以下、図を用いて本発明の実施形態を説明する。まず図1に基づいて実施形態にかかる医用情報処理システムを説明する。図1に示す医用情報処理システムは、医用情報処理装置101と、医用撮影装置による撮影で得られる医用画像を保存する医用画像保存部102と、医用画像保存部102に保存される医用画像の撮影条件その他の撮影情報を保存する撮影情報保存部103と、医用情報処理装置101により処理される医用画像を保存する画像サーバ104とを有する。
医用情報処理装置101は、例えば医用画像による経過観察のための付帯情報を医用画像に付する。医用情報処理装置101は、医用画像に特定の付帯情報を付するか否かを判定する判定部105と、特定の付帯情報についての基準日時から医用画像の撮影日時までの経過時間を示す情報を取得する時間取得部106と、特定の付帯情報を付すると判定された場合に、経過時間を示す情報を特定の付帯情報として医用画像に関連付ける処理部107と、を有する。判定部105による判定は、被検体の撮影に関する情報に基づいて自動的に行われる。例えば、判定部105は当該医用画像(第二の医用画像)の被検体と同一の被検体について同一部位の医用画像(第一の医用画像)が医用画像保存部102に保存されている場合には、当該第一の医用画像に関連付けられた情報に基づき、当該医用画像についての経過時間を示す情報を付帯させると判定する。また例えばこれに加えて、第二の医用画像と同一の部位を撮影して得られる第一の医用画像に前記特定の付帯情報が付されている場合に、当該第二の医用画像についても経過時間を示す情報を付帯させると判定する。あるいは、当該医用画像に対応する撮影情報が、基準日時からの経過時間を管理するための撮影情報である場合には、当該撮影情報に基づき、当該医用画像についての経過時間を示す情報を付帯させると判定する。このように、判定部105による判定処理は被検者の撮影に関する情報に基づいて行われる。なお医用画像撮影装置(モダリティ)において、通常撮影情報は、予め撮影に先立って指定され、撮影後に当該撮影で得られた医用画像と当該撮影情報とが関連付けられる。
処理部107は特定の付帯情報を付すると判定された場合に、経過時間を示す情報を当該特定の付帯情報として前記医用画像に関連付ける。ここで関連付けは、当該経過時間を示す情報を含む付帯情報に、当該医用画像の識別情報を含ませることにより、当該経過時間を示す情報と医用画像とが関連付けられる。或いは、例えば医用画像のヘッダーに当該経過時間を示す情報の識別IDを、特定の付帯情報に医用画像の識別IDをそれぞれ含ませることにより、相互参照が可能に関連付けることとしてもよい。
これにより例えば医用画像に特定の付帯情報を付すると判定された場合に、基準日時から撮影日時までの経過時間を示す情報を医用画像に付帯させることができるため、ユーザが付帯情報を付する手間を軽減することができる。
図2(a)に上述の実施形態にかかる医用情報処理システムの実施例であるX線撮影システムの構成を示す。X線撮影システム201は、X線発生装置202、X線照射スイッチ203、X線制御部204、テーブル205、X線センサユニット206、撮影制御装置207、操作部208、表示部209から構成される。なお、X線撮影システムは、X線発生装置202や撮影制御装置207等をユニットとみて、X線撮影装置と呼称することがある。医用情報処理装置101は撮影制御装置207に、医用画像保存部102はX線センサユニット206または撮影制御装置207内のメモリに、撮影情報保存部103はHIS/RIS114または撮影制御装置207内のメモリに、画像サーバ104はPACS115にそれぞれ対応する。判定部105、時間取得部106、処理部107は例えば制御部111に対応する。
X線発生装置202は、X線の照射開始・照射停止を行う。また、X線発生装置202は、X線の照射に伴い管電圧、管電流などの撮影実施条件をX線制御部204へ送信する。また、X線発生装置202はX線制御部204からデフォルト撮影条件を受信し、撮影準備処理を行う。X線照射スイッチ203は、照射開始通知、照射終了通知をX線制御部204へ送信する。操作者がスイッチ押下すると、X線照射スイッチ203は照射開始通知を送信する。また、操作者がスイッチを放すとX線照射スイッチ203は照射終了通知を送信する。X線制御部204は、X線発生装置202、X線照射スイッチ203、撮影制御装置207と接続され、X線の照射開始と照射終了の制御及び撮影実施条件の送信を行う。また、X線制御部204は撮影制御装置207よりデフォルト撮影条件を受信し、X線発生装置202へ通知する。テーブル205は、被検体を載せるための架台である。X線センサユニット206は前記医用画像を撮像するためのセンサユニットの一例である。X線センサユニット206は複数の画素が行列状に配置されたセンサアレイを有する。1つの実施形態では当該センサアレイに含まれる画素はX線を電気信号に変換するa−Seと電極により形成される。1つの実施形態ではa−Seと上部電極は複数の画素で共通に配置され、電荷を収集する下部電極が行列方向に離間して複数配置されており、当該下部電極により1画素が画される。別の実施形態では、X線を可視光に変換するCsI:TI等のシンチレータを有しており、シンチレータにより可視光に変換されたX線を可視光に感度を有する光電変換素子により電気信号に変換する。この場合、光電変換素子の1つ1つにより1画素が画される。かかるX線センサユニット206は、被検体を透過したX線を検出しX線画像データへ変換することにより、2次元のX線画像が得られる。X線センサユニット206は、撮影制御装置207と接続され、変換したX線画像データを読み取りエリアやビニングサイズなどの撮影実施情報と共に撮影制御装置207へ送信する。X線画像データ、撮影実施の送信は、撮影制御装置207と接続されたケーブルによる有線通信、あるいは無線通信を用いて行われる。撮影制御装置207は、X線制御部204、X線センサユニット206と連携したX線撮影、X線画像データへの階調処理などの画像処理、X線撮影を含む検査の実施、操作部208、表示部209への入出力、ネットワーク213を介した外部装置との送受信を制御する。撮影制御装置207は、画像処理部210、制御部211、通信回路212から構成される。画像処理部210は、受信したX線画像データに対する階調処理、ノイズ低減処理などの画像処理を実施する。制御部211は、検査実施及び撮影実施に関わる制御、あるいは保留検査、終了検査の実施情報やX線画像データの保存・読み出しを行う。通信回路212は、通信I/Fを介して、X線制御部204とX線センサユニット206へX線照射準備要求、X線照射準備キャンセル要求の送信を行う。また、通信回路212はX線制御部204とX線センサユニット206からX線画像データ、撮影情報の受信を行う。また、通信回路212はネットワーク213を介して、検査要求情報の受信、検査実施情報の送信、X線画像データ出力を行う。操作部208は、操作者による操作を受け付ける入力インターフェースである。操作部208は入力インターフェースであり、キーボードやマウス、あるいはマルチタッチモニタなど入力可能なインターフェースであればいずれでも構わない。操作部208は操作に応じて、撮影制御装置207へ入力情報を送信する。また、操作部208は撮影制御装置207からの要求を受信して入力インターフェースの表示切り替えを行う。表示部209は、X線撮影のコントロールソフトウェアのユーザインターフェースを表示する出力用インターフェースである。表示部209は単独のモニタやX線撮影装置に組み込まれたモニタなど表示可能なインターフェースであればいずれでも構わない。撮影画像を表示するモニタは1つの撮影制御装置207に対して複数接続される場合もあり、撮影画像と過去画像がそれぞれ違うモニタにプレビュー表示される場合もある。その際は、表示部209は撮影制御装置207からの通知によってどの画像をどのモニタに表示するか判断し、表示を行う。ここで操作部208としてのタッチパネルが組み込まれた表示部209である、タッチパネルモニタを用いることとしてもよい。X線撮影システム201は、撮影制御装置207からネットワーク213を介してHIS/RIS214やPACS215、Viewer216、プリンタ217と接続される。HIS/RIS214は、放射線科における患者情報や検査要求情報などの情報を管理する病院内/放射線科情報管理システムである。PACS215は、画像保存を主目的としたサーバである。Viewer216は、PACS215と接続され、主に高精細モニタによってX線撮影システム201で撮影した画像の検像作業や詳細な後処理、診断作業が実施される。プリンタ217は、X線画像データをプリント出力する。
次に、図2(b)に本発明におけるX線撮影システム201に関する制御部211のハードウェア構成について示す。制御部211は、CPU251、ROM252、RAM253、HDD254、入力検出部255、通信I/F256、グラフィックボード257、ディスプレイドライバ258より構成される。これらは、データバス等のバスを介して互いに接続されている。CPU251は、制御部211全体の制御を行うものであり、ROM252に格納されている命令プログラムを実行することで制御を実施している。また、CPU251は、ディスプレイドライバ258を介した表示部209へ入出力制御、及び入力検出部255を介した操作部208への入出力制御を行う。RAM253は、CPUが命令プログラムによる制御を行う際に作業用の記憶領域を確保するものである。HDD254は、X線画像データなど各種データを保存する補助記憶装置である。通信I/F256は、通信回路212を構成する通信インターフェースであり、制御部211とX線制御部204、X線センサユニット206、ネットワーク213の間でデータの送受信を行う。グラフィックボード257は、画像処理部210を構成するものであり、GPUによる画像処理を行う。
次に、図3に本発明の実施形態に係るX線撮影システム201に関する制御部211の詳細な構成について示す。制御部211は、検査情報保存部301、撮影手技情報保存部302、アノテーション情報保存部303、時間取得部304、判定部305、撮影制御部(処理部)306、検査制御部307、入出力制御部308、画像出力制御部309から構成される。ここで、図1の医用情報処理装置101における判定部105、時間取得部106、処理部107は、制御部211の時間取得部304、判定部305、撮影制御部(処理部)307にそれぞれ対応する。撮影情報保存部103は検査情報保存部501、撮影手技情報保存部502に対応する。実施形態の1つでは、上述の各部は、図2(b)のCPU251により、RAM253に展開されたプログラムに含まれる命令群を実行することにより実現される機能を示す。また別の実施形態では、上述の各部は、当該プログラムを用いて作成されるFPGAに含まれるハードウェア回路のそれぞれに対応する。
