JP2016055483A - 紫外線照射量制御装置を有する印刷機 - Google Patents
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Abstract
【課題】紫外線硬化型インキ用の印刷機において、印刷機上で紫外線照射量を検出し、あらかじめ設定された基準値を維持するように紫外線照射量を制御する印刷機を提供する。【解決手段】複数の紫外線光源を有する紫外線硬化型インキ用の印刷機であって、複数設けられた紫外線光源ごとに少なくとも一つの光学センサが設けられ、各々の紫外線光源ごとの紫外線照射量を検出する検知機構と、各々の光学センサからの紫外線照射量を演算し、あらかじめ設定された基準値と比較判定する判定機構と、比較結果に基づき、各々の紫外線光源からの紫外線照射出力を基準値内で維持するように制御する制御部を有することを特徴とする紫外線照射量制御装置を有する印刷機。【選択図】図8
Description
本発明は、紫外線硬化型インキ用の印刷機に関する発明であり、紫外線光源から照射される照射量を光学センサによって印刷機上で検出し、あらかじめ入力された基準値と比較判定することで、常に基準値を維持するように紫外線光源からの出力を制御することを特徴とした紫外線照射量制御装置を有する印刷機に関する発明である。
印刷インキを乾燥させる手段として、紫外線の照射によってインキ皮膜を硬化させる紫外線硬化型インキが用いられており、これらの紫外線硬化型インキを印刷する印刷機として、印刷機上にメタルハライドランプや水銀灯等の紫外線を照射する光源を備えた印刷機が広く用いられている。
紫外線硬化型インキの乾燥は、用紙にセットしたインキ皮膜に対して必要量の紫外線を照射することで硬化皮膜を形成するものであるが、インキ皮膜の膜厚の違いやインキの色相及び配合等の影響により、硬化皮膜を形成するために必要な紫外線照射量が異なることから、必要以上の紫外線照射量に設定することで最も硬化性の悪いインキ皮膜を硬化させる紫外線照射量を維持しなければならない。
一方で、メタルハライドランプや水銀灯等の紫外線光源は、一定の照射量を保証する使用時間(以下「寿命」という。)が定められており、使用時間に伴い紫外線照射量が低下することから、インキの硬化不良による裏移り及びブロッキング等の印刷トラブルが発生するおそれがある。
この、裏移りやブロッキング等の印刷トラブルを未然に防ぐため、インキ皮膜の硬化に必要な照射量を必要量以上に設定することで対応し、更には紫外線光源の寿命が近づいた段階、すなわち、光源自体の保証期間が過ぎた段階で使用できる光源を交換するという無駄なコストが発生していた。
また、一般的な紫外線光源は、照射出力を高出力に設定して使用した場合、光源自体の寿命が短くなることから、交換作業に伴うコスト及び光源購入に伴うコストの改善が求められていた。
そこで、本出願人は、印刷機のデリバリ部において積層される印刷物の量によって、それぞれの印刷物に係る加重が異なることに着目し、積層用紙の加重の影響で裏移り等の印刷トラブルが発生しやすい、すなわち、積層用紙の下部に位置する印刷物に対しては、紫外線の照射量を増加させ、積層用紙の上部に位置する印刷物に対しては、紫外線の照射量を低減させることで、紫外線の照射エネルギーを低減する放射線照射装置について出願している(例えば、特許文献1参照。)。
また、印刷機上において紫外線光源からの光量を光学センサにより測定し、あらかじめ入力された基準値を下回った段階で、印刷機上で搬送される印刷物の印刷速度を低下させることで、インキ皮膜に対する紫外線照射量を実質的に増加させ、インキの硬化皮膜を形成する最低限の照射量を維持する印刷機が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、特許文献1の放射線照射装置は、デリバリ部に積層された印刷物の加重によって紫外線の照射量を調整するものであるため、紫外線光源が寿命を迎え、出力が低下した場合には、インキの硬化不良等のトラブルが発生することから、寿命を迎える前の光源を交換するという無駄なコストについては改善されておらず、同様の課題が残されていた。
また、特許文献2の印刷ユニット装置は、印刷中の紫外線照射量を測定し、あらかじめ入力された基準値以下となった場合に印刷物の搬送速度を低下させることで、インキの硬化不良の発生を未然に防ぐことはできるものの、印刷物の搬送速度、すなわち、印刷速度を低下させることで、作業効率が低下するという課題が残されていた。
