JP2016077103A - 断線判定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】断線の誤判定を抑制しつつ、断線判定可能なモータの駆動領域の縮小を抑制することを主たる目的としている。【解決手段】交流モータ(10)に交流電力を供給する相配線(50)、又は相配線から交流電力が供給される交流モータの内部配線(52)の断線を判定する断線判定装置(42V,42W,40)であって、相配線又は内部配線に流れる電流を検出する電流検出手段(42V,42W)と、交流モータへの非通電時に電流検出手段により検出された電流を記憶値として記憶する記憶手段(40)と、交流モータへの通電時に電流検出手段により検出された電流と、記憶手段により記憶された記憶値との比較に基づいて、相配線又は内部配線の断線を判定する判定手段(40)と、を備えることを特徴とする断線判定装置。【選択図】 図1

Description

本発明は、モータに電力を供給する配線又はモータ内部の配線の断線を判定する判定装置に関する。
エンジンとモータを併用することにより、航続距離と走行性能とを両立させたハイブリッド車両では、高速回転が可能な三相モータが採用されている。こうした三相モータにおいて内部の巻線やモータと駆動制御装置とを接続する配線に断線が生じている場合にはモータが動作せず、速やかにエンジンのみの駆動に切り替える必要がある。
このような断線を検出する技術は、既に多く存在している。例えば、三相インバータから三相モータへ流れる三相電流それぞれのピークが異なった値となった場合に、三相インバータと三相モータを繋ぐ三相線が断線したと判定する(特許文献1参照)。
特開2001−69607
しかし、特許文献1に記載の技術では、電気ノイズやメカノイズなどのノイズや製品公差により三相電流のピークが変動した場合に、異常であってもピークが異なった値を示しているとして、断線していないと誤判定をくだすおそれがある。一方、このような誤判定を抑制しようとすれば、ピークの相違に対する許容幅を大きくせざるを得ず、断線判定可能なモータの駆動領域が縮小することとなる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、断線の誤判定を抑制しつつ、断線判定可能なモータの駆動領域の縮小を抑制することを主たる目的としている。
本発明は、交流モータに交流電力を供給する相配線、又は前記相配線から前記交流電力が供給される前記交流モータの内部配線の断線を判定する断線判定装置であって、前記相配線又は前記内部配線に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記交流モータへの非通電時に前記電流検出手段により検出された前記電流を記憶値として記憶する記憶手段と、前記交流モータへの通電時に前記電流検出手段により検出された前記電流と、前記記憶手段により記憶された前記記憶値との比較に基づいて、前記相配線又は前記内部配線の断線を判定する判定手段と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、交流モータに交流電力を供給する相配線、又は相配線から交流電力が供給されるモータの内部配線の断線を判定する断線判定装置は、電流検出手段を備えており、相配線又は内部配線に流れる電流を検出することができる。
この断線判定装置は、モータへの非通電時に検出された電流を記憶手段により記憶値として記憶し、通電時に検出された電流と記憶値との比較に基づいて、判定手段により相配線又は内部配線の断線を判定する。このため、ノイズや製品公差の影響を記憶値として考慮することができ、断線の誤判定を抑制することが出来る。さらに、記憶値を用いることで断線の判定値を過剰に大きくする必要がなく、断線判定可能なモータの駆動領域が縮小することを抑制する事が可能となる。
本実施形態にかかるモータ制御システムの全体構成図である。 本実施形態にかかる制御装置により実行される断線判定フローチャートである。 本実施形態にかかる始動要求信号、モータ電流、故障診断結果などを示したタイミングチャートである。
以下、車載主機として多相モータを備える車両(例えば、電気自動車やハイブリッド車)に適用した本実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、モータ制御システムは、モータジェネレータ10、電力変換装置としてのインバータ20、及びインバータ20を介してモータジェネレータ10を制御する制御装置40を備えている。
