JP2016087943A - 樹脂シート及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブロッキングが発生しにくく、かつガラス板等の基板へのラミネート時に基板と樹脂シートの間に気泡が発生しにくい樹脂シート、及び該樹脂シートの製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】帯状の工程紙1上に押出成形により樹脂シート2を積層して搬送し、工程紙1の表面凹凸を樹脂シート2の表面に転写する工程を有し、少なくとも一方の表面のJIS B0601に準拠して測定間隔800μmで測定される算術平均粗さRa800が2.0〜6.0μmであり、測定間隔4000μmで測定される算術平均粗さRa4000が2.0〜6.0μmであり、かつRa800/Ra4000が0.75〜1.0である樹脂シート2を得る、樹脂シートの製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂シート及びその製造方法に関する。
透明性、加工性、架橋性等に優れたエチレン系共重合体(エチレン−酢酸ビニル共重合体等)を含む樹脂シートは、太陽電池モジュールの発電素子を固定する封止材シートや、自動車、鉄道車両等に用いられる合わせガラスの中間膜等として広く用いられている。
前記エチレン系共重合体のような樹脂は、熱加工時の流動性、タック性に優れるものの、低融点である。そのため、該樹脂を用いた樹脂シートでは、ロール状に巻き取って保管した時や使用時にブロッキングが生じることで、品質不良となる、加工時に繰り出しにくく作業性が低下して歩留まりが悪くなる、等の問題が生じやすい。
そこで、樹脂シートにおいては、ブロッキング防止の目的で、一般にシート表面にエンボス加工が施される。例えば、特許文献1には、表面の算術平均粗さRaが3〜50μmのエンボスロールにより、一方の面に凹凸形状が付与されたエチレン−不飽和エステル共重合体フィルムが記載されている。また、特許文献2には、頂部断面の曲率半径が0.9mm以下、かつ高さが0.05〜0.5mmの無数の凸部を有する凹凸形状が形成された太陽電池用封止シートが記載されている。
特開2010−269506号公報 特開2010−232311号公報
しかし、特許文献1、2のようにエンボス加工が施された樹脂シートでは、保管時のブロッキングは充分に抑制できるものの、ガラス板等の基板へのラミネート時に基板と樹脂シートの間に空気が抱き込まれて気泡が生じることがある。該気泡が発生すると外観不良となるため、軽微なものでも補修作業が必要であり、作業効率を低下させ、歩留まりを落とす要因となる。
本発明は、ブロッキングが発生しにくく、かつガラス板等の基板へのラミネート時に基板と樹脂シートの間に気泡が発生しにくい樹脂シート、及び該樹脂シートの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は以下の構成を有する。
[1]少なくとも一方の表面は、JIS B0601に準拠して測定間隔800μmで測定される算術平均粗さRa800が2.0〜6.0μmであり、測定間隔4000μmで測定される算術平均粗さRa4000が2.0〜6.0μmであり、かつRa4000に対するRa800の比(Ra800/Ra4000)が0.75〜1.0である、樹脂シート。
[2]太陽電池モジュール用封止材シートである、前記[1]に記載の樹脂シート。
[3]合わせガラス用中間膜である、前記[1]に記載の樹脂シート。
[4]帯状の工程紙上に押出成形により樹脂シートを積層して搬送し、前記工程紙の表面凹凸を前記樹脂シートの表面に転写する工程を有する、樹脂シートの製造方法であって、前記樹脂シートにおける前記表面凹凸が転写された表面のJIS B0601に準拠して測定間隔800μmで測定される算術平均粗さRa800が2.0〜6.0μmであり、測定間隔4000μmで測定される算術平均粗さRa4000が2.0〜6.0μmであり、かつRa4000に対するRa800の比(Ra800/Ra4000)が0.75〜1.0である、樹脂シートの製造方法。
