JP2016068367A - 液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016068367A
JP2016068367A JP2014199684A JP2014199684A JP2016068367A JP 2016068367 A JP2016068367 A JP 2016068367A JP 2014199684 A JP2014199684 A JP 2014199684A JP 2014199684 A JP2014199684 A JP 2014199684A JP 2016068367 A JP2016068367 A JP 2016068367A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
head
discharge
gap
ejection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014199684A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6417827B2 (ja
Inventor
雄一 畠山
Yuichi Hatakeyama
雄一 畠山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2014199684A priority Critical patent/JP6417827B2/ja
Publication of JP2016068367A publication Critical patent/JP2016068367A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6417827B2 publication Critical patent/JP6417827B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】走査方向に沿った波形状を生じさせた被吐出媒体への液体の吐出が完了するまでの時間を短くする。【解決手段】インクジェットヘッドの駆動周期Tminで、ノズルからインクを吐出させる一方で、インク吐出面と波形状となった記録用紙とのギャップの走査方向に沿った変動に応じて、キャリッジの移動速度を変化させる。具体的には、ある吐出位置Fnにおけるキャリッジの移動速度Vnを、Vn=[PΔX+(2Y−2αn-1−VyTmin)・Vn-1]/[2Y−2αn+VyTmin]の関係式を用いて決定する。ここで、αn、αn-1は、記録用紙Kの、この吐出位置Fn及びその直前の吐出位置Fn-1から吐出されたインクが着弾する部分の浮き量である。Vn-1は、直前の吐出位置Fn-1でのキャリッジの移動速度である。【選択図】図6

Description

本発明は、ノズルから液体を吐出する液体噴射装置に関する。
ノズルから液体を吐出する液体吐出装置として、ノズルからインクを吐出して用紙に記録を行う記録装置(例えば特許文献1に記載の記録装置)がある。この記録装置では、用紙に波形状(コックリング)を生じさせている。さらに、この記録装置では記録ヘッドを走査方向に等速度で移動させる一方で、記録ヘッドからインクを吐出させる時間間隔を変化させる。これにより、波形状に形成された用紙におけるインクの着弾位置間隔を一定にしている。
特開2004−17586号公報
ここで、ノズルからのインクの吐出時間間隔Tは、ノズルからのインクの吐出位置間隔E、キャリッジの移動速度Vとして、T=E/Vによって表される。そして、この吐出時間間隔Tは、記録ヘッドの駆動周期Tmin以上である必要がある。このとき、移動速度Vが一定であるとすると、吐出位置間隔Eが最小となる部分でもE/V≧Tminの関係を満たすように、移動速度Vは遅めに設定する必要がある。なお、吐出位置間隔Eが最小となる部分とは、波形状に形成された用紙において、記録ヘッドの移動方向下流側にいくほどインク吐出面と用紙とのギャップが大きくなる区間のうち、ギャップの増大が最も急峻となる部分である。そして、この場合には、吐出位置間隔Eが大きい部分では吐出時間間隔Tが長くなり、印刷が完了するまでに要する時間を短くできない要因となり得る。
本発明の目的は、走査方向に沿った波形状を生じさせた被吐出媒体への液体の吐出が完了するまでに要する時間を短くすることが可能な液体吐出装置を提供することである。
本発明に係る液体吐出装置は、ノズルが形成された液体吐出面を有し、前記液体吐出面と平行な走査方向に移動可能に構成された液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドを前記走査方向に移動させるヘッド移動機構と、被吐出媒体に、前記走査方向に沿った波形状を生じさせる波形状生成機構と、前記走査方向に沿った、前記液体吐出面と前記波形状が形成された前記被吐出媒体とのギャップの変動に関するギャップ変動情報を保持するギャップ変動情報保持部と、前記液体吐出ヘッド及び前記ヘッド移動機構の動作を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記ヘッド移動機構に前記液体吐出ヘッドを前記走査方向に移動させつつ、前記液体吐出ヘッドに一定の吐出時間隔で前記ノズルから液体を吐出させることで、前記被吐出媒体に液体を着弾させ、前記ヘッド移動機構に、前記ギャップ変動情報が示す前記ギャップの変動に応じて、前記液体吐出ヘッドの移動速度を変化させる。
本発明では、一定の吐出時間間隔でノズルから液体を吐出させ、液体吐出面と波形状を生じさせた被吐出媒体との走査方向に沿ったギャップの変動に合わせて液体吐出ヘッドの移動速度を変化させる。したがって、ノズルからの液体の吐出時間間隔T、ノズルからの液体の吐出位置間隔E、液体吐出ヘッドの移動速度V、液体吐出ヘッドの駆動周期Tminとして、T(=E/V)≧Tminの関係を満たす範囲で、吐出位置間隔Eが大きくなるときに移動速度Vを速くし、吐出位置間隔Eが小さくなるときに移動速度Vを遅くすれば、移動速度Vを、吐出位置間隔Eが最小となる部分に合わせた一定の速度とする場合よりも、吐出時間間隔を短くすることができる。これにより、被吐出媒体への液体の吐出が完了するまでに要する時間を短くすることができる。なお、吐出位置間隔Eが大きくなるのは、液体吐出ヘッドの移動方向の下流側にいくほどギャップが増大するときである。一方、吐出位置間隔Eが小さくなるのは、液体吐出ヘッドの移動方向の下流側にいくほどギャップが減少するときである。
