JP2016084434A - 縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法、縮合変性共役ジエン系重合体、及び縮合変性共役ジエン系重合体組成物 - Google Patents

縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法、縮合変性共役ジエン系重合体、及び縮合変性共役ジエン系重合体組成物 Download PDF

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Junichi Yoshida
淳一 吉田
美紀 阪田
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美紀 阪田
関川 新一
Shinichi Sekikawa
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Abstract

【課題】重合体の優れた生産性と、加硫物としたときの低ヒステリシスロス性とウェットスキッド抵抗性と耐摩耗性と破壊強度と、加硫物とする際の加工性とのバランスに優れている、縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法を提供する。
【解決手段】アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物を重合開始剤として、少なくとも共役ジエン化合物を重合し、共役ジエン系重合体を得る重合工程と、
2つ以上のアルコキシ基が結合したシリル基と、1つ以上の窒素原子と、を有する変性剤により、前記共役ジエン系重合体を変性する変性工程と、
縮合促進剤と、鉱物油系伸展油と、の存在下で、前記共役ジエン系重合体を縮合する縮合工程と、
を有する縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法、縮合変性共役ジエン系重合体、及び縮合変性共役ジエン系重合体組成物に関する。
近年、自動車に対する低燃費化の要求の高まりに伴い、転がり抵抗が低いタイヤが求められている。そのために、地面と直接接するタイヤトレッドに用いられるゴム材料として、低発熱性(低ヒステリシスロス性)のゴム材料が求められている。一方で、タイヤトレッドに用いられるゴム材料は、安全性の観点から、湿潤路面でのブレーキ性能(ウェットスキッド抵抗性)に優れることと、実用上十分な破壊強度も要求される。
このような要求に応えるゴム材料として、ゴム材料の補強性充填剤としてシリカを用いたゴム組成物があり、低発熱性とウェットスキッド抵抗性とのバランスに優れている。
しかし、親水性表面を有するシリカは、疎水性の高いジエン系ゴムに配合して得られる組成物中では、粒子どうしが凝集し、分散性がよくない。そのため、ジエン系ゴムにシリカ表面と相互作用する官能基を導入することで、シリカ表面との親和性を高め、組成物中でのシリカの分散性を改良して、低発熱性をより優れたものにする試みが行われている。
例えば、特許文献1には、グリシドキシアルコキシシランを重合体末端に反応させて得られる変性ジエン系ゴムが開示されている。特許文献2及び3には、アミノ基を含有するアルコキシシラン類を重合体末端に反応させて得られる変性ジエン系ゴム、及びこれらとシリカとの組成物について開示されている。特許文献4には、重合体活性末端と多官能性シラン化合物をカップリング反応させて得られるジエン系ゴムが開示されている。特許文献5には、重合体の活性部位にヒドロカルビルオキシシラン化合物を反応させた後、縮合促進剤を添加し、重合体の活性部位に導入されたヒドロカルビルオキシシラン化合物残基の縮合又は未反応のヒドロカルビルオキシシラン化合物との縮合を行う変性重合体の製造方法が開示されている。特許文献6には、重合体活性末端にアルコキシシラン化合物及びシラノール化合物からなる群より選択される少なくとも一種を導入させたのち、縮合促進剤を反応させ、さらに無機酸及び金属ハロゲン化物からなる群より選択される少なくとも一種を反応させる変性共役ジエン系重合体の製造方法が開示されている。
特開平07−233217号公報 特開2001−158834号公報 特開2003−171418号公報 国際公開第07/114203号パンフレット 国際公開第03/087171号パンフレット 国際公開第08/123163号パンフレット
しかしながら、上記特許文献1〜4に記載の方法のように、シリカと相互作用する官能基を重合末端に導入した変性ゴムを、シリカと配合してゴム組成物とする場合は、混練り工程中にシリカ粒子と変性ゴムの官能基との反応が進行して、ゴム組成物の粘度が上昇し、混練りが困難になったり、混練り後にシートにする際の肌荒れやシート切れが生じやすくなったりするなど、加工性が悪化する。また、加硫物とした場合は、特に無機充填剤を含む加硫物とした際に、低ヒステリシスロス性とウェットスキッド抵抗性のバランスが悪い。
また、特許文献5のように縮合促進により多分岐の変性重合体を得ることにより、混練り時の加工性に優れた重合体が得られるが、縮合反応に要する時間が長く、重合体の生産性に劣り、特に連続重合には適用しにくいといった欠点がある。さらに、特許文献6のように、縮合促進剤に加えて無機酸及び金属ハロゲン化物を添加する方法では、縮合反応は促進されるものの、重合体生産時に反応器や配管の腐食がある。
そこで、本発明は、重合体の優れた生産性と、加硫物としたときの低ヒステリシスロス性とウェットスキッド抵抗性と耐摩耗性と破壊強度と、加硫物とする際の加工性とのバランスに優れている、縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来技術の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、所定の工程を有する縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法により、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物を重合開始剤として、少なくとも共役ジエン化合物を重合し、共役ジエン系重合体を得る重合工程と、
2つ以上のアルコキシ基が結合したシリル基と、1つ以上の窒素原子と、を有する変性剤により、前記共役ジエン系重合体を変性する変性工程と、
縮合促進剤と、鉱物油系伸展油と、の存在下で、前記共役ジエン系重合体を縮合する縮合工程と、
を有する縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法。
[2]溶媒を熱水中で脱溶媒する脱溶媒工程をさらに有する、[1]に記載の縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法。
[3]溶媒を直接に脱溶媒する脱溶媒工程をさらに有する、[1]に記載の縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法。
[4]前記変性剤が、前記シリル基を2つ以上有する変性剤である、[1]〜[3]のいずれか一に記載の縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法。
[5]前記鉱物油系伸展油が、芳香族系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、及びパラフィン系プロセスオイルからなる群より選ばれた少なくとも1種のプロセスオイルである、[1]〜[4]のいずれか一に記載の縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法。
[6]前記縮合促進剤が、スズのアルコキシド、カルボン酸塩、及びアセチルアセトナート錯塩、並びにチタンのアルコキシド、カルボン酸塩、及びアセチルアセトナート錯塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物である、[1]〜[5]のいずれか一に記載の縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法。
[7]前記重合工程が、連続重合方式で行われる、[1]〜[6]のいずれか一に記載の縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法。
[8][1]〜[7]のいずれか一に記載の製造方法で得られる縮合変性共役ジエン系重合体。
[9][8]に記載の縮合変性共役ジエン系重合体を、ゴム成分100質量部に対して、20質量部以上含むゴム成分100質量部と、
シリカ系無機充填剤を、ゴム成分100質量部に対して、0.5質量部以上300質量部以下と、を含む縮合変性共役ジエン系重合体組成物。
本発明の製造方法によれば、重合体の優れた生産性と、加硫物としたきの低ヒステリシスロス性とウェットスキッド抵抗性と耐摩耗性と破壊強度と、加硫物とする際の加工性とのバランスに優れている、縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法を提供できる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の実施形態に制限されるものではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施することができる。
[縮合変性共役ジエン系重合体を得る製造方法]
本実施形態の縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法は、
アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物を重合開始剤として、少なくとも共役ジエン化合物を重合し、共役ジエン系重合体を得る重合工程と、
2つ以上のアルコキシ基が結合したシリル基と、1つ以上の窒素原子と、を有する変性剤により、前記共役ジエン系重合体を変性する変性工程と、
縮合促進剤と、鉱物油系伸展油と、の存在下で、前記共役ジエン系重合体を縮合する縮合工程と、
を有する。
[共役ジエン系重合体を得る重合工程]
本実施形態の共役ジエン系重合体を得る重合工程(以下、「重合工程」という。)は、特に限定されないが、炭化水素溶媒中で行われることが好ましい。炭化水素溶媒としては、例えば、飽和炭化水素、芳香族炭化水素等が挙げられる。具体的には、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;それらの混合物からなる炭化水素等が挙げられる。重合反応に供する前に、不純物であるアレン類やアセチレン類を有機金属化合物で処理することは、高濃度の活性末端を有する重合体が得られる傾向にあり、これにより、後述する変性工程において、高い変性率が達成される傾向にあるため好ましい。
<重合開始剤>
本実施形態の重合工程において、重合開始剤として用いられるアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物は、特に限定されないが、重合体の生産性の観点から、アルカリ金属化合物が好ましく、具体的には有機リチウム化合物が好ましい。
有機リチウム化合物としては、例えば、低分子化合物、可溶化したオリゴマーの有機リチウム化合物、有機基とリチウムの結合様式において炭素−リチウム結合を有する化合物、窒素−リチウム結合を有する化合物、錫−リチウム結合を有する化合物等が挙げられる。
炭素−リチウム結合を有する化合物としては、例えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、n−ヘキシルリチウム、ベンジルリチウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウム等が挙げられる。
