JP2016086550A - 電動車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄電装置を温度調整した後に充電を行う場合でも、正確な充電の完了予定タイミングをユーザに通知する。
【解決手段】ECUは、メインバッテリの温度を調整する充電前冷却が完了する前に算出した完了予定タイミングAを液晶モニタに表示しユーザに通知するとともに、空調装置および冷却ファンを駆動し充電前冷却が完了した後においても、実際に充電前冷却に要した時間を反映した完了予定タイミングBを算出して、携帯端末を介してユーザに再通知する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動車両の制御装置に関し、より特定的には、車載の蓄電装置の温度を調整した後に蓄電装置を外部からの電力を用いて充電する、電動車両の制御装置に関する。
近年、車載の蓄電装置の電力を用いてモータを駆動することにより走行可能なハイブリッド車および電気自動車などの電動車両が実用化されている。このような電動車両においては、外部からの電力を用いて蓄電装置を満充電状態まで充電することが可能に構成されているものがある。
従来から、充電時間を電動車両のユーザに通知するための構成が提案されている。たとえば、特開2011−229324号公報(特許文献1)には、蓄電装置の蓄電量(以下、SOC(State of Charge)とも称する)を用いて算出した充電時間をユーザに通知する充電装置が開示されている。
また、電動車両に用いられる蓄電装置は、極度の高温状態または低温状態で放置されると劣化が進行する虞がある。このため、従来から、充電に適した温度に蓄電装置の温度を調整した後に充電を行う構成が提案されている。たとえば、特開2011−182585号公報(特許文献2)には、充電のための前準備として、冷却手段または加熱手段を作動させて蓄電装置の温度を調整する電動車両が開示されている。
特開2011−229324号公報 特開2011−182585号公報
蓄電装置の温度を調整した後に充電を行う構成において、蓄電装置の充電が完了するタイミング(以下、完了予定タイミングとも称する)をユーザに通知する場合、予め決められた温度調整に要する予定時間を用いて完了予定タイミングを算出する手法が考えられる。
しかし、実際に温度調整に要する時間は、温度調整期間中の外気温や車内の温度、温度調整開始時の蓄電装置の温度などによって変動することがあるため、温度調整前から正確な完了予定タイミングを算出することは困難である。したがって、蓄電装置を温度調整した後に充電を行う場合、正確な完了予定タイミングを温度調整前からユーザに通知することができないという問題があった。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、蓄電装置を温度調整した後に充電を行う場合でも正確な充電の完了予定タイミングをユーザに通知可能にすることである。
本発明に係る電動車両の制御装置は、車載の蓄電装置の温度を調整した後に蓄電装置を外部からの電力を用いて充電する。制御装置は、第1算出部と、第1通知部と、第2算出部と、第2通知部とを備える。第1算出部は、蓄電装置の温度を調整する前に、温度調整に要する予定時間を用いて蓄電装置の充電が完了するタイミングを算出する。第1通知部は、第1算出部によって算出されたタイミングをユーザに通知する。第2算出部は、蓄電装置の温度を調整した後に、蓄電装置の充電が完了するタイミングを算出する。第2通知部は、第2算出部によって算出されたタイミングをユーザに通知可能である。
上記の電動車両の制御装置によれば、蓄電装置の温度を調整する前に算出した充電が完了するタイミングをユーザに通知するとともに、蓄電装置の温度を調整した後においても再度算出したタイミングをユーザに再通知することが可能である。さらに、蓄電装置の温度を調整した後に再通知されたタイミングは、実際に温度調整に要した時間を反映したタイミングであるため、蓄電装置の温度を調整する前に温度調整に要する予定時間を用いて算出したタイミングよりも正確である。これにより、蓄電装置を温度調整した後に充電を行う場合でも正確な充電の完了予定タイミングをユーザに通知可能にすることができる。
本実施の形態に係る電動車両の全体構成を概略的に示すブロック図である。 イグニッションスイッチがOFFになったときから本格充電が完了するまでにおけるメインバッテリのSOCおよび電池温度の変化の一例を示すタイミングチャートである。 ECUの機能ブロック構成を説明するための図である。 ECUが実行する第1算出制御および第1通知制御を説明するためのフローチャートである。 ECUが実行する充電前冷却制御、第2算出制御、および第2通知制御を説明するためのフローチャートである。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、参照する図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付してその説明は繰り返さない。
本実施の形態においては、電動車両の1つの例示的形態として、蓄電装置を外部からの電力を用いて充電することが可能に構成されたハイブリッド車であるプラグインハイブリッド車について説明する。なお、以下では、蓄電装置を外部からの電力を用いて充電することを外部充電とも称し、外部充電のうち、満充電状態になるまで蓄電装置を充電することを本格充電とも称する。また、本発明が適用可能な電動車両は、プラグインハイブリッド車に限定されるものではなく、外部充電が可能に構成されていればエンジンを搭載しない電気自動車であってもよい。