検査情報保存部301は、検査情報の検査情報の登録、更新、削除、検索を行う。ここで示す検査情報には、患者情報、検査ID、照会医師名、読影医師名、検査記述、施設名、検査ステータスなど検査を特定するための情報が含まれる。また、検査に対して経過観察用であるか否かを設定する経過観察設定も検査情報に含まれる。ここで示す患者情報には、患者名、患者ID、年齢、生年月日、性別、慎重、体重、妊娠状態など患者を特定するための情報をすべて含む。検査情報保存部301はデータベースで構成される。撮影手技情報保存部302は、撮影手技情報の保存、更新、削除、検索を行う。ここで示す撮影手技情報とは、撮影部位や撮影方向など撮影手技を特定するための情報、撮影条件、画像処理パラメータなどのデフォルト値設定、ストレージ転送設定、プリント出力設定など撮影実施から後処理、画像出力設定まで撮影手技毎に設定可能な項目全てである。なお、撮影手技に対して経過観察用であるか否かを設定する経過観察設定、経過時間文字列設定、経過観察状況、経過観察状況判定状態も撮影手技情報に含まれる。撮影手技情報保存部302はデータベースで構成される。アノテーション情報保存部303は、X線撮影システムで使用するアノテーション情報の登録、更新、削除、検索を行う。ここで示すアノテーション情報とは、文字列データ、アノテーションに対して経過観察用であるか否かを設定する経過観察設定、表示位置、文字列フォント、文字列フォントサイズ、デフォルト配置位置など文字列データのX線画像上への配置に関する項目全てである。アノテーション情報保存部303はデータベースで構成される。時間取得部304は、経過観察アノテーションをX線撮影画像上に配置する際に、配置対象のX線撮影画像情報を使用して経過時間を計測する。判定部305は、撮影制御部306から通知される撮影手技情報、過去検査情報を用いて、X線撮影画像に対して経過観察アノテーションを配置するか否かを判定する。ここで示す過去検査情報とは、既に検査終了処理が実施され、検査情報保存部301に保存されている検査情報である。撮影制御部306は、通信回路212を介して、X線発生装置202、X線センサユニット206と撮影可否、撮影実施条件、位置情報のデータ送受信を行う。また、X線画像データの保存など1回のX線撮影フロー全般の制御を行う。検査制御部307は、患者情報、実施予定検査情報、撮影手技情報の更新・登録制御、画面の遷移制御など、検査実施のフロー全般の制御を行う。入出力制御部308は、操作部208からの入力情報の受信制御、及び検査制御部307から通知される画面遷移などの出力指示に対する表示部209の表示制御を行う。画像出力制御部309は、受信した検査情報に含まれる画像の画像出力可否を判定して、通信回路212へ画像出力を依頼する。
続いて、図4を用いて本発明の実施形態におけるX線撮影検査の開始から終了までの流れの一例を示す。始めに、検査開始に先立ち、ステップS401において、患者情報が作成される。表示部209は患者情報入力画面501を表示する。患者情報の確定が指示されると、操作部208は、入出力制御部308を介して、検査制御部307へ確定した患者情報を送信する。検査制御部307は、患者情報を受信すると、新規に実施予定検査情報を生成し、実施予定検査情報に確定した患者情報を入力する。ここで示す実施予定検査情報には、患者情報、検査情報、検査で撮影が予定されている撮影手技情報を含む。その後、検査制御部307は撮影手技情報保存部302より登録済みの全撮影手技情報を取得し、入出力制御部308に対し表示部209に撮影手技選択画面601を表示させる指示をする。入出力制御部308は、表示部209の撮影手技選択画面601上に受信した撮影手技情報を全て表示させる。
続いて、ステップS402において、検査情報作成が行われる。ここで示す検査情報作成には、検査情報の入力だけでなく、実施予定撮影手技の選択も含まれる。検査情報作成後に検査開始が指示されると、操作部208は、入出力制御部308を介して、検査制御部307へ確定した検査情報を送信する。検査制御部307は、検査情報を受信すると、実施予定検査情報に確定した検査情報、撮影手技情報を入力する。なお、ステップS601からS602においては患者情報、検査情報、実施予定撮影手技をマニュアルで作成する流れについて示したが、HIS/RIS214から取得したワークリスト情報を選択することで、一度に患者情報、検査情報、実施予定撮影手技を作成することも可能である。この場合は、ステップS401が省略される。操作部208は、検査開始が指示されると入出力制御部308へ選択されたワークリスト情報に含まれる患者情報、検査情報及び実施予定撮影手技を含む検査情報確定通知を送信する。以降の流れは上述した内容と同様である。
続いて、ステップS403において、検査開始処理が実施される。検査制御部307は、検査情報保存部301、入出力制御部308へ実施予定検査情報を送信して、検査開始実施を指示する。検査情報保存部301は、受信した実施予定検査情報を新規登録し、検査ステータスを「実施中」に更新する。なお、検査ステータスには、少なくとも「未開始」、「実施中」、「保留中」、「終了」が含まれる。入出力制御部308は、実施予定検査情報を受信すると、表示部209に撮影画面701を表示させる。
続いて、ステップS404において、撮影を実施する撮影手技の選択が実施される。撮影手技の選択は撮影画面701に表示される撮影手技表示部709を押下することで選択される。操作部208は、撮影手技ボタン押下を受け付けると、入出力制御部308を介して検査制御部307へ選択された撮影手技情報を送信する。また、入出力制御部308は選択された撮影手技情報を受信すると、表示部209の撮影画面701に含まれるセンサステータス表示部703の表示を切り替える。検査制御部307は、撮影手技情報を受信すると、撮影制御部306へ選択された撮影手技情報を送信する。撮影制御部306は、撮影手技情報を受信すると、通信回路212を介してX線制御部204及びX線センサユニット206へ照射開始準備を指示する。X線制御部204は、照射開始準備が指示されると、選択された撮影手技情報に含まれるデフォルト撮影条件をX線発生装置202に通知する。その後、X線発生装置202の条件設定が完了すると、X線制御部204は通信回路212へ照射許可通知を送信する。X線センサユニット206は、X線検出準備が完了すると通信回路212を介して、検査制御部307へ照射許可通知を送信する。検査制御部307は照射許可通知を受信すると、入出力制御部308に対し、撮影画面701のセンサステータス表示部703の表示を切り替えるよう指示する。このように、センサステータス表示部903の表示を切り替えることで、照射可能状態であることが容易に判別可能となる。なお、ここまでは手動による撮影手技の選択の流れを示したが、本発明では、検査開始や照射終了時など次の撮影準備ができる状態になるタイミングで自動で撮影手技を選択することも可能である。この場合、次の撮影準備ができる状態になった時点で、検査制御部307は、実施予定検査情報に含まれる実施予定撮影手技情報のうち、ステータスが「未撮影」の撮影手技情報を取得する。撮影手技情報のステータスには、「未撮影」の他に「撮影中」、「撮影完了」が含まれる。検査制御部307は、「未撮影」の撮影手技情報の中で登録順序が先頭の撮影手技を選択し、照射許可要求を送信する。ただし、撮影手技を1つ選択する方法はこれに限定されない。これにより、操作者が撮影の度に次の撮影手技を手動選択する手間が省略され、ワークフローが軽減される。
続いて、ステップS405において、X線撮影が実施される。X線撮影が実施されると、検査制御部307は、照射が開始された撮影手技のステータスを「撮影中」に更新する。また、検査制御部307は、入出力制御部308に対し、撮影画面701のセンサステータス表示部703の表示を切り替えるよう指示する。一方で、X線センサユニット206は照射されたX線を検出し、X線画像データへ変換し、X線制御部204へ送信する。X線撮影画像を受信したX線制御部204は、撮影実施条件とX線撮影画像を、通信回路212を介して、撮影制御部306及び検査制御部306へ送信する。撮影制御部306は、受信したX線撮影画像の保存を実施する。また、検査制御部307は、照射が終了した撮影手技のステータスを「撮影完了」に更新する。そして、検査制御部307は、照射実施条件を撮影手技情報に入力する。同時に、検査制御部307は、入出力制御部308に対し、表示部209にて表示している撮影画面701のセンサステータス表示部703の表示、画像表示部702へのX線撮影画像の表示、及び画像表示部702上の対応する表示アノテーションの更新を行うよう指示する。なお、ここでは入出力制御部308による3つの表示制御を同時に実施する場合を示しているが、本発明はこれに限定されない。撮影実施条件は、照射終了後に照射終了通知と別のタイミングで送信されてもよいため、表示アノテーションの更新は別のタイミングで更新されても構わない。
続いて、ステップS406において、経過観察アノテーション配置処理が実施される。この処理については図5、図8で詳細に述べる。
続いて、ステップS407において、X線画像データへの後処理が行われる。X線画像データへの後処理には、階調処理などの画像処理、回転・反転などの幾何変換処理、アノテーション配置編集、切り出し領域の編集、写損処理などが含まれる。ステップS406において、経過観察アノテーション配置無しと判定された場合であっても、後処理にてアノテーションを手動で追加配置すること、及び配置済みのアノテーションの文字列や配置位置を編集することが可能である。実施予定撮影手技が全て完了し、トモシンセシス画像への後処理が完了すると、検査終了が指示される。検査制御部307は、入出力制御部308を介して、操作部208より検査終了指示通知を受信する。
続いて、ステップS408において、検査終了処理が実施される。検査制御部307は、検査情報保存部301及び入出力制御部308へ検査終了を指示する。それと同時に、検査制御部307は画像出力制御部309へX線撮影画像の出力処理を指示する。検査情報保存部301は、検査終了指示により、登録済みの検査情報から実施予定検査情報を検索し、取得した検査情報の検査ステータスを「終了」に更新する。入出力制御部308は、検査終了指示に応じて、表示部209の画面表示を患者情報入力画面501へ遷移させる。なお、操作部208が検査保留を受け付けた場合も、検査終了と同様の流れとなる。ただし、検査保留の場合、検査情報保存部301は取得した検査情報の検査ステータスを「保留中」に更新する。
続いて、ステップS409において、画像出力が実施される。画像出力制御部309は、画像出力指示により、通信回路212を介して、出力装置310に対する画像出力処理を実施する。なお、ここで示す経過観察アノテーション配置判定処理が実施されるタイミングは、本実施例においてはステップS406のX線撮影後としているが、このタイミングに固定されない。経過観察アノテーション配置判定に必要な情報は、患者情報、過去検査情報、撮影手技情報である。このうち、患者情報、過去検査情報はステップS401で患者情報が確定された時点で参照可能である。また、撮影手技情報はステップS402で検査実施情報が確定された時点で入力される。以上から、経過観察アノテーション配置処理はステップS402で実施予定撮影手技情報が選択されたタイミングからステップS408で検査終了処理が実施されるまでの間であれば如何なるタイミングで実施されても構わない。