窒素−リチウム結合を有する化合物としては、例えば、リチウムジメチルアミド、リチウムジエチルアミド、リチウムジプロピルアミド、リチウムジ−n−ヘキシルアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチレンイミド、リチウムピロリジド、リチウムピペリジド、リチウムヘプタメチレンイミド、リチウムモルホリド等が挙げられる。
上記のモノ有機リチウム化合物に加え、多官能有機リチウム化合物を併用して、重合を行うこともできる。多官能有機リチウム化合物としては、例えば1,4−ジリチオブタン、sec−ブチルリチウムとジイソプロペニルベンゼンとの反応物、1,3,5−トリリチオベンゼン、n−ブチルリチウムと1,3−ブタジエンとジビニルベンゼンとの反応物、n−ブチルリチウムとポリアセチレン化合物との反応物等が挙げられる。さらに、米国特許第5,708,092号明細書、英国特許第2,241,239号明細書、米国特許第5,527,753号明細書等に開示されている公知の有機アルカリ金属化合物も使用することができる。
有機リチウム化合物としては、工業的入手の容易さ及び重合反応のコントロールの容易さの観点から、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムが好ましい。
これらの有機リチウム化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
他の有機アルカリ金属化合物としては、例えば、有機ナトリウム化合物、有機カリウム化合物、有機ルビジウム化合物、有機セシウム化合物等が挙げられる。具体的には、ナトリウムナフタレン、カリウムナフタレン等が挙げられる。その他にも、リチウム、ナトリウム及びカリウム等のアルコキサイド、スルフォネート、カーボネート、アミド等が挙げられる。また、他の有機金属化合物と併用してもよい。
本実施形態の重合開始剤として用いられるアルカリ土類金属化合物としては、例えば、有機マグネシウム化合物、有機カルシウム化合物、有機ストロンチウム化合物等が挙げられる。また、アルカリ土類金属のアルコキサイド、スルフォネート、カーボネート、アミド等の化合物を用いてもよい。これらの有機アルカリ土類金属化合物は、アルカリ金属化合物や、その他有機金属化合物と併用してもよい。
<共役ジエン化合物>
本実施形態の共役ジエン化合物としては、重合可能な単量体であれば特に限定されず、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘプタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられる。これらの中でも、工業的入手の容易さの観点から、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
共役ジエン化合物中に、アレン類、アセチレン類等が不純物として含有されていると、後述する変性反応を阻害するおそれがある。そのため、これらの不純物の含有量濃度(質量)の合計は、200ppm以下であることが好ましく、100ppm以下であることがより好ましく、50ppm以下であることがさらに好ましい。アレン類としては、例えばプロパジエン、1,2−ブタジエン等が挙げられる。アセチレン類としては、例えばエチルアセチレン、ビニルアセチレン等が挙げられる。
<共役ジエン系重合体>
本実施形態の共役ジエン系重合体は、芳香族ビニル化合物を含んでもよく、重合工程において、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を共重合してもよい。
芳香族ビニル化合物としては、共役ジエン化合物と共重合可能な単量体であれば特に限定されず、例えば、スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルエチルベンゼン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン、ジフェニルエチレン等が挙げられる。これらの中でも、工業的入手の容易さの観点から、スチレンが好ましい。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本実施形態に用いる共役ジエン系重合体は、単一の共役ジエン化合物の重合体、異なる種類の共役ジエン化合物の重合体すなわち共重合体、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物の共重合体であってもよい。
共役ジエン系重合体が共重合体である場合は、ランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。
ランダム共重合体としては、例えば、ブタジエン−イソプレンランダム共重合体、ブタジエン−スチレンランダム共重合体、イソプレン−スチレンランダム共重合体、ブタジエン−イソプレン−スチレンランダム共重合体等が挙げられる。共重合体鎖中の各単量体の組成分布としては、特に限定されず、例えば統計的ランダムな組成に近い完全ランダム共重合体、組成がテーパー状に分布しているテーパー(勾配)ランダム共重合体等が挙げられる。共役ジエンの結合様式、すなわち1,4−結合や1,2−結合等の組成は、均一であってもよいし、分布があってもよい。
ブロック共重合体としては、例えば、ブロックが2個からなるジブロック共重合体、3個からなるトリブロック共重合体、4個からなるテトラブロック共重合体等が挙げられる。例えば、スチレン等の芳香族ビニル化合物からなるブロックを「S」で表し、ブタジエンやイソプレン等の共役ジエン化合物からなるブロック及び/又は芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との共重合体からなるブロックを「B」で表すと、S−Bジブロック共重合体、S−B−Sトリブロック共重合体、S−B−S−Bテトラブロック共重合体等の式で表される。
上記式において、各ブロックの境界は必ずしも明瞭に区別される必要はない。例えば、ブロックBが芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との共重合体である場合、ブロックB中の芳香族ビニル化合物は均一に分布していても、又はテーパー状に分布していてもよい。また、ブロックBに、芳香族ビニル化合物が均一に分布している部分及び/又はテーパー状に分布している部分がそれぞれ複数個共存していてもよい。さらには、ブロックBに、芳香族ビニル化合物含有量が異なるセグメントが複数個共存していてもよい。共重合体中にブロックS、ブロックBがそれぞれ複数存在する場合、それらの分子量や組成等の構造は、同一でもよいし、異なっていてもよい。
本実施形態の共役ジエン系重合体を、タイヤトレッド用ゴム組成物として用いる場合には、より低ヒステリシスロス性に優れる加硫物を得る観点から、共重合体はランダム共重合体であることが好ましい。共役ジエン−芳香族ビニル共重合体である場合には、芳香族ビニル単位が30以上連鎖しているブロックの数が、少ないか又は無いものであることが好ましい。具体的には、共重合体がブタジエン−スチレン共重合体の場合、Kolthoffの方法(I.M.KOLTHOFF,et al.,J.Polym.Sci.1,429(1946)に記載の方法)により重合体を分解し、メタノールに不溶なポリスチレン量を分析する公知の方法において、芳香族ビニル単位が30以上連鎖しているブロックが、重合体の総量に対して、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下である。
共役ジエン系重合体の重合反応においては、芳香族ビニル化合物を共役ジエン化合物とランダムに共重合させる目的で、共役ジエン部のミクロ構造を制御するためのビニル化剤として、あるいは重合速度の改善等の目的で、少量の極性化合物を添加してもよい。
極性化合物としては、特に限定されないが、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジメトキシベンゼン、2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン等のエーテル類;テトラメチルエチレンジアミン、ジピペリジノエタン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、キヌクリジン等の第三級アミン化合物;カリウム−t−アミラート、カリウム−t−ブチラート、ナトリウム−t−ブチラート、ナトリウムアミラート等のアルカリ金属アルコキシド化合物;トリフェニルホスフィン等のホスフィン化合物等を用いることができる。これらの極性化合物は、1種単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
極性化合物の使用量は、特に限定されず、目的と効果の程度に応じて選択される。通常、重合開始剤1モルに対して0.01モル以上100モル以下であることが好ましい。このような極性化合物(ビニル化剤)は重合体共役ジエン部分のミクロ構造の調節剤として、所望のビニル結合量に応じて、適量用いることができる。多くの極性化合物は、同時に共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との共重合において有効なランダム化効果を有し、芳香族ビニル化合物の分布の調整やスチレンブロック量の調整剤として用いることができる。共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とをランダム化する方法としては、特開昭59−140211号公報に記載されているような、共重合の途中に1,3−ブタジエンの一部を断続的に添加する方法を用いてもよい。
本実施形態の共役ジエン系重合体中の結合共役ジエン量は、特に限定されないが、50質量%以上100質量%以下であることが好ましく、60質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。また、本実施形態の共役ジエン系重合体中の結合芳香族ビニル量は、特に限定されないが、0質量%以上50質量%以下であることが好ましく、20質量%以上40質量%以下であることがより好ましい。結合共役ジエン量及び結合芳香族ビニル量が上記範囲であると、低ヒステリシスロス性とウェットスキッド抵抗性のバランスが更に優れ、耐摩耗性や破壊強度も満足する縮合変性共役ジエン系重合体の加硫物を得ることができる。ここで、結合芳香族ビニル量は、フェニル基の紫外吸光によって測定でき、ここから結合共役ジエン量も求めることができる。具体的には、後述する実施例に従った方法により測定することができる。
また、共役ジエン結合単位中のビニル結合量は、特に限定されないが、10モル%以上75モル%以下であることが好ましく、25モル%以上65モル%以下であることがより好ましい。ビニル結合量が上記範囲であると、低ヒステリシスロス性とウェットスキッド抵抗性のバランスが更に優れ、耐摩耗性や破壊強度も満足する縮合変性共役ジエン系重合体の加硫物を得ることができる。ここで、共役ジエン系重合体がブタジエンとスチレンの共重合体である場合には、ハンプトンの方法(R.R.Hampton,Analytical Chemistry,21,923(1949))により、ブタジエン結合単位中のビニル結合量(1,2−結合量)を求めることができる。
共役ジエン系重合体のミクロ構造については、上記共役ジエン系重合体中の各結合量が上記範囲にあり、さらに、重合体のガラス転移温度が−45℃以上−15℃以下の範囲にあるときに、低ヒステリシスロス性とウェットスキッド抵抗性のバランスにより一層優れた縮合変性共役ジエン系重合体の加硫物を得ることができる。ガラス転移温度については、ISO 22768:2006に従い、所定の温度範囲で昇温しながらDSC曲線を記録し、DSC微分曲線のピークトップ(Inflection point)をガラス転移温度とする。
