実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る照明装置の斜視図である。照明装置1は、長尺形状の2本の直管形ランプ10と、直管形ランプ10を装着可能な照明器具20と、を備えている。
図2は、実施の形態1に係る直管形ランプの斜視図である。直管形ランプ10は、長手方向の一端側に給電側口金11を備え、他端側に保持側口金12を備えている。給電側口金11は一対の略L字型形状の給電ピン13を備える。それぞれの給電ピン13は、直管形ランプ10の軸方向に突出した軸部13aと、軸部13aの先端から直管形ランプ10の軸方向に対して垂直な方向の一方に突出して設けられた端部13bから成る。また保持側口金12には略T字型形状の保持ピン14を備える。保持ピン14は、直管形ランプ10の軸方向に突出した軸部14aと、軸部14aの先端から、直管形ランプ10の軸方向に対して垂直な方向の両方に突出して設けられた端部14bから成る。なお、給電側口金11,保持側口金12,給電ピン13及び保持ピン14の形状は、日本工業規格(以下、JISと称する)のJISC7709−1で定められているGX16t−5口金に準じた形状である。
また、直管形ランプ10は、透光性を有するランプカバー15と、金属製のヒートシンク16と、ランプカバー15とヒートシンク16とで形成された内部空間に備えられヒートシンク16の内部空間側の面に設けられる基板17と、基板17に実装された複数の発光素子18とを有している。発光素子18は、発光ダイオードであり、電力が供給されることによって発光する。基板17には発光素子18に電力を供給するための回路配線が構成されており、基板17の回路配線は給電ピン13と電気的に接続されている。また、ヒートシンク16は、発光素子18の発光によって発生する熱を放熱する役割を有しているため、熱伝導性の高い金属材料が用いられる。
図1に示すように、照明器具20は、器具本体21と、反射板22と、2つの保持側ソケット30と、2つの給電側ソケット40と、を有している。また、照明器具20は、図示を省略した点灯装置を有している。
器具本体21は、長尺形状の内部が中空の箱型であり、器具本体21の長手方向に平行な面のうちの一面には開口が形成されている。器具本体21は、室内の天井面に埋め込み設置され、器具本体21の開口面は室内側を向いており、室内と器具本体21の内部は連通している。器具本体21の内部には反射板22が設けられている。
2つの保持側ソケット30は、それぞれ器具本体21の長手方向の一方の端部に設置される。また、2つの給電側ソケット40は、それぞれ保持側ソケット30と対向するように器具本体21の長手方向の他方の端部に設置される。直管形ランプ10は、保持側ソケット30に保持ピン14を保持され、給電側ソケット40に給電ピン13を保持されることによって照明器具20に装着される。
点灯装置は、商用電源等の電源に電気的に接続されており、電源から入力される電力を直管形ランプ10の点灯に適した電力に変換して出力する。点灯装置の出力は、給電側ソケット40を介して直管形ランプ10に供給され、点灯装置の出力により直管形ランプ10は点灯する。なお、保持側ソケット30は、給電側ソケット40と異なり点灯装置とは電気的に接続されていない。また、点灯装置は、器具本体21の開口とは逆側の面と反射板22の間に形成された空間に配置されている。
図3は、実施の形態1に係る保持側ソケットの斜視図である。図4は、実施の形態1に係る保持側ソケットの分解斜視図である。保持側ソケット30は、箱型の保持側ソケット筐体31と、一対の保持具32と、板バネ33を有している。なお、直管形ランプ10を照明器具20に装着した際に直管形ランプ10の保持側口金12に対向する保持側ソケット30の面を前面と称し、前面の反対側の面を背面と称する。また、器具本体21に給電側ソケット30を取り付けた際に、器具本体21の開口部を向く保持側ソケット30の面を底面と称し、底面の反対側の面を頂面と称する。更に、保持側ソケット30の前面と頂面に対してもそれぞれ垂直な面を側面と称する。なお、実施の形態1の保持側ソケット30の底面側は円弧形状となっており、実施の形態1では、円弧形状の円周部分を底面とする。
保持側ソケット筐体31は、背面側が開口された保持側ソケットボディ34と、保持側ソケットボディ34の背面側に取り付けられる保持側ソケットカバー35と、を有している。保持側ソケットカバー35には爪部35aが形成されており、爪部35aが保持側ソケットボディ34に掛止することによって、保持側ソケットカバー35は保持側ソケットボディ34の背面側に取り付けられる。また、保持側ソケットボディ34及び保持側ソケットカバー35は、例えば熱可塑性樹脂のポリカーボネイドやポリブチレンテレフタレート等の絶縁材で形成されている。
保持側ソケットボディ34の両方の側面には背面側へ延設され、先端が略円錐形状の器具本体接続部34aがそれぞれ形成されている。また、器具本体21において、保持側ソケット30が設置される位置には、器具本体接続部34aが挿入される挿入穴(図示省略)が形成されている。挿入穴に器具本体接続部34aが挿入されることで保持側ソケット30は器具本体21に設置される。器具本体接続部34aの先端は略円錐形状になっており、挿入穴に器具本体接続部34aを挿入するには、まず両方の器具本体接続部34aの円錐面の外側を挿入穴の壁部に当接させる。器具本体接続部34aを背面側に押し込むと、器具本体接続部34aは円錐面が挿入穴の壁面に沿うよう弾性変形し、器具本体接続部34a同士の間隔が縮小される。器具本体接続部34aが円錐形状の底部まで挿入穴に挿入されると弾性変形が戻り、器具本体接続部34a同士の間隔が拡大される。このため、器具本体接続部34aが器具本体21から抜け落ちない。また、板バネ33は、保持側ソケットカバー35と、器具本体接続部34aの先端の円錐形状の部分と、の間に設置されている。板バネ33は、保持側ソケット30を器具本体21に接続した際に保持側ソケット30の前面側に向かって保持側ソケット30に付勢し、保持側ソケット30が器具本体21の長手方向に対して並行に移動することを妨げている。