本発明の樹脂シートは、ブロッキングが発生しにくく、かつガラス板等の基板へのラミネート時に基板と樹脂シートの間に気泡が発生しにくい。
本発明の樹脂シートの製造方法によれば、ブロッキングが発生しにくく、かつガラス板等の基板へのラミネート時に基板と樹脂シートの間に気泡が発生しにくい樹脂シートが得られる。
本発明の樹脂シートの製造方法に使用するシート製造装置の一例を示した概略図である。 本発明の樹脂シートの製造方法におけるアニール処理前の積層体の断面図である。 本発明の樹脂シートの製造方法における冷却後の積層体の断面図である。
[樹脂シート]
本発明の樹脂シートは、少なくとも一方の表面に後述する特定の凹凸形状が付与された樹脂シートである。
本発明の樹脂シートにおける凹凸形状が付与された表面のJIS B0601に準拠して測定間隔800μmで測定される算術平均粗さRa800は、2.0〜6.0μmであり、2.5〜5.5μmが好ましく、3.0〜5.0μmが特に好ましい。Ra800が2.0μm以上であれば、ブロッキングが発生しにくい。Ra800が6.0μm以下であれば、ガラス板等の基板へのラミネート時に基板と樹脂シートの間に気泡が発生することが抑制される。
本発明の樹脂シートにおける凹凸形状が付与された表面のJIS B0601に準拠して測定間隔4000μmで測定される算術平均粗さRa4000は、2.0〜6.0μmであり、3.0〜5.5μmが好ましく、3.5〜5.0μmが特に好ましい。Ra4000が2.0μm以上であれば、ブロッキングが発生しにくい。Ra4000が6.0μm以下であれば、ガラス板等の基板へのラミネート時に基板と樹脂シートの間に気泡が発生することが抑制される。
本発明の樹脂シートの凹凸形状が付与された表面におけるRa4000に対するRa800の比(Ra800/Ra4000)は、0.75〜1.0であり、0.8〜1.0が好ましく、0.85〜1.0が特に好ましい。Ra800/Ra4000が0.75以上であれば、ガラス板等の基板へのラミネート時に基板と樹脂シートの間に気泡が発生することが抑制される。
本発明の樹脂シートは、Ra800、Ra4000及びRa800/Ra4000が前記範囲に制御された表面を有しているため、ブロッキングが発生しにくく、かつガラス板等の基板へのラミネート時に基板と樹脂シートの間に気泡が発生しにくい。本発明の樹脂シートは、一方の表面のみがRa800、Ra4000及びRa800/Ra4000が前記範囲に制御された表面である樹脂シートであってもよく、両方の表面がRa800、Ra4000及びRa800/Ra4000が前記範囲に制御された表面である樹脂シートであってもよい。
本発明の樹脂シートを形成する樹脂としては、例えば、太陽電池モジュール用封止材シートや合わせガラス用中間膜に用いられる公知の樹脂を特に制限なく使用できる。具体的には、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリエチレン、エチレン−アクリルモノマー共重合体等のエチレン系重合体が挙げられる。なかでも、透明性及び接着性が高いことから、EVAが好ましい。
樹脂シートを形成する樹脂は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
EVAにおける酢酸ビニル単位の割合は、25〜40質量%が好ましく、28〜35質量%がより好ましく、28〜33質量%が特に好ましい。前記の酢酸ビニル単位の割合が前記下限値以上であれば、樹脂シートの透明性、接着性をより高くできる。前記の酢酸ビニル単位の割合が前記上限値以下であれば、樹脂シートのブロッキングを抑制しやすい。
ポリエチレンとしては、例えば、分岐状低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等が挙げられる。
エチレン−アクリルモノマー共重合体としては、例えば、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−ブチルアクリレート共重合体等のエチレン−(メタ)アクリレート共重合体が挙げられる。