さらに、特許文献1及び2の双方の発明は、紫外線光源からの出力を抑制する考え方は開示されていないことから、光源からの紫外線照射量を高出力に設定することで発生する光源交換に伴うコストを抑制することはできないという課題が残されていた。
本発明は、前述した課題を解決するものであり、印刷機上に複数の紫外線光源を設け、各々の光源からの紫外線照射量をオンラインで測定し、インキ皮膜に対する紫外線照射量を、インキ硬化皮膜を形成する最低条件で維持させるように、あらかじめ入力された基準値で紫外線照射量を制御するとともに、複数設けられた紫外線光源からの出力レベルを光源の寿命が延命化される照射量で使用することで、光源の交換頻度を低減することができる紫外線照射量制御装置を有する印刷機である。
本発明の紫外線照射量制御装置を有する印刷機は、複数の紫外線光源を有する紫外線硬化型インキ用の印刷機であって、紫外線照射量の基準値及び印刷速度等の操作条件を入力する入力部と紫外線照射量等のデータを表示する表示部を有する操作機構と、複数設けられた紫外線光源ごとに少なくとも一つの光学センサが設けられ、各々の紫外線光源ごとの紫外線照射量を検出する検知機構と、各々の光学センサで検出された紫外線照射量を演算し、あらかじめ操作機構に入力された基準値と比較判定する判定機構と、判定機構における比較結果に基づき、各々の紫外線光源からの紫外線照射出力を基準値内で維持するように制御する制御機構を有することを特徴とする紫外線照射量制御装置を有する印刷機である。
また、本発明の紫外線照射量制御装置を有する印刷機における前記光学センサは、複数の紫外線光源の各々における長辺方向の両端部に設けられたことを特徴とする紫外線照射量制御装置を有する印刷機である。
また、本発明の紫外線照射量制御装置を有する印刷機における判定機構は、複数の紫外線光源に対応する各々の光学センサで検知した紫外線照射量の合計値から紫外線照射量を演算するとともに、各々の光学センサで検出した紫外線照射量の最大値と最小値を検出する演算部と、演算部で処理された合計値と基準値を比較判定する判定部を有することを特徴とする紫外線照射量制御装置を有する印刷機である。
また、本発明の紫外線照射量制御装置を有する印刷機における制御機構は、演算部で処理された最大値及び最小値のデータと、判定部の判定結果に基づき、各々の紫外線光源からの紫外線照射出力を制御する制御部と、判定部からの判定結果、各々の紫外線光源における積算使用時間及び基準値を記憶する記憶部と、操作機構、検知機構及び判定機構に指示する指示部を有することを特徴とする紫外線照射量制御装置を有する印刷機である。
さらに、本発明の紫外線照射量制御装置を有する印刷機は、各々の紫外線光源の交換指示を報知する報知機構を更に有することを特徴とする紫外線照射量制御装置を有する印刷機である。
本発明の紫外線照射量制御装置を有する印刷機は、複数設けられた各々の紫外線光源ごとに光学センサを設け、複数の光学センサにより検出された積算光量の合計値に加え、各々の紫外線光源における紫外線照射量の最大値と最小値を検出し、あらかじめ設定された基準値と比較判定することで、各々の紫外線光源からの積算光量を監視及び制御することができることから、紫外線硬化型インキの硬化不良に起因する印刷トラブルを発生させることなく、各々の紫外線光源を寿命まで使用することができる。
また、本発明の紫外線照射量制御装置を有する印刷機は、各々の紫外線光源からの紫外線照射出力を最大値に設定することなく基準値を維持することができることから、紫外線光源の寿命を延ばすことができるとともに、過剰な紫外線照射量での印刷を行うことがないことから、紫外線照射出力に伴う電力消費量の削減、紫外線光源の交換頻度が少なくなることに伴うコストの低減が図れる。
本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。しかしながら、本発明は、以下に述べる実施するための形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他のいろいろな実施の形態が含まれる。
