JP2016087300A - 安全帯係止機構および基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板処理装置の上部のメンテナンス作業時等に、安全帯係止機構に安全帯を係止するが、異なる位置に移動する場合には、一旦安全帯を外し、別の位置の安全帯係止機構に再度係止し直す必要がある。【解決手段】安全帯係止機構は、本体と、本体から回転可能な複数の回転バーと、回転バー先端に形成される挿入部と、挿入部が回転しつつ挿入される挿入溝を備える係止バー保持部と、係止バー保持部に保持される係止バーと、を備える。一方の係止バーから他方の係止バーに作業者が移動する場合、カラビナなどの安全帯を一方の係止バーに係止させた状態で、複数の回転バーの間の空間に安全帯を入れ、その状態で回転バーを本体を中心に回転させることにより、安全帯が係止された状態で他方側の係止バーに移動させることができる。【選択図】図2

Description

本発明は、基板に対して種々の処理を行う基板処理装置において、高所作業などを行うための安全帯を係止するための係止機構に関する。処理の対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板等が含まれる。
基板処理装置には、薬液雰囲気下に配置出来ない様々な電装部品(例えば、パソコン、通信機器、制御基盤、配線など)が用いられ、それらの電装部品は、2m以上にもなる基板処理装置の天井部に配置される場合がある。このような電装部品に対して、メンテナンスや設定などを行う作業は、安全衛生法に定められた高所作業に該当する。そのため、これらの作業を行う作業者は、装置に予め設置された係止機構20に安全帯を係止し、滑落を防止したうえで作業を行うこととなる。
図1に示すように、基板処理装置1の本体部10の天井部に設けられた電装部品81、82に対して、脚立91上に乗って作業を行う場合には、作業者は安全帯の一方端を作業者自身に固定し、他方端に設けられたカラビナ9を、係止バー21に係止することにより、滑落を防止する。引き続き、電装部品83に対して作業を行う場合には、作業者はカラビナ9を左の係止バー21から一旦外し、右の係止バー21に架け替えたうえで作業を行う。このような架け替え作業はカラビナ9を係止バーから外す必要があり、安全上好ましくなく、作業効率が悪い。このような問題を解決するため、以下のような方法が開示されている。特許文献1には、ワイヤ状の係止部材にスライダークリップを装着し、支持筒にスリットを設けることによりスライダークリップを支持筒の両側に移動可能とする方法が開示されている。
特開2004−121584号公報
しかしながら、特許文献1に記載の手法では、係止部材として不安定なワイヤを用いる必要がある。また、支持筒を両側に移動するために、専用部品であるスライダークリップを用意し、そこにカラビナを接続しなければならない。
本発明の目的は、係止機構として安定した強度のバー状の係止部材を用いて、かつ、どこからでも作業を開始することができるよう、汎用的なカラビナを使って安全帯を係止することができる安全帯係止機構、および基板処理装置を提供することである。
前記の目的を達成するための請求項1に記載の発明は、基板処理装置(1)に設置され、作業時に安全帯を係止する安全帯係止機構(2)であって、前記基板処理装置と締結される本体部(3)と、
前記本体部に対して水平方向に回動可能に軸支され、前記本体部の回転軸から放射状に延設される少なくとも2本の回転バー(42,46,49)と、前記回転バーの各々の先端部に形成される、挿入部(43,47,50)と、前記回転バーの回動に伴って、複数の前記挿入部のうち少なくとも1か所の挿入部が挿入される挿入溝(51)を備える係止バー保持部(5)と、前記係止バー保持部に保持される係止バー(21)と、を備える。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の安全帯係止機構(2)であって、前記回転バー(42,46,49)は延設方向に一定の断面形状を有し、前記挿入部(43,47,50)は前記延設方向に見て前記回転バーよりも大きな断面形状を備えることを特徴とする。また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の安全帯係止機構(2)であって、前記挿入溝(51)は、前記回転バー(42,46,49)が前記回転軸を中心として回動する際に前記回転バーが通過可能な狭幅部(51a)と、前記回転バーの先端に形成される前記挿入部(43,47,50)が通過可能な広幅部(51b)とを備える。
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項3に記載の安全帯係止機構(2)であって、前記回転バー(42,46,49)および前記挿入部(43,47,50)は、前記延設方向に見て断面形状が円形である。
また、請求項5に記載の発明は、基板に対して所定の処理液を供給することにより、基板を処理する基板処理装置(1)であって、前記請求項1から請求項4のいずれかに記載の安全帯係止機構(2)を備え、前記安全帯係止機構が当該基板処理装置の側面または上面に設置されていることを特徴とする。
なお、この項において、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符合を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を実施形態に限定する趣旨ではない。
これらの方法によれば、少なくとも1か所の挿入部(43,47,50)が挿入溝(51)に入った状態で回転バー(42,46,49)を回転させることができる。これにより、係止バー(21)と本体部(3)との固定状態を保持した状態でカラビナ(9)を係止バー(21)の一方から他方に移動することができる。
従来の安全帯係止機構を備えた基板処理装置の斜視図である。 本発明の実施形態に係る安全帯係止機構の平面図である。 本発明の実施形態に係る安全帯係止機構の平面図である。 本発明の実施形態に係る安全帯係止機構の平面図である。 本発明の実施形態に係る安全帯係止機構の断面図である。 本発明の実施形態に係る安全帯係止機構の内部構造を示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係る安全帯係止機構の平面図である。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。図2〜図4は、本発明の実施形態に係る安全帯係止機構2の概略を示す平面図である。これは、図1の基板処理装置1において、係止バー21が基板処理装置1の本体10と接続している部分の金具に相当する位置を、上面から見た図である。図2において粗くハッチングを示す部分が、基板処理装置1の本体10である。また、図5は、図2の矢印Dから見た安全帯係止機構2の断面図である。また図6は、図5の矢印D2から見た安全帯係止機構2の断面図である。
安全帯係止機構2は、本体部3、連結部4、係止バー保持部5と、を備える。本体部3は図5に示すように、側面から見るとコの字状の部材であり、その内面で連結部4を回動可能に保持する構造になっている。また、本体部3の接続面31で基板処理装置1の本体10と接触し、図示しないボルト等の締結部材により、強固に締結されている。
