JP2016068351A - 版胴交換用のリフターを備えた印刷装置 - Google Patents

版胴交換用のリフターを備えた印刷装置 Download PDF

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Abstract

【課題】より簡便な作業で版胴の交換が行え、揮発した溶剤の拡散を抑制できる印刷装置を提供する。【解決手段】搬送されているウエブWに連続して印刷する印刷装置2である。一対のサイドフレーム15,15の間に着脱可能に軸支される版胴11と、版胴11を囲むインキパン60と、版胴11を昇降させるリフター50とを備える。インキパン60が容器形状に形成され、略水平方向に移動可能に構成されている。【選択図】図8

Description

本発明は、版胴の交換が容易に行えるリフターを備えた印刷装置に関し、その中でも特にインキパンに関する。
このようなリフターを備えた印刷装置は、特許文献1及び特許文献2に開示されている。
図1〜図4に、その印刷装置1の概要を示す。この印刷装置1は、塗工装置10、台車30、リフター50などで構成されている。通常、この印刷装置1は、複数台を組み合わせて使用される。例えば、複数の印刷装置1を一列に配置し、搬送される長尺のウエブWに対して色や模様を変えながら連続的に印刷が行われる。
(塗工装置)
塗工装置10は、版胴11、圧胴12、ファニッシャロール13、ドクターブレード14などで構成されている。この塗工装置10は、版胴11とファニッシャロール13とが接触して形成される隙間にインキを貯留し、そのインキで塗工が行われる(トップフィード方式)。
版胴11、圧胴12、ファニッシャロール13、ドクターブレード14は、略水平方向に延びるように、互いに離れて立設された一対のサイドフレーム15の間に設置されている。版胴11、圧胴12、ファニッシャロール13の各々は、互いに平行な回転軸J1,J2,J3を中心に回転自在に支持されている。
外周面に微細なセルが形成された版胴11と、ウエブWが略V状に巻き掛けられた圧胴12とが上下に圧接する。版胴11と圧胴12とが回転し、その間をウエブWが移送されることで、版胴11からウエブWに塗工液が転写される。
版胴11の各端部の近傍には、上端部を支点に揺動する揺動プレート16が互いに対向するように配置されている。これら揺動プレート16の間に、ファニッシャロール13、架設プレート17が設置されている。
ファニッシャロール13は、版胴11よりも小径のロールであり、版胴11の回転方向に対して上流側の側部(略水平方向に臨む部分)に配置されている。ファニッシャロール13の回転軸J3は、版胴11の回転軸J1の斜め下方に位置している。揺動プレート16の揺動により、ファニッシャロール13は、版胴11に接する状態(塗工状態)と接しない状態(非塗工状態)とに変位する。
図3に示すように、ファニッシャロール13が版胴11に接することによって形成される隙間の上側には、回転軸の方向にスライドする一対のサイドプレート18,18が設置されている。各サイドプレート18の下部は、ファニッシャロール13及び版胴11の各外周面に面接触して、シールしている。
架設プレート17は、横長な帯板状の部材であり、下端がファニッシャロール13の上部に接してシールしている。
両サイドプレート18及び架設プレート17によって仕切られることにより、ファニッシャロール13と版胴11とが接触した部位の上側の隙間に、塗工液供給装置(図示せず)から供給されるインキを貯溜する液溜部IRが形成されている。
ドクターブレード14は、版胴11を挟んでファニッシャロール13とは反対側である、版胴11の回転方向に対して下流側の側部に配置されている。液溜部IRで版胴11に付着した余分なインキを掻き取るために、ドクターブレード14の先端は、版胴11に接している。
版胴11は、向かい合った状態で両サイドフレーム15,15に配置された一対の支持軸19を介して着脱可能に支持されている。これら支持軸19の後退により、版胴11はサイドフレーム15から外れて交換可能になる。
(台車)
図4に示すように、版胴11の交換を容易にするために、この印刷装置1には、専用の台車30が備えられている。台車30は、版胴11を載せた状態で、一方のサイドフレーム15の側面に形成された開口から塗工装置10の下方に出入りする。版胴11をサイドフレーム15に受け渡した後の台車30は、塗工装置10の下側に配置される。