また、本発明に係る液体吐出装置は、前記制御装置は、前記ヘッド移動機構に、前記液体吐出ヘッドの移動方向下流側にいくほど前記ギャップが減少する区間において、前記ギャップの減少が急峻になるほど、前記液体吐出ヘッドの移動速度を速くさせ、前記液体吐出ヘッドの移動方向下流側にいくほど前記ギャップが増大する区間において、前記ギャップの増大が急峻になるほど、前記液体吐出ヘッドの移動速度を遅くさせることが好ましい。
液体吐出ヘッドの移動方向の下流側にいくほどギャップが小さくなる区間では、ギャップの減少が急峻になるほど吐出位置間隔が大きくなる。一方、液体吐出ヘッドの移動方向の下流側にいくほどギャップが大きくなる区間では、ギャップの増大が急峻になるほど吐出位置間隔が小さくなる。本発明では、液体吐出ヘッドの移動方向の下流側にいくほどギャップが小さくなる区間において、ギャップの減少が急峻になるほど、液体吐出ヘッドの移動速度を速くする。また、液体吐出ヘッドの移動方向の下流側にいくほどギャップが大きくなる区間において、ギャップの増大が急峻になるほど、液体吐出ヘッドの移動速度を遅くする。これにより、液体吐出ヘッドの移動速度を極力速くすることができ、その結果、吐出時間間隔を極力短くすることができる。
また、本発明に係る液体吐出装置は、前記制御装置は、前記液体吐出ヘッドに、前記液体吐出ヘッドの駆動周期で前記ノズルから液体を吐出させることが好ましい。
また、より加えて、本発明に係る液体吐出装置は、前記制御装置は、前記ヘッド移動機構に、前記被吐出媒体における液体の着弾位置間隔が一定となるように、前記液体吐出ヘッドの移動速度を変化させることが好ましい。
また、本発明に係る液体吐出装置は、前記制御装置は、前記液体吐出ヘッドの駆動周期よりも長い所定の速度制御周期毎に、前記ヘッド移動機構に、前記液体吐出ヘッドの移動速度を設定された目標速度にさせるように、前記液体吐出ヘッドの移動速度を制御させ、1速度制御周期内に、前記液体吐出ヘッドに複数の吐出タイミングで前記ノズルから液体を吐出させる場合に、前記複数の吐出タイミングにおける、前記液体吐出ヘッドの移動速度をそれぞれ算出し、算出した移動速度のうち、最小の移動速度を前記目標速度とすることが好ましい。
液体吐出ヘッドの駆動周期よりも長い速度制御周期毎に、液体吐出ヘッドの移動速度を設定された目標速度にするように制御を行う場合、1速度制御周期の間に複数の吐出タイミングでノズルから液体を吐出させることがある。そして、この場合には、これら複数の吐出タイミングにおける液体吐出ヘッドの移動速度を、吐出タイミングごとに異ならせることができない。そこで、本発明では、このような場合に、各吐出タイミングにおける液体吐出ヘッドの移動速度を算出し、算出した移動速度のうち最小の移動速度を目標速度とする。
ここで、本発明では、液体吐出ヘッドの駆動周期でノズルから液体を吐出させているため、各吐出タイミングにおける液体吐出ヘッドの移動速度Vは、E/V=Tminの関係を満たすように算出される。移動速度が上記最小の移動速度Vkminとして算出される吐出タイミングにおいても、この吐出タイミングでの吐出位置間隔をEkminとすると、Ekmin/Vkmin=Tminの関係が成り立つ。このとき、目標速度Umを速度Vkminよりも速い速度とすると、Ekmin/Um<Tminとなり、T≧Tminの関係を満たさなくなってしまう。したがって、本発明では、算出した液体吐出ヘッドの移動速度のうち最小の移動速度を目標速度とすることで、T≧Tminの関係を満たす範囲で目標速度を最大限速くしている。
また、本発明に係る液体吐出装置は、前記ギャップ変動情報保持部は、前記ギャップ変動情報として、前記被吐出媒体の前記液体吐出面から最も離れた部分に対する前記液体吐出面側への浮き量αを前記主走査方向における複数の位置毎に保持しており、前記制御装置は、ある吐出タイミングにおける前記液体吐出ヘッドの移動速度Vnを、前記ギャップ変動情報保持部が保持し且つ被吐出媒体の当該吐出タイミング及びその直前の吐出タイミングにおいて吐出された液体が着弾する部分における、前記浮き量αであるαn、αn-1と、直前の吐出タイミングにおける前記液体吐出ヘッドの移動速度Vn-1とから決定することが好ましい。
各吐出タイミングにおける液体吐出ヘッドの移動速度Vnは、直前の吐出タイミングにおける液体吐出ヘッドの移動速度Vn-1と、被吐出媒体のこれらの吐出タイミングで吐出されたインクの着弾部分における浮き量αn、αn-1とによって変わってくる。本発明では、移動速度Vnを、移動速度Vn-1、浮き量αn、αn-1に基づいて決定するため、移動速度Vnを適切に決定することができる。なお、インク吐出面と被吐出媒体のギャップGと浮き量αとは、液体吐出面と、被吐出媒体の液体吐出面から最も離れた部分とのギャップYして、G=Y−αの関係にある。
また、本発明に係る液体吐出装置は、前記制御装置は、前記被吐出媒体における前記走査方向に沿った液体の着弾位置間隔をPΔX、前記液体吐出面と、前記被吐出媒体の前記液体吐出面から最も離れた部分とのギャップをY、前記液体吐出面と直交する方向における前記ノズルから吐出された液体の飛翔速度をVy、前記液体吐出ヘッドの駆動周期をTminとして、前記液体吐出ヘッドの移動速度Vnを、Vn=[PΔX+(2Y−2αn-1−Vymin)・Vn-1]/[2Y−2αn+Vymin]の関係式を用いて算出することが好ましい。
本発明によれば、吐出位置間隔が大きくなるときに移動速度を速くし、吐出位置間隔が小さくなるときに移動速度を遅くすれば、移動速度を、吐出位置間隔が最小となる部分に合わせた一定の速度とする場合よりも、吐出時間間隔を短くすることができる。これにより、被吐出媒体への液体の吐出が完了するまでに要する時間を短くすることができる。
第1実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成図である。 印刷部の平面図である。 (a)が図2を矢印IIIAの方向から見た図であり、(b)が図2を矢印IIIBの方向から見た図である。 (a)が図2のIVA−IVA線断面図であり、(b)が図2のIVB−IVB線断面図である。 インクジェットプリンタのハードウェア構成を示すブロック図である。 (a)がギャップ減少区間における、インクの着弾位置とインクの吐出位置との関係を示す図であり、(b)がギャップ増大区間における、インクの着弾位置とインクの吐出位置との関係を示す図である。 (a)が第2実施形態におけるキャリッジの移動速度の制御の流れを示すフローチャートであり、(b)が(a)の目標速度の設定の流れを示すフローチャートである。 1速度制御周期の間に複数の吐出タイミングでノズルからインクが吐出される場合の、記録用紙におけるインクの着弾位置と、それに対応するインクの吐出位置との関係を示す図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の好適な第1実施形態について説明する。
