JP2016085629A - プラント制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リファレンスガバナを用いてプラントの複数の特定状態量の将来値を予測する場合において、将来値の予測の無駄を低減することを目的とする。
【解決手段】時刻kにおける過給圧Pimkと時刻k+1における過給圧Pimk+1が式(1)に示した予測モデルを用いて予測される(ステップS10,S12)。同時に、時刻kにおけるEGR率ZEGRkと時刻k+1におけるEGR率ZEGRk+1が式(2)に示した予測モデルを用いて予測される(ステップS14,S16)。EGR率の将来値ZEGR_Fが上限値ZEGR_Lに近づき、尚且つ、過給圧の将来値Pim_Fが上限値Pim_Lから遠ざかると判定された場合、EGR率が収束するまでの期間が予測長に設定される(ステップS18,S20)。そうでないと判定された場合、過給圧が収束するまでの期間が予測長に設定される(ステップS22)。
【選択図】図4

Description

本発明は、プラント制御装置に関する。
従来、例えば特開2013−228859号公報には、リファレンスガバナとフィードバックコントローラを用いてプラントを制御するプラント制御装置が開示されている。このプラント制御装置は、車載動力プラントであるディーゼルエンジンを制御対象としている。このディーゼルエンジンは、ディーゼルスロットルと可変容量ターボチャージャーとEGR装置を備えるエンジンである。また、可変容量ターボチャージャーは可変ノズルを備えており、EGR装置はEGR弁を備えている。
このプラント制御装置において、リファレンスガバナは、ディーゼルエンジンの制御量(EGR率および過給圧)の目標値が与えられると、ディーゼルエンジンの特定状態量(EGR率および過給圧)に課せられたハード上および制御上の制約を満たすようにこの目標値を修正し、修正目標値を出力するように構成されている。フィードバックコントローラは、リファレンスガバナから修正目標値が与えられると、ディーゼルエンジンの制御量の実値を修正目標値に近付けるようにフィードバック制御によってディーゼルエンジンの操作量(ディーゼルスロットル開度、可変ノズル開度、EGR弁開度)を決定するように構成されている。
リファレンスガバナは、具体的に、次のように修正目標値を出力する。先ず、ディーゼルエンジンの制御量の目標値に基づいて、修正目標値の候補を複数用意する。そして、これらの候補をプラントモデルに入力して、ディーゼルエンジンの特定状態量の将来値を予測し、予測した特定状態量の将来値が制約に抵触するかどうかを候補毎に判定する。そして、特定状態量に課せられる制約を満たす範囲で目標値に最も近い修正目標値の候補を探索し、最終的な修正目標値として選択する。
また、このプラント制御装置は、複数のCPUコアが搭載されたマルチコアプロセッサと、各CPUコアに対する演算タスクの割り当てを管理するコア管理プログラムと、を備えている。上述したリファレンスガバナによる修正目標値の探索・選択は、コア管理プログラムにより割り当てられた将来予測タスクとして、各CPUコアにおいて処理される。
また、特開2014−047757号公報には、上述したリファレンスガバナと同様の構成のリファレンスガバナを用いて、ディーゼルエンジンの制御量(過給圧)の目標値の修正を行うプラント制御装置が開示されている。このプラント制御装置では、予め設定した予測長に亘ってディーゼルエンジンの特定状態量(過給圧)の将来値を予測するだけでなく、過給圧の応答性が高い運転条件では、過給圧の応答性が低い運転条件よりも予測長が短くなるように、予測長の設定値が変更されている。また、このリファレンスガバナでは、予測したディーゼルエンジンの特定状態量の将来値が制約に抵触するかどうかを修正目標値の候補毎に判定している。
