JP2016067821A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】着用者が仰向けに寝た状態において後漏れを抑制できる吸収性物品を提供する。【解決手段】吸収性物品1は、排泄口対向域の後側において排泄口対向域に隣接し、かつ幅方向に延びる第1曲部41と、第1曲部の後側に位置し、かつ幅方向に延びる第2曲部42と、前後方向において第1曲部と第2曲部の間に位置する中間領域R3と、を備える。第1曲部及び第2曲部は、吸収性物品が厚み方向に曲がることができるように構成されている。中間領域の吸収材料の目付は、排泄口対向域R1の吸収材料の目付よりも低い。第1曲部、第2曲部、及び中間領域は、厚み方向において粘着領域60に重なっていない。【選択図】図1

Description

本発明は、生理用ナプキン等の吸収性物品に関する。
夜用の吸収性物品は、着用者が寝た状態で使用され、昼用の吸収性物品と比較して長時間使用される。そのため、夜用の吸収性物品を使用する際は、後漏れが発生しやすい。特許文献1には、後漏れを防止する夜用の吸収性物品が開示されている。
特許文献1の吸収性物品は、着用者の液排泄部に対向配置される排泄部対向部と、排泄部対向部よりも背中側に配置される後方部と、を有し、後方部における吸収体に、複数本の幅方向に延びる高密度部と低密度部が形成されている。特許文献1の吸収性物品は、体液が後方に流れた際に比較的密度が高い高密度部によって体液を保持するとともに、比較的密度が低い低密度部が柔軟に変形し、後漏れを抑制する。
特開2010−136900号公報
上述した吸収性物品は、一般的に、下着に止めるための粘着剤が塗布された粘着領域を有する。当該粘着領域は、吸収性物品の前後方向のほぼ全域に設けられている。吸収性物品の前後方向のほぼ全域が下着に止められていると、着用時の身体の変形に応じて下着が変形した際に、吸収性物品も追従して変形する。
本出願人が寝た状態の着用者の身体の変形を種々調査した結果、寝た状態の着用者は、体圧によって身体が変形し、吸収性物品に意図しない状態に変形することがわかった。
例えば、仰向けに寝た状態の着用者は、臀部の膨らみが押しつぶされる。このとき、吸収性物品が下着に追従して変形すると、着用者の身体から吸収性物品が離れたり、意図しない皺が生じたりして、後漏れが発生することがあった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、着用者が仰向けに寝た状態において後漏れを抑制できる吸収性物品を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本開示に係る吸収性物品(吸収性物品1)は、互いに直交する前後方向(前後方向L)及び幅方向(幅方向W)を有し、吸収材料が積層された吸収コアを有する吸収体(吸収体30)と、前記吸収体よりも肌対向面側に位置する肌面シート(肌面シート10)と、前記吸収体よりも非肌対向面側に位置する非肌面シート(非肌面シート20)と、着用者の排泄口と対向する排泄口対向域(排泄口対向域R1)と、前記非肌面シートに設けられ、前記吸収性物品を下着に止めるための粘着剤が塗布された粘着領域(粘着領域60)と、を有する吸収性物品であって、前記排泄口対向域の後側において前記排泄口対向域に隣接し、かつ前記幅方向に延びる第1曲部(第1曲部41)と、前記第1曲部の後側に位置し、かつ前記幅方向に延びる第2曲部(第2曲部42)と、前記前後方向において前記第1曲部と前記第2曲部の間に位置する中間領域(中間領域R3)と、を備え、前記第1曲部及び前記第2曲部は、前記吸収性物品が厚み方向に曲がることができるように構成されており、前記中間領域の前記吸収材料の目付は、前記排泄口対向域の前記吸収材料の目付よりも低く、前記第1曲部、前記第2曲部、及び中間領域は、厚み方向において前記粘着領域に重なっていないことを要旨とする。
本発明によれば、着用者が仰向けに寝た状態において後漏れを抑制できる吸収性物品を提供することができる。
実施形態に係る吸収性物品の平面図である。 図1に示す吸収性物品の背面図である。 図1に示すA−A断面の模式断面図である。 図1に示す吸収性物品の装着状態を説明するための模式図である。 変形例に係る吸収性物品の平面図である。
(1)吸収性物品の全体構成
図1乃至図3を参照して、実施形態に係る吸収性物品1の全体構成について説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
図1は、吸収性物品の平面図であり、図2は、吸収性物品の背面図である。図3は、図1に示すA−A断面図である。本実施形態に係る吸収性物品1は、夜用の生理用ナプキンである。
吸収性物品1は、着用者の前側(腹側)及び後側(背側)に延びる前後方向Lと、前後方向Lと直交する幅方向Wと、着用者の肌対向面側T1及び非肌対向面側T2に延びる厚み方向Tと、を有する。
