JP2016083604A - インクジェット印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】吐出時間より短い時間の吐出タイミングの調整が可能なインクジェット印刷装置の提供。【解決手段】複数のノズルを有するインクジェットヘッド34と、インクジェットヘッドと被塗布物とを相対移動させる移動部と、相対移動に対応するパルスを出力するエンコーダ2と、パルスを受け、複数のノズルからインクを吐出させる第1の吐出タイミングを調整する第1調整手段3と、インクを前記ノズルから吐出するための1サイクルの時間間隔より、短い時間間隔の吐出波形を発生する複数の第1波形発生器6と、複数の第1波形発生器の出力波形を切り替える切換手段7と、を有し、吐出波形を切換手段で切り替えることで、1サイクルの時間間隔より短い時間で第1の吐出タイミングを制御する。【選択図】図5

Description

本発明は、インクジェット印刷装置に関する。特に、有機EL(Electro Luminescence)等の表示デバイスの用のディスプレイ発光層やその他の塗布工程に用いるインクジェット印刷装置とインクジェット印刷方式に関する。
有機ELディスプレイパネルの有機発光層の形成方法として、低分子有機材料、もしくは、高分子有機材料を溶媒塗布法にて形成する方法がある。
有機溶媒法により有機発光層と形成する代表的な手段の一つに、インクジェット印刷装置を用いて、有機発光材料を含むインクの液滴を、ディスプレイ基板の画素領域に吐出して、有機発光層を形成する方式がある。このとき吐出されるインクの液的には、有機発光材料と溶媒が含まれる。
一般的なインクジェット印刷装置は、複数のノズルを有するインクジェットヘッドを有し、インクジェットヘッドのノズルと印刷対象の位置関係を制御しながら、ノズルからインクを吐出することで、印刷対象にインクを塗布するものである(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1には、基板に着敵した液滴が画素領域と呼ばれる凹みの中を等方向に広がって所定の線幅を有する画素を形成することが開示されている。
図12は、吐出インクと画素領域の大きさを示す平面図である。A画素領域51、B画素領域52、C画素領域53、飛翔液滴45を示している。
インクジェットヘッドの複数のノズルを用いて、線幅を有する画素を複数生成する時に、各ノズルから飛翔液滴45の着弾位置に位置ズレがあると、着弾の目標位置である画素領域内に必要量の液滴が吐出されず、総液量が減少し形成される発光層の厚みが、他の画素領域と異なる場合がある。
また、位置ズレを起こした液滴が、隣接する画素領域内に吐出されると、隣接画素領域の液滴量が増大し、形成される発光層の厚みが他画素領域と異なる場合がある。
ここで、隣接の画素領域が、塗布された画素領域と異なる発光インクである場合、混色発光になる場合がある。
さらに、画素領域と隣接画素領域との間に位置ズレを起こした液滴が着弾すると、画素領域間を液滴がブリッジし、両方の画素領域が連結してしまい、2画素領域の混色発光になる場合がある。
そのため、予め、各ノズルから液滴を吐出させ、着弾ズレを得、ズレ量を打ち消す向きに走査方向の吐出タイミングを変更する手法が特許文献2に掲載されている。
特開2003−266669号公報 特開2003−145730号公報
現在、画素の密度は110個/インチほどであり、110個/インチで3色構成のとき、画素領域の狭い側の幅は、70μmほどである。今後、高精細化し、4倍の440個/インチ以上になると、画素領域の狭い側の幅は、30μmより小さくなることが予想される。
ところが、飛翔液滴45の直径は数10μmであり、インクの体積が小さくなっても、インク直径は1/3乗でしか変化しないため、インク直径はあまり小さくならない。図12の場合、5μmの誤差範囲で塗布する必要がある。各種補正で対応できる可能性がある。
一方、インクの吐出タイミングも1/4にする必要があるが、インクジェットの吐出周波数はインク室の構造に依存するため、現在の最高周波数を変化させることはできない。具体的には、30〜50kHzである。これは、一滴の吐出に要する時間が20〜33μ秒必要であることに起因する。