本実施形態において、モータジェネレータ10(交流モータに該当)は、車載主機であり、図示しない駆動輪に連結されている。またモータジェネレータ10は、三相モータである。このモータジェネレータ10は、一端がU相に接続されている内部配線52A(52)、一端がV相に接続されている内部配線52B(52)、一端がW相に接続されている内部配線52C(52)を有している。内部配線52Aの他端、内部配線52Bの他端、及び内部配線52Cの他端は互いに中性点で接続されている。これらの内部配線52A〜52Cは、それぞれステータコイルを有している。モータジェネレータ10は、例えば永久磁石(マグネット)を有する図示しないロータを備えている。また図示しないロータには、例えば三相モータ12の出力軸が接続されており、ロータの回転により出力トルクが得られるものとなっている。
モータジェネレータ10は、インバータ20を介して、直流電源としてのバッテリ21に接続されている。バッテリ21の出力電圧は、例えば百V以上である。このバッテリ21より流れる直流電力は、インバータ20により交流電力に逆変換され、モータジェネレータ10に供給される。なお、インバータ20内には、インバータ20の入力電圧を平滑化する平滑コンデンサ22が設けられている。
インバータ20は、スイッチング素子23〜28を備えている。スイッチング素子23,24の接続点には、モータジェネレータ10のU相に接続された配線50A(50)が接続されている。スイッチング素子25,26の接続点には、モータジェネレータ10のV相に接続された配線50B(50)が接続されている。スイッチング素子27,28の接続点には、モータジェネレータ10のW相に接続された配線50C(50)が接続されている。なお、本実施形態では、各スイッチング素子23〜28として、IGBTを用いている。そして、各スイッチング素子23〜28には、各フリーホイールダイオード29〜34が逆並列に接続されている。
モータ制御システムは、さらに、相電流検出手段、電圧検出手段、及び回転角検出手段を備えている。詳しくは、相電流検出手段は、モータジェネレータ10のV相に流れる電流を検出するV相電流センサ42Vと、W相に流れる電流を検出するW相電流センサ42Wとを含む。これらV相電流センサ42VとW相電流センサ42Wはそれぞれ、配線50B,50Cに二つずつ設けられており、2相2chの構成を成している。2つのV相電流センサ42V(2つのW相電流センサ42W)が正常である場合、制御装置40はいずれか一方のV相電流センサ42V(W相電流センサ42W)の検出値を代表値として採用する。電圧検出手段は、インバータ20の入力電圧(バッテリ21から出力される直流電圧)を検出する電圧センサ44を含む。回転角検出手段は、モータジェネレータ10の回転角(電気角θe)を検出する回転角センサ46(例えばレゾルバ)を含む。
制御装置(記憶手段かつ判定手段に該当)40は、マイコンを主体として構成され、インバータ20を構成するスイッチング素子23〜28のオンオフ操作を実行する。具体的には、上記各種センサの検出値に基づき、各スイッチング素子23〜28に対応する操作信号を生成し、生成された各操作信号を各スイッチング素子23〜28に出力する。
次に、断線判定について、その一連の流れを図2のフローチャートを用いて説明する。
以下は、制御装置40により実行される断線判定である。
まず、シフトレバー35の位置情報検出センサ36により検出された情報が、NレンジまたはPレンジにあるとき、モータシステムの起動(IG−ON)が行われ、インバータ20への通電が開始される。そして、インバータ20からモータジェネレータ10に交流電力が供給される直前に、V相電流センサ42VとW相電流センサ42Wにモータジェネレータ10に流れる電流Iを所定時間σ経過するまで検出させ続ける。そして、その時間内に検出された電流Iの最大値から最小値までの範囲を記憶値として記憶する(ステップS100)。なお、所定時間σは、ノイズ等による電流Iの最大ピークと最小ピークを検出できる程度に十分な時間として設定される。
正常に記憶値を記憶した後、断線検出実行条件が成立しているかを判定する(ステップS110)。この断線検出実行条件が成立するためには、V相電流センサ42VとW相電流センサ42Wそれぞれの動作が正常であり、電流指令振幅が(|記憶値|の最大値+所定値B)よりも大きくなる必要がある。この実行条件が満たされることで、制御装置40はモータジェネレータ10に電流が流れている間、断線判定を連続して実行する。所定値Bは、モータジェネレータ10に流れる電流Iが、後述の断線判定を行う判定範囲ηを超えることが出来る値として設定されている。
