギャップコロ37がヘッドハウジング10の下面に押し当てられるため、ワイパー35a〜35cをインク吐出面Fに対し常に一定の圧力で圧接させることができる。
ワイパー35a〜35cの先端がインク吐出面Fに圧接した状態から、入力ギア43(図6参照)を正回転させてキャリッジ31を図17の矢印A方向に移動させることにより、キャリッジ31に支持されたワイパー35a〜35cも図20に示すようにインク吐出面Fに圧接された状態でインク吐出面Fに沿ってノズル領域Rの方向(左方向、第1方向)に移動する。支持フレーム40には昇降機構50によって上方向の力が作用しているため、キャリッジ31はギャップコロ37がヘッドハウジング10に押し当てられた状態を維持しながら矢印A方向に移動する。
このとき、図20に示すように、前回の記録ヘッド回復動作時にワイパー35a〜35cの先端(上端)に残留し、長時間空気に触れて増粘した残留インク22aは、インク吐出面Fの第1位置P1に付着し、ワイパー35a〜35cの先端から離間する。
そして、図21に示すように、ワイパー35a〜35cは、インク吐出面Fのパージインク22bを拭き取りながら左方向(矢印A方向)に移動し、ノズル領域Rに対して第1位置P1とは反対側の位置(第2位置P2、親水性部材60が設けられた位置)に到達すると、左方向への移動が停止される。ワイパー35a〜35cの第1拭き取り面35dには、突起部35gが形成されているので、パージインク22bが下方向に流れ落ちるのを抑制することが可能である。また、図22に示すように、ワイパー35a〜35cの第1拭き取り面35dの上端は、インク吐出面Fに対しておおよそ45度傾斜した状態で圧接されるので、突起部35gの上面35hは、インク吐出面Fに対しておおよそ平行に配置される。このため、パージインク22bが下方向に流れ落ちるのをより抑制することが可能である。なお、ワイパー35a〜35cから流れ落ちた廃インクは、インク回収トレイ44(図10参照)に回収される。
(離間動作)
第1拭き取り動作の実行後、図23に示すように、ワイパー35a〜35cをインク吐出面Fから、矢印A方向と反対方向(右方向、第2方向)の斜め下方向に向かって離間させる。具体的には、昇降機構50のシャフト50b(図17参照)を逆回転させてリフト部材50aを矢印B方向と反対方向に揺動させて水平状態にすることにより、支持フレーム40及びキャリッジ31を下降させる。また、入力ギア43(図6参照)を逆回転させてキャリッジ31を矢印A方向と反対方向に移動させることにより、キャリッジ31に支持されたワイパー35a〜35cも矢印A方向と反対方向(右方向)に移動する。これにより、ワイパー35a〜35cをインク吐出面Fから離間させる際に、ワイパー35a〜35cの上面35fにパージインク22bが付着するのを抑制することができる。
なお、ワイパー35a〜35cをインク吐出面Fから斜め下方向に向かって離間させる条件(速度、角度等)は、インクジェット記録装置100に設けられたタッチパネル等の入力部(図示せず)を用いてユーザーやサービスマンにより設定変更することが可能である。例えば、ワイパー35a〜35cの右方向への移動速度と下方向への移動速度との比率を設定変更することができる。
また例えば、ワイパー35a〜35cを少しだけ下方向に移動させた後に斜め下方向に移動させてもよいし、ワイパー35a〜35cを少しだけ右方向に移動させた後に斜め下方向に移動させてもよい。ワイパー35a〜35cを少しだけ下方向に移動させた後に斜め下方向に移動させる場合、ワイパー35a〜35cを少しだけ下方向に移動させることによりワイパー35a〜35cの撓みをある程度軽減することができるので、斜め下方向に移動させる際にかかる右方向の力に起因してワイパー35a〜35cがインク吐出面Fに引っ掛かり座屈するのを抑制することができる。
(移動動作)
離間動作の実行後、図24に示すように、ワイパー35a〜35cを水平移動させる。具体的には、図23の状態から入力ギア43(図6参照)を正回転させてキャリッジ31を矢印A方向に移動させることにより、図24に示すように、キャリッジ31に支持されたワイパー35a〜35cが、第2位置P2に対してノズル領域Rとは反対方向(左方向)に移動する。
(第2拭き取り動作)
