JP2016084071A - 車体前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】フード閉鎖時の座面の変形を抑制する。【解決手段】車体前側上部の開口を上方から覆うように設けられ、開口の後部で車幅方向に延びる回動軸を中心に開口を開閉自在なフード3と、フード3の前側下面3b及び車体の開口の前側上面6の何れか一方に固定され、フード3の閉鎖時の荷重を吸収するダンパゴム10と、前側下面3b及び前側上面6の何れか他方に形成され、フード3の閉鎖時にダンパゴム10と接触する座面33と、を備える。座面33は、車両前後方向に線状に延びて凹設されたビード部34を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、自動車の車体前部構造に関し、特にフード閉鎖時の荷重を受けるダンパゴム及び座面の構造に関する。
自動車のエンジンルームを覆うフードは、その後端部が車体に固定され、前側が上下方向に移動するように回動してエンジンルームを開閉する。車体のエンジンルームよりも前側部分には、フードを閉じる時のフードの荷重(負荷,エネルギ)を吸収するダンパゴムが配置され、フードの前側下面には、フードを閉じる時にダンパゴムを受ける座面が設けられる。あるいは、ダンパゴムがフード側に設けられ、座面が車体側に設けられることもある。これらダンパゴム及び座面は、フードが閉じた状態(静止状態)では、対向する面同士が平行となるように設けられ、フード閉鎖時の荷重を面全体で受けることができるようになっている。
ところで、近年のフードは、歩行者との接触時を想定して、外力が加わったときにその外力を吸収し、歩行者が受ける力を緩和するように形成されている。例えば、外力によって変形しやすいようにフードの剛性を必要最小限まで抑えたものや、外力が加わったときに積極的に変形する箇所をフードに設けたものがある(例えば特許文献1,2参照)。
特開2011−240815号公報 特開2008−74158号公報
しかしながら、上記のように剛性が低く抑えられたフードを有する車体の場合、フードを高い位置から落として閉めた場合や勢いよく閉めた場合など、閉鎖時に大きな荷重が作用すると、フードが撓むことがある。この場合、ダンパゴム及び座面の対向する面同士は、フードの閉鎖時に平行には当たらず、車両前方又は車両後方の限られた範囲で当たることが多い。このように、フード閉鎖時にダンパゴムと座面とが一部分(車両前方又は車両後方)で当たることになると、その部分に荷重が集中して座面が変形し、見栄えの悪化を招くこととなる。つまり、フードの剛性を低く抑えても、フード閉鎖時の座面の変形を防ぐことができるような構造が求められている。
本件は、上記のような課題に鑑み創案されたものであり、フード閉鎖時の座面の変形を抑制することができるようにした、車体前部構造を提供することを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的として位置づけることができる。
(1)ここで開示する車体前部構造は、車体前側上部の開口を上方から覆うように設けられ、前記開口の後部で車幅方向に延びる回動軸を中心に前記開口を開閉自在なフードと、前記フードの前側下面及び前記車体の前記開口の前側上面の何れか一方に固定され、前記フードの閉鎖時の荷重を吸収するダンパゴムと、前記前側下面及び前記前側上面の何れか他方に形成され、前記フードの閉鎖時に前記ダンパゴムと接触する座面と、を備える。また、前記座面は、車両前後方向に線状に延びて凹設されたビード部を有する。
(2)前記ビード部は、その車両前後方向長さが前記ダンパゴムのうち前記座面に対向する上面又は下面の車両前後方向長さよりも長いことが好ましい。
(3)前記ビード部が、前記座面の車幅方向中央に一本設けられることが好ましい。
(4)前記ダンパゴムのうち前記座面に対向する上面又は下面と前記座面との何れか一方が、前記上面又は下面と前記座面との何れか他方に対して前記フードの閉鎖状態で車両前方又は車両後方に傾斜した傾斜面部として設けられることが好ましい。
(5)前記座面が、前記傾斜面部として設けられることが好ましい。
