JP2016067323A - 糖尿病治療薬の有効性を判定する方法、判定装置、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

糖尿病治療薬の有効性を判定する方法、判定装置、プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】複数種類の糖尿病治療薬の中から患者に有効な治療薬を、患者毎の遺伝的背景に基づいて適切に判定する方法を提供する。
【解決手段】被験者の遺伝子多型情報および臨床データを取得するステップ(S1)と、取得した遺伝子多型情報内に特定の遺伝子多型が存在するか否かを識別するステップ(S2)と、特定の遺伝子多型の存在の有無の情報および臨床データに基づいて、治療薬の有効性を判定するステップ(S4)とを含む。判定には、予め重回帰分析によって決定された回帰式を用いて、被験者の血中HbA1c値の推定降下度と、標準患者の血中HbA1c値の推定降下度とを計算し、被験者の推定降下度が標準患者の推定降下度よりも大きい場合に、治療薬が有効であると判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、糖尿病治療薬の有効性を判定する方法に関し、より詳細には、糖尿病患者毎の遺伝情報に基づいて、複数種類の糖尿病治療薬の中から患者に有効な治療薬を判定する方法に関する。
従来から、ある疾患に対して薬物治療を行ううえで、あるひとつの薬剤が、同じ疾患を有するすべての患者に対して同様に作用するわけではないことが知られている。これを受けて、近年では、患者の遺伝的特徴に合わせて最も効率的な薬物投与を行うという、ゲノム薬理学およびオーダーメード医療の機運が高まっている。ゲノム薬理学によると、薬剤の効果が有効に作用するか否かは、患者自身が有する遺伝的背景に基づいて決まると考えられている。このようなゲノム薬理学の機運の高まりを受けて、今後は、それぞれの患者を薬剤に対するレスポンダとノンレスポンダとに識別することにより、それぞれの患者に応じた最適な薬剤の投与判定および投与計画を行うことが期待されている。
下記特許文献1には、薬剤の選択方法が開示されている。特許文献1の選択方法によると、前立腺肥大症患者ごとの遺伝的背景に基づいて、複数の交感神経遮断薬の中から、患者に応じた最適な薬剤を選択することができる。
特開2008−005785号公報
このように、患者の遺伝的背景に基づいた薬剤選択の機運が高まっており、上記特許文献1に示されるように、一部の疾患については薬剤選択の方法が提案されている。しかしながら、種々の疾患のうち、近年の生活習慣病の増加により患者数も増大している糖尿病については、薬剤の治療効果と遺伝因子との関連性について、未だ十分に報告がなされていないのが実情である。
患者が糖尿病治療薬の服用を始めても、糖尿病の状態が改善しない場合には、複数種類の治療薬を併用して服用する必要がある。しかしながら、糖尿病治療薬は、かつてはスルホニルウレア剤(SU薬)しか存在しなかったところ、近年は糖尿病治療薬の種類が増加したため、一度でも患者が複数種類の治療薬の服用を始めてしまうと、どの治療薬による効果であるのかがわかりにくくなっていた。このため、糖尿病の患者の多くは、依然として複数種類の糖尿病治療薬を服用しており、治療薬毎に服用のタイミングが異なる点や、費用の点において、患者に多くの負担を強いていた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、複数種類の糖尿病治療薬の中から患者に有効な治療薬を、患者毎の遺伝的背景に基づいて適切に判定することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を進めていたところ、特定の糖尿病治療薬について、糖尿病判定の指標である血中HbA1c値に有意に関連を示す特定の遺伝子多型を見出した。
また、本発明者は、この知見をもとに、糖尿病患者のこのような特定の遺伝子多型の有無により、治療薬の服用後所定の期間経過後の血中HbA1cの降下度の推定が可能であることを見出し、推定に用いる回帰式を見出した。
すなわち、本発明は、以下に示す態様を含むものである。
本発明に係る第1の判定方法は、
演算部と記録部とを備える装置において、糖尿病治療薬の有効性を判定する方法であって、
前記記録部が、取得した被験者の遺伝子多型情報および臨床データを記録するステップと、
前記演算部が、取得した前記遺伝子多型情報内に特定の遺伝子多型が存在するか否かを識別するステップと、
前記演算部が、前記特定の遺伝子多型の存在の有無の情報および前記臨床データに基づいて、糖尿病治療薬の有効性を判定するステップと、
を含み、
前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが、
前記糖尿病治療薬がαグルコシダーゼ阻害剤(α−GI)であり、前記特定の遺伝子多型がMTRの2756Aアレルと CCR5の59029AAとを含む第1の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がビグアナイド剤(BG薬)であり、前記特定の遺伝子多型がALDH2の42421GGと ITGB2の1323TTと AKR1B10の-106TTとを含む第2の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がグリニド剤であり、前記特定の遺伝子多型がVWFの-1051GGと ALDH2の42421GGとを含む第3の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がインスリン製剤であり、前記特定の遺伝子多型がTHPOの5713Aアレルと CCR5の59029GGと IL10の-819TTとを含む第4の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がピオグリタゾン剤であり、前記特定の遺伝子多型がCCL5の-28Gアレルを含む第5の組み合わせ、または、
前記糖尿病治療薬がスルホニルウレア剤(SU薬)であり、前記特定の遺伝子多型がIL18の4383AAと MTHFRの677Cアレルとを含む第6の組み合わせ、
のいずれかである、判定方法である。
本発明に係る第2の判定方法は、第1の判定方法において、
前記演算部が、前記判定するステップにおいて、予め重回帰分析によって決定された回帰式を用いて、前記被験者の血中HbA1c値の推定降下度と、標準患者の血中HbA1c値の推定降下度とを計算し、前記被験者の血中HbA1c値の前記推定降下度が、前記標準患者の血中HbA1c値の前記推定降下度よりも大きい場合に、前記糖尿病治療薬が有効であると判定し、
前記回帰式が、血中HbA1c値の変化量dHbA1cを目的変数とし、前記特定の遺伝子多型の前記存在の有無の情報を説明変数として、糖尿病患者データの集合を重回帰分析して得られた式であり、
前記回帰式中の前記特定の遺伝子多型の前記存在の有無の情報が、前記被験者の血中HbA1c値の前記推定降下度を計算する場合には、0または1の値であり、前記標準患者の血中HbA1c値の前記推定降下度を計算する場合には、前記標準患者が前記特定の遺伝子多型を保有している割合を意味する0から1までの間の実数値である、判定方法である。
本発明に係る第3の判定方法は、第2の判定方法において、
前記臨床データが、前記被験者の前記糖尿病治療薬の投与経過の情報を含み、
前記投与経過の情報内に前記糖尿病治療薬の服用歴が無く、かつ、前記糖尿病治療薬が有効であると判定されている場合に、前記糖尿病治療薬を前記被験者に投与すると判定し、
前記投与経過の情報内に前記糖尿病治療薬の服用歴が有り、かつ、前記糖尿病治療薬が有効ではないと判定されている場合に、前記糖尿病治療薬を前記被験者に投与しないと判定する、判定方法である。
本発明に係る第4の判定方法は、第2の判定方法において、
前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが前記第1の組み合わせであり、前記回帰式が、
dHbA1c=a×[MTR_2756A_Allele]+b×[CCR5_59029AA]+c
の形式で表され、ここで、定数a、b、cは、前記重回帰分析により決定される偏回帰係数であり、[MTR_2756A_Allele]はMTRの2756Aアレルの有無に関する情報であり、[CCR5_59029AA]はCCR5の59029AAの有無に関する情報である、判定方法である。
本発明に係る第5の判定方法は、第2の判定方法において、
前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが前記第2の組み合わせであり、前記回帰式が、
dHbA1c=a×[ALDH2_42421GG]+b×[ITGB2_1323TT]+c×[AKR1B10_-106TT]+d
の形式で表され、ここで、定数a、b、c、dは、前記重回帰分析により決定される偏回帰係数であり、[ALDH2_42421GG]はALDH2の42421GGの有無に関する情報であり、[ITGB2_1323TT]はITGB2の1323TTの有無に関する情報であり、[AKR1B10_-106TT]はAKR1B10の-106TTの有無に関する情報である、判定方法である。