エチレン−アクリルモノマー共重合体におけるアクリルモノマー単位の割合は、28〜40質量%が好ましく、28〜35質量%がより好ましい。
樹脂シートには、樹脂を架橋硬化させる架橋剤が含有されることが好ましい。また、樹脂シートには、必要に応じて、架橋助剤、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、カップリング剤、変色防止剤、顔料、充填材等が含有されていてもよい。
架橋剤としては、公知の有機過酸化物(パーオキシケタール類、ジアルキルパーオキサイド類、パーオキシエステル類等)、光増感剤等が挙げられる。
架橋助剤としては、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート等が挙げられる。
光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤等が挙げられる。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤等が挙げられる。
シランカップリング剤としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
樹脂シートの厚さは、0.4〜3.0mmが好ましく、0.5〜1.0mmがより好ましい。樹脂シートの厚さが前記下限値以上であれば、紫外線遮蔽性に優れる。樹脂シートの厚さが前記上限値以下であれば、加工時の作業性に優れる。
本発明の樹脂シートの用途としては、特に限定されず、合わせガラス用中間膜又は太陽電池モジュール用封止材シートが好ましい。
本発明の樹脂シートを合わせガラス用中間膜として用いた合わせガラスでは、本発明の樹脂シートを用いる以外は公知の構成を採用できる。例えば、ガラス板/第1中間膜/PETフィルム/第2中間膜/ガラス板の積層構成を有し、前記第1中間膜と前記第2中間膜のいずれか一方又は両方に本発明の樹脂シートを用いた合わせガラスが挙げられる。この場合、第1中間膜と第2中間膜の両方に本発明の樹脂シートを用い、前記した特定の凹凸形状を付与した面をガラス板側にして配置することが好ましい。また、ガラス板/中間膜/ガラス板の積層構成を有し、該中間膜に本発明の樹脂シートを用いた合わせガラスとしてもよい。
本発明の樹脂シートを太陽電池モジュール用封止材シートとして用いた太陽電池モジュールでは、本発明の樹脂シートを用いる以外は公知の構成を採用できる。例えば、ガラス板/セルを内包した封止材層/バックシート等の積層構成を有し、該封止材層を形成する封止材シートとして本発明の樹脂シートを用いた太陽電池モジュールが挙げられる。
以上説明した本発明の樹脂シートにおいては、Ra800が2.0〜6.0μm、Ra4000が2.0〜6.0μm、Ra800/Ra4000が0.75〜1.0となるように表面の凹凸形状が制御されている。このように、シート表面に特定の凹凸形状が均一に形成されていることで、樹脂シートをロール状に巻き取った状態等においてシート表面同士の接触の偏りが小さくなり、ブロッキングが充分に抑制される。さらに、凹凸形状が均一でシート表面のうねりが小さいことで、ガラス板等の基板へのラミネート時に基板と樹脂シートの間に空気が抱き込まれにくく、気泡発生が充分に抑制される。
[樹脂シートの製造方法]
本発明の樹脂シートの製造方法は、帯状の工程紙上に押出成形により樹脂シートを積層して搬送し、前記工程紙の表面凹凸を前記樹脂シートの表面に転写する工程を有する方法である。以下、本発明の樹脂シートの製造方法の一例を示して説明する。
図1は、本発明の樹脂シートの製造方法に使用するシート製造装置の一例を示した概略図である。
本実施形態のシート製造装置100は、図1〜3に示すように、一定方向に走行する工程紙1上に、樹脂シートを形成する樹脂組成物2aをシート状に押出成形してシート前駆体層2Aを形成する成形部10と;工程紙1上のシート前駆体層2Aを加熱してアニール処理するアニール処理部20と;アニール処理後の工程紙1とシート前駆体層2Aとを圧着する圧着部30と;シート前駆体層2Aを冷却して樹脂シート2を形成する冷却部40と;工程紙1と樹脂シート2を剥離する剥離部50と;工程紙1と樹脂シート2を巻き取る巻き取り部60とを有する。
