JP2016057716A - 訪問看護支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 医師側が提供する情報が訪問看護において十分に利用され、訪問看護において取得された情報が医師側に十分にフィードバックされるようにする。【解決手段】 医師用端末2は電子カルテ情報を個人医療情報デバイス3に記憶する。訪問看護の際、看護担当者は看護担当者用端末1を携帯し、要看護者が保有する個人医療情報デバイス3を借りて看護担当者用端末1に装着する。看護担当者用端末1は、個人医療情報デバイス3に記憶されている電子カルテ情報を読み取って表示し、要看護者のバイタルデータを含む訪問看護実績情報を個人医療情報デバイス3に記憶する。その後、個人医療情報デバイス3は医師用端末2に装着され、訪問看護実績情報は医師用端末2において閲覧される。【選択図】 図1

Description

本願の発明は、訪問看護サービスの提供に際して利用される支援システムに関するものである。
近年、高齢化社会の影響等により、訪問看護の患者数が増加している。訪問看護とは、疾病又は負傷により居宅において継続して療養を受ける状態にある者に対し、その者の居宅において看護師等が行う療養上の世話又は必要な診療の補助をいうとされている(厚生労働省中央社会保険医療協議会第205回資料(総−1),http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001uo3f-att/2r9852000001uo71.pdfより)。
訪問看護において看護師等が行う看護には、医師の指示による医療処置、血圧・体温・脈拍等のチェック、床ずれによる褥瘡の管理、医療機器のチェック、在宅でのリハビリ、認知症のケア、栄養不足や運動機能の低下を防ぐアドバイス、療養の看護、終末期の看護といった多岐にわたる看護が含まれる。かかる訪問看護へのニーズの高まりによって、近年は、医療機関や福祉機関等と連携して訪問看護を専門に営む訪問看護ステーションの数が増加している。
看護師等が患者宅を訪問して看護を行う際は、医療機関によって交付される訪問看護指示書を携行することが必要とされる。訪問看護指示書には、投薬等の処方やケアを実施する上での留意点などの情報が記載されている。訪問看護指示書は、医療機関を受診した患者が訪問看護指示書を発行してもらい訪問看護サービスが受けられるようになるというものではなく、患者が訪問看護センターに利用したいという要望を出したときに、看護師が医療機関に交付を依頼するという流れで発行される。
尚、訪問看護は、看護師免許を持つ看護師、保健師又は助産師によって行われる。この他、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士が訪問してリハビリ等の看護を行うこともある。これらの者を、この明細書では「看護師等」と呼んでいる。
厚生労働省中央社会保険医療協議会第205回資料(総−1),http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001uo3f-att/2r9852000001uo71.pdf
このような訪問看護において、サービスの広がりに伴い、現場では次のような課題が発生してきている。
上記のように、訪問看護は訪問看護指示書が医師から発行されることにより提供され、看護師等は訪問看護の際に訪問看護指示書を携行する。訪問看護指示書には、行うべき訪問看護の内容が記載されているものの、患者の健康状態に関する情報、疾病や治療に関する情報が不足しており、きめ細かい適切な看護が行えない事態が生じてきている。
訪問看護指示書は、当該患者の健康状態に基づいて担当医師が発行するから、当然ながら当該患者のカルテが参照され、その上で発行される。しかしながら、訪問患者指示書自体には、カルテ情報は殆ど含まれておらず、訪問看護指示書を見ただけでは、当該患者の疾病の経過や受けてきた治療等は確認できない。より質の高い訪問看護サービスを提供するためには、カルテ情報を参照した上で看護を行うべきであるが、訪問看護の現場では難しい場合が多い。
さらに、訪問看護サービスの広がりに伴い、訪問看護指示書を発行した医師が所属する病院から独立した形で個人で看護師等が訪問看護サービスを提供する場合や、専門の組織(以下、訪問看護ステーションと総称する)によって提供される場合も多くなってきている。このような場合、訪問看護指示書を発行した医師が所属する医院とは別の個人や組織にカルテ情報の閲覧が認められる場合は非常に少ない。
このように、訪問看護においては、患者のカルテ情報の参照なしに看護を行わざるをえない状況となっており、より質の高い看護サービスを提供することの障害となっている。例えば、訪問看護の最中に患者の容態が急変した場合、患者の疾病やそれまでの治療の内容についてより詳細に把握していればより適切な処置が取れる場合が多いが、そのような情報を把握していないために適切な処置が取れないことがあり得る。
一方、訪問看護も、病院内の看護と同様、患者に対する治療の一環であるから、訪問看護において把握された情報は、治療を担当する医師(主治医)に十分にフィードバックされることが望ましい。しかしながら、この点においても、支援する適切な技術的手段がないため、不十分なものとなっている。訪問看護が行われた場合、看護師等は訪問看護報告書を作成し、提出する。報告書については、厚生労働省において一定の様式が定められているものの、主として診療報酬の請求のためであるので、記載内容は大まかであり、また提出の単位も一ヶ月毎といった具合であり、その後の診療に活かせる情報源として十分に機能するには至っていない。訪問看護ステーションによっては、訪問看護の際に詳細な看護日誌を記録して保存している場合もあるが、看護日誌の情報は主治医との間で共用化されていない。このため、訪問看護実施時の各種バイタルデータ等の有益な医療情報が残されていたとしても、主治医において利用できず無駄になってしまっている事例が多く見られる。
本願の発明は、このような訪問看護の現場における情報の共有の問題を解決すべく為されたものであり、治療を行う医師側が提供する情報が訪問看護において十分に利用されるようにするとともに、訪問看護において取得された情報が医師側に十分にフィードバックされて治療に活かされるようにすることを目的としたものであり、このような目的を達成する支援システムを提供するものとなっている。
上記課題を解決するため、本願の請求項1記載の発明は、要看護者の居る場所を看護担当者が訪問して要看護者に訪問看護サービスを提供する際に利用される訪問看護支援システムであって、
要看護者の居る場所を訪問する看護担当者が操作する携帯型の看護担当者用端末と、
病院において要看護者の治療を担当する医師が操作する医師用端末と、
要看護者が保有する個人医療情報デバイスと
を備えており、
個人医療情報デバイスは、可搬型の記憶媒体と、この記憶媒体に記憶された個人の医療情報とから成るものであって、看護担当者用端末と医師用端末の双方に接続されて情報の記憶と読み出しが可能なデバイスであり、
医師用端末は、要看護者の電子カルテ情報を個人医療情報デバイスに記憶することが可能となっており、
看護担当者用端末は、記憶された電子カルテ情報を個人医療情報デバイスから読み出してディスプレイに表示することが可能となっているとともに、訪問看護の際の要看護者の状況に関する情報を含む訪問看護実績情報を個人医療情報デバイスに記憶することが可能となっており、
医師用端末は、訪問看護実績情報を個人医療情報デバイスから読み出してディスプレイに表示することが可能となっているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項2記載の発明は、要看護者の居る場所を看護担当者が訪問して要看護者に訪問看護サービスを提供する際に利用される訪問看護支援システムであって、
要看護者の居る場所を訪問する看護担当者が操作する携帯型の看護担当者用端末と、
病院において要看護者の治療を担当する医師が操作する医師用端末と、
要看護者の電子カルテ情報を保存したカルテ情報保存用サーバーと、
訪問看護の際の要看護者の状況に関する情報を含む訪問看護実績情報を保存した訪問看護実績情報保存用サーバーと
を備えており、
医師用端末は、要看護者の電子カルテ情報をカルテ情報保存用サーバーに送信して保存させることが可能となっており、
看護担当者用端末は、保存された要看護者の電子カルテ情報を電子カルテ情報保存用サーバーから読み出してディスプレイに表示することが可能となっているとともに、訪問看護実績情報を訪問看護実績情報保存用サーバーに送信して保存させることが可能となっており、
医師用端末は、訪問看護実績情報を訪問看護実績情報保存用サーバーから読み出してディスプレイに表示することが可能となっているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項3記載の発明は、前記請求項1又は2の構成において、前記訪問看護実績情報は、訪問看護の際の要看護者のバイタルデータを含んでおり、バイタルデータは、要看護者の身長、体重、体温、血圧、脈拍数、呼吸数、血糖値、歩数、ウォーキング時間、HbA1cのうちの一つ以上を含むという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、前記請求項1、2又は3の構成において、前記訪問看護実績情報は、訪問看護の際に撮影された要看護者又は要看護者の居る場所の画像のデータを含んでいるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項5記載の発明は、前記請求項4の構成において、前記画像は、訪問看護の際の要看護者の居る場所の状況を撮影したものであって、要看護者の居る位置の周囲360度の方位を撮影した画像であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項6記載の発明は、前記請求項1乃至5いずれかの構成において、前記看護担当者用端末には、前記医師又は前記要看護者の家族とビデオ通話を行うことを可能にするプログラムがインストールされているという構成を有する。