保持側ソケットボディ34の前面と底面には、直管形ランプ10の長手方向が保持側ソケット30の前面に垂直な方向と並行になる向きで、保持ピン14が保持側ソケットの底面側から頂面側へ挿入できるように保持ピン挿入溝36が形成されている。保持側ソケットボディ34の側面に対して垂直な方向の保持ピン挿入溝36の幅L1は、保持ピン14の軸部14aの外径よりも大きく、保持ピン14の端部14bにおいて直管形ランプの長手方向に対して垂直な方向における最長となる箇所である最長部の長さL2(図10参照)よりも小さい。
保持具32は、固定部32aと、固定部32aから立設するばね部32bと、から成る。保持具32は、保持側ソケット30の背面から見た際に、ばね部32bが保持ピン挿入溝36を挟んで対向するように保持側ソケット筐体31内に収納されている。固定部32aは、ばね部32bよりも保持側ソケット30の頂面側に位置し、保持側ソケット筐体31に固定されている(図10参照)。ばね部32bは、固定部32aより保持側ソケット30の底面側へ立設されており、対向するばね部32bの間隔が拡大するように弾性変形することができる。また、ばね部32bには凹型形状に窪んでいるピン受け部32cが形成されている。
図5は、実施の形態1に係る給電側ソケットの斜視図である。図6は、実施の形態1に係る給電側ソケットの分解斜視図である。給電側ソケット40は、箱型の給電側ソケット筐体41と、一対の給電金具42と、回転子43と、板バネ44を有している。なお、直管形ランプ10を照明器具20に装着した際に直管形ランプ10の給電側口金11に対向する給電側ソケット40の面を前面と称し、前面の反対側の面を背面と称する。また、器具本体21に給電側ソケット40を取り付けた際に器具本体21の開口部を向く給電側ソケット40の面を底面と称し、底面の反対側の面を頂面と称する。更に、給電ソケット40の前面と頂面に対してそれぞれ垂直な面を側面と称する。なお、実施の形態1の給電側ソケット40の底面側は円弧形状となっており、実施の形態1では、円弧形状の円周部分を底面とする。
給電側ソケット筐体41は、背面側が開口された給電側ソケットボディ45と、給電側ソケットボディ45の背面側に取り付けられる給電側ソケットカバー46と、を有している。給電側ソケットカバー46には爪部46aが形成されており、爪部46aが給電側ソケットボディ45に掛止することによって、給電側ソケットカバー46は給電側ソケットボディ45の背面側に取り付けられる。また、給電側ソケットボディ45及び給電側ソケットカバー46は、例えば熱可塑性樹脂のポリカーボネイドやポリブチレンテレフタレート等の絶縁材で形成されている。
給電側ソケットボディ45の両方の側面には、保持側ソケットボディ34と同じく、背面側へ延設され、先端が略円錐形状の器具本体接続部45aがそれぞれ形成されている。また、板バネ44は、給電側ソケットカバー46と器具本体接続部45aの先端の円錐形状の部分との間に設置されている。器具本体21において、給電側ソケット40が設置される位置には、器具本体接続部45aが挿入される挿入穴(図示省略)が形成されている。給電側ソケットボディ45の器具本体接続部45aを挿入穴に挿入する方法については、保持側ソケットボディ34の器具本体接続部34aを挿入穴に挿入する方法と、略同じである。
給電側ソケットボディ45の前面には、円形の給電側ソケット開口部47が形成されている。また、給電側ソケットボディ45の前面と底面には、直管形ランプ10の長手方向が給電側ソケット40の前面に垂直な方向と並行になる向きで、給電側ソケット開口部47へ給電ピン13を底面側から頂面側へ挿入できるように形成された給電ピン挿入溝48が形成されている。給電ピン挿入溝48のうち、給電側ソケット40の側面に対して垂直な方向の長さを、給電ピン挿入溝の幅L3とする。さらに、給電側ソケットボディ45には給電側ソケット開口部47と同心円状に略円形の位置決めリブ47aが給電側ソケットボディ45より背面方向へ立設されている(図11参照)。なお、位置決めリブ47aの直径は給電側ソケット開口部47の直径よりも大きい。また、図示を省略しているが、給電側ソケットボディ45の頂面には給電側ソケット筐体41の内部へ連通する電線挿入孔が形成されている。
回転子43は、給電側ソケット開口部47よりも直径が大きく位置決めリブ47aよりも直径が小さい略円盤形状の口金対向部43aと、口金対向部43aの一方の面から立設する円筒部43bを有している。回転子43には、口金対向部43aから円筒部43bの途中まで形成された回転子側ピン挿入溝43cが形成されている。また、回転子43は、例えば熱可塑性樹脂のポリカーボネイドやポリブチレンテレフタレート等の絶縁材で形成されている。
回転子43は、口金対向部43aの円筒部43bが立設されていない他方の面が給電側ソケットボディ45に当接し、口金対向部43aが位置決めリブ47aよりも給電側ソケット開口47側に位置するよう給電側ソケット筐体41内部に配置される。(図11参照)このように配置することによって、回転子43は給電側ソケット40の前面に対して平行な方向への動きは位置決めリブ47aにより規制されている。さらに、回転子43は給電側ソケット43の前面に対して垂直であり給電側ソケット開口部47の中心点を通過する直線を中心軸として回転可能であり、給電ピン挿入溝48と回転子側ピン挿入溝43cとを給電側ソケット40の頂面に対して垂直な方向へ一直線上に揃えることができる。
