JP2016069286A - L−アスコルビン酸徐放性製剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】L−アスコルビン酸の経口投与時の吸収性と持続性が改善されたL−アスコルビン酸脂肪酸エステル製剤を提供すること。【解決手段】L−アスコルビン酸脂肪酸エステルとヒアルロン酸を含有する経口剤。【選択図】図2

Description

本発明はL−アスコルビン酸徐放性製剤に関する。
L−アスコルビン酸もしくはその塩や誘導体(以下L−アスコルビン酸)は、生体内の酵素の働きを活発にし、また副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン、コリン等の働きを賦活する。さらには、血管壁を緻密にして強化し、血小板の生成を促し、またトロンビン作用を賦活し、出血防止や止血にあずかる等の生体ホメオスタシスを維持し、メラニンの生成を抑制して色素の沈着を防ぐなどさまざまな効果を有している。
一方、L−アスコルビン酸がさまざまな原因により生体内に不足すると、例えば、壊血病、小児におけるメルレルバロー病、アジソン病のようなホルモン失調、栄養低下、脱力などの疾病が起こる。また、血管壁の脆弱化、骨、歯牙の発育の遅延、更には免疫、抗体産生能力や感染に対する抵抗力、傷創の治癒能力の低下を引き起こす。
具体的な症状としては、口内炎、歯齦炎、腎炎、腎出血、胃出血、腸出血等の炎症及び出血時、肺結核、肺炎、風邪、脳炎、リウマチ、癌等の疾患時、更にはアレルギー中毒、軽微感染症等の疾患時等、多方面にまたがる。
しかし、ヒトにあってはL−アスコルビン酸を生体内で合成することができないため、これらの疾患を予防するためには日常的にL−アスコルビン酸を食物や製剤として摂取しなければならない。
一方、L−アスコルビン酸は、体内に高濃度で長くとどまることがなく、一定濃度以上を投与しても吸収されずに体外へ排泄される。特に、注射による投与は、速効性を期待する場合以外は、経口投与より更に体内残留時間が短く、投与方法が煩雑である等のため、L−アスコルビン酸の投与は経口投与が一般的とされている。しかし、経口投与の場合も投与量がある一定の濃度に達すると、速やかに排泄されて、それ以上の吸収は望めなくなり、その生物学的利用価値は低下する。しかし、血中濃度を高濃度維持することで、抗酸化作用などが生体に好ましい作用をもたらすため、体内利用率が低くとも高容量の投与が推奨されている。
近年L−アスコルビン酸の吸収にかかわる腸管内のトランスポーターが発見され、この結果に基づいてL−アスコルビン酸トランスポーターの産生を促進する物質とL−アスコルビン酸を同時投与して吸収性を改善する提案がなされている(特許文献1、特許文献2参照)。
また植物油またはショ糖脂肪酸エステルとトウモロコシタンパク質の組み合わせでL−アスコルビン酸の持続性を改善する提案(特許文献3)がある。
これらの提案や製剤学的な処方でL−アスコルビン酸の消化管からの吸収性を改善する試みは必ずしも有効ではない。
本出願人は、脂溶性のL−アスコルビン酸誘導体と水溶性のL−アスコルビン酸誘導体を併用すると、それぞれ単独で投与するより吸収性が改善される現象を見いだし、これを応用した吸収性の良いL−アスコルビン酸製剤を提案している(特許文献4)。
また、本発明者らは、製剤学的な手法を用いることで、吸収性が向上したL−アスコルビン酸製剤を提案している(特許文献5)。このL−アスコルビン酸製剤はL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸パルミテート、L−アスコルビン酸顆粒の油脂コーティング物を混合し、打錠して得られる錠剤である。この製剤は、吸収性(AUC)が単独で投与した場合に比して、2倍以上高まることを確認している。
一方、L−アスコルビン酸脂肪酸エステルは脂質の酸化抑制を目的に油性食品に配合されており、消化管内でエステラーゼにより加水分解されて、L−アスコルビン酸として吸収されるが、吸収率は必ずしも高くない。このためL−アスコルビン酸脂肪酸エステルの吸収性を改善するための技術が求められている。
WO2007/094312号公報 特表2008−533078号公報 特開平6−271465号公報 特開2013−49670号公報 特開2014−34529号公報
本発明は、L−アスコルビン酸の経口投与時の吸収性と持続性が改善されたL−アスコルビン酸脂肪酸エステル製剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、L−アスコルビン酸脂肪酸エステルとヒアルロン酸を含有する組成物が、経口投与時に、高いL−アスコルビン酸の吸収性と血中L−アスコルビン酸濃度の持続性を有することを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の構成である。
(1)L−アスコルビン酸脂肪酸エステルとヒアルロン酸を含有する経口剤。
(2)ヒアルロン酸が高分子ヒアルロン酸である(1)に記載の経口剤。