成形部10は、工程紙1を送り出す送出ロール11と;工程紙1を両面から加熱するヒータ12、13と;工程紙1上に樹脂組成物2aを押出成形する、金型に備えられたダイ14と;ダイ14から押し出された樹脂組成物2aを工程紙1に圧着する圧着ゴムロール15と;工程紙1とシート前駆体層2Aの積層体3Aを搬送する搬送ロール16、17及び搬送ベルト18とを有する。
ヒータ12、13としては、例えば、赤外線ヒータ等が挙げられる。
ダイ14としては、例えば、樹脂組成物2aをシート状に押出成形できるTダイ等が挙げられる。
アニール処理部20としては、例えば、工程紙1上に形成したシート前駆体層2Aに対して幅方向に配置された複数のヒータからなる加熱手段を備えるものが挙げられる。ヒータとしては、例えば、赤外線ヒータ、ハロゲンヒータ、電気ヒータ等が挙げられる。
圧着部30は、アニール処理後の工程紙1とシート前駆体層2Aとを圧着する圧着ゴムロール31を有する。アニール処理部20で加熱された工程紙1とシート前駆体層2Aとを圧着部30において圧着することで、工程紙1の表面凹凸がシート前駆体層2Aの表面に転写される。
冷却部40は、工程紙1とシート前駆体層2Aの積層体3Aを冷却する冷却手段(不図示)と、積層体3Aを搬送する搬送ロール41を有する。冷却手段によってシート前駆体層2Aが冷却されることで樹脂シート2が形成される。
冷却手段としては、例えば、冷却ファン等が挙げられる。
また、搬送ロール41を冷却ロールとしてもよい。
剥離部50は、積層されている工程紙1と樹脂シート2を剥離する剥離ロール51、52を有する。
巻き取り部60は、樹脂シート2を巻き取る巻取ロール61と、工程紙1を巻き取る巻取ロール62を有する。
以下、シート製造装置100を用いた樹脂シートの製造方法について説明する。該製造方法は、下記の成形工程、アニール工程、エンボス工程、冷却工程、剥離工程及び巻き取り工程を有する。
成形工程:図1に示すように、成形部10において、一定方向に走行する工程紙1上に、樹脂組成物2aをシート状に押出成形して、図2に示すように、シート前駆体層2Aを形成する工程。
アニール工程:アニール処理部20において、工程紙1上のシート前駆体層2Aを加熱してアニール処理する工程。
圧着工程:圧着部30において、アニール処理後の工程紙1とシート前駆体層2Aとを圧着し、工程紙1の表面凹凸をシート前駆体層2Aの表面に転写する工程。
冷却工程:冷却部40において、アニール処理が施されたシート前駆体層2Aを冷却し、図3に示すように、工程紙1と樹脂シート2が積層された積層体3を得る工程。
剥離工程:剥離部50において、積層体3における樹脂シート2から工程紙1を剥離する工程。
巻き取り工程:巻き取り部60において、工程紙1を剥離した樹脂シート2を巻き取る工程。
(成形工程)
送出ロール11から帯状の工程紙1を所定の張力を加えて送り出し、ヒータ12、13によって、走行する工程紙1を両面から加熱することで予熱する。そして、搬送ロール16と搬送ロール17によって駆動される搬送ベルト18で支持している工程紙1上に、ダイ14から樹脂組成物2aをシート状に押出成形し、圧着ゴムロール15によって所定の厚みに調整して、シート前駆体層2Aを形成する。
ヒータ12、13によって工程紙1を予熱することで、工程紙1上に樹脂組成物2aを押出成形した際に、樹脂組成物2aの温度が急激に下降してシート前駆体層2Aの内部応力が高くなることを抑制しやすい。
工程紙1の予熱温度T(℃)と、ダイ14から押し出される樹脂組成物2aの温度T(℃)の関係は、T−25≦T≦T+25が好ましく、T−10≦T≦T+20がより好ましい。工程紙1の予熱温度Tが下限値以上であれば、シート前駆体層2Aの内部応力が高くなることを抑制する効果が得られやすい。工程紙1の予熱温度Tが上限値以下であれば、樹脂組成物2aに架橋剤が含まれていても該架橋剤が分解しにくい。
ダイ14から押し出される樹脂組成物2aの温度T(℃)は、使用する樹脂及び架橋剤の種類等により適宜選定され、80〜110℃が好ましい。