図5のフローチャートに従いアノテーションの配置処理の流れを説明する。S501で判定部305は該被検体を撮影して得られる医用画像に特定の付帯情報を付するか否かを判定する。当該判定処理は、当該医用画像と同一の被検体の撮影に関する情報に基づいて行われる。例えば、当該医用画像の撮影情報が、基準日時からの経過時間を管理するための撮影情報、例えば経過観察のための撮影である旨の情報が付与されている撮影情報である場合には、当該医用画像について特定の付帯情報を付与すると判定する。付与すると判定された場合にはステップS502に進む。なお付与しないと判定された場合には処理を終了する。
また別の実施形態では、S501において以下の通り処理する。撮影終了後、検査制御部307は、検査情報保存部301より撮影を行った患者の患者情報を参照して過去検査情報を取得する。なお、同一患者の過去検査情報は複数存在する場合もあるため、過去検査情報をリスト化して全ての過去検査情報を取得する。なお、ここでは検査情報保存部301に保存されている検査情報から過去検査情報を取得しているが、検索対象はこれに限定されない。例えば、過去検査情報が保存されているサーバへネットワークを介して検索を行い、過去検査情報を取得しても構わない。検査制御部307は、撮影制御部306を介して、判定部305へ取得した過去検査情報と撮影したX線撮影画像を含んだ撮影手技情報を送信し、経過観察アノテーション配置判定を指示する。判定部305は、経過観察アノテーション配置判定指示を受信すると、過去検査情報と撮影したX線撮影画像を含んだ撮影手技情報を参照して経過観察アノテーション配置可否を判定する。
その後、判定部305は、撮影制御部306へ経過観察アノテーション配置可否を通知する。撮影制御部306は、経過観察アノテーション配置無しの場合、そのまま検査制御部307へ経過観察アノテーション配置可否を通知する。検査制御部307は、経過観察アノテーション配置可否を受信後、処理を終了する。
ステップS502で時間取得部304は、特定の付帯情報についての基準日時から前記医用画像の撮影日時までの経過時間を示す情報を取得する。ここで基準日時とは、例えば当該経過観察の対象となる処置がされた日時であり、例えば手術が行われた日時や投薬を開始或いは終了した日時である。当該基準日時を示す情報は、当該医用画像に対応する撮影情報に含まれている場合にはそれを用いる。撮影制御部306は、時間取得部304へ過去検査情報と撮影したX線撮影画像を含んだ撮影手技情報を送信し、経過時間計測を指示する。当該撮影情報に含まれていない場合には、操作入力によりユーザが基準日時の情報を入力するための表示(GUI)を入出力制御部(表示制御部)308が表示部に表示させる。この場合時間取得部304はユーザに入力された日時を基準日時として取得する。表示させるタイミングは、撮影情報が撮影のために指定されることに応じて、例えば図6の検査開始ボタン611が押下されることに応じてさらに時間取得部304は当該基準日時と、当該医用画像の撮影日時との差分を得ることにより経過時間を算出する。医用画像の撮影日時は、当該医用画像の撮影の際に当該医用画像に付与された付帯情報を用いることとすればよい。時間取得部304は、経過時間計測後、撮影制御部306へ算出した経過時間を通知する。
実施形態の1つでは、ステップS501で判定部305は、S405での医用画像に用いられる撮影情報(第一の撮影情報)が基準日時からの経過時間を管理するための撮影情報、であるか否かを判定する。当該判定には、経過観察のそれぞれについて付与される経過観察IDの有無で判定する。撮影情報がXML形式で管理されているとして、XMLのタグ情報に経過観察IDを示すタグを設けておき、当該タグに対応する値がnullまたは0である場合には、当該撮影情報は経過時間を管理するための撮影情報でないと判定する。また当該タグに対応する値が所定の桁数の数字、例えば「000001」等である場合には、当該撮影情報は経過時間を管理するための撮影情報であると判定し、経過観察IDは当該タグの値、例えば「000001」であると判定する。基準日時からの経過時間を管理するための撮影情報である場合にはさらに、当該経過観察IDと同じ経過観察IDを有する第二の撮影情報を過去検査情報から検索する。これにより、判定部305は、第一の撮影情報と共通の経過観察IDを有する第二の撮影情報を特定する特定部として機能する。
時間取得部304は、第二の撮影情報に関連付けられた基準日時を、該撮影情報に関連付けられる基準日時として取得する。
なお、基準日時自体を直接取得せず、取得した情報から基準日時を算出することとしてもよい。例えば同一症例の経過観察に関して、第一の医用画像が撮影された後に第二の医用画像が撮影された状況で、時間取得部304は、第二の医用画像についての経過時間T2を取得する場合を考える。この場合、第一の医用画像に基準時からの経過時間を示す情報が関連付けられていれば、当該第一の医用画像に関連付けられた経過時間T1を示す情報と、第一の医用画像の撮影日時から第二の医用画像の撮影日時の間の時間ΔTとを用いて、第二の医用画像についての経過時間をT2=T1+ΔTとして取得することができる。
ステップS503で撮影制御部(処理部)306は、特定の付帯情報を付すると判定された場合に、経過時間を示す情報を特定の付帯情報として医用画像に関連付ける。
ステップS504で撮影制御部307は、当該特定の付帯情報を画像中に表示するか否かを判定する。当該判定は例えば設定情報に応じて判定することとしてもよい。この場合、画像中に表示する設定を0、表示しない設定を1で表すboolean型の変数である設定情報を参照して判定する。当該設定情報は撮影前や検査前に設定されていても、撮影画面701上に表示されるボタンによって設定する事が出来てもよい。配置すると判定された場合にはS505に進み、配置しないと判定された場合には処理を終了する。
ステップS505で撮影制御部306はアノテーションを配置する位置を示す情報を取得する位置取得部として機能する。アノテーションを画像中に埋め込む場合には、画像における座標位置が指定され、アノテーションを画像には埋め込まず表示させるだけの場合には撮影画面701における座標位置が指定される。ここで画像にアノテーションを埋め込むとは、医用画像とアノテーションを合わせて単一の画像とすることを指し、医用画像のデータの一部を書き換えることを意味する。埋め込みを伴わない表示とは、画像データの書き換えは伴わず、撮影画面701において画像とアノテーションとを同時に表示させることを意味する。いずれの場合においても、配置する位置は、固定の座標位置(画像の左上)としてもよい。あるいは、画像処理部210において医用画像の照射野を認識し、照射野外の領域に配置することとしてもよい。あるいは、画像処理部210で被写体領域を抽出する処理を行い、被写体領域外に配置することとしてもよい。
当該配置位置を示す情報も、経過時間を示す情報とともに前記医用画像に関連付けて記憶部に記憶させる。当該配置位置を示す情報と、経過時間を示す情報とともに、医用画像が出力されれば、受信側で同様のアノテーションを再現することができる。
また別の例では、過去検査情報を参照して経過観察アノテーションの配置位置の座標を決定することとしてもよい。
撮影制御部306は、撮影制御部306は、経過時間受信後、受信した経過時間とX線撮影画像の画像情報及び過去検査情報を参照して経過観察アノテーションを作成する。アノテーションは、経過時間を表す文字列を表示画像情報としたものであり、例えば「術後6分」等の文字列を表示する表示画像である。ここで、画像中に埋め込んで配置する場合、配置される位置の画素値が0(黒)或いは255(白)であるか、あるいは当該値に近い値である場合に、当該画素値とは異なる画素値となるようにアノテーションの表示画像の画素値を定める。例えば配置される位置の画素値が0(黒)であれば画素値255で文字列が形成されるようにする。
ステップS506で入出力制御部(表示制御部)308は、経過時間を示す情報と前記医用画像とを同時に表示部109に表示させる。アノテーションを画像に埋め込んで配置する場合には、撮影制御部306がアノテーションを画像に埋め込む処理を行った上で、入出力制御部(表示制御部)308が当該画像を表示部109に表示させる。
撮影したX線撮影画像を含んだ撮影手技情報に含まれる配置済みアノテーション情報に作成した経過観察アノテーション情報を追加する。なお、経過観察アノテーション情報には、経過時間、経過観察アノテーション、配置位置が含まれる。その後、撮影制御部306は、検査制御部307へ撮影したX線撮影画像を含んだ撮影手技情報を送信する。検査制御部307は、撮影したX線撮影画像を含んだ撮影手技情報を受信すると、実施予定検査情報に含まれる撮影手技情報を更新する。
そして、検査制御部307は、入出力制御部308に対し、アノテーション情報を用いて撮影画面701の画像表示部702上に経過観察アノテーションを表示させるよう指示する。入出力制御部(表示制御部)308は、経過観察アノテーション表示指示を取得すると、アノテーション情報に含まれる配置位置を参照して、撮影画面701の画像表示部702に表示されているX線撮影画像上に指定された経過観察アノテーションを表示させる(図10の配置済みアノテーション1001参照)。このように、自動で経過観察アノテーション配置可否判定及び文字列アノテーション作成・配置を自動で実施することで、操作者が撮影の都度アノテーション配置を判定する手間及びアノテーションを作成して配置する手間が省略可能となる。また、過去検査情報から前回まで使用していたアノテーションの形式を踏襲することで、配置する操作者に依存して経過観察アノテーションの形式が異なってしまうリスクが回避することが可能となる。また、経過時間を自動で計算することでヒューマンエラーによる経過時間の計算ミスを防止することが可能となる。
以下、本発明の実施形態に係る画面構成の詳細を示す。
まず、図6(a)を用いて、図4におけるステップS401で表示される患者情報入力画面501の例を示す。患者情報入力画面501は、検査を実施対象となる患者の情報を入力する画面である。患者情報入力画面501は、患者情報入力部502、患者情報リスト503、患者情報確定指示部504、患者情報表示部505、検査情報表示部506、検査開始指示部507より構成される。患者情報入力部502は、患者情報に含まれる各項目の値の入力や選択を行う領域である。患者情報リスト503には、過去に実施された検査の患者情報がリスト表示される。患者情報リスト503のカラムには、1カラムに対して患者情報に含まれる項目が1つ表示される。リスト部分には、1行に1名の患者情報が表示される。リスト上の任意の患者情報を選択すると、選択した患者情報が患者情報入力部502の各入力部に入力される。患者情報確定指示部504は、患者情報入力部502に入力されている値を患者情報として確定させるためのボタンである。ボタンが押下されると、必須入力項目に値が入力されているか、また入力項目に規格に反していない正しい値が入力されているか確認し、問題がなければ患者情報として確定する。患者情報表示部505は、確定された患者情報を表示する領域である。患者情報が確定されるまでは各項目に値が表示されておらず、患者情報が確定した時点で表示される。検査情報表示部506には、入力された検査情報が表示される領域である。ここで示す検査情報には、検査ID、照会医師名、読影医師名、検査記述、施設名など検査を特定するための情報が含まれる。また、撮影予定として選択された撮影手技も含まれる。なお、1つの検査に対して撮影手技は少なくとも1つ以上選択可能である。検査情報表示部506には、検査情報の各項目を表示する領域と選択された撮影手技を表示する領域が存在する。検査情報が入力されるまでは、各項目に値が表示されない。同様に、撮影手技も選択されるまでは表示されない。検査情報が入力された時、あるいは撮影手技が選択された時点でそれぞれ表示される。また、1回の撮影において、複数検査を一度に実施する事が可能である。その際は、検査情報表示部506が検査数の分だけ並べて表示される。検査開始指示部507は、検査の開始を指示するボタンである。ボタンが押下されると、患者情報、検査情報が入力されているか、かつ撮影手技が各検査で1つ以上選択されているか確認し、問題がなければ検査開始処理を実施する。撮影手技が選択されていない検査が1つでも存在する場合は、撮影手技選択画面601が表示される。
