JP2016070493A - 配管の保温方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水素ガスを5体積%以上含む高温ガスを流す配管において、配管の周囲の少なくとも一部が断熱材で覆われている、ことにより上記課題を解決する。
【選択図】図2
Description
このようにパイプの内部に断熱層を設けた配管を用いて高温ガスを流通させる必要があるプロセスには様々なものがある。
このような高温ガスを流通させる必要のあるプロセスでは、当然、配管輸送中のガス温度の低下を可能な限り低減させることが求められている。そのため、高温ガスを流通させる配管の熱ロスを低減することは大きな問題であった。
そこで、パイプの径を変えずに熱ロスを低減するために、より熱伝導率の低い、気孔率の大きい材質に断熱層を変更して熱ロスを調べたところ、計算で想定した熱ロスよりも大きな熱ロスが生じていることがわかり、思ったほどの効果がないことがわかった。この理由を更に検討したところ、以下の事実を明らかにした。
図4に示すように、測定の結果、断熱キャスタブル、断熱ボードおよび微細多孔断熱材のいずれにおいても、水素を20体積%含むガス雰囲気での熱伝導率は同じ温度での大気雰囲気中での熱伝導率よりも有意に高いことが判る。しかも、温度が高いほど、両者の差が大きくなっている。この理由について、詳細には判明していないが、本発明者らは以下のように考えた。
すなわち、以下の構成により上記目的を達成することができることを見出した。
配管の周囲の少なくとも一部が断熱材で覆われている配管の保温方法。
(2) 高温ガスが、硫化水素ガスを1×10-7体積%以上含み、
さらに、配管の内部の少なくとも一部が配管腐食防止材で覆われている(1)に記載の配管の保温方法。
(3) 高温ガスは300℃以上である(1)または(2)に記載の配管の保温方法。
(4) 配管の材質がステンレスである(1)〜(3)のいずれかに記載の配管の保温方法。
(5) 配管の周囲の全周が断熱材で覆われている(1)〜(4)のいずれかに記載の配管の保温方法。
(6) 互いに異なる2層以上の断熱材で配管の周囲が覆われている(1)〜(5)のいずれかに記載の配管の保温方法。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
このような本発明の配管の保温方法は、例えば、フェロコークスの製造装置、コークス製造設備等に好適に適用可能である。
図1は、本発明の配管の保温方法を好適に適用できるコークス炉の一例を概念的に示す図である。
図1に示すコークス炉30は、竪型のコークス炉(乾留炉)であり、水素ガスを5体積%以上含む高温ガスを流す配管の周囲を断熱材で覆って保温した以外は、基本的に、従来公知の竪型のコークス炉と同様の構成を有する。
成型物装入装置32は、炭素含有物質と鉄含有物質との成型物を竪型乾留炉本体34の炉頂部から装入するものである。
循環ガス冷却装置36で冷却された循環ガスの一部は、低温ガス加熱装置38に供給され、残りの循環ガスは、冷却ガス吹き込み羽口34dから、竪型乾留炉本体34内に吹き込まれる。
高温ガス加熱装置42は、低温ガス加熱装置38から供給された循環ガスをさらに加熱するものである。高温ガス加熱装置42により加熱された循環ガスは、高温ガス吹き込み羽口34cから竪型乾留炉本体34内に吹き込まれる。
この点は後に詳述する。
また、図示例においては、コークス炉30は、高温ガス加熱装置42での燃焼に用いる空気を加熱するための空気加熱器40を有する。空気加熱器40は、LNGと空気とを燃焼させて、高温ガス加熱装置42に供給する空気を加熱する。
なお、高温ガス加熱装置42に供給される空気に、低温ガス加熱装置38で燃焼させたガスおよび空気加熱器40で燃焼させたガスを混合してもよい。
