JP2016081605A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極体平板部を厚み方向に拘束した状態で、ハイレート放電サイクル試験を行ったときの内部抵抗の増加、及び、ハイレートパルス充放電サイクル試験を行ったときのリチウム析出の発生を抑制できるリチウムイオン二次電池を提供すること。【解決手段】リチウムイオン二次電池1は、正極板21及び負極板31をセパレータ39を介して扁平状に捲回してなり、一対の電極体R部20rと電極体平板部20fとを有する扁平状捲回型の電極体20を備える。このうち負極板31は、負極活物質層33を有し、負極活物質層33のうち、電極体R部20r内に位置する負極R部33rの密度をα、電極体平板部20f内に位置する負極平板部33fの密度をβとしたとき、負極活物質層33は、1<α/β<1.25を満たす密度分布とされている。【選択図】図4

Description

本発明は、帯状の正極板及び帯状の負極板を帯状のセパレータを介して扁平状に捲回してなる扁平状捲回型の電極体を備えるリチウムイオン二次電池に関する。
従来より、帯状の正極板及び帯状の負極板を帯状のセパレータを介して扁平状に捲回した扁平状捲回型の電極体を備えるリチウムイオン二次電池(以下、単に電池とも言う)が知られている。この電池は、例えばハイブリッド自動車や電気自動車等の車両に搭載することを考慮して、ハイレートで短時間の放電とそれよりもローレートで時間の長い充電とを繰り返し行うハイレート放電サイクル試験を行うと、内部抵抗が大きく増加する。この問題に対し、特許文献1では、電極体に保持される電解液保持量を、電極体の捲回軸方向の両端部よりも中央部で多くしている(特許文献1の特許請求の範囲等を参照)。具体的には、正極活物質層または負極活物質層の空隙率を、電極体の捲回軸方向の両端部に配置される部位よりも、中央部に配置される部位で高くすることで、電解液保持量を電極体の捲回軸方向の両端部よりも中央部で多くしている。
特開2009−211956号公報
しかしながら、特許文献1の電池では、ハイレート放電サイクル試験を行ったときの内部抵抗の増加は抑制できるものの、ハイレートで短時間の放電とハイレートで短時間の充電とを繰り返し行うハイレートパルス充放電サイクル試験を行ったときに、電極体の一対の電極体R部(正極板、負極板及びセパレータが半円筒状に曲げられた部位)内において、負極活物質層でリチウム析出が生じる場合があることが判った。
その理由は、以下であると考えられる。即ち、一般に、車載用などのリチウムイオン二次電池は、電池ケース及びその内部に収容された電極体の厚み方向に拘束した状態で使用される。このため、電極体の電極体平板部(正極板、負極板及びセパレータが平板状にされて重なる部位)は厚み方向に拘束されて、正極板と負極板の極板間距離が小さく保たれる。一方、電極体R部は殆ど拘束されないため、電極体平板部に比して、正負の極板間距離が大きくなりがちである。正負の極板間距離が大きいと、局所的に抵抗が大きくなるので、この電極体R部内ではリチウム析出が生じ易いと考えられる。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、扁平状捲回型の電極体を備えるリチウムイオン二次電池において、電極体平板部を厚み方向に拘束した状態で、ハイレート放電サイクル試験を行ったときの内部抵抗の増加、及び、ハイレートパルス充放電サイクル試験を行ったときのリチウム析出の発生を抑制できるリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、帯状の正極板及び帯状の負極板を帯状のセパレータを介して扁平状に捲回してなり、上記正極板、上記負極板及び上記セパレータが半円筒状に曲げられた一対の電極体R部と、一対の上記電極体R部に挟まれ、上記正極板、上記負極板及び上記セパレータが平板状にされて重なる電極体平板部と、を有する扁平状捲回型の電極体を備えるリチウムイオン二次電池であって、上記負極板は、負極活物質層を有し、上記負極活物質層のうち、上記電極体R部内に位置する負極R部の密度をα、上記電極体平板部内に位置する負極平板部の密度をβとしたとき、上記負極活物質層は、1<α/β<1.25を満たす密度分布とされてなるリチウムイオン二次電池である。
