JP2016058525A - 半導体チップトレイ - Google Patents

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Abstract

【課題】チップポケットの底面に貫通孔を設け或いは外周リブに凹凸を設けることなく、また、半導体チップトレイに追加の加工工程を設けるなどコストの上昇を招くことなく、半導体チップトレイを上下に重ねたときの真空吸着の発生を防止する。【解決手段】支持板と、その表面側に設けられた外周リブと、裏面側に設けられた凹部とを有する、半導体チップトレイであって、以下のように構成される。外周リブは、一定の高さの帯状の凸部であって、支持板の表面を周回して設けられることにより、内側に半導体チップを収納可能な複数のチップポケットを含む収納空間を形成する。この半導体チップトレイが同一構成の他の半導体チップトレイと重ね合されたときに、蓋として機能する他の半導体チップトレイの裏面側の凹部は、この半導体チップトレイの外周リブの一部と重なる位置に形成され、収納空間から外部に至る空気の流路の一部を構成する。【選択図】図3

Description

本発明は、半導体チップトレイに関し、特に半導体チップを収納し保管・搬送するときに、互いに重ね合せて使用される半導体チップトレイに好適に利用できるものである。
半導体チップトレイは、梱包して輸送する際や工程内で搬送する際に、半導体チップを収納し、互いに重ね合せて使用される。一般に半導体チップの基板の厚さを薄くするニーズがあり、これに伴って半導体チップトレイに対しては反りを低減する要求がある。特に、液晶表示(LCD:Liquid Crystal Display)ドライバIC(Integrated Circuit)は、表示パネルの高精細化の趨勢に伴って、長辺の長さが長くなる傾向が顕著であり、そのチップトレイに対する反りの低減の要求はより強いものとなっている。
一方、特許文献1には、半導体チップをチップトレイのチップポケット(同文献ではトレイポケットと呼んでいる)に収納したときに、半導体チップの角がチップポケットの側壁と接触することに起因して、チッピングやトレイ削れ等の発生を防止することができる技術が開示されている。マトリクス状に配置されたリブによって、チップポケットが区画されて形成されるときに、半導体チップの角が接触する部分にリブが存在しないように構成している。
特許文献2には、チップ収納凹部の底面に貫通孔が設けられたチップトレイが開示されている。チップ表面にバンプを形成する工程において、貫通孔を通してチップを吸着する。
特許文献3には、半導体チップの欠けやキズを防ぐチップトレイが開示されている。チップを収納する収納ポケットである凹部を含めたチップトレイ表面には、離型材から構成された薄膜が形成されている。
特開2005−212797号公報 特開2001−035871号公報 特開2010−040681号公報
特許文献1、2及び3について本発明者が検討した結果、以下のような新たな課題があることがわかった。
特許文献1に記載されるチップトレイでは、収納される半導体チップはリブによって区画されたチップポケットに収納されるが、複数のチップポケットは互いに繋がって共通の空間を形成している。換言すれば、リブによってICチップが収納される位置が規定された、1つの大きな空洞となっている。このようなチップトレイを互いに重ねたときに、上側のチップトレイを持ち上げたときに、下側のチップトレイが吸着されて持ち上がる問題(真空吸着による張り付き)が発生する恐れがある。この現象は、上下のチップトレイに挟まれるチップポケットが減圧状態になり、真空吸着と同様の状態となることが原因であり、チップトレイの反りを減らしたときには上下間の密閉度が上がるため、この問題がより顕著となることがわかった。
このような問題は、特許文献2に記載されるチップトレイのように、チップポケットの底面部に貫通孔を設け、チップトレイ上下間の真空吸着を開放することによって、解決することができる。しかし、収納されるICチップの大きさによっては、貫通孔を設けることができない場合がある。例えば、LCDドライバICの場合には短辺が極端に短いので、貫通孔を設けることが難しい。
このような真空吸着による張り付きの問題は、特許文献3に記載されるチップトレイのように、トレイ表面に離型材を薄膜状に形成することにより、解決することができる。しかし、離型材薄膜を形成する工程が追加されるために、チップトレイの製造コストの上昇を招き、さらに離型材がトレイ本体とは異なる材質であることから、輸送や工程搬送による振動などで、トレイ同士または収納したチップと擦れることで異物となり、ICチップを汚染する恐れがあることがわかった。
また、他の従来技術によれば、重ねるトレイの間に層間紙を入れることで対策可能である。しかし、梱包作業時にこの層間紙を入れる、ICチップを取り出し時にはこの層間紙を外すといった追加作業が必要となる。またこの層間紙自体のコストがかかる。
また、さらに他の従来技術によれば、トレイ間の密着する面に梨地処理を行うことで張付きを防ぐ方法がある。しかし、LCDドライバICのようにチップ表面に金バンプがあるICチップでは、蓋となるチップトレイの裏面側への梨地処理、窪み、突起のような表面形状加工は、この金バンプへのキズ、バンプの欠け、ハガレといった問題の原因となるため、好ましくない。また表面形状加工のためにブラスト処理を追加すれば、トレイの製造コストの上昇を招くので、好ましくない。これに代えて、外周リブの表面、即ち、チップトレイの裏面に接触する面に、表面形状加工を施すことが考えられるが、外周リブとトレイの反りの低減に逆行するため、好ましくない。
本発明の目的は、チップポケットの底面に貫通孔を設け或いは外周リブに凹凸を設けることなく、また、チップトレイに追加の加工工程を設けるなどコストの上昇を招くことなく、トレイを上下に重ねたときの真空吸着による張り付きの発生を防止することである。