成型物装入装置32が、炭素含有物質と鉄含有物質との成型物を、竪型乾留炉本体34の炉頂部から装入し、乾留ゾーンで乾留後に冷却ゾーンで冷却して下部からフェロコークスを排出する。その際、炉頂部から排出された炉内ガス(循環ガス)は、循環ガス冷却装置36、低温ガス加熱装置38、あるいは、高温ガス加熱装置42を通過して竪型乾留炉本体34内に吹き込まれる。
冷却ゾーンでは、循環ガス冷却装置36で冷却された循環ガスが、冷却ガス吹き込み羽口34dから吹き込まれてフェロコークスを冷却する。
これらの吹き込まれた循環ガスは、炉頂部の炉内ガスの排出口から排出されて、再び、循環ガス冷却装置36、低温ガス加熱装置38、あるいは、高温ガス加熱装置42に供給される。
従って、低温ガス加熱装置38で加熱された後、および、高温ガス加熱装置42で加熱された後の循環ガスは、水素を5体積%以上含む高温ガスであり、この高温ガスを流す配管ユニット10a、10bおよび10cは、本発明の配管の保温方法により保温(断熱)される。
なお、配管ユニット10a、10bおよび10cはそれぞれ異なる部位間の循環ガスを流す配管である以外は、基本的に同じ構成を有するので、以下の説明では、配管ユニット10a、10bおよび10cを、特に区別する必要が無い場合には、まとめて、配管ユニット10として説明する。
図2は、本発明に係る保温方法を実施した配管ユニット10の一例を概念的に示す断面図である。
配管ユニット10は、配管12と、配管12の外周を覆う、第1断熱材20、第2断熱材22および第3断熱材24を備える断熱材ユニット14とを有する。
配管12の材料としては特に限定はなく、鉄、ステンレス鋼等を用いることができる。配管12は、高温ガスを流通させるものであるため、より耐熱性の高いステンレスであるのが好ましい。
配管12を耐熱温度の高いステンレス配管とすることで、配管の強度劣化を低下させることができるので、高温ガスの圧力を高くしても安全な配管とすることができる。
また、水素を含む高温ガスの温度が300℃〜500℃程度の比較的低温である場合には、銅、黄銅、その他の金属製の配管を用いることができる。
図示例においては、断熱材ユニット14は、配管12の外周を覆う第1断熱材20と、第1断熱材20の外周に積層された第2断熱材22と、第2断熱材22の外周に積層された第3断熱材24とを備える。
各種断熱材にはそれぞれ耐用温度があるので、ガスの温度条件、周囲の雰囲気の条件等を勘案して伝熱計算をすることで、それぞれの断熱材の耐用温度内となるように厚みを適宜決定することができる。
このような高温ガスを流通させる配管の熱ロスを低減する方法としては、パイプの内面に形成する断熱層の層厚を厚くすることが考えられるが、ガスの流通路の径を保ちながら、内面の断熱層を厚くするためには、パイプの径を大きくする必要があり、大きな設備変更となってしまうという問題があった。
しかしながら、本発明者らの検討によると、図3に示すように、気孔率の大きい断熱材は、水素を多量に含むガス雰囲気では、大気雰囲気中での熱伝導率よりも高くなることがわかった。
一般に、断熱材には気孔が多く存在しており、この気孔中の空気の熱伝導率が断熱材の基質の熱伝導率よりも低いため、気孔の多い断熱材の方が断熱効果が大きい。ところが、水素ガスの熱伝導率は大気の熱伝導率よりも高いため、雰囲気中に水素が多くなると、断熱材としての熱伝導率が大きくなってしまうと考えられる。特に、水素ガスの濃度が5体積%を下回る程度のガスであれば、断熱材の厚みを調整するといった方法で対応が可能であるが、5体積%以上となる場合には、熱伝導率の上昇が顕在化してくるため、実務上は問題となる。
配管12の内側に断熱材を配置することで、配管12が高温のガスに曝されるのを防止して、配管が高温になるのを抑制して、配管の強度劣化を防止できる。
したがって、流通させる高温ガス中に、硫化水素ガス等の配管12の腐食の原因となるガスが含まれている場合には、配管の内側に腐食防止用キャスタブルを施工してもよい。
特に、高温ガスが硫化水素ガスを1×10-7体積%以上含む場合には、配管の内部の少なくとも一部が配管腐食防止材で覆われているのが好ましい。
このような構成の一例を、図3に示す配管ユニット50の断面図を用いて説明する。
