JP2016064894A - 搬送装置及び画像記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スライド部材を所定位置にまでスライドさせることによって、搬送経路を構成する経路構成部材を適切な位置にすることができる。
【解決手段】スライド部材90Aには、スライド部材90Aが前後方向8にスライドすることにより、第2搬送ローラを、対向ローラに圧接された状態と対向ローラから離間した状態とする回動部材94Aが設けられている。回動部材94Aは、第2搬送ローラのローラ軸62Aに当接しており、コイルバネ94Bによって、第2搬送ローラを対向ローラに押圧する向きに付勢されている。スライド部材90Aが前向きにスライドされると、回動部材94Aは、ローラ軸62Aと当接しつつ回動することにより、第2搬送ローラを、対向ローラに対して離間した状態から対向ローラに圧接された状態とする。
【選択図】図7

Description

本発明は、シート等の被搬送物を搬送する搬送装置、及び、そのような搬送装置を備えた画像記録装置に関する。
従来より、記録部に設けられたノズルから、記録用紙等のシートにインク滴を吐出して画像を記録するインクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置では、通常、記録部と対向する位置に、シートを支持する平板状のプラテン(支持部材)が設けられている。プラテン上にはシート搬送装置によってシートが搬送される。シートは、プラテン上において記録部と対向した所定位置になると停止される。このような状態で、記録部からシートにインク滴が選択的に吐出されて、シートに画像が形成される。
特許文献1には、記録部の下側に水平な状態で配置されたプラテンが、記録部に対して接近及び離間可能(昇降可能)に構成された画像記録装置が開示されている。この画像記録装置には、搬送ローラ対、プラテン、排出ローラ対等によってシート搬送経路が構成されたシート搬送装置が設けられている。シートは搬送ローラ対によってプラテン上に搬送されて画像が記録される。プラテン上のシートは、排出ローラ対によってプラテン上から排出される。搬送ローラ対、プラテン、排出ローラ対のそれぞれは、シート搬送経路においてジャムが発生した場合等に、それぞれによって形成されるシート搬送域が広がるように移動される。
例えば、排出ローラ対は、下側の排出ローラと、上側の対向ローラとによって構成されており、排出ローラのローラ軸は、シート搬送経路とは直交する幅方向の両側にそれぞれ設けられたフレームに、上下方向への移動可能に支持されている。ローラ軸の各端部は、バネ(弾性部材)によって、上方に向かってそれぞれ付勢されている。バネは、フレームに対して上下方向にスライド可能に取り付けられたバネホルダによって保持されている。排出ローラは、バネの付勢力により上側の対向ローラに圧接される。
各バネホルダの下側には、排出ローラを上下方向に移動させる際に操作されるリリースロッド(スライド部材)がそれぞれ設けられている。リリースロッドのそれぞれは、シート搬送方向に沿った状態で、シート搬送方向に沿ってスライド可能に配置されている。リリースロッドはバネホルダに当接しており、シート搬送方向に沿ってリリースロッドがスライドされると、バネホルダが上下方向に移動する。
排出ローラが対向ローラに圧接されたシートの搬送状態で、シート搬送経路においてジャムが発生すると、リリースロッドがシートの搬送向きに操作される。これにより、バネホルダは下方に移動し、排出ローラは対向ローラから離間した状態になる。このような状態になると、シート搬送経路におけるジャム処理を容易に行うことができる。排出ローラが対向ローラから離間した状態で、リリースロッドがシートの搬送向きとは反対向きに操作されると、バネホルダは上向きに移動し、排出ローラは対向ローラに圧接されて、シートの搬送が可能な状態になる。
特開2012−71563号公報
特許文献1の構成では、リリースロッドがシート搬送方向(水平方向)に沿ってスライド操作されるのに対して、バネホルダは上下方向(垂直方向)に移動するために、バネホルダは、水平方向に沿った力が加わった状態で上下方向にスライドする。従って、バネホルダに保持されたバネにも、シート搬送方向に沿った力が作用し、バネによって排出ローラが付勢される向きが、上下方向に対してシート搬送方向に傾いた状態になる。このような状態では、対向ローラに対する排出ローラの圧接力が所望の状態にならないおそれがある。この場合には、シートを安定的に搬送することができなくなる。
また、このような構成において、例えば、リリースロッドのスライド位置を検出するセンサを設けて、当該センサの検出結果に基づいて、排出ローラが対向ローラに圧接された状態および対向ローラから離間した状態であると判定する場合がある。この場合、対向ローラに対して排出ローラが所定の上下方向位置になるときのリリースロッドのスライド位置を予め求めておいて、リリースロッドのスライド位置が求められた位置になると、対向ローラに対して排出ローラが圧接状態あるいは離間状態になったものと判定される。
上記構成の場合、リリースロッド等の部品の製作精度、各種部品の組み立て精度等によっては、リリースロッドのスライド位置に対して、排出ローラの上下方向位置が一定せずに、ばらつくおそれがある。このために、例えば、排出ローラが対向ローラに圧接された状態でないにもかかわらず、排出ローラが対向ローラに圧接された状態であると判定されることがある。この場合には、排出ローラが対向ローラに圧接されていない状態でシートの搬送が開始されることになり、シートを安定的に搬送するとができなくなる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、スライド部材を所定位置にまでスライドさせることによって、搬送経路を構成する経路構成部材を、弾性部材によって適切に付勢された状態とすることができる搬送装置、及び、そのような搬送装置を備えた画像記録装置を提供することである。