台車30は、横長な直方体枠状の本体フレーム31を備えている。本体フレーム31の下部には、キャスター32が設けられている。本体フレーム31の前部には、対向して突出する一対のガイド部材33,33が設けられ、本体フレーム31の後部には、インキ案内部34、左右の幅方向に張り出した置き台35、操作用の把持部材36などが設けられている。
本体フレーム31の上側には、本体フレーム31に沿ってスライドする横長なスライドフレーム37が設けられている。スライドフレーム37の上部には、版胴11を支持する4つの台車コロ37aや、横長な樋状のインキ受け38が設けられている。
スライドフレーム37をスライド操作することにより、版胴11は塗工装置10に取付け可能な状態に位置決めされる。
図2、図3、図4に示すように、塗工時に飛散や漏洩するインキを受け止めるために、版胴11及びファニッシャロール13の下方には、一対のガイドプレート40,40が傾斜した状態で組み付けられる。これらガイドプレート40で受け止められたインキは、インキ受け38に流入する。
置き台35には複数のインキ回収ボックス41が載置される。インキ受け38に流入したインキは、揺動可能なインキ案内部34を介していずれかのインキ回収ボックス41に回収される。
(リフター)
リフター50は、版胴11を昇降し、台車30とサイドフレーム15との間で版胴11の受け渡しを行う。
リフター50は、横長なベースフレーム51を備える。台車30の搬入・搬出時には、ベースフレーム51がガイド部材33,33の間に嵌まり込み、台車30を真っ直ぐにスライドさせる。ベースフレーム51の上側には、一対のギアケース52が設けられている。これらギアケース52は、サイドフレーム15に設けられた第1モータ53に連結されている。
これらギアケース52の上側には、第1モータ53の駆動によって昇降する支持プレート54が設けられている。支持プレート54の上面には、4つの昇降用コロ54aが設けられている。
(版胴の交換)
まず、版胴11の交換に先だち、一対のガイドプレート40,40が取り外される。
版胴11を載せていない台車30が、印刷装置13の下方の所定位置に固定され、図5の(a)に示すように、支持プレート54を上昇させて、版胴11を昇降用コロ54aで受け止める。そうして、両支持軸19を後退させることにより、版胴11はサイドフレーム15からリフター50に受け渡される。
図5の(b)に示すように、支持プレート54を下降させて、版胴11を台車コロ37aで受け止める。スライドフレーム37をスライド操作し、スライドフレーム37を本体フレーム31に対して位置決めした後、版胴11を載せた台車30を塗工装置10の下方から引き出し、版胴11を交換する。
交換する版胴11を、所定の向きにセットした状態で台車コロ37aの上に乗せ置いた後、その台車30を、再度、塗工装置10の下方に入れ、図5の(b)に示すように、所定位置に固定する。
スライドフレーム37をスライド操作し、スライドフレーム37を本体フレーム31に対して位置決めした後、図5の(a)に示すように、支持プレート54を上昇させ、版胴11を、昇降用コロ54aで受け止めて取付位置まで上昇させる。そうして、両支持軸19,19を進出させ、版胴11をサイドフレーム15に取り付ける。
最後に、一対のガイドプレート40,40を所定位置に取り付ける。
本発明に関し、特許文献3には、版胴やインキ付けロール(ファニッシャロールに相当)の周囲を略密閉する、チャンバー状のインキパンを備えたグラビア印刷機が開示されている。
そのグラビア印刷機には、インキパン内のエアを吸引し、揮発した溶剤を回収する溶剤回数装置も備えられている。
特開2013−144384号公報 特開2013−86270号公報 特開2004−174732号公報
特許文献1及び2に開示されている印刷装置の場合、リフターによって版胴が下方から脱着されるため、特許文献3のようなチャンバー状のインキパンを組み付けると、版胴の交換の際には、インキパンも印刷装置から脱着する必要が生じ、作業性に欠ける。
そのため、特許文献1及び2の印刷装置1では、一対のガイドプレートを用いることで、短時間で脱着できるようにしている。
しかしながら、版胴の交換作業は、複数の印刷装置で一挙に行われることが多いため、ガイドプレートの脱着だけでもその作業負担は大きく、改善の余地があった。また、一対のガイドプレートの場合、開放部分が多いため、揮発した溶剤の拡散防止の点では不利があった。
そこで本発明の目的は、より簡便な作業で版胴の交換が行え、揮発した溶剤の拡散を抑制できる印刷装置を提供することにある。