このような課題を解決するための手段を以下に説明するが、その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態によれば、下記の通りである。
すなわち、支持板と、その支持板の表面側に設けられた外周リブと、その支持板の裏面側に設けられた凹部とを有する、半導体チップトレイであって、以下のように構成される。外周リブは、一定の高さの帯状の凸部であって、支持板の表面を周回して設けられることにより、内側に半導体チップを収納可能な複数のチップポケットを含む収納空間を形成する。裏面側の凹部は、この半導体チップトレイの表面から垂直の方向から見たときに前記外周リブの一部と重なる位置に形成される。この半導体チップトレイが同一構成の他の半導体チップトレイと重ね合されたときに、蓋として機能する他の半導体チップトレイの前記凹部は、この半導体チップトレイの収納空間から外部に至る空気の流路の一部を構成する。
前記一実施の形態によって得られる効果を簡単に説明すれば下記のとおりである。
すなわち、チップポケットの底面に貫通孔を設け或いは外周リブに凹凸を設けることなく、また、半導体チップトレイに追加の加工工程を設けるなどコストの上昇を招くことなく、半導体チップトレイを上下に重ねたときの真空吸着による張り付きの発生を防止することができる。
図1は、実施形態1に係る半導体チップトレイの構造を示す図面である。 図2は、図1の半導体チップトレイの作用を示す説明図である。 図3は、図2の説明図の一部を部分的に拡大した断面図である。 図4は、実施形態2に係る半導体チップトレイの構造を示す図面である。 図5は、実施形態3に係る半導体チップトレイの構造を示す図面である。 図6は、実施形態4に係る半導体チップトレイの構造を示す図面である。 図7は、図6の半導体チップトレイの作用を示す説明図である。 図8は、図7の説明図の一部を部分的に拡大した断面図である。 図9は、比較例の半導体チップトレイの構造を示す図面である。 図10は、図9の半導体チップトレイの作用を示す説明図である。 図11は、図10の説明図の一部を部分的に拡大した断面図である。
1.実施の形態の概要
先ず、本願において開示される代表的な実施の形態について概要を説明する。代表的な実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面中の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
〔1〕<裏面に空気抜きのための凹部を有するチップトレイ>
本願において開示される代表的な実施の形態は、支持板(5)と、第1凸部(2e)と、第2凸部(7)と、凹部(4)とを有する、半導体チップトレイ(1)であって、以下のように構成される。
前記第1凸部は、前記支持板の表面に周回して設けられることによって半導体チップ(ICチップ)の収納空間を形成する。
前記第2凸部は、前記支持板の裏面に周回して設けられ、当該半導体チップトレイが他の半導体チップトレイと重ね合されたときに、前記他の半導体チップの前記第1凸部の外周と篏合する。
前記凹部は、前記支持板の裏面に設けられ、当該半導体チップトレイが他の半導体チップトレイと重ね合されたときに、前記他の半導体チップトレイの前記第1凸部の一部と対向し、当該第1凸部によって形成される収納空間から当該第1凸部の外側に至る位置に形成される。
これにより、前記凹部は当該半導体チップトレイ(1)が同一構造の他の半導体チップトレイと重ね合されたときに、前記他の半導体チップトレイの収納空間から外側への空気の流路を形成することにより、真空吸着による張り付きの発生を防止することができる。チップポケットの底面に貫通孔を設け或いは外周リブに凹凸を設ける必要はなく、また、半導体チップトレイに追加の加工工程を設けるなどコストの上昇を招くこともない。
〔2〕<リブで区画されたチップポケットから外れた位置に凹部を形成>
項1において、前記半導体チップトレイは、前記支持板の表面に島状に設けられることによって前記収納空間を複数のチップポケット(3)に区画する、リブ(2a,2b,2c,2d)をさらに有する。
前記凹部は、当該半導体チップトレイが他の半導体チップトレイと重ね合されたときに、前記他の半導体チップトレイの前記複数のチップポケットのいずれからも外れた位置に形成される。
これにより、前記凹部は、前記他の半導体チップトレイのチップポケット(3)に収納されるICチップの表面と接触することがないため、当該ICチップの表面バンプにキズや欠け、剥がれなどが発生するのを防止することができる。
〔3〕<裏面に空気抜きのための凹部を有するチップトレイ(図1)>
項1において、前記半導体チップトレイは、前記支持板の表面に島状に設けられることによって前記収納空間を複数のチップポケット(3)に区画する、複数の第1島状突起(2b,2c)と複数の第2島状突起(2a,2d)とをさらに有する。
前記第1凸部は、縦方向に延びる左右の辺と横方向に延びる上下の辺とを有する。
前記複数の第1島状突起は、縦方向に複数の列(2c,2b,…,2b,2c)で配列されて、前記複数のチップポケットの上下の辺を形成する。
前記複数の第2島状突起は、横方向から見たときに前記複数の第1島状突起による前記複数の列と重ならず、縦方向から見たときに前記複数の第1島状突起と重ならない位置に、縦方向の列状(2a,…,2a;2d,…,2d)に配列されて、前記複数のチップポケットの左右の辺を形成する。
前記凹部は、前記第1凸部の上辺側に配置される上辺側凹部(4n)と、前記第1凸部の下辺側に配置される下辺側凹部(4s)とを含む。
前記複数の第1島状突起のうち、最も上側の第1島状突起はその上辺が前記第1凸部の上辺と接しその下辺が前記上辺側凹部よりも内側に位置し、最も下側の第1島状突起はその下辺が前記第1凸部の下辺と接しその上辺が前記下辺側凹部よりも内側に位置する。
