JP2016057150A - H&vシールドの位置及び姿勢算出プログラム - Google Patents

H&vシールドの位置及び姿勢算出プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】掘進中に取得できる限定的な計測値を活用し、スパイラル区間を含むトンネル線形であっても4つの単胴それぞれの位置や姿勢を正確に計算することのできるH&Vシールドの位置及び姿勢算出プログラムを提供する。【解決手段】H&Vシールドの位置及び姿勢算出プログラムは、全体座標系設定処理Step10と、機械座標系設定処理Step20、後胴座標系算出処理Step30、前胴座標系算出処理Step40と、をコンピュータに実行させる機能を備えたものである。後胴座標系算出処理では、左右の後胴座標系のヨーイング角、ピッチング角、ローリング角、搖動角のうちから選択される4つの角度と、左又は右の後胴座標系の原点座標を与条件として、機械代表座標系を求める。【選択図】図6

Description

本願発明は、H&V(Horizontal & Vertical variation)シールドに関するものであり、より具体的には、掘進中のH&Vシールドの位置と姿勢を算出するプログラムに関するものである。
シールド工法は、掘削断面の形状によって円形、非円形、複円形、拡幅の4種類に分けられ、このうち複円形に分類される工法としては、MF(Multi−circular Face)シールド工法、DOT(Double−O−Tube)シールド工法、そしてH&Vシールド工法が挙げられる。
図1は、H&Vシールドを示す斜視図である。なお、シールド工法における掘削機は、シールド掘進機、シールドマシン、あるいは単にシールドと呼ばれることがあるが、ここでは「シールド」と呼ぶこととする。図1に示すようにH&Vシールド10は、左前胴11L、左後胴12L、右前胴11R、右後胴12Rの4つの単胴型シールドで構成され、さらに、左前胴11Lと左後胴12L、右前胴11Rと右後胴12Rは、それぞれ特殊な中折れ機構13L、13Rで連結された中折れ型シールドとなっている。また、左後胴12Lと右後胴12Rは接続部14で連結されており、これにより複円形断面の同時掘削が可能となる。H&Vシールド工法の場合も通常のシールドと同様、掘削された後(つまりシールドの坑口側)にはセグメントSgが設置されトンネル覆工が構築されていく。
H&Vシールド工法は、2連の円形断面が形成されるのが特徴であり、しかも図10に示すように横列の複円形断面とすることも縦列の複円形断面とすることもできる。縦列複断面から横列複断面(あるいはその逆)に切り替えるには、図10のスパイラル区間を設け、そこで左右の単胴配列を順次変えていく。図1に示す反時計回りの矢印は、横列複断面から右前胴11R・右後胴12Rが上方となる縦列複断面に切り替わるスパイラル方向を示している。このような特徴を持つH&Vシールド工法は、複線の地下鉄トンネルや、雨水・汚水の分流式下水道トンネルを施工する場合に特に有効であり、従来のシールド工法に比べ、複雑な線形でも柔軟に対応できるうえ、建設コストも軽減できるという利点がある。
近年、地下空間の開発が進み、すなわち地下構造物が増加したことから、超近接施工や複雑な線形を有するトンネルの施工が可能なH&Vシールド工法は、今後需要が高まることが予想され、あわせて特許文献1をはじめ様々な改良技術が提案されることが予想される。
特開2013−133650号公報
H&Vシールドは、一定の制限のもと4つの単胴が独立して回転することができるため、掘進中の姿勢はそれぞれ相違している。特にスパイラル区間でのH&Vシールドの位置や姿勢は極めて複雑に変化している。このように4つの単胴の位置や姿勢を把握することは著しく困難であるが、掘進時の施工管理を行ううえでは、あるいは設計時にシールドやセグメントに作用する力やモーメントを正しく計算するうえでは、4つの単胴の位置と姿勢を正確に求めなければならない。
単胴型シールドの位置や姿勢を求める計算手法は既に確立しており、中折れ型シールドに関しても、中折れ角度(水平中折れ角度と鉛直水平中折れ角度)を与条件として単胴型シールドの計算手法を応用すれば、前胴と後胴の位置や姿勢が算出できることは知られている。ところがH&Vシールドの場合、既述のとおり幾何学的に極めて複雑な動きをすることから、4つの単胴それぞれの位置や姿勢を計算する手法がいまだ確立されていない。終始、横列複断面や縦列複断面で掘進する場合は、単胴型シールドや中折れ型シールドの計算手法を応用することもできるが、スパイラル区間を含むトンネル線形の場合、従来の計算手法を応用するだけでは4つの単胴それぞれの位置や姿勢を計算できない。そのうえH&Vシールド工法では掘進中に取得できる計測値が限られており、限定的な計測値(与条件)のみによって計算しなければならい点も、計算手法の確立を難しくしている。
