JP2016073551A - 補助部材、肘掛及び椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】利用者を支持する什器に取り付けられると共に当該利用者により把持される棒状の補助部材を、特に病院や介護施設等において適した形状とする。
【解決手段】肘掛の断面形状において、手前側の表面の両側が奥側に向けて広がりかつ外側に向けて膨らむように湾曲された手前側湾曲面20とされ、奥側の表面の両側が奥側に向けて窄みかつ平面からなる指腹当接面21とされている。
【選択図】図4

Description

本発明は、補助部材、肘掛及び椅子に関するものである。
椅子等の利用者を支持する什器には、着座時の快適性を向上させるために肘掛が設けられる場合がある。このような肘掛は、例えば特許文献1や特許文献2に示すように、取付時の作業の効率化や外観視の向上の観点から断面形状が様々に工夫されている。
実公平1−32915号公報 特開平10−179328号公報
ところで、病院や介護施設等では、椅子の肘掛は、利用者の着座時の快適性を向上させるのみならず、着座時や起立時において利用者の体重を支持する役目を果たしている。病院や介護施設等では、手指や下肢の筋力が低下している利用者が多いことが想定されるが、従来の椅子の肘掛の断面形状は、このような施設での利用に対して特に最適化されたものではなかった。また、椅子の肘掛に限らず、ベッドの手すり等(すなわち利用者を支持する什器に取り付けられると共に当該利用者により把持される棒状の補助部材)についても、同様に病院や介護施設等の利用に対して特に最適化されたものではない。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、利用者を支持する什器に取り付けられると共に当該利用者により把持される棒状の補助部材を、特に病院や介護施設等において適した形状とすることを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
第1の発明は、利用者を支持する什器に取り付けられると共に当該利用者により把持される棒状の補助部材であって、延在方向の少なくとも一部に設けられる把持領域を有し、上記把持領域の上記延在方向と直交する断面形状において、把持するときの利用者の手の進行方向手前側から見て、手前側の表面の両側が奥側に向けて広がりかつ外側に向けて膨らむように湾曲された手前側湾曲面とされ、奥側の表面の両側が奥側に向けて窄みかつ平面あるいは内側に向けて凹む湾曲面からなる指腹当接面とされているという構成を採用する。
本発明によれば、把持領域の断面形状が、把持するときの利用者の手の進行方向手前側から見て、手前側の表面の両側が奥側に向けて広がりかつ外側に向けて膨らむように湾曲された手前側湾曲面とされ、奥側の表面の両側が奥側に向けて窄みかつ平面あるいは内側に向けて凹む湾曲面からなる指腹当接面とされた形状となっている。
例えば、断面形状が矩形状の補助部材である場合には、利用者が把持するときに、利用者の手側に角部が存在することになる。このため、この角部が利用者の手の腹や指の付け根等に当たることになる。このような補助部材を把持すると、角部が邪魔することによって補助部材が把持し難いと感じることがある。これに対して、本発明においては、手前側の表面の両側が奥側に向けて広がりかつ外側に向けて膨らむように湾曲された手前側湾曲面とされている。このため、利用者が把持したときに角部が邪魔をすることがないため補助部材が把持しやすくなり、手指や下肢の筋力が低下している利用者でも、安心して補助部材に体重を預けることが可能となる。
また、同様に断面形状が矩形状の補助部材である場合には、利用者が把持するときに、通常、利用者の指腹が奥側の角部に引っ掛る状態となる。角部と指腹とが当接する場合には、指腹のごく一部のみが補助部材と接触することになり、接触面積が小さい。このため、手指や下肢の筋力が低下している利用者が把持したときに把持し難いと感じる場合がある。これに対して、本発明においては、奥側の表面の両側が奥側に向けて窄みかつ平面あるいは内側に向けて凹む湾曲面からなる指腹当接面とされている。このため、利用者の指腹と補助部材とが面接触されることになるため補助部材が把持しやすくなり、安心して補助部材に体重を預けることが可能となる。さらに、奥側の表面の両側が奥側に向けて窄むことにより、補助部材の周長が、厚さ同一において断面形状が矩形状の場合と比較して短くなる。このため、利用者の手が補助部材を包みやすくなり、手指や下肢の筋力が低下している利用者であっても、安心して補助部材に体重を預けることが可能となる。
