JP2016054634A - ロータのスロットライナ - Google Patents

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Abstract

【課題】巻線から熱を除去するためにもたらす熱伝達能力が優れたスロットライナを提供する。【解決手段】ロータ組立体のためのスロットライナ300は、金属製支持部材340およびコーティング330を備えている。コーティングが、金属製支持部材の少なくとも1つの側面に配置されており、フィラー320とポリイミド樹脂310の混合物を含む。フィラーは高熱伝導性電気絶縁体(HTCEI)のフィラーであり、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、ダイヤモンド材料のうちの少なくとも1種の粒子を含む。【選択図】図3

Description

本発明は、電力システムのロータ組立体のためのスロットライナに関する。
発電機またはモータ等の電力システムは、機械的な入力(例えば、発電機で電力を供給するために使用されるシャフトの回転)から電力を供給するため、あるいは、入力電力(例えば、モータでシャフトを回転させるための電力の使用)から機械的な出力をもたらすために使用することができる。これらの装置は、航空機等の用途に使用することができ、電力システムの占有スペースおよび/または重量を最小限に抑えつつ、大量の電力を供給することが望ましい。
このような電力システムは、ステータおよび/またはロータのスロットを通過する巻線を介して、電流を送ることができる。巻線からスロットへの電荷の通過を防止するために、スロットライナを使用することができる。電流が巻線を通過すると、巻線が加熱される場合がある。しかしながら、従来のスロットライナが、巻線から熱を除去するためにもたらす熱伝達能力は限定的である。電流が巻線を通過する際に巻線から熱を除去する能力によって、様々な電力システムの、利用可能な電力出力が制限される場合がある。
例えば、高性能モータまたは発電機(例えば、航空機に使用される発電機)の場合、電力密度は、モータまたは発電機の設計の重要な考慮事項または態様となる場合がある。電力密度が、熱伝達効率に大きく関係している。ロータの熱伝達は、従来のスロットライナ等の様々な電気的および熱的絶縁材料によって制限される場合があり、銅線から(例えば、ロータに結合された冷却ループへ)の熱伝達が制限されることによって、電力密度が制限される。
米国特許第8664817号明細書
一実施形態で、電力システムのロータ組立体にスロットライナが設けられる。スロットライナは、金属製支持部材と、金属製支持部材の少なくとも1つの側面に配置されたコーティングとを有する。コーティングは、ポリイミド樹脂と、高熱伝導性電気絶縁体(HTCEI)のフィラーとの混合物を含む。HTCEIのフィラーは、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、またはダイヤモンド材料のうちの少なくとも1種の粒子を含む。
別の実施形態で、ロータコア、巻線、およびスロットライナを含む、電力システム用のロータ組立体が提供される。ロータコアは、中央部から延び、それらの間でスロットを画定するアームを有する。巻線は、スロットを通過している。スロットライナは、スロット内に配置され、巻線とロータコアとの間に置かれている。スロットライナは、金属製支持部材と、金属製支持部材の少なくとも1つの側面に配置されたコーティングとを有する。コーティングは、ポリイミド樹脂と、高熱伝導性電気絶縁体(HTCEI)のフィラーとの混合物を含む。HTCEIのフィラーは、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、またはダイヤモンド材料のうちの少なくとも1種の粒子を含む。
別の実施形態で、(例えば、スロットライナを形成する)方法が提供される。この方法は、金属製支持部材、ポリイミド樹脂前駆体、および高熱伝導性電気絶縁体(HTCEI)のフィラーを提供するステップを含み、HTCEIのフィラーは、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、またはダイヤモンド材料のうちの少なくとも1種の粒子を含む。この方法はまた、コーティングを設けるために、ポリイミド樹脂前駆体とHTCEIのフィラーとを混合するステップと、ライナ材料を提供するために、金属製支持部材の少なくとも1つの側面をコーティングで被覆するステップとを含む。さらに、本方法は、ライナ材料を硬化させるステップを含む。
