JP2016074494A - エスカレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】停電の場合であっても緩停止機能を発揮できる制動装置を備えたエスカレータを提供すること。
【解決手段】制動装置を第1および第2の無励磁作動ブレーキと第1および第2の還流回路110,210を含むものとし、停電により給電が遮断された場合、給電中に第1のブレーキコイル102に蓄積された磁気エネルギーを第1の還流回路110と第1のブレーキコイル102とで消費するのに要する時間よりも、給電中に第2のブレーキコイル202に蓄積された磁気エネルギーを第2の還流回路210と第2のブレーキコイル202とで消費するのに要する時間の方が長くなるように、第1および第2の還流回路110,210を構成した。
【選択図】図3

Description

本発明は、エスカレータに関し、特に、エスカレータの制動技術に関する。
無端状に連結されて循環走行する複数の踏段により乗客を搬送するエスカレータにおいて、各種安全装置が作動した場合や非常停止ボタンが押された場合には、動力源である電動機への給電が停止されると共に、無励磁作動ブレーキを有する制動装置により制動されて踏段は停止される。無励磁作動ブレーキは、一般的に、電動機に連結された減速機の入力軸に設けられる。
また、制動装置には、エスカレータの定格荷重に対し、停止した踏段が動かないように保持する機能(以下、「停止保持機能」と言う。)が求められる。
さらに、近年、制動装置には、踏段の走行を単に停止させるだけでなく、急な減速により乗客が転倒すること防止するため、踏段を緩やかに減速させて停止させる機能(以下、この機能を「緩停止機能」と言う。)が求められる場合がある。
停止保持機能を確保しつつ緩停止機能を発揮するため、一般的に、電動機の出力軸にはフライホイールが設けられる。すなわち、停止保持機能を発揮し得るに足りる制動力(ブレーキトルク)を備えた無励磁作動ブレーキを備えると共に、制動の際には、フライホイールによる慣性により減速度を低減して、緩停止を実現するのである。
ところで、近年におけるエスカレータの高ライズ化によって定格荷重が増大し、これに伴い、無励磁作動ブレーキの有するブレーキトルクが増大している。この増大したブレーキトルクによる制動に対し、緩停止機能を確保するためフライホイールが大型化し、ひいては、制動装置全体の大型化を招来している。
また、このような問題は、高ライズのエスカレータだけではなく、地下施設において、エスカレータを避難経路とみなすため、踏段降下防止装置を設ける必要があるエスカレータにおいても生じる。踏段降下防止装置は、非常時における逆走防止を目的とするものである。定格荷重の2倍の保持力(制動力)を有するブレーキを搭載することで踏段降下防止装置が設けられている、とされる(以下、定格荷重の2倍の保持力を発揮する機能を「踏段降下防止機能」と言う。)。
フライホイールの大型化を抑制しつつ、緩停止機能を確保し得る構成が特許文献1に開示されている。特許文献1では、無励磁作動ブレーキを2個設け、エスカレータにかかる負荷が大きいときにエスカレータを停止させる場合は、第1のブレーキの第1のブレーキコイルに対する給電を停止した後、タイマにより、第1のブレーキコイルに対する給電停止から遅らせて、第2のブレーキの第2のブレーキコイルへの給電の停止をすることとしている。
これによれば、高ライズのエスカレータや踏段降下防止機能が要求されるエスカレータの制動装置に要求される保持力(制動力)を2個のブレーキに分散し得る。このため、ブレーキを1個しか有しない制動装置と比較して、ブレーキ1個当りの保持力(制動力)を低減することができる(換言すると、2個のブレーキで、高ライズエスカレータにおける停止保持機能や踏段降下防止機能に要求される保持力(制動力)を確保することができる)。
そして、このような2個のブレーキによって段階的に制動力が発揮されるため、1個のブレーキで一気に制動力が発揮される場合と比較して、緩やかに踏段を停止させることができるものと思われる。また、フライホイールの慣性力は、2個のブレーキの各々の制動力に対応するものでほぼ足りるため、当該フライホイールの大型化が抑制できるものと思われる。
特開平8−91753号公報 実開昭61−157579号公報 特開平5−262488号公報 特開平10−81481号公報 特開2011−140376号公報
しかしながら、特許文献1に開示された構成によれば、例えば、停電が起こった場合には、第1のブレーキコイルと第2のブレーキコイルへの給電が同時に遮断されてしまうこととなる結果、第1のブレーキと第2のブレーキの制動力が同時に発揮されることとなって、踏段が急停止し、緩停止機能が発揮されない虞がある。
