JP2016065295A - 酸性亜鉛合金めっき浴用添加剤、酸性亜鉛合金めっき浴および亜鉛合金めっき部材の製造方法 - Google Patents

酸性亜鉛合金めっき浴用添加剤、酸性亜鉛合金めっき浴および亜鉛合金めっき部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】外観が良好な亜鉛合金めっき皮膜を得ることが可能な酸性亜鉛合金めっき浴を得るために使用される添加剤、外観が良好な亜鉛合金めっき皮膜を得ることが可能な酸性亜鉛合金めっき浴、および上記の酸性亜鉛合金めっき浴を用いて形成される亜鉛合金めっき部材の製造方法を提供する。【解決手段】炭素数12以下の脂肪族ポリアミンを含有することを特徴とする酸性亜鉛合金めっき浴用添加剤。【選択図】 図1

Description

本発明は、酸性亜鉛合金めっき浴用添加剤、酸性亜鉛合金めっき浴および亜鉛合金めっき部材の製造方法に関する。
本明細書において、亜鉛合金めっきとは、亜鉛および合金成分ならびに不可避的な不純物からなるめっきをいう。亜鉛合金めっきはめっき中の亜鉛の含有量(質量%)が他の合金元素の含有量(質量%)のいずれよりも高くてもよいし、亜鉛の含有量(質量%)よりも含有量が高い合金元素が含まれていてもよい。
亜鉛−ニッケル合金、亜鉛−鉄合金、すず−亜鉛合金など亜鉛合金のめっきからなる皮膜(本明細書において「亜鉛合金めっき皮膜」ともいう。)は、自動車用の鋼板やボルトやナットなどの鋼材からなる機械部品をはじめとして、我々の身の回りの部材に対して、耐食性、耐熱性や耐塩水性を向上させることを目的として広汎に用いられている。
亜鉛合金めっき皮膜は、亜鉛合金めっき皮膜を形成するためのめっき浴(本明細書において「亜鉛合金めっき浴」ともいう。)に被めっき部材を浸漬した状態で電解を行う電気めっきにて形成される。この亜鉛合金めっき浴は、アルカリ浴(例えば特許文献1など)と酸性浴(例えば特許文献2など)とに大別され、アルカリ浴にはシアン化物浴やジンケート型亜鉛合金めっき浴、酸性浴には塩化亜鉛浴や硫酸亜鉛浴がある。求める亜鉛合金めっき皮膜の硬度や光沢性、被めっき部材の形状や大きさ、作業環境などの様々な条件を勘案して、これらの亜鉛合金めっき浴から適切な浴が選択されている。
特開平1−298192号公報 特許第4307810号公報
これらの亜鉛合金めっき浴の中でも、酸性亜鉛合金めっき浴は、電流効率が高く生産性に優れるという利点がある。しかしながら、膜厚や外観の電流密度依存性が高くなりやすいため、被めっき部材が複雑な形状を有する場合には、付き周り性の低下や外観不良が生じやすくなる傾向がある。
本発明は、外観が良好な亜鉛合金めっき皮膜を得ることが可能な酸性亜鉛合金めっき浴を得るために使用される添加剤を提供することを目的とする。また、本発明は、外観が良好な亜鉛合金めっき皮膜を得ることが可能な酸性亜鉛合金めっき浴、および上記の酸性亜鉛合金めっき浴を用いて形成される亜鉛合金めっき部材の製造方法を提供することを目的とする。
なお、亜鉛合金めっき部材とは、被めっき部材と、この被めっき部材の被めっき面上に形成された亜鉛合金めっき皮膜とを備えた部材をいう。また、亜鉛合金めっき皮膜に関する「外観が良好」とは、従来との対比において、亜鉛合金めっき皮膜に異常析出が生じやすくなる電流密度の下限値が高まること、およびある電流密度において無光沢であった亜鉛合金めっき皮膜が同じ電流密度であっても光沢または半光沢となることの少なくとも一方を満たすことをいう。
上記課題を解決するために提供される本発明は次のとおりである。
(1)炭素数12以下の脂肪族ポリアミンを含有することを特徴とする酸性亜鉛合金めっき浴用添加剤。
(2)前記脂肪族ポリアミンは、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンおよびテトラエチレンペンタミンからなる群から選ばれる1種または2種以上を含む、上記(1)に記載の添加剤。
(3)前記脂肪族ポリアミンは、カルボニル基およびカルボニル基を含む基のいずれも有しない、上記(1)に記載の添加剤。
(4)上記(1)から(3)のいずれかに記載される添加剤を含有することを特徴とする酸性亜鉛合金めっき浴。
(5)前記脂肪族ポリアミンの含有量は、0.1g/L以上30g/L以下である、上記(4)に記載の酸性亜鉛合金めっき浴。
(6)酢酸および酢酸イオンの少なくとも一方を含有する物質である酢酸含有物質を含有する、上記(4)または(5)に記載の酸性亜鉛合金めっき浴。
(7)酢酸および酢酸イオンの少なくとも一方を含有する物質である酢酸含有物質を含む緩衝剤を含有することを特徴とする酸性亜鉛合金めっき浴。
(8)上記(1)から(3)のいずれかに記載される添加剤を含有する、上記(7)に記載の酸性亜鉛合金めっき浴。
(9)前記脂肪族ポリアミンの含有量は、0.1g/L以上30g/L以下である、上記(8)に記載の酸性亜鉛合金めっき浴。
(10)一次光沢剤および二次光沢剤の少なくとも一種を含有する、上記(4)から(9)のいずれかに記載の酸性亜鉛合金めっき浴。
(11)被めっき部材と、該被めっき部材の被めっき面上に形成された亜鉛合金めっき皮膜とを備えた亜鉛合金めっき部材の製造方法であって、上記(4)から(10)のいずれかに記載される酸性亜鉛合金めっき浴を用いて電気めっきにより前記亜鉛合金めっき皮膜を形成することを特徴とする亜鉛合金めっき部材の製造方法。
