JP2016066851A - 撮像装置および撮像方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイナミックレンジが広くかつSNの良い画像の取得に有利な撮像装置を提供すること。【解決手段】異なる瞳領域を通過した光束を受光する第1及び第2の光電変換素子を有する撮像素子(102)と、前記第1及び第2の光電変換素子を異なる露光量で制御可能な露光制御手段(106)と、前記第1及び第2の光電変換素子におけるシェーディング量を算出する算出手段(804)と、を有し、前記露光制御手段は、前記算出手段により算出される前記シェーディング量に応じて前記第1及び第2の光電変換素子の露光量を制御することを特徴とする。【選択図】 図8

Description

本発明は、撮像装置に関し、特にダイナミックレンジを拡大する技術に関するものである。
デジタルカメラ等の撮像装置において、露光量の異なる画像を複数枚撮影し、合成することでダイナミックレンジを拡大する技術が知られている。
特許文献1では、一つのマイクロレンズの下に複数の画素を有する撮像センサーにより、該複数の画素のうち、一部の画素のみで構成した画像(以下、瞳分割画像と称する)を同タイミングで複数生成させ、HDR画像を生成する技術が開示されている。
特許文献2では、ダイナミックレンジを広げる時は、絞り値を大きくして、瞳分割画像で露光を変えてHDR合成を行い、そうでない時は、露光を変えずに瞳分割画像を単純加算した画像を生成する技術が開示されている。
特開2002−199284号公報 国際公開第12/002298号
しかしながら、特許文献1は、露光量を変えた瞳分割画像を単純に加算してダイナミックレンジ(以下、Dレンジとも称する)を広げている為、Dレンジ拡大の効果が小さい。また、特許文献2は、瞳分割画像によるノイズ劣化を考慮せずに、ダイナミックレンジを広げたい時は一律に瞳分割画像によるHDRを行ってしまう為、シーンによってはSNの良い最適な画像が得られない場合がある。
そこで、本発明の目的は、ダイナミックレンジが広くかつSNの良い画像の取得に有利な撮像装置を提供することである。
本発明の一側面としての撮像装置は、異なる瞳領域を通過した光束を受光する第1及び第2の光電変換素子を有する撮像素子と、前記第1及び第2の光電変換素子を異なる露光量で制御可能な露光制御手段と、前記第1及び第2の光電変換素子におけるシェーディング量を算出する算出手段と、を有し、前記露光制御手段は、前記算出手段により算出される前記シェーディング量に応じて前記第1及び第2の光電変換素子の露光量を制御することを特徴とする。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、ダイナミックレンジが広くかつSNの良い画像の取得に有利な撮像装置を提供することができる。
本発明の実施例にかかる撮像装置の構成を示したブロック図である。 本発明の実施例にかかる撮像部102の画素構成を示した図である。 本発明の実施例にかかる撮像部102における像高を説明するための図である。 撮像面の中央近傍における瞳分割の概念を説明するための図である。 撮像面の中央近傍における瞳強度分布を説明するための図である。 撮像面の周辺像高における瞳分割の概念と瞳強度分布を説明するための図である。 絞りと瞳強度分布の関係を説明するための図である。 本発明の実施例にかかる露光量算出部105の構成を示したブロック図である。 本発明の実施例にかかる露光量算出部105内の処理を示した動作フロー図である。 図9のステップS906内の処理を示した動作フロー図である。 全開口画像と瞳分割画像の信号値の関係を示した図である。 半開口HDR時の全開口画像と瞳分割画像の信号値の関係を示した図である。 半開口HDR時の瞳分割画像と全開口HDR時の全開口画像のノイズ評価値とDレンジ拡大量の関係をグラフで示した図である。 半開口HDRと全開口HDRの概要について説明した図である。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
本実施例の撮像装置は、本撮影を行う際にHDR(ハイダイナミックレンジ)の手段を適応的に切り替えるというものである。
図1は、本発明の実施例にかかる撮像装置の構成を示したブロック図である。以下、図1を参照して、各ブロックについて説明する。なお、図1では、本実施例の撮像装置として、カメラ本体とレンズ装置とが一体的に形成されたレンズ一体型の撮像装置を例示的に示しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、レンズ交換式一眼レフカメラ(カメラ本体)および交換レンズ(レンズ装置)から構成されるレンズ交換型の撮像装置に適用することも可能である。
図1において、光学系101は、ズームレンズやフォーカスレンズから構成されるレンズ群、絞り調整装置、および、シャッター装置を備えている。この光学系101は、撮像部102に到達する被写体像の倍率やピント位置、あるいは、光量を調整する。撮像部102(撮像手段)は、光学系101を通過した被写体の光束を光電変換し電気信号に変換するCCDやCMOSセンサー等の光電変換素子である。
