JP2016070428A - バランスウェイト - Google Patents

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Abstract

【課題】 外部の部材が貼り付いて作業性が低下することが抑えられたバランスウェイトを提供すること。
【解決手段】 本発明のバランスウェイト1は、長手方向に伸びる両面粘着テープ10と、両面粘着テープの一方の粘着面10aに、長手方向に沿って並んだ状態で貼着された複数のウェイト分体11と、を有するバランスウェイト1であって、両面粘着テープ10は、その幅がウェイト分体11の幅より短いことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、バランスウェイトに関し、詳しくは、両面粘着テープの一方の粘着面に複数のウェイト分体が並べて貼着されたバランスウェイトに関する。
自動車などの車両のタイヤをホイールに組み込んだホイールアッセンブリ状態において、ホイールアッセンブリの回転軸まわりの周方向及び回転軸方向のアンバランスが大きくなると、走行時に振動、騒音等の発生というような不具合が生じるようになる。この振動や騒音は、ホイールのアンバランスに起因して発生する。このアンバランスを打ち消すために、バランスウェイトをホイールに組み付けている。
ホイールに組み付けられるバランスウェイトとしては、略帯状の平板状に形成されたウェイトを両面粘着テープでホイールに貼り付けて組み付けるバランスウェイトがある。また、平板状のウェイトを複数のウェイト分体としたバランスウェイトもある。
バランスウェイトは、ホイールへの組付けの直前まで両面粘着テープの粘着面であって、ホイールに貼り付けられる粘着面を剥離紙が被覆している。剥離紙の被覆により、ホイールに組み付ける前の状態で、粘着面が保護される。バランスウェイトは、剥離紙を剥がして粘着面を露出させ、ホイールに貼り付けて組み付ける。
ウェイトに複数のウェイト分体を有するバランスウェイトは、ホイールのアンバランスを打ち消すための所定の質量となるようにその質量が調節された後に、ホイールに組み付けられる。
ホイールに組み付けられるバランスウェイトは、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1には、互いに隣接するように並列した複数個の矩形のバランスウエイト(ウェイト分体)が、接着剤層を介して、手で分断可能な剥離シート上に並列されてなるバランスウェイトが記載されている。特許文献1に記載の従来のバランスウェイトは、剥離シート及び接着剤層を手で分断することで所定の質量とする。そして、剥離シートを剥がしてホイールに組み付けられる(貼り付けられる)。
実用新案登録第3176197号公報
しかしながら、従来のバランスウェイトは、ホイールへの接着性を確保するために、接着剤層がバランスウェイトの幅と一致するように形成されている。つまり、バランスウェイトは、幅方向の端面に接着剤層の端面が位置している。この構成では、接着剤層の端面が露出することとなり、バランスウェイト(あるいはバランスウェイトの別の部位)同士が互いに貼り付いたり、治具等のバランスウェイト以外の外部の部材に貼り付いたりするという問題があった。バランスウェイトに外部の部材が貼り付くと、貼り付いたバランスウェイトをはがす工程(作業)が必要となり、作業性が低下するという問題があった。以下、特に言及しない限りは、「外部の部材」は、治具等のバランスウェイト以外の外部の部材だけでなく、別のバランスウェイトやバランスウェイトの別の部位を含む。
また、特許文献1には、剥離シートを手ではがすときにつかみやすくするために、剥離シートを矩形のバランスウエイト(接着剤層)から幅方向に突出させることが記載されている。この構成のバランスウェイトは、バランスウェイトの組み付けに寄与しない剥離シートが多く必要となり、コストの上昇を招いていた。
更に、この構成のバランスウェイトは、ローラ等の装置を用いて搬送するときに、剥離シートの突出した部分が搬送経路中の外部の装置に引っかかりやすいという問題もあった。剥離シートが引っかかると搬送方向にズレが生じ、生じたズレを修正するための工程(作業)が必要となり、コストの上昇を招いていた。