吸収性物品1は、吸収材料が積層された吸収コアを有する吸収体30、吸収体30よりも肌対向面側T1に位置する肌面シート10、及び吸収体30よりも非肌対向面側T2に位置する非肌面シート20を備える。肌面シート10は、吸収体30の少なくとも幅方向中央を覆う液透過性の表面シート11と、表面シート11の外側縁(幅方向の外端)を覆い、幅方向の外側に延出するサイドシート12と、を有する。非肌面シート20は、液不透過性のシートである。
表面シート11は、体液等の液体を透過する液透過性のシートである。表面シート11は、少なくとも吸収体30の表面を覆う。表面シート11は、不織布、織布、有孔プラスチックシート、メッシュシート等、液体を透過する構造のシート状の材料であれば、特に限定されない。織布や不織布の素材としては、天然繊維、化学繊維のいずれも使用できる。
サイドシート12は、表面シート11と同様の材料から選ぶことができる。但し、サイドシート12を乗り越えて吸収性物品1の外方へ経血が流れることを防止するためには、サイドシート12は、疎水性又は撥水性を有することが好ましい。サイドシート12は、後述する本体部2の外側縁、ウイング3及びヒップフラップ4に配置されている。
非肌面シート20は、肌面シート10の長さと略同一の長さを有する。非肌面シート20は、ポリエチレンシート、ポリプロピレン等を主体としたラミネート不織布、通気性の樹脂フィルム、スパンボンド、又はスパンレース等の不織布に通気性の樹脂フィルムが接合されたシートなどを用いることができる。
吸収体30は、吸収材料が積層された吸収コア31と、吸収コア31を覆うコアラップ32と、を有する。吸収材料は、例えば、親水性繊維、パルプ、及びSAPを例示できる。
吸収性物品1は、本体部2と、ウイング3と、ヒップフラップ4と、を有する。本体部2は、吸収性物品1の幅方向Wの中央に位置し、前後方向Lに延びる。ウイング3及びヒップフラップ4は、本体部2の外側縁2Eよりも幅方向Wの外側に延出している。本体部2の外側縁2Eは、吸収体30の外側縁30Eに一致する。
本体部2は、肌面シート10と、非肌面シート20と、吸収体30と、を有する。より詳細には、本体部2は、表面シート11と、サイドシート12の一部と、非肌面シート20と、吸収体30と、を含む。
ウイング3は、サイドシート12と、非肌面シート20と、を有する。ウイング3は、非肌面シート20側に折り返し可能に構成されており、使用時に下着のクロッチ部の非肌対向面側に折り返される。ヒップフラップ4は、ウイング3の後方に位置する。ヒップフラップ4は、使用時に下着の非肌対向面側に折り返されずに下着の肌対向面側に配置されるように構成されている。
サイドシート12の内側縁12Eは、前後方向Lに沿って幅方向Wの外側に折り返されている。当該折り返されたサイドシート12間に、前後方向Lに伸縮する伸縮性部材91が配置されている。サイドシート12の内側縁12Eは、表面シート11に接合されていない。サイドシート12の内側縁12E及び伸縮性部材91は、起立性の防漏カフを構成する。伸縮性部材91は、前後方向Lにおいて後述する第1曲部41及び第2曲部42を跨いで配置される。より詳細には、伸縮性部材91の前端縁91Fは、第1曲部41よりも前方に位置し、伸縮性部材91の後端縁91Rは、第2曲部42よりも後方に位置する。
図2に示すように、非肌面シート20の非肌対向面には、吸収性物品を下着Sに止めるための粘着剤が塗布された粘着領域60が設けられている。粘着領域60は、本体部2に配置された第1本体粘着領域61及び第2本体粘着領域62と、ウイング3に配置されたウイング粘着領域63と、ヒップフラップ4に配置されたヒップフラップ粘着領域64と、を有する。第1本体粘着領域61は、第2本体粘着領域62と前後方向に離間しており、第2本体粘着領域62よりも前方に配置されている。
第1曲部41の前側及び第2曲部42の後側のそれぞれには、前後方向に延びる粘着領域が、幅方向に間隔を空けて複数設けられる。具体的には、第1曲部41の前側に位置する第1本体粘着領域61及び第2曲部42よりも後方に位置する第2本体粘着領域62は、前後方向の長さが幅方向の長さよりも長い粘着領域を複数有する。第1本体粘着領域61における粘着領域及び第2本体粘着領域62における粘着領域は、幅方向に間隔を空けて配置されている。
粘着領域60は、使用前の状態において、剥離シート65によって覆われている。剥離シート65は、使用前に接着剤が劣化するのを防止している。剥離シート65は、使用時に着用者によって剥離される。なお、剥離シートを有しない吸収性物品においては、吸収性物品を個別に包装する包装シートによって使用前に接着領域が劣化するのを防止するように構成されていてもよい。
吸収性物品1には、第1曲部41及び第2曲部42が設けられている。第1曲部41及び第2曲部42は、ウイング3の前後方向の中心よりも後側かつ吸収コア31の後端縁よりも前側に位置する。第1曲部41及び第2曲部42は、幅方向Wに延びており、吸収性物品1が厚み方向Tに曲がることができるように構成されている。なお、本実施の形態の吸収体30は、吸収コアの後端縁と吸収体の後端縁が略一致している。第1曲部41は、排泄口対向域R1の後側において排泄口対向域R1に隣接している。第2曲部42は、第1曲部41の後側に位置する。
