JP2016062674A - 防水コネクタ - Google Patents

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智之 堀江
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【課題】封止部材に水圧や気圧が掛かったとき、封止部材のシール性を向上でき、水等のハウジング内への侵入を防止できる防水コネクタを提供する。【解決手段】電線20が引き出される電線引出孔4を有するハウジング2と、ハウジング2の電線引出孔4に嵌合され、電線20が挿通される筒状のゴム材30とを備え、電線引出孔4の内周面は、電線引出孔4の端部の電線引出口5側からハウジング2の内部に向かって徐々に縮径するテーパ面4aに形成された。【選択図】図1

Description

本発明は、電線の外周面とハウジングの電線引出孔の内周面との隙間をシールする封止部材を備えた防水コネクタに関する。
図3には、従来の防水コネクタが示されている。図3に示すように、防水コネクタ100は、端子収容室102及びこの端子収容室102と連続する電線引出孔103を有するハウジング101と、端子収容室102に収容され、相手端子(図示せず)が嵌合される端子110と、ハウジング101の電線引出孔103に嵌合され、電線Wが挿通される筒状のゴム材120とを備えている。
電線Wは、端末が端子110に接続されると共に、電線引出孔103端部の電線引出口104よりハウジング101の外部に引き出されている。ゴム材120は、端子110の加締め部111により加締められる加締め接続部121と、電線Wの外周面とハウジング101の電線引出孔103の内周面103aとの隙間をシールするシール部122とから一体成形されている。加締め接続部121とシール部122の内部には、電線嵌合孔123が形成されている。シール部122の外周面には、拡径方向に突出する環状の外周リップ部124が複数個設けられている。各外周リップ部124は、電線引出孔103の内周面103aに密着状態で当接する。加締め接続部121及びシール部122の内周面には、縮径方向に突出する環状の内周リップ部125が複数個設けられている。各内周リップ部125は、電線Wの外周面に密着状態で当接する。
上記構成において、組立時に、まずゴム材120の電線嵌合孔123に電線Wの端末を嵌合して、電線Wの端末に端子110を接続する。次に、端子110の加締め部111でゴム材120の加締め接続部121を加締めることにより、電線Wの端末に端子110を固定する。次に、電線W付きの端子110をハウジング101の端子収容室102に収容すると共に、ゴム材120をハウジング101の電線引出孔103に挿入する。電線Wは、電線引出孔103端部の電線引出口104よりハウジング101の外部に引き出される。これにより、シール部122の外周リップ部124が電線引出孔103の内周面103aに密着状態で当接して、外周リップ部124が圧縮変形する。同時に、内周リップ部125が電線Wの外周面に密着状態で当接して、内周リップ部125が圧縮変形する。以上より、シール部122の弾性反発力で電線Wの外周面とハウジング101の電線引出孔103の内周面103aとの隙間をシールできる。
特開2003−272758号公報
ところで、前述した従来の防水コネクタ100では、ゴム材120のシール部122により電線Wの外周面とハウジング101の電線引出孔103の内周面103aとの隙間をシールできるが、高圧洗浄による水圧がシール部122に掛かった場合や、ハウジング101外部の気圧が内部の気圧より高くなった場合、シール部122の外周リップ部124や内周リップ部125が付勢されてハウジング101の内部に向かって弾性変形するので、シール部122のシール性が不足して外部より水等がハウジング101内に侵入するおそれがあった。
本発明は、上記事情を考慮し、ハウジングの電線引出孔に嵌合された封止部材に水圧や気圧が掛かったとき、封止部材のシール性を向上でき、水等がハウジング内に侵入することを防止できる防水コネクタを提供することを目的とする。