A/D変換部103は、入力された電気信号(画像信号、映像信号)をデジタルの画像(映像)に変換する。
画像処理部104は、入力されたデジタルの画像に対し、光学補正、NR、エッジ強調等の信号処理やHDR等の画像合成処理等の画像処理を行う。HDRの画像処理については、後ほど詳細に説明するが、例えば、異なる露光量で撮像部102により撮像された複数の画像を合成して1枚の合成画像(第1の画像)を生成することができる。また、適正露光量よりも暗く同じ露光量で撮像部102により撮像された画像の所定の輝度値よりも低輝度側の階調を補正して1枚の画像(第2の画像)を生成することができる。換言すれば、画像処理部104は、異なる露光量で撮影された複数の画像を合成する合成手段としての機能や、適正露光量よりも暗く同じ露光量で撮影された画像の所定の輝度値よりも低輝度側の階調を補正する補正手段としての機能を有する。画像処理部104はA/D変換部103から出力された画像のみでなく、記録部110から読み出した画像に対しても同様の画像処理を行うことができる。
露光量算出部105は、最適な入力画像を得る為に、撮影時の露光量を算出する部分であり、本発明に関わる部分である。適正になる露光量を算出するだけでなく、Dレンジ拡大を行うか否か判断し、撮影時の露光量をアンダー露出になるような露光量を算出する処理も行う。主に画像処理部104の処理結果を入力とし、算出した露光量を露光量制御部106に出力する。
露光量制御部106(露光制御手段)は、露光量算出部105によって算出された露光量を実現する為に、光学系101と撮像部102を制御して、絞り、シャッタースピード、センサーのアナログゲインを制御する。
システム制御部107は、本実施例の装置全体の動作を制御、統括する制御機能部である。画像処理部104で処理された画像から得られる輝度値や操作部108から送信された指示に基づいて、光学系101や撮像部102の駆動制御も行う。
表示部109は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイで構成され、撮像部102で生成された画像や、記録部110から読み出した画像を表示する。記録部110は、画像を記録する機能を有し、たとえば、半導体メモリが搭載されたメモリカードや光磁気ディスク等の回転記録体を収容したパッケージなどを用いた情報記録媒体を含んでもよく、この情報記録媒体を着脱可能にしてもよい。
バス111は、画像処理部104、システム制御部107、表示部109、および、記録部110の間で画像をやり取りするために用いられる。
以上が、本発明の実施形態に関わる撮像装置に適用可能な構成である。
次に、本発明に係る撮像部102について詳細に説明する。
まず、撮像部102の構成について説明する。
図2(a)は、本実施例における図1の撮像部102の画素配列構成を示している。図2(b)は、撮像部102が有する画素200を拡大したものであり、マイクロレンズ201と一対の光電変換部203A、204B(以下、瞳分割画素203A(A画素)、204B(B画素)と呼ぶ。)から構成される。このように、本実施例の撮像部102は、1つのマイクロレンズに対して複数の光電変換素子を有する構成となっている。換言すれば、本実施例の撮像部102(撮像素子)は、異なる瞳領域を通過した光束を受光する第1及び第2の光電変換素子を有する。露光量制御部106は、該複数の光電変換素子のそれぞれの露光時間(露光量)を制御することが可能であり、また複数の光電変換素子の露光開始タイミングを同じ(等しい)タイミングに制御することもできる。ここで、同じとは、完全に同じである場合と、許容誤差の範囲内で完全に同じ場合からずれている場合とを含む意味である。すなわち、露光量制御部106は、異なる瞳領域を通過した光束を受光する第1及び第2の光電変換素子を異なる露光量で制御可能に構成される。図2(a)にあるように撮像部102では画素200が二次元的に規則的に配列されている。ここで、図3は撮像部102の全体像であり、画素200は撮像面の中央近傍(図中の符号300)に配置された画素とする。また、いずれの画素も瞳分割画素203A、204Bそれぞれから独立に受光して得られた信号を出力可能である。右側の瞳分割画素203Aから出力された信号をA(x,y)、左側の瞳分割画素204Bから出力された信号をB(x,y)としたとき、全開口信号g(x,y)は下記(式1)で表現される。
g(x,y)=A(x,y)+B(x,y) ………(式1)
そして、瞳分割画素203Aもしくは瞳分割画素204Bの信号から成る画像を瞳分割画像、全開口信号gから成る画像を全開口画像と呼ぶこととする。瞳分割画素203Aから得られる第1の瞳分割画像と瞳分割画素204Aから得られる第2の瞳分割画像(複数の画像)は、前述したようにそれぞれ独立して取得することができる。したがって、該第1の瞳分割画像および第2の瞳分割画像を、撮像部102により同じタイミングで撮像し、取得することができる。
なお、本実施例では、撮像部102が、1つのマイクロレンズに2つの光電変換素子を備える構成を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、2以上(例えば、4つ)設けられてもよい。
次に、画素200における瞳分割の概念について図4を参照して説明する。