本願発明の課題は、従来技術が抱える問題を解決することであり、すなわち掘進中に取得できる限定的な計測値を活用し、スパイラル区間を含むトンネル線形であっても4つの単胴それぞれの位置や姿勢を正確に計算できるH&Vシールドの位置及び姿勢算出プログラムを提供することである。
本願発明は、座標変換において通常用いられる3つの座標回転角(以下、「第1の座標回転角」という。)、すなわち、ヨーイング角θ、ピッチング角θ、ローリング角θに加え、X軸回り、Z軸回り、Y軸回りの順で回転する3つの座標回転角(以下、「第2の座標回転角」という。)、すなわち、X軸回転角φ、Y軸回転角φ、及びZ軸回転角φを用いることで、H&Vシールドの位置と姿勢を計算するという点に着眼したものであって、これまでになかった発想に基づいて行われた発明である。
ここで、鉛直方向の座標軸を全体系X軸とし、水平面内にある座標軸を全体系Y軸と全体系Z軸とし、任意点を原点とする地球に固定された座標系を「全体座標系」とし、単胴型シールドの機械軸方向の座標軸を機械系Z軸とし、機械系Z軸と直交する機械断面内にある座標軸を機械系X軸と機械系Y軸とし、任意点を原点とする単胴型シールドに固定された座標系を「機械座標系」とする。
これらの全体座標系と機械座標系を用いれば、ヨーイング角θは機械系Z軸を水平面に投影した投影軸が全体系Z軸となす角度であり、ピッチング角θは機械系Z軸が水平面となす角度である。また、ローリング角θは、全体座標系の原点を機械座標系の原点まで移動させたうえで、全体座標系を全体系X軸回りにヨーイング角θだけ回転させ、さらに回転後の全体座標系を回転後の全体系Y軸回りにピッチング角θだけ回転させた後、全体座標系が機械座標系と一致するまで回転後の全体座標系を回転後の全体系Z軸回りに回転させた角度である。また、前記第2の座標回転角であるX軸回転角φ、Y軸回転角φ、Z軸回転角φは、全体座標系の原点を機械座標系の原点まで移動させたうえで、全体座標系が機械座標系と一致するように、全体系X軸回り、全体系Z軸回り、全体系Y軸回り、の順で全体座標系を回転させたときのそれぞれ座標軸回りの座標回転角である。
本願発明のH&Vシールドの位置及び姿勢算出プログラムは、全体座標系設定処理と、機械座標系設定処理、後胴座標系算出処理、前胴座標系算出処理と、をコンピュータに実行させる機能を備えたものである。このうち全体座標系設定処理では、前記「全体座標系」を設定する。機械座標系設定処理では、各単胴型シールドに前記「機械座標系」を設定する。すなわち、前胴に固定された「前胴座標系」及び後胴に固定された「後胴座標系」、並びに左後胴と右後胴との接続点を原点とするH&Vシールドに固定された「機械代表座標系」を設定する。後胴座標系算出処理では、左後胴座標系の第1の座標回転角(ヨーイング角θx2L、ピッチング角θy2L、ローリング角θz2L)、右後胴座標系の第1の座標回転角(ヨーイング角θx2R、ピッチング角θy2R、ローリング角θz2R)、及び搖動角δφのうちから選択される4つの角度を与条件とし、さらに左後胴座標系又は右後胴座標系の原点座標(全体座標系における位置)を与条件として、与条件とされない左後胴座標系及び右後胴座標系の第1の座標回転角を算出するとともに、左後胴座標系又は右後胴座標系の原点座標(全体座標系における位置)を算出し、且つ、機械代表座標系の第1の座標回転角(ヨーイング角θxHV、ピッチング角θyHV、ローリング角θzHV)、及び原点座標(全体座標系における位置)を算出する。前胴座標系算出処理では、後胴座標系算出処理によって求められた左後胴座標系と右後胴座標系に基づいて、左前胴座標系と右前胴座標系を算出する。なお、後胴座標系算出処理では、左後胴座標系及び右後胴座標系の第2の座標回転角を算出し、これら第2の座標回転角に基づいて、与条件とされない左後胴座標系及び右後胴座標系の第1の座標回転角、及び、機械代表座標系の第1の座標回転角を算出する処理が行われる。ここで、搖動角δφは、左後胴座標系におけるY軸回転角φであるY軸回転角φy2Lと右後胴座標系におけるY軸回転角φであるY軸回転角φy2Rとの差である。
本願発明のH&Vシールドの位置及び姿勢算出プログラムは、後胴座標系算出処理で与えられる4つの角度を、左後胴座標系の第1の座標回転角であるヨーイング角θx2L、ピッチング角θy2L、ローリング角θz2L、及び右後胴座標系の第1の座標回転角の1つであるピッチング角θy2R(あるいは、右後胴座標系のヨーイング角θx2R、ピッチング角θy2R、ローリング角θz2R、及び左後胴座標系のピッチング角θy2L)の組み合わせとすることもできる。
本願発明のH&Vシールドの位置及び姿勢算出プログラムは、後胴座標系算出処理で与えられる4つの角度を、左後胴座標系の第1の座標回転角であるヨーイング角θx2L、ピッチング角θy2L、ローリング角θz2L、及び搖動角δφ(あるいは、右後胴座標系のヨーイング角θx2R、ピッチング角θy2R、ローリング角θz2R、及び搖動角δφ)の組み合わせとすることもできる。
