JP2013184844A - 水素生成装置およびこれを備えた燃料電池システム - Google Patents

水素生成装置およびこれを備えた燃料電池システム Download PDF

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Abstract

【課題】水添脱硫器の性能劣化を低減した水素生成装置および燃料電池システムを提供する。
【解決手段】原料ガスを供給する原料ガス経路10と、原料ガス経路から供給される原料ガスに含まれる硫黄化合物の濃度を水素添加反応により低減する水添脱硫器20と、水添脱硫器から排出された原料ガスを改質して水素含有ガスを生成する改質器30と、改質器から排出される水素含有ガスの一部を原料ガス経路に供給するリサイクルガス経路40と、原料ガス経路およびリサイクルガス経路の少なくとも一方を加熱する加熱器60と、水添脱硫器に供給されるガスの温度が当該ガスの露点以上となるように、加熱器による加熱量を制御する制御器70と、を備える水素生成装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、水添脱硫器を備える水素生成装置およびこれを備えた燃料電池システムに関するものである。
燃料電池は水素を多く含む水素含有ガスと酸素を含む酸化剤ガスとの電気化学的反応により発電して水と熱を発生する装置である。その水素含有ガスを生成する水素生成装置において、天然ガスやプロパンガスを原料ガスとして使用する場合、天然ガスやプロパンガスには、付臭のために硫黄化合物が添加されており、改質反応器へ原料ガスを投入する前段で原料ガスを予め脱硫処理して改質反応器での被毒要因の硫黄化合物を除去する必要がある。
特許文献1は、水素添加脱硫方式により原燃料を脱硫する燃料改質システムを開示する。特許文献1に開示された燃料改質システムは、脱硫器、改質反応器、CO選択酸化反応器およびCO変成器ならびにそれらを接続する配管が、セラミックファイバーなどの保温材で被覆され、更に、水蒸気凝縮分離器からCO選択酸化反応器に至る配管の途中と原燃料圧縮機の吸入側に至るリサイクルラインが保温材内に通されている。
特許第4493257号公報
従来の構成では、水添脱硫器の性能劣化が発生する場合があった。本発明は、かかる課題に対応するものであり、水添脱硫器の性能劣化が生じる可能性を低減することを一つの目的としうる。
上記課題を解決するために、本発明の水素生成装置は、原料ガスを供給する原料ガス経路と、前記原料ガス経路から供給される原料ガスに含まれる硫黄化合物の濃度を水素添加反応により低減する水添脱硫器と、前記水添脱硫器から排出された原料ガスを改質して水素含有ガスを生成する改質器と、前記改質器から排出される水素含有ガスの一部を前記原料ガス経路に供給するリサイクルガス経路と、前記原料ガス経路および前記リサイクルガス経路の少なくとも一方を加熱する加熱器と、前記水添脱硫器に供給されるガスの温度が当該ガスの露点以上となるように、前記加熱器による加熱量を制御する制御器と、を備える。
本発明の燃料電池システムは、上記本発明の水素生成装置と、前記水素生成装置から排出される水素含有ガスを用いて発電する燃料電池と、を備える。
本発明の水素生成装置の運転方法は、原料ガス経路を通じて原料ガスを水添脱硫器に供給し、前記水添脱硫器により原料ガスに含まれる硫黄化合物の濃度を低減して改質器に供給し、前記改質器により原料ガスから水素含有ガスを生成し、リサイクルガス経路を通じて前記改質器から排出される水素含有ガスの一部を前記原料ガス経路に供給し、前記水添脱硫器に供給されるガスの温度が当該ガスの露点以上となるように、前記原料ガス経路および前記リサイクルガス経路の少なくとも一方を加熱する。
本発明の水素生成装置および燃料電池システムによれば、水添脱硫器の性能劣化が生じる可能性を低減できるという効果を奏する。
図1は、第1実施形態にかかる水素生成装置の概略構成の一例を示すブロック図である。 図2は、第1実施形態にかかる水素生成装置の運転方法の一例を示すフローチャートである。 図3は、第1実施形態の変形例にかかる水素生成装置の概略構成の一例を示すブロック図である。 図4は、第2実施形態にかかる水素生成装置の概略構成の一例を示すブロック図である。 図5は、第3実施形態にかかる水素生成装置の概略構成の一例を示すブロック図である。 図6は、第3実施形態の変形例にかかる水素生成装置の概略構成の一例を示すブロック図である。 図7は、第4実施形態にかかる水素生成装置の概略構成の一例を示すブロック図である。 図8は、第5実施形態にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示すブロック図である。 図9は、第6実施形態にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示すブロック図である。
(本発明の基礎となった知見)
本発明者らは、水添脱硫器を備えた水素生成装置における水添脱硫器の性能劣化の要因につき鋭意検討した。その結果、以下の知見を得た。
水添脱硫器を備える水素生成装置では、改質器から排出される水素含有ガスを水添脱硫器に供給することで、水素添加反応を進行させる場合がある。以下、改質器の下流側の経路(水素含有ガス経路)から水添脱硫器の上流側の経路(原料ガス経路)へと水素含有ガスを供給する経路をリサイクルガス経路と呼ぶ。リサイクルガス経路内を通流して原料ガス経路に供給される水素含有ガスをリサイクルガスと呼ぶ。