(1) 本発明に係る搬送装置は、搬送経路の一部を構成しており、第1状態及び第2状態に移動可能な経路構成部材と、上記経路構成部材を上記第1状態とする第1スライド位置、及び上記第2状態とする第2スライド位置にスライド可能なスライド部材と、上記スライド部材に回動可能に取り付けられており、上記スライド部材が上記第1スライド位置であるときに上記経路構成部材と当接する回動部材と、上記スライド部材に取り付けられており、上記回動部材を上記経路構成部材を押圧する向きに付勢する弾性部材と、を備え、上記回動部材は、上記スライド部材が上記第2スライド位置から上記第1スライド位置へスライドするに伴って、上記経路構成部材と当接しつつ回動することにより、上記経路構成部材を上記第2状態から上記第1状態とする。
このような構成によれば、スライド部材が第1スライド位置になると、スライド部材に取り付けられた回動部材が、弾性部材の付勢力によって回動されて、経路構成部材が第1状態になる。この場合、第1状態の経路構成部材には、スライド部材のスライドによって回動した回動部材から、当該回動部材の回動方向に沿った力が作用する。これにより、経路構成部材に、スライド部材のスライド方向に沿った力が作用することを抑制できる。
(2) 好ましくは、上記経路構成部材は、相互に対向して配置された一対のローラのいずれか一方であり、当該一方のローラが、他方のローラと接離可能であって上記第1状態において他方のローラに当接し、上記第2状態において他方のローラから離間するものである。これにより、被搬送物を搬送する一対のローラを、相互に当接した第1状態と、離間した第2状態とにすることができる。
(3) 好ましくは、上記一方のローラが回転駆動される搬送ローラであり、上記回動部材は、上記第1状態の上記搬送ローラが回転することによって上記スライド部材が上記第1スライド位置から上記第2スライド位置へスライドすることを規制する規制部を有する。これにより、スライド部材のスライドを規制部によって規制できる。
(4) 好ましくは、上記規制部は、上記回動部材に形成されており、上記第1状態の搬送ローラの軸が摺接する円弧形状の凹面である。この構成によれば、回動部材の凹面により、スライド部材のスライドを、より確実に規制することができる。
(5) 好ましくは、上記回動部材は、上記第1スライド位置から上記第2スライド位置へ向かうスライド向きの下流側に回動軸が配置されており、かつ上流側に回動先端が配置されたものであり、上記弾性部材は、上記回動部材の回動先端側に配置されている。この構成によれば、スライド部材が第1スライド位置から第2スライド位置へスライドする際に、弾性部材によって付勢された回動部材を円滑に回動させることができる。
(6) 好ましくは、上記スライド部材が上記第2スライド位置にあることを検知する検知部をさらに備え、上記回動部材は、上記第1スライド位置において上記経路構成部材に当接する第1領域と、当該第1領域より、上記スライド部材が上記第1スライド位置から上記第2スライド位置へ向かうスライド向きの上流側において、上記経路構成部材と当接して上記弾性部材の付勢力により上記第1状態を維持する第2領域を有しており、上記検知部による検知は、上記第2領域と上記経路構成部材とが当接している間に行われる。この構成によれば、検知部は、スライド部材が第2スライド位置であることを、経路構成部材が回動部材の第2領域に当接している間に行われるために、経路構成部材が第2状態であるにもかかわらず、検知部が第1状態であると誤検知するおそれがない。
(7) 上記弾性部材は、上記第2領域に対応する位置に配置されていてもよい。これにより、回動部材に、経路構成部材が当接する第2領域を確実に確保することができる。
(8) 好ましくは、上記回動部材は、上記第2領域より上記スライド向きの上流側に、上記第2領域から離れるにつれて、上記経路構成部材を上記第2状態側へ案内する傾斜面を有する。これにより、回動部材の第2領域に当接した経路構成部材を円滑に第2状態にすることができる。
(9) 好ましくは、上記経路構成部材は、上記搬送経路を通過する被搬送媒体の搬送向きと直交する幅方向に渡って配置されており、上記スライド部材及び上記回動部材は、上記経路構成部材の上記幅方向の両側にそれぞれ配置されている。これにより、経路構成部材におけるシート搬送経路の幅方向に沿った全体を、一体的に第1状態及び第2状態にすることができる。
(10) 好ましくは、上記回動部材は、回動先端側において上記スライド部材と係合して、当該回動部材の回動範囲を制限する制限部が設けられている。この構成によれば、弾性部材によって付勢された回動部材の姿勢が大きく変化することを防止でき、回動部材に対して経路構成部材を安定的に当接させることができる。
(11) 本発明に係る画像記録装置は、上記搬送装置と、上記搬送装置が搬送する被搬送媒体に画像を記録する記録部とを備える。これにより、搬送装置によってシート等の被搬送媒体が安定的に搬送でき、記録部によって被搬送物材に高品質の画像を安定的に記録することができる。
本発明によれば、スライド部材のスライドによって、搬送経路を構成する経路構成部材を移動させた場合に、弾性部材によって経路構成部材を適切に付勢することができる。
図1は、本発明の実施形態の一例である複合機10の斜視図である。 図2は、プリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、筐体14を分解した状態の斜視図である。 図4は、左側面フレーム47及び右側面フレーム48による主要部材の支持構造を説明するための斜視図である。 図5は、左側のスライド部材90Aの斜視図である。 図6は、左側のスライド部材90Aが最も前側にスライドされた状態におけるスライド部材90Aの断面図である。 図7の(A)は、スライド部材90Aを基板支持台14Bとともに示す側面図であり、図7の(B)及び(C)は、それぞれスライド部材90Aの動作の説明図である。 図8は、操作レバー97および給送トレイ20の構成を説明するための斜視図であり、ベース部14A、基板支持台14B等については省略している。 図9は、基板支持台14Bの斜視図である。 図10は、図8の状態から給送トレイ20を前向きにスライドした状態の斜視図である。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。以下の説明においては、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、給送トレイ20が現れている側を手前側(正面)として前後方向8が定義され、複合機10を手前側(正面)から見て左右方向9が定義される。