このように、本発明によれば、手指や下肢の筋力が低下している利用者が安心して体重を預けることが可能となるため、特に病院や介護施設等において適した補助部材となる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記手前側湾曲面の接線と上記指腹当接面とが成す角度が鈍角となるように、上記手前側湾曲面と上記指腹当接面とが接続されているという構成を採用する。
本発明によれば、手前側湾曲面の接線と指腹当接面とが成す角度が鈍角であるため、手前側湾曲面と指腹当接面との接続箇所に形成される角部がなだらかになる。このため、当該角部が利用者の手に当接したときの不快感を低減することが可能となる。
第3の発明は、椅子に対して設けられる肘掛であって、上記第1または第2の発明である補助部材からなるという構成を採用する。
本発明によれば、肘掛が本発明の補助部材からなるため、上述の把持領域を有するものとなる。このため、手指や下肢の筋力が低下している利用者が安心して体重を預けることが可能な肘掛となり、特に病院や介護施設等において適したものとなる。
第4の発明は、上記第3の発明において、上記椅子の前後方向に延設されると共に前部が上記把持領域とされた前後延設部と、当該前後延設部から下方に延設される上下延設部とを備えるという構成を採用する。
肘掛が、椅子の前後方向に延設される前後延設部と、当該前後延設部から下方に延設される上下延設部とを備える形状を有している場合には、利用者は着座あるいは起立時に前後延設部の前部を把持する。このとき、本発明によれば、前後延設部の前部に対して把持領域が設けられているため、利用者が安心して肘掛に対して体重を預けることができる。さらに、本発明においては、例えば前後延設部の前部以外を把持し難い形状とすることもでき、これによって利用者が確実に把持領域を把持するように誘導することができる。
第5の発明は、上記第4の発明において、上記上下延設部が、上記前後延設部の前部に連設されると共に上記把持領域とされた上部を備えるという構成を採用する。
本発明によれば、上下延設部の上部にも把持領域が設けられるため、利用者は、前後延設部の前部と上下延設部の上部のうち把持しやすい方を把持することで、安心して肘掛に対して体重を預けることができる。このため、手指や下肢の筋力が低下している利用者がより安心して利用することが可能となる。
第6の発明は、上記第5の発明において、上記前後延設部と上記上下延設部とが連続的に接続されているという構成を採用する。
本発明によれば、前後延設部と上下延設部とが連続的に接続されているため、利用者が前後延設部と上下延設部と接続箇所を把持した場合であっても、安心して肘掛に対して体重を預けることができる。
第7の発明は、椅子であって、上記第3〜第6いずれかの発明である肘掛を備えるという構成を採用する。
本発明によれば、利用者が安心して体重を預けることができる肘掛を備える椅子となるため、特に病院や介護施設等において適したものとなる。
第8の発明は、上記第7の発明において、上記把持領域を避けて上記肘掛と接続されると共に側方視において上記肘掛と座との間を閉塞する閉塞部を備えるという構成を採用する。
本発明によれば、閉塞部によって肘掛と座との間が閉塞され、この閉塞部が把持領域を避けて肘掛と接続されている。このため、肘掛の把持領域以外の領域については閉塞部が邪魔をすることによって把持し難くなる。したがって、本発明によれば、利用者が確実に把持領域を把持するように誘導することができる。
本発明によれば、利用者を支持する什器に取り付けられると共に当該利用者により把持される棒状の補助部材を、特に病院や介護施設等において適した形状とすることが可能となる。