次に、図6(b)を用いて、図4におけるステップS402で表示される撮影手技選択画面601の例を示す。撮影手技選択画面601は、実施予定検査において撮影予定撮影手技を選択する画面である。撮影手技選択画面601は、撮影手技表示部602、撮影手技ボタン603、患者情報表示部604、検査情報表示部605aから605b、選択撮影手技ボタン606aから606c、検査・撮影手技実施順序繰り上げ指示部607、検査・撮影手技実施順序繰り下げ指示部608、検査追加指示部609、検査・撮影手技削除指示部610、検査開始指示部611より構成される。撮影手技表示部602は、撮影手技ボタン603が並んで表示される領域である。撮影手技情報保存部302に保存されている撮影手技が1つずつ撮影手技ボタン603として表示される。なお、撮影手技ボタン603の表示場所は任意に変更可能である。また、1ページで表示しきれない場合は、複数ページにわたって表示可能であり、ページ切り替え指示によって表示ページが切り替えられる。撮影手技ボタン603は、撮影手技情報保存部301に保存されている撮影手技毎に表示されるボタンである。撮影手技ボタン603には、少なくとも撮影手技の名称、使用センサ名が表示される。撮影手技ボタン603が押下されると、選択中の検査において撮影予定として選択が確定される。患者情報表示部604は、確定された患者情報を表示する領域である。検査情報表示部605は、入力された検査情報が表示される領域である。なお、本発明では1回の撮影で複数の検査を実施することも可能である。複数検査を実施する場合は、605a及び605bで示す通り、検査情報表示部604が区別された状態で並んで表示される。選択撮影手技ボタン606は、撮影手技表示部602で選択された撮影手技ボタン603が表示される。検査には1つ以上の撮影手技を選択可能である。複数選択された場合は606aから606cの示す通り、撮影手技ボタンが選択される度に、検査情報表示部605の最後尾に選択撮影手技ボタン606が追加される。検査・撮影手技実施順序繰り上げ指示部607は、検査あるいは撮影手技の実施予定順序の繰り上げを指示するボタンである。検査情報表示部605及び撮影手技ボタン606は、撮影手技選択画面601上で1つ選択可能である。検査情報表示部605を選択した状態で検査・撮影手技実施順序繰り上げ指示部607を押下すると、選択中の検査情報表示部605が1つ上の検査情報表示部605と入れ替わって繰り上がる。ただし、先頭の検査情報表示部605が選択されている場合は繰り上がらない。また、撮影手技ボタン606を選択した状態で検査・撮影手技実施順序繰り上げ指示部607を押下すると、選択中の撮影手技ボタン606が同一検査内の1つ上の撮影手技ボタン606と入れ替わって繰り上がる。ただし、同一検査内で先頭の撮影手技ボタン606が選択されている場合は繰り上がらない。検査・撮影手技実施順序繰り下げ指示部608は、検査あるいは撮影手技の実施予定順序の繰り下げを指示するボタンである。検査情報表示部605を選択した状態で検査・撮影手技実施順序繰り下げ指示部608を押下すると、選択中の検査情報表示部605が1つ下の検査情報表示部605と入れ替わって繰り下がる。ただし、最後尾の検査情報表示部605が選択されている場合は繰り下がらない。また、撮影手技ボタン606を選択した状態で検査・撮影手技実施順序繰り下げ指示部608を押下すると、選択中の撮影手技ボタン606が同一検査内の1つ下の撮影手技ボタン606と入れ替わって繰り下がる。ただし、同一検査内で最後尾の撮影手技ボタン606が選択されている場合は繰り下がらない。検査追加指示部609は、検査の新規追加を指示するボタンである。検査追加指示部609を押下すると、検査情報表示部605の最後尾に新規追加される。検査・撮影手技削除指示部610は、検査あるいは撮影手技の削除を指示するボタンである。検査情報表示部605を選択した状態で検査・撮影手技削除指示部610を押下すると、選択中の検査情報表示部605及び選択中の検査情報表示部605に含まれるすべての撮影手技ボタン606が削除される。また、撮影手技ボタン606を選択した状態で検査・撮影手技削除指示部610を押下すると、選択中の撮影手技ボタン606が削除される。検査開始指示部611は、検査の開始を指示するボタンである。検査開始指示部611が押下されると、患者情報、検査情報が入力されているか、かつ撮影手技が各検査で1つ以上選択されているか確認し、問題がなければ検査開始処理を実施する。検査開始処理が実施されると撮影画面701へ遷移する。撮影手技が選択されていない検査が1つでも存在する場合は、撮影手技を選択するようユーザに通知し、画面遷移を行わない。以上の構成となる撮影手技選択画面601が表示される。
次に、図7を用いて、図4におけるステップS403で表示される撮影画面701の例を示す。撮影画面701は、画像表示部702、ステータス表示部703、シングルビュー指示部704、マルチビュー指示部705、フレームビュー指示部706、患者情報表示部707、検査情報表示部708、撮影手技表示部709、撮影手技実施順序繰り上げ指示部710、撮影手技実施順序繰り下げ指示部711、検査編集指示部712、画像処理指示部713、計測指示部714、アノテーション編集指示部715、検査保留指示部716、画像出力指示部717、検査終了指示部718、表示アノテーション表示切り替え指示部719、右回転指示部720、左回転指示部721、左右反転指示部722、上下反転指示部723、白黒反転指示部724、Lマーク配置指示部725、Rマーク配置指示部726、切り出し設定指示部727、マスク処理指示部728、再撮影指示部729、写損指示部730、Undo指示部731、リセット指示部732により構成される。画像表示部702は、撮影したX線画像をプレビュー表示する。撮影後にプレビュー選択を切り替えた場合はプレビュー選択されたX線画像がプレビュー表示される。また、設定に応じて患者情報、検査情報、照射条件などがアノテーション表示される。なお、検査開始直後の初期状態では、画像は表示されない。ステータス表示部703は、X線制御部105やX線検出器104から通知されたステータスを操作者が判別し易いように、色や文字を区別して表示する領域である。通信回路212を介してX線制御部105やX線検出器104からステータス通知を受信した撮影制御部306は検査制御部307へステータス変更を通知する。検査制御部307は、X線制御部105やX線検出器104のステータスの組み合わせによって、表示内容を判定し、入出力制御部308へステータス表示切り替え指示を送信する。例えば、X線制御部105がX線照射不可あるいはX線検出器104がX線検出不可な能場合は、センサステータス上に「Not Ready」を表示する。また、X線制御部105がX線照射可能及びX線検出器104がX線検出可能である場合は、センサステータス上に「Ready」を表示させ、背景色を「Not Ready」表示時と容易に区別可能な色に変更する。シングルビュー指示部704は、画像表示部702にプレビュー選択されている画像の1フレームを表示するシングルビューへ切り替えるボタンである。複数フレームの画像の場合、プレビュー表示中にキーボードやマウス操作によって別フレームの表示や動画再生も可能である。マルチビュー指示部705は、画像表示部702を格子状の複数表示領域に区切り、実施中の検査内で撮影された画像群を並列表示するマルチビューへ切り替えるボタンである。実施中の検査内で2つ以上の画像が撮影されるまではボタンは無効となり、マルチビュー不可能となる。フレームビュー指示部706は、画像表示部702を格子状の複数表示領域に区切り、プレビュー選択されている動画のフレーム画像群を並列表示するフレームビューへ切り替えるボタンである。プレビュー選択されている画像が動画像でない場合はボタンは無効となり、フレームビュー不可能となる。患者情報表示部707は、患者名、患者IDといった患者情報が表示される領域である。検査情報表示部708は、検査IDや検査記述といった検査情報が表示されるまた、検査で選択されている撮影手技が撮影手技表示部709に並べて表示される。撮影手技表示部709には、撮影手技名称等の撮影手技情報と、実施した全ての撮影画像サムネイル1011が表示されている。また、撮影手技表示部709には、撮影実施前の場合は撮影予定サムネイル、撮影実施後の場合は撮影画像サムネイルも含まれる。撮影手技実施順序繰り上げ指示部710は、撮影手技の実施予定順序の繰り上げを指示するボタンである。撮影手技表示部709を選択した状態で撮影手技実施順序繰り上げ指示部710を押下すると、選択中の撮影手技表示部709が同一検査内の1つ上の撮影手技表示部709と入れ替わって繰り上がる。ただし、同一検査内で先頭の撮影手技表示部709が選択されている場合は繰り上がらない。撮影手技実施順序繰り下げ指示部711は、撮影手技の実施予定順序の繰り下げを指示するボタンである。撮影手技表示部709を選択した状態で撮影手技実施順序繰り下げ指示部711を押下すると、選択中の撮影手技表示部709が同一検査内の1つ下の撮影手技表示部709と入れ替わって繰り下がる。ただし、同一検査内で最後尾の撮影手技表示部709が選択されている場合は繰り下がらない。検査編集指示部712は、検査編集のために撮影手技選択画面601への遷移を指示するボタンである。画像処理指示部713は、画像処理操作部の表示・非表示の切り替えを指示するボタンである。計測指示部714は、計測操作部の表示・非表示の切り替えを指示するボタンである。アノテーション編集指示部715は、アノテーション操作部801の表示・非表示の切り替えを指示するボタンである。検査保留指示部716は、実施中の検査の保留を指示するボタンである。画像出力指示部717は、実施中の検査に含まれる撮影画像の画像出力を指示するボタンである。検査終了指示部718は、実施中の検査の終了を指示するボタンである。表示アノテーション表示切り替え指示部719は、画像表示部702上に表示アノテーションの表示、非表示を切り替えるボタンである。