図13に、従来の吐出回路の一例を示す。従来の調整手段121は、吐出タイミングを検出すると波形発生トリガを第1波形発生器6に出力し、第1波形発生器6は、基本波形10を出力する。吐出する場合としない場合で、第1波形発生器6の出力信号を切換手段7により切換えて、吐出波形22を作成する。吐出波形22は、増幅器8により増幅されてインクジェットの圧電素子(ピエゾ素子)41に印加される。ステージ位置はエンコーダ2より検出され、従来の調整手段121は、切換手段7に、吐出に適切な選択信号を発生させる。コンデンサ9は切換手段7が切れたときに、吐出波形22の電圧を保持するものである。
図13の吐出回路によれば、スキャン速度をVmm/秒、全ノズルに対する最高周波数をFkHzとすると、吐出間隔はV/Fμmとなる。高精細化にともなって、吐出間隔を1/4にするためには、周波数を変化できないので、スキャン速度を1/4にしなくてはならない。結果、生産性も1/4になってしまう。
また、インクジェットヘッドからのインクの吐出を一定時間停止させると、ノズルにインクが目詰まりして、ノズルの形状変化や飛翔液滴速度の低下により、飛翔液滴の着弾精度が悪化したり、ノズルから吐出できない状態になってしまう。
本願発明は、上記課題を解決するもので、高精細化に対応して吐出タイミングを細かく制御して、かつスキャン速度を落とすことなく、生産性を維持し、ノズルの目詰まりを防止することができるインクジェット印刷装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、複数のノズルを有するインクジェットヘッドと、インクジェットヘッドと被塗布物とを相対移動させる移動部と、相対移動に対応するパルスを出力するエンコーダと、パルスを受け、複数のノズルからインクを吐出させる第1の吐出タイミングを調整する第1調整手段と、インクを前記ノズルから吐出するための1サイクルの時間間隔より、短い時間間隔の吐出波形を発生する複数の第1波形発生器と、複数の第1波形発生器の出力波形を切り替える切換手段と、を有し、吐出波形を切換手段で切り替えることで、1サイクルの時間間隔より短い時間で第1の吐出タイミングを制御することを特徴とするインクジェット印刷装置を用いる。
以上のように、本発明に係る吐出時間より短い時間差の吐出タイミング制御によれば、高速なスキャン速度を維持したまま、ヨーイング等の機構的誤差のあるステージを用いても、ノズルの着弾誤差を少なくして画素領域内に指定数の液滴を着弾させることができる。また、インクの揺動システムにより、インクのつまりをなくすことができる。
本発明の実施の形態1における装置の説明図 本発明の実施の形態1に係るインクジェットの主構成の説明図 本発明の実施の形態1における目標格子と着弾の説明図 本発明の実施の形態1における吐出波形の一例を示す図 本発明の実施の形態1における基本構成図 (a)〜(j)本発明の実施の形態1における動作説明図 本発明の実施の形態2における構成図 本発明の実施の形態3における構成図 (a)〜(l)本発明の実施の形態3における動作説明図 (a)〜(k)本発明の実施の形態4における動作説明図 本発明の実施の形態5における第1調整手段の構成図 従来の目標格子と着弾の説明図 従来の構成図
以下の実施の形態は、一例として、有機ELパネルの発光層の塗布工程に用いられるインクジェット装置に適用する場合について説明する。しかし、有機ELパネルに限らず、ノズルからインクを吐出するインクジェット装置に広く適用できるものである。例えば、民生用のプリンタに用いられるインクジェット装置等にも適用できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
<主要構成>
図1に、実施の形態1のインクジェット印刷装置を示す。実施の形態1の装置は、有機ELパネル31に塗布するものであり、X軸方向36に移動するX軸移動ステージ32とY軸方向37に移動するY軸移動ステージ33を備え、本装置で塗布を行う有機ELパネル31は、Y軸移動ステージ33の上の吸着ステージに載置されている。
X軸方向36に、移動するX軸移動ステージ32には、インクジェットヘッド34、吐出位置を確認する顕微鏡カメラ35を搭載し、X軸方向36に移動することができる。
また、インクジェットヘッド34は、X軸方向36に複数のインクを吐出するノズル(図示せず)が具備されている。この複数のノズルにより、Y軸方向37の移動により、幅のあるラインを印刷することができる。機構的には他の構成も考えられるが、実施の形態1では図1をもとに説明する。
しかし、Y軸移動ステージ33のY軸方向37移動にともない、本来変動しないはずのヨーイング方向変動38が発生して、インクジェットヘッド34から吐出されるインクの着弾位置のずれが発生する。このY軸移動ステージ33のヨーイングに起因するずれを「ヨーイング着弾ズレ」とする。
