JP2016059158A - 固定子およびこの固定子を用いた回転電機 - Google Patents

固定子およびこの固定子を用いた回転電機 Download PDF

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Hiroki Tachiki
宏紀 立木
橋本 昭
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昭 橋本
秋田 裕之
Hiroyuki Akita
裕之 秋田
祥子 川崎
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祥子 川崎
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Abstract

【課題】分布巻コイルを用いているが、コイルの占積率を高めることが可能であり、小型高出力化と高効率化が要求される回転電機に用いられる固定子を得ることである。【解決手段】固定子鉄心41が、バックヨーク部とティース部とが別体であり、且つティース部43をバックヨーク部に組み付ける前には、スロット46の径方向の外側が開口部となっており、開口部からスロット46に設置した分布巻コイル20を巻回しているティース部43が、径方向の外側の端部を、バックヨーク部の内周面で固定されている固定子40である。【選択図】図1

Description

本発明は、回転電機の固定子、特にコイルが分布巻であり且つ高占積率である固定子と、この固定子を用いた回転電機に関するものである。
近年,電動機や発電機等の回転電機は、小型高出力化および高効率化が求められており、固定子に設けられたコイルの占積率を向上させることが要望されている。
コイルの占積率が、比較的高くなる固定子として、導体線を1つのティースに巻回して形成される集中巻コイルを用いた固定子がある。
この集中巻コイルを用いた固定子において、さらにコイルの線績率を向上させるものとして、固定子鉄心に分割鉄心を用いた固定子がある。
この固定子は、1つのバックヨーク部と1つのティース部とでなる分割鉄心のティース部に、前もってコイルを巻回する。その後、コイルが巻回された分割鉄心を環状に配列するとともに、リング部材等を用いて外側から囲い込むことにより形成される(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−125277号公報(第4頁、第1図、第3図)
導体線を2スロット以上離れたスロット間で巻回して形成される分布巻コイルを用いた固定子においても、回転電機の小型高出力化および高効率化の要求から、コイルの占積率を高めることが要求されている。
しかし、特許文献1に記載の固定子は、分割鉄心のティース部に前もってコイルを巻回するので、集中巻コイルは可能であるが、分布巻コイルを形成することは困難であるとの問題があった。
また、特許文献1に記載の固定子において、分割鉄心を環状に配置した後に分布巻コイルを形成しようとすると、非分割である一体型固定子鉄心と同様に、導体線をティース先端部間の間隙を通過させてコイルを巻回する必要があり、占積率を向上させることができないとの問題があった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、分布巻コイルを用いているが、コイルが設置されたスロット内の空隙を少なくでき、コイルの占積率を高めることが可能な固定子と、この固定子を用いた小型高出力化および高効率化が図れる回転電機を得ることである。
本発明に係わる固定子は、固定子鉄心と、固定子鉄心のスロットに配設した分布巻コイルとを備えた固定子であって、固定子鉄心は、バックヨーク部とティース部とが別体であり、且つティース部をバックヨーク部に組み付ける前には、スロットの径方向の外側が開口部となっており、分布巻コイルは、開口部からスロットに挿入されており、分布巻コイルが巻回されているティース部が、径方向の外側の端部を、バックヨーク部の内周面で固定されており、ティース部における周方向の側面に、周方向の外側に出張る段差が設けられているものである。
本発明に係わる回転電機は、上記の分布巻コイルを有する固定子と、固定子の内周側に、所定の間隙を設けて配設された回転子とを備えたものである。
本発明に係わる固定子は、固定子鉄心が、バックヨーク部とティース部とが別体であり、且つティース部をバックヨーク部に組み付ける前には、スロットの径方向の外側が開口部となっているので、分布巻コイルであってもコイルの占積率を高くすることができる。
本発明に係わる回転電機は、占積率が高い分布巻コイルを有する固定子を用いているので、小型高出力化および高効率化が図れる。