本発明は、上記した課題に鑑み、たとえ停電の場合であっても緩停止機能を発揮できる制動装置を備えたエスカレータを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係るエスカレータは、電動機と、前記電動機の動力によって走行駆動される、無端状に連結された複数の踏段と、前記踏段の走行を停止させる制動装置とを有するエスカレータであって、前記制動装置は、第1および第2の少なくとも2台の無励磁作動ブレーキと、前記第1の無励磁作動ブレーキが有する第1のブレーキコイルに対する給電が遮断されると、給電中に前記第1のブレーキコイルに蓄積された磁気エネルギーを消費すると共にその一部を還流する第1の還流回路と、前記第2の無励磁作動ブレーキが有する第2のブレーキコイルに対する給電が遮断されると、給電中に前記第2のブレーキコイルに蓄積された磁気エネルギーを消費すると共にその一部を還流する第2の還流回路とを含み、前記第1の還流回路と前記第1のブレーキコイルとで磁気エネルギーを消費するのに要する時間よりも前記第2の還流回路と前記第2のブレーキコイルとで磁気エネルギーを消費するのに要する時間の方が長くなるように当該第1および第2の還流回路が構成されていることを特徴とする。
また、前記第1および第2の無励磁作動ブレーキの制動力の合計が、前記エスカレータの定格荷重を保持するのに足りる大きさであることを特徴とする。
さらに、前記制動装置は、商用電源から給電されて動作する制動装置であって、第3の無励磁作動ブレーキと、前記商用電源からの電力を蓄電するバックアップ電源とを含み、前記第3の無励磁作動ブレーキの制動力が、前記エスカレータの定格荷重を保持するに足りる大きさであり、前記バックアップ電源は、前記商用電源からの給電が遮断されると、蓄積された電力を、少なくとも、前記第1および第2の無励磁作動ブレーキによって前記踏段の走行が停止されるまでの間、前記第3の無励磁作動ブレーキが有する第3のブレーキコイルに給電することを特徴とする。
また、前記第1および第2の無励磁作動ブレーキの制動力の合計が、前記エスカレータの定格荷重の2倍の荷重を保持するのに足りる大きさであることを特徴とする。
さらに、前記第1の無励磁作動ブレーキの制動力が前記第2の無励磁作動ブレーキの制動力よりも小さいことを特徴とする。
上記の構成からなる本発明に係るエスカレータによれば、停電により、前記第1の無励磁作動ブレーキが有する前記第1のブレーキコイルと前記第2の無励磁作動ブレーキが有する第2のブレーキコイルに対する給電が同時に遮断されたとしても、給電中に前記第2のブレーキコイルに蓄積された磁気エネルギーが消費されるのに要する時間が、給電中に前記第1のブレーキコイルに蓄積された磁気エネルギーが消費されるのに要する時間よりも長くなる関係上、前記第1の無励磁作動ブレーキの制動の効き始めに遅れて、前記第2の無励磁作動ブレーキの制動が効き始めるため、1台の無励磁作動ブレーキで一気に制動を効かす場合と比較して、踏段を緩やかに停止すること、すなわち、緩停止機能を発揮することができる。
実施形態に係るエスカレータの概略構成を示す図である。 (a)は、上記エスカレータにおける駆動装置および制動装置の構成の一例を示す図であり、(b)は、同じく駆動装置および制動装置の他の構成例を示す図である。 実施形態1において、商用電源から、上記制動装置の有する二つの無励磁作動ブレーキのブレーキコイルに至る回路の概略構成を示す図である。 上記二つの無励磁作動ブレーキのブレーキコイルに流れる電流の大きさの推移並びに、踏段の走行速度および減速機の入力軸に加わる減速度の変化を表した図である。 実施形態1の変形例において、商用電源から、上記制動装置の有する二つの無励磁作動ブレーキのブレーキコイルに至る回路の概略構成を示す図である。 実施形態2において、商用電源から、制動装置の有する三つの無励磁作動ブレーキのブレーキコイルに至る回路の概略構成を示す図である。 実施形態2の変形例において、商用電源から、制動装置の有する三つの無励磁作動ブレーキのブレーキコイルに至る回路の概略構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
<実施形態1>
実施形態に係るエスカレータ10は、図1に示すように、上部機械室12を有し、上部機械室12には、駆動装置14が設置されている。
図1、図2(a)に示すように、駆動装置14は正転および逆転運転が可能な電動機16を有する。電動機16の出力軸16Sの一端部側には、フライホイール20(図2(a))が取り付けられている。なお、フライホイール20は、出力軸16Sの前記一端部側とは反対の他端部側に取り付けても構わない。
電動機16の出力軸16Sの他端部は減速機18の入力軸18Nの一端部に不図示の連結部材を介して連結されており、電動機16の回転動力は、その回転速度が減じられて、減速機18の出力軸18Sに出力される。
出力軸18Sには、駆動スプロケット22が軸支されている。駆動装置14は、また、駆動スプロケット22よりも大きなピッチ円の従動スプロケット24を有し、従動スプロケット24と駆動スプロケット22には、ローラチェーン26が張架されている。
従動スプロケット24は、シャフト28に軸支されており、シャフト28には、同軸上に主踏段スプロケット30が固定されている。