吸収性物品1は、着用者の排泄口と対向する排泄口対向域R1と、第2曲部42の後方において第2曲部42に隣接する後方域R2と、前後方向Lにおいて第1曲部41と第2曲部42の間に位置する中間領域R3と、を有する。排泄口対向域R1は、中高部33の前端縁から第1曲部41までの領域である。後方域R2は、吸収体30の後端縁30Rから第2曲部42までの領域である。中間領域R3は、第1曲部41と第2曲部42との間の領域である。
中間領域R3の吸収材料の目付は、排泄口対向域R1の吸収材料の目付よりも低く、かつ後方域R2の吸収材料の目付よりも低い。なお、中間領域R3は、吸収材料の目付が排泄口対向域R1等よりも低い領域であればよく、目付が0の領域であってもよいし、設計上の目付が0であるが、排泄口対向域R1等から混入した吸収材料が配置された領域であってもよい。
第1曲部41は、剛性が変化する境界となる。第1曲部41よりも前側の領域の剛性と、第1曲部41よりも後側の領域の剛性と、は、異なる。より詳細には、第1曲部41よりも前側の領域の吸収材料の目付は、第1曲部41よりも後側の領域の吸収材料の目付よりも高い。よって、第1曲部41よりも前側の剛性は、第1曲部41よりも後側の剛性よりも高い。
第2曲部42は、第1曲部41よりも後方に位置する。第2曲部42は、剛性が変化する境界である。第2曲部42よりも前側の領域の剛性と、第2曲部42よりも後側の領域の剛性と、は異なる。より詳細には、第2曲部42よりも前側の領域の吸収材料の目付は、第2曲部42よりも後側の領域の吸収材料の目付よりも低い。よって、第2曲部42よりも前側の剛性は、第2曲部42よりも後側の剛性よりも低い。
第1曲部41、第2曲部42及び中間領域R3は、厚み方向Tにおいて粘着領域60に重なっていない。第1曲部41、第2曲部42及び中間領域R3は、平面視にて粘着領域が配置されていない非粘着領域に設けられている。第1本体粘着領域61は、第1曲部41よりも前方に配置されており、第2本体粘着領域62は、第2曲部42よりも後方に配置されている。第1本体粘着領域61は、排泄口対向域R1と厚み方向において重なっている。第1本体粘着領域61の後端縁61Rは、第1曲部41よりも前方に位置し、第2本体粘着領域62の前端縁62Fは、第2曲部42よりも後方に位置する。
中間領域R3の前後方向Lの長さは、排泄口対向域R1の第1曲部41に隣接する部分の吸収体30の厚さよりも長い。なお、排泄口対向域R1の吸収体30の厚さが変化する構成にあっては、中間領域R3の前後方向の長さは、第1曲部41に隣接する部分の吸収体30の厚さよりも長く構成されていればよく、排泄口対向域の他の部分(例えば、前後方向の中央部分)の厚さよりも短く構成されていてもよい。
また、中間領域R3の前後方向の長さは、10mm以上かつ50mm以下であることが好ましい。なお、中間領域R3の前後方向の長さが変化する構成にあっては、中間領域R3の幅方向の中心における前後方向の長さが10mm以上かつ50mm以下であればよい。また、より好ましくは、中間領域R3の前後方向の長さは、10mm以上かつ30mm以下である。
第1曲部41の幅方向の中心41WCと排泄口対向域R1の前後方向の中心R1LCとの距離L1は、25mm以上であることが望ましい。また、第1曲部41の幅方向の中心41WCと排泄口対向域R1の前後方向の中心R1LCとの距離L1は、80mm以下であることが望ましい。なお、第1曲部41が前後方向に所定長さを有する構成にあっては、第1曲部41の前端縁の幅方向の中心と排泄口対向域の前後方向の中心との距離が25mm以上80mm以下であればよい。
第1曲部41及び第2曲部42は、平面視において、後方に向かって凸状に湾曲する。より詳細には、第1曲部41の幅方向の中心は、第1曲部41の外側縁よりも後方に位置する。第1曲部41の幅方向の中心は、後方に向かう凸状である。第2曲部42の幅方向の中心は、第2曲部42の外側縁よりも後方に位置する。第2曲部42の幅方向の中心は、後方に向かう凸状である。なお、第1曲部41と第2曲部の42の前後方向における距離は、一定であってもよいし、変化していてもよい。
第1曲部41の外側縁41E及び第2曲部42の外側縁42Eは、吸収コア31の外側縁に位置する。すなわち、第1曲部41及び第2曲部42は、吸収コアの幅方向全域に亘って形成されている。吸収コア31は、第1曲部41及び第2曲部42によって前後方向Lに分断されている。なお、本実施の形態の吸収体30は、吸収コア31の外側縁と吸収体30の外側縁が略一致している。よって、図面上、第1曲部41の外側縁41E及び第2曲部42の外側縁42Eは、吸収体30の外側縁30Eと一致するように示す。
吸収体30は、吸収体30の外側縁30Eよりも幅方向の内側に位置する中高部33を有する。中高部33は、排泄口対向域R1内に位置し、排泄口対向域R1の吸収体30の外側縁30Eよりも幅方向の内側に位置する。図1において、中高部33に斜線を付して示す。中高部33の厚さは、排泄口対向域R1における吸収体30の外側縁30Eの厚さよりも厚い。中高部33の吸収材料の目付は、排泄口対向域R1における吸収体30の外側縁30Eの吸収材料の目付よりも高い。中高部33は、排泄口対向域R1内の後側に位置し、第1曲部41に隣接している。
