JP2016061672A - シリコンデバイスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】空洞部内の圧力を一定に保持し易くすることが可能な、シリコンデバイスの製造方法の提供。
【解決手段】圧力センサー1の製造方法は、第1凹部53を有し、第1凹部53の底部にピエゾ抵抗素子20が配置されている基板50を準備する第1凹部形成工程と、基板50の第1凹部53の内面の少なくとも一部にAl23膜54を形成するAl23膜形成A工程と、第1凹部53に犠牲層55を形成する犠牲層形成工程と、平面視で第1凹部53と重なる貫通孔57を有し第1凹部53の開口を覆う蓋層56を形成する蓋層形成工程と、沸酸蒸気を用いて貫通孔57から犠牲層55をエッチングする犠牲層エッチング工程と、貫通孔57を封止する貫通孔封止工程と、を含むことを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、シリコンデバイスの製造方法に関する。
従来、シリコンデバイスの一例として、可撓性を有する基板と、基板の主面上に設けられた共振子と、を備え、共振子が基板に加えられた外力により変形する構成のMEMSセンサーが知られている(例えば特許文献1参照)。
上記MEMSセンサーは、基板が変形することにより共振子の共振周波数が変化することから、変化する共振周波数を観測することで共振子に加えられた外力を検出することができるとされている。
また、上記MEMSセンサーは、共振子が基板の主面上に設けられた空洞部に設けられており、例えば、空洞部を減圧状態とすることにより、共振子の振動及び外力による振動の変化が生じ易くなるとともに、安定した振動が得られることから、センサーとしての感度や安定性を向上させることができるとされている。
特開2014−76527号公報
上記MEMSセンサーは、上述したセンサーとしての特性を長期的及び安定的に維持していく上で、空洞部内の圧力を一定に保持する必要がある。
しかしながら、上記MEMSセンサーは、空洞部が、半導体製造プロセスを用いて、酸化膜で構成された空洞部領域を囲むように金属製の配線層を積層し、空洞部領域の酸化膜を犠牲層としてエッチングで除去する(リリースエッチング)方法で製造されていることから、金属製の配線層が空洞部の内側に露出することになる。
この結果、上記MEMSセンサーは、金属製の配線層の特性(例えば、吸湿性)によって、空洞部内の圧力が経時的に変化する虞がある。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかるシリコンデバイスの製造方法は、凹部を有し、前記凹部の底部に機能素子が配置されている基板を準備する工程と、前記基板の前記凹部の内面の少なくとも一部にAl23膜を形成する工程と、前記凹部に犠牲層を形成する工程と、平面視で前記凹部と重なる貫通孔を有し前記凹部の開口を覆う蓋層を形成する工程と、沸酸蒸気を用いて前記貫通孔から前記犠牲層をエッチングする工程と、前記貫通孔を封止する工程と、を含むことを特徴とする。
これによれば、シリコンデバイスの製造方法は、基板の凹部の内面の少なくとも一部にAl23(酸化アルミニウム、アルミナ)膜を形成し、凹部に犠牲層を形成し、凹部を覆う蓋層を形成し、沸酸蒸気を用いて蓋層の貫通孔から犠牲層をエッチングし、貫通孔を封止する。これによって、基板の凹部には空洞部が形成される。
この結果、シリコンデバイスの製造方法は、沸酸蒸気を用いることにより、Al23膜を殆ど損傷させることなく犠牲層を選択的にエッチングできるとともに、Al23膜の水蒸気(水分)に対する優れた遮蔽特性によって、空洞部の防湿性を向上させることができる。
これにより、シリコンデバイスの製造方法は、空洞部内の圧力を一定に保持し易くなることから、機能素子の特性を長期的及び安定的に維持していくことが可能なシリコンデバイスを提供することができる。
[適用例2]上記適用例にかかるシリコンデバイスの製造方法において、前記蓋層を形成する工程では、前記犠牲層上に前記Al23膜を形成するステップを含むことが好ましい。