一方、図1に示すように、下部機械室32には、シャフト34に軸支された従踏段スプロケット36が設けられている。主踏段スプロケット30と従踏段スプロケット36間には、踏段チェーン38が巻き掛けられている。踏段チェーン38には、無端状に連結された複数の踏段40が取り付けられている(図では、踏段40は4台のみが図示されており、その他の踏段は省略している。)。踏段チェーン38は、主踏段スプロケット30と従踏段スプロケット36の間においては、ガイドレール42によって案内されている。
上記の構成からなるエスカレータ10において、電動機16が起動されると、その回転動力が、減速機18を介して伝達され、駆動スプロケット22が回転駆動される。駆動スプロケット22が回転されると、駆動スプロケット22と従動スプロケット24に張架されているローラチェーン26が周回走行して、駆動スプロケット22からの回転動力が従動スプロケット24に伝達される。
従動スプロケット24が回転されると、従動スプロケット24と同軸上(シャフト28上)に設けられた主踏段スプロケット30が回転される。これにより、主踏段スプロケット30と従踏段スプロケット36に巻掛けられた踏段チェーン38がガイドレール42に案内されて周回走行し、これに伴って、無端状に連結された複数の踏段40が循環走行駆動される。
各種安全装置(不図示)が作動した場合や非常停止ボタン(不図示)が押された場合には、電動機16への商用電源46(図3)からの給電が停止されると共に、踏段の走行に制動がかけられる。この制動をかけるための制動装置44が駆動装置14に取り付けられている。
制動装置44は、図2(a)に示すように、第1の無励磁作動ブレーキ100(以下、単に「第1のブレーキ100」と言う。)と第2の無励磁作動ブレーキ200(以下、単に「第2のブレーキ200」と言う。)を含む。
第1のブレーキ100と第2のブレーキ200は、いずれも、減速機18の入力軸18Nに設けられている。第1および第2のブレーキ100,200は、電動機16から従動スプロケット24に至る動力伝達機構におけるいずれの回転軸に設けても構わないのであるが、入力軸18Nに設けると、踏段40の走行を停止させ、また停止状態を保持するのに必要なトルクが、他の回転軸に設けるよりも小さくて済み、当該ブレーキの小型化が図れるからである。
第1および第2のブレーキ100,200は、公知のディスク型の無励磁作動形電磁ブレーキであって、ブレーキコイルに給電されると、コイルスプリングに抗してフィールドにアーマチュアが吸引され、当該ブレーキが開放された状態となって、入力軸18Nが回転自由となり、逆に、給電がされていない状態では、アーマチュアがコイルスプリングの復元力により、入力軸18Nに固定されたブレーキハブに押圧され、その結果、入力軸18Nの回転が拘束される(ブレーキがかかる)構成を有しているものである。
ここで、第1のブレーキ100のブレーキトルク(制動力)をT1、第2のブレーキ200のブレーキトルク(制動力)をT2とし、エスカレータ10の定格荷重を保持するのに必要なトルクをTBとすると、
TB≦(T1+T2) ... (1)
T1<TB、T2<TB ... (2)
の関係が成立するような無励磁作動ブレーキが、第1および第2のブレーキ100,200として用いられる。すなわち、第1および第2のブレーキ100,200は、これらブレーキのブレーキトルク(制動力)の合計が、エスカレータ10の定格荷重を保持するのに足りる大きさである〔式(1)〕と共に、第1のブレーキ100のブレーキトルクと第2のブレーキ200のブレーキトルクのいずれもが、定格荷重を保持するのに必要なトルク未満の大きさとなる関係〔式(2)〕になっている。
第1のブレーキ100のブレーキコイル(以下、「第1のブレーキコイル102」とする。)と第2のブレーキ200のブレーキコイル(以下、「第2のブレーキコイル202」とする。)への外部の商用電源46からの給電回路の概略構成について図3を参照しながら説明する。
商用電源46からの交流電力は、第1の電源ユニット104によって、整流された直流電力に変換されて、第1のブレーキコイル102に給電される。
第1の電源ユニット104は、前記交流電力を直流の電力に変換する交直変換部106を有する。また、第1の電源ユニット104は、第1のブレーキコイル102と並列に接続されるバリスタ108を有する。
バリスタ108は、第1のブレーキコイル102への給電を断ったときに、給電中に第1のブレーキコイル102に蓄積された磁気エネルギーを消費すると共にその一部を(電流として)第1のブレーキコイル102に還流する還流回路(以下、「第1の還流回路110」とする。)を構成する。ブレーキコイルは、誘導負荷であるため、後述するa接点112が閉じられた通電中に、磁気エネルギーが蓄積されるので電流が継続して流れようとする。a接点112が開かれて、通電が遮断されると、第1のブレーキコイル102には、それまで流れていた電流の減少を阻止しようとして逆起電圧が発生する。この逆起電圧は、a接点112を消耗させる等の原因となるので、前記還流を起こすため、バリスタ108を設け、バリスタ108を含む第1の還流回路110と第1のブレーキコイル102とで磁気エネルギーを消費させることとしている。