開示する印刷装置は、搬送されているウエブに連続して印刷する。この印刷装置は、互いに離れて対向配置された一対のサイドフレームの間に着脱可能に軸支され、回転した状態で前記ウエブに接してインキを転写する版胴と、前記版胴を囲むインキパンと、前記一対のサイドフレームに取り付けられる取付位置と、当該取付位置より下方の待機位置との間で、前記版胴を昇降させるリフターと、を備える。
そして、前記インキパンが、前記版胴の少なくとも下方及び横方を覆う容器形状に形成され、略水平方向に移動可能に構成されている。
インキパンが版胴の少なくとも下方及び横方を覆う容器形状に形成されているので、漏れ出るインキを効率よく回収でき、揮発する溶剤の拡散を抑制できる。そして、そのインキパンが略水平方向に移動可能に構成されているので、版胴の交換時に、インキパンを移動させることで、支障なくリフターで版胴を昇降させることができる。従って、版胴の交換が短時間で容易にできる。
前記インキパンは、前記版胴の径方向にスライド可能に構成するのが好ましい。
そうすれば、径方向にインキパンをスライドさせることで、版胴の軸方向などと比べて、短い距離で版胴からインキパンを離れさせることができる。従って、装置全体をコンパクトに構成できる。
特に、前記版胴の側方に接するドクターブレードと、前記ドクターブレードの反対側から前記版胴の側方に接するファニッシャロールと、を更に備える場合には、前記インキパンが、前記ファニッシャロールの側にスライド可能に構成されているようにするとよい。
そうすれば、インキが飛散し易いファニッシャロールの側をインキパンで十分に覆うことが可能になる。従って、インキの漏れ出しや揮発した溶剤の拡散が効果的に防止できる。
更には、前記インキパンに、ロール状に巻かれた柔軟なシートが付設され、前記シートが、断続的に巻き出されて前記インキパンの内部に敷かれるようにするとよい。
そうすれば、インキパンの内面にインキがほとんど付着しなくなるため、交換毎に行う必要があったインキパンの清掃作業が省略でき、インキの回収も適切に行える。従って、作業負担が軽減され、作業性に優れる。
この場合、前記インキパンに、巻き出された前記シートを巻き取る巻取機構が付設されているようにするとよい。
そうすれば、汚れたシートを断続的に巻き取って、一括して廃棄できるようになるため、よりいっそう作業性が向上する。
また、揮発した溶剤を回収する溶剤回収装置、を更に備え、前記溶剤回収装置が、前記インキパンの内部に臨む吸気口を通じて前記版胴の周囲で既発する溶剤を吸引するようにするとよい。
そうすれば、揮発した溶剤の拡散が効果的に抑制できるし、揮発した溶剤を効率よく回収して再利用できるようになる。
この場合、前記吸気口が前記インキパンの上部に配置されているようにするのが好ましい。
版胴の周囲で揮発する溶剤は、インキパンの内部に溜まる傾向があるため、効率よく溶剤を回収することができ、良好な作業環境を保持できる。
また、溶剤回収装置と、前記インキパンから流出するインキを受け止める樋状のインキ受けと、を更に備え、前記溶剤回収装置が、前記インキ受けの近傍に配置される吸気口を有し、当該吸気口を通じて溶剤を吸引するようにしてもよい。
そうすれば、インキパンから流出するインキがインキ受けを流れる際には、インキ受けから溶剤が揮発するが、溶剤回収装置で、インキ受けの近傍に配置された吸気口を通じてその溶剤を回収することができるので、作業環境を、よりいっそう良好に保持できる。
本発明の印刷装置によれば、より簡便な作業で版胴の交換が行え、揮発した溶剤の拡散を抑制できるようになる。
リフターを備えた印刷装置を示す概略正面図である。 図1におけるA−A線での概略断面図である。 リフターを備えた印刷装置の要部を示す概略斜視図である。 リフターを備えた印刷装置を構成装置別に示す概略図である。 (a),(b)は、版胴の交換時の状態を示す概略図である。 本実施形態の印刷装置を示す概略側面図である。 本実施形態の印刷装置の要部を示す概略斜視図である。 本実施形態の印刷装置における版胴の交換時の状態を示す概略図である。 (a)は、汚れ防止用のシートを示す概略斜視図である。(b)は、汚れ防止用のシートの概略断面図である。 汚れ防止用のシートが付設されたインキパンを示す概略側面図である。 汚れ防止用のシートが付設されたインキパンの変形例を示す概略側面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限するものではない。
図6に、本実施形態の印刷装置2を示す。なお、印刷装置2の基本的構成は、上述した印刷装置1と同じであるため、同じ部材や構成については、同じ符合を用いてその説明は省略し、異なる部材や構成について詳しく説明する。