本発明の第1実施形態における椅子の側面図である。 本発明の第1実施形態における椅子の一部を分解した斜視図である。 本発明の第1実施形態における椅子の側断面図である。 本発明の第1実施形態における椅子が備える肘掛の前後延設部の断面図である。 本発明の第1実施形態における椅子が備える肘掛の上下延設部の断面図である。 本発明の第2実施形態における椅子の側面図である。 本発明の第2実施形態における椅子の一部を分解した斜視図である。 本発明の第2実施形態における椅子が備える肘掛の前後延設部の断面図である。 本発明の変形例における椅子が備える肘掛の前後延設部の断面図である。 本発明の変形例における椅子が備える肘掛の上下延設部の断面図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る補助部材、肘掛及び椅子の一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。なお、以下の説明における前後上下左右の方向は、着座者から見た方向を示している。
(第1実施形態)
図1は、本第1実施形態に係る椅子1の側面図である。また、図2は、本第1実施形態に係る椅子1(什器)の一部を分解した斜視図である。また、図3は、本第1実施形態に係る椅子1の側断面図である。これらの図に示すように、本実施形態の椅子1は、脚部2と、座3と、背凭れ4と、背側閉塞部取付駒5と、座側閉塞部取付駒6と、肘掛7(補助部材)と、閉塞部8とを備えている。
脚部2は、座3、背凭れ4、背側閉塞部取付駒5、座側閉塞部取付駒6、肘掛7及び閉塞部8を直接あるいは間接的に支持すると共に着座者の体重を支える強度部材である。この脚部2は、図3に示すように、前脚2aと後脚2bとが前後方向に延在する連結部2cを介して一体的に連結された門型の脚である。なお、連結部2cには、脚部2と座3とを固定するためのボルト10が挿通されるボルト孔2c1が上下に貫通して設けられている。このような脚部2は、椅子1の左右方向の両端部に各々配置されており、本実施形態においては2つ設けられている。
座3は、着座者を下方から支持する部分であり、座フレーム3aと、側面プレート3bと、クッション3cと、カバー3dとを備えている。座フレーム3aは、脚部2に対して固定されるプレート状の強度部材であり、着座者の体重を下方から支持する。なお、本実施形態の椅子1は、左右方向に3人が着座できる長椅子となっている。このため、座フレーム3aは、3人が着座できる左右方向の長さを有している。
また、座フレーム3aに対しては、上方から見て脚部2のボルト孔2c1と重なる位置にナット11が埋設されている。このような座フレーム3aは、下方から脚部2のボルト孔2c1に挿通されたボルト10の先端がナット11に螺合されることによって、脚部2に対して締結される。また、図3に示すように、座フレーム3aに対しては、座フレーム3aと座側閉塞部取付駒6とを固定するためのボルト12が挿通されるボルト孔3a1が上下に貫通して設けられている。
側面プレート3bは、カバー3dの内部にて、座フレーム3aの側部に対して固定されている。この側面プレート3bは、椅子1の左右方向の両端に配置されている。クッション3cは、座フレーム3aに対して固定されており、カバー3dは、当該クッション3cを包んでいる。なお、カバー3dは、後述する背凭れ4のカバー4cと一体化されている。
背凭れ4は、着座者を後方から支持する部位であり、図2に示すように、背フレーム4aと、クッション4bと、カバー4cとを備えている。背フレーム4aは、座フレーム3aの後側の縁部に対して立設されるように固定される強度部材であり、着座者の体重を後方から支持する。この背フレーム4aも、座フレーム3aと同様に、3人が着座できる左右方向の長さを有している。
また、背フレーム4aには、図3に示すように、背側閉塞部取付駒5を嵌合するための嵌合穴4a1が設けられている。この嵌合穴4a1に対して背側閉塞部取付駒5が嵌合されることによって、背側閉塞部取付駒5が背フレーム4aに対して位置決めされる。クッション4bは、背フレーム4aに対して固定されており、カバー4cは、当該クッション4bを包んでいる。なお、上述のようにカバー4cは、座3のカバー3dと一体化されている。このようにして一体化されたカバーは、不図示の固定部材によって座フレーム3aや背フレーム4aに固定されている。
背側閉塞部取付駒5は、図2に示すように、閉塞部8の後面に当接することによって閉塞部8を後方から支持するブロック状の部材であり、背フレーム4aに設けられた嵌合穴4a1に嵌合される嵌合突起5aを有している(図3参照)。この背側閉塞部取付駒5は、閉塞部8を上下方向の全域において支持するように閉塞部8と略同一の高さとされており、嵌合突起5aを上記嵌合穴4a1に嵌合することによって背フレーム4aに対して位置決めされる。
