JP2016077324A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】迫力ある低音域の音声(演出音)を十分に再現することにより、遊技の興趣をより高める。
【解決手段】電気信号を音響変換するドライバと、該ドライバから出力された音響を増幅して外部に放射するホーンを有するホーン型スピーカを内蔵した遊技機であって、前記ホーンは前記ドライバの背面側に接続された一端のスロート部から他端のマウス部に向かって断面積を漸増し、入賞により払出し部より払い出された遊技球を上皿貯留部の流入口または下皿貯留部の流入口へ導くための導通路を前記ホーンと連通させ、かつ、該流入口をホーンマウスとすることで、該流出口からは遊技球が貯留部に放出されるとともに、前記ホーンにより増幅された音響が外部に放射される、ことを特徴とする。
【選択図】図22

Description

本発明は、興趣を盛り立てるために遊技内容に応じた効果音を発生させるホーン型スピーカユニットを内蔵した遊技機に関するものである。
遊技機の一種としてのパチンコ遊技機(以下単に「パチンコ機」という。)やスロットマシン等には、遊技における興趣を盛り立てるために遊技内容に応じた音楽や合成音声等の演出音を出力するためのスピーカユニットが設けられている。従来の遊技機では最も普及しているコーン型のスピーカユニットが採用されるのが一般的であった。コーン型のスピーカユニットは、円錐状の振動板を用い高音域から低音域まで広い音域を再生する再現力を有しており、現在ではウーファーやミッドレンジ、フルレンジユニットとして活用されている。
一般的なパチンコ機では、コーン型スピーカユニットは遊技者に音がよく聞こえるように、例えばフルレンジユニットの場合はパチンコ機前面の前枠の上部両隅に遊技者側を向けて取り付けられている。
ところでこれまでパチンコ機ではあくまで遊技球を打って沢山の賞球を得ることが目的であるため演出音の音質についてはさほど重要視されていないことも多かった。またスピーカユニットが装着される前枠にそれほどスペース的な余裕がないことからも、一般的にこれまでのスピーカユニットは、他の部材と干渉しない程度の大きさのフルレンジユニットを取り付け板に取り付けたものに過ぎず、音質にこだわるような格別の工夫はなされていなかった。
そのため近年では音質を向上させ遊技の演出音を迫力のあるものとするべく、前面枠の上部両隅に配設したスピーカを主に中高音域専用のものとし、その他に、例えば遊技機本体下部の遊技球を貯留するための上皿形成台と下皿形成台(貯留皿形成台)との間の奥側にコーン型スピーカユニットを用いた低音用のウーファーを配設した遊技機なども存在する。
特開2005−27940号公報
ところでコーン型スピーカユニットを用いた低音用のウーファーではその配設スペースの関係から大型のスピーカユニットを採用することが困難であった。しかしながら中型のスピーカユニットでは低音域の出力が芳しくないため、迫力ある低音域の演出音を十分に再現することが依然として困難であった。またコーン型スピーカユニットの場合、音波の性質として高音は指向性が鋭くコーンの前方にまっすぐ出る一方、低音はその逆で指向性が鈍いためコーンの四方八方に拡散するため、周囲で遊技する者にとってはその低音が耳障りとなることがあった。
本発明は上記課題を解決するために発案されたものであり、迫力ある低音域の音声(演出音)を十分に再現することにより、遊技の興趣をより高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明は、電気信号を音響変換するドライバと、該ドライバから出力された音響を増幅して外部に放射するホーンを有するホーン型スピーカを内蔵した遊技機であって、
前記ホーンは前記ドライバの背面側に接続された一端のスロート部から他端のマウス部に向かって断面積を漸増し、
入賞により払出し部より払い出された遊技球を上皿貯留部の流入口または下皿貯留部の流入口へ導くための導通路を前記ホーンと連通させ、かつ、該流入口をホーンマウスとすることで、該流出口からは遊技球が貯留部に放出されるとともに、前記ホーンにより増幅された音響が外部に放射される、ことを特徴とする。
ここで、前記ホーンと前記導通路とを連通させる連通口には、遊技球の通過時にのみ前記ホーンと前記導通路とを連通させる開閉弁が取り付けられている、ことが好ましい。
また、前記開閉弁は遊技球の重みが作用することで開動作を行うものである、ことが好ましい。
さらに、前記開閉弁は二以上の遊技球の重みが作用することで開動作を行い、閉状態のときには前記導通路内に一以上の遊技球を保持する、ことも好ましい。
本発明によれば、迫力ある低音域の演出音を十分に再現することができ、遊技の興趣をより一層高めることが可能な遊技機が提供される。
基本発明の第一の実施形態としてのパチンコ機の正面側における斜視図である。 (a)は上皿の平面図、(b)はスピーカ付近の斜視図、(c)は(a)の上皿付近のA−A線断面図である。 パチンコ機の背面側における斜視図である。 ガラス扉枠を開放した状態における前面枠、遊技盤等を示す正面図である。 ガラス扉枠を示す背面図である。 上皿における遊技球の流れを示す説明図である。 空間部内のスピーカから出力された音声が遊技者に伝わる様子を示した説明図である。 基本発明の第二の実施形態としてのパロット機の正面側における斜視図である。 (a)は基本発明の第一の実施形態の第1の変形例における上皿の平面図、(b)は(a)の上皿における遊技球の流れを示す説明図である。 (a)は基本発明の第一の実施形態の第2の変形例における上皿の平面図、(b)は(a)の上皿における遊技球の流れを示す説明図である。 (a)は基本発明の第一の実施形態の第3の変形例における上皿の平面図、(b)は(a)の上皿における遊技球の流れを示す説明図である。 基本発明の第一の実施形態の第4の変形例における上皿付近の断面図である。 基本発明の第一の実施形態の第5の変形例における上皿付近の断面図である。 基本発明の第一の実施形態の第6の変形例における上皿の平面図である。 基本発明の第一の実施形態の第7の変形例におけるスピーカ付近の斜視図である。 基本発明の第一の実施形態の第8の変形例におけるスピーカ付近の斜視図である。 基本発明の第一の実施形態の第9の変形例におけるスピーカ付近の斜視図である。 基本発明の第二の実施形態の変形例における上皿及びスピーカ付近の断面図であり、(a)はフロントパネルを本体枠側から開いた状態を、(b)はフロントパネルを本体枠側へ閉じた状態をそれぞれ示している。 実施例1の遊技機の外観斜視図である。 スピーカの水平方向断面図である。 遊技機背面の構成を示した背面図である。 遊技機背面の概略図である。 裏パックユニットの構成を説明するための図である。 実施例1のホーン型スピーカユニットを設けた遊技機の背面の概念図である。 導通路からホーンへ遊技球が流下する様子を示した部分断面図である。 実施例2のホーン型スピーカユニットを設けた遊技機の背面の概念図である。 導通路からホーンへ遊技球が流下する様子を示した部分断面図である。
以下にまず本発明を創出するきっかけとなった基本発明を具体化したパチンコ遊技機の各実施形態について説明し、その後、本発明の遊技機の特徴的部分であるホーン型スピーカユニットを用いたパチンコ遊技機の実施形態について説明する。なお以下の実施形態ではパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」または「遊技機」という。)を具体例に説明するが、本発明はパチンコ機に限られず、パロットなど、遊技球を用いたすべての遊技機に応用して適用することができる。
この基本発明のパチンコ機は、スピーカの配置を工夫することで、当該パチンコ機の遊技者には音声が明瞭に聴取され且つ周囲からは聴取され難くしたものである。すなわち従来のパチンコ機においては、スピーカがパチンコ機本体の上部両隅に配設されている場合にはそこから出力される演出音は周囲に拡散しやすいために他の遊技者にとってはその演出音が騒音となっており、また、スピーカが遊技者の耳から離隔した本体下部であり且つ遊技者から見て上皿の陰になる下皿の奥部に配設されているパチンコ機においては、その遊技者が明瞭に音声を聴取できるようにするためにスピーカの音量を比較的大きめに設定しておく必要があるため、周囲の遊技者にとってはやはりその演出音が煩わしい騒音となっていたところ、この基本発明はこれを改善したものである。
まず最初に、基本発明であるパチンコ機の第一の実施形態について説明する。
本基本発明のパチンコ機は、内部の遊技球払い出し機構を利用して遊技球の貸し出しを行うCR機と称されるタイプのパチンコ機であり、図1に示すように、カードユニット20が隣接配置され且つ電気的に接続されている。カードユニット20は、予め金額情報が記録された価値媒体としてのプリペイドカード22を投入可能なカード投入口21を有し、プリペイドカード22から金額情報の読み出し及び書き込みが可能となっている。
パチンコ機1は、図1乃至図5に示すように、外枠2と、その外枠2の前部に設けられ外枠2の一側部にて開閉可能に支持された前面枠3とを備えている。外枠2は、パチンコ機1のベースとなる枠であり、板材により全体として矩形状に構成されている。尚、本実施の形態では、外枠2は木製であって、上下方向の長さは808mm、左右方向の長さは520mmとなっている。また、前面枠3は合成樹脂、具体的にはABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂により構成されている。前面枠3の開閉軸線はパチンコ機1の正面から見て左側に上下に延びるように設定されている。尚、外枠2は樹脂により構成されていてもよく、あたかも外枠2及び前面枠3が一体物に見えるように構成されていてもよい。
前面枠3には、後述する下皿ユニット51を除く前面枠3の前面側を覆うように、ガラス扉枠4が開閉自在に設けられている。尚、ガラス扉枠4が基本発明の開閉枠を、前面枠3が基本発明の本体枠をそれぞれ構成するものである。また、後述する上皿54を除いて外枠2,前面枠3及びガラス扉枠4を含むパチンコ機1のすべての構成部材が基本発明の本体を構成するものである。また、ガラス扉枠4の開閉軸線(軸支部)もパチンコ機1の正面から見て左側に上下に延びるように設定されている。
詳しくは、ガラス扉枠4の背面図である図5に示すように、ガラス扉枠4の裏側から見て右側の上端部付近に回動軸91が設けられ、図5に示すように前面枠3の正面から見て左側の上端部付近には回動軸91が嵌め込まれる軸受部92が設けられている。また、軸受部92の下方には、上方に突出する突回動軸93が設けられ、ガラス扉枠4の下側面には、前記回動軸91の下方位置において、前記突回動軸93を嵌め込むための図示しない軸受凹部が設けられている。そして、突回動軸93を前記軸受凹部に嵌め込み、回動軸91を軸受部92に嵌め込むことによって、ガラス扉枠4が軸支され開閉可能となる。このように本実施の形態では、回動軸91と突回動軸93を結ぶ線がガラス扉枠4の開閉軸線として設定されている。