以下に説明する通り、本願発明によれば、訪問看護の際、看護担当者は、要看護者の電子カルテ情報の閲覧が可能であり、疾病の経過や診断、投薬の状況等を確認しながら、訪問看護サービスを行うことができる。このため、よりキメの細かいより適切なサービスが提供される。また、訪問看護実績情報が個人医療情報デバイス又は訪問看護実績情報保存用サーバーに記憶又は保存され、その後の医師による診察の際に訪問看護実績情報を閲覧することができるので、どのような訪問看護が行われたかを確認しながら次の診断や治療、投薬等が行える。このため、医師の診断等もよりキメ細かくより適切に行うことができる。
実施形態の訪問看護支援システムの概略図である。 実施形態のシステムにおける訪問看護支援用アプリケーションソフトウェアの構造を示した概略図である。 メインモジュールによって表示される訪問看護支援用アプリケーションソフトウェアの初期画面を例示的に示した概略図である。 健康日記トップ画面の概略図である。 健康日記作成モジュールにより表示される健康日記作成用の画面の構成を例示的に示した概略図である。 健康日記ファイルの構造の一例を示す概略図である。 健康日記閲覧編集モジュールで表示される画面の構成を例示的に示した概略図である。 グラフを表示するサブルーチンの実行結果の一例を示す概略図である。 データ管理画面の構成を例示的に示した概略図である。 カルテ情報閲覧モジュールの実行結果を例示的に示す図であり、電子カルテ情報が閲覧されている状態を示した概略図である。 医療プロファイル閲覧画面の構成を例示的に示した概略図である。 訪看担当ファイル91の構造を例示的に示した概略図である。 看護日誌ファイル92の構造を例示的に示した概略図である。 訪問看護メイン画面の構成を例示的に示す概略図である。 看護日誌記録モジュールによって表示される看護日誌記録画面の構成を例示的に示した概略図である。 看護日誌報告モジュールによって表示される看護日誌報告画面の構成を例示的に示した概略図である。 ビデオ通話モジュールの実行状況を例示的に示した概略図である。 健康管理アプリ選択画面の概略図である。 看護日誌閲覧モジュールにより表示される看護日誌閲覧画面の構成を例示的に示した概略図である。
次に、本願発明を実施するための形態(以下、実施形態)について説明する。
図1は、実施形態の訪問看護支援システムの概略図である。図1に示す支援システムは、主として病院外の要看護者の居る場所を看護担当者が訪問して要看護者に訪問看護サービスを提供する際に利用されるシステムである。要看護者とは、訪問看護が必要な者として医者から訪問看護指示書が出されている者である。「要看護者が居る場所」とは、多くの場合、要看護者の自宅であるが、自宅に限られる訳ではない。看護担当者とは、看護師等であり、訪問看護指示書において指示された者である。看護師による看護が指示されている場合、看護師が看護担当者ということになる。
図1に示す支援システムは、要看護者の居る場所を訪問する看護担当者が操作する看護担当者用端末1と、病院において要看護者の治療を担当する医師が操作する医師用端末2と、要看護者が保有する個人医療情報デバイス3とを備えている。また、実施形態の支援システムでは、訪問看護サービスの事業主体は、訪問看護ステーションとなっている。そして、訪問看護ステーションには、訪問看護サーバー9が設けられている。訪問看護サーバー9は、インターネット100を介して各サーバー22,4や看護担当者用端末1とつながっている。
まず、実施形態の支援システムにおいて重要な構成要素となっている個人医療情報デバイス3について説明する。なお、以下の実施形態の説明では、個人医療情報デバイス3の使用を前提に説明しているが、個人医療情報デバイスの使用は必須ではない。
個人医療情報デバイス3は、可搬型の記憶媒体と、この記憶媒体に記憶された個人の医療情報及びその他の必要なソフトウェアとから成るものである。可搬型の記憶媒体としては、この実施形態ではUSBメモリが想定されている。この他、SDメモリカードのような他の半導体メモリ系の記憶媒体でも良く、MDやFD、CD−RWのような書き込み可能なディスク系の記憶媒体が使用されることもある。したがって、この明細書において、「個人医療情報デバイス」における「デバイス」には、ディスク状のものが含まれる。
個人の医療情報については、欧米諸国では、情報の記録、管理を一元化してより活用し易くする仕組みであるPHR(Personal Health Record)の普及が進んでおり、日本でも導入が検討されている(例えば、経済産業省の「日本版PHRを活用した新たな健康サービス研究会」の報告書(2008年3月))。PHRは、個人の医療情報の記録、管理を一元化してより活用し易くすることを目的としており、用語としては、情報を記録したり管理したりすること自体や、情報の記録や管理を行う社会的仕組みを意味する。一方、実施形態における個人医療情報デバイス3は、個人の医療情報を一元化しようとする点で共通しているが、医療情報が記憶されている具体的なハードウェア(可搬型のデバイス)を意味している点でPHRとは概念的に異なっている。
実施形態における個人医療情報デバイス3は、一人の人間のすべての(又は可能な限りすべての)医療情報を記憶媒体に記録したものとなっている。具体的には、疾病の名称や診察、治療の履歴等の情報を含む電子カルテ情報の他、体温、血圧、脈拍値等のバイタルデータ、さらには既往症や禁忌等の情報が含まれる。バイタルデータは、当該個人が日常的に自分で測定していたデータである他、当該個人が入院していた際に看護師により測定されたデータであり得る。従って、実施形態における個人医療情報デバイス3は、個人がデータを保持するタイプのPHRの仕組みとして利用できるものであって、実施形態のシステムはさらにそれを発展させたものとなっている。
実施形態のシステムは、上記のような個人医療情報デバイス3と、看護担当者用端末1と、医師用端末2と、幾つかの重要なアプリケーションソフトウェアによって構成される。アプリケーションソフトウェアの一つは、個人医療情報デバイス3にインストールされている健康管理用のアプリケーションソフトウェア(以下、健康管理アプリ)である。もう一つの重要なアプリケーションソフトウェアは、看護担当者用端末1にインストールされている訪問看護用のアプリケーションソフトウェア(以下、訪問看護アプリ)である。さらにもう一つの重要なソフトウェアは、医師用端末2で実行されることが予定されているカルテ情報取得用のアプリケーションソフトウェア(以下、カルテ情報取得アプリ)である。
実施形態のシステムにおいて重要なことは、これらアプリが共通のプラットフォーム上で実現されているとともに個人医療情報デバイス3を核として関連づけられている点である。即ち、健康管理アプリと訪問看護アプリは、健康管理用の共通のプロジェクトを含んでおり(以下、このプロジェクトを健康日記プロジェクトという)、共通の健康日記機能を有している。個人医療情報デバイス3上の健康管理アプリは、健康日記プロジェクト用のモジュールとして健康作成モジュールや健康日記閲覧編集モジュールを含むが、これらと同じものが看護担当者用の訪問看護アプリにも含まれている。また、カルテ情報取得アプリは、個人医療情報デバイス3がインストール先となっているとなっているものの、医師用端末2上で実行されるものであって電子カルテ情報の保存先は個人医療情報デバイス3となっており、且つ保存された電子カルテ情報は訪問看護アプリ上で閲覧可能となっている。
これらの点を踏まえ、さらに詳しい説明を行う。まず、個人医療情報デバイス3について説明する。個人医療情報デバイス3には、コンピュータのOSにより認識された場合に自動実行されるプログラム(以下、自動実行プログラム)である「autorun.exe」がインストールされている。この他、各種ファイルの保存のため、適宜フォルダが設けられている。個人医療情報デバイス3に記憶されたファイルのうちの一つは、この個人医療情報デバイス3を保有する者の個人情報を記録したファイル(以下、個人情報ファイルという)である。
自動実行プログラムは、ユーザーIDとパスワードにより認証を行うコードと、認証された後にアプリ選択画面を表示するコードとを含んでいる。認証用のコードは、USBメモリ用のセキュリティソフトと同様のものであり、パスワードにより認証された場合に限りUSBメモリ内の各ファイルへのアクセス権を与えるものである。
健康管理アプリは、個人医療情報デバイス3の所定のディレクトリにインストールされており、このディレクトリを指定することで実行可能となっている。この他、インストール先のディレクトリには、必要な各種設定ファイル、起動用のコマンドボタンを表示するためのファイル等が設けられており、また、健康管理アプリによって操作される各種データファイルが記憶されている。
この実施形態では、バイタルデータの採取(測定)は、要看護者自身が行う場合と、訪問看護時に看護担当者が行う場合とが想定されている。要看護者自身が測定したデータも訪問看護時に看護担当者が測定したデータも共通のファイルに記録されるようになっている。バイタルデータを記録したファイルはデータベース形式のファイルであるが、この実施形態では、バイタルデータは健康日記として記録されるようになっているので、以下、健康日記ファイルと呼ぶ。
また、個人医療情報デバイス3の所定のディレクトリには、このデバイスを保有している者の電子カルテ情報が記憶されている。この実施形態では、電子カルテ情報のファイル(以下、カルテ情報ファイル)は、SS−MIXにおけるもののように汎用形式のファイルに変換されて記憶されている。
また、図1に示すように、個人医療情報デバイス3には、訪問看護において作成された看護日誌の内容を記録したファイル(以下、閲覧用看護日誌ファイル)351が記憶されている。閲覧用看護日誌ファイルは、後述する訪問看護アプリによって作成される。尚、健康管理アプリには、閲覧用看護日誌ファイルを表示するためのモジュールが含まれている。尚、看護日誌ファイルは、後述するものも含め、訪問看護の実績情報を記録したファイル(訪問看護実績情報ファイル)の具体的態様である。
また、個人情報ファイルは、要看護者の氏名、緊急連絡先の電話番号等を要看護者の個人情報をCSVのような汎用形式で記録したファイルである。
次に、医師用端末2について説明する。
医師用端末2は、医師が使用するコンピュータであり、この実施形態では、電子カルテ情報の記録、訪問看護指示書の入力等を行うものとして設けられている。図1に示すように、医師用端末2は、通常、病院内のネットワーク21上に設けられている。ネットワーク21上には、電子カルテサーバー22が設けられており、医師用端末2がアクセス可能とされている。日々の診察、治療において、医師は、医師用端末2を使用してカルテを電子カルテの形で作成する。病院は、電子カルテのアプリケーションソフトウェア(以下、電子カルテアプリ)を導入しており、医師用端末2において実行可能となっている。電子カルテアプリは、医師用端末2にインストールされている場合もあるし、電子カルテサーバー22に実装されていて医師用端末2から呼び出されて実行される場合もある。電子カルテアプリに関しては、ITベンダー各社から種々のものが販売されているので、詳細な説明は割愛する。