本願発明のH&Vシールドの位置及び姿勢算出プログラムは、次のような後胴座標系算出処理をコンピュータに実行させる機能を備えたものとすることもできる。すなわち、この場合の後胴座標系算出処理では、機械代表座標系の第1の座標回転角であるヨーイング角θxHV、ピッチング角θyHV、ローリング角θzHV、及び原点座標(全体座標系における位置)、並びに搖動角δφを与条件とし、左後胴座標系の第1の座標回転角であるヨーイング角θx2L、ピッチング角θy2L、ローリング角θz2L、及び右後胴座標系の第1の座標回転角であるヨーイング角θx2R、ピッチング角θy2R、ローリング角θz2R、並びに左後胴座標系及び右後胴座標系の原点の原点座標(全体座標系における位置)を算出する。
本願発明のH&Vシールドの位置及び姿勢算出プログラムには、次のような効果がある。
(1)スパイラル区間を含むなど複雑なトンネル線形を掘進するH&Vシールドであっても、4つの単胴それぞれの位置や姿勢を正確に計算できる。
(2)掘進中、特別な計測を必要とせず、通常得られる計測結果のみで現状の位置と姿勢を正確に把握することができる。
H&Vシールドを示す斜視図。 全体座標系と機械座標系を説明するためのモデル図。 第1の座標回転角を説明するためのモデル図であり、(a)は全体座標系をX軸回りにθ回転したモデル図、(b)は全体座標系をY’軸回りにθ回転したモデル図、(c)は全体座標系をZ’’軸回りにθ回転したモデル図。 第2の座標回転角を説明するためのモデル図であり、(a)は全体座標系をX軸回りにφ回転したモデル図、(b)は全体座標系をZ’軸回りにφ回転したモデル図、(c)は全体座標系をY’’軸回りにφ回転したモデル図。 それぞれの機械座標系の原点の例を説明するためのモデル図。 本願発明のうち、左後胴座標系又は右後胴座標系の第1の座標回転角が与条件に含まれる場合の主な処理の流れの例を示すフロー図。 左後胴座標系又は右後胴座標系の第1の座標回転角が与条件に含まれる場合において、与条件と求める値を整理した説明図。 本願発明のうち、機械代表座標系の第1の座標回転角が与条件に含まれる場合の主な処理の流れの例を示すフロー図。 機械代表座標系の第1の座標回転角が与条件に含まれる場合において、与条件と求める値を整理した説明図。 縦列複断面区間からスパイラル区間を経て横列複断面区間を掘進するH&Vシールドを示す斜視図。
1.定義
本願発明のH&Vシールドの位置及び姿勢算出プログラムの実施形態の例を説明するにあたって、はじめにここで用いる用語の定義を示しておく。
(全体座標系)
図2は、全体座標系と機械座標系を説明するためのモデル図である。全体座標系は、いわば地球に固定された絶対座標系であり、H&Vシールド10の姿勢変動によって原点位置や各座標軸の方向が変わることはない。図2に示すように、全体座標系の原点をC0T、鉛直下向きの座標軸をX軸、水平面内にある座標軸(例えば北向きの軸)をZ軸、右手系座標系でZ軸とX軸により定まる軸をY軸とするなど、任意の方向で3軸を設定することができる。
(機械座標系)
機械座標系は、いわば機械に固定された相対座標系であり、H&Vシールド10の姿勢変動に伴って原点位置や各座標軸の方向が変化する。図2に示すように、機械座標系の原点をC0M、機械軸(円筒形の中心軸)掘進方向の座標軸をZ軸、機械軸と直交する機械断面内にあって下向きの座標軸をX軸、右手系座標系でZ軸とX軸により定まる軸をY軸とするなど、任意の方向で3軸を設定することができる。
シールドのような剛体は、3次元空間で位置の3自由度、回転の3自由度を有するから、全体座標系における機械座標系の原点位置と、3つの座標回転角により、シールドの位置と姿勢が規定される。したがって、ここでは全体座標系における機械座標系の原点位置と、3つの座標回転角を求めることを、「座標系を求める」と呼ぶこととする。
(第1の座標回転角)
図3は、第1の座標回転角を説明するモデル図である。図3(a)は、全体座標系をX軸回りにθ回転したもので、Y軸とZ軸が水平面内をθだけ回転している。回転後は、Y’軸、Z’軸としている。図3(b)は、図3(a)の後、全体座標系をY’軸回りにθ回転したものであり、Z’軸とX軸(=X’軸)が鉛直面内をθだけ回転している。回転後は、Z’’軸、X’’軸としている。図3(c)は、図3(b)の後、全体座標系をZ’’軸(=Z軸)回りにθ回転したものであり、X’’軸とY’’軸がθだけ回転している。なお、この回転は、鉛直面内ではなく傾斜した面内で行われる。回転後は、X軸、Y軸、Z軸となる。
ここでは便宜上、図3に示す第1の座標回転角のうち、X軸回りの座標回転角をヨーイング角θ、Y’軸回りの座標回転角をピッチング角θ、Z’’軸回りの座標回転角をローリング角θとする。つまり、ヨーイング角θは水平面内の回転角であり、ピッチング角θは鉛直面内の回転角であり、ローリング角θは傾斜面内の回転角である。
(第2の座標回転角)