図1は、本発明の紫外線照射量制御装置を備えた印刷機の一例を示す図である。図1の印刷機(A)は、オフセット印刷後に凹版印刷を行う印刷機(A)であり、給紙部(3)から給紙された印刷用紙にオフセット印刷部(4)で地紋印刷をし、その後、凹版印刷ユニットで凹版印刷を行う。凹版印刷ユニットは、凹版インカー部(7)、凹版版面(5)及び凹版版面に転写された余剰インキを除去するワイピングローラ(6)から成り、凹版印刷後の印刷用紙は、紫外線照射装置(1)に搬送され、排紙部(8)に排紙される。紫外線照射部(1)には、複数の紫外線光源(2)が設けられ、各々の紫外線光源(2)からの紫外線照射量を後述する光学センサで検出し、紫外線照射量を所定の範囲内で制御する印刷機(A)である。なお、本実施の形態では、オフセット印刷及び凹版印刷のコンビネーション印刷機を例に説明するが、紫外線硬化性インキを印刷する印刷機であれば、全ての印刷機に適用可能であり、特に限定されるものではない。
図2は、紫外線照射装置(1)の拡大図を示すものであり、ここでは、四つの紫外線光源(2)が設けられた例を示している。印刷後の印刷用紙(10)は、チェーングリッパー(9)に把持されて紫外線光源(2)の前を搬送される。このときに、紫外線光源(2)の前を通過する印刷用紙(10)の搬送速度、紫外線光源(2)から印刷用紙(10)までの距離及び紫外線光源(2)からの紫外線照射量によって、印刷用紙(10)に対する積算光量を検出することができる。
図3は、各々の紫外線光源(2)からの紫外線照射量のばらつきを説明する図であり、図3(a)の紫外線光源(2)から照射された紫外線照射量を模式的に示したものが図3(b)である。図3(b)に示すように、各々の紫外線光源(2)からの紫外線照射量は、紫外線光源(2)の中心から両端部に向かって照射エネルギーが低くなる。そのため、紫外線光源(2)から照射出力を検出する位置によっては、印刷用紙(10)に対する紫外線照射量を保証することができない。
そこで、本発明の紫外線照射量制御装置(1)では、図4に示すように、各々の紫外線光源(2)に対して長手方向の両端部に各々独立した光学センサ(11)を設置することで、各々の紫外線光源(2)からの紫外線照射量を検出することとしている。この理由は、紫外線光源(2)からの照射量が最も低い両端部で照射量を管理する、すなわち、下限値管理とすることで、印刷用紙(10)に対する紫外線照射量が最も低い領域であっても照射量を保証することができるからである。
図4は、各々の紫外線光源(2)における長手方向の端部に光学センサ(11−1、11−2、11−3、11−4、11−5、11−6、11−7、11−8)が設けられた状態を示す図である。これにより、各々の紫外線光源(2)からの最低照射量を検出することで、印刷用紙(10)に対する最低照射量を把握することができる。
図5は、光学センサ(11)からの紫外線照射量を表示する表示モニタであり、各々の光学センサ(11)に対応するように一対の表示モニタ(11−1:12−1、11−2:12−2、11−3:12−3、11−4:12−4、11−5:12−5、11−6:12−6、11−7:12−7及び11−8:12−8)が設けられる。また、12−0の表示モニタは、各々の光学センサ(11)のキャリブレーションを行うための基準モニタ(12−0)である。なお、基準モニタ(12−0)については、オフラインの紫外線照射装置等を用いて紫外線照射量の検出感度を調整する必要があり、定期的に実施することで、紫外線照射量の許容管理を正確に行うことができる。
ここで、基準モニタ(12-0)の調整方法について説明する。基準モニタ(12−0)は、他の表示モニタ(12−1、12−2、12−3、12−4、12−5、12−6、12−7及び12−8)のキャリブレーションに用いることから、常に、一定の積算光量を再現する必要がある。そこで、一般的な紫外線照射装置と照度計を用いて、基準となる電力となるように調整すれば良い。
調整方法の一例としては、まず、本実施の形態における印刷機(A)の構成と紫外線照射量を固定して基準となる電力を算出する。本実施の形態における印刷機の仕様は、各々の紫外線光源からの印刷用紙に対する積算光量が、紫外線光源(2)1灯あたり、40mJ/cm2であり、その40mJ/cm2の値を基準モニタ(12−0)の100%に設定することで、基準となる印刷物に対する積算光量を設定することができる。
なお、以下の式により、積算光量を電力(mW/cm2)に変換した。