これにより、項2と同様の効果を得ることができる。
〔4〕<チップポケットを左右に区画するリブ列の延長上に凹部を形成(図1)>
項3において、前記上辺側凹部と前記下辺側凹部とは、前記複数の第2島状突起による前記縦方向の列(2d,…,2d)の延長線上に形成される。
これにより、半導体チップトレイ(1)の平面形状の対称性を保つことができる。例えば複数の第2島状突起(2d)によって、収納空間が左右2列のチップポケット列に区画されたとき、凹部(4)は左右の中心線上に配置され、半導体チップトレイ(1)は左右対称にすることができる。
〔5〕<外周リブ(第1凸部)の幅と同程度の幅の凹部を形成(図5)>
項3において、前記上辺側凹部と前記下辺側凹部とは、前記第1凸部の左右の辺にそれぞれ接する位置に形成される。
これにより、半導体チップトレイ(1)の平面形状の対称性を保つことができる。
〔6〕<凹部は複数の凸部を含む(図5−x断面図)>
項5において、前記上辺側凹部と前記下辺側凹部とは、それぞれ上下方向の幅と同じ幅の複数の凸部を有する。
これにより、半導体チップトレイ(1)の反りを低減することができる。チップポケット(収納空間)と外部との間の空気の流路は、前記上辺側凹部と前記下辺側凹部内に設けられた複数の凸部の上下方向の隙間に確保される。このとき、設けられた(例えば波型の)複数の凸部によってチップトレイの強度が補強されるため、反りが低減される。
〔7〕<凹部内の複数の凸部の断面は波状(図5−x断面図)>
項6において、前記上辺側凹部と前記下辺側凹部とにそれぞれ含まれる前記複数の凸部は、波状の断面形状を持つ。
これにより、半導体チップトレイ(1)の反りを低減することができる。
〔8〕<リブの、凹部と対向する部分の幅を狭める(図6)>
項3において、前記第1凸部のうち、当該半導体チップトレイが他の半導体チップトレイと重ね合されたときに、前記他の半導体チップトレイの上辺側及び下辺側凹部と対向する部分(2f)の幅は、前記上辺側及び下辺側凹部の幅よりも狭い。
これにより、凹部(4)をチップポケット(3)のICチップの腹の部分に設けた場合にも、凹部(4)とICチップとが接触することがないように構成することができる。
〔9〕<裏面に空気抜きのための凹部を有するチップトレイ(図4)>
本願において開示される代表的な実施の形態は、支持板(5)と、第1凸部(2)と、第2凸部(7)と、第1凹部(3)と、第2凹部(6)と、第3凹部(4)とを有する、半導体チップトレイ(1)であって、以下のように構成される。
前記第1凸部は、前記支持板の表面に設けられる。
前記第1凹部は、前記第1凸部内に設けられることによって複数のチップポケット(3)を形成する。
前記第2凹部は、前記第1凸部内に設けられることによって、前記複数のチップポケットを互いに結合する空気の流路を形成する。
前記第2凸部は、前記支持板の裏面に周回して設けられ、当該半導体チップトレイが他の半導体チップトレイと重ね合されたときに、前記他の半導体チップの前記第1凸部の外周と篏合する。
前記第3凹部は、前記支持板の裏面に設けられ、当該半導体チップトレイが他の半導体チップトレイと重ね合されたときに、前記他の半導体チップトレイの前記第1凸部の一部と対向し、当該第1凸部によって形成される収納空間から当該第1凸部の外側に至る位置に形成される。
これにより、項1と同様の効果を得ることができる。
〔10〕<裏面に空気抜きのための凹部を有するチップトレイ>
本願において開示される代表的な実施の形態は、支持板(5)と、前記支持板の表面側に設けられた外周リブ(2e)と、前記支持板の裏面側に設けられた凹部(4)とを有する、半導体チップトレイ(1)であって、以下のように構成される。
前記外周リブは、一定の高さの帯状の凸部であって、前記支持板の前記表面を周回して設けられることにより、内側に半導体チップを収納可能な収納空間を形成する。ここで、「一定の高さ」とは、数学的に厳密に等しい高さを意味するものではなく、工業上、通常許容される誤差を含むものである。
前記半導体チップトレイが前記半導体チップトレイと同一構成の他の半導体チップトレイと重ね合されたときに、前記外周リブの一部は、前記他の半導体チップトレイの凹部と対向し、前記収納空間から前記当該凹部を経て外部に至る空気の流路が形成される位置に、前記凹部を有する。
これにより、項1と同様の効果を得ることができる。
〔11〕<収納空間を区画する島状のリブ>
項10において、前記半導体チップトレイは、前記支持板の表面に互いに離間して島状に設けられることによって前記収納空間を複数のチップポケット(3)に区画する、複数の島状リブ(2b,2d)をさらに有する。
これにより、収納空間が複数のチップポケット(3)に区画された場合にも、項1と同様の効果を得ることができる。複数のリブは島状であるので、複数のチップポケットの間の空気の流路はリブの隙間に確保され、収納空間は複数のチップポケットを含む共通の空間を有することとなる。共通の空間は1個であってもよく複数であってもよい。
〔12〕<収納空間を外周リブから離す辺縁リブ>
項11において、前記チップポケットを前記外周リブの内壁から離間させる、複数の辺縁リブ(2a,2c)をさらに備え、前記辺縁リブと前記島状リブは、前記チップポケットに収納される半導体チップの角部に接しない位置に形成される。
これにより、収納されるICチップは、その角部が半導体チップトレイ内のいずれの内壁とも接触しないように構成され、ICチップの角部におけるキズやチッピングの発生を抑え、またICチップによってチップトレイの内壁が削られることによる異物の発生を抑えることができる。辺縁リブ(2a,2c)は、外周リブ(2e)の内壁と接し、接する部分で外周リブ(2e)と一体化されていてもよい。または、辺縁リブ(2a,2c)は、外周リブ(2e)の内壁から離れて配置されてもよい。