(12)前記電気めっきにおける前記被めっき部材の電流密度が0.1A/dm以上10A/dm以下となるように行われる、上記(11)に記載の製造方法。
(13)前記被めっき部材は二次加工品である、上記(11)または(12)に記載の製造方法。
本発明に係る添加剤を含有する酸性亜鉛合金めっき浴を用いることにより、外観が良好な亜鉛合金めっき皮膜を得ることができる。また、本発明により、外観が良好な亜鉛合金めっき皮膜を備える亜鉛合金めっき部材を得ることができる。
実施例2の結果を示すグラフである。 実施例2における起泡・消泡性の試験結果を示すグラフである。
以下、本発明について詳しく説明する。
1.酸性亜鉛合金めっき浴用添加剤
本発明の一実施形態に係る酸性亜鉛合金めっき浴用添加剤は、アミノ基を複数有し炭素数12以下の脂肪族ポリアミン(本明細書において「ポリアミン(A)」と略記する場合がある。)を含有する。かかるポリアミン(A)を含有する酸性亜鉛合金めっき浴からは、光沢外観を有する亜鉛合金めっき皮膜が得られやすい。また、電流密度が高い条件で電気めっきが行われた場合でも、得られた亜鉛合金めっき皮膜に異常析出が生じにくい。このように、ポリアミン(A)は一次光沢剤としての機能を有することから、通常一次光沢剤として使用される界面活性剤の含有量を低減させることができる。めっき浴中の界面活性剤の含有量が低減されることにより、亜鉛合金めっきの作業性を低下させる発泡の問題を緩和することができる。
亜鉛合金めっき浴が亜鉛ニッケル合金めっき浴である場合には、当該亜鉛合金めっき浴がポリアミン(A)を含有することにより、ニッケル共析率が10質量%以上20質量%以下、好ましくは12質量%以上18質量%以下、より好ましくは14質量%以上16質量%以下の亜鉛ニッケル合金めっき皮膜が得られやすくなることもある。
ポリアミン(A)は、炭素数12以下の脂肪族であり、アミノ基を複数有する限り、他の構造は限定されない。ポリアミン(A)は、1級アミン、2級アミンおよび3級アミンのいずれであってもよい。
1級アミンのポリアミン(A)の具体例として、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノブタン、1,3−ジアミノブタン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ビス−(3−アミノプロピル)エーテル、1,2−ビス−(3−アミノプロポキシ)エタン、1,3−ビス−(3−アミノプロポキシ)−2,2’−ジメチルプロパン、アミノエチルエタノールアミン、1,2−ビスアミノシクロヘキサン、1,3−ビスアミノシクロヘキサン、1,4−ビスアミノシクロヘキサン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,3−ビスアミノエチルシクロヘキサン、1,4−ビスアミノエチルシクロヘキサン、1,3−ビスアミノプロピルシクロヘキサン、1,4−ビスアミノプロピルシクロヘキサン、水添4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2−アミノピペリジン、4−アミノピペリジン、2−アミノメチルピペリジン、4−アミノメチルピペリジン、2−アミノエチルピペリジン、4−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノエチルモルホリン、N−アミノプロピルモルホリン、イソホロンジアミン、メンタンジアミン、1,4−ビスアミノプロピルピペラジン、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、N−アミノエチルピペラジン、N−アミノプロピルピペラジン、1,4−ビス(アミノエチルピペラジン)、1,4−ビス(アミノプロピルピペラジン)などが挙げられる。
2級アミンのポリアミン(A)の具体例として、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,5−ジアミノペンタン、N,N’−ジメチル−1,6−ジアミノヘキサン、N,N’−ジメチル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,6−ジアミノヘキサンなどが挙げられる。
3級アミンのポリアミン(A)の具体例として、テトラメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチルピペラジン、N,N’−ビス((2−ヒドロキシ)プロピル)ピペラジン、ヘキサメチレンテトラミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタンアミン、2−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロパン、ジエチルアミノエタノール、N,N,N−トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン、2,4,6−トリス(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、ヘプタメチルイソビグアニドなどが挙げられる。
ポリアミン(A)は1級アミノ基、2級アミノ基および3級アミノ基の2種以上を有していてもよい。そのような化合物として、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ビグアニドが例示される。