これによれば、シリコンデバイスの製造方法は、蓋層を形成する工程で、犠牲層上にAl23膜を形成するステップを含むことから、空洞部の天井部分の殆どをAl23膜で覆うことになる。
この結果、シリコンデバイスの製造方法は、空洞部の防湿性を更に向上させることができる。
[適用例3]上記適用例にかかるシリコンデバイスの製造方法において、平面視で前記貫通孔と前記機能素子とがずれていることが好ましい。
これによれば、シリコンデバイスの製造方法は、平面視で貫通孔と機能素子とがずれていることから、例えば、貫通孔を封止する封止部材のスパッタリング時に、貫通孔を通過した一部の封止部材が機能素子上に堆積することを低減できる。
この結果、シリコンデバイスの製造方法は、機能素子の不具合を低減できる。
[適用例4]上記適用例にかかるシリコンデバイスの製造方法において、前記貫通孔の封止部材を覆う前記Al23膜を形成する工程を、更に含むことが好ましい。
これによれば、シリコンデバイスの製造方法は、貫通孔の封止部材を覆うAl23膜を形成する工程を、更に含むことから、封止部材を通過し貫通孔から空洞部に浸入する水分を低減し、空洞部の防湿性を更に向上させることができる。
[適用例5]上記適用例にかかるシリコンデバイスの製造方法において、前記基板は、前記凹部の前記底部にダイヤフラム部を有し、前記機能素子は、平面視で前記ダイヤフラム部と重なって配置されていることが好ましい。
これによれば、シリコンデバイスの製造方法は、基板が凹部の底部にダイヤフラム部を有し、機能素子が平面視でダイヤフラム部と重なって配置されていることから、例えば、外力によるダイヤフラム部の撓みを機能素子で容易に検出することができる。
[適用例6]上記適用例にかかるシリコンデバイスの製造方法において、前記機能素子は、ピエゾ抵抗素子であることが好ましい。
これによれば、シリコンデバイスの製造方法は、機能素子がピエゾ抵抗素子であることから、外力に伴うピエゾ抵抗素子の抵抗値の変化によって、圧力などの物理量を検出することが可能なシリコンデバイスを提供することができる。
[適用例7]上記適用例にかかるシリコンデバイスの製造方法において、前記機能素子は、静電容量型振動子であることが好ましい。
これによれば、シリコンデバイスの製造方法は、機能素子が静電容量型振動子であることから、静電容量型振動子の外力に伴う静電容量の変化に起因する振動数の変化によって、圧力、加速度などの物理量を検出することが可能なシリコンデバイスを提供することができる。
圧力センサーの概略構成を示す模式図であり、(a)は模式平面図、(b)は(a)のA−A線での模式断面図。 圧力センサーの模式検出用回路図。 圧力センサーの製造方法の主要な製造工程を示すフローチャート。 (a)〜(d)は、主要な製造工程を順に説明する模式断面図。 (e)〜(h)は、主要な製造工程を順に説明する模式断面図。 (i)〜(l)は、主要な製造工程を順に説明する模式断面図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。
(実施形態)
最初に、シリコンデバイスの一例として圧力検出機能を有する圧力センサーの構成について説明する。
図1は、圧力センサーの概略構成を示す模式図であり、図1(a)は、模式平面図、図1(b)は、図1(a)のA−A線での模式断面図である。図2は、圧力センサーの模式検出用回路図である。なお、説明の便宜上、各構成要素の寸法比率は実際と異なる。
図1、図2に示すように、圧力センサー1は、平面形状が略矩形の、略直方体形状に構成されており、空洞部Sと、空洞部Sの底部に設けられたダイヤフラム部10と、ダイヤフラム部10の撓み量に応じて信号を出力する機能素子としてのピエゾ抵抗素子20と、ピエゾ抵抗素子20が接続される検出用回路30と、を備えている。
空洞部Sは、圧力センサー1の内部にあって、空間形状が略直方体形状に形成されており、矩形状の底部に一回り小さい矩形状の輪郭を有するダイヤフラム部10が設けられている。空洞部Sは、周囲が封止されて真空状態(例えば、10Pa以下の真空度)になっている。これにより、空洞部Sは、圧力センサー1が検出する圧力の基準値となる圧力基準室として機能する。