(3)ヒアルロン酸の平均分子量が20万〜50万である(1)または(2)に記載の経口剤。
(4)L−アスコルビン酸脂肪酸エステルとヒアルロン酸の配合比が、L−アスコルビン酸1質量部当たり、ヒアルロン酸が0.1〜10質量部である(1)〜(3)のいずれかに記載の経口剤。
(5)液剤である(1)〜(4)のいずれかに記載の経口剤。
(6)錠剤またはカプセル剤である(1)〜(4)のいずれかに記載の経口剤。
(7)L−アスコルビン酸脂肪酸エステルがL−アスコルビン酸パルミテートである(1)〜(6)のいずれかに記載の経口剤。
本発明の製剤は、経口投与により、L−アスコルビン酸単独投与に比して高い吸収性と持続性を示す。
L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステルを含む各種カプセル製剤の溶出試験の結果を示すグラフである。 L−アスコルビン酸パルミチン酸エステルとヒアルロン酸(本発明)とL−アスコルビン酸パルミチン酸エステル単独(比較例1)、L−アスコルビン酸とヒアルロン酸(比較例2)、L−アスコルビン酸単独(比較例3)投与したモルモットの血中L−アスコルビン酸濃度の変化を示すグラフである。
本発明のL−アスコルビン酸製剤は、L−アスコルビン酸脂肪酸エステルとヒアルロン酸を含有する製剤である。
本発明で用いられるL−アスコルビン酸脂肪酸エステルは、L−アスコルビン酸のC6位に位置選択的に各種の脂肪酸を縮合したものである。このようなL−アスコルビン酸の脂肪酸エステルとしては、特開平5−208968号公報には、炭素数2から38の飽和若しくは不飽和の直鎖または分岐鎖の脂肪酸を縮合させたものが開示されている。また製造方法も開示されており、この記載に基づいて製造することができる。本発明においては、炭素数6〜22程度の直鎖飽和脂肪酸エステルが好ましい。また市販されているものを使用することもできる。市販されているL−アスコルビン酸脂肪酸エステルとしては、例えばL−アスコルビン酸ステアリン酸エステル(食品添加物)およびL−アスコルビン酸パルミチン酸エステル(食品添加物)などが挙げられる。特に、本発明にあっては、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステルが好ましく用いられる。
本発明で用いられるヒアルロン酸は、N-アセチルグルコサミンとグルクロン酸 (GlcNAcβ1-4GlcAβ1-3) の二糖単位が連結した構造をしている保水性多糖である。極めて高分子量であり、分子量は100万以上になると言われている。コンドロイチン硫酸など他のグリコサミノグリカンと異なり、硫酸基の結合が見られず、またコアタンパク質と呼ばれる核となるタンパク質にも結合していない。通常は、鶏冠(とさか)、臍帯などから単離されたものが容易に入手可能である。また微生物により生産されたヒアルロン酸も使用可能である。本発明の作用効果を得るためには、ヒアルロン酸の分子量は、10万以上であることが好ましく、特に好ましくは20〜50万である。
本発明の製剤には、目的とする製剤が必要とする性質を損なわない範囲で、薬学的に許容される担体を配合することができる。薬学的に許容される担体としては、例えば油性成分、滑沢剤、賦形剤、結合剤、崩壊剤などが挙げられる。また、甘味剤、酸味剤、香味剤、着色剤、色素等の添加物を適宜、適量含有してもよい。
油性成分としては、各種脂肪酸エステル、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール等が例示される。滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール(マクロゴール)、タルク等が例示できる。
結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ゼラチン、デンプン、デキストリン、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、トラガント、精製ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、エチルセルロース、プルラン、ポリエチレングリコール(マクロゴール)等が例示できる。
崩壊剤としては、カルボキシメチルセルロースカルシウム(カルメロースカルシウム)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(クロスカルメロースナトリウム)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム(クロスカルメロースナトリウム)、粉末セルロース、セルロースまたはその誘導体、架橋型ポリビニルピロリドン(クロスポピドン)、デンプン、カルボキシメチルスターチ、ヒドロキシプロピルスターチ、寒天等が例示できる。