ポリアミン(A)は1種類の化合物から構成されていてもよいし、複数種類の化合物から構成されていてもよい。ポリアミン(A)が複数種類の化合物から構成される場合において、それらの化合物の含有比率は限定されない。求める特性に応じて適宜設定される。
ポリアミン(A)の炭素数は、10以下であることが好ましい場合があり、8以下であることがより好ましい場合があり、6以下であることが特に好ましい場合がある。
好ましいポリアミン(A)として、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンおよびテトラエチレンペンタミンを例示することができ、これらの中でも、エチレンジアミン、ジエチレントリアミンおよびトリエチレンテトラミンがより好ましいポリアミン(A)として例示される。
ポリアミン(A)は、カルボニル基およびカルボニル基を含む基のいずれも有していないことが好ましい場合もある。
本発明の一実施形態に係る添加剤は、ポリアミン(A)以外の成分を含有していてもよい。そのような成分として、一次光沢剤、二次光沢剤、酸化防止剤、消泡剤、金属封鎖剤などが例示される。なお、本発明の一実施形態に係る添加剤が含有するポリアミン(A)は、一次光沢剤や二次光沢剤としての機能を有することから、本発明の一実施形態に係る添加剤は一次光沢剤および二次光沢剤の少なくとも一方を含有していなくてもよい。
2.酸性亜鉛合金めっき浴
本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴は酸性であるため、アルカリ性の亜鉛合金めっき浴に比べて電流効率が高く、生産性に優れる。本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴は上記のポリアミン(A)を含有するため、かかるめっき浴から形成された亜鉛合金めっき皮膜の外観は良好となりやすい。
(1)金属成分
(1−1)浴可溶性亜鉛含有物質
本実施形態に係る亜鉛合金めっき浴は、浴可溶性亜鉛含有物質を含有する。本明細書において浴可溶性亜鉛含有物質とは、亜鉛合金めっき皮膜として析出する亜鉛の供給源であって、亜鉛の陽イオンおよびこれを含有する浴可溶性物質からなる群から選ばれる1種または2種以上の成分をいう。本実施形態に係る亜鉛合金めっき浴は酸性であるから、浴可溶性亜鉛含有物質の一例は亜鉛イオン(Zn2+)である。
浴可溶性亜鉛含有物質をめっき浴に供給する原料物質(本発明において、「亜鉛源」ともいう。)として、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、酸化亜鉛などが例示される。
本実施形態に係る亜鉛合金めっき浴における可溶性亜鉛含有物質の亜鉛換算含有量(可溶性亜鉛含有物質の亜鉛換算の浴中含有量)は限定されない。この含有量が過度に少ない場合には亜鉛合金めっき皮膜が析出しにくくなることもあるため、上記の亜鉛換算含有量は5g/L以上であることが好ましく、10g/L以上であることがより好ましく、15g/L以上であることが特に好ましい。可溶性亜鉛含有物質の亜鉛換算含有量が過度に多い場合には外観不良やつきまわり性の低下が生じやすくなることもあるため、上記の亜鉛換算含有量は100g/L以下であることが好ましく、80g/L以下であることがより好ましく、60g/L以下であることが特に好ましい。
(1−2)浴可溶性金属含有物質
本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴は、浴可溶性金属含有物質を含有する。本明細書において浴可溶性金属含有物質とは、亜鉛合金めっき皮膜に含有される亜鉛以外の金属の供給源であって、金属元素の陽イオンおよびこれを含有する浴可溶性物質からなる群から選ばれる一種または二種以上の成分をいう。浴可溶性金属含有物質に含有される金属元素として、鉄、ニッケル、およびスズが例示される。好ましい一例において、金属含有物質に含まれる金属元素は鉄、ニッケル、およびスズからなる群から選ばれる。
浴可溶性金属含有物質をめっき浴に供給する原料物質(本発明において、「金属源」ともいう。)はその浴可溶性金属含有物質に含有される金属元素の種類に応じて適宜選択すればよい。例えば、浴可溶性金属含有物質に含有される金属元素が鉄である場合、すなわち、亜鉛合金めっき浴が浴可溶性鉄含有物質を含有する場合には、Fe(SO・7HO、FeSO・7HO、Fe(OH)、FeCl・6HO、FeCl・4HOなどが鉄源として例示される。浴可溶性金属含有物質に含有される金属元素がニッケルである場合、すなわち、亜鉛合金めっき浴が浴可溶性ニッケル含有物質を含有する場合には、NiSO・6HO、NiCl・6HO,Ni(OH)などがニッケル源として例示される。浴可溶性金属含有物質に含有される金属元素がスズである場合、すなわち、亜鉛合金めっき浴が浴可溶性マンガン含有物質を含有する場合には、SnSO、SnCl、SnCl・2HOなどがスズ源として例示される。
