JP2016087936A - 積層フィルムおよび積層フィルムの製造方法 - Google Patents

積層フィルムおよび積層フィルムの製造方法 Download PDF

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斉和 橋本
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晴貴 冨川
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Abstract

【課題】本発明は、高湿度下でも水蒸気透過性が低く、ガスバリア性を備えた包装材料として有用な積層フィルムおよびその製造方法を提供すること課題とする。
【解決手段】基材と、基材上に設けられる微細セルロース繊維を含有する繊維層とを有する積層フィルムであって、
繊維層を全反射型赤外吸収法で測定する吸光度比が、所定の関係を満たし、
繊維層における凝集物が、0個/cm2以上10個/cm2以下である、積層フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、積層フィルムおよび積層フィルムの製造方法の製造方法に関する。
食品、非食品、医薬品等の包装に用いられる包装材料には、内容物の変質を抑制し、それらの機能や性質を保持するために、酸素、水蒸気、その他内容物を変質させる気体(ガス)を遮断するガスバリア性を備えることが求められる。
このようなガスバリア性を備えた包装材料として、例えば、特許文献1には、「平均繊維径が200nm以下のセルロース繊維を含み、前記セルロース繊維を構成するセルロースのカルボキシル基含有量が0.1〜2mmol/gである、ガスバリア用材料。」が記載されており([請求項1])、また、このガスバリア用材料からなる層を基材上に有するガスバリア性複合成形体が記載されている([請求項7])。
また、特許文献2には、「セルロースナノファイバーから構成される膜を備え、該膜内の少なくとも一方の表面近傍に位置した前記セルロースナノファイバーが、該膜表面に対して略平行に配向していることを特徴とするシート。」が記載されている([請求項1])。
また、特許文献3には、「少なくとも、セルロース繊維と膨潤した無機層状化合物を含むことを特徴とする膜形成用組成物。」が記載されており([請求項1])、また、この膜形成用組成物を基材の少なくとも片面に乾燥させて積層させた積層体が記載されている([請求項2])。
特開2009−057552号公報 特開2011−202101号公報 国際公開第2013/042654号
本発明者らは、特許文献1〜3などに記載された微細セルロース繊維を用いた従来公知のガスバリア材料について検討したところ、耐湿性が低く、特に高湿度(相対湿度90%程度)条件下での水蒸気透過性が大きくなることを明らかした。
そこで、本発明は、高湿度下でも水蒸気透過性が低く、ガスバリア性を備えた包装材料として有用な積層フィルムおよびその製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、基材上に設けられる微細セルロース繊維を含有する繊維層における吸光度比が所定の関係を満たし、かつ、繊維層における凝集物が0個/cm2以上10個/cm2以下である積層フィルムが、高湿度下でも水蒸気透過性が低くなることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、以下の構成により上記課題を達成することができることを見出した。
[1] 基材と、基材上に設けられる微細セルロース繊維を含有する繊維層とを有する積層フィルムであって、
繊維層を全反射型赤外吸収法で測定する吸光度比が、下記式(1)および(2)を満たし、
繊維層における凝集物が、0個/cm2以上10個/cm2以下である、積層フィルム。
0.1≦{A(COOM)+A(COOH)}/A(CO)≦2 (1)
0.1≦A(COOH)/{A(COOM)+A(COOH)}≦1.0 (2)
ここで、式中、Mは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を表し、A(COOM)は、1600〜1700cm-1に現れる最大ピークの吸光度を表し、A(COOH)は、1700〜1800cm-1に現れる最大ピークの吸光度を表し、A(CO)は、1000〜1100cm-1の間の最大ピークの吸光度を表す。
[2] 式(2)中の吸光度比の面内分布が、3%以上30%以下である、[1]に記載の積層フィルム。
[3] 基材の厚みむらが、1%以上20%以下である[1]または[2]に記載の積層フィルム。
[4] 微細セルロース繊維の少なくとも一部が、カルボキシル化またはカルボキシメチル化された酸化セルロース繊維である、[1]〜[3]のいずれかに記載の積層フィルム。
[5] [1]〜[4]のいずれかに記載の積層フィルムを作製する積層フィルムの製造方法であって、
基材上に、全反射型赤外吸収法で測定する吸光度比が下記式(3)を満たすセルロース繊維を含有する繊維層を形成する繊維層形成工程と、
繊維層に、pHが4以下の酸性水溶液を接触させる酸処理を施し、全反射型赤外吸収法で測定する吸光度比が下記式(2)を満たす繊維層とする酸処理工程と、を有する積層フィルムの製造方法。
0≦A(COOH)/{A(COOM)+A(COOH)}≦0.2 (3)
0.1≦A(COOH)/{A(COOM)+A(COOH)}≦1.0 (2)
ここで、式中、Mは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を表し、A(COOH)は、1700〜1800cm-1に現れる最大ピークの吸光度を表し、A(COOM)は、1600〜1700cm-1に現れる最大ピークの吸光度を表す。
[6] 酸処理工程において、基材に対して、1mm以上10mm以下の振幅を付与する、[5]に記載の積層フィルムの製造方法。
本発明によれば、高湿度下でも水蒸気透過性が低く、ガスバリア性を備えた包装材料として有用な積層フィルムおよびその製造方法を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[積層フィルム]
本発明の積層フィルムは、基材と、基材上に設けられる微細セルロース繊維を含有する繊維層(以下、「セルロース繊維層」ともいう。)とを有する積層フィルムであって、セルロース繊維層を全反射型赤外吸収法〔Attenuated Total Reflectance - Infrared spectroscopy(以下、「ATR−IR」ともいう。)〕で測定する吸光度比が下記式(1)および(2)を満たし、かつ、セルロース繊維層における凝集物が0個/cm2以上10個/cm2以下である、積層フィルムである。