なお、電流センサ42V,42Wが正常であるかどうかは、各スイッチング素子23〜28をオフにし、モータジェネレータ10への電力供給を遮断したときに、電流センサ42V,42Wの各出力が所定範囲θ内に収まれば正常、収まらなければ異常であると判定する。所定範囲θは、モータジェネレータ10に電流が流れていないときに検出される電流Iを考慮した範囲となっている。また、電流センサ42V,42Wにより検出された電流Iが上限値または下限値に常に保たれている場合も、電流センサは異常をきたしていると判定する。もしくは、2つのW相電流センサ42(2つのV相電流センサ42V)で、検出された電流の値が大きく異なったり、検出された電流の傾きが大きく相違したりなど、センサ特性の差が大きい場合もまた、異常と判定する。
電流センサ42V,42Wが異常をきたしていると判定された場合、モータジェネレータ10に流れる電流Iを正常に検出できないので、断線判定を行うことが出来ない。また、電流指令振幅が(|記憶値|の最大値+所定値B)よりも小さい場合には、モータジェネレータ10に供給される電流Iが判定範囲ηを超えることができない。この場合も、モータジェネレータ10に供給される電流Iが判定範囲η内に収まってしまうので、断線判定を正常に実施することができなくなってしまう。
そこで、このように二つある断線検出実行条件の内、少なくとも一方の条件が満たされていない場合には、断線検出実行条件は不成立として、そのまま断線判定を実行せずに終了する(ステップS110:NO)。二つある断線検出実行条件を共に満たしていた場合には、次の工程に移る(ステップS110:YES)。
電流センサ42V,42Wにより、インバータ20からモータジェネレータ10に流れる電流Iを検出する(ステップ120)。上述したように、内部配線52A〜52Cの一端は互いに中性点で接続されている。このため、配線50A〜50Cそして内部配線52A〜52C、これらのどこが断線しても、電流センサ42Vまたは電流センサ42Wにより電流が流れていないことを検出することが可能である。
この検出された電流Iが図3に記載の判定範囲ηに収まっているかを判定する(ステップ130)。このとき、断線を判定する判定範囲ηは(記憶値の最小値―正の所定値A)から(記憶値の最大値+正の所定値A)までと規定する。所定値Aは、モータジェネレータ10非通電時の電流Iがノイズの影響で大きくなっても、その断線判定を行う判定範囲ηを超えることができない大きさとして設定されている。
断線したときの電流Iは、各スイッチング素子23〜28をオフとして、モータに電流が流れていないときの電流Iと似た波形となると想定される。よって、もし、検出された電流Iが判定範囲η内に収まっていないならば(ステップS130:NO)、インバータ20とモータジェネレータ10を繋ぐ三相の配線50又はモータジェネレータ10の内部配線52は断線していないと判定し、断線判定を終了する(ステップS150)。一方で、検出された電流Iが異常確定時間βを超えて判定範囲η内に収まっているならば(ステップS130:YES)、インバータ20とモータジェネレータ10を繋ぐ三相の配線50又はモータジェネレータ10の内部配線52は断線していると判定し、断線判定を終了する(ステップS140)。このとき、異常確定時間βは、断線していないモータジェネレータ10への通電時に流れる交流の電流Iが判定範囲ηの値を含んで変化した際、断線したと誤判定しない程度に余裕を持たせて設定されている。
次に、図3を参照して本モータ制御システムの動作を説明する。
なお、図3において、「IG―ON」はモータ制御システムの起動状態をハイ/ローで表すものである。「モータ通電」はモータジェネレータ10に電流が流れているかどうかを表しており、「電流値学習」は制御装置40によりモータジェネレータ10に流れる電流Iの記憶実行をハイ/ローで表している。「モータ系状態」は、モータジェネレータ10の内部配線52又は、インバータ20とモータジェネレータ10を繋ぐ三相の配線50(相配線に該当)がどこのタイミングで断線したかを表している。「モータ電流」はインバータ20からモータジェネレータ10に流れる電流Iの値を示しており、「電流指令振幅」はモータジェネレータ10に流す電流Iの振幅の指令値を表している。「実行条件」とは断線判定を行う実行条件の事で、実行条件を満たしているか否かを表している。「断線判定時間」は、断線したと判定された時間の長さを表しており、「故障診断結果」はモータジェネレータ10の内部配線52又は、インバータ20とモータジェネレータ10を繋ぐ三相の配線50が断線したとどこのタイミングで判定したかを表している。