このリチウムイオン二次電池では、負極活物質層は、その負極R部の密度αと負極平板部の密度βについて、密度αを密度βよりも大きく、具体的には、1<α/β<1.25を満たす密度分布とされている。
まず、α/β>1とすることで、後に詳述するハイレートで短時間の放電とハイレートで短時間の充電とを繰り返し行うハイレートパルス充放電サイクル試験を行ったときに、電極体R部(負極活物質層の負極R部)でリチウム析出が生じるのを抑制できる。その理由は、α/β>1とするべく、負極活物質層の負極R部の密度αを大きくすることで、負極R部で負極活物質中の負極活物質粒子に割れが生じ、負極活物質粒子の反応面積が増加し、負極R部の反応抵抗が低くなる。これにより、電極体R部におけるリチウム析出を抑制できると考えられる。
一方、α/β<1.25とすることで、後に詳述するハイレートで短時間の放電とそれよりもローレートで時間の長い充電とを繰り返し行うハイレート放電サイクル試験を行ったときに、内部抵抗が増加するのを抑制できる。その理由は、負極活物質層の負極R部の密度αが大きすぎると、具体的にはα/β≧1.25とすると、負極R部の負極活物質層の多孔率が減少し、負極R部における電解液の保持量が大幅に減少するため、ハイレート放電時に拡散抵抗が上昇する。これに対し、α/β<1.25とすることで、負極R部の負極活物質層の多孔率が増加し、負極R部における電解液の保持量を適切に確保でき、電解液の含浸性が良化するため、ハイレート放電時に拡散抵抗が上昇するのを抑制できる。このため、ハイレート放電サイクル試験を行ったときに、内部抵抗が増加するのを抑制できると考えられる。
従って、この電池では、ハイレート放電サイクル試験を行ったときの内部抵抗の増加、及び、ハイレートパルス充放電サイクル試験を行ったときのリチウム析出の発生を抑制できる。
更に、上記のリチウムイオン二次電池であって、前記負極活物質層は、1<α/β<1.2を満たす密度分布とされてなるリチウムイオン二次電池とすると良い。
α/β<1.2とすることで、ハイレート放電サイクル試験を行ったときの内部抵抗の増加を、更に効果的に抑制できる。
また、他の態様は、帯状の正極板及び帯状の負極板を帯状のセパレータを介して扁平状に捲回してなり、上記正極板、上記負極板及び上記セパレータが半円筒状に曲げられた一対の電極体R部と、一対の上記電極体R部に挟まれ、上記正極板、上記負極板及び上記セパレータが平板状にされて重なる電極体平板部と、を有する扁平状捲回型の電極体を備え、上記負極板は、負極活物質層を有し、上記負極活物質層のうち、上記電極体R部内に位置する負極R部の密度をα、上記電極体平板部内に位置する負極平板部の密度をβとしたとき、上記負極活物質層は、1<α/β<1.25を満たす密度分布とされてなるリチウムイオン二次電池の製造方法であって、負極集電箔上に負極ペーストを塗布し乾燥させて、圧縮前負極活物質層を形成する塗布乾燥工程と、上記圧縮前負極活物質層をプレスして圧縮し、上記負極活物質層を形成するプレス工程と、を備え、上記プレス工程は、上記圧縮前負極活物質層のうち、上記電極体を構成したときに、上記負極R部となるR予定部を、上記負極平板部となる平板予定部よりも圧縮して、上記R予定部の密度α’と上記平板予定部の密度β’を、1<α’/β’<1.25とする工程であるリチウムイオン二次電池の製造方法である。
上述のプレス工程を行うことで、電池の製造後には、1<α/β<1.25を満たす負極活物質層を有する電池を容易かつ確実に製造できる。