0.1≦{A(COOM)+A(COOH)}/A(CO)≦2 (1)
0.1≦A(COOH)/{A(COOM)+A(COOH)}≦1.0 (2)
式中、Mは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を表し、A(COOM)は、1600〜1700cm-1に現れる最大ピークの吸光度を表し、A(COOH)は、1700〜1800cm-1に現れる最大ピークの吸光度を表し、A(CO)は、1000〜1100cm-1の間の最大ピークの吸光度を表す。
ここで、上記式(1)を満たす意義は、上記式(2)を満たす前提として、微細セルロース繊維が本来有していないCOO基(COOM基およびCOOH基の総称をいう。以下、同様。)を所定量導入されていることを示している。
また、A(CO)は、上述した通り、1000〜1100cm-1の間の最大ピークの吸光度を表し、セルロース骨格中のC−O−C構造に由来する吸光度である。
そのため、上記式(1)で表される吸光度比、すなわち、{A(COOM)+A(COOH)}/A(CO)は、セルロース骨格あたりのCOO基の量を表す。
一方、上記式(2)を満たす意義は、微細セルロース繊維に導入されたCOO基のうち所定割合がCOOH基であることを示しており、例えば、A(COOH)/{A(COOM)+A(COOH)}が1.0であるとは、導入されたCOO基のすべてがCOOH基であることを示す。
また、セルロース繊維層における凝集物とは、太さが10〜500μmであり、長さが100〜3000μmである繊維状の凝集物であり、顕微赤外分光法により測定されるスペクトルがセルロース繊維と実質的に同一である凝集物である。
本発明の積層フィルムは、上述した通り、基材上に設けられるセルロース繊維層における吸光度比が上述した式(1)および(2)を満たし、かつ、セルロース繊維層における凝集物が0個/cm2以上10個/cm2以下であることにより、高湿度下でも水蒸気透過性が低くなる。
このように高湿度下でも水蒸気透過性が低くなる理由は、詳細には明らかではないが、およそ以下のとおりと推測される。
すなわち、上述した特許文献に記載された微細セルロース繊維は、酸化処理により導入されるカルボキシ基が塩型(例えば、COONa)となっているが、このセルロース繊維を含有する水溶液を塗布した場合は、カルボキシ基に由来するイオン(COO)による静電反発が起こり、セルロース同士の分子間の隙間が広くなり、かつ、極性の高い水分子が吸着し、水蒸気透過性が高くなると考えられる。これは、後述する酸処理を施さない比較例の結果からも推察することができる。
そのため、本発明においては、セルロース繊維層における吸光度比が上述した式(2)を満たす、すなわち、導入されるCOO基のうち塩基型ではないCOOH基が特定の割合で存在していることにより、セルロース同士の分子間の隙間が狭くなり、かつ、水分子の吸着が抑制されたため、水蒸気透過性が低くなったと考えられる。
また、後述する製造方法にも記載する通り、本発明の積層フィルムは、基材上に所定の吸光度比を満たす繊維層を形成した後に酸処理を施すことにより、酸処理後のセルロース繊維層における凝集物が少なくなり、この凝集物同士の隙間自体を少なくすることができたため、水蒸気透過性が低くなったとも考えられる。
以下に、本発明の積層フィルムが有する基材およびセルロース繊維層について詳述する。
〔基材〕
本発明の積層フィルムが有する基材は特に限定されず、プラスチック材料や天然材料など公知の基材を用いることができる。
また、基材表面には、後述するセルロース繊維層との接着性を向上させる観点から、表面処理(例えば、コロナ処理、グロー処理、大気圧プラズマ処理、火炎処理、オゾン処理、紫外線処理、EB処理等)を施してもよく、アンカー層や易接着層を設けてもよい。
上記プラスチック材料としては、具体的には、例えば、ポリオレフィン系材料(例えば、ポリエチレン、ポリプ口ピレン等)、ポリエステル系材料(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、セルロース系材料(例えば、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、セロファン等)、ポリアミド系材料(例えば、6−ナイロン、6,6−ナイロン等)、アクリル系材料(例えば、ポリメチルメタクリレート等)、シクロオレフィン系材料(例えば、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー(COC)等)、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、エチレンビニルアルコール等が挙げられる。
これらの材料は、1種単独で用いてよく、2種以上を併用してもよい。また、これらの材料を未延伸で使用してもよく、延伸後に使用してもよい。
また、天然材料としては、具体的には、例えば、バイオポリオレフィン、ポリ乳酸などの植物から化学合成されるバイオプラスチック;ヒドロキシアルカノエートなどの微生物が産生するプラスチックを含む基材;木材や草木などからパルプ化、抄紙などの工程を経て得られる紙や紙容器類;等が挙げられる。
本発明においては、基材の厚みは特に限定されず、用途に応じた強度が得られるように適宜選択すればよく、例えば、1〜1000μmの範囲にすることができる。
特に、本発明の積層フィルムをガスバリア性を備えた包装材料として用いる場合には、基材の厚みは、10〜200μmであるのが好ましく、15〜100μmであるのがより好ましい。
また、本発明においては、積層フィルムの軋みを抑制し、水蒸気透過性がより低減する理由から、基材の厚みむらが1%以上20%以下であるのが好ましく、2%以上18%以下であるのがより好ましく、3%以上15%以下であるのが更に好ましい。
ここで、厚みむらの測定は、下記(1)〜(4)の手順に従って測定する。
(1)1cm×1cmの正方形のサンプルを任意の10箇所で切り出す。
(2)各サンプルの任意の1辺(ただし、基材の厚み方向の辺を除く。)について、10等分した各点において断面を顕微鏡観察し、基材の厚みを求める。
(3)10点の測定点の最大値と最小値の差を平均値で割り、百分率で示す。
(4)上記(2)および(3)の手順を10枚のサンプルで行い、各百分率の平均値を厚みむらとする。
このような基材の厚みむらは、例えば、フィルム原料(フィルム原料の融体や溶液)を吐出しキャストドラムやキャストバンド上で固化する際に、吐出モーターの回転数やキャストドラム、バンドの駆動モーターの回転数に変調を与えることで達成できる。
〔セルロース繊維層〕