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、外部の部材が貼り付いて作業性が低下することが抑えられたバランスウェイトを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明者はバランスウェイトの両面粘着テープに外部の部材が貼り付くことについて検討を重ねた結果本発明をなすに至った。
本発明のバランスウェイトは、長手方向に伸びる両面粘着テープと、両面粘着テープの一方の粘着面に、長手方向に沿って並んだ状態で貼着された複数のウェイト分体と、を有するバランスウェイトであって、両面粘着テープは、その幅がウェイト分体の幅より短いことを特徴とする。
本発明のバランスウェイトは、両面粘着テープの幅がウェイト分体の幅より短くなっている。この構成によると、両面粘着テープの少なくとも一方の端面がウェイト分体の幅方向の端面よりも内部(ウェイト分体の幅方向の中心)に位置することとなる。そうすると、バランスウェイトの幅方向の少なくとも一方の端部(端面)が外部の部材と当接しても、ウェイト分体のみが当接し、両面粘着テープが当接しない。つまり、両面粘着テープの端面に外部の部材が当接して貼り付くことが生じなくなる。この結果、本発明のバランスウェイトは、外部の部材が貼り付くことによる作業性の低下が抑えられる。
ウェイト分体は、両面粘着テープに貼着される表面の幅方向の端部の少なくとも一方が露出していることが好ましい。この構成によると、少なくとも一方の端部において両面粘着テープの幅がウェイト分体の幅より短くなる。そうすると、この少なくとも一方の端部で両面粘着テープに外部の部材が貼り付かなくなる。
ウェイト分体は、両面粘着テープに貼着される表面の幅方向の両端部が露出していることがより好ましい。この構成によると、バランスウェイトの両端部において、外部の部材が貼り付かなくなり、作業性の低下がより抑えられる。
バランスウェイトは、ウェイト分体の一方の端部がガイド部材に当接した状態で、長手方向に搬送されることが好ましい。
本発明のバランスウェイトは、一方の端部において両面粘着テープに外部の部材が貼り付かなくなっている。つまり、一方の端部が別の部材と当接することが許容される。すなわち、バランスウェイトの一方の端部を位置決め等に利用でき、具体的には、ガイド部材を用いて搬送をガイドすることができる。そして、ガイド部材に沿って長手方向にバランスウェイトを搬送することで、バランスウェイトの搬送における搬送方向のズレを抑えることができ、作業性の低下が抑えられる。
バランスウェイトは、巻回された又は折り返された集積体を形成し、集積体は、ケースに収容されることが好ましい。この構成によると、長手方向に伸びる帯状のバランスウェイトの集積体がケースに収容される。帯状のバランスウェイトが集積体としてケースに収容されることで、バランスウェイトが取り出しやすくなる。バランスウェイトは、外部の部材が貼り付くことが抑えられており、集積体がケースの内表面に貼り付かない。すなわち、ケースからバランスウェイトの引き出しを容易に行うことができる。
集積体は、少なくとも一方の側面がケースの内表面と当接することが好ましい。この構成によると、少なくとも一方の端部がケースの内表面に貼り付かなくなっており、バランスウェイトがケース内から引き出されるときに、一方の端部が当接する内表面がガイド部材として機能する。
長手方向に沿って搬送するバランスウェイト貼付装置に用いられることが好ましい。
本発明のバランスウェイトは、上記したように外部の部材に貼り付くことが抑えられており、バランスウェイト貼付装置に用いても、外部の部材に貼り付くことによる不具合の発生(作業性の低下)が抑えられている。
実施形態1のバランスウェイトの斜視図である。 実施形態1のバランスウェイトの長手方向の部分断面側面図である。 実施形態1のバランスウェイトの幅方向の断面図である。 実施形態1の貼付装置の構成を示す構成図である。 マガジンの構成を示す径方向断面図である。 マガジンの構成を示す軸方向断面図である。 実施形態1の貼付装置の移載部の動作を示す図である。 変形形態1のバランスウェイトの搬送を示す図である。 変形形態2のボビンを示す図である。 実施形態2のバランスウェイトの構成を示す断面図である。 実施形態2のバランスウェイトの搬送を示す図である。 実施形態3のバランスウェイトの構成を示す側面図である。 実施形態3のバランスウェイトの構成を示す側面図である。
以下、本発明のバランスウェイトを具体化した実施形態を、図面に基づいて具体的に説明する。バランスウェイト、及びバランスウェイトをホイールに貼り付ける貼付装置で使用する実施形態として説明する。
