JP2016059173A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転電機において、ステータとケースの間の締結剛性を変化させず締結作業のコストアップを抑制しながら騒音発生を抑制することである。【解決手段】車両用のトランスアクスル10に搭載される回転電機20は、極数=5の集中巻の各相コイルがステータ22に巻回される。ステータ22は、極数と同じ数の5個の締結用突起形状30,31,32,33,34を有する。5個の締結用突起形状30,31,32,33,34は、ステータ22の周方向の一周である角度360度を均等に5分割した72度の角度毎に配置される。このうち、実際に締結手段26,28を用いてトランスアクスルケース12との間の締結に用いられるのは5個のうちの一部の3個の締結用突起形状30,32,34のみであり、他の2個は実際の締結に用いられないダミーの締結用突起形状31,33である。【選択図】図1

Description

本発明は、回転電機に係り、特にステータをケースに締結するためにステータの外周側に複数の締結用突起が設けられる回転電機に関する。
回転電機のステータをケースに取り付けるために、ステータの外周側に「耳」と呼ばれる締結用突起が複数個設けられる。このように、ステータは、完全な円環形状ではなく、外周側に複数の突起形状を有する外形で構成される。
本発明の関連技術として、特許文献1には、回転電機の固定子において、固定子鉄心内径の強制振動は回転磁界による電磁力が時間的に回転して変化することから、円環振動モードのM=2,4,6,8の偶数次となることを述べている。そこで固定子鉄心とこれを外周側で固定する固定子枠の騒音発生を抑制するには、固定子鉄心の円環振動モードに共振しないように、固定子枠の外形を円環振動モードのn=3,5,7の奇数次とすることがよいことが述べられている。
特開2002−186204号公報
従来から、ステータをケースに取り付けるための締結突起部の数は、主として回転電機の信頼性等の観点から定められ、回転電機の極数や巻線方式に関わらず、例えば3箇所とされることが多い。
回転電機の騒音で問題になりやすい電気2次ノイズは、ステータの円環共振が問題になる。円環共振の次数は、回転電機の極数や、巻線方式が集中巻か分布巻かによって異なる。ステータをケースに取り付ける締結箇所では振動を抑制することができるが、ステータの円周に沿った締結箇所の周期が円環共振の次数による周期と異なるときは共振やそれに伴う騒音の抑制が不十分となる。
そこで、回転電機の極数や、巻線方式に応じて締結突起部の数を変更することも考えられるが、締結突起部の数が増大すると限られた搭載可能容積の中での回転電機の搭載性が低下し、締結作業増加等でコストアップとなり、また締結剛性が変化することで回転電機の伝達特性が悪化する恐れが生じる。
本発明の目的は、ステータとケースの間の締結剛性を変化させず締結作業のコストアップを抑制しながら騒音発生を抑制できる回転電機を提供することである。
本発明に係る回転電機は、ステータをケースに締結するためにステータの外径側に突き出す締結用突起形状を複数個有する回転電機であって、複数個の締結用突起形状は、回転電機の極数に応じて予め定めた個数でステータの円周上に等間隔で配置され、複数個のうちの一部の個数のみを用いてケースに締結されることを特徴とする。
上記構成により、回転電機における締結用突起形状の数は回転電機の極数に応じて予め定めた複数個数に設定されるが、ステータとケースの締結には、その一部の個数のみが用いられる。
例えば、回転電機の巻線方式が集中巻で、極数が5極(N極とS極を1対として1つの極)であるときは締結用突起形状の総数を5として、ステータの5つの突起を有する外形の剛性によって円環共振の5次以外の低周波側の共振を抑制し、締結は、従来通りの3箇所とできる。
これにより、ステータとケースの間の締結剛性を従来通りとし、締結作業も従来通りとしながら、回転電機の巻線方式や極数に応じて騒音発生を抑制できる。