訪問看護指示書については、訪問看護の種類や診療科目により若干の様式の違いがあり、また厚生労働書の通達により様式が定められているものもある。一例としては、「介護老人ホームからの退所時における老人訪問看護指示加算に係る訪問看護指示書」(平成21年3月19日付け厚労省老健局老人保健課長通達、http://www.nurse.or.jp/nursing/practice/housyu/kaigopdf/henko-1.pdf)が挙げられる。
訪問看護指示書は、医師によって必要事項が記入され、発行される。この実施形態では、看護担当者は、訪問看護ステーションに所属する者であることが想定されており、訪問看護指示書は、訪問看護ステーション宛に発行される。訪問看護ステーションは、医師が所属する病院とは別の組織であり得る。
訪問看護指示書の発行は、紙に記入されたものをFAXで送ったり、郵送したりする場合の他、スキャナで読み込んで電子メールに添付して送る場合もある。この他、医師用端末2上で情報を入力してPDFファイル又はイメージファイル等の形で訪問看護指示書を作成し、電子メール添付で送るようにする場合もある。さらには、訪問看護指示書のアプリケーションソフトウェア(以下、指示書発行アプリ)が設けられていて医師用端末2が実行することで発行される場合もある。指示書発行アプリは、医師用端末2にインストールされている場合の他、病院内のサーバーに実装されていたり訪問看護ステーションが管理するサーバーに実装されていたりする場合もあり、医師用端末2が呼び出して実行する場合もある。
実施形態のシステムにおける医師用端末2の重要な機能は、電子カルテ情報を個人医療情報デバイス3に記憶して保存することである。この点については、幾つかの態様があり得る。一つは、医師用端末2で実行される電子カルテアプリがUSBメモリへのデータ保存の機能を備えている場合、それを利用する態様がある。もう一つは、SS−MIXのような標準化されたデータ形式への変換手段を利用する態様である。SS−MIXでは、標準化されたデータ形式で電子カルテ情報を保存するストレージを含むサーバーを使用することが想定されている。したがって、このようなサーバーにおいて、アクセスしたクライアント上でUSBメモリへのデータダウンロードを許可するようにしておくことで、上記電子カルテ情報の個人医療情報デバイス3への記録、保存が可能となる。即ち、図1に示すように、医師用端末2において、電子カルテアプリ経由でSS−MIXサーバー4にアクセスし、SS−MIXサーバー4のストレージ41に標準化されたファイル形式でデータ保存をする一方、医師用端末2に個人医療情報デバイス3を装着し、汎用形式のファイルとして当該個人の電子カルテ情報を記憶、保存するようにする。
この実施形態では、後者の構成を採用しており、カルテ情報取得アプリがこの機能を担っている。カルテ情報取得アプリは、訪問看護アプリと連動するよう電子カルテ情報を汎用形式のファイルとして個人医療情報デバイス3の所定のディレクトリに保存するものである。
次に、看護担当者用端末1について説明する。
看護担当者用端末1は、看護担当者が訪問看護の際に携帯することが予定されている端末である。従って、看護担当者用端末1は携帯型のものであり、タブレットPC、ノートPC、スマートフォン等であり得る。
看護担当者用端末1には、実施形態の支援システムの機能の多くを担っている訪問看護アプリがインストールされている。訪問看護アプリは、
・電子カルテ情報の閲覧
・看護日誌の記録
・個人医療情報デバイス3からの情報取得
などの機能を備えたものである。
訪問看護アプリは、Windows(マイクロソフト社の登録商標)のような汎用OS上で動作するソフトウェアであり、各種ファイルの表示、編集等の機能を有するものである。訪問看護アプリは、看護担当者用端末1に予めインストールされ、実行可能とされる。尚、訪問看護アプリは、後述するように要看護者の個人情報を取り扱うので、使用する看護担当者が看護担当者用端末1においてユーザー登録(OS上のユーザー登録)を行い、パスワード設定等をしておくことが好ましい。即ち、訪問看護アプリは、認証されたユーザーのみが実行できるようにしておくことが好ましい。
尚、訪問看護アプリは、後述するように要看護者の様子等を撮影した画像のイメージデータを取り込む機能を有している。このため、要看護者用端末は、PCに接続可能なカメラとともに使用されるか又はカメラ内蔵であることが好ましい。
また、患者の生活状況を記録する目的としては、患者が普段居る場所の周囲360度を撮影した記録とすることが好ましい。このような目的で撮影を行うカメラであってPCに接続して映像を取り込むことができるカメラとしては、リコー株式会社から販売されているTHETA(商品名)が好適に使用できる。
図2は、実施形態のシステムにおける訪問看護アプリのソフトウェア構造を示した概略図である。訪問看護アプリは、オブジェクト指向プログラミングによりプログラミングされており、複数のモジュールによって構成されている。図2は、このモジュール構造を示したものである。
図2に示すように、訪問看護アプリは、メインモジュールが設けられ、この上に健康日記作成モジュール、健康日記閲覧編集モジュール、カルテ情報閲覧モジュール、看護日誌メインモジュール、訪問看護サーバー同期モジュール、看護日誌記録モジュール、看護日誌報告モジュール、看護日誌保存モジュール、ビデオ通話モジュール等が設けられた構造となっている。
メインモジュールは、訪問看護アプリが起動した際に最初に実行されるモジュールであり、起動の際にユーザー情報を保持したり、初期画面を表示したりする機能を有する。
健康日記作成モジュールは、健康日記を新規に作成して保存するためのモジュールである。健康日記閲覧編集モジュールは、作成された健康日記を閲覧したり編集したりするためのモジュールである。
カルテ情報閲覧モジュールは、要看護者のカルテ情報を閲覧するためのモジュールである。訪問看護サーバー同期モジュールは、訪問看護サーバー9との送受信によりデータの同期を行うモジュールである。看護日誌記録モジュールは、看護日誌を構成する各種データを記録するためのモジュールであり、看護日誌報告モジュールは、看護日誌を構成するテキスト情報を報告用として記録するためのモジュールである。
ビデオ通話モジュールは、訪問看護の際に特に必要となり得るビデオ通話(ビデオ電話)を行うためのモジュールである。
尚、各モジュールは、必要な情報を表示したり、コマンドボタンを表示したり、情報の入力を行わせる欄を表示したりするフォームやウインドウを表示するものとなっている。そして、各モジュールは、各コマンドボタンによって実行されるコードや、フォームやウインドウを介してデータファイルとの間でデータのやりとりをするコードを含んでいる。
まず、メインモジュールについて説明する。図3は、メインモジュールによって表示される訪問看護アプリの初期画面を例示的に示した概略図である。図3に示すように、初期画面には、「健康管理」と題されたフレーム内に、「健康日記」と表記されたボタン(以下、健康日記ボタン)51、「看護日誌」と表記されたボタン(以下、看護日誌ボタン)52、「カルテ閲覧」と表記されたボタン(以下、カルテ閲覧ボタン)53が設けられている。また、「ビデオ通話」と題されたフレーム内には、「家族へ」と表記されたボタン(以下、家族通話ボタン)54と、「主治医へ」と表記されたボタン(以下、主治医通話ボタン)55とが設けられている。この他、「設定」と表記されたボタン(以下、設定ボタン)56も設けられている。
図3に示す健康日記ボタン51は、健康日記のメニューのトップ画面(以下、健康日記トップ画面)を表示するものとなっている。図4は、健康日記トップ画面の概略図である。図4に示すように、健康日記トップ画面には、「新規作成」と表記されたコマンドボタン(健康日記作成ボタン)57と、「閲覧・編集」と表記されたコマンドボタン(健康日記閲覧編集ボタン)58とが設けられている。健康日記作成ボタン57は、健康日記作成モジュールの起動ボタンとなっており、健康日記閲覧編集ボタン58は、健康日記閲覧編集モジュールの起動ボタンとなっている。
尚、この実施形態において「健康日記」とは、要看護者の健康に関する情報を日にち単位で記録したものである。「要看護者の健康に関する情報」には、体温や血圧、脈拍といった健康に関する数値データ(バイタルデータ)の他、その日の体調をテキストで表現した情報も含まれ、さらに写真のような画像情報も含まれる。画像は、要看護者の部屋の様子の写真であったり、怪我等の場合には患部の写真であったりし得る。
図5は、健康日記作成モジュールにより表示される健康日記作成用のウインドウ(以下、健康日記作成画面)の構成を例示的に示した概略図である。図5に示すように、日記作成画面には、日付入力欄59と、メモ入力欄60と、データ入力欄61等が設けられている。
日付入力欄59は、健康日記の日付の入力欄である。健康日記作成モジュールは、看護担当者用端末1のシステム日時から日付及び時刻情報を取得し、デフォルト値として日付入力欄に表示するようプログラミングされている。日付や時刻は、適宜変更して入力できるようになっている。
メモ入力欄60は、その日の体調や様子等をテキストで入力する欄である。データ入力欄61は、図5に示すように、血圧や体温などのバイタルデータを入力する欄である。
図5に示すように、健康日記作成画面には、「保存する」と表記されたボタン(以下、日記保存ボタン)62が設けられている。このボタンには、入力された各情報を保存するコードが埋め込まれている。
健康日記作成画面で入力された情報は、この実施形態では、データベース形式のファイル(以下、健康日記ファイル)に記録されるようになっている。図6は、健康日記ファイルの構造の一例を示す概略図である。
図6に示すように、健康日記ファイルは、「日時」のフィールド、各バイタルデータのフィールド、テキスト情報を記録するフィールド等から成るレコードを多数記録するファイルである。また、写真のようなイメージデータについては、イメージデータがあるかどうかを記録したフィールドである「イメージ有無」のフィールドと、イメージデータのファイルを記録したフォルダの名前である「イメージフォルダ名」とが設けられている。