[実施形態1]
(バランスウェイト)
本形態のバランスウェイト1は、図1〜3に示したように、長手方向に伸びる両面粘着テープ10と、両面粘着テープ10の一方の粘着面10aに、長手方向に沿って並んだ状態で貼着された複数のウェイト分体11と、を有する。図1にはバランスウェイト1の斜視図を、図2にはバランスウェイト1の長手方向の断面図を、図3にはバランスウェイト1の幅方向の断面図を、それぞれ示した。
ウェイト分体11は、所定の質量(例えば、5g)になるように調節された金属製(例えば、鉄,鉄系合金,亜鉛,亜鉛系合金)の部材である。本形態のウェイト分体11は、その表面に防錆性の表面処理層12(例えば、樹脂塗装被膜層やメッキ層)を有する。
ウェイト分体11は、その形状が限定されるものではなく、略長方形状の平板状の小片とすることができる。ウェイト分体11は、長手方向での断面形状が、略台形形状をなすように形成されている。ウェイト分体11が略台形形状の断面形状をなすことで、バランスウェイト1をホイールの内周面に周方向に沿って貼り付けたときに、ウェイト分体11同士が干渉すること(ウェイト分体11同士が当たること)が抑えられる。
ウェイト分体11は、略台形形状の底辺に対応する面11a(底面)が両面粘着テープ10の一方の粘着面10aに貼着される。
両面粘着テープ10は、厚さ方向の両面が粘着面10a,10bとなっている発泡樹脂よりなる幅が略一定の帯状の部材である。両面粘着テープ10は、発泡樹脂よりなることで、弾性変形や微少な伸びが許容されている。
両面粘着テープ10は、他方の粘着面10bが剥離紙13で被覆されることで、保護される。
剥離紙13は、両面粘着テープ10(他方の粘着面10b)と一致する帯状の形状に形成されている。より具体的には、剥離紙13の幅は、両面粘着テープ10の幅と同じ幅である。剥離紙13は、バランスウェイト1の長手方向の両端(搬送方向での始端,終端)では、両面粘着テープ10(他方の粘着面10b)よりも長く形成されていてもよい。
本形態のバランスウェイト1は、両面粘着テープ10の幅がウェイト分体11の幅より短く形成されている。ウェイト分体11は、幅方向の中心が重なる位置で両面粘着テープ10に貼着される。ウェイト分体11が両面粘着テープ10に貼着された状態で、ウェイト分体11の底面11aの幅方向の両端部は、両面粘着テープ10に貼着されずに露出している。
バランスウェイト1において、ウェイト分体11の底面11aの幅方向の両端部の両面粘着テープ10に接着されずに露出している部分の幅(幅方向の長さ)は、限定されるものではない。バランスウェイト1の取り扱い時(保管時)に両面粘着テープ10の粘着面10a,10bがバランスウェイト1の側面に出てこない程度の長さとすることができる。好ましくは、0.1mm以上であり、より好ましくは0.2mm以上である。
本形態のバランスウェイト1は、バランスウェイト貼付装置2を用いてホイールに組み付け(貼り付け)を行うことができる。
(バランスウェイト貼付装置)
バランスウェイト貼付装置2(以下、貼付装置2と称する)は、図4にその構成を示したように、バランスウェイト供給部3,バランスウェイト接続部4,バランスウェイト搬送部5,バランスウェイト切断部6,貼付治具移載部7,剥離紙切断回収部8を有する。
(バランスウェイト供給部)
バランスウェイト供給部3(以下、供給部3と称する)は、長尺の帯状のバランスウェイト1を貯留・保持し、保持されたバランスウェイト1を連続的に供給する。供給部3は、バランスウェイト1を収容したマガジン30を有する。
マガジン30は、図5に示したように、バランスウェイト1の巻回体14を軸支した状態で内部に収容する箱状を有する。巻回体14は、長尺帯状のバランスウェイト1を軸部材15の外周面に巻回して形成される。バランスウェイト1は、巻回体14の最内径に位置する端部(終端)が軸部材15に固定されていない状態(終端が引き出し可能な状態)で巻回される。また、巻回体14では、ウェイト分体11が両面粘着テープ10の径方向外方に位置する状態で巻回される。
マガジン30は、巻回体14の外周面に対向する側面の上部に、バランスウェイト1が通過する引き出し口31が開口する。バランスウェイト1は、この引き出し口31を通過して、マガジン30から引き出されて貼付治具移載部7に搬送される。