(6)前記座面が、前記前側下面又は前記前側上面から突設又は凹設されることが好ましい。すなわち、前記座面が、その板厚方向(厚み方向)に段差を有することが好ましい。
開示の車体前部構造によれば、ダンパゴムを受ける座面が、車両前後方向に延びて凹設されたビード部を有するため、座面の剛性を高めることができる。また、フード閉鎖時に、座面の車両前方又は車両後方の範囲に荷重が集中的に作用しても、ビード部によって荷重の集中する範囲を小さくすることができる。これらによって、フード閉鎖時の座面の変形を抑制することができ、見栄え(意匠性)を向上させることができる。
車体前部構造を説明する断面図であり、(a)はフードの閉鎖状態(静止状態)を示し、(b)はフードを強く閉鎖したときの閉鎖時を示す。 (a)及び(b)は図1(a)及び(b)の状態にそれぞれ対応した変形例であって要部を簡略化した側面図であり、(c)は座面の形状を示す図である。 車体前部構造が適用された車両の前部を示す側面図である。 第一変形例に係る車体前部構造の要部を簡略化した図であり、(a)はフードの閉鎖状態を示し、(b)はフードを強く閉鎖したときの閉鎖時を示す。 第二変形例に係る車体前部構造の要部を簡略化した図であり、(a)はフードの閉鎖状態を示し、(b)はフードを強く閉鎖したときの閉鎖時を示す。 第三変形例に係る車体前部構造の要部を簡略化した図であり、(a)はフードの閉鎖状態を示し、(b)はフードを強く閉鎖したときの閉鎖時を示す。
以下、図面により実施の形態について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。以下の実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができるとともに、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることが可能である。以下の説明では、車両の進行方向を前方とし、前方を基準に左右を定め、重力の方向を下方とし、その逆を上方として説明する。
[1.構成]
本実施形態に係る車体前部構造について、図1〜図3を用いて説明する。図1(a)及び(b)は車体前部のダンパゴム10を通る縦断面図であって、(a)はフードの閉鎖状態(静止状態)を示し、(b)はフードを強く閉鎖したときの閉鎖時(閉鎖された瞬間)の状態を示す。図2(a)及び(b)は、図1(a)及び(b)の状態にそれぞれ対応した変形例であって要部を簡略化した図であり、図2(c)は座面33を正面から見たときの図である。なお、図2(c)には、座面33に接触するダンパゴム10の上面10aを二点鎖線で示す。また、図3は車体前部構造が適用された車両の側面図である。
図3に示すように、本実施形態の車体前部構造は、車両1の車体前側上部の開口2を上方から覆うように設けられたフード3を備える。開口2は、車体前側に位置するエンジンルーム(図示略)の上方に開放された開口である。エンジンルームは、車幅方向(左右方向)両側において車両前後方向に延在する左右のフロントインサイドパネルと、車両前端部に配置されて車幅方向に延設されたフロントクロスバー(フロントクロスメンバー)と、フロントクロスバーよりも車両後方で車幅方向に延在するダッシュパネルとで囲まれた空間に相当する。
図3に示すように、フード3は、車体前端部の左右に設けられたヘッドライト4の間から車両後方(以下、後方という)に亘って車体上面を形成する。フード3は、その後部(開口2の後部)で車幅方向に延びる回動軸Cを有し、回動軸Cを中心に前側が上下方向に移動して開口2を開閉する。回動軸Cは、フード3の開閉時の回動中心となる仮想的な軸であり、例えばフード3が左右の後端部(基端部)に設けられたヒンジ(図示略)を介して車体に固定される場合には、左右のヒンジの軸心を結んだ仮想線に相当する。
フード3及びヘッドライト4の下側には、車両前方(以下、前方という)からの衝撃を吸収するためのフロントバンパ5が設けられる。フロントバンパ5の上端部は、図1(a)及び(b)に示すように、車体の開口2の前側上面6(例えばフロントバーの上面)に取り付けられる。この前側上面6は、開口2の枠(開口枠)のうち前方の部位の上面に相当する。前側上面6には、フード3の閉鎖時の荷重(負荷,エネルギ)を吸収するダンパゴム10が固定される。