[電動車両1の基本構成]
図1は、本実施の形態に係る電動車両1の全体構成を概略的に示すブロック図である。図1を参照して、電動車両1は、メインバッテリ150と、システムメインリレー(以下、SMR(System Main Relay)とも称する)110と、空調装置120と、PCU(Power Control Unit)200と、第1モータジェネレータ(以下、第1MGとも称する)10と、第2モータジェネレータ(以下、第2MGとも称する)20と、動力分割機構30と、エンジン100と、駆動輪350と、ECU(Electronic Control Unit)300とを備える。メインバッテリ150は「蓄電装置」の一実施例に対応し、ECU300は「制御装置」の一実施例に対応する。
メインバッテリ150は、充放電が可能に構成された直流電源であり、たとえば、リチウムイオン電池もしくはニッケル水素電池などの二次電池、または電気二重層キャパシタなどの蓄電素子を含んで構成される。本実施の形態に係るメインバッテリ150は、リチウムイオン電池が採用される。メインバッテリ150の電圧は、たとえば200V程度である。メインバッテリ150は、電動車両1の運転時に駆動力を発生させるための電力をPCU200に供給する一方で、電動車両1の回生制動時に第1MG10または第2MG20で発電された電力を用いて充電される。
メインバッテリ150には、監視ユニット152が設けられている。監視ユニット152は、メインバッテリ150の温度(以下、電池温度TBとも称する)、電圧VB、および電流IBの各々を検出し、その検出結果を示す信号をECU300に出力する。ECU300は、電池温度TBに基づいて、メインバッテリ150の温度調整が必要か否かを判定する。ECU300は、電圧VBおよび電流IBに基づいて、メインバッテリ150のSOCを算出する。SOCは、メインバッテリ150の満充電状態に対する現在の残容量の百分率で示される。
SMR110は、ECU300からの制御信号SE1に応じて、閉成または開放される。SMR110が閉成された場合には、メインバッテリ150と電力線PL,NLとが電気的に連結され、メインバッテリ150からの電力が電力線PL,NLに供給可能となる。SMR110が開放された場合には、メインバッテリ150と電力線PL,NLとが電気的に分離され、メインバッテリ150からの電力が電力線PL,NLに供給不可能となる。
電力線PL,NLには、空調装置120およびPCU200が電気的に接続されている。空調装置120は、ECU300からの制御信号ACに基づいて、電動車両1の車内を空調する。たとえば、空調装置120は、冷房の要求を示す制御信号ACをECU300から受けた場合に車内を冷房し、暖房の要求を示す制御信号ACをECU300から受けた場合に車内を暖房する。
PCU200は、メインバッテリ150から供給された直流電力を交流電力に変換して、第1MG10および第2MG20に供給する。その一方で、PCU200は、第1MG10または第2MG20で発電された交流電力を直流電力に変換して、メインバッテリ150に供給する。
エンジン100は、たとえば、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンなどの内燃機関である。第1MG10および第2MG20は、たとえば、永久磁石がロータに埋設された三相交流回転電機である。動力分割機構30は、たとえば、遊星歯車機構であり、エンジン100が発生させた動力を、駆動輪350に伝達する動力と、第1MG10に伝達する動力とに分割する。
第1MG10は、動力分割機構30を介してエンジン100のクランク軸に連結される。第1MG10は、エンジン100を始動する際に、メインバッテリ150の電力を用いてエンジン100のクランク軸を回転させる。また、第1MG10は、エンジン100の動力を用いて発電することも可能である。第1MG10で発電された交流電力は、PCU200により直流電力に変換されてメインバッテリ150に供給される。なお、第1MG10で発電された交流電力は、第2MG20に供給される場合もある。
第2MG20は、メインバッテリ150の電力および第1MG10で発電された電力の少なくとも一方を用いて駆動軸を回転させる。また、第2MG20は、回生制動によって発電することも可能である。第2MG20で発電された交流電力は、PCU200により直流電力に変換されてメインバッテリ150に供給される。
ECU300は、いずれも図示を省略するが、CPU(Central Processing Unit)と、メモリと、バッファとを含む。ECU300は、メモリに記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、各センサからの信号を用いた演算処理を実行し、演算処理結果に応じた制御信号を出力する。なお、ECU300の一部あるいは全部は、電子回路などのハードウェアにより演算処理を実行するように構成されてもよい。
[補機系の構成]
電動車両1は、補機系の構成として、冷却ファン162と、吸気温度センサ164と、補機バッテリ170と、DC/DCコンバータ180と、送受信部190と、液晶モニタ600とをさらに備える。