通電金具42は、導電性を有する材料から成り、実施の形態1では銅製である。また、通電金具42は、端子部42aと、端子部42aから立設するばね部42bと、から成る。通電金具42は、給電側ソケット40の背面から見た際に、ばね部42bが給電側ソケット開口部47の中心点を挟んで対向するように給電側ソケット筐体41内に収納されている。端子部42aは、ばね部42bよりも給電側ソケット40の頂面側に位置し、給電側ソケット筐体41に固定されている(図8参照)。ばね部42bは、端子部42aより給電側ソケット40の底面側へ立設されており、対向するばね部42bの間隔が拡大するように弾性変形することができる。また、ばね部42bには凹型形状に窪んでいるピン受け部42cが形成されている。さらに、端子部42aに、給電側ソケットボディ45の電線挿入孔より挿入された電線を介して点灯装置と電気的に接続されている。
図7は、実施の形態1に係るランプ落下防止具の防止具頂面から見た斜視図である。図8は、実施の形態1に係るランプ落下防止具の防止具底面から見た斜視図である。図9は、実施の形態1に係るランプ落下防止具が挿入された保持側ソケットの斜視図である。
ランプ落下防止具50は、ゴムなどの弾性限界が高い材料から成り、図7及び図8に示すように略直方体形状である。説明のため、ランプ落下防止具50の面のうち、ランプ落下防止具50を図9のように保持側ソケット30の保持ピン挿入溝36へ挿入した際に保持側ソケット30の底面側に位置する面を防止具底面50aと称し、頂面側に位置する面を防止具頂面50bと称する。また、同様に保持側ソケット30の前面側に位置する面を防止具前面50cと称し、保持側ソケット30の背面側に位置する面を防止具背面50dと称し、保持側ソケット30の側面側に位置する2つの面をそれぞれ防止具側面50eと称する。
防止具前面50cと、防止具背面50dと、2つの防止具側面50eと、から成るランプ落下防止具50の外周には、複数の凸部51が形成されている。防止具側面50eに対して垂直な方向の凸部51の長さは、保持ピン挿入溝36の幅L1よりも長くなっている。また、ランプ落下防止具50の防止具側面50eに対して垂直な方向の凸部51の長さをランプ落下防止具の横幅L4と称する。
また、ランプ落下防止具50の内部には、収縮孔52が形成されており、収縮孔52は防止具頂面50b側に開口し、外部の空間に連通している。ランプ落下防止具50は弾性限界の高い材料から成るため、ランプ落下防止具50を圧縮させる力が凸部51に加えられた状態では、ランプ落下防止具50は収縮孔52が潰れるように弾性変形し、ランプ落下防止具50の横幅L4は力が加えられない状態に比べて短くなる。また、ランプ落下防止具50が弾性変形した際に、ランプ落下防止具50が元の形状に戻る力である反力がランプ落下防止具50より生じる。
さらに、防止具底面50aには、防止具頂面50bとは反対方向に立設する持ち手部53を備えている。持ち手部53のうち、表面積が最も広い面には滑り止め突起53aが複数形成されている。
図9のようにランプ落下防止具50は、保持ピン挿入溝36に、保持側ソケット30の底面側から頂面側へ挿入することが可能である。ランプ落下防止具の横幅L4は、保持ピン挿入溝36の幅L1よりも長いため、ランプ落下防止具50は、ランプ落下防止具の横幅L4の長さを保持ピン挿入溝36の幅L1の長さよりも短くなるように弾性変形して、保持側ソケット30の保持ピン挿入溝36に挿入される。保持側ソケット30の保持ピン挿入溝36にランプ落下防止具50が挿入された状態ではランプ落下防止具50は常に弾性変形しているため、ランプ落下防止具50から保持側ソケット30に対して反力が働く。当該反力によってランプ落下防止具50と保持側ソケット30の間に作用する摩擦力が増大し、ランプ落下防止具50が保持側ソケット30の底面側へ容易に移動せず、ランプ落下防止具50は保持ピン挿入溝36から抜け落ち難くなっている。
実施の形態1における直管形ランプ10を照明器具20に装着する方法について説明する。図10は、直管形ランプの保持ピンが挿入され、保持ピンが挿入位置に位置する状態における、実施の形態1の保持側ソケットの背面図である。図11は、直管形ランプの給電ピンが挿入され、給電ピンが挿入位置に位置する状態における、実施の形態1の給電側ソケットの背面図である。なお、図10及び図11では、説明のため、保持側ソケット30の背面、給電側ソケット40の背面及び板バネ34,45を図示せず保持側ソケット30又は給電側ソケット40の内部を図示している。保持側ソケット30には、保持ピン14が保持ピン挿入溝35より挿入される(図10参照)。この際、保持ピン14の端部14bの最長部は、給電側ソケット40の頂面に垂直な方向に対して並行になる向きで、保持ピン14は保持ピン挿入溝35に挿入される。また、給電側ソケット40には、給電ピン13が給電ピン挿入溝35より挿入される(図11参照)。この際に、給電ピン挿入溝48と回転子側ピン挿入溝43cは給電側ソケット40の頂面に垂直な方向に一直線上に揃えられておいる。また、2つの給電ピン13は給電側ソケット40の頂面に垂直な方向に一直線上に揃えられ、給電ピン13は回転子側ピン挿入溝43cまで挿入される。このように、保持側ソケット30に保持ピン14を挿入した直後の保持ピン14の位置及び給電側ソケット40に給電ピン13を挿入した直後の給電ピン13の位置をそれぞれ挿入位置と称する。保持側ソケット30に保持ピン14が挿入され、給電側ソケット40に給電ピン13が挿入された後、直管形ランプ10の長手方向に平行な軸を中心軸として直管形ランプ10を回転させる。直管形ランプ10が回転することで、保持ピン14及び給電ピン13も同様に回転する。