図4は、図2(b)の画素200のS−S断面を+y側から見た断面図と光学系101の射出瞳面を示す図である。図4では射出瞳面の座標軸と対応を取るため、断面図のx軸とy軸を図2に対して反転させている。なお、図4において図2と同じ部分は同じ符号で表記している。
撮像部102は、光学系101の結像面近傍に配置され、被写体からの光束は、光学系101の射出瞳400を通過して、それぞれの画素に入射する。射出瞳400の大きさは、絞りの大きさや、レンズを保持するレンズ枠などの大きさによって変化する。
また、瞳部分領域401A、402Bは、2×1分割された瞳分割画素203A、204Bの受光面と、マイクロレンズ201によって、概ね共役関係になっている。従って、各瞳部分領域を通過した光束は、共役関係にある各瞳分割画素で受光される。光学系101の射出瞳400は、瞳分割数をNp=M×Nとして、異なる瞳部分領域にNp分割される。光学系101の絞り値をFとすると、瞳部分領域の実効絞り値は、概ね、
となる。また、瞳領域403は、M×N分割された光電変換部を全て合わせた際の画素200全体で受光可能な瞳領域(全開口領域)である。本実施例では瞳分割数M×Nを2×1としているので、瞳部分領域の実効絞り値は、
となる。つまり、ひとつの瞳分割画像は全開口画像と比較して、1段分被写界深度が深く、暗い画像となる。
次に、撮像部102の構成における瞳分割画素で発生するシェーディングについて説明する。図5は図4のx軸断面における受光特性で、横軸は光学系101の射出瞳面における水平座標、縦軸は瞳分割画素の受光効率を表す。また、この縦軸は各開口絞りの透過率分布でもあるので、瞳分割画素の光束受光効率と見なすことができる。この光束受光効率の分布特性を瞳強度分布と呼ぶこととする。また、図5における点線は射出瞳400の幅を投影したものである。
図4および図5より、撮像部102の撮像面の中央近傍の画素における瞳分割画素203A、204Bに受光する光量は等しくなる。
瞳分割画素203Aの瞳強度分布501Aに着目すると、+x側はセンサーの瞳分割性能が十分でないことによる回折ボケのため緩やかなカーブとなっている。一方、−x側はレンズ枠のケラレにより急なカーブになる。そのため、瞳強度分布501Aは、強度のピークに対して非対称になっている。一方、瞳分割画素204Bの瞳強度分布502Bに関しては、瞳強度分布501Aが左右反転した形状となっていて同様のことが言える。
反対に、図3の符号301で示すような撮像面の周辺像高における画素を示したのが図6である。
図6(a)は周辺像高部に配置された画素が有する瞳分割画素の投影像を示したものである。また、図6(b)は図6(a)の瞳強度分布611A,612Bを説明する図である。
図6(a)より、周辺像高における画素でも、瞳部分領域601A、602B、および瞳領域603の構成は図4と同じである。一方、射出瞳600の形状は口径食(ケラレ)によって変化する。その結果シェーディングが発生する。そのため、射出瞳の投影像の重心が瞳部分領域601Aの中心寄りになり、図6(b)にあるように、瞳部分領域601Aの方が瞳部分領域602Bよりも受光効率が高くなり、明るい画像となる。また、反対の周辺像高ではこの現象の逆が起こり、瞳部分領域602Bの方が瞳部分領域601Aよりも受光効率が高くなり、明るい画像となる。
また、絞り値によってもシェーディング量は大きく変化する。図7は、絞り値と射出瞳の幅の関係を、撮像面の中央近傍部、周辺像高部それぞれに配置された画素の瞳強度分布の図で示した図である。図7(a)と図7(b)は、撮像面の中央近傍部に配置された画素の瞳強度分布、図7(c)と図7(d)は、撮像面の周辺像高部に配置された画素の瞳強度分布を示している。また、それぞれ図7(a)と図7(c)は絞り値が小さい時、図7(b)と図7(d)は絞り値が大きい時を示している。図7で示すように、絞り値が大きくなると、絞り値が小さい時に比べ、射出瞳の幅が狭くなる。撮像面の中央近傍部に配置された場合は、受光される光量は、701A、701Bの時のみでなく、射出瞳の幅が狭くなった時である702A、702Bでも等しい。反対に、撮像面の周辺像高部に配置された場合は、受光される光量は、射出瞳の幅が広い場合では703A、703Bで異なる。また、射出瞳の幅が狭くなった時でも、受光される光量は、703A、703Bの様に704A、704Bで異なる。加えて、撮像面の周辺像高部に配置された場合は、射出瞳の幅が狭くなる分、受光される光量の偏りは、703A、703Bに比べ、704A、704Bの方が大きくなる。したがって、絞り値が大きくなればなる程、周辺像高部に配置された画素のシェーディング量は大きくなる。
以上の撮像部102の構成と、瞳分割画素におけるシェーディングの説明を踏まえ、次に、露光量算出部105の処理について詳細に説明する。
本実施例における露光量算出部105は、本撮影を行う上で、瞳分割画素同士で露光を変えて撮影するか、同じ露光で撮影するか、をシーンに応じて選択し、露光量を算出するのが主な処理である。この選択を、ダイナミックレンジの拡大量と、前述した瞳分割画素におけるシェーディング量と、瞳分割画像同士の位置ずれである視差量と、に応じて行う所が本発明の肝となる。
図8は、本実施例における露光量算出部105の構成を示したブロック図である。