本実施形態において、共役ジエン系重合体は、上述したアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物を重合開始剤として、特に限定されないが、アニオン重合反応による成長反応によって得られる活性末端を有する重合体であることが好ましい。また、共役ジエン系重合体は、リビングアニオン重合による成長反応によって得られる、活性末端を有する重合体であることがより好ましい。これにより、後述する縮合変性共役ジエン系重合体を高変性率で得ることができる。重合工程の重合様式としては、特に限定されないが、回分式(「バッチ式」ともいう。)、連続式等の重合様式(「連続重合方式」ともいう。)で行うことができる。連続重合方式においては、1個又は2個以上の連結された反応器を用いることができる。反応器は、撹拌機付きの槽型、管型等のものが用いられる。連続重合方式で実施した場合、バッチ式と比較して比較的高分子量の重合体を安定的に生産でき、縮合変性共役ジエン系重合体の加硫物としたときの破壊強度を十分なものとする上で好ましい。
重合温度は、リビングアニオン重合等の重合反応が進行する温度であれば特に限定されないが、生産性の観点から、0℃以上であることが好ましく、重合終了後の活性末端に対する変性剤の反応量を充分に確保する観点から、120℃以下であることが好ましい。また、共役ジエン系重合体のコールドフローを防止する観点から、分岐をコントロールするためのジビニルベンゼン等の多官能芳香族ビニル化合物を用いてもよい。
[変性工程]
本実施形態の変性工程(以下、「変性工程」という。)は、2つ以上のアルコキシ基が結合したシリル基と、1つ以上の窒素原子と、を有する変性剤(以下、「変性剤」という。)により、上述の製造工程後の共役ジエン系重合体を変性する。製造工程で得られる共役ジエン系重合体は、活性末端を有するので、この活性末端と変性剤が反応することができる。ここで、変性工程で変性する共役ジエン系重合体は、後述する縮合工程後の共役ジエン系重合体であってもよい。
変性剤は、2つ以上のアルコキシ基が結合したシリル基を2個以上有することが好ましい。この変性剤は、変性剤の反応性や他の化合物との相互作用性を一層優れたものにできるとともに、得られる縮合変性共役ジエン系重合体の加工性を一層優れたものにできる。
変性剤は、下記式(1)又は(2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2016084434
(式(1)中、R1〜R4は、各々独立して、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基を表し、複数ある場合のR1〜R4は、各々は同一であっても異なっていてもよい。R5は炭素数3〜10のアルキレン基を表し、R6は炭素数1〜20のアルキレン基を表し、mは1又は2の整数であり、nは2又は3の整数である。)
Figure 2016084434
(式(2)中、R7、R8は、各々独立して、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基を表し、複数あるR7、R8の各々は同一であっても異なっていてもよい。R9は炭素数1〜10のアルキレン基を表し、複数のR9は同一であっても異なっていてもよい。R10は炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基又は式(3)で表される基を表す。pは2又は3、qは2又は3であり、複数あるqは同一であっても異なっていてもよい。)
Figure 2016084434
(式(3)中、R11は炭素数1〜10のアルキレン基を表し、R12は、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基を表す。)
上記式(1)で表される変性剤としては、例えば、2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(3−トリエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−(4−トリメトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2,2−ジメトキシ−1−(5−トリメトキシシリルペンチル)−1−アザ−2−シラシクロヘプタン、2,2−ジメトキシ−1−(3−ジメトキシメチルシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(3−ジエトキシエチルシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−エチル−1−(3−トリエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−(3−ジメトキシメチルシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−エチル−1−(3−ジエトキシエチルシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン等の環状アザシラン化合物が挙げられる。これらの中でも、変性剤の官能基とシリカ等の無機充填剤との反応性及び相互作用性、並びに加工性の観点から、mが2、及び/又はnが3である変性剤が好ましい。mが2、及び/又はnが3である上記式(1)で表される変性剤としては、例えば2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−(4−トリメトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2,2−ジエトキシ−1−(3−トリエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン等が挙げられる。
上記式(2)で表される変性剤としては、例えば、トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミン、トリス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)アミン、トリス(3−トリエトキシシリルプロピル)アミン、トリス(3−メチルジエトキシシリルプロピル)アミン、トリス(トリメトキシシリルメチル)アミン、トリス(2−トリメトキシシリルエチル)アミン、トリス(4−トリメトキシシリルブチル)アミン、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)メチルアミン、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)エチルアミン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)メチルアミン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)エチルアミン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ベンジルアミン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)メチルアミン、N−(メトキシカルボニルエチル)−N,N−ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミン、N−(エトキシカルボニルエチル)−N,N−ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)アミン、N−(メトキシカルボニルプロピル)−N,N−ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミン、N−(メトキシカルボニルプロピル)−N,N−ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミン、N−(メトキシカルボニルエチル)−N,N−ビス(3−トリメトキシシリルブチル)アミン等が挙げられる。これらの中でも、変性剤の官能基とシリカ等の無機充填剤との反応性及び相互作用性、並びに加工性の観点から、pが3及び/又はpが2の場合には、R10が式(3)で表される変性剤が好ましい。さらに、2つ又は3つあるqが全て3である式(2)で表される変性剤が好ましい。2つ又は3つあるqが全て3である式(2)で表される変性剤の具体例としては、トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミン、トリス(3−トリエトキシシリルプロピル)アミン、N−(メトキシカルボニルエチル)−N,N−ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミン、N−(エトキシカルボニルエチル)−N,N−ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)アミン等が挙げられる。
上記式(1)または(2)以外のアルコキシ基が2個以上結合したケイ素原子を2個以上と、窒素原子とを有する変性剤としては、例えば、1,4−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]ピペラジン、1,4−ビス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]ピペラジン、トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート等が挙げられる。
その他の変性剤としては、例えば、2つ以上の窒素原子を含む環状アミノ基を有するヒドロカルビルオキシシラン、その他の環状アミン、非環状アミン、イミン、イソシアネート等の官能基を含有するヒドロカルビルオキシシラン、環状アザシラン等が挙げられる。
2つ以上の窒素原子を含む環状アミノ基を有するヒドロカルビルオキシシランとしては、例えば、1−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]−4−メチルピペラジン、1−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]−3−メチルイミダゾリジン、1−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]−3−メチルヘキサヒドロピリミジン、1−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]−4−(トリメチルシリル)ピペラジン、1−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]−3−(トリメチルシリル)イミダゾリジン、1−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]−3−(トリメチルシリル)ヘキサヒドロピリミジン、2−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]−1,3−ジメチルイミダゾリジン、2−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]−1,3−(ビストリメチルシリル)イミダゾリジン等が挙げられる。
その他の環状アミノ基を有するヒドロカルビルオキシシランとしては、例えば、[3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル]トリエトキシシラン、[3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル]トリメトキシシラン、[2−(1−ヘキサメチレンイミノ)エチル]トリエトキシシラン、[2−(1−ヘキサメチレンイミノ)エチル]トリメトキシシラン、[3−(1−ピロリジニル)プロピル]トリエトキシシラン、[3−(1−ピロリジニル)プロピル]トリメトキシシラン、[3−(1−ヘプタメチレンイミノ)プロピル]トリエトキシシラン、[3−(1−ドデカメチレンイミノ)プロピル]トリエトキシシラン、[3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル]ジエトキシメチルシラン、[3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル]ジエトキシエチルシラン等が挙げられる。
