JP2016069656A - キサンテン骨格を有する化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、インクジェット記録物、カラーフィルタ、カラートナー、転写用インク、及び捺染用着色組成物 - Google Patents

キサンテン骨格を有する化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、インクジェット記録物、カラーフィルタ、カラートナー、転写用インク、及び捺染用着色組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた印画濃度を有すると共に、耐光性、耐オゾン性等の画像堅牢性が優れた画像を形成し、かつ、貯蔵安定性に優れたインクを提供することができる化合物、及び着色組成物を提供する。【解決手段】たとえば、下記化合物。【選択図】なし

Description

本発明は、キサンテン骨格を有する化合物、上記化合物を含む着色組成物、染料、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、インクジェット記録物、カラーフィルタ、カラートナー、転写用インク、及び捺染用着色組成物に関する。
インクジェット記録方法は、周知のごとくインクの小滴を飛翔させ、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行う方法である。この印刷方法は、安価な装置で高解像度、高品位な画像を高速かつ簡便に印刷をする事ができ、特にカラー印刷においては、近年写真に代わりうる画像形成方法として技術開発が行われている。
インクジェット記録方法を用いてカラー画像を形成する場合、少なくともイエローインク、マゼンタインク、シアンインク、及びブラックインクを用いるのが一般的である。従来、これらのインクジェットインクは、臭気及び消防上の危険性などの安全面から水性インクが主として使用されている。これらのインクには粘度、表面張力等の物性値が適正範囲内にあること、ノズルの目詰まり、保存安定性に優れ、かつ高い濃度の記録画像を与えること、また耐光性、耐オゾン性、耐水性、耐湿性に優れていること等の性質が要求される。
これらの性能は、水又は水と水溶性有機溶剤との混合液を主溶媒とする水性インクを用いることにより、多くが満足されるが、色調、鮮やかさ、耐光性、耐オゾン性、耐水性、耐湿性等は着色剤に左右されるところが大きく、従来さまざまな染料の研究がされてきている。
たとえば、特許文献1には、アシルアミノ基が置換したキサンテン化合物が記載されている。
また、特許文献2には、トリアジン環を含む特定の置換基を有するアルキルスルファモイル基が置換したキサンテン骨格を有する化合物が記載されている。
特開2011−148973号公報 特開2013−49776号公報
しかしながら、染料の分野については更なる性能の向上が求められており、優れた印画濃度を有し、耐光性、耐オゾン性等の画像堅牢性、及びインク貯蔵安定性をより向上させることができる化合物が要求されている。
本発明は、優れた印画濃度を有し、耐光性、耐オゾン性、及びインク貯蔵安定性をより向上させることができる化合物を提供することを目的とする。また、上記化合物を含有する着色組成物、インクジェット記録用インク、並びにインクジェット記録用インクを用いたインクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、インクジェット記録物、カラーフィルタ、カラートナー、転写用インク、及び捺染用着色組成物を提供することを目的とする。
即ち、本発明は下記事項に関するものである。
<1>
一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される繰り返し単位を有する化合物、又は一般式(4)で表される化合物。
一般式(1):
Figure 2016069656
一般式(2):
Figure 2016069656
一般式(1)及び(2)中、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R14、R15、R16、R17、R19、及びR20は各々独立に水素原子又は置換基を表し、X、X、X及びXは各々独立に、ヒドロキシル基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のヘテロ環オキシ基、置換若しくは無置換のアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールアミノ基、置換若しくは無置換のヘテリルアミノ基、置換若しくは無置換のカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のアシルオキシ基、置換若しくは無置換のアミノカルボニルオキシ基、置換若しくは無置換のスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のウレイド基、置換若しくは無置換のアルキルチオ基、又は置換若しくは無置換のアリールチオ基を表す。
21、R22、R23、及びR24は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R21とR22は互いに結合して環を形成してもよい。R23とR24は互いに結合して環を形成してもよい。
Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n1、n2、n3及びn4は各々独立に0又は1を表す。
一般式(3):
Figure 2016069656

一般式(3)中、Lは2価の連結基を表し、Dは一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物から水素原子を2個取り除いた部分構造を表す。nは、2〜100を表す。
一般式(4):
Figure 2016069656
一般式(4)中、Lはn価の連結基を表し、Dは一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物から水素原子を1個取り除いた部分構造を表す。nは、2〜6の整数を表す。
ただし、一般式(1)で表される化合物又は一般式(2)で表される化合物は、分子中に、SOM又はCOOMを少なくとも1つ有する。Mは水素原子又はカウンターカチオンを表す。また、一般式(1)又は一般式(2)中に存在するSOM又はCOOMのいずれか1つは解離してSO 又はCOOとして存在している。
<2>
上記一般式(1)又は一般式(2)が下記一般式(1−1)、又は一般式(2−1)で表される、<1>に記載の化合物。
一般式(1−1):
Figure 2016069656
一般式(2−1):
Figure 2016069656
一般式(1−1)、及び一般式(2−1)中、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R14、R15、R16、R17、R19、及びR20は各々独立に水素原子又は置換基を表し、R101、R102、R103及びR104は各々独立に置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のカルボニル基、置換若しくは無置換のスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換ジアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基を表す。
21、R22、R23、及びR24は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R21とR22は互いに結合して環を形成してもよい。R23とR24は互いに結合して環を形成してもよい。
Mは水素原子又はカウンターカチオンを表し、n1、n2、n3及びn4は各々独立に0又は1を表す。
<3>
上記R101、R102、R103及びR104が各々独立に置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換ジアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基を表す、<2>に記載の化合物。
<4>
上記R、R、R、R10、R11、R15、R16及びR20が各々独立に炭素数1〜6のアルキル基を表す<1>〜<3>のいずれか1項に記載の化合物。
<5>
分子中に少なくとも2つのSOMを有する<1>〜<4>のいずれか1項に記載の化合物。
<6>
<1>〜<5>のいずれか1項に記載の化合物を含有する着色組成物。
<7>
<1>〜<5>のいずれか1項に記載の化合物を含むインクジェット記録用インク。
<8>
<7>に記載のインクジェット記録用インクを用いるインクジェット記録方法。
<9>
<7>に記載のインクジェット記録用インクを充填したインクジェットプリンタカートリッジ。
<10>
<7>に記載のインクジェット記録用インクを用いて、被記録材に着色画像を形成したインクジェット記録物。
<11>
<1>〜<5>のいずれか1項に記載の化合物を含有するカラーフィルタ。
<12>
<1>〜<5>のいずれか1項に記載の化合物を含有するカラートナー。
<13>
<1>〜<5>のいずれか1項に記載の化合物を含有する転写用インク。
<14>
<1>〜<5>のいずれか1項に記載の化合物を含有する捺染用着色組成物。
本発明によれば、優れた印画濃度を有し、耐光性、耐オゾン性、及びインク貯蔵安定性をより向上させることができる化合物を提供することができる。また、上記化合物を含有する着色組成物、インクジェット記録用インク、並びにインクジェット記録用インクを用いたインクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、インクジェット記録物、カラーフィルタ、カラートナー、転写用インク、及び捺染用着色組成物を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明において、置換基群Aについて定義する。
(置換基群A)
ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル又はアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、アルキル又はアリールスルフィニル基、アルキル又はアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール又はヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基、イオン性親水性基が例として挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよく、更なる置換基としては、以上に説明した置換基群Aから選択される基を挙げることができる。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子が挙げられる。
アルキル基としては、直鎖、分岐、環状の置換若しくは無置換のアルキル基が挙げられ、シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、更に環構造が多いトリシクロ構造なども包含するものである。以下に説明する置換基の中のアルキル基(例えば、アルコキシ基、アルキルチオ基のアルキル基)もこのような概念のアルキル基を表す。
アルキル基としては、好ましくは、炭素数1から30のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、n−オクチル基、エイコシル基、2−クロロエチル基、2−シアノエチル基、2―エチルヘキシル基等が挙げられ、シクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数3から30の置換又は無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−n−ドデシルシクロヘキシル基等が挙げられ、ビシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数5から30の置換若しくは無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5から30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル基、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、置換若しくは無置換のアラルキル基が挙げられ、置換若しくは無置換のアラルキル基としては、炭素原子数が7〜30のアラルキル基が好ましい。例えばベンジル基及び2−フェネチル基を挙げられる。
アルケニル基としては、直鎖、分岐、環状の置換若しくは無置換のアルケニル基が挙げられ、シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を包含する。
アルケニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換又は無置換のアルケニル基、例えば、ビニル基、アリル基、プレニル基、ゲラニル基、オレイル基等が挙げられ、シクロアルケニル基としては、好ましくは、炭素数3から30の置換若しくは無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素数3から30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、2−シクロペンテン−1−イル基、2−シクロヘキセン−1−イル基等が挙げられ、ビシクロアルケニル基としては、置換若しくは無置換のビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素数5から30の置換若しくは無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イル基、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イル基等が挙げられる。
アルキニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換又は無置換のアルキニル基、例えば、エチニル基、プロパルギル基、トリメチルシリルエチニル基等が挙げられる。
アリール基としては、好ましくは、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリール基、例えば、フェニル基、p−トリル基、ナフチル基、m−クロロフェニル基、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル基等が挙げられる。
ヘテロ環基としては、好ましくは、5又は6員の置換若しくは無置換の芳香族若しくは非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、更に好ましくは、炭素数3から30の5又は6員の芳香族のヘテロ環基、例えば、2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基等が挙げられる。非芳香族のヘテロ環基の例としては、モルホリニル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、n−オクチルオキシ基、2−メトキシエトキシ基等が挙げられる。
アリールオキシ基としては、好ましくは、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−t−ブチルフェノキシ基、3−ニトロフェノキシ基、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ基等が挙げられる。
シリルオキシ基としては、好ましくは、炭素数0から20の置換若しくは無置換のシリルオキシ基、例えば、トリメチルシリルオキシ基、ジフェニルメチルシリルオキシ基等が挙げられる。
ヘテロ環オキシ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換のヘテロ環オキシ基、例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、好ましくは、ホルミルオキシ基、炭素数2から30の置換若しくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、アセチルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
カルバモイルオキシ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のカルバモイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ基、モルホリノカルボニルオキシ基、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ基、N−n−オクチルカルバモイルオキシ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニルオキシ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換アルコキシカルボニルオキシ基、例えば、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、n−オクチルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニルオキシ基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ基、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ基、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ基等が挙げられる。
アミノ基としては、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基を含み、好ましくは、アミノ基、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアニリノ基、例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アニリノ基、N−メチル−アニリノ基、ジフェニルアミノ基、トリアジニルアミノ基等が挙げられる。
アシルアミノ基としては、好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えば、アセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ラウロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アミノカルボニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアミノカルボニルアミノ基、例えば、カルバモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ基、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ基、モルホリノカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、t−ブトキシカルボニルアミノ基、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ基、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
スルファモイルアミノ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のスルファモイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ基、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ基等が挙げられる。
アルキル又はアリールスルホニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、例えば、メチルスルホニルアミノ基、ブチルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ基、p−メチルフェニルスルホニルアミノ基等が挙げられる。
アルキルチオ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基等が挙げられる。
アリールチオ基としては、好ましくは、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールチオ基、例えば、フェニルチオ基、p−クロロフェニルチオ基、m−メトキシフェニルチオ基等が挙げられる。
ヘテロ環チオ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換又は無置換のヘテロ環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ基、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ基等が挙げられる。
スルファモイル基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のスルファモイル基、例えば、N−エチルスルファモイル基、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−アセチルスルファモイル基、N−ベンゾイルスルファモイル基、N−(N’−フェニルカルバモイル)スルファモイル基等が挙げられる。
アルキル又はアリールスルフィニル基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換又は無置換のアルキルスルフィニル基、炭素数6から30の置換又は無置換のアリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、p−メチルフェニルスルフィニル基等が挙げられる。
アルキル又はアリールスルホニル基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換又は無置換のアルキルスルホニル基、炭素数6から30の置換又は無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、p−メチルフェニルスルホニル基等が挙げられる。
アシル基としては、好ましくは、ホルミル基、炭素数2から30の置換又は無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールカルボニル基、炭素数2から30の置換若しくは無置換の炭素原子でカルボニル基と結合しているヘテロ環カルボニル基、例えば、アセチル基、ピバロイル基、2−クロロアセチル基、ステアロイル基、ベンゾイル基、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル基、2−ピリジルカルボニル基、2−フリルカルボニル基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニル基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル基、o−クロロフェノキシカルボニル基、m−ニトロフェノキシカルボニル基、p−t−ブチルフェノキシカルボニル基等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、n−オクタデシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
カルバモイル基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のカルバモイル基、例えば、カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル基、N−(メチルスルホニル)カルバモイル基等が挙げられる。
アリール又はヘテロ環アゾ基としては、好ましくは炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールアゾ基、炭素数3から30の置換若しくは無置換のヘテロ環アゾ基、例えば、フェニルアゾ基、p−クロロフェニルアゾ基、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ基等が挙げられる。
イミド基としては、好ましくは、N−スクシンイミド基、N−フタルイミド基等が挙げられる。
ホスフィノ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基、メチルフェノキシホスフィノ基等が挙げられる。
ホスフィニル基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル基、ジオクチルオキシホスフィニル基、ジエトキシホスフィニル基等が挙げられる。
ホスフィニルオキシ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィニルオキシ基、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ基、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ基等が挙げられる。
ホスフィニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィニルアミノ基、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ基、ジメチルアミノホスフィニルアミノ基が挙げられる。
シリル基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のシリル基、例えば、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、フェニルジメチルシリル基等が挙げられる。
イオン性親水性基としては、スルホ基、カルボキシル基、チオカルボキシル基、スルフィノ基、ホスホノ基、ジヒドロキシホスフィノ基、4級アンモニウム基などが挙げられる。特に好ましくはスルホ基、カルボキシル基である。またイオン性親水性基はカチオン又はアニオンを含んでいてもよく、カチオン又はアニオンを含む状態を塩の状態と呼ぶ。カルボキシル基、ホスホノ基及びスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対カチオンの例には、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)及び有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジウムイオン、テトラメチルホスホニウム)が含まれ、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が好ましく、ナトリウム塩又はナトリウム塩を主成分とする混合塩が更に好ましく、ナトリウム塩が最も好ましい。
なお、本発明においては、化合物が塩である場合は、水溶性インク中では塩はイオンに解離して存在している。
(一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される繰り返し単位を有する化合物、及び一般式(4)で表される化合物)
一般式(1):
Figure 2016069656