(インキパン)
この印刷装置2には、工夫した容器形状のインキパン60が備えられている。すなわち、印刷時には、版胴11の周囲の特定部分をインキパン60で囲うことで、漏れ出るインクや揮発する溶剤を回収し、版胴11の交換時には、そのインキパン60をスライドさせて版胴11の下方を開放できるように構成されている。
図6、図7に示すように、インキパン60は、上面が開放された横長な容器形状に形成されていて、第1底壁部61、第2底壁部62、第1側壁部63、第2側壁部64、及び一対の端壁部65,65を有している。
第1底壁部61は、横長な矩形板状の部分であり、版胴11からファニッシャロール13に至る部分の下方に拡がっている。第2底壁部62は、横長な矩形板状の部分であり、ファニッシャロール13の下方から、版胴11から離れる方向に向かって拡がっている。
第1底壁部61及び第2底壁部62は、下方に向かう従って互いに近づくようにV字状に傾斜している。第1底壁部61の下端と第2底壁部62の下端との間は離れていて、これらの間に横長な流出口66が形成されている。
第1側壁部63は、第1底壁部61の上縁から上方に向かって拡がり、第2側壁部64は、第1底壁部61と対向して、第2底壁部62の上縁から上方に向かって拡がっている。第1側壁部63及び第2側壁部64は、いずれも横長な矩形状の部分であり、第2側壁部64は、第1側壁部63よりも高く形成されている。
詳しくは、第1側壁部63の上縁は、版胴11を支持している支持軸19の下端よりも下方に位置しているのに対し、第2側壁部64の上縁は、版胴11の上端かそれよりも上方に位置している。
一対の端壁部65,65は、第2側壁部64、第1側壁部63、第2側壁部64の各々の端縁に連なる部分であり、インキパン60の両端部を塞いでいる。各端壁部65は、第1側壁部63の側から略水平に延びる高さの低い低縁部65aと、第2側壁部64の側から低縁部65aよりも高位置を略水平に延びる高縁部65bと、低縁部65aと高縁部65bとに連なって略垂直に延びる段縁部65cとを有している。
インキパン60をこのような容器形状にしたことにより、段縁部65cの隅部に支持軸19が位置するように配置することで、版胴11及びファニッシャロール13における下方から横方に至る部分を、インキパン60で効率よく覆えるようになっている。
インキを貯留する液溜部IRは、インキパン60の幅方向の略中央に位置するため、インキがインキパン60の外に出るのを効果的に抑制できる。
インキパン60の版胴11の側は、相対的に低くなっているが、版胴11はファニッシャロール13に比べて径が大きく、インキを堰き止めている版胴11は液溜部IRの液面よりも十分高いため、版胴11の側へは、構造的にインキが漏れ出し難くなっている。
対して、液溜部IRのファニッシャロール13の側は、低位な架設プレート17で堰き止められているだけであるため、インキが漏れ出し易い。そこで、インキパン60のファニッシャロール13の側を相対的に高くすることで、インキパン60の両側からインキが漏れ出し難くしている。
インキパン60は、版胴11の交換が容易にできるように、略水平方向に移動可能になっている。
具体的には、各サイドフレーム15に、略水平方向に平行に延びる一対のガイドレール67,67が取り付けられている。各端壁部65の外面には、これらガイドレール67に沿って転がるガイドローラ68が取り付けられている。インキパン60は、これらガイドレール67及びガイドローラ68を介して、サイドフレーム15にスライド可能支持されている。
インキパン60は、図6に示す、支持軸19が低縁部65aと段縁部65cとの隅部に位置し、版胴11の全体がインキパン60で囲まれる位置(使用位置)と、図8に示す、版胴11の全体が第1側壁部63から離れてインキパン60と横並びに位置する位置(不使用位置)との間を移動する。通常、インキパン60は使用位置にあり、版胴11の交換時にのみ、不使用位置にインキパン60が移動される。
すなわち、インキパン60は、版胴11の径方向のうち、ファニッシャロール13の側にスライドさせることによって、版胴11から離れるようになっている。インキパン60の移動は、手動で行ってもよいし、アクチュエータ等を用いた制御により機械的に行ってもよい。
軸方向でなく、版胴11の径方向にインキパン60をスライドさせたことにより、短い距離で版胴11からインキパン60を離れさせることができ、装置全体をコンパクトに構成できるようになっている。しかも、インキパン60が不使用位置にあっても、版胴11の交換作業は、主に版胴11の軸方向側で行われるため、作業の邪魔にならない。