改質器から排出された水素含有ガスは、一般に温度が高く、水分含量も高い。リサイクルガス経路を通じて水素含有ガスが流れると、水素含有ガスの温度が低下し、水素含有ガス中の水分が凝縮して液体の水が発生しうる。あるいは、リサイクルガス経路において水素含有ガスの温度がそれほど低下しない場合でも、原料ガスの温度が低いと、原料ガスとリサイクルガスとの混合ガス(以下、混合ガスと呼ぶ)の温度が低くなり、混合ガス中の水分が凝縮してやはり液体の水が発生しうる。液体の水が水添脱硫器に侵入すると、水添触媒の劣化等を引き起こしうる。
本発明者らは、かかる新規の課題を解決すべく、水添脱硫器に供給されるガスの温度が当該ガスの露点以上となるように、ガスを加熱することに想到した。
加熱は、原料ガスに対して行われてもよいし、水素含有ガスに対して行われてもよいし、混合ガスに対して行われてもよい。具体的には、原料ガス経路およびリサイクルガス経路の少なくとも一方を加熱することで、かかる加熱を実現しうる。
(第1実施形態)
第1実施形態(embodiment)の第1態様(aspect)にかかる水素生成装置は、原料ガスを供給する原料ガス経路と、原料ガス経路から供給される原料ガスに含まれる硫黄化合物の濃度を水素添加反応により低減する水添脱硫器と、水添脱硫器から排出された原料ガスを改質して水素含有ガスを生成する改質器と、改質器から排出される水素含有ガスの一部を原料ガス経路に供給するリサイクルガス経路と、原料ガス経路およびリサイクルガス経路の少なくとも一方を加熱する加熱器と、水添脱硫器に供給されるガスの温度が当該ガスの露点以上となるように、加熱器による加熱量を制御する制御器と、を備える。
かかる構成では、水添脱硫器の性能劣化が生じる可能性を低減できる。
「水添脱硫器に供給されるガスの温度が当該ガスの露点以上となるように」とは、具体的には例えば、当該原料ガスの露点を閾値として、原料ガスの温度が該閾値以上となるように温度制御が行われてもよい。あるいは、当該原料ガスの露点よりも高く設定された第1温度を閾値として、原料ガスの温度が該閾値以上となるように温度制御が行われてもよい。
第1実施形態の第2態様にかかる水素生成装置は、第1実施形態の第1態様にかかる水素生成装置であり、さらに、原料ガス経路に設けられた昇圧器を備え、加熱器は、原料ガス経路のうち昇圧器より上流側の経路、および、リサイクルガス経路のうち、少なくとも一方の経路を加熱するように構成されている。
かかる構成では、昇圧器の不具合が生じる可能性を低減できる。すなわち、液体の水が昇圧器に侵入すると昇圧器の性能が低下しうる(想定している量のガスを送れなくなる等)が、ガスを加熱することで、液体の水が発生する可能性が低減される。
第1実施形態の第3態様にかかる水素生成装置の運転方法は、原料ガス経路を通じて原料ガスを水添脱硫器に供給し、水添脱硫器により原料ガスに含まれる硫黄化合物の濃度を低減して改質器に供給し、改質器により原料ガスから水素含有ガスを生成し、リサイクルガス経路を通じて改質器から排出される水素含有ガスの一部を原料ガス経路に供給し、水添脱硫器に供給されるガスの温度が当該ガスの露点以上となるように、原料ガス経路およびリサイクルガス経路の少なくとも一方を加熱する。
かかる構成では、水添脱硫器の性能劣化が生じる可能性を低減できる。
[装置構成]
図1は、第1実施形態にかかる水素生成装置の概略構成の一例を示すブロック図である。
図1に示す例では、本実施形態の水素生成装置100は、原料ガス経路10と、水添脱硫器20と、改質器30と、リサイクルガス経路40と、昇圧器50と、加熱器60と、制御器70とを備える。
原料ガス経路10は、原料ガスを供給する経路である。原料ガスは、少なくとも炭素及び水素を構成元素とする有機化合物を含み、具体的には、天然ガス、都市ガス、LPG、LNG等の炭化水素ガスが例示される。都市ガスとは、ガス会社から配管を通じて各家庭等に供給されるガスをいう。原料供給源として、これらのガスのインフラストラクチャ、及び、これらのガスを貯蔵するボンベ等が例示される。原料ガス経路10は、具体的には例えば、該インフラストラクチャと水添脱硫器20とを接続する配管で構成されうる。
水添脱硫器20は、原料ガス経路10から供給される原料ガスに含まれる硫黄化合物の濃度を水素添加反応により低減する。本実施形態では、水素添加反応に必要な水素の供給源として、リサイクルガスが用いられる。
水添脱硫器20は、具体的には例えば、ステンレススチール等の金属からなる容器に水添脱硫触媒が充填され構成される。水添脱流触媒は、例えば、原料ガス中の硫黄化合物を硫化水素に変換するCoMo系触媒と、変換された硫化水素を吸着する吸着剤であるZnO系触媒及びCuZn系触媒の少なくともいずれか一方とで構成される。水添脱硫触媒は、本例に限定されるものではなく、CuZn系触媒のみで構成されても構わない。
水添脱硫触媒は、水添脱硫機能及び吸着脱硫機能を有する脱硫触媒を備えていてもよい。具体的には例えば、特開2003-17109に例示されるようなCu、Zn、Ni、及び/またはFeを含有する水添吸着脱硫剤を備えていてもよい。
硫黄化合物としては、サルファイド類、メルカプタン類等の付臭剤や、硫化水素等が例示される。