(インクジェットプリンタの全体構成)
第1実施形態に係るインクジェットプリンタ1(本発明の「液体吐出装置」)は、記録用紙K(本発明の「被吐出媒体」)に対する印刷のほか、画像の読み取りなども行うことが可能な、いわゆる複合機である。インクジェットプリンタ1は、図1に示すように、印刷部2(図2参照)、給送部3、排出部4、読取部5、操作部6、表示部7などを備えている。また、インクジェットプリンタ1の動作は、制御装置50(図5参照)によって制御されている。
印刷部2は、インクジェットプリンタ1の内部に設けられており、記録用紙Kに対する印刷を行う。なお、印刷部2については、後程詳細な説明する。給送部3は、印刷部2により印刷が行われる記録用紙Kを給送するための部分である。排出部4は、印刷部2により印刷が行われた記録用紙Kが排出される部分である。読取部5は、スキャナなどであって、原稿の読み取りを行う。操作部6は、ボタン等を備えており、ユーザは、操作部6のボタンを操作することによって、インクジェットプリンタ1に対して必要な操作を行う。表示部7は液晶ディスプレイなどであって、インクジェットプリンタ1の使用時に必要な情報を表示する。
(印刷部)
次に、印刷部2について説明する。印刷部2は、図2〜図4に示すように、キャリッジ11、インクジェットヘッド12(本発明の「液体吐出ヘッド」)、搬送ローラ13、プラテン14、複数のコルゲートプレート15、複数のリブ16、排出ローラ17、複数のコルゲート拍車18、19、エンコーダ20などを備えている。ただし、図2では、図面を見やすくするために、キャリッジ11を二点鎖線で図示し、キャリッジ11の下方に位置する部分を実線で図示している。
キャリッジ11は、走査方向に延びた図示しないガイドレールに走査方向に沿って移動自在に支持されている、キャリッジ11は、図示しないベルトを介してキャリッジモータ29(図5参照)と接続され、キャリッジモータ29に駆動されることで走査方向に沿って往復移動する。なお、第1実施形態では、キャリッジモータ29、及び、キャリッジ11とキャリッジモータ29とを接続する図示しないベルトなどを合わせたものが、本発明に係る「ヘッド移動機構」に相当する。
インクジェットヘッド12は、キャリッジ11に搭載されており、キャリッジ11とともに走査方向に往復移動する。また、インクジェットヘッド12は、その下面であるインク吐出面12a(本発明の「液体吐出面」)に形成された複数のノズル10からインクを吐出する。複数のノズル10は、走査方向と直交する搬送方向に配列されることによってノズル列9を形成している。また、インク吐出面12aには、4つのノズル列9が走査方向に並んでいる。そして、これら4列のノズル列9を構成するノズル10からは、図1における右側のノズル列9を構成するものから順に、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクを吐出する。また、インク吐出面12aは、走査方向及び搬送方向と平行な面となっている。
搬送ローラ13は、インクジェットヘッド12よりも搬送方向における上流側に配置されている。搬送ローラ13は、上側ローラ13aと下側ローラ13bとを有し、これらのローラで、給送部3から給送された記録用紙Kを上下方向から挟持して搬送方向に搬送する。搬送ローラ13の上側ローラ13aは搬送モータ28(図5参照)によって駆動され、搬送ローラ13の下側ローラ13bは、上側ローラ13aの回転に連動して回転する。
プラテン14は、インク吐出面12aと対向するように配置されており、搬送ローラ13により搬送される記録用紙Kは、プラテン14の上面14aに沿って搬送される。
複数のコルゲートプレート15は、プラテン14の搬送方向における上流側の端部の上面14aと対向するように配置されており、走査方向にほぼ等間隔に配列されている。搬送ローラ13に搬送される記録用紙Kは、プラテン14とコルゲートプレート15との間を通過し、複数のコルゲートプレート15は、その下面である押さえ面15aにより記録用紙Kを上から押さえる。
複数のリブ16は、プラテン14の上面14aの、走査方向に関するコルゲートプレート15の間の部分に配置されており、走査方向にほぼ等間隔に配列されている。リブ16は、それぞれ、プラテン14の上面14aからコルゲートプレート15の押さえ面15aよりも上方まで突出している。また複数のリブ16は、プラテン14の搬送方向に関する上流側の端部から搬送方向の下流側に向かって延びている。これにより、プラテン14上の記録用紙Kは、複数のリブ16によって下方から支持されている。
排出ローラ17は、インクジェットヘッド12よりも搬送方向における下流側に配置されている。排出ローラ17は、上側ローラ17aと下側ローラ17bとを有し、これらのローラで、搬送ローラ13から搬送された記録用紙Kを上下方向から挟持して搬送方向に搬送する。なお、排出ローラ17は、記録用紙Kの走査方向に関して複数のリブ16と同じ位置にある部分を挟持する。また排出ローラ17は、記録用紙Kを排出部4に向けて搬送方向に搬送する。排出ローラ17の下側ローラ17bは搬送モータ28(図5参照)によって駆動され、排出ローラ17の上側ローラ17aは拍車であり、下側ローラ17bの回転に連動して回転する。
複数のコルゲート拍車18は、搬送方向における排出ローラ17よりも下流側の、走査方向に関してコルゲートプレート15とほぼ同じ位置に配置されている。複数のコルゲート拍車19は、搬送方向における、複数のコルゲート拍車18の下流側の、走査方向に関してコルゲートプレート15とほぼ同じ位置に配置されている。また、複数のコルゲート拍車18、19は、上下方向に関して、排出ローラ17が記録用紙Kを挟持する位置よりも下方に位置しており、この位置で、記録用紙Kを上方から押さえている。なお、コルゲート拍車18、19の下端は、コルゲートプレート15の押さえ面15aよりも若干上方に位置している。これにより、コルゲート拍車18、19は、コルゲートプレート15よりも記録用紙Kを押さえる力が弱くなるため、記録用紙Kに着弾したインクがコルゲート拍車18、19に付着しにくくなる。また、コルゲート拍車18、19は外周面が平坦なローラではなく拍車であるので、記録用紙Kに着弾したインクが付着しにくい。