冷却ファン162は、ECU300からの制御信号FANに基づいて、駆動または停止する。電動車両1には、車内の空気をメインバッテリ150へと導くための吸気通路(図示は省略)が設けられており、冷却ファン162が駆動すると、吸気通路に車内の空気が吸入される。吸気温度センサ164は、吸気通路に設けられ、吸気通路内の吸気温度TCを検出し、その検出結果を示す信号をECU300に出力する。
補機バッテリ170は、冷却ファン162などの補機系に電力を供給するための電源であり、たとえば、鉛蓄電池を含んで構成される。補機系の電圧は、メインバッテリ150の電圧(200V)よりも低く、たとえば12V程度である。
補機バッテリ170には、補機バッテリ170の電圧および電流を検出するセンサ(図示は省略)が設けられている。ECU300は、センサからの検出信号に基づいて、補機バッテリ170の充放電を制御する。たとえば、ECU300は、補機バッテリ170からの放電電流が所定の電流値を上回った場合、あるいは補機バッテリ170の電圧が所定の電圧値を下回った場合に、DC/DCコンバータ180を用いて、メインバッテリ150からの電力を冷却ファン162へと供給するとともに、補機バッテリ170を充電する。
送受信部190は、高周波信号を発生させる高周波回路およびアンテナなどによって構成され、電動車両1のユーザが所有するスマートフォンなどの携帯端末700との間で信号を送受信する。たとえば、送受信部190は、ECU300からの信号TRに基づいて、本格充電の完了予定タイミングを特定可能な情報を携帯端末700に送信する。また、送受信部190は、携帯端末700から本格充電の開始時刻や終了時刻の設定を要求する信号を受信して、信号REとしてECU300に出力する。
液晶モニタ600は、ECU300からの制御信号DISに基づいて、画面上に所定の画像を表示する。
[外部充電のための構成]
電動車両1は、外部充電のための構成として、インレット250と、充電器260と、充電リレー(以下、CHR(Charge Relay)とも称する)280とを備える。
外部電源500からの電力は、充電ケーブル400を介して電動車両1の充電器260に供給される。外部電源500は、典型的には商用交流電源を含んで構成される。充電ケーブル400は、プラグ410と、コネクタ420と、電線430とを含む。プラグ410は、電動車両1のインレット250に接続可能に構成される。コネクタ420は、外部電源500のコンセント510に接続可能に構成される。電線430は、プラグ410とコネクタ420とを電気的に接続する。
充電器260は、外部電源500からの交流電力を直流電力に変換して、CHR280を介してメインバッテリ150に供給する。
CHR280は、ECU300からの制御信号SE2に基づいて、閉成または開放される。CHR280が閉成された場合には、メインバッテリ150と充電器260とが機械的に連結され、充電器260からの電力がメインバッテリ150に供給可能となる。CHR280が開放された場合には、メインバッテリ150と充電器260とが機械的に分離され、充電器260からの電力がメインバッテリ150に供給不可能となる。
ユーザは、充電ケーブル400側のプラグ410を電動車両1側のインレット250に接続することにより、電動車両1と外部電源500とを接続(以下、外部電源接続とも称する)できる。これにより、外部電源500から供給される電力を用いてメインバッテリ150が充電される。
[充電前冷却]
ユーザが外出先から帰宅した際に、運転によってメインバッテリ150が高温になっている場合がある。このまま本格充電を実行すると、充電に伴う発熱によってメインバッテリ150が高温状態で長時間放置されることになり、メインバッテリ150の劣化が進行する虞がある。このため、本格充電を行う前には、充電に適した温度にメインバッテリ150の温度を調整する必要がある。
そこで、電動車両1においては、本格充電を行う前に空調装置120および冷却ファン162を駆動することにより、メインバッテリ150を冷却(以下、充電前冷却とも称する)する制御が行われる。このような充電前冷却は、ECU300の充電前冷却制御によって行われる。
充電前冷却制御が行われると、CHR280およびSMR110の双方が閉成するとともに充電器260が駆動する。さらに、外部電源500またはメインバッテリ150からの電力が空調装置120に供給されるとともに、DC/DCコンバータ180が駆動することによって外部電源500またはメインバッテリ150からの電力が冷却ファン162に供給される。これにより、空調装置120および冷却ファン162が駆動され、空調装置120による車内冷房と、冷却ファン162による吸気通路への空気吸入とにより、高温状態のメインバッテリ150が冷却される。
[充電前冷却前の完了予定タイミングの算出および通知]
電動車両1においては、各種システムを起動または停止させるイグニッションスイッチ(図示は省略)がOFFの状態で外部電源接続されていると充電前冷却が行われる。充電前冷却によりメインバッテリ150が温度調整されると、本格充電が開始する。
ここで、イグニッションスイッチがOFFになったときには、車内に設けられた液晶モニタ600を介して、予測された本格充電の完了予定タイミングAがユーザに通知される。すなわち、電動車両1においては、充電前冷却が行われる前に完了予定タイミングAが算出されてユーザに通知される。このような完了予定タイミングAの算出は、ECU300の第1算出制御によって行われ、算出された完了予定タイミングAの通知は、ECU300の第1通知制御によって行われる。