この訪問看護アプリでは、訪問看護実績情報は個人医療情報デバイス3と看護担当者用端末1とを両方に保存するよう構成されている。上記健康日記ファイルも同様である。なお、「訪問看護実績情報」とは、訪問看護の際の要看護者についての情報をいい、この実施形態では、看護日誌ファイルの情報、健康日記ファイルの情報及び要看護者もしくは当該要看護者の居る場所の画像のデータとを含んでいる。看護日誌や健康日記はバイタルデータを含むものであり、バイタルデータは、この実施形態では、要看護者の身長、体重、血圧、脈拍数、呼吸数、血糖値、歩数、ウォーキング時間及びHbA1cのうちの一つ以上を含む。
図4に示す設定モジュールにより表示される設定画面では、これらファイルの保存先のパスを設定する入力欄が含まれている。個人医療情報デバイス3は、USBメモリで構成されているので、パスは、要看護者用端末のUSB端子となる。また、看護担当者用端末1については、所定のフォルダが指定される。
また、上記健康日記ファイルは、一人の要看護者について基本的に1個のみ作成されるものであるが、訪問看護アプリにおいて、一人の看護担当者が複数の要看護者について訪問看護の担当になることが想定される。つまり、一人の看護担当者(ひいては1個の看護担当者用端末1)が複数の異なる健康日記ファイルを扱うことが想定される。このため、健康日記ファイルは、個々の要看護者で識別可能なファイル名とされる。
健康日記作成モジュールは、図5の保存ボタン62がクリックされた際、個人医療情報デバイス3上の健康日記ファイルと看護担当者用端末1上の健康日記ファイルとの双方を開き、それぞれについて新しいレコードを追加する。そして、各入力欄に入力された情報を各新しいレコードの各フィールドに記録し、各健康日記ファイルを更新する。このようなコードが保存ボタン62に埋め込まれている。
また、図5に示すように、健康日記作成画面には、「画像取込」と表記されたコマンドボタン(以下、画像取込ボタン)63が設けられている。画像取込ボタン63に埋め込まれたコードについては、幾つか異なるものが考えられる。一つは、単にイメージファイルを指定させる画面を表示し、そこで指定されたイメージファイルを取り込んで記録するだけのコードが考えられる。この場合は、予めカメラで撮影をしてイメージデータを看護担当者用端末1のハードディスク等に保存しておく。あるいは、「画像取込」ボタン63を押すことで看護担当者用端末1のカメラの撮像画面が起動され、その場で画像を撮影して看護担当者用端末1のハードディスクに保存することもできる。例えば、マイクロソフト社はWindows(同社の登録商標)プラットフォームにおけるメディア系のアーキテクチャとしてDirectShow(同社の登録商標)を提供しており、USBカメラであれば、このライブラリから提供されるコードを適宜選択して実装することで、カメラ操作が可能となる。
いずれにしても、画像取込ボタン63に埋め込まれたコードにより取得されたイメージファイルは、健康日記ファイルと同じフォルダに保存され、そのファイル名が健康日記ファイルの当該レコードのフィールドに記録される。前述した保存ボタン62に埋め込まれたサブルーチンは、このような処理を行うコードを含む。
次に、健康日記閲覧編集モジュールについて説明する。図7は、健康日記閲覧編集モジュールで表示される画面(以下、健康日記閲覧編集画面)の構成を例示的に示した概略図である。
図7に示すように、健康日記閲覧編集画面では、「所有者情報」と左端に題された欄に個人情報が表示されるようになっている。また、画面の左端には、各種コマンドボタンが縦に並んで設けられており、中央の大きなスペースの半分(左側)を占めるようにして日付指定欄64が設けられ、残りの半分(右側)に日記表示欄65が設けられている。
健康日記閲覧編集モジュールが起動すると、健康日誌閲覧編集モジュールは、図7に示す健康日記閲覧編集画面を表示する。健康日記閲覧編集モジュールは、看護担当者用端末1のシステム日時から日付及び時刻情報を取得し、デフォルト値として日付入力欄に表示するようプログラミングされている。
尚、日付指定欄64にはカレンダーが示されているが、健康日記閲覧編集モジュールは、起動時に、上記看護担当者用端末1の「デフォルト値」に従って当該日付の欄に目印(例えば背景色の変更)を施すようになっている。即ち、目印されたデフォルトの日付がアクティブの状態でカレンダーが表示されるようになっている。
日付指定欄64に設けられたカレンダーは、日付を変更するための入力欄として機能するようになっている。現在アクティブとなっている日付以外の日付をタップすると、この日付がアクティブとなり、その日付の健康日記の情報が日記表示欄65に表示されるようになっている。
即ち、健康日誌閲覧編集モジュールは、カレンダーの特定の日付がアクティブになったのをイベントとして実行されるサブルーチンを有している。このサブルーチンは、アクティブになった日付を検索キーにして健康日記ファイルを検索し、該当するレコードの各フィールドの情報を読み出して日記表示欄65に組み込んで表示するようプログラミングされている。この他、「前月」「次月」のボタンはカレンダーを前月、次月に切り替えるボタンである。図7は、このようにして特定の日付が選択されてその日の健康日誌の情報が表示された状態を示している。
図7において、画面の左端に示された各コマンドボタンのうち、一番上に位置する「健康日記作成」と表記されたボタン66は、図4に示す健康日記作成ボタン57と同様のものであり、健康日記作成モジュールの起動ボタンとなっている。
また、その下の「健康グラフ表示」と表記されたコマンドボタン(以下、グラフ表示ボタン)67は、バイタルデータをグラフ表示するサブルーチン(以下、グラフ表示サブ)を実行するボタンである。図8は、グラフ表示サブの実行結果の一例を示す概略図である。この例では、拡張期血圧をグラフ表示した例が示されている。
図2の設定モジュールは、グラフ表示サブにおけるグラフの表示様式を設定するサブルーチンを含んでいる。グラフ表示サブは、グラフ表示用のウインドウ(以下、グラフ表示画面)を表示するコードと、選択されたバイタルデータについてグラフ表示するコードとを含んでいる。グラフ表示画面は、図8に示すように、左端にデータ指定欄68を有し、右側の半分以上のエリアがグラフ表示欄69となっている。グラフ表示サブは、データ指定欄68で指定されたバイタルデータを、設定モジュールで設定された期間の範囲で健康日記ファイルから読み出し、グラフ化して表示するようプログラミングされている。
また、図7において、グラフ表示ボタンの下側には、「データ管理」と表記されたコマンドボタン(以下、データ管理ボタン)70が設けられている。データ管理ボタン70は、記録されているバイタルデータを修正したり、未記入のデータを追記したりするためのボタンである。
データ管理ボタン70には、データ管理画面を表示したり、データ管理画面で入力されたバイタルデータを健康日記ファイルに記録したりするコードが埋め込まれている。図9は、データ管理画面の構成を例示的に示した概略図である。
図9に示すようにデータ管理画面では、特定の日にち(即ち、健康日記ファイルの特定のレコード)において記録された各バイタルデータが編集可能な状態で表示されるようになっている。
図9に示すように、データ管理画面では、左側の半分以上のスペースはデータ説明欄71であり、各バイタルデータの説明情報が表示されるようになっている。説明情報とは、図9に示すように、単位、グラフ表示の際の最大値、最小値、基準値等である。
また、データ管理画面の右側の半分より少し小さいスペースを占めるようにしてデータ表示編集欄72が表示されるようになっている。データ表示編集欄72は、測定日時と測定値とが一覧表として表示される欄である。データ説明欄71は、バイタルデータの種別の指定欄を兼用しており、いずれかの行を選択してアクティブとするとその種別のバイタルデータの測定値がデータ表示編集欄72に表示されるようになっている。この際、データ表示編集欄72の「測定日時」の列は、測定日時を選択する欄として機能するようになっており、いずれかの欄をタップするとその欄の測定日時が選択されてその測定日時の値が編集可能となる。例えば、図9の例では、収縮期(高)血圧が選択されて(アクティブ)となっており、この月の日付を選択してその日の収縮期(高)血圧の値が編集可能となっている。健康日記閲覧編集モジュールは、健康日記ファイルから適宜フィールドの値を読み出し、データ管理画面に組み込んで表示するようプログラミングされている。
また、データ管理画面には、「測定値変更」と表示されたコマンドボタン73が設けられている。測定値を適宜変更して入力した上でこのボタンをタップすると、変更後の値が健康日記ファイルの当該レコードの当該フィールドに上書きされて記録されるようプログラミングされている。また、測定日時の欄に日時は表示されるものの測定値の欄が空欄である場合、健康日記は入力された当該種別のバイタルデータは未記録であることを意味する。この場合、当該測定日時、当該データ種別のアクティブにした上で測定値追加ボタン74をタップすると、新しく測定値が記録されるようになっている。
また、図7に示すように、健康日記閲覧編集画面には、「テキスト編集」と表記されたコマンドボタン89が設けられている。このボタン89がタップされると、図示は省略するが、新しくウインドウが追加され、そのウインドウに図5のメモ入力欄60で入力された内容が表示されて編集可能となる。このウインドウには、保存ボタンが設けられており、テキストの変更後に保存ボタンがタップされると、変更後の内容が健康日記ファイルの該当レコードの該当フィールドに記録されるようになっている。
次に、カルテ情報の閲覧について説明する。
図3に示すトップ画面に設けられたカルテ閲覧ボタン53は、カルテ情報閲覧モジュールの起動ボタンとなっている。また、図7に示す健康日記閲覧編集画面にも、「カルテ閲覧」と表記されたコマンドボタン75が設けられており、ここからもカルテ情報閲覧モジュールが起動できるようになっている。
訪問看護アプリでは、電子カルテ情報は、個人医療情報デバイス3から読み取って閲覧するようプログラミングされている。電子カルテ情報は、個人医療情報デバイス3内の所定のディレクトリに記憶されており、カルテ情報閲覧モジュールは、ここからカルテ情報ファイルを開くようプログラミングされている。尚、後述するように、訪問看護アプリにおいて、電子カルテ情報を、個人医療情報デバイス3ではなく電子カルテサーバー22又はSS−MIXサーバー4から読み取るようにしても良い。