図12は、直管形ランプの保持ピンが挿入され、保持ピンが装着位置に位置する状態における、実施の形態1に係る保持側ソケットの背面図である。図13は、直管形ランプの給電ピンが挿入され、給電ピンが装着位置に位置する状態における、実施の形態1に係る給電側ソケットの背面図である。なお、図12及び図13では、説明のため、保持側ソケット30の背面、給電側ソケット40の背面及び板バネ34,45を図示せず保持側ソケット30又は給電側ソケット40の内部を図示している。装着位置より、直管形ランプ10を回転させると、保持ピン14の端部14bと保持具32のばね部32bとが当接し、給電ピン13の軸部13aと通電金具42のばね部42bとが当接する。この状態から更に回転させると、保持ピン14の端部14bは一対の保持具32のばね部32bの間隔を拡大する方向にばね部32bを弾性変形させ、給電ピン13の軸部13aは一対の通電金具42のばね部42bの間隔を拡大する方向にばね部42bを弾性変形させる。直管形ランプ10を挿入位置から90度回転させると、保持ピン14の端部14bと、給電ピン13の軸部13aとは、それぞれ保持具32のピン受け部32cと、通電金具42のピン受け部42cに当接する(図12及び図13参照)。ばね部32bの挟持力によって保持ピン14の端部14bはピン受け部32cに嵌まり込み、保持ピン14は保持側ソケット30に保持される。また、ばね部42bの挟持力によって給電ピン13の軸部13aはピン受け部42cに嵌まり込み、給電ピン13は給電側ソケット40に保持される。このように直管形ランプ10を挿入位置から90度回転させ、保持具32のピン受け部32cに保持ピン14の端部14bが嵌まり込んだ保持ピン14の位置、及び通電金具42のピン受け部42cに給電ピン13の軸部13aが嵌まり込んだ給電ピン13の位置を、それぞれ装着位置と称する。装着位置では、ピン受け部32c,42cに保持ピン14の端部14b及び給電ピン13の軸部13aが嵌まり込んだ状態になっているため、直管形ランプ10を回転させる外力が直管形ランプ10に加わっても、ばね部32b,42bの挟持力によって端部14b及び軸部13aを装着位置へ導くように力が働き、直管形ランプ10は回転し難くなっている。
また、装着位置では給電ピン13は通電金具42と当接しているため、給電ピン13と通電金具42は電気的に接続される。給電ピン13と通電金具42が電気的に接続されることによって、点灯装置、一方の通電金具42、一方の給電ピン13、基板17の回路配線、発光素子18、基板17の回路配線、他方の給電ピン13、他方の通電金具42、点灯装置の順に電流が流れる回路が形成される。点灯装置が当該回路を用いて発光素子18に電力を供給することによって、直管形ランプ10は点灯する。
図14は、直管形ランプの保持ピンが装着位置にあり、ランプ落下防止具が挿入された状態における、実施の形態1に係る保持側ソケットの背面図である。なお、図14では、説明のため、保持側ソケットの背面及び板バネ34を図示せず保持側ソケット30の内部を図示している。保持ピン14が装着位置に位置する状態において、ランプ落下防止具50は、弾性変形して保持側ソケット30の保持ピン挿入溝36に挿入され、ランプ落下防止具50は保持ピン挿入溝36を塞ぐ。また、挿入されたランプ落下防止具50の防止具頂面50bは、保持ピン14の端部14bに当接する。装着位置においては、保持ピン14の端部14bの最長部は、ランプ落下防止具50の挿入方向に対して垂直な向きになっている。ランプ落下防止具50を保持ピン挿入溝36に挿入した状態で直管形ランプ10を回転させようとすると、ランプ落下防止具50が保持ピン14の端部14bの回転を妨げる。このため、直管形ランプ10を回転させるには、ランプ落下防止具50を保持側ソケット30の底面側へ移動させる必要がある。前述の通りランプ落下防止具50から保持側ソケット30へ生じる反力によってランプ落下防止具50は保持側ソケット30の底面側へ移動することを抑制している。このため、直管形ランプ10を回転させる外力が加えられても保持ピン14の端部14bの回転をランプ落下防止具50が妨げるため、直管形ランプ10はより回転し難くなっている。
また、図14のように直管形ランプ10の保持ピン14が装着位置にあり、ランプ落下防止具50が挿入された状態において、保持側ソケットボディ34の側面に対して垂直な方向と、防止具側面50eに対して垂直な方向とは、保持側ソケット30に保持ピン14が挿入された直管形ランプ10の長手方向と保持ピン14の挿入方向とに対してそれぞれ垂直な方向に相当する。このため、保持ピン挿入溝36の幅L1は、保持側ソケット30に保持ピン14が挿入された直管形ランプ10の長手方向と保持ピン14の挿入方向とに対してそれぞれ垂直な方向における保持ピン挿入溝36の長さである。また、ランプ落下防止具50の横幅L4は、保持側ソケット30に保持ピン14が挿入された直管形ランプ10の長手方向と保持ピン14の挿入方向とに対してそれぞれ垂直な方向におけるランプ落下防止具50の凸部51の長さである。