改質器30は、水添脱硫器20から排出された原料ガスを改質して水素含有ガスを生成する。改質器30は、具体的には例えば、原料及び水蒸気を用いて改質反応により水素含有ガスを生成する。改質反応は、いずれの改質反応でもよく、具体的には、水蒸気改質反応、オートサーマル反応及び部分酸化反応が例示される。例えば、改質器30の内部には、改質触媒が配設されている。この改質触媒によって、改質反応が進行し、原料及び水から水素含有ガスを生成することができる。改質反応に熱を必要とする場合には、かかる熱は燃焼器(図示せず)から供給されうる。
リサイクルガス経路40は、改質器30から排出される水素含有ガスの一部を原料ガス経路10に供給する経路である。リサイクルガス経路40は、具体的には例えば、改質器30の下流側のガス経路から分岐して、原料ガス経路10へと接続される配管で構成されうる。
昇圧器50は、原料ガス経路10に設けられる。昇圧器50は、例えば、原料ガス経路10を通じて原料ガスを水添脱硫器20へと供給する。昇圧器50は、具体的には例えば、ブロワ、ポンプ等で構成されうる。図1に示す例では、昇圧器50は、原料ガス経路10とリサイクルガス経路40との合流部(以下、合流部と呼ぶ)から水添脱硫器20に至る原料ガス経路10に設けられている。昇圧器50を動作させることにより、改質器30の出口付近のガス経路内のガス圧は、昇圧器50の上流側の原料ガス経路10内のガス圧よりも高くなる。よって、改質器30から排出される水素含有ガスの一部が、リサイクルガス経路40の内部を流れて、原料ガス経路10へと供給される。
加熱器60は、原料ガス経路10およびリサイクルガス経路40の少なくとも一方を加熱するように構成されている。図1に示す例では、加熱器60は原料ガス経路10に設けられている。より詳細には、図1に示す例では、加熱器60は合流部よりも下流側の原料ガス経路10に設けられている。図1に示す例では、加熱器60は原料ガス経路10を加熱する。より詳細には、図1に示す例では、加熱器60は合流部よりも下流側の原料ガス経路10を加熱する。加熱器60は、具体的には例えば、電気ヒータ、熱交換器、バーナ等で構成されうる。
制御器70は、水添脱硫器20に供給されるガスの温度が当該ガスの露点以上となるように、加熱器60による加熱量を制御するように構成されている。
制御器70は、制御機能を有するものであればよく、例えば、演算処理部と、制御プログラムを記憶する記憶部とを備える。制御器70としては、マイクロコントローラ、PLC(Programmable Logic Controller) 等が例示される。演算処理部としては、MPU、CPU等が例示される。記憶部としては、メモリが例示される。
制御器70は、集中制御を行う単独の制御器で構成されていてもよく、互いに協働して分散制御を行う複数の制御器で構成されていてもよい。制御器70は、昇圧器50と加熱器60の両方を制御してもよい。
水添脱硫器20に供給されるガスの温度が当該ガスの露点以上となるように、加熱器60による加熱量を制御する方法は、特に限定されない。
具体的には例えば、合流部より上流側の原料ガス経路10に配設された、原料ガスの温度を検知する温度検知器(図示せず)を備え、制御器70が、該温度検知器の検知温度と、原料ガスの流量と、リサイクルガスの流量と、リサイクルガスの温度とに基づいて、加熱器60による加熱量を制御してもよい。この場合、原料ガスの流量とリサイクルガスの流量とは、例えば、水素生成装置100が生成する水素含有ガスの制御目標値によって一意に定まりうる。リサイクルガスの温度は、例えば、水素生成装置100の設計上一意に定まりうる。原料ガスの水分含量は、例えば、ゼロとしうる。水素含有ガスの水分含量は、例えば、相対湿度100%としうる。かかる条件を採用すると、混合ガス(水添脱硫器20に供給されるガス)について、水分含量と、温度とが一意に定まる。よって、混合ガスを露点以上の温度に加熱するための加熱量を求めることができる。
あるいは例えば、合流部より下流側の原料ガス経路10に配設された、混合ガスの温度を検知する温度検知器(図示せず)を備え、制御器70が、該温度検知器の検知温度と、原料ガスの流量と、リサイクルガスの流量とに基づいて、加熱器60による加熱量を制御してもよい。この場合、原料ガスの流量とリサイクルガスの流量とは、例えば、水素生成装置100が生成する水素含有ガスの制御目標値によって一意に定まりうる。リサイクルガスの温度は、例えば、水素生成装置100の設計上一意に定まりうる。原料ガスの水分含量は、例えば、ゼロとしうる。水素含有ガスの水分含量は、例えば、相対湿度100%としうる。かかる条件を採用すると、混合ガスについて、水分含量と、温度とが一意に定まる。よって、混合ガスを露点以上の温度に加熱するための加熱量を求めることができる。
あるいは例えば、原料ガス温度の下限値が設定できる場合には、制御器70が当該下限値と、原料ガスの流量と、リサイクルガスの流量と、リサイクルガスの温度とを用いて、加熱器60による加熱量を制御してもよい。この場合、原料ガスの流量とリサイクルガスの流量とは、例えば、水素生成装置100が生成する水素含有ガスの制御目標値によって一意に定まりうる。リサイクルガスの温度は、例えば、水素生成装置100の設計上一意に定まりうる。原料ガスの水分含量は、例えば、ゼロとしうる。水素含有ガスの水分含量は、例えば、相対湿度100%としうる。かかる条件を採用すると、混合ガスについて、水分含量と、温度とが一意に定まる。よって、当該ガスを露点以上の温度に加熱するための加熱量を求めることができる。