[複合機10の全体構成]
図1に示される複合機10(画像記録装置の一例)は、ファクシミリ機能、プリント機能等の各種の機能を有している。複合機10は、概ね薄型の直方体形状に構成された筐体14と、筐体14内の下部内に装着された給送トレイ20とを有している。給送トレイ20は、筐体14から前向きに引き出し可能になっている。筐体14の内部には、給送トレイ20の前側部分の上方に、記録用紙12(図2参照)がプリントアウトされる排出用空間13が設けられている。排出用空間13は前方へ開口している。排出用空間13の下方には、プリントアウトされる記録用紙12が載置される排出トレイ21が位置している。排出トレイ21は、給送トレイ20上に支持されている。
図2に示されるように、筐体14内における後側の上部にプリンタ部11が設けられており、プリンタ部11は、インクジェット方式で被記録媒体に画像を記録する。給送トレイ20の下部には、複数枚の記録用紙12が支持される支持面を備えた平板部22が設けられており、平板部22の支持面上に、記録用紙12が上下方向7に積み重ねられた状態で収容されている。複合機10は、給送トレイ20内に収容された記録用紙12の片面に画像を記録する機能及び記録用紙12の両面に画像を記録する機能を有している。また、複合機10は、CD−ROM、DVD−ROMなどの記録メディアの盤面上に画像を記録する機能も有している。記録用紙12や記録メディアは被記録媒体の一例である。
プリンタ部11の下側には、給送トレイ20内の記録用紙12をプリンタ部11に給送する給送部16が設けられている。給送部16は、給送トレイ20内の最上部の記録用紙12に当接して後ろ向きへ繰り出す給送ローラ25を有している。給送ローラ25は、支持アーム26によって、給送トレイ20内の最上部の記録用紙12に当接する位置と、記録用紙12から上側に離間した位置とに回動可能に支持されている。給送ローラ25には、動力伝達機構27によって図示しない給送モータの動力が伝達される。
筐体14における後部には、給送部16によって給送トレイ20から繰り出される記録用紙12を上方に向けて搬送する第1搬送経路33が設けられている。第1搬送経路33は、後側に位置する外周ガイド部材33Aと、前側に位置する内周ガイド部材33Bとによって、後側に突出した円弧状に構成されている。給送トレイ20から給送部16によって繰り出される記録用紙12は、第1搬送経路33の下端部から第1搬送経路33内に進入し、第1搬送経路33の上端部から前向きに排出される。プリンタ部11の上部には、第1搬送経路33を搬送された記録用紙12が直線的に搬送される第2搬送経路34が前後方向8に沿って設けられている。第2搬送経路34は、第1搬送経路33の上端部から、排出トレイ21の後側端部の上方にまで達している。
第2搬送経路34には、第1搬送ローラ対59と、プラテン42と、第2搬送ローラ対44と、経路切換部36と、反転ローラ対45と、が設けられており、それぞれが第2搬送経路34の一部を形成している。給送トレイ20、給送部16、第1搬送経路33、第2搬送経路34、排出トレイ21のそれぞれは、搬送装置を構成している。
第1搬送ローラ対59は、上側に配置された第1搬送ローラ60と、下側に配置されたピンチローラ61と、を備えている。第1搬送ローラ対59は、第2搬送経路34において記録用紙12を搬送する場合には、第1搬送ローラ60とピンチローラ61とが相互に圧接された状態とされて、第1搬送ローラ60が回転駆動される。
第1搬送ローラ対59と第2搬送ローラ対44との間のプラテン42は、第2搬送経路34内を搬送される記録用紙12を下側から支持する。プラテン42の上方には、プラテン42に支持された記録用紙12に画像を記録する記録部24が設けられている。
第1搬送ローラ対59の近傍には、プラテン42上へ搬送される記録用紙12に当接してプラテン42側に押し付ける当接部材80が設けられている。当接部材80が当接した記録用紙12は、左右方向9に沿って波打った状態とされる。
プラテン42よりも上方には、前後方向8に所定の間隔をあけた状態でそれぞれが左右方向9に沿って配置された第1ガイドレール56及び第2ガイドレール57が設けられている。記録部24は、第1ガイドレール56及び第2ガイドレール57にスライド可能に支持されたキャリッジ40と、キャリッジ40の下部に配置された記録ヘッド38とを有している。記録ヘッド38には、複数の吐出口から下方に向かってインクを吐出するノズル39が設けられている。ノズル39には、インクカートリッジ(不図示)からインクが供給される。
プラテン42の前方に配置された第2搬送ローラ対44は、下側に配置された第2搬送ローラ62と、上側に配置された対向ローラ63とを備えている。第2搬送ローラ対44は、記録用紙12を搬送する場合には、下側の第2搬送ローラ62が対向ローラ63に圧接されて回転駆動される。
経路切換部36は、第2搬送ローラ対44によって搬送される記録用紙12が当接すると、当該記録用紙12が経路切換部36の上方を通過する状態になる。また、後述されるように、経路切換部36を通過して反転ローラ対45へ案内された記録用紙12が、その後端部が経路切換ガイド36と反転ローラ対45との間の位置において搬送向きを反転されると、経路切換ガイド36と当接することによって、経路切換部36の下方へ案内される。
反転ローラ対45は、下側の反転ローラ67と、反転ローラ67の上方に配置された反転対向ローラ68とを備えている。反転ローラ67は、正逆回転可能である。反転対向ローラ68は、反転ローラ67に圧接した状態において、反転ローラ67の回転に追従して回転する。反転ローラ67が回転する向きは、記録用紙12が前向きに搬送される場合を正転と称し、記録用紙12が後向きに搬送される場合を逆転と称する。記録用紙12の片面にのみ画像が記録される場合には、反転ローラ67が正転され、反転ローラ対45により搬送される記録用紙12が排出トレイ21上に排出される。