ダンパゴム10は、略円柱状のゴム部材(弾性体)であり、車幅方向に間隔をあけて複数箇所に(例えば二箇所に)固定される。本実施形態のダンパゴム10は、その軸心が上下方向に対して、上方が前方へ傾くような向きで固定されている。ダンパゴム10の上面10aは、円形の平面であって、その法線が上方かつ前方に向かって延び、ダンパゴム10の軸心と平行になるように形成されている。
フード3は、前方に向かって曲面状に下降傾斜して形成されるとともに車両1の外面を構成するアウタパネル31と、アウタパネル31の内側(下側)に設けられる補強用のインナパネル32とを有する。インナパネル32は、アウタパネル31との間に空間を形成しつつアウタパネル31に沿って設けられ、その外周縁部でアウタパネル31に接合される。インナパネル32の前端部には、アウタパネル31から離隔する方向に膨出形成された膨出部32aが設けられる。膨出部32aは、アウタパネル31との間の空間が他部よりも大きくなるように湾曲形成された部位であり、車幅方向に延設される。
フード3は、フード3の閉鎖時にダンパゴム10と接触する(ダンパゴム10を受ける)座面33を前側下面3bに有する。座面33とダンパゴム10の上面10aとは、互いに対向する対向面である。本実施形態の座面33は、図1(a)及び(b)に示すように、インナパネル32の膨出部32aの下方に向いた面(前側下面3b)に凹んで(アウタパネル31側に突出して)形成されている。座面33は、ダンパゴム10と同様に車幅方向に間隔をあけて複数箇所に(ダンパゴム10の個数と同じ個数だけ)設けられる。座面33は、ダンパゴム10の上面10a全体を受け止められるように、上面10aに対して余裕を持った大きさに形成される。
なお、座面33は、図1(a)及び(b)に示すような凹設されたものに限られない。例えば、図2(a)及び(b)に示すように、座面33がフード3の前側下面3bからダンパゴム10側に突設されていてもよい。すなわち、ダンパゴム10を受ける座面33は、座面33が設けられる面(前側下面3b)から突設又は凹設されている(厚み方向に段差を有する)ことが好ましい。
図2(a)〜(c)に示すように、座面33は、車両前後方向に線状に延びて凹設されたビード部34を有する。本実施形態のビード部34は、座面33の車幅方向の中央に一本設けられ、車両前後方向長さBを有する長円状に形成される。ビード部34は、その車両前後方向長さBがダンパゴム10の上面10aの車両前後方向長さDよりも長く、座面33の車両前後方向長さSよりも短くなるように形成される。
フード3の後端部(基端部)には、フード3を常に開放方向へ付勢する付勢手段(図示略)が設けられる。また、フード3及び車体側には、フード3の閉鎖状態を維持する(フード3をロックする)図示しないロック機構が設けられる。ロック機構は、例えば、フード3の前側下面3bの車幅方向中央に設けられたストライカと、車体側であってストライカに対応する位置に設けられたラッチとで構成される。フード3は、付勢手段によって開放方向へ常に付勢されているが、ロック機構によってロックされると閉鎖状態が維持される。なお、この閉鎖状態では、座面33とダンパゴム10の上面10aとが接触することはあっても、フード3の荷重が座面33を介してダンパゴム10に加わることはない。ダンパゴム10及び座面33は、例えばロック機構の両側にそれぞれ設けられる。
フード3は、歩行者との接触時(衝突時)を考慮して、フード3に加わる外力(衝撃)を効果的に吸収しうるように、アウタパネル31及びインナパネル32の板厚が何れも小さく形成され、その剛性が低く(必要最小限に)抑えられている。なお、インナパネル32には、重量及び剛性を抑えるための孔部が形成されている場合もある。このため、フード3は、高い位置から落として閉鎖された場合や勢いよく閉鎖された場合など、強く閉鎖された場合に大きな荷重が作用して、前端部に撓みが発生しうる。