実施形態に係るリチウムイオン二次電池の斜視図である。 実施形態に係るリチウムイオン二次電池を電池横方向及び電池縦方向に沿う平面で切断した断面図である。 実施形態に係るリチウムイオン二次電池を電池厚み方向及び電池縦方向に沿う平面で切断した断面図である。 実施形態に係る電極体の斜視図である。 実施形態に係り、正極板及び負極板をセパレータを介して互いに重ねた状態を示す、電極体の展開図である。 実施形態に係る負極板の平面図である。 実施形態に係る負極板の製造方法に関し、プレス工程を示す説明図である。 実施例及び比較例に係る各電池のハイレートパルス充放電サイクル試験に関し、負極活物質層のα/βの値と電池の容量維持率との関係を示すグラフである。 実施例及び比較例に係る各電池のハイレート放電サイクル試験に関し、負極活物質層のα/βの値と内部抵抗の抵抗増加率との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1〜図3に、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池1(以下、単に「電池1」とも言う)を示す。また、図4及び図5に、この電池1の電極体20及びこれを展開した状態を示す。また、図6に、負極板31を示す。なお、以下では、電池1の電池厚み方向BH、電池横方向CH及び電池縦方向DHを、図1〜図3に示す方向と定めて説明する。また、電極体20の軸線AXに沿う軸線方向(捲回軸方向)EH、電極体厚み方向FH及び電極体幅方向GHを、図4に示す方向と定めて説明する。なお、図3においては、正極端子40等の記載を省略してある。
この電池1は、ハイブリッド自動車や電気自動車等の車両などに搭載される角型で密閉型のリチウムイオン二次電池である。この電池1は、電池ケース10と、この内部に収容された電極体20と、電池ケース10に支持された正極端子40及び負極端子41等から構成される。また、電池ケース10内には、非水電解液17が保持されている。
このうち電池ケース10は、直方体状で金属(本実施形態ではアルミニウム)からなる。この電池ケース10は、上側のみが開口した直方体箱状のケース本体部材11と、このケース本体部材11の開口11hを閉塞する形態で溶接された矩形板状のケース蓋部材13とから構成される。ケース蓋部材13には、電池ケース10の内圧が所定圧力に達した際に破断開弁する安全弁14が設けられている。また、このケース蓋部材13には、電池ケース10の内外を連通する注液孔13hが形成され、封止部材15で気密に封止されている。
また、ケース蓋部材13には、それぞれ内部端子部材43、外部端子部材44及びボルト45により構成される正極端子40及び負極端子41が、樹脂からなる内部絶縁部材47及び外部樹脂部材48を介して固設されている。なお、正極端子40はアルミニウムからなり、負極端子41は銅からなる。電池ケース10内において、正極端子40は、後述する電極体20のうち正極板21の正極集電部21mに接続し、負極端子41は、電極体20のうち負極板31の負極集電部31mに接続している。
次に、電極体20について説明する(図2〜図5参照)。この電極体20は、軸線AXを有する扁平状をなし、その軸線方向EHが電池横方向CHと一致し、電極体厚み方向FHが電池厚み方向BHと一致し、電極体幅方向GHが電池縦方向DHと一致する形態で、電池ケース10内に収容されている。なお、電極体20は、絶縁フィルムからなる袋状の絶縁フィルム包囲体(図示しない)に包囲された状態で、電池ケース10内に収容されている。この電極体20は、帯状の正極板21と帯状の負極板31とを、帯状の2枚のセパレータ39を介して互いに重ねて軸線AX周りに捲回し、扁平状に圧縮したものである。
正極板21は、帯状のアルミニウム箔からなる正極集電箔22の両主面のうち、幅方向の一部でかつ長手方向に延びる領域上に、正極活物質層23を帯状に設けてなる。正極活物質層23には、正極活物質、導電剤及び結着剤が含まれる。また、正極集電箔22のうち、幅方向の片方の端部は、自身の厚み方向に正極活物質層23が存在せず、正極集電箔22が露出した正極集電部21mとなっている。前述の正極端子40は、この正極集電部21mに接続している。