本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴における可溶性金属含有物質の金属換算含有量は、目的とする亜鉛合金めっきの組成に応じて適宜設定される。亜鉛合金めっき浴が浴可溶性鉄含有物質を含有する場合には、可溶性鉄含有物質の鉄換算含有量を1g/L以上100g/L以下程度とすることが例示される。亜鉛合金めっき浴が浴可溶性ニッケル含有物質を含有する場合には、可溶性ニッケル含有物質のニッケル換算含有量を0.1g/L以上60g/L以下程度とすることが例示され、80g/L以上120g/L以下程度とすることが好ましい場合もある。亜鉛合金めっき浴が浴可溶性スズ含有物質を含有する場合には、可溶性スズ含有物質のスズ換算含有量を1g/L以上100g/L以下程度とすることが例示される。
本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴に含有される合金元素がニッケルである場合には、亜鉛合金めっき浴によりニッケルの共析率が10質量%以上20質量%以下の亜鉛ニッケル合金めっき皮膜を得られることが、耐食性を特に高める観点から好ましい。ニッケルの含有率が15質量%である亜鉛ニッケル合金は耐食性に優れることから、ニッケルの共析率が10質量%以上20質量%以下の亜鉛ニッケル合金めっき皮膜は、上記の耐食性に優れる合金の含有割合が高く、亜鉛ニッケル合金めっき皮膜の耐食性が高まることが期待される。亜鉛ニッケル合金めっき皮膜の耐食性を高める観点から、ニッケルの共析率は、12質量%以上18質量%以下であることが好ましく、13質量%以上16質量%以下であることがより好ましい。なお、ニッケルの共析率は10質量%未満、例えば8質量%程度であってもよい。
(2)添加剤成分
本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴は前述のポリアミン(A)を添加剤成分として含有し、必要に応じてさらに他の添加剤成分も含有する。
(2−1)ポリアミン(A)
本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴は、前述のポリアミン(A)を含有する。ポリアミン(A)の含有量は、ポリアミン(A)の種類、亜鉛合金めっき浴に含有されるポリアミン(A)以外の成分の種類や含有量、亜鉛合金めっき浴から形成される亜鉛合金めっき皮膜の組成などに応じて適宜設定される。本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴におけるポリアミン(A)の含有量は、限定されない一例として、0.1g/L以上100g/L以下が挙げられる。ポリアミン(A)が0.1g/L以上であることにより、ポリアミン(A)を含有させた効果が得られやすくなる。また、ポリアミン(A)が100g/L以下であることにより、浴中に不溶性物質が生じる可能性が低減される。
亜鉛合金めっき浴の種類によっては、亜鉛合金めっき浴におけるポリアミン(A)が所定の含有量以下であることにより、亜鉛合金めっき浴から形成された亜鉛合金めっき皮膜の外観をより安定的に良好にすることが可能となる場合もある。例えば、亜鉛合金めっきが亜鉛ニッケル合金めっきである場合には、ポリアミン(A)の含有量が30g/L以下であることにより、当該亜鉛ニッケル合金めっき浴から形成された亜鉛ニッケル合金めっき皮膜の外観が良好となることが安定的に生じやすくなることがある。亜鉛ニッケル合金めっき皮膜の外観が良好となることをより安定的に生じさせる観点から、ポリアミン(A)の含有量は、20g/L以下であることが好ましいこともある。
(2−2)その他の添加剤成分
本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴は、上記のポリアミン(A)以外の添加剤成分を含有してもよい。そのような添加剤成分または亜鉛合金めっき浴中で添加剤成分を与える材料として、次のようなものが例示される。
i)一次光沢剤
本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴は、添加剤成分の一種として一次光沢剤を含有してもよい。かかる一次光沢剤の例として、各種亜鉛めっき浴に使用されるアニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤および水溶性カチオン高分子化合物などの水溶性の有機化合物などを挙げることができる。
一次光沢剤は、スルホン酸基のようなアニオン系界面活性剤に含有される構造およびポリエーテルのようなノニオン系界面活性剤に含有される構造の双方を有していてもよい。そのような化合物として、芳香族または脂肪族のポリエーテル硫酸エステルのアルカリ金属塩が挙げられる。
本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴が一次光沢剤を含有する場合において、一次光沢剤は窒素を含有しない界面活性剤であることが好ましい場合もある。そのような界面活性剤の具体例として、上記の芳香族または脂肪族のポリエーテル硫酸エステルアルカリ金属塩、アセチレン系ジアルコールのポリエーテル化合物が挙げられる。
本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴が一次光沢剤を含有する場合において、一次光沢剤の亜鉛合金めっき浴中含有量は限定されない。一次光沢剤の種類、亜鉛合金めっき浴に含有される一次光沢剤以外の成分の種類や含有量、亜鉛合金めっき浴から形成される亜鉛合金めっき皮膜の組成などに応じて適宜設定される。一例を挙げれば、一次光沢剤の含有量は0.1g/L以上100g/L以下とすることが好ましく、0.5g/L以上20g/L以下とすることがより好ましい。