ファニッシャロール13の側にインキパン60をスライドさせたことにより、第2側壁部64や端壁部65の高縁部65bを高くして、インキが飛散し易いファニッシャロール13の側をインキパン60で十分に覆うことが可能になり、インキの漏れ出しが効果的に防止できるようになっている。
使用位置では、インキパン60の下端部に開口する流出口66は、インキ受け38の上方に重なるように位置する。従って、インキパン60の内部に落下したインキは、流出口66を通じて流出し、インキ受け38によって受け止められる。
図6に示すように、置き台35の上には、インキ回収ボックス41(ここでは2つ)が載置されている。インキ受け38は、インキ案内部34の側の端部が下がるように傾斜しており、インキ受け38に流入したインキは、インキ案内部34の側に誘導され、インキ案内部34を介して、そのインキ用のインキ回収ボックス41に回収される。
(溶剤回収装置)
印刷装置2には、溶剤回収装置70が付設されている。溶剤回収装置70は、吸気配管71を通じて溶剤を含む空気を吸引し、溶剤を回収する機能を有している。溶剤回収装置70には、公知の装置が利用できる。
吸気配管71は、第1吸気口72及び第2吸気口73の各々に連通している。第1吸気口72は、図7に示すように、インキパン60の上部に配置され、その内部に臨むように形成されている。インキから揮発する溶剤は、一般に空気よりも比重が重いため、版胴11の周囲で揮発する溶剤は、インキパン60の内部に溜まる傾向がある。
従って、インキパン60の上部に第1吸気口72を配置し、インキパン60の内部の空気を吸引することで、効果的に溶剤を回収することができ、良好な作業環境を保持できる。
図6に示すように、第2吸気口73は、上部が開放された樋状のインキ受け38の下端部の近傍に配置されている。
具体的には、吸気配管71は途中で分岐し、分岐した配管の1つが柔軟で径の大きな吸気ホース71aに接続されている。その吸気ホース71aの末端が、第2吸気口73となっていて、インキ受け38の下端部の近傍に配置されている。
インキがインキ回収ボックス41に流入する際、インキの流れが乱れるために揮発し易い傾向がある。従って、インキ受け38の下端部の近傍に第2吸気口73を配置することで、インキパン60から流出する溶剤を効果的に回収することができ、良好な作業環境を保持できる。
(汚れ防止用のシート)
インキパン60の内部にはインキが付着する。インキの色や種類が変更された場合には、回収するインキに混入しないように、版胴11の交換時に、インキパン60の内部を清掃して、付着したインキを除去する必要がある。付着したインキは、容易には除去できないため、インキパン60の清掃も、時間を要する負担の大きな作業となっている。
そこで、インキパン60には、図9に示すような、取替式の汚れ防止用のシート80を付設するのが好ましい。
シート80は、例えば、ポリエチレンや紙等の柔軟な長尺なシート80からなり、両端部を同じ面側に対向状に折り曲げた状態で、長尺な円筒状の芯材80cにロール状に巻き付けられている。
詳しくは、シート80は、帯形状を呈し、主部80aと、その両側部に連なる一対の屈曲縁部80b,80bとを有している。主部80aの幅は、インキパン60の長手方向の内寸と略同一の大きさに設定されており、屈曲縁部80bの幅は、インキパン60の高さ方向の内寸の半分程度の大きさに設定されている。
この場合、図10に示すように、インキパン60の下部には、巻出機構81と巻取機構82とが設置される。
巻出機構81及び巻取機構82は、シート80が巻き付けられる芯材80cを、脱着及び回転が可能な状態で支持する。操作し易いように、巻取機構82にはハンドル82aが設置されている。
シート80を巻き付けた芯材80cは、巻出機構81に装着され、シート80の巻き出し端を巻き出し、インキパン60の外面及び内面に沿うようにシート80を引っ張り出した後、巻取装置に装着した芯材80cに、その巻き出し端が巻き付けられる。
そうして引っ張り出されたシート80は、インキパン60の内部に敷き詰められる。その際、両屈曲縁部80b,80bを上方に開いて端壁部65の内面に沿わせることにより、インキパン60の内部下側の全域がシート80で覆われる。シート80が流出口66に被さる部分は、インキが流出できるようにしていてもよい。
そうして、印刷を行えば、インキパン60の内部に落下するインキのほとんどが、インキパン60に付着せず、シート80に付着する。