記録用紙12の両面に画像が記録される場合には、反転ローラ67が正転されて、片面に画像が記録された記録用紙12の後端部が反転ローラ対45を通過する直前まで搬送された後に、反転ローラ67が逆転される。これにより、記録用紙12は、経路切換部36に向かって後向きに搬送されて、経路切換部36と当接することによって、経路切換部36の下方へ案内される。経路切換部36の下方から第1搬送経路33の下端部にかけて分岐搬送ガイド71が設けられており、分岐搬送ガイド71によって第3搬送経路73が形成されている。分岐搬送ガイド71に沿って搬送される記録用紙12は、中間搬送ローラ対72によって第1搬送経路33の下端部にまで搬送される。
[筐体14]
図3に示されるように、筐体14は、下側のベース部14Aと、ベース部14Aにおける前側部分の上方に設けられた基板支持台(支持部材)14Bと、を有している。基板支持台14B上には、制御基板14Cが設けられている。ベース部14Aは、左右方向9の両側において前後方向8に沿って設けられた側部構成体14D及び14Eを有している。各図には示されていないが、側部構成体14D及び14Eには、電源装置、インクカートリッジ等が設けられている。各側部構成体14D及び14Eの前側の上部は、連結体14Fによって連結されている。側部構成体14D及び14E、並びに連結体14Fによって、排出用空間13が区画されている。給送トレイ20は、側部構成体14D及び14Eの間において、排出用空間13に対して前後方向8へスライド可能である。
制御基板14Cには、記録用紙12の搬送、記録部24におけるインクの吐出等の制御のための部品が実装されている。また、制御基板14Cにおける左側の側部の後側部分に、第1センサ14M(右側)及び第2センサ14N(左側)が、左右方向9に並んだ状態で搭載されている。左側の第2センサ14Nは、給送トレイ20の着脱を検出するために設けられており、右側の第1センサ14Mは、後述するスライド部材90Aのスライド位置を検出するために設けられている。
ベース部14Aにおける後側部分の左右方向9の両側に、上下方向7及び前後方向8に沿って拡がる左側面フレーム47及び右側面フレーム48が設けられている。左側面フレーム47及び右側面フレーム48には、第1ガイドレール56及び第2ガイドレール59が支持されている。なお、図3及び図4では、第2ガイドレール59が省略されている。図4に示されるように、第1ガイドレール56には、当接部材80が取り付けられている。当接部材80は、第1ガイドレール56の前方及び下方に向かって延出した複数の当接本体部81を有している。各当接本体部81は、第1搬送ローラ対59の前側部分を覆っており、それぞれの先端部には、プラテン42上の記録用紙12に当接する当接部81Aが設けられている。
[左側面フレーム47及び右側面フレーム48]
左側面フレーム47及び右側面フレーム48のそれぞれには、切り欠き部47A,48Aが設けられている。切り欠き部47A,48Aは、第1搬送ローラ60のローラ軸60Aの両側の各端部を回転可能に支持する。左側面フレーム47及び右側面フレーム48のそれぞれには、第2搬送ローラ62のローラ軸62Aが回転可能な状態で上下方向7に移動可能に支持されている。プラテン42は、第2搬送ローラ62のローラ軸62Aに、前側の側部が回動可能に支持されている。左側面フレーム47及び右側面フレーム48には、反転ローラ67のローラ軸67A(図2参照)を支持する支持孔部47B及び48Bがそれぞれ設けられている。支持孔部47B及び48Bは、ローラ軸67Aの両側の各端部を上下方向7に移動可能な状態で回転可能に支持する。
[スライド部材90A及び90B]
左側面フレーム47及び右側面フレーム48のそれぞれの内側には、前後方向8に沿って延びるスライド部材90A及び90Bが設けられている。スライド部材90A及び90Bは、ほぼ同様の構成になっており、それぞれが、左側面フレーム47及び右側面フレーム48の最下部に設けられたガイド板47G及び48G(図3参照)上に前後方向8へのスライド可能に支持されている。第2搬送ローラ62のローラ軸62A及び反転ローラ67のローラ軸67Aは、スライド部材90A及び90Bのスライドによって上下方向7にスライドされる。
図5〜図7(A)に示されるように、スライド部材90Aの後端部には、プラテン42を上下方向7に回動させるスライドカム部93が設けられている。スライドカム部93の上面は、スライド部材90Aの前後方向8へのスライドによってプラテン42を上下方向7に移動させるカム面になっている。
スライド部材90Aには、スライドカム部93の前側から順に、第1平坦面92Bと第1傾斜面92Cとが連続して設けられている。第1傾斜面92Cは、前側になるにつれて高くなるように傾斜している。第1傾斜面92Cのさらに前側には、第1搬送ローラ62を上方へ付勢する第1付勢機構94が設けられている。
スライド部材90Aには、第1付勢機構94の前側から順に、第2平坦面92Dと、第2傾斜面92Eとが連続して設けられている。第2傾斜面92Eは、第1傾斜面92Cと同様に、前側になるにつれて高くなるように傾斜している。第2傾斜面92Eの前側には、反転ローラ67を上方へ付勢する第2付勢機構95が設けられている。
スライド部材90Aの前端部には、連結部96が設けられている。連結部96は、基板支持台14Bにて囲まれた領域内に配置された操作レバー97(図8参照)に連結されている。右側のスライド部材90Bは、連結部96の構成のみが異なっていること以外はスライド部材90Aと同様の構成になっている。
<第1付勢機構94及び第2付勢機構95>
スライド部材90Aの第1付勢機構94は、第1傾斜面92Cの前側に連続して設けられた回動部材94Aと、この回動部材94Aを上方に付勢するコイルバネ(弾性部材)94Bと、を有している。回動部材94Aの前側(記録用紙12の搬送方向下流側)の端部は、左右方向9に沿った状態の回動軸94M(図6参照)を中心に回動するように、スライド部材90Aに支持されている。回動部材94Aの回動先端は、記録用紙12の搬送向きの上流側に配置されている。
回動部材94Aの上面は、第1搬送ローラ62のローラ軸62Aに当接する当接部になっている。当接部は、左右方向9の長さが一定になっている。当接部における前側の部分には、ローラ軸62Aが前後方向8にスライドすることを規制する規制部(第1領域)94Fが設けられている。規制部94Fは、ローラ軸62Aが嵌合するように、左右方向9に沿った軸心を中心とした円周面の一部に沿った円弧形状の凹面になっている。回動部材94Aの当接部には、規制部94Fの後側に連続して、前後方向8に沿った平坦部(第2領域)94Gが設けられている。さらに、この平坦部94Gの後側には、傾斜面94Hが連続して設けられている。この傾斜面94Hは、平坦部94Gから離れるにつれて順次低くなるように傾斜している。