次に、本実施の形態の印刷条件に基づき、積算光量を電力に変換する。ここでは、例えば、印刷速度を160spm(枚/分)、印刷物(多面化シート)の搬送方向の長さを48cmとする。その場合、図6に示すように、チェーングリッパー(9)に把持されて搬送される用紙(10)は、各々の紫外線光源(2)前を0.3秒で通過することとなることから、印刷用紙に対する40mJ/cm2の積算光量を電力(mW/cm2)に変換すると、133.3mW/cm2となる。
算出した出力を基準とし、一般的な紫外線照射装置と照度計を用い、積算光量計に対する電力が133.3mW/cm2となるように、紫外線照射機を設定する。この設定化において、基準モニタ(12−0)の表示が100%となるように設定することで、基準モニタ(12−0)の値を本実施の形態における印刷機の仕様における40mJ/cm2=100%とすることができる。
この基準モニタ(12−0)の設定に基づき、各々の表示モニタ(12−1、12−2、12−3、12−4、12−5、12−6、12−7及び12−8)のキャリブレーションを行うことで、各々の光学センサが取得する積算光量を正確な値とすることができる。
次に、本発明の紫外線照射量制御装置(1)の構成について、図7のブロック図を用いて説明する。本発明の紫外線照射量制御装置(1)は、操作機構と、紫外線照射機構と、検知機構と、判定機構と、制御機構を少なくとも有する。また、必須の構成ではないが、紫外線光源(2)の交換時期を報知する報知部を設けても良い。
操作機構は、本発明の印刷機における印刷速度、紫外線光源(2)の積算使用時間及び比較判定時の基準となる基準積算光量データ等を入力する入力部と、各々の紫外線光源(2)における積算光量、積算使用時間及び交換時期の目安等を表示する表示部を有している。
紫外線照射機構は、操作機構に入力された条件に合わせて紫外線を照射する複数の紫外線光源(2)と、後述する判定結果に基づき、各々の紫外線光源(2)からの紫外線照射出力を制御するインバータを有しており、各々の紫外線光源(2)からの照射出力を個別に調整して制御することができる。
検知機構は、複数の紫外線光源(2)における長辺方向の両端部に各々独立して設けられた光学センサ(11−1、11−2、11−3、11−4、11−5、11−6、11−7、11−8)と、各々の光学センサ(11)に対応して一対の関係により形成された表示モニタ(11−1:12−1、11−2:12−2、11−3:12−3、11−4:12−4、11−5:12−5、11−6:12−6、11−7:12−7及び11−8:12−8)を有している。表示モニタ(12)は、各々の光学センサ(11)から検出された積算光量のばらつきを抑制するため、キャリブレーション用の基準モニタ(12−0)を更に有している。また、本発明の光学センサ(11)は、光ファイバーを用いていることから、極力、光学センサ(11)と表示モニタ(12)を近い位置に設置することが好ましいことから、光学センサ(11)からの検出結果については、前述した操作機構の表示部にも同時に表示される。
判定機構は、検知機構で検出された各々の紫外線光源(2)からの積算光量の合計値を検出するとともに、複数の光学センサ(11)で得られた照射出力の最小値と最大値を算出する演算処理部と、操作機構に入力された基準値を記憶する記憶部と、検知データと基準値を比較し、合否判定する判定部を有している。
制御機構は、操作機構に入力された各種条件と、各々の紫外線光源(2)ごとの積算使用時間と、判定機構における判定結果を記憶する記憶部と、紫外線照射機構、検知機構、判定機構への指示を行う指示部と、各機構の動作を制御する制御機構を有している。これらの構成により、紫外線光源からの積算光量を印刷機上で検出し、紫外線照射量を基準値にて継続することができる。
次に、本発明の紫外線照射量制御装置を有する印刷機(A)における紫外線照射量制御工程について、図8のフローチャートを用いて説明する。まず、STEP1として、操作機構の入力部に印刷速度や積算光量の基準値等の各種条件を入力し、STEP2として印刷を稼働する。印刷機の稼働と同時に紫外線光源(2)からの紫外線の照射がスタートするため、STEP3の紫外線光源(2)からの照射出力のインバータ制御と、STEP4の光学センサ(11)による紫外線照射量の確認を同時に行い、各々の光学センサ(11)で検出した照射量が初期設定値で安定するまでインバータ制御を実施する。このとき、複数設けられた表示部(12)のキャリブレーションを行い、各々の光学センサの感度を調整する。なお、印刷機稼働から紫外線照射量が初期設定値で安定するまでの間(500枚程度)については、調整用の印刷用紙を用い、紫外線照射量が安定した時点より印刷用紙(10)への印刷を開始する。