また、直管形ランプ10を照明器具20より取り外す場合は、ランプ落下防止具50を保持ピン挿入溝36より抜き出し、直管形ランプ10を回転させて保持ピン14及び給電ピン13の位置を装着位置から挿入位置に移動させ、保持ピン挿入溝36及び給電ピン挿入溝48より保持ピン14及び給電ピン13を取り外せばよい。
実施の形態1において、保持側ソケット30の保持ピン挿入溝36の幅L1とランプ落下防止具の横幅L4とを比較するとランプ落下防止具50の横幅L4の方が長く、ランプ落下防止具50が弾性変形することで保持ピン挿入溝36にランプ落下防止具50が挿入できるため、保持ピン挿入溝36にランプ落下防止具50を挿入することによって、ランプ落下防止具50が保持ピン挿入溝36を塞ぎ、直管形ランプ10の落下を防止することができる。
また、ランプ落下防止具50の防止具頂面50bと保持ピン14の端部14bが当接し、ランプ落下防止具50が直管形ランプ10の回転を妨げることができるため、振動などの外的要因によって給電ピン13が装着位置から回転し、給電ピン13と通電金具42とが電気的に切断され、直管形ランプ10が消灯してしまうことを抑制している。
さらに、ランプ落下防止具50を保持ピン挿入溝36より抜き出す場合は、使用者は持ち手部53を掴み、保持側ソケット30の底面側へ引っ張ることによって容易にランプ落下防止具50を保持ピン挿入溝36より抜き出すことができる。また、持ち手部53のうち、表面積が最も広い面には滑り止め突起53aが複数形成されているため、持ち手部53を引っ張る際に滑り難く、容易に保持ピン挿入溝36よりランプ落下防止具50を抜き出すことができる。
また、ランプ落下防止具50を保持ピン挿入溝36に挿入するだけで直管形ランプ10の落下を防止することができ、直管形ランプ10を照明器具20から取り外す必要なく直管形ランプ10の落下を防止することができる。
さらに、実施の形態1の直管形ランプ10の保持ピン14はJISC7709−1で定められているGX16t−5口金に準じた形状であり、寸法は規格内で定められている。そのため、保持側ソケットボディ34の側面に対して垂直な方向の保持ピン挿入溝36の幅L1は、同一の種類の保持ピン14を使用する場合はソケット毎に大きく変更はされない。そのため、保持ピン14の種類に対応したランプ落下防止具50を設計するだけでよく、保持側ソケット30毎にランプ落下防止具50を設計する必要は無い。
実施の形態1における、保持ピン14と、保持側ソケット30と、保持ピン挿入溝36と、ランプ落下防止具50とは、それぞれ本発明のランプピンと、ランプソケットと、挿入溝と、ランプ落下防止具に該当する。
なお、実施の形態1のランプ落下防止具50は、ランプ落下防止具50の外周には複数の凸部51が形成され、内部には収縮孔56が形成されているが、これに限らず、ランプ落下防止具の横幅L4が保持ピン挿入溝36の幅L1よりも長ければ良い。例えば、凸部は防止具側面50eのみに設けられており、防止具前面50cと防止具背面50dとには凸部は設けられていなくても良い。また、防止具側面50eにも凸部が設けられていなくても、ランプ落下防止具50の防止具側面50eに垂直な方向の辺の長さが保持ピン挿入溝36の幅L1よりも長ければ良い。
さらに、実施の形態1のランプ落下防止具50の形状は直方体であるが、保持ピン挿入溝36に挿入する際に、保持側ソケット20の側面に対して垂直な方向の最大の長さが、保持ピン挿入溝36の幅L1よりも長ければ、ランプ落下防止具50の形状は直方体に限らない。例えば、形状が円柱形状であり、円柱の底面が防止具頂面又は防止具底面に相当し、円柱の底面の直径が保持ピン挿入溝36の幅L1よりも長いランプ落下防止具50でも良い。
また、実施の形態1のランプ落下防止具50は、ゴムなどの弾性限界が高い材料から成り、内部には収縮孔52が形成されているが、これに限らず、ランプ落下防止具50は弾性変形によってランプ落下防止具50の横幅L4が保持ピン挿入溝36の幅L1よりも短くすることが可能であれば良い。例えば、ランプ落下防止具50は、防止具側面50eに対して垂直な方向の長さが短くすると同時に、防止具底面50aに対して垂直な方向の長さ又は防止具前面50cに対して垂直な方向の長さを長くするように、弾性変形をすることができるため、収縮孔52が設けられていなくても良い。
さらに、ランプ落下防止具50のうち凸部51は別体で設けられ、凸部51のみが弾性限界の高い材料から成っていても良い。この場合は凸部51の防止具側面50eに垂直な方向の幅が短くなり、凸部51の防止具頂面に垂直な方向の幅が長くなるように凸部51は弾性変形し、ランプ落下防止具50の横幅L4の凸部51の長さが短くなる。
また、実施の形態1のランプ落下防止具50の防止具頂面50bは、保持ピン14の最長部がランプ落下防止具50の挿入方向に対して垂直な状態で、保持ピン14の最長部と当接しているが、これに限らない。ランプ落下防止具50が保持ピン14に当接する状態では保持ピン14が回転しようとするとランプ落下防止具50と保持ピン14の間には摩擦力が働き、保持ピン14は回転し難くなる。このため、ランプ落下防止具50は保持ピン14と当接するだけであっても、保持ピン14が回転し難くなる効果を得ることができる。さらに、ランプ落下防止具50が保持ピン挿入溝36を塞ぐことで、保持ピン挿入溝36から保持ピン14が抜け落ちることを防止しているため、ランプ落下防止具50が保持ピン14と当接していなくても、直管形ランプ10の落下を防止することができる。
また、実施の形態1の保持側ソケット30は保持具32を有しているが、ランプ落下防止具50が保持ピン挿入溝36を塞ぎ、保持ピン挿入溝36から保持ピン14が抜け落ちることを防止しているため、保持側ソケット30は保持具32を有していなくても構わない。
実施の形態2.