負極板31(図6も参照)は、帯状の銅箔からなる負極集電箔32の両主面のうち、幅方向の一部でかつ長手方向に延びる領域上に、負極活物質層33を帯状に設けてなる。負極活物質層33には、負極活物質、結着剤及び増粘剤が含まれる。また、負極集電箔32のうち、幅方向の片方の端部は、自身の厚み方向に負極活物質層33が存在せず、負極集電箔32が露出した負極集電部31mとなっている。前述の負極端子41は、この負極集電部31mに接続している。
セパレータ39は、樹脂、具体的にはポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)からなる多孔質膜であり、帯状をなす。
この扁平状捲回型の電極体20は、電極体幅方向GHの両端に位置する一対の電極体R部20rと、これらの間に挟まれ、電極体幅方向GHの中央に位置する電極体平板部20fとからなる。電極体R部20rは、正極板21、負極板31及びセパレータ39が半円筒状に曲げられた部位である。一方、電極体平板部20fは、正極板21、負極板31及びセパレータ39が平板状にされて電極体厚み方向FHに重なる部位である。この電極体平板部20fは、図示しない絶縁フィルム包囲体を介して電池ケース10に当接している。一方、電極体R部20rは、電池ケース10とは離間している。
ここで、負極板31の負極活物質層33のうち、電極体20を構成した状態で、電極体R部20r内に位置する負極R部33rの密度をα(g/cm3 )とし、電極体平板部20f内に位置する負極平板部33fの密度をβ(g/cm3 )とする。すると、本実施形態の負極活物質層33は、1<α/β<1.25を満たす密度分布とされている。具体的には、負極R部33rの密度αはα=1.1g/cm3 であり、負極平板部33fの密度βはβ=1.0g/cm3 である。従って、本実施形態では、α/β=1.1である。
次いで、上記電池1の製造方法について説明する。まず、負極板31の製造方法について説明する(図6及び図7参照)。負極活物質と結着剤と増粘剤とを分散媒に加えて混合し、負極ペーストを調整しておく。次に、負極集電箔32を用意し、塗布乾燥工程において、その両主面に負極ペーストを塗布し乾燥させて、負極集電箔32の両主面にそれぞれ圧縮前負極活物質層33’を形成する。
その後、プレス工程において、圧縮前負極活物質層33’をプレスして圧縮し、負極活物質層33を形成する。このプレス工程は、図7に示すように、2つのロールプレス機RP1,RP2を用いる。まず、図7中、右方から左方へ搬送される負極板31’(負極集電箔32及び圧縮前負極活物質層33’からなる)を、一方(図7中、右側)のロールプレス機RP1でプレスする。これにより、圧縮前負極活物質層33’の全体を所定の厚みに圧縮し、その密度を場所によらず一定の値β’(本実施形態ではβ’=1.0g/cm3 )とする。
続いて、この負極板31’をもう一方(図7中、左側)のロールプレス機RP2でプレスする。その際、ロールプレス機RP2のロールを図7中に矢印で示すように間欠的に上下させて、圧縮前負極活物質層33’のうち、電極体20を構成したときに、負極平板部33fとなる平板予定部33f’はプレスしないで、負極R部33rとなるR予定部33r’のみをプレスする。これにより、圧縮前負極活物質層33’のうち、R予定部33r’の密度のみを所定の値α’(本実施形態ではα’=1.1g/cm3 )とする。平板予定部33f’の密度は、β’=1.0g/cm3 のままであるので、α’/β’は、1<α’/β’<1.25の範囲内、具体的には、α’/β’=1.1となる。かくして、負極R部33rの密度α=1.1g/cm3 、負極平板部33fの密度β=1.0g/cm3 で、1<α/β<1.25の範囲内、具体的には、α/β=1.1の負極活物質層33が形成され、負極板31が形成される。
次に、別途、正極板21及びセパレータ39を用意し、正極板21及び負極板31を一対のセパレータ39を介して互いに重ね(図5参照)、巻き芯を用いて軸線AX周りに捲回する。更に、これを扁平状に圧縮して電極体20を形成する(図4参照)。
また別途、ケース蓋部材13、内部端子部材43、外部端子部材44、ボルト45、内部絶縁部材47及び外部樹脂部材48をそれぞれ用意する。そして、これらを用いて、ケース蓋部材13に正極端子40及び負極端子41をそれぞれ固設する(図1及び図2参照)。その後、正極端子40及び負極端子41をそれぞれ電極体20に溶接する。