工程紙1としては、剥離工程での工程紙の剥離が容易になる点から、紙上に剥離剤層が形成された剥離紙が好ましい。剥離紙としては、例えば、紙の表面に目止め剤によって目止め層を形成した後に、該目止め層上に剥離剤によって剥離剤層を形成した剥離紙等が挙げられる。
工程紙1に使用する紙としては、所望の表面凹凸を有する紙を適宜使用でき、例えば、グラシン紙等が挙げられる。
目止め剤としては、例えば、ポリアクリル酸エステル共重合体、でんぷん、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。
剥離剤としては、例えば、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。
樹脂組成物2aは、太陽電池モジュール用封止材シートや合わせガラス用中間膜に用いられる公知の樹脂組成物が使用でき、例えば、前記の樹脂シートを形成する樹脂を必須成分として含み、必要に応じて、架橋剤等の添加剤を含む組成物が挙げられる。
(アニール工程)
アニール処理部20において、複数のヒータからなる加熱手段によって、工程紙1上に形成したシート前駆体層2Aを加熱してアニール処理する。アニール処理においてシート前駆体層2Aを加熱することによって、シート前駆体層2Aのひずみが解消される。また、アニール処理時にシート前駆体層2Aが工程紙1上に積層されていることで、シート前駆体層2Aが大きく熱収縮することが抑制される。
アニール処理における加熱温度は、250〜350℃が好ましく、280〜300℃がより好ましい。
(圧着工程)
圧着部30において、工程紙1とシート前駆体層2Aとを圧着ゴムロール31を用いて圧着する。シート前駆体層2Aと接する側に所望の表面凹凸を有する工程紙1を使用することで、Ra800が2.0〜6.0μmであり、Ra4000が2.0〜6.0μmであり、Ra800/Ra4000が0.75〜1.0である表面凹凸がシート前駆体層2Aの表面に転写される。
(冷却工程)
冷却部40において、冷却ファン等の冷却手段によってシート前駆体層2Aを冷却し、図3に示すように、工程紙1と樹脂シート2が積層された積層体3を得る。
(剥離工程)
剥離部50において、剥離ロール51と剥離ロール52によって、積層体3から工程紙1を剥離し、工程紙1と樹脂シート2を分離する。
(巻き取り工程)
巻き取り部60において、樹脂シート2を巻取ロール61に巻き取り、工程紙1を巻取ロール62に巻き取る。
以上説明した本発明の製造方法によれば、Ra800が2.0〜6.0μmであり、Ra4000が2.0〜6.0μmであり、Ra800/Ra4000が0.75〜1.0である凹凸形状が一方の表面に付与された樹脂シートが得られる。このように、得られる樹脂シートは、シート表面に特定の凹凸形状が均一に形成されているため、ブロッキングが発生しにくく、かつガラス板等の基板へのラミネート時に基板と樹脂シートの間に気泡が発生しにくい。
なお、本発明は、前記したものには限定されない。
例えば、本発明の樹脂シートの製造方法は、工程紙上にシート前駆体層を形成した後に該シート前駆体層上にさらに工程紙を積層し、Ra800、Ra4000及びRa800/Ra4000が前記範囲に制御された凹凸形状が両面に付与された樹脂シートを製造する方法であってもよい。
また、本発明の樹脂シートは、エンボスロールを用いたエンボス加工により前記の特定の凹凸形状を付与したものであってもよい。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
[算術平均粗さRa800、Ra4000
各例で得た樹脂シートの凹凸形状を付与した表面において、JIS B0601に準拠して測定間隔800μmで算術平均粗さを任意の10箇所で測定し、その平均値をRa800とした。また、当該表面において、JIS B0601に準拠して測定間隔4000μmで算術平均粗さを任意の3箇所で測定し、その平均値をRa4000とした。
[実施例1〜4及び比較例1〜4]