a接点112が開かれると、第1の還流回路110と第1のブレーキコイル102には電流が流れ、第1のブレーキコイル102に蓄積された磁気エネルギーは徐々に減少する。そして、残存する磁気エネルギー(即ち電流)が、アーマチュアをフィールドに吸着させるに足りる磁力を発生させることができる大きさ以下になると、アーマチュアはブレーキハブに押圧されて、ブレーキが効き始める。ここで、アーマチュアをフィールドに吸着させるに足りる磁力を発生できる最小限の磁気エネルギーが残存しているときに、ブレーキコイルに流れている電流の大きさを、ブレーキの「最低保持電流値」と言うこととする。
前記給電回路には、交直変換部106から第1のブレーキコイル102への給電路を開閉するためのリレーのa接点112が挿入されている。a接点112は、エスカレータ10の主電源スイッチ(不図示)が投入されるとONされ、各種安全装置(不図示)が作動した場合や非常停止ボタン(不図示)が押された場合、あるいは停電によって商用電源46からの給電が遮断された場合にOFFされる接点である。
第2のブレーキコイル202には、商用電源46からの交流電力が、第2の電源ユニット204によって交流電力に変換されて給電される。第2の電源ユニット204は、第1の電源ユニット104と同様の構成である。すなわち、第2の電源ユニット204は、交直変換部206、および、第2のブレーキコイル202と並列に接続されるバリスタ208を有する。また、交直変換部206から第2のブレーキコイル202に至る給電路を開閉するためのリレーのa接点212が挿入されている。a接点212も、エスカレータ10の主電源スイッチ(不図示)が投入されるとONされる接点である。
また、交直変換部206から第2のブレーキコイル202に至る給電回路には、交直変換部206の出力電圧(第2のブレーキコイル202に対する励磁電圧)に対して逆極性で、第2のブレーキコイル202と並列に接続されたダイオード214が設けられている。ダイオード214も、第2のブレーキコイル202への給電中(通電中)に第2のブレーキコイル202に蓄積された磁気エネルギーを消費すると共にその一部を(電流として)第2のブレーキコイル202に還流する。すなわち、第2のブレーキコイル202に対しては、バリスタ208に加えダイオード214を含む還流回路(以下、「第2の還流回路210」と言う。)が形成されている。
ダイオード214をこのように加えることによって、第2の還流回路210と第2のブレーキコイル202とで磁気エネルギーが消費されることによる磁気エネルギーの減衰時定数τ2を、第1の還流回路110と第1のブレーキコイル102とで磁気エネルギーが消費されることによる磁気エネルギーの減衰時定数τ1よりも大きくしている。
このため、a接点112、a接点212がそれぞれOFFになった時から、第1のブレーキコイル102に流れる電流の大きさが最低保持電流値を下回るまでの時間(当該時間を「第1の減衰時間」とする。)よりも、第2のブレーキコイル202に流れる電流の大きさが最低保持電流値を下回るまでの時間(当該時間を「第2の減衰時間」とする。)が長くなる。換言すると、第1のブレーキコイル102への給電が遮断されてから第1のブレーキ100が効き始める時間よりも、第2のブレーキコイルへの給電が遮断されてから第2のブレーキ200が効き始める時間の方が長くなる。なお、上記の定義から、本例において、第1の減衰時間と第2の減衰時間は、それぞれのブレーキにおけるアーマチュア釈放時間と一致する。
以上の構成からなる制動装置44を有するエスカレータ10において、各種安全装置(不図示)が作動したり、非常停止ボタン(不図示)が押されたり、あるいは、停電によって、第1のブレーキコイル102および第2のブレーキコイル202に対する給電が同時に遮断されたりして、両a接点112,212が同時にOFFになると、第1の減衰時間と第2の減衰時間の差により、第1のブレーキ100が効き始めるのに遅れて第2のブレーキ200が効き始め、最終的には、踏段40の走行が停止される。
このように、本実施形態によれば、第1および第2のブレーキ100,200の2個のブレーキによって、段階的に制動力が発揮されるため、1個の無励磁作動ブレーキで一気に制動力が発揮される場合と比較して、緩やかに踏段を停止させることができる(緩停止機能が発揮される。)。
しかも、この緩停止機能は、上記したように、停電の場合であっても発揮される。
また、フライホイール20(図2(a))の慣性力は、第1および第2のブレーキ100,200の2個のブレーキ各々の制動力に対応するもので足りるため、フライホイール20の大型化も抑制することができる。
第1のブレーキ100のブレーキトルク(制動力)T1と第2のブレーキ200のブレーキトルク(制動力)T2との大小関係は、T1=T2、T1>T2、およびT1<T2のいずれであっても構わないのであるが、第1のブレーキ100のブレーキトルク(制動力)T1を第2のブレーキ200のブレーキトルク(制動力)T2よりも小さくした場合(T1<T2)における、踏段40の走行速度の変化等について、図4を参照しながら説明する。