図2に、図1のインクジェットヘッド34の概略構成断面図を示す。インクジェットヘッド34は、内部空間に、圧電素子41(ピエゾ素子)を有する。圧電素子41の下側には、インク43が充填される圧力室42が形成されている。圧力室42は、ノズル44を介して外部に連通されている。これにより、圧電素子41が上下に振動されると、これによって生じる圧力によって圧力室42内のインク43がノズル44から外部に吐出される。
なお、圧力室42内には、図示しないインク供給部を介して、吐出された量のインク43が補給されるようになっている。また、圧電素子41と圧力室42との間には圧電素子41での振動を圧力室42に伝達させるための振動版(図示せず)が配置されている。
飛翔液滴45は、有機ELパネル31に着弾するが、実際に着弾する位置はノズル44ごとに狙い位置からの多少ずれを持つ。このずれは、ノズルの加工精度等を原因としており、それぞれのノズル44に固有の大きさとなる。このノズル44に起因する着弾ズレを、「ノズル着弾ズレ」と呼ぶ。
有機ELパネル31の代わりに、テスト基板をセットして、飛翔液滴45の着弾位置をカメラ36で観察することにより、狙った位置からのずれを測定することができる。
<画素領域>
図3は、飛翔液滴45の直径と、有機ELパネル31状に形成されたA画素領域51,B画素領域52,C画素領域53を示している。A画素領域51,B画素領域52,C画素領域53は、表示する3色に対応する。A画素領域51から、C画素領域53への方向は、図1のY軸方向37に対応しており、Y軸移動ステージ33が移動しながら、インクジェットヘッド34から、インク43を吐出して印刷する。
飛翔液滴45の直径は、約10μmであり、A画素領域51,B画素領域52,C画素領域53の幅は、例えば、26μmとすると、インクの吐出を8μm間隔で行ったとき、2滴を画素領域内に吐出でき、その時の着弾誤差は4μm許され、3滴吐出の場合は許容誤差が許されないことを示している。
<波形>
図4は、インクを吐出させるときの圧電素子41(ピエゾ素子)に印加する吐出波形である。インクを1回吐出するための1サイクルの吐出波形である。
駆動電圧Vdは、インクジェットヘッド34の圧力室42内のインク43を吐出させない程度に振動させる予備振動60と、予備振動60で発生させた振動と共振させて、インク43をノズル44から吐出させる本振動61からなる。
それぞれ、予備振動60、本振動61と呼ぶ。予備振動60と本振動61により、1滴のインク43を吐出させる。予備振動60の駆動電圧Vdは、ベースライン電圧63と呼ぶ電圧から少し下がり、ベースライン電圧63に戻る。本振動61の駆動電圧Vdは、ベースライン電圧63から大きく下がり、ベースライン電圧63を越えて大きくなり、再び、ベースライン電圧63に戻る。
この波形の吐出時間62(1サイクル)は、圧力室の寸法や、飛翔液滴45の直径で決まり、20〜50μ秒である。したがって、吐出波形の最高周波数は、50〜20kHzとなり、これ以上高くすることはできない。
<吐出制御構成>
図5を用いて、具体的な吐出制御を説明する。モータ1は、Y軸移動ステージ33の駆動源となるモータである。
エンコーダ2は、Y軸移動ステージ33の位置を検出し、一定距離ごとにパルスを出力する。
第1調整手段3は、エンコーダ2の入力をもとに、印刷データと組み合わせて(図示せず)吐出すべきタイミングを判断する。同時に、「ヨーイング着弾ズレ」と「ノズル着弾ズレ」にあたる量を補正する。さらに、8個の第1波形発生器6の波形から1つの波形を選択する選択信号を出力する。
切換手段7は、第1調整手段3から出力された選択信号により、第1波形発生器6で発生した基本波形10、第1シフト波形11〜第7シフト波形17の8つから選択して吐出波形22を出力する。
基本波形10は基本波形であり、図4で説明した吐出波形である。
第1シフト波形11〜第7シフト波形17は、基本波形10から波形の開始位置を吐出時間の1/8ずつ遅らせた波形である。波形を図6(a)から図6(h)に示す。切換手段7により選択された吐出波形22(図6(j))は、増幅器8により増幅されてインクジェットヘッド34の圧電素子41に印加され、飛翔液滴45を吐出する。
図6(j)の波形は、図5の回路の動作の1例を説明したものである。図6(j)では、印刷すべきない時は、無信号の状態とし、吐出するところとして、図6(j)の第4シフト波形14を、図6(i)の第1調整手段出力29により、選択した場合を示している。