第2の座標回転角は、全体座標系を機械座標系に座標変換するときの、各軸の回転角であり、回転する順はX軸回り→Z軸回り→Y軸回りとされる。なお、Y軸回りを最後の回転とするのは、与条件とされることがある搖動角δφ(後に詳述)を計算上扱いやすくするためである。図4は、第2の座標回転角を説明するモデル図である。図4(a)は、全体座標系をX軸回りにφ回転したもので、Y軸とZ軸が水平面内をφだけ回転している。回転後は、Y’軸、Z’軸としている。図4(b)は、図4(a)の後、全体座標系をZ’軸回りにφ回転したものであり、X軸(=X’軸)とY’軸が鉛直面内をφだけ回転している。回転後は、X’’軸、Y’’軸としている。図4(c)は、図4(b)の後、全体座標系をY’’軸回りにφ回転したものであり、Z’’軸とX’’軸がφだけ回転している。なお、この回転は、鉛直面内ではなく傾斜した面内で行われる。回転後は、X軸、Y軸、Z軸となる。
ここでは便宜上、図4に示す第2の座標回転角のうち、X軸回りの座標回転角をX軸回転角φ、Z’軸回りの座標回転角をZ軸回転角φ、Y’’軸回りの座標回転角をY軸回転角φとする。つまり、X軸回転角φは水平面内の回転角であり、Z軸回転角φは鉛直面内の回転角であり、Y軸回転角φは傾斜面内の回転角である。
(座標変換)
ここでいう座標変換とは、一方の座標系を移動・回転して他方の座標系に一致させることである。例えば、全体座標系を機械座標系に座標変換する場合、まず全体座標系の原点C0Tを機械座標系の原点C0Mまで移動し、X軸回りにθ、Y軸回りにθ、Z軸回りにθ回転させる場合の座標変換式は次式で表される。
Figure 2016057150
ここで、rは機械座標系における位置ベクトル、rは全体座標系における位置ベクトル、添え字の「0」は原点を示す。同様にして、まず全体座標系の原点C0Tを機械座標系の原点C0Mまで移動し、X軸回りにφ、Z軸回りにφ、Y軸回りにφ回転させる場合の座標変換式は次式で表される。
Figure 2016057150
(式1)と(式2)を用いると、第1の座標回転角(θ、θ、θ)と第2の座標回転角(φ、φ、φ)の関係は、次式で求められる。
Figure 2016057150
Figure 2016057150
(H&Vシールドの構成)
図1に示すように、H&Vシールド10は4つの単胴型シールドで構成され、ここではそれぞれの単胴型シールドを次のような名称とする。すなわち、掘進方向に向かって左前側のものを「左前胴11L」、左後側のものを「左後胴12L」、右前側のものを「右前胴11R」、右後側のものを「右後胴12R」とする。また、H&Vシールドは2つの中折れ型シールドの組み合わせでもあり、左前胴11Lと左後胴12Lで構成されるものを「左中折れ型シールド」、右前胴11Rと右後胴12Rで構成されるものを「右中折れ型シールド」とする。
(H&Vシールドの機械座標系)
H&Vシールド10の機械座標系は、H&Vシールド10を構成する4つの単胴型シールドごとに機械座標が設定され、左前胴11Lに固定される機械座標系を「左前胴座標系」、左後胴12Lに固定される機械座標系を「左後胴座標系」、右前胴11Rに固定される機械座標系を「右前胴座標系」、右後胴12Rに固定される機械座標系を「右後胴座標系」とする。また、左前胴座標系と右前胴座標系の総称を「前胴座標系」とし、左後胴座標系と右後胴座標系の総称を「後胴座標系」とする。さらに、H&Vシールド10に固定される機械座標系も設定され、この機械座標系は「機械代表座標系」とする。個別の機械座標軸ごとに説明すると、左前胴座標系は、原点C01L、X1L軸、Y1L軸、Z1L軸で構成され、左後胴座標系は、原点C02L、X2L軸、Y2L軸、Z2L軸で構成され、右前胴座標系は、原点C01R、X1R軸、Y1R軸、Z1R軸で構成され、右後胴座標系は、原点C02R、X2R軸、Y2R軸、Z2R軸で構成される。また、機械代表座標系の場合、原点C0HV、XHV軸、YHV軸、ZHV軸で構成される。
図5は、それぞれの機械座標系の原点Cを説明するためのモデル図である。この図では、前胴座標系、後胴座標系ともに原点位置を前胴と後胴の中折れ中心としている。なお、この図に示すH&Vシールド10は、中折れ中心が機械軸上にある「X中折れ」と呼ばれるタイプであるが、中折れ中心が機械軸上にない「V中折れ」と呼ばれるタイプであっても中折れ中心を原点位置とすることができるし、中折れ中心に限らず任意の点を原点位置とすることもできる。一方、機械代表座標系の原点位置は、左後胴12Lと右後胴12Rの接続点とするのが望ましい。
(搖動角)
搖動角δφは、計測されたり、設定されたりする値で、与条件とされることがある値である。この搖動角δφは、左後胴座標系におけるY軸回転角φであるY軸回転角φy2Lと右後胴座標系におけるY軸回転角φであるY軸回転角φy2Rの差である。
2.位置及び姿勢の計算(左後胴座標系又は右後胴座標系の第1の座標回転角が与条件に含まれる場合)
図6を参照しながら本願発明の概要について説明する。図6は、本願発明のうち、左後胴座標系又は右後胴座標系の第1の座標回転角が与条件に含まれる場合の主な処理の流れの例を示すフロー図であり、中央の列に実施する処理を示し、左列にはその処理に必要な入力情報を、右列にはその処理から発生する出力情報を示している。