本発明の実施の形態1に係わる固定子の斜視模式図である。 本発明の実施の形態1に係わる固定子における固定子鉄心の斜視模式図である。 本発明の実施の形態1に係わる固定子における内側鉄心の斜視模式図である。 図3の内側鉄心を、矢印Aで示す軸方向から見た端面の部分模式図である。 本発明の実施の形態1に係わる固定子における外側鉄心の斜視模式図である。 本発明の実施の形態1に係わる固定子におけるコイルを軸方向から見た平面模式図である。 本発明の実施の形態1に係わる固定子におけるコイルを径方向から見た平面模式図である。 本発明の実施の形態1に係わる固定子におけるコイルの斜視模式図である。 本発明の実施の形態1に係わる固定子の製造工程を説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係わる固定子におけるコイルの巻回工程で使用する巻枠の分解斜視模式図である。 本発明の実施の形態1に係わる固定子におけるコイルの製作において、導体線を巻枠に巻回している状態を説明する斜視模式図である。 本発明の実施の形態1に係わる固定子に用いられるコイルの巻回工程により作製された中間コイルを示す模式図である。 図12の中間コイルのC−C断面の模式図である。 本発明の実施の形態1に係わる固定子におけるコイルの成形工程により作製されたツイストコイルを示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係わる固定子におけるコイルの成形工程において、ツイストコイルの渡部を、渡部成形装置にセットした状態を示す斜視模式図である。 本発明の実施の形態1に係わる固定子におけるコイルの成形工程において、ツイストコイルの渡部を、渡部成形装置にセットした状態(a)とツイストコイルの渡部を成形した状態(b)とを示す正面模式図である。 本発明の実施の形態1に係わる固定子におけるコイルを内側鉄心に仮装着する前の状態を示す正面断面模式図である。 本発明の実施の形態1に係わる固定子におけるコイルを内側鉄心に仮装着する状態を示す側面模式図である。 本発明の実施の形態1に係わる固定子におけるコイルが内側鉄心のスロットに挿入された状態を示す、側面模式図(a)と正面断面模式図(b)とである。 本発明の実施の形態1に係わる固定子における外側鉄心に、コイルが設置された内側鉄心を取付ける前の状態を示す側面模式図である。 本発明の実施の形態1に係わる固定子における外側鉄心に、コイルが設置された内側鉄心を取付けた状態を示す側面模式図である。 本発明の実施の形態1に係わる固定子の部分正面断面模式図である。 本発明の実施の形態2に係わる固定子における内側鉄心の部分正面模式図である。 本発明の実施の形態2に係わる固定子における内側鉄心のスロットに、周方向の厚みを変化させる段差が1段であるコイルを挿入した場合(a)と、周方向の厚みを変化させる段差が2段であるコイルを挿入した場合(b)とを示す正面断面模式図である。 本発明の実施の形態3に係わる固定子における内側鉄心の部分正面模式図である。 本発明の実施の形態4に係わる固定子における固定子鉄心の斜視模式図である。 本発明の実施の形態4に係わる固定子における外側鉄心の斜視模式図である。 本発明の実施の形態4に係わる固定子におけるティース部の斜視模式図である。 本発明の実施の形態4に係わる固定子における固定子鉄心の部分正面模式図である。 本発明の実施の形態4に係わる固定子の製造工程を説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態4に係わる固定子における、ティース保持具に固定されているティース部の断面を示す上面模式図である。 本発明の実施の形態4に係わる固定子におけるティース部がティース保持具に固定されている状態を示す側面模式図である。 本発明の実施の形態4に係わる固定子におけるコイルを固定ティース部に仮装着する状態を示す側面模式図である。 本発明の実施の形態4に係わる固定子におけるコイルが、固定ティース部のスロットに挿入された状態を示す側面模式図である。 本発明の実施の形態4に係わる固定子における外側鉄心に、コイルが設置されている固定ティース部を取付ける状況を示す側面模式図である。 本発明の実施の形態4に係わる固定子における外側鉄心に、コイルが設置されているティース部を取付けた状態を示す側面模式図である。 本発明の実施の形態5に係わる回転電機の片側断面正面模式図である。
以下、本発明に係る固定子および回転電機について、図を用いて説明する。
本発明における、周方向、径方向、軸方向、の各々は、特に指定しない限り、固定子における、周方向、径方向、軸方向、の各々を示すものとする。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係わる固定子の斜視模式図である。
図1に示すように、本実施の形態の固定子40は、固定子鉄心41と、コイル20と、コイル20と固定子鉄心41とを電気的に絶縁するスロットセル42aと、を備えている。コイル20は、導体線が、2スロット以上離れたスロット間を通過しており、複数のティース部43を巻回した状態になる分布巻コイルである。すなわち、コイル20は、複数のティース部43を跨いで巻回されている。
また、図1に示す固定子40は、極数が4極の回転子に対応した、固定子鉄心41のスロットの数が24個で、3相コイルの場合を例示している。すなわち、スロットは、各極の1相当たり2個の割合で固定子鉄心41に形成されている。
図2は、本発明の実施の形態1に係わる固定子における固定子鉄心の斜視模式図である。
図2に示すように、本実施の形態の固定子鉄心41は、径方向の内側にあり且つティース部43を有する内側鉄心41aと、径方向の外側にある中空円柱状であり、ティース部43を磁気的に接続するヨークの働きをする、バックヨーク部となる外側鉄心41bと、で構成されている。
すなわち、図1に示すように、コイル20を設置した内側鉄心41aが、外側鉄心41bの内周部に嵌められて、固定されている。
図3は、本発明の実施の形態1に係わる固定子における内側鉄心の斜視模式図である。
図4は、図3の内側鉄心を、矢印Aで示す軸方向から見た端面の部分模式図である。
図5は、本発明の実施の形態1に係わる固定子における外側鉄心の斜視模式図である。