露光量算出部105は、適正露光量算出部801、Dレンジ拡大量算出部802、アンダー露光量算出部803、シェーディング量算出部804、視差量算出部805、HDR手段選択部806、最終露光量決定部807によって構成される。
露光量算出部105内の各ブロックの処理を動作フローにしたのが、図9である。
以降、図9の動作フローを用いて説明する。
ステップS901において、適正露光量算出部801は、画像処理部104から取得した画像を入力とし、適正露光量ΔBvを算出する。ΔBvは、現在の画像処理部104から取得した画像の露光量に対し、どの程度露光量を変化させる必要があるかを示している。現在の画像処理部104から取得した画像の露光量をDefault_Bv、適正露光量をLast_Bvとすると、ΔBvは以下の(式2)の様に示す事ができる。なお、Last_BvやDefault_Bvの値が大きければ大きい程、露光量は小さくなり、Last_BvやDefault_Bvの値が小さければ小さい程、露光量は大きくなる。
Last_Bv=Default_Bv+ΔBv ………(式2)
適正露光量ΔBvの算出方法については、従来のAE技術と同じく輝度値のブロック積分による重み計算等の公知の手法を用いればよく、例えば、特許第4708578号、特開2008−70562号公報に記載の手法を用いればよい。
ステップS902において、Dレンジ拡大量算出部802は、ステップS901で算出した適正露光量ΔBvを適用した際に、Dレンジをどの程度拡大しなければならないかを示すDレンジ拡大量W_Drangeを算出する。換言すれば、Dレンジ拡大量算出部802(拡大量算出手段)は、適正露光量を適用した場合に必要なダイナミックレンジ拡大量を算出する。例えば、Dレンジを1段広げなければならない場合、Dレンジ拡大量W_Drangeの値は1となる。Dレンジ拡大量W_Drangeの算出方法については、従来のAE技術と同じく、輝度のヒストグラムの飽和量を参照して算出する公知の手法を用いればよく、例えば、特開2011−55171号公報に記載の手法を用いればよい。
ステップS903において、アンダー露光量算出部803は、ステップS901で算出した適正露光量ΔBvと、ステップS902で算出したDレンジ拡大量W_Drangeを基に、Dレンジを拡大する際にアンダー露光量ΔBv_Underを算出する。アンダー露光量ΔBv_Underは、下記の(式3)によって算出される。
ΔBv_Under =ΔBv + W_Drange ………(式3)
ステップS904において、シェーディング量算出部804は、前述で説明した瞳分割画素におけるシェーディングを量で示したSHD_Lvを算出する。すなわち、シェーディング量算出部804(シェーディング量算出手段)は、1つのマイクロレンズに含まれる複数の光電変換素子におけるシェーディング量を算出する。換言すれば、異なる瞳領域を通過した光束を受光する第1及び第2の光電変換素子におけるシェーディング量を算出する。シェーディング量SHD_Lvの算出方法については、後程詳細に説明する。
ステップS905において、視差量算出部805は、瞳分割画像同士のずれ量である視差量の代表値PALA_Lvを算出する。本実施例の視差量PALA_Lvは画像全体の視差量の平均値を指しているが、画像全体の視差量のうち、最も大きい視差量をPALA_Lvとしても良いし、最も頻度が高い視差量をPALA_Lvとしても良い。瞳分割画像同士のずれ量である視差量の算出方法については、従来の瞳分割画素を用いたAFにおける焦点検出技術等の公知の手法を用いればよく、例えば、特開2013−125095号公報に記載の手法を用いればよい。
ステップS906において、HDR手段選択部806は、ステップS901からステップS905までの算出した結果を入力として、HDR手段を選択する。
HDR手段について、図14を用いて説明する。
HDR手段として、本実施例では、半開口HDR(第1のHDR手段、合成手段)と全開口HDR(第2のHDR手段、補正手段)と呼称した2つの手段を用いる。
半開口HDRとは、図14(a)の様に、瞳分割画素でA画素は適正の露光量、B画素はアンダーの露光量とそれぞれ露光量を変更して撮影する。そして、A画素による瞳分割画像と、B画素による瞳分割画像を輝度値に応じて合成するHDRを指す。すなわち、異なる瞳領域を通過した光束を受光する第1及び第2の光電変換素子から出力される画素信号を合成して合成画像を生成する手段である。
全開口HDRとは、図14(b)の様に、瞳分割画素同士で同じ露光量かつアンダー露光量で撮影する。そして、全開口の信号A+Bを生成した信号を入力として、点線で示した通常の階調カーブに対し、所定の輝度値よりも低輝度側の明るさを持ち上げた階調カーブを用いて出力信号を生成するHDRを指す。
ステップS906において、半開口HDRと全開口HDRのどちらのHDR手段を用いるかの判断処理については、後程詳細に説明する。
ステップS907において、最終露光量決定部807は、ステップS906の判断結果に基づいて、瞳分割画素AとBの露光量ΔBV_A、ΔBV_Bを決定する。現在の画像処理部104から取得した画像の露光量をDefault_Bv、最終的な瞳分割画素AとBの露光量をLast_Bv_A, Last_Bv_Bとすると、ΔBv_A、ΔBV_Bは以下の(式4)の様に示す事ができる。