インキの交換等が行われた場合には、ハンドル82aを操作して汚れたシート80を巻取機構82で巻き取り、新たにシート80を巻き出して、汚れたシート80を未使用シート80に取り換えればよい。
従って、この場合には、インキパン60の内面にインキがほとんど付着しないため、交換毎に行う必要があったインキパン60の清掃作業が省略でき、インキの回収も適切に行えるため、作業負担が軽減され、作業性に優れる。
なお、本発明にかかる印刷装置は、上述した実施形態に限定されず、それ以外の種々の構成をも包含する。
実施形態の印刷装置2は、トップフィード方式の塗工装置10を例に説明したが、インキパンにインキを貯留し、そのインキを版胴に供給する、いわゆるドブ浸け方式の塗工装置10にも適用可能である。
図11に示すように、巻出機構81及び巻取機構82は、インキパン60の作業が行われる側にまとめて配置してもよい。
具体的には、第2側壁部64の側に、巻出機構81と巻取機構82とが上下に並ぶように設置する。シート80が大きく弛まないように、インキパン60の外面の複数カ所には、シート80を支持誘導するガイド棒83を架設しておくとよい。
この場合、巻出機構81及び巻取機構82の双方のシート80の交換が容易に行えるので、作業効率を向上させることができる。
2 印刷装置
10 塗工装置
11 版胴
12 圧胴
13 ファニッシャロール
14 ドクターブレード
15 サイドフレーム
16 揺動プレート
17 架設プレート
18 サイドプレート
19 支持軸
30 台車
40 ガイドプレート
41 インキ回収ボックス
50 リフター
60 インキパン
66 流出口
67 ガイドレール
70 溶剤回収装置
72 第1吸気口
73 第2吸気口
80 シート
81 巻出機構
82 巻取機構
W ウエブ
IR 液溜部

Claims (8)

  1. 搬送されているウエブに連続して印刷する印刷装置であって、
    互いに離れて対向配置された一対のサイドフレームの間に着脱可能に軸支され、回転した状態で前記ウエブに接してインキを転写する版胴と、
    前記版胴を囲むインキパンと、
    前記一対のサイドフレームに取り付けられる取付位置と、当該取付位置より下方の待機位置との間で、前記版胴を昇降させるリフターと、
    を備え、
    前記インキパンが、前記版胴の少なくとも下方及び横方を覆う容器形状に形成され、略水平方向に移動可能に構成されている印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置において、
    前記インキパンが、前記版胴の径方向にスライド可能に構成されている印刷装置。
  3. 請求項2に記載の印刷装置において、
    前記版胴の側方に接するドクターブレードと、
    前記ドクターブレードの反対側から前記版胴の側方に接するファニッシャロールと、
    を更に備え、
    前記インキパンが、前記ファニッシャロールの側にスライド可能に構成されている印刷装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の印刷装置において、
    前記インキパンに、ロール状に巻かれた柔軟なシートが付設され、
    前記シートが、断続的に巻き出されて前記インキパンの内部に敷かれる印刷装置。
  5. 請求項4に記載の印刷装置において、
    前記インキパンに、巻き出された前記シートを巻き取る巻取機構が付設されている印刷装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の印刷装置において、
    揮発した溶剤を回収する溶剤回収装置、
    を更に備え、
    前記溶剤回収装置が、前記インキパンの内部に臨む吸気口を通じて前記版胴の周囲で既発する溶剤を吸引する印刷装置。
  7. 請求項6に記載の印刷装置において、
    前記吸気口が前記インキパンの上部に配置されている印刷装置。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1つに記載の印刷装置において、
    揮発した溶剤を回収する溶剤回収装置と、
    前記インキパンから流出するインキを受け止める樋状のインキ受けと、
    を更に備え、
    前記溶剤回収装置が、前記インキ受けの近傍に配置される吸気口を有し、当該吸気口を通じて溶剤を吸引する印刷装置。
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