中高部33の後端縁は、第1曲部41に一致する。本実施の形態において中高部33の前後方向の長さは、95mmである。中高部33の前端縁は、中高部33の後端縁から前方に95mmの位置となる。中高部33の前後方向の中心33LCは、排泄口に対向して配置される領域の前後方向中心となることが好ましい。中高部33の前後方向の中心33LCがウイングの前後方向の中心に一致することが好ましい。また、中高部33の前後方向の中心33LCは、下着のクロッチ部分において最も幅方向の長さが短い箇所に当たる。
なお、吸収体が2層の吸収層を備える構成にあっては、中高部の吸収体が2層の吸収層を有し、中高部以外の吸収体が1層のみの吸収層を有していてもよい。また、変形例として、中高部の吸収体が体液を引き込む補助シートを有し、中高部以外の吸収体が補助シートを有しない構成であってもよい。
図3に示す吸収性物品1の前後方向Lに沿った断面において、中高部33の後端縁33Rから厚み方向Tに延びる中高部33の後面33RSと、中高部33の非肌対向面と、が為す角度αは、中高部33の前端縁33Fから厚み方向Tに延びる中高部33の前面33FSと、中高部33の非肌対向面と、が為す角度βよりも大きい。角度αは、中高部33の後面33RSと、中高部33の後端縁33Rから前方に延びる中高部33の非肌対向面と、がなす角度である。また、角度βは、中高部33の前面33FSと、中高部33の前端縁33Fから後方に延びる中高部33の非肌対向面と、がなす角度である。
本明細書における「吸収体の厚さ」の測定は、以下の測定方法によって行われるものとする。
吸収性物品1がパッケージなどに封入されている場合には、パッケージから取り出し、その状態にて20℃±2℃、相対湿度60%±5%RHの雰囲気下において12時間放置したサンプルを用いる。
測定位置は、吸収体の製品幅方向中央部とする。測定する際は、吸収性物品が縮んだ状態ではなく、吸収性物品の伸縮性部材を伸張させた状態として測定する。また、吸収体以外の肌面シート及び非肌面シート等、吸収体以外の部分を取り除く。尾崎製作所(株)製のダイアルゲージ PEACOCKを使用し、測定子には直径10mmのものを採用し、大きさが30mm×30mmの試片を用意して、当該試片の厚みを測定する。測定器は、試片に対する測定圧が3g/cmとなるように調整する。ここで、10サンプルに対して、それぞれの状態で上述の測定を行い、その平均値を、長さとした。
また、本明細書における「吸収体の目付及び密度」の測定は、以下の測定方法によって行われるものとする。
吸収性物品1がパッケージなどに封入されている場合には、パッケージから取り出し、その状態にて20℃±2℃、相対湿度60%±5%RHの雰囲気下において12時間放置したサンプルを用いる。
包装体によって包装された吸収性物品においては包装体を開封し、折り畳まれた吸収性物品を展開して、目付及び密度を測定する部分の厚み及び面積を測定する。次いで、目付及び密度を測定する部分を吸収性物品から切り出し、切り出した部分の重量を測定する。次いで、切り出した部分から表面シート及び裏面シート等、吸収体以外の部分を取り除き、吸収体の重量を測定する。吸収体の重量と、目付及び密度を測定する部分の面積とに基づいて目付を算出する。目付及び厚みに基づいて、密度を算出する。
また、本明細書における「長さ」の測定は、以下の測定方法によって行われるものとする。
吸収性物品1がパッケージなどに封入されている場合には、パッケージから取り出し、その状態にて20℃±2℃、相対湿度60%±5%RHの雰囲気下において12時間放置したサンプルを用いる。
次いで、シンワ測定株式会社製のスプリングメジャー(テープ:ガラス繊維入塩ビ被覆)を用いて、測定対象部位に沿わせるようにして、測定対象部位のこの状態の長さを測定する。ここで、10サンプルに対して、それぞれの状態で上述の測定を行い、その平均値を、長さとした。
また、本明細書における「吸収体の中高部の角度」の測定は、以下の測定方法によって行われるものとする。包装体によって包装された吸収性物品においては包装体を開封し、折り畳まれた吸収性物品を展開して、吸収性物品の側面から写真を撮影し、図3に示すα、βの角度を、分度器によって測定する。
(2)吸収性物品の装着状態
次いで、このように構成された吸収性物品1の装着状態を説明する。図4は、吸収性物品1が着用者に装着された状態の図1のA−A断面を基準とした断面図である。図4(a)は、吸収性物品1を装着した着用者が立った状態を示している。吸収性物品1の排泄口対向域R1は、下着のクロッチ部(着用者の股下域に対向する部分)に、第1本体粘着領域61を介して止着されている。吸収性物品1の後方域R2は、下着のクロッチ部の後方部分(着用者の臀部に対向する部分)に、第2本体粘着領域62を介して止着されている。着用者が立った状態で、着用者の臀部は膨らんだ状態である。