(全体座標系設定処理、機械座標系設定処理)
初めに、全体座標系(C0T、X軸、Y軸、Z軸)を設定する(Step10)。次に、それぞれの機械座標系を設定する(Step20)。すなわち、左前胴座標系(C01L、X1L軸、Y1L軸、Z1L軸)と、左後胴座標系(C02L、X2L軸、Y2L軸、Z2L軸)、右前胴座標系(C01R、X1R軸、Y1R軸、Z1R軸)、右後胴座標系(C02R、X2R軸、Y2R軸、Z2R軸)、そして機械代表座標系(C0HV、XHV軸、YHV軸、ZHV軸)を設定する。ただし、この段階では全体座標系と機械座標系の関係は不明とされる。
(後胴座標系算出処理)
後胴座標系算出処理(Step30)は、与条件の入力(Step31)、第2の座標回転角の算出(Step32)、第1の座標回転角の算出(Step33)、後胴座標系の原点座標の算出(Step34)で構成される。また、図7は、左後胴座標系又は右後胴座標系の第1の座標回転角が与条件に含まれる場合において、与条件と求める値を整理した説明図である。
(与条件の入力)
ここで選択される与条件は、左右どちらか一方の後胴の原点座標(全体座標系における位置)と、左後胴の第1の座標回転角(ヨーイング角θx2L、ピッチング角θy2L、ローリング角θz2L)、右後胴の第1の座標回転角(ヨーイング角θx2R、ピッチング角θy2R、ローリング角θz2R)の6つ角のうち4つの角である。例えば与条件として、左後胴の原点座標r 02Lと、左後胴の第1の座標回転角(θx2L、θy2L、θz2L)、並びに右後胴のピッチング角θy2Rの組み合わせを取ることができる。もちろん、右後胴の原点座標r 02Rと、右後胴の第1の座標回転角(θx2R、θy2R、θz2R)、並びに左後胴のピッチング角θy2Lの組み合わせを取ることもできる。さらに、搖動角δφが得られている場合は、例えば与条件として、左後胴の原点座標r 02Lと、左後胴の第1の座標回転角(θx2L、θy2L、θz2L)、並びに搖動角δφの組み合わせ、又は右後胴の原点座標r 02Rと、右後胴の第1の座標回転角(θx2R、θy2R、θz2R)、並びに搖動角δφの組み合わせを取ることができる。
(第2の座標回転角の算出)
ここでは便宜上、左後胴の原点座標r 02Lと、左後胴の第1の座標回転角(θx2L、θy2L、θz2L)、並びに右後胴のピッチング角θy2Rの組み合わせを与条件とする場合について、以下に詳しく説明する。
全体座標系を左後胴座標系に座標変換するときの第2の座標回転角(φx2L、φy2L、φz2L)のうち、X軸回転角φx2Lは(式3−1)によって、Y軸回転角φy2Lは(式3−2)によって、Z軸回転角φz2Lは(式3−3)によって算出することができる(図7の計算1)。
全体座標系を右後胴座標系に座標変換するときの第2の座標回転角(φx2R、φy2R、φz2R)のうち、X軸回転角φx2R及びZ軸回転角φz2RはH&Vシールドの幾何学的条件によって、φxHV=φx2L=φx2R、φzHV=φz2L=φz2Rなる関係が成立する(図7の計算2)。さらに、得られたZ軸回転角φz2Lと与条件であるピッチング角θy2Rを、(式4−2)を変形して得られた式に代入することにより、Y軸回転角φy2Rを算出することができる(図7の計算3)。
全体座標系を機械代表座標系に座標変換するときの第2の座標回転角(φxHV、φyHV、φzHV)のうち、X軸回転角φxHV及びZ軸回転角φzHVは、既述のとおりH&Vシールドの幾何学的条件によって計算できる(図7の計算2)。また、次式(5−1)によって、Y軸回転角φyHVは算出できる(図7の計算4)。
Figure 2016057150
なお、ここでは左後胴の原点座標r 02Lと、左後胴の第1の座標回転角(θx2L、θy2L、θz2L)、並びに右後胴のピッチング角θy2Rの組み合わせを与条件とした場合で説明しているが、右後胴のピッチング角θy2Rに代えて搖動角δφを与条件とした場合、Y軸回転角φy2Rは、上記(式5−2)によって算出できる。
(第1の座標回転角の算出)
全体座標系を機械座標系へ座標変換するときの第2の座標回転角(φ、φ、φ)が得られると、与条件としない機械座標系の第1の座標回転角(θ、θ、θ)を求めることができる。以下、詳しく説明する。
右後胴の第1の座標回転角のうち、ヨーイング角θx2Rは(式4−1)によって、ローリング角θz2Rは(式4−3)によって算出することができる(図7の計算5)。なお、搖動角δφを与条件とする場合、右後胴のピッチング角θy2Rは(式4−2)によって算出する。
機械代表座標系における第1の座標回転角のうち、ヨーイング角θxHVは(式4−1)によって、ピッチング角θyHVは(式4−2)によって、ローリング角θzHVは(式4−3)によって算出できる(図7の計算5)。
(後胴座標系の原点座標の算出)
