JP2016086055A - 超電導機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】超電導コイルを容器内に支持し、かつ水平方向および垂直方向の荷重を支持するための構造を提供する。【解決手段】超電導機器100は、超電導コイル2と、超電導コイル2を収容する断熱容器10と、垂直支持部材と、水平支持部材41、42とを備える。垂直支持部材は、固定具28の固定部を断熱容器10の底面につなぎ、超電導コイル2を垂直方向に支持する。水平支持部材41、42は、固定具28を断熱容器10の側面10aにつなぎ、互いに交差する方向に延在する。【選択図】図1

Description

本発明は、超電導機器に関する。
従来、超電導機器は、超電導コイルを収容するための二重容器を有する。たとえば、内側の容器には、冷媒とともに超電導コイルが収容され、外側の容器は、真空容器であり、極低温容器を収容する。
極低温容器を真空容器に支持するための構造がこれまでに提案されている。たとえば特開平5−335635号公報(特許文献1)および特開2012−54260号公報(特許文献2)は、真空容器と極低温容器とが支持部材によって結合された構成を開示する。たとえば特開2008−34846号公報(特許文献3)は、外部真空容器に取り付けられたハウジングと、極低温容器とが支持要素によって接続された構成を開示する。
特開平5−335635号公報 特開2012−54260号公報 特開2008−34846号公報
上記の特許文献1〜3は、超電導コイルを容器に直接支持するための構成を開示していない。たとえば冷媒を使用しない高温超電導機器においては、超電導コイルを容器に直接支持することが可能である。超電導機器の輸送の際、あるいは超電導コイル周辺に磁性体が存在する場合などに発生する電磁力による荷重を考慮すると、水平方向および垂直方向の両方に超電導コイルを支持できることが求められる。
本発明の目的は、超電導コイルを容器内に支持し、かつ水平方向および垂直方向の荷重を支持するための構造を提供することである。
本発明の一態様に係る超電導機器は、超電導コイルと、超電導コイルを収容する容器と、垂直支持部材と、第1の水平支持部材および第2の水平支持部材とを備える。超電導コイルは、巻回された超電導線材を有するコイル部と、コイル部を挟むようにコイル部の巻軸の方向に沿って配置された第1および第2の固定部とを有する。容器は、側面および底面を有する。コイル部の巻軸の方向が容器の底面に対して垂直方向となるように、超電導コイルは容器の内部に設置される。垂直支持部材は、第1および第2の固定部のうちの一方の固定部を容器の底面につなぎ、超電導コイルを垂直方向に支持する。第1の水平支持部材および第2の水平支持部材は、第1および第2の固定部のうちの一方の固定部または他方の固定部を容器の側面につなぎ、超電導コイルを水平方向に支持する。第1および第2の水平支持部材は、互いに交差する方向に延在する。
上記によれば、超電導コイルを容器内に支持し、かつ水平方向および垂直方向の荷重を支持できる。
本発明の実施の形態に係る超電導機器の全体構成を概略的に示した上面透視図である。 本発明の実施の形態に係る超電導機器の全体構成を概略的に示した側面図である。 水平支持部材の第2の固定端の位置を説明するための模式図である。 水平支持部材の配置を説明するための超電導機器の概略平面図である。 垂直支持部材を詳細に説明するための超電導機器の概略断面図である。 本発明の他の実施の形態に係る超電導機器の全体構成を概略的に示した側面図である。 図6に示された超電導機器を真空容器の底面側から見た概略平面図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の一態様に係る超電導機器(100)は、超電導コイル(2)と、前記超電導コイル(2)を収容する容器(10)と、垂直支持部材(32)と、第1の水平支持部材(41)および第2の水平支持部材(42)とを備える。超電導コイル(2)は、巻回された超電導線材(21)を有するコイル部(20)と、コイル部(20)を挟むようにコイル部(20)の巻軸(Aa)の方向に沿って配置された第1および第2の固定部(28,30)とを有する。容器(10)は、側面(10a)および底面(10b)を有する。