本発明に係る第6の判定方法は、第2の判定方法において、
前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが前記第3の組み合わせであり、前記回帰式が、
dHbA1c=a×[VWF_-1051GG]+b×[ALDH2_42421GG]+c
の形式で表され、ここで、定数a、b、cは、前記重回帰分析により決定される偏回帰係数であり、[VWF_-1051GG]はVWFの-1051GGの有無に関する情報であり、[ALDH2_42421GG]はALDH2の42421GGの有無に関する情報である、判定方法である。
本発明に係る第7の判定方法は、第2の判定方法において、
前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが前記第4の組み合わせであり、前記回帰式が、
dHbA1c=a×[THPO_5713A_Allele]+b×[CCR5_59029GG]+c×[IL10_-819TT]+d
の形式で表され、ここで、定数a、b、c、dは、前記重回帰分析により決定される偏回帰係数であり、[THPO_5713A_Allele]はTHPOの5713Aアレルの有無に関する情報であり、[CCR5_59029GG]はCCR5の59029GGの有無に関する情報であり、[IL10_-819TT]はIL10の-819TTの有無に関する情報である、判定方法である。
本発明に係る第8の判定方法は、第2の判定方法において、
前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが前記第5の組み合わせであり、前記回帰式が、
dHbA1c=a×[CCL5_-28G Allele]+b
の形式で表され、ここで、定数a、bは、前記重回帰分析により決定される偏回帰係数であり、[CCL5_-28G Allele]はCCL5の-28Gアレルの有無に関する情報である、判定方法である。
本発明に係る第9の判定方法は、第2の判定方法において、
前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが前記第6の組み合わせであり、前記回帰式が、
dHbA1c=a×[IL18_4383AA]+b×[MTHFR_677C_Allele]+c
の形式で表され、ここで、定数a、b、c、dは、前記重回帰分析により決定される偏回帰係数であり、[IL18_4383AA]はIL18の4383AAの有無に関する情報であり、[MTHFR_677C_Allele]はMTHFRの677Cアレルの有無に関する情報である、判定方法である。
本発明に係る第1の判定装置は、
演算部と記録部とを備え、糖尿病治療薬の有効性を判定する装置であって、
前記記録部が、取得した被験者の遺伝子多型情報および臨床データを記録し、
前記演算部が、取得した前記遺伝子多型情報内に特定の遺伝子多型が存在するか否かを識別し、
前記演算部が、前記特定の遺伝子多型の存在の有無の情報および前記臨床データに基づいて、糖尿病治療薬の有効性を判定し、
前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが、
前記糖尿病治療薬がαグルコシダーゼ阻害剤(α−GI)であり、前記特定の遺伝子多型がMTRの2756Aアレルと CCR5の59029AAとを含む第1の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がビグアナイド剤(BG薬)であり、前記特定の遺伝子多型がALDH2の42421GGと ITGB2の1323TTと AKR1B10の-106TTとを含む第2の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がグリニド剤であり、前記特定の遺伝子多型がVWFの-1051GGと ALDH2の42421GGとを含む第3の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がインスリン製剤であり、前記特定の遺伝子多型がTHPOの5713Aアレルと CCR5の59029GGと IL10の-819TTとを含む第4の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がピオグリタゾン剤であり、前記特定の遺伝子多型がCCL5の-28Gアレルを含む第5の組み合わせ、または、
前記糖尿病治療薬がスルホニルウレア剤(SU薬)であり、前記特定の遺伝子多型がIL18の4383AAと MTHFRの677Cアレルとを含む第6の組み合わせ、
のいずれかである、判定装置である。
本発明に係る判定プログラムは、
糖尿病治療薬の有効性を判定するプログラムであって、
コンピュータに、
取得した被験者の遺伝子多型情報および臨床データを記録する機能と、
取得した前記遺伝子多型情報内に特定の遺伝子多型が存在するか否かを識別する機能と、
前記特定の遺伝子多型の存在の有無の情報および前記臨床データに基づいて、糖尿病治療薬の有効性を判定する機能と、
を実現させ、
前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが、
前記糖尿病治療薬がαグルコシダーゼ阻害剤(α−GI)であり、前記特定の遺伝子多型がMTRの2756Aアレルと CCR5の59029AAとを含む第1の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がビグアナイド剤(BG薬)であり、前記特定の遺伝子多型がALDH2の42421GGと ITGB2の1323TTと AKR1B10の-106TTとを含む第2の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がグリニド剤であり、前記特定の遺伝子多型がVWFの-1051GGと ALDH2の42421GGとを含む第3の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がインスリン製剤であり、前記特定の遺伝子多型がTHPOの5713Aアレルと CCR5の59029GGと IL10の-819TTとを含む第4の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がピオグリタゾン剤であり、前記特定の遺伝子多型がCCL5の-28Gアレルを含む第5の組み合わせ、または、
前記糖尿病治療薬がスルホニルウレア剤(SU薬)であり、前記特定の遺伝子多型がIL18の4383AAと MTHFRの677Cアレルとを含む第6の組み合わせ、
のいずれかである、判定プログラムである。
本発明に係る判定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
糖尿病治療薬の有効性を判定するプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
コンピュータに、
取得した被験者の遺伝子多型情報および臨床データを記録する機能と、
取得した前記遺伝子多型情報内に特定の遺伝子多型が存在するか否かを識別する機能と、
前記特定の遺伝子多型の存在の有無の情報および前記臨床データに基づいて、糖尿病治療薬の有効性を判定する機能と、
を実現させ、
前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが、
前記糖尿病治療薬がαグルコシダーゼ阻害剤(α−GI)であり、前記特定の遺伝子多型がMTRの2756Aアレルと CCR5の59029AAとを含む第1の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がビグアナイド剤(BG薬)であり、前記特定の遺伝子多型がALDH2の42421GGと ITGB2の1323TTと AKR1B10の-106TTとを含む第2の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がグリニド剤であり、前記特定の遺伝子多型がVWFの-1051GGと ALDH2の42421GGとを含む第3の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がインスリン製剤であり、前記特定の遺伝子多型がTHPOの5713Aアレルと CCR5の59029GGと IL10の-819TTとを含む第4の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がピオグリタゾン剤であり、前記特定の遺伝子多型がCCL5の-28Gアレルを含む第5の組み合わせ、または、
前記糖尿病治療薬がスルホニルウレア剤(SU薬)であり、前記特定の遺伝子多型がIL18の4383AAと MTHFRの677Cアレルとを含む第6の組み合わせ、