図1に例示したシート製造装置100を用い、また工程紙として、グラシン紙の表面にシリコーン樹脂からなる剥離剤層を有し、かつ所定の表面凹凸を有する剥離紙を用いて、表1に示すRa800、Ra4000及びRa800/Ra4000の凹凸形状が片面に付与された樹脂シートを得た。
樹脂組成物2aとしては、EVA(商品名「DQDJ3269」、日本ユニカー社製)100質量部に対して、架橋剤(商品名「カヤヘキサAD」、化薬アクゾ社製)を0.35質量部配合した組成物を用いた。
[評価方法]
(1)ラミネート時の気泡発生
厚さ3.2mmのシボガラス上に、樹脂シート、シリコン発電素子、樹脂シート、及びポリエチレンテレフタレート(PET)系バックシートをこの順に積層して積層体とした。次いで、真空ラミネータを用い、熱板温度120℃、真空時間3分、プレス圧力100KPa、プレス時間3分の条件で前記積層体を加熱圧着し、その後オーブンにより150℃で30分間加熱し、樹脂シートを架橋させ、太陽電池モジュールを得た。同様の方法で、合計5枚の太陽電池モジュールを得た。
得られた太陽電池モジュールについて、シボガラスと樹脂シートとの間に気泡が発生した枚数を調べた。
(2)耐ブロッキング性
各例において樹脂シートの長さ30m分を、直径9cmの巻き芯を用いて巻き取った後、手により繰り出し、そのときの巻き芯近傍の繰り出し性(開反性)から耐ブロッキング性を評価した。評価は以下の基準に従って行った。
○:フィルムを簡単に繰り出せる。
×:フィルムを繰り出すのに力を要する。
各例の評価結果を表1に示す。
Figure 2016087943
表1に示すように、Ra800、Ra4000及びRa800/Ra4000が本発明に規定する範囲を満たす凹凸形状が片面に付与された実施例1〜4の樹脂シートでは、優れた耐ブロッキング性が得られ、またラミネート時にガラスと樹脂シートとの間に気泡が生じなかった。
一方、Ra800/Ra4000が0.75未満である比較例1、3、4では、ラミネート時にガラスと樹脂シートとの間に気泡が生じた。
Ra800が2μm未満である比較例2では、充分な耐ブロッキング性が得られなかった。
1 工程紙
2 樹脂シート
2a 樹脂組成物
2A シート前駆体層
3 積層体
10 成形部
20 アニール処理部
30 エンボス加工部
40 冷却部
50 剥離部
60 巻き取り部

Claims (4)

  1. 少なくとも一方の表面は、JIS B0601に準拠して測定間隔800μmで測定される算術平均粗さRa800が2.0〜6.0μmであり、測定間隔4000μmで測定される算術平均粗さRa4000が2.0〜6.0μmであり、かつRa4000に対するRa800の比(Ra800/Ra4000)が0.75〜1.0である、樹脂シート。
  2. 太陽電池モジュール用封止材シートである、請求項1に記載の樹脂シート。
  3. 合わせガラス用中間膜である、請求項1に記載の樹脂シート。
  4. 帯状の工程紙上に押出成形により樹脂シートを積層して搬送し、前記工程紙の表面凹凸を前記樹脂シートの表面に転写する工程を有する、樹脂シートの製造方法であって、
    前記樹脂シートにおける前記表面凹凸が転写された表面のJIS B0601に準拠して測定間隔800μmで測定される算術平均粗さRa800が2.0〜6.0μmであり、測定間隔4000μmで測定される算術平均粗さRa4000が2.0〜6.0μmであり、かつRa4000に対するRa800の比(Ra800/Ra4000)が0.75〜1.0である、樹脂シートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110903772A (zh) * 2018-09-14 2020-03-24 Dic株式会社 粘合片基材及其制造方法、以及粘合片

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CN110903772A (zh) * 2018-09-14 2020-03-24 Dic株式会社 粘合片基材及其制造方法、以及粘合片

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