図3と図4とに示すように、内側鉄心41aは、磁極を構成する複数のティース部43が、その内周側の先端部における周方向の側面から周方向に突出している先端シュー部43aで、つながっている。そして、各ティース部43の、径方向の内側の先端部と先端シュー部43aとで円環を形成している。
隣接する先端シュー部43aのつながっている部分が薄肉部43bとなっており、隣接するティース部43の間が、スロット46となっている。
図4に示すように、ティース部43における周方向の側面の中間の部分に、周方向の外側に出張る段差43cが設けられている。そして、スロット46の周方向の幅は、段差43cより径方向の内側の部分が、狭くなっている。
スロット46の、外側鉄心41bで塞がれる前に開口している開口部の周方向の幅である、ティース部43の根元位置におけるスロット46の周方向の幅w2と、スロット46の段差43cより径方向の内側の部分の周方向の幅w1との関係は、w2>w1となっている。すなわち、スロット46の開口部の周方向の幅が最も広くなっている。
図4に示すように、ティース部43の周方向における最小幅(ティース部最小幅と記す)を、tとする。
図5に示す、固定子鉄心41のバックヨーク部である中空円柱状の外側鉄心41bには、内側鉄心41aが挿入される。そして、図2に示すように、外側鉄心41bの内周面45bと、ティース部43における径方向外側の面である、内側鉄心41aの外周面45aとが接して、外側鉄心41bと内側鉄心41aとが磁気的に接続される。
また、ティース部43の径方向の外側の端部である根元部が、外側鉄心41bの内周面に、固定される。
図5に示すように、バックヨーク部である外側鉄心41bの径方向における厚み(ヨーク部厚みと記す)を、bとする。
上記のティース部最小幅tとヨーク部厚みbとの間に、下記(1)式の関係が成立する場合、各ティース部で発生する磁束がバックヨーク部で合流した時、バックヨーク部での磁束密度の飽和を避けることができ、ティース部の磁束密度とバックヨーク部の磁束密度とのバランスが良好となる。
b≧s×t/(2×P)・・・・・・・・(1)
ただし s:内側鉄心の総ティース数
P:固定子の極数
本実施の形態では、外側鉄心41bは中空円柱状であるが、中空円柱状に限定されず、内周側が円筒面であれば、外周側は円筒面でなくても良い。外周側が円筒面でない場合でも、バックヨーク部の径方向における最小厚み(ヨーク部最小厚みと記す)をbとして、上記(1)式の関係が成立する場合は、同様に、バックヨーク部での磁束密度の飽和を避けることができ、ティース部の磁束密度とバックヨーク部の磁束密度とのバランスが良好となる。
図6は、本発明の実施の形態1に係わる固定子におけるコイルを軸方向から見た平面模式図である。
図7は、本発明の実施の形態1に係わる固定子におけるコイルを径方向から見た平面模式図である。
図8は、本発明の実施の形態1に係わる固定子におけるコイルの斜視模式図である。
図6と図7と図8とに示すように、コイル20は、固定子鉄心41における、一方のスロット46に配置される第1スロット配置部20aと、一方のスロット46から所定のスロット数離れた他方のスロット46に配置される第2スロット配置部20bと、第1スロット配置部20aと第2スロット配置部20bとの、軸方向で同じ側にある端部同士を接続するとともに複数のティース部43を跨ぐ、渡部とを備えている。
そして、渡部には、軸方向の一方側にある第1渡部20cと軸方向の他方側にある第2渡部20dとがある。
本実施の形態では、図1に示すように、一方のスロット46と他方のスロット46との間に4個のスロット46がある場合を例示している。
また、両渡部20c,20dの径方向の厚みは、両スロット配置部20a,20bの径方向の厚みより薄くなっており、他相を形成するコイル20との、コイルエンド部における干渉を防止している。
また、図6に示すように、両渡部20c,20dは円弧状であり、第2渡部20dが、第1渡部20cより、径方向において内側になっている。それと、第2渡部20dは、コイル20がスロット46に配置された状態では、内側鉄心41aの薄肉部43bよりも径方向において内側に位置する。
コイル20は、例えば、エナメル樹脂で絶縁被覆された、接続部のない連続した銅またはアルミニウム等からなる導体線を複数回巻回して製作される。
次に、本実施の形態の固定子40の製造方法について説明する。
図9は、本発明の実施の形態1に係わる固定子の製造工程を説明するフローチャートである。
図9に示すように、固定子40は、巻回工程ST100と、コイル成形工程ST110と、コイル仮装着工程ST120と、コイル挿入工程ST130と、鉄心組立工程ST140と、を経て完成する。
最初に、巻回工程ST100について説明する。
巻回工程100とは、巻枠に導体線を巻回して中間コイルを作製する工程である。
中間コイルとは、両スロット配置部20a、20bの形状および両渡部20c、20dの形状に成形される前のコイルである。
図10は、本発明の実施の形態1に係わる固定子におけるコイルの巻回工程で使用する巻枠の分解斜視模式図である。
図11は、本発明の実施の形態1に係わる固定子におけるコイルの製作において、導体線を巻枠に巻回している状態を説明する斜視模式図である。
図10に示すように、巻枠60は、導体線7が外周に巻回される巻芯61と、巻芯61をその両側面側から挟み込む第1側板62aと第2側板62bとで形成されている。また、巻枠60は、巻回によって形成された中間コイルを取り出せるように、巻芯61と両側板62a,62bとが、分解可能である。