のいずれかである、判定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明に係る第10の判定方法は、
糖尿病治療薬の有効性を判定する方法であって、
被験者の遺伝子多型情報および臨床データを取得するステップと、
取得した前記遺伝子多型情報内に特定の遺伝子多型が存在するか否かを識別するステップと、
前記特定の遺伝子多型の存在の有無の情報および前記臨床データに基づいて、糖尿病治療薬の有効性を判定するステップと、
を含み、
前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが、
前記糖尿病治療薬がαグルコシダーゼ阻害剤(α−GI)であり、前記特定の遺伝子多型がMTRの2756Aアレルと CCR5の59029AAとを含む第1の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がビグアナイド剤(BG薬)であり、前記特定の遺伝子多型がALDH2の42421GGと ITGB2の1323TTと AKR1B10の-106TTとを含む第2の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がグリニド剤であり、前記特定の遺伝子多型がVWFの-1051GGと ALDH2の42421GGとを含む第3の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がインスリン製剤であり、前記特定の遺伝子多型がTHPOの5713Aアレルと CCR5の59029GGと IL10の-819TTとを含む第4の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がピオグリタゾン剤であり、前記特定の遺伝子多型がCCL5の-28Gアレルを含む第5の組み合わせ、または、
前記糖尿病治療薬がスルホニルウレア剤(SU薬)であり、前記特定の遺伝子多型がIL18の4383AAと MTHFRの677Cアレルとを含む第6の組み合わせ、
のいずれかである、判定方法である。
本発明に係る第2の判定装置は、
糖尿病治療薬の有効性を判定する装置であって、
取得した被験者の遺伝子多型情報および臨床データを記録する手段と、
取得した前記遺伝子多型情報内に特定の遺伝子多型が存在するか否かを識別する手段と、
前記特定の遺伝子多型の存在の有無の情報および前記臨床データに基づいて、糖尿病治療薬の有効性を判定する手段と、
を備え、
前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが、
前記糖尿病治療薬がαグルコシダーゼ阻害剤(α−GI)であり、前記特定の遺伝子多型がMTRの2756Aアレルと CCR5の59029AAとを含む第1の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がビグアナイド剤(BG薬)であり、前記特定の遺伝子多型がALDH2の42421GGと ITGB2の1323TTと AKR1B10の-106TTとを含む第2の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がグリニド剤であり、前記特定の遺伝子多型がVWFの-1051GGと ALDH2の42421GGとを含む第3の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がインスリン製剤であり、前記特定の遺伝子多型がTHPOの5713Aアレルと CCR5の59029GGと IL10の-819TTとを含む第4の組み合わせ、
前記糖尿病治療薬がピオグリタゾン剤であり、前記特定の遺伝子多型がCCL5の-28Gアレルを含む第5の組み合わせ、または、
前記糖尿病治療薬がスルホニルウレア剤(SU薬)であり、前記特定の遺伝子多型がIL18の4383AAと MTHFRの677Cアレルとを含む第6の組み合わせ、
のいずれかである、判定装置である。
本発明によると、糖尿病薬の治療効果と関連性が見出された特定の遺伝子多型が、患者の遺伝子多型情報内に含まれているか否かを識別することで、複数種類の糖尿病治療薬の中から患者に有効な治療薬を判定することができ、患者毎の遺伝的背景に基づいたより適切な治療薬の判定を行うことができる。
すなわち、既に複数種類の糖尿病治療薬を服用している患者について本発明の判定方法を適用すると、現在服用している複数種類の治療薬のうち、血中HbA1c値を効果的に低下させる治療薬のみを判定して医師に提示することができ、これにより、既に服用している複数種類の治療薬のうち、服用する必要の無い治療薬を医師が判断する際の有用な情報を提示することができる。
また、初めて糖尿病治療薬を服用しようとする患者について本発明の判定方法を適用すると、実際に治療薬を処方する前に、複数種類の治療薬のそれぞれについて、血中HbA1c値の降下度を推定することが可能となる。これにより、医師が患者に治療薬を処方するにあたり、血中HbA1c値の降下に寄与する治療薬を判定して医師に提示することができる。
本発明に係る糖尿病治療薬の有効性を判定する装置を含むシステム全体を示すブロック図である。 判定装置が行う判定処理を示すフローチャートである。 判定装置が行うステップS4の判定処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明および図面において、同じ符号は同じまたは類似の構成要素を示すこととし、よって、同じまたは類似の構成要素に関する説明を省略する。
以下の説明において、「遺伝子多型」とは、同一集団内において、一つの遺伝子座に2種類以上の対立遺伝子(アレル)が存在する遺伝子の多様性を意味する。具体的には、ある集団において一定の頻度以上で存在する遺伝子の変異を示す。ここでいう遺伝子の変異は、RNAとして転写される領域に限定されるものではなく、プロモーター、エンハンサー等の制御領域などを含むヒトゲノム上で特定しうるすべてのDNAにおける変異を含むものである。ヒトゲノムDNAの99.9%は各個人間で共通しており、残る0.1%がこのような多様性の原因となり、特定の疾患に対する感受性、薬物や環境因子に対する反応性の個人差として関与し得る。遺伝子多型があっても表現型に差が出るとは限らない。なお、SNP(一塩基多型)も遺伝子多型の一種であるが、本発明が対象とする遺伝子多型はこれに限られない。
「遺伝子多型セット」とは、複数の遺伝子多型の組合せをいう。ここで複数の遺伝子多型とは、異なる遺伝子座を有する2種以上の遺伝子多型を意味する。また、ここで「遺伝子多型」は、遺伝子型(Genotype)を考慮したものであって、それを含むものである。すなわち、本発明において「遺伝子多型」とは特定の遺伝子型(Genotype)を有する遺伝子多型を意味する。
図1は、本発明に係る糖尿病治療薬の有効性を判定する装置(以下、判定装置と記す)を含むシステム全体を示すブロック図である。図1に示すように、システムは、病院1に設置された採血手段11およびコンピュータ12と、分析機関2に設置された遺伝子多型解析用アレイ21およびコンピュータ22と、サービス提供機関3に設置された判定装置31とを備えている。ここで、コンピュータ12、22、および判定装置31は、インターネットなどの通信回線4に接続されている。
判定装置31は、CPU32と、メモリ33と、ハードディスクなどの記録部34と、外部との通信を行う通信インタフェース(以下、I/Fと記す)部35と、キーボードなどの操作部36と、液晶ディスプレイなどの表示部37と、入出力I/F部38と、各部間でデータを交換するための内部バス39とを備えている。記録部34には、糖尿病薬の治療効果に関連性を有することが見出された特定の遺伝子多型の情報が、参照テーブルとして予め記録されている。
判定装置31による有効性判定処理についての詳細は後述する。判定装置31を含むシステム全体の動作を説明すると、次の通りである。
まず、病院1において、採血手段11によって被験者の遺伝子(ゲノム)を抽出可能な検体(以下、被験試料と記す)が採取される。このとき、臨床データ(被験者ID、性別、糖尿病治療薬のこれまでの投与経過、採血情報(現在および過去のHbA1c値を含む)、既往歴、身体所見など)がコンピュータ12の記録部に記録される。被験試料は、分析機関2に提供され、遺伝子多型解析用アレイ21を用いて分析され、遺伝子型を有する遺伝子多型が検出される。遺伝子多型解析用アレイ21は、遺伝子多型を検出するためのプローブを高密度に整列させて、シリコンウェハーやガラススライド等の支持体上に固定化したものであり、プローブとしては、特定の疾患(本発明では、糖尿病)に関連する遺伝子多型を特異的に認識して捕捉するものであればよい。
本発明では、遺伝子多型解析用アレイ21を用いて検出する遺伝子多型には、判定に用いる特定の遺伝子多型の情報(参照テーブルとして予め記録されている)が少なくとも含まれていれば良く、本発明が目的とする糖尿病治療薬の有効性判定以外の他の検査を行う関係で、これら以外の遺伝子多型が含まれていても良い。遺伝子多型解析用アレイ21を用いて検出する遺伝子多型の一例を表1に示す。表1に示す100種類の遺伝子多型は、糖尿病に関わることが知られている遺伝子多型である。