そこで、本実施形態の車体前部構造は、図1(a)及び図2(a)に示すように、フード3の座面33が、ダンパゴム10の上面10aに対してフード3の閉鎖状態で車両後方に傾斜した傾斜面部33cとして設けられている。すなわち、フード3の閉鎖状態では、傾斜面部33c(座面33)の法線とダンパゴム10の上面10aの法線とが平行にはならず、傾斜面部33cがダンパゴム10の上面10aに対して斜めに設けられる。
以下、フード3とダンパゴム10との対向面に形成された傾斜の方向を説明する際には、その傾斜面に対向する面を水平に見立てた状態で下方に位置するのが前方であるか後方であるかを表現する。例えば、傾斜面部33cは、図2(a)に示すように、車両後方に下降傾斜した姿勢で配置される。これにより、傾斜面部33cとダンパゴム10の上面10aとの間には、楔状の隙間7が形成される。本実施形態の隙間7は、前側が広く、後方に行くに連れて狭くなる楔状の空間であり、車幅方向に一様に形成される。
傾斜面部33cの上面10aに対する傾斜角度及び傾斜方向は、フード3の閉鎖時に発生しうるフード3の瞬間的な撓みを考慮して設定される。具体的には、図1(b)及び図2(b)に示すように、フード3の閉鎖時に対向する面同士(上面10a及び座面33)が平行になるように、ダンパゴム10の上面10aに対する傾斜角度が設定される。また、傾斜面部33cが傾斜する方向(車両前方に向かって下降傾斜するか、車両後方に向かって下降傾斜するか)についても、フード3の閉鎖時に生じる瞬間的な撓みを考慮して設定される。
[2.作用,効果]
座面33にフード3の荷重が作用するフード3の閉鎖時には、ダンパゴム10及び座面33に対して上下方向の力が作用する。これは、フード3が後部の回動軸Cを中心に、前側が上下方向に移動するように回動するためである。この閉鎖時にフード3が撓んだ場合、ダンパゴム10及び座面33は、対向する面同士(上面10a及び座面33)が平行には当たらず、車両前方又は車両後方の限られた範囲で当たることが多い。このように、フード3の閉鎖時にダンパゴム10と座面33とが一部分(車両前方又は車両後方)で当たることになると、その部分に集中的に荷重が作用して、座面33が変形する可能性がある。
これに対し、上述の車体前部構造では、ダンパゴム10を受ける座面33に、車両前後方向に線状に延びて凹設されたビード部34が設けられるため、座面33の剛性を高めることができるとともに、荷重の集中する範囲を小さくすることができる。これにより、フード3の閉鎖時の座面33の変形を抑制することができ、見栄え(意匠性)を向上させることができる。
また、上述の車体前部構造では、ビード部34の車両前後方向長さBが、ダンパゴム10の上面10aの車両前後方向長さDよりも長く形成されている。すなわち、座面33に当たるダンパゴム10の上面10aを横切るようにビード部34が設けられるため、座面33の剛性が高められ、座面33の変形をより抑制することができる。
また、座面33は、ダンパゴム10の上面10aを受けることができる大きさに形成されているため、ビード部34を設けるスペースが小さい(スペース制約が大きい)という課題がある。これに対し、上述の車体前部構造では、ビード部34が座面33の車幅方向中央に一本設けられるため、ビード部34の車両前後方向長さBを確保しやすく、スペース制約にも対応することができる。
上述の車体前部構造では、フード3の座面33が、ダンパゴム10の上面10aに対してフード3の閉鎖状態で車両後方に傾斜した傾斜面部33cとして設けられている。そのため、フード3を強く閉鎖した場合には、図1(b)及び図2(b)に示すように、フード3の閉鎖時にダンパゴム10の上面10aと座面33とが広い面で面接触することになる。
一方で、フード3を静かに閉めた場合には、図1(a)及び図2(a)に示すように、フード3の閉鎖時にダンパゴム10の上面10aの一部と座面33とが接触することになる。しかし、この場合は座面33に作用する荷重が小さいため、ダンパゴム10の上面10aと座面33とが部分的に接触したとしても、座面33の変形を招く可能性は低い。また、フード3の閉鎖状態では、図1(a)及び図2(a)に示すように、仮にダンパゴム10の上面10aの一部と座面33とが接触していたとしても、付勢手段とロック機構とによって、座面33に作用するフード3の荷重は小さいものとされるため、座面33の変形を招くことはほとんどない。