また、第1側板62aの内面64aには、コイル厚みを規制する突起部64bが設けられており、作製されるコイル20の、両渡部20c,20dの径方向の厚みが、両スロット配置部20a,20bの径方向の厚みより薄くなるようにしてある。
突起部64bは、第1側板62aの内面64aにおける中央部に所定の幅で形成されており、内面64aにおける突起部64bの両脇の外側の部分に、段部64cが設けられている。この段部64cにより、作製されるコイル20の両スロット配置部20a,20bにおける周方向の側面にある段差が形成される。
図10では、隠れて見えないが、第2側板62bの下方半分も、第1側板62aと同形状である。また、第2側板62bには、上部中央に導体線7の導入部65dが設けられている。
図11に示すように、第2側板62bの導入部65dから導体線7を巻枠60内に入れ、矢印Bの方向に導体線7を巻回して中間コイル21を作製する。
本実施の形態の巻回工程100では、巻枠60を用いており、中間コイル21を構成する導体線7を整列して巻回することができる。
図12は、本発明の実施の形態1に係わる固定子に用いられるコイルの巻回工程により作製された中間コイルを示す模式図である。
図13は、図12の中間コイルのC−C断面の模式図である。
図12に示すように、中間コイル21は、最終的に第1,第2スロット配置部に成る部分(第1,第2中間スロット配置部と記す)21a,21bと、最終的に第1,第2渡部に成る部分(第1,第2中間渡部と記す)21c,21dとで形成されている。
第1,第2中間スロット配置部21a,21bの各々における紙面垂直方向の厚みは、巻枠60の段部64cにより、中間コイル21における内周側が外周側より小さくなっている。
すなわち、図13の第2中間スロット配置部21bの断面に示すように、中間コイル21の、外周側Oから内周側Iにいたる途中の部分で、第2中間スロット配置部21bの厚みが小さくなり、段差が形成されている。しかし、図13に示すように、第2中間スロット配置部21bは、段差を生じるような厚みの変化があっても、配置された導体線7が整列している。
第1中間スロット配置部21aの断面も第2中間スロット配置部21bの断面と同様であり、第1中間スロット配置部21aも、配置された導体線7が整列している。
次に、コイル成形工程ST110について説明する。
図14は、本発明の実施の形態1に係わる固定子におけるコイルの成形工程により作製されたツイストコイルを示す模式図である。
コイル成形工程ST110では、まず、図12に示すように、中間コイル21の、両中間スロット配置部21a,21bを、矢印Dで示す方向に捻る。
すなわち、図14に示すような、第1,第2中間スロット配置部21a,21bの各内周側が紙面の前方側になった第1,第2ツイストスロット配置部22a,22bと、第1,第2ツイスト渡部22c,22dと、を有するツイストコイル22を作製する。
図15は、本発明の実施の形態1に係わる固定子におけるコイルの成形工程において、ツイストコイルの渡部を、渡部成形装置にセットした状態を示す斜視模式図である。
図16は、本発明の実施の形態1に係わる固定子におけるコイルの成形工程において、ツイストコイルの渡部を、渡部成形装置にセットした状態(a)とツイストコイルの渡部を成形した状態(b)とを示す正面模式図である。
図15に示すように、渡部成形装置80は、円弧状に突出した凸形金型80aと円弧状にへこんだ凹形金型80bとを備えている。
図15と図16(a)とに示すように、ツイストコイル22の第1ツイスト渡部22cが、凸形金型80aと凹形金型80bとの間にセットされる。
そして、図16(b)に示すように、凹形金型80bを凸形金型80a方向に移動することにより、第1ツイスト渡部22cを加圧して、第1ツイスト渡部22cを、曲率中心が固定子40の軸心上になる円弧形状に成形する。図示しないが、渡部成形装置の金型を、ツイストコイルの第2ツイスト渡部用の金型に変更して、第2ツイスト渡部22dを同様に成形して、コイル20が作製される。
ツイストコイル22の渡部の成形時に、第1ツイスト渡部用金型と第2ツイスト渡部用金型とを用いるので、作製されたコイル20は、第2渡部20dが、第1渡部20cに比べて径方向内側になっている。
次に、コイル仮装着工程ST120について説明する。
図17は、本発明の実施の形態1に係わる固定子におけるコイルを内側鉄心に仮装着する前の状態を示す正面断面模式図である。
図18は、本発明の実施の形態1に係わる固定子におけるコイルを内側鉄心に仮装着する状態を示す側面模式図である。
コイル20には、U相を形成するコイル(U相コイルと記す)20uと、V相を形成するコイル(V相コイルと記す)20vと、W相を形成するコイル(W相コイルと記す)20wとがあるが、図17と図18とには、U相コイル20uを示している。
U相コイル20uにおける、第1スロット配置部と第2スロット配置部と第1渡部と第2渡部との各々を、U相第1スロット配置部20au、U相第2スロット配置部20bu、U相第1渡部20cu、U相第2渡部20duと記す。
コイル仮装着工程ST120では、図17に示すように、まず、内側鉄心41aのスロット46に、内側鉄心41aとコイル20とを絶縁するスロットセル42aを装着する。
図17には、U相第1スロット配置部20auの断面と、U相第2スロット配置部20buの断面とを、示している。