本発明の積層フィルムが有するセルロース繊維層は、ATR−IRで測定する吸光度比が後述する式(1)および(2)を満たし、かつ、凝集物が0個/cm2以上10個/cm2以下であれば、微細セルロース繊維の種類や含有量については特に限定されない。
<微細セルロース繊維>
セルロース繊維層に含まれる微細セルロース繊維とは、植物細胞壁の基本骨格などを構成するセルロースのミクロフィブリル、または、これを構成する繊維のことであり、平均繊維径(幅)が概ね100nm以下のいわゆるセルロースナノファイバーをいう。
このような微細セルロース繊維としては、木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、綿、ビートパルプ、ポテトパルプ、農産物残廃物、布、紙等に含まれる植物由来の繊維が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
木材としては、例えば、シトカスプルース、スギ、ヒノキ、ユーカリ、アカシア等が挙げられる。
紙としては、例えば、脱墨古紙、段ボール古紙、雑誌、コピー用紙等が挙げられる。
パルプとしては、例えば、植物原料を化学的もしくは機械的に又は両者を併用してパルプ化することで得られるケミカルパルプ(クラフトパルプ(KP)、亜硫酸パルプ(SP))、セミケミカルパルプ(SCP)、セミグランドパルプ(CGP)、ケミメカニカルパルプ(CMP)、砕木パルプ(GP)、リファイナーメカニカルパルプ(RMP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)等が挙げられる。
本発明においては、上記微細セルロース繊維としては、カルボキシル化またはカルボキシメチル化された酸化セルロース繊維であるのが好ましい。
なお、このような酸化セルロース繊維は、例えば、後述する方法Aおよび方法Bにより調製することができる。
上記微細セルロース繊維は、通常、繊維径4nm程度の単位繊維の集合体である。
本発明においては、上記微細セルロース繊維の平均繊維径(幅)は、セルロース繊維同士の分子間の隙間がより狭くなり、水蒸気透過性をより低減できる理由から50nm以下であるのが好ましく、凝集を抑制する観点から2nm以上であるのが好ましい。
また、上記微細セルロース繊維の平均長さは、セルロース繊維層を形成する際の塗布むらを抑制する観点から3000nm以下であるのが好ましく、セルロース繊維同士の分子間の隙間がより狭くなり、水蒸気透過性をより低減できる理由から100nm以上であるのが好ましい。
微細セルロース繊維の平均繊維径(幅)および平均長さを調製する方法としては、例えば、特開2014−101604号公報、特開2012−046848号公報、特開2011−001559号公報、国際公開第09/069641号、国際公開第2014/061485号等に記載された方法を適宜採用することができる。
上記微細セルロース繊維の調製方法は特に限定されず、例えば、セルロース繊維を媒体中に分散させた分散体からセルロース繊維を得る方法;産生物を水洗またはアルカリ処理して、バクテリアを溶解除去してバクテリアセルロースを得る方法;リグニンなどを除去した植物細胞壁、あるいは、海草やホヤの被嚢に、直接、力を加え、叩解や粉砕を行い、これらを形成する繊維をバラバラにし、セルロース繊維を得る方法;などが挙げられる。
これらの方法は、従来公知の方法を適宜採用することができ、例えば、特許第4998981号公報の[0024]〜[0032]段落に記載された方法、特許第4743749号公報の[0029]〜[0041]段落に記載された方法、特許第4743749号公報の[0054]〜[0059]段落に記載された方法などが具体的に挙げられる。
その他の方法としては、化学処理法として、例えば、特許第5381338号公報、特許第4981735号公報、特許第5404131号公報、特許第5329279号公報、特許第5285197号公報、特許第5179616号公報、特許第5178931号公報、特許第5330882号公報、特許第5397910号公報などに記載された方法が挙げられ、機械処理法として、例えば、特許第5500842号公報、特許第5283050号公報、特許第5207246号公報、特許第5170193号公報、特許第5170153号公報、特許第5099618号公報、特許第4845129号公報、特許第4766484号公報、特許第4724814号公報、特許第4721186号公報、特許第4428521号公報、国際公開第11/068023号、特許第5477265号公報、特開2014−84434号公報などが挙げられる。
これらの調製方法のうち、化学的または物理的に開解砕する方法が好ましい。
物理的解砕法としては、例えば、セルロース繊維含有材料の水懸濁液やスラリーを、リファイナー、高圧ホモジナイザー、グラインダー、一軸又は多軸混練機、ビーズミル等により機械的に摩砕または叩解することにより解繊する方法が挙げられる。なお、必要に応じて、上記の解繊方法を組み合わせて処理してもよい。
また、化学的に解砕する方法としては、例えば、セルロース系原料を、N−オキシル化合物と、臭化物および/またはヨウ化物の存在下で、酸化剤を用いて酸化し、さらに酸化されたセルロースを湿式微粒化処理して解繊し、ナノファイバー化することにより製造することができる。
本発明においては、セルロース繊維層に含まれる微細セルロース繊維の含有量は、セルロース繊維層の全質量に対して50〜100質量%であるのが好ましく、70〜100質量%であるのがより好ましく、90〜100質量%であるのが更に好ましい。
<他の成分>
(水溶性高分子)
セルロース繊維層は、上述した微細セルロース繊維以外に、微細セルロース繊維間に存在する隙聞を充填する材料として、水溶性高分子を含有していてもよい。
水溶性高分子としては、具体的には、例えば、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸、ポリアミン、ポリウレタン、これらの誘導体、水溶性エポキシ樹脂等の合成高分子類;ポリウロン酸、澱粉、カルボキシメチル澱粉、カチオン化澱粉、キチン、キトサン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、アルギン酸、ペクチン、ゼラチン、グアガム、カラギーナン、これらの誘導体等の水溶性多糖類;等が挙げられる。
(添加剤)
セルロース繊維層は、上述した微細セルロース繊維および任意の水溶性高分子以外に、必要に応じて各種添加剤を添加してもよい。
添加剤としては、例えば、レペリング剤、消泡剤、潤滑剤、紫外線吸収剤、染料、顔料、安定剤等が挙げられる。
<式(1)>
本発明の積層フィルムが有するセルロース繊維層は、上述した通り、ATR−IRで測定する吸光度比が下記式(1)を満たす。なお、下記式(1)を満たす意義は、上述した通り、微細セルロース繊維が本来有していないCOO基を所定量導入されていることを示している。