なお、前述のように、ポリアミン(A)は一次光沢剤としての機能を有することから、界面活性剤からなる一次光沢剤の含有量を低減させることができる。めっき浴中の界面活性剤の含有量が低減されることにより、亜鉛合金めっきの作業性を低下させる発泡の問題を緩和することができる。
ii)二次光沢剤
本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴は、添加剤成分の一種として二次光沢剤を含有してもよい。特に、光沢性の向上などの観点からは、二次光沢剤として、カルボニル基を有する芳香族化合物を含有してもよい。そのような化合物として、アニスアルデヒド、ベラトルアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド(OCAD)、サリチルアルデヒド、バニリン、ピペロナールおよびp−ヒドロキシベンズアルデヒド等の芳香族アルデヒド;ベンジリデンアセトン等の芳香環を有するアセトンなどが例示される。
本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴が二次光沢剤を含有する場合において、二次光沢剤の亜鉛合金めっき浴中含有量は限定されない。二次光沢剤の種類、亜鉛合金めっき浴に含有される二次光沢剤以外の成分の種類や含有量、亜鉛系めっき浴から形成される亜鉛合金めっき皮膜の組成などに応じて適宜設定される。一例を挙げれば、二次光沢剤の含有量は0.001g/L以上10g/L以下とすることが好ましく、0.005g/L以上1g/L以下とすることがより好ましい。
iii)その他
本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴は、上記の成分以外の添加剤成分を含有してもよい。そのような添加剤成分として、酸化防止剤、消泡剤、金属封鎖剤などが例示される。
酸化防止剤として、フェノール、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ピロガロール等のヒドロキシフェニル化合物や、L−アスコルビン酸、ソルビトール等が例示される。
消泡剤として、シリコーン系消泡剤や、界面活性剤、ポリエーテル、高級アルコール等の有機系消泡剤が例示される。
金属封鎖剤として、珪酸塩(具体例としてケイ酸ナトリウムが挙げられる。)、シリカ(具体例としてコロイダルシリカが挙げられる。)などが例示される。金属封鎖剤の亜鉛合金めっき浴中含有量は限定されない。金属封鎖剤の種類や、溶媒の組成などを勘案して適宜設定すればよい。一例を挙げれば、金属封鎖剤の含有量は0.1g/L以上100g/L以下とすることが好ましく、0.5g/L以上20g/L以下とすることがより好ましい。
(3)緩衝剤、無機電解質
本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴は緩衝作用を有する物質を緩衝剤として含有してもよい。緩衝剤を含有することにより、被めっき部材の表面近傍のpHが過度に高くなることが抑制される。その結果、被めっき部材への亜鉛などの金属の析出形態が安定化して、異常析出が生じにくくなる。
本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴が緩衝剤を含有する場合において、緩衝剤の種類は限定されない。緩衝剤の具体例として、酢酸および酢酸イオンの少なくとも一方を含有する物質である酢酸含有物質、アンモニアおよびアンモニウムイオンの少なくとも一方を含有する物質であるアンモニア含有物質、ホウ酸およびホウ酸イオンの少なくとも一方を含有する物質であるホウ酸含有物質などが挙げられる。亜鉛合金めっき浴にかかる亜鉛合金めっきが亜鉛合金めっきである場合には、酢酸含有物質を緩衝剤として含有することにより、亜鉛合金めっきの析出が安定化することもある。このめっき析出の安定化の観点から、亜鉛合金めっきにおける合金元素はニッケルであることが好ましい。
環境負荷を低減させる観点から、本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴における酢酸含有物質の含有量は、酢酸換算で、200g/L以下であることが好ましく、100g/L以下であることがより好ましく、50g/L以下であることがさらに好ましい。緩衝剤としての機能を安定的に発現させる観点から、本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴における酢酸含有物質の含有量は、酢酸換算で、1g/L以上であることが好ましく、5g/L以上であることがより好ましく、10g/L以上であることが特に好ましい。
環境負荷を低減させる観点から、本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴におけるアンモニア含有物質の含有量は、アンモニア換算で、100g/L以下であることが好ましく、50g/L以下であることがより好ましく、10g/L以下であることがさらに好ましく、本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴はアンモニア含有物質を実質的に含有しないことが特に好ましい。