連結部4は、円筒状の軸部41と、軸部41の中心部から放射状に平面視でV字状に拡がる2本の回転バー42,46と、それぞれの回転バーの先端に形成される挿入部43,47と、を備える。回転バー42、46は、各々の延設方向に一定の断面形状を有する。本実施例の場合は円柱形状であるが、断面が楕円形状でも良いし、矩形であっても良い。挿入部43、47は、前記回転バー42,46の延設方向に見て、断面形状の大きさが大きい。同様に、本実施例の場合は円柱形状であるが、断面が楕円形状でも良いし、矩形であっても良い。また挿入部43,47の先端部は曲面で形成されており、後述する挿入溝51に挿入される際、滑らかに挿入可能な形状となっている。
軸部41は垂直方向の軸A1を中心とし、図示しないベアリングなどの回動部材を介して本体部3の中央部に配置されている。そのため、軸部41は軸A1を中心として、本体部3に対して回動可能である。軸部41が回動すると、2本の回転バー42、46は、同様に軸A1を中心として回動する。
図5に示すように、本体部3はラッチ部32を備える。ラッチ部32は、ラッチバネ321によりラッチボール322が下方向に付勢されている。また軸部41の上面には、図6に示すように2か所にラッチ溝411が形成されている。そのため、図6において実線で示す回転バー46が係止バー保持部5側にある第1位置、および、二点鎖線で示す回転バー42が係止バー保持部5側にある第2位置のいずれかにおいて、ラッチボール322がラッチ溝411と係合する。
さらに、図5および図6に示すように、軸部41には軸A1から径方向に突出するリブ49が設けられている。また本体部3には、第1位置または第2位置にて前述のリブ49と接触する位置にストッパー33が設けられる。リブ49は第1位置および第2位置の間でのみ回動可能なように、ストッパー33により回動範囲が規制される。従って連結部4は第1位置から第2位置の間でのみ、回動が許容される。
係止バー保持部5は、その両端部で係止バー21を同一軸線上で保持可能な金具であり、ステンレスやアルミなどの金属で形成された部材である。後述するように係止バー保持部5に沿ってカラビナ9が移動するため、係止バー保持部5の本体部3に対向する位置は、なだらかな曲面にて形成されている。この本体部3との対向位置には、回転バー42,46の先端に形成される挿入部43、47が挿入される挿入溝51が形成されている。
挿入溝51は、回転バー42または46が通過する狭幅部51aと、挿入部43または47が通過する広幅部51bと、を備え、軸A1を中心とした周方向にそって形成されるレール状の溝である。そのため、軸A1を中心とした回動により、挿入部43または47は挿入溝51の広幅部51b内を挿入溝51と接触しながら移動可能となる。図5では図示の簡略化のため、挿入部43と挿入溝内面51aは若干の間隙を有するように記載しているが、実際にはこの部分は潤滑油等によりほぼ連結された(接触した)状態となっている。
次に、主に図2から図4を用いて、安全帯係止機構2の動作を説明する。図2は、安全帯係止機構2の連結部4が第1位置に配置され、かつ、カラビナ9が安全帯係止機構2に対して、図2の右側の係止バー21に係止されている図である。作業者が図2の右側から左側に移動したい場合は、カラビナ9を係止バー21に沿って移動させ、回転バー42と回転バー46との間の空間Sに進入させる。この時点では、連結部4は前述のラッチ部32およびストッパー33により、第1位置にて回動可能であるが緩やかに規制されている状態である。しかし、上下方向(紙面奥行方向)に関しては、本体部3により規制されているため、回転バー46は係止バー保持部5および係止バー21の上下方向の移動を規制する。
続いて、作業者はカラビナ9を操作することにより、回転バー46を図示左側に付勢する。これにより、緩やかに第1位置に固定されている連結部4は、軸A1を中心として反時計回りに回動される(図3)。この時、ラッチ部32のラッチボール322はラッチ溝411との係合状態を離れているため、連結部4の回動を規制しない。また、図3に示すように連結部4が第1位置と第2位置との間に存在する場合も、挿入部43および挿入部47は、いずれか一方は必ず挿入溝51内に存在する。そのため、回転バー42または46は係止バー保持部5および係止バー21の上下方向の移動を規制する。
その後、作業者はそのままカラビナ9を図示左側に移動させる。その結果、連結部4は図4に示す第2位置に緩やかに回動が規制される。第2位置では、空間Sは図示左側の係止バー21と連通する。そのため、カラビナ9は図示左側の係止バーに係止された状態となる。この状態では、回転バー42が係止バー保持部5および係止バー21の上下方向の移動を規制する。
このように、カラビナ9を係止バー21の一方から他方に移動する場合においても、係止バー21と本体部3との固定状態は保持される。ここで、固定状態とは、保持溝51と挿入部43または挿入部47との間に間隙は有するが、作業者が下方の床に落下しない程度に、連結状態が維持される状態を指す。そのため、万が一作業者が転落した場合でも、床面への落下を防止できる。
また、一方の係止バー21に係止された状態から、他方の係止バー21に係止された状態に移動する際、カラビナ9を一旦外すことなく、安全に他方の係止バー21に係止された状態に遷移することができる。連結部4が第1位置から第2位置に移動する場合でも、いずれか一方の挿入部43または47は、挿入溝51内に挿入される。これによりいずれの状態においても作業者の安全は確保することができる。
<変形例>
前述の実施形態では、連結部4の回転バー2本のV字型であったが、これに限定されるものではない。図7は、他の実施形態に係る安全帯係止機構部2aを示す図である。図7に示すように安全帯係止機構2aは、6本の回転バー42aを備えている。そのため、ストッパー33に相当する機構は無く、ラッチ部32により緩やかに回動が規制されている。このように、より多くの回転バー42aを備えることにより、カラビナ9が一方の係止バー21に係止された状態から、他方の係止バー21に係止された状態に移動する場合の自由度が増加する。さらに、図7のように6本程度の回転バー49が放射状に配置されると、どの回転位置においてもいずれか一つの挿入部50が挿入溝51内に挿入される。これにより、カラビナ9が一方の係止バー21に係止された状態から、他方の係止バー21に係止された状態に移動する場合の自由度が増加し、さらに、いずれの状態においても作業者の安全を確保することができる。
上述の実施形態では、回転バーは2本、または6本であったが、これに限定するものではない。いずれか一つの挿入部が挿入溝51により固定されれば、回転バーの本数には限定されない。
また、回転バーおよび挿入部の形状は一例であり、種々の変形が可能である。例えば、回転バーと挿入部とがなだらかに連続的に外径が変化するような形状であってもよい。
1 基板処理装置
2 安全帯係止機構
3 本体部
4 連結部
5 係止バー保持部
9 カラビナ
10 本体
21 係止バー
42、46、42a 回転バー
43、47、50 挿入部
51 挿入溝
51a 狭幅部
51b 広幅部