図10は、カルテ情報閲覧モジュールの実行結果を例示的に示す図であり、電子カルテ情報が閲覧されている状態を示した概略図である。図10に示すように、診療日時、診療病院、担当医の氏名、診療科目などの情報を表示した診療情報記録欄76と、症状についての詳細を記録した症状記録欄77と、処方せん情報について記録した処方せん記録欄78と、診断画像等のイメージを表示するイメージ表示欄79と、各種検査結果を表示する検査結果表示欄80等が設けられている。
図10に示すように、カルテ情報閲覧画面には、日付指定用の欄としてカレンダーが表示されるようになっている。カルテ情報ファイルは、汎用形式ではあるものの、データベース形式と同様に日付を一意の情報として各種の情報が記録されている。従って、日付を指定することで、図10に示す各種情報を抽出することが可能となっている。カレンダーにおいて特定の日付が指定されると(アクティブとなると)、その日付でカルテ情報ファイルを検索し、図10に示す各種情報を抽出してカルテ情報閲覧画面に表示するようプログラミングされている。尚、イメージについては、イメージファイルの名前がカルテ情報ファイルに書き込まれる等してイメージファイルがカルテ情報ファイルに関連付けられて個人医療情報デバイス3の所定のディレクトリに保存されており、カルテ情報閲覧モジュールは、この関連情報に従ってイメージをカルテ情報閲覧画面に嵌め込むようプログラミングされている。
尚、カレンダーにおいて他の日付が指定されると、カルテ情報閲覧モジュールは、指定された他の日付におけるカルテ情報を表示する。診療、検査等が全くされていない日はカルテ情報もないので、その日が指定された場合には、カルテ情報閲覧画面の各欄は空白となる。
何らかのカルテ情報のある日を素早く指定した方が良いので、何らかのカルテ情報がある日付について背景柄の変更等の目印がされるようにすると好適である。また、カレンダーの下側には、診療有無、検査有無 診断画像有無の三つの情報が各月毎に表示されるようになっている。それぞれについて「有り」の月がわかるようになっており、カレンダーのその月の表示に変更できるようになっている。尚、カレンダーの背景柄は、診療有り、検査有り、診断画像有りの三つについて異なる柄となっており、その日付について存在する情報が一目でわかるようになっている。
また、図7に示す健康日記閲覧編集画面には、「医療プロファイル閲覧」と表記されたコマンドボタン81が設けられている。このボタンにより起動されるモジュールとして、図2において省略されているが、訪問看護アプリは、医療プロファイル閲覧モジュールを備えている。医療プロファイル閲覧モジュールは、要看護者の医療プロファイルを閲覧させるモジュールである。医療プロファイルとは、要看護者の禁忌や既往症等の情報であり、カルテ情報とは別に閲覧される要看護者の医療情報である。
図11は、医療プロファイル閲覧画面の構成を例示的に示した概略図である。医療プロファイルは、個人医療情報デバイス3の専用のフォルダに保存されているファイル(以下、医療PFファイルと呼ぶ)であり、ファイル形式は、マイクロソフト社のエクセルのような汎用形式であり、記録されているのは主としてテキスト情報である。医療プロファイル閲覧モジュールは、医療PFファイルから情報を読み取り、図11に示すように医療プロファイル閲覧画面に組み込んで表示するようプログラミングされている。尚、医療PFファイルは、カルテ情報ファイルの更新の際に併せて更新されるようになっている。
また、図7に示すように、健康日記閲覧編集画面には、「記録写真閲覧」と表記されたコマンドボタン82が設けられている。このボタンは、健康日記作成モジュール又は健康日記閲覧編集モジュールで取り込まれた写真(イメージファイル)を表示したり編集したりするためのモジュールの起動ボタンとなっている。このモジュールは、ウインドウ内にプレビュー形式でイメージファイルを表示し、選択されたイメージファイルを通常サイズで表示したり、編集したり、又は削除したりする処理を行うモジュールとなっている。
以上が健康日記閲覧編集モジュール及びそれに関連づけて設けられた各種モジュールの説明である。次に、訪問看護に関するモジュールについて説明する。図2に示すように、訪問看護アプリは、訪問看護サーバー同期モジュールと、看護日誌記録モジュールと、看護日誌報告モジュールと、看護日誌保存モジュールとを含んでいる。
各モジュールの説明に先立ち、訪問看護サーバー9について説明する。前述したように、この実施形態では、訪問看護のサービスは、訪問看護指示書を発行した医師が所属する病院とは別の組織である訪問看護ステーションにより提供される。訪問看護サーバー9は、この訪問看護ステーションが運営するサーバーである。
訪問看護サーバー9は、幾つかのデータベースファイルを管理している。そのうちの一つは、訪問看護の担当割り振りを記録、管理するデータベースファイル(以下、訪看担当ファイル)91となっている。他のデータベースファイルの一つは、実行された訪問看護の情報(看護日誌)を記録したデータベースファイル(以下、看護日誌ファイル)92となっている。尚、看護日誌ファイルは、訪問看護実績情報ファイルの具体的形態であり、訪問看護サーバー9は、訪問看護実績情報保存用サーバーの具体的形態である。
図12は、訪看担当ファイル91の構造を例示的に示した概略図である。図12に示すように、訪看担当ファイル91は、「要看護者ID」、「要看護者氏名」、「要看護者電話番号」、「主担当」、「副担当」、「臨時担当」等のフィールドから成るレコードを多数記録したデータベースファイルである。
図13は、看護日誌ファイル92の構造を例示的に示した概略図である。図13に示すように、看護日誌ファイル92は、「実施日時」、「要看護者氏名」、「主担当」、「サービス内容」等のフィールドや、体温等のバイタルデータを記録したフィールド、さらには、主治医への報告事項をテキストで記録したフィールド等から成るレコードを多数記録したデータベースファイルである。尚、「サービス内容」は、訪問看護サービスの各項目の情報が記録されたフィールドである。
尚、個人医療情報デバイス3には、前述したように閲覧用看護日誌ファイルが記憶されている。閲覧用看護日誌ファイルは、図13の看護日誌ファイルと同様の構造のものであるが、訪問看護アプリで開かれる場合を除き、編集不可とされたファイルである。
一方、訪問看護アプリの看護日誌メインモジュールは、訪問看護メイン画面を表示するコードを含んでいる。図14は、訪問看護メイン画面の構成を例示的に示す概略図である。
図14に示すように、訪問看護メイン画面は、訪問看護の担当者についてリスト表示するウインドウとなっている。訪問看護メイン画面内には、「同期」と表記されたコマンドボタン(以下、同期ボタン)88がある。同期ボタン88は、訪問看護サーバー同期モジュールの実行ボタンとなっている。
看護担当者用端末1の訪問看護アプリのインストール先のディレクトリにも、訪問看護サーバー9と同様の訪看担当ファイル91と看護日誌ファイル92が保存されている。訪問看護サーバー同期モジュールは、これら看護担当者用端末1上の二つのデータベースファイルと、訪問看護サーバー9上の対応する二つのデータベースファイル91,92とをそれぞれ同期させ、最新のものにするモジュールである。具体的には、訪問看護サーバー同期モジュールは、まず、看護担当者端末上の訪看担当ファイルと訪問看護サーバー9上の訪看担当ファイル91を比較し、更新日時が新しい方のファイルを古い方のファイルにコピーして上書きする。看護日誌ファイルについても同様に、新しい方のファイルを古い方のファイルにコピーして上書きする。
看護日誌メインモジュールは、起動時に訪問看護サーバー同期モジュールを自動実行するとともに、訪看担当ファイルの内容を訪問看護メイン画面に組み込んで表示するようプログラミングされている。図14は、このような看護日誌メインモジュールの起動結果が示されている。
図14に示すように、訪問看護メイン画面では、各要看護者について訪問看護の主担当、副担当、臨時担当などがリスト表示されるようになっている。リストの各行に左端には、「記録」と表記された欄と、「報告」と表記された欄が設けられている。これらの欄は、表記された文字部分にプログラムが埋め込まれており、そのプログラムが、看護日誌記録モジュール、看護日誌報告モジュールとなっている。
まず、看護日誌記録モジュールについて説明する。図15は、看護日誌記録モジュールによって表示される看護日誌記録画面の構成を例示的に示した概略図である。図14に示すリストの各行の「記録」と表記された部分には、当該行の要看護者の氏名と主担当の看護担当者の氏名とが埋め込まれており、看護日誌記録モジュールは、これらを引数にして起動されるようになっている。看護日誌記録モジュールは、図15に示すように、看護日誌記録画面内の上側位置にこれらを組み込んで表示するようになっている。
図15に示すように、看護日誌記録画面内の左側のスペースには、サービス内容選択欄83が設けられている。サービス内容選択欄83では、訪問看護において提供される各サービス(看護項目)の名称がチェックボックスとともに表示されるようになっている。
また、看護日誌記録画面内の右側のスペースには、バイタルデータ記録欄84と、各種状況記録欄とが設けられている。各種状況記録欄のうち、写真撮影状況記録欄には、「<<撮影」と表記されたコマンドボタン85が設けられている。このボタン85は、看護担当者用端末1に搭載されるか又は接続されたカメラ(USBカメラ等)により撮影を行う撮影モジュールの起動ボタンとなっている。撮影モジュールは、DirectShawのような汎用のカメラ制御APIを使用するか、カメラメーカーから提供されるカメラ制御アプリケーションを使用して撮影が行われるようプログラミングされている。
看護日誌記録画面に入力された各情報は、一時的にメモリ変数に格納される。また、撮影モジュールの実行により取得されたイメージファイルも、一時的にメモリに記憶される。
図15に示すように、看護日誌記録画面には、「報告入力」と表記されたコマンドボタン86が設けられている。このボタンには、看護日誌報告モジュールの起動ボタンとなっている。また、図14に示す訪問看護メイン画面内の担当者リスト中の各行の「報告」の部分も、看護日誌報告モジュールの起動ボタンとなっている。看護日誌報告モジュールも、要看護者の氏名と主担当の氏名とを引数として起動される。また、図15に示すように、看護日誌記録画面内にも、「報告入力」と表記された報告入力ボタン86が設けられており、このボタン86も同様の看護日誌報告モジュールの起動ボタンとなっている。