図6(j)の場合、第4シフト波形14を選択することにより、図6(a)の基本波形10に対して、吐出時間の半分の時間差を補正する場合を示している。
したがって、同様に、図6(i)の第1調整手段出力29と図6(a)〜図6(h)とを組み合わせることで、吐出時間より小さい時間差で吐出タイミングを8段階で調整できる。
なお、図6(i)の吐出波形では、波形を選択していないときは0(グランド)レベルとしたが、図13のように、コンデンサ9を追加して、吐出波形の最後の電圧を保持することもできる。
また、図5、図6では、波形開始の時間差を吐出時間の1/8に等分割した場合を示したが、波形の数を8個以外にすることも、個々の波形の時間差を等分割ではなく、任意の時間差にすることもできる。
第1調整手段3は、Y軸移動ステージ33の位置を検出して吐出タイミングにあった波形の選択信号を出力するものである。エンコーダ2の検出分解能が十分であれば、エンコーダ2の発生するパルスのタイミングで波形発生トリガと選択信号を発生させることができる。
また、エンコーダ2の検出分解能が十分でなければ、回路の水晶発振器をもとにした時間管理により、エンコーダ2のパルスを時間内挿して、波形発生トリガと選択信号を発生させることもできる。後者の場合、エンコーダ2の検出分解能不足による吐出タイミングのズレ(ジッタ)を小さくすることができる。
(実施の形態2)
図7は、本発明のインクジェット印刷装置の実施の形態2の回路構成である。記載しない事項は実施の形態1と同様である。
図7の回路は、実施の形態1と異なり、第2波形発生器25の発生する一定電圧の波形18(図9(i))を選択できるようにしたものである。この波形をベースライン波形と呼ぶ。一定電圧の波形18を選択することにより、吐出しないノズルの波形のレベルや、吐出波形の前後の吐出しないときの電圧をベースラインとする事ができる。
吐出波形終了後に、一定電圧の波形18を切換手段7で選択することにより、図5の回路での吐出波形と異なり、吐出後も吐出最後のレベルを安定して保持できる。
このことで、吐出波形の最初のレベルと最後のレベルを合せることにより、吐出波形の前後でのレベル変化をなくし、波形を切換えたときの圧電素子41の長さの変動をなくすことができる。安定して圧電素子41の駆動ができる。
図7では、第2波形発生器25を可変抵抗での構成した場合を示したが、第1波形発生器6で構成することも可能である。
(実施の形態3)
図8は、本実施の形態のインクジェット印刷装置の実施の形態3の回路構成である。図9に、図8の動作を示す。図9(a)〜図9(l)は波形を示す。記載しない事項は実施の形態1と同様である。
図8の回路は、図7の回路に、さらに、揺動波形19(図9(j))を出力する第3波形発生器26を追加している。第2調整手段4(第2調整手段出力24、図9(k))により基本波形10、第1シフト波形11〜第7シフト波形17、揺動波形19を選択できるようにしたものである。第2調整手段4により、吐出タイミングにて、吐出しないノズルに対して揺動波形19を選択する。
図9(l)に示すように、吐出しない最初の波形は揺動波形19(図9(j))を選択し、2つめの吐出波形は第4シフト波形14(図9(e))を選択している。
揺動波形19は、多ノズルの中に印刷するノズルがあるとき、印刷しないノズルが選択する波形であり、振幅のレベルは吐出しないレベルに限定され、揺動波形19の目的はノズル44内部のインク43を揺動させることである。
インクジェットヘッド34からインク43の吐出を一定時間停止させると、ノズル44にインク43が目詰まりして、飛翔液滴45の速度や体積が低下したり、飛翔液滴の着弾位置がばらついたり、最悪の場合は吐出できない状態になってしまう。
この現象は、ノズル44近傍の大気暴露されているインク43の溶媒が蒸発することで、インク濃度が上昇して、ひいてはインク粘度が上昇してしまうことに原因がある。インク粘度はインク濃度に対して指数関数的に上昇するため、インク濃度のわずかな上昇がノズル詰りに効いてくる。
この実施の形態では、図9(j)の揺動波形19に示すように、下に凸の形状であり、ノズル内部でインク43が上方、つまりノズルの内部の方向に移動し、ノズル44から吐出することはない。さらに、インク43の溶剤の蒸発が少なく、目詰まりが発生しにくい。
また、吐出がしばらくないとき、自動的に揺動波形19を出力することもできる。具体的には、第2調整手段4の中に時間を測定するカウンタを設ける。ノズル44のどれかの吐出指示がきたとき、吐出波形を出すと同時に、カウンタをクリアする。カウンタのカウント結果が設定以上になったとき、カウンタをクリアすると同時に、自動的にすべてのノズル44に揺動波形19を出力すればよい。カウンタの設定値は、数m秒から秒レベルが良く使用される。この機能により、ノズル44の目詰まりを防止することができる。