非環状アミノ基を有するヒドロカルビルオキシシランとしては、例えば、[3−(ジメチルアミノ)プロピル]トリエトキシシラン、[3−(ジメチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン、[3−(ジエチルアミノ)プロピル]トリエトキシシラン、[3−(ジエチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン、[2−(ジメチルアミノ)エチル]トリエトキシシラン、[2−(ジメチルアミノ)エチル]トリメトキシシラン、[3−(ジメチルアミノ)プロピル]ジエトキシメチルシラン,[3−ジブチルアミノプロピル]トリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
イミノ基を含有するヒドロカルビルオキシシランとしては、例えば、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−エチリデン−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(シクロヘキシリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、1−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]−4,5−ジヒドロイミダゾール、1−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]−4,5−ジヒドロイミダゾール、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾール、N−(3−イソプロポキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾール、N−(3−メチルジエトキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾール等が挙げられる。
イソシアネート基を有するヒドロカルビルオキシシランとしては、例えば、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナトプロピルメチルジエトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリイソプロポキシシラン等が挙げられる。
環状アザシラン化合物の具体例として、例えば、N−n−ブチル−アザ−2,2−ジメトキシシラシクロペンタン、N−エチル−アザ−2,2−ジエトキシ−4−メチルシラシクロペンタン、N−アリル−アザ−2,2−ジメトキシシラシクロペンタン、1−トリメチルシリル−2,2−ジメトキシ−1−アザ−2−シラシクロペンタン等が挙げられる。
上述した変性剤を、重合活性末端に反応させる際の、反応温度、反応時間等については、特に限定されないが、0℃以上120℃以下で、30秒以上反応させることが好ましい。
上述した変性剤の添加量は、特に限定されないが、添加された重合開始剤1モルに対して、変性剤中のケイ素原子に結合したアルコキシ基のモル数が、0.8モル以上9モル以下となるような割合で添加することが好ましく、1.0モル以上6モル以下となるような割合で添加することがより好ましく、1.5モル以上3モル以下となるような割合で添加することがさらに好ましい。得られる縮合変性共役ジエン系重合体が十分な変性率を得る観点と、後述の縮合工程の前に変性工程を行う場合には、縮合工程で縮合するためのアルコキシ基を残存させる観点と、から0.8モル以上とすることが好ましく、変性剤のコストの観点から9モル以下とすることが好ましい。
[縮合工程]
本実施形態の縮合工程(以下、「縮合工程」という。)は、縮合促進剤と、鉱物油系伸展油と、の存在下において、上述の製造工程後の共役ジエン系重合体を縮合する。縮合する共役ジエン系重合体は、上述の変性工程後の共役ジエン系重合体であることが好ましい。ここで、縮合促進剤は、変性工程における変性剤中のアルコキシ基を縮合させることができるものであることが好ましい。
前記共役ジエン系重合体を、変性する変性工程及び縮合する縮合工程を行う順序は、特に限定されず、例えば、変性工程の後に縮合工程を行うもの、変性工程と縮合工程を同時に行うもの、変性工程の途中に縮合工程を行うもの、縮合工程の途中に変性工程を行うもの、及び変性工程の前に縮合工程を行うもの等が挙げられ、変性反応及び縮合反応を確実に進行させる観点からは、変性工程の後に縮合工程を行うものが好ましい。
<縮合促進剤>
本実施形態の縮合促進剤としては、例えば、アルコキシ基を縮合させることができるものが好ましく、好ましくは、3族、4族、5族、12族、13族、14族、及び15族のうちのいずれかに属する元素を一種以上含有する化合物である。より好ましくは、スズ(Sn)、チタン(Ti)、ビスマス(Bi)、ジルコニウム(Zr)、又はアルミニウム(Al)からなる群から選択される少なくとも一種以上の金属を含有する、アルコキシド、カルボン酸塩、又はアセチルアセトナート錯塩等の化合物である。
縮合促進剤として用いられるスズ化合物としては、特に限定されないが、例えば、ジブチルスズジメトキシド、ジオクチルスズジメトキシド、ジブチルスズジエトキシドなどが挙げられる。その他のスズ化合物として、ブチルスズクロライドジヒドロキシド、ブチルスズヒドロキシドオキシドハイドレート、ジブチルスズオキシド等のスズのアルコキシド;ビス(2−エチルヘキサノエート)スズ、ジブチルスズジアセテート、ジフェニルスズジアセテート、ジブチルスズビスマレイン酸モノブチルエステル、ジオクチルビスマレイン酸モノブチルエステル、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレート、ジブチルスズジマレエート、ジオクチルスズジマレエート、ジブチルスズフタレート、ジブチルスズジオレエート、ブチルスズトリス(2−エチルヘキサノエート)、ビス(アセトキシジブチルスズ)オキサイド、ビス(ラウロキシジブチルスズ)オキサイド等のスズのカルボン酸塩;ジブチルスズビスアセチルアセトナート等のスズのアセチルアセトナート錯塩等が挙げられる。
縮合促進剤として用いられるチタン化合物としては、特に限定されないが、例えば、四価のチタンのテトラアルコキシド、ジアルコキシビス(β−ジケトネート)、テトラキス(トリヒドロカルビオキシド)等が挙げられ、テトラキス(トリヒドロカルビオキシド)が好ましい。
具体的なチタン化合物としては、例えば、テトラキス(2−エチル−1,3−ヘキサンジオラト)チタン、テトラキス(2−メチル−1,3−ヘキサンジオラト)チタン、テトラキス(2−プロピル−1,3−ヘキサンジオラト)チタン、テトラキス(2−ブチル−1,3−ヘキサンジオラト)チタン、テトラキス(1,3−ヘキサンジオラト)チタン、テトラキス(1,3−ペンタンジオラト)チタン、テトラキス(2−メチル−1,3−ペンタンジオラト)チタン、テトラキス(2−エチル−1,3−ペンタンジオラト)チタン、テトラキス(2−プロピル−1,3−ペンタンジオラト)チタン、テトラキス(2−ブチル−1,3−ペンタンジオラト)チタン、テトラキス(1,3−ヘプタンジオラト)チタン、テトラキス(2−メチル−1,3−ヘプタンジオラト)チタン、テトラキス(2−エチル−1,3−ヘプタンジオラト)チタン、テトラキス(2−プロピル−1,3−ヘプタンジオラト)チタン、テトラキス(2−ブチル−1,3−ヘプタンジオラト)チタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラ−n−プロポキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタンオリゴマー、テトライソブトキシチタン、テトラ−sec−ブトキシチタン、テトラ−tert−ブトキシチタン、ビス(オレエート)ビス(2−エチルヘキサノエート)チタン、チタンジプロポキシビス(トリエタノールアミネート)、チタンジブトキシビス(トリエタノールアミネート)、チタントリブトキシステアレート、チタントリプロポキシステアレート、チタントリプロポキシアセチルアセトネート、チタンジプロポキシビス(アセチルアセトネート)、チタントリプロポキシ(エチルアセトアセテート)、チタンプロポキシアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、チタントリブトキシアセチルアセトネート、チタンジブトキシビス(アセチルアセトネート)、チタントリブトキシエチルアセトアセテート、チタンブトキシアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、チタンテトラキス(アセチルアセトネート)、チタンジアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、ビス(2−エチルヘキサノエート)チタンオキサイド、ビス(ラウレート)チタンオキサイド、ビス(ナフテート)チタンオキサイド、ビス(ステアレート)チタンオキサイド、ビス(オレエート)チタンオキサイド、ビス(リノレート)チタンオキサイド、テトラキス(2−エチルヘキサノエート)チタン、テトラキス(ラウレート)チタン、テトラキス(ナフテート)チタン、テトラキス(ステアレート)チタン、テトラキス(オレエート)チタン、テトラキス(リノレート)チタン、チタンジ−n−ブトキサイド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)、チタンオキサイドビス(ステアレート)、チタンオキサイドビス(テトラメチルヘプタンジオネート)、チタンオキサイドビス(ペンタンジオネート)、チタンテトラ(ラクテート)等が挙げられ、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチル−1,3−ヘキサンジオラト)チタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、チタンジ−n−ブトキサイド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)等が、縮合反応の促進の点から好ましい。
縮合促進剤として用いられるビスマス化合物としては、特に限定されないが、例えば、トリス(2−エチルヘキサノエート)ビスマス、トリス(ラウレート)ビスマス、トリス(ナフテート)ビスマス、トリス(ステアレート)ビスマス、トリス(オレエート)ビスマス、トリス(リノレート)ビスマス等を挙げることができる。
縮合促進剤として用いられるジルコニウム化合物としては、特に限定されないが、例えば、テトラエトキシジルコニウム、テトラ−n−プロポキシジルコニウム、テトライソプロポキシジルコニウム、テトラ−n−ブトキシジルコニウム、テトラ−sec−ブトキシジルコニウム、テトラ−tert−ブトキシジルコニウム、テトラ(2−エチルヘキシル)ジルコニウム、ジルコニウムトリブトキシステアレート、ジルコニウムトリブトキシアセチルアセトネート、ジルコニウムジブトキシビス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムトリブトキシエチルアセトアセテート、ジルコニウムブトキシアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムジアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、ビス(2−エチルヘキサノエート)ジルコニウムオキサイド、ビス(ラウレート)ジルコニウムオキサイド、ビス(ナフテネート)ジルコニウムオキサイド、ビス(ステアレート)ジルコニウムオキサイド、ビス(オレエート)ジルコニウムオキサイド、ビス(リノレート)ジルコニウムオキサイド、テトラキス(2−エチルヘキサノエート)ジルコニウム、テトラキス(ラウレート)ジルコニウム、テトラキス(ナフテネート)ジルコニウム、テトラキス(ステアレート)ジルコニウム、テトラキス(オレエート)ジルコニウム、テトラキス(リノレート)ジルコニウム等を挙げることができる。