図16は、看護日誌報告モジュールによって表示される看護日誌報告画面の構成を例示的に示した概略図である。図16に示すように、看護日誌報告画面でも、画面内の上側位置には、要看護者の氏名と主担当の看護担当者の氏名が表示されるようになっている。図16に示すように、看護日誌報告画面は、テキスト情報の入力欄として、ケアマネ報告欄、主治医報告欄、備考欄がそれぞれ設けられている。
そして、図16の画面の右下には、「報告終了」と表記されたコマンドボタン(以下、報告終了ボタン)87が設けられている。このボタンは、入力された情報を、看護担当者用端末1と個人医療情報デバイス3との双方に保存する看護日誌保存モジュール(図2)の起動ボタンとなっている。
具体的に説明すると、看護日誌保存モジュールは、まず、看護担当者用端末1上の看護日誌ファイルに記録する。即ち、看護日誌保存モジュールは、看護日誌ファイルを開いて新しいレコードを追加し、訪問看護記録画面で入力されて保持された情報と、訪問看護報告画面で入力された情報とを、それぞれのフィールドに記録してファイルを更新する。
また、看護日誌保存モジュールは、個人医療情報デバイス3に記憶された閲覧用看護日誌ファイルを開き、同様に新しいレコードを追加して情報を記録し、ファイルを更新する。尚、閲覧用看護日誌ファイル351は、当該個人医療情報デバイス3の保有者(当該要看護者)についての看護日誌の情報のみが記録されるから、各レコードにおける「要看護者ID」及び「要看護者氏名」は、一致したものになる。
尚、看護日誌記録画面で各情報が入力されていない状態で看護日誌報告画面で報告終了ボタン87がタップされると、「訪問看護記録を入力してから終了ボタンをタップして下さい。」といったエラーメッセージが表示され、訪問看護記録を入力するよう促される。また、終了ボタン87に埋め込まれているコードは、最後に訪問看護サーバー同期モジュールを実行するようになっている。このため、入力された各情報が訪問看護サーバー9上の看護日誌ファイル92にも記録される。
次に、ビデオ通話モジュールについて説明する。例えば、Skype URIsのように、ビデオ通話アプリケーションの提供元は、開発者向けにビデオ通話APIを公開している。ビデオ通話モジュールは、このようなビデオ通話APIを使用し、予め設定された通話先に対して自動的にビデオ通話の要求をするようプログラミングされている。
具体的には、ビデオ通話モジュールとしては、図3に示す家族通話ボタン54によって起動される家族通話モジュールと、主治医通話ボタン55によって起動される主治医通話モジュールとが設けられている。家族通話モジュールが起動すると、家族通話モジュールは、個人医療情報デバイス3が装着されているかどうか確認し、装着されていなければ、装着を促すメッセージを表示する。個人医療情報デバイス3が装着されると、家族通話モジュールは、個人情報ファイルを開き、緊急連絡先の電話番号を取得する。そして、ビデオ通話APIを使用し、その電話番号に電話をかける(即ち、通話要求を発信する)。
また、主治医通話モジュールが起動すると、主治医通話モジュールは、カルテ情報ファイルから主治医の電話番号を取得する。即ち、カルテ情報ファイルには、主治医の電話番号の情報が含まれている。そして、主治医通話モジュールは、取得した電話番号に電話をかける。
図17は、ビデオ通話モジュールの実行状況を例示的に示した概略図である。この例では、主治医との通話状況が示されている。図17に示すように、ビデオ通話モジュールが実行されると、ビデオ通話APIが提供する画面に切り替わる。そして、画面内には、主治医の側の映像107と、訪問看護アプリ側の映像(要看護者又は看護担当者の映像)108とが映し出される。尚、IP電話による場合、ビデオ通話モジュールは、電子メールアドレスを取得してそこに電話するよう構成される場合もある。
次に、健康管理アプリとカルテ情報取得アプリについて補足して説明する。
健康管理アプリは、要看護者自身が利用するアプリケーションソフトウェアであり、要看護者自身が操作する端末(以下、要看護者用端末)101上で実行されるソフトウェアである。要看護者用端末101は、個人医療情報デバイス3を装着してデータのやり取りができるものであれば特に限定されないが、典型的にはタブレットPCやデスクトップPC、ノートPC等である。
前述したように、個人医療情報デバイス3のルートには自動実行プログラム(autorun.exe)が設けられており、個人医療情報デバイス3を要看護者用端末101に装着すると、OSの機能により個人医療情報デバイス3が認識され、自動実行プログラムが実行される。尚、最近のOSは、ウイルス対策等のためにUSBメモリ上のプログラムを自動実行しないように設定する機能を備えているが、要看護者用端末101は、この機能をしないようOS上の設定がされる。
自動実行プログラムは、前述したように、ユーザーIDとパスワードによる認証の後、健康管理アプリ選択画面を表示するプログラミングされている。図18は、健康管理アプリ選択画面の概略図である。図18に示すように、健康管理アプリ選択画面では、「健康日記作成」と表記されたコマンドボタン(以下、健康日記作成ボタン)102、「健康日記閲覧編集」と表記されたコマンドボタン(以下、健康日記閲覧編集ボタン)103、「電子カルテ閲覧」と表記されたコマンドボタン(以下、カルテ閲覧ボタン)104、「看護日誌閲覧」と表記されたコマンドボタン(以下、看護日誌閲覧ボタン)105、「個人情報管理」と表記されたコマンドボタン(以下、個人情報管理ボタン)106等が設けられている。
健康日記作成ボタン102及び健康日記閲覧編集ボタン103は、健康日記アプリのモジュール起動用である。個人医療情報デバイス3の所定のディレクトリにインストールされている健康管理アプリは、健康日記作成モジュールと健康日記閲覧編集モジュールを備えている。これらモジュールは、前述した訪問看護アプリが備えたものと同様である。従って、詳細な説明は割愛する。
この実施形態では、医師用端末2にカルテ情報取得アプリがインストールされており、カルテ情報取得アプリを起動させることで、電子カルテ情報を個人医療情報デバイス3に保存する。医師用端末2が接続されている病院内の電子カルテサーバー22は、SS−MIXサーバー4と連動しており、電子カルテサーバー22上の電子カルテ情報をSS−MIXサーバー4に提供している。
SS−MIXサーバー4は、カルテ情報の提供元である病院や医師に対してアクセス権限を与えており、ID及びパスワード認証により特定の個人の電子カルテ情報のダウンロードを許可するようになっている。また、SS−MIXサーバー4は、氏名、生年月日、健康保険証番号といった個人情報で患者を特定するようにしており、このようにして特定された患者の電子カルテ情報を汎用形式のファイルで提供するようになっている。
したがって、医師用端末2のカルテ情報取得アプリが起動すると、カルテ情報取得アプリは、医師用(又は病院用)のID及びパスワードの入力画面を表示する。この画面には、送信ボタンが設けられており、この送信ボタンには、SS−MIXサーバー4に認証要求を送信するコードが埋め込まれている。そして、カルテ情報取得アプリは、正しく認証されてSS−MIXサーバー4とのセッションが開始されると、患者の氏名、生年月日、保険証番号等を入力する画面を表示し、これらの情報を入力させて電子カルテ情報のファイルをダウンロードするようプログラミングされている。健康管理アプリの電子カルテ閲覧ボタン104をタップすると、電子カルテ情報を閲覧することができる。
健康管理アプリは、看護日誌閲覧ボタン105によって起動されるモジュールとして看護日誌閲覧モジュールを備えている。看護日誌閲覧モジュールは、個人医療情報デバイス3に保存されている閲覧用看護日誌ファイル351の内容を表示するモジュールである。
図19は、看護日誌閲覧モジュールにより表示される看護日誌閲覧画面の構成を例示的に示した概略図である。看護日誌閲覧モジュールは、閲覧用看護日誌ファイル351からデフォルトのレコードの内容を読み取り、図19に示すような画面に組み込んで表示するようプログラミングされている。デフォルトのレコードとは、最新の日付のレコード又は前回閲覧したレコード等である。
尚、上記の通り、個人医療情報デバイス3は、USBメモリに必要なソフトウェアがインストールされることで構成されたデバイスである。即ち、市販のUSBメモリを個人医療情報デバイス3とすることができるようソフトウェアパッケージが別途提供される。ソフトウェアパッケージは、セキュリティ認証(パスワードによるユーザー認証)を含む自動実行プログラム(autorun.exe)、IDやパスワードの初期設定プログラム、個人情報の登録プログラム(個人情報ファイルの生成プログラム)、健康管理アプリのインストール用ファイル等を含むことになる。要看護者は、USBメモリを購入し、ソフトウェアパッケージをインストールして個人医療情報デバイス3とする。他の構成としては、個人医療情報デバイス3とされているもの(ソフトウェアインストール済みのUSBメモリ)が販売、提供される場合もあり得る。この場合は、必要なソフトウェアがプリインストールされており、パスワード設定と個人情報登録をするだけで使えるようにした製品とされる。
次に、上記構成に係る訪問看護支援システムの全体の動作について、以下に概略的に説明する。
まず、ある者が病気にかかり、病院を訪れて診療を受ける。この際、主治医はカルテを作成し、病院の電子カルテサーバー22に情報を登録するとともに、患者に対し、自宅で訪問看護サービスを受けた方が良いと伝える。一方、この患者は、USBメモリにソフトウェアパッケージをインストールする等して個人医療情報デバイス3を保有しており、診療に際してこのデバイスを持参する。医師は、使用している医師用端末2に個人医療情報デバイス3を装着する。
個人医療情報デバイス3を装着すると、自動実行プログラム(autorun.exe)が実行され、認証画面が表示される。医師は、患者(要看護者)からIDとパスワードを教えてもらって入力し、個人医療情報デバイス3内の各ファイルに対するアクセス権限が与えられた状態とする。次に、医師は、医師用端末2においてカルテ情報取得アプリを起動させ、表示される画面で、患者の氏名、生年月日、保険証番号等を入力する。カルテ情報取得アプリは、入力された情報に従い、SS−MIXサーバー4から汎用形式のカルテ情報ファイルを取得し、個人医療情報デバイス3内の所定のディレクトリに識別可能な所定のファイル名で記憶される。