図2を参照しながら、第1算出制御および第1通知制御について、より具体的に説明する。図2(a)は、イグニッションスイッチがOFFになったときから本格充電が完了するまでにおけるメインバッテリのSOCの変化の一例を示すタイミングチャートであり、図2(b)は、イグニッションスイッチがOFFになったときから本格充電が完了するまでにおけるメインバッテリの電池温度の変化の一例を示すタイミングチャートである。なお、図2(a)中の破線はイグニッションスイッチがOFFになった時刻t0で予測されたSOCの変化を示し、実線は実際に推移したSOCの変化を示す。なお、時刻t0から時刻t4までの期間は、実線および破線が重なっている。
まず、イグニッションスイッチがOFFになった時刻t0においては、メインバッテリ150の初期状態におけるSOC(以下、初期SOC1とも称する)が算出される。
次に、時刻t0で算出された初期SOC1とメインバッテリ150の満充電状態におけるSOC(以下、満充電SOC0とも称する)との差分が算出され、算出された差分と所定値の充電電力とに基づいて本格充電に要する予定時間aが算出される。
さらに、時刻t0に、予め決められた充電前冷却に要する予定時間(たとえば、30分間、以下、冷却予定時間とも称する)と本格充電に要する予定時間aとが加算され、完了予定タイミングAが算出される。
つまり、充電前冷却前の時刻t0においては、破線で示すように、冷却予定時間が時刻t1から時刻t5までの期間になると予測され、その後、本格充電に要する予定時間aが時刻t5から時刻t7までの期間になると予測される。その結果、本格充電の完了予定タイミングは、時刻t7(完了予定タイミングA)になると予測される。
このように、充電前冷却前の時刻t0においては、第1算出制御によって、完了予定タイミングAが算出される。さらに、算出された完了予定タイミングAの情報は、信号DISに含まれて送受信部190から液晶モニタ600に送信される。これにより、液晶モニタ600に完了予定タイミングAが表示されて、ユーザに通知される。
しかし、充電前冷却に要する時間は、充電前冷却中の外気温や車内の温度、時刻t0での電池温度TB1に依存するため、実際には前もって正確に予測することは難しい。たとえば、外気温や車内の温度が高いときや電池温度TB1が高いときには、メインバッテリ150の温度が下がりにくいため、充電前冷却に要する時間が長くなる。一方、外気温や車内の温度が低いときや電池温度TB1が低いときには、メインバッテリ150の温度が下がり易いため、充電前冷却に要する時間が短くなる。このため、実際に充電前冷却に要する時間は、完了予定タイミングAを算出したときに用いた冷却予定時間から変動することがある。
さらに、充電前冷却中においては、電池温度TBに応じて空調装置120の風量が強められたり弱められたりする。空調装置120の風量が強められると、外部電源500に加えてメインバッテリ150からも空調装置120および冷却ファン162に電力が供給されるため、メインバッテリ150のSOCは減少する。一方、空調装置120の風量が弱められると、外部電源500から供給された電力のうちの余剰分がメインバッテリ150に供給されるため、メインバッテリ150のSOCは増加する。このように、本格充電の開始時におけるメインバッテリ150のSOCは、完了予定タイミングAを算出したときに用いた初期SOC1から変動することがある。
したがって、第1算出制御によって算出されて第1通知制御によってユーザに通知された完了予定タイミングAは、実際に充電が完了するタイミング(以下、完了実タイミングとも称する)と異なる場合がある。
ここで、図2を参照しながら、完了予定タイミングAと完了実タイミングとが異なる場合について説明する。
実線で示すように、時刻t0で完了予定タイミングAが通知された後、所定の待機時間(たとえば、5分間)が経過した時刻t1においては、充電前冷却制御によって充電前冷却が開始され、空調装置120および冷却ファン162が駆動する。これにより、電池温度TBは下がり始める。空調装置120および冷却ファン162の駆動初期時は、空調装置120の風量が設定量まで上がりきっていないため、消費電力も小さくなる。このため、外部電源500からの電力のみで補うことができ、さらに外部電源500から供給された電力のうちの余剰分はメインバッテリ150に供給され、メインバッテリ150のSOCは増加する。
時刻t2においては、電池温度TBをさらに下げるため、空調装置120の風量が強められる。これにより、電池温度TBは一気に下がり始める。一方、外部電源500からの電力のみでは空調装置120および冷却ファン162の消費電力を補うことができないため、メインバッテリ150からも空調装置120および冷却ファン162に電力が供給される。このため、メインバッテリ150のSOCは減少する。
時刻t3においては、電池温度TBが高温状態からある程度下がっているため、一旦、空調装置120の風量が弱められる。これにより、電池温度TBの下がり具合は穏やかになる。一方、空調装置120の風量が弱められることで消費電力も小さくなるため、外部電源500からの電力のみで補うことができる。このため、外部電源500から供給された電力のうちの余剰分はメインバッテリ150に供給され、メインバッテリ150のSOCは増加する。
時刻t4においては、電池温度TBが判定温度TB0以下にまで下がるため、予定していた時刻t5よりも早くに充電前冷却が完了する。なお、充電前冷却期間中のSOCの変動によって、時刻t4におけるメインバッテリ150のSOC(SOC2)は、初期SOC1よりも高い。