〔13〕<凹部の配置>
項12において、前記凹部は、前記半導体チップトレイを表裏面に垂直な方向から透視したときに、前記複数の辺縁リブと重ならない位置に配置され、前記外周リブの外壁から前記外周リブの内壁よりも内側寄りの位置までに至り、前記チップポケットには至らない、上下方向の幅を有する。
これにより、半導体チップトレイを重ねて使用するときにも、蓋側の半導体チップトレイの裏面に設けられた凹部(4)が、チップポケット(3)と重ならない位置に形成されているため、チップポケット(3)に収納されるICチップの表面が蓋側の凹部(4)と接触する恐れがなく、よって、表面にバンプが形成されたICチップが収納された場合でも、そのバンプにキズや欠け、剥がれなどが発生するのを防止することができる。
〔14〕<凹部の配置=チップポケットのない位置(図1)>
項13において、前記複数の島状リブは、前記複数のチップポケットを左右の列に区画する、複数の縦列島状リブ(2d)を含み、前記凹部は前記縦列島状リブによる列(2d,…,2d)の上下方向の延長線上に配置される。
これにより、凹部(4)は左右に縦列するチップポケットの列の間に配置され、項13と同様の効果を生じる。チップポケット(3)の縦方向の列は3列以上、縦列島状リブの列(2d,…,2d)は2列以上であってもよい。
〔15〕<凹部の配置=外周リブに左右で接する位置(図5)>
項12において、前記凹部は、前記半導体チップトレイを表裏面に垂直な方向から透視したときに、前記外周リブのうち、上辺と下辺の外周リブと重なり、左右の両辺の外周リブと接する位置に形成され、前記チップポケットには至らない、上下方向の幅を有する。
これにより、項13と同様の効果を生じる。
〔16〕<凹部と対向する外周リブを細らせる(図6)>
項12において、前記半導体チップトレイが前記半導体チップトレイと同一構成の他の半導体チップトレイと重ね合されたときに、前記他の半導体チップトレイの凹部と対向する前記外周リブの一部(2f)は、前記外周リブの他の部分よりも狭く、且つ前記凹部よりも狭い、上下方向の幅を有する。
これにより、縦方向に縦列する複数のチップポケット(3)列の延長上に凹部(4)を設けた場合であっても、項1と同様の効果を得ることができる。チップポケット(3)は、辺縁リブ(2c)によって外周リブ(2e)内壁よりも辺縁リブ(2c)の幅だけ内側に配置されているため、前記外周リブの一部(2f)の幅と裏面凹部(4)の幅を、上記の通り適切に設計することにより、空気の流路が形成される。
〔17〕<複数のチップポケットを繋ぐ凹部(図4)>
項10において、前記凹部を第1凹部(4)とし、前記半導体チップトレイは、前記支持板の表面に互いに離間して設けられた複数のチップポケット(3)を有し、前記複数のチップポケットを互いに繋いで前記収納空間を形成する第2凹部(6)を有する。
前記第2凹部の一部は、前記半導体チップトレイが前記半導体チップトレイと同一構成の他の半導体チップトレイと重ね合されたときに、前記他の半導体チップトレイの第1凹部と対向する位置に形成される。
これにより、収納空間が複数のチップポケット(3)を前記第2凹部(6)によって繋ぐことによって形成されたような半導体チップトレイ(1)においても、項1と同様の効果を得ることができる。収納空間は、1個の半導体チップトレイに複数個が形成されていてもよく、それぞれに対応して前記第1凹部による空気の流路が形成されることにより、真空吸着による張り付きの発生が防止される。
2.実施の形態の詳細
実施の形態について更に詳述する。
〔実施形態1〕<裏面に空気抜きのための凹部を有する半導体チップトレイ>
図1は、実施形態1に係る半導体チップトレイ1の構造を示す図面であり、図2は、図1の半導体チップトレイ1の作用を示す説明図、図3は、図2の説明図の一部を部分的に拡大した断面図である。また、図9は、比較例の半導体チップトレイ1の構造を示す図面であり、図10は、図9の半導体チップトレイ1の作用を示す説明図、図11は、図10の説明図の一部を部分的に拡大した断面図である。
図1には、表面図と、y1断面図と、y2断面図と、裏面図と、x断面図とが示される。表面図は紙面手前が半導体チップトレイ1の表面、裏面図は紙面手前が裏面であり、y1断面図とy2断面図は、左側が表面、右側が裏面であり、x断面図は下側が表面、上側が裏面である。
本実施形態1の半導体チップトレイ1は、支持板5の表面側に方形で周回する外周リブ2eを有する。外周リブ2eは、一定の高さを持つ凸部であり、平板で蓋をされると閉じられた空間を形成する。この空間は複数のチップポケット3を備える収納空間である。収納空間は、複数のリブ2a,2b,2c,2dによって複数のチップポケット3に区画されている。複数のリブのうち、外周リブ2eの左右の辺に接して設けられる辺縁リブ2aは、外周リブ2eの左右の辺から離れた位置に、チップポケット3の右辺または左辺を規定する。チップポケット3の他方の右辺または左辺は、島状のリブ2dによって規定される。複数のリブのうち、外周リブ2eの上下の辺に接して設けられる辺縁リブ2cは、外周リブ2eの上下の辺から離れた位置に、チップポケット3の上辺または下辺を規定する。チップポケット3の他方の上辺または下辺は、島状のリブ2bによって規定される。図1には、左右2列のチップポケット3を備える半導体チップトレイ1が示されるが、1列あたりのチップポケット3の数および列の数は任意である。半導体チップトレイ1は、支持板5の裏面側に方形で周回する外周リブ7を有する。外周リブ7は、表面側の外周リブ2eよりも一回り大きく、同一構造の半導体チップトレイ1が重ね合されたときに、外周リブ2eと嵌合する(噛み合う)ように構成されている。支持板5の裏面側には、さらに、凹部4(4nと4s)が設けられている。凹部4は、同一構造の半導体チップトレイ1が重ね合されたときに、外周リブ2eの一部と対向する(向き合う)位置に設けられ、上述の収納空間から外周リブ2eの外側に至る大きさとされる。