このように、上述の車体前部構造では、座面33が傾斜面部33cとして設けられるため、フード3を強く閉鎖した場合の閉鎖時(座面33にフード3の荷重が大きく作用する時)に、ダンパゴム10の上面10aと座面33とが広い面で接触することになる。これにより、フード3の閉鎖時の荷重を面全体に分散させることができる。したがって、フード3の剛性を低く抑えることによりフード3の閉鎖時に撓みが生じても、フード3の閉鎖時に座面33に作用する荷重集中を防止して、座面33の変形をより抑制することができ、見栄え(意匠性)を向上させることができる。
また、フード3は、板金のプレス加工などによって成形されるものであり、座面33はフード3の成形時に一体で成形される。上述の車体前部構造では、座面33が傾斜面部33cとして設けられるため、従来からの成形工程に、座面33を車両前方又は車両後方に所定角度だけ傾けるという工夫を追加するだけでよい。このため、加工コストや加工工数の増大を抑制しながら、傾斜面部33cを容易に加工することができる。
また、上述の車体前部構造では、座面33がフード3の前側下面3bから突設又は凹設されるため、座面33の剛性を高めることができ、座面33の変形をさらに抑制することができる。
[3.その他]
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
上述の実施形態では、ダンパゴム10が車体の開口2の前側上面6に設けられ、座面33がフード3の前側下面3bに設けられるとともに、座面33が傾斜面部33cとして設けられた車体前部構造を説明したが、ダンパゴム10及びこれを受ける座面33の構成は上述のものに限られない。これらの変形例について、図4〜図6を用いて説明する。各図において、(a)はフード3の閉鎖状態を示し、(b)はフード3を強く閉鎖したときの閉鎖時を示す。なお、これらの変形例において、上述の実施形態や各変形例の中で同一の構成要素については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
[3−1.第一変形例]
図4(a)及び(b)に示すように、第一変形例に係る車体前部構造は、ダンパゴム10がフード3の前側下面3bに固定され、座面63が車体の開口2の前側上面6に形成されるとともに前側上面6からダンパゴム10側に突設されている。座面63とダンパゴム10の下面10bとは、互いに対向する対向面である。座面63には、車両前後方向に線状に延びて凹設されたビード部64が、車幅方向中央に一本設けられている。ビード部64は、上述のビード部34と同様、車両前後方向長さがダンパゴム10の下面10bの車両前後方向長さよりも長く形成されている。
本変形例では、座面63が、ダンパゴム10の下面10bに対してフード3の閉鎖状態で車両前方に下降傾斜した傾斜面部63cとして設けられている。すなわち、フード3の閉鎖状態では、図4(a)に示すように、傾斜面部63c(座面63)の法線とダンパゴム10の下面10bの法線とが平行にはならず、傾斜面部63cがダンパゴム10の下面10bに対して斜めに設けられる。これにより、傾斜面部63cとダンパゴム10の下面10bとの間には、上述と同様の楔状の隙間7が形成される。
傾斜面部63cの下面10bに対する傾斜角度及び傾斜方向は、上述の実施形態と同様に、フード3の閉鎖時に発生しうるフード3の瞬間的な撓みを考慮して設定される。具体的には、図4(b)に示すように、フード3の閉鎖時に対向する面同士(下面10b及び座面63)が平行になるように、ダンパゴム10の下面10bに対する傾斜角度が設定される。また、傾斜面部63cが傾斜する方向(車両前方に向かって下降傾斜するか、車両後方に向かって下降傾斜するか)についても、フード3の閉鎖時に生じる瞬間的な撓みを考慮して設定される。
したがって、本変形例の車体前部構造においても、上述の実施形態と同様に、ビード部64によって座面63の剛性が高められるとともに、荷重の集中する範囲を小さくすることができ、上述と同様の効果を得ることができる。また、フード3を強く閉鎖したときの閉鎖時(座面63にフード3の荷重が大きく作用する時)に、ダンパゴム10の下面10bと座面63とが広い面で接触することになる。これにより、フード3の閉鎖時の荷重を面全体に分散させることができ、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