右後胴の原点座標(全体座標系における位置)は、次式によって算出することができる(図7の計算6)。なお、左後胴と右後胴の接続点、すなわち機械代表座標系の原点は、H&Vシールド製作時、あるいは施工時に定められることから、機械代表座標系原点の左後胴座標系表示、右後胴座標系表示は与条件とすることができる。
Figure 2016057150
機械代表座標系の原点座標(全体座標系における位置)は、(式6)によって算出することができる(図7の計算6)。
(前胴座標系算出処理)
後胴座標系と機械代表座標系を求めることができれば、左中折れ角(左鉛直中折れ角θCVLと左水平中折れ角θCHL)及び右中折れ角(右鉛直中折れ角θCVRと右水平中折れ角θCHR)を与条件として(Step41)、従来の算出方法により左前胴座標系(C01L、X1L軸、Y1L軸、Z1L軸)と右前胴座標系(C01R、X1R軸、Y1R軸、Z1R軸)を求める(Step42)。
3.位置及び姿勢の計算(機械代表座標系の座標回転角が与条件に含まれる場合)
図8は、本願発明のうち、機械代表座標系の第1の座標回転角が与条件に含まれる場合の主な処理の流れの例を示すフロー図であり、中央の列に実施する処理を示し、左列にはその処理に必要な入力情報を、右列にはその処理から発生する出力情報を示している。
(全体座標系設定処理、機械座標系設定処理)
はじめに、全体座標系(C0T、X軸、Y軸、Z軸)を設定する(Step50)。次に、それぞれの機械座標系を設定する(Step60)。すなわち、左前胴座標系(C01L、X1L軸、Y1L軸、Z1L軸)と、左後胴座標系(C02L、X2L軸、Y2L軸、Z2L軸)、右前胴座標系(C01R、X1R軸、Y1R軸、Z1R軸)、右後胴座標系(C02R、X2R軸、Y2R軸、Z2R軸)、そして機械代表座標系(C0HV、XHV軸、YHV軸、ZHV軸)を設定する。ただし、この段階では全体座標系と機械座標系の関係は不明とされる。
(後胴座標系算出処理)
後胴座標系算出処理(Step70)は、与条件の入力(Step71)、第2の座標回転角の算出(Step72)、第1の座標回転角の算出(Step73)、後胴座標系の原点座標の算出(Step74)で構成される。また、図9は、機械代表座標系の第1の座標回転角が与条件に含まれる場合において、与条件と求める値を整理した説明図である。
(与条件の入力)
与条件として、機械代表座標系の第1の座標回転角(ヨーイング角θxHV、ピッチング角θyHV、ローリング角θzHV)と機械代表座標系の原点座標(全体座標系における位置)原点座標r 0HV、及び搖動角δφを入力する。
(第2の座標回転角の算出)
全体座標系を機械座標系へ座標変換するときの第2の座標回転角(φ、φ、φ)を求める。以下、詳しく説明する。
全体座標系を機械代表座標系に座標変換するときの第2の座標回転角(φxHV、φyHV、φzHV)のうち、X軸回転角φxHVは(式3−1)によって、Y軸回転角φyHVは(式3−2)によって、Z軸回転角φzHVは(式3−3)によって算出することができる(図9の計算1)。
全体座標系を左後胴座標系に座標変換するときの第2の座標回転角(φx2L、φy2L、φz2L)のうち、X軸回転角φx2L及びZ軸回転角φz2Lは既述のとおりH&Vシールドの幾何学的条件によって計算できる(図9の計算2)。また、Y軸回転角φy2Lは(式5−1)と(式5−2)を用いて算出できる(図9の計算3)。同様にして、全体座標系を右後胴座標系に座標変換するときの第2の座標回転角(φx2R、φy2R、φz2R)も算出できる(図9の計算2、図9の計算3)。
(第1の座標回転角の算出)
全体座標系を機械座標系へ座標変換するときの第2の座標回転角(φ、φ、φ)が得られると、与条件ではない後胴座標系の第1の座標回転角(θ、θ、θ)を求めることができる。以下、詳しく説明する。
左後胴のヨーイング角θx2Lは(式4−1)によって、ピッチング角θy2Lは(式4−2)によって、ローリング角θz2Lは(式4−3)によって算出することができる(図9の計算4)。同様にして、右後胴のヨーイング角θx2Rは(式4−1)によって、ピッチング角θy2Rは(式4−2)によって、ローリング角θz2Rは(式4−3)によって算出できる(図9の計算4)。
(後胴座標系の原点座標の算出)
左右後胴の原点座標(全体座標系における位置)は、(式6)によって算出することができる(図9の計算5)。
(前胴座標系算出処理)
後胴座標系と機械代表座標系を求めることができれば、左中折れ角(左鉛直中折れ角θCVLと左水平中折れ角θCHL)及び右中折れ角(右鉛直中折れ角θCVRと右水平中折れ角θCHR)を与条件として(Step81)、従来の算出方法により左前胴座標系(C01L、X1L軸、Y1L軸、Z1L軸)と右前胴座標系(C01R、X1R軸、Y1R軸、Z1R軸)を求める(Step82)。