また、ガラス扉枠4には、裏側から一対のガラス42が並行して取り付けられている。ガラス扉枠4の左右方向の長さは、前面枠3とほぼ同等であり、そのガラス扉枠4によって前面枠3下部に設けられた下皿ユニット51を除く殆どの部分が覆われるようになっている。
前記前面枠3の後側(ガラス扉枠4の奥、外枠2の内側)には、遊技盤5が着脱可能に装着されている。なお、遊技盤5は、その周縁部が前面枠3の裏側に当接した状態で取り付けられており、図4では、遊技盤5の前面部の略中央部分だけが前面枠3の前面側に露出した状態となっている。この遊技盤5の上下方向の長さは476mm、左右方向の長さは451mmとなっている。また、遊技盤5には、ルータ加工が施されることによって複数の開口部が形成されており、各開口部には、普通入賞チャッカー6、可変入賞装置7、作動チャッカー8、図柄変動表示装置57、スルーチャッカー10等が配設されている。図柄変動表示装置57は、液晶表示部と、当該液晶表示部の周囲に配設されたセンターフレームとを備えている。
尚、図柄変動表示装置57の制御を行う表示制御基板や、スピーカ59における音声出力の制御を行う音声制御基板を含む各種の制御基板は、図3に示すように、遊技盤5の背面側に設けた透明樹脂製の裏パック5aによって覆われている。また、パチンコ機1の主制御を行うメイン基板はメイン基板ボックス5bに、入賞による遊技球の払い出しやカードユニット20からの貸し出し要求に基づいて遊技球の払い出しを行う払出ユニット5d及び遊技球の発射を行う発射装置31の制御を行う払出発射制御基板は払出発射制御基板ボックス5cにそれぞれ収納されている。
図柄変動表示装置57の液晶表示部には、例えば左図柄列、中図柄列及び右図柄列の3つの表示列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成されており、これら図柄が各図柄列毎にスクロールされるように表示画面に可変表示されるようになっている。尚、図柄変動表示装置57の配設構造については後述する。
また、可変入賞装置7は、通常、遊技球Bが入賞できない状態又は入賞し難い状態になっている。より詳しくは、作動チャッカー8に対し遊技球Bが入賞することに基づいて、図柄変動表示装置57の液晶表示部の図柄が可変表示される。そして、確定された図柄の組合わせが予め設定した特定の図柄の組合わせとなったこと、ここでは停止した図柄が特定の組み合わせであることを必要条件に特別遊技状態が発生し、可変入賞装置7の大入賞口が所定の開放状態となり(具体的には所定時間、所定回数だけ開く)、遊技球Bが入賞しやすい状態(大当り遊技状態)になるよう構成されている。尚、図柄変動表示装置57において変動表示される複数の図柄列のうち、1つを除く他の図柄列の停止時の組合せが大当り図柄の組合せであるリーチ遊技状態となったときに、図柄変動表示装置57においてリーチ演出画面が表示されると共に、リーチ遊技状態の発生が後述するスピーカ59から出力される効果音によって報知される。
また、周知のとおり、前記一般入賞口6、可変入賞装置7、作動チャッカー8に遊技球Bが入賞することに基づいて、後述する上皿54(場合によっては下皿53)に対し所定数の景品球が払い出されるようになっている。また、遊技盤5には、遊技球Bの落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車9等の各種部材(役物)が配設されている。
さて、前記前面枠3は、外形が前記外枠2とほぼ同一形状をなす樹脂ベース11と、この樹脂ベース11の最内周側に位置し略円弧状をなすよう一体形成された内レール12と、主として図の左側の内レール12に対し所定間隔を隔てて前記樹脂ベース11に一体形成された外レール13とを備えている。これら内レール12及び外レール13は遊技球発射ハンドル52の回動操作に基づき発射装置31から発射された遊技球Bを遊技盤5上部へ案内する発射路としての役割を主として果たすものである。従って、内レール12と外レール13とが並行する部分(向かって左側の部分)によって、誘導レールが構成されることとなる。
前記内レール12の下端部付近において、遊技盤5には遊技球Bを導出するアウト口25が形成されている。そして、遊技盤5の下部に落下した遊技球の多くは、このアウト口25を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。このような構成の下、前面枠3の内周側の窓孔によって主として遊技領域の外延が確定されており、前面枠3に対し遊技盤5が装着された状態にあっては、内レール12及び外レール13が遊技盤5に当接又は近接した状態となる。そして、発射装置31により発射された遊技球Bは、主として外レール13によって遊技盤5の上部へと案内される。また、遊技盤5には、遊技球の払い出しを行う払出口32が設けられ、この払出口32に連通するようにガラス扉枠4側に払出口45が設けられている(図4及び図5参照)。
次に、遊技領域について説明する。本実施の形態では、遊技領域を、パチンコ機1の正面から見て、内レール12及び外レール13によって囲まれる領域のうち、内外レール12,13の並行部分である誘導レールの領域を除いた領域としている。また、パチンコ機1において、外レール13の最上部地点から遊技盤5下部までの間の距離は462mm、外レール13の極左位置から内レール12の極右位置までの間の距離は449mmとなっている。また、内レール12の極左位置から内レール12の極右位置までの間の距離は432mmとなっている。
ここで、ガラス扉枠4について説明する。ガラス扉枠4には、前記遊技領域の殆どを外部から視認することができるように略楕円形状の窓部41が形成されている。具体的には、前記窓部41は、その左右側の略中央部が、上下側に比べて比較的緩やかに湾曲した形状となっている。なお、前記略中央部が直線状になるようにしてもよい。本実施の形態において、前記窓部41の上端(外レール13の最上部、遊技領域の上端)と、ガラス扉枠4の上端との間の距離(いわゆる上部フレーム部分の上下幅)は50mmとなっており、85mm〜95mm程度上部フレーム幅がある従来技術に比べ、著しく短くなっている。なお、上記距離は、80mm以下であることが望ましく、より望ましくは70mm以下であり、さらに望ましくは60mm以下である。勿論、所定の強度が確保できるのであれば、50mm以下であっても差し支えない。
また、窓部41の左端と、ガラス扉枠4の左端との間の最短距離(いわゆる左側部フレーム部分の左右幅)は、ガラス扉枠4自体の強度及び支持強度を高めるために比較的大きく設定されている。より詳しくは、図1及び図4を相互に比較すると明らかなように、ガラス扉枠4が閉じられた状態において、外レール13の左側部は勿論、内レール12の左側部も前記左側部フレーム部分によって覆い隠される。すなわち、誘導レールの一部が覆い隠される。このように遊技球Bが一時的に視認困難となったとしても、それは、遊技球Bが遊技領域に案内される通過点に過ぎず、遊技者が主として遊技を楽しむ遊技領域において遊技球Bが視認困難となるわけではない。そのため、実際の遊技に際しては何ら支障が生じない。また、このような支障が生じない一方で、ガラス扉枠4の十分な強度及び支持強度が確保可能となっている。ちなみに、外レール13の左端位置と外枠2の左端位置との左右方向の距離は21mm、遊技領域の右端位置(内レール12の右端位置)と外枠2右端位置との左右方向の距離は44mmとなっている。また、ガラス扉枠4には、図5に示すように、その左右フレーム部分の裏側において、そのガラス扉枠4を補強するための例えば金属製の補強部材43,44が取り付けられている。
併せて、図1及び図4に示すように、ガラス扉枠4の存在していない前面枠3下部は、例えばABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂よりなる下皿ユニット51となっている。下皿ユニット51の右下部からは、遊技球発射用ハンドル52が手前側に延設されている。また、下皿ユニット51のほぼ中央部には球受け皿としての景品球払出用の下皿53が設けられている。さらに、下皿ユニット51には下皿53の左側に隣接して灰皿56が設けられている。
これに対し、ガラス扉枠4における窓部41下方の下部フレームには、上皿54が一体的に設けられている。上皿54は、合成樹脂を成形することによって製造され、ガラス扉枠4の払出し口45より払い出された遊技球及び遊技者により投入された遊技球を貯留する貯留部54a、払出し口45より払い出された遊技球を貯留部54aへ流入させる流入口54l、及び貯留部54aに貯留された遊技球をガラス扉枠4の供給穴49を通して発射装置31側へ供給する供給口54rを有し、流入口54l及び供給口54rの後端面においてガラス扉枠4にビス等を用いて取り付け固定されている。
上皿54の貯留部54aは、流入口54l及び供給口54rに連続する底面部54bと、底面部54bの周囲を取り囲むように立設された前壁部54cと、底面部54bを挟んで前壁部54cと対向するように流入口54lと供給口54rとの間に立設され且つ前壁部54c側へ凸状となるように湾曲形成された後壁部54dとを有している。底面部54bは、左右方向に細長く且つガラス扉枠4から前方へ張り出すように形成されている。また、底面部54b後部の流入口54lと供給口54rとの間には前方側へ凹状をなす凹状輪郭部54uが形成され、上述した後壁部54dは凹状輪郭部54uに沿って立設されている。後壁部54dは、左右方向中央部でガラス扉枠4より数十mm程度(例えば、30〜50mm)前方側へ離間しており、後壁部54d背面とガラス扉枠4前面との間に空間部54hが形成される構造となっている。
図2(a)は上皿54の平面図、(b)はスピーカ59付近の斜視図、(c)は(a)の上皿のA−A線断面図であり、図2(a)では、上皿54が取り付けられるガラス扉枠4を点線で示している。また、図2(c)に示すように、後壁部54dの上縁が丸みを帯びた断面形状に形成されているので、極めて安全性が高い。例えば、遊技者が指を移動させる際に後壁部54dに触れた場合にも、遊技者の指を傷つけることが防止される。
貯留部54aの底面部54b上には、後壁部54dの右側に、遊技球を一列に整列させて供給口54rより供給穴49を通して発射装置31側へ流下させる整流部54eが設けられている。整流部54eには、遊技球を後述する直線部54fへ誘導するための傾斜壁54kが、直線部54fを挟んで前壁部54c側及び後壁部54d側に形成されており、遊技球の流路が徐々に狭まる構造となっている。また、整流部54eには、底面部54b上で前後方向に延設され且つ前方側から供給穴49の位置する後方側に向かって下り傾斜する直線部54fが設けられ、この直線部54fの底面に細長い長方形状の金属板54mが装着されている。金属板54mは、遊技球の流れをスムーズにする機能、底面を補強して摩擦による削れを防止する機能、ノイズを防止する機能等を有している。また、金属板54mの下流端側には球抜き穴54jが形成されている。この球抜き穴54jは、通常の状態において直線部54fの底面裏側をスライド自在に設けられる開閉弁54iによって閉塞されており、開閉弁54iが前壁部54cに設けられる球抜きレバー54gの操作により移動されたときに、球抜き穴54jが開放されて貯留部54a内に貯留されていた遊技球を図示しない球抜き通路を介して下皿53に移動せしめるものである。