右回転指示部720は、プレビュー表示中の撮影画像を右回転させるボタンである。左回転指示部721は、プレビュー表示中の撮影画像を左回転させるボタンである。左右反転指示部722は、プレビュー表示中の撮影画像を左右反転させるボタンである。上下反転指示部723は、プレビュー表示中の撮影画像を上下反転させるボタンである。白黒反転指示部724は、プレビュー表示中の撮影画像のWindow値を反転させるボタンである。Lマーク配置指示部725は、プレビュー表示中の撮影画像上に側性マーカー「L」を配置させるボタンである。ボタンはON/OFF切り替え可能であり、ONで「L」を配置し、OFFで「L」を削除する。Rマーク配置指示部726は、プレビュー表示中の撮影画像上に側性マーカー「R」を配置させるボタンである。ボタンはON/OFF切り替え可能であり、ONで「R」を配置し、OFFで「R」を削除する。切り出し設定指示部727は、プレビュー表示中の撮影画像に対する関心領域の切り出し設定を指示するボタンである。マスク処理指示部728は、プレビュー表示中の撮影画像に対するマスク処理を指示するボタンである。再撮影指示部729は、プレビュー選択中の画像を含む撮影手技に対して再撮影を指示するボタンである。ここで示す再撮影とは、再撮影を指示された画像に対して写損処理を実施し、同一撮影手技を新規で追加する処理を指す。写損指示部730は、プレビュー選択中の画像に対して写損を指示するボタンである。写損処理が実施されると、画像情報に含まれる写損設定がONに切り替えられる。Undo指示部731は、プレビュー選択中の画像に対する処理の履歴を新しい順に戻すUndo処理を指示するボタンである。リセット指示部732は、プレビュー選択中の画像に対する処理を全て破棄し、撮影直後の状態に戻すリセット処理を指示するボタンである。以上の構成となる撮影画面701が表示される。
次に、図8を用いて、実施形態における経過観察アノテーション配置処理の流れを示す。まず、ステップS801において、経過観察アノテーションの配置対象となるX線撮影画像(以下、配置対象X線撮影画像)を撮影した患者の過去検査情報を取得する。検査制御部307は、検査情報保存部301より撮影を行った患者の患者情報を基に過去検査情報を取得する。その後、検査制御部307は、撮影制御部306を介して、判定部305へ過去検査情報を送信し、経過観察アノテーション配置判定を指示する。続いて、ステップS802において、撮影を行った患者の過去検査情報が存在するか確認する。判定部305は、経過観察アノテーション配置判定指示を受信すると、過去検査情報を確認する。過去検査情報が存在しない場合は、同一患者に対して過去に検査を行った履歴が存在しないと判断し、「経過観察アノテーション配置なし」と決定する。過去検査情報が存在する場合は、続いてステップS803にて撮影画像と同一撮影手技の過去画像情報を取得する。判定部305は、受信した全ての過去検査情報に含まれる全ての撮影手技を取得する。続いて、ステップS804において、取得した全撮影手技に、配置対象X線撮影画像と同一の撮影手技が存在してないか確認する。判定部305は、配置対象X線撮影画像の撮影手技を取得した全撮影手技と比較して確認する。比較する対象は、撮影手技情報に含まれる撮影部位を示す情報であればいずれでも構わない。同一撮影手技が存在しない場合は、「経過観察アノテーション配置必要なし」と決定する。判定部305は、同一撮影手技のX線撮影画像が存在しない場合は、「経過観察アノテーション配置なし」と決定する。同一撮影手技が存在する場合は、全ての同一撮影手技情報を取得する。続いて、ステップS805にて直近のX線撮影画像を取得する。判定部305は、取得した全撮影手技情報に含まれる撮影開始時間を取得し、最も撮影開始時間が配置対象X線撮影画像と近い撮影手技情報を取得する。なお、ここでは撮影開始時間を取得して比較を行っているが、撮影順序が決定できる情報であれば何を使用しても構わない。続いて、ステップS806において、過去画像の配置済みアノテーション情報を取得する。判定部305は、S805にて取得した直近の撮影手技情報に含まれる過去画像情報に登録されている配置済みアノテーション情報を取得する。なお、配置済みアノテーション情報には、X線撮影画像上に配置されているアノテーション情報がリスト構造で含まれる。続いて、ステップS807において、配置済みアノテーション情報に経過観察アノテーションが存在するか否か判断する。判定部305は、配置済みアノテーション情報に含まれる全てのアノテーション情報を取得し、経過観察設定がONである経過観察アノテーションが存在するか確認する。判定部305は、経過観察アノテーションが存在しない場合は、「経過観察アノテーション配置必要なし」と決定する。また、経過観察アノテーションが存在する場合は、「経過観察アノテーションの配置必要あり」と決定する。判定部305は、経過観察アノテーション配置可否を判定後、撮影制御部306へ経過観察アノテーション配置判定結果を送信する。撮影制御部306は、経過観察アノテーション配置判定結果を受信した後、「経過観察アノテーション配置必要なし」の場合は、そのまま検査制御部307へ経過観察アノテーション配置判定結果を通知し、経過観察アノテーション配置処理を終了する。一方、「経過観察アノテーション配置有り」の場合、経過観察アノテーションの作成へ遷移する。以上の方法により、経過観察アノテーションを配置する可能性が非常に高い場合を検出して、自動で配置可否を決定可能となる。「経過観察アノテーション配置有り」の場合、続いてステップS808において、経過時間の計算を行う。撮影制御部306は、時間取得部304へ配置対象X線撮影画像情報と直近の過去画像情報を送信し、経過時間計測を指示する。時間取得部304は、経過時間計測指示を受信すると、まず経過時間計測対象時刻を決定する。経過時間計測対象時刻は、例として、ステップS805にて取得した直近の過去画像の撮影開始時刻が使用される。ただし、撮影を実施した時間が理解できる情報であれば、これに限定されない。また、直近の過去画像に配置されている経過観察アノテーションに入力されている経過時間が使用されても構わない。なお、直近の過去画像に複数の経過観察アノテーションが配置されている場合、いずれか一つの経過観察アノテーションが選択される。そして、経過時間計測対象時刻から配置対象のX線撮影画像の撮影開始時刻までの経過時間を算出する。時間取得部304は、経過時間計測後、撮影制御部306へ経過時間計測結果を通知する。続いて、ステップS809において、直近の過去画像に含まれる経過観察アノテーションの文字列データを取得する。撮影制御部306は、経過時間計測結果を受信すると、直近の過去画像に含まれる経過観察アノテーションの文字列データを取得する。なお、直近の過去画像に複数の経過観察アノテーションが配置されている場合、いずれか一つの経過観察アノテーションの文字列データが選択される。続いて、ステップS810において、経過観察アノテーションの作成を行う。撮影制御部306は、取得した文字列データと経過時間を組み合わせることで、新規の経過観察アノテーションを作成する。これにより、同一患者に対する経過観察を続けていく場合に、経過時間のみが更新された状態で常に同じ文字列データで配置されていくため、読影を円滑に実施することが可能となる。続いて、ステップS811において、新規作成した経過観察アノテーションの配置位置を判定する。撮影制御部306は、直近の過去画像に含まれる経過観察アノテーションの配置位置を、新規経過観察アノテーションの配置位置に入力する。これにより、同一患者に対する経過観察を続けていく場合に、常に同じ位置に経過観察アノテーションが配置されるため、読影を円滑に実施することが可能となる。続いて、ステップS812において、経過観察アノテーションの配置が行われる。撮影制御部306は、検査制御部307へ経過観察アノテーション配置判定結果、経過観察アノテーション、経過観察アノテーション、配置位置などを含んだ経過観察アノテーション情報を送信する。検査制御部307は、経過観察アノテーション情報を受信すると、経過観察アノテーション配置判定結果を参照する。「経過観察アノテーションの配置あり」の場合は、経過観察アノテーション情報の内容を実施予定検査情報に含まれる配置対象X線撮影画像情報のアノテーション配置情報に追加する。その後、入出力制御部308に対し、表示部209に表示されている撮影画面701の画像表示部702のX線撮影画像上に指定された文字列データを表示させる指示をする(図10の配置済みアノテーション1001参照)。
次に、図9を用いて、アノテーション操作部901の例を示す。アノテーション操作部901は、アノテーション編集指示部715がONに切り替わった時に、撮影画面701上の図9(A)に示す通りに表示される。アノテーション編集指示部715がOFFに切り替わった時に、アノテーション操作部901が非表示となる。アノテーション操作部901は、図9(B)に示すとおり、登録文字列アノテーション表示部902、登録文字列アノテーションボタン903、登録文字列アノテーション表示切替指示部904、文字列アノテーション編集部905、経過観察指示部906、アノテーション配置指示部907により構成される。登録文字列アノテーション表示部902は、アノテーション情報保存部303に保存されている文字列アノテーション情報が並んで表示される領域である。各文字列アノテーション情報は、登録文字列アノテーション表示部902にアノテーション設定にて設定される配列方式に従って並べて表示される。登録文字列アノテーション情報の登録数が、登録文字列アノテーション表示部902に表示しきれない場合は、登録文字列アノテーション表示部902が複数ページに分割される。操作部208は、アノテーション編集指示部715がONに切り替えられると、入出力制御部308へアノテーション表示依頼通知を送信する。入出力制御部308は、アノテーション表示依頼通知を受信すると、検査制御部307へアノテーション表示依頼通知を送信する。検査制御部307は、アノテーション表示依頼通知を受信すると、アノテーション情報保存部303へ登録アノテーション取得依頼通知を送信する。アノテーション情報保存部303は、登録アノテーション取得依頼通知を受信すると、保存されている文字列アノテーションを全て取得し、検査制御部307へ登録アノテーション情報を送信する。なお、登録アノテーション情報には、アノテーション文字列、経過観察可否情報が含まれる。検査制御部307は、登録アノテーション情報を受信すると、入出力制御部308へ登録アノテーション情報を送信する。入出力制御部308は、登録アノテーション情報を受信すると、アノテーション操作部901を登録アノテーションを基に作成し、表示部209の撮影画面701上に表示する。登録文字列アノテーションボタン903は、アノテーション情報保存部303に保存されている文字列アノテーション毎に表示されるボタンである。ボタン上には、登録されている文字列が表示される。登録文字列アノテーションボタン903が押下されると、登録されている文字列がアノテーション編集部905に表示される。また、経過観察の設定状態か経過観察指示部906に設定される。