Last_Bv_A = Default_Bv+ΔBv_A
Last_Bv_B = Default_Bv+ΔBv_B …………(式4)
露光量ΔBV_A、ΔBV_Bの説明については、後程詳細に説明する。
ステップS907で決定した瞳分割画素AとBの露光量ΔBV_A、ΔBV_Bを露光量制御部106へ結果を出力して露光量算出部105の処理は終了する。
次に、ステップS904で算出するシェーディング量SHD_Lvについて図11を用いて説明を行う。
図11(a)は撮影される開口領域の画像1101に対し、開口領域の中心の座標を(0,0)とした座標空間(x,y)を示した図である。本実施例では、開口領域の画像のうち、中心座標(0,0)を通り、かつ、x方向にプロットした1102を用いてSHD_Lvを算出する。なお、プロットのデータ等は、F値・焦点距離・ピント位置毎に記録部110やROM等にあらかじめ記録されているものとする。
中心座標(0,0)を通り、かつ、x方向にプロットした1102の結果を図11(b)に示す。
図11(b)は、一面同じ輝度値を有する被写体を撮影した結果をプロットした結果である。横軸はx方向の座標、縦軸は輝度値を対数で表している。
1103のSA+Bは、全開口画像の輝度値をプロットした結果であり、1104のSA、1105のSBはそれぞれ瞳分割画像のA画素,B画素の輝度値をプロットした結果である。SA+Bは、一面同じ輝度値を表現しているが、SA、SBは図11(b)の様に、開口領域の中心から離れるにつれ、輝度値が増加、または減少し、クロスしたような形になる。一面同じ輝度値の値をYrefとすると、SA+B、SA、SBは下記(式5)で表す事ができる。
図11(b)の1106の点線部で示している部分が瞳分割画像の信号として所望の形であり、それよりも輝度値が大きい所は、露光量がオーバー、反対に輝度値が小さい所はアンダーの露光量になっている事を示している。A画素で最も輝度値が大きく、露光量オーバーになる量をSHD_A_Over、反対に最も輝度値が小さく、露光量アンダーになる量をSHD_A_Underとする。同じくB画素もSHD_B_Over、SHD_B_Under、とすると、本実施例で示すシェーディング量SHD_Lvは以下の(式6)の様になる。なお、SHD_Lv、SHD_A_Over、SHD_A_Under、SHD_B_Over、SHD_B_Underはすべて対数で表している。
SHD_Lv=SHD_A_Over+SHD_A_Under= SHD_B_Over+SHD_B_Under
………(式6)
SHD_A_Overの量だけ、理想の露光量よりもオーバーの露光量で取得した輝度値になってしまう事を前述で説明した。だが、露光量がオーバーになってしまうという事は、撮影されるダイナミックレンジが所望のダイナミックレンジよりもオーバーの分だけ狭くなってしまうという事である。B画素のSHD_B_Overについても同様の事が言える。
その為、瞳分割画像同士を加算せず、瞳分割画像のみで全開口画像と同じ明るさ・ダイナミックレンジの画像を生成するには、図11(c)の様にする必要がある。
まず、図11(c)の1107で示した全開口画像のSA+Bと同じダイナミックレンジを有する瞳分割画素を生成する為には、瞳分割されたA画素は、所望の瞳分割画像の信号1109と同じダイナミックレンジを有する必要がある。その為、全開口画像を生成する際のA画素の信号1108よりも露光量をSHD_A_Overの量だけアンダーの露光量で取得する必要がある。
SHD_A_Overの量だけアンダーの露光量で取得したA画素の信号1110に対し、デジタルゲインを場所に応じて強さを変えながら乗算する事により、所望の瞳分割画像の信号1109と同じダイナミックレンジを持つ信号を生成する事ができる。デジタルゲインで最も大きくかかるゲイン量をSHD_A_GAINとすると、SHD_Lvとの関係を下記(式7)の様に表す事が出来る。
SHD_A_GAIN = SHD_Lv = SHD_A_Over + SHD_A_Under ………(式7)
このデジタルゲインをシェーディング補正ゲインと呼称する。
次に、シェーディング補正ゲインで所望の瞳分割画像の信号1109になった後、全開口画像SA+Bと同じ明るさにする為に、さらにデジタルゲインを乗算する必要がある。このデジタルゲインを瞳分割補正ゲインと呼称する。瞳分割補正ゲインをA/B_GAINとし、瞳分割数をD_NUMとすると(式8)の様に表す事が出来る。
例えば、本実施例の瞳分割数は2×1=2なので、A/B_GAINは1段という事になる。
以上の様に、瞳分割画像を、全開口画像と同等の明るさ、ダイナミックレンジにする為には、シェーディングでオーバーになっている分、通常よりもアンダーの露光量で画像を取得する必要がある。そして、取得した画像信号にシェーディング補正ゲイン、瞳分割補正ゲインというデジタルゲインを施す必要がある。
以上を踏まえて、本発明の肝の部分である前述のステップS906の半開口HDRと全開口HDRの判断処理について詳細に説明する。
図10は図9のステップS906の半開口HDRと全開口HDRの判断処理を動作フローにしたものである。以降、図10の動作フロー図を用いて説明する。