図4(a)は、横軸に時間(t)を、縦軸に第2のブレーキコイル202に流れる電流の大きさ(I)を採ったグラフであり、図4(b)は、同じく、横軸に時間(t)を、縦軸に第1のブレーキコイル102に流れる電流の大きさ(I)を採ったグラフである。図4(c)は、横軸に時間(t)を、縦軸に踏段40の走行速度(V)、および、第1および第2のブレーキ100,200が設けられた、減速機18の入力軸18Nに加わる減速度(D)を採ったグラフである。なお、図4は、第1および第2のブレーキコイルに流れる電流の大きさの推移、前記走行速度(V)、前記減速度(D)の変化を概念的に表したものであり、絶対的な値を示すものではない。
図4(b)、図4(a)に示すI1、I2は、それぞれ、第1および第2のブレーキ100,200の最低保持電流値である。
図4において、t1時点で第1および第2のブレーキコイル102,202に対する給電が遮断されたとすると、t1時点以降、第1および第2の還流回路110,210、並びに、第1および第2のブレーキコイル102,202における磁気エネルギーの消費によって、第1および第2のブレーキコイル102,202に流れる電流の大きさが漸減する。
この際、減衰時定数τ1が減衰時定数τ2よりも小さいため(第1の減衰時間の方が第2の減衰時間よりも短いため)、第1のブレーキコイル102に流れる電流値が、第2のブレーキコイル202に流れる電流値よりも先に最低保持電流値を下回ることとなる。
このため、第1のブレーキ100の方が先に効き始め[t2時点]、これに遅れて第2のブレーキ200が効き始める[t3時点]。t2時点からt3時点までの長さは、例えば、数百msec程度である。
そして、t4時点で、踏段40の走行が停止し(V=0)する。この間、t2時点からt3時点に至る期間(i)では、第2のブレーキ200よりも制動力の弱い第1のブレーキ100によって制動され、t3時点からt4時点に至る期間(ii)では、第1のブレーキ100に第2のブレーキ200が加わって制動される。その結果、先ず、期間(i)において踏段は緩やかに減速された後、期間(ii)において期間(i)よりも強く減速されて踏段が停止されることとなる。
公益財団法人 鉄道総合技術研究所の定期刊行物「RRR」(2010年11月号Vol.67 No.11)には、踏段が停止される際における乗客の転倒防止のためには、単純な減速パターンとするよりも、減速パターンを工夫すると効果的である旨記載されており、その工夫したパターンに関し『弱い揺れをあらかじめ与えると、無意識のうちに人間に身構える姿勢ができるため、その後に強い減速が起こっても耐えることができるとのことです。』(同刊行物第17頁)と記載されているところ、上記実施形態によれば、簡易な構成で、当該工夫した減速パターンを実現することができると思われる。
なお、T1とT2の差は、あまり大きすぎると、制動後半に大きな減速度がかかり過ぎるため、T1とT2の大小比は、例えば、T1:T2=3:4〜8:9の範囲が好ましいと思われる。
以上、本発明に係るエスカレータを実施形態1に基づいて説明してきたが、本発明は上記した形態に限らず以下のような形態としても構わない。
(1)上記実施形態では、第1の還流回路110と第2の還流回路210を構成する共通素子としてバリスタ108,208を用いたが(図3)、これに限らず、ダイオードとバリスタを直列接続したものを用いても構わない。すなわち、図5(a)に示すように、第1および第2の還流回路120,220に共通する素子としてそれぞれ、ダイオード122,222とバリスタ124,224を直列接続したものを用いても構わない。この共通する素子は、それぞれ、上記実施形態と同様、第1および第2の電源ユニット126,226の一部を構成する。
(2)あるいは、上記共通素子として、ダイオードと抵抗器を直列接続したものを用いても構わない。すなわち、図5(b)に示すように、第1および第2の還流回路130,230に共通する素子としてそれぞれ、ダイオード132,232と抵抗器134,234を直列接続したものを用いても構わない。この共通する素子は、それぞれ、上記実施形態と同様、第1および第2の電源ユニット136,236の一部を構成する。
(3)上記実施形態では、第1および第2のブレーキ100,200のブレーキトルク(制動力)T1,T2の合計が、エスカレータ10の定格荷重TBを保持するのに足りる大きさ〔式(1)〕としたが、これに限らず、次式(4)の関係を満たすブレーキトルクを有するものとしても構わない。
2TB≦(T1+T2) ... (4)
すなわち、第1および第2のブレーキ100,200を、これらのブレーキトルク(制動力)の合計が、エスカレータ10の定格荷重の2倍の荷重を保持するのに足りる大きさをもったものとしても構わない。
また、この場合、第1および第2のブレーキ100,200のブレーキトルクは、次式(5)の関係を満たすものとする。
T1<2TB、T2<2TB ... (5)