始動要求信号IG―ONがローからハイへ切り替わると(時間t1参照)、モータ制御システムにおいてインバータ20への通電を開始する。そして、インバータ20からモータジェネレータ10へ交流電力を供給する直前に、制御装置40により各スイッチング素子23〜28をオフに制御する。このとき、インバータ20からモータジェネレータ10に電流が流れていないにも関わらず、電流Iはわずかながら検出されることになる。これは、電気ノイズやメカノイズなどのノイズによるものである。制御装置40は、ノイズにより発生した電流Iの変動について、電流Iを所定時間σ検出させ続け、検出された電流Iの最大値から最小値までの範囲を記憶値として記憶する(時間t2〜3参照)。
そして、制御装置40は、インバータ20からモータジェネレータ10に通電を開始させる(時間t4参照)。そして、電流センサ42V,42Wが正常かどうかの判定を行い、正常でありかつ、電流指令振幅が(|記憶値|の最大値+所定値B)よりも大きくなると、断線判定条件が成立する(時間t5参照)。以降、制御装置40は断線判定を連続して実行する。
断線判定実行中、モータジェネレータ10に流れる電流Iが判定範囲ηに収まっていると、「断線判定時間」は上昇する。ただし、この「断線判定時間」が異常確定時間β以内であれば、断線していないと判定する(時間t5〜t6参照)。なお、断線したときの電流Iは、各スイッチング素子23〜28をオフとして、モータに電流が流れていないときの電流Iと似た波形となると想定される。このため、断線したときの電流Iは、判定範囲ηに収まり続けることになる。一方、「断線判定時間」が異常確定時間βよりも大きくなった場合に、制御装置40は断線と判定する(時間t7参照)。
上記構成により、本実施形態に係る断線判定装置は、以下の効果を奏する。
・モータジェネレータ10への非通電時に検出された電流Iを制御装置40により記憶値として記憶する。通電時に検出された電流Iと記憶値との比較に基づいて、制御装置40によりインバータ20とモータジェネレータ10を繋ぐ三相の配線50又はモータジェネレータ10の内部配線52の断線を判定する。このため、ノイズや製品公差の影響を記憶値として考慮することができ、断線の誤判定を抑制することが出来る。さらに、記憶値を用いることで断線の判定値を過剰に大きくする必要がなく、断線判定可能なモータジェネレータ10の駆動領域が縮小することを抑制する事が可能となる。
・シフトレバー35の位置情報がNレンジまたはPレンジの時に、記憶手段により交流モータに流れる通電時の電流の記憶を実施する。より具体的には、インバータ20に電力供給が開始され、インバータ20からモータジェネレータ10へ交流電力が供給される前に、制御装置40によりモータジェネレータ10に流れる電流Iの記憶を実施する。この場合において、インバータ20のスイッチング素子23〜28はオフに制御されているため、モータジェネレータ10を含む回路に電流Iが流れない状態で、制御装置40はモータジェネレータ10に流れる非通電時の電流Iを記憶することが可能となる。
・走行直前にモータジェネレータ10に流れる電流Iのノイズ成分を記憶するため、ノイズ成分の見積もりを予めする必要がない。よって、出荷検査時に行う動作確認は少なくて済む。
・走行前にその都度モータジェネレータ10に流れるノイズを記憶することで、記憶値を出来る限り小さくすることが出来る。このため、断線判定を行う判定範囲ηもまた狭まるので、断線判定の実行頻度を多くすることが可能となり、安全性を向上させることが出来る。
・制御装置40は、モータジェネレータ10への非通電時に電流センサ42V,42Wにより検出された電流Iの最大値から最小値までの範囲を記憶値として記憶する。これにより、非通電時のモータジェネレータ10に流れる電流Iの最大値から最小値が記憶される範囲となる。このため、記憶値として記憶する範囲は、最も大きいノイズを反映する範囲となっており、断線の誤判定を極力減らすことが出来る。
・本実施形態によれば、モータジェネレータ10に通電する電流Iの指令値の振幅が(記憶値の絶対値の最大値+所定値B)よりも大きいことを条件として、制御装置40により三相の配線50又はモータジェネレータ10の内部配線52の断線検出を実施する。このため、判定範囲ηを超える電流Iがモータジェネレータ10に流れるときに、断線判定を行うことが出来る。