かかる制御によれば、水添脱硫器20に供給されるガスの温度は露点以上に維持されることから、当該ガス中の水分の凝縮が抑制される。凝縮水が水添脱硫器20に侵入する可能性が低減される。よって、水添脱硫器の性能劣化が生じる可能性を低減できる。
改質器30の下流に、変成器(図示せず)およびCO除去器(図示せず)の少なくともいずれか一方を設けてもよい。変成器は、シフト反応を利用して、改質器30から排出された水素含有ガス中の一酸化炭素濃度を低減する。CO除去器は、例えば、選択酸化反応およびメタン化反応の少なくともいずれか一方を利用して、改質器30あるいは変成器から排出された水素含有ガスの一酸化炭素濃度を低減する。
変成器の内部には、例えば、シフト触媒が配設されている。このシフト触媒によって、シフト反応が進行し、改質器30から排出される水素含有ガス中の一酸化炭素と水から水素と二酸化炭素を生成することができる。シフト触媒には、例えば、Pt、Ru、Rh等の貴金属系触媒、Cu−Zn系触媒、及びFe−Cr系触媒からなる群の中から選択される少なくとも1種を用いてもよい。
CO除去器の内部には、例えば、酸化触媒およびメタン化触媒の少なくともいずれか一方が配設されている。酸化触媒には、例えば、Pt系触媒およびRu系触媒の少なくともいずれか一方を用いてもよい。メタン化触媒には、例えば、Ru系触媒を用いてもよい。
原料ガス経路10の一部と、水添脱硫器20と、改質器30と、リサイクルガス経路40の一部とは、断熱材により覆われていてもよい。変成器とCO除去器とを備える構成では、さらに変成器およびCO除去器が断熱材により覆われていてもよい。原料ガス経路10の一部と、リサイクルガス経路40の全部とが、断熱材により覆われていてもよい。
[運転方法]
図2は、第1実施形態にかかる水素生成装置の運転方法の一例を示すフローチャートである。この運転方法は、制御器70の制御によって実行されうる。なお、図2のフローチャートにおいて、各ステップが実行される順序は任意に変更されうる。各ステップが同時並行的に実行されてもよい。
制御器70は、原料ガス経路10を通じて原料ガスを水添脱硫器20に供給する(ステップS101)。
制御器70は、水添脱硫器20により原料ガスに含まれる硫黄化合物の濃度を低減して改質器30に供給する(ステップS102)。
制御器70は、改質器30により原料ガスから水素含有ガスを生成する(ステップS103)。
制御器70は、リサイクルガス経路40を通じて改質器30から排出される水素含有ガスの一部を原料ガス経路10に供給する(ステップS104)。
制御器70は、水添脱硫器20に供給されるガスの温度が当該ガスの露点以上となるように、原料ガス経路10およびリサイクルガス経路40の少なくとも一方を加熱する(ステップS105)。
水添脱硫器20に供給されるガスの温度が当該ガスの露点以上となるように、原料ガス経路10およびリサイクルガス経路40の少なくとも一方を加熱する方法は、特に限定されない。加熱量を求める具体的な方法は、例えば、上述したものと同様としうるので、詳細な説明を省略する。
かかる運転方法によれば、水添脱硫器20に供給されるガスの温度は露点以上に維持されることから、当該ガス中の水分の凝縮が抑制される。凝縮水が水添脱硫器20に侵入する可能性が低減される。よって、水添脱硫器の性能劣化が生じる可能性を低減できる。
[変形例]
図3は、第1実施形態の変形例にかかる水素生成装置の概略構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、本変形例の水素生成装置110は、図1に示した水素生成装置100に対し、加熱部60の設ける位置が、原料ガス経路10ではなくリサイクルガス経路40である点で異なっている。その他の構成要素は図1の水素生成装置100と同様である。よって、図1と図3とで共通する構成要素には同一の名称および符号を付して、詳細な説明を省略する。
加熱器60はリサイクルガス経路40に設けられている。図1に示す例では、加熱器60はリサイクルガス経路40を加熱する。加熱器60は、具体的には例えば、電気ヒータ、熱交換器、バーナ等で構成されうる。
本変形例に例示されているように、第1実施形態において、加熱器60は原料ガス経路10およびリサイクルガス経路40の少なくとも一方に設けられていればよい。加熱器60は、原料ガス経路10およびリサイクルガス経路40の両方に設けられていてもよい。加熱器60は、合流部に設けられていてもよい。
(第2実施形態)
第2実施形態の第1態様にかかる水素生成装置は、第1実施形態の第1態様および第1実施形態の第2態様の少なくともいずれか一方にかかる水素生成装置であって、原料ガス経路とリサイクルガス経路との合流部に設けられたエジェクタを備え、加熱器は、少なくとも前記リサイクルガス経路を加熱するように構成されている。
図4は、第2実施形態にかかる水素生成装置の概略構成の一例を示すブロック図である。
図4に示すように、本実施形態の水素生成装置120は、図3に示した水素生成装置110に対し、リサイクルガス経路40が原料ガス経路10と接続される部分にエジェクタ80が設けられている点と、昇圧器50の設けられる位置が合流部より下流側の原料ガス経路10ではなく合流部より上流側の原料ガス経路10である点で異なっている。その他の構成要素は図3の水素生成装置110と同様である。よって、図3と図4とで共通する構成要素には同一の名称および符号を付して、詳細な説明を省略する。