ステップS906の処理は、半開口HDRを実施するか、全開口HDRを実施するか、HDRをせず通常撮影を行うかを判断し、選択する処理である。以下で説明するように、HDR手段選択部806(選択手段)は、撮像条件に応じて、半開口HDRによる合成と、全開口HDRによる補正と、通常撮影の実施、のうちいずれを実行するかを選択する。
ステップS1001は、Dレンジ拡大量W_Drangeが閾値TH_Drange_LV(第2の閾値)よりも大きく、HDR処理を行う必要があるか否かを判断している。Dレンジ拡大量W_Drangeが閾値TH_Drange_LVよりも大きい場合はHDR処理が必要だと判断し、ステップS1002へ進む。反対に、Dレンジ拡大量W_Drangeが閾値TH_Drange_LV以下である場合は、通常撮影で十分だと判断し、ステップS1007へ進む。なお、本実施例では閾値TH_Drange_LVはあらかじめ決められた値とする。換言すれば、HDR手段選択部806(判断手段)は、Dレンジ拡大量算出部802により算出されたDレンジ拡大量に応じて、HDRを行うか否か(すなわち、通常撮影を行うか)を判断(選択)する。より具体的には、Dレンジ拡大量が第2の閾値より大きい場合は、HDRを行うと判断し、半開口HDRの実施または全開口HDRの実施を選択する。また、Dレンジ拡大量が第2の閾値以下である場合は、HDRを行わないと判断し、通常撮影の実施を選択する。
ステップS1002は、視差量PALA_Lvが閾値TH_PALA_Lv(第1の閾値)よりも小さい否かを判断している。視差量PALA_Lvが閾値TH_PALA_Lvよりも小さい場合、瞳分割画像同士の位置合わせが可能と判定し、半開口HDRを実施すると判断し、ステップS1003へ進む。反対に、視差量PALA_Lvが閾値TH_PALA_Lv以上である場合、瞳分割画像同士の位置合わせが困難な程、視差量が大きいと判定し、全開口HDRを実施すると判断し、ステップS1006へ進む。なお、本実施例では閾値TH_PALA_Lvはあらかじめ決められた値とする。換言すれば、HDR手段選択部806(選択手段)は、複数の光電変換素子(A画素、B画素)から得られる複数の信号のずれ量である視差量に応じて、半開口HDRと全開口HDRの実施うちいずれかを選択する。より具体的には、視差量が第1の閾値より小さい場合は、半開口HDRを選択し、視差量が第1の閾値以上である場合は、全開口HDRを選択する。
ステップS1003は、半開口HDR時のノイズ評価値NA/B、全開口HDR時のノイズ評価値NA+Bを算出する。ノイズ評価値NA/B、NA+Bの算出方法については後程詳細に説明する。
ステップS1004は、ステップS1003で算出した半開口HDR時のノイズ評価値NA/B(第1のノイズ評価値)が全開口HDR時のノイズ評価値NA+B(第2のノイズ評価値)よりも小さいか否か判断している。半開口HDR時のノイズ評価値NA/Bが全開口HDR時のノイズ評価値NA+Bよりも小さい場合、半開口HDRを実施する方がノイズは少ないと判断し、ステップS1005へ進む。反対に、半開口HDR時のノイズ評価値NA/Bが全開口HDR時のノイズ評価値NA+B以上である場合、全開口HDRを実施する方がノイズは少ないと判断し、ステップS1006へ進む。換言すれば、ステップS1004では、算出されたシェーディング量に応じて(すなわちノイズ評価値に応じて)、複数の瞳分割画像の合成(すなわち半開口HDR)の要否を判定している。
ステップS1005は、半開口HDRを実施すると判断し、HDR_SWに2を代入し終了する。
ステップS1006は、全開口HDRを実施すると判断し、HDR_SWに1を代入し終了する。
ステップS1007は、通常撮影を行うと判断し、HDR_SWに0を代入し終了する。
以上が、ステップS906の処理である。本実施例では、画面一律で半開口HDRと全開口HDRの判断処理を行っているが、画面内を分割し、分割した領域毎に判断処理を行っても良い。すなわち、HDR手段選択部806は、撮像部102の撮像面を複数の領域に分割し、該複数の領域のうち一部の領域において半開口HDRおよび全開口HDRのうち一方を選択し、該選択したHDR手段による処理を行わせるようにしてもよい。また、上記一部の領域とは他の領域において半開口HDRおよび全開口HDRのうち他方を選択し、該選択したHDR手段による処理を行わせるようにしてもよい。なお、画面内を分割し、分割した領域毎に処理を行うのは、上記判断処理のみに限らず、露光量制御、シェーディング量等の評価値算出処理全てに適用する事ができる。
次に、前述したステップS1003における半開口HDR時のノイズ評価値NA/B、全開口HDR時のノイズ評価値NA+Bの算出方法について詳細に説明する。
まず、半開口HDRを実施する際の必要なデジタルゲインについて説明する。
図12は、図11(b)、(c)と同様、一面同じ輝度値を有する被写体を撮影した結果をプロットしたものである。横軸はx方向の座標、縦軸は輝度値を対数で表している。なお、本実施例では、瞳分割されたA画素を適正露光、B画素をアンダー露光として半開口HDRを実施する。