賦形剤としては、結晶セルロース、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム等の多糖類、α化デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、コーンスターチ、ポテトスターチ等のスターチ及びその誘導体、ショ糖、グルコース、キシリトール、エリスリトール、ソルビトール、ラクチトール、トレハロース、パラチノース、パラチニット(還元パラチノース)、マンニトール、マルチトール、ラクチトール、乳糖、果糖、粉末還元麦芽糖水飴等の糖類および糖アルコール類、粉末セルロース、部分α化デンプン、エチルセルロース等のセルロース及びその誘導体、軽質無水ケイ酸、酸化チタン、水酸化アルミニウムゲル、合成ケイ酸アルミニウム、三ケイ酸アルミニウム、二酸化ケイ素、カオリン、カカオ脂、クエン酸またはその塩、ステアリン酸またはその塩、リン酸水素カルシウム、リン酸水素ナトリウムなどが例示できる。
甘味料としては、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、サッカリンナトリウム、スクラロース、ステビア、ソーマチン等が例示される。酸味料としては、クエン酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、フマル酸等が例示される。香味剤としては、メントール、カンフル、ボルネオール、リモネン等のモノテルペン類、各種香料等が例示できる。
本発明のL−アスコルビン酸脂肪酸エステルとヒアルロン酸を含有する製剤に係る各種製剤の剤型は、特に限定されるものではなく、投与形態に応じて適宜選択され得る。経口投与の場合、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、細粒剤、液剤、シロップ剤、タブレット、咀嚼錠剤またはドロップ剤等が挙げられる。
また本発明の製剤の製造方法には特に制限はなく、公知の製剤の製造方法、製造装置を最終製剤に合わせて選択することができる。
本発明の製剤は、L−アスコルビン酸脂肪酸エステル1質量部あたり、ヒアルロン酸を0.1〜10質量部、好ましくは0.5〜5質量部配合することで、目的とする吸収性と持続性に優れたL−アスコルビン酸製剤とすることができる。
本発明のL−アスコルビン酸脂肪酸エステルとヒアルロン酸含有製剤を、ビタミンC強化を目的として摂取する場合は1日1又は2回程度摂取することで、血中のL−アスコルビン酸の濃度を安定に維持することができる。
実施例
以下に本発明を実施例・試験例に基づいてより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
<L−アスコルビン酸脂肪酸エステルとヒアルロン酸含有製剤の製造>
(1)原材料
1)L−アスコルビン酸パルミチン酸エステル(DSMニュートリッションジャパン社製)
2)ヒアルロン酸:平均分子量20万〜50万(キューピー株式会社製)
3)結晶セルロースセル粉末(旭化成ケミカルズ株式会社製)
4)ヒドロキシプロピルメチルセルロース製硬質カプセル(カプスゲル・ジャパン株式会社製)
(2)製造方法
L−アスコルビン酸パルミチン酸エステル47質量部、ヒアルロン酸20質量部、結晶セルロース粉末113質量部を粉混合し、次いでこの混合物を1カプセル当たり180mgになるようにカプセルに充填した。
このカプセルにはL−アスコルビン酸(ビタミンC)換算で20mgが内包されている。
実施例2
<カプセル剤を用いたL−アスコルビン酸溶出試験>
(1)試験サンプル
実施例1で調製したL−アスコルビン酸含有カプセル製剤を用いて溶出試験を行った。比較対照として、実施例1と同様に調製した次のカプセル製剤を用いた。
比較例1:L−アスコルビン酸20質量部、結晶セルロース粉末160質量部。
比較例2:L−アスコルビン酸パルミチン酸エステル47質量部、結晶セルロース粉末 133質量部。
比較例3:L−アスコルビン酸20質量部、ヒアルロン酸20質量部、結晶セルロース 粉末140質量部。
各比較例はいずれもL−アスコルビン酸として1カプセル当たり20mgを含有している。
(2)試験方法
日本薬局方の溶出試験法に準じて下記の条件で、実施例1、比較例1〜3のカプセル製剤の溶出試験を行った。
・試験機:溶出試験機 富山産業製 NTR-6100A
検出器 島津製作所製UV-1800
・試験液:精製水(界面活性剤 TWEEN80 0.2%、アスコルビン酸安定剤 メ タリン酸0.05%含有)、
・温度:37℃に調整。
・測定吸収波長:254nm(アスコルビン酸の極大吸収)
・パドル回転数:50rpm
・溶出観察時間:12時間連続観察
(3)結果
図1に経時的に測定したL−アスコルビン酸の溶出試験の結果を示す。L−アスコルビン酸と結晶セルロースからなる比較例1の製剤は、速やかに溶出して、10分程度で、全量が試験液中に溶出された。また、L−アスコルビン酸、ヒアルロン酸、結晶セルロース粉末からなる比較例3の製剤は3時間後にほとんどが溶出した。