その後、インク吐出面Fのパージインク22bおよび残留インク22aを拭き取るワイピング動作を行う。具体的には、昇降機構50のシャフト50bを回転させてリフト部材50aを矢印B方向に起立させることにより、支持フレーム40及びキャリッジ31を持ち上げる。これにより、図25に示すように、ワイパー35a〜35cをインク吐出面Fに接触できる高さまで上昇させる。そして、図25の状態から入力ギア43(図6参照)を逆回転させてキャリッジ31を矢印A方向と反対方向(右方向、第2方向)に移動させることにより、図26に示すように、ワイパー35a〜35cがインク吐出面Fに圧接された状態でインク吐出面Fに沿ってノズル領域Rの方向(右方向)に移動する。このとき、仮に、離間動作後にワイパー35a〜35cの先端に少しだけインク22が付着していたとしても、そのインク22は、親水性部材60の傾斜面60aに掻き取られる。なお、親水性部材60の傾斜面60aにインク22が溜まった場合であっても、インク吐出面Fにインク22が溜まる場合と異なり、溜まったインク22が紙面に接触して汚してしまうのを抑制することができる。
そして、第2位置P2のパージインク22bおよび第1位置P1の残留インク22aが拭き取られる。このとき、図27に示すようにワイパー35a〜35cに拭き取られたパージインク22bが残留インク22aに接触した際に、残留インク22aがパージインク22bに再溶解して残留インク22aの増粘が緩和される。
その後、ワイパー35a〜35cが、それぞれ記録ヘッド17a〜17cのインク吐出面Fの端縁(図28の右端縁)まで移動し、ワイパー35a〜35cの第2拭き取り面35eによって拭き取られた廃インクは流れ落ちてインク回収トレイ44(図10参照)に回収される。そして、図29に示すように、昇降機構50のシャフト50bを回転させてリフト部材50aを矢印B′方向に倒伏させることにより、ワイパー35a〜35cを、記録ヘッド17a〜17cのインク吐出面Fから下方に退避させてメンテナンスユニット19を図16の状態に戻す。最後に、記録部9と第1搬送ユニット5との間に配置されたメンテナンスユニット19を水平移動させて第2搬送ユニット12の下方に配置し、第1搬送ユニット5を所定の位置まで上昇させて記録ヘッド17a〜17cの回復動作を終了する。
記録ヘッド17a〜17cにキャップユニット90を装着する場合は、先ず、図15に示すように、記録部9の下面に対向配置されている第1ベルト搬送部5を下降させる。そして、第2ベルト搬送部12の下方に配置されたキャップユニット90を記録部9と第1ベルト搬送部5との間に水平移動させて記録部9に対向する位置に配置する。
次いで、第1ベルト搬送部5を上昇させることにより、キャップユニット90が押し上げられる。そして、キャップユニット90が記録ヘッド17a〜17cに密着した時点で第1ベルト搬送部5の上昇を停止させることにより、キャップユニット90の装着を完了する。
本実施形態では、上記のように、ノズル領域Rの外側の第1位置P1にワイパー35a〜35cを圧接させた後、ワイパー35a〜35cをインク吐出面Fに沿って矢印A方向(左方向)に移動させることにより、パージインク22bを拭き取る第1拭き取り動作の実行後、パージインク22bを付着させた第2位置P2に対してノズル領域Rとは反対側の位置から、ワイパー35a〜35cをインク吐出面Fに沿って矢印A′方向(右方向)に移動させる第2拭き取り動作を実行することによって、ワイパー35a〜35cにより第2位置P2のパージインク22bと第1位置P1の残留インク22aとを拭き取ることができる。これにより、インク吐出面Fに残留インク22aが溜まるのを抑制することができるので、大きなインク溜まりが発生するのを抑制することができる。また、インク吐出面Fに順次接触する2枚のワイパー35a〜35cを設ける場合(上記特許文献1の構成)と異なり、ワイパー35a〜35cの数が多くなるのを抑制することができるので、記録ヘッド17a〜17cの回復システムの構造が複雑になるのを抑制することができる。
また、第2拭き取り動作において、ワイパー35a〜35cを、第2位置P2に対してノズル領域Rとは反対側の位置から、矢印A′方向(右方向)に移動させることによって、ワイパー35a〜35cは第2位置P2のパージインク22bを拭き取った後で第1位置P1の残留インク22aを拭き取ることになる。これにより、ワイパー35a〜35cが残留インク22aを拭き取る際に、増粘していないパージインク22bが、長時間大気にさらされて増粘した残留インク22aに接触するので、残留インク22aがパージインク22bに再溶解して増粘が緩和される。このため、第2拭き取り動作において、インク吐出面Fに付着した残留インク22aをワイパー35a〜35cにより、拭き取り易くすることができる。