バランスウェイト1が引き出されると、マガジン30内でバランスウェイト1の巻回体14が軸部材15を中心軸として回転する(図4〜5では、反時計回りの回転)。
マガジン30は、図6に示したように、バランスウェイト1の巻回体14の両端面に略一致する内表面30a,30bを有する。図6は、図5中のVI−VI線の断面を示した。一対の内表面30a,30bは、バランスウェイト1の巻回体14の回転及び引き出されるバランスウェイト1の搬送をガイドする。一対の内表面30a,30bは、巻回体14の両端面とバランスウェイト1が搬送可能な状態で当接した状態であることが好ましいが、バランスウェイト1の搬送を許容するための微少なすき間(クリアランス)を有する状態であっても良い。
マガジン30は、引き出し口31に、逆流防止機構32が設けられている。逆流防止機構32は、マガジン30から引き出されたバランスウェイト1が、マガジン30内に戻ることを防止する。バランスウェイト1の逆流は、例えば、バランスウェイト1の自重により巻回体14が逆回転することにより生じる。逆流防止機構32の具体的な構成は限定されるものではない。例えば、両面粘着テープ10上のウェイト分体11の側面に係止可能にもうけられた、ツメ部材320を有する機構をあげることができる。
貼付装置2は、複数のマガジン30(一つ以外は図示せず)が準備され、マガジン30の切り替え(交換)を行うマガジン切り替え手段33を有する。
マガジン切り替え手段33は、一つのマガジン30内のバランスウェイト1が終端まで引き出されたら、マガジン切り替え手段で空のマガジン30を所定の位置から離反するとともに、別のマガジンを所定の位置にセットする。
バランスウェイト1のマガジン30からの引き出しは、バランスウェイト搬送部5でのバランスウェイト1の搬送により行われる(付与される搬送力を利用して引き出される)。マガジン30から引き出されたバランスウェイト1は、図4で右から左で示される方向(水平方向)に沿って搬送される。
(バランスウェイト接続部)
バランスウェイト接続部4(以下、接続部4と称する)は、マガジン30に収納されたバランスウェイト1の終端を検知する検知手段40と、マガジン30から引き出されたバランスウェイト1と別のマガジンに収納された別のバランスウェイト1とを接続(接合)する接続手段41と、を有する。
検知手段40は、バランスウェイト1の終端を検知すると、マガジン切り替え手段33にマガジン30の切り替えを行わせる。終端の検知は、その方法が限定されるものではなく、ウェイト分体11あるいは両面粘着テープ10の有無を検知する方法や、バランスウェイト1の終端部に予めつけられたマークを検知する方法等をあげることができる。なお、検知手段40は、バランスウェイト1の搬送方向のズレを検知することもできる。
接続手段41は、マガジン30に収納されたバランスウェイト1の終端と、別のマガジン30のバランスウェイト1の始端と、を接続(接合)する。この接続により、貼付装置2にバランスウェイト1を途切れることなく連続的に供給できる。バランスウェイト接続手段41の具体的な構成は限定されるものではない。
(バランスウェイト搬送部)
バランスウェイト搬送部5(以下、搬送部5と称する)は、帯状のバランスウェイト1を搬送方向に搬送する。搬送部5は、搬送ローラ50と、押さえローラ51と、剥離紙押さえローラ52と、を有する。搬送部5は、バランスウェイト1の進行方向で接続部4の下流に設けられている。
搬送ローラ50は、自身が回転することで、表面(回転面)に当接したバランスウェイト1を搬送する。搬送ローラ50は、その表面がバランスウェイト1の剥離紙13と当接する位置に設けられている。
搬送ローラ50の回転は、制御手段(図示せず)により制御される。すなわち、回転方向(進行方向,後退方向),回転速度(搬送速度),回転量(搬送量)等の回転条件が制御手段で制御される。
押さえローラ51と剥離紙押さえローラ52は、回転可能な状態で搬送ローラ50の表面(回転面)にバランスウェイト1(剥離紙13)を押しつける。両押さえローラ51,52が搬送ローラ50にバランスウェイト1(剥離紙13)を押しつけることで、搬送ローラ50の回転がバランスウェイト1(剥離紙13)に伝達され、搬送される。押さえローラ51と剥離紙押さえローラ52は、その表面がバランスウェイト1のウェイト分体11(剥離紙13の両面粘着テープ10と当接していた面)と当接する。
押さえローラ51は、接続部4の直下流で、搬送ローラ50に押しつけられる。押さえローラ51がバランスウェイト1を搬送ローラ50に押しつけることで、搬送ローラ50の空転が抑えられる。