Claims (5)

  1. 基板処理装置に設置され、作業時に安全帯を係止する安全帯係止機構であって、
    前記基板処理装置と締結される本体部と、
    前記本体部に対して水平方向に回動可能に軸支され、前記本体部の回転軸から放射状に延設される少なくとも2本の回転バーと、
    前記回転バーの各々の先端部に形成される、挿入部と、
    前記回転バーの回動に伴って、複数の前記挿入部のうち少なくとも1か所の挿入部が挿入される挿入溝を備える係止バー保持部と、
    前記係止バー保持部に保持される係止バーと、を備える安全帯係止機構
  2. 前記回転バーは延設方向に一定の断面形状を有し、前記挿入部は前記延設方向に見て前記回転バーよりも大きな断面形状を備えることを特徴とする、請求項1に記載の安全帯係止機構。
  3. 前記挿入溝は、前記回転バーが前記回転軸を中心として回動する際に前記回転バーが通過可能な狭幅部と、前記回転バーの先端に形成される前記挿入部が通過可能な広幅部とを備える、請求項1または2に記載の安全帯係止機構。
  4. 前記回転バーおよび前記挿入部は、前記延設方向に見て断面形状が円形である、請求項3に記載の安全帯係止機構。
  5. 基板に対して所定の処理液を供給することにより、基板を処理する基板処理装置であって、前記請求項1から請求項4のいずれかに記載の安全帯係止機構を備え、
    前記安全帯係止機構が当該基板処理装置の側面または上面に設置されていることを特徴とする、基板処理装置。
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Citations (5)

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