エジェクタ80は、原料ガス経路10とリサイクルガス経路40との合流部に設けられている。エジェクタ80は、具体的には例えば、原料ガス経路10をなす配管において、径を細く構成した部分と、当該部分に設けられてリサイクルガス経路40に連通する穴とで構成されうる。エジェクタ80では、速い流速の原料ガスにリサイクルガスが吸引されることで、リサイクルガスが原料ガス経路10に流入する(ベルヌーイ効果)。かかる構成では、合流部付近の原料ガス経路10内部のガス圧が、リサイクルガス経路40の上流部のガス圧より低くなくても、改質器30から排出される水素含有ガスの一部が、リサイクルガス経路40の内部を流れて、原料ガス経路10へと供給される。よって、昇圧器50を合流部より上流側の原料ガス経路10に設けることができる。なお、昇圧器50を合流部より下流側の原料ガス経路10に設けてもよい。
加熱器60は、リサイクルガス経路40に設けられている。かかる構成により、加熱器60より下流側のリサイクルガス経路40(加熱器60からエジェクタ80に至るリサイクルガス経路40)において凝縮水が発生する可能性が低減される。よって、エジェクタ80が凝縮水により目詰まりする可能性も低減される。
本実施形態の水素生成装置120の運転方法は、第1実施形態において図2を参照しつつ説明したものと同様としうるので、詳細な説明を省略する。
(第3実施形態)
第3実施形態の第1態様にかかる水素生成装置は、第1実施形態の第1態様および第1実施形態の第2態様および第2実施形態の第1態様の少なくともいずれかにかかる水素生成装置であって、リサイクルガス経路に設けられ、リサイクルガス経路内の水素含有ガスに含まれる水分を凝縮する凝縮器を備え、加熱器は、リサイクルガス経路のうち凝縮器より下流側の経路、および、原料ガス経路のうち、少なくとも一方の経路を加熱するように構成されている。
かかる構成では、リサイクルガス中の水分含量を、凝縮器90によって低減でき、混合ガスの露点が低下する。よって、加熱器60による加熱量を低減できる。
図5は、第3実施形態にかかる水素生成装置の概略構成の一例を示すブロック図である。
図5に示すように、本実施形態の水素生成装置130は、図3に示した水素生成装置110に対し、加熱器60より上流側のリサイクルガス経路40に凝縮器90が設けられている点で異なっている。その他の構成要素は図3の水素生成装置110と同様である。よって、図3と図5とで共通する構成要素には同一の名称および符号を付して、詳細な説明を省略する。
凝縮器90は、リサイクルガス経路40に設けられ、リサイクルガス経路40内の水素含有ガスに含まれる水分を凝縮する。凝縮器90は、凝縮水を排出する排水路42を備えてもよい。凝縮器90は、具体的には例えば、放熱フィン、熱交換器等で構成されうる。
加熱器60は、図5に示す例では、リサイクルガス経路40のうち凝縮器90より下流側の経路に設けられている。加熱器60は、合流部より下流側の原料ガス経路10に設けられてもよい。加熱器60は、合流部より上流側の原料ガス経路10に設けられてもよい。
図5に示す例では、第1実施形態の変形例の構成(図3)に凝縮器90を追加した構成について説明したが、第1実施形態の構成(図1)においてリサイクルガス経路40に凝縮器90を追加した構成としてもよいし、第2実施形態の構成(図4)において加熱器60より上流側のリサイクルガス経路40に凝縮器90を追加した構成としてもよい。
本実施形態の水素生成装置130の運転方法は、第1実施形態において図2を参照しつつ説明した各ステップに加え、リサイクルガス経路40内の水素含有ガスに含まれる水分を凝縮器90により凝縮するステップを備えた構成としうる。図2に示したステップについては、第1実施形態と同様としうるので、詳細な説明を省略する。本実施形態の運転方法においても、各ステップが実行される順序は任意に変更されうる。各ステップが同時並行的に実行されてもよい。
[変形例]
図6は、第3実施形態の変形例にかかる水素生成装置の概略構成の一例を示すブロック図である。
本変形例の水素生成装置140では、水添脱硫器20と改質器30とが断熱材25で覆われている。リサイクルガス経路40の少なくとも一部は断熱材に覆われていない。断熱材に覆われていない部分のリサイクルガス経路40が、凝縮器90として機能する。該部分においてリサイクルガス経路40から分岐するように、排水路44が形成されている。該部分のリサイクルガス経路40は、例えば、内部で発生する凝縮水が重力の作用で自動的に排水路44に流入するように、配管の形状や傾きが設定されていてもよい。
本変形例において、凝縮器90以外の構成要素および運転方法は、第3実施形態につき上述したのと同様としうるので、詳細な説明を省略する。
(第4実施形態)
第4実施形態の第1態様にかかる水素生成装置は、第1実施形態の第1態様および第1実施形態の第2態様および第2実施形態の第1態様および第3実施形態の第1態様の少なくともいずれかにかかる水素生成装置であって、加熱器は、改質器から排出される水素含有ガスと原料ガス経路内の原料ガスとの間で熱交換を行う第1熱交換器を備える。