時刻t4で充電前冷却が完了すると、その後すぐに本格充電が開始する。本格充電が開始するときのSOCが高いほど満充電SOC0との差分が小さくなるため、本格充電に要する時間は短くなる。このため、予定していた時刻t7よりも早い時刻t6で満充電SOC0に到達し、本格充電が完了する。
このように、充電前冷却は、第1算出制御によって時刻t5までかかると予測されたのに対して、実際には、それよりも短い時刻t4で完了する。このため、本格充電は、予測された時刻t5よりも早い時刻t4から開始される。
また、本格充電は、第1算出制御によってSOC1の状態から開始されると予測されたのに対して、実際には、それよりも高いSOC2の状態から開始される。このため、本格充電に要する時間は、予測された予定時間aよりも長くなる。
その結果、本格充電は、予測された完了予定タイミングAである時刻t7よりも早い時刻t6(完了実タイミング)で完了する。ユーザには、第1通知制御によって完了予定タイミングAである時刻t7を通知しているため、通知した完了予定タイミングAと完了実タイミングとが異なる事態が生じてしまう。この場合、すでに本格充電が完了しているにも関わらず、無駄な時間をユーザに待たせてしまうことになる。しかも、ユーザが待っている間は、満充電状態でメインバッテリ150が放置されるため、メインバッテリ150の劣化を進行させてしまうことにもなる。
[充電前冷却後の完了予定タイミングの算出および通知]
上述した問題に鑑み、本実施の形態における電動車両1においては、充電前冷却が完了した後に、本格充電の完了予定タイミングBが再度算出されて、ユーザが所有する携帯端末700を介して通知される。このような完了予定タイミングBの算出はECU300の第2算出制御によって行われ、算出された完了予定タイミングBの通知は、ECU300の第2通知制御によって行われる。
図2を参照しながら、第2算出制御および第2通知制御について、より具体的に説明する。
実線で示すように、時刻t4で充電前冷却が完了すると、メインバッテリ150のSOC(SOC2)が算出される。また同時に、メインバッテリ150の電池温度TB2(図2の例ではTB0と同じ温度)が検出される。検出された電池温度TB2から充電電力が算出される。たとえば、電池温度TB2が判定温度TB0よりも低いときには電池温度をある程度まで高めることができるため充電電力を高くし、電池温度TB2が判定温度TB0よりも高いときには電池温度を高めることができないため充電電力を低くする。次に、検出されたSOC2と満充電SOC0との差分が算出され、算出された差分と充電電力とに基づいて本格充電に要する予定時間bが算出される。この予定時間bは、充電前冷却前に算出された本格充電に要する予定時間aよりも正確な値となる。
さらに、時刻t4に、本格充電に要する予定時間bが加算され、完了予定タイミングBが算出される。
つまり、時刻t4においては、すでに充電前冷却が完了しているため、実際に充電前冷却に要した時間を反映した上で、完了予定タイミングBが算出される。
このように、実際に充電前冷却が完了した時刻t4において、第2算出制御によって完了予定タイミングBが算出される。さらに、算出された完了予定タイミングBの情報は、送受信部190からユーザが所有する携帯端末700に送信される。これにより、携帯端末700の液晶モニタ(図示は省略)に完了予定タイミングBが表示されて、ユーザに通知される。このようにして、実際に充電前冷却が完了した時刻t4において、第2通知制御によって充電前冷却後に予測された完了予定タイミングBがユーザに通知される。
なお、完了予定タイミングBは、携帯端末700に限らず、ユーザの住居や職場といった本格充電が完了するまでの間にユーザが滞在する場所に設置されたパソコンなどの情報端末に通知されてもよい。
このように、本実施の形態においては、充電前冷却前に算出された完了予定タイミングAがユーザに通知されるとともに、充電前冷却後においても再度算出された完了予定タイミングBがユーザに再通知される。さらに、充電前冷却後に再通知された完了予定タイミングBは、実際に充電前冷却に要した時間が反映されたタイミングであるため、予測された冷却予定時間を用いて算出された完了予定タイミングAよりも正確である。これにより、メインバッテリ150を充電前冷却する場合でも正確な完了予定タイミングBをユーザに通知することができる。
また、充電前冷却後に、正確な完了予定タイミングBがユーザに再通知されるため、通知された完了予定タイミングBと完了実タイミングとが異なる事態が生じにくくなり、すでに本格充電が完了しているにも関わらず、無駄な時間をユーザに待たせてしまうといった事態を回避することができる。また、ユーザが待つ時間を無駄に長引かせることもないため、満充電状態でメインバッテリ150が放置されにくく、メインバッテリ150の劣化を進行させてしまう事態も生じにくい。
[ECUの機能ブロック構成]
次に、図3を参照しながら、ECU300の機能ブロック構成について説明する。図3は、ECU300の機能ブロック構成を説明するための図である。なお、図3に示すECU300の各種機能は一部であり、ECU300は、その他の機能も有する。
ECU300は、TB検出部301、SOC算出部302、充電前冷却部303、第1算出部304、第1通知部305、第2算出部306、および第2通知部の各種機能を有する。