実施の形態1では保持ピン挿入溝36にランプ落下防止具50を挿入することで直管形ランプ10の落下を防止する構成について説明したが、実施の形態2では給電ピン挿入溝48にランプ落下防止具60を挿入することで直管形ランプ10の落下を防止する構成について説明する。なお、回転子43の形状とランプ落下防止具60を除いて、実施の形態2の照明装置1は実施の形態1の照明装置1と同様であるため、説明を割愛する。また、実施の形態2において、給電金具42は、本発明の保持金具に該当する。
図15は、実施の形態2に係る給電側ソケットの分解斜視図である。実施の形態2の回転子43の円筒部43bには、円筒部43bの口金対向部43aと一体化されていない端部から口金対向部43a側へ防止具挿入溝43dが2ヶ所に形成されている。防止具挿入溝43dは、円筒部43bの円周に沿ってそれぞれの回転子側ピン挿入溝43cより90度の位置に形成されている。また、給電ピン挿入溝48と回転子側ピン挿入溝43cとを給電側ソケット40の頂面に垂直な方向に一直線上に揃えた状態において、給電側ソケットの前面に対して垂直な方向の防止具挿入溝43dの長さを、防止具挿入溝43dの幅L5とする。
図16は、実施の形態2に係るランプ落下防止具の防止具頂面から見た斜視図である。図17は、実施の形態2に係るランプ落下防止具の防止具底面から見た斜視図である。図18は、実施の形態2に係るランプ落下防止具が挿入された給電側ソケットの斜視図である。
ランプ落下防止具60は、ゴムなどの弾性限界が高い材料から成り、図16及び図17に示すように略直方体形状である。説明のため、ランプ落下防止具60の面のうち、ランプ落下防止具60を図18のように給電側ソケット40の給電ピン挿入溝48へ挿入した際に給電側ソケット40の底面側に位置する面を防止具底面60aと称し、頂面側に位置する面を防止具頂面60bと称する。また、同様に給電側ソケット60の前面側に位置する面を防止具前面60cと称し、給電側ソケット40の背面側に位置する面を防止具背面60dと称し、給電側ソケット40の側面側に位置する2つの面をそれぞれ防止具側面60eと称する。
防止具前面60cと、防止具背面60dと、2つの防止具側面60eと、から成るランプ落下防止具60の外周には、複数の凸部61が形成されている。防止具側面60eに対して垂直な方向の凸部61の長さは、給電ピン挿入溝48の幅L3よりも長くなっている。また、ランプ落下防止具60の防止具側面60eに対して垂直な方向の凸部62の長さをランプ落下防止具60の横幅L6と称する。
また、防止具底面60aには、防止具頂面60bとは反対方向に立設する持ち手部62を備えている。持ち手部62のうち、表面積が最も広い面には滑り止め突起62aが複数形成されている。
更に、防止具頂面60bには、防止具底面60aとは反対方向に立設する回転子挿入突起部63が形成されている。回転子挿入突起部63のうち、防止具側面60eに対して垂直な方向の長さは、防止具挿入溝の幅L5よりも短い。防止具側面60eに対して垂直な方向の長さを回転子挿入突起部63の横幅L7と称する。
ランプ落下防止具60の内部には、収縮孔64が形成されている。収縮孔64は、防止具頂面60b側は開口し、外部の空間に連通している。ランプ落下防止具60は、弾性限界の高い材料からなるため、ランプ落下防止具60を圧縮させる力が凸部61に加えられた状態では、ランプ落下防止具60は収縮孔64が潰れるように弾性変形し、ランプ落下防止具60の横幅L6は力が加えられない状態に比べて短くなる。また、ランプ落下防止具60が弾性変形した際に、ランプ落下防止具60が元の形状に戻る力である反力がランプ落下防止具60より生じる。
図18のようにランプ落下防止具60は、給電側ソケット40の給電ピン挿入溝48に挿入することが可能である。ランプ落下防止具60の横幅L6は、給電ピン挿入溝48の幅L3よりも長いため、ランプ落下防止具60は、ランプ落下防止具60の横幅L6の長さを給電ピン挿入溝48の幅L3よりも短くなるよう弾性変形して、給電ピン挿入溝48に挿入される。また、給電ピン挿入溝48にランプ落下防止具60が挿入された状態では、ランプ落下防止具60は常に弾性変形しているため、ランプ落下防止具60から給電側ソケット40に対して反力が働く。当該反力によって、ランプ落下防止具60と給電側ソケット40との間に作用する摩擦力が増大し、ランプ落下防止具60が給電側ソケット40の底面側へ容易に移動せず、この結果ランプ落下防止具60は給電ピン挿入溝48から抜け難くなっている。
実施の形態2における直管形ランプ10を照明器具20に装着する方法について説明する。なお、実施の形態2において、給電ピン13を給電側ソケット40に挿入し、保持ピン14を保持側ソケット30に挿入し、給電ピン13及び保持ピン14が挿入位置から装着位置に位置するように直管形ランプ10を回転させるまでの手順は実施の形態1と略同様であるため、説明を割愛する。