コイル部(20)の巻軸(Aa)の方向が容器(10)の底面(10b)に対して垂直方向となるように、超電導コイル(2)は容器(10)の内部に設置される。垂直支持部材(32)は、第1および第2の固定部(28,30)のうちの一方の固定部(28)を容器(10)の底面(10b)につなぎ、超電導コイル(2)を垂直方向に支持する。第1の水平支持部材(41)および第2の水平支持部材(42)は、第1および第2の固定部(28,30)のうちの一方の固定部(28)または他方の固定部(30)を容器の側面(10a)につなぎ、超電導コイル(2)を水平方向に支持する。第1および第2の水平支持部材(41,42)は、互いに交差する方向に延在する。
上記構成によれば、垂直支持部材によって超電導コイルの垂直方向の荷重を支持できる。
さらに、第1および第2の水平支持部材が設けられる。第1および第2の水平支持部材は互いに交差する方向に延びる。超電導コイルの水平方向の荷重を第1および第2の水平支持部材によって支持することができる。
(2)好ましくは、第1の水平支持部材(41)は、容器(10)の側面(10a)に固定される第1の固定端(41a)と、一方の固定部(28)または他方の固定部(30)に固定される第2の固定端(41b)とを有する。第2の固定端(41b)とコイル部(20)の巻軸(Aa)とを結ぶ第1の線分(S1)と、第1の固定端(41a)と第2の固定端(41b)とを結ぶ第2の線分(S2)とのなす角度をθとすると、
Figure 2016086055
の関係を満たす。Lは、第1の線分(S1)の長さであり、Lは、第2の線分(S2)の長さであり、αは、第2の固定端(41b)が固定された一方の固定部(28)または他方の固定部(30)を室温から冷却したときの当該固定部の熱収縮率であり、αは、第1の水平支持部材(41)を室温から冷却したときの第1の水平支持部材(41)の熱収縮率であり、Fは、第1の水平支持部材(41)に求められる設計耐荷重であり、Aは、第1の水平支持部材(41)の断面積であり、Eは、第1の水平支持部材(41)のヤング率であり、εは、第1の水平支持部材(41)の許容歪みである。
上記構成によれば、超電導コイルの固定部の熱収縮によって水平支持部材に加わる応力を小さくすることができる。
(3)より好ましくは、θは、30°以上90°以下である。
上記構成によれば、水平支持部材に加わる応力を小さくすることができる。
(4)好ましくは、超電導機器は、第1および第2の固定部(28,30)のうち、第1および第2の水平支持部材(41,42)が固定された固定部(28)とは異なる固定部(30)と、容器(10)の側面(10a)とをつなぎ、超電導コイル(2)を水平方向に支持する第3および第4の水平支持部材(45,46)をさらに備える。
上記構成によれば、1対の水平支持部材(第1および第2の水平支持部材)が第1および第2の固定部の一方に取り付けられ、もう1対の水平支持部材(第3および第4の水平支持部材)が第1および第2の固定部の他方に取り付けられる。これにより、水平方向のより大きい荷重を支持することができる。
(5)好ましくは、垂直支持部材(32)は、第1および第2の固定部(28,30)のうち上側に位置する固定部(28)に接続される。第1および第2の固定部(28,30)のうちの下側に位置する固定部(30)には、垂直支持部材(32)を通すための貫通孔(30a)が形成されている。
上記構成によれば、垂直方向の支持部材を長くすることができる。垂直方向の支持部材は熱伝達経路を形成する。垂直方向の支持部材が長いことによって、熱伝達経路が長くなるため、容器の底面から超電導コイルに熱を伝わりにくくすることができる。これにより、超電導コイルの冷却効率が低下するのを抑えることができる。垂直支持部材が貫通孔の内壁に接触しないように貫通孔が形成されていることが好ましい。
(6)好ましくは、水平支持部材および前記垂直支持部材の材質は、GFRP(Glass Fiber Reinforced Plastics)である。
上記構成によれば、水平支持部材および垂直支持部材に強度の高い材料が用いられる。これにより、支持部材の数を少なくすることができる。さらにGFRPは断熱性が高い。したがって、容器外部から超電導コイルに熱を伝達しにくくすることができる。支持部材の数を少なくすることで、容器外部から超電導コイルに伝わる熱の量をさらに低減できる。したがって超電導コイルの冷却効率が低下するのを抑えることができる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