次に、図18に示すように、U相第1スロット配置部20auとU相第2スロット配置部20buとの、U相第2渡部20du側にある各端部を、スロット46に挿入する。この時、U相第1スロット配置部20auとU相第2スロット配置部20buとは、U相第1渡部20cu側の端部が、U相第2渡部20du側の端部より、径方向の外側になっている。すなわち、U相第1スロット配置部20auとU相第2スロット配置部20buとは、軸方向で傾斜している。
また、回転板治具71の押圧部71bを、U相第1スロット配置部20auとU相第2スロット配置部20buとの各部分に配置する。
図18は、U相第1スロット配置部20auとU相第2スロット配置部20buとの側面側を、周方向の外側から見た図である。
次に、コイル挿入工程ST130について説明する。
図19は、本発明の実施の形態1に係わる固定子におけるコイルが内側鉄心のスロットに挿入された状態を示す、側面模式図(a)と正面断面模式図(b)とである。
図19でも、U相コイル20uを示している。
コイル挿入工程130では、回転板治具71の押圧部71bを、回転軸71aを中心にして回動させて、押圧部71bで、図18に示す、仮装着されたU相コイル20uの両スロット配置部20au,20buを、スロット46の方向に移動させる。
そして、図19に示すように、両スロット配置部20au,20buを、スロット46内に完全に挿入する。この時、U相第1の渡部20cuを縮径するようにして閉じる。
図19(a)も、U相第1スロット配置部20auとU相第2スロット配置部20buとの側面側を、周方向の外側から見た図である。
他相のコイルについても、コイル仮装着工程ST120とコイル挿入工程ST130とを行い、すなわち、コイル仮装着工程ST120とコイル挿入工程ST130とを繰返して、全てのスロット46に、コイル20を挿入する。
次に、鉄心組立工程140について説明する。
図20は、本発明の実施の形態1に係わる固定子における外側鉄心に、コイルが設置された内側鉄心を取付ける前の状態を示す側面模式図である。
図21は、本発明の実施の形態1に係わる固定子における外側鉄心に、コイルが設置された内側鉄心を取付けた状態を示す側面模式図である。
図20に示すように、外側鉄心41bに取付ける前の内側鉄心41aは、全てのスロット46に、コイル20が挿入されている。すなわち、U相コイル20uとV相コイル20vとW相コイル20wとが、各スロット46に挿入されている。
V相コイル20vにおける、第1渡部と第2渡部との各々を、V相第1渡部20cvとV相第2渡部20dvと記しており、W相コイル20wにおける、第1渡部と第2渡部との各々を、W相第1渡部20cwとW相第2渡部20dwと記している。
また、外側鉄心41bへの内側鉄心41aの取付けは、まず、外側鉄心41bとコイル20とを絶縁するスロットセル42bを、コイル20に装着する。次に、図20に示すように、内側鉄心41aを、設置されているコイル20の第2渡部20d側から、外側鉄心41bの中空部へ入るようにして、行われる。
そして、図21に示すように、外側鉄心41bが、その内周面を内側鉄心41aの外周面と接するとともに、内側鉄心41aを保持して固定することにより、固定子40が作製される。
図22は、本発明の実施の形態1に係わる固定子の部分正面断面模式図である。
本実施の形態の固定子40は、固定子鉄心41が内側鉄心41aと外側鉄心41bとに分割されており、内側鉄心41aは、ティース部43が隣接するティース部43とつながって、一体となっている。また、スロットにおける径方向の外側が開口部となっている。
そこで、例えば、上記のような製造工程により前もって作製した導体線が整列しているコイルを、2スロット以上離れた両スロットに開口部から挿入することが可能であり、コイルが分布巻コイルであっても占積率を高くすることができ、回転電機の、小型高出力化および高効率化と、トルクリップルの低減とが図れる。
また、本実施の形態の固定子40は、スロットセルを介してコイルがバックヨーク部の内周面と接している。
また、図22に示すように、本実施の形態の固定子40は、固定子鉄心41が、導体線7が整列しているコイル20の四方を囲むとともに、スロットセルを介してではあるがコイル20が隣接する両ティース部43と接する構造であり、コイルの放熱性が高いので、大電力化に対応した回転電機に用いることが可能である。
また、ティース部とコイルとの隙間がほとんどないので、ティースの電磁加振力や外部振動によるコイルの不具合が防止でき、コイルの信頼性が向上している。
また、隙間を鉄心で埋めているため、部分的に磁束密度が低くなり、回転電機の鉄損を低減し、効率を改善することができる。
実施の形態2.
図23は、本発明の実施の形態2に係わる固定子における内側鉄心の部分正面模式図である。
図23に示すように、本実施の形態の固定子は、ティース部143の周方向の側面に形成された周方向の外側に出張る段差143cが複数である内側鉄心141aを用いている以外、実施の形態1の固定子40と同様であり、実施の形態1の固定子40と同様の効果を奏する。
図24は、本発明の実施の形態2に係わる固定子における内側鉄心のスロットに、周方向の厚みを変化させる段差が1段であるコイルを挿入した場合(a)と、周方向の厚みを変化させる段差が2段であるコイルを挿入した場合(b)とを示す正面断面模式図である。
図24に示すように、本実施の形態の内側鉄心141aは、スロット146に、例えば、コイル121あるいはコイル122のような、形状の異なるコイルを設置できるので、1種類の固定子鉄心で、複数の仕様の異なる固定子を実現でき、回転電機の低コスト化が図れる。
実施の形態3.