搬送ローラ50と押さえローラ51は、両ローラに挟まれるバランスウェイト1を、搬送方向に押し出す方向に搬送する。また、バランスウェイト供給部3及び接続部4に対しては、バランスウェイト1を引っ張る方向に搬送する。
剥離紙押さえローラ52は、バランスウェイト1が搬送されてバランスウェイト切断部6及び貼付治具移載部7を通り過ぎた後で、搬送ローラ50に押しつけられる。剥離紙押さえローラ52が押しつけられる搬送ローラ50の径方向位置は、限定されるものではない。
本形態の貼付装置2では押さえローラ51と剥離紙押さえローラ52は、バランスウェイト1(剥離紙13)に搬送力を付与するものではないが、各押さえローラ51,52に搬送ローラ50と同様に制御手段(図示せず)により回転力を制御してもよい。
(バランスウェイト切断部)
バランスウェイト切断部6(以下、切断部6と称する)は、バランスウェイト1を所定の質量(重量)をもつように切断する。切断部6は、搬送部5が所定の位置まで搬送したバランスウェイト1を切断する切断刃60を有する。
切断刃60は、その刃先がウェイト分体11の間の小間隔に位置する両面粘着テープ10に当てられ、両面粘着テープ10のみを切断する。搬送部5が搬送する所定の位置は、バランスウェイト1の切断刃60が当たる位置よりも下流側の質量が所定の質量となる位置であって、切断刃60が当たる位置が二つのウェイト分体11の間となる位置である。
切断部6は、弾性樹脂よりなる受け部材(図示せず)を有する。受け部材は、切断刃60が押し付けられたときに弾性変形を生じて、剥離紙13が押し付けられた方向に変位することを許容する。受け部材が剥離紙13を変位させることで、剥離紙13を切断することなく、両面粘着テープ10のみを切断できる。
受け部材は、凸状の表面を有する。この凸状の形状により、二つのウェイト分体11,11の間が開いた状態で保持される。
(貼付治具移載部)
貼付治具移載部7(以下、移載部7と称する)は、切断部6で所定質量に切断されたバランスウェイト1を、ホイールに貼り付けるための貼付治具70に移載する。移載部7は、剥離紙13を剥離しながら、貼付治具70の表面にバランスウェイト1を移載する。貼付治具70に移載されたバランスウェイト1は、他方の粘着面10bが露出した状態で保持される。
貼付治具70は、バランスウェイト1を一時的に治具表面70aに保持する。貼付治具70は、治具表面70aにバランスウェイト1が保持された状態でホイールの所定の位置に押しつけられ、バランスウェイト1をホイールに組み付ける(貼り付ける)ために用いられる。貼付治具70の治具表面70aは、径方向外方に凸となる弧状をなすように湾曲して形成されている。
貼付治具70は、周方向に沿って回転可能に設けられている。貼付治具70の治具表面70aは、搬送路71の先端部でバランスウェイト1と当接する。すなわち、貼付治具70が周方向に沿って回転すると、治具表面70aがバランスウェイト1と当接する位置が、治具表面70aで周方向に沿って変位する。
貼付治具70の治具表面70aは、バランスウェイト1を一時的に保持できるように形成されている。一時的に保持とは、貼付治具70の治具表面70aにバランスウェイト1が保持された状態でホイールの所定の位置に押しつけたときに、治具表面70aからバランスウェイト1が剥離できる保持状態を示す。例えば、治具表面70aを剥離可能な粘着面としたり、磁石よりなる吸着面とすることができる。
移載部7は、バランスウェイト1がその表面に沿って搬送される搬送路71を有する。
搬送路71は、その先端部で剥離紙13の剥離が行われる。
搬送路71は、その表面が凸となる方向に湾曲している。搬送路71の表面上を搬送されたバランスウェイト1は、搬送方向の先端で貼付治具70の治具表面70aと当接し、移載する。
バランスウェイト1は貼付治具70に移載され、剥離紙13が剥離する。
(バランスウェイト搬送部)
移載部7でバランスウェイト1から剥離した剥離紙13は、搬送部5に搬送され、治具表面70aに保持されたバランスウェイト1から確実に剥離される。
剥離紙押さえローラ52は、移載部7の直下流で、搬送ローラ50に押しつけられる。剥離紙押さえローラ52が剥離紙13を搬送ローラ50に押しつけることで、搬送ローラ50の空転が抑えられる。
搬送ローラ50と剥離紙押さえローラ52は、両ローラに挟まれる剥離紙13を、剥離紙切断回収部8に押し出す方向に搬送する。また、移載部7に対しては、剥離紙13を引っ張る方向に搬送する。