コイルバネ94Bは、回動部材94Aにおける平坦部94Gの下側に上端部が当接しており、これにより、回動部材94Aを上方に付勢している。回動部材94Aの前側部分の下側には、上下方向7に沿って下方へ延出する係合アーム94Jが設けられている。係合アーム94Jの下側の先端部は、前側に突出した係合部94K(図6参照)になっている。スライド部材90Aには、回動部材94Aの前側において、係合アーム94Jの係合部94Kに係合して、回動部材94Aが所定位置よりも上方へ回動することを制限する第1制限部92Kが設けられている。第1制限部92Kは、第1傾斜面92Cにおける係合アーム94Jの係合部94Kに対向する部分の一部を切り欠いた状態に形成されている。回動部材94Aは、第1制限部92Kによって上方への回動が規制された状態になると、第1付勢機構94の前側の第1傾斜面92Cに連続する傾斜状態になる。
反転ローラ67を上方へ付勢する第2付勢機構95は、第1付勢機構94と同様の構成であり、回動部材95Aとコイルバネ95Bとを有している。回動部材95Aは、回動軸95M(図6参照)を中心として回動する。回動部材95Aの上面が反転ローラ67のローラ軸67Aが当接する当接部であり、規制部(第1領域)95F、平坦部(第2領域)95G、傾斜面95Hを有している。回動部材95Aには、係合部95K(図6参照)を有する係合アーム95Jが設けられており、スライド部材90Aには、回動部材95Aの後側に、係合アーム95Jの係合部95Kに係合する第2制限部92Mが設けられている。第2制限部92Mも第1制限部92Kと同様の構成になっている。第2付勢機構95の前側に設けられた第2傾斜面92Eは、第1傾斜面92Cと同様の傾斜状態になっている。
<連結部96>
スライド部材90Aの連結部96は、第2付勢機構95の前側に連続して設けられたスイッチ用カム部96Aと、スイッチ用カム部96Aの前側に連続して設けられた連結本体部96Bと、を有している。連結本体部96Bは、スライド部材90Aの最前部に位置しており、基板支持台14Bにおける左側の側面部14Gに対向している。図4に示されるように、右側のスライド部材90Bにおける連結部96は、スイッチ用カム部96Aが設けられずに、連結本体部96Bの上面と上下方向7において同じ位置の平坦な上面を有する平板状に構成されている。
スイッチ用カム部96Aの上面は、第1センサ14Mにて検知される第1被検知体17A(図7参照)を上下方向7にスライドさせるカム面になっている。詳細には、カム面は、後側から前側にかけて順番に、第1カム面96D、第2カム面96E、第3カム面96Fになっている。第1カム面96Dは前後方向8に沿った平坦面である。第2カム面96Eは、前側になるにつれて低くなるように傾斜している。第3カム面96Fは、第2カム面96Eの前端から前後方向8に沿った状態で連続した平坦面である。連結本体部96Bは、第3カム面96Fの前端から上方に突出しており、上面が第1カム面96Dよりも上方に位置する平坦面である。連結本体部96Bには、操作レバー97に設けられた結合部97D(図8参照)が係合する。
<操作レバー97及び給送トレイ20>
スライド部材90A及び90Bが連結される操作レバー97は、図8及び図10に示されるように、左右方向9の両側に前後方向8に沿って配置されたスライドロッド部97Aと、両スライドロッド部97Aにおける前部同士を連結する連結体97Bと、を有している。各スライドロッド部97Aは、基板支持台14Bの側面部14G及び14H(図3参照)の内側の上部に沿って配置されている。連結体97Bは、左右方向9に沿って配置されており、左右方向9の中央部には、前側に突出した操作部97Cが設けられている。両スライドロッド部97A及び連結体97Bは樹脂によって一体的に成型されている。
図8および図10に示されるように、左右両側のスライドロッド部97Aの後端部には、外側に突出する結合部97Dがそれぞれ設けられている。また、各スライドロッド部97Aにおける外側面の前端部には、外側に突出するガイド突起97Eがそれぞれ設けられている。
図9に示されるように、基板支持台14Bにおける左側の側面部14Gの後部には、係合孔14Sが設けられている。図示されていないが、右側の側面部14Hにも同様の係合孔が設けられている。それぞれ係合孔14Sには、操作レバー97における左右の結合部97D(図10参照)がスライド可能に貫通している。係合孔14Sを通過した各結合部97Dは、スライド部材90A及び90Bに設けられた連結部96の連結本体部96Bに連結されている(図8および図10参照)。従って、操作レバー97が係合孔14Sに沿ってスライドされると、結合部97Dに連結されたスライド部材90A及び90Bが一体となって前後方向8にスライドする。
左側の側面部14Gにおける前側部分には、ガイド孔14Tが設けられている。図示されていないが、右側の側面部14Hにも同様のガイド孔が設けられている。ガイド孔14Tには、左右のスライドロッド部97Aにおける前端部に設けられたガイド突起97Eがそれぞれスライド可能に嵌合している。各ガイド孔14Tは、左右の側面部14G及び14Hの前端部において上下方向7に沿った垂直部分と、垂直部分の上端部から後側の斜め上方に向かって緩やかに傾斜した部分とを有している。
[第1センサ14M及び第2センサ14Nの検出機構]
制御基板14Cに設けられた第1センサ14M(検知部)及び第2センサ14Nのそれぞれは、発光部と受光部とが相互に対向して配置された透過型の光センサによって構成されており、発光部による発光方向が左右方向9に沿った状態で制御基板14C上に搭載されている(図3参照)。図3に示されるように、第1センサ14M及び第2センサ14Nは、第1被検知体17A及び第2被検知体17Bのそれぞれを検知するようになっている。第1被検知体17A及び第2被検知体17Bは、制御基板14Cの後側において、上下方向7にスライド可能に設けられている。図8及び図10に示されるように、第1被検知体17A及び第2被検知体17Bのそれぞれは、上下方向7に沿って直線状に延びる帯板状の本体部17Dを有しており、各本体部17Dの上端部には、第1センサ14M及び第2センサ14Nにて検知される被検知部17Eが設けられている(図10参照)。