TB検出部301は、監視ユニット152からの信号に基づいて、メインバッテリ150の電池温度TBを検出する。SOC算出部302は、監視ユニット152からの信号に基づいてメインバッテリ150の電圧VBおよび電流IBを検出するとともに、検出された電圧VBおよび電流IBからメインバッテリ150のSOCを算出する。
充電前冷却部303は、充電前冷却制御を行うための領域である。充電前冷却部303は、TB検出部301によって検出された電池温度TBに基づいて、信号ACにより空調装置120を駆動または停止するとともに、信号FANにより冷却ファン162を駆動または停止する。
第1算出部304は、第1算出制御を行うための領域であり、「第1算出部」の一実施例に対応する。第1算出部304は、SOC算出部302によって算出された初期SOC1と予め決められた冷却予定時間(30分間)とに基づいて、充電前冷却前に予測される本格充電の完了予定タイミングAを算出する。
第1通知部305は、第1通知制御を行うための領域であり、「第1通知部」の一実施例に対応する。第1通知部305は、第1算出部304によって算出された完了予定タイミングAの情報を信号DISに含ませて液晶モニタ600に送信する。これにより、液晶モニタ600に完了予定タイミングAが表示されて、ユーザに通知される。
第2算出部306は、第2算出制御を行うための領域であり、「第2算出部」の一実施例に対応する。第2算出部306は、TB検出部301によって検出された充電前冷却後の電池温度TB2とSOC算出部302によって算出された充電前冷却後のメインバッテリ150のSOC2とに基づいて、充電前冷却後に予測される本格充電の完了予定タイミングBを算出する。
第2通知部307は、第2通知制御を行うための領域であり、「第2通知部」の一実施例に対応する。第2通知部307は、第2算出部306によって算出された完了予定タイミングBの情報を信号TRに含ませて携帯端末700に送信する。これにより、携帯端末700の液晶モニタに完了予定タイミングBが表示されて、ユーザに通知される。
[第1算出制御および第1通知制御のフローチャート]
次に、図4を参照しながら、ECU300の第1算出部304が実行する第1算出制御、および第1通知部305が実行する第1通知制御の具体的な処理の内容を説明する。
図4は、ECU300が実行する第1算出制御および第1通知制御を説明するためのフローチャートである。なお、図4および後述の図5に示すフローチャートの各ステップは、基本的にはECU300によるソフトウェア処理によって実現されるが、ECU300内に作製されたハードウェア(電子回路)によって実現されてもよい。
なお、図4に示すステップのうち、ステップ(以下、Sと略す)20〜S40は第1算出制御に関する処理であり、S50は第1通知制御に関する処理である。また、図4に示す第1算出制御および第1通知制御においては、外部電源に接続されていてもよいし、接続されていなくてもよい。
まず、ECU300は、イグニッションスイッチをOFFにさせるための操作がユーザによってされたか否かを判定する(S10)。ECU300は、イグニッションスイッチがONのままである場合(S10でNO)、本ルーチンを終了する。
一方、ECU300は、イグニッションスイッチをOFFにさせるための操作がされた場合(S10でYES)、監視ユニット152からの信号に基づいて、メインバッテリ150の初期SOC1を算出する(S20)。
ECU300は、算出した初期SOC1と満充電SOC0との差分を算出し、算出した差分と所定値の充電電力とに基づいて本格充電に要する予定時間aを算出する(S30)。
ECU300は、現在の時刻に、予め決められた冷却予定時間(30分間)と本格充電に要する予定時間aとを加算することによって、完了予定タイミングAを算出する(S40)。
ECU300は、算出した完了予定タイミングAの情報を含む信号DISを車内に設けられた液晶モニタ600に送信する(S50)。これにより、液晶モニタ600に完了予定タイミングAが表示されて、ユーザに通知される。その後、ECU300は、本ルーチンを終了する。
[充電前冷却制御、第2算出制御、および第2通知制御のフローチャート]
次に、図5を参照しながら、ECU300の充電前冷却部303が実行する充電前冷却制御、第2算出部306が実行する第2算出制御、および第2通知部307が実行する第2通知制御の具体的な処理の内容を説明する。
図5は、ECUが実行する充電前冷却制御、第2算出制御、および第2通知制御を説明するためのフローチャートである。なお、図5に示すステップのうち、S120〜S150は充電前冷却制御に関する処理であり、S160〜S180は第2算出制御に関する処理であり、S190は第2通知制御に関する処理である。
まず、ECU300は、イグニッションスイッチがOFFにされた状態で外部電源接続された後、所定の待機時間(たとえば、5分間)が経過して充電前冷却の開始タイミングになった否かを判定する(S110)。つまり、ECU300は、イグニッションスイッチがOFFにされた状態で、電動車両1に外部からの電力が供給可能になっているときに、充電前冷却の開始タイミングになった否かを判定する。ECU300は、未だ充電前冷却の開始タイミングになっていない場合(S110でNO)、本ルーチンを終了する。
