JP2016084999A - 空気調和機の室外機 - Google Patents

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Abstract

【課題】筐体にネジ止めされる熱交換器において、熱交換器のヘアピン部の伝熱管にネジ先が触れて損傷することを防止した空気調和機の室外機を提供する。
【解決手段】熱交換器2を筐体10に固定する固定金具4は、熱交換器2の側端面21aに沿わせて伝熱管22を貫通させ固定される第1固定片41と、第1固定片41の一端から直角に折り曲げられ、筐体10とネジ止めされる第2固定片42とを有し、第2固定片42には、固定金具4と筐体10をネジ止めするためのネジ孔45が設けられ、第2固定片45とヘアピン部23との間にネジ孔45から突き出るネジ5のネジ先がヘアピン部23の伝熱管22に接触することを防ぐ衝立板44を設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気調和機の室外機に関し、さらに詳しく言えば、熱交換器の取付構造に関する。
空気調和機の室外機は、通常、地面やベランダなどの設置面にほぼ水平に設置されるベースパネルを有し、同ベースパネルからほぼ垂直に立設された仕切り板を介して、筐体内部が、熱交換器および送風ファンを含む送風機室と、圧縮機および電装品収納部を含む機械室とに区画されている(例えば、特許文献1の特に図4参照)。
送風機室は、その前面が送風ファンの吹出口を備えた吹出パネルによって覆われている。送風機室にはさらにL字状に形成された熱交換器が側面から背面にかけて配置されており、その熱交換器を囲むように桟状に形成された保護パネルが配置されている。
機械室は、前面がメンテナンス用に開閉可能に取り付けられるサービスパネルによって覆われており、側面から背面にかけてが側面パネルによって覆われている。さらに送風機室および機械室の上面を天井パネルによって覆うことで、箱状の筐体が形成されている。
この種の空気調和機の室外機に用いられる熱交換器は、短冊状に形成された複数の放熱フィンを所定間隔をもって積層することにより形成された放熱フィン群を有し、この放熱フィン群には、放熱フィンの積層方向に冷媒が流れるU字型をした複数の伝熱管が貫通して配置されている。放熱フィン群の一方の端面には、伝熱管のU字型の折曲部であるヘアピン部が突出している。伝熱管は、主に銅製である。
特許文献1において、熱交換器は、固定金具を用いて筐体に固定される。固定金具は、1枚の金属板をL字型に折り曲げて形成されており、L字型の一方の第1固定片(特許文献1では固定具正面部分)を熱交換器の放熱フィン群の端面に沿わせて伝熱管を貫通させて放熱フィンとともに固定し、L字型の他方の第2固定片(特許文献1では固定具側面部分)を筐体の一部(特許文献1ではベースパネルと側面パネル)にネジ止めすることで熱交換器が筐体に固定される。
通常、第1固定片には、伝熱管を通すための挿通孔が設けられており、この挿通孔に伝熱管を差し込むことにより、第1固定片が熱交換器の端面に沿って密着するようになっている。また、第2固定片には、ネジ止め用のネジ孔が設けられており、このネジ孔をパネル側に設けられたネジ孔とともにネジ止めすることにより熱交換器が筐体に固定される。
しかしながら、第2固定片は、第1固定片に対して直角に折り曲げて設けられているため、ネジ孔にネジを螺合する場合、ネジはヘアピン部の伝熱管と垂直になることで、ネジが伝熱管に向かって進みネジ先が伝熱管に当たり、ネジ先がヘアピン部を損傷してしまう虞がある。また、この種のネジは、主にタッピングネジが用いられるが、タッピングネジの先端は、尖っているため、伝熱管を損傷しやすい。また、伝熱管は主に柔らかい銅製のため、ネジ先が伝熱管に当たっていることに気付かずに、そのまま伝熱管に孔を空けてしまう虞もある。通常、このネジは、ネジ先が伝熱管まで届かないものが用いられているが、組立時や運搬時などの衝撃によってネジ先が伝熱管に触れて伝熱管が損傷してしまう場合もある。
熱交換器の伝熱管に損傷が生じた場合、伝熱管に孔が空き冷媒が漏れる虞がある。また、伝熱管だけの交換はできないため、熱交換器をユニットごと交換となる。
特開2013−224824号公報
そこで、本発明は、筐体にネジ止めされる熱交換器において、熱交換器のヘアピン部の伝熱管に、ネジ先が触れて損傷することを防止した空気調和機の室外機を提供する。
上述した課題を解決するため、本発明は、箱形の筐体内に、熱交換器が収納され、上記熱交換器は、所定間隔をもって積層され放熱フィンと同放熱フィンを貫通するU字型をした伝熱管と上記熱交換器を上記筐体に固定する固定金具とからなり、上記熱交換器の側端面には、上記伝熱管の曲げ部であるヘアピン部が突出し、上記固定金具は、上記熱交換器の側端面に沿わせて上記伝熱管を貫通させ上記放熱フィンとともに固定される第1固定片と、上記第1固定片の一端から直角に折り曲げられ、上記筐体とネジ止めされる第2固定片とを有する空気調和機の室外機において、上記第2固定片には、上記固定金具と上記筐体をネジ止めするためのネジ孔が設けられ、上記第2固定片と上記ヘアピン部との間には、上記ネジ孔から突き出るネジ先が、上記ヘアピン部の上記伝熱管に接触することを防ぐ衝立板が設けられていることを特徴としている。