それぞれの被検知部17Eは、図10に示されるように、第1センサ14M及び第2センサ14Nのそれぞれの上側において前後方向8の前向きへ突出した平板部分17Gと、この平板部分17Gから第1センサ14M及び第2センサ14Nのそれぞれの発光部と受光部との間の検知領域に向かって突出する突出部17Hとを備えている。被検知部17Eの突出部17Hは、第1被検知体17A及び第2被検知体17Bのそれぞれが下向きにスライドされると、第1センサ14M及び第2センサ14Nによって検知された状態になり、上向きにスライドされると、第1センサ14M及び第2センサ14Nによって検知されない状態(非検知状態)になる。
図9に示されるように、第1被検知体17A及び第2被検知体17Bのそれぞれは、基板支持台14Bにおける左側の側面部14Gの後側部分に設けられたガイド部材18によって上下方向7ヘのスライド可能に支持されている。ガイド部材18は、第1被検知体17A及び第2被検知体17Bのそれぞれを上下方向7にガイドするガイド部18Aと、第1被検知体17A及び第2被検知体17Bのそれぞれを下方に付勢するコイルバネ18Cを支持する支持部18Bとを有している。支持部18Bは、ガイド部18Aの後部に配置されている。なお、図8及び図10では、ガイド部18Aが省略されている。
図9に示されるように、コイルバネ18Cのそれぞれは、第1被検知体17A及び第2被検知体17Bのそれぞれの後側に、上下方向7に沿って伸縮可能な状態で支持部18Bに支持されている。各コイルバネ18Cの下端部は、第1被検知体17A及び第2被検知体17Bのそれぞれの本体部17Dから後向きに突出したバネ座(図示せず)によって支持されている。支持部18Bには、各コイルバネ18Cの上端部が係合するバネ受け18Eが設けられている。各コイルバネ18Cは、第1被検知体17A及び第2被検知体17Bのバネ座と、支持部18Bのバネ受け18Eとの間において圧縮状態になっており、第1被検知体17A及び第2被検知体17Bのそれぞれを下向きに付勢している。
第1被検知体17Aの下端部は、左側のスライド部材90Aにおける連結部96のスイッチ用カム部96Aに当接しており、スライド部材90Aの前後方向8へのスライドによりスイッチ用カム部96Aに摺接して上下方向7にスライドする(図7参照)。
図9に示されるように、第2被検知体17Bの下端部は、第1被検知体17Aの下端部よりも下方に位置しており、第2被検知体17Bの下方に、回動部材19が設けられている。回動部材19は、左右方向9に沿って水平に配置された回動軸19Aと、回動軸19Aの軸心を中心として回動する回動部19Bとを有している。回動軸19Aは、第2被検知体17Bの下端部よりも前方の下側において、ベース部14Aにおける左側の側部構成体14D(図3参照)に支持されている。
回動部19Bは、回動軸19Aに回動可能に嵌合された円筒部19Dと、円筒部19Dから後側の下方に向かって延びる下側アーム部19Eと、円筒部19Dから下側アーム部19Eの上方に向かって延びる上側アーム部19Fとを有している。第2被検知体17Bの下端部は、コイルバネ18Cの付勢力により上側アーム部19Fに当接している。
図8及び図10に示されるように、給送トレイ20における左側の側部には、起立部23が設けられている。起立部23は、記録用紙12が載置される平板部22の支持面よりも左側の外側の位置において、平板部22から起立した状態になっている。起立部23の上面は平坦な当接面23Aになっている。
<スライド部材90Aにおけるスライド位置の検出動作>
操作レバー97は、通常、後側にスライドされた状態なっており、スライド部材90Aは第1スライド位置になっている。この第1スライド位置では、第2搬送経路34を構成する第1搬送ローラ対59、第2搬送ローラ対44、反転ローラ対45のそれぞれは、記録用紙12を搬送することができる状態になっている。すなわち、ピンチローラ61が第1搬送ローラ60に圧接され、第2搬送ローラ62が対向ローラ63に圧接され、反転ローラ67が反転対向ローラ68に圧接された第1状態になっている。また、プラテン42は、記録部24に接近した位置において水平状態になっている。
この場合、第1付勢機構94及び第2付勢機構95では、回動部材94A及び95Aの上面における規制部94F及び95Fに、第2搬送ローラ62のローラ軸62A及び反転ローラ67のローラ軸67Aが嵌合している。これにより、ローラ軸62A及び67Aは、前後方向8にスライドするおそれがなく、第2搬送ローラ62及び反転ローラ67が対向ローラ63及び反転対向ローラ68に安定的に圧接されている。また、スライド部材90Aのスイッチ用カム部96Aにおいては、第1被検知体17Aの下端部が、最も低い第3カム面96Fに当接した状態になっており、第1センサ14Mによって被検知部17Eが検知されている。
このような状態で、例えば、第2搬送経路34にジャムが生じた場合、或いは記録用紙12に代えてCD等の記録媒体にプリントする場合には、第2搬送経路34が下側に広がるように、操作レバー97が前方にスライド操作される。これにより、図7(B)に示されるように、第1付勢機構94及び第2付勢機構95では、回動部材94A及び95Aの当接部におけるローラ軸62A及び67Aの当接位置は、規制部(第1領域)94F及び95Fから平坦な平坦部(第2領域)94G及び95Gに変化し、ローラ軸62A及び67Aは平坦部94G及び95G上を後向きに摺動する。この場合、第2搬送ローラ62及び反転ローラ67は、上下方向7の位置がほとんど変化しないために、対向ローラ63及び反転対向ローラ68のそれぞれとの圧接状態が維持されている。