そして、プラテン14上で複数のリブ16によって下方から支持された記録用紙Kは、複数のコルゲートプレート15及び複数のコルゲート拍車18、19により上から押さえられることによって曲げられる。曲げられた記録用紙Kは、図3に示すように、上側に突出した凸部Kmと、下側に窪んだ凹部Kvとが交互に並ぶ、走査方向に沿った波形状となっている。また、凸部Kmは、走査方向に関して、リブ16の中央部とほぼ同じ位置にある部分が、上側に最も大きく突出した極大部Ktとなっている。また、凹部Kvは、走査方向に関して、コルゲートプレート15及びコルゲート拍車18、19とほぼ同じ位置にある部分が、最も下側に窪んだ極小部Kbとなっている。なお、第1実施形態では、コルゲートプレート15、リブ16及びコルゲート拍車18、19を合わせたものが、本発明の「波形状生成機構」に相当する。
エンコーダ20は、キャリッジ11に搭載され、走査方向におけるキャリッジ11の位置を示す信号を制御装置50に出力する。
そして、以上のような構成の印刷部2では、搬送動作とインク吐出動作とを交互に繰り返すことによって記録用紙Kに印刷を行う。搬送動作とは、搬送ローラ13及び排出ローラ17の少なくとも一方が記録用紙Kを搬送方向に搬送する動作である。インク吐出動作は、キャリッジ11とともに走査方向に往復移動するインクジェットヘッド12からインクを吐出する動作である。なお、印刷部2において記録用紙Kに印刷を行う方法については、後程詳細に説明する。
(制御装置)
次に、インクジェットプリンタ1の動作を制御するための制御装置50について説明する。制御装置50は、図5に示すように、CPU(Central Processing Unit)51、ROM(Read Only Memory)52、RAM(Random Access Memory)53、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)54、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)55等を備える。制御装置50は、キャリッジモータ29、インクジェットヘッド12、搬送モータ28、読取部5、表示部7などの動作を制御する。また、制御装置50には、操作部6における操作に対応した信号や、エンコーダ20からの信号が入力される。
ここで、図5では、CPU51を1つだけ図示しているが、制御装置50は、CPU51を1つだけ備え、この1つのCPU51が一括して処理を行うものであってもよいし、CPU51を複数備え、これら複数のCPU51が分担して処理を行うものであってもよい。また、図5では、ASIC55を1つだけ図示しているが、制御装置50は、ASIC55を1つだけ備え、この1つのASIC55が一括して処理を行うものであってもよいし、ASIC55を複数備え、これら複数のASIC55が分担して処理を行うものであってもよい。
(印刷時の動作)
次に、印刷時のインクジェットプリンタ1の動作について説明する。インクジェットプリンタ1では、制御装置50の制御により、上述したように、搬送動作と、インク吐出動作とを交互に繰り返すことによって、記録用紙Kに印刷を行う。ここで、第1実施形態では、記録用紙Kが走査方向に沿った波形状となっている。そこで、第1実施形態では、波形状となった記録用紙Kに、走査方向に一定の着弾位置間隔PΔXでインクを着弾させるため、以下に詳細に説明するように、キャリッジ11の移動速度(すなわちインクジェットヘッド12の移動速度)を変化させている。概略すると、第1実施形態では、インクジェットヘッド12の駆動周期Tminでノズル10からインクを吐出させる一方で、インク吐出面12aと記録用紙KとのギャップGの走査方向に沿った変動に応じて、キャリッジ11の移動速度を変化させている。
印刷時におけるキャリッジ11の移動速度について説明する。図6(a)、(b)は、記録用紙Kに、走査方向に一定の着弾位置間隔PΔXでインクを着弾させる場合の、記録用紙Kにおけるインクの着弾位置Aと、走査方向におけるノズル10からのインクの吐出位置Fとの関係を模式的に示したものである。ここで、図6(a)は、キャリッジ11の移動方向における下流側(図の右側)にいくほど、記録用紙Kの浮き量αが増大してインク吐出面12aと記録用紙KとのギャップGが減少する区間(以下、「ギャップ減少区間」とする)での上記関係を示している。一方、図6(b)は、キャリッジ11の移動方向における下流側(図の右側)にいくほど、記録用紙Kの浮き量αが大きくなってインク吐出面12aと記録用紙KとのギャップGが増大する区間(以下、ギャップ増大区間)での上記関係を示している。なお、浮き量αとは、記録用紙Kの、インク吐出面12aから最も離れた極小部Kbからの浮き量のことである。そして、ギャップGと浮き量αとは、インク吐出面12aと極小部KbとのギャップをYとして、G=Y−αの関係にある。
ここで、波形状となっていない記録用紙Kfへのインクの着弾位置間隔とノズル10からのインク吐出位置間隔との関係について説明する。波形状となっていない記録用紙Kfは、その走査方向におけるいずれの地点でも、インク吐出面12aとのギャップが、インク吐出面12aと極小部KbとのギャップYと等しい。このため、キャリッジ11の移動速度が一定であるとすると、ノズル10からのインクの吐出位置間隔は、記録用紙Kfへのインクの着弾位置間隔PΔXと等しくなる。
これに対して、波形状となった記録用紙Kは、極小部Kbを除いて、記録用紙Kfよりもインク吐出面12a側に浮いている。そのため、この場合には、キャリッジ11の移動速度を記録用紙Kfに印刷を行うときと同じとすると、着弾位置間隔を一定のPΔXとするためには、記録用紙Kの浮き量αが大きいほど、ノズル10からのインクの吐出位置Fを、記録用紙Kfに印刷を行う場合の吐出位置Hから、キャリッジ11の移動方向の下流側にずらす必要がある。
例えば、図6(a)、(b)の例では、記録用紙Kに印刷を行う場合のある吐出タイミングにおけるインクの吐出位置Fnが、記録用紙Kfに印刷を行う場合の対応する吐出タイミングにおけるインクの吐出位置をHnからずれ量Dnだけずれている。同様に、記録用紙Kに印刷を行う場合の上記タイミングの直前の吐出タイミングにおけるインクの吐出位置Fn-1が、記録用紙Kfに印刷を行う場合の対応する吐出タイミングにおけるインクの吐出位置をHn-1からずれ量Dn-1だけずれている。また、図6(a)に示すようなギャップ減少区間では、記録用紙Kの、上記2つの吐出タイミングで吐出されたインクが着弾する部分の浮き量αn、αn-1がαn-1<αnの大小関係にあるため、Dn、Dn-1は、Dn-1<Dnの大小関係となる。一方、図6(b)に示すようなギャップ増大区間では、記録用紙Kの浮き量αn、αn-1がαn-1>αnの大小関係にあるため、Dn、Dn-1は、Dn-1>Dnの大小関係となる。