登録文字列アノテーション表示切替指示部904は、登録文字列アノテーション表示部902が複数ページに分割された場合に、表示するページの切替を指示するボタンである。文字列アノテーション編集部905は、アノテーションとして表示する文字列が編集可能なテキストボックスである。例えば、経過観察設定ONの登録文字列アノテーションボタン903を選択した後、アノテーション編集部905にて経過時間を入力することで手動で経過観察アノテーション文字列が作成可能である。経過観察指示部906は、文字列アノテーションに対して経過観察設定のON/OFF切替を指示するトグルボタンである。文字列アノテーション編集部905に入力されている文字列に対して、経過観察設定が適用される。そうすることで、登録済みのアノテーションだけでなく、一時的に作成した文字列に対しても経過観察設定が可能となる。アノテーション配置指示部907は、アノテーション編集部905に入力されている文字列をアノテーションとして画像上に配置することを指示するボタンである。アノテーション配置指示部907が押下されると、操作部208は入出力制御部308へアノテーション配置通知を送信する。なお、アノテーション配置通知には、配置対象の画像情報、アノテーション文字列、経過観察設定、配置位置が含まれる。入出力制御部308は、アノテーション配置通知を受信すると、検査制御部307へアノテーション配置通知を送信する。検査制御部307は、アノテーション配置通知を受信すると、アノテーション配置通知に含まれる画像情報と同じ画像情報を実施予定検査情報から検索する。同一の画像情報を取得後、検査制御部307は画像情報に含まれるアノテーション情報にアノテーション配置通知に含まれているアノテーションを追加する。その後、検査制御部307は、アノテーションを追加した画像情報の撮影手技に設定されているアノテーションの配置位置をアノテーション追加通知に入力する。その後、検査制御部307は、入出力制御部308へアノテーション追加通知を送信する。入出力制御部308は、アノテーション追加通知を受信すると、表示部209が現在表示している画像情報を取得する。現在表示している画像情報とアノテーション追加通知に含まれる画像情報が異なる場合は、アノテーションを追加表示する必要が無いと判断し、処理を終了する。現在表示している画像情報とアノテーション追加通知に含まれる画像情報が同じ場合は、配置位置を参照して、撮影画面701の画像表示部702に表示されているX線画像上に指定された文字列データを表示する(図10の配置済みアノテーション1001参照)。以上の構成となるアノテーション操作部901が表示される。
その他の実施形態では、入出力制御部308は、操作入力に応じて共通の経過観察IDを有する複数の撮影情報に対応する複数の医用画像を並べて表示部に表示させる。当該表示制御は、例えば当該表示を指示するための経過表示ボタン1002を操作部208への操作入力に応じて選択することにより行われる。画像表示部702には複数の医用画像が並べられる。これにより、経過観察を行いやすくすることができる。
また別の実施形態では、経過観察で同一部位、同一方向、同一範囲をする場合を考慮して、経時差分画像を生成する。画像処理部210は、前記医用画像に関連付けられた第一の撮影情報に含まれる経過観察IDと共通の経過観察IDを有する第二の撮影情報がある場合に、前記第一の撮影情報に対応する第一の医用画像と第二の撮影情報に対応する第二の医用画像との差分画像を生成する。差分画像の生成については、経時差分処理に関する種々の周知の方法を用いることができる。入出力制御部308は、当該差分画像を画像表示部702に表示させる。当該差分画像の生成は、位置合わせ処理等を含む点で時間がかかる処理であることを考慮して、第一の医用画像の撮影及び撮影制御装置207による当該医用画像の受信に応じて行われることとし、ボタン1003の押下に応じて入出力制御部308が表示させることとすれば、経時差分処理にかかる時間ユーザを待たせることなく、ユーザの操作に応じて迅速に表示させることが可能となる。当該経時差分処理は、第一の医用画像についての階調処理等が終了したタイミングで開始することとすれば、第一の医用画像の表示遅延を招かない。なお、ボタン1003の押下に応じて画像処理部201が差分処理を開始することとしてもよい。
次に、図11を用いて、経過時間に係るアノテーションの表示フォーマットを設定するための操作入力を受け付けるアノテーション設定画面1101の例を示す。検査制御部307は、当該設定画面1101に対する操作入力に応じて経過時間の表示フォーマットを設定する設定部として機能する。当該設定された表示フォーマットを示す情報は、撮影制御部(処理部)306により前記経過時間を示す情報を合わせて、前記特定の付帯情報として前記医用画像に関連付けられる。関連付け処理は、上述の処理と同様に一方の情報に他方の情報の識別情報を含ませることにより行われる。アノテーション設定画面1101は、X線画像上に配置する文字列アノテーションの候補を事前に登録する画面である。アノテーション設定画面1101は、フォント設定部1102、配列方式設定部1103、登録アノテーション表示部1104、アノテーション追加指示部1105、アノテーション編集指示部1106、登録アノテーション削除指示部1107、アノテーション表示順序繰り上げ指示部1108、アノテーション表示順序繰り下げ指示部1109、アノテーション編集キャンセル指示部1110、アノテーション編集確定指示部1111、アノテーション入力ウインドウ1112、アノテーション文字列編集部1113、経過観察設定部1114、アノテーション入力キャンセル指示部1115、アノテーション入力確定指示部1116により構成される。フォント設定部1102は、アノテーション文字列をX線画像上に配置したときの文字列フォント、及びフォントサイズを設定する領域である。配列方式設定部1103は、アノテーション操作部901の登録文字列アノテーション表示部902へ登録文字列アノテーションボタン903を表示する際の配列数を設定する領域である。ここで、設定された配列方式に従って、アノテーション操作部901表示時の登録文字列アノテーションボタン903の大きさが決定される。登録アノテーション表示部1104は、登録されているアノテーション情報が一覧表示される領域である。登録アノテーション情報毎に、少なくともアノテーション文字列、経過観察設定のON/OFF状態が表示される。アノテーション追加指示部1105は、アノテーション情報の新規追加を指示するボタンである。アノテーション追加指示部1105が押下されると、図11(B)に示すアノテーション入力ウインドウ1112が表示される。アノテーション編集指示部1106は、登録アノテーション情報の編集を指示するボタンである。登録アノテーション表示部1104上のいずれかの登録アノテーション情報が選択されている状態でアノテーション編集指示部1106が押下されると、アノテーション入力ウインドウ1112が表示される。登録アノテーション削除指示部1107は、登録アノテーション情報の削除を指示するボタンである。登録アノテーション表示部1104上のいずれかの登録アノテーション情報が選択されている状態でアノテーション削除指示部1107が押下されると、選択されている登録アノテーション情報がアノテーション情報保存部303から削除される。アノテーション表示順序繰り上げ指示部1108は、登録アノテーション情報の表示順序の繰り上げを指示するボタンである。登録アノテーション表示部1104上のいずれかの登録アノテーション情報が選択されている状態でアノテーション表示順序繰り上げ指示部1108が押下されると、一つ上の登録アノテーション情報と入れ替わって順序が繰り上がる。ただし、先頭の登録アノテーション情報が選択されている場合は繰り上がらない。アノテーション表示順序繰り下げ指示部1109は、登録アノテーション情報の表示順序の繰り下げを指示するボタンである。登録アノテーション表示部1104上のいずれかの登録アノテーション情報が選択されている状態でアノテーション表示順序繰り下げ指示部1109が押下されると、一つ下の登録アノテーション情報と入れ替わって順序が繰り下がる。ただし、最後尾の登録アノテーション情報が選択されている場合は繰り下がらない。アノテーション編集キャンセル指示部1110は、アノテーション設定画面1101における編集内容の破棄を指示するボタンである。アノテーション編集確定指示部1111は、アノテーション設定画面1101における編集内容を確定し、アノテーション情報保存部303への保存を指示するボタンである。アノテーション入力ウインドウ1112は、アノテーション文字列の新規登録、編集を行うウインドウである。アノテーション文字列編集部1113は、アノテーション文字列の入力を行うテキストボックスである。経過観察設定部1114は、アノテーション文字列に対する経過観察設定をON/OFFで切替可能なトグルボタンである。アノテーション入力キャンセル指示部1115は、アノテーション入力ウインドウ1112における編集内容の破棄を指示するボタンである。アノテーション入力確定指示部1116は、アノテーション入力ウインドウ1112における編集内容の確定を指示するボタンである。アノテーション入力確定指示部1116が押下されると、新規追加時は登録アノテーション表示部1204に登録アノテーションが追加される。編集時は対象の登録アノテーションの表示内容が確定後の情報に更新される。以上の構成となるアノテーション設定画面1101が表示される。このように、事前にアノテーション情報を登録可能とすることで、検査実施時に逐一アノテーション文字列を編集して配置する手間が省略可能となる。
次に、図12を用いて、撮影手技情報設定画面1201の例を示す。撮影手技情報設定画面1201は、撮影に関わる条件や処理内容を撮影手技情報としてまとめて事前設定する画面である。撮影手技情報設定画面1201は、プロトコル名設定部1202、シリーズ記述設定部1203、コメント設定部1204、側性マーカー設定部1205、DICOM属性設定部1206、アノテーション設定部1207、撮影手技情報設定キャンセル指示部1208、撮影手技情報設定確定指示部1209により構成される。プロトコル名設定部1202は、撮影手技の名称を設定する領域である。シリーズ記述設定部1203は、撮影手技毎にシリーズ記述を設定する領域である。コメント設定部1204は、撮影手技に対するコメントとして任意の文字列を設定する領域である。側性マーカー設定部1205は、撮影手技に対する側性マーカーの配置を個別に設定する領域である。側性マーカー設定部1205には、少なくともマーカー毎にデフォルトで配置する位置の設定、撮影直後に自動で側性マーカーを配置するか否かのON/OFF設定が含まれる。それ以外にも側性マーカーに関する設定が含まれていて構わない。DICOM属性設定部1206は、撮影手技の階層で決定されるDICOM属性を設定する領域である。DICOM属性設定部1206には、少なくとも検査部位、患者方法、視野位置、側性の設定が含まれる。それ以外にも撮影手技の階層に含まれるにDICOM属性の設定が含まれていて構わない。アノテーション設定部1207は、撮影手技毎のアノテーション文字列配置に関して設定する領域である。アノテーション設定部1207には、少なくとも経過観察設定、経過時間文字列配置時のデフォルト文字列、アノテーション文字列配置時のデフォルトで配置する位置の設定が含まれる。それ以外にもアノテーションに関する設定が含まれていて構わない。このように、撮影手技毎に経過観察設定可能とすることで、撮影時に自動で経過観察アノテーション配置可否を判断可能となる。また、経過観察時のデフォルト文字列を設定可能とすることで、操作者の判断によらずに撮影手技毎で経過観察アノテーションの形式を統一可能となる。撮影手技情報設定キャンセル指示部1208は、撮影手技情報設定画面1201における編集内容の破棄を指示するボタンである。撮影手技情報設定確定指示部1209は、撮影手技情報設定画面1201における編集内容の確定を指示するボタンである。以上の構成となる撮影手技情報設定画面1201が表示される。