なお、空洞部Sは、真空状態でなくてもよく、例えば、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスが充填された大気圧状態や加圧状態でもよく、または大気圧よりも減圧されている減圧状態でもよい。
空洞部Sは、例えば、半導体製造プロセスを用いて、後述する素板40の一方側にSiO2(二酸化ケイ素、酸化シリコン)層52を堆積させ、エッチングにより凹部としての第1凹部53を形成するなどして設けられている(製造方法の詳細は後述する)。
ダイヤフラム部10は、SOI基板(シリコン基板層とシリコン層との間に、SiO2膜が挿入された基板)や、シリコン基板などの半導体基板を用いた素板40の、空洞部S側とは反対側の面に第2凹部41を設けることにより形成されている。
ここでは、素板40にSOI基板を用い、エッチングによりシリコン基板層42を部分的にSiO2膜43に達するまで除去することにより、第2凹部41が設けられている。
ピエゾ抵抗素子20は、素板40のシリコン層44にリン、ボロンなどの不純物をドープ(拡散または注入)することにより、平面形状が略長方形形状に形成されている。ピエゾ抵抗素子20は、加わる応力(ダイヤフラム部10の撓み)に応じて抵抗値が直線的に変化する性質を有している。
ピエゾ抵抗素子20は、ダイヤフラム部10の矩形状の輪郭の4つの辺のそれぞれに対応するように設けられている。(なお、便宜上、ピエゾ抵抗素子全体の説明には符号20を用い、個別説明には符号21〜24を用いる。)
ピエゾ抵抗素子21〜24は、ダイヤフラム部10の内側で、輪郭の各辺11〜14の直近に配置されている。
詳述すると、ダイヤフラム部10の辺11に対しては、ピエゾ抵抗素子21が長手方向を辺11に沿わせて辺11の中心近傍に配置され、辺11に対向する辺12に対しては、ピエゾ抵抗素子22が長手方向を辺12に沿わせて辺12の中心近傍に配置されている。
また、ダイヤフラム部10の辺11に隣り合う辺13に対しては、ピエゾ抵抗素子23が長手方向を辺13と直交する方向に沿わせて辺13の中心近傍に配置され、辺13に対向する辺14に対しては、ピエゾ抵抗素子24が長手方向を辺14と直交する方向に沿わせて辺14の中心近傍に配置されている。
つまり、ピエゾ抵抗素子21〜24は、長手方向が全て同じ方向になるように配置されている。なお、ピエゾ抵抗素子21〜24を接続する配線類は、省略してある。
図2に示すように、ピエゾ抵抗素子21〜24は、検出用回路30に接続され、ブリッジ回路(ホイートストンブリッジ回路)を構成している。
ピエゾ抵抗素子21〜24は、互いに抵抗値が等しくなるように構成されている。
圧力センサー1は、ピエゾ抵抗素子23とピエゾ抵抗素子22との接続部に、駆動回路(図示せず)から駆動電圧(AVDC)が供給されるとともに、ピエゾ抵抗素子21とピエゾ抵抗素子24との接続部が接地(アース)されている。
これにより、圧力センサー1は、ピエゾ抵抗素子21とピエゾ抵抗素子23との接続部31、及びピエゾ抵抗素子22とピエゾ抵抗素子24との接続部32に、検出用回路30における中点電位が出力される。
ここで、圧力センサー1の動作について説明する。
図2に示すように、圧力センサー1は、圧力が印加されることに伴うダイヤフラム部10の撓みによるピエゾ抵抗素子21〜24の抵抗値の変化によって生じる接続部31−32間の電位差から圧力値を導出する。
なお、ピエゾ抵抗素子21,22は、ダイヤフラム部10が撓むことにより、長手方向が圧縮されて抵抗値が小さくなるように設定され、ピエゾ抵抗素子23,24は、ダイヤフラム部10が撓むことにより、長手方向が伸長されて抵抗値が大きくなるように設定されている。
圧力センサー1は、圧力が印加されない状態では、ダイヤフラム部10が撓まないことから、ピエゾ抵抗素子21〜24の抵抗値に変化はなく、互いに等しいままである。
これにより、圧力センサー1は、接続部31−32間の電位差が0となり、導出される圧力値は0となる。
圧力センサー1は、外部から圧力が印加されると、ダイヤフラム部10が、例えば、空洞部S側に撓むことから、ピエゾ抵抗素子21,22の抵抗値が小さくなり、ピエゾ抵抗素子23,24の抵抗値が大きくなる。