(剥離紙切断回収部)
剥離紙切断回収部8は、搬送部5から搬送された剥離紙13を所定の長さに切断するとともに、切断された小片状の剥離紙13’を回収する。
剥離紙切断回収部8は、剥離紙13を切断する切断刃80と、切断された剥離紙13’を貯留(回収)する回収槽81と、を有する。
切断刃80で切断された剥離紙13’は、回収槽81に集められ、回収(廃棄)される。
(バランスウェイト貼付装置の動作)
バランスウェイト貼付装置2は、バランスウェイト1を所定の質量に切断してホイールに組み付ける(貼り付ける)。
貼付装置2の作動は、まず、搬送部5の搬送ローラ50を順方向に回転させる。
搬送ローラ50が順方向に回転すると、搬送ローラ50に当接する帯状のバランスウェイト1及び剥離紙13が搬送され、供給部3からバランスウェイト1が連続的に供給される。バランスウェイト1がマガジン30から引き出される。
バランスウェイト1がマガジン30から引き出されるときに、マガジン30内では、巻回体14が軸部材15を中心軸として回転する。巻回体14及び巻回体14から引き出されるバランスウェイト1は、ウェイト分体11の幅方向の両端がマガジン30の内表面30a,30bに当接しながら回転又は搬送される。
本形態のバランスウェイト1は、両面粘着テープ10の幅がウェイト分体11の幅より短く形成されており、マガジン30の内表面30a,30bにはウェイト分体11の両側端面のみが当接する。バランスウェイト1の両面粘着テープ10は、マガジン30の内表面30a,30bには当接しない。このため、両面粘着テープ10がマガジン30の内表面30a,30bに貼り付かず、巻回体14の回転及びバランスウェイト1の引き出しが阻害されない。
搬送ローラ50の順方向の回転は、搬送ローラ50と押さえローラ51に挟まれるバランスウェイト1を、搬送方向に押し出す方向に搬送する。また、搬送ローラ50と剥離紙押さえローラ52に挟まれる剥離紙13を、移載部7から引っ張る方向にも搬送する。すなわち、バランスウェイト1の押出と、剥離紙13の引っ張りとが同時に進行する。
搬送ローラ50と押さえローラ51から押し出されたバランスウェイト1は、順方向(搬送方向)に搬送され、切断部6に搬送される。
切断部6は、帯状のバランスウェイト1の両面粘着テープ10のみを切断刃60を用いて切断する。切断部6は、所定の質量(重量)をもつように帯状のバランスウェイト1を切断する。
なお、切断部6では、バランスウェイト1が所定の位置まで搬送され、搬送が停止する。搬送の停止は、搬送ローラ50の回転を停止することで行う。バランスウェイト1が所定の位置を超えて搬送された場合には、搬送ローラ50の回転を逆回転させ、後退方向にバランスウェイト1を搬送する。
切断部6で両面粘着テープ10のみが切断されたバランスウェイト1は、移載部7に搬送される。
移載部7では、バランスウェイト1が貼付治具70に移載されるとともに、剥離紙13が剥離する。
バランスウェイト1の貼付治具70への移載は、貼付治具70の周方向の回転(変位)とバランスウェイト1の搬送とが同時に行われることで進行する。図7に示したように、貼付治具70が周方向の回転(変位)を生じると、治具表面70aのバランスウェイト1との当接位置が周方向に沿って変位する。そして、貼付治具70の変位速度に合わせてバランスウェイト1が搬送される。これにより、貼付治具70の治具表面70aにバランスウェイト1が移載され保持される。
バランスウェイト1が治具表面70aに保持された状態で、貼付治具70はホイールの所定の位置に押しつけられる。この押しつけにより、バランスウェイト1がホイールに貼付(組み付け)される。
移載部7でバランスウェイト1から剥離した剥離紙13は、搬送路71の先端から搬送部5に搬送される。治具表面70aに保持されたバランスウェイト1は、貼付治具70の回転方向に沿って移動し、剥離紙13は搬送路71の先端から搬送部5に搬送される。バランスウェイト1と剥離紙13の搬送方向は、互いに離反する方向であり、バランスウェイト1から剥離紙13が確実に剥離される。
搬送部5では、剥離紙13は、剥離紙押さえローラ52により搬送ローラ50に押しつけられる。両ローラ50,52に挟まれた剥離紙13は、移載部7から剥離紙13を引っ張る方向に搬送する。また、剥離紙切断回収部8に押し出す方向に搬送する。
剥離紙切断回収部8に搬送された剥離紙13は、切断刃80で切断され、回収槽81で回収される。