図1は、本発明の実施の形態に係る超電導機器の全体構成を概略的に示した上面透視図である。図2は、本発明の実施の形態に係る超電導機器の全体構成を概略的に示した側面図であり、図1のII−II線での断面図に対応する。
図1および図2に示されるように、本発明の実施の形態による超電導機器100は、超電導コイルを冷凍機で冷却する冷凍機冷却型の超電導機器である。超電導機器100は、超電導コイル2と、断熱容器10と、垂直支持部材32と、水平支持部材対40と、冷凍機60とを備える。
断熱容器10は、超電導コイル2を収容する。断熱容器10は、側面10a、底面10bおよび上面10cを有する。なお図1には、上面10cは示されていない。断熱容器10の内部には、芯部16が、底面10bと上面10cとを貫くように形成される。芯部16は中空状に形成される。
超電導コイル2は芯部16に通される。したがって、コイル部20の巻軸Aaの方向が断熱容器10の底面10bに対して垂直方向となるように、超電導コイル2が断熱容器10の内部に設置されている。すなわち本発明の実施の形態では、超電導機器100を設置したときの上下方向と、コイル部20の巻軸Aaの方向とが実質的に一致する。
超電導コイル2は、コイル部20と、伝熱板24と、固定具28,30とを含む。コイル部20は、超電導線材21を巻軸Aaの周りに巻回することによって形成され、磁束を発生させる。超電導線材21を巻軸Aaの周りに螺旋状に巻回することによってコイル部20を形成してもよい。あるいは、複数のパンケーキコイルを積層することによってコイル部20を構成してもよい。このような構成では、巻軸Aaの方向は、複数のパンケーキコイルの積層方向にも対応する。
固定具28,30は、巻軸Aaの方向に沿ってコイル部20を挟むように設けられてコイル部20を把持する。固定具28は、巻軸Aa方向に沿ったコイル部20の上端に取り付けられる。固定具30は、巻軸Aa方向に沿ったコイル部20の下端に取り付けられる。なお、固定具28,30は、中空円板の形状を有する。
複数の伝熱板24は、コイル部20と冷凍機60とを互いに熱的に接続する。図2では、代表的に2つの伝熱板24が図示されている。しかし伝熱板24の数は特に限定されるものではない。
冷凍機60は、伝熱板24を介してコイル部20を冷却する。この実施の形態によれば、超電導コイル2は断熱容器10の内部に収納されて、冷凍機60により直接冷却されるもので、極低温容器は有していない。高温超電導コイルの場合は、極低温容器を有さなくても、冷却が可能である。
垂直支持部材32は、超電導コイル2の垂直方向の荷重を支持する。垂直支持部材32は棒状の形状を有する。垂直支持部材32の一方の端部は、ネジ32aによって固定具28に固定される。垂直支持部材32の他方の端部は、断熱容器10の底面10bに支えられる。すなわち垂直支持部材32は、固定具28と、断熱容器10の底面10bとをつなぐ。
図1および図2に示された構成によれば、垂直支持部材32の数は3本である。3つのネジ32a(図1)によって示されるように、たとえば3つの垂直支持部材32は、水平面において、巻軸Aaに対して等角度(120°)となるように配置される。
水平支持部材対40は、超電導コイル2の水平方向の荷重を支持する。水平支持部材対40は、水平支持部材41,42(第1および第2の水平支持部材)を含む。水平支持部材41,42の各々は、超電導コイル2の固定具28と、断熱容器10の側面10aとをつなぐ。断熱容器10の側面10aには、側面10aに固定された取付部12が設けられる。ただし、水平支持部材41,42を断熱容器10の側面10aにつなぐための構成は、上記のように限定されるものではない。
水平支持部材41,42の各々は、板状の形状を有する。水平支持部材41,42の各々は水平方向(言い換えると垂直支持部材32に対して垂直な方向)に延在する。水平支持部材41の一方の端部(第1の固定端)は、ネジ41aによって断熱容器10の取付部12に固定される。水平支持部材41の他方の端部(第2の固定端)は、ネジ41bによって固定具28に固定される。同じく、水平支持部材42の一方の端部(第1の固定端)は、ネジ42aによって断熱容器10の取付部12に固定される。水平支持部材42の他方の端部(第2の固定端)は、ネジ42bによって固定具28に固定される。