これにより、圧力センサー1は、接続部31,32の中点電位が変化し、接続部31−32間に電位差が生じることから、この電位差に応じた圧力値がルックアップテーブルなどに基づいて導出される。
なお、ダイヤフラム部10が撓む際に生じる応力(歪み)は、輪郭に近いほど大きいことが知られている。このことから、ピエゾ抵抗素子20は、圧力の検出感度を向上させる(換言すれば、抵抗値の変化を大きくする)べく、ダイヤフラム部10の輪郭の内側の直近に配置されていることが好ましい。
次に、圧力センサー1の製造方法の一例について説明する。
図3は、圧力センサーの製造方法の主要な製造工程を示すフローチャートであり、図4(a)〜(d)、図5(e)〜(h)、図6(i)〜(l)は、主要な製造工程を順に説明する模式断面図である。なお、各図の断面位置は、図1(b)と同様である。
図3に示すように、圧力センサー1の製造方法は、ピエゾ抵抗素子形成工程と、第1凹部形成工程と、Al23膜形成A工程と、犠牲層形成工程と、蓋層形成工程と、犠牲層エッチング工程と、貫通孔封止工程と、Al23膜形成B工程と、ダイヤフラム部形成工程と、を含んでいる。
[ピエゾ抵抗素子形成工程]
まず、図4(a)に示すように、素板40にピエゾ抵抗素子20を形成する。
具体的には、素板40のシリコン層44の、後に形成されるダイヤフラム部10の輪郭の内側の直近となる位置に、リン、ボロンなどの不純物をドープし、前述したピエゾ抵抗素子20(21〜24)を形成する。
なお、ピエゾ抵抗素子20形成後、シリコン層44上にピエゾ抵抗素子20の保護膜としてSiN(窒化ケイ素)膜51を形成することが好ましい。
[第1凹部形成工程]
ついで、図4(b)に示すように、CVD法などを用いて、SiN膜51(SiN膜51がない場合は、シリコン層44)上にSiO2層52を形成する。
ついで、図4(c)に示すように、CF4(四フッ化炭素)、CHF3(三フッ化メタン、トリフルオロメタン)などのガスを用いたドライエッチングによりSiO2層52をエッチングし、空洞部Sのベースとなる第1凹部53を形成する。この際、第1凹部53の底部にピエゾ抵抗素子20が位置するように、SiO2層52をエッチングする。
これにより、凹部としての第1凹部53を有し、第1凹部53の底部に機能素子としてのピエゾ抵抗素子20が配置されている基板50を準備したことになる。
[Al23膜形成A工程]
ついで、図4(d)に示すように、ALCVD(Atomic Layer Chemical Vapor Deposition)法(原子層堆積法)などを用いて、第1凹部53の内面の少なくとも一部(ここでは全部)にAl23膜54を形成する。なお、膜厚としては、強度上の観点から一例として40nm程度が好ましい。
[犠牲層形成工程]
ついで、図5(e)に示すように、CVD法などを用いて、第1凹部53(Al23膜54上)に、後に犠牲層となる犠牲SiO2層55’を形成する。
ついで、図5(f)に示すように、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法(化学機械研磨法)、またはエッチバック(全面エッチング)法などを用いて、犠牲SiO2層55’を平坦化し、第1凹部53に犠牲層55を形成する。
[蓋層形成工程]
ついで、図5(g)に示すように、第1凹部53の開口を覆う蓋層56を形成する。
ここでは、ALCVD法などを用いて、犠牲層55上にAl23膜を形成するステップにより、蓋層56を形成する。
ついで、図5(h)に示すように、BCl3(三塩化ホウ素)ガスとCl(塩素)ガスとの混合ガス(流量比:BCl3/Cl=80sccm/20sccm)などのガスを用いたドライエッチングにより、蓋層56の、平面視で第1凹部53と重なる位置に貫通孔57を形成する。この際、貫通孔57は複数形成してもよく、平面視で貫通孔57とピエゾ抵抗素子20とがずれていることが好ましい。
これにより、犠牲層55形成後、平面視で第1凹部53と重なる貫通孔57を有し第1凹部53の開口を覆う蓋層56を形成したことになる。
なお、貫通孔57の形状、数量などは、第1凹部53の形状、犠牲層55のエッチング特性などにより適宜設定される。
[犠牲層エッチング工程]