・モータジェネレータ10への通電時に電流センサ42V,42Wにより検出された電流Iが(記憶値の最大値+所定値A)から(記憶値の最小値―所定値A)までの範囲に収まった場合に、制御装置40によりインバータ20とモータジェネレータ10を繋ぐ三相の配線50又はモータジェネレータ10の内部配線52の断線と判定する。これにより、判定範囲ηを記憶値よりも広くとることができるため、断線を誤判定してしまう可能性を減らすことが可能となる。
・モータジェネレータ10への通電時に電流センサ42V,42Wにより検出された電流Iが(記憶値の最大値+所定値A)から(前記記憶値の最小値―所定値A)までの範囲を超えた場合に、制御装置40によりインバータ20とモータジェネレータ10を繋ぐ三相の配線50又はモータジェネレータ10の内部配線52が断線していないと判定する。よって、判定範囲ηを記憶値よりも大きくすることができる。このため、例えば、モータジェネレータ10への通電時に電流センサ42V,42Wにより検出された電流Iがノイズなどの影響により記憶値よりも大きくなっても、断線していないと誤判定する可能性を減らすことが可能となる。
なお、上記実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。
・電流Iの記憶を、モータジェネレータ10に電流を流す直前に行うこととしていた。このことについて、制御装置40は、所定条件を満たしていれば、モータジェネレータ10が回転中、すなわち車両の走行中にスイッチング素子23〜28をオフに制御して、電流Iの最大値から最小値を記憶するとしてもよい。このとき、モータジェネレータ10に発生する逆起電圧がインバータ20に備わるコンデンサ22に印加される電圧よりも大きい場合には、フリーホイールダイオード29〜34を通じてモータジェネレータ10を含む回路に電流が流れることがある。この場合、モータジェネレータ10に流れる電流Iを記憶値として適切に記憶することができない。よって、所定条件とは、コンデンサ22に印加される電圧より、モータジェネレータ10に発生する逆起電圧が低いときのことであり、そのときに制御装置40は電流Iの最大値から最小値を記憶する。したがって、車両停止時に限らず、車両走行中にも制御装置40はモータ電流Iの最大値と最小値の記憶をすることが可能となる。ちなみに、上記実施形態のシステム起動直後もまた、この所定条件を満たしている。
・本実施形態にかかる断線判定において、モータジェネレータ10に流れる電流Iの検出を電流センサ42V,42Wにさせていた。このことについて、電流センサ42V,42Wのうちどちらか一方のみにモータジェネレータ10に流れる電流Iの検出をさせてもよい。この場合でも、モータジェネレータ10の内部配線52やモータジェネレータ10とインバータ20を繋ぐ配線50のいずれかが断線したことを、判定することが可能である。
・制御装置40がモータジェネレータ10に流れる電流Iを記憶するとしていた。このことについて、制御装置40がモータジェネレータ10に流れる電流Iを記憶しなくとも、別のユニットや記憶装置が記憶してもよい。例えば、例えば内燃機関の駆動制御をするEng−ECUや、Eng−ECUと制御装置40に要求駆動力を分配するHV−ECU、別体の記憶装置等に電流Iを記憶させてもよい。この場合でも、断線判定は通常通り実施することが可能となる。ただし、この場合、制御装置40より電流センサ42V,42Wにより検出された検出値を送信する必要がある。
・本実施形態では、制御装置40によるモータジェネレータ10に流れる非通電時の電流Iの最大値から最小値までの範囲を記憶値として記憶するとしていた。このことについて、記憶する記憶値は検出された正側のピーク平均から負側のピーク平均までとしてもよい。この場合、非通電時のモータジェネレータ10に流れる電流Iの複数のピークを平均化して記憶するので、ピーク頻度の少ない正のピークの最大値や負のピークの最小値を省き、ピーク頻度の多い範囲を記憶値として記憶することができる。このため、記憶値として記憶する範囲を必要最低限に抑えることが可能となる。
・本実施形態では、配線50B,50Cにそれぞれ設けられたV相電流センサ42VとW相電流センサ42Wとにより、モータジェネレータ10に流れる電流Iを検出していた。このことについて、モータジェネレータ10の内部配線52に電流センサを設けて、モータジェネレータ10に流れる電流Iを検出してもよい。この場合でも、断線判定は通常通り実施することが可能となる。