ここで、上皿54の貯留部54aにおける遊技球Bの流れについて、図6を参照しつつ説明する。遊技球Bは、払出口45より払い出されると流入口54lより貯留部54a内に流入し、緩やかに右下がりに傾斜する底面部54bと、前壁部54c及び後壁部54dとに案内されて貯留部54a右側の供給口54rへ向かって転動して整流部54eに到達する。また、遊技者によって遊技球Bが貯留部54a内へ投入された場合も、同様に、底面部54b等に案内されて転動して整流部54eへ到達する。そして、遊技球Bは整流部54eの直線部54fを挟んで両側に設けられた傾斜壁54kによって誘導されて一列に整列されると共に、直線部54f上を下り傾斜する後方側(ガラス扉枠4側)へ転動して金属板54mの下流端より供給穴49へ流下する。供給穴49から球送り装置48へ供給された遊技球は、1個ずつ発射レール33に導かれ、発射装置31によって発射される。
ガラス扉枠4の窓部41下方には、遊技球の貸し出しに関する操作を行うための貸球操作部46が設けられ、さらに下方には、基本発明の音声出力部を構成するスピーカ59が配設されている。貸球操作部46は、図1に示すように、遊技球の貸し出し可能状態をランプによって示す貸出ボタンランプ46a、遊技球の貸し出しを行うための貸出ボタン46b、プリペイドカード22の返却を行うための返却ボタン46c、プリペイドカード22の残り度数を表示する度数表示LED46dとを備えている。
スピーカ59は、図示しない接続コードを介して音声制御基板と電気的に接続されたスピーカ本体59aと、スピーカ本体59aを収納するケース59bとから構成される。ケース59b前面部には、多数の小孔が形成されており、スピーカ本体59aから出力される音声が外部から聴こえやすくなっている。そして、スピーカ59は、上皿54の後壁部54dとガラス扉枠4との間に形成された空間部54h内に配設されている。すなわち、スピーカ59は、ガラス扉枠4において空間部54hを挟んで上皿54の後壁部54dに対向する領域に固着されている。また、スピーカ59は、スピーカ本体59a前面部が当該遊技者方向を向くように傾斜配置されている。
ガラス扉枠4の周囲(例えばコーナー部分や窓部41の周縁)には、各種ランプ、LED等の発光手段を備えた電飾部材62が設けられている。これら電飾部材62は、大当り時や所定のリーチ時等の遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光手段の発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすようになっている。勿論、これら電飾部材62を、遊技盤5に設ける構成(コーナー飾りと称される電飾部材62を遊技盤5のコーナー部等に配設する)としてもよいし、場合によっては前面枠3に設ける構成としてもよい。更には、前後一対のガラス42間に配設する構成としてもよい。
また、周知のとおり、前面枠3が外枠2に対し閉じられると自動的にロックがかかるようになっており、所定のキー操作が行われることによりロックが解除されるようになっている。同様に、ガラス扉枠4が前面枠3に対し閉じられると自動的にロックがかかり、別途のキー操作が行われることによりロックが解除されるようになっている。このようにロック及びロック解除を行うためのロック機構が前面枠3の右下部、つまり下皿ユニット51の右端部に設けられている。ロック機構には、鍵穴を有するキーシリンダ(解除キー)55、前面枠3及び外枠2間でのロック及び解除を行うための第2ロック機構が含まれる。本実施の形態では、最も幅狭で、遊技領域の拡張を阻害する前面枠の右中央部ではなく、比較的にスペースにゆとりのある前面枠3の右下部に、キーシリンダ55をはじめとする上記ロック機構(特にキーシリンダ55)が配設されている。換言すれば、キーシリンダ55は、遊技領域の最大幅となる位置を避けて配置されている。このような構成により、遊技領域の拡張をより容易且つ確実に図ることができる。
勿論、最も幅狭な部分以外であれば、上記以外の部位に設けてもよく、例えば、前面枠3の右上部に設けるような構成としてもよい。また、上記例では、第1ロック機構及び第2ロック機構をキーシリンダ55でともにロック状態を解除可能としたが、それぞれの解除のためのキーシリンダを別体で設けることとしてもよい。
以上詳述したことから明らかなように、本実施形態によれば、上皿54の貯留部54aの一部を本体(ガラス扉枠4)より離間して形成することによって貯留部54aと本体(ガラス扉枠4)との間に空間部54hを形成すると共に、空間部54h内に音声出力部としてのスピーカ59を配設したので、当該遊技者に音声を明瞭に聴取させることができると共に、周囲の遊技者からは聴取され難くすることができる。すなわち、図7に示すように、当該パチンコ機1で遊技を行う遊技者の頭部は空間部54hの上方に位置しており、パチンコ機1本体の上下方向略中央に位置し且つ遊技者頭部から近い上皿貯留部54aとガラス扉枠4との間の空間部54h内でスピーカ59によって出力された音声が当該遊技者の耳に直接到達するので、音量が比較的小さく設定された場合でも、当該遊技者は音声を明瞭に聴取することができる。特に、本実施形態では、スピーカ59が遊技者方向に向けて傾斜配置されているので、より直接的に音声が遊技者の耳に到達し、遊技者は音声を一層明瞭に聴取することができる。
一方、上皿貯留部54aとガラス扉枠4とによって上下方向以外が囲まれた空間部54h内で音声が出力された音声は周囲に大きく広がらないので、周囲の遊技者からは当該パチンコ機1の音声が聴取され難い。よって、周囲の遊技者が当該パチンコ機1から出力される音声によって煩わされることが防止される。さらに、例えば、大当り発生の期待感が高まるリーチ遊技状態に当該パチンコ機1から発せられる効果音(「リーチ」等の音声や音楽)に周囲の遊技者が殆ど気づかないため、当該パチンコ機1の図柄変動表示装置57等を他の遊技者から覗き込まれて当該遊技者が不快な気分にさせられることを防止することができる。加えて、スピーカ59が空間部54h内に配設されることにより、他の部材の配置の邪魔にならないという利点がある。
また、スピーカ59をガラス扉枠4に固着した状態で上皿54を取り付けることにより、音声出力部としてのスピーカ59が空間部54h内に配設される構造を容易且つ確実に形成することができる。また、底面部54b上には整流部54eが設けられ、整流部54eには遊技球誘導用の傾斜壁54kが形成されて遊技球の流路が徐々に狭まっているので、貯留された遊技球を一列に整列させて供給口54rより発射装置31側へ確実に流下させることができる。特に、遊技球誘導用の傾斜壁54kが前壁部54c側だけでなく、後壁部54d側にも形成されているので、遊技球が後壁部54d側で滞ることなく供給口54rに向かって誘導される。
また、整流部54eは、底面部54b上で前後方向に延設され且つ前方側から供給口54rが設けられる後方側に向かって下り傾斜する直線部54fを備えている。よって、流入口54lから底面部54b上に流入した遊技球は、前壁部54c側へ凸状に形成された後壁部54dを迂回して供給口54rへ向かう経路に沿って転動し、整流部54eの直線部54fにおいて一列に円滑に整列されて供給口54rより発射装置31側へ確実に流下する。
次に、基本発明の第二の実施形態について、図8を参照しつつ説明する。第二の実施形態は、複数種類の図柄が表示された複数の回転リールを有し、各回転リールの回転停止時の図柄の組合わせに基づく入賞態様に応じて遊技球が払い出されるパロット遊技機(以下、単に「パロット機」と称する)である。本実施形態のパロット機101は、図8に示すように、正面側に開口すると共に、複数種類の図柄が表示された図示しない複数(3個)の回転リールが収容される本体枠120と、本体枠120の前面を覆うように開閉可能に取り付けられ、各回転リールの図柄を視認可能な表示窓163を設けた合成樹脂製のフロントパネル160とを備えている。
また、フロントパネル160には、装飾ランプ162、前方へ突出する台状に形成された上皿154、払い出された遊技球又は上皿154より誘導された遊技球を受けて貯留する下皿170等が設けられている。上皿154の上面には、各回転リールの回転停止時の図柄の組合わせに基づく入賞態様に応じてフロントパネル160の払出し口145より払い出された遊技球及び遊技者により投入された遊技球を貯留する貯留部154a、払出し口145より払い出された遊技球を貯留部154aへ流入させる流入口154l、及び貯留部154aに貯留された遊技球をフロントパネル160の供給穴149を通して本体側へ供給する供給口154rが設けられている。
上皿154の貯留部154aは、流入口154l及び供給口154rに連続する底面部154bと、底面部154bの周囲を取り囲むように立設された前壁部154cと、底面部154bを挟んで前壁部154cと対向するように流入口154lと供給口154rとの間に立設され且つ前壁部154c側へ凸状となるように湾曲形成された後壁部154dとを有している。底面部154bは、左右方向に細長く且つ本体側から前方へ張り出すように形成されている。また、底面部154b後部の流入口154lと供給口154rとの間には前方側へ凹状をなす凹状輪郭部が形成され、上述した後壁部154dは凹状輪郭部に沿って立設されている。後壁部154dは、左右方向中央部でフロントパネル160より数十mm程度(例えば、30〜50mm)前方側へ離間しており、後壁部154dとフロントパネル160との間に空間部154hが形成される構造となっている。
フロントパネル160の回転リールを臨む窓部141下方には、基本発明の音声出力部を構成するスピーカ159が設けられている。スピーカ159は、第一の実施形態のスピーカ59と同様の構成を有する装置であり、上皿154の後壁部154dとフロントパネル160との間に形成された空間部154h内に配設されている。すなわち、スピーカ159は、フロントパネル160において空間部154hを挟んで上皿154の後壁部154dに対向する領域に固着されている。また、スピーカ159は、前面部が当該遊技者方向を向くように傾斜配置されている。
また、前壁部154cの上面には、クレジットされている遊技球を投入するためのベットスイッチ165や、クレジットされている遊技球を払い出すためのキャンセルスイッチ166が設けられている。また、前壁部154cの前面は操作部164となっており、回転リールの回転起動操作を行うスタートレバー167、及び左・中・右の回転リールにそれぞれ対応して設けられたストップスイッチ168が設けられている。