かかる構成では、水素含有ガスの持つ熱エネルギーを有効に活用できる。
図7は、第4実施形態にかかる水素生成装置の概略構成の一例を示すブロック図である。
図7に示すように、本実施形態の水素生成装置150は、図1に示した水素生成装置100に対し、加熱器60に代えて熱交換器62を設け、リサイクルガス経路40が分岐する部分より下流側の経路のうち、リサイクルガス経路40でない側の経路(水素含有ガス経路)を熱交換器62に接続した点で異なっている。その他の構成要素は図1の水素生成装置100と同様である。よって、図1と図7とで共通する構成要素には同一の名称および符号を付して、詳細な説明を省略する。
熱交換器62(第1熱交換器)は、改質器30から排出される水素含有ガスと原料ガス経路10内の原料ガスとの間で熱交換を行う。一般に、水素含有ガスは原料ガスより高温であり、この場合には水素含有ガスから原料ガスへと熱が移動し、原料ガスが加熱される。すなわち、熱交換器62は、ガス経路を加熱する加熱器として機能する。
改質器30から排出される水素含有ガスは、改質器30を加熱するバーナ(図示せず)により、あるいは改質反応が発熱反応である場合には改質反応により、熱が付与され、高温になっている。本実施形態では、かかる高温の水素含有ガスが保有する熱エネルギーを、ガスの加熱に有効活用できる。
図7に示す例では、熱交換器62が、合流部より下流側の原料ガス経路10に設けられている。熱交換器62は、合流部より上流側の原料ガス経路10に設けられていてもよい。熱交換器62は、リサイクルガス経路40に設けられていてもよい。熱交換器62は、合流部に設けられていてもよい。
熱交換器62は、流量調整機構(例えば、流量調整弁)を備えることで、加熱量を調整可能に構成されていてもよい。熱交換器62(第1加熱器)とは別個に、電気ヒータ等の加熱器(第2加熱器)を設け、必要な加熱量と第1加熱器の加熱量との差分を、第2加熱器で加熱することとしてもよい。
図7に示す例では、第1実施形態の構成(図1)に熱交換器62を追加した構成について説明したが、第1実施形態の変形例の構成(図3)、第2実施形態の構成(図4)、および、第3実施形態ないしその変形例の構成(図5、6)の少なくともいずれかにおいて、熱交換器62を追加した構成としてもよい。
本実施形態の水素生成装置150の運転方法は、第1実施形態において図2を参照しつつ説明したものと同様としうるので、詳細な説明を省略する。
(第5実施形態)
第5実施形態の第1態様にかかる燃料電池システムは、第1実施形態の第1態様および第1実施形態の第2態様および第2実施形態の第1態様および第3実施形態の第1態様および第4実施形態の第1態様の少なくともいずれかにかかる水素生成装置と、水素生成装置から排出される水素含有ガスを用いて発電する燃料電池と、を備え、リサイクルガス経路は、燃料電池から排出される水素含有ガスの一部を原料ガス経路に供給する経路である。
燃料電池から排出される水素含有ガス(アノードオフガス)は、水素生成装置から排出される水素含有ガスよりも一般的に温度が低く、温度に応じて絶対湿度(水分含量)も低くなる。燃料電池から排出される水素含有ガスをリサイクルガスとして原料ガス経路に供給することで、混合ガスの露点はさらに低くなる。よって、上記構成では、加熱器による加熱量を小さくできる。
図8は、第5実施形態にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示すブロック図である。
図8に示すように、本実施形態の燃料電池システム300は、第3実施形態の水素生成装置130に対し、リサイクルガス経路40が水素含有ガス経路と分岐する分岐部と改質器30との間に燃料電池200が設けられ、リサイクルガス経路40の代わりに、燃料電池200の下流側においてリサイクルガス経路44が水素含有ガス経路と分岐するように設けられている点で異なっている。その他の構成要素は図5の水素生成装置130と同様である。よって、図5と図8とで共通する構成要素には同一の名称および符号を付して、詳細な説明を省略する。
燃料電池200は、水素生成装置から排出される水素含有ガスを用いて発電する。具体的には例えば、水素含有ガスと酸化剤ガスとを反応させて発電する。燃料電池200は、いずれの種類の燃料電池であってもよく、例えば、高分子電解質形燃料電池(PEFC)、固体酸化物形燃料電池(SOFC)、及び、りん酸形燃料電池等を用いることができる。高分子電解質形燃料電池の場合、燃料電池システム300において、水素生成装置と燃料電池200とが別個に構成される。固体酸化物形燃料電池の場合、改質反応を実行する改質部(水素生成装置)と燃料電池部(燃料電池)とをそれぞれ個別に有する間接内部改質型、及び、燃料電池本体内部で改質反応も行う直接内部改質型のいずれであってもよい。つまり、燃料電池200と水素生成装置とが一体化した形態が採用される場合があり、本発明の燃料電池システムは、そのような形態も含むものである。
リサイクルガス経路44は、燃料電池200から排出される水素含有ガス(アノードオフガス)の一部を原料ガス経路10に供給する経路である。なお、燃料電池200から排出される水素含有ガスは、改質器30から排出される水素含有ガスでもある。よって、リサイクルガス経路44は、第1実施形態および第2実施形態のリサイクルガス経路40に相当する。リサイクルガス経路44は、具体的には例えば、燃料電池200の下流側のガス経路(アノードオフガス経路)から分岐して、原料ガス経路10へと接続される配管で構成されうる。