特開2013−228859号公報 特開2014−047757号公報 特開2011−236878号公報
ところで、上述した予測長の設定値を長くすれば、予測の精度を高め、より適切な修正目標値を選択できる。しかしその一方で、プラント制御装置(具体的にはCPUコア)での演算負荷が高くなり、加えて、将来予測タスク以外の計算タスクに割り当てることのできる演算資源が減少するという問題がある。ここで、特開2014−047757号公報での予測長の変更は、過給圧の応答性のみに基づいて行われ、EGR率の応答性については考慮していない。また、リファレンスガバナでは、過給圧の将来値の制約抵触のみを判定しており、EGR率の制約抵触を考慮していない。そのため、過給圧の将来値の予測を無駄に行う可能性があり、演算資源を有効活用できないおそれがある。
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたものである。即ち、リファレンスガバナを用いてプラントの複数の特定状態量の将来値を予測する場合において、将来値の予測の無駄を低減することを目的とする。
本発明は、上記の目的を達成するため、プラント制御装置であって、
プラントの複数の制御量の実値を対応する目標値に近づけるようにフィードバック制御によって当該プラントの制御入力を決定するフィードバックコントローラと、
前記フィードバックコントローラに与える目標値とプラントモデルとに基づいて、前記制御量のそれぞれに対応する特定状態量の将来値を予測すると共に、当該特定状態量に課せられた制約に基づいて、前記フィードバックコントローラに与える目標値を修正するリファレンスガバナと、
前記リファレンスガバナにおいて前記将来値を予測する期間を設定する設定手段と、
を備え、
前記設定手段は、前記将来値が制約から遠ざかる方向に向かう特定状態量がある場合、前記将来値が制約に近づく方向に向かう特定状態量のうち、応答性の最も遅い制御量に対応する特定状態量の予測期間に合わせて他の特定状態量の予測期間を変更することを特徴とする。
本発明によれば、将来値が制約から遠ざかる方向に向かう特定状態量がある場合、前記将来予測値が制約に近づく方向に向かう特定状態量のうち、応答性の最も遅い制御量に対応する特定状態量の予測期間に合わせて他の特定状態量の予測期間を変更するので、将来値の予測の無駄を低減することができる。
過給圧−EGR率制御中における過給圧の動特性の一例を示す時間図である。 過給圧−EGR率制御中におけるEGR率の動特性の一例を示す時間図である。 過給圧−EGR率制御中における過給圧およびEGR率の動特性の別の例を示す時間図である。 本実施の形態に係る制御装置が実行する予測長の設定ルーチンのフローチャートを示す図である。 過給圧−EGR率−エキマニ圧力制御を行う場合における、予測長の設定手法を説明するための図である。 過給圧−EGR率−エキマニ圧力制御を行う場合における、予測長の設定手法を説明するための図である。 過給圧−EGR率−エキマニ圧力制御を行う場合における、予測長の設定手法を説明するための図である。
本発明の実施の形態のプラント制御装置は、車両動力プラントであるディーゼルエンジンの制御装置である。制御対象であるディーゼルエンジンは、燃料噴射弁と、ディーゼルスロットルと、可変容量ターボチャージャーとEGR装置とを備えている。可変容量ターボチャージャーには可変ノズルが備えられ、EGR装置にはEGR弁が備えられている。
本実施の形態においては、制御装置によって、多入出力系である過給圧−EGR率制御が行われる。過給圧−EGR率制御におけるディーゼルエンジンの制御入力(操作量)は可変ノズル開度、EGR弁開度およびディーゼルスロットル開度であり、ディーゼルエンジンの制御出力(特定状態量)は過給圧PimとEGR率ZEGRである。