図3に示す配管ユニット50は、配管12の内側が配管腐食防止材52で覆われている以外は、図1に示す配管ユニット10と同様の構成を有するので、同じ部位には同じ符号を付し、以下の説明では異なる部位を主に行う。
配管腐食防止材52は、耐火骨材と水硬性セメントを混合した通常のキャスタブルからなるものであり、配管12の内側に施工されたものである。
配管腐食防止材52の材料としては、硫化水素ガスによる腐食を防止することができれば限定はなく、耐火キャスタブル、断熱キャスタブル等を用いることができる。配管ユニット内を流れるガスの温度は300℃以上であるため、流れるガスの温度とキャスタブルの通気率を考慮して、使用するキャスタブルを選定することが好ましい。
また、配管腐食防止材52の厚さ(施工厚み)には限定はなく、選定したキャスタブルの通気率等に応じて設定するのが好ましい。
実施例1として、図2に示すような配管12の外周を3層の断熱材ユニット14で覆って配管ユニット10を作製し、配管ユニット10内に5体積%以上の水素を含む高温ガスを流して熱ロスを測定した。
高温ガスは、表1に示すように、20体積%の水素ガスを含むガスを用いて、温度は650℃とした。
配管12の材質(鉄皮)は、一般構造用圧延鋼材であるSS400を用いた。配管12の厚さは6mmとした。すなわち、配管12の外径d2は162mmである。このSS400の27℃での熱伝導率は51.6W/m・Kである。
第2断熱材22の種類はマイクロポーラス断熱材(マイクロサーム社製)とし、厚さは25mmとした。このマイクロポーラス断熱材の大気雰囲気、600℃での熱伝導率は0.04W/m・Kである。
第3断熱材24の種類は保温材(ニチアス株式会社製)とし、厚さは85mmとした。この保温材の大気雰囲気、70℃での熱伝導率は0.08W/m・Kである。
また、鉄皮、第1断熱材20、第2断熱材22および第3断熱材24の合計の熱抵抗を算出したところ、7.3(m2・K/W)であった。
また、配管ユニット10の外径は、412mmであった。
表1に示す成分のガスを650℃まで昇温させて配管ユニット10内に吹込み、定常状態に到達した後、表面温度を測定し放散熱量を求めた。
外気温度、ガス温度およびガスの成分比から、ガスへの入熱量を算出すると1.11×103W/m2であった。
また、配管ユニット10表面の温度を測定したところ、57.7℃であった。この表面温度、外気温度から、抜熱量を算出すると、0.92×102W/m2であった。
従って、抜熱量/入熱量から熱ロスを算出すると、8.3%であった。
実施例2〜4として、配管12の材質(鉄皮)をそれぞれ表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして熱ロスを求めた。
各実施例の熱ロスは表2に示す。
比較例1として、図5に示すように、配管102の内側に3層からなる断熱材ユニット104を形成して保温した配管ユニット100を用いた。
断熱材ユニット104としては、配管102側から順に第1断熱材110、第2断熱材112、第3断熱材114が積層されている。
すなわち、配管ユニット100は、最内側が第3断熱材114である。
配管102の材質(鉄皮)は、一般構造用圧延鋼材であるSS400を用いた。配管102の厚さは6mmとし、外径d2は494mmとした。このSS400の27℃での熱伝導率は51.6W/m・Kである。
第2断熱材112の種類は断熱ボード(ニチアス株式会社製)とし、厚さは60mmとした。この断熱ボードの大気雰囲気、400℃での熱伝導率は0.11W/m・Kである。
第3断熱材114の種類は断熱キャスタブル(AGCプライブリコ株式会社製)とし、厚さは100mmとした。この断熱キャスタブルの大気雰囲気、800℃での熱伝導率は0.30W/m・Kである。
また、鉄皮、第1断熱材110、第2断熱材112および第3断熱材114の合計の熱抵抗を算出したところ、3.0(m2・K/W)であった。
実施例1と同様にして熱ロスを求めたところ、18.5%であった。