本実施形態1の作用について説明する。
図2は、図1の半導体チップトレイ1の作用を示す説明図である。同一構造の3個の半導体チップトレイ1_1〜1_3が互いに重ね合された状態にあり、上段の半導体チップトレイ1_1のy1断面と、中段・下段の半導体チップトレイ1_2〜1_3のy2断面とが俯瞰的に示される。さらに、図3は、図2の説明図のうち、上段と中段の半導体チップトレイ1_1と1_2とが重ね合された、y1断面の一部を部分的に拡大した断面図である。図9〜11は、比較例の半導体チップトレイ1の構造を示す図面であり、図9と図1、図10と図2、図11と図3がそれぞれ対応する。
比較例の半導体チップトレイ1は、凹部4が設けられていない以外は、実施形態1の半導体チップトレイ1と同一構造である。
実施形態1の半導体チップトレイ1と比較例の半導体チップトレイ1は、どちらも外周リブ2eによって囲まれることにより、収納空間が形成されている。その収納空間は、複数のリブ2a,2b,2c,2dによって複数のチップポケット3に区画されているが、複数のチップポケット3どうしは互いに繋がっていて、共通の空間となっている。同一構造の半導体チップトレイ1_1〜1_3が互いに重ね合されたとき、比較例の半導体チップトレイ1では、図10と図11に示されるようにy1断面でもy2断面でも、またその他どの断面でも、外周リブ2eは蓋側(上側)の半導体チップトレイ1の支持板5の裏面と密着することとなる。図10と図11には、多少の隙間が描かれているが、半導体チップトレイ1の反りを減らすのに伴って、その隙間は限りなく小さくなり、複数のチップポケット3を含む収納空間と外部との空気の流れは遮断される。収納空間内が陰圧になると、真空吸着状態となり、蓋側(上側)の半導体チップトレイ1を持ち上げたときに、下側の半導体チップトレイ1が共に持ち上がってしまい(真空吸着による張り付き)、その後自重によって吸着が解放されて落下する恐れがある。この問題は、収納空間の容積が大きくなる程、また、半導体チップトレイ1の反りが小さい程、より顕著になる。
これに対して本実施形態1の半導体チップトレイ1では、半導体チップトレイ1の収納空間から外側への空気の流路が形成されて、真空吸着状態の発生が防止される。図2に半導体チップトレイ1_2と1_3を使って示されるようにy2断面では外周リブ2e_3は(接しているリブ2c_3も含め)蓋側(上側)の半導体チップトレイ1の支持板5_2の裏面と密着する。しかし、図2と図3に半導体チップトレイ1_1と1_2を使って示されるようにy1断面では外周リブ2e_2に対向する蓋側(上側)の半導体チップトレイ1の支持板5_1の裏面には、凹部4_1が設けられているので、半導体チップトレイ1_2の収納空間から外側への空気の流路が形成されて、真空吸着状態の発生が防止されることとなる。
これにより、凹部4は当該半導体チップトレイ1が同一構造の他の半導体チップトレイと重ね合されたときに、前記他の半導体チップトレイの収納空間から外側への空気の流路を形成するので、真空吸着による張り付きの発生を防止することができる。チップポケット3の底面に貫通孔を設け或いは外周リブ2eに凹凸を設ける必要はなく、また、半導体チップトレイ1に追加の加工工程を設けるなどコストの上昇を招くこともない。
支持板5と表面側の複数の島状リブ2a,2b,2c,2d,表面側及び裏面側の外周リブ2e,7は、説明の便宜上別個の名称で呼んで区別しているが、半導体チップトレイ1は、これらの個別の構造物を組合せて構成される必要はなく、例えばポリスチレン(PS: polystyrene)樹脂やABS(acrylonitrile butadiene styrene copolymer)樹脂などを射出成型して一体形成されるとよい。
図1に例示される半導体チップトレイ1_2において、凹部4は、同一構造の他の半導体チップトレイ1と重ね合されたときに、前記他の半導体チップトレイ1の複数のチップポケット3のいずれからも外れた位置に形成されている。図2に示されるように、蓋側(上側)の半導体チップトレイ1_1の裏面に凹部4_1が形成されているy1断面には、半導体チップトレイ1_2のチップポケット3_2は形成されていないが、図2と図3に示されるように、蓋側(上側)の半導体チップトレイ1_2の裏面に凹部4_2が形成されていないy2断面には、半導体チップトレイ1_3のチップポケット3_3が形成されている。
これにより、凹部4は、下側の半導体チップトレイ1のチップポケット3に収納されるICチップの表面と接触することがないため、当該ICチップの表面バンプにキズや欠け、剥がれなどが発生するのを防止することができる。
さらに、上辺側凹部4nと下辺側凹部4sとは、y1−y1直線上に配列されたリブ2d,…,2dの縦方向(y1−y1方向)の列の延長線上に形成されている。
これにより、半導体チップトレイ1の平面形状の対称性を保つことができる。図1に示されるように、複数のリブ2d,…,2dによって、収納空間が左右2列のチップポケット列に区画されたとき、凹部4nと4sは左右の中心線上に配置され、半導体チップトレイ1は左右対称にすることができる。収納空間が3列以上のチップポケット列に区画された場合であっても、チップポケット3の幅を列の間で互いに等しくすることにより、半導体チップトレイ1の平面形状の対称性は保たれる。対称性が保たれることにより、反りが抑えられる。
以上のように、実施形態1に例示される半導体チップトレイ1について説明したが、本発明のポイントは、同一構造の他の半導体チップトレイ1と重ね合されたときに、複数のチップポケット3を含む共通空間である収納空間と外部との空気の流路が、蓋側(上側)の半導体チップトレイ1の裏面に凹部4によって形成される点であり、凹部4が形成される位置には種々の変形例がある。以下、実施形態2〜4により、いくつかの変形例について説明する。