検出された遺伝子多型情報は、一旦コンピュータ22の記録手段に記録され、その後通信回線4を介してサービス提供機関3の判定装置31に送信される。判定装置31は、通信I/F部35を介して分析機関2のコンピュータ22から遺伝子多型情報を受信し、記録部34に記録する。また、判定装置31は、病院1のコンピュータ12から臨床データを受信して、記録部34に記録する。
その後、判定装置31は、受信した遺伝子多型情報が、予め記録部34に記録しておいた参照テーブルに含まれているか否かを検索し、その結果に応じて治療薬の投与の有効性を判定する。判定後、判定装置31は、判定結果を、通信回線4を介して病院1のコンピュータ12に送信する。コンピュータ12によって受信された判定結果は、臨床データ(少なくとも被験者ID)と関連させて、コンピュータ12の記録部に記録され、適宜呼び出されて利用(例えば、被験者に提示)される。判定結果を送信する病院1のコンピュータ12を特定する情報は、例えば、病院1のコンピュータ12から、臨床データに含めて送信すればよい。
上記の被験試料の分析に関して、被験者の遺伝子型を検出する方法であればいかなる方法も使用することができる。一般的な方法としては、被験者の血液、痰、皮膚、気管支肺胞洗浄液、その他の体液、あるいは組織等、DNAを含むものを被験試料として用いる。解析方法としては多くの方法が知られており、例えばシークエンス法、PCR法、ASP−PCR法、TaqMan法、インベーダーアッセイ法、MALDI−TOF/MS法、分子ビーコン法、ライゲーション法などを例示することができる(Clin.Chem.43:1114−1120,1997)。なお、シークエンス法とは、遺伝子多型を含むDNA領域を直接にシークエンスする方法である。PCR法においては、遺伝子多型に特異的なプライマーを用いて、ある遺伝子多型のみを特異的に増幅する。PCR法においては、最も3’側に遺伝子多型の核酸を配置するのが一般的であるが、Allele Specific Primer(ASP)−PCR法のように、3’末端側から2番目に遺伝子多型を有するプライマーを配置する方法などのように、遺伝子多型をプライマーのどの領域に置くか、また、検出する遺伝子以外にどのような核酸配列を入れるかなど、プライマーのデザインには、遺伝子多型を識別できる限り特に制限はない。TaqMan法において蛍光色素と消光物質により両端を標識したアレル特異的プローブを標的部位にハイブリダイズさせて、この部位を含む領域を増幅するように設計したプライマーでPCR反応を行う。プライマーからのPCR反応がこのアレル特異的プローブがハイブリダイズした領域に達すると、Taqポリメラーゼの5プライムヌクレアーゼ活性によりハイブリダイズしたプローブの5’末端に存在する蛍光色素が切断され、消光物質から離れることにより蛍光が生ずる。この手法により、アレル特異的プローブがどの程度ハイブリダイズしていたかがわかる。インベーダーアッセイ法においては、鋳型の遺伝子多型部位から5’側に特異的配列を持ち、3’側にフラップ配列を持つアレルプローブと、鋳型の遺伝子多型部位からの3’側の特異的配列を有するインベーダープローブ、さらに、フラップ配列に相補的な配列を含むFRETプローブとの3種類のオリゴヌクレオチドを使い、TaqMan法と同様の原理にてどのアレルプローブがハイブリズダイズしたかを特定できる。MALDI−TOF/MS法においては、遺伝子多型部位に隣接するプライマーを作成してこの領域を増幅させた後、遺伝子多型部位の1塩基のみをddNTPを用いて増幅する。ついで、MALDI−TOF/MSを用いて、付加したddNTPの種類を識別することにより遺伝子多型を同定する。Hybrigene法などのDNAチップ法と総称される方法においては、アレイ上に遺伝子多型を含むオリゴヌクレオチドプローブを配置し、PCR増幅させたサンプルDNAとのハイブリダイゼーションを検出する。
図2は、判定装置31が行う判定処理を示すフローチャートである。以下、図2のフローチャートに従って、判定装置31による有効性判定処理を具体的に説明する。なお、以下においては、特に断らない限り、CPU32が行う処理として記載する。また、CPU32は、メモリ33を、ワーク領域や、処理途中のデータを一時記憶する領域として使用し、必要に応じて処理途中および処理結果のデータを記録部34に記録する。
ステップS1では、判定に用いる被験者の遺伝子多型情報および臨床データを取得する。
まず、分析機関2から通信回線4経由で遺伝子多型情報を取得し、記録部34に記録する。遺伝子多型情報は、遺伝子型を有する遺伝子多型毎に付与した遺伝子多型コードとして伝送および記録され、データ形式は、例えば、依頼元の病院毎に付与した病院コードおよび被験者毎に付与した被験者IDの組の各々に、複数の遺伝子多型コードg(i=1〜n)が対応付けられた形式である。また、病院1から通信回線4経由で被験者の臨床データを取得し、依頼元の病院コードを付与したうえで記録部34に記録する。
臨床データのデータ形式は、例えば、性別については、男性の場合変数SEX=1とし、女性の場合SEX=2として臨床データに記録する。糖尿病治療薬のこれまでの投与経過については、それぞれの治療薬について、システム上で使用する変数名を予め決定しておき、服用歴有りの場合に値を1とし、服用歴無しの場合に値を0として、変数名と値とをセットにして臨床データに記録する。例えば、糖尿病治療薬[αグルコシダーゼ阻害剤(α−GI)]=1として臨床データに記録する。服用歴有りの場合には、服用歴の年数等の情報を合わせて記録してもよい。既往歴や身体所見についても、それぞれの病名または症状について、システム上で使用する変数名を予め決定しておき、病歴有りまたは症状有りの場合に値を1とし、病歴無しまたは症状無しの場合に値を0として、変数名と値とをセットにして臨床データに記録する。例えば、既往歴[前立腺腫瘍]=0や、身体所見[下腿浮腫]=1として臨床データに記録する。
ステップS2では、ステップS1において取得した被験者の遺伝子多型情報内に、特定の遺伝子多型が存在するか否かを識別する。
具体的には、一つの{病院コード,被験者ID}について、複数の遺伝子多型コードg(i=1〜n)を記録部34から読み出し、読み出した遺伝子多型コードgが、予め記録部34に記録しておいた参照テーブルに含まれているか否かを識別する。参照テーブルには、本発明者により糖尿病薬の治療効果(血中HbA1c値の低下)に関連性を有することが見出された特定の遺伝子多型の情報が予め記録されており、本実施形態では、例えばαグルコシダーゼ阻害剤(α−GI)と関連を有する特定の遺伝子多型として、 MTRの2756Aアレルおよび CCR5の59029AAが、遺伝子多型コードの形式で記録されている。例えば、記録部34から遺伝子多型コードgを読み出し、この遺伝子多型コードgが参照テーブルに含まれているか否かを識別する。含まれていれば、この遺伝子多型コードgに対応するフラグに値「1」(true)を設定する(フラグは予め「0」(false)に初期化されているとする)。この識別処理を、複数の遺伝子多型コードg(i=1〜n)のすべてについて実行する。
なお、遺伝子多型の表記について、遺伝子多型の国際的名称を表2の第3列「GeneName(Intl.)」および第4列「Gtype(Intl.)」に示す。後述する特許請求の範囲には、これら国際的名称にて遺伝子多型を記載している。
ステップS3では、ステップS2にて記録したフラグの値に基づいて判断し、フラグの値がすべて「0」(false)、すなわち、被験者の遺伝子多型情報内に、参照テーブルに記載した特定の遺伝子多型が存在していなかった場合には、この時点で有効性判定の必要性がないと判断し、ステップS4の処理を行わずにステップS5に移行する。いずれかのフラグの値が「1」(true)であれば、所定の判定式を用いるステップS4の処理に移行する。
ステップS4では、ステップS2にて記録したフラグの値とステップS1にて取得した臨床データとを用い、所定の判定式に基づいて治療薬投与の有効性を判定する。
まず、ステップS4で用いる判定式について説明する。判定式には、血中HbA1c値の変化量dHbA1cを目的変数とし、特定の遺伝子多型の存在の有無の情報を説明変数とし、糖尿病患者データの集合を重回帰分析することによって決定された回帰式を用いる。回帰式の値の計算には、ステップS2にて識別した、特定の遺伝子多型の有無の情報であるフラグの値を使用し、この回帰式を使用して、被験者の血中HbA1c値の推定変化量dHbA1cと、判定比較用の、標準的な患者(以下、標準患者とも記す)の血中HbA1c値の推定変化量dHbA1cmeanとを算出する。標準患者とは、本実施形態では、例えば罹病期間が所定期間(2〜10年)の2型糖尿病患者である。
血中HbA1c値の変化量dHbA1cを求める回帰式は、例えばαグルコシダーゼ阻害剤(α−GI)の場合次の通りである。
dHbA1c=a×[MTR_2756A_Allele]+b×[CCR5_59029AA]+c (式1)
