JP2016083682A - 溶接用裏当て鋼板 - Google Patents

溶接用裏当て鋼板 Download PDF

Info

Publication number
JP2016083682A
JP2016083682A JP2014218114A JP2014218114A JP2016083682A JP 2016083682 A JP2016083682 A JP 2016083682A JP 2014218114 A JP2014218114 A JP 2014218114A JP 2014218114 A JP2014218114 A JP 2014218114A JP 2016083682 A JP2016083682 A JP 2016083682A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grooves
steel plate
groove
steel
welding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014218114A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6357401B2 (ja
Inventor
洋三 高須賀
Yozo Takasuka
洋三 高須賀
原 章
Akira Hara
章 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SUNOUCHI CORP
Original Assignee
SUNOUCHI CORP
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SUNOUCHI CORP filed Critical SUNOUCHI CORP
Priority to JP2014218114A priority Critical patent/JP6357401B2/ja
Publication of JP2016083682A publication Critical patent/JP2016083682A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6357401B2 publication Critical patent/JP6357401B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)

Abstract

【課題】溝形状を再考することにより、曲げた鋼板(裏当て金)の全体を容易に鋼管の内面に添わせることのできる溶接裏当て用鋼板を提供する。
【解決手段】溶接裏当て用鋼板1は、円形または楕円形鋼管である溶接母材の突き合わせ溶接のための、溶接母材の内寸に合わせて曲げて用いられ、1本または数本で溶接母材の全内周に沿うように配置される溶接裏当て用鋼板において、溶接母材の内曲面に当てるべき部分に、鋼板の幅方向に延び、鋼板の長手方向の全体に並列に配置された複数の溝10が設けられており、これらの溝の内、溶接母材の全内周に沿った状態で見て、6箇所以上の溝が他の溝より深く形成されており、これらの深さが深くされた溝が、溶接母材の全内周に沿った状態で見て、等間隔に配置されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、溶接裏当て用鋼板に関し、更に詳細には、鋼管である溶接母材の突き合わせ溶接のための、溶接母材の内寸に合わせて曲げて用いられる溶接裏当て用鋼板に関するものである。
鉄骨建築の柱によく使用される鋼管(溶接母材)例えば円形鋼管は、梁との接合方法として、図7に示されるような鋼管102を鋼板(ダイヤフラムと呼ばれる)に溶接接合し、そのダイヤフラム鋼板103に梁104を溶接接合する、いわゆる通しダイヤフラム接合形式と呼ばれる方法が多用される。この接合形式を採用する場合、柱である鋼管とダイヤフラム鋼板の溶接は一般に突き合わせ溶接が用いられ、溶接に際して裏当て金が用いられる。この裏当て金は、従来通常、フラットバーを円形に曲げて作られている。