そして、記録用紙Kに印刷を行う場合の吐出位置間隔Eは、
E=PΔX+(Dn−Dn-1)・・・・・・・(1)
によって算出される間隔となる。したがって、[Dn−Dn-1]が大きくなるほど、吐出位置間隔Eは大きくなる。ここで、図6(a)に示すようなギャップ減少区間では、[Dn−Dn-1]は正の値となるため、吐出位置間隔Eは、PΔXよりも大きくなる。一方、図6(b)に示すようなギャップ増大区間では、[Dn−Dn-1]は負の値となるため、吐出位置間隔Eは、PΔXよりも小さくなる。したがって、ギャップ減少区間では、ギャップ増大区間よりも、吐出位置間隔Eが大きくなる。
さらに、図6(a)のギャップ減少区間では、キャリッジ11の移動方向に沿ったギャップGの減少(浮き量αの増大)が急峻であるほど、浮き量αの増大量[αn−αn-1]が大きくなる。これにより、[Dn−Dn-1]の値が大きくなって、吐出位置間隔Eが大きくなる。一方、図6(b)のギャップ増大区間では、キャリッジ11の移動方向に沿ったギャップGの増大(浮き量αの減少)が急峻であるほど、浮き量αの増大量[αn−αn-1]が小さくなる。これにより、[Dn−Dn-1]の値が小さくなって、吐出位置間隔Eが小さくなる。
ここで、インクジェットヘッド12をある駆動周期Tminで駆動する場合、吐出位置間隔E及びキャリッジ11の移動速度Vは、E/V≧Tminの関係を満たす必要がある。このとき、本発明とは異なり、キャリッジ11の移動速度Vを一定とすると、移動速度Vを、吐出位置間隔Eが最小となる場合にも、このときの吐出位置間隔をEminとして、Emin/V≧Tminの関係を満たす必要がある。そのため、移動速度Vを遅めの速度に設定する必要がある。そして、この場合には、吐出位置間隔Eが最小値Eminよりも大きくなるときに、吐出時間間隔T(=E/V)が長くなり、印刷が完了するまでに要する時間を短くできない要因となり得る。
そこで、第1実施形態では、インク吐出面12aと記録用紙KとのギャップGの走査方向に沿った変動に応じて、キャリッジ11の移動速度Vを変化させている。具体的には、キャリッジ11の移動速度Vを、E/V=Tminの関係を満たすような速度、すなわち、V=E/Tminとしている。これにより、キャリッジ11の移動速度Vは、ギャップ減少区間において、キャリッジ11の移動方向に沿ったギャップGの減少(換言すると浮き量αの増大)が急峻になるほど速くなる。また、キャリッジ11の移動速度Vは、ギャップ増大区間において、キャリッジ11の移動方向に沿ったギャップGの増大(換言すると浮き量αの増大)が急峻になるほど遅くなる。
そして、インクジェットヘッド12の駆動周期Tminでノズル10からインクを吐出させる一方で、キャリッジ11の移動速度Vをこのように変化させれば、波形状となった記録用紙Kに走査方向に一定の着弾位置間隔PΔXでインクを着弾させることができる。また、この場合には、吐出時間間隔が最大限短くなり、記録用紙Kへの印刷が完了するまでに要する時間を短くすることができる。
(キャリッジの移動速度の算出方法)
次に、上述したような条件を満たすようなキャリッジ11の移動速度Vの具体的な算出方法について説明する。ここで、インクジェットヘッド12の駆動周期Tminでノズル10からインクを吐出させる場合、ある吐出タイミングとその直前の吐出タイミングにおけるキャリッジ11の移動速度をVn、Vn-1として、
E/[(Vn+Vn-1)/2]=Tmin・・・・・(2)
の式で示される関係が成り立つ。
また、吐出位置間隔Eとずれ量Dn、Dn-1との間には、上記(1)の式で示される関係が成り立つ。また、ずれ量Dn、Dn-1は、
n=Y/Vy(Vs−Vn)+(Vn/Vy)αn・ ・・・・・・・(3)
n-1=Y/Vy(Vs−Vn-1)+(Vn-1/Vy)αn-1・・・・(4)
のように表すことができる。ここで、Vyは、インク吐出面12aと直交する方向におけるノズル10からのインクの吐出速度である。また、Vsは、インクジェットヘッド12の駆動周期Tminでノズル10からインクを吐出させて、着弾位置間隔PΔXで記録用紙Kfにインクを着弾させるとした場合のキャリッジ11の移動速度である。
ここで、(3)、(4)の式で示される関係は以下のようにして導出することができる。図6(a)、(b)に示すように、キャリッジ11を移動速度Vsで移動させて、記録用紙Kfに印刷を行った場合の、走査方向に関する、記録用紙Kfでのインクの着弾位置の、ノズル10からのインクの吐出位置からのずれ量Xとすると、
X=(Y/Vy)Vs・・・・・・・・・・・・・・・・・・(5)
X−Dn=[(Y−αn)/Vy]・Vn ・・・・・・・・・・(6)
X−Dn-1=[(Y−αn-1)/Vy]・Vn-1 ・・・・・・・・(7)
の関係が成り立つ。そして、(5)、(6)の式から、(3)の式を導出することができ、(5)、(7)の式から、(4)の式を導出することができる。
そして、(1)〜(4)の式から、
n=[PΔX+(2Y−2αn-1−Vymin)・Vn-1]/[2Y−2αn+Vymin
・・・・(8)
の関係が成り立つ。PΔX、Y、Vy、Tminは、あらかじめ設定される固定値である。よって、(8)の式によれば、ある吐出タイミングにおけるキャリッジ11の移動速度Vnは、記録用紙Kの、この吐出タイミングとその直前の吐出タイミングで吐出されるインクが着弾する着弾位置An、An-1部分での浮き量αn、αn-1、及び、直前の吐出タイミングでのキャリッジ11の移動速度Vn-1とに基づいて決めることができる。
インクジェットプリンタ1では、製造時などに、予め記録用紙Kの浮き量α(本発明の「ギャップ変動情報」)を走査方向の位置毎に取得し、取得した浮き量αを制御装置50のEEPROM54(本発明の「ギャップ変動情報保持部」)に記憶されている。そして、制御装置50は、印刷時に、エンコーダ20から出力される信号に基づいてキャリッジ11の位置を取得し、EEPROM54から対応する浮き量αn、αn-1を読み出す。そして、読み出した浮き量αn、αn-1、及び、直前の吐出タイミングでのキャリッジ11の移動速度Vn-1を、上記(8)の式における浮き量αn、αn-1、及び、移動速度Vn-1として、各吐出タイミングにおけるキャリッジ11の移動速度Vnを算出し、制御装置50のRAM53に記憶させる。そして、制御装置50は、キャリッジ11の移動速度を、算出された移動速度Vnに近づけるように、キャリッジモータ29の回転速度を制御する。これにより、インクジェットプリンタ1において、印刷時に、キャリッジ11を上述したような移動速度で移動させるような制御を行うことができる。