縮合促進剤として用いられるアルミニウム化合物としては、特に限定されないが、例えば、トリエトキシアルミニウム、トリ−n−プロポキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、トリ−n−ブトキシアルミニウム、トリ−sec−ブトキシアルミニウム、トリ−tert−ブトキシアルミニウム、トリ(2−エチルヘキシル)アルミニウム、アルミニウムジブトキシステアレート、アルミニウムジブトキシアセチルアセトネート、アルミニウムブトキシビス(アセチルアセトネート)、アルミニウムジブトキシエチルアセトアセテート、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、トリス(2−エチルヘキサノエート)アルミニウム、トリス(ラウレート)アルミニウム、トリス(ナフテネート)アルミニウム、トリス(ステアレート)アルミニウム、トリス(オレエート)アルミニウム、トリス(リノレート)アルミニウム等を挙げられ、テトラキス(2−エチル−1,3−ヘキサンジオラト)チタン、トリス(2−エチルヘキサノエート)ビスマス、トリ−sec−ブトキシアルミニウム、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタンが好ましい。
上述の縮合促進剤の内、縮合反応性の観点から、スズ化合物及びチタン化合物が好ましく、スズのアルコキシド、カルボン酸塩、及びアセチルアセトナート錯塩、並びにチタンのアルコキシド、カルボン酸塩、及びアセチルアセトナート錯塩がより好ましい。この縮合促進剤の使用量としては、前記化合物のモル数が、添加した変性剤中のアルコキシ基総量に対するモル比として、0.1以上10以下となることが好ましく、0.5以上5以下がより好ましい。縮合促進剤の使用量を前記範囲にすることによって、縮合反応が効率よく進行する。また、縮合促進剤の添加時期としては、変性反応開始0.5分以上1時間以下が好ましく、変性反応開始1分以上30分以下がより好ましく、変性反応開始2分以上15分以下がさらに好ましい。
<鉱物系伸展油>
本実施形態の縮合工程において、特に限定されないが、例えば、縮合促進剤添加の前、後、あるいは添加と同時の任意の時点で、変性共役ジエン系重合体溶液に鉱物系伸展油を添加する。好ましくは縮合促進剤添加と同時又は添加後30分以内に鉱物系伸展油を添加し、より好ましくは縮合促進剤の添加後0.5分以上10分以下に鉱物系伸展油を添加する。この場合、変性反応及び縮合反応を確実に進行させる観点から、変性共役ジエン系重合体溶液に縮合促進剤を混合した後に鉱物系伸展油を添加することが、さらに好ましい。
鉱物系伸展油を添加することにより、縮合反応がより促進され、高分岐度の重合体が得られる。鉱物系伸展油としては、特に限定されないが、例えば、芳香族系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、パラフィン系プロセスオイル等が挙げられる。これらの中でも、縮合促進作用の観点から、芳香族系プロセスオイルが好ましい。
芳香族系プロセスオイルとは、ASTM D2140に規定されるオイル組成分析法で、一般的には芳香族系炭素成分量が25質量%以上含まれるものであり、芳香族系プロセスオイルとしては、例えば、TDAE(Treated Distillate Aromatic Extracts)、DAE(Distillate Aromatic Extracts)、RAE(Residual Aromatic Extracts)、MES(Mild Extraction Solvate)等が挙げられる。
ナフテン系プロセスオイルとは、上記オイル組成分析法で、一般的には芳香族系炭素成分量が0質量%以上30質量%以下、ナフテン系炭素成分量が25質量%以上45質量%以下含まれるものである。
パラフィン系プロセスオイルとは、上記オイル組成分析法で、一般的には芳香族系炭素成分量が10質量%以下、パラフィン系炭素成分量が60質量%以上75質量%含まれるものである。
鉱物系伸展油は、環境安全上の観点からは、IP346法による多環芳香族(PCA)成分が3質量%以下であることが好ましく、TDAE(Treated Distillate Aromatic Extracts)、RAE(Residual Aromatic Extracts)、及びMES(Mild Extraction Solvate)等が好ましい。鉱物系伸展油の添加量は、特に限定されないが、変性共役ジエン系重合体100質量部に対し、5質量部以上60質量部以下が好ましく、15質量部以上37.5質量部以下がより好ましい。
本実施形態における縮合工程の温度は、30℃以上150℃以下が好ましく、50℃以上120℃以下がより好ましく、70℃以上110℃以下がさらに好ましい。上記範囲の温度とすることにより、縮合反応を効率よく進行させることができると同時に、熱による重合体の劣化を防ぐことができる。縮合工程における反応時間は0.5分以上5時間以下が好ましく、1分以上3時間以下がより好ましく、2分以上1時間以下がさらに好ましい。縮合反応の形式については、特に制限はなく、バッチ式反応器を用いても、連続式反応器やスタティックミキサーなどの装置を用いて連続式で行ってもよい。また、この縮合反応と脱溶媒を同時に行っても良い。なお、縮合工程において必ずしも縮合反応が完結している必要はなく、後工程の脱溶媒工程において縮合反応を継続してもよい。
<脱溶媒工程>
本実施形態において、特に限定されないが、溶媒を脱溶媒する脱溶媒工程を有することが好ましい。脱溶媒する方法としては、公知の方法を用いることができる。製品中の残存溶媒量を低減する観点からは、溶媒を熱水中で脱溶媒する脱溶媒工程が好ましく、例えば、熱水中に重合体溶液を投入することにより、重合体から溶媒を分離することができる。例えば、スチームストリッピング等で溶媒を分離した後、重合体を濾別し、さらにそれを脱水及び乾燥して重合体を取得する方法が挙げられる。
エネルギーコストの観点からは、溶媒を直接に脱溶媒する脱溶媒工程が好ましく、例えば、フラッシングタンクで濃縮し、さらにベント押出し機等で脱揮する方法、ドラムドライヤー等で直接に脱溶媒する方法、減圧下で脱溶媒する方法等が挙げられる。なお、溶媒を直接に脱溶媒する脱溶媒工程とは、重合体溶液から他の系を介さず、直接に溶媒を分離する手段であり、非水系である。
脱溶媒工程の温度は、50℃以上150℃以下が好ましく、70℃以上130℃以下がより好ましく、80℃以上120℃以下がさらに好ましい。脱溶媒工程の時間は、0.5分以上3時間以下が好ましく、1分以上2時間以下がより好ましく、2分以上1時間以下がさらに好ましい。
<縮合変性共役ジエン系重合体>
本実施形態の効果をより優れたものにする観点から、シリカ粒子充填カラムを用いたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定のカラムへの吸着量によって求められる変性率(以下、単に「変性率」という場合がある。)、すなわち官能基成分を有する重合体の割合が、好ましくは20質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは80質量%以上含有する重合体となるように、縮合変性共役ジエン系重合体を製造することが好ましい。官能基成分を有する重合体の定量方法としては、官能基含有の変性成分と非変性成分を分離できるクロマトグラフィーによって測定することができる。このクロマトグラフィーを用いた方法としては、官能基成分を吸着するシリカ等の極性物質を充填剤としたGPCカラムを使用し、非吸着成分の内部標準を比較に用いて定量する方法が挙げられる。
本実施形態の縮合変性共役ジエン系重合体の、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定によって得られるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は、好ましくは20,000以上2,000,000以下、より好ましくは100,000以上1,000,000以下、更に好ましくは200,000以上600,000以下であり、より更に好ましくは300,000以上500,000以下である。上記下限値以上の分子量とすることで、縮合変性共役ジエン系重合体を加硫物としたときの強度を、一層向上させることができ、上記上限値以下の分子量とすることで、加工性を一層向上させることができる。
また、数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)は、縮合変性共役ジエン系重合体の加硫物の物性の観点から、好ましくは1.00以上3.50以下、より好ましくは1.10以上3.00以下である。本実施形態の重合工程が、連続重合方式で行われる場合、上記した数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)は、好ましくは1.80以上3.50以下、より好ましくは1.90以上3.00以下、さらに好ましくは2.00以上2.80以下である。数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)は、ヒステリシスロスや強度等の加硫物の物性の観点から上記上限値以下であることが好ましく、加工性の観点から上記下限値以上であることが好ましい。
本実施形態の縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法においては、特に限定されないが、変性工程後、又は縮合工程後の重合体に、必要に応じて、失活剤、中和剤等を添加してもよい。失活剤としては、特に限定されず、例えば水;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール等が挙げられる。中和剤としては、特に限定されず、例えば、ステアリン酸、オレイン酸、バーサチック酸(炭素数9個以上11個以下で、10個を中心とする、分岐の多いカルボン酸混合物)等のカルボン酸、無機酸の水溶液、並びに炭酸ガス等が挙げられる。
本実施形態の縮合変性共役ジエン系重合体は、特に限定されないが、重合後のゲル生成を防止する観点や、加工時の安定性を向上させる観点から、ゴム用安定剤を添加することが好ましい。ゴム用安定剤は、特に限定されず、公知のものを用いることができるが、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェノール)プロピネート、2−メチル−4,6−ビス[(オクチルチオ)メチル]フェノール等の酸化防止剤が好ましい。ゴム用安定剤の添加時期については、特に限定はされないが、脱溶媒工程の前までに添加することが好ましい。
本実施形態の縮合変性共役ジエン系重合体は、加硫物として好適に用いられる。加硫物は、例えば、本実施形態の変性共役ジエン系重合体を、必要に応じて、シリカ系無機充填剤やカーボンブラック等の無機充填剤、本実施形態の変性共役ジエン系重合体以外のゴム状重合体、シランカップリング剤、ゴム用軟化剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤等と混合して、縮合変性共役ジエン系重合体組成物とした後、加熱して加硫することにより得ることができる。
<縮合変性共役ジエン系重合体組成物>