すなわち、第1のブレーキ100のブレーキトルクと第2のブレーキ200のブレーキトルクのいずれもが、定格荷重の2倍の荷重を保持するのに必要なトルク未満の大きさとなる関係である。なお、本例の場合でも、T1とT2の大小関係は、T1=T2、T1>T2、およびT1<T2のいずれであっても構わない。
これにより、エスカレータ10は、踏段降下防止機能を発揮することができる。
<実施形態2>
実施形態1では、高ライズのエスカレータや踏段降下防止機能が要求されるエスカレータにおいて、必要とされる保持力(制動力)を2台のブレーキに分散させると共に、当該2台のブレーキの効き始めのタイミングをずらすことによって、フライホイールの大型化を抑制しつつ、緩停止機能を発揮できるものとした。
しかしながら、高ライズ、かつ、踏段降下防止機能が要求されるエスカレータにあっては、必要とされる保持力(制動力)が非常に大きくなるため、これを2台のブレーキに分散させたとしても、ブレーキ各々のブレーキトルク(制動力)は相当に大きなものとなる。このため、フライホイールの大型化の抑制と緩停止機能の実現とを両立させるのが困難になる場合も想定される。
そこで、実施形態2では、図2(a)に一点鎖線で示すように、第3の無励磁作動ブレーキ300(以下、単に「第3のブレーキ300」と言う。)を追加し、合計3台のブレーキで制動装置50を構成することとした。
ここで、第1のブレーキ100のブレーキトルクT1と第2のブレーキ200のブレーキトルクT2は、前記の式(1)を満たすものである。すなわち、第1および第2のブレーキ100,200は、これらブレーキのブレーキトルク(制動力)の合計が、エスカレータ10の定格荷重を保持するのに足りる大きさのものである。
第3のブレーキ300は、そのブレーキトルクT3が、それだけで、エスカレータ10の定格荷重TBを保持するに足りる大きさのものである(TB≦T3)。
したがって、第1、第2および第3のブレーキ100,200,300のブレーキトルクの合計が、エスカレータ10の定格荷重の2倍の荷重を保持するのに足りる大きさとなっている。
実施形態2において、商用電源46から第1、第2および第3のブレーキ100,200,300各々のブレーキコイルに至る回路を図6に示す。
なお、商用電源46から第1および第2のブレーキコイル102,202に至る回路は、その途中に挿入されているa接点310a1、a接点310a2以外は、図3に示した実施形態1と同様なので、同じ構成要素には同じ符号を付して、その説明については省略する。a接点310a1、a接点310a2は、その駆動部(コイル部)の図示は省略するが、主電源スイッチ308がONされるとONされ、停電等によって商用電源46からの給電が遮断されるとOFFされる接点であって、後述するb接点310b1、補助接点310b2、およびコイル部310cと共に、オン・ディレータイマを構成する。当該オン・ディレータイマは、後述する無停電電源ユニット304と共に、無停電電源装置303を構成する。
第3のブレーキ300の有する第3のブレーキコイル302には、商用電源46からの交流電力を直流電力に変換して出力する無停電電源ユニット304から給電される。無停電電源ユニット304は、エスカレータ10の運転中は、商用電源46からの交流電力を直流電力に変換して、第3のブレーキコイル302に給電すると共に、内部の2次電池(不図示)に商用電源46からの電力の一部を蓄積する。また、エスカレータ10の運転中に、停電などによって、商用電力46からの電力の供給が途絶えると、無停電電源ユニット304は、後述する所定時間の間、前記2次電池に蓄積された電力を第3のブレーキコイル302に給電する。
無停電電源ユニット304から第3のブレーキコイル302に至る給電路には、コイル部(駆動部)306c、自己保持接点306a1、a接点306a2を含むリレーのa接点306a2が挿入されている。当該リレーは、無停電電源ユニット304から給電されて作動するリレーであって、図6に示すように、エスカレータ10の主電源スイッチ308がONされると、自己保持接点306a1が閉じられて、a接点306a2がONされるように回路に組み込まれている。
無停電電源ユニット304から第3のブレーキコイル302に至る給電路には、また、前記オン・ディレータイマのb接点310b1が挿入されている。当該オン・ディレータイマは、コイル部(駆動部)310c、補助接点310b2、b接点310b1、a接点310a1、およびa接点310a2を含む。コイル部(駆動部)310cは、無停電電源ユニット304から給電されて作動する。
前記オン・ディレータイマは、エスカレータ10の運転中に、停電等によってa接点310a1、a接点310a2がオフされてから、所定時間が経過すると、補助接点310b2が開かれて、b接点310b1がOFFされるように回路に組み込まれている。前記所定時間とは、a接点310a1、a接点310a2がオフされてから、第1および第2のブレーキ100,200によって、踏段の走行が停止されるまでに要する時間である。踏段の走行が停止されるまでに要する時間は、そのときに踏段で搬送されている乗客の人数等に左右されるところ、想定される最長の時間を前記所定時間として設定している。