本実施の形態に係る制御装置は、リファレンスガバナとフィードバックコントローラを備えている。リファレンスガバナは、ディーゼルエンジンの制御量の目標値が与えられると、将来予測モデルに基づいて、特定状態量の将来値を予測するように構成されている。また、リファレンスガバナは、将来予測モデルに基づいて予測したディーゼルエンジンの特定状態量の将来値がハード上或いは制御上の制約に抵触するようであれば、ディーゼルエンジンの制御量の目標値を修正するように構成されている。
本実施の形態におけるディーゼルエンジンの制御量は過給圧PimとEGR率ZEGRであり、これらの将来予測モデルは次の式(1),(2)で表される。
Figure 2016085629
式(1)において、Pimk,XVGTk,Qfink,XEGRk,XThrkはそれぞれ、時刻kにおける過給圧、可変ノズル開度、噴射量、EGR弁開度、ディーゼルスロットル開度である。また、Pimk+1は時刻k+1における過給圧である。また、Apim,Bpim,Dpim,Epim,Fpimは過給圧予測係数である。
Figure 2016085629
式(2)において、PExhk,XVGTk,XEGRk,XThrkはそれぞれ、時刻kにおける排気マニホールド圧力、可変ノズル開度、EGR弁開度、ディーゼルスロットル開度である。また、ZEGRk+1は時刻k+1におけるEGR率である。また、KEGR1,KEGR2,KEGR3,KEGR4はEGR率予測係数である。
また、本実施の形態においては、過給圧PimとEGR率ZEGRのそれぞれに、制約としての上限値Pim_Lと上限値ZEGR_Lが設定されている。リファレンスガバナは、予測した過給圧の将来値Pim_Fが上限値Pim_Lに抵触するようであれば過給圧の目標値Pim_Tを修正し、また、予測したEGR率の将来値ZEGR_Fが上限値ZEGR_Lに抵触するようであればEGR率の目標値ZEGR_Tを修正する。
リファレンスガバナによる目標値Pim_Tの修正は、具体的に、次のように行われる。先ず、目標値Pim_Tに基づいて修正目標値の複数の候補Pim_T1,Pim_T2,・・・を用意する。続いて、用意した候補Pim_T1,Pim_T2,・・・をプラントモデルに入力して過給圧の将来値Pim_F1,Pim_F2,・・・を予測する。続いて、予測した将来値Pim_F1,Pim_F2,・・・が上限値Pim_Lを上回るかどうかを候補毎に判定する。続いて、予測した将来値Pim_F1,Pim_F2,・・・が上限値Pim_Lを上回らない範囲で目標値Pim_Tに最も近い候補を探索し、最終的な修正目標値として選択する。リファレンスガバナによる目標値ZEGR_Tの修正手法は、目標値Pim_Tの修正手法と同様である。
フィードバックコントローラは、リファレンスガバナから修正目標値が与えられると、ディーゼルエンジンの制御量の実値を修正目標値に近付けるようにフィードバック制御によってディーゼルエンジンの操作量を決定するように構成されている。具体的に、フィードバックコントローラは、目標値Pim_Tが与えられると、過給圧の実値Pim_Rを当該目標値Pim_Tに近付けるようにフィードバック制御によって可変ノズル開度を決定する。また、目標値ZEGR_Tが与えられると、EGR率の実値ZEGR_Rを当該目標値ZEGR_Tに近付けるようにフィードバック制御によってEGR弁開度とディーゼルスロットル開度を決定する。なお、フィードバックコントローラの仕様に限定はなく、公知のフィードバックコントローラを用いることができる。
ところで、一般的なリファレンスガバナにおいては、特定状態量の将来値の予測を行うステップ数が一定数に固定される。ここで、予測ステップ数に離散時間ステップの時間間隔を乗じた値が予測長(予測期間)となることから、一般的なリファレンスガバナにおいては予測長が一定に固定される、ということもできる。これに対し、本実施の形態においては、将来値Pim_Fと将来値ZEGR_Fとの収束傾向の比較に基づいて、将来値Pim_Fと将来値ZEGR_Fの予測長を変更して設定している。この予測長の設定手法について、以下説明する。