様々な実施形態にしたがった、ロータ組立体の端面図である。 様々な実施形態にしたがった、電力システムの概略図である。 様々な実施形態にしたがった、スロットライナおよびその形成を示す図である。 様々な実施形態にしたがった、スロットライナを提供する方法のフローチャートである。 様々な実施形態にしたがった、コーティング工程を示す図である。 様々な実施形態にしたがった、電力システム用のロータ組立体を提供する方法のフローチャートである。
様々な実施形態は、添付の図面と併せ読めばよりよく理解される。図面が様々な実施形態の機能ブロックの図を示す範囲において、機能ブロックは、必ずしもハードウェア回路間の分割を示す必要はない。なお、様々な実施形態は、図面に示す配置および手段に限定されないことを理解されたい。
本明細書で使用する場合、単数形で記載され、「a」または「an」を伴う要素やステップは、複数の前記の要素またはステップを除外するものではない。ただし、このような除外が明示的に記載されている場合を除く。さらに、「一実施形態」に対する参照は、記載された特徴を同様に組み込む別の実施形態の存在を除外すると解釈されるのを意図するものではない。さらに、これに反する明言がない限り、実施形態が、特定の特性を有する要素または複数の要素を「備える、含む(comprising)」または「有する(having)」場合は、その特性を有しない、別のこのような要素を含むことができる。
一般に、様々な実施形態は、例えば、スロットライナを介して巻線からロータへの熱伝達を向上させることにより、モータや発電機等の電力システムの熱伝達および電力密度の向上をもたらす。様々な実施形態が、高出力密度の電気機械(例えばモータや発電機)のための熱伝達の向上、および/または高温性能の向上をもたらすために、相対的に高い電気絶縁性をもたらしつつ、相対的に高い熱伝導性をもたらす、高温用のスロットライナ材料を提供する。様々な実施形態は、直流(DC)電気機械または電力システム、例えばDCモータやDC発電機のロータで使用するのに特によく適している。
一般に、スロットライナは、ロータ本体部分またはコアから導体(例えば、銅線または巻線)を電気絶縁するために、電力システム(モータや発電機等)で用いることができる。しかしながら、NOMEX(登録商標)紙、KAPTON(登録商標)フィルム等の材料で作られた従来のスロットライナは、相対的に高い絶縁耐性をもたらすが、相対的に高い熱伝達能力には欠けている場合がある。従来のスロットライナ材料は、相対的に低い熱伝導性、例えば、約0.1〜0.15、または0.2W/(m*K)(ここで、Wはワット、mはメートル、そしてKはケルビン温度である)を有し得る。モータまたは発電機等の、電気機械または電力システムに関連して従来用いられている他の電気絶縁材料もまた、断熱であったり、熱伝導性が悪かったりする場合がある。例えば、絶縁ワニス(特にエポキシまたはポリエステル等)は、相対的に低い熱伝導性を有する場合があり、例えば0.15〜0.2W/(m*K)の範囲内である。電力対重量(すなわち電力密度)は、航空機で使用するための発電機等の、高性能な電気機械や電力システムのための重要な態様または特性であり、巻線から熱を伝達する能力に関する制限は、電力密度の制限要素となる場合がある。
様々な実施形態が、スロットライナを生成するために使用される材料の熱伝導性の向上をもたらし、電力システムまたは電気機械の全体的な熱伝達能力、および出力密度を向上させることができる。様々な実施形態が、金属製の基板または支持部材(例えば、軟質焼き戻しステンレス鋼)、および、例えばポリイミド材料を含む熱伝導性コーティングを有する、ハイブリッドスロットライナを提供する。コーティングのポリイミド内で、コーティングは、コーティングを介して配置される熱伝導性粒子(例えば、窒化ホウ素、酸化アルミニウム)を含み、その結果、ハイブリッド材料または構造の全体が、相対的に高い熱伝導性、例えば、ある種の従来のスロットライナ材料よりも10倍以上の熱伝導性を有する。