座側閉塞部取付駒6は、閉塞部8を下方から支持するブロック状の部材である。この座側閉塞部取付駒6には、上下に貫通する2つのボルト孔6aが設けられている。これらのボルト孔6aは、上方から見て、座フレーム3aに設けられたボルト孔3a1と重なる位置に設けられており、ボルト12が挿通される。このような座側閉塞部取付駒6は、座フレーム3a上に配置された状態でボルト孔6aにボルト12が挿通されることによって座フレーム3aに対して位置決めされる。
なお、本実施形態の椅子1は、図2に示すように、左右方向に4つの肘掛7及び閉塞部8が設けられている。背側閉塞部取付駒5及び座側閉塞部取付駒6は、閉塞部8ごとに設けられており、各々が4つ設けられている。
肘掛7は、着座者の手を支持する棒状の部材であると共に、本実施形態においては、着座及び起立のときに、利用者が把持することによって利用者の体重を支持する部位である。この肘掛7は、図2に示すように、椅子1の前後方向に延設される前後延設部7aと、当該前後延設部から下方に延設される上下延設部7bとを有している。
前後延設部7aは、後側の端部が背側閉塞部取付駒5の前面と当接されており、当該端部から椅子1の前方に向けて略直線状に延在する部位である。この前後延設部7aは、前部が利用者によって把持される把持領域7a1とされており、後部が閉塞部8の固定される閉塞部固定領域7a2とされている。
図4は、把持領域7a1の延在方向に直交する断面図である。この図に示すように、把持領域7a1は、延在方向と直交する断面形状において、把持するときの利用者の手の進行方向手前側から見て、手前側の表面の両側が奥側に向けて広がりかつ外側に向けて膨らむように湾曲された手前側湾曲面20とされ、奥側の表面の両側が奥側に向けて窄みかつ平面からなる指腹当接面21とされている。なお、利用者は、着座あるいは起立のときに前後延設部7aの把持領域7a1を上方から把持する。つまり、把持領域7a1においては、把持するときの利用者の手の進行方向手前は椅子1の上側となる。したがって、把持領域7a1において手前側湾曲面20は、上側の表面の両側が下側に向けて広がりかつ左右に向けて膨らむように湾曲されることで形成された面である。また、把持領域7a1において指腹当接面21は、下側の表面の両側が下側に向けて窄みかつ平面とされることで形成された面である。
また、把持領域7a1は、延在方向と直交する断面形状において、手前側湾曲面20同士を接続する手前側接続面22と、指腹当接面21同士を接続する奥側接続面23とを有している。このように、把持領域7a1は、当該断面形状において、周面が、手前側湾曲面20、指腹当接面21、手前側接続面22及び奥側接続面23によって形成されている。
なお、手前側湾曲面20と指腹当接面21とは、手前側湾曲面20の接線20aと指腹当接面21とが成す角度αが鈍角となるように、手前側湾曲面20と指腹当接面21とが接続されている。また、手前側接続面22及び奥側接続面23については、必ずしも平面である必要はない。例えば、手前側接続面22については、手前側湾曲面20と滑らかに接続する湾曲面とされても良い。ただし、手前側接続面22は、利用者が体重を預けるときに強く当たる面であることから、利用者の体重を安定して支えられるように水平面であることが望ましい。
上下延設部7bは、下側の端部が座側閉塞部取付駒6の上面と当接されており、当該端部から椅子1の上方に向けて略直線状に延在する部位である。この上下延設部7bは、上部が利用者によって把持される把持領域7b1とされており、下部が閉塞部8の固定される閉塞部固定領域7b2とされている。
図5は、把持領域7b1の延在方向に直交する断面図である。この図に示すように、把持領域7b1は、延在方向と直交する断面形状において、把持するときの利用者の手の進行方向手前側から見て、手前側の表面の両側が奥側に向けて広がりかつ外側に向けて膨らむように湾曲された手前側湾曲面20とされ、奥側の表面の両側が奥側に向けて窄みかつ平面からなる指腹当接面21とされている。なお、利用者は、着座あるいは起立のときに上下延設部7bの把持領域7b1を前方から把持する。つまり、把持領域7b1においては、把持するときの利用者の手の進行方向手前は椅子1の前側となる。したがって、把持領域7b1において手前側湾曲面20は、前側の表面の両側が後側に向けて広がりかつ左右に向けて膨らむように湾曲されることで形成された面である。また、把持領域7b1において指腹当接面21は、後側の表面の両側が後ろ側に向けて窄みかつ平面とされることで形成された面である。