図19は、直管形ランプの給電ピンが挿入され、給電ピンが装着位置に位置する状態における、実施の形態2に係る給電側ソケットの背面図である。図20は、直管形ランプの給電ピンが装着位置にあり、ランプ落下防止具が挿入された状態における、実施の形態2に係る給電側ソケットの背面図である。なお、図19及び図20では給電側ソケット40の背面及び板バネ44を図示せず給電側ソケット40の内部を図示している。図19に示すように、給電ピン13が装着位置に位置する状態において、回転子43に形成された防止具挿入溝43dは、給電ピン挿入溝48と給電側ソケット40の頂面に垂直な方向に一直線上に揃えられている。
給電ピン13が装着位置に位置する状態において、ランプ落下防止具60は、弾性変形して給電側ソケット40の給電ピン挿入溝48に挿入され、ランプ落下防止具60は保持ピン挿入溝36を塞ぐ。また、挿入されたランプ落下防止具60の回転子挿入突起部63は、回転子43に形成された防止具挿入溝43dに挿入される。ランプ落下防止具60が挿入された状態で直管形ランプ10を回転させようとすると、回転子43の回転を回転子挿入突起部63が妨げる。このため、直管形ランプ10を回転させるには、ランプ落下防止具60を給電側ソケット40の底面側へ移動させ、回転子挿入突起部63を防止具挿入溝43dから抜き出す必要がある。前述の通りランプ落下防止具60から給電側ソケット40へ生じる反力によって、ランプ落下防止具60は給電側ソケット40の底面側へ移動することを抑制している。このため、直管形ランプ10が回転する際に回転子63の回転をランプ落下防止具60が妨げるため、直管形ランプ10が回転し難くなっている。
また、図20のように直管形ランプ10の給電ピン13が装着位置にあり、ランプ落下防止具60が挿入された状態において、給電側ソケットボディ45の側面に対して垂直な方向と、防止具側面60eに対して垂直な方向とは、給電側ソケット40に給電ピン13が挿入された直管形ランプ10の長手方向と給電ピン13の挿入方向とに対してそれぞれ垂直な方向に相当する。このため、給電ピン挿入溝48の幅L3は、給電側ソケット40に給電ピン13が挿入された直管形ランプ10の長手方向と給電ピン13の挿入方向とに対してそれぞれ垂直な方向における給電ピン挿入溝48の長さである。また、ランプ落下防止具60の横幅L6は、給電側ソケット40に給電ピン13が挿入された直管形ランプ10の長手方向と給電ピン13の挿入方向とに対してそれぞれ垂直な方向におけるランプ落下防止具60の凸部61の長さである。回転子挿入突起部63の横幅L7は、給電側ソケット40に給電ピン13が挿入された直管形ランプ10の長手方向と給電ピン13の挿入方向とに対してそれぞれ垂直な方向におけるランプ落下防止具60の回転子挿入突起部63の長さである。
また、直管形ランプ10を照明器具20より取り外す場合は、ランプ落下防止具60を給電ピン挿入溝48より抜き出し、直管形ランプ10を回転させて保持ピン14及び給電ピン13の位置を装着位置から挿入位置に移動させ、保持ピン挿入溝36及び給電ピン挿入溝48より保持ピン14及び給電ピン13を取り外せばよい。
実施の形態2において、給電側ソケット40の給電ピン挿入溝48の幅L3とランプ落下防止具60の横幅L6とを比較すると、ランプ落下防止具60の横幅L6の方が長く、ランプ落下防止具60が弾性変形することで給電ピン挿入溝48にランプ落下防止具60が挿入できるため、給電ピン挿入溝48にランプ落下防止具60を挿入することによって、ランプ落下防止具60が給電ピン挿入溝48を塞ぎ、直管形ランプ10の落下を防止することができる。
また、ランプ落下防止具60の回転子挿入突起部63が回転子43に形成された防止具挿入溝43dに挿入され、直管形ランプ10の回転をランプ落下防止具60が妨げるため、振動などの外的要因によって給電ピン13が装着位置から回転し、給電ピン13と通電金具42とが電気的に切断され、直管形ランプ10が消灯してしまうことを抑制している。また、回転子挿入突起部の横幅L7は、防止具挿入溝の幅L5よりも短いため、回転子挿入突起部63を弾性変形させずに円滑に挿入することができる。
また、ランプ落下防止具60を給電ピン挿入溝48に挿入するだけで直管形ランプ10の落下を防止することができ、直管形ランプ10を照明器具20から取り外す必要なく直管形ランプ10の落下を防止することができる。
さらに、実施の形態1のランプ落下防止具50と同様に、ランプ落下防止具60には、持ち手部62と滑り止め突起62aとを備えているため、容易にランプ落下防止具60を給電ピン挿入溝48から抜き出すことができる。また、直管形ランプ10の給電ピン13は、JISC7709−1で定められているGX16t−5口金に準じた形状であり、寸法は規格内で定められているため、給電ピン13の種類に対応したランプ落下防止具60を設計するだけでよく、給電側ソケット40毎にランプ落下防止具60を設計する必要は無い。