水平支持部材41,42は互いに交差する方向に延在する。図1および図2に示された構成では、水平支持部材41,42は、取付部12の近傍において交差する。
水平支持部材41,42および垂直支持部材32の各々の材質は、GFPR(Glass Fiber Reinforced Plastics)である。これにより、高い断熱性および高い強度を有する支持部材を実現することができる。図1および図2に示された構成によれば、垂直支持部材32の数は3であり、固定具28に固定される水平支持部材対40の数は2である(水平支持部材の本数は4である)。しかし垂直支持部材32および水平支持部材対40の数は、耐荷重および超電導コイル2の冷却効率の観点から適切に定めることができる。
たとえば垂直支持部材32の本数を多くするほど、1本の垂直支持部材32に加わる荷重を小さくすることができる。しかし垂直支持部材32は断熱容器10に接続されているため、断熱容器10の外部の熱を超電導コイル2に伝える伝熱経路を構成する。垂直支持部材32の数が増えると伝熱経路が増えるため、超電導コイル2の冷却効率が低下しやすい。逆に垂直支持部材32の本数を少なくするほど、超電導コイル2の冷却効率の低下を抑えることができる。しかし1本の垂直支持部材32に加わる荷重が大きくなる。同様に、水平支持部材対40の数を、水平支持部材41,42の耐荷重と冷却効率との観点から定めることができる。
図3は、水平支持部材の第2の固定端の位置を説明するための模式図である。図3では、単純化のため1本の水平支持部材41のみが示される。しかしながら水平支持部材42についても、以下の説明に従って第2の固定端の位置を決定することができる。
図3において、線分S1は、水平支持部材41の第2の固定端と巻軸Aaとを結ぶ線分である。水平支持部材41の第2の固定端から巻軸Aaまでの距離(線分S1の長さ)をLと表す。
線分S2は、水平支持部材41の第1の固定端(ネジ41aの位置)と第2の固定端(ネジ41bの位置)とを結ぶ線分である。第1の固定端から第2の固定端までの水平支持部材41の長さ(線分S2の長さ)をLと表す。
超電導コイル2を室温から低温に冷却することによって、固定具28は収縮する。固定具28を室温から低温に冷却した時の固定具28の熱収縮率をαと表す。
固定具28は熱収縮によって、線分S1に沿った方向(径方向)に、長さL・αだけ収縮する。したがって、水平支持部材41の第2の固定端は巻軸Aa(コイルの中心軸)に向かってL・αだけ移動する。固定具28が熱収縮することにより、第1の固定端から第2の固定端までの水平支持部材41の長さ(線分S2の長さ)は、LからL′へと変化する。
′は三角形の余弦定理により、以下のように表すことができる。角度θは、線分S1と線分S2とのなす角度である。
Figure 2016086055
したがって、冷却後の水平支持部材41のひずみは、以下の式に従って表すことができる。ここでαは、水平支持部材41を室温から低温に冷却したときの水平支持部材41の熱収縮率である。以下の式において、L(1−α)は、水平支持部材41自体の熱収縮の程度を表している。
{L′−L(1−α)}/L
水平支持部材41の断面積をAと表し、水平支持部材41に求められる設計耐荷重をFと表し、水平支持部材41のヤング率をEと表す。水平荷重による水平支持部材41の最大歪みは、F/(A・E)と表される。なお、水平支持部材41の剛性に比べて固定具28の剛性は極めて高い。
水平支持部材41には、超電導コイル2の冷却による歪みおよび、水平荷重による上記の最大歪みが加わる。すなわち水平支持部材41に加わる歪みは、以下の式に従って表すことができる。
{L′−L(1−α)}/L′+F/(A・E)
水平支持部材41に加わる歪みは、水平支持部材41の許容歪み以下であればよい。水平支持部材41の許容歪みをεと表すと、以下の関係に従うように、水平支持部材41の第2の固定端の位置を決定することができる。
{L′−L(1−α)}/L′+F/(A・E)≦ε