図25は、本発明の実施の形態3に係わる固定子における内側鉄心の部分正面模式図である。
図25に示すように、本実施の形態の固定子は、ティース部243の周方向の側面に形成された周方向の外側に出張る段差243cのエッジ部分が曲面になっている内側鉄心241aを用いている以外、実施の形態1の固定子40と同様であり、実施の形態1の固定子40と同様の効果を奏する。
本実施の形態の固定子は、ティース部243に形成される段差243cのエッジ部分が曲面になっているので、スロット246へのコイルの挿入が容易でない場合に生じる、スロット配置部がティースの段差のエッジと擦れることに起因する、コイルの絶縁劣化を防止できる。
ティースの段差のエッジ部分を曲面にすることは、実施の形態2の固定子にも適用でき、同様の効果を奏する。
実施の形態4.
図26は、本発明の実施の形態4に係わる固定子における固定子鉄心の斜視模式図である。
図26に示すように、本実施の形態の固定子鉄心341は、バックヨーク部を形成する外側鉄心341bと、外側鉄心341bの径方向の内側に設置されており、磁極を形成するティース部343とを備えている。
そして固定子鉄心341の隣接するティース部343の間であるスロット346に、スロットセルを介してコイルが挿入されて、固定子が形成されている。
本実施に形態でも、コイルは分布巻コイルであり、複数のティース部343を跨いで巻回している。
図27は、本発明の実施の形態4に係わる固定子における外側鉄心の斜視模式図である。
図28は、本発明の実施の形態4に係わる固定子におけるティース部の斜視模式図である。
図27に示すように、外側鉄心341bは、その内周面345bに軸方向に延在するティース保持溝341cが形成されている。そして、ティース保持溝341cは、外側鉄心341bの内周面345bに、周方向で等間隔に複数個、設けられている。
図28に示すように、ティース部343は、径方向内側の先端部に、ティース部343の周方向の側面から両側に突出する先端シュー部343aを備えている。
また、ティース部343の周方向の各側面には、周方向の外側に出張る2個の段差343cが形成されている。
また、ティース部343は、径方向の外側の端部である根元部343bを、外側鉄心341bのティース保持溝341cに嵌合することにより、外側鉄心341bに保持されるとともに固定される。
図29は、本発明の実施の形態4に係わる固定子における固定子鉄心の部分正面模式図である。
本実施の形態の固定子鉄心341も、スロット346の、外側鉄心341bで塞がれる前に開口している開口部の周方向の幅である、ティース部343の根元位置におけるスロット346の周方向の幅w2と、スロット346の段差343cより径方向の内側の部分の周方向の幅w1との関係は、w2>w1となっている。
図29では、w1が、2個の段差のうち、径方向内側にある段差より内側のスロット幅となっているが、径方向外側にある段差より内側のスロット幅であっても同様である。
すなわち、スロット346の開口部の周方向の幅が最も広くなっている。
また、本実施の形態の固定子340でも、実施の形態1の固定子40と同様に、ティース部最小幅tとヨーク部厚みbとの間に、実施の形態1に記した(1)式の関係が成立する場合、各ティース部で発生する磁束がバックヨーク部で合流した時、バックヨーク部での磁束密度の飽和を避けることができ、ティース部の磁束密度とバックヨーク部の磁束密度とのバランスが良好となる。
本実施の形態でも、外側鉄心341bは中空円柱状であるが、中空円柱状に限定されず、内周側がティース保持溝を有する円筒面であれば、外周側は円筒面でなくても良い。外周側が円筒面でない場合でも、ヨーク部最小厚みをbとして、実施の形態1に記した(1)式の関係が成立する場合は、同様に、バックヨーク部での磁束密度の飽和を避けることができ、ティース部の磁束密度とバックヨーク部の磁束密度とのバランスが良好となる。
本実施の形態の固定子には、実施の形態1のコイル20が用いられている。
次に、本実施の形態の固定子の製造方法について説明する。
図30は、本発明の実施の形態4に係わる固定子の製造工程を説明するフローチャートである。
図30に示すように、固定子340は、巻回工程ST100と、コイル成形工程ST110と、ティース固定工程ST115と、コイル仮装着工程ST125と、コイル挿入工程ST135と、鉄心組立工程ST145と、を経て完成する。
本実施の形態では、巻回工程ST100とコイル成形工程ST110とは、実施の形態1と同様であり、同様なコイル20が作製される。
次に、ティース固定工程ST115について説明する。
図31は、本発明の実施の形態4に係わる固定子における、ティース保持具に固定されているティース部の断面を示す上面模式図である。
図31では、ティース保持具は示していない。
図32は、本発明の実施の形態4に係わる固定子におけるティース部がティース保持具に固定されている状態を示す側面模式図である。
ティース固定工程ST115では、図31に示すような周方向に同じ間隔を設けて円状に配置した複数のティース部343を、図32に示すように、各ティース部343の軸方向の両端面の部分を、ティース保持具9で挟むことにより、固定する。
そして、ティース保持具9で固定されたティース部343(固定ティース部と記す)の間が、スロット346となる。
次に、コイル仮装着工程ST125について説明する。