適正露光の全開口画像の信号SA+Bを1201で示し、アンダー露光の全開口画像の信号S’A+Bを1202で示している。また、全開口画像の信号SA+B、S’A+Bと同等の明るさ、ダイナミックレンジの画像を生成する為に露光された瞳分割画像の信号SA、S’Bを1203、1204で示している。前述で説明した様に、瞳分割画像の信号SA、S’Bは、全開口画像SA+B、S’A+Bを瞳分割画素同士の加算で生成する時の露光よりもそれぞれSHD_A_Over、SHD_B_Over分アンダーに露光されている。
全開口画像の信号SA+B、S’A+B相当の明るさ、ダイナミックレンジを生成する為に、瞳分割画像の信号SA、S’Bに対し、(式9)の様にシェーディング補正と瞳分割補正のデジタルゲインを最大で乗算する必要がある。
SA+B ≒ SA + A/B_GAIN + SHD_A_GAIN
S’A+B ≒ S’B + A/B_GAIN + SHD_B_GAIN ………(式9)
上記(式9)を鑑みて、半開口HDR時のA画素、B画素のノイズ評価値をNA,NB、全開口HDR時の全開口画素のノイズ評価値をNA+Bとすると、下記の(式10)の様に表す事が出来る。なお、本実施例では適正露光量とアンダー露光量の差分をD段とし、アンダー露光時に最低輝度はD段分ゲインアップする必要があるとする。本実施例では、DとDレンジ拡大量W_Drangeは同値である。なお、Kは固定値である。
(式10)の√で囲った部分は光ショットノイズにおける評価値を表しており、光ショットノイズの評価値に対し、デジタルゲインを乗算する事で最終的なノイズの評価値を生成している。
なお、本実施例では、半開口HDRのノイズ評価値NA/Bは、適正露光で撮影するA画素のノイズ評価値NAの値をNA/Bの値とし、暗電流ノイズ等はノイズの評価値に加えないものとする。
(式10)を、横軸を前述したD段、縦軸をノイズ評価値としてグラフで示すと図13の様になる。グラフ中の1301の様に半開口HDR時のA画素のノイズ評価値NAが全開口HDR時のA+B画素のノイズ評価値NA+Bと同値になるポイントが存在する。該ポイントよりもDが小さい場合(該ポイント以下の場合)は、全開口HDR時のA+B画素のノイズの方が、半開口HDR時のA画素のノイズよりも少ないと評価する。反対に、該ポイントよりもDが大きい場合は、全開口HDR時のA+B画素のノイズの方が、半開口HDR時のA画素のノイズよりも多いと評価する。
このように、HDR手段選択部806は、シェーディング量算出部804により算出されたシェーディング量に基づいて、半開口HDRを実行した際の第1のノイズ評価値を算出するノイズ評価値算出手段としての機能を有する。また、全開口HDRを実行した際の第2のノイズ評価値を算出するノイズ評価値算出手段としての機能も有する。そして、HDR手段選択部806は、算出した第1のノイズ評価値と第2のノイズ評価値とから、上述したように半開口HDRと全開口HDRのうちいずれかを選択する。より具体的には、第1のノイズ評価値が第2のノイズ評価値より小さい場合は、半開口HDRを選択し、第1のノイズ評価値が第2のノイズ評価値以上である場合は、全開口HDRを選択する。ここで、露光量算出部105で選択されたHDR手段は、後段の露光量制御部106で実行される。したがって、露光量制御部106は、シェーディング量算出部804により算出されるシェーディング量に応じて、異なる瞳領域を通過する光束を受光する第1及び第2の光電変換素子の露光量を制御する、と言い換えることもできる。つまり、露光量制御部106は、シェーディング量算出部804により算出されるシェーディング量に応じて、半開口HDRまたは全開口HDRを実行することができる。
以上の様にして、本実施例では、半開口HDR時のノイズ評価値NA/B、全開口HDR時のノイズ評価値NA+Bを算出するが、上記の方法に限らなくて良い。
このように、本発明は、半開口HDRを行うか否か(すなわち、全開口HDRまたは通常撮影を行うか否か)を、Dレンジ拡大量、シェーディング量から算出したノイズ評価値と、瞳分割画像間の視差量に応じて判断する。
最後に、前述したステップS907の瞳分割画素AとBの露光量ΔBV_A、ΔBV_Bを決定方法について詳細に説明する。
前述したステップS906で半開口HDRを実施するか、全開口HDRを実施するか、通常撮影するかを示したHDR_SWによって、瞳分割画素AとBの露光量ΔBV_A、ΔBV_Bを決定する。
HDR_SW=0の時、つまり通常撮影を実施する際は、(式11)の様に、ステップS901で算出した適正露光量ΔBvをそのままΔBV_A、ΔBV_Bに適用する。
ΔBv_A=ΔBv
ΔBv_B=ΔBv ………(式11)
HDR_SW=1の時、つまり全開口HDRを実施する際は、(式12)の様に、ステップS903で算出したアンダー露光量ΔBv_underをそのままΔBV_A、ΔBV_Bに適用する。
ΔBv_A=ΔBv_under
ΔBv_B=ΔBv_under ………(式12)
HDR_SW=2の時、つまり半開口HDRを実施する際は、前述で図12を使って説明した様に(式13)で算出される値をΔBV_A、ΔBV_Bに適用する。SHD_A_Over、SHD_B_Overは前述と同じく、オーバー側に偏るシェーディングの最大量である。
ΔBv_A=ΔBv +SHD_A_Over
ΔBv_B=ΔBv_under +SHD_B_Over ………(式13)