また、スイッチ用カム部96Aにおいては、第1被検知体17Aの下端部が当接する位置が、第3カム面96Fから傾斜状態になった第2カム面96Eに変化し、第1被検知体17Aは徐々に上昇する。そして、第1付勢機構94及び第2付勢機構95において、ローラ軸62A及び67Aが回動部材94A及び95Aの第1領域94G及び95Gに当接している間に、第1被検知体17Aの下端部は第1カム面96Dに当接する。これにより、第1被検知体17Aの上端部の被検知部17Eが、第1センサ14Mによって検知されない状態になる。このような状態になると、第2搬送ローラ対44及び反転ローラ対45のそれぞれによる記録用紙12のニップが、その後に迅速に解消されるものと判定して、第2搬送経路34に記録用紙12の搬送の駆動源となるモータの停止等の各種制御が開始される。
このような状態で、さらにスライド部材90A及び90Bが前方にスライドされると、第1付勢機構94及び第2付勢機構95では、回動部材94A及び95Aの当接部におけるローラ軸62A及び67Aの当接位置は、平坦な平坦部94G及び95Gから傾斜面94H及び95Hに変化する。これにより、ローラ軸62A及び67Aが徐々に下降し始め、第2搬送ローラ62及び反転ローラ67は、対向ローラ63及び反転対向ローラ68のそれぞれから離間し始める。この場合、スイッチ用カム部96Aにおいては、第1被検知体17Aの下端部と第1カム面96Dとの当接状態が維持される。
その後、さらにスライド部材90A及び90Bが前方にスライドされると、図7(C)に示されるように、回動部材94A及び95Aがローラ軸62A及び67Aから離間し、ローラ軸62A及び67Aは、スライド部材90Aに設けられた第1傾斜面92Cを摺接する。その後、ローラ軸62A及び67Aが、スライド部材90Aの第1平坦面92Bに当接した状態になる。スライド部材90Aがこのようスライド位置(第2スライド位置)になると、第2搬送ローラ62及び反転ローラ67は、対向ローラ63及び反転対向ローラ68のそれぞれから所定の距離だけ離間した状態(第2状態)になる。
操作レバー97が、最も前側にスライド操作された第2スライド位置から後向きにスライド操作されて第1スライド位置とされる場合には、上述の動作とは反対に動作される。この場合、スイッチ用カム部96Aにおいては、第1被検知体17Aの下端部が当接する位置が、第1カム面96D、第2カム面96E、第3カム面96Fと順番に変化する。そして、ローラ軸62A及びローラ軸67Aのそれぞれが、平坦部94G及び95Gと当接している間に、第1センサ14Mは、第1被検知体17Aの被検知部17Eを検知する。これにより、第2搬送ローラ62及び反転ローラ67が、対向ローラ63及び反転対向ローラ68のそれぞれに圧接された第1状態になったものと判定して、所定の制御が開始される。
<給送トレイ20の着脱の検出動作>
給送トレイ20が、収容された記録用紙12を供給できる給紙位置(第1位置)になっている場合、図8に示されるように、回動部材19における下側アーム部19Eは、給送トレイ20の起立部23の上面の当接面23Aに当接している。このような状態では、回動部材19の下側アーム部19Eは、回動軸19Aを中心として上側に回動した位置になっており、下側アーム部19Eと一体となった上側アーム部19Fも上側の回動位置になっている。
これにより、上側アーム部19Fに当接した第2被検知体17Bは、上側のスライド位置になっており、第2センサ14Nは、第2被検知体17Bの被検知部17Eを検知しない非検知状態になる。この場合には、給送トレイ20が筐体14内に装着された状態であって、給送トレイ20に収容された記録用紙12は、給送部16によって第1搬送経路33に搬送することが可能な給紙位置であると判定される。
このような状態で、給送トレイ20が前向きにスライド操作されると、起立部23も前向きに移動する。これにより、回動部材19の下側アーム部19Eは、起立部23の当接面23Aから離間されて下向きに回動する。これにより、上側アーム部19Fも下向きに回動し、第2被検知体17Bは下向きにスライドされる。その結果、第2センサ14Nは、第2被検知体17Bの被検知部17Eを検知した状態になり、給送トレイ20は、筐体14内に装着された給紙位置の前側の所定位置になったものと判定される。
[実施形態の効果]
本実施形態では、回動部材94Aは、コイルバネ94Bの付勢力により回動されるために、スライド部材90Aのスライドによって、ローラ軸62Aに当接しつつ回動する。これにより、コイルバネ94Bの付勢方向に沿って第2搬送ローラ62が対向ローラ63に圧接されるために、対向ローラ63とは適切な圧接状態になる。従って、第2搬送ローラ62及び対向ローラ63によって記録用紙12を安定的に搬送することができる。回動部材95Aについても同様である。
また、回動部材94Aに規制部94Fが設けられていることにより、第2搬送ローラ62と対向ローラ63とが圧接された状態において、スライド部材90Aのスライドを規制できる。回動部材95Aについても同様である。
さらに、規制部94Fが、第2搬送ローラ62のローラ軸62Aが摺接する凹面であることにより、スライド部材90Aのスライドを、より確実に規制できる。回動部材95Aの規制部95Fについても同様である。
また、回動部材94Aの回動軸94Mが記録用紙12の搬送方向下流側に配置されて、上流側に回動先端が配置されており、コイルバネ94Bが回動部材94Aの回動先端側に配置されているために、スライド部材90A及び90Bがスライドする際に、回動部材94Aを円滑に回動させることができる。回動部材95Aについても同様である。
さらに、回動部材94Aは、第1領域(規制部94F)と、平坦部(第2領域)94Gとを有しており、第1センサ14Mは、平坦部94Gとローラ軸62Aとが当接している間にスライド部材90Aのスライド位置の検知を行う。これにより、第2搬送ローラ62と対向ローラ63とが適切な圧接状態になっていることを、スライド部材90Aのスライド位置に基づいて設定することができ、第2搬送ローラ対44の圧接状態の誤検知を防止することができる。回動部材95Aについても同様である。
また、 コイルバネ94Bは、平坦部94Gに対応する位置に配置されているために、平坦部94Gにおいて、第2搬送ローラ62と対向ローラ63とを確実に圧接状態とすることができる。回動部材95Aについても同様である。
さらに、回動部材94Aは、平坦部94Gからスライド向きの上流側に、第2搬送ローラ62を対向ローラ63から離間させる傾斜面94Hを有するために、第2搬送ローラ62及び対向ローラ63を円滑に離間状態にすることができる。回動部材95Aについても同様である。