なお、上記のような溶接母材としては、上記の円形鋼管の他、楕円形鋼管等が挙げられる。
鋼管の湾曲部内面と裏当て金の間の隙間は、良好な溶接をするためにできるだけ密着させる必要がある。冷間成形角形鋼管設計・施工マニュアルで、上記隙間は1.5mm以下と規定されており、特にロボット溶接では0.5mm以下が推奨されており、上記の隙間がこの値を超えると、溶接の際に溶接欠陥が生ずる恐れがある。
円形鋼管は当然のことながら製造誤差等により、断面が真円になっておらず、このため、裏当て金の製作が難しくコスト高になり、かつ裏当て金が鋼管に対しなじみにくく、取り付けが困難であるという問題がある。
このため鋼管への裏当て金の取り付け方法についていくつかの提案がなされている。たとえば、特開平4−284997号公報においては裏当て金とすべき長尺のスリット板を鋼管内周長さに合わせた円筒状の巻物に成型して切断し、これを鋼管内の取り付け位置に持ち込み、鋼管を転回しながら鋼管内壁に端から順次ローラ等で押しつけてスポット溶接で固定していく方法が示されている。しかしながら、この方法は鋼管の移送スキッドや転回装置など大がかりな設備が必要となり、適用できる場合が限られ現場作業には適さない。
一方、このような大がかりな設備を要さずに適用できる方法として、角形鋼管用ではあるが、実開昭63−157497号に示されるような裏当て金とすべき平鋼に切り欠き溝をあらかじめ設けておき、使用するときに鋼管の内壁に合わせて曲げるようにするものがある。
この実開昭63−157497号の平鋼にあらかじめ溝を設けておく方法においては、鋼管のそれぞれのコーナー部に対応する位置に一定の幅を有する角形の溝を4個ずつ設けたものが示されている。しかしながら、その実施例に示された裏当て金にあっては、溝を設けてあった部分の背面に凹みが生じ折れ線的な曲がりとなり、これらにより鋼管の内壁との間に隙間を生じ溶接不良すなわちルート部の欠陥となる。この実開昭63−157497号には裏当て金の溝は形状、寸法、深さ、ピッチ数を適宜変化させると記載されているものの、具体的な場合に応じてどのような考え方でどのようにしたら良いのかといったことは一切示されていない。
上記のような問題に対し、これもまた、角形鋼管用であるが、特開平8−155679号においては、鋼管の内面側の曲率のバラツキがある場合でも、溶接上全く問題のない程度まで隙間を極力小さく抑えることができ、かつ加工しやすい裏当て金用の鋼板が提案され、かつ実際に使用されている。
この特開平8−155679号の鋼管の溶接裏当て用鋼板は、鋼管の突き合わせ溶接のための真直な状態で提供され鋼管の内寸に合わせて曲げて用いる裏当て用鋼板において、鋼管それぞれの湾曲部内側の曲面部に当てるべき部分に一群の数が8個以上10個以下のV溝の群を設け、前記V溝の深さは前記裏当て用鋼板の板厚から1.7ないし4mm引いた値とし、V溝の角度は一群のV溝の数をnとしたとき90/n度以上110/n度以下であることを特徴とする。
上記特開平8−155679号で提案された鋼管の溶接裏当て用鋼板は、上記の構成の通りであるが、上記のV溝を加工するには、先の尖った切削用刃物を用いて行わなければならないこと等から、市場に出されている実際の裏当て用鋼板の溝形成部における残存板厚は、3.5mmになっている。
上記の裏当て用鋼板においては、上記残存板厚が3.5mmとなっているので、簡単なものでよいが治具なしでは曲げることができないという問題がある。また、溝の加工に切削用刃物を用いなければならないため、製作に時間がかかることや、刃物の破損等から相対的に製作コストが高くなってしまうという問題もある。
裏当て用鋼板を治具なしで曲げることができるようにするには、上記の残存板厚を薄くすればよいが、このような加工を行うには上記の刃物の破損等の危険性が更に増すとともに、溶接の際に抜けが生じ、ロボット溶接の場合には、作業が停止してしまい、設定のし直し等を行わなければならず、作業効率が極端に落ちてしまうという新たな問題が発生してしまう。