ここで、浮き量αを取得する方法は特に限定されないが、例えば、特開2013−212585号に記載されているように、所定のテストパターンを印刷し、そのテストパターンを読取部5などに読み取らせ、その読み取り結果から浮き量αを取得する。なお、特開2013−212585号公報では、テストパターンの読み取り結果から、インク吐出面と記録用紙とのギャップについての情報を取得している。しかしながら、上述したように、インク吐出面と記録用紙とのギャップGと浮き量αとは、G=Y−αの関係にあり、ギャップYは固定値であることから、ギャップGと浮き量αとは1対1の関係にある。したがって、ギャップGについての情報を取得することと、浮き量αを取得することとは実質的に同じことである。
[第2実施形態]
次に、本発明の好適な第2実施形態について説明する。第2実施形態では、キャリッジ11の移動速度の決定の仕方が第1実施形態と異なるだけであるので、以下では、主に、キャリッジ11の移動速度の決定の仕方について説明する。
第2実施形態では、制御装置50は、ある速度制御周期Tc毎に、図7(a)に示すように、キャリッジ11の目標速度Uを設定し(S101)、フィードバック制御などにより、キャリッジ11の移動速度を目標速度Uに近づけるようにキャリッジモータ29の回転速度を制御する(S102)。このとき、フィードバック制御を行うためにある程度の時間が必要なことから、速度制御周期Tcをある一定以上短くすることができない。そのため、インクジェットヘッド12の駆動周期Tminが短い場合には、速度制御周期Tcが、インクジェットヘッド12の駆動周期Tminよりも長くなることがある。この場合には、1速度制御周期Tcの間に、複数の吐出タイミングでノズル10からインクが吐出される。すなわち、図8に示すように、速度制御周期Tcの間にノズル10が移動する区間Rm内の複数の吐出位置Fk(k=1、2・・)において、ノズル10からインクが吐出される。なお、図8では、区間Rmにおける吐出位置が4つである場合を示している。しかしながら、第2実施形態では、これら複数の吐出タイミング間で、キャリッジ11の移動速度Vを異ならせることができない。そこで、第2実施形態では、このような場合に、S101において、以下に説明するように、目標速度Uを設定する。
ノズル10が区間Rmを通過する速度制御周期Tcにおける目標速度Umをするためには、図7(b)に示すように、まず、制御装置50のRAM53などから、直前の速度制御周期Tcでのキャリッジ11の目標速度Um-1を取得する(S201)。次に、速度制御周期Tc内の吐出タイミングの回数Qmを推定する(S202)。例えば、Nm>(Um-1・Tc)/PΔXの関係を満たす最小の整数を回数Qmとして推定する。次に、制御装置50のEEPROM54などから、記録用紙Kの、S202で推定したQm回の吐出タイミング(吐出位置Fk[k=1、2、・・])で吐出されたインクが着弾する複数の着弾位置Akにおける浮き量αkを取得する(S203)。
次に、目標速度Um-1、及び、浮き量αkから、第1実施形態と同様にして、各吐出タイミングにおけるキャリッジ11の移動速度Vkを順に算出する(S204)。そして、算出されたこれら複数の移動速度Vkのうち最小の移動速度Vkminを、区間Rmでの目標速度Umに決定する(S205)。
ここで、ノズル10からのインクの吐出位置間隔Eと、目標速度Uと、インクジェットヘッド12の駆動周期Tminとは、E/U≧Tminの関係を満たす必要がある。一方、S204で算出されるキャリッジ11の移動速度Vkは、Ek/Vk=Tminの関係を満たすように算出される。移動速度Vkが速度Vkminとして算出される吐出タイミングにおいても、この吐出タイミングでの吐出位置間隔をEkminとすると、Ekmin/Vkmin=Tminの関係が成り立つ。このとき、目標速度Umを速度Vkminよりも速い速度とすると、Ekmin/Um<Tminとなり、T≧Tminの関係を満たさなくなってしまう。そこで、第2実施形態では、上述したように、算出したキャリッジ11の移動速度Vkのうち最小の移動速度Vkminを目標速度Umとしている。これにより、キャリッジ11の移動速度を、T≧Tminの関係を満たす範囲で極力速くすることができる。
次に、第1、第2実施形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。
第1実施形態では、各吐出タイミングにおけるキャリッジ11の移動速度Vnを、上記(8)の式によって算出したが、これには限られない。例えば、第1実施形態において、浮き量αの代わりに、ギャップGを走査方向の位置毎に取得してEEPROM54に記憶させておいてもよい。この場合には、Y−α=Gの関係が成り立つため、上記(8)の式においてY−αn=Gn、Y−αn-1=Gn-1として、
n=[PΔX+(2Gn-1−Vymin)Vn-1]/[2Gn+Vymin]・・・(9)
の式によって移動速度Vnを算出することができる。なお、第1実施形態のように、浮き量αを走査方向の位置毎に取得してEEPROM54に記憶させている場合でも、G=Y−Aであることをさらに記憶させておき、記憶されている浮き量αn、αn-1からギャップGn、Gn-1を算出し、算出したギャップGn、Gn-1と(9)の式とから移動速度Vnを算出してもよい。
また、各吐出タイミングにおけるキャリッジ11の移動速度Vnは、浮き量αn、αn-1及び直前の吐出タイミングにおけるキャリッジ11の移動速度Vn-1に応じて決めることができるものである。よって、浮き量αn、αn-1及び移動速度Vn-1を含む、上記(8)、(9)とは別の関係式などを用いて、キャリッジ11の移動速度Vnを算出してもよい。
また、第1実施形態では、ギャップ減少区間において、ギャップGの減少(浮き量αの増大)が急峻になるほど、キャリッジ11の移動速度を速くさせた。一方で、ギャップ増大区間において、ギャップGの増大(浮き量αの減少)が急峻になるほど、キャリッジ11の移動速度を速くさせたが、これには限られない。
例えば、ギャップ増大区間におけるキャリッジ11の移動速度を、E/Va≧Tminを満たす移動速度Vaとし、ギャップ減少区間におけるキャリッジ11の移動速度を、E/Vb≧Tminを満たし、且つ、移動速度Vaよりも速い一定の移動速度Vbとするなどしてもよい。ここで、ギャップ増大区間とギャップ減少区間とで、キャリッジ11の移動速度を同じにした場合、キャリッジ11の移動速度を、ギャップ減少区間のギャップGの減少(浮き量αの増大)が最も急峻な位置でのギャップG(浮き量α)に合わせた遅めの速度とする必要がある。これに対して、上述したように、ギャップ減少区間におけるキャリッジ11の移動速度を、ギャップ増大区間におけるキャリッジ11の移動速度Vaよりも速い移動速度Vbとした場合には、ギャップ増大区間とギャップ減少区間とでキャリッジ11の移動速度を同じとする場合よりも、ギャップ減少区間における吐出時間間隔Tを短くすることができる。その結果、印刷時が完了するまでに要する時間を短くすることができる。