本発明は、電線が引き出される電線引出孔を有するハウジングと、前記ハウジングの前記電線引出孔に嵌合され、前記電線が挿通される筒状の封止部材とを備え、前記電線引出孔の内周面は、前記電線引出孔の端部の電線引出口側から前記ハウジングの内部に向かって徐々に縮径するテーパ面に形成されたことを特徴とする。
前記電線引出孔の内周面は、前記テーパ面より前記ハウジングの奥側が、前記ハウジングの内部から前記電線引出孔の端部の前記電線引出口側に向かって徐々に縮径する逆テーパ面に形成されたものを含む。
本発明によれば、ハウジングの電線引出孔に嵌合された封止部材に水圧や気圧が掛かると、封止部材がハウジングの内部に向かって付勢される。すると、ハウジングの電線引出孔の内周面に形成されたテーパ面がハウジングの電線引出孔の出口側から内部に向かって徐々に縮径しているので、封止部材の外周がハウジングの電線引出孔のテーパ面に強く圧接し、封止部材が縮径方向にさらに圧縮変形する。以上より、封止部材の弾性反発力による電線の外周面とハウジングの電線引出孔の内周面との間のシール性を高めることができるので、水などの異物がハウジング内に侵入することを防止できる。
本発明の第1実施形態を示し、(a)は防水コネクタの断面図、(b)は(a)の要部の拡大断面図である。 本発明の第2実施形態を示し、防水コネクタの要部の断面図である。 従来例を示し、(a)は防水コネクタの断面図、(b)は(a)の要部の拡大断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1実施形態を示す。図1に示すように、本実施形態の防水コネクタ1Aは、端子収容室3、及び端子収容室3と連通する電線引出孔4を有するハウジング2と、端子収容室3に収容され、相手端子(図示せず)が嵌合される端子10と、ハウジング2の電線引出孔4に嵌合され、電線20が挿通される筒状のゴム材(封止部材)30とを備えている。
ハウジング2の電線引出孔4の内周面は、電線引出孔4端部の電線引出口5側からハウジング2の内部に向かって徐々に縮径するテーパ面4aが形成されている。
電線20は、端末21が端子10に接続されると共に、電線引出孔4端部の電線引出口5よりハウジング2の外部に引き出されている。
ゴム材30は、端子10の加締め部11により加締められる加締め接続部31と、電線20の外周面20aとハウジング2の電線引出孔4のテーパ面4aとの隙間をシールするシール部32とから一体成形されている。加締め接続部31とシール部32の内部には、電線嵌合孔33が形成されている。シール部32の外周面には、拡径方向に突出する環状の外周リップ部34が複数個設けられている。各外周リップ部34は、電線引出孔4のテーパ面4aに密着状態で当接する。加締め接続部31及びシール部32の内周面には、縮径方向に突出する環状の内周リップ部35が複数個設けられている。各内周リップ部35は、電線20の外周面20aに密着状態で当接する。
上記構成において、当該防水コネクタ1Aを組み立てる際に、まずゴム材30の電線嵌合孔33に電線20を嵌合して、電線20の端末21に端子10を接続する。次に、端子10の加締め部11でゴム材30の加締め接続部31を加締めることにより、電線20の端末21に端子10を固定する。次に、電線20付きの端子10をハウジング2の端子収容室3に収容すると共に、ゴム材30をハウジング2の電線引出孔4に挿入する。電線20は、電線引出孔4端部の電線引出口5より外部に引き出される。シール部32の外周リップ部34は、電線引出孔4のテーパ面4aに密着状態で当接し、外周リップ部34が圧縮変形する。同時に、内周リップ部35は、電線20の外周面20aに密着状態で当接し、内周リップ部35が圧縮変形する。その結果、シール部32の弾性反発力により電線20の外周面20aとハウジング2の電線引出孔4のテーパ面4aとの隙間をシールできる。