本実施形態の縮合変性共役ジエン系重合体組成物としては、特に限定されないが、本実施形態の縮合変性共役ジエン系重合体を含むゴム成分と、シリカ系無機充填剤と、を含む変性共役ジエン系重合体組成物とすることが好ましい。また、本実施形態の縮合変性共役ジエン系重合体を、ゴム成分100質量部に対して、20質量部以上含むゴム成分100質量部と、シリカ系無機充填剤を、ゴム成分100質量部に対して、0.5質量部以上300質量部以下と、を含むものがより好ましい。
本実施形態の縮合変性共役ジエン系重合体に、シリカ系無機充填剤を分散させることで、加硫物としたときに、低ヒステリシスロス性とウェットスキッド抵抗性とのバランスに優れ、かつ実用上十分な耐摩耗性や破壊強度を有し、優れた加工性を付与できる。本実施形態の変性共役ジエン系重合体組成物が、例えば、タイヤ、防振ゴム等の自動車部品、靴等の加硫ゴム用途に用いられる場合にも、シリカ系無機充填剤を含むことが好ましい。
<ゴム成分>
縮合変性共役ジエン系重合体組成物においては、本実施形態の縮合変性共役ジエン系重合体と、本実施形態の縮合変性共役ジエン系重合体以外のゴム状重合体と、を含んだゴム成分として使用できる。ゴム状重合体としては、特に限定されず、例えば、共役ジエン系重合体及びその水素添加物、共役ジエン系化合物とビニル芳香族化合物とのランダム共重合体及びその水素添加物、共役ジエン系化合物とビニル芳香族化合物とのブロック共重合体又はその水素添加物、非ジエン系重合体、並びに天然ゴム等が挙げられる。
具体的には、ブタジエンゴム及びその水素添加物、イソプレンゴム及びその水素添加物、スチレン−ブタジエンゴム及びその水素添加物、スチレン−ブタジエンブロック共重合体及びその水素添加物、スチレン−イソプレンブロック共重合体及びその水素添加物等のスチレン系エラストマー、並びにアクリロニトリル−ブタジエンゴム及びその水素添加物等が挙げられる。
非ジエン系重合体としては、例えば、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、エチレン−ブテン−ジエンゴム、エチレン−ブテンゴム、エチレン−ヘキセンゴム、エチレン−オクテンゴム等のオレフィン系エラストマー、ブチルゴム、臭素化ブチルゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、α、β−不飽和ニトリル−アクリル酸エステル−共役ジエン共重合ゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴム等が挙げられる。
上述した各種ゴム状重合体は、水酸基やアミノ基等の極性を有する官能基を付与した変性ゴムであってもよい。またその重量平均分子量は、性能と加工特性のバランスの観点から、2,000以上2,000,000以下であることが好ましく、5,000以上1,500,000以下であることがより好ましい。また、低分子量のいわゆる液状ゴムを用いることもできる。これらのゴム状重合体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体と、上述したゴム状重合体と、を含む変性共役ジエン系重合体組成物とする場合、これらの配合比率(質量比)は、変性共役ジエン系重合体/ゴム状重合体として、20/80〜100/0が好ましく、30/70〜90/10がより好ましく、50/50〜80/20が更に好ましい。したがって、上記したゴム成分100質量部において、変性共役ジエン系重合体を、好ましくは20質量部以上100質量部以下、より好ましくは30質量部以上90質量部以下、更に好ましくは50質量部以上80質量部以下含むことが好ましい。縮合変性共役ジエン系重合体/ゴム状重合体の配合比率が上記範囲であると、低ヒステリシスロス性とウェットスキッド抵抗性のバランスがさらに優れ、耐摩耗性や破壊強度もより一層満足する加硫物を得ることができる。
<シリカ系無機充填剤>
シリカ系無機充填剤としては、特に限定されず公知のものを用いることができるが、例えば、SiO2、又はSi3Alを構成単位として含む固体粒子が好ましく、SiO2、又はSi3Alを構成単位の主成分とすることがより好ましい。ここで、主成分とは、シリカ系無機充填剤中に50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上含有される成分をいう。
シリカ系無機充填剤としては、例えば、シリカ、クレイ、タルク、マイカ、珪藻土、ウォラストナイト、モンモリロナイト、ゼオライト、ガラス繊維等の無機繊維状物質等が挙げられる。また、表面を疎水化したシリカ系無機充填剤、シリカ系無機充填剤とシリカ系以外の無機充填剤との混合物等も用いることができる。これらの中でも、強度や耐摩耗性等の観点から、シリカ及びガラス繊維が好ましく、シリカがより好ましい。シリカとしては、例えば、乾式シリカ、湿式シリカ、合成ケイ酸塩シリカ等が挙げられる。これらの中でも、破壊特性の改良効果及びウェットスキッド抵抗性のバランスに優れる観点から、湿式シリカが好ましい。
縮合変性共役ジエン系重合体組成物において、実用上良好な耐摩耗性や破壊特性を得る観点から、シリカ系無機充填剤のBET吸着法で求められる窒素吸着比表面積は、100m2/g以上300m2/g以下であることが好ましく、170m2/g以上250m2/g以下であることがより好ましい。また必要に応じて、比較的比表面積が小さい(例えば、比表面積が200m2/g以下のシリカ系無機充填剤)と、比較的比表面積の大きい(例えば、200m2/g以上のシリカ系無機充填剤)と、を組み合わせて用いることができる。これにより、良好な耐摩耗性や破壊特性と低ヒステリシスロス性を高度にバランスさせることができる。
上記のように、縮合変性共役ジエン系重合体組成物におけるシリカ系無機充填剤の配合量は、本実施形態の縮合変性共役ジエン系重合体を含むゴム成分100質量部に対し、0.5質量部以上300質量部以下であることが好ましく、5質量部以上200質量部以下がより好ましく、20質量部以上100質量部以下が更に好ましい。シリカ系無機充填剤の配合量は、無機充填剤の添加効果が発現する観点から、0.5質量部以上とすることが好ましく、無機充填剤を十分に分散させ、組成物の加工性や機械強度を実用的に十分なものとする観点から、300質量部以下とすることが好ましい。
縮合変性共役ジエン系重合体組成物には、カーボンブラックを含有させてもよい。カーボンブラックとしては、特に限定されず、例えばSRF、FEF、HAF、ISAF、SAF等の各クラスのカーボンブラックが使用できる。これらの中でも、窒素吸着比表面積が50m2/g以上、ジブチルフタレート(DBP)吸油量が80mL/100gのカーボンブラックが好ましい。
カーボンブラックの配合量は、本実施形態の縮合変性共役ジエン系重合体を含むゴム成分100質量部に対し、0.5質量部以上100質量部以下が好ましく、3質量部以上100質量部以下がより好ましく、5質量部以上50質量部以下が更に好ましい。カーボンブラックの配合量は、ドライグリップ性能や導電性等のタイヤ等の用途に求められる性能を発現する観点から、0.5質量部以上とすることが好ましく、分散性の観点から、100質量部以下とすることが好ましい。
縮合変性共役ジエン系重合体組成物には、特に限定されないが、シリカ系無機充填剤やカーボンブラック以外に、金属酸化物や金属水酸化物を含有させてもよい。金属酸化物とは、化学式Mxy(Mは金属原子を表し、x及びyは各々1〜6の整数を表す。)を構成単位の主成分とする固体粒子のことをいい、例えばアルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等を用いることができる。また金属酸化物と金属酸化物以外の無機充填剤の混合物も用いることができる。金属水酸化物としては、特に限定されず、例えば水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化ジルコニウム等が挙げられる。
縮合変性共役ジエン系重合体組成物には、特に限定されないが、シランカップリング剤を含有させてもよい。シランカップリング剤は、ゴム成分とシリカ系無機充填剤との相互作用を緊密にする機能を有しており、ゴム成分及びシリカ系無機充填剤のそれぞれに対する親和性又は結合性の基を有しており、一般的には、硫黄結合部分とアルコキシシリル基、シラノール基部分を一分子中に有する化合物が用いられる。具体的には、例えば、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]−テトラスルフィド、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]−ジスルフィド、ビス−[2−(トリエトキシシリル)−エチル]−テトラスルフィド等が挙げられる。
シランカップリング剤の配合量は、上述したシリカ系無機充填剤100質量部に対して、0.1質量部以上30質量部以下が好ましく、0.5質量部以上20質量部以下がより好ましく、1質量部以上15質量部以下が更に好ましい。シランカップリング剤の配合量が上記範囲であると、シランカップリング剤による上記添加効果を一層顕著なものにできる。
縮合変性共役ジエン系重合体組成物には、加工性の改良を図るために、ゴム用軟化剤を含有させてもよい。ゴム用軟化剤としては、特に限定されないが、鉱物油、液状又は低分子量の合成軟化剤が好ましい。ゴムの軟化、増容、加工性の向上を図るために使用されているプロセスオイル又はエクステンダーオイルと呼ばれる鉱物油系ゴム用軟化剤は、芳香族環、ナフテン環、及びパラフィン鎖の混合物であり、パラフィン鎖の炭素数が全炭素中50%以上を占めるものがパラフィン系と呼ばれ、ナフテン環炭素数が30〜45%のものがナフテン系、芳香族炭素数が30%を超えるものが芳香族系と呼ばれている。本実施形態の変性共役ジエン−芳香族ビニル共重合体とともに用いるゴム用軟化剤としては、適度な芳香族含量を有するものが、重合体との馴染みがよい傾向にあるため好ましい。
ゴム用軟化剤の配合量は、本実施形態の縮合変性共役ジエン系重合体を含有するゴム成分100質量部に対して、0質量部以上100質量部以下が好ましく、10質量部以上90質量部以下がより好ましく、30質量部以上90質量部以下が更に好ましい。ゴム用軟化剤の配合量がゴム成分100質量部に対して100質量部を超えると、ブリードアウトを生じやすく、組成物表面にベタツキを生ずるおそれがある。
本実施形態の縮合変性共役ジエン系重合体とその他のゴム状重合体、シリカ系無機充填剤、カーボンブラック、及びその他の充填剤、シランカップリング剤、並びにゴム用軟化剤等の添加剤等を混合する方法については特に限定されるものではない。例えば、オープンロール、バンバリーミキサー、ニーダー、単軸スクリュー押出機、2軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機等の一般的な混和機を用いた溶融混練方法、各成分を溶解混合後、溶剤溶媒を加熱除去する方法等が挙げられる。これらのうち、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー、単軸スクリュー押出機、2軸スクリュー押出機、及び多軸スクリュー押出機等による溶融混練法が生産性、良混練性の観点から好ましい。また、変性共役ジエン系重合体と各種配合剤とを一度に混練する方法、複数の回数に分けて混合する方法のいずれも適用可能である。
縮合変性共役ジエン系重合体組成物は、加硫剤により加硫処理を施した加硫組成物としてもよい。加硫剤としては、特に限定されないが、例えば、有機過酸化物及びアゾ化合物等のラジカル発生剤、オキシム化合物、ニトロソ化合物、ポリアミン化合物、硫黄、硫黄化合物等が使用できる。硫黄化合物には、一塩化硫黄、二塩化硫黄、ジスルフィド化合物、高分子多硫化合物等が含まれる。加硫剤の使用量は、本実施形態の縮合変性共役ジエン系重合体を含むゴム成分100質量部に対して0.01質量部以上20質量部以下が好ましく、0.1質量部以上15質量部以下がより好ましい。加硫方法としては、従来公知の方法を適用でき、加硫温度は、通常120℃以上200℃以下であり、好ましくは140℃以上180℃以下である。