図8に示す例では、リサイクルガス経路44に凝縮器90が設けられているため、混合ガスの露点はさらに低くなる。よって、上記構成では、加熱器による加熱量をさらに小さくできる。
図8に示す例では、第3実施形態の構成(図5)に燃料電池200を設け、リサイクルガス経路40に代えてリサイクルガス経路44を設けた構成について説明したが、第1実施形態の構成(図1)、第1実施形態の変形例の構成(図3)、第2実施形態の構成(図4)、第3実施形態の変形例の構成(図6)、および、第4実施形態の構成(図7)の少なくともいずれかにおいて、燃料電池200を設け、リサイクルガス経路40に代えてリサイクルガス経路44を設けた構成としてもよい。
本実施形態の燃料電池システム300の運転方法は、第1実施形態において図2を参照しつつ説明した各ステップに加え、改質器30から供給される水素含有ガスを用いて燃料電池200が発電するステップを備えた構成としうる。図2に示したステップについては、第1実施形態と同様としうるので、詳細な説明を省略する。本実施形態の運転方法においても、各ステップが実行される順序は任意に変更されうる。各ステップが同時並行的に実行されてもよい。
(第6実施形態)
第5実施形態の第1態様にかかる燃料電池システムは、第1実施形態の第1態様および第1実施形態の第2態様および第2実施形態の第1態様および第3実施形態の第1態様および第4実施形態の第1態様の少なくともいずれかにかかる水素生成装置と、水素生成装置から排出される水素含有ガスを用いて発電する燃料電池と、熱媒体が通流する熱媒体経路と、を備え、熱媒体は、燃料電池の内部に通流されて燃料電池との間で熱交換を行うものであり、加熱器は、熱媒体経路に設けられ、燃料電池から排出された熱媒体と原料ガス経路内の原料ガスとの間で熱交換を行う第2熱交換器を備える。
かかる構成では、燃料電池の持つ熱エネルギーを有効に活用できる。
図9は、第6実施形態にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示すブロック図である。
図9に示すように、本実施形態の燃料電池システム310は、第1実施形態の水素生成装置100に対し、リサイクルガス経路40が水素含有ガス経路と分岐する分岐部と改質器30との間に燃料電池200が設けられ、リサイクルガス経路40の代わりに、燃料電池200の下流側においてリサイクルガス経路44が水素含有ガス経路と分岐するように設けられ、加熱器60に代えて熱交換器64が設けられ、熱媒体が通流する熱媒体経路210が燃料電池200と熱交換器64とを接続するように設けられている点で異なっている。その他の構成要素は図1の水素生成装置100と同様である。よって、図1と図9とで共通する構成要素には同一の名称および符号を付して、詳細な説明を省略する。
燃料電池200は、内部を熱媒体が通流するように熱媒体経路が設けられている点を除けば、第5実施形態の燃料電池と同様に構成しうるので、詳細な説明を省略する。
熱媒体経路210は、熱媒体が通流する経路である。熱媒体経路210は、燃料電池200の内部の熱媒体経路と、熱交換器64の内部の熱媒体経路とを接続する。図9に示す例では、熱媒体経路210は熱媒体を循環させるように構成されている。熱媒体経路210が燃料電池200から熱交換器64へと一方向にのみ熱媒体を通流させるように構成されていてもよい。
熱交換器64は、熱媒体経路210に設けられ、燃料電池200から排出された熱媒体と原料ガス経路10内の原料ガスとの間で熱交換を行う。一般に、燃料電池から排出される水素含有ガス(アノードオフガス)は原料ガスより高温であり、この場合には水素含有ガスから原料ガスへと熱が移動し、原料ガスが加熱される。すなわち、熱交換器64は、ガス経路を加熱する加熱器として機能する。
燃料電池200から排出される水素含有ガスは、燃料電池内部の反応により、熱が付与され、高温になっている。本実施形態では、かかる高温の水素含有ガスが保有する熱エネルギーを、ガスの加熱に有効活用できる。
図9に示す例では、熱交換器64が、合流部より下流側の原料ガス経路10に設けられている。熱交換器64は、合流部より上流側の原料ガス経路10に設けられていてもよい。熱交換器64は、リサイクルガス経路44に設けられていてもよい。熱交換器64は、合流部に設けられていてもよい。
熱媒体は、燃料電池の内部に通流されて燃料電池との間で熱交換を行う媒体である。熱媒体としては、例えば、水、不凍液、その他の液体等を用いることができる。
熱交換器64は、流量調整機構(例えば、流量調整弁)を備えることで、加熱量を調整可能に構成されていてもよい。熱交換器64(第3加熱器)とは別個に、電気ヒータ等の加熱器(第2加熱器)を設け、必要な加熱量と第3加熱器の加熱量との差分を、第2加熱器で加熱することとしてもよい。
図9に示す例では、第1実施形態の構成(図1)に燃料電池200と熱媒体経路210と熱交換器64とを追加し、リサイクルガス経路40に代えてリサイクルガス経路44を設けた構成について説明したが、第1実施形態の変形例の構成(図3)、第2実施形態の構成(図4)、第3実施形態ないしその変形例の構成(図5、6)、および第4実施形態の構成(図7)、の少なくともいずれかにおいて、燃料電池200と熱媒体経路210と熱交換器64とを追加し、リサイクルガス経路40に代えてリサイクルガス経路44を設けた構成としてもよい。