STEP4の紫外線照射量の確認により、紫外線照射量が初期設定値で安定した以降は、そのままSTEP5の紫外線照射量制御工程に移行し、印刷機(A)を停止するまでの間、STEP6の紫外線照射量の確認及びSTEP7の比較判定を実施する。比較判定については、複数の光学センサ(11)から検出された紫外線照射量の合計値と各々のセンサにおける紫外線照射量の最小値と最大値を演算処理部により演算し、記憶部に格納された基準値と比較判定する。
比較判定の結果、各々の紫外線光源(2)からの照射出力を調整する必要がない場合には、STEP6の照射量確認工程に戻り、その状態を継続するが、紫外線光源(2)からの照射出力が基準値と比較して許容範囲内に入らない場合には、STEP8のインバータ制御により、各々の紫外線光源(2)からの照射出力を調整する。なお、各々の紫外線光源(2)からの照射出力は、複数の紫外線光源(2)からの照射出力の合計が基準値以上となるように設定すれば良いため、全ての紫外線光源(2)からの合計値のみを維持する構成としても良いが、紫外線光源(2)は、出力を最大にした状態で継続使用すると、紫外線光源(2)の寿命が短くなることから、複数の紫外線光源(2)からの照射出力の各々が余力を持った照射出力となるように、各紫外線光源(2)からの照射出力の最大値と最小値から平均的な照射出力となるようにインバータ制御する。なお、各々の紫外線光源(2)からの照射出力を最大出力より低くして使用した場合の紫外線光源(2)自体の寿命については、後述にて説明する。
STEP8のインバータ制御により、紫外線光源(2)の調整が済んだ場合、STEP6の照射量確認工程に戻り、引き続き紫外線照射量の制御に戻る。一方、インバータ制御により、各々の紫外線光源(2)からの照射出力をインバータ制御しても基準値に満たない場合には、STEP9により、紫外線光源(2)の交換が必要な旨を報知し、STEP10で印刷機の停止、STEP12で紫外線光源(2)を交換し、交換後にSTEP2の印刷開始に戻る。
次に、本発明の紫外線照射量制御装置(1)によって、各々の紫外線光源(2)からの照射出力をインバータ制御した際の照射出力の削減量について、図9を用いて説明する。ここでは、印刷用紙(10)に対する最低照射量が120mJ/cm2を中心値とし、±10mJ/cm2の基準値を設定したと仮定して説明する。
図9は、本発明の紫外線照射量制御装置(1)において、4灯の紫外線光源(2)をインバータ制御した際の左右に設けられた光学センサ(11)により検出した出力(%)、インバータ制御前後の出力(kW)、表示モニタ(12)における設定値(%)及び上限の照射量から下限値まで制御した際の紫外線照射量(mJ/cm2)を示すものである。
4灯の紫外線光源の各々において、長辺方向の両端部に設けられた光学センサ(11)からの各々の照射量(%)は、左右方向により区分して示しており、一灯目の左側が97%、右側が102%、2灯目の左側が110%、右側が115%、3灯目の左側が110%、右側が106%、4灯目の左側が124%、右側が122%となっている。このときの照射出力は19.2kWであることから、各々の照射量(mJ/cm2)の合計値が120mJ/cm2となるように、1灯あたりの照射量が30mJ/cm2前後になるように各々の紫外線光源(2)からの出力を制御している。具体的には、1灯目が19.2kWから14.5kWに、2灯目は、19.2kWから12.8kWに、3灯目は、19.2kWから13.3kWに、4灯目は、19.2kWから11.7kWに制御した。これにより、表示モニタ(12)では、1灯目が97%から76%、2灯目が110%から72%、3灯目が106%から76%、4灯目が122%から76%へと低減されていることがわかる。
さらに、照射量(mJ/cm2)についても、1灯目が39mJ/cm2から30mJ/cm2、2灯目が44mJ/cm2から29mJ/cm2、3灯目が42mJ/cm2から30mJ/cm2、4投目が49mJ/cm2から30mJ/cm2へと、約32%の照射量の削減を実施することができた。