様々な実施形態が、ロータで有効に活用されるスロットライナを提供し、ロータで使用するスロットライナに相対的に高い機械的強度をもたらす金属支持層を使用して、相対的に高い角速度で回転させることができる。様々な実施形態が、直流印加で特に有用であるが、交流(AC)印加については、課題を含んでいる場合がある。例えば、スロットライナの基板または支持部材としての金属の使用は、交流印加における、基板または支持部材の金属に起因する、渦電流損失の増加に関する問題が生じる可能性がある。一般に、様々な実施形態で、巻線(例えば、銅線)は、フィラー(例えば、窒化ホウ素粒子を有するポリイミド)でコーティングすなわち覆われたスロットライナの側面に接触した状態で維持され、金属製支持部材または基板は、ロータコア表面を巻線から電気絶縁するために、ロータコア表面に接触した状態にある。さらに、様々な実施形態で、スロットライナの1つ以上の縁部(例えば、コーティングされていない縁部)は、スロットライナの電気的な破壊を防止するのに役立つように、例えばNOMEX(登録商標)またはKAPTON(登録商標)で作られた絶縁テープ等の電気絶縁体で覆われてもよい。絶縁テープには、感圧接着剤を塗布することができる。
本明細書で述べるように、様々な実施形態が、金属バッキング層を利用するハイブリッドスロットライナを提供する。金属バッキング層は、いくつかの実施形態で、例えば、2〜3ミルの厚さとすることができ、機械的強度をもたらす。本明細書で説明するように、ハイブリッドスロットライナを使用することによって、有益な機械特性および熱特性を有する、費用対効果の高い(例えば、開発、材料、および/または製造費用が比較的低い)スロットライナを提供する。金属バッキング層は、十分薄くするように構成されるので、スロットライナは、スロットに配置される形状に形成するための可撓性を有すると同時に、形成中および/または使用中の破断に効果的に抵抗するのに十分な強度を有する。様々な実施形態で、スロットライナは、例えば、軟質焼き戻しされたステンレス鋼、真鍮、または銅からなる金属バッキング層を利用してもよい。金属基板へのコーティングの確実な接着の助けとなるように、金属基板は、コーティングの前に、洗浄処理をすることができる。例えば、ステンレス鋼の金属製支持部材の場合、この支持部材は、アルカリ性溶液を用いて洗浄され、脱イオン水で1回以上すすいで、コーティングを施す前に乾燥させることができる。
様々な実施形態が、金属製支持部材に塗布される、熱伝導性ポリイミドのコーティングを利用する。コーティングは、巻線とロータコアとの間に電気絶縁を設けると同時に、効果的な熱伝導性をもたらすために利用することができる。いくつかの実施形態で、コーティングは、3〜5ミルの厚さとすることができる。熱伝導性粒子(例えば、窒化ホウ素、酸化アルミニウム等の熱伝導性無機粒子)が、樹脂(例えば、ポリイミド樹脂)に含まれていてもよい。いくつかの実施形態で、粒子は、50ナノメートル〜50ミクロンの大きさを有することができる。いくつかの実施形態で、粒子は、10ナノメートル〜100ミクロンの大きさを有することができる。粒子の適切な混合、および前駆体樹脂(例えば、ポリアミド酸等のポリイミド前駆体)は、コーティングの良好な分散、および均一性を確実にするのに役立つ。次にコーティングは、ナイフブレードコータ、ディップコータ、スロットダイコータ等の鋳造機を用いて、金属バッキング材に鋳造、またはこれをコーティングし、次にスロットライナを、コーティング(例えば、コーティングの樹脂)をイミド化するために硬化させる。硬化温度は、いくつかの実施形態で、例えば300℃までとすることができる。
様々な実施形態が、本明細書に開示するスロットライナを利用して、モータや発電機のロータの銅線または巻線で発生した熱が、銅線または巻線からより容易に伝達され、これによって機械の運転温度を低下させることを可能にするロータ組立体を提供する。また、より低い運転温度が所望または必要とされない場合は、従来のスロットライナを用いる代わりに、付加的な電力出力を、本明細書に開示するスロットライナの様々な実施形態を利用するために供給することができる。
様々な実施形態の少なくとも1つの技術的効果には、ロータの巻線から離れた熱の、熱伝達の向上が含まれる。様々な実施形態の少なくとも1つの技術的効果には、モータおよび/または発電機の電力密度の向上が含まれる。様々な実施形態の少なくとも1つの技術的効果には、従来のスロットライナ材料よりも約10倍高い熱伝導性を有するスロットライナ材料を提供することが含まれる。様々な実施形態の少なくとも1つの技術的効果は、相対的に高い熱伝導性、相対的に高い電気絶縁性、およびロータと共に使用するための良好な機械的特性の組み合わせを有するスロットライナ材料を提供すると共に、高温使用に備えることである。