環境負荷を低減させる観点から、本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴におけるホウ酸含有物質の含有量は、ホウ酸換算で、5g/L以下であることが好ましく、1g/L以下であることがより好ましく、0.1g/L以下であることがさらに好ましく、本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴はホウ酸含有物質を実質的に含有しないことが特に好ましい。
本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴がアンモニア含有物質やホウ酸含有物質の含有量が低く亜鉛合金めっき浴が環境に与える負荷が低い場合には、本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴が排水処理性に優れることを意味している。
本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴は、無機電解質を含有してもよい。無機電解質として、塩化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、リン酸イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオンなどが例示され、これらは陽イオンと陰イオンとからなる塩として亜鉛合金めっき浴に配合されていてもよい。本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴に含有される無機電解質の含有量の総和は限定されない。無機電解質の種類、亜鉛合金めっき浴に含有される無機電解質以外の成分の種類や含有量、亜鉛合金めっき浴から形成される亜鉛合金めっき皮膜の組成、めっき条件などに応じて適宜設定される。一例を挙げれば、亜鉛合金めっき浴に含有される無機電解質の含有量の総和は、10g/L以上1000g/L以下とすることが好ましく、50g/L以上500g/L以下とすることがより好ましい。
(4)溶媒、液性
本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴の溶媒は水を主成分とする。水以外の溶媒としてアルコール、エーテル、ケトンなど水への溶解度が高い有機溶媒を混在させてもよい。この場合には、めっき浴全体の安定性および廃液処理への負荷の緩和の観点から、その比率は全溶媒に対して10体積%以下とすることが好ましい。
本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴は酸性であり、そのpHは、4.5以上6.5以下であることが好ましく、5.0以上5.8以下であることがより好ましい。めっき浴のpHを調整するために用いられる材料の種類は特に限定されない。塩酸、硫酸、硝酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物など公知の材料を用いればよい。
(5)調製方法
本実施形態に係る亜鉛合金めっき浴の調製方法は特に限定されない。亜鉛合金めっき浴が亜鉛めっき浴の場合には、亜鉛源およびポリアミン(A)、ならびに必要に応じ任意添加成分として前述のその他の添加剤成分、緩衝剤、無機電解質などを水などの溶媒に溶解させることによって調製することができる。亜鉛合金めっき浴の場合には、亜鉛源、金属源およびポリアミン(A)、ならびに必要に応じ任意添加成分として前述のその他の添加剤成分、緩衝剤、無機電解質などを溶媒に溶解させることによって調製することができる。
3.亜鉛合金めっき部材の製造方法
亜鉛合金めっき部材は、本実施形態に係る亜鉛合金めっき浴を被めっき部材に接触させ、被めっき部材をカソード(陰極)として電解を行うことによって得ることができる。亜鉛合金めっき浴と被めっき部材との接触方法は限定されない。典型的には亜鉛合金めっき浴内に被めっき部材を接触させることが挙げられ、亜鉛合金めっき浴を構成するめっき液を被めっき部材に噴射することによって上記の接触を行ってもよい。
被めっき部材の材質は導電性を有する限り特に限定されない。鉄系材料などの金属系材料、および樹脂系材料やセラミックス系材料などからなる導電性を有さない材料の表面に無電解めっきなどにより導電性材料からなる層が形成されたものが例示される。被めっき部材の形状も特に限定されない。板材や棒材、線材などの一次加工品;ねじ、ボルト、金型等の切削・研削加工品(さらに研磨加工が施されていてもよい。)、車体フレーム、機器の筐体等のプレス加工品、ブレーキキャリパー、エンジンブロック等の鋳物などの二次加工品が挙げられる。なお、被めっき部材が鉄系材料からなる鋳物である場合には、鋳造性を高めるために含有させた成分などの影響により、アルカリ性亜鉛合金めっき浴からは亜鉛合金めっき皮膜を形成することができないこともある。
アノード(陽極)を構成する材料は特に限定されない。亜鉛や合金元素を含有する金属系材料を可溶性陽極として用いてもよい。可溶性陽極として、亜鉛系の材料からなる陽極と、合金元素を含有する材料からなる陽極とを個別に用意してもよい。そして、これらの陽極を異なる電源に接続し、各々の陽極への電圧印加を独立に制御してもよい。