無停電電源ユニット304から第3のブレーキコイル302に至る給電路には、第3のブレーキコイル302と並列に、バリスタ312が設けられている。バリスタ312は、バリスタ108と同様、第3のブレーキコイル302に生じる逆起電圧からb接点310b1を保護する等の目的で設けられている。
実施形態2に係るエスカレータ10によれば、各種安全装置(不図示)が作動したり、非常停止ボタン(不図示)が押されたり、あるいは、停電によって、両a接点310a1,310a2が同時にOFFになると、実施形態1と同様、前記第1の減衰時間と前記第2の減衰時間の差により、第1のブレーキ100が効き始めるのに遅れて第2のブレーキ200が効き始め、最終的には、第1および第2のブレーキ100,200の制動力によって踏段40の走行が停止される。
そして、踏段40の走行が停止された後、前記オン・ディレータイマのb接点310b1が開かれて、第3のブレーキコイル302への無停電電源ユニット304からの給電が遮断される。これにより、第3のブレーキ300が作動し、第1および第2のブレーキ100,200の制動力に第3のブレーキ300の制動力が加わり、踏段40が定格荷重の2倍の保持力で保持されることとなる。
このように、実施形態2によれば、第1および第2のブレーキ100,200の2個のブレーキによって、段階的に制動力が発揮されるため、1個の無励磁作動ブレーキで一気に制動力が発揮される場合と比較して、緩やかに踏段を停止させることができる(緩停止機能が発揮される。)。しかも、この緩停止機能は、停電の場合であっても発揮される。
また、フライホイール20(図2(a))の慣性力は、第1および第2のブレーキ100,200の2個のブレーキ各々の制動力に対応するもので足りるため、フライホイール20の大型化も抑制することができる。
さらに、踏段40の走行停止後には、第3のブレーキ300の制動力が加わって、踏段40が保持されるため、踏段降下防止機能が発揮される。第3のブレーキ300の第3のブレーキコイル302は、無停電電源ユニット304からの給電によって励磁されるため、停電の場合であっても、第1および第2のブレーキ100,200と一緒に踏段40の走行を停止させることはないので、第3のブレーキ300を追加したことによって、踏段40の急停止を招来することがない。
(変形例)
なお、上記実施形態2では、停電後も前記所定時間の間、第3のブレーキコイル302に給電を継続するバックアップ電源として無停電電源装置303を用いたが、これに限らず、バックアップ電源として蓄電素子である電解コンデンサを用いても構わない。
図7は、そのように構成した変形例に係る給電回路図である。なお、図7において、図3または図6に示すのと実質的に同じ構成要素には同じ符号を付して、その説明については省略する。
第3のブレーキコイル302には、第3の電源ユニット314から給電される。第3の電源ユニット314は、第1および第2の電源ユニット104,204と同様、交直変換部316とバリスタ318を有し、商用電源46からの交流電力をこれよりも電圧の低い直流電力に変換して第3のブレーキコイル302に供給する。
交直変換部316から第3のブレーキコイル302に至る給電路には、a接点320が挿入されている。a接点320は、a接点112,212と同様、エスカレータ10の主電源スイッチ(不図示)が投入されるとONされる接点である。
a接点320から第3のブレーキコイル302に至る給電路には、第3のブレーキコイル302と並列に、電解コンデンサ323と限流抵抗器324が直列接続されてなるものが設けられている。
エスカレータ10の運転中は、a接点320が閉じられて(ONされて)、第3のブレーキコイル302に給電されると共に、電解コンデンサ323に蓄電される。停電等によってa接点320が開かれる(OFFされる)と、交直変換部316からの給電は途絶えるが、電解コンデンサ323に蓄積された電荷が放出され、これにより第3のブレーキコイル302には、所定時間、最低保持電流値を上回る大きさの電流が通電される。当該所定時間は、上記実施形態2の場合と同様、a接点112、a接点212がオフされてから、第1および第2のブレーキ100,200によって、踏段の走行が停止されるまでに要する時間である。
以上の構成からなる変形例によれば、各種安全装置(不図示)が作動したり、非常停止ボタン(不図示)が押されたり、あるいは、停電によって、両a接点112,212が同時にOFFになると、実施形態2と同様、前記第1の減衰時間と前記第2の減衰時間の差により、第1のブレーキ100が効き始めるのに遅れて第2のブレーキ200が効き始め、最終的には、第1および第2のブレーキ100,200の制動力によって踏段40の走行が停止される。
この際、停電時から踏段40の走行が停止されるまでの間は、電解コンデンサ323から給電されて第3のブレーキコイル302の励磁状態が維持され、第3のブレーキ300の開放状態が保持され、その後、第3のブレーキコイル302に蓄積された磁気エネルギーが消費されて、第3のブレーキ300の制動力が発揮される。