以上詳述したことから明らかなように、本実施形態によれば、パロット遊技機101において、上皿154の貯留部154aの一部を本体側のフロントパネル160より離間して形成することによって貯留部154aとフロントパネル160との間に空間部154hを形成すると共に、空間部154h内に音声出力部としてのスピーカ159を配設したので、当該遊技者に音声を明瞭に聴取させることができると共に、周囲の遊技者からは聴取され難くすることができること、スピーカ159が他の部材の配置の邪魔にならないこと等、第一の実施形態と同様の種々の作用効果を奏する。
また、貯留部154aの後端で左右に離間して設けられた流入口154lと供給口154rとの間に空間部154hを形成したので、空間部154hのサイズを大きくして情報表示部157の設置領域等を充分に確保することができる。また、空間部154hが貯留部154aの左右方向中央に形成されているので、貯留部154aを構成する樹脂部材において左右均等な強度を確保することができる。また、貯留部154aの全体形状が流入口154l側と供給口154r側とを両端とし且つ前方側へ湾曲するアーチ状に形成されているので、アーチ形状の内周側部分となる貯留部154aとフロントパネル160との間に確実に空間部154hを形成することができる。
尚、基本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、基本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能である。例えば、前記第一の実施形態では、ガラス扉枠4に上皿54が設けられる例を示したが、ガラス扉枠の下方に別体で前面枠3に対して開閉可能な上皿板を設け、その上皿板に上皿54を設ける構成のパチンコ機に対して基本発明を適用してもよい。尚、本変形例において、上皿板が基本発明の開閉枠を構成するものである。或いは、第一の実施形態において、上皿54を開閉枠としてのガラス扉枠4や上皿板に設けることなく、前面枠3に設ける構成としてもよい。同様に、第二の実施形態では、上皿154を開閉枠としてのフロントパネル160に設けることなく、本体枠120に設ける構成としてもよい。
また、前記第一の実施形態では、貯留部54aの整流部54eに直線部54fを前後方向に設ける構成としたが、図9(a)に示す第1の変形例のように、ガラス扉枠4に対して斜め方向に延設され且つ前方側から後方側に向かって下り傾斜する直線部54nを設け、この直線部54nを挟んで前壁部54c側及び後壁部54d側に傾斜壁54kを設ける構成としてもよい。本変形例によれば、図9(b)に示すように、遊技球Bは、払出口45より払い出されると流入口54lより貯留部54a内に流入し、緩やかに右下がりに傾斜する底面部54b,前壁部54c及び後壁部54dに案内され、前壁部54c側へ凸状に形成された後壁部54dを迂回して供給口54rへ向かう経路に沿って転動して貯留部54a右側の整流部54eに到達する。また、遊技者によって遊技球Bが貯留部54a内へ投入された場合も、同様に、底面部54b等に案内されて転動して整流部54eへ到達する。そして、遊技球Bは直線部54nの両側に設けられた傾斜壁54kによって誘導されて一列に整列されると共に、直線部54n上を下り傾斜する後方側(ガラス扉枠4側)へ転動して金属板54mの下流端より供給穴49へ流下する。
また、図10(a)に示す第2の変形例のように、底面部54b上で流入口54lから供給口54rに至る曲線状の経路に沿って延設され且つ前方側から供給口54rが設けられる後方側に向かって下り傾斜する曲線部54oを設け、この曲線部54oを挟んで前壁部54c側及び後壁部54d側に傾斜壁54kを設ける構成としてもよい。本変形例によれば、図10(b)に示すように、遊技球Bは、払出口45より払い出されると流入口54lより貯留部54a内に流入し、緩やかに右下がりに傾斜する底面部54b,前壁部54c及び後壁部54dに案内され、前壁部54c側へ凸状に形成された後壁部54dを迂回して供給口54rへ向かう経路に沿って転動して貯留部54a右側の整流部54eに到達する。また、遊技者によって遊技球Bが貯留部54a内へ投入された場合も、同様に、底面部54b等に案内されて転動して整流部54eへ到達する。そして、遊技球Bは曲線部54oの両側に設けられた傾斜壁54kによって誘導されて一列に整列されると共に、曲線部54o上を下り傾斜する後方側(ガラス扉枠4側)へ転動して金属板54mの下流端より供給穴49へ流下する。
また、図11(a)に示す第3の変形例のように、底面部54b上で供給口54rに対して流入口54lとは反対側(右側)にて左右方向に延設され且つ供給口54rが設けられる左方向に向かって下り傾斜する直線部54pを設け、この直線部54pを挟んで前壁部54c側及び後壁部54d側に傾斜壁54kを設ける構成としてもよい。本変形例によれば、図11(b)に示すように、遊技球Bは、払出口45より払い出されると流入口54lより貯留部54a内に流入し、緩やかに右下がりに傾斜する底面部54b,前壁部54c及び後壁部54dに案内され、前壁部54c側へ凸状に形成された後壁部54dを迂回して供給口54rへ向かう経路に沿って転動して貯留部54a右側の整流部54eに到達する。また、遊技者によって遊技球Bが貯留部54a内へ投入された場合も、同様に、底面部54b等に案内されて転動して整流部54eへ到達する。そして、遊技球Bは直線部54pの両側に設けられた傾斜壁54kによって誘導されて一列に整列されると共に、直線部54p上を下り傾斜する左側へ転動して金属板54mの下流端より供給穴49へ流下する。
また、前記第一の実施形態では、スピーカ59をガラス扉枠4側に固着する構成としたが、上皿54の後壁部54dに固着する構成としてもよい。或いは、図12に示す第4の変形例のように、ガラス扉枠4と上皿後壁部54dとに固着する構成としてもよい。本変形例では、スピーカ59が前後両側で固着されているので、取り付け強度が確保され、取り付け状態の安定化を図ることができる。例えば、スピーカ59を上皿後壁部54dに固着した状態で上皿54をガラス扉枠4に取り付け、さらにスピーカ59をガラス扉枠4に固着することにより、スピーカ59が空間部54h内に配設される構造を容易且つ確実に形成することができる。また、本変形例では、スピーカ59が上向きに配置されるとともに、空間部54hを画成する内壁面が上方に拡大するテーパ状に形成されているので、遊技者はスピーカ59から出力された音声を一層明瞭に聴取することができる。尚、本変形例において、空間部54h内に後壁部54dとガラス扉枠4とを連結する連結部を架設し、その連結部上にスピーカ59を配設する構成としてもよい。
また、図13に示す第5の変形例のように、ガラス扉枠4の前面に凹部4aを形成し、その凹部4a内にスピーカ59の少なくとも一部が配設される構造としてもよい。本変形例によれば、サイズの大きなスピーカ59でも空間部54h内に配設することができる。
また、前記第一の実施形態では、空間部54h内にスピーカ59を1個配設した例を示したが、図14に示す第6の変形例のように、スピーカ59を空間部54h内に複数(図14では2個)配設すると共に、空間部54h内に画面表示可能な表示部57’を配設する構成としてもよい。本変形例によれば、複数のスピーカ59からそれぞれ音声が出力されることによって、遊技者は立体的な音響を楽しむことができる。また、空間部54h内に表示部57’がスピーカ59と共に配設されているので、遊技者が表示部57’に視線を向けることによって両耳が空間部54hに向くため、音声を一層明瞭に聴取させることができる。
また、図15に示す第7の変形例のように、スピーカ59を挟んで左右に壁状部材54qを立設する構成としてもよい。本変形例によれば、スピーカ59の左右に後壁部54dに向かって延びる壁状部材54qが立設されているので、音声出力の指向性が向上して当該遊技機の遊技者にはより一層明瞭に音声を聴取させることができると共に、周囲の遊技者からはより一層聴取され難くすることができる。
また、第一の実施形態において、音声出力部としてのスピーカ59又はその近傍に発光部を設ける構成としてもよい。例えば、図16に示す第8の変形例のように、スピーカ59前面の周囲に発光部としての多数個のLED(発光ダイオード)59cを配列してもよい。本変形例によれば、スピーカ59に設けられたLED59cが発光してスピーカ59自身を目立たせることによって効果的な演出を実現し、遊技の興趣を増大させることができる。
また、図17に示す第9の変形例のように、後壁部54dのスピーカ59対向面にスピーカ59を照明可能な電球59dを設ける構成としてもよい。本変形例によれば、スピーカ59の近傍に設けられた電球59dがスピーカ59を照明して目立たせることによって効果的な演出を実現し、遊技の興趣を増大させることができる。
また、前記第二の実施形態において、図18に示す変形例のように、上皿後壁部154dと本体枠120との間に空間部154hを形成すると共に、スピーカ159が本体枠120に固着され且つスピーカ159を空間部154h内に臨ませる開口部160aがフロントパネル160に設けられる構成としてもよい。尚、図18は、上皿154及びスピーカ159付近の断面図であり、(a)はフロントパネル160を本体枠120側から開いた状態を、(b)はフロントパネル160を本体枠120側へ閉じた状態をそれぞれ示している。本変形例によれば、本体枠120に固着されたスピーカ159がフロントパネル160に設けられた開口部160aを介して空間部154hを臨む位置関係となっている。また、スピーカ159をフロントパネル160と別体となるように本体枠120側へ配置したことにより、フロントパネル160の軽量化を図ることができ、フロントパネル160の開閉作業の負担を軽減することができる。尚、本変形例において、フロントパネル160に開口部160aを覆うと共に、多数の小孔が形成された保護カバーを設け、遊技球の落下等からスピーカ159が確実に保護される構成としてもよい。また、本変形例において、本体枠120の前面に凹部を形成し、その凹部内にスピーカ159の少なくとも一部を配設する構造としてもよい。これにより、サイズの大きなスピーカ159でも空間部154h内に配設することができる。
また、前記各実施形態において、音声の出力と共に振動を発生させるピエゾスピーカをスピーカ59又は159として用いてもよい。ピエゾスピーカは、音声出力する際に大きな振動を生じさせるので、効果的に上皿貯留部54a内の遊技球の転動を促進して遊技球の滞留を防止することができる。但し、ピエゾスピーカにより音声出力部を構成するのは一例にすぎず、振動を発生しつつ音声を出力する他のスピーカ等を使用してもよい。
(付記)
上述した基本発明の実施形態からは、以下に示す基本発明の各手段を抽出することができる。以下、各手段につき、必要に応じて作用効果等を付記しつつ説明する。