図1は、様々な実施形態にしたがって形成された、ロータ組立体100の端面図である。図示のロータ組立体100は、ロータコア110、巻線130、およびスロットライナ140を含む。説明を明確かつ容易にするため、図1にはロータコア110の一部のみが示され、ロータ組立体100は、部分的に組み立てられた状態で示されている(例えば、図1に示すように、全てのスロットがスロットライナを有しておらず、全ての巻線が追加されていない)。一般に、巻線130(例えば、ワイヤ等の銅導体)は、モータと共に用いるときは、ロータコア110の部分の周りに巻かれて、ステータ組立体に対するロータ組立体の相対運動をもたらすための電流を導通させるのに使用され、あるいは発電機と共に用いるときは、ロータ組立体100がステータ組立体に対して回転するときに発生した電流の伝送をもたらすために使用される。スロットライナ140は、ロータ組立体100の巻線130とロータコア110との間に置かれており、ロータコア110を巻線130から電気絶縁する。図示された実施形態において、本明細書で説明するように、スロットライナ140は、巻線130から離れた熱の、ロータ組立体100のロータコア110への熱伝達の向上をもたらすために、相対的に高い熱伝導性をもたらすように構成されている。熱は、例えば、ロータコア110に動作可能に結合されたヒートシンクおよび/または冷却システム(例えば特に、フィンを含むシステム、および/またはロータシャフトを通って循環する冷却流体)を用いて、ロータコア110から伝達させることができる。ロータ組立体100と、電力システム(例えば、モータまたは発電機)の他の構成部品または態様との間の一般的な関係が、図2に示されている。
図2は、様々な実施形態による、電力システム200の概略図を示す。電力システム200は、ロータ組立体210(本明細書で説明したロータ組立体100に様々な点でほぼ類似していてもよい)と、ステータ組立体220と、ハウジング230と、シャフト240とを含む。電力システム200は、発電機またはモータとして構成することができる。様々な実施形態で、電力システム200は、直流(DC)運転用に構成することができる(例えば、スロットライナの金属は、直流印加において、著しい渦電流損失にはならない)。
一般に、ロータ組立体210は、ステータ組立体220の孔222または中央開口部内に配置され、ステータ組立体220に対して回転するように構成されている。電力システム200をモータとして運転する場合は、ロータ組立体210の巻線、および/またはステータ組立体220の巻線に流れる電流が、ステータ組立体220に対するロータ組立体210の回転を引き起こす。電力システム200を発電機として運転する場合は、ステータ組立体220に対するロータ組立体210の回転は、ロータ組立体210および/またはステータ組立体の巻線内に、出力することのできる電流が発生する。電流は、発電機によって、1つ以上の外部(例えば、電力システム200の外部)装置および/またはシステムで使用するために出力される。
示されている実施形態のハウジング230は、ステータ組立体220に支持体および取付台を提供し、ロータ組立体210が回転している間に、ステータ組立体220を静止位置に維持するのに役立つ。ハウジング230はまた、ロータ組立体210を取り付けるための、1つ以上の軸受等の取付構造も提供することができる。さらに、図示のハウジング230は、ヒートシンクとして機能するように、あるいはステータ組立体220からの熱伝達をもたらすように構成される。例えば、ハウジング230は、ステータ組立体220に熱的に結合することができ、ステータ組立体220によってハウジング230にもたらされた熱を放散させる、フィンおよび/または流体冷却システムを含む。したがって、ステータ組立体220の巻線で発生した熱は、スロットライナを介して巻線からステータへと伝達され、次に、ステータからハウジング230へ、次に、ハウジング230から(例えば、フィンおよび/または冷却流体を介して)外部電源または外部環境へと伝達することができる。また、ロータ組立体210は、ロータ組立体210からの熱伝達をもたらすために、ヒートシンクその他の冷却システムに動作可能に結合することができる。例えば、ロータ組立体210は、ロータ組立体210によってもたらされた熱を放散させるために、フィンおよび/または流体冷却装置を含む冷却システムに結合することができる。したがって、ロータ組立体210の巻線で発生した熱は、スロットライナ(例えば、スロットライナ140)を介して巻線からロータ(例えば、ロータコア)に伝達され、次に、ロータから(例えば、フィンおよび/または冷却流体を介して)外部電源または外部環境に伝達することができる。様々な実施形態における、(例えば、スロットライナ140の熱伝導性を向上させることによる)熱伝達の向上により、例えば、電力密度の向上が可能になる。