また、要看護者は、病院での診察以外に、自分で健康管理をしており、その情報は健康管理アプリを使用して個人医療情報デバイス3に記録される。即ち、要看護者は、体温、血圧、心拍数等のバイタルデータを測定する機器を自宅に保有しており、毎日又は数日おきにこれらバイタルデータを測定する。そして、これらバイタルデータを、自身の個人医療情報デバイス3に記録する。
具体的には、要看護者は、個人医療情報デバイス3を自身のデスクトップPCのような要看護者用端末101に装着し、パスワードを入力して健康管理アプリ選択画面を表示する。そして、健康管理アプリを選択し、健康日記作成ボタン102をクリック又はタップする。これにより、図5に示すような健康日記作成画面が表示され、測定したバイタルデータを入力する。また、健康状態をテキスト情報で入力する。その後、保存ボタンをクリック又はタップすることで情報が個人医療情報デバイス3に記録される。
一方、診察の後、医師は訪問看護指示書を訪問看護ステーションに発行する。訪問看護ステーションは、この要看護者の訪問看護を担当する者を決定し、訪看担当ファイル91に登録する。具体的には、訪問看護ステーション内には訪問看護サーバー9にアクセス可能な管理用端末93が設けられており、管理担当者が管理用端末93を操作し、訪看担当ファイル91を開いて新しいレコードを追加する。
決定された担当者(看護担当者)は、訪問看護指示書に従い、要看護者の自宅を訪問し、訪問看護サービスを提供する。この際、看護担当者は、看護担当者用端末1を携帯して持ち込む。
看護担当者は、要看護者から個人医療情報デバイス3を借り、看護担当者用端末1に装着する。そして、自動実行プログラムが実行されてパスワードの入力画面が表示されると、要看護者からパスワードを聞いて入力する(又は要看護者自身に入力してもらう)。これにより認証が行われ、健康管理アプリ選択画面が表示される。看護担当者は、特にアプリは選択せず、認証により個人医療情報デバイス3内の各ファイルにアクセス権限が与えられたままの状態とする。
その一方で、看護担当者は、看護担当者用端末1上で訪問看護アプリを立ち上げ、図3に示す初期画面を表示する。そして、カルテ閲覧ボタン53をタップし、カルテ情報閲覧モジュールを実行する。カルテ情報閲覧モジュールは、個人医療情報デバイス3に記憶されたカルテ情報ファイルを開き、各情報を読み取って図10のカルテ情報閲覧画面に組み込み、看護担当者用端末1に表示する。看護担当者は、表示されたカルテ情報を閲覧し、疾病の内容や診断、治療の状況を確認する。
また、看護担当者は、図4の健康日記トップ画面で日記閲覧編集ボタン58をタップし、健康日記閲覧編集モジュールを実行する。表示される図7の健康日記閲覧編集画面で、カレンダー等で日付の適宜選択し、その訪問看護の前の健康管理の状況(要看護者自身による健康管理の状況)を確認する。
看護担当者は、このようにカルテ情報や健康管理状況を閲覧した上で、指示されている看護サービスを提供する。また、状況により要看護者自身の判断で必要な処置や看護サービスが提供されることもある。
さらに、看護担当者は、健康日記の入力を看護担当者用端末1から行う。即ち、図4の健康日記トップ画面で健康日記作成ボタン57をタップし、図5の健康日記作成画面を表示する。そして、持参した検査機器や要看護者の自宅にある検査機器を使用し、各種バイタルデータを測定する。検査機器は、赤外線通信又はBluetooth通信によりデータを要看護者用端末101に送信するものであり得る。測定したデータは、健康日記作成画面で入力される。また、看護担当者は必要に応じて写真撮影を行い、健康日記作成画面の画像取込ボタン63をタップして写真のイメージデータを取り込む。
健康日記作成画面で入力されたバイタルデータやテキスト情報、取り込まれた写真のイメージデータは、個人医療情報デバイス3の健康日記ファイルと看護担当者用端末1の健康日記ファイルの双方に記録される。
このようにして訪問看護サービスが提供された後、看護担当者は、看護担当者用端末1に看護日誌を記録する。即ち、個人医療情報デバイス3が装着されて各ファイルへのアクセス権が与えられている状態で、看護担当者は、図3の看護日誌ボタン52をタップし、図14の看護日誌トップ画面を表示する。そして、表示される担当リスト中の該当する要看護者の行の記録ボタンをタップし、図15の看護日誌記録画面を表示する。そして、サービス項目のチェック入力、各種バイタルデータの入力、写真のイメージファイルの取込等を行った後、報告入力ボタン86をタップし、図16の看護日誌報告画面を表示する。そして、各テキスト情報を入力し、報告終了ボタン87をタップする。これにより、入力された情報や取り込まれたファイルが、個人医療情報デバイス3と看護担当者用端末1の双方に記憶、保存される。
尚、訪問看護の際、要看護者の容体が急変するなどし、主治医や家族に緊急に連絡を取る必要が生じる場合がある。この場合、要看護者は、訪問看護アプリの初期画面(図3)で家族通話ボタン54又は主治医通話ボタン55をタップし、ビデオ通話モジュールにより家族又は主治医との間でビデオ通話を行う。この際、必要に応じて要看護者の容体をリアルタイムの映像として家族又は主治医に見せる。
このような訪問看護が行われた後、要看護者は再び病院を訪れ、医師の診察を受ける。この際も、要看護者は個人医療情報デバイス3を持参し、医師は個人医療情報デバイス3を医師用端末2に装着する。そして、同様にパスワードを教えてもらって入力し、健康管理アプリ選択画面を表示する。
ここでは、医師は、図18の看護日誌閲覧ボタン105をタップし、看護日誌閲覧モジュールを起動する。看護日誌閲覧モジュールは、デフォルトの日付で看護日誌閲覧画面を医師用端末2に表示する。医師は、看護日誌閲覧画面内の日付選択欄(カレンダー等)を操作し、来院時に近い適宜の日付に変更する。看護日誌閲覧モジュールは、個人医療情報デバイス3に記憶された閲覧用看護日誌ファイルを開き、変更された日付のレコードの内容を看護日誌閲覧画面に組み込んで医師用端末2に表示する。この結果、来院時に近い適宜の日付の訪問看護状況が確認される。
さらには、医師は、健康管理アプリ選択画面で、健康日記閲覧編集ボタン103をタップし、図7の健康日記閲覧編集画面を表示する。同様に適宜日付を変更し、来院時に近い日付の健康管理状況を確認する。
このようにして医師は、診察時の要看護者の状況に加え、来院時に近い日付の訪問看護の状況や健康管理の状況をも確認しながら診断、治療を行う。このようにして診断、治療を行った結果は、処方せんの情報も含め、電子カルテサーバー22のカルテ情報ファイル23に記録される。その後、医師は、医師用端末2のカルテ情報取得アプリを起動させ、同様にSS−MIXサーバー4経由で汎用形式のカルテ情報ファイルを取得し、個人医療情報デバイス3に記憶する。
以後の動作も同様であり、再びこの要看護者に訪問看護が行われれば、看護担当者は、看護担当者用端末1と個人医療情報デバイス3によって、看護日誌の作成や保存、健康日記の作成や保存等を行う。そして、要看護者は、日常生活において、個人医療情報デバイス3を自身の端末に装着し、健康管理アプリによって健康日記を作成、保存する。
尚、要看護者は病院に入院することがあり得るが、入院中の情報も個人医療情報デバイス3に記憶されることがあり得る。即ち、入院中に発生した電子カルテ情報をカルテ情報取得アプリにより取得したり、入院中に看護師により測定されたバイタルデータを健康管理アプリにより記憶したりすることがあり得る。但し、このためには、要看護者が自身の端末101を病室に持ち込んで操作するか、又は院内の端末に個人医療情報デバイス3を装着させてもらって看護師等に操作してもらう必要がある。
以上のような構成及び動作に係る実施形態の訪問看護支援システムによれば、訪問看護の際、看護担当者は、要看護者の電子カルテ情報の閲覧が可能であり、疾病の経過や診断、投薬の状況等を確認しながら、訪問看護サービスを行うことができる。このため、よりキメの細かいより適切なサービスが提供される。この際、個人情報である電子カルテ情報の内容は、要看護者が保有する個人医療情報デバイス3を介して閲覧され、要看護者の同意が技術的に前提とされる(即ち、パスワード認証が必要とされる)。このため、個人情報保護の観点も十分に配慮されている。
また、個人医療情報デバイス3には、バイタルデータを含む要看護者の日々の健康管理の情報が記録されており、看護担当者用端末1は、この情報を表示して看護担当者に閲覧させることができる。このため、看護担当者は、健康管理の状況を考慮しながら訪問看護サービスが提供でき、この点でもよりキメ細かくより適切なサービスが提供される。
さらに、訪問看護の実行結果の記録である看護日誌ファイルが個人医療情報デバイス3に記憶されるので、その後の医師による診察の際、医師は、個人医療情報デバイス3から看護日誌ファイルを読み取って看護日誌を閲覧することができる。このため、どのような訪問看護が行われたかを確認しながら次の診断や治療、投薬等が行える。このため、医師の診断等もよりキメ細かくより適切に行うことができる。この場合も、看護日誌ファイルの閲覧は、個人医療情報デバイス3経由で行われ、要看護者の承認を技術的な形(パスワード認証)で得た形で行われるので、個人情報保護の点も十分に配慮されている。
尚、医師による看護日誌閲覧の点で重要なのは、個人医療情報デバイス3にインストールされているアプリケーションソフトウェア(健康管理アプリ)に看護日誌閲覧のプログラムが含まれているので、医師用端末2は特にそのようなプログラムをインストールしておくことが不要という点である。つまり、要看護者は、引っ越し等によって病院を変える場合があり、個人医療情報デバイス3は、異なる医師用端末2によって読み取られることがあり得る。この場合、看護日誌閲覧用のプログラムが医師用端末2にインストールされていることが必要であると、医師は、予めプログラムをインストールしておかなければならず、面倒である。実施形態のシステムでは、このような面倒はない。但し、医師用端末2が個人医療情報デバイス3上のプログラムの実行を許可するセキュリティ設定としておく必要はある。