〔実施形態2〕<チップポケットを繋ぐ凹部を有する半導体チップトレイ>
図4は、実施形態2に係る半導体チップトレイ1の構造を示す図面である。表面図と、y2断面図と、裏面図と、x断面図とが示される。図1と同様に、表面図は紙面手前が半導体チップトレイ1の表面、裏面図は紙面手前が裏面であり、y2断面図は、左側が表面、右側が裏面であり、x断面図は下側が表面、上側が裏面である。
実施形態2に係る半導体チップトレイ1では、支持板5の表面に形成された複数の凹部によって、複数のチップポケット3が形成されている。図4に示されるように、複数のチップポケット3は縦方向(上下方向)に2列が形成され、さらに、それぞれの列を構成する複数のチップポケット3を繋ぐ、縦方向(上下方向)の凹部6が形成されている。複数のチップポケット3とそれを繋ぐ凹部6により、共通の空間が形成されている。図4には実施形態1とは異なり、1つの半導体チップトレイ1につき2個の共通の空間が形成される例が示されている。共通の空間を囲む凸部であるリブ2が外周リブ2eに対応する。裏面凹部4は、半導体チップトレイ1が同一構造の他の半導体チップトレイ1と重ね合されたときに、他の半導体チップトレイ1のリブ2の一部と対向し、当該リブ2によって形成される収納空間から当該リブ2の外側に至る位置に形成される。即ち凹部6と裏面凹部4とは、半導体チップトレイ1を表面から垂直な方向から見たときに重なる部分があり、且つ、裏面凹部4はリブ2の外側に至る位置に形成されている。これにより、同一構造の他の半導体チップトレイ1と重ね合されたときに、複数のチップポケット3を含む共通の空間(収納空間)から凹部6と蓋側(上側)の半導体チップトレイ1の裏面凹部4とによって、空気の流路が形成される。よって、実施形態1と同様に、真空吸着による張り付きの発生を防止することができる。また、チップポケット3の底面に貫通孔を設け或いは外周リブ2に凹凸を設ける必要はなく、また、半導体チップトレイ1に追加の加工工程を設けるなどコストの上昇を招くこともない。
また、裏面凹部4を形成する位置は、半導体チップトレイ1を重ねたときにも、チップポケット3と重ならない位置とするのが好適である。これにより、裏面凹部4は、下側の半導体チップトレイ1のチップポケット3に収納されるICチップの表面と接触することがないため、当該ICチップの表面バンプにキズや欠け、剥がれなどが発生するのを防止することができる。
〔実施形態3〕<裏面凹部が左右一杯に形成される半導体チップトレイ>
図5は、実施形態3に係る半導体チップトレイ1の構造を示す図面である。表面図と、y1断面図と、裏面図と、x断面図とが示される。図1、図4と同様に、表面図は紙面手前が半導体チップトレイ1の表面、裏面図は紙面手前が裏面であり、y1断面図は、左側が表面、右側が裏面であり、x断面図は下側が表面、上側が裏面である。
実施形態2に係る半導体チップトレイ1は、表面の形状は図1に示した実施形態1の半導体チップトレイ1と同じであるが、裏面側の凹部4の形状が異なる。表面側には周回する外周リブ2eによって収納空間が形成され、複数のリブ2a,2b,2c,2dによって複数のチップポケット3に区画されている。詳細は実施形態1と同様とすることができるので、その説明は省略する。
裏面側も、支持板5を周回する外周リブ7が、表面側の外周リブ2eよりも一回り大きく、同一構造の半導体チップトレイ1が重ね合されたときに、外周リブ2eと嵌合する(噛み合う)ように構成されている点は、実施形態1の半導体チップトレイ1と同じである。一方、凹部4(4nと4s)は、実施形態1とは異なり、上下一方の辺と左右両辺のそれぞれが外周リブ7と接する位置に形成されている。同一構造の半導体チップトレイ1が重ね合されたときに、外周リブ2eの一部と対向する位置に設けられ、上述の収納空間から外周リブ2eの外側に至る大きさとされる。
これにより、本実施形態3の半導体チップトレイ1でも実施形態1と同様に、半導体チップトレイ1の収納空間から外側への空気の流路が形成されて、真空吸着による張り付きの発生が防止される。
また凹部4は、同一構造の他の半導体チップトレイ1と重ね合されたときに、チップポケット3と重ならい幅(上下方向の長さ)とすることにより、下側の半導体チップトレイ1のチップポケット3に収納されるICチップの表面と接触することがないため、当該ICチップの表面バンプにキズや欠け、剥がれなどが発生するのを防止することができる。
裏面側の凹部4は、同一構造の他の半導体チップトレイ1と重ね合されたときに、少なくとも1ヵ所が表面側のリブ2a,2b,2c,2dのない位置と対向するように形成されればよく、例えば図5のx断面に示されるように、波状の断面を持つように形成されてもよい。断面形状は波状に限られず、角型でも丸型でもよい。これにより、半導体チップトレイの表面に形成するポケット3の配列によらず、裏面側の形状を統一することができるため、裏面側の金型を共通にすることが可能となる。また、一様な深さの凹部ではなく断面を波型等の形状とすることにより、半導体チップトレイ1の反りを低減することができる。
〔実施形態4〕<裏面凹部と対向する外周リブが細められた半導体チップトレイ>
図6は、実施形態4に係る半導体チップトレイ1の構造を示す図面であり、図7は、図6の半導体チップトレイ1の作用を示す説明図、図8は、図7の説明図の一部を部分的に拡大した断面図である。図6には、図1と同様に、表面図と、y1断面図と、y2断面図と、裏面図と、x断面図とが示される。表面図は紙面手前が半導体チップトレイ1の表面、裏面図は紙面手前が裏面であり、y1断面図とy2断面図は、左側が表面、右側が裏面であり、x断面図は下側が表面、上側が裏面である。