ついで、図6(i)に示すように、沸酸蒸気(VaporHF、HFVaporなどともいう)を用いて、貫通孔57から犠牲層55をエッチング(リリースエッチング)する。この際、Al23膜54、Al23膜からなる蓋層56は、沸酸蒸気に対して耐性を有しており、沸酸蒸気に曝されても殆どエッチングされない。つまり、ここでは選択的に犠牲層55がエッチングされる。
犠牲層55を除去後、真空中で100℃以上に加熱し、第1凹部53内の脱ガス(アウトガス)成分を減少させる。
[貫通孔封止工程]
ついで、図6(j)に示すように、スパッタリング法などを用いて、蓋層56上にAl(アルミニウム)などからなる封止部材としての封止層58を形成することにより、貫通孔57を封止し、第1凹部53を含んで構成される空洞部Sを形成する。
なお、封止層58の不要部分(2点鎖線で示す部分)は、BCl3ガス、Clガスなどを用いたドライエッチングにより除去する。
[Al23膜形成B工程]
ついで、図6(k)に示すように、ALCVD法などを用いて、封止層58を覆うAl23膜59を形成する。
[ダイヤフラム部形成工程]
ついで、図6(l)に示すように、Boschプロセス(c−C48(八フッ化シクロブタン)ガスで保護膜を形成するステップと、SF6(六フッ化硫黄)ガスでエッチングするステップとを交互に繰り返すプロセス)を用いたドライエッチングにより、素板40のシリコン基板層42をエッチングし、側壁が略垂直な第2凹部41を形成することによって、ダイヤフラム部10を形成する。この際、平面視でピエゾ抵抗素子20がダイヤフラム部10と重なることになる。
以上の工程などを経ることにより、図1に示す圧力センサー1を得る。
上述したように、圧力センサー1の製造方法は、基板50の第1凹部53の内面の少なくとも一部(ここでは全部)にAl23膜54を形成し、第1凹部53に犠牲層55を形成し、第1凹部53の開口を覆う蓋層56を形成し、沸酸蒸気を用いて蓋層56の貫通孔57から犠牲層55をエッチングし、貫通孔57を封止して空洞部Sを形成する。
この結果、圧力センサー1の製造方法は、沸酸蒸気を用いることにより、Al23膜54を殆ど損傷させることなく犠牲層55を選択的にエッチングできるとともに、Al23膜54の水蒸気(水分)に対する優れた遮蔽特性によって、空洞部Sの防湿性を向上させることができる。
これにより、圧力センサー1の製造方法は、空洞部S内の圧力を一定に保持し易くなることから、ピエゾ抵抗素子20の特性を長期的及び安定的に維持していくことが可能な圧力センサー1を製造し提供することができる。
また、圧力センサー1の製造方法は、蓋層56を形成する蓋層形成工程では、犠牲層55上にAl23膜を形成するステップを含むことから、空洞部Sの天井部分(素板40側とは反対側の部分)の殆どをAl23膜で覆うことになる。
この結果、圧力センサー1の製造方法は、空洞部Sの防湿性を更に向上させることができる。
また、圧力センサー1の製造方法は、平面視で貫通孔57とピエゾ抵抗素子20とがずれていることから、貫通孔57を封止する封止層58のスパッタリング時に、貫通孔57を通過した一部の封止層58の成分が、ピエゾ抵抗素子20上に堆積することを低減できる。
この結果、圧力センサー1の製造方法は、ピエゾ抵抗素子20の不具合を低減できる。
また、圧力センサー1の製造方法は、貫通孔57の封止層58を覆うAl23膜59を形成するAl23膜形成B工程を含むことから、封止層58を通過し貫通孔57から空洞部Sに浸入する水分を低減し、空洞部Sの防湿性を更に向上させることができる。
また、圧力センサー1の製造方法は、基板50が第1凹部53の底部にダイヤフラム部10を有し、ピエゾ抵抗素子20が平面視でダイヤフラム部10と重なって配置されていることから、外力(ここでは圧力の印加)によるダイヤフラム部10の撓みをピエゾ抵抗素子20で容易に検出することができる。
また、圧力センサー1の製造方法は、機能素子がピエゾ抵抗素子20であることから、外力に伴うピエゾ抵抗素子20の抵抗値の変化により、圧力などの物理量を検出することが可能なシリコンデバイスとしての圧力センサー1を製造し提供することができる。