そこで、本願出願人は、特開2003−326391号において、溝形状を再考することにより、作業者が治具を用いずに曲げることができ、かつロボット溶接を行ったとき抜けが起こらないように構成した鋼管の溶接裏当て用鋼板を提案した。
特開2003−326391号公報に記載された鋼管の溶接裏当て用鋼板は、鋼管である溶接母材の突き合わせ溶接のための、真直な状態で提供され溶接母材の内寸に合わせて曲げて用いられる溶接裏当て用鋼板において、溶接母材の各湾曲部の内曲面に当てるべき部分に、一群の溝が並列に配置されて形成されており、前記溝の形状は、その深さにおける50%以上の部分の両側面が平行な形状であり、その溝位置における残存板厚が1.5〜2.5mmであり、各溝の幅が4mm以下であり、該当湾曲部における曲率半径をr(mm)、鋼板の厚みをt(mm)、前記残存板厚をd(mm)、溝幅をa(mm)、鋼板を曲げたときの溶接母材との最大間隔をs(mm)、溝ピッチ間角度を2e(ラジアン)、そしてその該当湾曲部の中心角をD(ラジアン)とし、溝数をn1およびn2としたとき、
n1={t−(d〜d/2)}・D・1/a−1
によって溝数n1を計算するとともに、
cose=1−s/r、
n2eD/2e−1
によって溝数n2を計算し、
溝数を前記n1およびn2のうち、多い方の値以上で、溝のピッチが2.55mm以上となる数値に設定したことを特徴とする。
特開平4−284997号公報 実開昭63−157497号公報 特開平8−155679号公報 特開2003−326391号公報
前記特開2003−326391号公報に開示された溶接用裏当て鋼板は、人力で容易に曲げることができるようになったが、各溝の形状が同一であるので、曲げたときに、図8に示したように、Uの字状になってしまい、鋼管のコーナー部の内面にあてがったときに、中央部がコーナー部の内面に接触し、その両側が鋼管の内面から離れてしまい、是正が困難であった。
そこで、本発明は、溝形状を再考することにより、曲げた鋼板(裏当て金)の全体を容易に鋼管の内面に添わせることのできる溶接裏当て用鋼板を提供することを目的とする。
上記課題は、下記(1)〜(12)の構成の本発明の溶接裏当て用鋼板によって達成される。
(1)
円形または楕円形鋼管である溶接母材の突き合わせ溶接のための、溶接母材の内寸に合わせて曲げて用いられ、1本または数本で溶接母材の全内周に沿うように配置される溶接裏当て用鋼板において、
溶接母材の内曲面に当てるべき部分に、鋼板の幅方向に延び、鋼板の長手方向の全体に並列に配置された複数の溝が設けられており、
これらの溝の内、溶接母材の全内周に沿った状態で見て、6箇所以上の溝が他の溝より深く形成されており、これらの深さが深くされた溝が、溶接母材の全内周に沿った状態で見て、等間隔に配置されている
ことを特徴とする鋼管の溶接裏当て用鋼板。
(2)
2つの前記深さが深い溝の間の溝の深さが、同一深さである前記(1)請求項1の溶接裏当て用鋼板。
(3)
2つの前記深さが深い溝の部分における残存板厚が1.5〜2.0mmであり、前記2つの深さが深い溝の間の溝の部分における残存板厚が2.0〜2.5mmである前記(2)の溶接裏当て用鋼板。
(4)
2つの前記深さが深い溝の間の溝の深さが、該深さが深い溝側の溝から深さが徐々に浅くなっている前記(1)の溶接裏当て用鋼板。
(5)
前記複数の溝の内の最も浅い溝の部分における残存板厚が2.0〜2.5mmで、最も深い溝の部分における残存板厚が1.5〜2.0mmである請求項4の溶接裏当て用鋼板。
(6)
前記溝の形状は、鋼板の縁部における深さが中央部における深さより浅くなった円弧状または楕円弧状であり、作業者が治具を用いずに曲げることができ、かつガスシールドアーク溶接を行ったとき抜けが起こらないように構成されている前記(1)〜(5)のいずれかの溶接裏当て用鋼板。
(7)
前記一群の溝の最小残存板厚部が、鋼板の幅方向中心にあり、前記一群の溝の内の最も浅い溝の部分における最小残存板厚が1.7〜2.2mmで前記一群の溝の内の最も深い溝の部分における溝形成部における最小残存板厚部が、鋼板の幅方向中心にあり、その最小残存板厚が1.2〜1.7mmである前記(6)の溶接裏当て用鋼板。