本実施形態4の半導体チップトレイ1は、支持板5の表面側に周回する外周リブ2eと2fを有する。図1に示される、実施形態1の半導体チップトレイ1と比較すると、外周リブ2eの一部が内側に向かって細められて、リブ2fとなっている。外周リブ2eと2fは、一定の高さを持つ凸部であり、平板で蓋をされると閉じられた空間を形成する。この空間は複数のチップポケット3を備える収納空間である。収納空間は、実施形態1と同様に、複数のリブ2a,2b,2c,2dによって複数のチップポケット3に区画されている。複数のリブのうち、外周リブ2eの左右の辺に接して設けられる辺縁リブ2aは、外周リブ2eの左右の辺から離れた位置に、チップポケット3の右辺または左辺を規定する。チップポケット3の他方の右辺または左辺は、島状のリブ2dによって規定される。複数のリブのうち、外周リブ2eの上下の辺に接して設けられる辺縁リブ2cは、外周リブ2eの上下の辺から離れた位置に、チップポケット3の上辺または下辺を規定する。チップポケット3の他方の上辺または下辺は、島状のリブ2bによって規定される。実施形態1とは異なり、辺縁リブ2cの一部が細められて、前述の外周リブ2fとなっている。半導体チップトレイ1の裏面側は、実施形態1と同様に、支持板5の周回する外周リブ7が、表面側の外周リブ2eよりも一回り大きく、同一構造の半導体チップトレイ1が重ね合されたときに、外周リブ2eと嵌合する(噛み合う)ように構成されている。支持板5の裏面側に設けられる凹部4は、同一構造の半導体チップトレイ1が重ね合されたときに、外周リブ2fの一部と対向する位置に設けられ、上述の収納空間から外周リブ2fの外側に至る大きさとされる。図6には、左右2列のチップポケット3を備える半導体チップトレイ1が示されるが、1列あたりのチップポケット3の数および列の数は任意である。
本実施形態4の作用について説明する。
図7は、図6の半導体チップトレイ1の作用を示す説明図である。同一構造の2個の半導体チップトレイ1_1〜1_2が互いに重ね合された状態にあり、図7にはそのy2断面の一部を含んで俯瞰的に示される。さらに、図8は、図7の説明図のうち、上段と下段の半導体チップトレイ1_1と1_2とが重ね合された、y2断面の一部を部分的に拡大した断面図である。図7と8は、実施形態1の半導体チップトレイ1の構造についての図2〜3にそれぞれ対応する。
本実施形態4の半導体チップトレイ1は、外周リブ2eと2fによって囲まれることにより、収納空間が形成されている。その収納空間は、複数のリブ2a,2b,2c,2dによって複数のチップポケット3に区画されているが、複数のチップポケット3どうしは互いに繋がっていて、実施形態1や比較例と同様に、共通の空間となっている。
実施形態1の半導体チップトレイ1では、上述したように、半導体チップトレイ1の収納空間から外側への空気の流路が形成されて、真空吸着状態の発生が防止される。本実施形態4の半導体チップトレイ1では、図7と図8に示されるように、y2断面では外周リブ2f_2に対向する蓋側(上側)の半導体チップトレイ1の支持板5_1の裏面には、凹部4_1が設けられているので、半導体チップトレイ1_2の収納空間から外側への空気の流路が形成されて、真空吸着状態の発生が防止されることとなる。これにより、本実施形態4の半導体チップトレイ1でも実施形態1と同様に、半導体チップトレイ1の収納空間から外側への空気の流路が形成されて、真空吸着による張り付きの発生が防止される。また凹部4は、同一構造の他の半導体チップトレイ1と重ね合されたときに、チップポケット3と重ならい幅(上下方向の長さ)とすることにより、下側の半導体チップトレイ1のチップポケット3に収納されるICチップの表面と接触することがないため、当該ICチップの表面バンプにキズや欠け、剥がれなどが発生するのを防止することができる。
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
1 半導体チップトレイ
2 リブ
2a 外周リブに接し、チップポケットの左右の辺を形成するリブ
2b 外周リブに接しておらず、チップポケットの上下の辺を形成するリブ
2c 外周リブに接し、チップポケットの上下の辺を形成するリブ
2d 外周リブに接しておらず、チップポケットの左右の辺を形成するリブ
2e、2f 外周リブ
3 チップポケット
4 トレイ裏面の凹部
5 支持板
6 トレイ表面のチップポケットを繋ぐ凹部
7 裏面の外周リブ

Claims (17)

  1. 支持板と、第1凸部と、第2凸部と、凹部とを有する、半導体チップトレイであって、
    前記第1凸部は、前記支持板の表面に周回して設けられることによって半導体チップの収納空間を形成し、
    前記第2凸部は、前記支持板の裏面に周回して設けられ、当該半導体チップトレイが他の半導体チップトレイと重ね合されたときに、前記他の半導体チップの前記第1凸部の外周と篏合し、
    前記凹部は、前記支持板の裏面に設けられ、当該半導体チップトレイが他の半導体チップトレイと重ね合されたときに、前記他の半導体チップトレイの前記第1凸部の一部と対向し、当該第1凸部によって形成される収納空間から当該第1凸部の外側に至る位置に形成される、
    半導体チップトレイ。
  2. 請求項1において、前記半導体チップトレイは、前記支持板の表面に島状に設けられることによって前記収納空間を複数のチップポケットに区画する、リブをさらに有し、
    前記凹部は、当該半導体チップトレイが他の半導体チップトレイと重ね合されたときに、前記他の半導体チップトレイの前記複数のチップポケットのいずれからも外れた位置に形成される、
    半導体チップトレイ。
  3. 請求項1において、前記半導体チップトレイは、前記支持板の表面に島状に設けられることによって前記収納空間を複数のチップポケットに区画する、複数の第1島状突起と複数の第2島状突起とをさらに有し、
    前記第1凸部は、縦方向に延びる左右の辺と横方向に延びる上下の辺とを有し、
    前記複数の第1島状突起は、縦方向に複数の列で配列されて、前記複数のチップポケットの上下の辺を形成し、