以下、図を用いて、本発明によるX線撮影システムのその他の実施形態の構成及び動作について説明する。X線撮影システムの構成及び制御部のハードウェア構成は図1、図3等に示す上述の実施形態と同様である。図13に本実施形態にかかるX線撮影システム201に関する制御部211の詳細な構成について示す。検査情報保存部301から画像出力制御部309までは、図3に示す構成と同様である。経過観察状況判定部1301は、撮影制御部306あるいは検査制御部307から通知される撮影手技情報を用いて、撮影手技毎の経過観察状況を判定する。なお、経過観察状況には、少なくとも「経過観察中」、「経過観察なし」が含まれる。
続いて、図14を用いて本実施形態におけるX線撮影検査の開始から終了までの流れの一例を示す。ステップS1401からステップS1402は、図4に示したステップS401からステップS402と同様である。続いて、ステップS1403において、検査開始時の経過観察判定処理が実施される。検査制御部307は、経過観察状況判定部1301に実施予定検査情報を送信し、経過観察状況判定を指示する。経過観察状況判定部1301は、経過観察状況判定指示を受信すると、実施予定検査情報に含まれる全ての撮影手技情報に対して経過観察状況を判定し、「経過観察中」あるいは「経過観察なし」を設定する(詳細は図17参照)。経過観察状況判定が終了した後、経過観察状況判定部1301は、実施予定検査情報を検査制御部307に送信する。これにより、検査開始前に実施予定の撮影手技が確定した時点で、経過観察状況の設定を更新することが可能となり、撮影時に自動で精度良く経過観察アノテーションの配置を判定可能となる。続くステップS1404からステップS1408は、図4に示したステップS403からステップS407と同様である。続いて、ステップS1409において、検査終了時の経過観察状況判定処理が実施される。検査制御部307は、経過観察状況判定部1301に実施予定検査情報を送信し、経過観察状況判定を指示する。経過観察状況判定部1301は、経過観察状況判定指示を受信すると、実施予定検査情報に含まれる全ての撮影手技情報に対して経過観察状況を判定し、「経過観察中」あるいは「経過観察なし」を設定する(詳細は図19参照)。経過観察状況判定が終了した後、経過観察状況判定部1301は、実施予定検査情報を検査制御部307に送信する。これにより、検査終了時に撮影が完了した状態を用いて経過観察状況の設定を更新することが可能となる。続くステップS1410からステップS1411は、図4に示したステップS408からステップS409と同様である。
以下、本実施形態における画面構成の詳細を示す。
次に、図15を用いて、本実施形態において表示される撮影手技選択画面601の例を示す。本実施形態では、経過観察状況切替部1501が加えて表示される。経過観察状況切替部1501は、実施予定の検査あるいは撮影手技に対して、経過観察の開始・終了の切り替えを指示するトグルボタンである。なお、経過観察状況が「経過観察中」あるいは経過観察開始指示が出ている場合はボタンがON状態となる。経過観察状況が「経過観察なし」あるいは経過観察終了指示が出ている場合はボタンがOFF状態となる。検査情報表示部605あるいは撮影手技ボタン606が選択されると、選択された検査情報表示部605あるいは撮影手技ボタン606の経過観察状況が経過観察指示部に反映される。撮影手技ボタン606が選択された状態で経過観察状況切替部1501を押下すると、選択されている撮影手技の経過観察状況が切り替わる。また、検査情報表示部605が選択された状態で経過観察状況切替部1501を押下すると、選択されている検査情報表示部605に含まれている全ての撮影手技の経過観察状況が切り替わる。以上の構成となる撮影手技選択画面601が表示される。
次に、図16を用いて、本実施形態において表示される撮影画面701の例を示す。本実施形態においては、経過観察状況切替部1601が加えて表示される。経過観察状況切替部1601は、実施中の検査あるいは撮影手技に対して、経過観察の開始・終了の切り替えを指示するトグルボタンである。なお、経過観察状況が「経過観察中」あるいは経過観察開始指示が出ている場合はボタンがON状態となる。経過観察状況が「経過観察なし」あるいは経過観察終了指示が出ている場合はボタンがOFF状態となる。経過観察状況が「経過観察なし」の場合はボタンがOFF状態となる。検査情報表示部708あるいは撮影手技ボタン709が選択されると、選択された検査情報表示部708あるいは撮影手技ボタン709の経過観察状況が経過観察指示部に反映される。撮影手技ボタン709が選択された状態で経過観察状況切替部1601を押下すると、選択されている撮影手技の経過観察状況が切り替わる。また、検査情報表示部708が選択された状態で経過観察状況切替部1601を押下すると、選択されている検査情報表示部708に含まれている全ての撮影手技の経過観察状況が切り替わる。以上の構成となる撮影画面701が表示される。このように、経過観察指示部を設けることで、検査情報作成時に撮影手技を選択した時点から撮影画面で検査を実施している間、操作者が判断したタイミングでいつでも経過観察状況の開始・終了を変更することが可能となる。
次に、図17を用いて、図14のステップS1403において実施される検査開始時の経過観察状況判定処理の流れを示す。まずは、ステップS1701において、実施予定検査情報が取得される。検査開始指示が出ると、検査制御部307は、経過観察状況判定部1301に実施予定検査情報を送信し、経過観察状況判定を指示する。経過観察状況判定部1301は、経過観察状況判定指示を受信すると、実施予定検査情報を取得する。実施予定検査情報が複数存在する場合は、判定対象検査情報として1つずつ順に取得する。続いて、ステップS1702において、実施予定検査情報に含まれる撮影手技情報を取得する。経過観察状況判定部1301は、取得した実施予定検査情報に含まれる撮影手技情報を判定対象撮影手技情報として1つずつ順に取得する。続いて、ステップS1703において、判定対象検査情報に経過観察開始指示が出ているか確認する。経過観察状況判定部1301は、判定対象検査情報の経過観察状況を確認し、判定対象検査情報に経過観察開始指示が出ている場合は、判定対象撮影手技情報の経過観察状況を「経過観察中」と決定する。判定対象検査情報に経過観察開始指示が出ていない場合は、続いてステップS1704にて、判定対象撮影手技情報に経過観察開始指示が出ているか確認する。経過観察状況判定部1301は、判定対象撮影手技情報の経過観察状況を確認し、判定対象撮影手技情報に経過観察開始指示が出ている場合は、判定対象撮影手技情報の経過観察状況を「経過観察中」と決定する。判定対象撮影手技情報に経過観察開始指示が出ていない場合は、続いてステップS1705にて、判定対象撮影手技情報の経過観察設定を確認する。経過観察状況判定部1301は、判定対象撮影手技情報の経過観察設定を確認し、ONである場合は、判定対象撮影手技情報の経過観察状況を「経過観察中」と決定する。OFFである場合は、続いてステップS1706にて、判定対象撮影手技情報の経過観察設定を確認する。経過観察状況判定部1301は、撮影制御部306を介して、検査制御部307へ過去検査情報取得依頼を送信する。検査制御部307は、検査情報保存部301より依頼を受けた患者と同一患者の過去検査情報を取得し、経過観察状況判定部1301へ送信する。経過観察状況判定部1301は、受信した過去検査情報を確認し、過去検査情報が存在しない場合は、判定対象撮影手技情報の経過観察状況を「経過観察なし」と決定する。過去検査情報が存在する場合は、続いてステップS1707において、過去検査情報に判定対象撮影手技情報と同一の撮影手技が存在するか確認する。比較する対象は、撮影手技情報に含まれる撮影部位を示す情報であればいずれでも構わない。経過観察状況判定部1301は、同一撮影手技が存在しない場合は、判定対象撮影手技情報の経過観察状況を「経過観察なし」と決定する。同一撮影手技が存在する場合は、全ての同一撮影手技情報を取得する。続いて、ステップS1708にて直近のX線撮影画像を取得する。経過観察状況判定部1301は、取得した全撮影手技情報に含まれる撮影開始時間を取得し、最も撮影開始時間が配置対象撮影手技情報と近い撮影手技情報を取得する。なお、ここでは撮影開始時間を取得して比較を行っているが、撮影順序が決定できる情報であれば何を使用しても構わない。続いて、ステップS1709において、過去画像の配置済みアノテーション情報を取得する。経過観察状況判定部1301は、S1708にて取得した直近の撮影手技情報に含まれる過去画像情報に登録されている配置済みアノテーション情報を取得する。続いて、ステップS1710において、経過観察状況判定部1301は、配置済みアノテーション情報に含まれる全てのアノテーション情報を取得し、経過観察設定がONである経過観察アノテーションが存在するか確認する。経過観察アノテーションが存在しない場合は、判定対象撮影手技情報の経過観察状況を「経過観察なし」と決定する。経過観察アノテーションが存在する場合は、続いてステップS1711において、直近の過去画像の撮影時刻から規定時間が経過していないか確認する。ここで示す規定時間は、X線撮影装置内で任意に設定可能である。経過観察状況判定部1301は、直近の過去画像情報に含まれる撮影開始時間と現在時刻を比較する。規定時間経過している場合は、判定対象撮影手技情報の経過観察状況を「経過観察なし」と決定する。規定時間経過していない場合は、判定対象撮影手技情報の経過観察状況を「経過観察中」と決定する。続いて、判定対象撮影手技情報に経過観察状況の判定結果を設定する。経過観察状況判定部1301は、経過観察状況が「経過観察中」である場合は、ステップS1712にて判定対象撮影手技情報の経過観察状況を「経過観察中」に設定する。経過観察状況が「経過観察なし」である場合は、ステップS1713にて判定対象撮影手技情報の経過観察状況を「経過観察なし」に設定する。続いて、ステップS1714において、経過観察状況判定部1301は、判定対象撮影手技情報の経過観察状況判定状態を「判定済み」に設定する。ここまで、1つの判定対象撮影手技情報への経過観察状況判定処理が完了する。続いて、ステップS1715において、経過観察状況判定部1301は、同一検査情報内に経過観察状況判定状態が「未終了」である撮影手技情報が存在するか確認する。存在する場合は、ステップS1702へ遷移し、同様の判定処理を繰り返す。存在しない場合は、同一の検査情報に含まれる全ての撮影手技情報に対して判定処理が完了したと判断し、ステップS1716に遷移する。続いて、ステップS1716において、経過観察状況判定部1301は、実施予定検査情報に同一検査情報内に経過観察状況判定状態が「未終了」である撮影手技情報が存在する検査情報が存在するか確認する。存在する場合は、ステップS1701へ遷移し、検査情報に含まれる撮影手技情報に対して、同様の判定処理を繰り返す。存在しない場合は、実施予定検査情報に含まれる全ての撮影手技情報に対して判定処理が完了したと判断し、検査開始時の経過観察状況判定処理を終了する。