次に、ケース本体部材11を用意し、このケース本体部材11内に電極体20を収容した後、ケース本体部材11とケース蓋部材13を溶接して電池ケース10を形成する。その後、非水電解液17を注液孔13hから電池ケース10内に注液し、封止部材15で注液孔13hを気密に封止する。その後は、この電池について、初充電や各種検査を行う。かくして、電池1が完成する。
(実施例及び比較例)
次いで、本発明の効果を検証するために行った試験の結果について説明する。
まず、実施例1として、実施形態の電池1を用意した。この電池1の負極活物質層33は、負極R部33rの密度α=1.1g/cm3 、負極平板部33fの密度β=1.0g/cm3 であり、α/β=1.1である。
また、実施例2として、負極活物質層の負極R部の密度α=1.2g/cm3 、負極平板部の密度β=1.0g/cm3 とし、α/β=1.2とした電池を用意した。
一方、比較例1として、負極活物質層の負極R部の密度α=1.0g/cm3 、負極平板部の密度β=1.0g/cm3 とし、α/β=1.0とした電池を用意した。つまり、この比較例1の負極活物質層は、その密度が場所に依らず一定で均一である。
また、比較例2として、負極活物質層の負極R部の密度α=1.3g/cm3 、負極平板部の密度β=1.0g/cm3 とし、α/β=1.3とした電池を用意した。
なお、実施例2及び比較例1,2の各電池について、負極活物質層の密度分布以外は、実施形態の電池1と同様とした。
次に、実施例1,2及び比較例1,2の各電池について、ハイレートで短時間の放電とハイレートで短時間の充電とを繰り返し行う「ハイレートパルス充放電サイクル試験」を行って、電池の容量維持率(%)を求めた。具体的には、図3中に破線で示すように、矩形板状をなす一対の拘束板RBで電池厚み方向BH(電極体厚み方向FH)の両側から電池ケース10を挟んで、電池ケース10及びその内部に収容された電極体20の電極体平板部20fを電池厚み方向BH(電極体厚み方向FH)に拘束した。そして、各電池をSOC60%に調整した後、電池温度を0℃とした。その後、20Cの定電流で10秒間放電した後、180秒間休止した。その後、20Cの定電流で10秒間充電した後、180秒間休止した。この充放電を1サイクルとして、これを100サイクル行った。そして、各電池ついて、試験前の25℃における電池容量に対する試験後の25℃における電池容量の割合を求めて、これを容量維持率(%)とした。その結果を図8に示す。
図8から判るように、負極活物質層のα/βの値が大きいほど、容量維持率が高くなることが判る。従って、α/β>1とすることで、ハイレートパルス充放電サイクル試験を行ったときの容量維持率を高くできる。なお、容量維持率が高い電池ほど、電極体の電極体R部内で生じたリチウム析出が少なかったことから、負極活物質層のα/βの値が大きいほど、リチウム析出の発生を抑制できると考えられる。その理由は、負極活物質層の負極R部の密度αを大きくすることで、負極R部で負極活物質中の負極活物質粒子に割れが生じ、負極活物質粒子の反応面積が増加し、負極R部の反応抵抗が低くなる。これにより、電極体R部におけるリチウム析出を抑制できると考えられる。従って、α/β>1とすることで、ハイレートパルス充放電サイクル試験を行ったときのリチウム析出の発生を抑制できる。
次に、実施例1,2及び比較例1,2の各電池について、ハイレートで短時間の放電とそれよりもローレートで時間の長い充電とを繰り返し行う「ハイレート放電サイクル試験」を行って、内部抵抗の抵抗増加率(%)を求めた。具体的には、前述の「ハイレートパルス充放電サイクル試験」と同様に、一対の拘束板RBで電池ケース10及び電極体20の電極体平板部20fを電池厚み方向BH(電極体厚み方向FH)に拘束した。そして、各電池をSOC60%に調整した後、25℃の温度環境下において、30Cの定電流で5秒間放電した後、5秒間休止した。その後、2.5Cの定電流で60秒間充電した後、5秒間休止した。この充放電を1サイクルとして、これを1000サイクル行った。そして、25℃において、各電池をSOC60%に調整した後、20Cの定電流で10秒間充電して、充電前の電池電圧と、10秒間の充電後の電池電圧と、20Cに相当する電流値とから、IV抵抗を求め、これを電池の内部抵抗とした。また、各電池について、試験前の内部抵抗に対する試験後の内部抵抗の割合を求めて、これを抵抗増加率(%)とした。その結果を図9に示す。