(8)
最大残存板厚部が、鋼板の両縁部にある前記(6)または(7)の溶接裏当て用鋼板。
(9)
前記複数の溝の内の最も深い溝の部分における前記溝の形状が円弧状であり、その半径が50〜255mmである(6)請求項6の溶接裏当て用鋼板。
(10)
前記複数の溝の内の最も深い溝の部分における前記溝の形状が長軸が鋼板表面と平行な楕円弧状であり、その扁平率が0.7以下(0を含まず)である前記(6)の溶接裏当て用鋼板。
(11)
前記溝が鋼板の長手方向の全体に並列に配置されて設けられ、鋼板の両端部において、前記溝をピッチを細かくして、少なくとも1個追加した前記(7)の溶接裏当て用鋼板。
(12)
前記(1)〜(11)のいずれかの溶接用裏当て鋼板を曲げて形成した溶接用裏当て金。
本発明の溶接裏当て用鋼板においては、従来の溶接用裏当て金ように鋼板をまげるための溝の深さが一様であるものに比べて、より深い部分を有する溝を形成したので、他の部分に比べて、その部分がより曲がりやすくなるため、例えば図4に示したように6角形とすることができるので、より容易に鋼管の内面に沿わせやすくなる。
また、本発明の溶接裏当て用鋼板においては、大きなアーク電流が発生する溶接開始部(鋼板の両側部の一方に相当する)の溝の深さを従来の溶接用裏当て鋼板の溝より浅くすることができ、従って残存板厚を厚くすることができ、熱容量を大きくすることができるので、溶接抜けを防止できる。すなわち、本発明の溶接用裏当て鋼板は、従来のものに比べて、より曲げやすく、しかも溶接抜けがない。
図1は、本発明の実施の形態による、円形鋼管のための複数の切り欠き溝を有する裏当て用鋼板の外側となるべき面を上面として示す斜視図である。 図2は、図1の裏当て用鋼板の長辺方向の正面図である。 図3は、図1の溶接用裏当て鋼板を曲げ、円形鋼管に設置した状態を示す正面図である。 図4は、図1および図2に示した裏当て用鋼板の溝の形状を説明するための断面図である。 図5は、図1および図2に示した溶接裏当て用鋼板を曲げた状態で円形鋼管にあてがう状態を示す図である。 図6は、溶接開始時の様子を模式的に示した図である。 図7は、円形鋼管の使用方法の1例を示す図である。 図8は、従来の溶接裏当て用鋼板を曲げた状態で円形鋼管にあてがう状態を示す図である。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施の態様による鋼管の溶接裏当て用鋼板について説明する。本発明の溶接裏当て用鋼板は、円形鋼管、楕円形鋼管、これらの鋼管と角形鋼管等の多角形鋼管の一部ずつを組み合わせた異形鋼管等のいずれをも溶接母材とすることができる。以下の説明においては、溶接母材である鋼管を円形鋼管として説明する。
図1は、本発明の実施の態様による鋼管の溶接裏当て用鋼板を示す斜視図、図2は、図1の裏当て用鋼板の正面図、および図3は、図1の裏当て用鋼板を鋼管の湾曲に沿って曲げた状態で表した正面図である。
この裏当て用鋼板1は、図1の斜視図に示すように、鋼板の幅方向に延び、鋼板の長手方向の全体に並列に配置された一連の複数の溝10を設けたものである。図示した例は、半円用の溶接裏当て用鋼板であるが、溶接母材である鋼管の内周長に応じて、全円用、1/3円用、1/4円用等としてもよい。本溶接用裏当て鋼板1を曲げて形成した裏当て金は、図3に示したように溶接母材102に設置されて使用される。
上記溝10の側面形状は、図2によく示したように両側面が互いに平行な角形であることが好ましい。各溝10の幅は、4mm以下、好ましくは2mm以下、特に1.75mm以下であることが好ましい。この幅は、上記した溶接の抜けを考えると、狭ければ狭いほど望ましいが、狭くなると後に説明する理由により、溝の個数が多くなり加工に時間とコストがかかるようになるので、また現在の所の鋸刃の関係から下限は1.1mm程度である。