一般式(2):
Figure 2016069656

一般式(1)及び(2)中、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R14、R15、R16、R17、R19、及びR20は各々独立に水素原子又は置換基を表し、X、X、X及びXは各々独立に、ヒドロキシル基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のヘテロ環オキシ基、置換若しくは無置換のアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールアミノ基、置換若しくは無置換のヘテリルアミノ基、置換若しくは無置換のカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のアシルオキシ基、置換若しくは無置換のアミノカルボニルオキシ基、置換若しくは無置換のスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のウレイド基、置換若しくは無置換のアルキルチオ基、又は置換若しくは無置換のアリールチオ基を表す。
21、R22、R23、及びR24は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R21とR22は互いに結合して環を形成してもよい。R23とR24は互いに結合して環を形成してもよい。
Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n1、n2、n3及びn4は各々独立に0又は1を表す。
一般式(3):
Figure 2016069656

一般式(3)中、Lは2価の連結基を表し、Dは一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物から水素原子を2個取り除いた部分構造を表す。nは、2〜100を表す。
一般式(4):
Figure 2016069656

一般式(4)中、Lはn価の連結基を表し、Dは一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物から水素原子を1個取り除いた部分構造を表す。nは、2〜6の整数を表す。
ただし、一般式(1)で表される化合物又は一般式(2)で表される化合物は、分子中に、SOM又はCOOMを少なくとも1つ有する。Mは水素原子又はカウンターカチオンを表す。また、一般式(1)又は一般式(2)中に存在するSOM又はCOOMのいずれか1つは解離してSO 又はCOOとして存在している。
一般式(1)及び一般式(2)中、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R14、R15、R16、R17、R19及びR20は各々独立に水素原子又は置換基を表す。R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R14、R15、R16、R17、R19及びR20が置換基を表す場合の置換基としては、上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
一般式(1)及び一般式(2)中、R、R、R、R10、R11、R12、R14、R15、R16、R17、R19及びR20は、原材料の入手性と合成の容易性の観点から、各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、カルボキシル基、又はハロゲン原子を表すことが好ましく、より好ましくは置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアルコキシ基であり、特に好ましくは置換若しくは無置換のアルキル基である。アルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、メチル基が更に好ましい。また、各基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
一般式(1)中、R及びRは、原材料の入手性と合成の容易性、耐光性、耐オゾン性、印画濃度、及び彩度の観点から、各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のアミノ基、置換若しくは無置換のアシルアミノ基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルウレイド基、置換若しくは無置換のアリールウレイド基、スルホ基、カルボキシル基、又はハロゲン原子を表すことが好ましく、より好ましくは置換若しくは無置換のアシルアミノ基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルウレイド基、置換若しくは無置換のアリールウレイド基、又はスルホ基であり、特に好ましくはスルホ基である。また、各基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
一般式(1)中、R及びRは、原材料の入手性と合成の容易性の観点から、各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のアミノ基、置換若しくは無置換のアシルアミノ基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルウレイド基、置換若しくは無置換のアリールウレイド基、スルホ基、カルボキシル基、又はハロゲン原子を表すことが好ましく、より好ましくは水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又はスルホ基であり、特に好ましくは置換若しくは無置換のアルキル基である。アルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、メチル基が更に好ましい。また、各基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
一般式(1)及び一般式(2)中、X、X、X及びXは各々独立に、ヒドロキシル基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のヘテロ環オキシ基、置換若しくは無置換のアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールアミノ基、置換若しくは無置換のヘテリルアミノ基、置換若しくは無置換のカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のアシルオキシ基、置換若しくは無置換のアミノカルボニルオキシ基、置換若しくは無置換のスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のウレイド基、置換若しくは無置換のアルキルチオ基、又は置換若しくは無置換のアリールチオ基を表す。
、X、X及びXが置換若しくは無置換のアルコキシ基を表す場合のアルコキシ基としては、炭素数1〜18のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜8のアルコキシ基がより好ましい。アルコキシ基としては直鎖状、分岐鎖状、又は環状のいずれであってもよい。アルコキシ基としては具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基が好ましい。また、アルコキシ基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、イオン性親水性基が好ましく、カルボキシル基又はスルホ基がより好ましく、カルボキシル基が更に好ましい。
、X、X及びXが置換若しくは無置換のアリールオキシ基を表す場合のアリールオキシ基としては、炭素数6〜14のアリールオキシ基が好ましく、炭素数6〜10のアリールオキシ基がより好ましく、フェニルオキシ基が更に好ましい。また、アリールオキシ基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、イオン性親水性基が好ましく、カルボキシル基又はスルホ基がより好ましく、カルボキシル基が更に好ましい。
、X、X及びXが置換若しくは無置換のヘテロ環オキシ基を表す場合のヘテロ環オキシ基に含まれるヘテロ環基としてはトリアジン基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、又はチアジアゾリル基が好ましい。また、ヘテロ環オキシ基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、置換若しくは無置換のアミノ基、置換若しくは無置換のスルファモイル基が好ましく、置換若しくは無置換のアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルスルファモイル基がより好ましく、イオン性親水性基(好ましくはカルボキシル基又はスルホ基、より好ましくはカルボキシル基)が置換した、アルキルアミノ基又はアルキルスルファモイル基が特に好ましい。
、X、X及びXが置換若しくは無置換のアルキルアミノ基を表す場合のアルキルアミノ基としては、ジアルキルアミノ基であってもモノアルキルアミノ基でもよいが、合成の容易性、水への溶解性の観点から、モノアルキルアミノ基であることが好ましい。アルキルアミノ基中のアルキル基としては、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましい。また、アルキルアミノ基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
、X、X及びXが置換若しくは無置換のアリールアミノ基を表す場合のアリールアミノ基としては、ジアリールアミノ基であってもモノアリールアミノ基でもよいが、合成の容易性、水への溶解性の観点から、モノアリールアミノ基であることが好ましい。炭素数6〜14のアリールアミノ基が好ましく、炭素数6〜10のアリールアミノ基がより好ましく、フェニルアミノ基が更に好ましい。また、アリールアミノ基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
、X、X及びXが置換若しくは無置換のヘテリルアミノ基を表す場合のヘテリルアミノ基に含まれるヘテロ環基としてはトリアジン基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、又はチアジアゾリル基が好ましい。また、ヘテリルアミノ基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、置換若しくは無置換のアミノ基、置換若しくは無置換のスルファモイル基が好ましい。
、X、X及びXが置換若しくは無置換のカルボニルアミノ基を表す場合、置換カルボニルアミノ基としては、置換若しくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、又は置換若しくは無置換のアリールカルボニルアミノ基が好ましい。無置換のカルボニルアミノ基を表す場合は、−NHCO−となり、一般式(3)のL又は一般式(4)のLに結合することが好ましい。
、X、X及びXが置換若しくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基を表す場合のアルキルカルボニルアミノ基としては、合成の容易性、水への溶解性の観点から、モノアルキルカルボニルアミノ基であることが好ましい。アルキルカルボニルアミノ基中のアルキル基としては、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましい。また、アルキルカルボニルアミノ基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
、X、X及び、Xが置換若しくは無置換のアリールカルボニルアミノ基を表す場合のアリールカルボニルアミノ基としては、合成の容易性、水への溶解性の観点から、モノアリールカルボニルアミノ基であることが好ましい。アリールカルボニルアミノ基中のアリール基としては、炭素数6〜14のアリール基が好ましく、炭素数6〜10のアリール基がより好ましい。具体的には、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。また、アリールカルボニルアミノ基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ホスホノ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基であり、より好ましくはシクロヘキシルオキシ基)が特に好ましい。
、X、X及びXが置換若しくは無置換のアシルオキシ基を表す場合のアシルオキシ基としては、炭素数1〜18のアシルオキシ基が好ましく、炭素数1〜8のアシルオキシ基がより好ましい。アシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、ベンソイルオキシ基が具体的に挙げられ、アセチルオキシ基が好ましい。また、アシルオキシ基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、イオン性親水性基が好ましく、カルボキシル基又はスルホ基がより好ましく、カルボキシル基が更に好ましい。
、X、X及びXが置換若しくは無置換のアミノカルボニルオキシ基を表す場合のアミノカルボニルオキシ基としては、炭素数1〜18のアミノカルボニルオキシ基が好ましく、炭素数1〜8のアミノカルボニルオキシ基がより好ましい。アミノカルボニルオキシ基としては、無置換のアミノカルボニルオキシ基、ジメチルアミノカルボニルオキシ基、フェニルアミノカルボニルオキシ基が具体的に挙げられ、無置換のアミノカルボニルオキシ基、ジメチルアミノカルボニルオキシ基が好ましい。また、アミノカルボニルオキシ基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、イオン性親水性基が好ましく、カルボキシル基又はスルホ基がより好ましく、カルボキシル基が更に好ましい。
、X、X及びXが置換若しくは無置換のスルホニルアミノ基を表す場合、置換スルホニルアミノ基としては、置換若しくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、又は置換若しくは無置換のアリールスルホニルアミノ基が好ましい。無置換のスルホニルアミノ基を表す場合は、−NHSO−となり、一般式(3)のL又は一般式(4)のLに結合することが好ましい。
、X、X及びXが置換若しくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基を表す場合のアルキルスルホニルアミノ基としては、炭素数1〜6のアルキルスルホニルアミノ基が好ましく、炭素数1〜3のアルキルスルホニルアミノ基がより好ましく、メチルスルホニルアミノ基が更に好ましい。また、アルキルスルホニルアミノ基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
、X、X及びXが置換若しくは無置換のアリールスルホニルアミノ基を表す場合のアリールスルホニルアミノ基としては、炭素数6〜14のアリールスルホニルアミノ基が好ましく、炭素数6〜10のアリールスルホニルアミノ基がより好ましく、フェニルスルホニルアミノ基が更に好ましい。またアリールスルホニルアミノ基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、カルボキシル基が特に好ましい。
、X、X及びXが置換若しくは無置換のアルコキシカルボニルアミノ基を表す場合のアルコキシカルボニルアミノ基中のアルコキシ基としては、炭素数1〜8のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜3のアルコキシ基がより好ましい。アルコキシカルボニルアミノ基としては直鎖状、分岐鎖状、又は環状のいずれであってもよい。また、アルコキシカルボニルアミノ基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
、X、X及びXが置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基を表す場合のアリールオキシカルボニルアミノ基中のアリールオキシ基としては、炭素数6〜14のアリールオキシ基が好ましく、炭素数6〜10のアリールオキシ基がより好ましい。アリールオキシカルボニルアミノ基としては、フェニルオキシカルボニルアミノ基が更に好ましい。また、アリールオキシカルボニルアミノ基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
、X、X及びXが置換若しくは無置換のウレイド基を表す場合、置換ウレイド基が有する置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、ヘテロ環基、アルキル基、又はアリール基が好ましく、アルキル基又はアリール基がより好ましい。置換ウレイド基としては、ジ置換ウレイド基であってもモノ置換ウレイド基でもよいが、合成の容易性、水への溶解性の観点から、モノ置換ウレイド基であることが好ましい。
、X、X及びXが置換若しくは無置換のアルキルチオ基を表す場合のアルキルチオ基としては、炭素数1〜18のアルキルチオ基が好ましく、炭素数1〜8のアルキルチオ基がより好ましい。アルキルチオ基としては具体的には、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基が挙げられ、メチルチオ基、エチルチオ基が好ましく、メチルチオ基がより好ましい。また、アルキルチオ基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、イオン性親水性基が好ましく、カルボキシル基又はスルホ基がより好ましく、カルボキシル基が更に好ましい。
、X、X及びXが置換若しくは無置換のアリールチオ基を表す場合のアリールチオ基としては、炭素数6〜14のアリールチオ基が好ましく、炭素数6〜10のアリールチオ基がより好ましく、フェニルチオ基が更に好ましい。また、アリールチオ基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、イオン性親水性基が好ましく、カルボキシル基又はスルホ基より好ましく、カルボキシル基が更に好ましい。
、X、X及び、Xは、彩度、耐光性、耐オゾン性の観点から、好ましくは、ヒドロキシル基、置換若しくは無置換のアミノ基、置換若しくは無置換のカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のアシルオキシ基、置換若しくは無置換のスルホニルアミノ基、及び置換若しくは無置換のウレイド基であり、より好ましくは、置換若しくは無置換のアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールアミノ基、置換若しくは無置換のヘテリルアミノ基、置換若しくは無置換のカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、及び置換若しくは無置換のウレイド基であり、置換若しくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、又は置換若しくは無置換のウレイド基を表すことが特に好ましい。
Mは水素原子又はカウンターカチオンを表し、カウンターカチオンとしては、アルカリ金属イオンが好ましい。アルカリ金属イオンとしてはリチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンが挙げられ、好ましくはナトリウムイオン、カリウムイオンである。
n1、n2、n3及びn4は各々独立に0又は1を表す。合成上の観点からn1とn2、n3とn4は同じであることが好ましい。
また、水への溶解性の観点から、一般式(1)中のn1及びn2が0の場合、R、R、R、R、R、R、R、R10、X、及びXの少なくとも1つ、又は一般式(2)中のR11、R12、R14、R15、R16、R17、R19、R20、X、及びXの少なくとも1つはカルボキシル基、スルホ基、又はホスホノ基などのイオン性親水性基を有することが好ましい。イオン性親水基を有することで水に可溶な化合物となる。これらのイオン性親水性基の対カチオンとしては、水素原子(プロトン)、アルカリ金属カチオン(リチウムイオン、ナトリウムイオン、又はカリウムイオン)、アンモニウムイオンなどが挙げられる。
21、R22、R23、及びR24は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表し、R21、R22、R23、及びR24が置換基を表す場合の置換基としては、上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
21及びR23は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表し、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基であることが好ましく、水素原子、又は置換若しくは無置換のアルキル基であることがより好ましい。
22及びR24は、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表すことが好ましく、R21及びR23が水素原子を表す場合、R22及びR24は置換若しくは無置換の2級または3級アルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表すことが好ましい。
22及びR24は、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基であることが好ましく、置換若しくは無置換のアルキル基であることがより好ましい。
21、R22、R23、及びR24がアルキル基を表す場合、直鎖状、分岐状、環状のいずれのアルキル基であってよく、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基がより好ましく、炭素数3〜8のアルキル基が更に好ましい。直鎖状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などが挙げられ、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基が好ましい。
21及びR23が水素原子を表す場合、R22及びR24は2級アルキル基又は3級アルキル基を表すことが好ましく、2級アルキル基を表すことがより好ましい。
なお、上記「2級アルキル基」とは、窒素原子と結合する炭素原子が、2つの炭素原子と結合する第2級炭素原子であるアルキル基を指し、上記「3級アルキル基」とは、窒素原子と結合する炭素原子が、3つの炭素原子と結合する第3級炭素原子であるアルキル基を指す。
上記2級アルキル基又は3級アルキル基としては、分岐状又は環状のアルキル基が挙げられ、分岐状の2級アルキル基としては、イソプロピル基、sec−ブチル基、1−エチルプロピル基、1−メチルイソブチル基、1−メチルイソペンチル基、1−メチルオクチル基、1−エチル−3−メチルブチル基などが挙げられ、イソプロピル基、sec−ブチル基が好ましく、sec−ブチル基がより好ましい。
分岐状の3級アルキル基としては、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルペンチル基、1,1−ジメチルヘキシル基、1,1−ジメチルヘプチル基、1,1−ジメチルオクチル基、1−エチル−1−メチルプロピル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基などが挙げられ、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基が好ましく、tert−ブチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基がより好ましい。