1.遊技球を媒体として所定の遊技が実行されると共に遊技球を賞球として払出すように構成された本体と、その本体より払い出された遊技球及び遊技者により投入された遊技球を貯留する貯留部、前記本体より払い出された遊技球を前記貯留部へ流入させる流入口、及び前記貯留部に貯留された遊技球を前記本体側へ供給する供給口を有する上皿と、音声を出力可能な音声出力部と、を備えた遊技機において、
前記上皿の貯留部の一部を前記本体より離間して形成することによって前記貯留部と前記本体との間に空間部を形成すると共に、その空間部内に前記音声出力部を配設したことを特徴とする遊技機。
手段1によれば、上皿の貯留部の一部を本体より離間して形成することによって貯留部と本体との間に形成された空間部内に音声出力部を配設したので、当該遊技者に音声を明瞭に聴取させることができると共に、周囲の遊技者からは聴取され難くすることができる。すなわち、当該遊技機で遊技を行う遊技者の頭部は空間部の上方に位置しており、本体の上下方向及び左右方向略中央に位置し且つ遊技者頭部から近い上皿貯留部と本体との間の空間部内で音声出力部によって出力された音声が当該遊技者の耳に直接到達するので、音量が比較的小さく設定された場合でも、当該遊技者は音声を明瞭に聴取することができる。一方、貯留部と本体とによって上下方向以外が囲まれた空間部内で出力された音声は周囲に大きく広がらないので、周囲の遊技者からは当該遊技機の音声が聴取され難い。よって、周囲の遊技者が当該遊技機から出力される音声によって煩わされることが防止される。さらに、例えば、大当り発生の期待感が高まるリーチ遊技状態に当該遊技機から発せられる効果音に周囲の遊技者が殆ど気づかないため、当該遊技機の図柄変動表示装置等を他の遊技者から覗き込まれて当該遊技者が不快な気分にさせられることを防止することができる。加えて、音声出力部が空間部内に配設されることにより、他の部材の配置の邪魔にならないという利点がある。
2.前記空間部を画成する内壁面が上方に拡大するテーパ状に形成されたことを特徴とする手段1に記載の遊技機。
手段2によれば、空間部を画成する内壁面が上方に拡大するテーパ状に形成されているので、遊技者は音声出力部から出力された音声を一層明瞭に聴取することができる。
3.前記音声出力部は、遊技者方向に向けて傾斜配置されたことを特徴とする手段1又は2に記載の遊技機。
手段3によれば、音声出力部が遊技者方向に向けて傾斜配置されているので、より直接的に音声が遊技者の耳に到達し、遊技者は音声を一層明瞭に聴取することができる。
4.前記音声出力部は、前記空間部内に複数配設されたことを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の遊技機。
手段4によれば、空間部内に複数の音声出力部が配設されているので、複数の音声出力部からそれぞれ音声が出力されることによって、遊技者は立体的な音響を楽しむことができる。
5.前記音声出力部は、音声の出力と共に振動を発生させるように構成されたことを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の遊技機。
手段5によれば、音声出力部は音声の出力と共に振動を発生させるので、音声出力部より上皿に振動が与えられて貯留部内における遊技球の転動を促進して遊技球の滞留を防止することができる。
6.前記音声出力部は、ピエゾスピーカを備えたことを特徴とする手段5に記載の遊技機。
手段6によれば、音声出力部が、音声出力する際に大きな振動を生じさせるピエゾスピーカを備えているので、効果的に上皿貯留部内の遊技球の転動を促進して遊技球の滞留を防止することができる。但し、ピエゾスピーカにより音声出力部を構成するのは一例にすぎず、振動を発生しつつ音声を出力するものであれば音声出力部を構成することが可能であるため、他のスピーカ等を使用してもよい。
7.前記空間部内に、画面表示可能な表示部が配設されたことを特徴とする手段1乃至6のいずれかに記載の遊技機。
手段7によれば、空間部内に画面表示可能な表示部が音声出力部と共に配設されているので、遊技者が表示部に視線を向けることによって両耳が空間部に向くため、音声を一層明瞭に聴取させることができる。
8.前記音声出力部の左右に壁状部材が立設されたことを特徴とする手段1乃至7のいずれかに記載の遊技機。
手段8によれば、音声出力部の左右に壁状部材が立設されているので、音声出力の指向性が向上して当該遊技機の遊技者にはより一層明瞭に音声を聴取させることができると共に、周囲の遊技者からはより一層聴取され難くすることができる。
9.前記音声出力部又はその近傍に発光部が設けられたことを特徴とする手段1乃至8のいずれかに記載の遊技機。
手段9によれば、空間部内に配設された音声出力部又はその近傍に設けられた発光部が発光して音声出力部を目立たせることによって効果的な演出を実現し、遊技の興趣を増大させることができる。
10.前記発光部は、前記音声出力部に設けられたことを特徴とする手段9に記載の遊技機。
手段10によれば、音声出力部に設けられた発光部が発光して音声出力部自身を目立たせることによって効果的な演出を実現し、遊技の興趣を増大させることができる。
11.前記発光部は、前記音声出力部の近傍に設けられ且つその音声出力部を照明可能に構成されたことを特徴とする手段9に記載の遊技機。
手段11によれば、音声出力部の近傍に設けられた発光部が音声出力部を照明して音声出力部を目立たせることによって効果的な演出を実現し、遊技の興趣を増大させることができる。
12.前記貯留部は、前記流入口及び前記供給口に連続する底面部と、その底面部の周囲を取り囲むように立設された前壁部と、前記底面部を挟んで前記前壁部と対向して立設され且つ前記前壁部側へ凸状に形成された後壁部とを備え、
前記後壁部と前記本体との間に形成された空間部内に前記音声出力部を配設したことを特徴とする手段1乃至11のいずれかに記載の遊技機。
手段12によれば、底面部を挟んで前壁部と対向して立設された後壁部が前壁部側へ凸状に形成されて、後壁部と本体との間に確実に空間部を形成し、その空間部内に音声出力部が配設されるので、当該遊技者に音声を明瞭に聴取させることができると共に、周囲の遊技者からは聴取され難くすることができる。
13.前記本体は、前記所定の遊技が実行される本体枠と、その本体枠に対して前面側へ開閉可能に設けられ且つ前記上皿が取り付けられる開閉枠とを備え、
前記後壁部と前記開閉枠との間に空間部を形成したことを特徴とする手段12に記載の遊技機。
手段13によれば、上皿の後壁部と開閉枠との間に形成された空間部内に音声出力部が配設されるので、当該遊技者に音声を明瞭に聴取させることができると共に、周囲の遊技者からは聴取され難くすることができる。
14.前記音声出力部は、前記開閉枠に固着されたことを特徴とする手段13に記載の遊技機。
手段14によれば、音声出力部を開閉枠に固着した状態で上皿を取り付けることにより、音声出力部が空間部内に配設される構造を容易且つ確実に形成することができる。
15.前記音声出力部は、前記後壁部に固着されたことを特徴とする手段13に記載の遊技機。
手段15によれば、音声出力部を上皿後壁部に固着した状態で上皿を開閉枠に取り付けることにより、音声出力部が空間部内に配設される構造を容易且つ確実に形成することができる。
16.前記音声出力部は、前記開閉枠と前記後壁部とに固着されたことを特徴とする手段13に記載の遊技機。
手段16によれば、音声出力部が開閉枠と後壁部とに固着されているので、音声出力部の取り付け強度が確保され、取り付け状態の安定化を図ることができる。例えば、音声出力部を上皿後壁部に固着した状態で上皿を開閉枠に取り付け、さらに音声出力部を開閉枠に固着することにより、音声出力部が空間部内に配設される構造を容易且つ確実に形成することができる。
17.前記空間部内に前記後壁部と前記開閉枠とを連結する連結部が架設され、前記音声出力部は前記連結部上に配設されたことを特徴とする手段13に記載の遊技機。
手段17によれば、空間部内で後壁部と開閉枠とを連結するように架設された連結部上に音声出力部が配設されることにより、音声出力部が空間部内に配設される構造を容易且つ確実に形成することができる。
18.前記開閉枠の前面に凹部が形成され、その凹部内に前記音声出力部の少なくとも一部が配設されることを特徴とする手段13乃至17のいずれかに記載の遊技機。
手段18によれば、開閉枠の前面に形成された凹部内に音声出力部の少なくとも一部が配設されるので、サイズの大きな音声出力部でも空間部内に配設することができる。
19.前記本体は、前記所定の遊技が実行される本体枠と、その本体枠に対して前面側へ開閉可能に設けられ且つ前記上皿が取り付けられる開閉枠とを備え、
前記後壁部と前記本体枠との間に空間部を形成すると共に、前記音声出力部が前記本体枠に固着され且つその音声出力部を前記空間部内へ臨ませる開口部が前記開閉枠に設けられたことを特徴とする手段12に記載の遊技機。
手段19によれば、上皿の後壁部と本体枠との間に空間部を形成し、本体枠に固着された音声出力部が開閉枠に設けられた開口部を介して空間部内に臨んでいる。また、音声出力部を開閉枠と別体となるように本体枠側へ配置したことにより、開閉枠の軽量化を図ることができ、開閉枠の開閉作業の負担を軽減することができる。
20.前記本体枠の前面に凹部が形成され、その凹部内に前記音声出力部の少なくとも一部が配設されることを特徴とする手段19に記載の遊技機。
手段20によれば、本体枠の前面に形成された凹部内に音声出力部の少なくとも一部が配設されるので、サイズの大きな音声出力部でも空間部内に配設することができる。
21.前記開閉枠に前記開口部を覆うと共に多数の小孔が形成された保護カバーが設けられたことを特徴とする手段19又は20に記載の遊技機。
手段21によれば、音声出力部を空間部内へ臨ませる開口部を開閉枠に設けられた保護カバーで覆うことにより、遊技球の落下等から表示部が確実に保護される。また、音声出力部から出力された音声は、保護カバーに形成された多数の小孔を通過するので、遊技者は明瞭に聴取することができる。
22.前記後壁部の上縁が丸みを帯びた断面形状に形成されたことを特徴とする手段12乃至21のいずれかに記載の遊技機。
手段22に記載の遊技機によれば、後壁部の上縁が丸みを帯びた断面形状に形成されているので、極めて安全性が高い。
23.前記底面部上に、遊技球を一列に整列させて前記供給口より本体側へ流下させる整流部が設けられたことを特徴とする手段12乃至22のいずれかに記載の遊技機。
手段23によれば、貯留部の底面部上に整流部が設けられているので、遊技球を一列に整列させて供給口より本体側へ流下させることができる。
24.前記整流部には、前記前壁部側及び前記後壁部側の少なくとも一方に遊技球誘導用の傾斜壁が形成されたことを特徴とする手段23に記載の遊技機。
手段24によれば、整流部には、前壁部側及び後壁部側の少なくとも一方に遊技球誘導用の傾斜壁が形成されているので、遊技球が確実に一列に整列され且つ供給口に向かって確実に誘導される。