また、溝を等間隔に配置する場合には、ピッチは2.55mm以上とすることが好ましい。このピッチが上記の値未満であると、溝形成部における鉄残存量が足りなくなり、溶接の際に上記の抜けが生じやすくなる。なお、この上限は、ピッチが大きくなりすぎると、裏当て用鋼板の曲げた部分が実質的に円弧状にならず、多角形となってしまい、この多角形の辺と鋼管の内面の円弧との間隙が大きくなってしまうので、この間隙が0.4mm以下となるような、ピッチとすることが望ましい。
上記のように溝10を角形にした場合、裏当て用鋼板を角形鋼管の角部に沿って曲げたときに、溝の両側壁同士が互いに干渉し合わないようにすることが好ましい(接触する程度であるならよい)。
本発明の実施の形態において、各溝10の深さは、これらの溝の内、溶接母材の全内周に沿った状態で見て(鋼板で形成された裏当て金でみて。)、したがって、1本の溶接用裏当て鋼板で裏当て金を形成する場合には、1本の溶接用裏当て鋼板に、2本の溶接用裏当て鋼板で裏当て金を形成する場合には、2本の溶接用裏当て鋼板に総数で、3本の溶接用裏当て鋼板で裏当て金を形成する場合には、3本の溶接用裏当て鋼板に総数で、6箇所以上の溝が他の溝より深く形成されている。これらの深さが深くされた溝は、溶接母材の全内周に沿った状態で見て、等間隔に配置されていることが好ましい。これらの深さが深くされた溝の間の複数の浅い溝は、同一の深さを有していることが好ましい。
このとき、溝の底面が平らな場合、深い方の溝の部分における残存板厚を、1.5〜2.0mm、浅い方の溝の部分における残存板厚を、2.0〜2.5mmとすることが好ましい。
図3は、当該裏当て用鋼板20の使用状態を示す平面図である。作業者は、裏当て金を鋼管102に取り付ける際に、裏当て用鋼板1を人力で図の様に曲げて裏当て金とし、溶接母材に取り付ける。前述のように、裏当て金を鋼管に取り付けた初期の段階では、鋼板の曲げ具合は図5に示した状態とすることがよい。すなわち、6本の溝の深さを、他の溝の深さより深くした場合には、図5に示したように、ほぼ6角形状となり、これを溶接母材の内側に沿わせ、2本の深い溝の間の部分をハンマー等で打撃してやれば、浅い溝の作用により、その部分が鋼管の内面に沿うようになる。
溶接裏当て用鋼板1形成された溝10の鋼板の長手方向から見た断面形状は、図4を示した形状とすることが好ましい。
前記溝10の形状(底辺形状)は、鋼板の縁部bにおける深さが中央部aにおける深さより浅くなった円弧状または楕円弧状である。溝形成部における最小残存板厚部は、鋼板の幅方向中心にあることが好ましい。前記一群の溝の最小残存板厚部が、鋼板の幅方向中心にあり、前記一群の溝の内の最も浅い溝の部分における最小残存板厚が1.7〜2.2mmで前記一群の溝の内の最も深い溝の部分における溝形成部における最小残存板厚部が、鋼板の幅方向中心にあり、その最小残存板厚が1.2〜1.7mmであることが好ましい。最小残存板厚aが上記の範囲未満であると、その箇所で溶接抜けが生じやすくなり、一方、上記の範囲を越えると、従来のものと比べての曲げ易さの効果が薄れる。
溝形成部における最大残存板厚は、1.8mm以上、4.1mm以下であることが好ましい。最大残存板厚が上記の範囲を越えると、従来のものと比べての曲げ易さの効果が薄れる。
前記溝の形状が円弧状の場合、その半径は、50mm〜255mmであることが好ましい。前記溝の形状が長軸が鋼板表面と平行な楕円弧状である場合、その扁平率は、0.7以下(0(円弧)は含まず)であることが好ましい。
本溶接用裏当て鋼板は、曲げられたときの形状、すなわち裏当て金として形成されたときの形状としては、円形または楕円形等が挙げられる。
図6に、図1に示した溶接用裏当て鋼板1を曲げて形成した裏当て金を用いての鋼管とダイヤフラムの溶接状態を示すが、大きなアーク電流が発生する溶接初期に、溶接機からのアークが、裏当て金の熱容量の高い残存板厚が厚い部分に当てられるため、溶接抜けが防止される。
なお、上記した実施の形態では、2つの深い溝の間の複数の浅い溝の深さを、全て同じ深さのものとして説明したが、該深さが深い溝側の溝から深さが徐々に浅くなっているように構成してもよい。
1:溶接用裏当て鋼板
10:切り欠き溝
102:溶接母材(鋼管)
103:溶接母材(ダイヤフラム)
104:梁