図4(b)は、図4(a)に示す断面図を90度回転させた状態であり、着用者が仰向けに寝た状態を示している。着用者が仰向けに寝た状態は、寝具によって着用者の身体が押圧されるが、図4(b)においては、説明の便宜上、寝具によって着用者の身体が押圧されていない状態を示している。図4(b)に、寝具を示すラインLBを図示する。寝具のラインLBと身体が重なっている領域は、身体が寝具によって押圧され、身体が寝た状態で変形する領域である。
図4(c)は、仰向けに寝た着用者の身体が寝具によって押圧されて変形した状態を示している。図4(c)に示す状態では、図4(b)において身体と寝具のラインと重なっている領域が変形している。より詳細には、着用者の臀部の膨らみが潰れ、着用者の臀部の一部が平坦な形状である。臀部の潰れた部分は、股下側に移動し、脚の付け根から脚先側に膨らむ。臀部の潰れた部分の臀部側の端部に第2曲部42が配置され、臀部の潰れた部分の股下側の端部に第1曲部41が配置される。そのため、吸収性物品の中間領域R3が、臀部の膨らみが潰れた部分に沿って変形し、臀部の潰れた部分に沿って配置される。
(3)作用・効果
排泄口対向域は、着用者の排泄口に対向する領域である。当該ウイング3の後方に、第1曲部41と第2曲部42が設けられている。着用者の排泄口よりも後方に、第1曲部41の変形起点と第2曲部42の変形起点とが形成される。よって、吸収性物品1は、寝た状態の着用者が体圧によって変形した際に、臀部の変形に沿って柔軟に変形する。
粘着領域60は、厚み方向Tにおいて、第1曲部41、第2曲部42及び中間領域R3に重なっていない。吸収性物品1の下着に止められた部分(粘着領域が設けられた部分)は、下着に追従して変形し易い。例えば、第1曲部41、第2曲部42及び中間領域R3が粘着領域を介して下着に装着されている場合に仰向けに寝た状態で身体が潰れると、下着に追従して吸収性物品が変形する。吸収性物品が下着に追従して意図しない変形となり、着用者と吸収性物品に隙間が生じることがある。しかし、第1曲部41、第2曲部42及び中間領域R3は、下着に止められていないため、自由に変形できる。よって、排泄口対向域R1と後方域R2が下着と共に変形した場合であっても、当該下着から伝わる力を中間領域R3で分断し、着用者の身体の変形を中間領域R3によって吸収できる。
また、第1曲部41と第2曲部42の間には、吸収材料の目付が比較的低い中間領域R3が設けられている。中間領域R3は、吸収材料の目付が低いため、柔軟に変形し易い。臀部の潰れた部分が股下側に移動した際に、中間領域R3によって臀部の変形を吸収し、着用者に排泄口対向域R1及び後方域R2を当て続け易くなる。また、中間領域R3によって排泄口対向域R1と後方域R2が分断され、排泄口対向域R1から後方域R2に力が伝播することが抑制される。
第1曲部41の前側、及び第2曲部42の後側のそれぞれには、前後方向Lに延びる粘着領域が幅方向に間隔を空けて複数設けられている。具体的には、第1本体粘着領域61及び第2本体粘着領域62は、前後方向Lの長さが幅方向Wの長さよりも長い粘着領域を複数有しており、当該粘着領域は、幅方向に間隔を空けて配置されている。このように複数の粘着領域を有する構成は、粘着領域間に隙間が生じるため、第1本体粘着領域61及び/又は第2本体粘着領域62が連続塗布された構成と比較して、装着後、下着にホールドされつつも細かい身体の動きに対して追従できる余地がある。よって、吸収性物品に小さな皺が生じるが、大きな皺が生じ難いため、不快感を低減させる効果がある。
また、中間領域R3の前後方向Lの長さは、10mm以上である。例えば、中間領域の前後方向の長さが10mm未満の場合には、臀部の膨らみが潰れた部分を十分に吸収できないことがある。一方、中間領域R3の前後方向の長さが10mm以上であることにより、臀部の変形を効果的に吸収できる。
中間領域R3の前後方向Lの長さは、50mm以下である。中間領域R3の前後方向Lの長さが50mm以下であることにより、中間領域R3によって身体の変形を吸収しつつ後方域R2によって臀部側に流れた体液を吸収できる。よって、臀部側に経血が流れることを抑制できる。一方、中間領域R3の前後方向Lの長さが50mmよりも長い構成にあっては、使用者は、臀部側に経血が流れる不安を感じ、装着時の安心感を得難くなる。
第1曲部41の幅方向Wの中心41WCと排泄口対向域R1の前後方向Lの中心R1LCとの距離L1は、25mm以上80mm以下である。本出願人が種々調査を行った結果、臀部における股下側の変形起点は、排泄口対向域R1の前後方向Lの中心よりも25mm以上後方に位置することが多い。よって、第1曲部41の幅方向Wの中心41WCと排泄口対向域R1の前後方向Lの中心R1LCとの距離L1が25mm以上であると、臀部の股下側の変形起点に第1曲部41や中間領域R3が位置する。また、第1曲部41の幅方向Wの中心41WCと排泄口対向域R1の前後方向Lの中心R1LCとの距離L1が80mmを超えると、臀部が最も膨らみ、臀部の体圧が最も掛かる部分に第1曲部41や中間領域が位置し、違和感が生じるおそれがある。