0.1≦{A(COOM)+A(COOH)}/A(CO)≦2 (1)
式中、Mは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を表し、A(COOM)は、1600〜1700cm-1に現れる最大ピークの吸光度を表し、A(COOH)は、1700〜1800cm-1に現れる最大ピークの吸光度を表し、A(CO)は、1000〜1100cm-1の間の最大ピークの吸光度を表す。
ここで、本発明におけるATR−IRの測定は、下記(1)〜(5)の手順に従って測定するものとする。
(1)積層フィルムをATR結晶板と同じ大きさに裁断する。
(2)ATR結晶板としてGe結晶を使用し、結晶板の両面に積層フィルムのセルロース繊維層を有する面をセットする。
(3)Ge結晶に45度でIR光を入射し、100回積算でIR測定する。
(4)縦軸を吸光度、横軸を波数にしてIRスペクトルを出力し、下記のように各吸光度を求める。
(ア) A(COOM):1900〜1800cm−1の中の最も吸光度の小さいところと、1600〜1500cm−1の中の最も吸光度の小さいところとを結びベースラインとする。1700〜1600cm−1の中のもっとも吸光度の高い箇所(ピーク)の吸光度と、ピークの波数のベースラインの吸光度の差をA(COOM)とする。これは、COOの吸光度を示し、塩型の微細セルロース繊維の存在量を示す。
(イ) A(COOH):1900〜1800cm−1の中の最も吸光度の小さいところと、1600〜1500cm−1の中の最も吸光度の小さいところとを結びベースラインとする。1800〜1700cm−1の中のもっとも吸光度の高い箇所(ピーク)の吸光度と、ピークの波数のベースラインの吸光度の差をA(COOH)とする。これは、COOH基の吸光度を示し、酸型の微細セルロース繊維の存在量を示す。
(ウ) A(CO):1000〜800cm−1の中の最も吸光度の小さいところと、1300〜1200cm−1の中の最も吸光度の小さいところとを結びベースラインとする。1100〜1000cm−1の中のもっとも吸光度の高い箇所(ピーク)の吸光度と、ピークの波数のベースラインの吸光度の差をA(CO)とする。これは、C−O−C結合の吸光度を示し、セルロース繊維骨格の存在量を示す。
(5)任意に選んだ10点について、上記ATR−IR測定を行い、{A(COOM)+A(COOH)}/A(CO)を算出し、10点の平均値を上記式(1)の吸光度比とする。なお、A(COOH)/{A(COOM)+A(COOH)}を算出し、10点の平均値を後述する式(2)および(3)の吸光度比とする。
本発明においては、吸光度比が上記式(1)を満たす微細セルロース繊維層を形成する方法は特に限定されず、微細セルロース繊維にCOO基を導入する従来公知の方法を用いることができ、例えば、微細セルロース繊維に酸化処理を施す方法(以下、「方法A」と略す。)や、微細セルロース繊維をカルボキシメチル化する方法(以下、「方法B」と略す。)等が挙げられる。
(方法A)
微細セルロース繊維の酸化処理は、化学的に酸化しても物理的に酸化してもよい。
微細セルロース繊維の酸化処理としては、具体的には、例えば、セルロース繊維を水系溶剤に分散した反応液中において、TEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル)等のN−オキシル化合物を触媒として用いて、酸化剤を作用させることで酸化する方法等が挙げられる。
ここで、酸化処理を施す対象となる微細セルロース繊維としては、上述した微細セルロース繊維を適宜用いることができる。
また、水系溶剤としては、不可避的不純物を除いて水のみである溶剤、水と相溶性を有するアルコール等が20質量%以下含まれる混合溶剤が例示される。
酸性処理の反応液中における微細セルロース繊維の固形分濃度(絶乾)は、使用する酸化剤やN−オキシル化合物に応じて、適宜、設定すればよい。具体的には、微細セルロース繊維の固形分濃度(絶乾)は、酸化反応効率の観点から、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、0.1〜4質量%が特に好ましい。
N−オキシル化合物としては、例えば、TEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル)、C4位に各種の官能基を有するTEMPO誘導体等を用いることができる。
TEMPO誘導体としては、例えば、4−ヒドロキシTEMPO、4−アセトアミドTEMPO、4−カルボキシTEMPO、4−フォスフォノオキシTEMPOなどを挙げることができる。
また、4−ヒドロキシTEMPOの水酸基をアルコールでエーテル化、または、カルボン酸あるいはスルホン酸でエステル化して、疎水性を付与した4−ヒドロキシTEMPO誘導体も、好適に利用される。
N−オキシル化合物の添加量は、触媒量で十分である。具体的には、反応液におけるN−オキシル化合物の含有量は、セルロース繊維の固形分100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましく例示される。
N−オキシル化合物の添加量を0.01質量部以上とすることにより、酸化処理の時間を短縮できる、貯蔵施設を小さくできる等の点で好ましい。N−オキシル化合物の添加量を10質量部以下とすることにより、酸化処理にかかるコストを低減できる、反応の副産物に起因すると考えられる加熱時の微細セルロース繊維の黄変発生を防止できる等の点で好ましい。
酸化剤は、目的とする酸化反応を促進できる物質が、各種、利用可能である。
具体的には、次亜ハロゲン酸またはその塩(次亜塩素酸またはその塩、次亜臭素酸またはその塩、次亜ヨウ素酸またはその塩など)、亜ハロゲン酸またはその塩(亜塩素酸またはその塩、亜臭素酸またはその塩、亜ヨウ素酸またはその塩など)、過ハロゲン酸またはその塩(過塩素酸またはその塩、過ヨウ素酸またはその塩など)、ハロゲン(塩素、臭素、ヨウ素など)、ハロゲン酸化物(ClO、ClO2、Cl26、BrO2、Br37など)、窒素酸化物(NO、NO2、N23など)、過酸(過酸化水素、過酢酸、過硫酸、過安息香酸など)が含まれる。
次亜ハロゲン酸塩としては、次亜塩素酸の場合に、次亜塩素酸リチウム、次亜塩素酸ウム、次亜塩素酸ナトリウムなどのアルカリ金属塩や、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸マグネシウム、次亜塩素酸ストロンチウムなどのアルカリ土類金属塩、次亜塩素酸アンモニウムなどを例示することができる。また、これらに対応する次亜臭素酸塩、次亜ヨウ素酸塩を用いることもできる。