図33は、本発明の実施の形態4に係わる固定子におけるコイルを固定ティース部に仮装着する状態を示す側面模式図である。
図33には、U相コイル20uを示している。
コイル仮装着工程ST125では、まず、スロット346に、ティース部343とコイル20とを絶縁するスロットセル42aを装着する。
次に、図33に示すように、U相第1スロット配置部20auとU相第2スロット配置部20buとの、U相第2渡部20du側にある各端部を、スロット346に挿入する。この時、U相第1スロット配置部20auとU相第2スロット配置部20buとは、U相第1渡部20cu側の端部が、U相第2渡部20du側の端部より、径方向の外側になっている。すなわち、U相第1スロット配置部20auとU相第2スロット配置部20buとは、軸方向で傾斜している。
また、回転板治具71の押圧部71bを、U相第1スロット配置部20auとU相第2スロット配置部20buとの各部分に配置する。
図33は、U相第1スロット配置部20auとU相第2スロット配置部20buとの側面側を、周方向の外側から見た図である。
次に、コイル挿入工程ST135について説明する。
図34は、本発明の実施の形態4に係わる固定子におけるコイルが、固定ティース部のスロットに挿入された状態を示す側面模式図である。
図34でも、U相コイル20uを示している。
コイル挿入工程ST135は、回転板治具71の押圧部71bを、回転軸71aを中心にして回動させて、押圧部71bで、図33に示す、仮装着されたU相コイル20uの両スロット配置部20au,20buを、スロット346の方向に移動させる。
そして、図34に示すように、両スロット配置部20au,20buを、スロット346内に完全に挿入する。この時、U相第1の渡部20cuを縮径するようにして閉じる。
図34、U相第1スロット配置部20auとU相第2スロット配置部20buとの側面側を、周方向の外側から見た図である。
他相のコイルについても、コイル仮装着工程ST125とコイル挿入工程ST135とを行い、すなわち、コイル仮装着工程ST125とコイル挿入工程ST135とを繰返して、全てのスロット346に、コイル20を挿入する。
次に、鉄心組立工程145について説明する。
図35は、本発明の実施の形態4に係わる固定子における外側鉄心に、コイルが設置されている固定ティース部を取付ける状況を示す側面模式図である。
図36は、本発明の実施の形態4に係わる固定子における外側鉄心に、コイルが設置されているティース部を取付けた状態を示す側面模式図である。
図35に示すように、外側鉄心41bに取付けられる前の固定ティース部は、全てのスロット346に、コイル20が挿入されている。すなわち、U相コイル20uとV相コイル20vとW相コイル20wとが、各スロット346に挿入されている。
外側鉄心341bへの固定ティース部の取付けは、外側鉄心341bのティース保持溝341cに、ティース部343の根元部343bを挿入することにより、行われる。
すなわち、外側鉄心341bへの固定ティース部の取付けは、図35に示すように、設置されているコイル20の第2渡部20d側から、固定ティース部が外側鉄心341bの中空部に入るようにして、行われる。この時、外側鉄心341bとコイル20とを絶縁するスロットセルを、コイル20に装着するのが好ましい。
次に、図36に示すように、コイル20を設置したティース部343が、外側鉄心341bのティース保持溝341cで保持されるとともに固定されて作製された固定子340から、ティース部343を固定しているティース保持具9が取り外される。
本実施の形態の固定子340は、ティース部343と外側鉄心341bとに分割されており、ティース保持具9を用いて、ティース部343を円状に配置して保持することにより、根元部側が開口した状態のスロットを形成できるので、前もって作製した、導体線が整列しているコイルを、2スロット以上離れた両スロットに開口部から挿入することが可能であり、コイルが分布巻コイルであっても占積率を高くすることができ、回転電機の、小型高出力化および高効率化と、トルクリップルの低減とが図れる。
本実施の形態の固定子340は、コイルがバックヨーク部の内周面と接している。この時、スロットセルを介して、コイルとバックヨーク部の内周面とが接するのが好ましい。
本実施の形態の固定子340は、導体線7が整列しているコイル20が、スロットセルを介してではあるが、隣接する両ティース部343と接する構造であり、コイルの放熱性が高いので、大電力化に対応した回転電機に用いることが可能である。
また、ティース部343とコイル20との隙間がほとんどないので、ティースの電磁加振力や外部振動によるコイルの不具合が防止でき、コイルの信頼性が向上している。
実施の形態1の固定子40は、各ティース部が先端シュー部で、つながっているが、その接続部が薄肉部であるので、隣接するティース部の磁気的な繋がりは大きくない。しかし、本実施の形態の固定子340は、各ティース部の先端シュー部が、つながっておらず、隣接するティース部の磁気的なつながりが分断されているので、固定子の漏れ磁束を低減する効果が大きく、回転電機のトルクを向上させることができる。
本実施の形態では、ティース部343の周方向の側面に2個の段差343cが形成されているが、段差の個数は、1個でも良く、形成可能な範囲で2個より多くても良い。
また、実施の形態3と同様に、段差343cのエッジ部分を曲面にしても良く、この場合は、実施の形態3と同様な効果が得られる。
実施の形態5.