・断線判定の実行条件の一つとして、モータジェネレータ10に通電する電流指令振幅が(|記憶値|の最大値+所定値B)よりも大きいこととしていた。このことについて、電流指令振幅が(|記憶値|の最大値×係数ω)よりも大きいこととしてもよい。この場合、係数ωは、1以上であり、モータジェネレータ10に流れる電流Iが断線を判定する判定範囲ηを超えられるように設定される。このため、判定範囲ηを超える電流Iがモータジェネレータ10に流れるときに、断線判定を行うことが出来る。
・本実施形態では、断線を判定する判定範囲ηは、(記憶値の最小値―正の所定値A)から(記憶値の最大値+正の所定値A)までとしていた。このことについて、判定範囲ηは、{―(記憶値の最小値×係数γ)}から(記憶値の最大値×係数γ)までとしてもよい。この場合、係数γは、1以上であり、非通電時のモータジェネレータ10に流れる電流Iがノイズにより大きくなっても、判定範囲ηを超えることが出来ないように設定される。これにより、断線を判定する範囲を記憶値よりも広くとることができるため、ノイズなどの影響から電流のピークが大きくなっても、断線を誤判定してしまう可能性を減らすことが可能となる。
一方で、モータジェネレータ10への通電時に電流センサ42V,42Wにより検出された電流Iが(記憶値×1以上の係数γ)の範囲を超えた場合に、モータジェネレータ10の内部配線52又は交流電力を供給する配線50が断線していないと判定する。よって、断線を判定する判定範囲ηを記憶値よりも大きくすることができる。このため、例えば、モータジェネレータ10への通電時に電流センサ42V,42Wにより検出された電流がノイズなどの影響により記憶値よりも大きくなっても、断線していないと誤判定する可能性を減らすことが可能となる。
・本実施形態では、断線を判定する判定範囲ηは、(記憶値の最小値―正の所定値A)から(記憶値の最大値+正の所定値A)までとしていた。このことについて、記憶値の最大置、又は記憶値の最小値、どちらか一方とモータジェネレータ10に流れる電流Iを比較してもよい。この場合、比較対象である記憶値の最大値よりも電流Iが小さく、又は記憶値の最小値よりも電流Iが大きくなれば、モータジェネレータ10の内部配線52又はインバータ20とモータジェネレータ10を繋ぐ配線50が断線していると判定する。この断線判定によれば、モータジェネレータ10に非通電時に流れる電流Iの記憶は、最大値又は最小値の一方のみでよく、断線判定もまたそれに合わせて、簡略化することが可能となり、制御装置40にかかる負荷を軽減できる。
・本実施形態では、モータジェネレータ10に非通電時に流れる電流Iの記憶と、断線判定は制御装置40が行っているが、必ずしも制御装置40が行う必要はない。例えば、内燃機関の駆動制御を行なうEng−ECUに代行させてもよいし、新規にマイコンを設けてそれに行わせてもよい。また、1つの装置に記憶と断線判定を両方行わせる必要はない。例えば、制御装置40が記憶を実施し、モータジェネレータ10の駆動制御を行なうECUが断線判定を行うようにしてもよい。この場合でも、本実施形態における断線判定を正常に実施できる。ただし、この場合、制御装置40より電流センサ42V,42Wにより検出された検出値を送信する必要がある。
・本実施形態では、V相電流センサ42VとW相電流センサ42Wはそれぞれ、配線50B,50Cに二つずつ設けられており、2相2chの構成を成していた。このことについて、電流センサを各配線50A,50B,50Cにそれぞれ1つ設け、1相1chの構成を成してもよい。この場合、それぞれの電流センサにモータジェネレータ10に流れる電流Iを検出させてもよいし、3つの電流センサのうち少なくとも一つを使用して、それに電流Iを検出させてもよい。この場合でも、本実施形態にかかる断線判定は正常に実施することが可能である。
・本実施形態では、モータジェネレータ10として三相モータを採用していた。しかし、三相モータに限らず、四相モータ等でもよい。この場合でも、本実施形態にかかる断線判定は正常に実施することが可能である。
10…モータジェネレータ、40…制御装置、42V,42W…電流センサ、50…配線、52…内部配線。

Claims (12)

  1. 交流モータ(10)に交流電力を供給する相配線(50)、又は前記相配線から前記交流電力が供給される前記交流モータの内部配線(52)の断線を判定する断線判定装置(42V,42W,40)であって、
    前記相配線又は前記内部配線に流れる電流を検出する電流検出手段(42V,42W)と、