亜ハロゲン酸塩としては、例えば、亜塩素酸の場合、亜塩素酸リチウム、亜塩素酸カリウム、亜塩素酸ナトリウムなどのアルカリ金属塩や、亜塩素酸カルシウム、亜塩素酸マグネシウム、亜塩素酸ストロンチウムなどのアルカリ土類金属塩、亜塩素酸アンモニウムなどを例示することができる。また、これらに対応する亜臭素酸塩、亜ヨウ素酸塩を用いることもできる。
過ハロゲン酸塩としては、例えば、過塩素酸塩の場合、過塩素酸リチウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸ナトリウムなどのアルカリ金属塩や、過塩素酸カルシウム、過塩素酸マグネシウム、過塩素酸ストロンチウムなどのアルカリ土類金属塩、過塩素酸アンモニウムなどを例示することができる。また、これらに対応する過臭素酸塩、過ヨウ素酸塩を用いることもできる。
中でも、次亜ハロゲン酸アルカリ金属塩、亜ハロゲン酸アルカリ金属塩は好適に利用され、中でも特に、次亜塩素酸アルカリ金属塩、亜塩素酸アルカリ金属塩を用は好適に利用される。
これらの酸化剤は単独または2種以上の組み合わせで使用することができる。また、ラッカーゼなどの酸化酵素と組み合わせて用いてもよい。
酸化剤の添加量は、使用する酸化剤や反応液における微細セルロース繊維の固形分濃度、目的とするCOO基の導入量等に応じて、適宜、設定すればよい。
具体的には、微細セルロース繊維の固形分1g当たり、0.2〜500mmolが好ましく、0.2〜50mmolがより好ましく例示される。酸化剤の添加量を、セルロース繊維の固形分1g当たり0.2〜500mmolとすることにより、微細セルロース繊維へのCOO基で示される官能基の導入効率を向上できる。なお、基本的に、酸化剤の使用量が多い程、セルロース繊維へのCOO基の導入量を増加できる。
使用する酸化剤の種類によっては、N−オキシル化合物に、臭化物やヨウ化物を組み合わせた触媒成分を用いてもよい。
臭化物やヨウ化物としては、例えば、アンモニウム塩(臭化アンモニウム、ヨウ化アンモニウム)、臭化またはヨウ化アルカリ金属(臭化リチウム、臭化カリウム、臭化ナトリウムなどの臭化物、ヨウ化リチウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウムなどのヨウ化物)、臭化またはヨウ化アルカリ土類金属(臭化カルシウム、臭化マグネシウム、臭化ストロンチウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化ストロンチウムなど)を用いることができる。これらの臭化物及びヨウ化物は、単独または2種以上の組み合わせで使用することができる。
より具体的には、例えば、次亜塩素酸アルカリ金属塩を酸化剤とする場合には、N−オキシル化合物と、臭化物またはヨウ化物とを組み合わせた触媒成分を用いることが好ましい。また、亜塩素酸アルカリ金属塩を酸化剤とする場合には、N−オキシル化合物を単独で触媒成分として用いることが好ましい。
臭化物および/またはヨウ化物の添加量は、酸化反応を促進できる範囲で選択で、適宜、設定すればよい。
具体的には、セルロース繊維の固形分100質量部に対して0.1〜100質量部が好ましく、1〜60質量部がより好ましい。臭化物および/またはヨウ化物の添加量を0.1部以上とすることで、酸化反応を効率良く進めることができる。また、臭化物および/またはヨウ化物の添加量を100質量部以下とすることにより、酸化処理にかかるコストを低減できる、反応の副産物に起因すると考えられる加熱時のセルロース繊維の黄変発生を防止できる等の点で好ましい。
微細セルロース繊維の酸化処理は、穏和な温度条件でも円滑に進行できる。従って、微細セルロース繊維の酸化処理温度は、適当な温度から、適宜、設定すればよい。具体的には、0〜50℃が好ましく、10〜30℃(室温)がより好ましく例示される。
酸化処理時間も、微細セルロース繊維の含有量、酸化剤の種類や含有量等に応じて、適宜、設定すればよい。ここで、酸化処理時間が長過ぎると、COO基の導入量が過剰になり、微細セルロース繊維の強度が低下する場合が有るため、微細セルロース繊維を水溶化させることなく、酸化処理を終了するのが好ましい。この点を考慮すると、酸化処理は、30分〜4時間が好ましく、2時間程度がより好ましい。
ここで、酸化処理では、反応の進行に伴って、微細セルロース繊維にCOO基で示される官能基が生成し、反応液のpHが低下する。
そのため酸化反応を効率よく進行させるために、酸化処理中は、反応液のpHを9〜12に保つのが好ましく、反応液のpHを10〜11に保つのが好ましい。なお、反応液のpH調節は、水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリを反応系に添加する方法等、公知の方法で行えばよい。
また、微細セルロース繊維の酸化処理は、これ以外にも、公知の方法が、各種、利用可能である。
一例として、国際公開第2009/107637号、国際公開第2009/084566号、国際公開第2010/116826号、特開2009−228186号公報、特開2009−173909公報、特開2010−209510公報、特開2009−243014公報等に記載される方法が、例示される。
(方法B)
微細セルロース繊維をカルボキシメチル化する方法は特に限定されず、セルロースの水酸基へのカルボキシアルキル基の導入により達成できる。
ここで、カルボキシアルキル基としては、例えば、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基等が挙げられる。
また、カルボキシメチル化する対象となる微細セルロース繊維としては、上述した微細セルロース繊維や、酸化処理を施した微細セルロース繊維を適宜用いることができる。
また、微細セルロース繊維をカルボキシメチル化は、水酸化ナトリウム等のアルカリを触媒として、微細セルロース繊維と、クロロ酢酸やクロロ酢酸ナトリウム等のクロロ酢酸塩との反応によって進行させるのが好ましい。
ここで、クロロ酢酸量やクロロ酢酸塩量の増加、反応時間の増加によりカルボキシメチル基の導入量を増加でき、これにより、COO基の量を増加できる。
本発明の積層フィルムが有するセルロース繊維層は、積層フィルムの水蒸気透過性がより低減する理由から、上記式(1)で表される吸光度比、すなわち、{A(COOM)+A(COOH)}/A(CO)が0.3〜1.7であるのが好ましく、0.5〜1.4であるのがより好ましい。
<式(2)>
本発明の積層フィルムが有するセルロース繊維層は、上述した通り、ATR−IRで測定する吸光度比が下記式(2)を満たす。なお、下記式(2)を満たす意義は、上述した通り、セルロース繊維に導入されたCOO基の所定割合がCOOH基であることを示している。
0.1≦A(COOH)/{A(COOM)+A(COOH)}≦1.0 (2)