(実施の形態4)
図10(a)〜図10(k)の波形を用いて、実施の形態4を説明する。
第1シフト波形11〜第7シフト波形17の基本波形からの時間差をシフト量と呼ぶ。たとえば、第3シフト波形13のシフト量は、吐出時間の3/8である。
本実施の形態で連続して吐出する場合、先の吐出シフト量より、後の吐出シフト量が大きい場合または同じ場合は、先の吐出波形が終了するため、後の吐出が可能である。
しかし、先の吐出波形のシフト量より、後の吐出波形のシフト量が小さい場合、先の吐出波形が終了していないため、先の吐出完了まで待って後の吐出を中止するか、先の吐出完了まで待たず、先の吐出を中止して後の吐出を開始する必要がある。後の吐出を中止した場合は当然ながら、印刷の抜けが発生する。
また、設定するステージの走査速度を一定に制御しても、実際の走査速度は変動しているため先の吐出波形のシフト量と後の吐出波形のシフト量が同じ場合であっても、走査速度が大きくなったときに同様な問題が起きる。
図10(k)の吐出波形は、最初に第1シフト波形11を選択し、次に、第3シフト波形13を選択し、最後に、再び、第3シフト波形13を選択した場合を示している。
第1シフト波形11の選択から第3シフト波形13の選択に変わるときは、間があるため、一定電圧の波形18(ベースライン波形)の選択が挿入される。
図10(k)の吐出波形では、第3シフト波形13の選択から第1シフト波形11の選択に切り替わるときは、第3シフト波形13が終了していないが、強制的に第1シフト波形11の選択をした場合を示している。第3シフト波形13が終了せず、シフト量の差が2/8吐出時間あるため、選択切換の箇所で不連続な変化が波形に表れている。選択切換の箇所で、波形が同じレベルで連続に変化させるのが好ましい。
実施の形態4では、先の吐出の完了前に、後の吐出が発生したときの対応方法であって、先の吐出を優先するか、後の吐出を優先するか選択を可能としたものである。
ただし、先の吐出完了まで待たずに、先の吐出を中止して後の吐出を開始する場合、先の吐出時間の7/8以上が完了していることが望ましい。なぜなら、吐出時間の7/8で波形が急激に変化する部分は終了し、残留振動を抑えるフェーズに入っており、残留振動を抑えるフェーズでは、ベースラインレベルとの差が小さくなっているからである。
(実施の形態5)
実施の形態1では、図5に示したように、第1調整手段3は、エンコーダ2の入力をもとに、印刷データと組み合わせて(図示せず)吐出タイミング判断し、同時に、「ヨーイング着弾ズレ」と「ノズル着弾ズレ」にあたる量を補正して、8個の第1波形発生器6の波形から1つの波形を選択する信号を出力する。
この場合、吐出周波数を20kHzの時、8つの波形から1つを選択するための3bit情報と、吐出するかしないかの1bit情報の合計4bit情報を吐出ごとに指示する必要がある。例えば、ノズル数が1000個のとき、データの転送速度は、20kHz*4bit*1000個であり、10MByte/秒の転送速度が必要となる。
しかし、個々のノズルの「ノズル着弾ズレ」はノズルごとに装置で決まった値であり、印刷の途中で変化することはない。また、「ヨーイング着弾ズレ」はステージ位置により決まる値であり、すべてのノズルに同じ値である。
したがって、「ノズル着弾ズレ」の値は印刷開始前にセットし、「ヨーイング着弾ズレ」の値のみ吐出タイミングごとに指示することにより、全ノズル同一の補正値となるため、吐出ごとの転送速度は10kByte/秒以下にできる。
図11は、実施の形態5の第1調整手段3(図5)の構成を示したものである。
記憶部101は、ノズルごとに異なる「ノズル着弾ズレ」等を補正する補正量A1〜Anを保持し、印刷開始前に転送したデータを印刷中保持している。
補正量Bは、「ヨーイング着弾ずれ」等の補正量であり、吐出データとともに送られてくる。
演算部102は、補正量A1〜Anと補正量Bを演算して、ノズルごとに吐出タイミングでの適切な補正量を演算するものである。吐出タイミング発生部103は、演算部102で算出される総合補正量をもとに適切な吐出タイミングを発生して、第1波形発生器6、第3波形発生器と切換手段7を制御する。
このような構成をとることにより、吐出ごとに送るデータを大きく削減することが可能となる。
(なお書き)
実施の形態は、それぞれ組み合わせることができる。