また、把持領域7b1は、延在方向と直交する断面形状において、前後延設部7aの把持領域7a1と同様に、手前側湾曲面20同士を接続する手前側接続面22と、指腹当接面21同士を接続する奥側接続面23とを有している。このような把持領域7b1を上部に有する上下延設部7bが、把持領域7a1を前部に有する前後延設部7aの当該前部に連設されることによって、前後延設部7aと上下延設部7bとは連続的に接続されている。
また、図3に示すように、前後延設部7aの閉塞部固定領域7a2及び上下延設部7bの閉塞部固定領域7b2には、ナット13が埋設されている。当該ナット13に対して、後述する閉塞部8を挿通するボルト14の先端が螺合されることによって、肘掛7が閉塞部8に固定されると共に支持される。なお、このような把持領域7a1あるいは把持領域7b1を利用者が把持するときには、利用者の手のひらが手前側接続面22に当たり、指腹が指腹当接面21に当接することになる。
図2に戻り、閉塞部8は、枠部8aと、側面プレート8bと、カバー8cとを備えている。枠部8aは、側方視において開口されると共に閉塞部8の外形形状に沿って形作られた枠体である。この枠部8aの底部には、座側閉塞部取付駒6を貫通するボルト12の先端が螺合されるナット15が埋設されている。また、枠部8aの上部及び前部には、肘掛7に埋設された上記ナット13に螺合されるボルト14が挿通されるボルト孔8a1が形成されている。側面プレート8bは、左右方向から枠部8aの開口部を塞ぐように枠部8aに対して貼付されている。カバー8c(図2の分解部分については不図示)は、側面プレート8bが貼付された枠部8aを張り包んでおり、ボルト14が挿通する箇所には孔が設けられている。
また、閉塞部8は、前側上部が下方に向けて大きく窪んだ形状とされている。このような閉塞部8に対して肘掛7が固定されることによって、肘掛7と閉塞部8とによって囲まれた開口部30が形成されている。なお、開口部30に把持領域7a1及び把持領域7b1が臨むように、閉塞部8は把持領域7a1及び把持領域7b1を避け、肘掛7の閉塞部固定領域7a2及び閉塞部固定領域7b2に接続されている。このような閉塞部8は、図1〜3に示すように、側方視において、肘掛7の把持領域7a1及び把持領域7b1を避けて肘掛7と座3との間を閉塞するように配置されている。
なお、このような肘掛7及び閉塞部8を取り付ける場合には、例えば側面プレート8bを枠部8aに取り付ける前にカバー8cを枠部8aに被せ、その状態でカバー8cの内部に作業者が手を差し入れてボルト14にて枠部8aと肘掛7とを締結する。その後、側面プレート8bを枠部8aに取り付けると共にカバー8cを張り包む。このようにして形成された肘掛7と閉塞部8とが一体化されたユニットを座側閉塞部取付駒6に対してボルト12によって固定する。これによって、肘掛7及び閉塞部8が座側閉塞部取付駒6に対して固定される。
このような本実施形態の椅子1に対して、利用者が肘掛7を把持しながら着座するときには、肘掛7の把持領域7a1を上方から把持、あるいは、肘掛7の把持領域7b1を前方から把持し、肘掛7に対して体重を預けて着座の動作が行われる。また、着座者が起立するときにも、肘掛7の把持領域7a1を上方から把持、あるいは、肘掛7の把持領域7b1を前方から把持し、肘掛7に対して体重を預けて起立の動作が行われる。
ここで、本実施形態の椅子1によれば、肘掛7の延在方向の少なくとも一部に設けられる把持領域7a1及び把持領域7b1を有し、これらの把持領域7a1及び把持領域7b1の延在方向と直交する断面形状において、把持するときの利用者の手の進行方向手前側から見て、手前側の表面の両側が奥側に向けて広がりかつ外側に向けて膨らむように湾曲された手前側湾曲面20とされ、奥側の表面の両側が奥側に向けて窄みかつ平面からなる指腹当接面21とされている。