加硫に際しては、必要に応じて加硫促進剤、加硫助剤を用いてもよい。加硫促進剤としては、従来公知の材料を用いることができ、例えばスルフェンアミド系、グアニジン系、チウラム系、アルデヒド−アミン系、アルデヒド−アンモニア系、チアゾール系、チオ尿素系、ジチオカルバメート系等の加硫促進剤が挙げられる。また、加硫助剤としては、例えば、亜鉛華、ステアリン酸等を使用できる。加硫促進剤の使用量は、本実施形態の縮合変性共役ジエン系重合体を含有するゴム成分100質量部に対して0.01質量部以上20質量部以下が好ましく、0.1質量部以上15質量部以下がより好ましい。
縮合変性共役ジエン系重合体組成物には、本実施形態の目的を損なわない範囲内で、上述した以外のその他の軟化剤、充填剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、耐候安定剤、老化防止剤、着色剤、滑剤等の各種の添加剤を用いてもよい。その他の軟化剤としては、公知の軟化剤を用いることができる。その他の充填剤としては、具体的には、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム等が挙げられる。上記の耐熱安定剤、帯電防止剤、耐候安定剤、老化防止剤、着色剤、滑剤としては、それぞれ公知の材料を用いることができる。
次に、実施例及び比較例を挙げて本実施形態をより具体的に説明するが、本実施形態はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。実施例及び比較例における、共役ジエン系重合体の各種分析値・物性値の測定方法は以下のとおりである。
(1)結合スチレン量
試料100mgを、クロロホルムで100mLにメスアップし、溶解して測定サンプルとした。スチレンのフェニル基によるUV254nmの吸収により、共役ジエン系重合体100質量%に対しての結合スチレン量(質量%)を測定した(島津製作所社製、分光光度計「UV−2450」)。
(2)ブタジエン部分のミクロ構造(1,2−ビニル結合量)
試料50mgを、10mLの二硫化炭素に溶解して測定サンプルとした。溶液セルを用いて、赤外線スペクトルを600〜1000cm-1の範囲で測定して、所定の波数における吸光度によりハンプトンの方法(R.R.Hampton,Analytical Chemistry 21,923(1949)に記載の方法)の計算式に従い、ブタジエン部分のビニル結合量(mol%)を求めた(日本分光社製、フーリエ変換赤外分光光度計「FT−IR230」)。
(3)分子量
ポリスチレン系ゲルを充填剤としたカラムを3本連結したGPC測定装置(東ソー社製HLC−8320GPC)を使用して、RI検出器を用いてクロマトグラムを測定し、標準ポリスチレンを使用して得られる検量線に基づいて、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を求めた。溶離液はTHFを使用した。カラムは、東ソー社製 TSKgel SuperMultiporeHZ−Hを3本接続し、その前段にガードカラムとして東ソー社製 TSKguardcolumn SuperMP(HZ)−Hを接続して使用した。測定用の試料10mgを20mLのTHFに溶解して測定溶液とし、測定溶液10μLをGPC測定装置に注入して、オーブン温度40℃、THF流量0.35mL/分の条件で測定した。
(4)重合体ムーニー粘度
ムーニー粘度計(上島製作所社製、「VR1132」)を用い、JIS K6300に準拠し、L形ロータを用いてムーニー粘度を測定した。測定温度は、100℃とした。まず、試料を1分間試験温度で予熱した後、ロータを2rpmで回転させ、4分後のトルクを測定してムーニー粘度(ML1+4)とした。
(5)変性率
シリカ系ゲルを充填剤としたGPCカラムに、変性した成分が吸着する特性を応用することにより、測定した。試料及び低分子量内部標準ポリスチレンを含む試料溶液を、ポリスチレン系カラムで測定したクロマトグラムと、シリカ系カラムで測定したクロマトグラムと、の差分よりシリカ系カラムへの吸着量を測定し、変性率を求めた。具体的には、以下に示すとおりである。
試料溶液の調製:
試料10mg及び標準ポリスチレン5mgを20mLのTHFに溶解させて、試料溶液とした。
ポリスチレン系カラムを用いたGPC測定条件:
東ソー社製HLC−8320GPCを使用して、THFを溶離液として用い、試料溶液10μLを装置に注入し、カラムオーブン温度40℃、THF流量0.35mL/分の条件で、RI検出器を用いてクロマトグラムを得た。カラムは、東ソー社製 TSKgel SuperMultiporeHZ−Hを3本接続し、その前段にガードカラムとして東ソー社製 TSKguardcolumn SuperMP(HZ)−Hを接続して使用した。
シリカ系カラムを用いたGPC測定条件:
東ソー社製HLC−8320GPCを使用して、THFを溶離液として用い、試料溶液50μLを装置に注入し、カラムオーブン温度40℃、THF流量0.5ml/分の条件で、RI検出器を用いてクロマトグラムを得た。カラムは、Zorbax PSM−1000S、PSM−300S、PSM−60Sを接続して使用し、その前段にガードカラムとしてDIOL 4.6×12.5mm 5micronを接続して使用した。
変性率の計算方法:
ポリスチレン系カラムを用いたクロマトグラムのピーク面積の全体を100として、試料のピーク面積をP1、標準ポリスチレンのピーク面積をP2、シリカ系カラムを用いたクロマトグラムのピーク面積の全体を100として、試料のピーク面積をP3、標準ポリスチレンのピーク面積をP4として、下記式より変性率(%)を求めた。
変性率(%)=[1−(P2×P3)/(P1×P4)]×100
(ただし、P1+P2=P3+P4=100)
[実施例1、2、比較例1、2]
内容積5Lで、撹拌機及びジャケットを具備する温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用し、予め不純物を除去したブタジエン206g、スチレン72g、ノルマルヘキサン1061g、極性物質として2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン0.51gを反応器へ入れ、反応器内温を55℃に保持した。
重合開始剤として、n−ブチルリチウム4.64mmolを含むシクロヘキサン溶液を反応器に供給した。重合反応開始後、重合による発熱で反応器内の温度は上昇を始め、最終的な反応器内の温度は80℃に達した。
重合反応終了後、反応器に、変性剤として1,4−ビス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]ピペラジンを1.35mmol添加し、80℃で10分間変性反応を実施した。このとき、添加した変性剤中のシリル基に結合したエトキシ基の総量の、n−ブチルリチウム添加量に対するモル比は、1.75であった。
得られた重合体溶液の一部(10g)を、オートクレーブから抜き出し、酸化防止剤(BHT)を重合体100gに対して0.2gの割合となるように添加した後、重合体溶液をメタノール中に注いで得られた重合体の沈殿物を真空乾燥させることで、共役ジエン系重合体(試料A)を得た。
オートクレーブ内の残りの重合体溶液に、縮合促進剤としてビス(2−エチルヘキサノエート)スズ5.05mmolを添加し、1分間撹拌した。その後、オートクレーブから抜き出し、得られた重合体溶液に酸化防止剤(BHT)を重合体100gに対して0.2gの割合となるように添加した。この溶液を3等分し、1/3の溶液には鉱物油系伸展油を添加せず、残りの2/3には鉱物油系伸展油としてS−RAEオイル(JX日鉱日石エネルギー社製 NC140、芳香族系のRAEオイルとパラフィン系オイルの混合物)を5phr添加して5分間混合した。鉱物伸系展油を添加していない溶液は、90℃の熱水中で30分間クラミングを行って、溶媒を揮発させた後、ロール温度110℃のオープンロールで10分間通すことで水分を乾燥させて共役ジエン系重合体(試料B)を得た。
鉱物油系伸展油を添加した溶液はさらに2等分し、一方は、ドラムドライヤーで溶媒を揮発させ、共役ジエン系重合体(試料C)を得た。もう一方は、90℃の熱水中で30分間クラミングを行って、溶媒を揮発させた後、ロール温度110℃のオープンロールに10分間練ることで水分を乾燥させ、共役ジエン系重合体(試料D)を得た。
得られた試料A〜Dの分析結果を表1に示す。
Figure 2016084434
上記表1に示すように、縮合促進剤を添加した試料B〜Dの重量平均分子量は、試料Aの重量平均分子量よりも大きく、重合体どうしの縮合が進行していた。また、縮合促進剤を添加し、鉱物油系伸展油を添加し、脱溶媒した試料C及びDの重量平均分子量は、鉱物油系伸展油を添加せずに脱溶媒した試料Bの重量平均分子量と比較して大きく、重合体どうしの縮合が進行していた。
上記試料B〜Dを、以下に示す条件で配合し、それぞれのゴム組成物(配合物)を得た。なお、各配合量は全て、組成物全体を227.9質量部に対するものである。
共役ジエン系重合体(試料B〜D):70質量部(鉱物油系伸展油を除いた重合体成分量として)
ハイシスポリブタジエンゴム(宇部興産社製、UBEPOL BR150):30質量部
シリカ(エボニック デグサ社製、Ultrasil 7000GR):75.0質量部
カーボンブラック(東海カーボン社製、シーストKH(N339):5.0質量部
シランカップリング剤(エボニック デグサ社製、Si75):6.0質量部
S−RAEオイル(JX日鉱日石エネルギー社製 NC140):30質量部(油展重合体の場合には、鉱物油系伸展油分も含めて)
亜鉛華:2.5質量部
ステアリン酸:1.5質量部
老化防止剤(N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン):2.0質量部
硫黄:2.2質量部
加硫促進剤1(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフィンアミド):1.7質量部
加硫促進剤2(ジフェニルグアニジン):2.0質量部
合計:227.9質量部
上記した材料を、下記の方法により混練し、ゴム組成物を得た。
加圧ニーダー(内容量0.5L)を使用し、第一段の混練として、充填率65%で、共役ジエン系重合体(試料B〜D)、ハイシスポリブタジエンゴム、充填剤(シリカ、カーボンブラック)、シランカップリング剤、S−RAEオイル、亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤を混練した。このとき、加圧ニーダーの温度を制御し、排出温度は155〜160℃とした。次に、第二段の混練として、室温まで冷却後、シリカの分散を向上させるため再度の混練をした。この場合も、混合機の温度制御により、配合物の排出温度を155〜160℃に調整した。冷却後に、第三段の混練として、70℃に設定したオープンロールにて、硫黄、加硫促進剤1、2を加えて混練した。その後、成型し、160℃で20分間、加硫プレスにて加硫し、加硫物を得た。
(6)配合物ムーニー粘度
ムーニー粘度計を使用し、JIS K6300−1に準拠して、上記で得た第二段の混練後の配合物を試料として、130℃、1分間の予熱を行った後に、ローターを毎分2回転で4分間回転させた後の粘度を測定した。値が小さいほど加工性に優れることを示す。
加硫後のゴム組成物の物性は、下記の方法により測定した。
(7)引張強さ、伸び
JIS K6251の引張試験法に準拠して測定し、試料Bを用いて得られた共役ジエン重合体組成物の結果を100として指数化した。指数が大きいほど引張強さ、伸びが優れることを示す。
(8)粘弾性パラメータ
レオメトリックス・サイエンティフィック社製の粘弾性試験機「ARES」を使用し、ねじりモードで粘弾性パラメータを測定した。各々の測定値は、試料Bを用いて得られた共役ジエン重合体組成物の結果を100として指数化した。0℃において周波数10Hz、ひずみ1%で測定したtanδをウェットスキッド抵抗性の指標とした。値が大きいほどウェットスキッド抵抗性が良好であることを示す。また、50℃において周波数10Hz、ひずみ3%で測定したtanδをヒステリシスロスの指標とした。値が小さいほどヒステリシスロスが低く、省燃費性能が良好であることを示す。