ここで、dHbA1cは血中HbA1c値の推定変化量(単位%、NGSP国際標準値)であり、[MTR_2756A_Allele]および[CCR5_59029AA]はそれぞれ、MTRの2756Aアレルの有無およびCCR5の59029AAの有無である。
被験者について推定変化量を計算する場合は、[MTR_2756A_Allele]および[CCR5_59029AA]はいずれも「1」(有する)または「0」(有しない)のいずれかの値をとり、標準患者について推定変化量を計算する場合は、[MTR_2756A_Allele]および[CCR5_59029AA]は標準患者がその特定の遺伝子多型を保有している割合を意味し、いずれも0から1までの間の実数値をとる。定数a,b,cは、重回帰分析によって決定される偏回帰係数であり、単位は血中HbA1c値と同じで「%」(NGSP国際標準値)である。重回帰分析については周知であるので説明を省略する。
後述する実験例によって決定された、実際の回帰式にて使用する偏回帰係数を各糖尿病治療薬毎に表3に示す。回帰式中の定数a,b,cを決定するために行った重回帰分析の結果の一例については、後述する表4に示す。表3中、治療薬AGIがαグルコシダーゼ阻害剤(α−GI)であり、治療薬BG_がビグアナイド剤(BG薬)であり、治療薬GRIがグリニド剤であり、治療薬INSがインスリン製剤であり、治療薬ISEがピオグリタゾン剤であり、治療薬SUがスルホニルウレア剤(SU薬)である。
αグルコシダーゼ阻害剤(α−GI)について判定する上記の式1の場合、表3中の治療薬AGIの行に示す降下係数が定数a、bであり、Hb0が定数cである。これら定数a、b、cは重回帰分析によって決定される偏回帰係数であり、後述する表4を参照すると、定数a=−1.13611、定数b=−0.18008、定数c=8.07017である。
次に、ステップS4において行う具体的な判定手順について、以下に一例を説明する。図3は、判定装置31が行うステップS4の判定処理を示すフローチャートである。以下に説明する判定手順の一例では、回帰式から得られた、被験者についての血中HbA1c値の推定変化量dHbA1cと、標準患者の血中HbA1c値の推定変化量dHbA1cmeanとに基づいて治療薬の有効性を判定し、さらにこれらに、糖尿病治療薬のこれまでの投与経過の情報を含む臨床データを参照して、治療薬の投与の要否を判定する。
ステップS41では、ステップS2にて記録したフラグの値と、治療薬の種類に応じた回帰式とを用いて、被験者の血中HbA1c値の推定変化量dHbA1cを計算する。
例えばαグルコシダーゼ阻害剤(α−GI)の場合、次の回帰式を用いる。
dHbA1c=−1.13611×[MTR_2756A_Allele]−0.18008×[CCR5_59029AA]+8.07017 (式2)
[MTR_2756A_Allele]および[CCR5_59029AA]はいずれもステップS2にて記録したフラグの値であり、「1」または「0」の値である。
ステップS42では、被験者について用いたステップS41と同じ回帰式を用いて、標準患者の血中HbA1c値の推定変化量dHbA1cmeanを計算する。回帰式は次のようになる。
dHbA1cmean=−1.13611×[MTR_2756A_Allele]−0.18008×[CCR5_59029AA]+8.07017 (式3)
標準患者について推定変化量を計算する場合、[MTR_2756A_Allele]および[CCR5_59029AA]には、標準患者がその特定の遺伝子多型を保有している割合を使用する。これは表3に示す「標準患者保有割合」の列に対応する値である。表3を参照すると、[MTR_2756A_Allele]=0.986、[CCR5_59029AA]=0.286である。
ステップS43では、得られた被験者の血中HbA1c値の推定変化量(推定降下度)dHbA1cと、得られた標準患者の血中HbA1c値の推定変化量(推定降下度)dHbA1cmeanとに基づいて、治療薬が有効か否かを判定する。
具体的には、被験者の推定変化量dHbA1cと標準患者の推定変化量dHbA1cmeanとの値の大小比較を行い、被験者の推定変化量dHbA1cが標準患者の推定変化量dHbA1cmeanよりも大きい場合に、治療薬が有効であると判定し、その情報を記録部にデータとして記録する。これにより、判定対象の糖尿病治療薬を被験者が服用した際の、治療薬の有効性が判定されることとなる。
ステップS44では、任意のステップとして、被験者のこれまでの治療薬の投与経過に基づいて、判定対象の治療薬の投与の要否を判定する。被験者の治療薬の投与経過については、ステップS1にて取得した臨床データに含まれている。
例えば、判定対象の糖尿病治療薬の服用歴が被験者に無くても、ステップS43にて、判定対象の糖尿病治療薬が遺伝子的に有効であると判定されている場合、このようなケースでは、被験者がその治療薬を服用すると、血中HbA1c値を効果的に低下させることが期待され、症状の改善が期待できるので、判定対象の糖尿病治療薬を被験者に投与すると判定する。
一方、判定対象の糖尿病治療薬の服用歴が被験者に有るにもかかわらず、ステップS43にて、判定対象の糖尿病治療薬が遺伝子的に有効ではないと判定されている場合、このようなケースでは、被験者がその治療薬を服用し続けても、血中HbA1c値を効果的に低下することは期待されず、症状の改善が期待できないので、判定対象の糖尿病治療薬を被験者に投与しないと判定する。
ステップS45では、すべての糖尿病治療薬について判定を行ったか否かを判断し、判定が終了したと判断するまでステップS41〜S44の処理を繰り返す。すべての糖尿病治療薬について判定が終了したと判断すれば、ステップS4の判定処理を終了する。
ステップS5では、すべての{病院コード,被験者ID}について処理が終了したか否かを判断し、終了したと判断するまでステップS2〜S4の処理を繰り返す。
すべての{病院コード,被験者ID}について処理が終了したと判断すれば、ステップS6において、ステップS3またはS4にて判定した治療薬投与の有効性についての情報と、被験者IDとを対応させて、通信回線4を介して、依頼元の病院コードに対応するコンピュータ12に送信する。
以上の処理によって、判定装置31による一連の有効性判定処理が完了する。なお、上記説明した判定処理は、汎用コンピュータを使用して、ハードディスクまたはCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されているコンピュータプログラムを読み出し、または通信回線を介してコンピュータプログラムを取得し、それをCPUが実行することによって行うことも可能である。
以上、本発明を特定の実施の形態によって説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではない。
上記実施の形態では、種々の糖尿病治療薬のうち、αグルコシダーゼ阻害剤(α−GI)について有効性を判定し、患者への治療薬の投与の要否を判定しているが、これ以外の他の糖尿病治療薬についても同様に、治療薬の有効性を判定し、治療薬の投与の要否を判定することができる。上記実施の形態で説明したαグルコシダーゼ阻害剤(α−GI)以外の他の糖尿病治療薬については、後述する実験例にて、治療薬に関連する遺伝子多型と具体的な回帰式の偏回帰係数とを説明する。また、後述する実験例には示していないが、糖尿病治療薬であるジペプチジルペプチターゼ(DPP)IV阻害薬についても他の糖尿病治療薬と同様に、治療薬に関連する遺伝子多型と具体的な回帰式の偏回帰係数とを決定することができる。
また、上記実施の形態では、ステップS44において治療薬の投与の要否を判定する際に、これまでの治療薬の投与経過のみに基づいて判定しているが、判定に用いる臨床データはこれに限られない。例えば、被験者のこれまでの治療薬の投与経過に加えて、被験者のこれまでの既往歴の有無や、身体所見の有無をさらに考慮して、治療薬の投与の要否を判定してもよい。さらに、判定に考慮すべき既往歴や身体所見について新たな報告がなされた場合には、それに応じて判定基準に適宜追加または変更を行えばよい。
また、本発明の装置は、上記した判定処理を実現可能である限り、必要に応じて他の構成を適宜追加または他の構成に置き換えた装置とすることができる。例えば、表示部37および操作部36に代えて、これらが一体化されたタッチパネル式の構成として実現されてもよい。
また、上記実施の形態では、判定に用いる被験者の遺伝子多型情報および臨床データを、通信回線4を介して取得しているが、データの取得経路はこれに限定されず、判定に用いるデータ等を何らかの記録手段(例えば、個人毎に付与したICカード、メモリカードなどの携帯型記録手段)に記録しておき、これからデータ等を適宜読み出して使用してもよい。
また、分析機関から取得した個人の遺伝子多型情報および臨床データを、サービス提供機関のデータベースに個人IDと対応させて記録しておき、各個人に個人IDを通知しておけば、個人IDの連絡を受けるだけで、データベースに記録されている対応する遺伝子多型情報および臨床データを用いて、再度の有効性判定処理が可能となる。