水平支持部材41の歪みを小さくするためには、長さL′が小さいことが望ましい。長さL′の定義式により、cosθ≧0(θ≦90°)であり、かつcosθが大きい程、長さL′は小さい。
この実施の形態では角度θは、30°≦θ≦90°であることが好ましい。これにより、水平支持部材41の歪みを小さくすることができる。
図4において破線で示されるように、この実施の形態では、水平支持部材41,42が互いに交差する向きに延在していればよい。これにより、水平面内の任意の方向において荷重を支持することが可能である。ただし上述のように、水平支持部材41,42は実際に交差することがより好ましい。水平支持部材41,42を実際に交差させることによって、水平支持部材41,42の必要な長さを大きくすることができる。水平支持部材41,42が長いほど伝熱経路が長くなる。これにより、水平支持部材41,42は、断熱容器10の外部の熱を超電導コイル2に伝えにくくする。したがって、超電導コイル2の冷却効率の低下を抑えることができる。
超電導コイル2の垂直方向の荷重を支持するという観点から、垂直支持部材32は、固定具28,30のいずれに接続されてもよい。したがって垂直支持部材32は、固定具30と、断熱容器10の底面10bとをつなぐように設けられてもよい。しかし、超電導コイルの冷却効率の観点からは、垂直支持部材32は、固定具28と、断熱容器10の底面10bとをつなぐように設けられることが好ましい。
図5は、垂直支持部材32を詳細に説明するための超電導機器100の概略断面図である。図5に示されるように、垂直支持部材32の一方端は、ネジ32aによって固定具28に固定される。一方、固定具30には、貫通孔30aが形成される。垂直支持部材32は貫通孔30aを通される。貫通孔30aの径は、垂直支持部材32が固定具30(貫通孔30aの内壁)に接触しないよう定められている。
垂直支持部材32は、固定具28と断熱容器10の底面10bとをつなぐ。したがって垂直支持部材32は、断熱容器10の外部の熱を超電導コイル2に伝える伝熱経路を形成する。垂直支持部材32が固定具30に接触した場合、断熱容器10と超電導コイル2との間の伝熱経路が短くなる。したがって断熱容器10の外部の熱が超電導コイル2に伝わりやすい。このため超電導コイル2の冷却効率が低下しやすい。
図5に示されるように、垂直支持部材32は固定具30に接触せず、固定具28に接触する。したがって、断熱容器10と超電導コイル2との間の伝熱経路を長くすることができる。言い換えると断熱容器10の外部の熱が超電導コイル2に伝わりにくくなる。これにより超電導コイル2の冷却効率が低下することを抑えることができる。
なお、水平支持部材は固定具28のみに固定されるものと限定されない。図6は、本発明の他の実施の形態に係る超電導機器の全体構成を概略的に示した側面図である。図7は、図6に示された超電導機器100を断熱容器10の底面10b側から見た概略平面図である。図6および図7に示されるように、超電導機器100は、水平支持部材対40に加えて、水平支持部材対44を有してもよい。水平支持部材対44は、水平支持部材対40と同じく、交差する方向に延在する水平支持部材45および水平支持部材46を含む。水平支持部材45,46の各々は、超電導コイル2の固定具30と、断熱容器10の側面10aとをつなぐ。水平支持部材45,46の材質は、GFPRである。
具体的には、水平支持部材45の一方の端部(第1の固定端)は、ネジ45aによって、断熱容器10の側面10aに取り付けられた取付部12に固定される。水平支持部材45の他方の端部(第2の固定端)は、ネジ45bによって、固定具30に固定される。同様に、水平支持部材46の一方の端部(第1の固定端)は、ネジ46aによって、取付部12に固定される。水平支持部材46の他方の端部(第2の固定端)は、ネジ46bによって、固定具30に固定される。この構成によれば、図1、図2等に示された構成に比べて、水平方向のより大きな荷重を支持することができる。
固定具30に固定される水平支持部材対44の数は2に限定されない。水平支持部材対40の数と同じく、耐荷重および超電導コイル2の冷却効率の観点から水平支持部材対44の数を適切に定めることができる。