    前記複数の第2島状突起は、横方向から見たときに前記複数の第1島状突起による前記複数の列と重ならず、縦方向から見たときに前記複数の第1島状突起と重ならない位置に、縦方向の列状に配列されて、前記複数のチップポケットの左右の辺を形成し、
    前記凹部は、前記第1凸部の上辺側に配置される上辺側凹部と、前記第1凸部の下辺側に配置される下辺側凹部とを含み、
    前記複数の第1島状突起のうち、最も上側の第1島状突起はその上辺が前記第1凸部の上辺と接しその下辺が前記上辺側凹部よりも内側に位置し、最も下側の第1島状突起はその下辺が前記第1凸部の下辺と接しその上辺が前記下辺側凹部よりも内側に位置する、
    半導体チップトレイ。
  4. 請求項3において、前記上辺側凹部と前記下辺側凹部とは、前記複数の第2島状突起による前記縦方向の列の延長線上に形成される、
    半導体チップトレイ。
  5. 請求項3において、前記上辺側凹部と前記下辺側凹部とは、前記第1凸部の左右の辺にそれぞれ接する位置に形成される、
    半導体チップトレイ。
  6. 請求項5において、前記上辺側凹部と前記下辺側凹部とは、それぞれ上下方向の幅と同じ幅の複数の凸部を有する、
    半導体チップトレイ。
  7. 請求項6において、前記上辺側凹部と前記下辺側凹部とにそれぞれ含まれる前記複数の凸部は、波状の断面形状を持つ、
    半導体チップトレイ。
  8. 請求項3において、前記第1凸部のうち、当該半導体チップトレイが他の半導体チップトレイと重ね合されたときに、前記他の半導体チップトレイの上辺側及び下辺側凹部と対向する部分の幅は、前記上辺側及び下辺側凹部の幅よりも狭い、
    半導体チップトレイ。
  9. 支持板と、第1凸部と、第2凸部と、第1凹部と、第2凹部と、第3凹部とを有する、半導体チップトレイであって、
    前記第1凸部は、前記支持板の表面に設けられ、
    前記第1凹部は、前記第1凸部内に設けられることによって複数のチップポケットを形成し、
    前記第2凹部は、前記第1凸部内に設けられることによって、前記複数のチップポケットを互いに結合する空気の流路を形成し、
    前記第2凸部は、前記支持板の裏面に周回して設けられ、当該半導体チップトレイが他の半導体チップトレイと重ね合されたときに、前記他の半導体チップの前記第1凸部の外周と篏合し、
    前記第3凹部は、前記支持板の裏面に設けられ、当該半導体チップトレイが他の半導体チップトレイと重ね合されたときに、前記他の半導体チップトレイの前記第1凸部の一部と対向し、当該第1凸部によって形成される収納空間から当該第1凸部の外側に至る位置に形成される、
    半導体チップトレイ。
  10. 支持板と、前記支持板の表面側に設けられた外周リブと、前記支持板の裏面側に設けられた凹部とを有する、半導体チップトレイであって、
    前記外周リブは、一定の高さの帯状の凸部であって、前記支持板の前記表面を周回して設けられることにより、内側に半導体チップを収納可能な収納空間を形成し、
    前記半導体チップトレイが前記半導体チップトレイと同一構成の他の半導体チップトレイと重ね合されたときに、前記外周リブの一部は、前記他の半導体チップトレイの凹部と対向し、前記収納空間から前記当該凹部を経て外部に至る空気の流路が形成される位置に、前記凹部を有する、
    半導体チップトレイ。
  11. 請求項10において、前記半導体チップトレイは、前記支持板の表面に互いに離間して島状に設けられることによって前記収納空間を複数のチップポケットに区画する、複数の島状リブをさらに有する、
    半導体チップトレイ。
  12. 請求項11において、前記チップポケットを前記外周リブの内壁から離間させる、複数の辺縁リブをさらに備え、前記辺縁リブと前記島状リブは、前記チップポケットに収納される半導体チップの角部に接しない位置に形成される、
    半導体チップトレイ。
  13. 請求項12において、前記凹部は、前記半導体チップトレイを表裏面に垂直な方向から透視したときに、前記複数の辺縁リブと重ならない位置に配置され、前記外周リブの外壁から前記外周リブの内壁よりも内側寄りの位置までに至り、前記チップポケットには至らない、上下方向の幅を有する、
    半導体チップトレイ。
  14. 請求項13において、前記複数の島状リブは、前記複数のチップポケットを左右の列に区画する、複数の縦列島状リブを含み、前記凹部は前記縦列島状リブによる列の上下方向の延長線上に配置される、
    半導体チップトレイ。
  15. 請求項12において、前記凹部は、前記半導体チップトレイを表裏面に垂直な方向から透視したときに、前記外周リブのうち、上辺と下辺の外周リブと重なり、左右の両辺の外周リブと接する位置に形成され、前記チップポケットには至らない、上下方向の幅を有する、
    半導体チップトレイ。
  16. 請求項12において、前記半導体チップトレイが前記半導体チップトレイと同一構成の他の半導体チップトレイと重ね合されたときに、前記他の半導体チップトレイの凹部と対向する前記外周リブの一部は、前記外周リブの他の部分よりも狭く、且つ前記凹部よりも狭い、上下方向の幅を有する、
    半導体チップトレイ。
  17. 請求項10において、前記凹部を第1凹部とし、前記半導体チップトレイは、前記支持板の表面に互いに離間して設けられた複数のチップポケットを有し、前記複数のチップポケットを互いに繋いで前記収納空間を形成する第2凹部を有し、
    前記第2凹部の一部は、前記半導体チップトレイが前記半導体チップトレイと同一構成の他の半導体チップトレイと重ね合されたときに、前記他の半導体チップトレイの第1凹部と対向する位置に形成される、
    半導体チップトレイ。
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