25.前記整流部には、前記前壁部側及び前記後壁部側の両方に遊技球誘導用の傾斜壁が形成されたことを特徴とする手段23に記載の遊技機。
手段25によれば、整流部において遊技球誘導用の傾斜壁が前壁部側だけでなく、後壁部側にも形成されているので、遊技球が後壁部側で滞ることなく供給口に向かって確実に誘導される。
26.前記流入口及び前記供給口は、前記貯留部の後端で左右に離間して設けられ、前記後壁部は、前記流入口と前記供給口との間に形成されたことを特徴とする手段23乃至25のいずれかに記載の遊技機。
手段26によれば、貯留部の後端で左右に離間して設けられ流入口と供給口との間に底面部を挟んで前壁部と対向して後壁部が立設され且つその後壁部が前壁部側へ凸状に形成されているので、後壁部と本体との間に確実に空間が形成される。
27.前記整流部は、前記底面部上で前後方向に延設され且つ前方側から前記供給口が設けられる後方側に向かって下り傾斜する直線部を備えたことを特徴とする手段26に記載の遊技機。
手段27によれば、流入口から底面部上に流入した遊技球は、前壁部側へ凸状に形成された後壁部を迂回して供給口へ向かう経路に沿って転動し、底面部上で前後方向に延設され且つ前方側から供給口が設けられる後方側に向かって下り傾斜する整流部の直線部において一列に円滑に整列されて供給口より本体側へ確実に流下する。
28.前記整流部は、前記底面部上で前記供給口に対して前記払出口とは反対側にて左右方向に延設され且つ前記供給口が設けられる方向に向かって下り傾斜する直線部を備えたことを特徴とする手段26に記載の遊技機。
手段28によれば、流入口から底面部上に流入した遊技球は、前壁部側へ凸状に形成された後壁部を迂回して供給口へ向かう経路に沿って転動し、底面部上で供給口に対して払出口とは反対側にて左右方向に延設され且つ供給口が設けられる方向に向かって下り傾斜する整流部の直線部において一列に円滑に整列されて供給口より本体側へ確実に流下する。
29.前記整流部は、前記底面部上で前記本体に対して斜め方向に延設され且つ前方側から前記供給口が設けられる後方側に向かって下り傾斜する直線部を備えたことを特徴とする手段26に記載の遊技機。
手段29によれば、流入口から底面部上に流入した遊技球は、前壁部側へ凸状に形成された後壁部を迂回して供給口へ向かう経路に沿って転動し、底面部上で本体に対して斜め方向に延設され且つ前方側から供給口が設けられる後方側に向かって下り傾斜する整流部の直線部において一列に円滑に整列されて供給口より本体側へ確実に流下する。
30.前記整流部は、前記底面部上で前記払出口から前記供給口に至る曲線状の経路に沿って延設され且つ前方側から前記供給口が設けられる後方側に向かって下り傾斜する曲線部を備えたことを特徴とする手段26に記載の遊技機。
手段30によれば、流入口から底面部上に流入した遊技球は、前壁部側へ凸状に形成された後壁部を迂回して供給口へ向かう経路に沿って転動し、底面部上で払出口から供給口に至る曲線状の経路に沿って延設され且つ前方側から供給口が設けられる後方側に向かって下り傾斜する整流部の曲線部において一列に円滑に整列されて供給口より本体側へ確実に流下する。
31.前記流入口及び前記供給口は、前記貯留部の後端で左右に離間して設けられ、前記空間部は、前記流入口と前記供給口との間に形成されたことを特徴とする手段1乃至30のいずれかに記載の遊技機。
手段31によれば、貯留部の後端で左右に離間して設けられた流入口と供給口との間に空間部を形成したので、空間部のサイズを大きくして音声出力部の配設空間を充分に確保することができる。
32.前記空間部は、前記貯留部の左右方向中央に形成されたことを特徴とする手段31に記載の遊技機。
手段32によれば、空間部が貯留部の左右方向中央に形成されているので、貯留部において左右均等な強度を確保することができる。
33.前記貯留部の全体形状が、前記流入口側と前記供給口側とを両端とし且つ前方側へ湾曲するアーチ状に形成されたことを特徴とする手段31又は32に記載の遊技機。
手段33によれば、貯留部の全体形状が流入口側と供給口側とを両端とし且つ前方側へ湾曲するアーチ状に形成されているので、アーチ形状の内周側部分となる貯留部と本体との間に確実に空間部を形成することができる。
34.前記遊技機は、パチンコ遊技機であることを特徴とする手段1乃至33のいずれかに記載の遊技機。
手段34によれば、パチンコ遊技機において、当該遊技者に音声を明瞭に聴取させることができると共に、音声が周囲に広がり難くすることができる。
35.前記上皿は、遊技盤を臨む窓部にガラスを設けたガラス扉枠に取り付けられたことを特徴とする手段34に記載の遊技機。
手段35によれば、上皿をガラス扉枠に取り付けたパチンコ遊技機において、当該遊技者に音声を明瞭に聴取させることができると共に、周囲の遊技者からは聴取され難くすることができる。
36.前記上皿は、遊技盤を臨む窓部にガラスが設けられたガラス扉枠の下方にてそのガラス扉枠とは別体で設けられた上皿板に取り付けられたことを特徴とする手段35に記載の遊技機。
手段36によれば、上皿をガラス扉枠とは別体の上皿板に取り付けたパチンコ遊技機において、当該遊技者に音声を明瞭に聴取させることができると共に、周囲の遊技者からは聴取され難くすることができる。
37.前記遊技機は、複数種類の図柄が表示された複数の回転リールを有し、前記各回転リールの回転停止時の図柄の組合わせに基づく入賞態様に応じて遊技球が払い出されるパロット遊技機であることを特徴とする手段1乃至22,31乃至33のいずれかに記載の遊技機。
手段37によれば、パロット遊技機において、当該遊技者に音声を明瞭に聴取させることができると共に、周囲の遊技者からは聴取され難くすることができる。
以上に説明した基本発明の遊技機では、スピーカ59を遊技球を貯留する上皿54の後壁部54dとガラス扉枠4との間に形成された空間部54h内に配設することにより、その遊技機で遊技する遊技者に音声(演出音)を明瞭に聴取させると共に、周囲の遊技者からは聴取され難くするという課題を解決している。しかしながら各図からもわかるようにスピーカ59を配置する空間部54hは狭小であり、そのためスピーカも比較的小さなものしか採用することができず、迫力ある低音域の演出音を十分に再現することができていなかった。
本発明は、比較的小型のホーン型用のスピーカ本体を用い、またそのホーンの配置を工夫することで、出力する演出音のうち特に低音域を補強し遊技の興趣をより一層高めるといった課題を解決すべく、この基本発明に代えて、またはこの基本発明とともに遊技機に適用するものである。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面を用いて説明するが、上記の基本発明の実施形態で説明した構成と同様の構成については、同じ符号を付することで重複した説明は省略する。
本発明の遊技機は、ホーン型スピーカ、より具体的には小型で高性能なバックロードホーン型のスピーカを用い、そのホーン部分の配置を工夫することで、比較的小型のスピーカによっても低音域の演出音を補強することができ、高品質の演出音の再現を可能とすることにより上記課題を解決したものである。
なおバックロードホーン型のスピーカとは、中高音域の音声をスピーカ本体(ドライバ)の前方に放射し、スピーカ本体の後方から発生した低音をホーンによって増幅する方式のスピーカであり、強い駆動系(磁石)と反応の良い軽量な振動板を持つ比較的小型で高能率なフルレンジのスピーカ本体と、スピーカ本体の後ろ側に、その横断面積が漸増するホーンを組み合わせた基本構成を有している。このホーンは、フロントロードホーン型のようになめらかで短いホーンではなく、できるだけ経路が長くなるように工夫した形状となっている。そしてこのホーン部分は、中高音に比べ相対的に低音のレベルが低くなってしまう高能率スピーカの欠点を補完するために、振動板後方に放射される音を用いて低音域を増強する機能を有している。
(実施例1)
図19に本実施例の遊技機(パチンコ機)の外観斜視図を示した。図に示したように、この遊技機301の前面には全音域の演出音を出力するための高能率なフルレンジのスピーカ本体(ドライバ)71が取り付けられており、正面側から見た外観は従来の遊技機と大きく変わったところはない。なお本実施例ではスピーカ本体71は遊技機正面の上部二隅に配設されているものとしたが、それ以外にも遊技者の頭部のできるだけ近くから演出音を出力することができればその配置や個数が限定されることはない。
スピーカ本体71は、遊技機内部の音声制御基板からの出力信号に基づき遊技状態に応じた演出音である音声を出力するための遊技機正面の上部左右二隅に配設された2つのフルレンジのスピーカであり、遊技者の頭部のできるだけ近くから、右側のスピーカの音(右耳用の演出音)は主に遊技者の右耳へ、左側のスピーカの音(左耳用の演出音)は主に遊技者の左耳へ届き、周囲への音の拡散ができるだけ少なくなるような構成となっている。すなわち各スピーカは遊技機のガラス面4aよりも10cm程度遊技者の頭部方向に突起した状態で配設されており、右側のスピーカは遊技者の右耳に向けられ、左側のスピーカは遊技者の左耳に向けられている。このスピーカ部分の水平方向断面図である図20に示すように、スピーカ本体71はお椀型に形成された窪である凹部82の底に配置され、凹部82の壁面で反射した音はできるだけ指向性を高めて遊技者の耳に効率的に届くようになっている。また凹部82の前面には凹部82の開口部に垂直方向に並んだルーバー状の仕切り83が形成され、さらに凹部82の遊技機側面側の半分程度の部分に前方に突起・湾曲して凹部82を1/3程度覆う囲い壁84が設けられており、この仕切り83および囲い壁84によっても演出音の指向性が高められ、隣に座った遊技者にその遊技機の演出音が聴こえ難くなるようになっている。
なおフルレンジのスピーカ本体71の前面側から出力される音声(演出音)は主に中高音域の音であり、低音域の音声はスピーカ本体の背面側に設けられたホーンによって増幅されることで補強されるようになっている。このホーンについて説明する前に、まず、図21の遊技機の背面図を用いて遊技機の背面の構成の概要を説明する。
遊技機301にはその背面(実際には内枠112及び遊技盤の背面)において、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして又は前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する払出装置(払出機構)358や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。本実施形態では、各種制御基板を2つの取付台に分けて搭載して2つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に内枠112又は遊技盤の裏面に装着するようにしている。この場合、主基板と音声ランプ制御基板とを一方の取付台に搭載してユニット化すると共に、払出制御基板、発射制御基板及び電源基板を他方の取付台に搭載してユニット化している。ここでは便宜上、前者のユニットを「第1制御基板ユニット201」と称し、後者のユニットを「第2制御基板ユニット202」と称することとする。