式中、Mは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を表し、A(COOM)は、1600〜1700cm-1に現れる最大ピークの吸光度を表し、A(COOH)は、1700〜1800cm-1に現れる最大ピークの吸光度を表し、A(CO)は、1000〜1100cm-1の間の最大ピークの吸光度を表す。
なお、ATR−IRの測定は、上記式(1)において説明した通りである。
本発明においては、吸光度比が上記式(2)を満たすセルロース繊維層を形成する方法は特に限定されないが、後述する凝集物の発生を抑制ないし制御する観点から、後述する本発明の積層フィルムの製造方法と同様、予め基材上に設けられた微細セルロース繊維を含有する繊維層(以下、酸処理を施す前の繊維層を形式的に「前駆体層」ともいう。)に対して、pHが4以下の酸性水溶液を接触させる酸処理を施す方法等が好適に例示される。
(酸処理)
酸性水溶液に用いる酸は、有機酸でも無機酸でもよい。
酸としては、具体的には、例えば、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸等が好適に挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
酸性水溶液は、これらの酸を、水、好ましくは純水に溶解して調製すればよい。
ここで、酸性水溶液は、pHが4以下であり、pHが3以下であるのが好ましく、pHが2以下であるのがより好ましい。
また、酸性水溶液による酸処理方法は特に限定されず、例えば、前駆体層を酸性水溶液に浸漬する方法、酸性水溶液を前駆体層の表面に塗布する方法、酸性水溶液の蒸気に前駆体層を曝す方法等が挙げられる。
また、酸性水溶液の温度は、酸性水溶液に含まれる酸やpH等に応じて、十分に反応が進む温度を、適宜、設定すればよく、温度を調整することにより、COOH基の割合を調整することができる。
具体的には、0〜60℃が好ましく、0〜55℃がより好ましく、0〜50℃が特に好ましい。
また、酸処理時間も、酸性水溶液に含まれる酸やpH等に応じて、十分な処理を行える時間を、適宜、設定すればよく、酸処理時間を調整することにより、COOH基の割合を調整することができる。
具体的には、酸処理時間は、0.1秒以上が好ましく、1秒〜1日がより好ましく、3秒〜30分が特に好ましい。
また、酸性水溶液による酸処理が終了したら、水やアルコール等の極性溶剤で酸処理後の繊維層を洗浄して、酸性水溶液を洗い流すのが好ましい。なお、極性溶剤は、中性またはアルカリ性であってもよく、緩衝液であってもよい。
本発明の積層フィルムが有するセルロース繊維層は、積層フィルムの水蒸気透過性がより低減する理由から、上記式(2)で表される吸光度比、すなわち、A(COOH)/{A(COOM)+A(COOH)}が0.2〜0.8であるのが好ましく、0.3〜0.7であるのがより好ましい。
本発明においては、積層フィルムの水蒸気透過性がより低減する理由から、上記式(2)で表される吸光度比、すなわち、A(COOH)/{A(COOM)+A(COOH)}の面内分布が、3%以上30%以下であるのが好ましく、4%以上25%以下であるのがより好ましく、5%以上20%以下であるのが更に好ましい。
ここで、吸光度比の面内分布とは、上述したATR−IRの測定方法に従って10点で測定したA(COOH)/{A(COOM)+A(COOH)}の値から、その最大値と最小値の差を10点の平均値で割り、百分率で表した値をいう。
また、面内分布が3%以上30%以下であることにより水蒸気透過性がより低減する理由は、局所的にCOOH基が少ない部分が存在することにより、後述する凝集物の生成が抑制されるためであると考えられる。
<凝集物>
本発明の積層フィルムが有するセルロース繊維層における凝集物は0個/cm2以上10個/cm2以下である。
ここで、セルロース繊維層における凝集物とは、上述した通り、太さが10〜500μmであり、長さが100〜3000μmである繊維状の凝集物であり、顕微赤外分光法により測定されるスペクトルがセルロース繊維と実質的に同一である凝集物である。
また、凝集物の存在は、下記(1)および(2)の手順に従って確認し、顕微赤外分光法によるスペクトルの確認は、下記(3)に示す方法で行う。
(1)セルロース繊維層の表面を、落射光学顕微鏡を用いて倍率100倍で観察し、太さが10〜500μm、長さが100〜3000μmの凝集物の数を計測する。
(2)100視野について同様の観察を行い、その和をもとめる。これを光学顕微鏡の1視野の面積の100倍で割り、1cm2あたりの凝集物の個数とする。
(3)上記手順により確認した凝集物を、マイクロマニュピレーターを用いて採取し、顕微赤外分光法によりIR測定する。得られたスペクトルと、予め測定したセルロース繊維のスペクトルを重ね合わせ、実質同一であるか否かを判断する。なお、実質同一か否かの判断は、吸光度の大きな10点のピークについて、ピークトップの変動が±5cm-1以内であり、相対強度比の変動が10%以内のものを実質同一と判断する。
本発明の積層フィルムにおいては、セルロース繊維層における上記凝集物が、積層フィルムの軋みを抑制し、水蒸気透過性がより低減する理由から、0.01個/cm2以上1個/cm2以下であるのが好ましく、0.05個/cm2以上0.1個/cm2以下であるのがより好ましい。
<厚み>
本発明の積層フィルムが有するセルロース繊維層の厚みは特に限定されないが、0.1μm以上50μm以下が好ましく、0.2μm以上40μm以下であるのがより好ましく、0.3μm以上30μm以下であるのが更に好ましい。
[積層フィルムの製造方法]
本発明の積層フィルムの製造方法(以下、「本発明の製造方法」ともいう。)は、上述した本発明の積層フィルムを作製する積層フィルムの製造方法であって、基材上に、全反射型赤外吸収法で測定する吸光度比が下記式(3)を満たすセルロース繊維を含有する繊維層を形成する繊維層形成工程と、繊維層にpHが4以下の酸性水溶液を接触させる酸処理を施し、全反射型赤外吸収法で測定する吸光度比が下記式(2)を満たす繊維層とする酸処理工程と、を有する積層フィルムの製造方法である。
0≦A(COOH)/{A(COOM)+A(COOH)}≦0.2 (3)
0.1≦A(COOH)/{A(COOM)+A(COOH)}≦1.0 (2)
ここで、式中、Mは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を表し、A(COOH)は、1700〜1800cm-1に現れる最大ピークの吸光度を表し、A(COOM)は、1600〜1700cm-1に現れる最大ピークの吸光度を表す。