電解における電流密度は特に限定されない。電流密度が過度に低い場合には得られる亜鉛合金めっき皮膜の析出速度が低く生産性に劣る場合があり、電流密度が過度に高い場合には得られる亜鉛めっき皮膜の外観が劣化したり、均一電着性、付き廻り性などが低下したりすることが懸念される場合があることを考慮して、適宜設定すればよい。生産性を高めることとめっき皮膜の品質を高めることとを両立する観点から、0.1A/dm以上10A/dm以下とすることが好ましく、0.5A/dm以上5A/dm以下とすることがより好ましい。
電解におけるめっき浴の温度(めっき浴温度)は15℃程度から50℃程度の範囲で行えばよく、室温程度(25℃程度)で行ってもよい。
電解時間(めっき時間)は、亜鉛合金めっき浴の組成、上記の電流密度、めっき浴温度などによって決定されるめっき皮膜の析出速度と求めるめっき皮膜の厚さとから適宜設定される。
めっき設備の構成は特に限定されない。板状または棒状のアノードに対向するようにカソードとしての被めっき部材を亜鉛合金めっき浴中に配置し、亜鉛合金めっき浴内で液攪拌を適宜行いながら電解して被めっき部材に亜鉛合金めっき皮膜を形成してもよい。この場合には、液撹拌は液循環ポンプを用いてもよいし、エアレーションを用いてもよいし、被めっき部材などをめっき浴中で移動させることによって撹拌してもよい。
他のめっき設備の例として、ボルトなどの被めっき部材がその内部に入っているバレルを亜鉛合金めっき浴中に浸漬させ、バレルを回転させながら電解を行うことで被めっき部材に亜鉛合金めっき皮膜を形成するバレルめっき設備が挙げられる。バレルめっき設備を用いる被めっき部材の具体例として、ボルト、ナット、ねじなどが挙げられる。本発明の一実施形態に係る亜鉛合金めっき浴を用いると、被めっき部材がボルトのような形状異方性が高い(長細い)場合であっても、得られた亜鉛合金めっき皮膜について、端部とそれ以外の部分とで、外観、膜厚および共析率の変動を生じにくくすることが可能である。電流効率の低いアルカリ性亜鉛合金めっき浴を用いず、電流効率の高い酸性亜鉛合金めっき浴を用いた場合には、従来、端部とそれ以外の部分とで、外観、膜厚および共析率の変動を生じにくくすることは困難であった。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、亜鉛合金めっき部材が備える亜鉛合金めっき皮膜上に化成処理などが施されていてもよい。
以下、本発明の効果を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
次の組成を有し、pHが5.4の亜鉛合金めっき浴を調製した。
塩化亜鉛:70g/L(亜鉛換算:35g/L)
塩化ニッケル6水和物:80g/L(ニッケル換算:20g/L)
塩化カリウム:200g/L
酢酸含有物質からなる緩衝剤:酢酸換算で40g/L
脂肪族ポリアミン:表1に示される成分を2g/L
一次光沢剤:30ml/L
二次光沢剤:2ml/L
調製しためっき浴のそれぞれについて、ハルセル試験器(山本鍍金試験器社製「B−55−L」)を用いて、次の条件で電解を行った。
電流:2A
時間:10分間
液温:30℃
液撹拌:なし
アノード板:ニッケル板
カソード板:鉄板(被めっき面の水平方向幅は200mm)
得られたカソード板について、外観観察を行った。結果を表1に示す。なお、表中のASDはA/dmを意味する。
Figure 2016065295
(実施例2)
実施例1に係るめっき浴のうち、脂肪族ポリアミンがジエチレントリアミンであるめっき浴を用いて、次の条件で電解した。使用したハルセル試験器は山本鍍金試験器社製「B−55」であった。
電流:2A
時間:10分間
液温:30℃
液撹拌:エアレーション
アノード板:ニッケル板
カソード板:鉄板(被めっき面の水平方向幅は100mm)
得られた亜鉛ニッケル合金めっき皮膜は全面が光沢外観であった。この亜鉛ニッケル合金めっき皮膜の厚さおよびニッケル共析率について測定した結果を図1に示す。図1には、参考のため、下記の組成の酸性亜鉛めっき浴を用いて、上記の条件で電解することにより形成された亜鉛めっき皮膜(全面が光沢外観)の厚さも示した(参考例1)。
塩化亜鉛:50g/L(亜鉛換算:25g/L)
塩化カリウム:240g/L
メタスFZ500A:50ml/L
メタスFZ500G:1ml/L
なお、メタスFZ500シリーズは、いずれもユケン工業社製であった。
実施例2に係るめっき浴と参考例1に係るめっき浴とを用いて、上記の電解条件にて、起泡・消泡性の試験を行った。試験結果(電解により生じた泡の液面からの高さの測定結果)を図2に示す。
実施例2に係るめっき浴と参考例1に係るめっき浴と希釈して、希釈液に含有される金属濃度を、ICP(日立ハイテクサイエンス社製「SRS5520」)を用いて測定した。測定結果を表2に示す。
Figure 2016065295
(実施例3)
実施例1において調製しためっき浴と同様の組成であるが、脂肪族ポリアミンの種類をジエチレントリアミンとして、表3に示すように、添加量を0g/L(無添加)から30g/Lの範囲で変化させて、複数種類のめっき浴を調製した。得られためっき浴を用いて、実施例1と同様に電解を行った。なお、用いたハルセル試験器は山本鍍金試験器社製「B−55−L」であり、電解中は900rpmでめっき液の撹拌を行った。
得られたカソード板について、外観観察、ならびに膜厚およびニッケルの共析率の測定を行った。結果を表3(外観観察)、表4(膜厚、単位:μm)および表5(ニッケルの共析率、単位:質量%)に示す。
Figure 2016065295