[3−2.第二変形例]
図5(a)及び(b)に示すように、第二変形例に係る車体前部構造は、上記実施形態と同様に、ダンパゴム10が車体の開口2の前側上面6に固定され、座面33がフード3の前側下面3bに形成されるとともに前側下面3bからダンパゴム10側に突設されている。座面33とダンパゴム10の上面10aとは、互いに対向する対向面である。座面33には、上述の実施形態と同様に、車両前後方向に線状に延びて凹設されたビード部34が、車幅方向中央に一本設けられている。
本変形例では、ダンパゴム10の上面10aが、座面33に対してフード3の閉鎖状態で車両前方に下降傾斜した傾斜面部10cとして設けられている。すなわち、フード3の閉鎖状態では、図5(a)に示すように、傾斜面部10c(ダンパゴム10の上面10a)の法線と座面33の法線とが平行にはならず、傾斜面部10cが座面33に対して斜めに設けられる。これにより、傾斜面部10cと座面33との間には、上述と同様の楔状の隙間7が形成される。
傾斜面部10cの座面33に対する傾斜角度及び傾斜方向は、上述の実施形態と同様に、フード3の閉鎖時に発生しうるフード3の瞬間的な撓みを考慮して設定される。具体的には、図5(b)に示すように、フード3の閉鎖時に対向する面同士(上面10a及び座面33)が平行になるように、座面33に対する傾斜角度が設定される。また、傾斜面部10cが傾斜する方向(車両前方に向かって下降傾斜するか、車両後方に向かって下降傾斜するか)についても、フード3の閉鎖時に生じる瞬間的な撓みを考慮して設定される。
したがって、本変形例の車体前部構造においても、上述の実施形態と同様に、ビード部34によって座面33の剛性が高められるとともに、荷重の集中する範囲を小さくすることができ、上述と同様の効果を得ることができる。また、フード3を強く閉鎖したときの閉鎖時(座面33にフード3の荷重が大きく作用する時)に、ダンパゴム10の上面10aと座面33とが広い面で接触することになる。これにより、フード3の閉鎖時の荷重を面全体に分散させることができ、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
[3−3.第三変形例]
図6(a)及び(b)に示すように、第三変形例に係る車体前部構造は、第一変形例と同様に、ダンパゴム10がフード3の前側下面3bに固定され、座面63が車体の開口2の前側上面6に形成されるとともに前側上面6からダンパゴム10側に突設されている。座面63とダンパゴム10の下面10bとは、互いに対向する対向面である。座面63には、第一変形例と同様に、車両前後方向に線状に延びて凹設されたビード部64が、車幅方向中央に一本設けられている。
本変形例では、ダンパゴム10の下面10bが、座面63に対してフード3の閉鎖状態で車両後方に下降傾斜した傾斜面部10cとして設けられている。すなわち、フード3の閉鎖状態では、図6(a)に示すように、傾斜面部10c(ダンパゴム10の下面10b)の法線と座面63の法線とが平行にはならず、傾斜面部10cが座面63に対して斜めに設けられる。これにより、傾斜面部10cと座面63との間には、上述と同様の楔状の隙間7が形成される。
傾斜面部10cの座面63に対する傾斜角度及び傾斜方向は、上述の実施形態と同様に、フード3の閉鎖時に発生しうるフード3の瞬間的な撓みを考慮して設定される。具体的には、図6(b)に示すように、フード3の閉鎖時に対向する面同士(下面10b及び座面63)が平行になるように、座面63に対する傾斜角度が設定される。また、傾斜面部10cが傾斜する方向(車両前方に向かって下降傾斜するか、車両後方に向かって下降傾斜するか)についても、フード3の閉鎖時に生じる瞬間的な撓みを考慮して設定される。