また、基材については、上述した本発明の積層フィルムにおいて記載したものと同義であり、ATR−IRの測定は、上記式(1)において説明した通りである。
以下に、繊維層形成工程および酸処理工程について詳述する。
〔繊維層形成工程〕
繊維層形成工程は、基材上に、ATR−IRで測定する吸光度比が上記式(3)を満たすセルロース繊維を含有する繊維層(前駆体層)を形成する工程である。
ここで、上記式(3)を満たす意義は、基材上に設けられる前駆体層に導入されたCOO基の80%以上が塩型(例えば、COONa)であることを示し、本発明の製造方法においては、上記式(3)を満たすように前駆体層を形成し、その後に酸処理を施すことにより、酸処理後に得られるセルロース繊維層における凝集物を抑制することができる。
本発明の製造方法においては、吸光度比が上記式(3)を満たす前駆体層を形成する方法は特に限定されず、例えば、吸光度比が上記式(1)を満たすセルロース繊維層を形成する方法として上述した方法Aおよび方法Bなどにより微細セルロース繊維にCOO基を導入した水溶液(反応液)を塗布液として用い、pHを5〜13に保持した状態で基材上に塗布する方法等が挙げられる。
<塗布液>
上記塗布液は、後述する酸処理後に得られるセルロース繊維層における凝集物の発生をより抑制することができる理由から、pHが6〜10であるのが好ましく、pHが6.5〜7.5であるのが好ましい。
また、上記塗布液におけるpHは、アルカリ(例えばNaOHやNH)や緩衝剤(リン酸Na、炭酸Na等)を添加し、調製することができる。
<塗布方法>
基材上に上記塗布液の塗布方法は特に限定されず、例えば、ロールコータ、リバースロールコータ、グラビアコータ、マイクログラビアコータ、ナイフコータ、バーコータ、ワイヤーバーコータ、ダイコータ、ディップコータ等を用いた塗布方法が挙げられる。
なお、上記塗布液は、基材の片面のみに塗布してもよく、両面に塗布してもよい。
<乾燥方法>
繊維層形成工程においては、上記塗布液を塗布した後、必要に応じて乾燥して前駆体層を形成してもよい。
乾燥方法は特に限定されず、例えば、自然乾燥、送風乾燥、熱風乾燥、UV乾燥、熱ロール乾燥、赤外線乾燥等の方法が挙げられる。
〔酸処理工程〕
酸処理工程は、上述した繊維層形成工程により形成された繊維層(前駆体層)に、pHが4以下の酸性水溶液を接触させる酸処理を施し、全反射型赤外吸収法で測定する吸光度比が下記式(2)を満たす繊維層とする酸処理を施す工程である。
ここで、上記酸処理は、吸光度比が上記式(2)を満たすセルロース繊維層を形成する方法として上述した酸処理と同様の処理が挙げられる。
本発明の製造方法においては、上記式(2)で表される吸光度比、すなわち、A(COOH)/{A(COOM)+A(COOH)}の面内分布を3%以上30%以下とし、積層フィルムの水蒸気透過性がより低減する理由から、酸処理工程において、前駆体層が設けられた基材に対して、1mm以上10mm以下の振幅を付与するのが好ましい。
このような振幅は、例えば、搬送しながら酸処理する場合、搬送張力を周期的に変調させることで発生できる。
以下に実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す実施例により限定的に解釈されるべきものではない。
〔実施例1〜42、比較例1〜9〕
(1)塗布液の調製
下記(a)および(b)に示すタイプのセルロース繊維水溶液を調製し、前駆体層を形成する塗布液を調製した。
(a)CNF(TEMPO型セルロースナノファイバー)
特許第5381338号公報の実施例1([0040]段落)に記載された方法で、セルロース繊維の水溶液を調製した。
なお、次亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加し、酸化反応を開始してからの反応時間を下記表1および表2に示す時間に調整することで、上記式(3)で表される吸光度比、すなわち、{A(COOM)+A(COOH)}/A(CO)を下記表1および表2に記載する値に調整した。
また、比較例9においては、ポリビニルアルコール(PVA)を1.0質量%となるように添加して、水溶液を調製した。
また、調製後の水溶液(塗布液)のpHを下記表1および表2に記載する値に調整した。
(b)CMC(カルボキシメチル化したセルロースナノファイバー)
特許第5500842号公報の実施例1([0073]および[0074]段落)に記載された方法で、セルロース繊維の水溶液を調製した。なお、ブレンダー撹拌処理は、撹拌時間を10分で実施した。
次いで、回転数を100rpmに調節した二軸ニーダーに、イソプロピルアルコール(IPA)500質量部と水酸化ナトリウム48質量部を水100質量部に溶解したものとを添加した後、先に調製したセルロース繊維を1万質量部添加した。
次いで、30℃で90分間攪拌、混合し、マーセル化セルロースを調製した。
更に、攪拌しつつ90%IPA45質量部に溶解したモノクロロ酢酸37部を添加し、70℃に昇温して90分間エーテル化反応させた。
反応終了後、中和、脱液、乾燥、粉砕して、CMCの置換度0.50、結晶化度43%のカルボキシメチルセルロースナトリウムを得た。
なお、モノクロロ酢酸を添加しエーテル化反応させる際の反応時間を下記表1および表2に示す時間に調整することで、上記式(3)で表される吸光度比、すなわち、{A(COOM)+A(COOH)}/A(CO)を下記表1および表2に記載する値に調製した。
また、調製後の水溶液(塗布液)のpHを下記表1および表2に記載する値に調整した。
(2)基材
Sbを触媒として重縮合した固有粘度0.66のポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」と記載する。)樹脂を含水率50ppm以下に乾燥させ、ヒーターの設定温度が280℃〜300℃の押し出し機内で溶融させた。
溶融させたPET樹脂をダイ部より静電印加されたチルロール上に吐出させ、非結晶ベースを得た。このとき押出機のスクリューの駆動モーターの回転数に変動を与え、厚みむらを得た。
得られた非結晶ベースをベース進行方向に3.3倍に延伸した後、幅方向に対して3.8倍に延伸し、240℃で熱固定、幅方向に3%緩和処理し、平均厚みが50μmのPETフィルムを得た。このフィルムは上記押出し機の駆動モーターの変動により、下記表1および表2に記載の厚みむらを達成している。
このPETフィルムの両面にコロナ放電処理を行い、親水化した。
(3)前駆体層の形成
PET基材上に、バーコーターを用いて、上記塗布液を下記表1および表2に示すpHに調整して塗布し、乾燥後の膜厚が1μmとなるように塗設し、酸処理前の繊維層(前駆体層)を形成した。
なお、比較例8については、塗布液をPET基材上に塗設した後、風速17m/sの120℃の熱風を塗膜に一方向から当てることで、CNFを一軸配向させた繊維層(前駆体層)を形成した。