比較例2〜4として、配管102の材質(鉄皮)をそれぞれ表3に示すように変更した以外は、比較例1と同様にして熱ロスを求めた。
各比較例の熱ロスは表3に示す。
比較例5〜8として、それぞれ、比較例1〜4の第2断熱材の種類をマイクロポーラス断熱材(マイクロサーム社製)とし、厚さは60mmとした以外は、比較例1〜4と同様にして熱ロスを求めた。
比較例5〜8は、鉄皮、第1断熱材110、第2断熱材112および第3断熱材114の合計の熱抵抗が7.3(m2・K/W)である。
各比較例の熱ロスは表4に示す。
次に、実施例5〜8として、図1に示すようなコークス炉30の配管に、それぞれ実施例1〜4と同様の断熱材ユニットを形成して、コークス炉30の操業中の配管における熱ロスを測定した。
具体的には、コークス炉30の低温ガス加熱装置38から低温ガス吹き込み羽口34a、34b、および、高温ガス加熱装置42に循環ガスを流す配管ユニット10a、10b、ならびに、高温ガス加熱装置42から高温ガス吹き込み羽口34cに循環ガスを流す配管ユニット10cにそれぞれ実施例1〜4と同様の断熱材ユニット14を形成した。
表1に示す成分のガスを乾留炉内に吹き込み、且つ、配管内を循環させながら下記表5に示す条件でコークス炉30の操業を行った。
測定した表面温度、配管内のガス温度、外気温度から、入熱量、抜熱量を求めて熱ロスを算出した。
結果を表7に示す。
比較例9〜12として、それぞれ、第2断熱材の厚さを50mmとした以外は比較例1〜4と同様の構成の配管ユニットを用いて、実施例5と同様にして、コークス炉の操業中の配管における熱ロスを測定した。
結果を表8に示す。
比較例13〜16として、それぞれ、第2断熱材の厚さを50mmとした以外は比較例5〜8と同様の構成の配管ユニットを用いて、実施例5と同様にして、コークス炉の操業中の配管における熱ロスを測定した。
結果を表9に示す。
実施例9として、図3に示すような配管12の内側に配管腐食防止材52を施工し、配管12の外周を3層からなる断熱材ユニット14で覆って配管ユニット50を作製し、配管ユニット50内に、5体積%以上の水素、および、1×10-7体積%以上の硫化水素ガスを含む高温ガスを流して熱ロスおよび腐食の有無を評価した。
高温ガスは、表10に示す成分比率の混合ガスを用いて、温度は650℃とした。
配管腐食防止材52は耐火キャスタブルとし、厚さは30mmとした。この耐火キャスタブルの大気雰囲気、800℃での熱伝導率は0.80W/m・Kである。
配管12の材質(鉄皮)は、一般構造用圧延鋼材であるSS400を用いた。配管12の厚さは6mmとした。すなわち、配管12の外径d2は222mmである。このSS400の27℃での熱伝導率は51.6W/m・Kである。
第2断熱材22の種類はマイクロポーラス断熱材(マイクロサーム社製)とし、厚さは25mmとした。このマイクロポーラス断熱材の大気雰囲気、600℃での熱伝導率は0.038W/m・Kである。
第3断熱材24の種類は保温材(ニチアス株式会社製)とし、厚さは100mmとした。この保温材の大気雰囲気、70℃での熱伝導率は0.075W/m・Kである。
また、鉄皮、第1断熱材20、第2断熱材22および第3断熱材24の合計の熱抵抗を算出したところ、7.3(m2・K/W)であった。
また、配管ユニット10の外径は、547mmであった。
実施例9、ならびに、先の実施例1および比較例5の配管ユニットについて、表10に示すガスA、ガスBおよびガスCの3種類のガスそれぞれを用いて、熱ロスの測定および配管の腐食の有無の確認を行った。
実施例9の配管ユニットにガスAを流した場合を実施例9−Aとし、ガスBを流した場合を実施例9−Bとし、ガスCを流した場合を実施例9−Cとした。同様に、実施例1の配管ユニットにガスAを流した場合を実施例1−Aとし、ガスBを流した場合を実施例1−Bとし、ガスCを流した場合を実施例1−Cとした。同様に、比較例5の配管ユニットにガスAを流した場合を比較例5−Aとし、ガスBを流した場合を比較例5−Bとし、ガスCを流した場合を比較例5−Cとした。