第1曲部41及び第2曲部42は、平面視において、後方に向かって凸状に湾曲する。後方に向かって凸状に湾曲した部分は、仰向け時に下着と共に後方に向かって凸状に膨らみ、身体から離れる方向に押し出される。第1曲部41、第2曲部42及び中間領域R3が身体から離れることにより、第1曲部41、第2曲部42及び中間領域R3によって仰向け時の変形を吸収できる。よって、排泄口対向域R1及び後方域R2が身体の丸みに追従する形状に維持され、吸収性物品全体が身体の丸みに沿って配置される。
中高部33は、排泄口対向域R1内において第1曲部41に隣接している。中高部33の厚さは、吸収体30の中高部以外の領域の厚さよりも厚い。排泄口対向域R1の中高部33と第1曲部41が隣接することにより、排泄口対向域R1と中間領域R3の剛性差及び厚み差が大きくなり、より明確な変形起点が形成される。よって、中間領域R3と排泄口対向域R1とを異なる形状で身体に沿わせて配置できる。
中高部33の後面33RSと、中高部33の非肌対向面と、が為す角度αは、中高部33の前面33FSと、中高部33の非肌対向面と、が為す角度βよりも大きい。吸収体の側面と吸収体の非肌対向面とがなす角度が大きい場合は、吸収体の側面と吸収体の非肌対向面とがなす角度が小さい場合よりも、吸収体が非肌対向面を起点に曲がりやすい。例えば、中高部33の前面の角度が大きい場合には、中高部33の前面に折り起点が形成され、中高部33の前面のフィット性が低下するおそれがある。しかし、中高部33の前面と非肌対向面とが為す角度が比較的小さいため、中高部33の前面が折れ難くなり、中高部33の前面のフィット性を保持できる。一方、中高部33の後面と非肌対向面とが為す角度が比較的大きいため、中高部33の後面に折り起点が形成され易くなる。
伸縮性部材91は、前後方向Lにおいて第1曲部41及び第2曲部42を跨いで配置される。よって、伸縮性部材91の収縮によって第1曲部41よりも前側の排泄口対向域R1と、第2曲部42よりも後方の後方域R2とを近付けることができる。よって、第1曲部41等の変形によって中間領域R3に皺が生じた場合であっても、当該皺を寄せることができる。
第1曲部41の外側縁41E及び第2曲部42の外側縁42Eは、吸収コア31の外側縁に位置する。よって、吸収コア31の幅方向全域が、第1曲部41及び第2曲部42を起点に変形し易い。また、排泄口対向域R1と後方域R2が前後方向Lにおいて分断されるため、一方の変形状態が他方に伝播することを抑制できる。
更に、中間領域R3の前後方向Lの長さは、排泄口対向域R1の第1曲部41に隣接する部分の吸収体30の厚みよりも長い。臀部の変形を中間領域R3によって吸収し、排泄口対向域R1の後方には、臀部の変形を吸収した段差が形成される。これにより、中間領域R3よりも前側を着用者の排泄口に対向して配置し、中間領域R3よりも後側を着用者の臀部に対向して配置できる。よって、吸収性物品と身体の隙間を低減し、後漏れを抑制できる。
(4)変形例に係る吸収性物品
次いで、変形例に係る吸収性物品1Aについて説明する。なお、変形例に係る吸収性物品1Aの説明においては、上述した実施形態と異なる構成について説明し、上述した実施形態と同様の構成については同符号を用いて説明を省略する。
変形例に係る吸収性物品1Aは、ウイング3及び防漏カフを有していない。変形例に係る吸収性物品1Aは、圧搾部80が形成されている。また、変形例に係る吸収性物品1Aと、実施の形態の吸収性物品1とは、第1曲部41、第2曲部42及び中間領域R3の形状が異なっている。
変形例に係る吸収性物品1Aは、少なくとも30を厚み方向に圧縮した圧搾部80を有する。本実施の形態の圧搾部80は、表面シート11及び吸収体30が厚み方向に圧縮されている。圧搾部80は、排泄口対向域R1に配置される第1圧搾部81と、後方域R2に配置される第2圧搾部82と、を有する。
第1圧搾部81は、中高部33の外側縁に沿って形成されている。第2圧搾部82は、後方部34内に形成されている。第1圧搾部81は、前後方向に延びる一対の第1前後圧搾部81Lと、第1前後圧搾部81Lよりも前方に位置し、幅方向に延びる第1幅圧搾部81Wと、を有する。第1前後圧搾部81Lは、排泄口対向域R1の幅方向の中心よりも幅方向の外側に位置する。
なお、第1前後圧搾部81Lは、前後方向Lに沿った直線に対して傾斜するように形成されていてもよく、前後方向Lに沿った直線と第1前後圧搾部81Lとによって形成される角度(鋭角側)とが45度以下であるものとする。一方、第1幅圧搾部81Wは、幅方向Wに沿った直線に対して傾斜するように形成されていてもよく、幅方向Wに沿った直線と第1幅圧搾部81Wによって形成される角度(鋭角側)とが45度未満であるものとする。
中高部33は、第1幅圧搾部81Wと、一対の第1前後圧搾部81Lと、第1曲部41と、によって囲まれている。一対の第1前後圧搾部81Lは、中高部33の外側縁に沿って配置されている。圧搾部80が中高部33を囲んでいるため、中高部33の膨らみが維持され易くなり、中高部33が着用者の排泄口によりフィットする。