以上のように、バランスウェイト貼付装置2は動作する。
上記したように、本形態のバランスウェイト1は、両面粘着テープ10の幅がウェイト分体11の幅より短く形成されたことで、両面粘着テープ10がマガジン30の内表面30a,30bに貼り付かなくなり、巻回体14の回転及びバランスウェイト1の引き出しが阻害されなくなっている。つまり、バランスウェイト1の引き出しが阻害されることによる作業性の低下が生じなくなっている。
さらに、本形態のバランスウェイト1は、ウェイト分体11の底面11aが両端部で露出することで、両面粘着テープ10がマガジン30の内表面30a,30bに当接することも抑えられている。両面粘着テープ10の側端面に粘着性が無い場合でも、側端面がマガジン30の内表面30a,30bに当接すると、搬送の抵抗となる。本形態のバランスウェイト1は、この抵抗も生じなくなっている。
また、本形態のバランスウェイト1は、剥離紙13がバランスウェイト1(ウェイト分体11)の幅から突出していないため、剥離紙13が引っかかることで発生するバランスウェイト1の搬送の阻害が生じない。つまり、搬送が阻害されることに起因する作業性の低下が抑えられる。
さらに、本形態のバランスウェイト1は、剥離紙13がバランスウェイト1(ウェイト分体11)の幅から突出していないため、剥離紙13が大きくなることによるコストの上昇も抑えられている。
[貼付装置の変形形態1]
実施形態1の貼付装置2では、バランスウェイト1の搬送のガイドがマガジン30で行われる形態を示したが、これ以外の部分でバランスウェイト1の搬送のガイドを行ってもよい。
本形態の貼付装置は、バランスウェイト1が搬送される搬送経路中に、図8に上面図で示した一対のガイド部材9,9を有する。
一対のガイド部材9,9は、貼付装置中を搬送されるバランスウェイト1の両側端面に当接する、搬送方向に沿って伸びる略板状の部材である。バランスウェイト1は、一対のガイド部材9,9の間を搬送されることで、搬送方向がガイドされる。このガイドにより、搬送方向のズレが抑えられる。具体的には、搬送方向にズレ(バランスウェイト1の幅方向のズレ)が発生しても、バランスウェイト1(ウェイト分体11)の側端面がガイド部材9に当接し、ガイド部材9に沿って搬送されてガイドされる。
本形態の貼付装置においても、実施形態1のバランスウェイト1はウェイト分体11の側端面のみで一対のガイド部材9,9と当接する。つまり、両面粘着テープ10が一対のガイド部材9,9に貼り付かなくなり(搬送の抵抗とならず)、バランスウェイト1の搬送が阻害されなくなっている。
すなわち、実施形態1のときと同様の効果が発揮される。
[貼付装置の変形形態2]
実施形態1の貼付装置2では、バランスウェイト1の巻回体14が箱状のマガジン30に収容された形態を示したが、同様の連続的な供給ができる構成であれば、これ以外の構成であってもよい。
本形態では、図9に示したように、帯状のバランスウェイト1をボビン34に巻回して巻回体14が形成されている。
ボビン34は、バランスウェイト1がその外周に巻回する軸部340と、巻回体14の両端面に当接する軸部340に一体に設けられたツバ部341,341と、を有する。一対のツバ部341,341は、実施形態1のマガジン30の内表面30a,30bと同様にガイドとして機能する。
本形態の貼付装置においても、両面粘着テープ10が一対のツバ部341,341に貼り付かなくなり、バランスウェイト1の搬送が阻害されなくなっている。
すなわち、実施形態1のときと同様の効果が発揮される。
[貼付装置の変形形態3]
上記した各形態では、バランスウェイト1が巻回体14を形成した形態を示したが、バランスウェイト1は巻回体14のみに限定されるものではない。
本形態は、実施形態1の箱状のマガジン30の内部に、底面から折り返して積層した状態(つづら折りの状態)でバランスウェイトBWを収容する。
本形態でも、実施形態1のときと同様の効果が発揮される。
[実施形態2]
本形態は、ウェイト分体11の底面11aの幅方向の一方の端部のみが、両面粘着テープ10に接着されずに露出していること以外は、実施形態1と同様なバランスウェイトである。図10に幅方向の断面図を示した。
本形態のバランスウェイト1は、ウェイト分体11が両面粘着テープ10の幅方向の他方の端部に合わせて、両面粘着テープ10に貼着される。ウェイト分体11が両面粘着テープ10に貼着された状態で、ウェイト分体11の底面11aの幅方向の一方の端部は、両面粘着テープ10に接着されずに露出している。