以上の様にして決定した瞳分割画素AとBの露光量ΔBV_A、ΔBV_Bで制御し、本撮影を行い、それぞれHDR_SWに応じた処理を行う事で広DレンジかつSNの良い最適な画像をシーンに応じて取得する事が可能となる。よって、本発明によれば、ダイナミックレンジが広くかつSNの良い画像の取得に有利な撮像装置を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
本発明は、コンパクトデジタルカメラ、一眼レフカメラ、ビデオカメラなどの撮像装置に好適に利用できる。
102 撮像部
106 露光量制御部
804 シェーディング量算出部

Claims (11)

  1. 異なる瞳領域を通過した光束を受光する第1及び第2の光電変換素子を有する撮像素子と、
    前記第1及び第2の光電変換素子を異なる露光量で制御可能な露光制御手段と、
    前記第1及び第2の光電変換素子におけるシェーディング量を算出する算出手段と、を有し、
    前記露光制御手段は、前記算出手段により算出される前記シェーディング量に応じて前記第1及び第2の光電変換素子の露光量を制御することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記第1及び第2の光電変換素子から出力される画素信号を合成して合成画像を生成する合成手段を有し、
    前記合成手段は、前記算出手段により算出される前記シェーディング量に応じて前記合成の要否を判定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第1及び第2の光電変換素子から出力される画素信号を合成して合成画像を生成する合成手段と、
    適正露光量よりも暗い露光量で前記撮像素子で撮像された画像の所定の輝度値よりも低輝度側の階調を補正する補正手段と、を有し、
    前記シェーディング量に応じて、前記合成手段による合成と前記補正手段による補正のうちいずれを実行するかを選択する選択手段と、
    を有することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記選択手段は、前記第1及び第2の光電変換素子から得られる複数の信号のずれ量である視差量に応じて、前記合成手段による合成と前記補正手段による補正のうちいずれを実行するかを選択することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記選択手段は、前記視差量が第1の閾値以上である場合は、前記補正手段による補正を選択することを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記シェーディング量に基づいて、前記合成手段による合成または前記補正手段による補正を実行した際のノイズ評価値を算出するノイズ評価値算出手段を有し、
    前記選択手段は、前記ノイズ評価値算出手段により算出された前記合成手段による合成を実行した際の第1のノイズ評価値と、前記補正手段による補正を実行した際の第2のノイズ評価値に応じて、前記合成手段による合成と前記補正手段による補正のうちいずれを実行するかを選択することを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記選択手段は、前記第1のノイズ評価値が前記第2のノイズ評価値以上である場合は、前記補正手段による補正を選択することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  8. 前記適正露光量を適用した場合に必要なダイナミックレンジ拡大量を算出する拡大量算出手段を有し、
    前記選択手段は、前記拡大量算出手段により算出されたダイナミックレンジ拡大量に応じて、前記合成を行うか否かを判断することを特徴とする請求項3ないし7のいずれか1項に記載の撮像装置。
  9. 前記選択手段は、前記ダイナミックレンジ拡大量が第2の閾値より大きい場合は、前記合成を行うと判断することを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
  10. 前記選択手段は、前記撮像素子の撮像面を複数の領域に分割し、該複数の領域のうち一部の領域において前記合成手段による合成および前記補正手段による補正のうち一方を選択し、該複数の領域のうち他の領域において前記合成手段による合成および前記補正手段による補正のうち他方を選択することを特徴とする請求項3ないし9のいずれか1項に記載の撮像装置。
  11. 異なる瞳領域を通過した光束を受光する第1及び第2の光電変換素子を有する撮像素子と、前記第1及び第2の光電変換素子を異なる露光量で制御可能な露光制御手段と、を備えた撮像装置の撮像方法であって、
    前記第1及び第2の光電変換素子におけるシェーディング量を算出する算出ステップと、
    前記算出ステップにより算出される前記シェーディング量に応じて前記第1及び第2の光電変換素子の露光量を制御する露光制御ステップと、
    を有することを特徴とする撮像方法。
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