例えば、断面形状が矩形状の肘掛である場合には、利用者が把持するときに、利用者の手側に角部が存在することになる。このため、この角部が利用者の手の腹や指の付け根等に当たることになる。このような肘掛を利用者が把持すると、角部が邪魔することによって補助部材が把持し難いと感じることがある。これに対して、本実施形態おいて、手前側の表面の両側が奥側に向けて広がりかつ外側に向けて膨らむように湾曲された手前側湾曲面20とされている。このため、利用者が把持したときに角部が邪魔をすることがないため肘掛7が把持しやすくなり、手指や下肢の筋力が低下している利用者でも、安心して肘掛7に体重を預けることが可能となる。
また、同様に断面形状が矩形状の肘掛である場合には、利用者が把持するときに、通常、利用者の指腹が奥側の角部に引っ掛る状態となる。角部と指腹とが当接する場合には、指腹のごく一部のみが肘掛と接触することになり、接触面積が小さい。このため、手指や下肢の筋力が低下している利用者が把持したときに把持し難いと感じる場合がある。これに対して、本実施形態の椅子1においては、奥側の表面の両側が奥側に向けて窄みかつ平面からなる指腹当接面21とされている。このため、利用者の指腹と肘掛7とが面接触されることになるため肘掛7が把持しやすくなり、安心して肘掛7に体重を預けることが可能となる。さらに、奥側の表面の両側が奥側に向けて窄むことにより、肘掛7の周長が、厚さ同一かつ断面形状が矩形状の場合と比較して短くなる。このため、利用者の手が肘掛7を包みやすくなり、手指や下肢の筋力が低下している利用者であっても、安心して肘掛7に体重を預けることが可能となる。
このように、本実施形態の椅子1によれば、手指や下肢の筋力が低下している利用者が安心して体重を預けることが可能となるため、特に病院や介護施設等において適したものとなる。
また、本実施形態の椅子1においては、手前側湾曲面20の接線20aと指腹当接面21とが成す角度αが鈍角となるように、手前側湾曲面20と指腹当接面21とが接続されている。このため、手前側湾曲面20と指腹当接面21との接続箇所に形成される角部がなだらかになり、当該角部が利用者の手に当接したときの不快感を低減することが可能となる。
また、本実施形態の椅子1においては、椅子1の前後方向に延設されると共に前部が把持領域7a1とされた前後延設部7aと、当該前後延設部7aから下方に延設される上下延設部7bとを備えている。このような形状の肘掛7に対して、利用者は着座あるいは起立時に前後延設部7aの前部を把持する可能性が高い。このとき、前後延設部7aの前部に対して把持領域7a1が設けられているため、利用者が安心して肘掛7に対して体重を預けることができる。
また、本実施形態の椅子1においては、上下延設部7bが、前後延設部7aの前部に連設されると共に把持領域7b1とされた上部を備えている。このため、上下延設部7bの上部にも把持領域7b1が設けられるため、利用者は、前後延設部7aの前部と上下延設部7bの上部のうち把持しやすい方を把持することで、安心して肘掛7に対して体重を預けることができる。このため、手指や下肢の筋力が低下している利用者がより安心して利用することが可能となる。
また、本実施形態の椅子1においては、前後延設部7aと上下延設部7bとが連続的に接続されている。このため、利用者が前後延設部7aと上下延設部7bとの接続箇所を把持した場合であっても、安心して肘掛7に対して体重を預けることができる。
また、本実施形態の椅子1においては、把持領域7a1及び把持領域7b1を避けて肘掛7と接続されると共に側方視において肘掛7と座3との間を閉塞する閉塞部8を備えている。このため、肘掛7の把持領域7a1及び把持領域7b1以外の領域(すなわち閉塞部固定領域7a2及び閉塞部固定領域7b2)については閉塞部8が邪魔をすることによって把持し難くなる。したがって、利用者が確実に把持領域を把持するように誘導することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図6は、本第2実施形態に係る椅子1A(什器)の側面図である。また、図7は、本第2実施形態に係る椅子1Aの一部を分解した斜視図である。また、図8は、本第2実施形態に係る椅子1Aの側断面図である。これらの図に示すように、本実施形態の椅子1Aは、座3及び背凭れ4の左右方向の幅が短い1人掛けの椅子であり、上記第1実施形態の背側閉塞部取付駒5、座側閉塞部取付駒6及び閉塞部8を備えておらず、換わりに側部パネル40を備えている。