また、上記実施の形態では、図2および図3に示す判定処理をCPU32が行う処理として記載しているが、CPU32が行う処理をそれぞれの機能に分類して、各機能毎に専用の電子回路を作製し、これら電子回路が図2および図3の判定処理を分担して実行してもよい。
また、上記実施の形態では、図2および図3に示す判定処理をCPU32が行う処理として記載しているが、処理に用いるデータが例えば紙データ等で可視化されている限り、判定処理にて行う演算処理および識別処理は適宜人間が行ってもよい。
以下、実験例の説明を通じて本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実験例により何ら限定されるものではない。
・調査内容
以下の実験例では、糖尿病治療薬と種々の遺伝子多型との関連性を調査した。具体的には、所定の治療薬を服用後、所定の期間(本実験例では、6ヶ月)経過後の、被験者の血中HbA1c値の変化と、糖尿病関連の遺伝子多型との関連性を調査し、所定の治療薬の血糖管理効果に影響を及ぼす遺伝因子を同定した。関連性を調査した糖尿病治療薬は次の6種類である。
・αグルコシダーゼ阻害剤(α−GI)
・ビグアナイド剤(BG薬)
・グリニド剤
・インスリン製剤(被験者に注射にて投与)
・ピオグリタゾン剤
・スルホニルウレア剤(SU薬)
・被験者
罹病期間2〜10年の2型糖尿病患者を対象とした。調査対象とした人数を各糖尿病治療薬について示すと次の通りである。
・αグルコシダーゼ阻害剤(α−GI): 967人
・ビグアナイド剤(BG薬): 846人
・グリニド剤: 151人
・インスリン製剤: 558人
・ピオグリタゾン剤: 252人
・スルホニルウレア剤(SU薬): 763人
被験者を選定するにあたり、2型糖尿病患者の判定は、世界保健機構(WHO)の判定基準に基づいて行った。すべての被験者には、本研究の趣旨および内容を十分に説明した後、書面にてインフォームド・コンセントを得た。
・関連性を調査した遺伝子多型
関連性を調査した遺伝子多型は、実施形態の説明中の表1に示した通りである。表1に示した100種類の遺伝子多型は、糖尿病に関わることが知られている遺伝子多型である。
・調査結果
関連性を調査した6種類の糖尿病治療薬のそれぞれについて、調査結果を示す。
(1)αグルコシダーゼ阻害剤(α−GI)
表1に示す種々の遺伝子多型のうち、MTRの2756AアレルおよびCCR5の59029AAについて、被験者の血中HbA1c値の変化値との間に有意な関連性を見出した。具体的には、表1に示す種々の遺伝子多型について単相関係数を計算し、カイ2乗検定のp値を指標として、p<0.05の条件で有意な遺伝子多型を抽出した。抽出した有意な遺伝子多型についてさらに重回帰分析を行い、独立して有意に関連すると判断される遺伝子多型を同定した。
次に、所定の期間(6ヶ月)経過後の被験者の血中HbA1c値の変化値を推定するために、重回帰分析により、血中HbA1c値の変化量dHbA1cを求める回帰式を決定した。重回帰分析は、αグルコシダーゼ阻害剤(α−GI)を服用した967人分の被験者のデータの集合について、遺伝子多型MTRの2756Aアレルの有無およびCCR5の59029AAの有無を説明変数とし、血中HbA1c値の変化量dHbA1cを目的変数として行った。得られた回帰式は次の(式4)に示す通りであり、重回帰分析の結果は次の表4に示す通りであった。
dHbA1c=−1.13611×[MTR_2756A_Allele]−0.18008×[CCR5_59029AA]+8.07017 (式4)
(式4)の回帰式から、遺伝子多型MTRの2756Aアレルの有無およびCCR5の59029AAの有無の情報として「1」または「0」の値を用いることで、被験者の血中HbA1c値の推定変化量dHbA1cを求めることができた。また、(式4)の回帰式から、遺伝子多型MTRの2756Aアレルの有無およびCCR5の59029AAの有無の情報として、表3に示す、標準患者がその特定の遺伝子多型を保有している割合を用いることで、標準患者の血中HbA1c値の推定変化量dHbA1cmeanを求めることができた。
(2)ビグアナイド剤(BG薬)
表1に示す種々の遺伝子多型のうち、ALDH2の42421GG、ITGB2の1323TT、およびAKR1B10の-106TTについて、被験者の血中HbA1c値の変化値との間に有意な関連性を見出した。(1)のαグルコシダーゼ阻害剤について示した例と同様に、重回帰分析により、所定の期間(6ヶ月)経過後の被験者の血中HbA1c値の変化量dHbA1cを求める回帰式を決定した。重回帰分析は、ビグアナイド剤(BG薬)を服用した846人分の被験者のデータの集合について、遺伝子多型ALDH2の42421GGの有無、ITGB2の1323TTの有無、およびAKR1B10の-106TTの有無を説明変数とし、血中HbA1c値の変化量dHbA1cを目的変数として行った。得られた回帰式は次の(式5)に示す通りであり、重回帰分析の結果は次の表5に示す通りであった。
dHbA1c=−0.44041×[ALDH2_42421GG]−0.35498×[ITGB2_1323TT]−0.40731×[AKR1B10_-106TT]+7.30465 (式5)
(3)グリニド剤
表1に示す種々の遺伝子多型のうち、VWFの-1051GGおよびALDH2の42421GGについて、被験者の血中HbA1c値の変化値との間に有意な関連性を見出した。(1)のαグルコシダーゼ阻害剤について示した例と同様に、重回帰分析により、所定の期間(6ヶ月)経過後の被験者の血中HbA1c値の変化量dHbA1cを求める回帰式を決定した。重回帰分析は、グリニド剤を服用した151人分の被験者のデータの集合について、遺伝子多型VWFの-1051GGの有無およびALDH2の42421GGの有無を説明変数とし、血中HbA1c値の変化量dHbA1cを目的変数として行った。得られた回帰式は次の(式6)に示す通りであり、重回帰分析の結果は次の表6に示す通りであった。
dHbA1c=−0.36332×[VWF_-1051GG]−0.62017×[ALDH2_42421GG]+6.94473 (式6)
(4)インスリン製剤
表1に示す種々の遺伝子多型のうち、THPOの5713Aアレル、CCR5の59029GGおよびIL10の-819TTについて、被験者の血中HbA1c値の変化値との間に有意な関連性を見出した。(1)のαグルコシダーゼ阻害剤について示した例と同様に、重回帰分析により、所定の期間(6ヶ月)経過後の被験者の血中HbA1c値の変化量dHbA1cを求める回帰式を決定した。重回帰分析は、インスリン製剤を注射にて投与された558人分の被験者のデータの集合について、遺伝子多型THPOの5713Aアレルの有無、CCR5の59029GGの有無、およびIL10の-819TTの有無を説明変数とし、血中HbA1c値の変化量dHbA1cを目的変数として行った。得られた回帰式は次の(式7)に示す通りであり、重回帰分析の結果は次の表7に示す通りであった。
dHbA1c=−0.27551×[THPO_5713A_Allele]−0.25929×[CCR5_59029GG]−0.21041×[IL10_-819TT]+7.80514 (式7)
(5)ピオグリタゾン剤
表1に示す種々の遺伝子多型のうち、CCL5の-28Gアレルについて、被験者の血中HbA1c値の変化値との間に有意な関連性を見出した。(1)のαグルコシダーゼ阻害剤について示した例と同様に、重回帰分析により、所定の期間(6ヶ月)経過後の被験者の血中HbA1c値の変化量dHbA1cを求める回帰式を決定した。重回帰分析は、ピオグリタゾン剤を服用した252人分の被験者のデータの集合について、遺伝子多型CCL5の-28Gアレルの有無を説明変数とし、血中HbA1c値の変化量dHbA1cを目的変数として行った。得られた回帰式は次の(式8)に示す通りであり、重回帰分析の結果は次の表8に示す通りであった。
dHbA1c=−0.48248×[CCL5_-28G Allele]+7.05964 (式8)
(6)スルホニルウレア剤(SU薬)
表1に示す種々の遺伝子多型のうち、IL18の4383AAおよびMTHFRの677Cアレルについて、被験者の血中HbA1c値の変化値との間に有意な関連性を見出した。(1)のαグルコシダーゼ阻害剤について示した例と同様に、重回帰分析により、所定の期間(6ヶ月)経過後の被験者の血中HbA1c値の変化量dHbA1cを求める回帰式を決定した。重回帰分析は、スルホニルウレア剤(SU薬)を服用した763人分の被験者のデータの集合について、遺伝子多型IL18の4383AAの有無およびMTHFRの677Cアレルの有無を説明変数とし、血中HbA1c値の変化量dHbA1cを目的変数として行った。得られた回帰式は次の(式9)に示す通りであり、重回帰分析の結果は次の表9に示す通りであった。
dHbA1c=−0.25487×[IL18_4383AA]−0.18756×[MTHFR_677C_Allele]+7.59879 (式9)
1 病院
2 分析機関
3 サービス提供機関
4 通信回線
11 採血手段
12、22 コンピュータ
21 遺伝子多型解析用アレイ
31 判定装置