本願発明のH&Vシールドの位置及び姿勢算出プログラムは、超近接施工のトンネル工事や、複雑な線形のトンネル工事の設計・施工に特に効果的に利用することができる。具体的には、複線の地下鉄や上下線道路トンネル、雨水・汚水の分流式下水道トンネル、多くの地下埋設物が設置された地下空間におけるトンネルなどで利用すると好適である。本願発明が、我が国の地下空間の有効利用に貢献することを考えれば、産業上利用できるばかりでなく社会的にも大きな貢献を期待し得る発明といえる。
10 H&Vシールド
11L (H&Vシールドの)左前胴
12L (H&Vシールドの)左後胴
11R (H&Vシールドの)右前胴
12R (H&Vシールドの)右後胴
13L (H&Vシールドの)左中折れ機構
13R (H&Vシールドの)右中折れ機構
14 (H&Vシールドの)接続部
Sg セグメント

Claims (4)

  1. 左前胴及び左後胴の2つの単胴型シールドからなる左中折れ型シールド、並びに右前胴及び右後胴の2つの単胴型シールドからなる右中折れ型シールドによって構成されるとともに、それぞれの単胴型シールドが独立して回転し得るH&Vシールドの、位置及び姿勢を算出するプログラムにおいて、
    鉛直方向の座標軸を全体系X軸とし、水平面内にある座標軸を全体系Y軸と全体系Z軸とし、任意点を原点とする地球に固定された全体座標系を設定する全体座標系設定処理と、
    各単胴型シールドの機械軸方向の座標軸を機械系Z軸とし、機械系Z軸と直交する機械断面内にある座標軸を機械系X軸と機械系Y軸とし、任意点を原点とする前胴に固定された前胴座標系及び後胴に固定された後胴座標系、並びに左後胴と右後胴との接続点を原点とするH&Vシールドに固定された機械代表座標系を設定する機械座標系設定処理と、
    左後胴に固定された左後胴座標系の第1の座標回転角であるヨーイング角θx2L、ピッチング角θy2L、及びローリング角θz2L、右後胴に固定された右後胴座標系の第1の座標回転角であるヨーイング角θx2R、ピッチング角θy2R、及びローリング角θz2R、並びに搖動角δφのうちから選択される4つの角度を与条件とするとともに、左後胴座標系又は右後胴座標系の原点の全体座標系における位置を与条件とし、与条件とされない左後胴座標系及び右後胴座標系の第1の座標回転角を算出するとともに、与条件とされない左後胴座標系又は右後胴座標系の原点の全体座標系における位置を算出し、且つ、機械代表座標系の第1の座標回転角であるヨーイング角θxHV、ピッチング角θyHV、及びローリング角θzHV、並びに機械代表座標系の原点の全体座標系における位置を算出する後胴座標系算出処理と、
    前記後胴座標系算出処理によって求められた左後胴座標系、及び右後胴座標系に基づいて、左前胴座標系、及び右前胴座標系を算出する前胴座標系算出処理と、をコンピュータに実行させる機能を備え、
    前記後胴座標系算出処理では、第2の座標回転角である全体系X軸回りのX軸回転角φ、全体系Y軸回りのY軸回転角φ、及び全体系Z軸回りのZ軸回転角φを算出し、これらX軸回転角φとY軸回転角φとZ軸回転角φに基づいて、与条件とされない左後胴座標系及び右後胴座標系の第1の座標回転角、及び、機械代表座標系の第1の座標回転角を算出する処理が行われ、
    ヨーイング角θは、機械系Z軸を水平面に投影した投影軸が全体系Z軸となす角度であり、
    ピッチング角θは、機械系Z軸が水平面となす角度であり、
    ローリング角θは、全体座標系の原点を機械座標系の原点まで移動させたうえで、全体座標系を全体系X軸回りにヨーイング角θだけ回転させ、さらに回転後の全体座標系を回転後の全体系Y軸回りにピッチング角θだけ回転させた後、全体座標系が機械座標系と一致するまで回転後の全体座標系を回転後の全体系Z軸回りに回転させた角度であり、
    前記X軸回転角φは、前記第2の座標回転角の1つであって、全体座標系の原点を機械座標系の原点まで移動させたうえで、全体座標系が機械座標系と一致するように、全体系X軸回り、全体系Z軸回り、全体系Y軸回り、の順で全体座標系を回転させたときの、全体系X軸回りの座標回転角であり、
    前記Z軸回転角φは、前記第2の座標回転角の1つであって、全体座標系の原点を機械座標系の原点まで移動させたうえで、全体座標系が機械座標系と一致するように、全体系X軸回り、全体系Z軸回り、全体系Y軸回り、の順で全体座標系を回転させたときの、全体系Z軸回りの座標回転角であり、
    前記Y軸回転角φは、前記第2の座標回転角の1つであって、全体座標系の原点を機械座標系の原点まで移動させたうえで、全体座標系が機械座標系と一致するように、全体系X軸回り、全体系Z軸回り、全体系Y軸回り、の順で全体座標系を回転させたときの、全体系Y軸回りの座標回転角であり、
    前記搖動角δφは、左後胴座標系における前記Y軸回転角φであるY軸回転角φy2Lと、右後胴座標系における前記Y軸回転角φであるY軸回転角φy2Rとの差である、ことを特徴とするH&Vシールドの位置及び姿勢算出プログラム。