側部パネル40は、椅子1Aの左右方向の両側に対して設けられており、ドッコ式金具41によって背フレーム4aに対して取り付けられると共に、ボルト50によって座フレーム3a及び背フレーム4aに固定されている。この側部パネル40は、上記第1実施形態の閉塞部8として機能する閉塞領域42を含んでいる。この閉塞領域42は、前側上部が下方に向けて大きく窪んだ形状とされており、把持領域7a1及び把持領域7b1を避け、肘掛7の閉塞部固定領域7a2及び閉塞部固定領域7b2に接続されている。そして、閉塞領域42は、側方視において、肘掛7の把持領域7a1及び把持領域7b1を避けて肘掛7と座3との間を閉塞するように設けられている。
このような1人掛けの本実施形態の椅子1Aにおいても、肘掛7を有していることから、手指や下肢の筋力が低下している利用者が安心して体重を預けることが可能となるため、特に病院や介護施設等において適したものとなる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、本発明の補助部材を肘掛7に適用した例について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、本発明の補助部材をベッドの手すり等に適用することも可能である。さらに、補助部材は、家具等の前後方向(奥行方向)に沿って延在するものでなくても良く、左右方向(幅方向)に沿って延在するものであっても良い。
また、上記実施形態においては、肘掛7において把持領域7a1の指腹当接面21及び把持領域7b1の指腹当接面21が平面である構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、図9及び図10に示すように、指腹当接面21が内側に向けて凹む湾曲面からなる構成を採用することも可能である。このような場合には、利用者の指と指腹当接面21との接触面積を広げることによって、利用者がより強い力を指腹当接面21に加えることが可能となる。
1……椅子(什器)、1A……椅子(什器)、7……肘掛(補助部材)、7a……前後延設部、7a1……把持領域、7a2……閉塞部固定領域、7b……上下延設部、7b1……把持領域、7b2……閉塞部固定領域、8……閉塞部、20……手前側湾曲面、20a……接線、21……指腹当接面、22……手前側接続面、23……奥側接続面、30……開口部、40……側部パネル、41……ドッコ式金具、42……閉塞領域(閉塞部)

Claims (8)

  1. 利用者を支持する什器に取り付けられると共に当該利用者により把持される棒状の補助部材であって、
    延在方向の少なくとも一部に設けられる把持領域を有し、
    前記把持領域の前記延在方向と直交する断面形状において、把持するときの利用者の手の進行方向手前側から見て、手前側の表面の両側が奥側に向けて広がりかつ外側に向けて膨らむように湾曲された手前側湾曲面とされ、奥側の表面の両側が奥側に向けて窄みかつ平面あるいは内側に向けて凹む湾曲面からなる指腹当接面とされていることを特徴とする補助部材。
  2. 前記手前側湾曲面の接線と前記指腹当接面とが成す角度が鈍角となるように、前記手前側湾曲面と前記指腹当接面とが接続されていることを特徴とする請求項1記載の補助部材。
  3. 椅子に対して設けられる肘掛であって、
    請求項1または2記載の補助部材からなることを特徴とする肘掛。
  4. 前記椅子の前後方向に延設されると共に前部が前記把持領域とされた前後延設部と、当該前後延設部から下方に延設される上下延設部とを備えることを特徴とする請求項3記載の肘掛。
  5. 前記上下延設部は、前記前後延設部の前部に連設されると共に前記把持領域とされた上部を備えることを特徴とする請求項4記載の肘掛。
  6. 前記前後延設部と前記上下延設部とが連続的に接続されていることを特徴とする請求項5記載の肘掛。
  7. 請求項3〜6のいずれかに記載された肘掛を備えることを特徴とする椅子。
  8. 前記把持領域を避けて前記肘掛と接続されると共に側方視において前記肘掛と座との間を閉塞する閉塞部を備えることを特徴とする請求項7記載の椅子。
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