環状の2級アルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などが挙げられ、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が好ましく、シクロヘキシル基が更に好ましい。
環状の3級アルキル基としては、例えば、アダマンチル基、ノルボルナン基、テトラシクロドデカニル基、トリシクロデカニル基、ジアマンチル基などが挙げられ、アダマンチル基が好ましい。
一般式(1)で表される化合物又は一般式(2)で表される化合物は、分子中に、SOM又はCOOMを少なくとも1つ有する。Mは水素原子又はカウンターカチオンを表す。
22及びR24はSOM又はCOOMを少なくとも1つ置換基として有することが好ましい。R22及びR24がSOM又はCOOMを有していると、水溶性を付与することができ、水溶液中で結晶が析出することなく安定に存在することができる。
22及びR24はSOMが少なくとも1つ置換していることが好ましい。また、SOMまたはCOOMが2つ以上置換していることが好ましい。
また、一般式(1)又は一般式(2)中に存在するSOM又はCOOMのいずれか1つは解離してSO 又はCOOとして存在している。
21、R22、R23、及びR24がアリール基を表す場合、炭素数6〜14のアリール基が好ましく、炭素数6〜10のアリール基がより好ましく、炭素数6のアリール基が更に好ましい。上記アリール基としては、フェニル基又はナフチル基であることが好ましく、フェニル基であることがより好ましい。
21、R22、R23、及びR24がヘテロ環基を表す場合、炭素数5〜10のヘテロ環基が好ましく、炭素数5〜8のヘテロ環基がより好ましく、炭素数5〜6のヘテロ環基が更に好ましい。上記へテロ環基としては、ピペリジル基、テトラヒドロフリル基、チエニル基、フリル基、ピリジル基であることが好ましく、4−ピペリジル基であることがより好ましい。
21とR22は互いに結合して環を形成してもよい。R23とR24は互いに結合して環を形成してもよい。形成される環としては、ピペリジン環、ピペラジン環、ピロリジン環が好ましい。
21、R22、R23、及びR24がアルキル基、アリール基、若しくはヘテロ環基を表す場合、又は、互いに結合して環を形成する場合、これらは更に置換基で置換されていてもよい。上記更なる置換基としては、上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、アルキル基、アリール基、アミノ基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、イオン性親水性基、下記一般式(10)で表される置換基が好ましく、これらは更に置換されていてもよい。
Figure 2016069656
一般式(10)中、R16、R17、R18、R19、及びR20は、各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。*は結合手を表す。
16、R17、R18、R19、及びR20がアルキル基を表す場合、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましい。
16、R17、R18、R19、及びR20がアリール基を表す場合、炭素数6〜10のアリール基が好ましく、炭素数6のアリール基がより好ましい。
16、R17、R18、R19、及びR20がアルキル基又はアリール基を表す場合、これらは置換基を有していてもよく、置換基としてはヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基などが挙げられる。
一般式(1)中の−NR2122及び一般式(2)中の−NR2324は、原料入手性、合成容易性、安定性の観点から、各々独立に、−NHR202、−NR201203であることが好ましい。R202は、2級又は3級のアルキル基を表し、R201及びR203は各々独立に、1級のアルキル基を表す。ただし、R201及びR203は互いに連結して環を形成してもよい。
合成容易性、安定性の観点から、R201及びR203は互いに連結して環を形成していることが好ましい。
水溶性を付与する観点で、R202、R201及びR203はスルホ基またはカルボキシル基を有していることが好ましい。
−NHR202の好ましい具体例を以下に示す。*は結合手を表す。
Figure 2016069656
−NHR202において、R202がスルホ基またはカルボキシル基を有している具体例を以下に示す。
n1及びn2は1〜2を表し、Lは(n1+1)価の連結基を表し、Lは(n2+1)価の連結基を表す。好ましくは、アルキレン、アルケニレン、アリーレンを表す。A及びAは各々独立に、SOMまたはCOOMを表す。Mは水素原子又はカウンターカチオンを表す。*は結合手を表す。
Figure 2016069656
−NR201203の好ましい具体例を以下に示す。*は結合手を表す。
Figure 2016069656
−NR201203において、R201及びR203がスルホ基またはカルボキシル基を有している具体例を以下に示す。
n1及びn2は1〜2を表し、Lは(n1+1)価の連結基を表し、Lは(n2+1)価の連結基を表す。好ましくは、アルキレン、アルケニレン、アリーレンを表す。A及びAは各々独立に、SOMまたはCOOMを表す。Mは水素原子又はカウンターカチオンを表す。*は結合手を表す。
Figure 2016069656
一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物は、25℃において、水に対して、1〜70質量%溶解することが好ましく、2〜50質量%溶解することがより好ましい。一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物中、イオン性親水基の数としては、1〜9であることが好ましく、より好ましくは1〜5である。
一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物は、下記一般式(1−1)または一般式(2−1)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(1−1)
Figure 2016069656
一般式(2−1)
Figure 2016069656
一般式(1−1)及び一般式(2−1)中、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R14、R15、R16、R17、R19、及びR20は各々独立に水素原子又は置換基を表し、R101、R102、R103及びR104は各々独立に置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のカルボニル基、置換若しくは無置換のスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換ジアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基を表す。
21、R22、R23、及びR24は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R21とR22は互いに結合して環を形成してもよい。R23とR24は互いに結合して環を形成してもよい。
Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n1、n2、n3及びn4は各々独立に0又は1を表す。
一般式(1−1)、一般式(2−1)中のR、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R14、R15、R16、R17、R19、R20、R21、R22、R23、R24、M、n1、n2、n3及びn4は、一般式(1)、一般式(2)のR、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R14、R15、R16、R17、R19、R20、R21、R22、R23、R24、M、n1、n2、n3及びn4と同義であり、具体例及び好ましい範囲も同様である。
101、R102、R103及びR104が置換若しくは無置換のアルキル基を表す場合のアルキル基としては、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましい。また、アルキル基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
101、R102、R103及びR104が置換若しくは無置換のアリール基を表す場合のアリール基としては、炭素数6〜14のアリール基が好ましく、炭素数6〜10のアリール基がより好ましく、フェニル基が更に好ましい。また、アリール基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
101、R102、R103及びR104が置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す場合のヘテロ環基としては、トリアジン基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、又はチアジアゾリル基が好ましい。また、のヘテロ環基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、置換若しくは無置換のアミノ基、置換若しくは無置換のスルファモイル基が好ましい。
101、R102、R103及びR104が置換若しくは無置換のカルボニル基を表す場合、置換カルボニル基としては、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアリールカルボニル基が好ましい。無置換のカルボニル基を表す場合は、−CO−となり、一般式(3)のL又は一般式(4)のLに結合することが好ましい。
101、R102、R103及びR104が置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基を表す場合のアルキルカルボニル基中のアルキル基としては、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましい。また、アルキルカルボニル基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
101、R102、R103及びR104が置換若しくは無置換のアリールカルボニル基を表す場合のアリールカルボニル基中のアリール基としては、炭素数6〜14のアリール基が好ましく、炭素数6〜10のアリール基がより好ましい。アリールカルボニル基としては、具体的には、フェニルカルボニル基、ビフェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基が好ましく、フェニルカルボニル基がより好ましい。また、アリールカルボニル基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ホスホノ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基であり、より好ましくはシクロヘキシルオキシ基)が特に好ましい。
101、R102、R103及びR104が置換若しくは無置換のスルホニル基を表す場合、置換スルホニル基としては、置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基、又は置換若しくは無置換のアリールスルホニル基が好ましい。無置換のスルホニル基を表す場合は、−SO−となり、一般式(3)のL又は一般式(4)のLに結合することが好ましい。
101、R102、R103及びR104が置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基を表す場合のアルキルスルホニル基としては、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキルスルホニル基がより好ましく、メチルスルホニル基が更に好ましい。また、アルキルスルホニル基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
101、R102、R103及びR104が置換若しくは無置換のアリールスルホニル基を表す場合のアリールスルホニル基としては、炭素数6〜14のアリールスルホニル基が好ましく、炭素数6〜10のアリールスルホニル基がより好ましく、フェニルスルホニル基が更に好ましい。また、アリールスルホニル基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、カルボキシル基が特に好ましい。
101、R102、R103及びR104が置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基を表す場合のアルコキシカルボニル基中のアルコキシ基としては、炭素数1〜8のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜3のアルコキシ基がより好ましい。また、アルコキシカルボニル基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
101、R102、R103及びR104が置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基を表す場合のアリールオキシカルボニル基中のアリールオキシ基としては、炭素数6〜14のアリールオキシ基が好ましく、炭素数6〜10のアリールオキシ基がより好ましい。アリールオキシカルボニル基としては、フェニルオキシカルボニル基が更に好ましい。また、アリールオキシカルボニル基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、ニトロ基が特に好ましい。
101、R102、R103及びR104が置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基を表す場合のモノアルキルアミノカルボニル基としては、−CONHR203で表されることが好ましい。ここでR203は炭素数1〜12のアルキル基を表し、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル基、シクロヘキシル基が更に好ましく、イソプロピル基が特に好ましい。また、モノアルキルアミノカルボニル基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、フェニル基、カルボキシル基、置換若しくは無置換のアミノ基、ヒドロキシル基が特に好ましい。
101、R102、R103及びR104が置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基を表す場合のジアルキルアミノカルボニル基としては、−CONR204205で表されることが好ましい。ここでR204及びR205は各々独立に炭素数1〜10のアルキル基を表し、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、メチル基、イソプロピル基がより好ましい。また、ジアルキルアミノカルボニル基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、カルボキシル基、アルキルオキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜6のアルキルオキシカルボニル基であり、より好ましくはエチルオキシカルボニル基)が特に好ましい。
101、R102、R103及びR104が置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基を表す場合のモノアリールアミノカルボニル基としては、−CONHR206で表されることが好ましい。ここでR206は炭素数6〜14のアリール基を表し、炭素数6〜12のアリール基が好ましく、炭素数6〜10のアリール基がより好ましい。具体的には、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。また、モノアリールアミノカルボニル基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ホスホノ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基であり、より好ましくはシクロヘキシルオキシ基)が特に好ましい。
101、R102、R103及びR104が置換若しくは無置換のジアリールアミノカルボニル基を表す場合のジアリールアミノカルボニル基としては、−CONR207208で表されることが好ましい。ここでR207及びR208は各々独立に炭素数6〜14のアリール基を表し、炭素数6〜10のアリール基が好ましく、フェニル基がより好ましい。また、ジアリールアミノカルボニル基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
101、R102、R103及びR104が置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基を表す場合のアルキルアリールアミノカルボニル基としては、−CONR209210で表されることが好ましい。ここでR209は炭素数1〜12のアルキル基を表し、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル基、シクロヘキシル基が更に好ましく、メチル基が特に好ましい。R210は炭素数6〜14のアリール基を表し、炭素数6〜12のアリール基が好ましく、炭素数6〜10のアリール基がより好ましい。具体的には、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。また、アルキルアリールアミノカルボニル基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
101、R102、R103及びR104は各々独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基を表すことが好ましく、置換若しくは無置換のスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基を表すことがより好ましい。
一般式(1−1)で表される化合物は、下記一般式(1−2)で表される化合物であることが好ましく、一般式(2−1)で表される化合物は、下記一般式(2−2)で表される化合物であることが好ましい。すなわち、一般式(1)又は(2)で表される化合物が、下記一般式(1−2)又は(2−2)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(1−2):
Figure 2016069656
一般式(2−2):
Figure 2016069656
一般式(1−2)、一般式(2−2)中のR、R、R、R、R12、R14、R17、R19、R105、R106、R107、R108、R109、R110、R111及びR112は各々独立に水素原子又は置換基を表す。R、R、R、R10、R11、R15、R16及びR20は各々独立に置換又は無置換のアルキル基を表す。
21、R22、R23、及びR24は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R21とR22は互いに結合して環を形成してもよい。R23とR24は互いに結合して環を形成してもよい。
Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n1、n2、n3及びn4は各々独立に0又は1の整数を表す。
一般式(1−2)、又は一般式(2−2)中、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R14、R15、R16、R17、R19、R20、M、n1、n2、n3及びn4の具体例及び好ましい範囲は、一般式(1−1)、又は一般式(2−1)中のR、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R14、R15、R16、R17、R19、R20、M、n1、n2、n3及びn4と同じである。
105、R106、R107、R108、R109、R110、R111及びR112は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表すことが好ましい。
105、R106、R107、R108、R109、R110、R111及びR112が置換若しくは無置換のアルキル基を表す場合のアルキル基としては、炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜3のアルキル基が更に好ましい。アルキル基としては直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基が挙げられ、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基が好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基がより好ましく、メチル基又はエチル基が更に好ましい。アルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、イオン性親水性基が好ましく、スルホ基、カルボキシル基又はホスホノ基がより好ましく、スルホ基又はカルボキシル基が更に好ましい。特に、スルホ基若しくはカルボキシル基が1つ置換したメチル基、又はスルホ基若しくはカルボキシル基が1つ置換したエチル基が好ましい。
105、R106、R107、R108、R109、R110、R111及びR112が置換若しくは無置換のアリール基を表す場合のアリール基としては、炭素数6〜14のアリール基が好ましく、炭素数6〜10のアリール基がより好ましい。アリール基としては具体的にはフェニル基、ナフチル基が挙げられ、フェニル基が好ましい。アリール基は置換基を有していてもよく、置換基としては、上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、ヒドロキシル基、イオン性親水性基が好ましく、スルホ基、カルボキシル基又はホスホノ基がより好ましく、スルホ基又はカルボキシル基が更に好ましい。特に、スルホ基若しくはカルボキシル基がパラ位に1つ置換したフェニル基、スルホ基若しくはカルボキシル基がメタ位に1つ置換したフェニル基、又はスルホ基若しくはカルボキシル基がパラ位及びメタ位にそれぞれ1つずつ置換したフェニル基が好ましい。
105、R106、R107、R108、R109、R110、R111及びR112の少なくとも一方が、イオン性親水性基が置換したアルキル基又はイオン性親水性基が置換したアリール基を表し、R105、R106、R107、R108、R109、R110、R111及びR112の少なくとも一方が、イオン性親水性基が置換したアルキル基又はイオン性親水性基が置換したアリール基を表すことが好ましい。R105、R106、R107、R108、R109、R110、R111及びR112に含まれるイオン性親水性基の合計は、1〜6個が好ましく、2〜4個がより好ましい。
カルボキシル基、スルホ基、又はホスホノ基などのイオン性親水性基の対カチオンとしては、水素原子(プロトン)、アルカリ金属カチオン(リチウムイオン、ナトリウムイオン、又はカリウムイオン)、アンモニウムイオンなどが挙げられるが、合成の容易性(染料粉末としての取り扱いの容易さ)の観点からアルカリ金属カチオン、アンモニウムイオンであることが好ましい。また、イオン性親水性基は対カチオンとして2種以上のカチオンを有していてもよい。
一般式(1)又は(2)で表される化合物は、従来公知の方法(例えば特開2011−148973号公報)に準じて合成することができる。
(一般式(3)で表される繰り返し単位を有する化合物)
一般式(3):
Figure 2016069656