より好ましい態様として、上記第1固定片には、上記ヘアピン部を挿通する挿通孔を形成するための切り起し舌片が設けられており、上記切り起し舌片は、上記第2固定片側に折り曲げられて上記衝立板として用いられることが好ましい。
本発明によれば、ネジ孔を有する第2固定片と、熱交換器のヘアピン部との間に、衝立板を設けたことにより、第2固定片と筐体を固定するネジのネジ先がヘアピン部に触れることがなくなるため、ヘアピン部の損傷を確実に防止することができる。
本発明の一実施形態に係る空気調和機の室外機の斜視図。 図1のX部を拡大してサービスパネル側から見た上記室外機の熱交換器の取付構造を示す部分拡大斜視図。 図2の正面から見た上記熱交換器と固定具の取付構造を示す部分拡大断面図。 固定具の変形例を示す部分拡大斜視図。
次に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1に示すように、この空気調和機の室外機1の筐体10は、地面やベランダなどの設置面にほぼ水平に設置されるベースパネル11を有し、ベースパネル11からほぼ垂直に立設された仕切り板17を介して、熱交換器2および送風ファン3を含む送風機室Aと、圧縮機および電装品収納部(ともに図示しない)を含む機械室Bとに区画されている。本発明の特徴は、筐体10への熱交換器2の取付構造であって、送風ファン3や圧縮機などの具体的な構成や内部構成は、任意的事項である。
筐体10の内部は、ベースパネル11と、送風機室Aで送風ファン3の前面に配置される吹出パネル12と、機械室Bの前面から右側面にかけて配置されるサービスパネル13と、送風機室Aで左側面と背面に配置される保護グリル14と、送風機室Aと機械室Bの上面を覆う天井パネル15とからなる箱形となる。
ベースパネル11は、金属板をプレス成型したものからなり、周縁が上方に直角に折り曲げられている。ベースパネル11の下面には、室外機1を設置面に設置するための脚部111が2箇所に設けられている。
吹出パネル12は、金属板をプレス成型したものからなり、中央に送風ファン3の吹出グリル121(樹脂製)が取り付けられている。吹出パネル12の左端側は、筐体10の左側面に沿って角丸で折り曲げられており、その上端および下端には、後述する固定金具4をネジ止めするためのネジ孔122,123が設けられている。
サービスパネル13は、金属板をプレス成型した物からなり、サービスパネル13には、筐体10を持ち上げるための把手131や図示しない冷媒配管の接続部などが設けられている。本発明において、サービスパネル13の具体的な構成は任意であってよい。
保護グリル14は、送風機室Aの背面から左側面にかけて形成された開口部から露出する熱交換器2を保護する格子状の桟である。この実施形態において、ベースパネル11の背面側の左隅には、筐体10を支える支柱16が立設されており、保護グリル14の端部が支柱16に固定されている。
図2を併せて参照して、送風機室Aの熱交換器2は、短冊状に形成された放熱フィンを所定間隔をもって積層することにより形成された放熱フィン群21を有し、同放熱フィン群21には、放熱フィン群21の積層方向に冷媒が流れるU字型をした複数の伝熱管22が貫通して配置されている。伝熱管22は、主に銅製である。
放熱フィン群21の一方の端面21a(この例では左側端面)には、伝熱管22の曲げ部であるヘアピン部23が突出している。尚、放熱フィン群21の他方の端面には、伝熱管22と同じ材質のU字管(図示なし)の両端が伝熱管22の開放端に接続され、ロウ付けによって固定されている。これにより、冷媒が伝熱管22の一端からヘアピン部23で折り返して他端側に向かって一方通行に流れるようになっている。
図3に示すように、この実施形態において、熱交換器2は、3枚の放熱フィン群21を厚さ方向に積層し、各放熱フィン群21の伝熱管22はヘアピン部23およびU字管で上下に折り返されている。
この実施形態において、熱交換器2は、筐体10の背面から左側面にかけてL字状に形成されており、伝熱管22も放熱フィン群21の内部に沿ってL字状に配置されているが、熱交換器2は、放熱フィン群21の端面にヘアピン部23を有する形態を備えていれば、その形状などの具体的な態様は任意であってよい。