また、第2搬送ローラ62及び対向ローラ63は、第2搬送経路34を通過する記録用紙12の搬送向きと直交する幅方向に渡って配置されており、回動部材95A及び95Bは、上記幅方向の両側にそれぞれ配置されている。これにより、第2搬送ローラ62及び対向ローラ63における第2搬送経路34の幅方向に沿った全体を、一体的に移動させることができる。
さらに、回動部材94Aは、スライド部材90Aに係合して回動範囲が制限される第1制限部92Kが設けられているために、コイルバネ94Bによって付勢された回動部材95Aの姿勢が大きく変化することを防止でき、回動部材95Aに対して第2搬送ローラ62を安定的に当接させることができる。回動部材95Aについても同様である。
[変形例]
上記実施の形態では、第2搬送ローラ対44及び反転ローラ対45における回転駆動される第2搬送ローラ62及び反転ローラ64を移動させる構成であったが、回転駆動されない対向ローラ63及び反転対向ローラ68を移動させる構成としてもよい。
また、経路構成部材として、第2搬送ローラ対44及び反転ローラ対45について説明したが、このようなローラに限らず、搬送ガイド等であっても良い。さらに、搬送装置と記録部とを有する画像記録装置について説明したが、このような構成に限らず、記録部が設けられていないような搬送装置であってもよい。
また、スライド部材90A及び90Bのスライド方向は、前後方向に限らず、前後方向に対して傾斜した方向であってもよい。さらに、第1被検知体17Aも、上下方向に移動する構成であったが、このような構成に限らず、上下方向に対して傾斜した方向に移動する構成であってもよい。
14M・・・第1センサ(検知部)
16・・・・給送部
20・・・・給紙トレイ
24・・・・記録部
33・・・・第1搬送経路
21・・・・排出トレイ
34・・・・第2搬送経路
62・・・・第2搬送ローラ(経路構成部材)
62A・・・ローラ軸
63・・・・対向ローラ(経路構成部材)
67・・・・反転ローラ(経路構成部材、搬送ローラ)
67A・・・ローラ軸
68・・・・反転対向ローラ(経路構成部材、対向ローラ)
90A・・・スライド部材
90B・・・スライド部材
92K・・・第1制限部
92M・・・第2制限部
94A・・・回動部材
94B・・・コイルバネ(弾性部材)
94F・・・規制部(第1領域)
94G・・・平坦部(第2領域)
94M・・・回動軸
95A・・・回動部材
95B・・・コイルバネ(弾性部材)
95F・・・規制部(第1領域)
95G・・・平坦部(第2領域)
95M・・・回動軸

Claims (11)

  1. 搬送経路の一部を構成しており、第1状態及び第2状態に移動可能な経路構成部材と、
    上記経路構成部材を上記第1状態とする第1スライド位置、及び上記第2状態とする第2スライド位置にスライド可能なスライド部材と、
    上記スライド部材に回動可能に取り付けられており、上記スライド部材が上記第1スライド位置であるときに上記経路構成部材と当接する回動部材と、
    上記スライド部材に取り付けられており、上記回動部材を上記経路構成部材を押圧する向きに付勢する弾性部材と、を備え、
    上記回動部材は、上記スライド部材が上記第2スライド位置から上記第1スライド位置へスライドするに伴って、上記経路構成部材と当接しつつ回動することにより、上記経路構成部材を上記第2状態から上記第1状態とする搬送装置。
  2. 上記経路構成部材は、相互に対向して配置された一対のローラのいずれか一方であり、当該一方のローラが、他方のローラと接離可能であって、上記第1状態において他方のローラに当接し、上記第2状態において他方のローラから離間するものである請求項1に記載の搬送装置。
  3. 上記一方のローラが回転駆動される搬送ローラであり、
    上記回動部材は、上記第1状態の上記搬送ローラが回転することによって上記スライド部材が上記第1スライド位置から上記第2スライド位置へスライドすることを規制する規制部を有する請求項2に記載の搬送装置。
  4. 上記規制部は、上記回動部材に形成されており、上記第1状態の搬送ローラの軸が摺接する円弧形状の凹面である請求項3に記載の搬送装置。
  5. 上記回動部材は、上記第1スライド位置から上記第2スライド位置へ向かうスライド向きの下流側に回動軸が配置されており、かつ上流側に回動先端が配置されたものであり、
    上記弾性部材は、上記回動部材の回動先端側に配置されている請求項1から4のいずれかに記載の搬送装置。
  6. 上記スライド部材が上記第2スライド位置にあることを検知する検知部をさらに備え、
    上記回動部材は、上記第1スライド位置において上記経路構成部材に当接する第1領域と、当該第1領域より、上記スライド部材が上記第1スライド位置から上記第2スライド位置へ向かうスライド向きの上流側において、上記経路構成部材と当接して上記弾性部材の付勢力により上記第1状態を維持する第2領域を有しており、
    上記検知部による検知は、上記第2領域と上記経路構成部材とが当接している間に行われる請求項1から5のいずれかに記載の搬送装置。
  7. 上記弾性部材は、上記第2領域に対応する位置に配置されている請求項6に記載の搬送装置。
  8. 上記回動部材は、上記第2領域より上記スライド向きの上流側に、上記第2領域から離れるにつれて、上記経路構成部材を上記第2状態側へ案内する傾斜面を有する請求項6又は7に記載の搬送装置。
  9. 上記経路構成部材は、上記搬送経路を通過する被搬送媒体の搬送向きと直交する幅方向に渡って配置されており、
    上記スライド部材及び上記回動部材は、上記経路構成部材の上記幅方向の両側にそれぞれ配置されている請求項1から8のいずれかに記載の搬送装置。
  10. 上記回動部材は、回動先端側において上記スライド部材と係合して、当該回動部材の回動範囲を制限する制限部が設けられている請求項1から9のいずれかに記載の搬送装置。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載の搬送装置と、
    上記搬送装置が搬送する被搬送媒体に画像を記録する記録部とを備える画像記録装置。
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