JP2016061172A - 吸気音低減装置 - Google Patents
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Abstract
Description
ている。この図から、空気が流れる方向に見て、整流ネット部520が変形する前は、線状部522の範囲がS1であるのに対して、変形後は線状部522の範囲S2(>S1)となり、面積が広くなるように変化することが分かる。
吸気管を構成する2つの管のうち一方の管の端面と他方の管の端面との間の隙間を封止する環状のガスケット部と、
該ガスケット部の内側に一体に設けられ、かつ網目状に設けられた線状部により構成され、空気の流れを整流することで吸気音を低減させる整流ネット部と、
を備え、吸気管内においてスロットルバルブの下流側に配置されて吸気音を低減させる弾性体製の吸気音低減装置であって、
前記整流ネット部を構成する網目状の線状部は、径方向に伸びる複数の第1線状部と、周方向に伸びる複数の第2線状部とを備えており、第2線状部の奥行きが、第1線状部の奥行きよりも長く設定されると共に、
第1線状部と第2線状部は、空気が流れる方向における上流側に偏った位置で結合されていることを特徴とする。
図1〜図4を参照して、本発明の実施例1に係る吸気音低減装置について説明する。図1は本発明の実施例1に係る吸気音低減装置の平面図である。図2は本発明の実施例1に係る吸気音低減装置の模式的断面図であり、図1中のXX断面図である。図3は本発明の実施例1に係る吸気音低減装置の使用時の様子を示す模式的断面図である。なお、図3中の吸気音低減装置の断面図は、図1中のXX断面図に相当する。図4は本発明の実施例1に係る整流ネット部の挙動説明図である。
本実施例に係る吸気音低減装置100は、各種ゴム材や樹脂エラストマーなどの弾性体により構成される。そして、この吸気音低減装置100は、環状のガスケット部110と、整流ネット部120とから構成される。整流ネット部120は、ガスケット部110の内側(径方向の内側)に一体に設けられる。なお、金型成形によって、ガスケット部110と整流ネット部120とを一体に備える吸気音低減装置100を成形することができる。金型成形に関する技術は公知であるので、その説明は省略する。
整流ネット部120を構成する第1線状部121及び第2線状部122について、より詳細に説明する。本実施例に係る整流ネット部120においては、第2線状部122の奥行きが、第1線状部121の奥行きよりも長く設定されている。また、第2線状部122は、幅よりも奥行きが長く設定されている。なお、「幅」とは、空気が流れる方向に線状部を見た場合における線状部の幅である。また、「奥行き」は、線状部の表面から裏面までの距離(例えば、図2において、第1線状部121,第2線状部122の図中左側の端から右側の端までの距離)に相当する。
特に、図3及び図4を参照して、整流ネット部120の挙動について説明する。図3に示すように、スロットルバルブ400が開くと、吸気管内の上部側の空気の流れA1と、下部側の空気の流れA2が生じる。これらの空気の流れA1,A2は、吸気管に対して平行ではなく、上部側の空気の流れA1は上方から下方に向かって流れていき、下部側の空気の流れA2は下方から上方に向かって流れていく。その後、スロットルバルブ400は、水平状態になるまで開く。スロットルバルブ400が全開した状態においては、空気は吸気管と略平行に流れる。
以上のように本実施例に係る吸気音低減装置100によれば、スロットルバルブ400が開いた際に、空気の流れにより整流ネット部120が変形し、周方向に伸びる第2線状部122には、空気の流れを妨げる方向にねじり変形が生じる。しかしながら、第2線状
部122は、空気の圧力を受けて、空気の流れを妨げない方向、つまり元の状態に戻るように変形する。また、この第2線状部122の変形により結合部123に生じる力は、第1線状部122を元の形状に戻す方向に変形させる力となる。これらのことが相俟って、整流ネット部120の変形を効果的に抑制することが可能となる。また、これにより、空気の流量の低下の抑制を図ることができる。
図5及び図6には、本発明の実施例2が示されている。上記実施例1においては、第2線状部における奥行き方向に向かう面は、空気が流れる前の状態において、空気が流れる方向に真っ直ぐに伸びるように構成される場合を示した。これに対し、本実施例においては、第2線状部における奥行き方向に向かう面が、空気が流れる前の状態において、空気が流れる方向に対して傾斜するように構成される場合を示す。その他の構成および作用については実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