Claims (12)

  1. 円形または楕円形鋼管である溶接母材の突き合わせ溶接のための、溶接母材の内寸に合わせて曲げて用いられ、1本または数本で溶接母材の全内周に沿うように配置される溶接裏当て用鋼板において、
    溶接母材の内曲面に当てるべき部分に、鋼板の幅方向に延び、鋼板の長手方向の全体に並列に配置された複数の溝が設けられており、
    これらの溝の内、溶接母材の全内周に沿った状態で見て、6箇所以上の溝が他の溝より深く形成されており、これらの深さが深くされた溝が、溶接母材の全内周に沿った状態で見て、等間隔に配置されている
    ことを特徴とする鋼管の溶接裏当て用鋼板。
  2. 前記2つの深さが深い溝の間の溝の深さが、同一深さである請求項1の溶接裏当て用鋼板。
  3. 前記2つの深さが深い溝の部分における残存板厚が1.5〜2.0mmであり、前記2つの深さが深い溝の間の溝の部分における残存板厚が2.0〜2.5mmである請求項2の溶接裏当て用鋼板。
  4. 前記2つの深さが深い溝の間の溝の深さが、該深さが深い溝側の溝から深さが徐々に浅くなっている請求項1の溶接裏当て用鋼板。
  5. 前記1群の溝の内の最も浅い溝の部分における残存板厚が2.0〜2.5mmで、最も深い溝の部分における残存板厚が1.5〜2.0mmである請求項4の溶接裏当て用鋼板。
  6. 前記溝の形状は、鋼板の縁部における深さが中央部における深さより浅くなった円弧状または楕円弧状であり、作業者が治具を用いずに曲げることができ、かつガスシールドアーク溶接を行ったとき抜けが起こらないように構成されている請求項1〜5のいずれかの溶接裏当て用鋼板。
  7. 前記一群の溝の最小残存板厚部が、鋼板の幅方向中心にあり、前記一群の溝の内の最も浅い溝の部分における最小残存板厚が1.7〜2.2mmで前記一群の溝の内の最も深い溝の部分における溝形成部における最小残存板厚部が、鋼板の幅方向中心にあり、その最小残存板厚が1.2〜1.7mmである請求項6の溶接裏当て用鋼板。
  8. 最大残存板厚部が、鋼板の両縁部にある請求項6または7の溶接裏当て用鋼板。
  9. 前記1群の溝の内の最も深い溝の部分における前記溝の形状が円弧状であり、その半径が50〜255mmである請求項6の溶接裏当て用鋼板。
  10. 前記1群の溝の内の最も深い溝の部分における前記溝の形状が長軸が鋼板表面と平行な楕円弧状であり、その扁平率が0.7以下(0を含まず)である請求項6の溶接裏当て用鋼板。
  11. 前記溝が鋼板の長手方向の全体に並列に配置されて設けられ、鋼板の両端部において、前記溝をピッチを細かくして、少なくとも1個追加した請求項7の溶接裏当て用鋼板。
  12. 請求項1〜11のいずれかの溶接用裏当て鋼板を曲げて形成した溶接用裏当て金。
JP2014218114A 2014-10-27 2014-10-27 溶接裏当て用鋼板 Active JP6357401B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014218114A JP6357401B2 (ja) 2014-10-27 2014-10-27 溶接裏当て用鋼板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014218114A JP6357401B2 (ja) 2014-10-27 2014-10-27 溶接裏当て用鋼板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016083682A true JP2016083682A (ja) 2016-05-19
JP6357401B2 JP6357401B2 (ja) 2018-07-11