Figure 2016065295
Figure 2016065295
(実施例4)
次の組成を有し、pHが5.4の亜鉛合金めっき浴を調製した。
塩化亜鉛:70g/L(亜鉛換算:35g/L)
塩化ニッケル6水和物:80g/L(ニッケル換算:20g/L)
塩化カリウム:200g/L
酢酸含有物質からなる緩衝剤:酢酸換算で40g/L
脂肪族ポリアミン:ジエチレントリアミンを2g/L
一次光沢剤:30ml/L
二次光沢剤:2ml/L
調製しためっき浴を用いて、ブレーキキャリパーの形状を有し鉄系材料からなる鋳物製の被めっき部材を、次の条件で電解した。
電流密度:2A/dm
時間:30分間
液温:30℃
液撹拌:エアレーション
アノード材:亜鉛、ニッケル
その結果、上記の鋳物製の被めっき部材上に亜鉛合金めっき皮膜が適切に形成された亜鉛合金めっき部材が得られた。亜鉛合金めっき部材におけるピストンが嵌合されるための凹部の底面(低電流密度部)にも光沢を有するめっき皮膜が形成され、突出した部分(高電流密度部)においても特段の異常析出は認められなかった。
得られた亜鉛合金めっき部材を次の組成の化成処理液(液温:25℃)に20秒間浸漬させ、水洗後、シーラー(液温:25℃)に20秒間浸漬させ、水洗、乾燥して、ブレーキキャリパーを作製した。
メタスCYN−22A:30ml/L
メタスCYN−22B:70ml/L
得られたブレーキキャリパーの表面には、化成皮膜およびトップコートからなる皮膜が適切に形成されていた。
(実施例5)
次の組成を有し、pHが5.4の亜鉛合金めっき浴を調製した。
塩化亜鉛:70g/L(亜鉛換算:35g/L)
塩化ニッケル6水和物:80g/L(ニッケル換算:20g/L)
塩化カリウム:200g/L
酢酸含有物質からなる緩衝剤:酢酸換算で40g/L
脂肪族ポリアミン:ジエチレントリアミンを0.5g/L
一次光沢剤:30ml/L
二次光沢剤:0.5ml/L
調製した亜鉛合金めっき液を用いて、鉄製M10×55mmのボルトからなる被めっき部材1kgを、次の条件で電解するバレルめっき処理を行った。
電流密度:1A/dm
時間:30分間
液温:30℃
ろ過:連続ろ過
バレルめっき処理により得られたボルトの頭の部分および軸の部分について、めっき皮膜の厚さを測定するとともに、ニッケル共析率を測定した。測定結果を表6に示す。表6には、参考例2として、下記組成のアルカリ性亜鉛合金めっき浴を用いて同様のバレルめっき処理を行って得られたボルトについての測定結果も示した。
亜鉛源(亜鉛換算):10g/L
水酸化ナトリウム:120g/L
ニッケル源(ニッケル換算):1.5g/L
メタスANT−30M:60ml/L
メタスANT−30SR:10ml/L
メタスANT−30G:5ml/L
メタスANT−30R:5ml/L
Figure 2016065295
実施例5により製造されたボルトおよび参考例2により製造されたボルトの双方について、JIS Z2371:2000に準拠して、中性塩水噴霧試験を1200時間行ったが、赤錆の発生は認められなかった。

Claims (13)

  1. 炭素数12以下の脂肪族ポリアミンを含有することを特徴とする酸性亜鉛合金めっき浴用添加剤。
  2. 前記脂肪族ポリアミンは、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンおよびテトラエチレンペンタミンからなる群から選ばれる1種または2種以上を含む、請求項1に記載の添加剤。
  3. 前記脂肪族ポリアミンは、カルボニル基およびカルボニル基を含む基のいずれも有しない、請求項1に記載の添加剤。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載される添加剤を含有することを特徴とする酸性亜鉛合金めっき浴。
  5. 前記脂肪族ポリアミンの含有量は、0.1g/L以上30g/L以下である、請求項4に記載の酸性亜鉛合金めっき浴。
  6. 酢酸および酢酸イオンの少なくとも一方を含有する物質である酢酸含有物質を含有する、請求項4または5に記載の酸性亜鉛合金めっき浴。
  7. 酢酸および酢酸イオンの少なくとも一方を含有する物質である酢酸含有物質を含む緩衝剤を含有することを特徴とする酸性亜鉛合金めっき浴。
  8. 請求項1から3のいずれかに記載される添加剤を含有する、請求項7に記載の酸性亜鉛合金めっき浴。
  9. 前記脂肪族ポリアミンの含有量は、0.1g/L以上30g/L以下である、請求項8に記載の酸性亜鉛合金めっき浴。
  10. 一次光沢剤および二次光沢剤の少なくとも一種を含有する、請求項4から9のいずれか一項に記載の酸性亜鉛合金めっき浴。
  11. 被めっき部材と、該被めっき部材の被めっき面上に形成された亜鉛合金めっき皮膜とを備えた亜鉛合金めっき部材の製造方法であって、
    請求項4から10のいずれか一項に記載される酸性亜鉛合金めっき浴を用いて電気めっきにより前記亜鉛合金めっき皮膜を形成することを特徴とする亜鉛合金めっき部材の製造方法。
  12. 前記電気めっきにおける前記被めっき部材の電流密度が0.1A/dm以上10A/dm以下となるように行われる、請求項11に記載の製造方法。
  13. 前記被めっき部材は二次加工品である、請求項11または12に記載の製造方法。
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