また、払出機構358及び保護カバーも1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されており、さらにこれに加え、一部に支軸部を設けて内枠112又は遊技盤の裏面に対して開閉できる構成となっている。これは、各ユニット201〜203やその他構成が前後に重ねて配置されても、隠れた構成等を容易に確認することを可能とする工夫でもある。
実際には、図22の遊技機背面の概略図に示すように各ユニット201〜203が配置され、取り付けられている。なお図22において、略L字状をなす第1制御基板ユニット201は遊技機のほぼ中央に配置され、その下方に第2制御基板ユニット202が配置されている。また、第1制御基板ユニット201に一部重なる領域に、裏パックユニット203が配置されている。
詳しくは、第1制御基板ユニット201には、遊技機の背面から見て左端部に支軸部M1が設けられ、その支軸部M1による軸線Aを中心に当該第1制御基板ユニット201が開閉可能となっている。また、第1制御基板ユニット201には、その右端部(すなわち支軸部と反対側、さらに言えば開放端側)にナイラッチ等よりなる締結部M2が設けられると共に上端部に係止爪部M3が設けられており、これら締結部M2及び係止爪部M3によって第1制御基板ユニット201が遊技機本体に対して固定保持されるようになっている。
また、第2制御基板ユニット202には、遊技機の背面から見て右端部に支軸部M4が設けられ、その支軸部M4による軸線Bを中心に当該第2制御基板ユニット202が開閉可能となっている。また、第2制御基板ユニット202には、その左端部(すなわち支軸部と反対側、さらに言えば開放端側)にナイラッチ等よりなる締結部M5が設けられており、この締結部M5によって第2制御基板ユニット202が遊技機本体に対して固定保持されるようになっている。
さらに、裏パックユニット203には、遊技機の背面から見て右端部に支軸部M6が設けられ、その支軸部M6による軸線Cを中心に当該裏パックユニット203が開閉可能となっている。また、裏パックユニット203には、その左端部(すなわち支軸部と反対側、さらに言えば開放端側)にナイラッチ等よりなる締結部M7が設けられると共に上端部及び下端部にそれぞれ回動式の係止部M8,M9が設けられており、これら締結部M7及び係止部M8,M9によって裏パックユニット203が遊技機本体に対して固定保持されるようになっている。
この場合、各ユニット201〜203の展開方向は同一でなく、第1制御基板ユニット201は、遊技機301の背面から見て左開きになるのに対し、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、同右開きになるよう構成されている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図23で遊技機の背面から見た背面図で示したように、裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。また図24は本実施例のホーン型スピーカユニットを設けた遊技機の背面の概念図である。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、略平坦状のベース部353と、遊技機後方に突出し横長の略直方体形状をなす保護カバー部354とを有する。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも表示装置を囲むのに十分な大きさを有する。保護カバー部354の背面には多数の通気孔354aが設けられている。この通気孔354aは各々が長孔状をなし、それぞれの通気孔354aが比較的近い位置で隣り合うよう設けられている。従って、隣り合う通気孔354a間にある樹脂部分を切断することにより、裏パック351の背面を容易に開口させることができる。つまり、通気孔354a間の樹脂部分を切断してその内部の表示制御装置等を露出させることで、所定の検定等を容易に実施することができる。
また、ベース部353には、保護カバー部354を迂回するようにして払出機構部352が配設されている。すなわち、裏パック351の最上部には上方に開口した貯留タンク部としてのタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列(2条)の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜する誘導レール部としてのタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きに誘導部としてのケースレール357が連結されている。払出手段としての払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ358a等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払い出された遊技球は払出通路である導通路401および後述するホーン73を通じて上皿54に供給される。
図24の概念図に太破線で示したように、遊技機301の上部両隅に配設され電気信号を音響変換するドライバであるフルレンジのスピーカ本体71の後ろ側(背面側)には、スピーカ本体71から出力された音声、特に低音域の音声を増幅して外部に放射するホーン73が設けられており、これらがホーン型スピーカユニットを構成している。このホーン73は、各スピーカ本体(ドライバ)71に接続された一端のスロート部73aから他端のマウス部73bに向かって断面積(流路面積)を漸増している。ここでホーン73の断面積は一定の割合で漸増していることが好ましいが、スペースの関係から同じ断面積となる区間ができてしまうことは許容される。またホーン73の断面形状は特に限定されることはなく、また、ホーン経路の長さを長くするために屈曲したり折り畳まれたごとき形状とすることができる。
より具体的には本実施例の場合、遊技機上部左右二隅に配設されたスピーカ本体71とホーン73からなるホーン型スピーカユニットは、直径が8cm程度の円形のスピーカ本体71の背面にこれを覆うように中空円柱箱状の空気室75が設けられており、この空気室75の背面にはホーン73の一端である9cm程度の四角形状のスロート部73aが取り付けられている。スロート部73aからは他端のマウス部73bに向かって徐々にその断面積を拡大して伸長することでホーン73が構成されている。ここで左側のスピーカ本体71の空気室75から伸びたホーン73は、右側のスピーカ本体71の空気室75から伸びたホーン73と遊技機内部の上部位置で合流して1本のホーンとなっている。合流して1本となったホーン73は、折れ曲がりながら、かつ、マウス部73bに向かって徐々にその断面積を拡大し、遊技機301裏面の上部から、払出装置358の導通路401の上側に被さるようにして遊技機301の横側を下方に向かって伸長し、マウス部73bではその断面積(開口部の流路面積)を24cm程度としている。
そしてそのマウス部73bは正面から見た場合に上皿貯留部54aの左端側に開口して形成された流入口54lへとつながっている。なお流入口54lの断面形状は横長の略矩形であるがその断面積は12cm程度(縦横3×4cm)となっている。そのため遊技機前面において開口する流入口54lよりもはみ出したマウス部73bの前面側部分の壁面は、ホーン73で増幅された音声(演出音)の放射を妨げないようにメッシュ状に形成されている(図示せず)。そしてマウス部73bはその下辺が流入口54lの右端に向かって下がって傾斜するように形成されている。またホーン73のマウス部73bは遊技機301の正面に着席する遊技者の方向を向くように遊技機正面方向から若干遊技者側に傾斜して形成されている。
またこのホーン73の経路の下流域の途中には、入賞により払出装置358より払い出された遊技球を上皿貯留部54aの流入口54lへ導くための導通路401が接続されて連通している。すなわち払出装置358より払い出された遊技球は、導通路401を通ってホーン73の下流域でホーン73の内部に導かれ、ホーン73の内部を流下してマウス部73bである流入口54lから上皿貯留部54aへと放出される。なおホーン73の内部を流下する遊技球の流下音もこのホーン73によって増幅されるが、入賞により払出機構358より払い出される遊技球の流出音はその遊技者に満足感を与えるものであり、遊技の興趣や興奮度を高める上ではかかる増幅は好ましいものといえる。
このようにスピーカ本体71から伸びたホーン73と払出装置358から伸びた導通路401とを合流させ、ホーン73のマウス部73bを上皿貯留部54aの流入口54lへとつなげることで、流入口54lからはホーン73によって増幅された低音域の音声が外部に放射され、また払出装置358から払い出された遊技球が上皿貯留部54aに放出されることになる。そして音声と遊技球とが流入口54lから放射・放出させて遊技機内部のスペースを有効活用することで、別途大きなコーン型のウーハースピーカを用いることなしに、迫力ある低音域の演出音を十分に再現することができ、遊技の興趣をより高めることができる。
なおホーン73によって増幅された低音域の音声はそのマウス部73bから比較的指向性が高い状態で放射されるといった特性があるため、その正面に遊技者が着席すればこれが防音壁の役割をなし、ホーン73によって増幅した低音域の音声が周囲に拡散しにくくなり、周囲に座った遊技者にその遊技機の演出音を聴こえ難くすることができるといった副次的効果もある。さらにホーン73はその断面積をマウス部73bに向かって徐々に拡大しているためホーン部分において球詰りが発生することを防止することもできる。
また図25(a)〜(c)に部分断面図で遊技球が流下する様子を示したように、ホーン73と導通路401とを連通させる連通口77には、遊技球の通過時にのみホーン73と導通路401とを連通させる開閉弁78が取り付けられている。この開閉弁78は、所定強さのスプリング79を用いて通常時は閉状態を維持しており、閉状態の時にはホーン73を形成する壁面と面一となるようになっている。そして遊技球が導通路401を流下してこの開閉弁78に接触してこれを押し下げるように付勢し、その付勢力がスプリング79の弾性力を上回った場合に、はじめて開閉弁78が開動作を行う。これにより、遊技球が導通路401から連通口77をぬけてホーン73の下流域に流れ込むことができるようになっている。
ここで遊技球による付勢力が開閉弁78のスプリング79の弾性力を上回る強さは、一つ以上の遊技球の重みが作用することで開動作を行う強さとなっている。このように連通口77に開閉弁78を設けるのは、ホーン73を伝わり増幅される低音域の音声をできるだけホーン外に拡散させずに音抜けよくするためである。