また、第1拭き取り動作の実行後、ワイパー35a〜35cを矢印A′方向(右方向)の斜め下方向に向かってインク吐出面Fから離間させる離間動作を実行する。これにより、離間動作時にワイパー35a〜35cの上面35f(インク吐出面Fに対向する面)にパージインク22bが付着するのを抑制することができるので、第2位置P2に付着するパージインク22bの量を増加させることができる。このため、第2拭き取り動作において第2位置P2から矢印A′方向(右方向)側で拭き残しが生じるのを抑制することができる。なお、第2位置P2においてパージインク22bが不足している領域がある場合、第2拭き取り動作を実行すると、パージインク22bが不足している領域ではインク吐出面Fに拭き残しが生じてしまう。
また、上記のように、ワイパー35a〜35cの第1拭き取り面35dには、矢印A方向に突出する突起部35gが、ワイパー35a〜35cの幅方向に沿って形成されている。これにより、第1拭き取り動作時にパージインク22bが下方向に流れ落ちるのを、突起部35gによって抑制することができる。このため、第1拭き取り動作の実行後の離間動作時に、第2位置P2に付着するパージインク22bの量をより増加させることができる。また、突起部35gはワイパー35a〜35c幅方向に沿って形成されている。これにより、パージインク22bはワイパー35a〜35cの幅方向に広がるので、離間動作時にパージインク22bをワイパー35a〜35cの幅方向に均一に第2位置P2に付着させることができる。
また、上記のように、突起部35gの上面35hは、矢印A方向に向かって下方向に傾斜する傾斜面である。これにより、記録ヘッド17a〜17cの回復動作の実行後に、ワイパー35a〜35cをインク吐出面Fから離間させた状態で、突起部35gの上面35h上にインク22が溜まるのを抑制することができる。このため、回復動作を繰り返すことによって、ワイパー35a〜35cに大きなインク溜まりが形成されるのを抑制することができる。
また、上記のように、インク吐出面Fの第2位置P2を含む所定領域には、ノズル領域Rに比べて親水性の高い親水性部材60が設けられている。これにより、離間動作において、第2位置P2に付着するパージインク22bの量をより増加させることができる。
また、上記のように、離間動作におけるワイパー35a〜35cの矢印A′方向への移動速度と下方向への移動速度との比率は、ユーザーにより設定変更可能である。これにより、ワイパー35a〜35cの材質(撓み性)や形状等に応じて、ワイパー35a〜35cの離間動作を最適化することができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上記実施形態では、インク押出動作を、第1拭き取り動作の前に実行したが、ワイパー35a〜35cがノズル領域Rに進入する前であれば、第1拭き取り動作と同時に実行してもよい。
また、上記実施形態では、ワイパー35a〜35cに突起部35gを設けた例について示したが、本発明はこれに限らず、ワイパー35a〜35cに突起部35gを設けなくてもよい。
また、上記実施形態では、親水性部材60をSUS板により形成した例について示したが、本発明はこれに限らない。親水性部材60を樹脂部材やフィルムにより形成してもよい。
また、上記実施形態では、インク吐出面Fの第2位置P2を含む所定領域に、親水性部材60を設けた例について示したが、親水性部材60を設けなくてもよい。
また、駆動機構(ラック歯38、入力ギア43)や昇降機構50は、従来公知の他の駆動機構や昇降機構を用いることができる。記録ヘッド17a〜17cの吐出ノズル18の個数やノズル間隔等もインクジェット記録装置100の仕様に応じて適宜設定することができる。また、記録ヘッドの数も特に限定されるものではなく、例えば各ラインヘッド11C〜11Kにつき記録ヘッド17を1個、2個、或いは4個以上配置することもできる。
また、本発明は、ラインヘッド11C〜11Kのうちいずれか1つのみを備えた単色印刷用のインクジェット記録装置にも適用できる。その場合、記録ヘッド17a〜17cは1つずつ設けられるため、記録ヘッド17a〜17cに対応するワイパー35a〜35cもキャリッジ31に1枚ずつ固定すれば良い。
17a〜17c 記録ヘッド
18 吐出ノズル
22 インク
22b パージインク
35a〜35c ワイパー
35d 第1拭き取り面(拭き取り面)
35g 突起部
35h 上面
38 ラック歯(駆動機構)
43 入力ギア(駆動機構)
50 昇降機構
60 親水性部材
100 インクジェット記録装置
110 制御部
F インク吐出面
P1 第1位置
P2 第2位置
R ノズル領域
S 用紙(記録媒体)

Claims (8)

  1. 記録媒体上にインクを吐出する吐出ノズルが開口するノズル領域が設けられた記録ヘッドの回復システムであって、
    前記吐出ノズルから強制的に押出されたパージインクを拭き取るワイパーと、
    該ワイパーを、前記ノズル領域を含むインク吐出面に沿って往復移動させる駆動機構と、