一般式(3)中、Lは2価の連結基を表し、Dは一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物から水素原子を2個取り除いた部分構造を表す。nは、2〜100を表す。
一般式(3)中、Lは2価の連結基を表し、置換若しくは無置換のアルキレン基、置換若しくは無置換のアリーレン基、置換若しくは無置換のアルケニレン基、又はこれらから選ばれる2種以上を組み合わせてなる2価の連結基であることが好ましい。
アルキレン基としては、直鎖状、分岐鎖状、又は環状のいずれであってもよい。アルキレン基の好ましい炭素数は1〜18であり、より好ましくは2〜16であり、更に好ましくは4〜8である。アルキレン基の好ましい具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、シクロヘキシレン基(好ましくは1,3−シクロヘキシレン基若しくは1,4−シクロヘキシレン基)が好ましい。アルキレン基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、1,4−シクロヘキシレン基が好ましい。
アリーレン基としては、炭素数6〜14のアリーレン基が好ましく、炭素数6〜10のアリーレン基がより好ましく、フェニレン基(好ましくは1,3−フェニレン基若しくは1,4−フェニレン基)又はナフチレン基(好ましくは1,5−ナフチレン基)が更に好ましい。また、アリールオキシ基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、イオン性親水性基が好ましく、カルボキシル基又はスルホ基がより好ましく、スルホ基が更に好ましい。
アルケニレン基としては、炭素数は2〜18のアルケニレン基が好ましく、炭素数は2〜12のアルケニレン基がより好ましく、炭素数は2〜8のアルケニレン基が更に好ましい。アルケニレン基の好ましい具体例としては、ビニレン基、2−ブテニレン基が好ましい。アルケニレン基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、アルキル基が好ましい。
また、Lは、上述の置換若しくは無置換のアルキレン基、置換若しくは無置換のアリーレン基、及び置換若しくは無置換のアルケニレン基から選ばれる2種以上を組み合わせてなる2価の連結基であってもよい。
2価の連結基としては、以下の連結基が具体的には挙げられる。下記連結基中、*は結合位置を表す。
Figure 2016069656
一般式(3)中、Dは一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物から水素原子を2個取り除いた部分構造を表す。一般式(1)及び一般式(2)は上述のとおりである。
溶解性の観点からは、Dが表す一般式(1)で表される化合物から水素原子を2個取り除いた部分構造中のR、R、R、R、R、R、R及びR10の少なくとも1つ、並びに一般式(2)で表される化合物から水素原子を2個取り除いた部分構造中のR11、R12、R14、R15、R16、R17、R19及びR20の少なくとも1つはカルボキシル基、スルホ基、又はホスホノ基などのイオン性親水性基を有すること、又は、一般式(1)中のn1及びn2の少なくとも一方が1である、一般式(2)中のn3及びn4の少なくとも一方が1であることが好ましく、少なくとも2つがイオン性親水性基である、又は一般式(1)中のn1及びn2の両方が1である、一般式(2)中のn3及びn4の両方が1であることがより好ましく、イオン性親水性基のなかでもスルホ基を表すことが好ましい。これらのイオン性親水性基の対カチオンとしては、水素原子(プロトン)、アルカリ金属カチオン(リチウムイオン、ナトリウムイオン、又はカリウムイオン)、アンモニウムイオンなどが挙げられるが、合成の容易性(染料粉末としての取り扱いの容易さ)の観点からアルカリ金属カチオンであることが好ましい。
一般式(3)中、nは2〜100を表し、溶解性及び耐湿性の観点から2〜50が好ましく、2〜30がより好ましく、2〜15が更に好ましい。nは整数である必要はなく、小数である場合は混合物の平均値を表しており、GPC測定による分子量測定から算出できる。本明細書において、GPCは、特に断らない限り、HLC−8020GPC(東ソー(株)製)を用い、カラムをTSKgel SuperHZM−H、TSKgel SuperHZ4000、TSKgel SuperHZ200(東ソー社製)で測定し、数平均分子量はポリスチレン換算により算出した。キャリアは適宜選定すればよいが、溶解可能であるかぎり、テトラヒドロフランを用いた。
また、一般式(3)で表される繰り返し単位を有する化合物の末端の構造は、特に限定されず、合成に用いる化合物等によるものである。
また、一般式(3)で表される繰り返し単位を有する化合物の末端の構造は、特に限定されず、合成に用いる化合物等によるものである。
一般式(3)で表される繰り返し単位は、下記一般式(3−1)〜(3−9)のいずれかで表される繰り返し単位であることが好ましく、一般式(3−1)〜(3−5)のいずれかで表される繰り返し単位であることがより好ましく、一般式(3−1)〜(3−4)のいずれかで表される繰り返し単位であることが更に好ましい。
〔一般式(3−1)又は一般式(3−6)で表される繰り返し単位を有する化合物〕
下記一般式(3−1)又は一般式(3−6)で表される繰り返し単位について説明する。
一般式(3−1)
Figure 2016069656

一般式(3−1)中、R、R、R及びR10は各々独立に置換又は無置換のアルキル基を表し、R、R、R、R、R101、R102、R103及びR104は各々独立に水素原子又は置換基を表し、L101は2価の連結基を表し、Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n1及びn2は各々独立に0又は1を表し、n101は2〜100を表す。
21及びR22は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R21とR22は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(3−6)
Figure 2016069656

一般式(3−6)中、R、R、R及びR10は各々独立に置換又は無置換のアルキル基を表し、R、R、R、R、R101、R102、R103及びR104は各々独立に水素原子又は置換基を表し、L601は2価の連結基を表し、Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n3及びn4は各々独立に0又は1を表し、n601は2〜100を表す。
23、及びR24は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R23とR24は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(3−1)、一般式(3−6)中のn101、及びn601は、一般式(3)のnと同義であり、具体例及び好ましい範囲も同様である。
101及びL601で表される2価の連結基としては、一般式(3)中のLで表される2価の連結基と同義であり、具体例及び好ましい範囲も同様である。
一般式(3−1)、一般式(3−6)中のR、R、R、R、R、R10、R21、R22、R23、R24、M、n1、n2、n3及びn4は、各々一般式(1)、一般式(2)中のR、R、R、R、R、R10、R21、R22、R23、R24、M、n1、n2、n3及びn4と同義であり、具体例及び好ましい範囲も同様である。
一般式(3−1)、一般式(3−6)中、R、R、R及びRは、各々独立に水素原子又は置換基を表し、置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。原材料の入手性と合成の容易性の観点から、各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のアミノ基、置換若しくは無置換のアシルアミノ基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルウレイド基、置換若しくは無置換のアリールウレイド基、スルホ基、カルボキシル基、又はハロゲン原子を表すことが好ましく、より好ましくは水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又はスルホ基であり、特に好ましくは置換若しくは無置換のアルキル基である。アルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、メチル基が更に好ましい。また、各基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、ヒドロキシル基、置換もしくは無置換のアミノ基が好ましい。
また、溶解性の観点からは、一般式(3−1)、(3−6)中のR〜R10の少なくとも1つはカルボキシル基、スルホ基、又はホスホノ基などのイオン性親水性基を有すること、又は一般式(3−1)中のn1及びn2の少なくとも一方が1であること、一般式(3−6)中のn3及びn4の少なくとも一方が1であることが好ましく、少なくとも2つがイオン性親水性基であること、又は一般式(3−1)中のn1及びn2の両方が1であること、一般式(3−6)中のn3及びn4の両方が1であることがより好ましく、イオン性親水性基のなかでもスルホ基を表すことが好ましい。これらのイオン性親水性基の対カチオンとしては、水素原子(プロトン)、アルカリ金属カチオン(リチウムイオン、ナトリウムイオン、又はカリウムイオン)、アンモニウムイオンなどが挙げられるが、合成の容易性(染料粉末としての取り扱いの容易さ)の観点からアルカリ金属カチオンであることが好ましい。
一般式(3−1)、一般式(3−6)中、R101、R102、R103及びR104は各々独立に水素原子又は置換基を表し、原材料の入手性の観点から水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基が好ましく、水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基がより好ましく、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基が更に好ましく、水素原子が最も好ましい。
一般式(3−1)で表される繰り返し単位を有する化合物は、例えば下記ルートに従って合成することができる。Phはフェニル基を表す。
Figure 2016069656

中間体(3−A)(例えば、特開2011−148973記載の方法などで合成)を、クロロ炭酸フェニルと反応させて中間体(3−B)を合成し、連結基(3−1)で表されるジアミン化合物と反応させることで、一般式(3−1)で表される繰り返し単位を有する化合物を得る事ができる。なお中間体(3−A)、中間体(3−B)、連結基(3−1)及び一般式(3−1)中のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R23、R24、R101、R102、R103、R104、L101、M、n1及びn2は、前述の一般式(3−1)のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R23、R24、R101、R102、R103、R104、L101、M、n1及びn2と同じであり、好ましい例も同じである。なお、より具体的な合成法は実施例にて例示する。一般式(3−6)で表される繰り返し単位を有する化合物も、上記と同様の方法により合成できる。
〔一般式(3−2)又は一般式(3−7)で表される繰り返し単位を有する化合物〕
下記一般式(3−2)又は一般式(3−7)で表される繰り返し単位を有する化合物について説明する。
一般式(3−2)
Figure 2016069656

一般式(3−2)中、R、R、R及びR10は各々独立に置換又は無置換のアルキル基を表し、R、R、R及びRは各々独立に水素原子又は置換基を表し、L201は2価の連結基を表し、Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n1及びn2は各々独立に0又は1を表し、n201は2〜100を表す。
21、及びR22は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R21とR22は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(3−7)
Figure 2016069656
一般式(3−7)中、R、R、R及びR10は各々独立に置換又は無置換のアルキル基を表し、R、R、R及びRは各々独立に水素原子又は置換基を表し、L701は2価の連結基を表し、Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n3及びn4は各々独立に0又は1を表し、n701は2〜100を表す。
23、及びR24は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R23とR24は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(3−2)中、R、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、L201、M、n1、n2及びn201は各々一般式(3−1)中のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、L101、M、n1、n2及びn101と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(3−7)中、R、R、R、R、R、R、R、R10、R23、R24、L701、M、n3、n4及びn701は各々一般式(3−6)中のR、R、R、R、R、R、R、R10、R23、R24、L601、M、n3、n4及びn601と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(3−2)で表される繰り返し単位を有する化合物は、例えば下記ルートに従って合成することができる。
Figure 2016069656

中間体(3−A)(例えば、特開2011−148973記載の方法などで合成)を、連結基(3−2)で表される化合物と反応させることで、一般式(3−2)で表される繰り返し単位を有する化合物を得る事ができる。なお中間体(3−A)、連結基(3−2)及び一般式(3−2)中のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、及びL201は、前述の一般式(3−2)のR、R、R、R、R、R、R、R21、R22、R10、及びL201と同じであり、好ましい例も同じである。一般式(3−7)で表される繰り返し単位を有する化合物も、上記と同様の方法により合成できる。なお、より具体的な合成法は実施例にて例示する。
〔一般式(3−3)又は一般式(3−8)で表される繰り返し単位を有する化合物〕
下記一般式(3−3)又は一般式(3−8)で表される繰り返し単位を有する化合物について説明する。
一般式(3−3)
Figure 2016069656