したがって、本変形例の車体前部構造においても、上述の実施形態と同様に、ビード部64によって座面63の剛性が高められるとともに、荷重の集中する範囲を小さくすることができ、上述と同様の効果を得ることができる。また、フード3を強く閉鎖したときの閉鎖時(座面63にフード3の荷重が大きく作用する時)に、ダンパゴム10の下面10bと座面63とが広い面で接触することになる。これにより、フード3の閉鎖時の荷重を面全体に分散させることができ、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
[3−4.その他]
ダンパゴム10の大きさ,形状,個数,配置は特に限られず、例えば角柱状や円盤状のゴム部材であってもよいし、車幅方向に三つ以上配置されていてもよい。また、ダンパゴム10が車体の開口2の前側上面6に対して垂直に固定されていてもよい。
また、座面33,63の形状は特に限定されず、上述の実施形態のように、フード3の前側下面3b又は車体の開口2の前側上面6から突設又は凹設されて(厚み方向に段差を有して形成されて)いなくてもよい。
また、座面33,63に形成されるビード部34,64の長さや位置,個数は上述のものに限られない。例えば、車両前後方向に線状に延びて凹設されたビード部34,64が、座面33,63の車幅方向に並んで二本形成されていてもよいし、車両前後方向長さがダンパゴム10の上面10a又は下面10bの車両前後方向長さと同等か、やや短く形成されていてもよい。なお、座面33,63の大きさは、ダンパゴム10の上面10a又は下面10bよりも大きく形成されていればよい。また、座面33,63の個数は、ダンパゴム10の個数と同一であり、座面33,63の位置は、ダンパゴム10の配置に対応して設定される。
また、ダンパゴム10ののうち座面33に対向する上面10a又は下面10bと座面33,63との何れか一方が、何れか他方に対してフード3の閉鎖状態で車両前方又は車両後方に傾斜した傾斜面部10c,33cとして設けられていなくてもよい。すなわち、ダンパゴム10と座面33とが、対向する面同士がフード3の閉鎖状態で平行になるように設けられていてもよい。
1 車両
2 開口
3 フード
3b 前側下面
6 前側上面
10 ダンパゴム
10a 上面
10b 下面
10c 傾斜面部
33,63 座面
33c,63c 傾斜面部
34,64 ビード部
C 回動軸

Claims (6)

  1. 車体前側上部の開口を上方から覆うように設けられ、前記開口の後部で車幅方向に延びる回動軸を中心に前記開口を開閉自在なフードと、
    前記フードの前側下面及び前記車体の前記開口の前側上面の何れか一方に固定され、前記フードの閉鎖時の荷重を吸収するダンパゴムと、
    前記前側下面及び前記前側上面の何れか他方に形成され、前記フードの閉鎖時に前記ダンパゴムと接触する座面と、を備え、
    前記座面が、車両前後方向に線状に延びて凹設されたビード部を有する
    ことを特徴とする、車体前部構造。
  2. 前記ビード部は、その車両前後方向長さが前記ダンパゴムのうち前記座面に対向する上面又は下面の車両前後方向長さよりも長い
    ことを特徴とする、請求項1記載の車体前部構造。
  3. 前記ビード部が、前記座面の車幅方向中央に一本設けられる
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の車体前部構造。
  4. 前記ダンパゴムのうち前記座面に対向する上面又は下面と前記座面との何れか一方が、前記上面又は下面と前記座面との何れか他方に対して前記フードの閉鎖状態で車両前方又は車両後方に傾斜した傾斜面部として設けられる
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の車体前部構造。
  5. 前記座面が、前記傾斜面部として設けられる
    ことを特徴とする、請求項4記載の車体前部構造。
  6. 前記座面が、前記前側下面又は前記前側上面から突設又は凹設される
    ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の車体前部構造。
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