本発明の印刷装置は、今後高精細化の進む有機ELパネルの発光層などの塗布や、高精細を必要とする民生用の印刷塗布等に広く適用可能である。
1 モータ
2 エンコーダ
3 第1調整手段
4 第2調整手段
6 第1波形発生器
7 切換手段
8 増幅器
9 コンデンサ
10 基本波形
11 第1シフト波形
13 第3シフト波形
14 第4シフト波形
17 第7シフト波形
18 一定電圧の波形(ベースライン波形)
19 揺動波形
22 吐出波形
25 第2波形発生器
26 第3波形発生器
29 第1調整手段出力
31 有機ELパネル
32 X軸移動ステージ
33 Y軸移動ステージ
34 インクジェットヘッド
41 圧電素子(ピエゾ素子)
42 圧力室
43 インク
44 ノズル
45 飛翔液滴
51 A画素領域
52 B画素領域
53 C画素領域
60 予備振動
61 本振動
63 ベースライン電圧
101 記憶部
102 演算部
103 吐出タイミング発生部
121 従来の調整手段

Claims (10)

  1. 複数のノズルを有するインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドと被塗布物とを相対移動させる移動部と、
    前記相対移動に対応するパルスを出力するエンコーダと、
    前記パルスを受け、前記複数のノズルからインクを吐出させる第1の吐出タイミングを調整する第1調整手段と、
    前記インクを前記ノズルから吐出するための1サイクルの時間間隔より、短い時間間隔の吐出波形を発生する複数の第1波形発生器と、
    前記複数の第1波形発生器の出力波形を切り替える切換手段と、を有し、
    前記吐出波形を前記切換手段で切り替えることで、前記1サイクルの時間間隔より短い時間で前記第1の吐出タイミングを制御することを特徴とするインクジェット印刷装置。
  2. さらに、一定電圧の波形を出力する第2波形発生器を有し、
    前記切換手段により、前記一定電圧の波形に切り替えることで、前記ノズルが吐出しない状態になることを特徴とする請求項1記載のインクジェット印刷装置。
  3. さらに、前記インクを前記ノズルの内部の方向へ揺動する揺動波形を出力する第3波形発生器を有し、
    前記インクを吐出させない時に前記揺動波形に、前記切換手段により切り替えることで、前記インクを揺動させることを特徴とする請求項1または2記載のインクジェット印刷装置。
  4. 前記揺動波形は、前記ノズルから前記インクが外部に出ないことを特徴とする請求項3記載のインクジェット印刷装置。
  5. 前記一定電圧の波形に切り替わってからの時間を測定するカウンタを有し、
    前記カウンタの値が設定値より大きくなったとき、前記カウンタをクリアし、
    前記揺動波形に切り替える第2調整手段を持つ、請求項3または4記載のインクジェット印刷装置。
  6. 前記吐出波形の最初と最後のレベルが同じであり、
    前記吐出波形を切り替えても、波形のレベルが連続することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のインクジェット印刷装置。
  7. 前記吐出波形を終了するまでに、第2の吐出タイミングが発生した場合、
    前記第2の吐出タイミングを無視することと、前記吐出波形を終了して前記第2の吐出タイミングを有効にすることと、を選択できる請求項1から6のいずれか1項に記載のインクジェット印刷装置。
  8. 前記第2の吐出タイミングの有効判断を前記吐出波形の全長の7/8以上を吐出した場合とし、
    前記吐出波形を終了して、第2の吐出波形を出力する請求項7に記載のインクジェット印刷装置。
  9. 予め指定される、前記ノズルごとの補正量Aを記憶する複数の記憶部と、
    前記記憶部で保持された前記補正量Aと各吐出ごとに変化する補正量Bとから補正量Cを算出する演算部と、
    前記演算部の結果をもとに、波形選択部の動作を決定する吐出タイミング発生部と、を持ち、
    前記第1調整手段が、前記記憶部と前記演算部と前記吐出タイミング発生部と、を含む請求項1〜8のいずれか1項に記載のインクジェット装置。
  10. 前記補正量Aは前記ノズルごとの吐出ばらつきの補正であり、
    前記補正量Bは機械的原因に起因するステージの位置決め誤差の補正であることを特徴とする請求項9記載のインクジェット印刷装置。
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