本発明に係る実施の形態の回転電機を含む車両用のトランスアクスルの構成を示す図である。図1(a)は側面図で、(b)は、(a)のB−B線に沿った断面図である。 本発明に係る実施の形態の回転電機について電気2次ノイズの例を示す図である。 本発明に係る実施の形態の回転電機において、集中巻5極のステータに締結用突起形状が3つある場合と5つある場合について、イナータンス周波数応答特性を用いてそれぞれの共振周波数を示す図である。 本発明に係る実施の形態の回転電機の比較例として、ステータに締結用突起形状が全くない周方向に沿って完全に均一形状のステータに、強制加振力が入力されたときのイナータンス周波数応答特性を示す図である。図4(a)は強制加振力の入力が1点の場合の「1点入力」の場合(集中巻1極に対応。以下同じ)、(b)は「2点入力」の場合(集中巻2極)、(c)は「3点入力」の場合(集中巻3極)、(d)は「4点入力」の場合(集中巻4極)、(e)は「5点入力」の場合(集中巻5極)である。 本発明に係る実施の形態の回転電機として、ステータに締結用突起形状が3つあるステータに、強制加振力が入力されたときのイナータンス周波数応答特性を示す図である。図5(a)から(e)は、図4(a)から(e)に対応する図である。 本発明に係る実施の形態の回転電機として、ステータに締結用突起形状が5つあるステータに、強制加振力が入力されたときのイナータンス周波数応答特性を示す図である。図6(a)から(e)は、図4(a)から(e)に対応する図である。 本発明に係る実施の形態の回転電機において、回転電機の極数に応じた締結用突起形状の数を、集中巻と分布巻に分けて示す図である。 本発明に係る実施の形態の回転電機を集中巻5極として、複数の締結用突起形状の中でケースとの締結に用いられる締結用突起形状を示す図である。図8(a)は比較例で、図7と異なり、複数の締結用突起形状の数=3の場合を示し、(b)と(c)は、図7に従い複数の締結用突起形状の数=5としたときで、(b)は締結に用いられる締結用突起形状の数=3の場合、(c)は締結に用いられる締結用突起形状の数=5の場合を示す図である。 図8(a),(b),(c)のそれぞれについてイナータンス周波数応答特性を示す図である。図9(a)は、ステータの径方向におけるイナータンス周波数応答特性を示し、(b)は、入力点をステータ、応答点をトランスアクスルケースの発音部位の代表点とした場合のイナータンス周波数応答特性を示す図である。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。以下では、車両用のトランスアクスルに搭載される回転電機について、ステータがトランスアクスルケースに締結されるものを述べるが、これは説明のための例示であって、これ以外の用途に用いられる回転電機でもよく、ステータが締結される相手は、トランスアクスルケース以外のケースであってもよい。
以下では、集中巻で極数=5、締結用突起形状の数=5、締結手段によって実際にケースに締結される締結用突起形状の数=3の回転電機を主として述べるが、これは説明のための例示であって、図7に示すように、極数=pとして、締結用突起形状の数=(pまたは2p)であって、(pまたは2p)の数の締結用形状の一部のみを用いて、締結手段によって実際にケースに締結されるものが本発明に含まれる。
以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、回転電機20を含む車両用のトランスアクスル10の構成図である。車両用のトランスアクスル10は、車両の走行等に用いられる回転電機、減速装置等をトランスアクスルケース12の内部に収容した動力装置である。図1(a)は、トランスアクスル10の側面図で、車両用のトランスアクスル10に回転電機20が搭載される。図1(b)は、(a)のB−B線に沿った断面図である。
回転電機20は、車両が力行するときは電動機として機能し、車両が制動時にあるときは発電機として機能するモータ・ジェネレータで、三相回転電機である。回転電機はステータ22と、ステータ22の内周側に所定の隙間を隔てて配置されるロータとで構成される。ロータには複数の永久磁石が配置される。
ステータ22は、ステータコアと、ステータコアに巻回される各相巻線を含んで構成される。ステータコアは、環状の磁性体部品で、外周側のベース部、ベース部から内径側に突き出す複数のティース、隣接するティースの間の空間であるスロットを含んで構成される。各相巻線は、スロットに挿通されてティースに巻回される。巻線方式は、1つの相巻線が1つのティースに集中的に巻回される集中巻である。巻線方式としては、1つの相巻線が複数のティースに分布して巻回される分布巻があるが、これについては、図7において後述する。図1(b)に示すコイルエンド24は、各相巻線がステータ22の軸方向両端部で突き出した部分である。