また、図10は紫外線光源(2)の交換時期を示すものであり、照射出力が19.2kW、すなわち、インバータ制御していない状態で紫外線光源(2)を使用したときの積算時間が1,000時間であるのに対し、出力を12kWにインバータ制御した場合は、積算時間が1,500時間と1.5倍の寿命とすることができ、紫外線光源(2)の交換頻度を低減できるとともに、光源の交換に伴う機械停止時間も削減できることから大幅なコストの低減が図れる。
1 紫外線照射部
2 紫外線光源
3 給紙部
4 オフセット印刷部
5 凹版版面
6 ワイピングローラ
7 凹版インカー
8 排紙部
9 チェーングリッパー
10 印刷用紙
11−1、11−2、11−3、11−4、11−5、11−6、11−7、11−8 光学センサ
12−0、12−1、12−2、12−3、12−4、12−5、12−6、12−7、12−8、 表示モニタ
A 印刷機
2 紫外線光源
3 給紙部
4 オフセット印刷部
5 凹版版面
6 ワイピングローラ
7 凹版インカー
8 排紙部
9 チェーングリッパー
10 印刷用紙
11−1、11−2、11−3、11−4、11−5、11−6、11−7、11−8 光学センサ
12−0、12−1、12−2、12−3、12−4、12−5、12−6、12−7、12−8、 表示モニタ
A 印刷機
Claims (5)
- 複数の紫外線光源を有する紫外線硬化型インキ用の印刷機であって、
前記印刷機は、紫外線照射量の基準値及び印刷速度等の操作条件を入力する入力部と紫外線照射量等のデータを表示する表示部を有する操作機構と、
複数設けられた前記紫外線光源ごとに少なくとも一つの光学センサが設けられ、各々の前記紫外線光源ごとの紫外線照射量を検出する検知機構と、
各々の前記光学センサで検出された紫外線照射量を演算し、あらかじめ前記操作機構に入力された前記基準値と比較判定する判定機構と、
前記判定機構における比較結果に基づき、各々の前記紫外線光源からの紫外線照射出力を前記基準値内で維持するように制御する制御機構を有することを特徴とする紫外線照射量制御装置を有する印刷機。 - 前記検知機構における前記光学センサは、複数の前記紫外線光源における長辺方向の両端部の各々に少なくとも設けられたことを特徴とする請求項1記載の紫外線照射量制御装置を有する印刷機。
- 前記判定機構は、複数の前記紫外線光源に対応する各々の前記光学センサで検知した紫外線照射量の合計値から紫外線照射量を演算するとともに、各々の前記光学センサで検出した紫外線照射量の最大値と最小値を検出する演算部と、前記演算部で処理された前記合計値と前記基準値を比較判定する判定部を有することを特徴とする請求項1又は2記載の紫外線照射量制御装置を有する印刷機。
- 前記制御機構は、前記演算部で処理された前記最大値及び前記最小値のデータと、前記判定部の判定結果に基づき、各々の前記紫外線光源からの紫外線照射出力を制御すると、前記判定部からの判定結果、各々の前記紫外線光源における積算使用時間及び前記基準値を記憶する記憶部と、前記操作機構、前記検知機構及び前記判定機構に指示する指示部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の紫外線照射量制御装置を有する印刷機。
- 前記印刷機は、各々の前記紫外線光源の交換指示を報知する報知機構を更に有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の紫外線照射量制御装置を有する印刷機。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020097141A (ja) * | 2018-12-17 | 2020-06-25 | Dic株式会社 | 印刷装置及び印刷物の製造方法 |
CN117124743A (zh) * | 2023-10-24 | 2023-11-28 | 苏州同里印刷科技股份有限公司 | 一种uv印刷紫外光固化调节机构及方法 |
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2014
- 2014-09-08 JP JP2014182205A patent/JP2016055483A/ja active Pending
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