配管ユニット10の表面の温度を測定し、この表面温度、外気温度から、抜熱量を算出して、抜熱量/入熱量から熱ロスを算出した。
また、ガスを200時間流した後、配管12内部の腐食の有無を確認した。
ガスAの場合の結果を表11に示し、ガスBの場合の結果を表12に示し、ガスCの場合の結果を表13に示す。
また、実施例1−Aと実施例9−Aとの対比から、配管12の内側に配管腐食防止材52を施工することで、高温ガス中に硫化水素ガスが含まれている場合であっても、配管の腐食を防止できることがわかる。
また、ガスCは、高温ガス中の硫化水素ガスの割合が少ないので、配管12の内側に配管腐食防止材52を有さない実施例1−Cも、配管内部の腐食は、全く確認されなかった。したがって、硫化水素ガスを0.1×10-7体積%以上含む高温ガスを流す場合に、配管12の内側に配管腐食防止材52を施工するのが好ましいことがわかる。
実施例10〜12として、配管12の材質(鉄皮)をそれぞれ表14に示すように変更した以外は、実施例9と同様の配管ユニットを作製し、ガスBおよびガスDをそれぞれ流して熱ロスの測定および腐食の有無の確認を行った。
先と同様に、実施例10の配管ユニットにガスBを流した場合を実施例10−Bとし、ガスDを流した場合を実施例10−Dとした。実施例11および実施例12についても同様である。
ガスBの場合の結果を表14に示し、ガスDの場合の結果を表15に示す。
また、配管12の内側に配管腐食防止材52を施工することで、高温ガス中に硫化水素ガスが含まれている場合であっても、配管の腐食を防止できることがわかる。
さらに、表15に示すとおり、配管12の内側に配管腐食防止材52を施工することで、硫化水素ガスを1.0×10-5体積%含むガスDを流した場合でも、配管の腐食を防止できることがわかる。
次に、実施例13〜16として、図1に示すようなコークス炉30の配管に、それぞれ実施例9〜12と同様の断熱材ユニットを形成して、コークス炉30の操業中の配管における熱ロスを測定した。
具体的には、実施例5〜8と同様に、コークス炉30の配管ユニットにそれぞれ実施例9〜12と同様の断熱材ユニット14および配管腐食防止材52を形成して、同様の条件(表5に示す条件)でコークス炉30の操業を行った。
腐食ガスを含め操業中の炉頂ガス成分を調べたところ表16のとおりであった。
測定した表面温度、配管内のガス温度、外気温度から、入熱量、抜熱量を求めて熱ロスを算出した。
結果を表17に示す。
以上より本発明の効果は明らかである。
12、102 鉄皮
14、104 断熱材ユニット
20、110 第1断熱材
22、112 第2断熱材
24、114 第3断熱材
30 コークス炉
32 成型物装入装置
34 竪型乾留炉本体
34a、34b 低温ガス吹き込み羽口
34c 高温ガス吹き込み羽口
34d 冷却ガス吹き込み羽口
36 循環ガス冷却装置
38 低温ガス加熱装置
40 空気加熱器
42 高温ガス加熱装置
52 配管腐食防止材
Claims (6)
- 水素ガスを5体積%以上含む高温ガスを流す配管の保温方法であって、
前記配管の周囲の少なくとも一部が断熱材で覆われていることを特徴とする配管の保温方法。 - 前記高温ガスが、硫化水素ガスを1×10-7体積%以上含み、
さらに、前記配管の内部の少なくとも一部が配管腐食防止材で覆われている請求項1に記載の配管の保温方法。 - 前記高温ガスは300℃以上である請求項1または2に記載の配管の保温方法。
- 前記配管の材質がステンレスである請求項1〜3のいずれか1項に記載の配管の保温方法。
- 前記配管の周囲の全周が前記断熱材で覆われている請求項1〜4のいずれか1項に記載の配管の保温方法。
- 互いに異なる2層以上の断熱材で前記配管の周囲が覆われている請求項1〜5のいずれか1項に記載の配管の保温方法。
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