の流れる方向と略平行となるように設計されていると言える。
特に、図6を参照して、整流ネット部120の挙動について説明する。実施例1において説明したように、スロットルバルブが全開した状態においては、空気は吸気管と略平行に流れる。なお、図6中の矢印Aは空気が流れる方向を示している。また、図6においては、整流ネット部120を通過する際の空気の流量が所定量(予め設定された量)を超えた状態における整流ネット部120の様子を示している。スロットルバルブが開いて空気が流れた状態になると、整流ネット部120はガスケット部110の円の中心付近が空気の流れる方向の下流側に向かって突き出るように変形する。ここで、上記の通り、第1線状部121における奥行き方向に向かう面は、整流ネット部120を通過する際の空気の流量が所定量を超えて整流ネット部120が変形した状態においても、空気の流れる方向と略平行となる。また、第2線状部122aについては、空気の流れによってねじり変形が生じることにより、奥行き方向に向かう面は、整流ネット部120を通過する際の空気の流量が所定量を超えて整流ネット部120が変形した状態で、空気の流れる方向と略平行となる。従って、第1線状部121及び第2線状部122aのいずれについても、奥行き方向に向かう面は、スロットルバルブが全開して、整流ネット部120を通過する際の空気の流量が所定量を超えた状態においても、空気の流れる方向と略平行となっている。これにより、空気の流れが妨げられることはない。
本実施例に係る吸気音低減装置100によれば、整流ネット部120を通過する際の空気の流量が所定量を超えて整流ネット部120が変形した状態において、第1線状部121及び第2線状部122aにおける奥行き方向に向かう面は、空気の流れる方向と略平行となるように設計されている。従って、空気の流れを妨げてしまうことを抑制することができる。これにより、空気の流量の低下の抑制を図ることができる。また、整流ネット部120の変形を助長してしまうこともない。
が上流側の部分よりも空気の流れの影響を受ける。第2線状部122aにおける結合部123よりも下流側の部分は、空気の圧力を受けて、空気の流れる方向に平行となるように矯正される。そのため、第2線状部122aにおける奥行き方向に向かう面は、安定的に、空気の流れる方向と平行となるように保たれる。従って、実施例1の場合に比べて、より一層空気の流量の低下の抑制を図ることができる。
図7には、本発明の実施例3が示されている。上記実施例1においては、整流ネット部がガスケット部の内側の略半円形の領域に設けられる場合の構成を示した。これに対して、本実施例においては、整流ネット部がガスケット部の内側の全領域に亘って設けられる場合の構成を示す。その他の構成および作用については実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
ット部110の内側の領域のうち、上部側の略半円形の領域にのみ整流ネット部120が設けられる構成を採用しても、十分に吸気音を低減させることができる。
110 ガスケット部
120,120X 整流ネット部
121,121X 第1線状部
122,122a,122X 第2線状部
123 結合部
200 インテークマニホールド
300 スロットルボディ
400 スロットルバルブ
Claims (3)
- 吸気管を構成する2つの管のうち一方の管の端面と他方の管の端面との間の隙間を封止する環状のガスケット部と、
該ガスケット部の内側に一体に設けられ、かつ網目状に設けられた線状部により構成され、空気の流れを整流することで吸気音を低減させる整流ネット部と、
を備え、吸気管内においてスロットルバルブの下流側に配置されて吸気音を低減させる弾性体製の吸気音低減装置であって、
前記整流ネット部を構成する網目状の線状部は、径方向に伸びる複数の第1線状部と、周方向に伸びる複数の第2線状部とを備えており、第2線状部の奥行きが、第1線状部の奥行きよりも長く設定されると共に、
第1線状部と第2線状部は、空気が流れる方向における上流側に偏った位置で結合されていることを特徴とする吸気音低減装置。 - 第2線状部における奥行き方向に向かう面は、前記整流ネット部を通過する際の空気の流量が所定量を超えて前記整流ネット部が変形した状態で、空気の流れる方向と略平行となるように設計されていることを特徴とする請求項1に記載の吸気音低減装置。
- 第2線状部における奥行き方向に向かう面は、空気が流れる方向に向かって縮径するテーパ面により構成されていることを特徴とする請求項2に記載の吸気音低減装置。
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