図1は、過給圧−EGR率制御中における過給圧の動特性の一例を示す時間図である。この時間図には、フィードバックコントローラに入力された目標値Pim_Tの軌道と、ディーゼルエンジンから出力された過給圧の軌道のイメージと、上限値Pim_Lとが描かれている。フィードバックコントローラによるフィードバック制御によれば、目標値Pim_Tが時刻tでステップ状に増大した場合、過給圧は目標値Pim_Tの変化に応答して増大していき、一旦、目標値Pim_Tをオーバーシュートして応答ピークに達する。その後、過給圧は目標値Pim_Tを中心に振動しながらやがて目標値Pim_Tへ収束していく。
リファレンスガバナは、式(1)に示した予測モデルを用いて時刻tの時点でその後の過給圧(つまり、将来値Pim_F)の軌道を予測し、予測した過給圧の軌道が制約に抵触しないかどうか判断する。式(1)に示した予測モデルを用いて将来値Pim_Fを予測する範囲、すなわち、予測長が長くなるほど、制御装置にかかる演算負荷は大きくなる。よって、予測長はできる限り短くしたいが、予測長を単純に短くすると将来における制約への抵触を予見することができなくなる。
ここで、図1に示す時刻t以降の過給圧の軌道について着目する。図1に示す過給圧の軌道によれば、制約に抵触する可能性が最も高いのは過給圧が応答ピークに達した時点(時刻t)である。よって、目標値Pim_Tの変化の時点から過給圧が応答ピークに達する時点までを含む期間(つまり、時刻t〜時刻t)が予測長となるように予測ステップ数を設定すれば、制約の抵触有無を間違いなく判定しつつ将来値Pim_Fの予測にかかる演算負荷を最小にすることができると考えられる。
また、過給圧同様、過給圧−EGR率制御中においてはEGR率もフィードバック制御される。図2は、過給圧−EGR率制御中におけるEGR率の動特性の一例を示す時間図である。この時間図には、フィードバックコントローラに入力された目標値ZEGR_Tの軌道と、ディーゼルエンジンから出力されたEGR率の軌道のイメージと、上限値ZEGR_Lとが描かれている。リファレンスガバナは、式(2)に示した予測モデルを用いて時刻tの時点でその後のEGR率(つまり、将来値ZEGR_F)の軌道を予測し、予測したEGR率の軌道が制約に抵触しないかどうか判断する。
図2に示すEGR率の軌道によれば、制約に抵触する可能性が最も高いのはEGR率が応答ピークに達した時点(時刻t)である。よって、目標値ZEGR_Tの変化の時点からEGR率が応答ピークに達する時点までを含む期間(つまり、時刻t〜時刻t)が予測長となるように予測ステップ数を設定すれば、制約の抵触有無を間違いなく判定しつつ将来値ZEGR_Fの予測にかかる演算負荷を最小にすることができると考えられる。
ここで、通常、過給圧の応答性はEGR率の応答性よりも遅いことから、過給圧−EGR率制御中のEGR率の予測長を過給圧の予測長(つまり、図1の時刻t〜時刻t)に合わせることで、EGR率の制約の抵触有無を間違いなく判定しつつEGR率の将来予測にかかる演算負荷を最小にすることができると考えられる。
しかし、予測した過給圧の軌道が制約から遠ざかる方向に向かい、その一方で予測したEGR率の軌道が制約に近づく方向に向かう場合においては、過給圧の制約抵触の心配は無いもののEGR率の制約抵触の心配が大きくなる。図3は、過給圧−EGR率制御中における過給圧およびEGR率の動特性の別の例を示す時間図である。この図に示す過給圧の軌道は、上限値Pim_Lから遠ざかる方向に向かい、一旦、目標値Pim_Tをオーバーシュートして時刻tの時点で応答ピークに達する。一方、この図に示すEGR率の動特性の軌道は、図2同様、上限値ZEGR_Lに近づく方向に向かい、一旦、目標値一旦、目標値Pim_Tをオーバーシュートして時刻tの時点で応答ピークに達する。