固定具30には水平支持部材対44が固定される一方で、水平支持部材対40が省略されてもよい。あるいは、水平支持部材対40が固定具30に固定されてもよい。すなわち固定具28,30の少なくとも一方に、交差する方向に延在する2つの水平支持部材が固定された構成であれば、その構成は、本発明の実施の形態に含めることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、容器内部に支持された超電導コイルを有する超電導機器に有利に適用される。
2 超電導コイル
10 断熱容器
10a 側面
10b 底面
10c 上面
12 取付部
16 芯部
20 コイル部
21 超電導線材
24 伝熱板
28,30 固定具
30a 貫通孔
32 垂直支持部材
32a,41a,41b,42a,42b,45a,45b,46a,46b ネジ
40,44 水平支持部材対
41,42,45,46 水平支持部材
60 冷凍機
100 超電導機器
Aa 巻軸
L1,L2 長さ
S1,S2 線分

Claims (6)

  1. 巻回された超電導線材を有するコイル部と、前記コイル部を挟むように前記コイル部の巻軸の方向に沿って配置された第1および第2の固定部とを有する超電導コイルと、
    前記超電導コイルを収容する容器とを備え、前記容器は、側面および底面を有し、前記コイル部の前記巻軸の方向が前記容器の前記底面に対して垂直方向となるように、前記超電導コイルは前記容器の内部に設置され、
    前記第1および第2の固定部のうちの一方の固定部を前記容器の前記底面につなぎ、前記超電導コイルを垂直方向に支持する垂直支持部材と、
    前記第1および第2の固定部のうちの前記一方の固定部または他方の固定部を前記容器の前記側面につなぎ、前記超電導コイルを水平方向に支持する第1の水平支持部材および第2の水平支持部材とをさらに備え、
    前記第1および第2の水平支持部材は、互いに交差する方向に延在する、超電導機器。
  2. 前記第1の水平支持部材は、
    前記容器の前記側面に固定される第1の固定端と、
    前記一方の固定部または前記他方の固定部に固定される第2の固定端とを有し、
    前記第2の固定端と前記コイル部の前記巻軸とを結ぶ第1の線分と、前記第1の固定端と前記第2の固定端とを結ぶ第2の線分とのなす角度をθとすると、
    Figure 2016086055
    の関係を満たし、
    は、前記第1の線分の長さであり、
    は、前記第2の線分の長さであり、
    αは、前記第2の固定端が固定された前記一方の固定部または前記他方の固定部を室温から冷却したときの当該固定部の熱収縮率であり、
    αは、前記第1の水平支持部材を室温から冷却したときの前記第1の水平支持部材の熱収縮率であり、
    Fは、前記第1の水平支持部材に求められる設計耐荷重であり、
    Aは、前記第1の水平支持部材の断面積であり、
    Eは、前記第1の水平支持部材のヤング率であり、
    εは、前記第1の水平支持部材の許容歪みである、請求項1に記載の超電導機器。
  3. 前記θは、30°以上90°以下である、請求項2に記載の超電導機器。
  4. 前記第1および第2の固定部のうち、前記第1および第2の水平支持部材が固定された固定部とは異なる固定部と、前記容器の前記側面とをつなぎ、前記超電導コイルを水平方向に支持する第3および第4の水平支持部材(45,46)をさらに備える、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の超電導機器。
  5. 前記垂直支持部材は、前記第1および第2の固定部のうち上側に位置する固定部(28)に接続され、
    前記第1および第2の固定部のうちの下側に位置する固定部(30)には、前記垂直支持部材を通すための貫通孔(30a)が形成されている、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の超電導機器。
  6. 前記水平支持部材および前記垂直支持部材の材質は、GFRP(Glass Fiber Reinforced Plastics)である、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の超電導機器。
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