第1曲部41及び第2曲部42は、幅方向に沿った直線形状である。また、第1曲部41の外側縁41E及び第2曲部42の外側縁42Eは、第1前後圧搾部81Lよりも幅方向の外側に位置する。なお、図5に示す変形例のように、第1前後圧搾部81Lの幅方向の位置が変化する構成にあっては、少なくとも第1前後圧搾部81Lの後端縁(第1曲部41及び第2曲部42に最も近い部分)が、第1前後圧搾部81Lよりも幅方向の外側に位置していればよい。
身体にフィットさせる構造を保つためには、第1曲部41よりも前方の排泄口対向域R1と第2曲部42よりも後方の後方域R2とが確実に分断する構造であることが好ましい。吸収性物品1を着用した状態で、排泄口対向域R1及び第1曲部41は、着用者の脚によって挟まれ、幅入りして肌対向面側に盛り上がる。よって、身体にフィットする。一方、第2曲部42及び後方域R2は、平坦な形状を保ち、フィット性と付け心地の良さを両立する。そのため、第1曲部41の外側縁の幅が第1前後圧搾部よりも狭いと、排泄口対向域等の前側の動きに連動し、変形起点(主に第1曲部41)付近に皺が生じてしまい、排泄口対向域と後方域との分断効果が得られ難くなる。しかし、第1曲部41の外側縁41E及び第2曲部42の外側縁42Eが圧搾部80よりも幅方向の外側に位置するため、中高部33から圧搾部80よりも幅方向の外側に至る領域に第1曲部41及び第2曲部42による変形起点を形成できる。よって、中高部の幅方向全域を容易に変形でき、また排泄口対向域R1と後方域R2との分断効果を得ることができる。
また、第1曲部41の幅方向の外側、中間領域R3の幅方向の外側及び第2曲部42の幅方向の外側には、吸収コア31が配置される。よって、変形例に係る吸収コアは、第1曲部41及び第2曲部42によって前後方向に分断されていない。例えば、第1曲部41及び第2曲部42によって前後方向において吸収コアが分断すると、装着前の状態において、第1曲部41及び第2曲部42を起点に変形し、意図しない皺が生じるおそれがある。
しかし、第1曲部41及び第2曲部42によって前後方向において吸収コアが分断しないため、装着前の状態において第1曲部41及び第2曲部42を起点に変形することを抑制し、意図しない皺の発生を抑制できる。
(5)その他の実施形態
本実施の形態の吸収性物品は、夜用の生理用ナプキンであるが、他の実施形態として、昼用の生理用ナプキンであってもよい。また、生理用ナプキンは、ヒップフラップを備えていなくてもよい。
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
(6)比較評価
次いで、中間領域の長さの比較評価について説明する。表1は、中間領域の長さの比較評価結果を示す。比較評価の試験では、実施例1〜4の吸収性物品と、比較例1〜3の吸収性物品と、を比較して、フィット性の維持状態と見た目による吸収性に対する不安感について評価した。実施例1〜4の吸収性物品と、比較例1〜3の吸収性物品と、は、中間領域R3の前後方向の長さが異なるが、その他の構成は、同じである。
Figure 2016067821
比較評価の試験は、ナプキンを使用している女性20名が実施した。評価試験では、実施者に、対象となるサンプルを視認及び使用してもらい、以下の質問をした。
質問1「普段使用しているナプキンと比べて、フィット性は維持出来ているか」。当該質問1に対して「維持出来ている」と答えた人数の比率が65%以上のサンプルを官能評価が良好であり、○と評価した。また、質問1に対して「維持出来ている」と答えた人数の比率が65%未満のサンプルを官能評価が良好でなく、×と評価した。
質問2「普段使用しているナプキンと比べて、見た目の吸収性に対する不安感が少ないか(又は不安感が生じないか)」。当該質問2に対する答えが、「不安感が少ない」又は「不安感がない」と答えた人数の比率が65%以上のサンプルを官能評価が良好であり、○と評価した。また、質問1に対して「不安感が少ない」又は「不安感がない」と答えた人数の比率が65%未満のサンプルを官能評価が良好でなく、×と評価した。
実施例1〜4に係る吸収性物品は、中間領域の前後方向の長さが10〜50mmであり、フィット性の維持評価、及び吸収性に対する不安感の評価のいずれについても良好との結果を得ることが出来た。当該結果により、中間領域の前後方向の長さは、10mm以上50mm以下であることが好ましいことがわかった。より詳細には、中間領域の前後方向の長さが10mm以上であることにより、フィット性について良好な結果を得ることがわかった。また、中間領域の長さが50mm以下であることにより、吸収性に対する不安感を抑制できることがわかった。
次いで、仰向けに寝た着用者の臀部の潰れた部分の股下側への迫り出し量を測定した。迫り出し量は、仰向けに寝た状態の着用者の臀部の潰れた部分の股下側の端部(図4(c)のP1)と、臀部の迫り出しの脚側端部(図4(c)のP2)と、の距離とした。5人の試験者の迫り出し量を測定した。測定結果を表2に示す。
Figure 2016067821