シャフト240は、ロータ組立体210に動作可能に結合され、ロータ組立体210と一緒に回転するように構成されている。シャフト240は、機械的動力(例えば、回転)の電力(例えば、電流)への変換、またはその逆の変換を容易にするように構成される。電力システム200を発電機として運転する場合、シャフト240は、電流を発生させるために使用される電力システム200に、回転入力をもたらすために使用される。電力システム200をモータとして運転する場合、シャフト240は、電力システム200に結合されたシステムが使用する回転を出力するために使用される。
図1に戻ると、ロータコア110は、ロータコア110の中央部112から延びるアーム114を備える。ロータコア110は、金属(例えば、金属層の積層)で形成され、ステータ組立体(図1には図示せず、図2を参照)の孔で受けられるような大きさおよび構成にすることができる。アーム114は、その周りに巻線130が巻かれるか取り付けられる構造を設けるように構成されている。スロット116は、アーム114同士の間で画定されている。スロット116は、スロットライナ140を受け、巻線130がアーム114に巻き付けられたときに、巻線130が占有するスペースを提供するように構成されている。所与のアーム114の周りに巻き付けられた巻線130は、特定のアーム114の両側のスロット116を通過する。図1に見られるように、スロット116は、ロータコア110の外部に向かって(例えば、ステータに向かって)延びるスロット開口部118を有している。ロータ組立体100の様々な態様(例えば、環状リング、アーム、スロット)の配置は、例示の目的のために、図1に例として示されている。使用される特定の幾何学的形状または構成(例えば特に、大きさ、形状、向き、所与の構成部品の数や態様)は、異なる実施形態では変更されてもよいことに留意されたい。例えば、スロット116は、図1では底部が丸みを帯びた、ほぼV字形の輪郭を有するように示されているが、しかしながら、丸みを帯びた屈曲および/または鋭利な屈曲(またはこれらの組み合わせ)を有する、U字形等のその他の形状が使用されてもよい。いくつかの実施形態で、スロットライナ140は、スロット116に挿入する前に事前形成されてもよいし、他の実施形態で、スロットライナ140は折り曲げられるか、またはスロット116内への挿入中に形成することができる。
スロットライナ140は、スロット116内に配置され、巻線130とロータコア110との間に置かれている(例えば、ロータコア110の巻線130とアーム114との間に置かれている)。スロットライナ140は、ロータコア110を巻線130から電気絶縁するように構成されている。図示された実施形態で、スロットライナ140はまた、従来のスロットライナと比べて、巻線130からロータコア110への熱伝達の向上をもたらすように構成されている。図示されたスロットライナ140は、相対的に高い熱伝導性を有するように構成される。例えばスロットライナ140は、様々な実施形態で、1.5W/(m*K)以上の熱伝導性を有することができる。スロットライナ140は、アーム114またはスロット116の端部とほぼ同一平面であるように示されているが、様々な実施形態で、アーム114または、スロット116の端部を越えて1つ以上の方向に延びていてもよい。一般に、スロットライナ140の金属支持層およびコーティングは共に、相対的に高い熱伝導性をもたらし、コーティングは、所望の量の電気絶縁性をもたらす。
図3は、スロットライナ300の様々な態様、ならびにスロットライナ300の製造および/または形成の様々な段階を示している。スロットライナ300は、図1に関連して説明したスロットライナ140とほぼ同様とすることができる。図示されたスロットライナ300は、金属製支持部材340と、コーティング330を含む。コーティング330は、金属製支持部材340の少なくとも1つの側面に配置されている。図示された実施形態で、コーティング330は、金属製支持部材340の1つの側面にのみ配置されている。他の実施形態で、コーティング330は、金属製支持部材340の両側、および/または1つ以上の縁部に配置することができる。