また、上述の実施の形態では、インクジェットヘッド12の駆動周期Tminでノズル10からインクを吐出させたが、これには限られない。例えば、インクジェットヘッド12の駆動周期Tminよりも長い一定の吐出時間間隔Tで、ノズル10からインクを吐出させてもよい。
また、第1実施形態では、波形状となった記録用紙Kに一定の着弾位置間隔PΔXでインクを着弾させるように、キャリッジ11の移動速度を制御したが、これには限られない。記録用紙Kにおけるインクの着弾位置間隔が一定でない場合でも、キャリッジ11の移動速度を、インク吐出面12aと記録用紙KとのギャップGの走査方向に沿った変動に応じて変化させるようにすれば、キャリッジ11の移動速度を一定とする場合よりも、平均の吐出時間間隔Tを短くすることができる。これにより、記録用紙Kへの印刷が完了するまでにかかる時間を短くすることができる。
また、第2実施形態では、1速度制御周期Tc内の複数の吐出タイミングについてキャリッジ11の移動速度Vkを算出し、これらの内最小の移動速度Vkminを、この速度制御周期Tcでの目標速度Umに設定したが、これには限られない。例えば、移動速度Vkminよりも遅い速度を目標速度Umに設定してもよい。
また、以上では、ノズルからインクを吐出することによって記録用紙に印刷を行うインクジェットプリンタに本発明を適用した例について説明したが、これには限られない。ノズルからインク以外の液体を吐出する液体吐出ヘッドを有する、インクジェットプリンタ以外の液体吐出装置に本発明を適用することも可能である。
1 インクジェットプリンタ
10 ノズル
12 インクジェットヘッド
15 コルゲートプレート
16 リブ
18、19 コルゲート拍車
29 キャリッジモータ
50 制御装置
54 EEPROM

Claims (7)

  1. ノズルが形成された液体吐出面を有し、前記液体吐出面と平行な走査方向に移動可能に構成された液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドを前記走査方向に移動させるヘッド移動機構と、
    被吐出媒体に、前記走査方向に沿った波形状を生じさせる波形状生成機構と、
    前記走査方向に沿った、前記液体吐出面と前記波形状が形成された前記被吐出媒体とのギャップの変動に関するギャップ変動情報を保持するギャップ変動情報保持部と、
    前記液体吐出ヘッド及び前記ヘッド移動機構の動作を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記ヘッド移動機構に前記液体吐出ヘッドを前記走査方向に移動させつつ、前記液体吐出ヘッドに一定の吐出時間隔で前記ノズルから液体を吐出させることで、前記被吐出媒体に液体を着弾させ、
    前記ヘッド移動機構に、前記ギャップ変動情報が示す前記ギャップの変動に応じて、前記液体吐出ヘッドの移動速度を変化させることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記制御装置は、
    前記ヘッド移動機構に、
    前記液体吐出ヘッドの移動方向下流側にいくほど前記ギャップが減少する区間において、前記ギャップの減少が急峻になるほど、前記液体吐出ヘッドの移動速度を速くさせ、
    前記液体吐出ヘッドの移動方向下流側にいくほど前記ギャップが増大する区間において、前記ギャップの増大が急峻になるほど、前記液体吐出ヘッドの移動速度を遅くさせることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記制御装置は、
    前記液体吐出ヘッドに、前記液体吐出ヘッドの駆動周期で前記ノズルから液体を吐出させることを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記制御装置は、
    前記ヘッド移動機構に、前記被吐出媒体における液体の着弾位置間隔が一定となるように、前記液体吐出ヘッドの移動速度を変化させることを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
  5. 前記制御装置は、
    前記液体吐出ヘッドの駆動周期よりも長い所定の速度制御周期毎に、前記ヘッド移動機構に、前記液体吐出ヘッドの移動速度を設定された目標速度にさせるように、前記液体吐出ヘッドの移動速度を制御させ、
    1速度制御周期内に、前記液体吐出ヘッドに複数の吐出タイミングで前記ノズルから液体を吐出させる場合に、
    前記複数の吐出タイミングにおける、前記液体吐出ヘッドの移動速度をそれぞれ算出し、
    算出した移動速度のうち、最小の移動速度を前記目標速度とすることを特徴とする請求項3又は4に記載の液体吐出装置。
  6. 前記ギャップ変動情報保持部は、前記ギャップ変動情報として、前記被吐出媒体の前記液体吐出面から最も離れた部分に対する前記液体吐出面側への浮き量αを前記主走査方向における複数の位置毎に保持しており、
    前記制御装置は、
    ある吐出タイミングにおける前記液体吐出ヘッドの移動速度Vnを、前記ギャップ変動情報保持部が保持し且つ被吐出媒体の当該吐出タイミング及びその直前の吐出タイミングにおいて吐出された液体が着弾する部分における、前記浮き量αであるαn、αn-1と、直前の吐出タイミングにおける前記液体吐出ヘッドの移動速度Vn-1とから決定することを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の液体吐出装置。
  7. 前記制御装置は、
    前記被吐出媒体における前記走査方向に沿った液体の着弾位置間隔をPΔX、前記液体吐出面と、前記被吐出媒体の前記液体吐出面から最も離れた部分とのギャップをY、前記液体吐出面と直交する方向における前記ノズルから吐出された液体の飛翔速度をVy、前記液体吐出ヘッドの駆動周期をTminとして、
    前記液体吐出ヘッドの移動速度Vnを、
    n=[PΔX+(2Y−2αn-1−Vymin)・Vn-1]/[2Y−2αn+Vymin
    の関係式を用いて算出することを特徴とする請求項6に記載の液体吐出装置。