Family

ID=55972004

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014218114A Active JP6357401B2 (ja) 2014-10-27 2014-10-27 溶接裏当て用鋼板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6357401B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109360669A (zh) * 2018-09-22 2019-02-19 中核能源科技有限公司 一种用于高温气冷堆球流管道的焊缝内凹深度评定方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001293598A (ja) * 2000-04-11 2001-10-23 Nkk Corp 鋼管突き合わせ溶接用裏当て金、裏当て金コイルおよび裏当て金の使用方法
JP2003326391A (ja) * 2002-03-08 2003-11-18 Sunouchi:Kk 溶接裏当て用鋼板
JP2004261823A (ja) * 2003-02-28 2004-09-24 Toppan Forms Co Ltd 折曲用ラインのレーザ加工システム
JP2010082654A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Musashino Gas Assetsu:Kk 棒鋼のガスシールドアークエンクローズ溶接用裏当材
JP5575313B1 (ja) * 2013-08-20 2014-08-20 株式会社スノウチ 溶接用裏当て材
JP2014231093A (ja) * 2013-05-30 2014-12-11 コンドーテック株式会社 溶接用裏当金
WO2015025671A1 (ja) * 2013-08-20 2015-02-26 株式会社スノウチ 溶接用裏当て材

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001293598A (ja) * 2000-04-11 2001-10-23 Nkk Corp 鋼管突き合わせ溶接用裏当て金、裏当て金コイルおよび裏当て金の使用方法
JP2003326391A (ja) * 2002-03-08 2003-11-18 Sunouchi:Kk 溶接裏当て用鋼板
JP2004261823A (ja) * 2003-02-28 2004-09-24 Toppan Forms Co Ltd 折曲用ラインのレーザ加工システム
JP2010082654A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Musashino Gas Assetsu:Kk 棒鋼のガスシールドアークエンクローズ溶接用裏当材
JP2014231093A (ja) * 2013-05-30 2014-12-11 コンドーテック株式会社 溶接用裏当金
JP5575313B1 (ja) * 2013-08-20 2014-08-20 株式会社スノウチ 溶接用裏当て材
WO2015025671A1 (ja) * 2013-08-20 2015-02-26 株式会社スノウチ 溶接用裏当て材

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109360669A (zh) * 2018-09-22 2019-02-19 中核能源科技有限公司 一种用于高温气冷堆球流管道的焊缝内凹深度评定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6357401B2 (ja) 2018-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006289496A (ja) 円筒軸とその製造方法
JP6357401B2 (ja) 溶接裏当て用鋼板
US10046330B2 (en) Regenerated cutting blade and shearing type grinder
JP4687924B2 (ja) リング部材の製造方法
JP6431745B2 (ja) 溶接裏当て用鋼板
US20190184474A1 (en) Hole saw structure
JP4536312B2 (ja) 溶接裏当て用鋼板の製造方法
KR20110034482A (ko) 이형철근 및 이 이형철근을 압연하는 압연롤의 가공방법
JP6913899B2 (ja) 溶接裏当て用鋼板
JP6639837B2 (ja) 溶接用裏当金およびこれを用いた溶接方法
JP5594398B2 (ja) 異形鉄筋
JP2014231093A (ja) 溶接用裏当金
JP4881190B2 (ja) ダブ溝加工方法
KR20180007997A (ko) 산업용 후육 강관의 제조방법
JP6479603B2 (ja) 溶接裏当て用鋼板
JP3163334U (ja) 溶接用裏当て金
JP3206764U (ja) 溶接裏当て用鋼板
KR101653653B1 (ko) 원자력 증기발생기의 튜브 지지막대 제조방법
JP3210147U (ja) 溶接裏当て用鋼板
US20190301818A1 (en) Metal plate burring method
JP5600824B2 (ja) 溶接用裏当金
TWI549769B (zh) Electrode tool for electrochemical machining gears
JP3229082U (ja) コラム溶接用の裏当金
CN216028494U (zh) 高适配性摆动锯
JP6395776B2 (ja) 鋼製部材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170601

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180322

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180403

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180521

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180612

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180618

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6357401

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250