    前記ワイパーを上下方向に移動させ前記インク吐出面に対して接離させる昇降機構と、
    前記吐出ノズルからのインクの押し出し及び吐出、並びに前記駆動機構及び前記昇降機構の動作を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記吐出ノズルからインクを強制的に押出して前記ノズル領域に前記パージインクを付着させるインク押出動作と、
    前記インク吐出面における前記ノズル領域の外側の第1位置に前記ワイパーを圧接させた後、前記ワイパーを前記インク吐出面に圧接させた状態で前記インク吐出面に沿って前記ノズル領域側に向かう第1方向に移動させることにより、前記パージインクを拭き取り、前記ノズル領域に対して前記第1位置とは反対側の第2位置まで前記ワイパーを移動させる第1拭き取り動作と、
    前記第1拭き取り動作の実行後、前記ワイパーを前記第1方向とは反対の第2方向の斜め下方向に向かって前記インク吐出面から離間させることにより、前記第2位置にインクを付着させる離間動作と、
    前記離間動作の実行後、前記第2位置に対して前記ノズル領域とは反対側の位置において前記ワイパーを前記インク吐出面に圧接させ、前記ワイパーを前記インク吐出面に圧接させた状態で前記インク吐出面に沿って前記第2方向に移動させることにより、前記第2位置のインクを拭き取る第2拭き取り動作と、
    を含む前記記録ヘッドの回復動作を実行可能であることを特徴とする記録ヘッドの回復システム。
  2. 前記ワイパーは、前記第1方向に向かって配置されるとともに前記第1拭き取り動作時に前記パージインクを拭き取る拭き取り面を有し、
    前記拭き取り面には、前記第1方向に突出する突起部が、前記第1方向と交差するワイパー幅方向に沿って形成されていることを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッドの回復システム。
  3. 前記突起部の上面は、前記第1方向に向かって下方向に傾斜する傾斜面に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の記録ヘッドの回復システム。
  4. 前記第2位置は、前記ノズル領域に比べて親水性が高くなるように形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の記録ヘッドの回復システム。
  5. 前記インク吐出面の前記第2位置を含む所定領域には、前記ノズル領域に比べて親水性の高い親水性部材が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の記録ヘッドの回復システム。
  6. 前記離間動作における前記ワイパーの前記第2方向への移動速度と下方向への移動速度との比率を変更可能であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の記録ヘッドの回復システム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の記録ヘッドの回復システムを備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 記録媒体上にインクを吐出する吐出ノズルが開口するノズル領域が設けられたインク吐出面を含む記録ヘッドの回復方法であって、
    前記吐出ノズルからインクを強制的に押出して前記ノズル領域にパージインクを付着させるインク押出動作と、
    前記インク吐出面における前記ノズル領域の外側の第1位置にワイパーを圧接させた後、前記ワイパーを前記インク吐出面に圧接させた状態で前記インク吐出面に沿って前記ノズル領域側に向かう第1方向に移動させることにより、前記パージインクを拭き取り、前記ノズル領域に対して前記第1位置とは反対側の第2位置まで前記ワイパーを移動させる第1拭き取り動作と、
    前記第1拭き取り動作の実行後、前記ワイパーを前記第1方向とは反対の第2方向の斜め下方向に向かって前記インク吐出面から離間させることにより、前記第2位置にインクを付着させる離間動作と、
    前記離間動作の実行後、前記第2位置に対して前記ノズル領域とは反対側の位置において前記ワイパーを前記インク吐出面に圧接させ、前記ワイパーを前記インク吐出面に圧接させた状態で前記インク吐出面に沿って前記第2方向に移動させることにより、前記第2位置のインクを拭き取る第2拭き取り動作と、
    を備えることを特徴とする記録ヘッドの回復方法。
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