一方、ECU300は、充電前冷却の開始タイミングになった場合(S110でYES)、電池温度TBが判定温度TB0よりも高いか否かを判定する(S120)。ECU300は、電池温度TBが判定温度TB0よりも高い場合(S120でYES)、外部電源500およびメインバッテリ150の電力を用いて空調装置120および冷却ファン162を駆動する(S130)。すなわち、ECU300は、高温状態のメインバッテリ150を冷却する。
ECU300は、充電前冷却の実行時間が冷却予定時間(30分間)よりも長いか否かを判定する(S140)。ECU300は、充電前冷却の実行時間が冷却予定時間よりも短い場合(S140でNO)、S120に移行し、現時点の電池温度TBが判定温度TB0よりも高いか否かを再び判定する。
ECU300は、現時点の電池温度TBが判定温度TB0以下である場合(S120においてNO)、S150に移行する。すなわち、ECU300は、充電前冷却の実行時間が冷却予定時間に到達していなくても、電池温度TBが判定温度TB0以下にまで下がった場合に充電前冷却を完了する。
上述のように充電前冷却の実行時間が冷却予定時間に到達していなくても充電前冷却を完了する理由は、すでに電池温度TBが判定温度TB0以下にまで下がっているため、充電前冷却によってさらに電池温度TBを下げる必要がないからである。
一方、ECU300は、充電前冷却の実行時間が冷却予定時間よりも長い場合(S140でYES)、S150に移行する。すなわち、ECU300は、電池温度TBが判定温度TB0以下にまで下がらなくても、充電前冷却の実行時間が冷却予定時間に到達した場合に充電前冷却を完了する。
上述のように電池温度TBが判定温度TB0以下にまで下がらなくても充電前冷却の実行時間が冷却予定時間に到達した場合に充電前冷却を完了する理由は、充電前冷却を完了して本格充電を開始しないと、第1通知制御によってすでにユーザに通知された完了予定タイミングAに本格充電を完了させることができないからである。
ECU300は、S150において、空調装置120および冷却ファン162を停止することによって充電前冷却を完了する。
ECU300は、監視ユニット152からの信号に基づいて、メインバッテリ150の現在のSOC(SOC2)を算出するとともにメインバッテリ150の電池温度TB(TB2)を検出する(S160)。
ECU300は、検出した電池温度TB2から充電電力を算出するとともにSOC2と満充電SOC0との差分を算出し、算出した差分と充電電力とに基づいて本格充電に要する予定時間bを算出する(S170)。
ECU300は、現在の時刻に、本格充電に要する予定時間bを加算することによって、完了予定タイミングBを算出する(S180)。
ECU300は、算出した完了予定タイミングBの情報を含んだ信号TRを送受信部190に送信して、送受信部190を介して完了予定タイミングBの情報を携帯端末700に送信する(S190)。これにより、携帯端末700の液晶モニタに完了予定タイミングBが表示されて、ユーザに通知される。
その後、ECU300は、メインバッテリ150のSOCが満充電SOC0になるまで本格充電を実行する(S200)。その後、ECU300は、本ルーチンを終了する。
以上のように、本実施の形態のECU300は、S20〜S40の第1算出制御によって、充電前冷却前に完了予定タイミングAを算出し、S50の第1通知制御によって、算出した完了予定タイミングAをユーザに通知する。それに加えて、S160〜S180の第2算出制御によって、充電前冷却後においても完了予定タイミングBを再度算出し、S190の第2通知制御によって、算出した完了予定タイミングBをユーザに再通知する。さらに、充電前冷却後に再通知した完了予定タイミングBは、実際に充電前冷却に要した時間を反映したタイミングであるため、予測した冷却予定時間を用いて算出した完了予定タイミングAよりも正確である。これにより、メインバッテリ150を充電前冷却する場合でも正確な完了予定タイミングBをユーザに通知することができる。
また、充電前冷却後に、正確な完了予定タイミングBをユーザに再通知するため、通知した完了予定タイミングBと完了実タイミングとが異なる事態が生じにくくなり、すでに本格充電が完了しているにも関わらず、無駄な時間をユーザに待たせてしまうといった事態を回避することができる。また、ユーザが待つ時間を無駄に長引かせることもないため、満充電状態でメインバッテリ150が放置されにくく、メインバッテリ150の劣化を進行させてしまう事態も生じにくい。
[変形例]
本実施の形態においては、メインバッテリ150が高温状態になっていることに鑑みて、本格充電の実行前に、空調装置120および冷却FAN162でメインバッテリ150を冷却することによって温度調整するものであった。しかし、寒冷地で使用した電動車両の場合、メインバッテリ150が低温になることも想定されるため、この場合は、本格充電の実行前に、空調装置120でメインバッテリ150を加熱することによって温度調整してもよい。
本実施の形態においては、イグニッションスイッチがOFFになった時点で、第1算出制御によって算出された完了予定タイミングAを第1通知制御によって通知するものであった。しかし、第1算出制御および第1通知制御は、イグニッションスイッチがOFFになった時点に限らず、イグニッションスイッチがOFFになった後、メインバッテリ150の温度調整が完了する前であれば、いずれのタイミングで行ってもよい。さらに、第1算出制御および第1通知制御は同じタイミングに限らず、異なるタイミングで行ってもよい。