一般式(3−3)中、R、R、R及びR10は各々独立に置換又は無置換のアルキル基を表し、R、R、R及びRは各々独立に水素原子又は置換基を表し、L301は2価の連結基を表し、Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n1及びn2は各々独立に0又は1を表し、n301は2〜100を表す。
21、及びR22は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R21とR22は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(3−8)
Figure 2016069656
一般式(3−8)中、R、R、R及びR10は各々独立に置換又は無置換のアルキル基を表し、R、R、R及びRは各々独立に水素原子又は置換基を表し、L801は2価の連結基を表し、Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n3及びn4は各々独立に0又は1を表し、n801は2〜100を表す。
23、及びR24は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R23とR24は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(3−3)中、R、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、L301、M、n1、n2及びn301は各々一般式(3−1)中のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、L101、M、n1、n2及びn101と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(3−8)中、R、R、R、R、R、R、R、R10、R23、R24、L801、M、n3、n4及びn801は各々一般式(3−6)中のR、R、R、R、R、R、R、R10、R23、R24、L601、M、n3、n4及びn601と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(3−3)で表される繰り返し単位を有する化合物は、以下スキームに従って合成することができる。
Figure 2016069656
中間体(3−C)(例えば、特開2011−148973記載に準じた方法などで合成)を、連結基(3−3)で表される化合物と反応させることで、一般式(3−3)で表される繰り返し単位を有する化合物を得る事ができる。なお中間体(3−C)、連結基(3−3)及び一般式(3)中のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、L301、M、n1及びn2は、前述の一般式(3−3)のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、L301、M、n1及びn2と同じであり、好ましい例も同じである。一般式(3−8)で表される繰り返し単位を有する化合物も、上記と同様の方法により合成できる。なお、より具体的な合成法は実施例にて例示する。
〔一般式(3−4)又は一般式(3−9)で表される繰り返し単位を有する化合物〕
下記一般式(3−4)、及び一般式(3−9)で表される繰り返し単位を有する化合物について説明する。
一般式(3−4)
Figure 2016069656
一般式(3−4)中、R、R、R及びR10は各々独立に置換又は無置換のアルキル基を表し、R、R、R、R、R105及びR106は各々独立に水素原子又は置換基を表し、L401は2価の連結基を表し、Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n1及びn2は各々独立に0又は1を表し、n401は2〜100を表す。
21、及びR22は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R21とR22は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(3−9)
Figure 2016069656

一般式(3−9)中、R、R、R及びR10は各々独立に置換又は無置換のアルキル基を表し、R、R、R、R、R105、及びR106は各々独立に水素原子又は置換基を表し、L901は2価の連結基を表し、Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n3及びn4は各々独立に0又は1を表し、n901は2〜100を表す。
23、及びR24は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R23とR24は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(3−4)中、R、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、L401、M、n1、n2及びn401は各々一般式(3−1)中のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、L101、M、n1、n2及びn101と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(3−9)中、R、R、R、R、R、R、R、R10、R23、R24、L901、M、n3、n4及びn901は各々一般式(3−6)中のR、R、R、R、R、R、R、R10、R23、R24、L601、M、n3、n4及びn601と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(3−4)、及び一般式(3−9)中、R105、及びR106は各々一般式(3−1)、及び一般式(3−6)中のR102、及びR103と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(3−4)で表される繰り返し単位を有する化合物は、以下スキームに従って合成することができる。
Figure 2016069656
中間体(3−A)(例えば、特開2011−148973記載の方法などで合成)を、連結基(3−4)で表される化合物と反応させることで、一般式(3−4)で表される繰り返し単位を有する化合物を得る事ができる。なお中間体(4−A)、連結基(3−4)及び一般式(3−4)中のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R105、R106及びL401は、前述の一般式(3−4)のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R105、R106及びL401と同じであり、好ましい例も同じである。一般式(3−9)で表される繰り返し単位を有する化合物も、上記と同様の方法により合成できる。
〔一般式(3−5)で表される繰り返し単位を有する化合物〕
下記一般式(3−5)で表される繰り返し単位を有する化合物について説明する。
一般式(3−5)
Figure 2016069656

一般式(3−5)中、R、R、R及びR10は各々独立に置換又は無置換のアルキル基を表し、R、R、R、R、R107及びR108は各々独立に水素原子又は置換基を表し、L501は2価の連結基を表し、Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n1及びn2は各々独立に0又は1を表し、n501は2〜100を表す。X501及びX502は各々独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールカルボニル基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基、置換若しくは無置換のアリールスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基を表す。
21は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。
一般式(3−5)中、R、R、R、R、R、R、R、R10、R21、L501、M、n1、n2及びn501は各々一般式(1)中のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、L101、M、n1、n2及びn101と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(3−5)中、R107及びR108は各々一般式(3−1)中のR102及びR103と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(3−5)中、X501及びX502は各々独立に、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基であることが好ましい。
一般式(3−5)で表される繰り返し単位を有する化合物は、以下スキームに従って合成することができる。
Figure 2016069656

中間体(3−E)(例えば、特開2011−148973記載の方法などで合成)を、連結基(3−5)で表される化合物と反応させることで、一般式(3−5)で表される繰り返し単位を有する化合物を得る事ができる。なお中間体(3−E)、連結基(3−5)及び一般式(3−5)中のR、R、R、R、R、R10、R21、R22、R107、R108、X501、X502及びL501は、前述の一般式(3−5)のR、R、R、R、R、R10、R21、R22、R107、R108、X501、X502及びL501と同じであり、好ましい例も同じである。
(一般式(4)で表される化合物)
一般式(4):
Figure 2016069656
一般式(4)中、Lはn価の連結基を表し、Dは上記一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物から水素原子を1個取り除いた部分構造を表す。nは、2〜6の整数を表す。
一般式(4)中、Lはn価の連結基を表し、置換若しくは無置換のアルキレン基、置換若しくは無置換のアリーレン基、置換若しくは無置換のアルケニレン基、エーテル基、トリアジン基、シアヌル基、アミノ基、ペンタエリスリトール誘導体、ジペンタエリスリトール誘導体又はこれらから選ばれる2種以上を組み合わせてなる2〜6価の連結基であることが好ましい。
一般式(4)におけるLがアルキレン基、アリーレン基、アルケニレン基であるときの具体例や好ましい範囲は、一般式(3)におけるLのアルキレン基、アリーレン基、アルケニレン基と同じである。
が表す連結基としては、以下の連結基が具体的には挙げられる。下記連結基中、*は結合位置を表す。
Figure 2016069656
一般式(4)中、Dは一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物から水素原子を1個取り除いた部分構造を表す。一般式(1)又は一般式(2)は上述のとおりである。
溶解性の観点からは、Dが表す一般式(1)で表される化合物から水素原子を1個取り除いた部分構造中のR、R、R、R、R、R、R及びR10の少なくとも1つ、並びに一般式(2)で表される化合物から水素原子を2個取り除いた部分構造中のR11、R12、R14、R15、R16、R17、R19及びR20の少なくとも1つはカルボキシル基、スルホ基、又はホスホノ基などのイオン性親水性基を有することが好ましく、少なくとも2つがイオン性親水性基であることがより好ましく、イオン性親水性基のなかでもスルホ基を表すことが好ましい。これらのイオン性親水性基の対カチオンとしては、水素原子(プロトン)、アルカリ金属カチオン(リチウムイオン、ナトリウムイオン、又はカリウムイオン)、アンモニウムイオンなどが挙げられるが、合成の容易性(染料粉末としての取り扱いの容易さ)の観点からアルカリ金属カチオンであることが好ましい。
一般式(4)中、nは、2〜6の整数を表し、原料入手性、合成の容易性、水への溶解性の観点から2又は3が好ましく、2が最も好ましい。
一般式(4)で表わされる化合物は、彩度、耐光性、耐オゾン性の観点から、一般式(4−1)〜(4−4)のいずれかで表される化合物であることが好ましい。
一般式(4−1):
一般式(4)で表される化合物は、下記一般式(4−1)〜(4−9)のいずれかで表される化合物であることが好ましく、一般式(4−1)〜(4−5)のいずれかで表される化合物であることがより好ましく、一般式(4−1)〜(4−4)のいずれかで表される化合物であることが更に好ましい。
〔一般式(4−1)又は一般式(4−6)で表される化合物〕
下記一般式(4−1)又は一般式(4−6)で表される化合物について説明する。
一般式(4−1)
Figure 2016069656
一般式(1)中、R、R、R、及びR10は各々独立に置換又は無置換のアルキル基を表し、R、R、R、R、R101、R102、及びR109は各々独立に水素原子又は置換基を表し、L101はn101価の連結基を表し、Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n1及びn2は各々独立に0又は1を表し、n101は2〜6を表す。X1aは、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールカルボニル基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基、置換若しくは無置換のアリールスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基を表す。
21、及びR22は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R21とR22は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(4−6)
Figure 2016069656
一般式(4−6)中、R、R、R、及びR10は各々独立に置換又は無置換のアルキル基を表し、R、R、R、R11、R101、R102、及びR109は各々独立に水素原子又は置換基を表し、L101はn101価の連結基を表し、Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n1及びn2は各々独立に0又は1を表し、n101は2〜6を表す。X1aは、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールカルボニル基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基、置換若しくは無置換のアリールスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基を表す。
21、及びR22は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R23とR24は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(4−1)、一般式(4−6)中のn101は、一般式(4)のnと同義であり、好ましい範囲も同様である。
101で表されるn101価の連結基としては、一般式(1)中のLで表されるn価の連結基と同義であり、具体例及び好ましい範囲も同様である。
一般式(4−1)、一般式(4−6)中のR、R、R、R、R、R10、R21、R22、M、n1及びn2は、各々一般式(1)及び一般式(2)中のR、R、R、R、R、R10、R21、R22、M、n1及びn2と同義であり、具体例及び好ましい範囲も同様である。
一般式(4−1)、一般式(4−6)中、R、R、R、R、R、及びR11は、各々独立に水素原子又は置換基を表し、置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
一般式(4−1)中、R及びRは、原材料の入手性と合成の容易性の観点から、各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のアミノ基、置換若しくは無置換のアシルアミノ基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルウレイド基、置換若しくは無置換のアリールウレイド基、スルホ基、カルボキシル基、又はハロゲン原子を表すことが好ましく、より好ましくは水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又はスルホ基であり、特に好ましくは置換若しくは無置換のアルキル基である。アルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、メチル基が更に好ましい。また、各基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、ヒドロキシル基、置換もしくは無置換のアミノ基が好ましい。
一般式(4−1)中、R及びRは、原材料の入手性と合成の容易性の観点から、各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のアミノ基、置換若しくは無置換のアシルアミノ基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルウレイド基、置換若しくは無置換のアリールウレイド基、スルホ基、カルボキシル基、又はハロゲン原子を表すことが好ましく、より好ましくは水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又はスルホ基であり、特に好ましくは置換若しくは無置換のアルキル基である。アルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、メチル基が更に好ましい。また、各基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、ヒドロキシル基、置換もしくは無置換のアミノ基が好ましい。
一般式(4−6)中、R及びR11は、原材料の入手性と合成の容易性の観点から、各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のアミノ基、置換若しくは無置換のアシルアミノ基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルウレイド基、置換若しくは無置換のアリールウレイド基、スルホ基、カルボキシル基、又はハロゲン原子を表すことが好ましく、より好ましくは水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又はスルホ基であり、特に好ましくは置換若しくは無置換のアルキル基である。アルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、メチル基が更に好ましい。また、各基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、ヒドロキシル基、置換もしくは無置換のアミノ基が好ましい。
一般式(4−6)中のR及びRの好ましい範囲は、それぞれ一般式(1)中のR及びRと同様である。
また、溶解性の観点からは、一般式(4−1)中のR、R、R、R、R、R、R及びR10の少なくとも1つ、及び一般式(4−6)中のR、R、R、R、R、R、R10及びR11の少なくとも1つはカルボキシル基、スルホ基、又はホスホノ基などのイオン性親水性基を有すること、又はn1及びn2の少なくとも一方が1であることが好ましく、少なくとも2つがイオン性親水性基であること、又はn1及びn2の両方が1であることがより好ましく、イオン性親水性基のなかでもスルホ基を表すことが好ましい。これらのイオン性親水性基の対カチオンとしては、水素原子(プロトン)、アルカリ金属カチオン(リチウムイオン、ナトリウムイオン、又はカリウムイオン)、アンモニウムイオンなどが挙げられるが、合成の容易性(染料粉末としての取り扱いの容易さ)の観点からアルカリ金属カチオンであることが好ましい。
一般式(4−1)及び一般式(4−6)中、R101、R102及びR109は各々独立に水素原子又は置換基を表し、原材料の入手性の観点から水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基が好ましく、水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基がより好ましく、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基が更に好ましく、水素原子が最も好ましい。
1aは、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールカルボニル基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基、置換若しくは無置換のアリールスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基を表す。 X1aの好ましい範囲は、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基である。また、各基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、イオン性親水性基が好ましく、スルホ基又はカルボキシル基がより好ましい。
一般式(4−1)で表される化合物は、例えば下記ルートに従って合成することができる。Phはフェニル基を表す。
Figure 2016069656