実施の形態2における、給電ピン13と、給電側ソケット40と、給電ピン挿入溝48と、ランプ落下防止具60とは、それぞれ本発明のランプピンと、ランプソケットと、挿入溝と、ランプ落下防止具に該当する。
なお、実施の形態2のランプ落下防止具60は、ランプ落下防止具60の外周には複数の凸部61が形成され、内部には収縮孔64が形成されているが、これに限らず、ランプ落下防止具60の横幅L6が給電ピン挿入溝48の幅L3よりも長ければ良い。このようなランプ落下防止具60としては、例えば、凸部61は防止具側面60eのみに設けられており、防止具前面60cと防止具背面60dとには凸部61は設けられていなくても良い。また、防止具側面60eにも凸部が設けられていなくても、ランプ落下防止具60の防止具側面60eに垂直な方向の辺の長さが給電ピン挿入溝48の幅L3よりも長ければ良い。
さらに、実施の形態2のランプ落下防止具60の形状は直方体であるが、給電ピン挿入溝48に挿入する際に、給電側ソケット40の側面に対して垂直な方向の最大の長さが、給電ピン挿入溝48の幅L3よりも長ければ、ランプ落下防止具60の形状は直方体に限らない。例えば、形状が円柱形状であり、円柱の底面が防止具頂面60b又は防止具底面60aに相当し、円柱の底面の直径が給電ピン挿入溝48の幅L3よりも長いランプ落下防止具60でも良い。
また、実施の形態2のランプ落下防止具60は、ゴムなどの弾性限界が高い材料から成り、内部には収縮孔64が形成されているが、これに限らず、ランプ落下防止具60は弾性変形によってランプ落下防止具60の横幅L6が給電ピン挿入溝48の幅L3よりも短くすることが可能であれば良い。例えば、ランプ落下防止具60は、防止具側面60eに対して垂直な方向の長さが短くすると同時に、防止具底面60aに対して垂直な方向の長さ又は防止具前面60cに対して垂直な方向の長さを長くするように、弾性変形をすることができるため、収縮孔64が設けられていなくても良い。さらに、ランプ落下防止具のうち凸部61は別体で設けられ、凸部61のみが弾性限界の高い材料から成っていても良い。この場合は凸部61の防止具側面に垂直な方向の幅が短くなり、凸部61の防止具頂面60eに垂直な方向の幅が長くなるように凸部61は弾性変形し、ランプ落下防止具の横幅L6の凸部61の長さが短くなる。
また、実施の形態2のランプ落下防止具60の防止具頂面60bには回転子挿入突起部63が形成されており、回転子43には防止具挿入溝43dが形成されているが、これに限らない。例えば、回転子挿入突起部63と防止具挿入溝43dとが形成されていない場合であっても、ランプ落下防止具60の防止具頂面60bと回転子43の円筒部43bとが当接することで、回転子43が回転する際にランプ落下防止具60と回転子43の間に摩擦力が生じる。当該摩擦力によって直管形ランプ10の回転を妨げることができる。さらに、回転子挿入突起部63と防止具挿入溝43dとが形成されておらず、ランプ落下防止具60と回転子43が当接していない場合であっても、ランプ落下防止具60が給電ピン挿入溝48を塞ぐことで、給電ピン挿入溝48から給電ピン13が抜け落ちることを防止しており、直管形ランプ10の落下を防止することができる。
また、実施の形態2において保持側ソケット30の保持ピン挿入溝36に実施の形態1のランプ落下防止具50を挿入しても良い。この場合、保持側ソケット30及び給電側ソケット40の双方で直管形ランプ10の落下を防止することができるため、保持側ソケット30又は給電側ソケット40のいずれか片方のみにランプ落下防止具を挿入した場合に比べてより確実に直管形ランプ10の落下を防ぐことができる。
また、実施の形態1及び2に係る直管形ランプ10の、発光素子18は発光ダイオードである発光素子18と、基板17と、ヒートシンク16と、を有しているが、これには限らない。例えば、発光素子は有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELと称する)を用いた有機EL素子でも良い。また、直管形ランプ10は、従来直管形ランプに用いられていた蛍光灯であっても良い。
また、実施の形態1及び2に係る給電側口金11,保持側口金12,給電ピン13及び保持ピン14の形状は、JISC7709−1で定められているGX16t−5口金に準じた形状であるが、これに限らない、本発明は、直管形ランプ10のランプピンが、ソケットに形成されたピン挿入溝を介してソケット内に挿入され、ソケットに保持されるような照明装置であれば適応することができるため、例えば、直管形ランプの口金及びピンの形状がJISC7709−1で定められているG13口金、G5口金でも構わない。