ステータ22に巻回される巻線に所定の駆動電流が印加されることによってティースは磁化されて磁極となり、三相駆動方式ではステータ22の周方向に沿って磁極の位置が移動する回転磁界を形成する。集中巻の場合、N極とS極を1対とした極対数を単位として、回転磁界とロータの永久磁石との相互作用が生じ、これによってステータ22は強制振動を受ける。以下では、極対数を単に極数と呼ぶ。
回転電機20は、極数=5の集中巻であるので、ステータ22が回転磁界によって受ける強制力は、ステータ22の内径側の周方向に沿って極数と同じ数の等間隔の周期を有する。強制力のピーク位置は、ステータ22の内径側の円周に沿った一周について5箇所である。ステータ22の内径側一周当りについて回転磁界によって受ける強制力のピーク位置の数を「・・点入力」と呼ぶことにすると、極数=5の集中巻では、「5点入力」となる。
ステータ22は、外径側に突き出す締結用突起形状を複数個有する。締結用突起形状は、ステータ22をトランスアクスルケース12に締結するために、もともと円環状の形状であるステータコアの外径側に耳状に突き出して設けたものである。以下では、特に断らない限り、締結用突起形状を耳と呼ぶ。図1(a)に示すように、回転電機20のステータ22は、5個の耳30,31,32,33,34を有する。5個の耳30,31,32,33,34は、ステータ22の周方向の一周である角度360度を均等に5分割した72度の角度毎に配置される。
このうち、実際に締結手段を用いてトランスアクスルケース12との間の締結に用いられるのは5個のうちの一部の3個である。図1(a)では、耳30,32,34の3個である。図1(b)は、耳30,32とステータ22の軸方向中心点を結ぶB−B線に沿った断面図である。ここでは、B−B線に沿った断面図に現われる2つの耳30,32に設けられる締結用穴に締結手段26,28としてのボルトが通され、ボルトの先端がトランスアクスルケース12に設けられるめねじ部にねじ込まれて、ステータ22をトランスアクスルケース12にしっかりと締結する様子が示される。
このように、極数=5の集中巻の回転電機20において、ステータ22に極数と同じ総数の耳30,31,32,33,34を設けながら、実際に締結ボルト等の締結手段26,28を用いてトランスアクスルケース12との間の締結に用いられるのは5個のうちの一部の耳30,32,34の3個とするのは、以下の理由である。
実際に締結ボルト等の締結手段26,28を用いてトランスアクスルケース12との間の締結に用いられるのを耳30,32,34の3個とするのは、従来技術で回転電機をケースに締結する場合の締結箇所の数が3であることに従ったものである。これにより、ステータ22とトランスアクスルケース12の間の締結剛性を従来通りとして、回転電機とケースの間の振動伝達特性等を同じものとでき、締結作業も従来通りの3箇所締結作業とすることができる。
ステータ22に極数と同じ総数の耳30,31,32,33,34を設けたのは、極数=5の集中巻の場合、ステータ22が回転磁界によって受ける強制力が「5点入力」となるためである。仮に、従来技術のように、ステータ22に3個の耳のみを設け、この3個の耳の全部を用いてトランスアクスルケース12にステータ22を締結すると、「5点入力」の強制力に対し、ステータ22の外形に基づく剛性がアンバランスとなり、「5点入力」の強制力に対する円環5次以外の共振である円環2次共振や円環3次共振が発生し、回転電機20の低周波側の騒音レベルが高くなる。そこで、「5点入力」の強制力に対する円環5次共振にステータ22の外形の剛性を合わせて、実際に締結に用いられるかどうかは別にして、耳の総数を5個とし、円環5次共振以外の円環2次共振等を抑制する。
この場合に、5個の耳30,31,32,33,34の全部に対して締結手段26,28を用いてトランスアクスルケース12にステータ22を締結すれば、「5点入力」の強制力に対する円環5次共振以外の円環2次共振等をほぼ完全に抑制できる。しかし、そのようにすると、従来技術の3点締結法に対し、ステータ22とトランスアクスルケース12の間の締結剛性が変化し、また、締結作業も従来よりも工数が増加する。そこで、シミュレーションを行い、ステータ22に極数と同じ総数の耳30,31,32,33,34を設け、実際に締結手段26,28を用いてトランスアクスルケース12に締結作業を行う耳の数を変えて、騒音発生の程度を比較した。後述するように、その結果、騒音発生の程度は、ステータ22の外形を形作る耳の総数の依存度が支配的で、実際に締結手段26,28を用いてトランスアクスルケース12に締結される耳の数にあまり依存しないことが分かった。