中間体(4−A)(例えば、特開2011−148973記載の方法などで合成)を、1当量のX1a−Clと反応させて中間体(4−F)を合成し、さらにクロロ炭酸フェニルと反応させて中間体(4−G)を合成し、連結基(4−6)で表されるジアミン化合物と反応させることで、一般式(4−1)で表される化合物を得る事ができる。なお中間体(4−A)、中間体(4−F)、中間体(4−G)、連結基(4−6)及び一般式(4−1)中のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R101、R102、R103、R104、L101、M、n1及びn2は、前述の一般式(4−1)のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R101、R102、R103、R104、L101、M、n1及びn2と同じであり、好ましい例も同じである。なお、より具体的な合成法は実施例にて例示する。一般式(4−6)で表される化合物も、上記と同様の方法により合成できる。
〔一般式(4−2)又は一般式(4−7)で表される化合物〕
下記一般式(4−2)又は一般式(4−7)で表される化合物について説明する。
一般式(4−2)
Figure 2016069656
一般式(4−2)中、R、R、R、及びR10は各々独立に置換又は無置換のアルキル基を表し、R、R、R、R、及びR109は各々独立に水素原子又は置換基を表し、L201はn201価の連結基を表し、Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n1及びn2は各々独立に0又は1を表し、n201は2〜6を表す。X1aは、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールカルボニル基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基、置換若しくは無置換のアリールスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基を表す。
21、及びR22は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R21とR22は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(4−7)
Figure 2016069656
一般式(4−7)中、R、R、R、及びR10は各々独立に置換又は無置換のアルキル基を表し、R、R、R、R11、及びR109は各々独立に水素原子又は置換基を表し、L201はn201価の連結基を表し、Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n1及びn2は各々独立に0又は1を表し、n201は2〜6を表す。X1aは、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールカルボニル基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基、置換若しくは無置換のアリールスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基を表す。
21、及びR22は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R23とR24は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(4−2)中、R、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R109、L201、M、n1、n2、n201、及びX1aは各々一般式(4−1)中のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R109、L101、M、n1、n2、n101及びX1aと同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(4−7)中、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R23、R24、L201、R109、M、n1、n2、n201、及びX1aは各々一般式(4−6)中のR、R、R、R、R、R、R、R10、R23、R24、R109、L101、M、n1、n2、n101、及びX1aと同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(4−2)で表される化合物は、例えば下記ルートに従って合成することができる。
Figure 2016069656
中間体(4−F)(例えば、特開2011−148973記載の方法などで合成)を、連結基(4−7)で表される化合物と反応させることで、一般式(4−2)で表される化合物を得る事ができる。なお中間体(4−F)、連結基(4−7)及び一般式(4−2)中のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R109、L201、M、n1、n2、n201、及びX1aは、前述の一般式(4−2)のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R109、L201、M、n1、n2、n201、及びX1aと同じであり、好ましい例も同じである。一般式(4−7)で表される化合物も、上記と同様の方法により合成できる。なお、より具体的な合成法は実施例にて例示する。
〔一般式(4−3)又は一般式(4−8)で表される化合物〕
下記一般式(4−3)又は一般式(4−8)で表される化合物について説明する。
一般式(4−3)
Figure 2016069656
一般式(4−3)中、R、R、R、及びR10は各々独立に置換又は無置換のアルキル基を表し、R、R、R、R、及びR109は各々独立に水素原子又は置換基を表し、L301はn301価の連結基を表し、Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n1及びn2は各々独立に0又は1を表し、n301は2〜6を表す。X1aは、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールカルボニル基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基、置換若しくは無置換のアリールスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基を表す。
21、及びR22は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R21とR22は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(4−8)
Figure 2016069656
一般式(4−8)中、R、R、R、及びR10は各々独立に置換又は無置換のアルキル基を表し、R、R、R、R11、及びR109は各々独立に水素原子又は置換基を表し、L301はn301価の連結基を表し、Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n1及びn2は各々独立に0又は1を表し、n301は2〜6を表す。X1aは、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールカルボニル基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基、置換若しくは無置換のアリールスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基を表す。
21、及びR22は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R23とR24は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(4−3)中、R、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R109、L301、M、n1、n2、n301、及びX1aは各々一般式(4−1)中のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R109、L101、M、n1、n2、n101及びX1aと同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(4−8)中、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R21、R22、R109、L301、M、n1、n2、n301、及びX1aは各々一般式(4−6)中のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R109、L101、M、n1、n2、n101、及びX1aと同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(4−3)で表される化合物は、例えば以下スキームに従って合成することができる。
Figure 2016069656

中間体(4−H)を、連結基(4−8)で表される化合物と反応させることで、一般式(4−3)で表される化合物を得る事ができる。中間体(4−H)は、中間体(4−F)に準じた方法(例えば、特開2011−148973記載に準じた方法などで合成)で合成できる。なお中間体(H)、連結基(4−8)及び一般式(4−3)中のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R109、L301、M、n1、n2、n301、及びX1aは、前述の一般式(4−3)のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R109、L301、M、n1、n2、n301、及びX1aと同じであり、好ましい例も同じである。一般式(4−8)で表される化合物も、上記と同様の方法により合成できる。なお、より具体的な合成法は実施例にて例示する。
〔一般式(4−4)又は一般式(4−9)で表される化合物〕
下記一般式(4−4)又は一般式(4−9)で表される化合物について説明する。
一般式(4−4)
Figure 2016069656

一般式(4−4)中、R、R、R、及びR10は各々独立に置換又は無置換のアルキル基を表し、R、R、R、R、R105及びR109は各々独立に水素原子又は置換基を表し、L401はn401価の連結基を表し、Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n1及びn2は各々独立に0又は1を表し、n401は2〜6を表す。X1aは、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールカルボニル基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基、置換若しくは無置換のアリールスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基を表す。
21、及びR22は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R21とR22は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(4−9)
Figure 2016069656

一般式(4−9)中、R、R、R、及びR10は各々独立に置換又は無置換のアルキル基を表し、R、R、R、R11、R105及びR109は各々独立に水素原子又は置換基を表し、L401はn401価の連結基を表し、Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n1及びn2は各々独立に0又は1を表し、n401は2〜6を表す。X1aは、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールカルボニル基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基、置換若しくは無置換のアリールスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基を表す。
21、及びR22は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R23とR24は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(4−4)中、R、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R109、L401、M、n1、n2、n401、及びX1aは各々一般式(1)中のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R109、L101、M、n1、n2、n101及びX1aと同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(4−9)中、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R21、R22、R109、L401、M、n1、n2、n401、及びX1aは各々一般式(6)中のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R109、L101、M、n1、n2、n101、及びX1aと同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(4−4)、及び一般式(4−9)中、R105は水素原子又は置換基を表し、原材料の入手性の観点から水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基が好ましく、水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基がより好ましく、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基が更に好ましく、水素原子が最も好ましい。
一般式(4−4)で表される化合物は、例えば以下スキームに従って合成することができる。
Figure 2016069656
中間体(4−F)(例えば、特開2011−148973記載の方法などで合成)を、連結基(4−4)で表される化合物と反応させることで、一般式(4−4)で表される化合物を得る事ができる。なお中間体(4−F)、連結基(4−4)及び一般式(4−4)中のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R105、R109、L401、M、n1、n2、n401、及びX1aは、前述の一般式(4−4)のR、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R105、R109、L401、M、n1、n2、n401、及びX1aと同じであり、好ましい例も同じである。一般式(4−9)で表される化合物も、上記と同様の方法により合成できる。なお、より具体的な合成法は実施例にて例示する。
〔一般式(4−5)で表される化合物〕
下記一般式(4−5)で表される化合物について説明する。
一般式(4−5)
Figure 2016069656
一般式(4−5)中、R、R、R、及びR10は各々独立に置換又は無置換のアルキル基を表し、R、R、R、R107及びR109は各々独立に水素原子又は置換基を表し、L501はn501価の連結基を表し、Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n1及びn2は各々独立に0又は1を表し、n501は2〜6を表す。X1a、X501は各々独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールカルボニル基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基、置換若しくは無置換のアリールスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基を表す。
21、及びR22は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R21とR22は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(4−5)中、R、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R109、L501、M、n1、n2、n501、及びX1aは各々一般式(4−1)、中のR、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R109、L101、M、n1、n2、n101、及びX1aと同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(4−5)中、R107は一般式(4−1)中のR109と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(4−5)中、X501は、一般式(4−1)中のX1aと同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(4−5)で表される化合物は、例えば以下スキームに従って合成することができる。
Figure 2016069656
中間体(4−F2)(例えば、特開2011−148973記載の方法などで合成)を酸クロリド化し、連結基(4−10)で表される化合物と反応させ、さらにX501−Clと反応させることで、一般式(4−5)で表される化合物を得る事ができる。なお中間体(4−F2)、連結基(4−10)及び一般式(4−5)中のR、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R107、R109、L501、n501、X501及びX1aは、前述の一般式(4−5)のR、R、R、R、R、R、R10、R21、R22、R107、R109、L501、n501、X501及びX1aと同じであり、好ましい例も同じである。なお、より具体的な合成法は実施例にて例示する。
以下に一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される繰り返し単位を有する化合物、及び一般式(4)で表される化合物の具体例を挙げるが、これらに限定されるわけではない。下記具体的化合物の構造式中、Meはメチル基を表し、i−Prはイソプロピル基を表す。なお、下記化合物(1−13)及び(1−14)における末端の構造は、いずれもアミノ基となっている。
Figure 2016069656
Figure 2016069656