金属製支持部材340は、スロットライナ300を支持し、かつ機械的信頼性をもたらすように構成されている。ロータで使用するスロットライナは、例えば、ステータで使用するスロットライナよりも、ロータの回転のために、向上した機械的強度や信頼性を必要とされる場合がある。金属製支持部材340に使用される特定の材料、ならびに配置(例えば、厚さ)は、特定の用途(例えば、スロットの大きさ、スロットの形状、特定の発電機またはモータの要求等)用に構成され得る。金属製支持部材340に用いられる材料は、所望の機械的強度および/または耐久性や、信頼性をもたらすように選択することができる。例えば、いくつかの実施形態で、金属製支持部材は、ステンレス鋼から形成されてもよい。ステンレス鋼は、等級316のステンレス鋼であってもよく、軟質焼き戻しをもたらす熱処理を受けることができる。一般に、金属製支持部材340は、スロットライナ300を形成するため、および/またはスロットライナ300をスロットに挿入するための所望の可撓性をもたらすと共に、取り付けおよび/または形成時の破断に対する抵抗力ももたらし、かつ所望の機械的強度や信頼性をもたらすように選択することができる。いくつかの実施形態で、追加的な例として、銅や黄銅を、金属製支持部材340に利用することができる。さらなる例として、様々な実施形態で、ニッケル合金またはコバルト合金が、金属製支持部材340として使用するのに十分に高い強度、可撓性、および熱伝導をもたらすことができる。しかしながら、アルミニウム等の材料で形成された金属製支持部材は、様々な実施形態で利用された相対的に小さい厚さ(例えば、2ミル)では所望の強度をもたらすことができず、あるいは形成中または取り付け中に、容易に破断する場合があることに留意すべきである。図3に示すように、金属製支持部材340は、相互に対向して配置された第1の側面342と、第2の側面344とを有する。コーティング330は、様々な実施形態で、第1の側面342と第2の側面344の一方または両方に塗布することができる。図示された実施形態で、コーティング330は第2の側面344に塗布され、第1の側面342は、ロータコアと接触するように構成されている。
コーティング330は、樹脂310とフィラー320とを含んでいる。樹脂310およびフィラー320は、相互の適合性のため、ならびに所望の電気的、熱的、および/または機械的特性をもたらすため、かつ金属製支持部材340に対する適合性または接着性のために選択することができる。様々な実施形態で、コーティング330は、50〜65重量%の樹脂310から構成されるか、または35〜50重量%のフィラー320で構成することができる。
樹脂310(またはワニス)は、金属製支持部材340の1つ以上の側面に後で塗布するためにフィラー320を混合できる、コーティング可能な物質をもたらすように構成される。様々な実施形態で、樹脂310は、スロットライナを形成する際に、転換または変化が起きてもよいことに留意されたい。例えば、樹脂310は、初期形状で提供され、コーティング330を設けるために、初期形状でフィラー320と混合することができる。その後、コーティング330は、金属製支持部材340に塗布してもよい。コーティング330が金属製支持部材340に塗布された後、コーティングされた基板または支持層は、例えば、真空オーブン中で硬化させてもよい。硬化工程中に、樹脂310は、硬化、あるいは異なる形態または物質に転換してもよい。例えば、樹脂310は、前駆体から最終形状に転換してもよい。いくつかの実施形態で、樹脂310は、初期形状で、あるいはポリイミド前駆体(例えばポリアミック酸)を含んで提供され、硬化後は、最終形状になるか、あるいはポリイミド樹脂を含んでいる。(本明細書で使用する場合、ポリイミドは、イミド単量体の重合体として理解することができる)。選択される特定の樹脂は、少なくとも部分的に、例えば、フィラー320と結合する能力、およびフィラー320との適合性に基づいて、構成または選択することができる。
一般に、フィラー320は、スロットライナ300に相対的に高い熱伝導性(例えば、1.5W/(m*K)以上、または従来のスロットライナの10倍の熱伝導性)をもたらすと共に、さらに所望の量の電気絶縁性および/または絶縁耐性をもたらすように選択することができる。したがって、いくつかの実施形態で、フィラー320は、高熱伝導性電気絶縁体(HTCEI)のフィラーとして理解することができる。フィラー320は、例えば、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、ダイヤモンド材料(例えば、ダイヤモンド粉末)のうちの1種以上の粒子を含むことができる。また、金属製支持部材340の熱伝導性ゆえに、例えば、窒化ホウ素ほど高い熱伝導性をもたらさない、酸化アルミニウム等の物質を使用することができる。いくつかの実施形態で、フィラー320は、10ナノメートル〜100ミクロンの大きさの窒化ホウ素粒子を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態で、フィラー320は、約10〜300ナノメートルの大きさの窒化ホウ素粒子を含んでもよい。別の例として、フィラー320は、約50ナノメートル〜50ミクロンの大きさの窒化ホウ素粒子を含んでもよい。使用される粒径の大きさは、例えば、所望の機械的特性と熱特性とのバランス、またはトレードオフをもたらすように選択することができる。例えば、所与の用途の場合、粒径が大きいと、熱伝導性の向上をもたらすことができるが、機械的能力の減少をもたらす場合がある一方で、粒径が小さいと、大きい粒径よりも機械的能力の向上をもたらすと共に、さらに、(より低くても)十分な熱伝導性をもたらすことができる。