  2. 前記後胴座標系算出処理で与えられる4つの角度は、左後胴座標系の第1の座標回転角であるヨーイング角θx2L、ピッチング角θy2L、及びローリング角θz2L、並びに右後胴座標系の第1の座標回転角の1つであるピッチング角θy2Rの組み合わせ、又は、右後胴座標系の第1の座標回転角であるヨーイング角θx2R、ピッチング角θy2R、及びローリング角θz2R、並びに左後胴座標系の第1の座標回転角の1つであるピッチング角θy2Lの組み合わせである、ことを特徴とする請求項1記載のH&Vシールドの位置及び姿勢算出プログラム。
  3. 前記後胴座標系算出処理で与えられる4つの角度は、左後胴座標系の第1の座標回転角であるヨーイング角θx2L、ピッチング角θy2L、及びローリング角θz2L、並びに搖動角δφの組み合わせ、又は、右後胴座標系の第1の座標回転角であるヨーイング角θx2R、ピッチング角θy2R、及びローリング角θz2R、並びに搖動角δφの組み合わせである、ことを特徴とする請求項1記載のH&Vシールドの位置及び姿勢算出プログラム。
  4. 左前胴及び左後胴の2つの単胴型シールドからなる左中折れ型シールド、並びに右前胴及び右後胴の2つの単胴型シールドからなる右中折れ型シールドによって構成されるとともに、それぞれの単胴型シールドが独立して回転し得るH&Vシールドの、位置及び姿勢を算出するプログラムにおいて、
    鉛直方向の座標軸を全体系X軸とし、水平面内にある座標軸を全体系Y軸と全体系Z軸とし、任意点を原点とする地球に固定された全体座標系を設定する全体座標系設定処理と、
    各単胴型シールドの機械軸方向の座標軸を機械系Z軸とし、機械系Z軸と直交する機械断面内にある座標軸を機械系X軸と機械系Y軸とし、任意点を原点とする前胴に固定された前胴座標系及び後胴に固定された後胴座標系、並びに左後胴と右後胴との接続点を原点とするH&Vシールドに固定された機械代表座標系を設定する機械座標系設定処理と、
    機械代表座標系の第1の座標回転角であるヨーイング角θxHV、ピッチング角θyHV、及びローリング角θzHV、並びに機械代表座標系の原点の全体座標系における位置を与条件とするとともに、搖動角δφを与条件とし、左後胴に固定された左後胴座標系の第1の座標回転角であるヨーイング角θx2L、ピッチング角θy2L、ローリング角θz2L、及び右後胴に固定された右後胴座標系の第1の座標回転角であるヨーイング角θx2R、ピッチング角θy2R、ローリング角θz2R、並びに左後胴座標系及び右後胴座標系の原点の全体座標系における位置を算出する後胴座標系算出処理と、
    前記後胴座標系算出処理によって求められた左後胴座標系、及び右後胴座標系に基づいて、左前胴座標系、及び右前胴座標系を、算出する前胴座標系算出処理と、をコンピュータに実行させる機能を備え、
    前記後胴座標系算出処理では、第2の座標回転角である全体系X軸回りのX軸回転角φ、全体系Y軸回りのY軸回転角φ、及び全体系Z軸回りのZ軸回転角φを算出し、これらX軸回転角φとY軸回転角φとZ軸回転角φに基づいて、左後胴座標系の第1の座標回転角、及び右後胴座標系の第1の座標回転角を算出する処理が行われ、
    ヨーイング角θは、機械系Z軸を水平面に投影した投影軸が全体系Z軸となす角度であり、
    ピッチング角θは、機械系Z軸が水平面となす角度であり、
    ローリング角θは、全体座標系の原点を機械座標系の原点まで移動させたうえで、全体座標系を全体系X軸回りにヨーイング角θだけ回転させ、さらに回転後の全体座標系を回転後の全体系Y軸回りにピッチング角θだけ回転させた後、全体座標系が機械座標系と一致するまで回転後の全体座標系を回転後の全体系Z軸回りに回転させた角度であり、
    前記X軸回転角φは、前記第2の座標回転角の1つであって、全体座標系の原点を機械座標系の原点まで移動させたうえで、全体座標系が機械座標系と一致するように、全体系X軸回り、全体系Z軸回り、全体系Y軸回り、の順で全体座標系を回転させたときの、全体系X軸回りの座標回転角であり、
    前記Z軸回転角φは、前記第2の座標回転角の1つであって、全体座標系の原点を機械座標系の原点まで移動させたうえで、全体座標系が機械座標系と一致するように、全体系X軸回り、全体系Z軸回り、全体系Y軸回り、の順で全体座標系を回転させたときの、全体系Z軸回りの座標回転角であり、
    前記Y軸回転角φは、前記第2の座標回転角の1つであって、全体座標系の原点を機械座標系の原点まで移動させたうえで、全体座標系が機械座標系と一致するように、全体系X軸回り、全体系Z軸回り、全体系Y軸回り、の順で全体座標系を回転させたときの、全体系Y軸回りの座標回転角であり、
    前記搖動角δφは、左後胴座標系における前記Y軸回転角φであるY軸回転角φy2Lと、右後胴座標系における前記Y軸回転角φであるY軸回転角φy2Rとの差である、ことを特徴とするH&Vシールドの位置及び姿勢算出プログラム。
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