上記実施形態のシステムにおいて、看護日誌の閲覧については、医師用端末2が訪問看護サーバー9に対してアクセスを行うことにより行う場合もあり得る。例えば、訪問看護ステーションが病院内の組織であり、医師用端末2が病院内のLANで訪問看護サーバー9に接続されている場合、訪問看護サーバー9に対して直接アクセスすることで看護日誌ファイルの内容を閲覧することもあり得る。また、訪問看護ステーションが医師が所属する病院とは別の組織であっても、病院と訪問看護ステーションとが提携関係にあり、インターネットを介して情報を交換している場合もある。この場合も、医師用端末2はインターネットを介して訪問看護サーバー9にアクセスし、看護日誌ファイルの内容を閲覧することがあり得る。この場合は、別組織となるので、病院は、看護日誌の閲覧について事前に要看護者から同意を取っておく。
また、看護担当者用端末1における電子カルテ情報の閲覧についても、上記とは異なる構成があり得る。例えば、電子カルテ情報そのものは電子カルテサーバー22やSS−MIXサーバー4上のものとしておき、サーバー22,4に対するアクセス権限の情報を個人医療情報デバイス3に記憶するようにしてもよい。この場合、そのアクセス権限は、当該個人医療情報デバイス3を保有する要看護者についての電子カルテ情報とされることは言うまでもない。看護担当者は、個人医療情報デバイス3を看護担当者用端末1に装着し、アクセス権限に関する情報を電子カルテサーバー22又はSS−MIXサーバー4に送信して電子カルテ情報を閲覧する。
また、電子カルテ情報そのものは電子カルテサーバー22又はSS−MIXサーバー4上のものとしておき、サーバー22,4に対して看護担当者用端末1からアクセスし、電子カルテ情報を看護担当者用端末1の記憶部に記憶することも可能である。この場合、看護担当者用端末22には、電子カルテサーバー22又はSS−MIXサーバーに対するアクセス権限が与えられる。そして、訪問看護アプリは、要看護者を特定する情報をサーバー22,4に送信してカルテ情報を取得し、ディスプレイに表示するモジュールを含むことになる。尚、上記実施形態において、電子カルテサーバー22やSS−MIXサーバー4は、カルテ情報保存用サーバーの具体的形態である。
尚、上記実施形態では、訪問看護サービスが提供される場所、即ち要看護者が居る場所は要看護者の自宅であったが、他の場合もあり得る。例えば、看護師が常駐していない老人ホームや介護施設といった場所を看護師が訪問してサービスを提供する場合があり得る。
また、上記実施形態において、取り込まれるイメージデータは、要看護者が居る場所の周囲360度(全方位)を撮影した画像であり得ると説明したが、このような画像は幾つかの意味がある。一つには、自宅のような病院以外で療養している場合、どのような環境であるか非常に重要であり、この点で意味を持つ。例えばどの程度の陽当たりの場所であるとか、掃除等が行き届いた部屋であるかといった点である。また、怪我や後遺症によって運動能力に障害が生じている場合、リハビリ等がし易い環境であるかどうか、さらに怪我等をし易くなっていないか等をチェックする必要があり、全方位の画像は有益である。また、高齢者の場合には、寝たきりにならないように適宜の位置に手すり等があると好ましいが、このような点のチェックも画像から行える。
尚、イメージデータは、静止画だけではなく、動画であっても良いことは勿論である。さらに、要看護者が寝たきりのような場合、イメージデータは、床ずれによる褥瘡の状況を撮影した画像であり得る。
また、訪問看護においては、要看護者に対して各種テストが実施されることがある。例えば、日常生活動作の能力に関する評価(ADL評価)として、Barthel Indexや機能的自立度評価表(FIM)が知られている。また、神経学的テストとしては、ブルンストロームの回復ステージが知られており、脳卒中後遺症等からのリハビリの際の指標として用いられている。さらに、床ずれによる褥瘡については、DESIGN-R(登録商標)のような褥瘡経過評価及び重症度分類の指標も知られている。訪問看護においては、このような指標に基づくテストが要看護者に対して行われることがある。
上記実施形態において、このようなテストの結果も訪問看護実績情報であるので、看護日誌に含められると好適である。具体的には、図15に示す看護日誌記録画面のサービス内容選択欄83には、各種テストを選択する欄が設けられており、訪問看護指示書に従って実施するテストが選択される。看護担当者は、図16に示す訪問看護報告画面の主治医報告欄等にテスト結果を入力し、看護日誌の内容に含める。
このようにすると、主治医は、要看護者の日常生活動作能力を把握したり、疾病からの回復度合いを把握したりすることができ、その後の治療やリハビリに活かすことができる。尚、Barthel IndexやFIM、ブルンストロームの回復ステージといった各種指標に応じた専用の入力欄を設け、その入力欄に各種指標の内容が表示されるようにしておき、それに従ってテスト結果を入力するようにしておくと、入力が容易であり、またミスが少なくなるので、好適である。
また、個人医療情報デバイス3において、自動実行プログラム(autorun.exe)は、パスワード認証を行うコードを含んでいたが、認証用のデータのみが個人医療情報デバイス3に記憶されていても良い。例えば、個人医療情報デバイス3はユーザーIDを記憶しており、そのユーザーIDに対応するパスワードが保存されていて認証プログラムが実装されているサーバーが別にあってそこにアクセスして認証を行うようにしても良い。
尚、個人医療情報デバイス3に認証用のプログラム又はデータが記憶されていることは必須要件ではない。ある者が個人医療情報デバイス3を正当に保有していて、その者が自己の個人医療情報デバイス3を看護担当者なり主治医なりに渡すことが個人情報の利用の同意となり得る。つまり、個人医療情報デバイス3というハードウェアの利用自体が個人情報利用同意を前提とさせる技術的手段となり得る。但し、個人医療情報デバイス3が盗まれたり勝手に使用されたりすることがあり得るから、本人しか知らない情報(即ちパスワード)による認証という技術構成を採用することは、このような不正利用を防止する観点から意味がある。
また、個人医療情報デバイス3における認証については、パスワード認証の他、静脈認証のような生体認証の技術が使用されることもあり得る。パスワード認証の場合、要看護者からパスワードを聞くか又はパスワードを入力してもらわなければならないが、例えば要看護者が急に意識を無くしてしまったような緊急事態の場合、静脈認証のような生体認証の構成であると、緊急事態の措置として個人医療情報デバイス3内の各ファイルへのアクセスが可能になるので好適である。
1 看護担当者用端末
2 医師用端末
22 電子カルテサーバー
3 個人医療情報デバイス
4 SS−MIXサーバー
9 訪問看護サーバー
91 訪看担当ファイル
92 看護日誌ファイル
100 インターネット
101 要看護者用端末

Claims (6)

  1. 要看護者の居る場所を看護担当者が訪問して要看護者に訪問看護サービスを提供する際に利用される訪問看護支援システムであって、
    要看護者の居る場所を訪問する看護担当者が操作する携帯型の看護担当者用端末と、
    病院において要看護者の治療を担当する医師が操作する医師用端末と、
    要看護者が保有する個人医療情報デバイスと
    を備えており、
    個人医療情報デバイスは、可搬型の記憶媒体と、この記憶媒体に記憶された個人の医療情報とから成るものであって、看護担当者用端末と医師用端末の双方に接続されて情報の記憶と読み出しが可能なデバイスであり、
    医師用端末は、要看護者の電子カルテ情報を個人医療情報デバイスに記憶することが可能となっており、
    看護担当者用端末は、記憶された電子カルテ情報を個人医療情報デバイスから読み出してディスプレイに表示することが可能となっているとともに、訪問看護の際の要看護者の状況に関する情報を含む訪問看護実績情報を個人医療情報デバイスに記憶することが可能となっており、
    医師用端末は、訪問看護実績情報を個人医療情報デバイスから読み出してディスプレイに表示することが可能となっていることを特徴とする訪問看護支援システム。
  2. 要看護者の居る場所を看護担当者が訪問して要看護者に訪問看護サービスを提供する際に利用される訪問看護支援システムであって、
    要看護者の居る場所を訪問する看護担当者が操作する携帯型の看護担当者用端末と、
    病院において要看護者の治療を担当する医師が操作する医師用端末と、
    要看護者の電子カルテ情報を保存したカルテ情報保存用サーバーと、
    訪問看護の際の要看護者の状況に関する情報を含む訪問看護実績情報を保存した訪問看護実績情報保存用サーバーと
    を備えており、
    医師用端末は、要看護者の電子カルテ情報をカルテ情報保存用サーバーに送信して保存させることが可能となっており、
    看護担当者用端末は、保存された要看護者の電子カルテ情報を電子カルテ情報保存用サーバーから読み出してディスプレイに表示することが可能となっているとともに、訪問看護実績情報を訪問看護実績情報保存用サーバーに送信して保存させることが可能となっており、
    医師用端末は、訪問看護実績情報を訪問看護実績情報保存用サーバーから読み出してディスプレイに表示することが可能となっていることを特徴とする訪問看護支援システム。
  3. 前記訪問看護実績情報は、訪問看護の際の要看護者のバイタルデータを含んでおり、バイタルデータは、要看護者の身長、体重、体温、血圧、脈拍数、呼吸数、血糖値、歩数、ウォーキング時間、HbA1cのうちの一つ以上を含むことを特徴とする請求項1又は22記載の訪問看護支援システム。
  4. 前記訪問看護実績情報は、訪問看護の際に撮影された要看護者又は要看護者の居る場所の画像のデータを含んでいることを特徴とする請求項1、2又は3記載の訪問看護支援システム。
  5. 前記画像は、訪問看護の際の要看護者の居る場所の状況を撮影したものであって、要看護者の居る位置の周囲360度の方位を撮影した画像であることを特徴とする請求項4記載の訪問看護支援システム。
  6. 前記看護担当者用端末には、前記医師又は前記要看護者の家族とビデオ通話を行うことを可能にするプログラムがインストールされていることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の訪問看護支援システム。
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