図3に示すように、樹脂310、フィラー320、および金属製支持部材340は、スロットライナ300を生成するために利用することができる。図示されている実施形態で、302において、金属製支持部材340が、樹脂310およびフィラー320と共に設けられている。樹脂310は、302で、前駆体の段階であってもよい。304において、(例えば、まだ前駆体段階の)樹脂310を、コーティング330をもたらすためにフィラー320と混合することができる。306において、コーティング330が、金属製支持部材340の少なくとも1つの側面に塗布されて、スロットライナ材料350をもたらす。コーティング330は、金属製支持部材に対して、一連の相対的に薄い(例えば、約1ミル)コーティングまたは層に塗布できることに留意されたい。本明細書で使用されるように、約1ミル(その他の厚さの値)の厚さは、1ミル(その他の厚さの値)の10%以内を意味する。
一連のコーティングのこのような塗布によって、様々な実施形態で、電気的破壊耐性や絶縁耐性を向上させることができる。図示された実施形態で、コーティング330は、第1の側面342には塗布されず、金属製支持部材340の第2の側面344に塗布されている。
スロットライナ材料350は、例えば、シートの形状で提供されてもよい。例えば、ステンレス鋼のシートを、コーティング330で被覆することができる。スロットライナ材料350は次に硬化させることができる。硬化の間に、樹脂310の材料は、形状または段階を変化させてもよい。例えば、樹脂310は、硬化前のポリアミック酸と、硬化後のポリイミドからなっていてもよい。様々な実施形態で、樹脂310は、前駆体の段階での混合およびコーティングを提供するように構成されると共に、硬化後の段階において、所望の機械的および/または他の特性をもたらす。硬化後、スロットライナ材料350は、スロットライナ300(または複数のスロットライナ300)内に形成することができる。例えば、スロットライナ材料350は、シート状に形成され、硬化され、短冊状に切断されて、後で(例えば、圧力を用いたプレス、または熱と共に圧力を用いて)所望の形状に形成される。
図3において、308で、ほぼV字形のスロットライナ300が示されている。スロットライナ300は、例えば、ロータ組立体100のロータコア110の、スロット116によって受けられるような大きさおよび構成にすることができる。スロットライナ300は、必ずしも硬質である必要はなく、スロットの外側にあるときに、柔軟で可撓性があってもよいことに留意されたい。スロットにおけるスロットライナ300の便利で正確な配置および位置決めのために、スロットライナ300の特定の屈曲部は、スロットの屈曲部または角度にほぼ相当する。スロットライナ材料350、および得られたスロットライナ300は、様々な実施形態で、約5ミル(0.005インチ)の厚さを有することができる。例えば、金属製支持部材340は、約2〜3ミルの厚さを有することができ、コーティング330は、約3〜5ミルの厚さを有することができる。一例として、金属製支持部材は、2ミルの厚さを有することができ、コーティング330は、1ミルの厚さの3層のコーティングで、合計3ミルのコーティング厚さを含み、スロットライナ厚さの合計は5ミルとなる。図3に示されたスロットライナ300の特定の幾何学的形状(例えば、大きさ、形状)は、例示の目的で例として提供されており、スロットライナの他の大きさ、形状、または配置が、例えばスロットの異なる形状や大きさに対応するために、代替的な実施形態で使用できることに留意されたい。例として、様々な実施形態で、スロットライナは「U」字形または「L」字形であってもよく、複数の、または複合的な屈曲を有し、かつ/または曲線的な特徴または屈曲を有していてもよい。