図2および図3に示すように、熱交換器2は、固定金具4を介して筐体10の吹出パネル12に固定される。この実施形態において、固定金具4は、図1に示す熱交換器2の上端側に取り付けられる第1固定金具4Aと、熱交換器2の下端側に取り付けられる第2固定金具4Bとを有しているが、第1固定金具4Aおよび第2固定金具4Bは、その取付位置が上方のネジ孔122か下方のネジ孔123だけの違いであり、基本的な構成はほぼ同じであるため、以下の説明においては、第1固定金具4Aの構成についてのみ説明する。
固定金具4は、金属板をプレス成型したものからなり、熱交換器2の側端面21aに当接する第1固定片41と、第1固定片41の一端からほぼ直角に折り曲げられた第2固定片42とを有するL字状に形成されている。
第2固定片42は、第1固定片41の一端(図3では左端)から一体的に延設され、熱交換器2の側端面21aから離反する方向にほぼ直角に折り曲げられている。第2固定片42の一部には、ネジ止め用のネジ孔45が設けられている。
ネジ孔45は、吹出パネル12のネジ孔122と対向する位置に設けられており、吹出パネル12のネジ孔122とともにネジ5によってネジ止めされる。
この実施形態において、第1固定片41の上下方向の長さは、熱交換器2の上端から約10cm程度の長さをもって形成されている。第1固定片41には、ヘアピン部23の伝熱管22を挿通するための挿通孔43が設けられている。挿通孔43は、少なくともヘアピン部43の伝熱管22の管径よりも大径な貫通孔であって、この例では4箇所に設けられている。
4箇所の挿通孔43のうち、上から2番目の挿通孔43aは、上下に並んだ2つのヘアピン部23の一方の下端部23aと、もう一方の上端部23bを含む大きさを有する長方形状に形成されている。この挿通孔43aは、コ字型に切り欠かれた切り起し舌片44を第2固定片41と対向するようにほぼ直角に折り曲げ形成されている。
折り曲げられた切り起し舌片44は、第2固定片42のネジ孔45に対向する位置に設けられており、この切り起し舌片44が、第2固定片42とヘアピン部23との間に衝立板となり、ネジ5のネジ先が当接する。以下の説明において、切り起し舌片44を衝立板44ともいう。
第2固定片42とヘアピン部23との間に衝立板44が配置され、衝立板44により、ネジ5のネジ先がヘアピン部23の伝熱管22に接触して損傷することを防ぐ。
この実施形態において、衝立板44は、2箇所のヘアピン部23の下端部23aと上端部23bを含む大きさに形成されているが、図4に示すように、1箇所のヘアピン部23の1つの下端部23aと、1箇所のヘアピン部23の2つの上端部23b,下端部23cを含む長方形状に切り欠かれていても良い。
本発明によれば、ネジ孔45を有する第2固定片42と、熱交換器2のヘアピン部23との間に、衝立板44を設けたことにより、ネジ先がヘアピン部23に触れることがなくなるため、ネジ5のネジ先によるヘアピン部23への損傷を確実に防止することができる。
また、衝立板44は、固定金具4の一部を立ち上げただけなので、新たな部品を必要とせず、コストをかけずにネジ先5によるヘアピン部23の損傷に伴う熱交換器の交換というような問題をなくすことができる。
尚、本実施例では、本発明の固定金具4をヘアピン部23側に設けた場合について説明したが、必要に応じて、図示しないU字管側に固定金具を設けてもよい。
1 室外機
11 ベースパネル
12 吹出パネル
13 サービスパネル
14 保護グリル
15 天井パネル
2 熱交換器
21 放熱フィン群
22 伝熱管
23 ヘアピン部
3 送風ファン
4 固定金具
41 第1固定片
42 第2固定片
43 挿通孔
44 切り起し舌片(衝立板)
45 ネジ孔
5 ネジ

Claims (2)

  1. 箱形の筐体内に、熱交換器が収納され、上記熱交換器は、所定間隔をもって積層され放熱フィンと同放熱フィンを貫通するU字型をした伝熱管と上記熱交換器を上記筐体に固定する固定金具とからなり、上記熱交換器の側端面には、上記伝熱管の曲げ部であるヘアピン部が突出し、上記固定金具は、上記熱交換器の側端面に沿わせて上記伝熱管を貫通させ上記放熱フィンとともに固定される第1固定片と、上記第1固定片の一端から直角に折り曲げられ、上記筐体とネジ止めされる第2固定片とを有する空気調和機の室外機において、
    上記第2固定片には、上記固定金具と上記筐体をネジ止めするためのネジ孔が設けられ、上記第2固定片と上記ヘアピン部との間には、上記ネジ孔から突き出るネジ先が、上記ヘアピン部の上記伝熱管に接触することを防ぐ衝立板が設けられていることを特徴とする空気調和機の室外機。
  2. 上記第1固定片には、上記ヘアピン部を挿通する挿通孔を形成するための切り起し舌片が設けられており、上記切り起し舌片は、上記第2固定片側に折り曲げられて上記衝立板として用いられることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機の室外機。
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