Figure 2016069656
Figure 2016069656
Figure 2016069656
〔着色組成物〕
本発明の着色組成物は少なくとも一種の一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される繰り返し単位を有する化合物、又は一般式(4)で表される化合物を含有する。本発明の着色組成物は、媒体を含有させることができるが、媒体として溶媒を用いた場合は特にインクジェット記録用インクとして好適である。本発明の着色組成物は、媒体として、親油性媒体や水性媒体を用いて、それらの中に、一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される繰り返し単位を有する化合物、又は一般式(4)で表される化合物を溶解及び/又は分散させることによって作製することができる。好ましくは、水性媒体を用いる場合である。本発明の着色組成物には、媒体を除いたインク用組成物も含まれる。
本発明において、着色組成物中に含まれる本発明の化合物の含有量は、用いられる一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される繰り返し単位を有する化合物、又は一般式(4)で表される化合物における置換基の種類、及び着色組成物を製造するために用いる溶媒成分の種類等により決められるが、着色組成物中の一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される繰り返し単位を有する化合物、又は一般式(4)で表される化合物の含有量が、着色組成物の総質量に対して0.2〜20質量%含まれることが好ましく、1〜10質量%含まれることがより好ましく、2〜6質量%含まれることが更に好ましい。
着色組成物中に含まれる一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される繰り返し単位を有する化合物、又は一般式(4)で表される化合物の含有量を1質量%以上にすることで、印刷したときの記録媒体上におけるインクの印画濃度を良好にでき、かつ必要とされる画像濃度を確保できる。また、着色組成物中に含まれる一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される繰り返し単位を有する化合物、又は一般式(4)で表される化合物の合計量を20質量%以下にすることで、インクジェット記録方法に用いた場合に着色組成物の吐出性を良好にでき、しかもインクジェットノズルが目詰まりしにくい等の効果が得られる。
本発明の着色組成物は、必要に応じてその他の添加剤を、本発明の効果を害しない範囲内において含有しうる。その他の添加剤としては、後述のインクジェット記録用インクに使用しうる添加剤が挙げられる。
[インクジェット記録用インク]
次に本発明のインクジェット記録用インクについて説明する。
本発明のインクジェット記録用インクは、少なくとも一種の一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される繰り返し単位を有する化合物、又は一般式(4)で表される化合物で表される繰り返し単位を有する化合物を含有する。
インクジェット記録用インクは、親油性媒体や水性媒体中に一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される繰り返し単位を有する化合物、又は一般式(4)で表される化合物を溶解及び/又は分散させることによって作製することができる。インクジェット記録用インクは、好ましくは水性媒体を用いたインクである。
インクジェット記録用インクは必要に応じてその他の添加剤を、本発明の効果を害しない範囲内において含有することができる。その他の添加剤としては、例えば、乾燥防止剤(湿潤剤)、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられる。これらの各種添加剤は、水溶性インクの場合にはインク液に直接添加する。油溶性染料を分散物の形で用いる場合には、染料分散物の調製後分散物に添加するのが一般的であるが、調製時に油相又は水相に添加してもよい。
本発明で使用することができる添加剤としては、特開2013−133394号公報〔0091〕〜〔0101〕記載の添加剤が挙げられる。使用形態や使用方法などについては、上記特許文献に記載されている内容を好ましく参照することができる。
本発明のインクジェット記録用インク100質量%中に、一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される繰り返し単位を有する化合物、又は一般式(4)で表される化合物を0.2質量%以上10質量%以下含有するのが好ましく、1質量%以上6質量%以下含有するのがより好ましい。また、本発明のインクジェット記録用インクには、一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される繰り返し単位を有する化合物、又は一般式(4)で表される化合物とともに、他の色素を併用してもよい。2種類以上の色素を併用する場合は、色素の含有量の合計が上記範囲となっているのが好ましい。
本発明のインクジェット記録用インクは、粘度が30mPa・s以下であるのが好ましい。また、その表面張力は25mN/m以上70mN/m以下であるのが好ましい。粘度及び表面張力は、種々の添加剤、例えば、粘度調整剤、表面張力調整剤、比抵抗調整剤、皮膜調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、褪色防止剤、防黴剤、防錆剤、分散剤及び界面活性剤を添加することによって、調整できる。
本発明のインクジェット記録用インクは、単色の画像形成のみならず、フルカラーの画像形成に用いることができる。特にマゼンタ色調のインクジェット記録用インクとして好ましく利用される。
本発明の着色組成物は、印捺、複写、マーキング、筆記、製図、スタンピングなどの記録方法に使用でき、特にインクジェット記録方法における使用に適する。
[インクジェット記録方法]
本発明は、本発明の着色組成物又はインクジェット記録用インクを用いて、画像形成するインクジェット記録方法にも関する。
[インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物]
本発明のインクジェット記録用インクカートリッジは、上記した本発明のインクジェット記録用インクを充填したものである。また、本発明のインクジェット記録物は、上記した本発明のインクジェット記録用インクを用いて、被記録材に着色画像を形成したものである。
以下に、本発明のインクジェット記録用インクを用いてインクジェットプリントをするのに用いられる記録紙及び記録フィルムについて説明する。
記録紙及び記録フィルムにおける支持体は、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等からなり、必要に応じて従来公知の顔料、バインダー、サイズ剤、定着剤、カチオン剤、紙力増強剤等の添加剤を混合し、長網抄紙機、円網抄紙機等の各種装置で製造されたもの等が使用可能である。これらの支持体の他に合成紙、プラスチックフィルムシートのいずれであってもよく、支持体の厚みは10〜250μm、坪量は10〜250g/mが望ましい。
インクジェット記録紙及び記録フィルムの構成層(バックコート層を含む)には、ポリマーラテックスを添加してもよい。ポリマーラテックスは、寸度安定化、カール防止、接着防止、膜のひび割れ防止のような膜物性改良の目的で使用される。ポリマーラテックスについては、特開昭62−245258号、同62−136648号、同62−110066号の各公報に記載がある。ガラス転移温度が低い(40℃以下の)ポリマーラテックスを媒染剤を含む層に添加すると、層のひび割れやカールを防止することができる。また、ガラス転移温度が高いポリマーラテックスをバックコート層に添加しても、カールを防止することができる。
本発明のインクジェット記録用インクは、インクジェットの記録方式に制限はなく、公知の方式、例えば静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変えインクに照射して、放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、及びインクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット方式等に用いられる。インクジェット記録方式には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
[カラーフィルタ]
本発明は、一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される繰り返し単位を有する化合物、又は一般式(4)で表される化合物を含有するカラーフィルタにも関する。
カラーフィルタの形成方法としては、初めにフォトレジストによりパターンを形成し、次いで染色する方法、或いは特開平4−163552号、特開平4−128703号、特開平4−175753号公報で開示されているように色素を添加したフォトレジストによりパターンを形成する方法がある。本発明の化合物をカラーフィルタに導入する場合に用いられる方法としては、これらのいずれの方法を用いても良いが、好ましい方法としては、特開平4−175753号や特開平6−35182号に記載されたところの、熱硬化性樹脂、キノンジアジド化合物、架橋剤、色素及び溶剤を含有してなるポジ型レジスト組成物、並びに、それを基体上に塗布後、マスクを通して露光し、上記露光部を現像してポジ型レジストパターンを形成させ、上記ポジ型レジストパターンを全面露光し、次いで露光後のポジ型レジストパターンを硬化させることからなるカラーフィルタの形成方法を挙げる事ができる。また、常法に従いブラックマトリックスを形成させ、RGB原色系あるいはY、M、C補色系カラーフィルタを得ることができる。カラーフィルタの場合も本発明の化合物の使用量の制限はないが0.1〜50質量%が好ましい。
この際使用する熱硬化性樹脂、キノンジアジド化合物、架橋剤、及び溶剤とそれらの使用量については、上記特許文献に記載されているものを好ましく使用することができる。
[カラートナー]
本発明は、一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される繰り返し単位を有する化合物、又は一般式(4)で表される化合物を含有するカラートナーにも関する。
カラートナー100質量部中の本発明の化合物の含有量は特に制限がないが、0.1質量部以上含有するのが好ましく、1〜20質量部がより好ましく、2〜10質量部含有するのが最も好ましい。本発明の化合物を導入するカラートナー用バインダー樹脂としては一般に使用される全てのバインダーが使用出来る。例えば、スチレン系樹脂・アクリル系樹脂・スチレン/アクリル系樹脂・ポリエステル樹脂等が挙げられる。
トナーに対して流動性向上、帯電制御等を目的として無機微粉末、有機微粒子を外部添加しても良い。表面をアルキル基含有のカップリング剤等で処理したシリカ微粒子、チタニア微粒子が好ましく用いられる。なお、これらは数平均一次粒子径が10〜500nmのものが好ましく、さらにはトナー中に0.1〜20質量%添加するのが好ましい。
離型剤としては、従来使用されている離型剤は全て使用することができる。具体的には、低分子量ポリプロピレン・低分子量ポリエチレン・エチレン−プロピレン共重合体等のオレフィン類、マイクロクリスタリンワックス・カルナウバワックス・サゾールワックス・パラフィンワックス等が挙げられる。これらの添加量はトナー中に1〜5質量%添加することが好ましい。
荷電制御剤としては、必要に応じて添加しても良いが、発色性の点から無色のものが好ましい。例えば4級アンモニウム塩構造のもの、カリックスアレン構造を有するもの等が挙げられる。
キャリアとしては、鉄・フェライト等の磁性材料粒子のみで構成される非被覆キャリア、磁性材料粒子表面を樹脂等によって被覆した樹脂被覆キャリアのいずれを使用してもよい。このキャリアの平均粒径は体積平均粒子径で30〜150μmが好ましい。
トナーが適用される画像形成方法としては、特に限定されるものではないが、例えば感光体上に繰り返しカラー画像を形成した後に転写を行い画像を形成する方法や、感光体に形成された画像を逐次中間転写体等へ転写し、カラー画像を中間転写体等に形成した後に紙等の画像形成部材へ転写しカラー画像を形成する方法等が挙げられる。
[昇華転写用インク]
本発明は、一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される繰り返し単位を有する化合物、又は一般式(4)で表される化合物を含有する昇華転写用インクにも関する。
昇華転写用インクは、一般に、昇華性染料に加え水を含むものであるが、さらに、インクジェットヘッドのノズルの目詰まり防止、吐出安定性の確保等のために、水溶性有機溶剤を含むものが広く用いられている。水溶性有機溶剤としては、例えば、ポリオール化合物、グリコールエーテル、糖類、ベタイン化合物等が挙げられる。
本発明の昇華転写用インクは、その他成分として、分散剤、防腐防黴剤、pH調整剤、キレート試薬、防錆剤、紫外線吸収剤、消泡剤、表面張力調整剤、ポリシロキサン化合物等を含んでもよい。分散剤は、特に限定されないが、芳香族スルホン酸のホルマリン縮合物などのアニオン系分散剤、フィトステロールのエチレンオキサイド付加物、コレスタノールのエチレンオキサイド付加物等のノニオン系分散剤、ポリアクリル酸部分アルキルエステル、ポリアルキレンポリアミン、ポリアクリル酸塩、スチレン−アクリル酸共重合物、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合物等の高分子分散剤が使用できる。
染色物の作成方法としては、特開2004−107647、特開2009−202541、特開2013−163716、特開2014−15685、特開2014−80539記載の方法で作成することができる。
この際使用する添加剤や溶媒とそれらの使用量、およびインク物性については、上記特許文献に記載されているもの、または前述のインクジェット記録用インクで使用するものを好ましく使用することができる。
被染色物としては、いかなるものを用いてもよく、例えば、布帛(疎水性繊維布帛等)、樹脂(プラスチック)フィルム、紙等のシート状の物が好適に用いられるが、シート状以外の球状、直方体形状等の立体的な形状を有する物を用いてもよい。
[捺染用着色組成物]
本発明は、一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される繰り返し単位を有する化合物、又は一般式(4)で表される化合物を含有する捺染用着色組成物にも関する。
捺染用着色組成物は、繊維を染めるための着色組成物であれば使用形態は限定されない。捺染とは、染料や顔料を被染布上に塗布して模様の形を与え、染顔料を染着または固着させることによって模様のある染色物をつくる染色法であり、単色または多色を用いて被染布の上に模様効果を発現する。工業的には版を用いるスクリーン捺染、ローラー捺染、転写紙を用いる転写捺染、無製版のインクジェット捺染が行われている。スクリーン捺染、ローラー捺染、または転写捺染で用いる場合には、上記着色性組成物は、版または転写紙を介して布帛に印捺する色糊として用いる。
色糊には、版に印捺するのに適した印捺適正と染着、水洗処理など捺染物に必要な捺染適正を満たすことが求められる。そのため、印捺適正、捺染適正を付与する目的で、色糊は、染料以外に、糊剤、溶媒、染色助剤などを含有することができる。
糊剤としては、着色組成物の媒体となるもので、水溶性高分子が用いられる。水溶性高分子としては、たとえば、染色ノート349頁〜361頁記載の捺染用糊剤などが挙げられる。
溶媒としては、水溶性溶媒が好ましく用いられ、水を少なくとも含む溶媒を使用することが最も好ましい。
染色助剤としては、酸やアルカリなどの発色剤、染料溶解剤、湿潤剤、吸湿剤、濃染剤、還元防止剤、金属イオン封止剤、紫外線吸収剤、分散剤、防染剤、抜染剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、マイグレーション防止剤、染料固着剤、消泡剤などが挙げられる。
染色助剤としては、公知のものを使用でき、たとえば、染色ノート336頁〜338頁に記載の溶解剤、可溶化剤、染色ノート339頁〜345頁に記載の濃染剤、均捺剤、浸透剤、染色ノート346頁〜348頁記載の消泡剤、染色ノート147頁〜154頁記載の金属イオン封止剤、染色ノート216頁〜222頁記載の分散剤、染色ノート370頁〜374頁記載の防染剤、染色ノート375頁〜381頁記載の抜染剤、染色ノート362頁〜363頁記載の防腐剤、防黴剤、染色ノート279頁〜284頁記載のマイグレーション防止剤、染色ノート426頁〜429頁記載の染料固着剤、特開平6−166969公報記載の湿潤堅牢度向上剤、US5336443記載の光堅牢度向上剤などが挙げられる。
[インクジェット捺染用インク]
本発明の着色用組成物をインクジェット捺染で用いる場合には、上記着色用組成物は、インクジェット捺染用インクとして用いる。インク組成としては、上記インクジェット記録用インクと同様の組成を使用することができる。また、必要に応じて、乾燥防止剤(湿潤剤)、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤、還元防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、蛍光増白剤等の公知の添加剤を、本発明の効果を害しない範囲内において含有することができる。浸透促進剤は、インクジェット用インクを繊維の内部により良く浸透、固着させる目的で好適に使用される。浸透促進剤としては、公知のものを使用でき、たとえば、染色ノート223頁〜255頁に記載の湿潤剤、浸透剤、均捺剤、緩捺剤、エタノール、イソプロパノール、ブタノール,ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、1,2−ヘキサンジオール等のアルコール類やラウリル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ノニオン性界面活性剤や、WO10/109867、特開平6−57644記載の分岐多価アルコール等を用いることができる。これらはインク中に5〜35質量%含有すれば通常効果があり、染色後の滲み、インクの裏漏れを起こさない添加量の範囲で使用するのが好ましい。
以下、実施例を示して本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。例中の「%」及び「部」は、特記ない限り、質量%及び質量部である。
(合成例1)例示化合物(1−1)の合成
例示化合物は例えば以下スキームに従って合成することができる。
Figure 2016069656