本実施形態の燃料電池システム310の運転方法は、第5実施形態の燃料電池システム300の運転方法と同様としうるので、詳細な説明を省略する。
(第7実施形態)
第7実施形態の第1態様にかかる燃料電池システムは、第1実施形態の第1態様および第1実施形態の第2態様および第2実施形態の第1態様および第3実施形態の第1態様および第4実施形態の第1態様の少なくともいずれかにかかる水素生成装置と、水素生成装置から排出される水素含有ガスを用いて発電する燃料電池と、を備える。
本実施形態における水素生成装置は、第1実施形態ないし第4実施形態で説明した水素生成装置と同様の構成としうるので、詳細な説明は省略する。
本実施形態における燃料電池は、第5実施形態の燃料電池と同様に構成しうるので、詳細な説明を省略する。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明の水素生成装置および燃料電池システムは、水添脱硫器の性能劣化が生じる可能性を低減できる水素生成装置および燃料電池システムとして有用である。
10 原料ガス経路
20 水添脱硫器
25 断熱材
30 改質器
40 リサイクルガス経路
42 排水路
44 排水路
50 昇圧器
60 加熱器
62 熱交換器(第1熱交換器)
64 熱交換器(第2熱交換器)
70 制御器
80 エジェクタ
90 凝縮器
100 水素生成装置
110 水素生成装置
120 水素生成装置
130 水素生成装置
140 水素生成装置
150 水素生成装置
200 燃料電池
210 熱媒体経路
300 燃料電池システム
310 燃料電池システム

Claims (9)

  1. 原料ガスを供給する原料ガス経路と、
    前記原料ガス経路から供給される原料ガスに含まれる硫黄化合物の濃度を水素添加反応により低減する水添脱硫器と、
    前記水添脱硫器から排出された原料ガスを改質して水素含有ガスを生成する改質器と、
    前記改質器から排出される水素含有ガスの一部を前記原料ガス経路に供給するリサイクルガス経路と、
    前記原料ガス経路および前記リサイクルガス経路の少なくとも一方を加熱する加熱器と、
    前記水添脱硫器に供給されるガスの温度が当該ガスの露点以上となるように、前記加熱器による加熱量を制御する制御器と、を備える、
    水素生成装置。
  2. 前記原料ガス経路に設けられた昇圧器を備え、
    前記加熱器は、前記原料ガス経路のうち前記昇圧器より上流側の経路、および、前記リサイクルガス経路のうち、少なくとも一方の経路を加熱するように構成されている、請求項1に記載の水素生成装置。
  3. 前記原料ガス経路と前記リサイクルガス経路との合流部に設けられたエジェクタを備え、
    前記加熱器は、少なくとも前記リサイクルガス経路を加熱するように構成されている、請求項1または2に記載の水素生成装置。
  4. 前記リサイクルガス経路に設けられ、前記リサイクルガス経路内の水素含有ガスに含まれる水分を凝縮する凝縮器を備え、
    前記加熱器は、前記リサイクルガス経路のうち前記凝縮器より下流側の経路、および、前記原料ガス経路のうち、少なくとも一方の経路を加熱するように構成されている、請求項1ないし3のいずれかに記載の水素生成装置。
  5. 前記加熱器は、前記改質器から排出される水素含有ガスと前記原料ガス経路内の原料ガスとの間で熱交換を行う第1熱交換器を備える、請求項1ないし4のいずれかに記載の水素生成装置。
  6. 請求項1ないし5に記載の水素生成装置と、
    前記水素生成装置から排出される水素含有ガスを用いて発電する燃料電池と、を備え、
    前記リサイクルガス経路は、前記燃料電池から排出される水素含有ガスの一部を前記原料ガス経路に供給する経路である、
    燃料電池システム。
  7. 請求項1ないし5のいずれかに記載の水素生成装置と、
    前記水素生成装置から排出される水素含有ガスを用いて発電する燃料電池と、
    熱媒体が通流する熱媒体経路と、を備え、
    熱媒体は、前記燃料電池の内部に通流されて前記燃料電池との間で熱交換を行うものであり、
    前記加熱器は、前記熱媒体経路に設けられ、前記燃料電池から排出された熱媒体と前記原料ガス経路内の原料ガスとの間で熱交換を行う第2熱交換器を備える、
    燃料電池システム。
  8. 請求項1ないし5のいずれかに記載の水素生成装置と、
    前記水素生成装置から排出される水素含有ガスを用いて発電する燃料電池と、を備える、
    燃料電池システム。
  9. 原料ガス経路を通じて原料ガスを水添脱硫器に供給し、
    前記水添脱硫器により原料ガスに含まれる硫黄化合物の濃度を低減して改質器に供給し、
    前記改質器により原料ガスから水素含有ガスを生成し、
    リサイクルガス経路を通じて前記改質器から排出される水素含有ガスの一部を前記原料ガス経路に供給し、
    前記水添脱硫器に供給されるガスの温度が当該ガスの露点以上となるように、前記原料ガス経路および前記リサイクルガス経路の少なくとも一方を加熱する、
    水素生成装置の運転方法。
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