これにより、5個の耳30,31,32,33,34の一部である3個の耳30,32,34のみを用いて、ステータ22をトランスアクスルケース12に締結することで、ステータ22とトランスアクスルケース12の間の締結剛性を従来通りとし、締結作業も従来通りとしながら、回転電機20の低周波側の騒音発生を抑制することができる。
上記構成の作用等について、図2以下を用いて、実験やシミュレーションによって確認した結果等を詳細に説明する。
図2は、従来技術における回転電機について、電気2次ノイズの周波数特性の実測値の例を示す図である。横軸は周波数、縦軸は音圧レベルである。実線は、ステータがコイルエンドを含めてモールド成形されたモールド品の場合、破線は、ワニスでステータコアに各相巻線等を固定しモールド成形を行わないワニス品の場合である。
図2の例では、ワニス品に比較するとモールド品の方が電気2次ノイズの発生が抑制され、ワニス品で騒音が大きく問題になりやすいことが示される。
図3は、極数=5の集中巻のステータに耳の総数が3つの場合と5つの場合について、シミュレーションによって、イナータンス周波数応答特性を求めた例を示す図である。図3の横軸は周波数、縦軸はイナータンスである。
縦軸のイナータンスは、振動関連技術分野で用いられる伝達関数の1つで、物体に入力する力Fとそれによって発生する加速度Aの比であり、Fを1N(ニュートン)とし、Aを(m/s2)で示すとき、イナータンス(dB)={20log(A/10-3)}で求められる。イナータンスは、図3のように周波数応答特性を用いて、イナータンスがピークとなる周波数を共振周波数として、共振周波数から物体の固有振動数を求めるのに用いられる。以下では、必要に応じ、イナータンスをINTと表示する。
図3において、実線は耳の総数が5つの場合で、破線は耳の総数が3つの場合である。耳の総数が3で極数=5と異なる場合には、円環3次共振のピークや、円環3次共振のピーク等が現われるが、耳の総数=5=極数の場合には円環2次共振や円環3次共振が現われないことが分かる(後述の図6(e)参照)。
図4から図5は、極数と耳の総数の関係について、シミュレーションによって求めたイナータンス周波数応答特性を比較した図である。イナータンス周波数応答特性の縦軸、横軸は、図3で説明したものと同じである。図4は耳の数=0、図5は耳の総数=3、図6は耳の総数=5についての場合である。
各図において、(a)から(b)は、集中巻における極数、すなわち、ステータ22が回転磁界によって受ける強制力のピーク位置の数を「1点入力」から「5点入力」まで変化させた場合をそれぞれ示す。例えば、図5(c)は、極数=5の集中巻において耳の総数=3の場合のイナータンス周波数応答特性を示し、図3の破線の特性に相当する。図6(c)は、極数=5の集中巻において耳の総数=5の場合のイナータンス周波数応答特性を示し、図3の実線の特性に相当する。ここでは、各ピークの発生原因となる円環共振の次数をnで示した。例えば、n=3は円環3次の共振を示し、n=5は円環5次の共振を示す。
図3に示すように、耳の数=0でステータ22の外形が完全に均一形状の円形の場合には、「3点入力」以上では円環2次共振が励起されない。
耳の総数=3の場合には、図4に示すように、「3点入力」、すなわち集中巻で極数=3のときに円環2次共振が励起されないが、集中巻でこれ以外の極数のときは、いずれも低周波の騒音の原因となる円環2次共振等が励起される。
耳の総数=5の場合には、図5に示すように、「5点入力」、すなわち集中巻で極数=5のときに円環2次共振が励起されないが、集中巻でこれ以外の極数のときは、いずれも低周波の騒音の原因となる円環2次共振等が励起される。
このように、集中巻の場合、耳の総数=極数とすることで、低周波の騒音の原因となる円環2次共振を抑制することができることが分かる。
図7は、円環2次共振の励起を抑制できる耳の総数と極数の関係を整理した図である。上記では、巻線方式として1つの相巻線が1つのティースに集中的に巻回される集中巻の場合について述べたが、巻線方式としては、集中巻の他に、1つの相巻線が複数のティースに分布して巻回される分布巻がある。分布巻の場合は、例えば2つのティースに分布して1つのN極またはS極を形成するので、強制加振力は、ステータ22の内径側の周方向に沿って等間隔で(2×極数)と同じ数の入力数になる。そこで、同じ極数に対して、円環2次共振を抑制できる耳の総数は、分布巻の場合、集中巻の2倍となる。例えば、図1の構成では、極数=5の集中巻で、円環2次共振を抑制できる耳の総数=5であるが、これを極数=5で2つのティースに分布して同じ相巻線が分布する分布巻の場合、円環2次共振を抑制できる耳の総数=10となる。なお、分布巻が分布して巻回されるティースの数が2以外のときは、分布して巻回されるティースの数に応じて、円環2次共振を抑制できる耳の数が変化する。