なお、圧力センサー1の製造方法は、ピエゾ抵抗素子形成工程において、ピエゾ抵抗素子20の特性に支障がなければ、ピエゾ抵抗素子20の保護膜としてのSiN膜51の形成ステップを省いてもよい。
また、圧力センサー1の製造方法は、空洞部Sの防湿性に支障がなければ、封止層58を覆うAl23膜59を形成するAl23膜形成B工程を省いてもよい。
なお、圧力センサー1の製造方法は、ここでは説明の便宜上、個別に製造する方式を示したが、ウエハー状の素板40を用いて圧力センサー1を複数個一括して製造する方式の方が生産性の観点から好ましい。
なお、シリコンデバイスとしては、機能素子を静電容量型振動子としてもよい。
これによれば、シリコンデバイスの製造方法は、機能素子が静電容量型振動子であることから、静電容量型振動子の外力に伴う歪みに起因した静電容量の変化による振動数の変化によって、圧力、加速度などの物理量を検出することが可能なシリコンデバイスを製造し提供することができる。なお、この場合には、ダイヤフラム部10(第2凹部41)はなくてもよい。
1…シリコンデバイスとしての圧力センサー、10…ダイヤフラム部、11,12,13,14…ダイヤフラム部の輪郭の辺、20,21,22,23,24…機能素子としてのピエゾ抵抗素子、30…検出用回路、31,32…接続部、40…素板、41…第2凹部、42…シリコン基板層、43…SiO2膜、44…シリコン層、50…基板、51…SiN膜、52…SiO2層、53…凹部としての第1凹部、54…Al23膜、55…犠牲層、55’…犠牲SiO2層、56…蓋層、57…貫通孔、58…封止層、59…Al23膜、S…空洞部。

Claims (7)

  1. 凹部を有し、前記凹部の底部に機能素子が配置されている基板を準備する工程と、
    前記基板の前記凹部の内面の少なくとも一部にAl23膜を形成する工程と、
    前記凹部に犠牲層を形成する工程と、
    平面視で前記凹部と重なる貫通孔を有し前記凹部の開口を覆う蓋層を形成する工程と、
    沸酸蒸気を用いて前記貫通孔から前記犠牲層をエッチングする工程と、
    前記貫通孔を封止する工程と、を含むことを特徴とするシリコンデバイスの製造方法。
  2. 前記蓋層を形成する工程では、前記犠牲層上に前記Al23膜を形成するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載のシリコンデバイスの製造方法。
  3. 平面視で前記貫通孔と前記機能素子とがずれていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリコンデバイスの製造方法。
  4. 前記貫通孔の封止部材を覆う前記Al23膜を形成する工程を、更に含むことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のシリコンデバイスの製造方法。
  5. 前記基板は、前記凹部の前記底部にダイヤフラム部を有し、
    前記機能素子は、平面視で前記ダイヤフラム部と重なって配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のシリコンデバイスの製造方法。
  6. 前記機能素子は、ピエゾ抵抗素子であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のシリコンデバイスの製造方法。
  7. 前記機能素子は、静電容量型振動子であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のシリコンデバイスの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019158716A (ja) * 2018-03-15 2019-09-19 オムロン株式会社 静電容量式圧力センサ

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JP2019158716A (ja) * 2018-03-15 2019-09-19 オムロン株式会社 静電容量式圧力センサ

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