本形態のバランスウェイト1は、図11に示したように、幅方向の一方の端部がガイド部材9に当接しながら回転又は搬送することで貼付装置2を用いて利用できる。図11では、バランスウェイト1とガイド部材9との当接を示したが、マガジン30の一方の内表面30aやその他のガイド機能を有する部材との当接も同様とすることができる。
本形態のバランスウェイト1でも、実施形態1と同様に、作業性の低下が抑えられる効果が発揮できる。
[実施形態2の変形形態]
実施形態2のバランスウェイト1は、バランスウェイト1の巻回体14を、バランスウェイト1の一方の端部が下方側に位置した状態で、槽状のケースに収容することができる。そして、バランスウェイト1の長手方向の端部を引き上げて使用できる。
本形態においても、巻回体14と槽状のケースとの当接面において、両面粘着テープ10の貼り付きが生じなくなっており、作業性の低下が抑えられる。
[実施形態3]
本形態は、ウェイト分体11の形状が異なること以外は、実施形態1と同様なバランスウェイトである。
本形態のウェイト分体11は、図12に側面図で示したように、両面粘着テープ10方向に凸となる湾曲形状をなすように形成されている。すなわち、実施形態1の略平板状のウェイト分体11が長手方向で弧状をなすように湾曲した形状に形成されている。
このウェイト分体11の湾曲は、バランスウェイト1が組み付けられるホイールの内周面の湾曲形状に沿った形状(あるいは、ホイールの内周面の曲率半径よりも短い曲率半径の弧状)とすることができる。
なお、このウェイト分体11の湾曲は、図13に示したようにウェイト分体11が湾曲した形状であっても、ウェイト分体11の両面粘着テープ10との当接面(底面)のみが湾曲した形状(図14)であっても、いずれでもよい。
本形態は、ウェイト分体11の形状が異なること以外は実施形態1と同様なバランスウェイトであり、実施形態1と同様な効果を発揮できる。
1:バランスウェイト
10:両面粘着テープ 11:ウェイト分体
12:表面処理層 13:剥離紙
14:巻回体
2:バランスウェイト貼付装置
3:バランスウェイト供給部 30:マガジン
31:引き出し口 32:逆流防止機構
33:マガジン切り替え手段 34:ボビン
4:バランスウェイト接続部
40:検知手段 41:バランスウェイト接続手段
5:バランスウェイト搬送部
50:搬送ローラ 51:押さえローラ
52:剥離紙押さえローラ
6:バランスウェイト切断部 60:切断刃
7:貼付治具移載部
70:貼付治具 71:搬送路
8:剥離紙切断回収部
80:切断刃 81:回収槽
9:ガイド部材

Claims (8)

  1. 長手方向に伸びる両面粘着テープ(10)と、
    該両面粘着テープの一方の粘着面(10a)に、該長手方向に沿って並んだ状態で貼着された複数のウェイト分体(11)と、
    を有するバランスウェイト(1)であって、
    該両面粘着テープは、その幅が該ウェイト分体の幅より短いことを特徴とするバランスウェイト。
  2. 前記ウェイト分体は、前記両面粘着テープに貼着される表面(11a)の幅方向の端部の少なくとも一方が露出している請求項1記載のバランスウェイト。
  3. 前記ウェイト分体は、前記両面粘着テープに貼着される表面(11a)の幅方向の両端部が露出している請求項2記載のバランスウェイト。
  4. 前記両面粘着テープは、剥離可能な剥離紙(13)が他方の粘着面(10b)を保護する請求項1〜3のいずれか1項に記載のバランスウェイト。
  5. 前記バランスウェイトは、前記ウェイト分体の前記一方の端部がガイド部材(30a,30b,9)に当接した状態で、前記長手方向に搬送される請求項1〜4のいずれか1項に記載のバランスウェイト。
  6. 前記バランスウェイトは、巻回された又は折り返された集積体(14)を形成し、
    該集積体は、ケース(30,34)に収容される請求項1〜5のいずれか1項に記載のバランスウェイト。
  7. 前記集積体は、少なくとも一方の側面が前記ケースの内表面と当接する請求項6記載のバランスウェイト。
  8. 前記長手方向に沿って搬送するバランスウェイト貼付装置(2)に用いられる請求項1〜7のいずれか1項に記載のバランスウェイト。
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