以上に説明した本実施例の遊技機によれば、小型で全音域の演出音を出力するための高能率で超強力なフルレンジのスピーカを用い、また、スピーカ本体71の後ろ側にホーン73を設けることで、低音域用のウーハースピーカを用いることなく、コーン型のスピーカの追従を許さない鮮烈で高速な低音を再現することができる。またホーン73のマウス部73bを上皿貯留部54aの流入口54lへとつなぎ、また、払出装置358から伸びた導通路401を合流させることで、音声と遊技球とを流入口54lから放射・放出させ、遊技機301内部のスペースを有効活用することができる。
(実施例2)
図26に本実施例のホーン型スピーカユニットを設けた遊技機の背面の概念図を示した。なお実施例1と同様の構成については同じ符号を付すことで重複した説明は省略する。
本実施例の遊技機301はホーン型スピーカユニットのホーン73の長さをより長くするためにホーン73の配置を変更したものである。すなわち、遊技機では裏パックユニット203の下方位置、すなわち上皿貯留部54aや下皿貯留部53aの裏側位置には、比較的空き空間があるため、この部分を有効活用してホーン73の長さがより長くなるように、その断面積が漸増しながら屈曲し、かつ、下り傾斜を維持するようにして配置されている。そしてホーン73は、上皿貯留部54aからあふれた遊技球を下皿貯留部53aに流下させるためのバイパス路80と連通し、そのマウス部73bが流入口53lへとつなげられている。
なおマウス部73bの断面積(開口部の流路面積)は下皿貯留部53aの流入口53lよりも大きいため、実施例1と同様に、流入口53lからはみ出したマウス部73bの前面側部分の壁面はメッシュ状に形成されている。そのため下皿貯留部53aの流入口53l部分から、低音域の音声(および遊技球と)が放射(・放出)される際にも、その音声が壁面によって遮られることはない。またホーン73によって増幅された低音域の音声を流入口54lやその周囲から放射させることで、例えば、下皿貯留部53aに貯まった遊技球を遊技者が手でつかんで上皿貯留部54aに補充する動作などの際に、流入口54lの正面に来た遊技者の手に音声の振動を効果的に体感させることができるため、遊技演出の臨場感をより一層高めてやることができる。
本実施例の遊技機301には、実施例1で説明した遊技機と同様に、ホーン73とバイパス路80とを連通させる連通口77に、所定強さのスプリングを用いて通常時は閉状態を維持し、遊技球の通過時にのみホーンとバイパス路80とを連通させる開閉弁78が取り付けられている。ここでこのスプリングを付勢して開閉弁を開状態とするための付勢力の強さとは、二つ以上の遊技球の重みが作用することで開動作を行う強さとなっている。すなわち一つの遊技球の重みだけでは開閉弁78は開動作を行わないため、多くの場合、バイパス路80の連通口77部分には一つの遊技球が保持されることになる(図27参照)。なおもちろんこのスプリングの弾性力を、二つ以上の遊技球を保持する強さとしてやることも可能である。
このように連通口77に開閉弁78を設け、また、開閉弁78が閉状態のときにバイパス路80内に一つの遊技球を保持するようにしたのは、ホーンを伝わり増幅される低音域の音声をできるだけ音抜けよくするとともに、開閉弁78が閉状態の時に導通路に遊技球を保持してふさぐことにより、仮に開閉弁が完全に閉じた閉状態となっておらずわずかに隙間ができた状態であっても、ホーン73を伝わる音声がホーン73の外部に漏れ出すことをできるだけ抑えるようにするためである。
以上に説明したように本実施例の遊技機は、上皿貯留部54aや下皿貯留部53aの裏側位置の空き空間を利用し、また、ホーン73にバイパス路80を連通するように接続した上でそのマウス部73bを下皿貯留部53aの流入口53lにつなげることにより、実施例1の効果に加え、より低音域の音声を増幅してやることができる。
(付記)
最後に確認事項として上述した実施の形態から抽出される特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。
[遊技機1]
電気信号を音響変換するドライバと、該ドライバから出力された音響を増幅して外部に放射するホーンを有するホーン型スピーカを内蔵した遊技機であって、
前記ホーンは前記ドライバの背面側に接続された一端のスロート部から他端のマウス部に向かって断面積を漸増し、
入賞により払出し部より払い出された遊技球を上皿貯留部の流入口または下皿貯留部の流入口へ導くための導通路を前記ホーンと連通させ、かつ、該流入口をホーンマウスとすることで、該流出口からは遊技球が貯留部に放出されるとともに、前記ホーンにより増幅された音響が外部に放射される、ことを特徴とする遊技機。
遊技機1によれば、ホーンによって低音域の音声を増幅することで、別途大きなコーン型のウーハースピーカを用いることなしに、迫力ある低音域の演出音を十分に再現することができ、遊技の興趣をより高めることができる。また、流入口から音声と遊技球とを放射・放出させることで遊技機内部のスペースを有効活用することができる。
[遊技機2]
上記遊技機1において、前記ホーンと前記導通路とを連通させる連通口には、遊技球の通過時にのみ前記ホーンと前記導通路とを連通させる開閉弁が取り付けられている、ことを特徴とする遊技機。
遊技機2によれば、ホーンを伝わり増幅される低音域の音声をできるだけホーン外に拡散させずに音抜けよくすることができる。
[遊技機3]
上記遊技機2において、前記開閉弁は遊技球の重みが作用することで開動作を行うものである、ことを特徴とする遊技機。
遊技機3によれば、遊技球の通過時以外の時の開閉弁は閉状態を確実に維持させることができる。
[遊技機4]
上記遊技機3において、前記開閉弁は二以上の遊技球の重みが作用することで開動作を行い、閉状態のときには前記導通路内に一以上の遊技球を保持する、ことを特徴とする遊技機。
遊技機4によれば、上記の効果に加え、開閉弁が閉状態の時に導通路に保持した遊技球でふさぐことにより、仮に開閉弁が完全に閉じた閉状態となっておらずわずかに隙間ができた状態であっても、ホーンを伝わる音声がホーンの外部に漏れ出すことをできるだけ抑えることができる。
以上のようにこれらの遊技機1〜4では、比較的大きなコーン型スピーカユニットを用いた低音用のウーファーを用いることなく、比較的小型のフルレンジスピーカユニットによっても、迫力ある低音域の演出音を十分に再現することを可能として、遊技の興趣をより高めることできる。
本発明は上記形態とは異なるタイプの遊技機、具体的には遊技媒体として遊技球を用いる弾球式の遊技機、いわゆるパチンコ機全般に本発明を適応してやることができる。例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、パロット、アレンジボール機、雀球等の遊技機として本発明を実施するようにしても良い。
1…パチンコ機,2…外枠,3…前面枠,4…ガラス扉枠,4a…ガラス面,5…遊技盤,5a…裏パック,5d…払出ユニット,5c…払出発射制御基板ボックス,5b…メイン基板ボックス,6…普通入賞チャッカー,7…可変入賞装置,8…作動チャッカー,9…風車,10…スルーチャッカー,11…樹脂ベース,12…内レール,13…外レール,20…カードユニット,21…カード投入口,22…プリペイドカード,25…アウト口,31…発射装置,41…窓部,42…ガラス,43,44…補強部材,45…払出口,46…貸球操作部,46a…貸出ボタンランプ,46b…貸出ボタン,46c…返却ボタン,46d…度数表示LED,49…供給穴,51…下皿ユニット,52…遊技球発射ハンドル,53…下皿,53a…下皿貯留部,54…上皿,54a…貯留部,54b…底面部,54c…前壁部,54d…後壁部,54e…整流部,54f…直線部,54g…球抜きレバー,54h…空間部,54i…開閉弁,54j…球抜き穴,54k…傾斜壁,54l…流入口,54m…金属板,54o…曲線部,54p…直線部,54q…壁状部材,54r…供給口,54u…凹状輪郭部,55…キーシリンダ(解除キー),56…灰皿,57…図柄変動表示装置,57’…表示部,59…スピーカ,59a…スピーカ本体,59b…ケース,59c…LED,59d…電球,62…電飾部材,71…スピーカ本体(ドライバ),73…ホーン,73a…スロート部,73b…マウス部,75…空気室,77…連通口,78…開閉弁,79…スプリング,80…バイパス路,82…凹部,83…仕切り,84…囲い壁,91…回動軸,92…軸受部,93…突回動軸,101…パロット機,112…内枠,120…本体枠,141…窓部,145…払出し口,149…供給穴,154…上皿,154a…貯留部,154b…底面部,154c…前壁部,154d…後壁部,154h…空間部,154l…流入口,154r…供給口,157…情報表示部,159…スピーカ,160…フロントパネル,160a…開口部,163…表示窓,162…装飾ランプ,164…操作部,165…ベットスイッチ,166…キャンセルスイッチ,167…スタートレバー,168…ストップスイッチ,170…下皿,201…第1制御基板ユニット,202…第2制御基板ユニット,203…裏パックユニット,301…遊技機,351…裏パック,352…払出機構部,353…ベース部,354…保護カバー部,354a…通気孔,355…タンク,356…タンクレール,357…ケースレール,358…払出装置(払出機構),358a…払出モータ,401…導通路

Claims (4)

  1. 電気信号を音響変換するドライバと、該ドライバから出力された音響を増幅して外部に放射するホーンを有するホーン型スピーカを内蔵した遊技機であって、
    前記ホーンは前記ドライバの背面側に接続された一端のスロート部から他端のマウス部に向かって断面積を漸増し、
    入賞により払出し部より払い出された遊技球を上皿貯留部の流入口または下皿貯留部の流入口へ導くための導通路を前記ホーンと連通させ、かつ、該流入口をホーンマウスとすることで、該流出口からは遊技球が貯留部に放出されるとともに、前記ホーンにより増幅された音響が外部に放射される、ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記ホーンと前記導通路とを連通させる連通口には、遊技球の通過時にのみ前記ホーンと前記導通路とを連通させる開閉弁が取り付けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記開閉弁は遊技球の重みが作用することで開動作を行うものである、ことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記開閉弁は二以上の遊技球の重みが作用することで開動作を行い、閉状態のときには前記導通路内に一以上の遊技球を保持する、ことを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
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