図3に示したような場合は、EGR率が上限値ZEGR_Lに抵触する可能性はあるものの、過給圧が上限値Pim_Lに抵触する可能性が全く無い。そのため、上記同様に過給圧の予測長(つまり、時刻t〜時刻t)にEGR率の予測長を合わせると、過給圧やEGR率の予測が無駄になってしまう。そうすると、制御装置にかかる演算負荷が高くなり、限りある演算資源を有効に扱えないことになる。そこで、本実施の形態においては、このような場合には、EGR率の予測長(つまり、時刻t〜時刻t)に過給圧の予測長を合わせる。これにより、必要最低限の予測長を設定することができるため、演算資源を有効に活用することができる。換言すれば、不要に長い予測長を設定することによる演算抜けを回避することができる。
図4は、本実施の形態に係る制御装置が実行する予測長の設定ルーチンのフローチャートを示す図である。なお、図4に示すルーチンは、ディーゼルエンジンの運転中に繰り返して実行されるものとする。
図4に示すルーチンにおいて、制御装置は、時刻kにおける過給圧Pimkと時刻k+1における過給圧Pimk+1を式(1)に示した予測モデルを用いて予測する(ステップS10,S12)。また、制御装置は、時刻kにおけるEGR率ZEGRkと時刻k+1におけるEGR率ZEGRk+1を式(2)に示した予測モデルを用いて予測する(ステップS14,S16)。
続いて、制御装置は、EGR率の将来値ZEGR_Fが上限値ZEGR_Lに近づき、尚且つ、過給圧の将来値Pim_Fが上限値Pim_Lから遠ざかるか否かを判定する(ステップS18)。具体的に、制御装置は、ステップS10,S12で予測した過給圧Pimkと過給圧Pimk+1との差に基づいて過給圧の収束傾向を予測すると共に、ステップS14,S16で予測したEGR率ZEGRkEGR率ZEGRk+1との差に基づいてEGR率の収束傾向を予測する。そして、過給圧Pimk+1から過給圧Pimkを差し引いた値(Pimk+1−Pimk)が負の値で、尚且つ、EGR率ZEGRk+1からEGR率ZEGRkを差し引いた値(ZEGRk+1−ZEGRk)が正の値である場合、制御装置はEGR率の将来値ZEGR_Fが上限値ZEGR_Lに近づき、尚且つ、過給圧の将来値Pim_Fが上限値Pim_Lから遠ざかると判定し、ステップS20に進む。一方、それ以外の場合、制御装置はステップS22に進む。
ステップS20において、制御装置は、EGR率が収束するまでの期間を予測長に設定する。一方、ステップS22において、制御装置は、過給圧が収束するまでの期間を予測長に設定する。
以上、図4に示したルーチンによれば、予測した過給圧の軌道が制約から遠ざかる方向に向かい、その一方で予測したEGR率の軌道が制約に近づく方向に向かう場合に、EGR率が収束するまでの期間を予測長に設定できる。即ち、通常時は過給圧の予測長にEGR率の予測長を合わせつつ、上記の様な特定の条件下においてはEGR率の予測長に過給圧の予測長を合わせることができる。よって、演算資源を有効に活用できる。
ところで、上記実施の形態においては、過給圧−EGR率制御を前提とし、ディーゼルエンジンの制御量および特定状態量を過給圧PimとEGR率ZEGRとした。しかし、排気マニホールド圧力(以下「エキマニ圧力」と称す)PExhや、ターボ回転数Ntbをディーゼルエンジンの制御量や特定状態量に含めることもできる。この場合、ディーゼルエンジンの制御入力(操作量)は、可変ノズル開度、EGR弁開度、ディーゼルスロットル開度およびウェイストゲートバルブ開度となる。なお、ウェイストゲートバルブは、ディーゼルエンジンの排気通路において可変容量ターボチャージャーをバイパスする通路に設けられるアクチュエータである。また、ディーゼルエンジンの制御出力は、過給圧Pim、EGR率ZEGR、エキマニ圧力PExhおよびターボ回転数Ntbとなる。なお、エキマニ圧力PExhやターボ回転数Ntbの予測モデルは、式(1),(2)に示した過給圧PimやEGR率ZEGRの予測モデルと同様に予め設定されているものとする。また、過給圧PimやEGR率ZEGR同様、エキマニ圧力PExhやターボ回転数Ntbにも上限値PExh_L,Ntb_Lが予め設定されているものとする。