(中間体(B)の合成)
オキシ塩化リン100gに、中間体(A)10g(特開2011−148973号公報の第17頁の段落番号0065記載の方法で合成)を分割添加し、60℃で2時間反応させた。反応液を室温まで放冷し、氷水700gに注ぎ入れて、結晶を析出させ、析出した結晶をろ別し、冷水で洗浄した。別途ジメチルアセトアミド300mLに、イミノジ酢酸88.4gを加え、5℃以下に冷却した。ここに先ほどろ別したウエットケーキを内温が10℃を超えないように分割添加し、添加終了後反応液を室温に戻し、室温にて6時間反応させた。得られた反応液をロータリーエバポレーターで濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマト(充填剤:ワコーゲルC200(和光純薬製、商品名)、展開溶媒:クロロホルム/メタノール=20/1,v/v)にて精製して、中間体(B)を得た。収量9.2g。
(中間体(C)の合成)
発煙硫酸8.2g、硫酸50gに中間体(B)7.1gを分割添加した後に、24℃で2時間反応させた。得られた反応液を、氷水250gに注ぎ入れて結晶を析出させ、得られた結晶をろ別し、氷水で洗浄した。得られたウエットケーキを水200mL中に分散させ、2N水酸化ナトリウムを用いてpHを9に調整し、pH9で変動がなくなるまで2N水酸化ナトリウムを加えて撹拌した。得られた反応液を希塩酸を用いてpHを8に調整し、透析チューブを用いて脱塩した後に、ゲルクロマト(充填剤:セファデックスLH−20(ファルマシア製、商品名)、展開溶媒:水/メタノール=1/1,v/v)で精製して、中間体(C)の結晶を得た。収量5.0g。
(例示化合物(1−1)の合成)
中間体(C)4.7gを、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)56mLに溶解させ、内温を0℃まで冷却した。ここにクロロぎ酸フェニル(東京化成製)4.8mLを内温を5℃以下に保ちながら滴下した後に、室温で90分反応させた。再度内温を0℃まで冷却し、イソプロピルアミン(和光純薬製)4.0mLを内温10℃以下で滴下した後に、室温で30分撹拌した。得られた反応液を大過剰の酢酸エチルに注ぎ入れ、析出した固体をろ別した。得られた固体を水に溶解させ、希水酸化ナトリウム水溶液でpHを7に調整し、得られた水溶液をカラムクロマトグラフィ(充填剤:セファデックスLH−20(ファルマシア製)、展開溶媒:水/メタノール)で精製した。ロータリーエバポレーターで濃縮したのちに、再度水に溶解させ、強酸性イオン交換樹脂(アンバーライトIR120−H(商品名)、オレガノ社製)を通液させた後に、希水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを7に調整し、メンブレンフィルターを用いて除塵ろ過を行ったのちに、ロータリーエバポレーターを用いて濃縮乾固して、例示化合物(1−1)の固体を得た。収量3.0g。MS(m/z)=1121([M−Na+1]、100%)。例示化合物(1−1)の希薄水溶液中での吸収スペクトルの吸収極大波長は531nm、モル吸光係数は65000であった。
(合成例2)例示化合物(1−12)の合成
例示化合物(1−12)は例えば以下スキームに従って合成することができる。
Figure 2016069656
例示化合物(1−1)の合成と同様の合成方法で、例示化合物(1−1)の合成におけるイミノジ酢酸1当量を中間体(D)0.5当量に替えた以外は同様にして例示化合物(1−12)を得た。例示化合物(1−12)の希薄水溶液中での吸収スペクトルの吸収極大波長は532nmであった。
(合成例3)例示化合物(1−13)の合成
前述の中間体(C)3.0gをN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)30mLに溶解させ、内温を0℃まで冷却した。ここに1,3−シクロへキサンジアミン0.32gをN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)10mLに溶解させた液を30分間かけて滴下したのちに室温で24時間反応させた。反応液を300mLのイソプロピルアルコール中に注ぎ入れ析出した結晶をろ別し、水100mLに再溶解させた。強酸性イオン交換樹脂(アンバーライトIR−124H(商品名)、オルガノ製)に通液した後に、希水酸化ナトリウム水溶液を用いて、pHを7.0に調整した。水溶液を透析膜(分画分子量3500、Spectra/Por3 Dialysis Membrane(商品名、スペクトラム=ラボラトリー社製))を用いて、無機塩を除去した後に、濃縮乾固し例示化合物(1−13)の金属光沢結晶2.5gを得た。GPC測定によるポリスチレン換算の分子量から繰り返し単位が10.9であると見積もった。また例示化合物(1−13)の希薄水溶液のUV-Visスペクトルの吸収極大波長は532nmであった。
その他の例示化合物に関しても、上記方法に準じて合成することができる。
〔実施例1〕
下記の成分に脱イオン水を加え100gとした後、30〜40℃で加熱しながら1時間撹拌した。その後10mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液にてpH=9に調製し、平均孔径0.25μmのミクロフィルターで減圧濾過しマゼンタ用インクジェット記録用インク1を調製した。
インクジェット記録用インク1の組成:
染料化合物(例示化合物(1−1)) 3.50g
ジエチレングリコール 10.65g
グリセリン 14.70g
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 12.70g
トリエタノールアミン 0.65g
オルフィンE1010(日信化学工業(株)製) 0.9g
〔実施例2〜9、比較例1〜4〕
染料化合物を、下記表1に示すように変更した以外は、インクジェット記録用インク1の調製と同様にして、インクジェット記録用インク2〜9、比較用のインクジェット記録用インクとして以下に示す比較化合物1〜比較化合物4を用いたインクジェット記録用インクをそれぞれ調製した。
(画像記録及び評価)
各実施例及び比較例のインクジェット記録用インクについて、下記評価を行った。その結果を表1に示した。
なお、表1において、印画濃度、耐オゾン性、耐光性、インク貯蔵安定性は、各インクジェット記録用インクをインクカートリッジに装填し、インクジェットプリンター(キヤノン製ピクサスiP8600、商品名)でフォト光沢紙(キヤノン製写真用紙プロフェッショナルPT−201、商品名)に画像を記録した後で評価したものである。画像は、反射濃度計(商品名 X−Rite310TR、Xrite社製)で測定したOD値が0.7〜1.8になるように階段状に濃度が変化した単色画像パターンと、チェック柄のパターン(濃度100%と0%の1.5mm角を有する正方形を交互に組み合わせたパターン)を印字した。
<印画濃度>
上記で作成したベタ塗り画像を反射濃度計(商品名 X−Rite310TR、Xrite社製)を用いて測定し、印画濃度が2.2以上の場合をA、2.0以上2.2未満の場合をB、2.0未満の場合をCとして、三段階で評価した。
<耐光性>
記録した直後の画像濃度Ciを測定した後、ウェザーメーター(アトラスC.165)を用いて、画像にキセノン光(10万ルクス)を14日間照射した後、再び画像濃度Cfを測定し、キセノン光照射前後の画像濃度から色素残存率(Cf/Ci×100%)を算出し評価した。画像濃度は反射濃度計(商品名 X−Rite310TR、Xrite社製)を用いて測定した。色素残存率は、初期の反射濃度が1.0±0.2の画像部分を用いて測定した。
色素残存率が85%以上をA、75%以上85%未満をB、75%未満をCの3段階で評価した。
<耐オゾン性>
シーメンス型オゾナイザーの二重ガラス管内に乾燥空気を通しながら、5kV交流電圧を印加し、これを用いてオゾンガス濃度が5±0.1ppm、室温、暗所に設定されたボックス内に、画像を形成したフォト光沢紙を3日間放置し、オゾンガス下放置前後の画像濃度を反射濃度計(商品名 X−Rite310TR、Xrite社製)を用いて測定し、初期の画像濃度Ciとオゾンガス下放置後の画像濃度Cfから色素残存率(Cf/Ci×100%)として評価した。なお、色素残存率は、初期の反射濃度が1.0±0.2の画像部分を用いて測定した。ボックス内のオゾンガス濃度は、APPLICS製オゾンガスモニター(モデル:OZG−EM−01)を用いて設定した。
色素残存率が80%以上をA、70%以上80%未満をB、70%未満をCの3段階で評価した。
<インク貯蔵安定性>
作成したインク液を室温で2週間保存したものを印画し、画像濃度Cfを測定した。画像濃度は反射濃度計(商品名 X−Rite310TR、Xrite社製)を用いて測定した。保存前の記録画像濃度Ciと比較して、色素残存率(Cf/Ci×100%)が95%以上をA、90%以上95%未満をB、90%未満をCの3段階で評価した。
Figure 2016069656
表1の結果から明らかなように、本発明の化合物を用いた実施例のインクは、印画濃度、耐光性、及び耐オゾン性に優れ、かつインク貯蔵安定性が優れたものとなった。
比較化合物1
Figure 2016069656
比較化合物2
Figure 2016069656
比較化合物3:下記bとcの割合がb=0.5、c=1.5となるような化合物の混合物(特開2013−49776の例示化合物1)。
Figure 2016069656
比較化合物4(国際公開第2000/64988号のcompound12)
Figure 2016069656
また本発明の例示化合物を用いて作成した実施例のインク液は、いずれもミクロフイルターでの減圧濾過における濾過時間が比較化合物と比較して短く、本発明の化合物はフイルター濾過工程の負荷を軽減できることがわかった。
〔実施例10〕カラーフィルタの作製と評価
(ポジ型レジスト組成物の調製)
m−クレゾール/p−クレゾール/ホルムアルデヒド(反応モル比=5/5/7.5)混合物から得たクレゾールノボラック樹脂(ポリスチレン換算質量平均分子量4300)3.4質量部、下記のフェノール化合物を用いて製造したo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル(平均2個の水酸基がエステル化されている)1.8質量部、ヘキサメトキシメチロール化メラミン0.8質量部、乳酸エチル20質量部、及び例示化合物(1−17)を1質量部混合してポジ型レジスト組成物を得た。
Figure 2016069656
(カラーフィルタの作製と評価)
得られたポジ型レジスト組成物をシリコンウエハにスピンコートした後、溶剤を蒸発させた。次いで、マスクを通してシリコンウエハを露光し、o−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルを分解させた。その後100℃で加熱し、次いでアルカリ現像により露光部を除去して0.8μmの解像度を有するポジ型着色パターンを得た。これを全面露光後、150℃、15分加熱してマゼンタの補色系カラーフィルタを得た。露光は、i線露光ステッパーHITACHILD−5010−i(商品名、日立製作所(株)製、NA=0.40)により行った。
また、現像液は、SOPD又はSOPD−B(いずれも商品名、住友化学工業(株)製)を用いた。
得られたカラーフィルタは色純度が良好でかつ透明度が高く、良好な性能を示した。
〔実施例11〕カラートナーの作製と評価
(カラートナーの作製)
本発明のキサンテン染料である例示化合物(1−17)3質量部、トナー用樹脂〔スチレン−アクリル酸エステル共重合体;ハイマーTB−1000F(商品名、三洋化成(株)製)〕100質量部をボールミルで混合粉砕後、150℃に加熱して熔融混和を行い、冷却後ハンマーミルを用いて粗粉砕し、次いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕した。さらに分級して粒径1〜20μmの粒子を選択し、トナーとした。
(カラートナーの評価)
このトナー10質量部に対しキャリヤ鉄粉(EFV250/400、商品名、日本鉄粉(株)製)900質量部を均一に混合し現像剤とした。この現像剤を用いて乾式普通紙電子写真複写機〔NP−5000、商品名、キャノン(株)製〕で複写を行ったところ、優れた分光特性を有し、トナーとして優れた性質を示すことがわかった。
〔実施例12〕昇華転写インクの作製と評価
(昇華転写インクの作製)
例示化合物(1−17)4.0gと、アニオン系分散剤としてのβ−ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物2.0gと、イオン交換水40.0gとからなる混合物を、0.2mm径ガラスビーズを用い、サンドミルにて、冷却下、約15時間分散化処理を行った。分散処理後、イオン交換水を加えて希釈し、次いで、上記分散液をガラス繊維濾紙GC−50(東洋濾紙株式会社製、フィルターの孔径0.5μm)で濾過し、粒子サイズの大きい成分を除去した水性分散液を得た。
次に、上記のようにして得られた水性分散液46.0gと、グリセリン20.0gと、トリエチレングリコールモノメチルエーテル3.0gと、イオン交換水31.0gとを混合することにより、昇華転写用インクを得た。
(昇華転写インクの評価)
上記昇華転写用インクをインクジェット装置に投入し、シリカを含む材料で構成されたインク受容層を備えた紙を中間転写媒体として用意し、上記中間転写媒体のインク受容層に、1440×720dpi(dotper inch)で100%duty、50%
duty、5%dutyで昇華転写用インクを吐出した。また、「duty」とは、下記式(A)で定義され、算出される値Dの単位を示すものである。
D={(実印字ドット数)/(縦解像度×横解像度)}×100(duty)・・・(A)
その後、昇華転写用インクが付与された中間転写媒体のインク受容層を、ポリエステル繊維で構成された布帛(被染色物)と密着させ、この状態で、太陽精機株式会社製ヒートプレス機TP−608Mを用いて200℃×60秒の条件で加熱し、昇華転写を行った。
得られた布帛は、水洗後も色落ちせず、マゼンタ色に染まった染色物が得られた。
〔捺染評価〕
布帛であるナイロン6ジャージについて、下記組成の捺染糊をスクリーン捺染機でベタ画像を印捺した。
(捺染糊の組成)
・糊剤:MEYPRO GUM NP〔MAYHALL CHEMICAL AG社製〕
50g
・pH調整剤:硫酸アンモニウム〔和光純薬社製〕 5g
・着色剤:化合物1−1 2g
・水 43g
印捺した布帛を乾燥した後、105℃の飽和蒸気でスチーム処理を行った。その後、布帛を水洗し、未固着の染料を洗い流した。染色した布を酢酸0.1g、硫酸アンモニウム
0.6g、サンライフTN(日華化学製固着剤)6gを含む200mLの浴で60℃5分固着処理を行い、乾燥して染色物を得た。得られた染色物は色落ちすることなく、高濃度のマゼンタ色に染まった染色物が得られた。
化合物1−6においても、同様に捺染評価を施したところ、水洗後も色落ちすることなく、高濃度のマゼンタ色に染まった染色物が得られた。
〔インクジェット捺染評価〕
インクジェット捺染においては、特開2013−209786記載の方法に準じて行った。
<前処理工程>
布帛であるナイロン6ジャージについて、以下に示す成分を混合して前処理剤Aを調製した。得られた前処理剤Aを用い、布帛を絞り率90%としてパッティングして、自然乾燥させ、処理済み布帛を得た。
(前処理剤A)
・糊剤:グアーガム〔日晶株式会社製、MEYPRO GUM NP〕 2g
・ヒドロトロピー剤:尿素〔和光純薬社製〕 5g
・pH調整剤:硫酸アンモニウム〔和光純薬社製〕 4g
・水 89g
<印捺工程>
次いで、下記組成からなるインク組成物を、30〜40℃で加熱しながら1時間撹拌した。得られた液を平均孔径0.5μmのミクロフィルターで減圧濾過しインクジェット捺染用インク液を調製した。
・化合物1−1 5質量%
・グリセリン〔和光純薬社製〕(水性有機溶媒) 10質量%
・ジエチレングリコール〔和光純薬社製〕(水性有機溶媒) 10質量%
・オルフィンE1010〔日信化学社製〕(アセチレングリコール系界面活性剤)
1質量%
・水 74質量%
インクジェットプリンター(ディマティックス社製、DMP−2381)に、得られた各インクジェット捺染用インク液をセットした上、得られた前処理済み布帛にベタ画像を印捺した。
<後処理工程>
印捺した布帛を乾燥した後、スチーム工程にて飽和蒸気中、100℃で、30分間スチームをかけ、染料を布帛の繊維に固着させた。その後、布帛を冷水で10分、60℃の温水で5分洗った後、自然乾燥した。得られた染色物は色落ちすることなく、高濃度のマゼンタ色に染まった染色物が得られた。
化合物1−6においても、同様に捺染評価を施したところ、水洗後も色落ちすることなく、高濃度のマゼンタ色に染まった染色物が得られた。

Claims (14)

  1. 一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される繰り返し単位を有する化合物、又は一般式(4)で表される化合物。
    一般式(1):
    Figure 2016069656

    一般式(2):
    Figure 2016069656

    一般式(1)及び(2)中、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R14、R15、R16、R17、R19、及びR20は各々独立に水素原子又は置換基を表し、X、X、X及びXは各々独立に、ヒドロキシル基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のヘテロ環オキシ基、置換若しくは無置換のアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールアミノ基、置換若しくは無置換のヘテリルアミノ基、置換若しくは無置換のカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のアシルオキシ基、置換若しくは無置換のアミノカルボニルオキシ基、置換若しくは無置換のスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のウレイド基、置換若しくは無置換のアルキルチオ基、又は置換若しくは無置換のアリールチオ基を表す。
    21、R22、R23、及びR24は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R21とR22は互いに結合して環を形成してもよい。R23とR24は互いに結合して環を形成してもよい。
    Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n1、n2、n3及びn4は各々独立に0又は1を表す。
    一般式(3):
    Figure 2016069656

    一般式(3)中、Lは2価の連結基を表し、Dは一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物から水素原子を2個取り除いた部分構造を表す。nは、2〜100を表す。
    一般式(4):
    Figure 2016069656

    一般式(4)中、Lはn価の連結基を表し、Dは一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物から水素原子を1個取り除いた部分構造を表す。nは、2〜6の整数を表す。
    ただし、一般式(1)で表される化合物又は一般式(2)で表される化合物は、分子中に、SOM又はCOOMを少なくとも1つ有する。Mは水素原子又はカウンターカチオンを表す。また、一般式(1)又は一般式(2)中に存在するSOM又はCOOMのいずれか1つは解離してSO 又はCOOとして存在している。
  2. 前記一般式(1)又は一般式(2)が下記一般式(1−1)、又は一般式(2−1)で表される、請求項1に記載の化合物。
    一般式(1−1):
    Figure 2016069656

    一般式(2−1):
    Figure 2016069656

    一般式(1−1)、及び一般式(2−1)中、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R14、R15、R16、R17、R19、及びR20は各々独立に水素原子又は置換基を表し、R101、R102、R103及びR104は各々独立に置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のカルボニル基、置換若しくは無置換のスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換ジアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基を表す。
    21、R22、R23、及びR24は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R21とR22は互いに結合して環を形成してもよい。R23とR24は互いに結合して環を形成してもよい。
    Mは各々独立に水素原子又はカウンターカチオンを表し、n1、n2、n3及びn4は各々独立に0又は1を表す。
  3. 前記R101、R102、R103及びR104が各々独立に置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換ジアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基を表す、請求項2に記載の化合物。
  4. 前記R、R、R、R10、R11、R15、R16及びR20が各々独立に炭素数1〜6のアルキル基を表す請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. 分子中に少なくとも2つのSOMを有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物を含有する着色組成物。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物を含むインクジェット記録用インク。
  8. 請求項7に記載のインクジェット記録用インクを用いるインクジェット記録方法。
  9. 請求項7に記載のインクジェット記録用インクを充填したインクジェットプリンタカートリッジ。
  10. 請求項7に記載のインクジェット記録用インクを用いて、被記録材に着色画像を形成したインクジェット記録物。
  11. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物を含有するカラーフィルタ。
  12. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物を含有するカラートナー。
  13. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物を含有する転写用インク。
  14. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物を含有する捺染用着色組成物。
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