(9)耐摩耗性
アクロン摩耗試験機(安田精機製作所社製)を使用し、JIS K6264−2に準拠して、荷重44.1N、1000回転の摩耗量を測定し、試料Bを用いて得られた共役ジエン重合体組成物の結果を100として指数化した。指数が大きいほど耐摩耗性が優れることを示す。
得られた測定結果を表2に示す。
Figure 2016084434
上記表2に示すように、試料C、Dを用いて得られたゴム組成物の加硫物は、試料Bを用いて得られたゴム組成物の加硫物と比較して、引張強さ、伸び、耐摩耗性に優れるとともに、0℃のtanδが同程度以上でウェットスキッド抵抗性に優れているとともに、50℃のtanδが低くヒステリシスロスが小さく、タイヤの低転がり抵抗性が実現されていることが確認された。
[実施例3]
内容積10Lで、内部の高さと直径の比(L/D)が4であり、底部に入り口、頂部に出口を有し、撹拌機及び温度調整用のジャケットを有するオートクレーブ1基を重合反応器とした。反応器頂部の出口に接続された配管には、スタティックミキサー3基が直列に配列されており、それぞれのスタティックミキサーの直前の配管には、それぞれ変性剤、縮合促進剤、鉱物油系伸展油及び酸化防止剤の添加口を設けた。
予め、水分等の不純物を除去した、1,3−ブタジエンを17.5g/分、スチレンを10.1g/分、ノルマルヘキサンを143.4g/分の条件で供給し、配管内で混合した。この混合溶液が反応器に入る直前で、スタティックミキサーを用いて不純物不活性化処理用のn−ブチルリチウムを0.086mmol/分で混合した後、反応器の底部に連続的に供給した。更に、極性物質として2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパンを0.022g/分の速度で、重合開始剤としてn−ブチルリチウムを0.344mmol/分の速度で、反応器の底部へ供給し、反応器出口での重合体溶液温度が75℃となるように重合反応を継続させた。
反応器頂部の出口配管へと連続的に流出した重合体溶液を、配管を通じて第1のスタティックミキサーへと導入した。ここで、変性剤として2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンを0.172mmol/分で添加し、混合し、変性反応を行った。
第1のスタティックミキサーを出た重合体溶液を、配管を通じて第2のスタティックミキサーへと導入し、ここで縮合促進剤としてビス(2−エチルヘキサノエート)スズを0.172mmol/分で添加し、混合した。
第2のスタティックミキサーを出た重合体溶液を、配管を通じて第3のスタティックミキサーへと導入して、ここで重合体100質量部当たり、鉱物油系伸展油として芳香族系のTDAEオイル(H&R社製 VIVATEC 500)を37.5質量部と、酸化防止剤(BHT)を0.2質量部と、を添加し、混合した。
なお、第1のスタティックミキサーの入口から第2のスタティックミキサーの入口まで、また、第2のスタティックミキサーの入口から第3のスタティックミキサーの入口まで、の滞留時間はそれぞれ1分であった。
重合反応や変性反応が十分に安定した後、第3のスタティックミキサーから流出した重合体溶液を採取し、90℃の熱水中で30分間スチームストリッピングを行って、溶媒を揮発させた。その後、ロール温度110℃のオープンロールに10分間練ることで水分を乾燥させて、共役ジエン系重合体(試料E)を得た。
[実施例4]
ビス(2−エチルヘキサノエート)スズの添加量を0.344mmol/分とした以外は実施例3と同様にして、共役ジエン系重合体(試料F)を得た。
[実施例5]
変性剤として2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンに替えて、N−(メトキシカルボニルエチル)−N,N−ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミンを添加した以外は実施例3と同様にして、共役ジエン系重合体(試料G)を得た。
[実施例6]
縮合促進剤としてビス(2−エチルヘキサノエート)スズに替えてテトラ−n−ブトキシチタンを用いた以外は実施例3と同様にして、共役ジエン系重合体(試料H)を得た。
[比較例3]
縮合促進剤を添加しないこと以外は実施例3と同様にして、共役ジエン系重合体(試料I)を得た。
[比較例4]
2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパンの添加速度を0.016g/分に、重合開始n−ブチルリチウムの添加速度を0.249mmol/分に、変性剤として2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンの添加速度を0.134mmol/分とした以外は比較例3と同様にして、共役ジエン系重合体(試料J)を得た。
得られた試料E〜Jの分析結果を表3に示す。
Figure 2016084434
*1 2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン
*2 MSACP:2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン
CBMSA:N−(メトキシカルボニルエチル)−N,N−ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミン
*3 BEHSn:ビス(2−エチルヘキサノエート)スズ
TBOTi:テトラ−n−ブトキシチタン
表3に示す試料(試料E〜J)を、以下に示す条件で配合し、それぞれのゴム組成物を得た。なお、各配合量は全て、組成物全体を239.9質量部に対するものである。
変性共役ジエン系重合体(試料E〜J):137.5質量部
シリカ(エボニック デグサ社製、Ultrasil VN3):75.0質量部
カーボンブラック(東海カーボン社製、シーストKH(N339):5.0質量部
シランカップリング剤(エボニック デグサ社製、Si75):6.0質量部
TDAEオイル(H&R社製、VIVATEC 500):4.5質量部
亜鉛華:2.5質量部
ステアリン酸:1.5質量部
老化防止剤(N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン):2.0質量部
硫黄:2.2質量部
加硫促進剤1(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフィンアミド):1.7質量部
加硫促進剤2(ジフェニルグアニジン):2.0質量部
合計:239.9質量部
上記した材料を、下記の方法により混練してゴム組成物を得た。
加圧ニーダー(内容量0.5L)を使用し、第一段の混練として、充填率65%で、共役ジエン系重合体(試料E〜I)、充填剤(シリカ、カーボンブラック)、シランカップリング剤、TDAEオイル、亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤を混練した。このとき、加圧ニーダーの温度を制御し、排出温度は155〜160℃とした。次に、第二段の混練として、室温まで冷却後、シリカの分散を向上させるため再度の混練をした。この場合も、混合機の温度制御により、配合物の排出温度を155〜160℃に調整した。冷却後に、第三段の混練として、70℃に設定したオープンロールにて、硫黄、加硫促進剤1、2を加えて混練した。その後、成型し、160℃で20分間、加硫プレスにて加硫し、加硫物を得た。
各物性は、下記の方法により測定した。
(6)配合物ムーニー粘度
実施例1と同様に測定した。
(7)引張強さ、伸び
比較例3の結果を100として指数化した以外は、実施例1と同様に測定した。
(8)粘弾性パラメータ
比較例3の結果を100として指数化した以外は、実施例1と同様に測定した。
(9)耐摩耗性
比較例3の結果を100として指数化した以外は、実施例1と同様に測定した。
得られた測定結果を表4に示す。
Figure 2016084434
上記表4に示す通り、試料E〜Hを用いて得られたゴム組成物の加硫物は、試料Iを用いて得られたゴム組成物と比較して、引張強さ、伸びや、耐摩耗性に優れ、50℃のtanδが低くヒステリシスロスが小さく、タイヤの低転がり抵抗性が実現されており、0℃のtanδが同程度以上でウェットスキッド抵抗性に優れていることが確認された。また、試料E〜Hを用いて得られたゴム組成物を用いた場合は、重合体ムーニー粘度が大きい試料Jを用いて得られたゴム組成物を用いた場合と比較して、配合物ムーニー粘度が低く、加工性に優れ、50℃のtanδが低くヒステリシスロスが小さく、タイヤの低転がり抵抗性が実現されており、0℃のtanδが同程度以上でウェットスキッド抵抗性に優れていることが確認された。
本発明に係る縮合変性共役ジエン系重合体は、タイヤトレッド、自動車の内装・外装品、防振ゴム、ベルト、履物、発砲体、各種工業用品用途等の分野において産業上の利用可能性がある。

Claims (9)

  1. アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物を重合開始剤として、少なくとも共役ジエン化合物を重合し、共役ジエン系重合体を得る重合工程と、
    2つ以上のアルコキシ基が結合したシリル基と、1つ以上の窒素原子と、を有する変性剤により、前記共役ジエン系重合体を変性する変性工程と、
    縮合促進剤と、鉱物油系伸展油と、の存在下で、前記共役ジエン系重合体を縮合する縮合工程と、
    を有する縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法。
  2. 溶媒を熱水中で脱溶媒する脱溶媒工程をさらに有する、請求項1に記載の縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法。
  3. 溶媒を直接に脱溶媒する脱溶媒工程をさらに有する、請求項1に記載の縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法。
  4. 前記変性剤が、前記シリル基を2つ以上有する変性剤である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法。
  5. 前記鉱物油系伸展油が、芳香族系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、及びパラフィン系プロセスオイルからなる群より選ばれた少なくとも1種のプロセスオイルである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法。
  6. 前記縮合促進剤が、スズのアルコキシド、カルボン酸塩、及びアセチルアセトナート錯塩、並びにチタンのアルコキシド、カルボン酸塩、及びアセチルアセトナート錯塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法。
  7. 前記重合工程が、連続重合方式で行われる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の縮合変性共役ジエン系重合体の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法で得られる縮合変性共役ジエン系重合体。
  9. 請求項8に記載の縮合変性共役ジエン系重合体を、ゴム成分100質量部に対して、20質量部以上含むゴム成分100質量部と、
    シリカ系無機充填剤を、ゴム成分100質量部に対して、0.5質量部以上300質量部以下と、を含む縮合変性共役ジエン系重合体組成物。
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