測定結果から臀部の迫り出し量は、10mm〜30mmであることがわかった。よって、中間領域の前後方向の長さが10mm以上であることにより、着用者の臀部の潰れた部分の股下側の端部から臀部の迫り出しの脚側端部までの膨らみを覆うことができることがわかった。
1 :吸収性物品
2 :本体部
2E :外側縁
3 :ウイング
4 :ヒップフラップ
10 :肌面シート
11 :表面シート
12 :サイドシート
20 :非肌面シート
30 :吸収体
33 :中高部
41 :第1曲部
42 :第2曲部
60 :粘着領域
61 :第1本体粘着領域
62 :第2本体粘着領域
63 :ウイング粘着領域
64 :ヒップフラップ粘着領域
80 :圧搾部
81 :第1圧搾部
82 :第2圧搾部
91 :伸縮性部材
R1 :排泄口対向域
R1LC :排泄口対向域の前後方向の中心
R2 :後方域
R3 :中間領域
L :前後方向
T :厚み方向
T1 :肌対向面側
T2 :非肌対向面側
W :幅方向

Claims (14)

  1. 互いに直交する前後方向及び幅方向を有し、
    吸収材料が積層された吸収コアを有する吸収体と、
    前記吸収体よりも肌対向面側に位置する肌面シートと、
    前記吸収体よりも非肌対向面側に位置する非肌面シートと、
    着用者の排泄口と対向する排泄口対向域と、
    前記非肌面シートに設けられ、前記吸収性物品を下着に止めるための粘着剤が塗布された粘着領域と、を有する吸収性物品であって、
    前記排泄口対向域の後側において前記排泄口対向域に隣接し、かつ前記幅方向に延びる第1曲部と、
    前記第1曲部の後側に位置し、かつ前記幅方向に延びる第2曲部と、
    前記前後方向において前記第1曲部と前記第2曲部の間に位置する中間領域と、を備え、
    前記第1曲部及び前記第2曲部は、前記吸収性物品が厚み方向に曲がることができるように構成されており、
    前記中間領域の前記吸収材料の目付は、前記排泄口対向域の前記吸収材料の目付よりも低く、
    前記第1曲部、前記第2曲部、及び中間領域は、厚み方向において前記粘着領域に重なっていない、吸収性物品。
  2. 前記第1曲部の前側、及び前記第2曲部の後側のそれぞれには、前記前後方向に延びる前記粘着領域が、前記幅方向に間隔を空けて複数設けられる、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記中間領域の前記前後方向の長さは、10mm以上である、請求項1又は請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記中間領域の前記前後方向の長さは、50mm以下である、請求項3に記載の吸収性物品。
  5. 前記第1曲部の前記幅方向の中心と前記排泄口対向域の前記前後方向の中心との距離は、25mm以上80mm以下である、請求項1から請求項4のいずれかに記載の吸収性物品。
  6. 前記第1曲部及び前記第2曲部は、平面視において、後方に向かって凸状に湾曲する、請求項1から請求項5のいずれかに記載の吸収性物品。
  7. 前記排泄口対向域には、前記排泄口対向域の前記吸収体の外側縁よりも幅方向の内側に位置し、前記排泄口対向域の前記吸収体の外側縁の厚さよりも厚さが厚い中高部が設けられており、
    前記第1曲部と前記中高部は、隣接している、請求項1から請求項6のいずれかに記載の吸収性物品。
  8. 前記吸収性物品の前記前後方向の断面において、前記中高部の吸収体の後端縁から前記厚み方向に延びる中高部の吸収体の後面と、前記中高部の吸収体の非肌対向面と、が成す角度は、前記中高部の吸収体の前端縁から前記厚み方向に延びる中高部の吸収体の前面と、前記中高部の吸収体の非肌対向面と、が成す角度よりも大きい、請求項7に記載の吸収性物品。
  9. 前記吸収体を厚み方向に圧縮した圧搾部を備えており、
    前記圧搾部は、前記中高部の外側縁に沿って配置されている、請求項7又は請求項8に記載の吸収性物品。
  10. 前記第1曲部の外側縁及び前記第2曲部の外側縁は、前記圧搾部よりも前記幅方向の外側に位置する、請求項9に記載の吸収性物品。
  11. 前記前後方向に伸縮する伸縮性部材を備え、
    前記伸縮性部材は、前記前後方向において前記第1曲部及び前記第2曲部を跨いで配置される、請求項1から請求項10のいずれかに記載の吸収性物品。
  12. 前記第1曲部の外側縁及び前記第2曲部の外側縁は、前記吸収体の外側縁に位置する、請求項1から請求項11のいずれかに記載の吸収性物品。
  13. 前記吸収コアは、前記第1曲部の前記幅方向の外側、前記中間領域の前記幅方向の外側及び前記第2曲部の前記幅方向の外側に配置される、請求項1から請求項11のいずれかに記載の吸収性物品。
  14. 前記中間領域の前記前後方向の長さは、前記排泄口対向域の前記第1曲部に隣接する部分の前記吸収体の厚さよりも長い、請求項1から請求項13のいずれかに記載の吸収性物品。
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