上記のようにして当該防水コネクタ1Aを組み立てた後、ハウジング2の電線引出孔4に嵌合されたシール部32に水圧や気圧が掛かると、シール部32が図1(b)の矢印A1で示すようにハウジング2の内部に向かって付勢される。すると、ハウジング2の電線引出孔4の内周面に設けられたテーパ面4aが電線引出口5側から内部に向かって徐々に縮径しているので、シール部32の外周リップ部34がハウジング2の電線引出孔4のテーパ面4aに強く圧接される。これにより、シール部32が縮径方向にさらに圧縮変形されるので、シール部32のシール性を高めることができる。
以上説明したように、ハウジング2の電線引出孔4に嵌合されたシール部32に高圧洗浄による水圧が掛かった場合や、ハウジング2外部の気圧が内部の気圧より高くなった場合、シール部32のシール性が向上するので、水等がハウジング2内に侵入することを防止できる。
尚、上記第1実施形態では、電線引出孔4の長手方向の一部領域、具体的には、電線引出孔4の電線引出口5側にのみテーパ面4aが形成されているが、電線引出孔4の全領域にテーパ面4aを形成しても良い。
図2は本発明の第2実施形態を示す。図2に示すように、第2実施形態の防水コネクタ1Bは、第1実施形態と比較するに、ハウジング2の電線引出孔4の内周面は、その電線引出口5側の領域が、電線引出口5側から内部に向かって徐々に縮径するテーパ面4aに形成されていると共に、テーパ面4aよりハウジング2の奥側(端子収容室3側)が、ハウジング2の内部から電線引出孔4端部の電線引出口5側に向かって徐々に縮径する逆テーパ面4bに形成されている。他の構成は、第1実施形態と同様であるため、重複説明を回避するため、説明を省略する。また、図面の第1実施形態と同一構成箇所には、同一符号を付して明確化を図る。
上記構成において,ハウジング2の電線引出孔4に嵌合されたシール部32に水圧や気圧が掛かると、シール部32が内部に向かって付勢される。すると、ハウジング2の電線引出孔4の内周面に設けられたテーパ面4aが電線引出口5側から内部に向かって徐々に縮径しているので、シール部32の外周リップ部34がハウジング2の電線引出孔4のテーパ面4aに強く圧接される。これにより、シール部32が縮径方向にさらに圧縮されるので、シール部32のシール性を高めることができる。
一方、ハウジング2内の気圧が外部の気圧より高くなると、ハウジング2の電線引出孔4に嵌合されたシール部32が図2の矢印A2で示すように内部から外部に向かって付勢される。すると、端子収容室3側の電線引出孔4に設けられた逆テーパ面4bがハウジング2の内部から電線引出口5側に向かって徐々に縮径しているので、シール部32の外周リップ部34がハウジングの電線引出孔4の逆テーパ面4bに強く圧接される。これにより、シール部32の外周リップ部34が縮径方向にさらに圧縮されるので、シール部32のシール性を高めることができる。
この第2実施形態にあっても、前述した第1実施形態と同様に、ハウジング2の電線引出孔4に嵌合されたシール部32に高圧洗浄による水圧が掛かった場合や、ハウジング2内の気圧が外部の気圧より高くなった場合、シール部32のシール性が向上するので、水等がハウジング2内に侵入することを防止できる。又、ハウジング2内の気圧が外部の気圧より高くなった場合にも、シール部32のシール性向上を図ることができる。
1A,1B 防水コネクタ
2 ハウジング
4 電線引出孔
4a テーパ面
4b 逆テーパ面
5 電線引出口
20 電線
30 ゴム材(封止部材)

Claims (2)

  1. 電線が引き出される電線引出孔を有するハウジングと、
    前記ハウジングの前記電線引出孔に嵌合され、前記電線が挿通される筒状の封止部材とを備え、
    前記電線引出孔の内周面は、前記電線引出孔の端部の電線引出口側から前記ハウジングの内部に向かって徐々に縮径するテーパ面に形成されたことを特徴とする防水コネクタ。
  2. 請求項1記載の防水コネクタであって、
    前記電線引出孔の内周面は、前記テーパ面より前記ハウジングの奥側が、前記ハウジングの内部から前記電線引出孔の端部の前記電線引出口側に向かって徐々に縮径する逆テーパ面に形成されたことを特徴とする防水コネクタ。
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