JP2014199684A 2014-09-30 2014-09-30 液体吐出装置 Active JP6417827B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014199684A JP6417827B2 (ja) 2014-09-30 2014-09-30 液体吐出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014199684A JP6417827B2 (ja) 2014-09-30 2014-09-30 液体吐出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016068367A true JP2016068367A (ja) 2016-05-09
JP6417827B2 JP6417827B2 (ja) 2018-11-07

Family

ID=55865631

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014199684A Active JP6417827B2 (ja) 2014-09-30 2014-09-30 液体吐出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6417827B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003334941A (ja) * 2002-05-22 2003-11-25 Canon Inc インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP2005041208A (ja) * 2003-06-27 2005-02-17 Oce Technol Bv インク画像を受け取り物質に適用するための装置及び方法
JP2011136519A (ja) * 2009-12-29 2011-07-14 Seiko Epson Corp 液体吐出装置、及び、液体吐出方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003334941A (ja) * 2002-05-22 2003-11-25 Canon Inc インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP2005041208A (ja) * 2003-06-27 2005-02-17 Oce Technol Bv インク画像を受け取り物質に適用するための装置及び方法
JP2011136519A (ja) * 2009-12-29 2011-07-14 Seiko Epson Corp 液体吐出装置、及び、液体吐出方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6417827B2 (ja) 2018-11-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5075364B2 (ja) 画像記録装置及び画像記録方法
JP5032909B2 (ja) 画像形成装置、画像形成システム、画像形成方法、搬送不良検出プログラム、及びこれを格納した情報記録媒体
JP2015227014A (ja) インクジェットプリンタ
JP6390408B2 (ja) 画像形成装置及びプログラム
US9254646B2 (en) Inkjet recording apparatus, control method for inkjet recording apparatus, and non-transitory computer-readable medium
JP2015189095A (ja) 液体吐出装置
JP2016074145A (ja) 画像形成方法、画像形成プログラム、画像形成装置
US10479074B2 (en) Liquid droplet jetting apparatus
JP6206661B2 (ja) 記録装置及び記録方法
JP2008221672A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法、プログラム
JP2015227015A (ja) インクジェットプリンタ
JP2017087541A (ja) 液滴吐出装置
JP6417827B2 (ja) 液体吐出装置
JP2017065178A (ja) 液体吐出装置
US9527278B2 (en) Image forming apparatus, image forming method, and computer-readable storage medium
JP6254372B2 (ja) インクジェット印刷装置
JP6610179B2 (ja) 液滴吐出装置
JP2013132752A (ja) 画像形成装置
JP7028026B2 (ja) 液体吐出装置
JP7275657B2 (ja) 液体吐出装置
JP2012187894A (ja) 画像形成装置、画像形成方法、プログラムおよび記録媒体
JP6546856B2 (ja) インクジェットプリンター
US10065423B2 (en) Liquid discharge device, liquid discharge control method, and recording medium
JP6019700B2 (ja) インクジェットプリンタ
JP2017030328A (ja) 画像形成装置及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170929

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180605

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180806

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180911

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180924

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6417827

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150