次に、図18を用いて、本実施形態における経過観察アノテーション配置処理の流れを示す。ステップS1801からステップS1806までの流れは、図8におけるステップS801からステップS806と同様である。続いて、ステップS1807において、配置対象X線撮影画像を含む撮影手技情報の経過観察状況を確認する。判定部305は、撮影手技情報に含まれる経過観察状況が「経過観察中」であるか確認する。判定部305は、経過観察状況が「経過観察なし」である場合は、「経過観察アノテーション配置必要なし」と決定する。また、経過観察状況が「経過観察中」である場合は、「経過観察アノテーションの配置必要あり」と決定する。判定部305は、経過観察アノテーション配置可否を判定後、撮影制御部306へ経過観察アノテーション配置情報を送信する。以上の方法により、撮影手技毎に設定されている経過観察状況によって自動で配置可否を決定可能となる。続いて、ステップS1808において、経過時間の計算を行う。撮影制御部306は、時間取得部304へ配置対象X線撮影画像情報と直近の過去画像情報を送信し、経過時間計測を指示する。時間取得部304は、経過時間計測指示を受信すると、まず経過時間計測対象時刻を決定する。そして、経過時間計測対象時刻から配置対象のX線撮影画像の撮影開始時刻までの経過時間を算出する。時間取得部304は、経過時間計測後、撮影制御部306へ経過時間計測結果を通知する。続いて、ステップS1809において、配置済みアノテーション情報に経過観察アノテーションが存在するか否か判断する。判定部305は、配置済みアノテーション情報に含まれる全てのアノテーション情報を取得し、経過観察設定がONである経過観察アノテーションが存在するか確認する。判定部305は、経過観察アノテーションが存在する場合は、続いてステップS1810において、過去画像に含まれる経過観察アノテーションの経過観察アノテーションを取得する。経過観察アノテーションが存在しない場合は、続いてステップS1811において、配置対象撮影手技情報に経過時間文字列設定として設定されている経過観察アノテーションを取得する。このように、過去に経過観察アノテーションを配置済みの場合は経過観察アノテーションを踏襲し、配置がなかった場合は、撮影手技情報に設定されている経過観察アノテーションを使用することで、操作者の感覚によらずに撮影手技毎の経過観察アノテーションの形式を容易に統一することが可能となる。その後のステップS1812からステップS1814までの流れは、図8におけるステップS810からステップS812と同様である。
次に、図19を用いて、図14のステップS1409において実施される検査終了時の経過観察状況判定処理の流れを示す。ステップS1901からステップS1904までの流れは、図17に示すステップS1701からステップS1704までの流れと同様である。ステップS1904において、判定対象撮影手技情報に経過観察開始指示が出ていない場合は、続いてステップS1905において、経過観察状況判定部1301は、配置対象X線撮影画像情報に登録されている配置済みアノテーション情報を取得する。続いて、ステップS1906において、経過観察状況判定部1301は、配置済みアノテーション情報に含まれる全てのアノテーション情報を取得し、経過観察設定がONである経過観察アノテーションが存在するか確認する。経過観察アノテーションが存在しない場合は、判定対象撮影手技情報の経過観察状況を「経過観察なし」と決定する。経過観察アノテーションが存在する場合は、判定対象撮影手技情報の経過観察状況を「経過観察中」と決定する。続いて、判定対象撮影手技情報に経過観察状況の判定結果を設定する。経過観察状況判定部1301は、経過観察状況が「経過観察中」である場合は、ステップS1907にて判定対象撮影手技情報の経過観察状況を「経過観察中」に設定する。経過観察状況が「経過観察なし」である場合は、ステップS1908にて判定対象撮影手技情報の経過観察状況を「経過観察なし」に設定する。続く、ステップS1909からステップS1911までの流れは、図17に示すステップS1714からステップS1716までの流れと同様である。
その他の実施例では、経過観察状況を示す情報である「経過観察中」について、ある経過観察について最初の撮影を「経過観察開始」あるいは「経過観察撮影のうち初回の撮影」、最後の撮影を「経過観察終了」あるいは「経過観察撮影のうち最後の撮影」であることを示すフラグ情報を付することとする。この場合、経過観察状況を示す情報を整数型の値として、「経過観察なし」を0、「初回の撮影」を1、「経過観察中」を2、「最後の撮影」を9とする。かかる値を状況に応じて変更する。当該値によって、経過観察状況の管理が実現される。
経過観察状況を示す情報は、操作入力により医用画像あるいは撮影情報に関連づけることとしてもよい。例えば、経過観察状況を示す値それぞれに対応するボタン、アイコン、あるいはアイテムを撮影画面701に表示させ、当該ボタン等が選択されることに応じて各医用画像に経過観察を示す情報が関連付けられる。
なおここで、経過観察について「初回の撮影」に対応するボタンが押下されることに応じて経過観察IDをユーザが入力することとしてもよい。ユーザにより入力された値は、医用画像処理装置により当該医用画像に対応する経過観察IDとして取得され、画像と関連付けられメモリに記憶される。
実施形態の1つでは、撮影画面701に表示されるボタン、アイコン、あるいはアイテムのうち、「経過観察なし」に対応するボタン等が押下されることに応じて、判定部105は当該撮影画面701に表示されている医用画像について経過観察ではないと判定し、「経過観察なし」以外に対応するボタン等が押下されることに応じて判定部105は当該撮影画面701に表示されている医用画像について、経過観察であると判定する。
それぞれ別の目的を有する複数の経過観察が行われる場合には、当該被検者についての経過観察IDが複数存在することになる。この場合に、新たに経過観察のための撮影が行われた場合、いずれの経過観察IDを付与すべきか、選択する必要がある。実施形態の1つで、「経過観察中」を示すボタン等の押下に応じて、複数の経過観察IDを操作入力により選択可能に表示させ、操作入力により選択された1の経過観察IDを、当該医用画像の経過観察IDとすることができる。別の実施形態の1つではこれに加えて、或いはこれに代えて、撮影部位の一致性により経過観察IDを選択することが考えられる。経過観察IDが1の経過観察は胸部の肺野を、経過観察IDが2の経過観察は四肢の1つを、それぞれ撮影対象としている場合には、医用画像の撮影部位に基づいて経過観察IDを特定し、いずれの経過観察に関する撮影かを判定する。
「最後の撮影」に対応するボタン等が選択された場合に、医用画像処理装置101は当該最後の撮影であることを示す情報を、当該医用画像とともに画像サーバ104に送信することとしてもよい。当該情報を受けた画像サーバ104側の画像を閲覧する画像診断医に対して経過観察撮影の終了を通知できるとともに、経過観察という工程が終了したことがトリガされるため、医療プロセスの管理を実現することができる。
以上、上述の実施形態によれば、経過観察のためにX線撮影を実施した際に経過観察アノテーションの配置可否を判定し、配置が必要な場合は経過時間を計算して自動で経過観察アノテーションを配置することにより、経過観察アノテーション配置に関わる手間を省略することができる。また、経過観察アノテーション作成に関わる人為的ミスを減らすことができる。特に経過観察の場合は、ある部位に対して手術などの治療を施した場合、時間経過に伴う回復状況の変化を随時確認することが望まれる。この場合、ある時点のX線画像を基準として、一定時間の経過と共に随時同一部位のX線撮影を行う。そして、各時点のX線画像を比較することで回復状況を確認する。その際、比較し易くするために、X線画像で撮影する領域をできる限り同じにして撮影される。よって、一見しただけでは、各X線画像における基準点からの経過時間が分かりにくいことがあった。よって、アノテーションが配置されていると、X線画像は経過観察をよりし易くできるという意義がある。しかしながら手動で「術後1週間」、「4週間経過」といった経過時間情報を文字列データとしてX線画像に配置すると、操作者が撮影の度に経過時間を示す文字列データの配置が必要であるか否か判断する必要があった。また、経過時間を示す文字列データの配置が必要な場合、基準となるX線画像を検索して撮影したX線画像の経過時間を計算した後、文字列データの経過時間部分を編集してから配置するとすれば、よって、文字列データの配置までに手間が非常にかかる。これを、被検者の撮影に関する情報等を利用して少なくとも一部自動化し、ユーザの手間を減らしつつ経過観察をしやすくすることができる。
なお、経過観察のための撮影として、例えば手術日等の基準日から所定日後(例えば5日後)に、異なる方向或いは姿勢で10回のX線撮影を含む1つの検査を行う場合を考える。この場合には、判定部105は当該10回のX線撮影それぞれで得られる、10枚のX線画像のそれぞれについて、経過時間を示す情報の関連付けをすると判定する。そして、時間取得部106は、当該基準日からの経過時間を示す「術後5日」等の文字情報を取得する。処理部107は当該10枚のX線画像のそれぞれについて、当該経過時間を示す情報を関連付ける。例えば表示制御部308は、10枚のX線画像のそれぞれを表示部109に表示させるとともに、当該表示されるX線画像のそれぞれの上に当該経過時間を示す情報を重畳表示させる。かかる1検査において、10枚のX線画像について経過時間を示す情報を付与する作業が自動化され、ユーザの手間を大きく削減することができる。
本発明の実施形態には、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行することによっても実現可能である。また、そのプログラムをコンピュータ可読な記録媒体に記録して提供してもよい。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
上述の実施形態を適宜組み合わせた形態についても、本発明の実施形態に含まれる。
上述の実施形態は医用情報処理システムとしてX線撮影システムを例に挙げたが、X線撮影に限らずMRIやPET、SPECT、光音響断層撮影装置等の医用撮影装置に適用してもよい。