このように当該変形例では、電解コンデンサ323を設けて、第3のブレーキコイル302に蓄積された磁気エネルギーの消費開始(減衰開始)を、第1および第2のブレーキコイル102,202での消費開始(減衰開始)から遅らせることによって、踏段40の走行停止後に、第3のブレーキ300の制動力を発揮させることとしている。
以上、本発明を実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上記した形態に限らないことは勿論であり、例えば、以下の形態としても構わない。
(1)上記実施形態では、図2(a)に示すように、電動機16の出力軸16Sと減速機18の入力軸18Nとを不図示の連結部材によって、直結することとしたがこれに限らず、図2(b)に示すように、ベルト60によって連結することとしても構わない。すなわち、電動機16の出力軸16Sと減速機18の入力軸18Nにそれぞれ、プーリ62,64を取り付け、両プーリ62,64間にベルト60を張架して、電動機16の回転動力を減速機18の入力軸18Nに伝達するようにしても構わない。
なお、図2(b)において、図2(a)に示すのと同じ構成要素には、同じ符号を付して、その説明については省略する。
(2)上記実施形態では、第1および第2のブレーキ100,200の2台のブレーキで踏段40の走行を停止させることとしたが、3台または4台以上の無励磁作動ブレーキを用いて、踏段40の走行を停止させることとしても構わない。
この場合、複数の無励磁作動ブレーキそれぞれに対して設けられる還流回路の各々を、対応するブレーキコイルへの給電遮断後、給電中に当該ブレーキコイルに蓄積された磁気エネルギーが消費されることによる磁気エネルギーの減衰時定数が相互に異なるように構成するものとする。
(3)上記実施形態では、第1〜第3のブレーキ100,200,300に、ディスク形の無励磁作動ブレーキを用いたが、これに限らず、他の種類、例えば、ドラム形の無励磁作動ブレーキを用いることとしても構わない。
本発明に係るエスカレータは、例えば、高ライズのエスカレータや踏段降下防止装置を設けることが要求されるエスカレータに好適に利用可能である。
10 エスカレータ
16 電動機
40 踏段
44,50 制動装置
100 第1の無励磁作動ブレーキ
102 第1のブレーキコイル
110 第1の還流回路
200 第2の無励磁作動ブレーキ
202 第2のブレーキコイル
210 第2の還流回路

Claims (5)

  1. 電動機と、
    前記電動機の動力によって走行駆動される、無端状に連結された複数の踏段と、
    前記踏段の走行を停止させる制動装置と、
    を有するエスカレータであって、
    前記制動装置は、
    第1および第2の少なくとも2台の無励磁作動ブレーキと、
    前記第1の無励磁作動ブレーキが有する第1のブレーキコイルに対する給電が遮断されると、給電中に前記第1のブレーキコイルに蓄積された磁気エネルギーを消費すると共にその一部を還流する第1の還流回路と、
    前記第2の無励磁作動ブレーキが有する第2のブレーキコイルに対する給電が遮断されると、給電中に前記第2のブレーキコイルに蓄積された磁気エネルギーを消費すると共にその一部を還流する第2の還流回路と、
    を含み、
    前記第1の還流回路と前記第1のブレーキコイルとで磁気エネルギーを消費するのに要する時間よりも前記第2の還流回路と前記第2のブレーキコイルとで磁気エネルギーを消費するのに要する時間の方が長くなるように当該第1および第2の還流回路が構成されていることを特徴とするエスカレータ。
  2. 前記第1および第2の無励磁作動ブレーキの制動力の合計が、前記エスカレータの定格荷重を保持するのに足りる大きさであることを特徴とする請求項1に記載のエスカレータ。
  3. 前記制動装置は、商用電源から給電されて動作する制動装置であって、
    第3の無励磁作動ブレーキと、
    前記商用電源からの電力を蓄電するバックアップ電源と、
    を含み、
    前記第3の無励磁作動ブレーキの制動力が、前記エスカレータの定格荷重を保持するに足りる大きさであり、
    前記バックアップ電源は、前記商用電源からの給電が遮断されると、蓄積された電力を、少なくとも、前記第1および第2の無励磁作動ブレーキによって前記踏段の走行が停止されるまでの間、前記第3の無励磁作動ブレーキが有する第3のブレーキコイルに給電することを特徴とする請求項2に記載のエスカレータ。
  4. 前記第1および第2の無励磁作動ブレーキの制動力の合計が、前記エスカレータの定格荷重の2倍の荷重を保持するのに足りる大きさであることを特徴とする請求項1に記載のエスカレータ。
  5. 前記第1の無励磁作動ブレーキの制動力が前記第2の無励磁作動ブレーキの制動力よりも小さいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエスカレータ。
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