また、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステル、結晶セルロース粉末からなる比較例2は緩やかに溶出され、3時間後には約50%が溶出され、12時間後には90%以上が溶出された。一方、実施例1の製剤は、L−アスコルビン酸が試験開始3時間後までほとんど溶出されることなく、その後徐々に溶出されるが、12時間後も溶出されずに製剤中に残存した。
以上の試験結果から、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステルとヒアルロン酸を併用するとL−アスコルビン酸の溶出を遅らせ、徐放性製剤となることが判明した。すなわち実施例1の製剤は、胃内を通過して小腸において、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステルを放出するものと考えられた。
実施例3
<動物を用いた吸収及び血中濃度変化試験>
(1)試験試料
実施例1の製剤10錠に相当する、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステル(以下AP)470mgを、ヒアルロン酸を1質量%含有する水溶液2mlに溶解懸濁させ(本発明品)、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステル470mgを水2mlに溶解懸濁(比較例1)、L−アスコルビン酸200mgをヒアルロン酸2質量%含有する水溶液2mlに溶解懸濁(比較例2)した試料、L−アスコルビン酸200mgを水2mlに溶解懸濁(比較例3)した試料を調製し、これを動物に投与し、一定時間経過後に採血して、L−アスコルビン酸の血中濃度を測定してL−アスコルビン酸の吸収性を評価した。
(2)試験方法
1)実験動物:ハートレイ系モルモット(7週齢 雄) 体重300〜450グラム、各群4 匹。
2)動物の飼育:実験個体においては実験開始1週間以上前に搬入し、馴化飼育を実施す る。飼育中は食糞防止措置をとる。投与開始時間の24時間前から絶食 とする。
3)投与方法:ゾンデによる強制経口投与
4)採血方法:後肢部静脈穿刺後、約150μLをヘパリンコート済みのキャピラリー管 にて採取する。
5)採血ポイント:投与後0,1,2,4,8,12,24時間の7ポイント
6)血液処理方法
I.得られた血液は遠心し(5000rpm, 10min, 4℃)血漿を採取する。
II.血漿に4倍量の20%メタリン酸を加え攪拌後、遠心(10000g, 15min, 4℃)する。
III.上清を別チューブに移し、測定までの間、-20℃以下で凍結保存する。
7)L−アスコルビン酸分析:
L−アスコルビン酸の測定はビタミンC定量キット(SHIMA Laboratories Co., LTD:コスモバイオ)を用いてDNPH法により実施する。
(3)結果
測定結果を図2に示す。
L−アスコルビン酸単独(比較例3)の場合は、血中濃度は1時間後に最高値を示し、その後速やかに減少する。一方、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステルは緩やかに吸収され、8時間後にピークに達し、その後緩やかに低下する(比較例1)。このときL−アスコルビン酸単独投与の半減期は約6時間であるのに対して、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステルとヒアルロン酸投与の場合の半減期は、15時間以上であることが、図2から読み取れる。
また、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステルとヒアルロン酸を投与した場合は、比較例1と比較例3の中間の挙動を示し、4〜5時間後に血中濃度は最高値を示し、その後24時間後まで緩やかに低下した。またAUCは、比較例1が428.2であるのに対し、582.7と35%以上上昇した。
本試験の結果から、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステルとヒアルロン酸を併用することで、L−アスコルビン酸の血中濃度の上昇と、半減期が延長することが明らかとなった。したがって、本発明の構成の製剤は、吸収率と持続性がともに改善することが明らかとなった。

Claims (7)

  1. L−アスコルビン酸脂肪酸エステルとヒアルロン酸を含有する経口剤。
  2. ヒアルロン酸が高分子ヒアルロン酸である請求項1に記載の経口剤。
  3. ヒアルロン酸の平均分子量が20万〜50万である請求項1または2に記載の経口剤。
  4. L−アスコルビン酸脂肪酸エステルとヒアルロン酸の配合比が、L−アスコルビン酸1質量部当たり、ヒアルロン酸が0.1〜10質量部である請求項1〜3のいずれかに記載の経口剤。
  5. 液剤である請求項1〜4のいずれかに記載の経口剤。
  6. 錠剤またはカプセル剤である請求項1〜4のいずれかに記載の経口剤。
  7. L−アスコルビン酸脂肪酸エステルがL−アスコルビン酸パルミテートである請求項1〜6のいずれかに記載の経口剤。
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