図8、図9は、円環2次共振を抑制する耳の総数を図7に従って設定したときに、耳の総数の一部について実際に締結手段26,28を用いてステータ22をトランスアクスルケース12に締結したときの効果をシミュレーションで確認した結果を示す図である。
図8は、回転電機20を極数=5の集中巻として、複数の耳の中でトランスアクスルケース12に締結手段26,28を用いて実際に締結される耳の数=3とした3つの例を示す図である。
図8(a)は、比較例として従来技術の締結方法を示す図で、図7と異なり、耳の総数=3の例である。この3つの耳30,36,38は、すべて実際に締結手段26,28を用いてステータ22をトランスアクスルケース12に締結される。
図8(b)は、図7に従い、耳の総数=極数=5とし、5つの耳30,31,32,33,34の中で、実際に締結手段26,28を用いてステータ22をトランスアクスルケース12に締結されるのは、3つの耳30,32,34のみで、他の2つの耳31,33は、実際にステータ22をトランスアクスルケース12に締結させるために用いられないいわばダミーの耳である。なお、ダミーの耳には締結手段26,28を通すための締結用穴を設けなくてもよい。
図8(c)は、図7に従い、耳の総数=極数=5とし、5つの耳30,31,32,33,34の全てが、実際に締結手段26,28を用いてステータ22をトランスアクスルケース12に締結されるのに用いられる。図8(b)のようなダミーの耳がない。
図9は、図8(a),(b),(c)のそれぞれについてイナータンス周波数応答特性を示す図である。イナータンス周波数応答特性の縦軸、横軸は、図3で説明したものと同じである。図9(a)は、ステータ22の径方向におけるイナータンス周波数応答特性を示し、(b)は、入力点をステータ22、応答点をトランスアクスルケース12の発音部位の代表点とした場合のイナータンス周波数応答特性を示す図である。各図において、一点鎖線は図8(a)の場合の結果を示し、実線は図8(b)の場合の結果を示し、破線は図8(c)の場合の結果を示す。
図9(a),(b)に示されるように、イナータンスのピークの大きさは、極数=5と(耳の総数=3=実際に締結手段26,28を用いた耳の数)である図8(a)の場合が最も大きく、(極数=5=耳の総数=実際に締結手段26,28を用いた耳の数)である図8(c)の場合が最も小さい。すなわち、極数と耳の数を同じにした方が騒音抑制に効果的で、かつ(耳の総数=実際に締結手段26,28を用いた耳の数)とする方が騒音抑制に最も効果的である。
また、図8(b)の構成である(極数=5=耳の総数)であるが、(耳の総数<実際に締結手段26,28を用いた耳の数)を図8(a),(c)の構成と比較すると、図8(b)の構成による騒音抑制の程度は、図8(a)の構成による騒音抑制の程度よりも良く、図8(c)の構成による騒音抑制の程度ほどは良くないがが、ほとんど変わらない程度である。
このことから、騒音発生の程度は、ステータ22の外形を形作る耳の総数が支配的で、実際に締結手段26,28を用いてトランスアクスルケース12に締結される耳の数にあまり依存しないことが分かった。
これにより、図9(b)の構成である5個の耳30,31,32,33,34の一部である3個の耳30,32,34のみを用いて、ステータ22をトランスアクスルケース12に締結することで、ステータ22とトランスアクスルケース12の間の締結剛性を従来通りとし、締結作業も従来通りとしながら、回転電機20の騒音発生を抑制することができる。
10 車両用のトランスアクスル、12 トランスアクスルケース、20 回転電機、22 ステータ、24 コイルエンド、26,28 締結手段、30,31,32,33,34,36,38 締結用突起形状(耳)。

Claims (1)

  1. ステータをケースに締結するためにステータの外径側に突き出す締結用突起形状を複数個有する回転電機であって、
    複数個の締結用突起形状は、
    回転電機の極数に応じて予め定めた個数でステータの円周上に等間隔で配置され、
    複数個のうちの一部の個数のみを用いてケースに締結されることを特徴とする回転電機。
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