図9から判るように、負極活物質層のα/βの値が1.25を越えると、抵抗増加率が急激に大きくなることが判る。従って、α/β<1.25とすることで、ハイレート放電サイクル試験を行ったときの抵抗増加率を抑制でき(内部抵抗の増加を抑制でき)、更にα/β<1.2とすることで、より効果的に抵抗増加率を抑制できる(内部抵抗の増加を抑制できる)。その理由は、α/βの値が大きすぎると、負極R部の負極活物質層の多孔率が減少し、負極R部における電解液の保持量が大幅に減少するため、ハイレート放電時に拡散抵抗が上昇する。これに対し、α/β<1.25、更にはα/β<1.2とすることで、負極R部の負極活物質層の多孔率が増加し、負極R部における電解液の保持量を適切に確保でき、電解液の含浸性が良化するため、ハイレート放電時に拡散抵抗が上昇するのを抑制できる。このため、ハイレート放電サイクル試験を行ったときに、内部抵抗が増加するのを抑制できると考えられる。
以上で説明したように、本実施形態のリチウムイオン二次電池1では、負極活物質層33は、その負極R部33rの密度αと負極平板部33fの密度βについて、密度αを密度βよりも大きく、具体的には、1<α/β<1.25を満たす密度分布とされている。まず、α/β>1とすることで、ハイレートパルス充放電サイクル試験を行ったときに、電極体R部20r(負極活物質層33の負極R部33r)でリチウム析出が生じるのを抑制できる。一方、α/β<1.25とすることで、ハイレート放電サイクル試験を行ったときに、内部抵抗が増加するのを抑制できる。従って、この電池1では、ハイレート放電サイクル試験を行ったときの内部抵抗の増加、及び、ハイレートパルス充放電サイクル試験を行ったときのリチウム析出の発生を抑制できる。
更に、本実施形態では、負極活物質層33が、1<α/β<1.2を満たす密度分布とされている。α/β<1.2とすることで、ハイレート放電サイクル試験を行ったときの内部抵抗の増加を、更に効果的に抑制できる。
また、電池1の製造方法は、前述のように、 塗布乾燥工程とプレス工程とを備える。これにより、電池1の製造後には、1<α/β<1.25を満たす負極活物質層33を有する電池1を容易かつ確実に製造できる。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
1 リチウムイオン二次電池
10 電池ケース
17 非水電解液
20 電極体
20r 電極体R部
20f 電極体平板部
21 正極板
31 負極板
32 負極集電箔
33 負極活物質層
33r 負極R部
33f 負極平板部
39 セパレータ
40 正極端子
41 負極端子

Claims (1)

  1. 帯状の正極板及び帯状の負極板を帯状のセパレータを介して扁平状に捲回してなり、
    上記正極板、上記負極板及び上記セパレータが半円筒状に曲げられた一対の電極体R部と、
    一対の上記電極体R部に挟まれ、上記正極板、上記負極板及び上記セパレータが平板状にされて重なる電極体平板部と、を有する
    扁平状捲回型の電極体を備える
    リチウムイオン二次電池であって、
    上記負極板は、負極活物質層を有し、
    上記負極活物質層のうち、上記電極体R部内に位置する負極R部の密度をα、上記電極体平板部内に位置する負極平板部の密度をβとしたとき、
    上記負極活物質層は、1<α/β<1.25を満たす密度分布とされてなる
    リチウムイオン二次電池。
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