図37は、本発明の実施の形態5に係わる回転電機の片側断面正面模式図である。
図37に示すように。本実施の形態の回転電機100は、有底円筒状のフレーム11およびフレーム11の開口部を塞ぐ端板12からなるハウジング1と、フレーム11の円筒部に内嵌状態で固着された実施の形態1の固定子40と、フレーム11の底部および端板12にベアリング2を介して回転可能に支持されており、且つ固定子40の内周側に、所定の間隙を設けて配設された回転子30とを備えている。
固定子40は、第1の渡部20cがフレーム11の開口部側になり、第2の渡部20dがフレーム11の底部側になるように、配設されている。
回転子30は、回転軸31に固定された回転子鉄心32と、回転子鉄心32の外周面側に周方向に所定のピッチで埋設され、磁極を構成する永久磁石33とを備えた永久磁石型回転子である。
本実施の形態では、回転子として永久磁石型回転子を例示しているが、回転子は、絶縁していない回転子導体を、回転子鉄心のスロットに収納して、両側を短絡環で短絡したかご型回転子や、絶縁した導体線を回転子鉄心のスロットに装着した巻線型回転子であってもよい。
本実施の形態の回転電機100は、固定子に実施の形態1の固定子40が用いられており、固定子の分布巻コイルの占積率が高いので、小型高出力化と高効率化とが可能であるとともに、トリプルトルクを低減できる。
また、本実施の形態の回転電機100は、固定子のコイルの放熱性が高いので、大電力化が可能である。それと、固定子におけるティースの電磁加振力や外部振動によるコイルの不具合が防止できるので、信頼性が高い。
本実施の形態の回転電機100では、実施の形態1の固定子40が用いられているが、実施の形態2から実施の形態4の内のいずれか1種類の固定子を用いてもよく、同様な効果を得ることができる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
本発明の固定子およびこの固定子を用いた回転電機は、小型高出力化と高効率化と高信頼性とが要求される産業用機器に用いることができる。
1 ハウジング、2 ベアリング、7 導体線、9 ティース保持具、
11 フレーム、12 端板、20 コイル、20a 第1スロット配置部、
20b 第2スロット配置部、20c 第1渡部、20d 第2渡部、
20u U相コイル、20au U相第1スロット配置部、
20bu U相第2スロット配置部、20cu U相第1渡部、
20cv V相第1渡部、20cw W相第1渡部、20du U相第2渡部、
20dv V相第2渡部、20dw W相第2渡部、21 中間コイル、
21a 第1中間スロット配置部、21b 第2中間スロット配置部、
21c 第1中間渡部、21d 第2中間渡部、22 ツイストコイル、
22a 第1ツイストスロット配置部、22b 第2ツイストスロット配置部、
22c 第1ツイスト渡部、22d 第2ツイスト渡部、30 回転子、31 回転軸、32 回転子鉄心、33 永久磁石、40 固定子、41 固定子鉄心、
41a 内側鉄心、41b 外側鉄心、42a,42b スロットセル、
43 ティース部、43a 先端シュー部、43b 薄肉部、43c 段差、
45a 外周面、45b 内周面、46 スロット、60 巻枠、61 巻芯、
62a 第1側板、62b 第2側板、64a 内面、64b 突起部、64c 段部、65d 導入部、71 回転板治具、71a 回転軸、71b 押圧部、
80 渡部成形装置、80a 凸形金型、80b 凹形金型、100 回転電機、
121,122 コイル、141a 内側鉄心、142a,142b スロットセル、
143 ティース部、143c 段差、146 スロット、241a 内側鉄心、
243 ティース部、243c 段差、246 スロット、340 固定子、
341 固定子鉄心、341b 外側鉄心、341c ティース保持溝、
342a スロットセル、343 ティース部、343a 先端シュー部、
343b 根元部、343c 段差、345b 内周面、346 スロット。

Claims (8)

  1. 固定子鉄心と、上記固定子鉄心のスロットに配設した分布巻コイルとを備えた固定子であって、
    上記固定子鉄心は、バックヨーク部とティース部とが別体であり、且つ上記ティース部を上記バックヨーク部に組み付ける前には、上記スロットの径方向の外側が開口部となっており、
    上記分布巻コイルは、上記開口部から上記スロットに挿入されており、
    上記分布巻コイルが巻回されている上記ティース部が、径方向の外側の端部を、上記バックヨーク部の内周面で固定されており、
    上記ティース部における周方向の側面に、周方向の外側に出張る段差が設けられている固定子。
  2. 上記段差のエッジ部分が曲面になっていることを特徴とする請求項1に記載の固定子。
  3. 上記ティース部が、隣接する上記ティース部と、先端シュー部でつながっており、複数の上記ティース部の、径方向の内側の先端部と上記先端シュー部とで、円環を形成していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の固定子。
  4. 上記バックヨーク部が、上記内周面に、軸方向に延在している複数のティース保持溝を、周方向に等間隔で備えており、
    上記分布巻コイルが巻回されている上記ティース部が、上記径方向の外側の端部を、上記ティース保持溝に嵌合していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の固定子。
  5. 上記スロットにおける周方向の幅の最も広い部分が、上記開口部であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の固定子。
  6. 上記ティース部の周方向における最小幅tと上記バックヨーク部の径方向における最小厚みbとが、下記(1)式の関係であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の固定子。
    b≧s×t/(2×P)・・・・・・・・(1)
    ただし s:内側鉄心の総ティース数
    P:固定子の極数
  7. 上記コイルが上記バックヨーク部の内周面と接していることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の固定子。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の固定子と、上記固定子の内周側に、所定の間隙を設けて配設された回転子とを備えたことを特徴とする回転電機。
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