    前記交流モータへの非通電時に前記電流検出手段により検出された前記電流を記憶値として記憶する記憶手段(40)と、
    前記交流モータへの通電時に前記電流検出手段により検出された前記電流と、前記記憶手段により記憶された前記記憶値との比較に基づいて、前記相配線又は前記内部配線の断線を判定する判定手段(40)と、
    を備えることを特徴とする断線判定装置。
  2. 前記交流モータには、出力電圧を平滑化するコンデンサ(22)と複数のスイッチング素子(23〜28)とを備えたインバータ(20)から前記交流電力が供給され、
    前記スイッチング素子には、前記スイッチング素子に電流が流れる向きと逆向きにのみ電流を流すダイオードがそれぞれ並列に設けられており、
    前記記憶手段は、前記交流モータへの非通電時に前記電流検出手段により検出された前記電流の記憶を、前記コンデンサに印加される電圧より、前記交流モータに発生する逆起電圧が低い時に実施することを特徴とする請求項1に記載の断線判定装置。
  3. 前記記憶手段は、前記交流モータへの非通電時に前記電流検出手段により検出された前記電流の記憶を、出力電圧を平滑化するコンデンサ(22)と複数のスイッチング素子(23〜28)とを備えたインバータ(20)への電力供給が開始され、且つ前記インバータから前記交流モータへ前記交流電力が供給される前に実施することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の断線判定装置。
  4. 前記記憶手段は、前記交流モータへの非通電時に前記電流検出手段により検出された前記電流の記憶を、シフトレバー(35)の位置情報がNレンジまたはPレンジの時に実施することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の断線判定装置。
  5. 前記記憶手段は、前記交流モータへの非通電時に前記電流検出手段により検出された前記電流の最大値から最小値までの範囲を前記記憶値として記憶することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の断線判定装置。
  6. 前記記憶手段は、前記交流モータへの非通電時に前記電流検出手段により検出された前記電流の正のピーク平均から負のピーク平均までの範囲を前記記憶値として記憶することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の断線判定装置。
  7. 前記判定手段は、前記交流モータへの通電時に前記電流検出手段により検出された前記電流が(前記記憶値×1以上の所定係数)の範囲に収まった場合に、前記内部配線又は前記相配線が断線していると判定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の断線判定装置。
  8. 前記判定手段は、前記交流モータへの通電時に前記電流検出手段により検出された前記電流が(前記記憶値×1以上の前記所定係数)の範囲を超えた場合に、前記内部配線又は前記相配線が断線していないと判定することを特徴とする請求項7に記載の断線判定装置。
  9. 前記判定手段は、前記交流モータへの通電時に前記電流検出手段により検出された前記電流が(前記記憶値の最大値+正の所定値)から(前記記憶値の最小値−正の前記所定値)までの範囲に収まった場合に、前記内部配線又は前記相配線が断線していると判定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の断線判定装置。
  10. 前記判定手段は、前記交流モータへの通電時に前記電流検出手段により検出された前記電流が(前記記憶値の最大値+正の前記所定値)から(前記記憶値の最小値−正の前記所定値)までの範囲を超えた場合に、前記内部配線又は前記相配線が断線していないと判定することを特徴とする請求項9に記載の断線判定装置。
  11. 前記判定手段は、前記交流モータに通電する電流の指令値の振幅が(|前記記憶値|の最大値×1以上の前記所定係数)よりも大きいことを条件として前記断線の判定を実施することを特徴とする請求項7又は8に記載の断線判定装置。
  12. 前記判定手段は、前記交流モータに通電する電流の指令値の振幅が(|前記記憶値|の最大値+正の前記所定値)よりも大きいことを条件として前記断線の判定を実施することを特徴とする請求項9又は10に記載の断線判定装置。
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