図5乃至図7は、過給圧−EGR率−エキマニ圧力制御を行う場合における、予測長の設定手法を説明するための図である。ディーゼルエンジンの制御量および特定状態量にエキマニ圧力PExhを含める場合は、エキマニ圧力の目標値PExh_Tの軌道と、エキマニ圧力の上限値PExh_Lとを考慮して予測長を設定することができる。ここで、一般に、エキマニ圧力PExhの応答性はEGR率よりも遅く、過給圧の応答性よりも速い。そのため、予測した過給圧Pim_Fの軌道、予測したEGR率ZEGR_Fの軌道および予測したエキマニ圧力PExh_Fの軌道の何れもが上限値に近づく方向に向かう場合(図5)には、制約の抵触有無を間違いなく判定するために、エキマニ圧力およびEGR率の予測長を、応答性の最も遅い過給圧の予測長(つまり、時刻t〜時刻t)に合わせる。
一方、予測した過給圧Pim_Fの軌道が上限値Pim_Lから遠ざかる方向に向かい、予測したEGR率ZEGR_Fの軌道および予測したエキマニ圧力PExh_Fの軌道がその上限値に近づく方向に向かう場合(図6)には、予測の無駄を省くべく、過給圧およびEGR率の予測長を、エキマニ圧力の予測長(つまり、時刻t〜時刻t)に合わせる。また、予測した過給圧Pim_Fの軌道および予測したエキマニ圧力PExh_Fの軌道がその上限値から遠ざかる方向に向かい、予測したEGR率ZEGR_Fの軌道が上限値ZEGR_Lに近づく方向に向かう場合(図7)には、予測の無駄を省くべく、過給圧およびエキマニ圧力の予測長を、EGR率の予測長(つまり、時刻t〜時刻t)に合わせる。なお、予測した過給圧Pim_Fの軌道、予測したEGR率ZEGR_Fの軌道および予測したエキマニ圧力PExh_Fの軌道の何れもがその上限値から遠ざかる方向に向かう場合には、エキマニ圧力およびEGR率の予測長を、応答性の最も遅い過給圧の予測長に合わせる。
このように、ディーゼルエンジンの制御量および特定状態量が増えた場合であっても、ディーゼルエンジンの各制御量の応答性の相対的な関係と、リファレンスガバナにより予測される特定状態量の将来値の軌道の収束傾向とに応じて、特定状態量の予測長を変更すれば、上記実施の形態同様の効果を得ることができる。即ち、リファレンスガバナにより予測される特定状態量の将来値が制約に近づく方向に向かうディーゼルエンジンの複数の制御量のうち、応答性の最も遅い制御量に対応する特定状態量の予測長に、他の特定状態量の予測長を合わせることで、上記実施の形態同様の効果を得ることができる。

Claims (1)

  1. プラントの複数の制御量の実値を対応する目標値に近づけるようにフィードバック制御によって当該プラントの制御入力を決定するフィードバックコントローラと、
    前記フィードバックコントローラに与える目標値とプラントモデルとに基づいて、前記制御量のそれぞれに対応する特定状態量の将来値を予測すると共に、当該特定状態量に課せられた制約に基づいて、前記フィードバックコントローラに与える目標値を修正するリファレンスガバナと、
    前記リファレンスガバナにおいて前記将来値を予測する期間を設定する設定手段と、
    を備え、
    前記設定手段は、前記将来値が制約から遠ざかる方向に向かう特定状態量がある場合、前記将来値が制約に近づく方向に向かう特定状態量のうち、応答性の最も遅い制御量に対応する特定状態量の予測期間に合わせて他の特定状態量の予測期間を変更することを特徴とするプラント制御装置。
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