たとえば、イグニッションスイッチがOFFになった後、ユーザによって外部電源接続された時点で、第1算出制御および第1通知制御を行ってもよい。この場合においては、ユーザが車内に居ないことが想定されるため、第1通知制御においては、液晶モニタ600に表示するのではなく携帯端末700を介して通知する方が好ましい。このようにすれば、イグニッションスイッチがOFFになってから外部電源接続されるまでの時間を完了予定タイミングAの算出に反映することができるため、実際に本格充電が完了する時刻との時間差を縮めることができる。
本実施の形態においては、メインバッテリ150の温度調整が完了した時点で、第2算出制御によって算出された完了予定タイミングBを第2通知制御によって通知するものであった。しかし、第2算出制御および第2通知制御は、メインバッテリ150の温度調整が完了した時点に限らず、温度調整が完了した後、本格充電が完了する前であれば、いずれのタイミングで行ってもよい。さらに、第2算出制御および第2通知制御は同じタイミングに限らず、異なるタイミングで行ってもよい。
本実施の形態においては、図5のS140に示すように、電池温度TBが判定温度TB0以下にまで下がらなくても充電前冷却の実行時間が冷却予定時間に到達した場合に充電前冷却を完了するものであった。しかし、S140の判定処理を設けずに、電池温度TBが判定温度TB0以下に下がるまで充電前冷却を実行し続けるものでもよい。
本実施の形態においては、第1算出制御において完了予定タイミングAを算出する際には、予め決められた冷却予定時間(たとえば、30分間)を用いるものであった。しかし、冷却予定時間は、固定されたものではなく、イグニッションスイッチがOFFになった時点で検出した外気温や車内の温度、電池温度TB1などに基づいて算出するものでもよい。なお、この場合においては、S140の判定処理を設けてもよいし、設けなくてもよい。
ここで、仮に、S140の判定処理を設けなかった場合、なかなか電池温度TBが下がらなければ、実際の充電前冷却の実行時間が冷却予定時間よりも長引くことがあり得る。その結果、第1通知制御によって通知された完了予定タイミングAになっても本格充電が完了せずにユーザに違和感を与えてしまうことも考えられる。しかし、本実施の形態においては、第2算出制御によって算出された完了予定タイミングBが第2通知制御によってユーザに再通知されるため、このような違和感を与えることを回避することができる。
本実施の形態においては、第1通知制御および第2通知制御ともに、本格充電が完了する予定タイミングとして時刻をユーザに通知するものであった。しかし、完了時刻ではなく、現時点から本格充電が完了するまでの残り時間を通知するものでもよい。このように、本格充電が完了するまでの残り時間を通知するものであっても、結局は本格充電が完了する予定タイミングを通知することには変わりない。
本実施の形態においては、第2算出制御によって算出された完了予定タイミングBを第2通知制御によって必ずユーザに通知するものであった。しかし、第2算出制御によって算出された完了予定タイミングBが、第1通知制御によって通知された完了予定タイミングAと同じ、もしくは大きくズレることがなければ、完了予定タイミングBを通知しないものでもよい。これによれば、すでにユーザが認識している完了予定タイミングを重複して通知することがないため、ユーザに煩わしさを感じさせることがなく、処理も簡素化できる。
本実施の形態においては、第2算出制御によって、充電前冷却が完了したときのメインバッテリ150の電池温度TB2およびSOC2を算出し、電池温度TB2から算出される充電電力とSOC2とを用いて完了予定タイミングBを算出するものであった。しかし、電池温度TB2およびSOC2を検出することなく、第1算出制御において完了予定タイミングAを算出したときの充電電力と初期SOC1とを用いて完了予定タイミングBを算出するものであってもよい。この場合、完了予定タイミングAと完了予定タイミングBとは、充電前冷却に要した時間のみに依存して異なることになる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電動車両、10 第1モータジェネレータ、20 第2モータジェネレータ、30 動力分割機構、100 エンジン、110 システムメインリレー(SMR)、120 空調装置、150 メインバッテリ、152 監視ユニット、162 冷却ファン、164 吸気温度センサ、170 補機バッテリ、180 DC/DCコンバータ、190 送受信部、250 インレット、260 充電器、280 充電リレー(CHR)、300 ECU、400 充電ケーブル、410 プラグ、420 コネクタ、430 電線、500 外部電源、510 コンセント、600 液晶モニタ。

Claims (1)

  1. 車載の蓄電装置の温度を調整した後に前記蓄電装置を外部からの電力を用いて充電する、電動車両の制御装置であって、
    前記蓄電装置の温度を調整する前に、温度調整に要する予定時間を用いて前記蓄電装置の充電が完了するタイミングを算出する第1算出部と、
    前記第1算出部によって算出されたタイミングをユーザに通知する第1通知部と、
    前記蓄電装置の温度を調整した後に、前記蓄電装置の充電が完了するタイミングを算出する第2算出部と、
    前記第2算出部によって算出されたタイミングをユーザに通知可能な第2通知部とを備える、電動車両の制御装置。
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