32 CPU
33 メモリ
34 記録部
35 通信インタフェース部
36 操作部
37 表示部
38 入出力インタフェース部
39 内部バス

Claims (14)

  1. 演算部と記録部とを備える装置において、糖尿病治療薬の有効性を判定する方法であって、
    前記記録部が、取得した被験者の遺伝子多型情報および臨床データを記録するステップと、
    前記演算部が、取得した前記遺伝子多型情報内に特定の遺伝子多型が存在するか否かを識別するステップと、
    前記演算部が、前記特定の遺伝子多型の存在の有無の情報および前記臨床データに基づいて、糖尿病治療薬の有効性を判定するステップと、
    を含み、
    前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが、
    前記糖尿病治療薬がαグルコシダーゼ阻害剤(α−GI)であり、前記特定の遺伝子多型がMTRの2756Aアレルと CCR5の59029AAとを含む第1の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がビグアナイド剤(BG薬)であり、前記特定の遺伝子多型がALDH2の42421GGと ITGB2の1323TTと AKR1B10の-106TTとを含む第2の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がグリニド剤であり、前記特定の遺伝子多型がVWFの-1051GGと ALDH2の42421GGとを含む第3の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がインスリン製剤であり、前記特定の遺伝子多型がTHPOの5713Aアレルと CCR5の59029GGと IL10の-819TTとを含む第4の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がピオグリタゾン剤であり、前記特定の遺伝子多型がCCL5の-28Gアレルを含む第5の組み合わせ、または、
    前記糖尿病治療薬がスルホニルウレア剤(SU薬)であり、前記特定の遺伝子多型がIL18の4383AAと MTHFRの677Cアレルとを含む第6の組み合わせ、
    のいずれかである、判定方法。
  2. 前記演算部が、前記判定するステップにおいて、予め重回帰分析によって決定された回帰式を用いて、前記被験者の血中HbA1c値の推定降下度と、標準患者の血中HbA1c値の推定降下度とを計算し、前記被験者の血中HbA1c値の前記推定降下度が、前記標準患者の血中HbA1c値の前記推定降下度よりも大きい場合に、前記糖尿病治療薬が有効であると判定し、
    前記回帰式が、血中HbA1c値の変化量dHbA1cを目的変数とし、前記特定の遺伝子多型の前記存在の有無の情報を説明変数として、糖尿病患者データの集合を重回帰分析して得られた式であり、
    前記回帰式中の前記特定の遺伝子多型の前記存在の有無の情報が、前記被験者の血中HbA1c値の前記推定降下度を計算する場合には、0または1の値であり、前記標準患者の血中HbA1c値の前記推定降下度を計算する場合には、前記標準患者が前記特定の遺伝子多型を保有している割合を意味する0から1までの間の実数値である、請求項1に記載の判定方法。
  3. 前記臨床データが、前記被験者の前記糖尿病治療薬の投与経過の情報を含み、
    前記投与経過の情報内に前記糖尿病治療薬の服用歴が無く、かつ、前記糖尿病治療薬が有効であると判定されている場合に、前記糖尿病治療薬を前記被験者に投与すると判定し、
    前記投与経過の情報内に前記糖尿病治療薬の服用歴が有り、かつ、前記糖尿病治療薬が有効ではないと判定されている場合に、前記糖尿病治療薬を前記被験者に投与しないと判定する、請求項2に記載の判定方法。
  4. 前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが前記第1の組み合わせであり、前記回帰式が、
    dHbA1c=a×[MTR_2756A_Allele]+b×[CCR5_59029AA]+c
    の形式で表され、ここで、定数a、b、cは、前記重回帰分析により決定される偏回帰係数であり、[MTR_2756A_Allele]はMTRの2756Aアレルの有無に関する情報であり、[CCR5_59029AA]はCCR5の59029AAの有無に関する情報である、請求項2に記載の判定方法。
  5. 前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが前記第2の組み合わせであり、前記回帰式が、
    dHbA1c=a×[ALDH2_42421GG]+b×[ITGB2_1323TT]+c×[AKR1B10_-106TT]+d
    の形式で表され、ここで、定数a、b、c、dは、前記重回帰分析により決定される偏回帰係数であり、[ALDH2_42421GG]はALDH2の42421GGの有無に関する情報であり、[ITGB2_1323TT]はITGB2の1323TTの有無に関する情報であり、[AKR1B10_-106TT]はAKR1B10の-106TTの有無に関する情報である、請求項2に記載の判定方法。
  6. 前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが前記第3の組み合わせであり、前記回帰式が、
    dHbA1c=a×[VWF_-1051GG]+b×[ALDH2_42421GG]+c
    の形式で表され、ここで、定数a、b、cは、前記重回帰分析により決定される偏回帰係数であり、[VWF_-1051GG]はVWFの-1051GGの有無に関する情報であり、[ALDH2_42421GG]はALDH2の42421GGの有無に関する情報である、請求項2に記載の判定方法。
  7. 前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが前記第4の組み合わせであり、前記回帰式が、
    dHbA1c=a×[THPO_5713A_Allele]+b×[CCR5_59029GG]+c×[IL10_-819TT]+d
    の形式で表され、ここで、定数a、b、c、dは、前記重回帰分析により決定される偏回帰係数であり、[THPO_5713A_Allele]はTHPOの5713Aアレルの有無に関する情報であり、[CCR5_59029GG]はCCR5の59029GGの有無に関する情報であり、[IL10_-819TT]はIL10の-819TTの有無に関する情報である、請求項2に記載の判定方法。
  8. 前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが前記第5の組み合わせであり、前記回帰式が、
    dHbA1c=a×[CCL5_-28G Allele]+b
    の形式で表され、ここで、定数a、bは、前記重回帰分析により決定される偏回帰係数であり、[CCL5_-28G Allele]はCCL5の-28Gアレルの有無に関する情報である、請求項2に記載の判定方法。
  9. 前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが前記第6の組み合わせであり、前記回帰式が、
    dHbA1c=a×[IL18_4383AA]+b×[MTHFR_677C_Allele]+c
    の形式で表され、ここで、定数a、b、c、dは、前記重回帰分析により決定される偏回帰係数であり、[IL18_4383AA]はIL18の4383AAの有無に関する情報であり、[MTHFR_677C_Allele]はMTHFRの677Cアレルの有無に関する情報である、請求項2に記載の判定方法。
  10. 演算部と記録部とを備え、糖尿病治療薬の有効性を判定する装置であって、
    前記記録部が、取得した被験者の遺伝子多型情報および臨床データを記録し、
    前記演算部が、取得した前記遺伝子多型情報内に特定の遺伝子多型が存在するか否かを識別し、
    前記演算部が、前記特定の遺伝子多型の存在の有無の情報および前記臨床データに基づいて、糖尿病治療薬の有効性を判定し、
    前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが、
    前記糖尿病治療薬がαグルコシダーゼ阻害剤(α−GI)であり、前記特定の遺伝子多型がMTRの2756Aアレルと CCR5の59029AAとを含む第1の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がビグアナイド剤(BG薬)であり、前記特定の遺伝子多型がALDH2の42421GGと ITGB2の1323TTと AKR1B10の-106TTとを含む第2の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がグリニド剤であり、前記特定の遺伝子多型がVWFの-1051GGと ALDH2の42421GGとを含む第3の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がインスリン製剤であり、前記特定の遺伝子多型がTHPOの5713Aアレルと CCR5の59029GGと IL10の-819TTとを含む第4の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がピオグリタゾン剤であり、前記特定の遺伝子多型がCCL5の-28Gアレルを含む第5の組み合わせ、または、