形成した前駆体層について、上述した方法でATR−IR測定を行い、上記式(3)に示す吸光度比の値を算出した。結果を下記表1および表2に示す。
(4)セルロース繊維層の形成(酸処理)
基材上に前駆体層を形成したフィルムを120℃で1時間乾燥した後、下記表1および表2に記載する酸を含有し、下記表1および表2に示すpHの水槽に、下記表1および表2に記載する処理温度および処理時間となるように浸漬(通過)させた後、25℃の純水で洗浄し、100℃で乾燥させることにより、セルロース繊維層を形成し、積層フィルムを作製した。
なお、フィルムを水槽に通過させる際に、搬送用モーターの回転数に変動を付与することで、前駆体層を形成した基材に対して下記表1および表2に記載する振幅の振動を付与した。
また、下記表1および表2中、「未処理」とは、酸処理を施さなかったことを示す。
形成したセルロース繊維層(酸処理を施していない例については前駆体層)について、酸処理を施した後に巻き取ったロールのうち、長手方向中央部(先頭から500m)の箇所をサンプリングし、上述した方法でATR−IR測定を行い、上記式(2)に示す吸光度比の値を算出した。結果を下記表1および表2に示す。
<水蒸気透過性>
作製した各積層フィルムについて、酸処理を施した後に巻き取ったロールのうち、長手方向中央部(先頭から500m)の箇所をサンプリングし、水蒸気透過性を下記の方法で評価した。結果を下記表1および表2に示す。
具体的には、各積層フィルムのサンプルを40℃、相対湿度90%の雰囲気下での水蒸気透過度(g/m/day)を、JIS Z 0208−1976で規格された「防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)」に準じて測定した。
Figure 2016087936
Figure 2016087936
表1および表2に示す結果から、セルロース繊維層におけるATR−IRで測定する吸光度比が、上記式(2)を満たさない積層フィルムは、水蒸気透過性が高く、ガスバリア性に劣ることが分かった(比較例1、6、8および9)。
また、セルロース繊維層におけるATR−IRで測定する吸光度比が、上記式(1)を満たさない積層フィルムは、水蒸気透過性が高く、ガスバリア性に劣ることが分かった(比較例2〜4)。
また、セルロース繊維層における凝集物が10個/cm2より多い積層フィルムは、水蒸気透過性が高く、ガスバリア性に劣ることが分かった(比較例5および7)。
これに対し、セルロース繊維層におけるATR−IRで測定する吸光度比が、上記式(1)および(2)を満たし、かつ、凝集物が10個/cm2以下となる積層フィルムは、いずれも、水蒸気透過度が10g/m/day以下となり、水蒸気透過性が低く、ガスバリア性が良好であることが分かった(実施例1〜42)。
また、実施例1〜5の対比から、上記式(2)で表される吸光度比、すなわち、A(COOH)/{A(COOM)+A(COOH)}が0.1〜0.8であると、水蒸気透過性がより低減することが分かった。
また、実施例21〜24の対比から、凝集体が1個/cm2以下であると、水蒸気透過性がより低減することが分かった。
また、実施例25〜31の対比から、上記式(2)で表される吸光度比の面内分布が3%以上30%以下であると、水蒸気透過性がより低減することが分かった。
また、実施例32〜38の対比から、基材の厚みむらが1%以上20%以下であると、水蒸気透過性がより低減することが分かった。

Claims (6)

  1. 基材と、前記基材上に設けられる微細セルロース繊維を含有する繊維層とを有する積層フィルムであって、
    前記繊維層を全反射型赤外吸収法で測定する吸光度比が、下記式(1)および(2)を満たし、
    前記繊維層における凝集物が、0個/cm2以上10個/cm2以下である、積層フィルム。
    0.1≦{A(COOM)+A(COOH)}/A(CO)≦2 (1)
    0.1≦A(COOH)/{A(COOM)+A(COOH)}≦1.0 (2)
    ここで、式中、Mは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を表し、A(COOM)は、1600〜1700cm-1に現れる最大ピークの吸光度を表し、A(COOH)は、1700〜1800cm-1に現れる最大ピークの吸光度を表し、A(CO)は、1000〜1100cm-1の間の最大ピークの吸光度を表す。
  2. 前記式(2)中の吸光度比の面内分布が、3%以上30%以下である、請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 前記基材の厚みむらが、1%以上20%以下である請求項1または2に記載の積層フィルム。
  4. 前記微細セルロース繊維の少なくとも一部が、カルボキシル化またはカルボキシメチル化された酸化セルロース繊維である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層フィルムを作製する積層フィルムの製造方法であって、
    基材上に、全反射型赤外吸収法で測定する吸光度比が下記式(3)を満たすセルロース繊維を含有する繊維層を形成する繊維層形成工程と、
    前記繊維層に、pHが4以下の酸性水溶液を接触させる酸処理を施し、全反射型赤外吸収法で測定する吸光度比が下記式(2)を満たす繊維層とする酸処理工程と、を有する積層フィルムの製造方法。
    0≦A(COOH)/{A(COOM)+A(COOH)}≦0.2 (3)
    0.1≦A(COOH)/{A(COOM)+A(COOH)}≦1.0 (2)
    ここで、式中、Mは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を表し、A(COOH)は、1700〜1800cm-1に現れる最大ピークの吸光度を表し、A(COOM)は、1600〜1700cm-1に現れる最大ピークの吸光度を表す。
  6. 前記酸処理工程において、前記基材に対して、1mm以上10mm以下の振幅を付与する、請求項5に記載の積層フィルムの製造方法。
JP2014225331A 2014-11-05 2014-11-05 積層フィルムおよび積層フィルムの製造方法 Pending JP2016087936A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020101667A (ja) * 2018-12-21 2020-07-02 富士ゼロックス株式会社 画像表示装置表面部材

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