    前記糖尿病治療薬がスルホニルウレア剤(SU薬)であり、前記特定の遺伝子多型がIL18の4383AAと MTHFRの677Cアレルとを含む第6の組み合わせ、
    のいずれかである、判定装置。
  11. 糖尿病治療薬の有効性を判定するプログラムであって、
    コンピュータに、
    取得した被験者の遺伝子多型情報および臨床データを記録する機能と、
    取得した前記遺伝子多型情報内に特定の遺伝子多型が存在するか否かを識別する機能と、
    前記特定の遺伝子多型の存在の有無の情報および前記臨床データに基づいて、糖尿病治療薬の有効性を判定する機能と、
    を実現させ、
    前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが、
    前記糖尿病治療薬がαグルコシダーゼ阻害剤(α−GI)であり、前記特定の遺伝子多型がMTRの2756Aアレルと CCR5の59029AAとを含む第1の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がビグアナイド剤(BG薬)であり、前記特定の遺伝子多型がALDH2の42421GGと ITGB2の1323TTと AKR1B10の-106TTとを含む第2の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がグリニド剤であり、前記特定の遺伝子多型がVWFの-1051GGと ALDH2の42421GGとを含む第3の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がインスリン製剤であり、前記特定の遺伝子多型がTHPOの5713Aアレルと CCR5の59029GGと IL10の-819TTとを含む第4の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がピオグリタゾン剤であり、前記特定の遺伝子多型がCCL5の-28Gアレルを含む第5の組み合わせ、または、
    前記糖尿病治療薬がスルホニルウレア剤(SU薬)であり、前記特定の遺伝子多型がIL18の4383AAと MTHFRの677Cアレルとを含む第6の組み合わせ、
    のいずれかである、判定プログラム。
  12. 糖尿病治療薬の有効性を判定するプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    コンピュータに、
    取得した被験者の遺伝子多型情報および臨床データを記録する機能と、
    取得した前記遺伝子多型情報内に特定の遺伝子多型が存在するか否かを識別する機能と、
    前記特定の遺伝子多型の存在の有無の情報および前記臨床データに基づいて、糖尿病治療薬の有効性を判定する機能と、
    を実現させ、
    前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが、
    前記糖尿病治療薬がαグルコシダーゼ阻害剤(α−GI)であり、前記特定の遺伝子多型がMTRの2756Aアレルと CCR5の59029AAとを含む第1の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がビグアナイド剤(BG薬)であり、前記特定の遺伝子多型がALDH2の42421GGと ITGB2の1323TTと AKR1B10の-106TTとを含む第2の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がグリニド剤であり、前記特定の遺伝子多型がVWFの-1051GGと ALDH2の42421GGとを含む第3の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がインスリン製剤であり、前記特定の遺伝子多型がTHPOの5713Aアレルと CCR5の59029GGと IL10の-819TTとを含む第4の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がピオグリタゾン剤であり、前記特定の遺伝子多型がCCL5の-28Gアレルを含む第5の組み合わせ、または、
    前記糖尿病治療薬がスルホニルウレア剤(SU薬)であり、前記特定の遺伝子多型がIL18の4383AAと MTHFRの677Cアレルとを含む第6の組み合わせ、
    のいずれかである、判定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  13. 糖尿病治療薬の有効性を判定する方法であって、
    被験者の遺伝子多型情報および臨床データを取得するステップと、
    取得した前記遺伝子多型情報内に特定の遺伝子多型が存在するか否かを識別するステップと、
    前記特定の遺伝子多型の存在の有無の情報および前記臨床データに基づいて、糖尿病治療薬の有効性を判定するステップと、
    を含み、
    前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが、
    前記糖尿病治療薬がαグルコシダーゼ阻害剤(α−GI)であり、前記特定の遺伝子多型がMTRの2756Aアレルと CCR5の59029AAとを含む第1の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がビグアナイド剤(BG薬)であり、前記特定の遺伝子多型がALDH2の42421GGと ITGB2の1323TTと AKR1B10の-106TTとを含む第2の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がグリニド剤であり、前記特定の遺伝子多型がVWFの-1051GGと ALDH2の42421GGとを含む第3の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がインスリン製剤であり、前記特定の遺伝子多型がTHPOの5713Aアレルと CCR5の59029GGと IL10の-819TTとを含む第4の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がピオグリタゾン剤であり、前記特定の遺伝子多型がCCL5の-28Gアレルを含む第5の組み合わせ、または、
    前記糖尿病治療薬がスルホニルウレア剤(SU薬)であり、前記特定の遺伝子多型がIL18の4383AAと MTHFRの677Cアレルとを含む第6の組み合わせ、
    のいずれかである、判定方法。
  14. 糖尿病治療薬の有効性を判定する装置であって、
    取得した被験者の遺伝子多型情報および臨床データを記録する手段と、
    取得した前記遺伝子多型情報内に特定の遺伝子多型が存在するか否かを識別する手段と、
    前記特定の遺伝子多型の存在の有無の情報および前記臨床データに基づいて、糖尿病治療薬の有効性を判定する手段と、
    を備え、
    前記糖尿病治療薬と前記特定の遺伝子多型との組み合わせが、
    前記糖尿病治療薬がαグルコシダーゼ阻害剤(α−GI)であり、前記特定の遺伝子多型がMTRの2756Aアレルと CCR5の59029AAとを含む第1の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がビグアナイド剤(BG薬)であり、前記特定の遺伝子多型がALDH2の42421GGと ITGB2の1323TTと AKR1B10の-106TTとを含む第2の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がグリニド剤であり、前記特定の遺伝子多型がVWFの-1051GGと ALDH2の42421GGとを含む第3の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がインスリン製剤であり、前記特定の遺伝子多型がTHPOの5713Aアレルと CCR5の59029GGと IL10の-819TTとを含む第4の組み合わせ、
    前記糖尿病治療薬がピオグリタゾン剤であり、前記特定の遺伝子多型がCCL5の-28Gアレルを含む第5の組み合わせ、または、
    前記糖尿病治療薬がスルホニルウレア剤(SU薬)であり、前記特定の遺伝子多型がIL18の4383AAと MTHFRの677Cアレルとを含む第6の組み合わせ、
    のいずれかである、判定装置。
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