図3に示されている実施形態で、コーティング330は、1つの側面(例えば、第2の側面344)に配置されているが、コーティングされた側面とは反対側に配置されたもう1つの側面(例えば、第1の側面342)には配置されていない。第2の側面344は、「コーティングされた側面」と理解することができ、第1の側面342は、「コーティングされていない側面」と理解することができる。金属製支持部材340の1つの側面にのみコーティングを設けることによって、様々な実施形態で、生産または製造費用を削減、あるいは最小限にするのに役立てることができる。したがって、様々な実施形態で、コーティング330は、金属製支持部材340のコーティングされた側面に対向する側面ではなく、コーティングされた側面に配置することができる。金属製支持部材のコーティングされた側面は、巻線の方に向けることができ(例えば、コーティングされた側面は、金属製支持部材と巻線との間に置かれる)、コーティングされていない側面は、コーティングされた側面とロータコアとの間に置くことができる。したがって、コーティングされた側面は、巻線とロータコアとの間、ならびに巻線と金属製支持部材340との間に電気絶縁をもたらす。
様々な実施形態で、金属製支持部材340は、金属製支持部材の少なくとも1つの側面から延びる縁部を有していてもよいことに留意されたい。縁部は、スロットライナ300がスロット内に位置決めされたときに、巻線の方に向けることができる。したがって、縁部には、電気的な破壊を防止するため、あるいは、金属製支持部材を介して、巻線からロータコアに電流が導通するのを防止するために、電気絶縁を設けることができる。いくつかの実施形態で、縁部は、電気絶縁性ならびに熱伝導性をもたらすために、コーティング330の1層以上のコーティングで覆われることができる。しかしながら、縁部は、巻線とスロットライナ300との間に相対的に小さい接触面を構成できるため、縁部は、スロットライナ300の製造時の費用および/または複雑さを削減するために、コーティング330の熱伝導性をもたらさない電気絶縁体で覆われてもよい。例えば、縁部は、コーティング330でコーティングされる代わりに、縁部に接着固定される絶縁テープで覆われてもよい。例えば図3の図示3−3に最もよく示されているように、スロットライナ300の金属製支持部材340は、第1の側面(例えば、コーティングされていない側面)342から延びる縁部360と、第2の側面344(例えば、コーティングされた側面)とを備えている。図示3−3を含む図3に見られるように、スロットライナ300は、ロータコア380を通過して延び、破線で示す巻線390を備える。様々な実施形態で、スロットライナ300は、例えば、巻線390とロータコア380との間の直接的な接触を防止するのに役立つように、約1/8インチで1つ以上の方向に、ロータコア380を越えて延びることが可能である。絶縁テープ370は、縁部360を覆って(例えば、縁部360と巻線390との間に置かれる)、巻線からロータコアに接触するか、あるいは電流を導通させる場合がある、巻線390とスロットライナ300のコーティングされていない部分(例えば、縁部360)との間に、絶縁を設けることが示されている。
様々な実施形態が、したがって、望ましい機械的性質(信頼性、強度、割れないかまたは無視できるほどの最小限の割れ、あるいは軽減された割れで、90度(またはそれ以上、180度等)曲げられる)を有するスロットライナ、(ステータと巻線との間に、相対的に高い絶縁耐性等の、十分な電気絶縁を設ける)有益な電気特性、および相対的に高い熱伝導性(例えば、1.5W/(m*K)以上)をもたらし、かつ、相対的に高い角速度で回転できるロータと共に使用するための、十分な機械的性質ももたらす。一般に、様々な実施形態で、フィラー(例えば窒化ホウ素)は、所望の熱伝導性および電気的特性を付与するのに役立てることができ、一方、金属製支持部材は、ロータ用途のための機械的安定性をもたらし、所望の大きさおよび/または形状への簡便な形成を容易にするのに役立てることができる。
図4は、スロットライナ(例えば、ロータ用のスロットライナ)を提供する方法400のフローチャートである。様々な実施形態で、方法400は、例えば、本明細書で説明した様々な実施形態(例えば、システムおよび/または方法)の構造や態様を用いることができる。様々な実施形態で、いくつかのステップは省略または追加でき、いくつかのステップは組み合わせることができ、いくつかのステップは同時に実行することができ、いくつかのステップは並行して実行することができ、いくつかのステップは、複数のステップに分割することができ、いくつかのステップは、異なる順序で実行することができ、あるいは、いくつかのステップまたは一連のステップは、反復的なやり方で再実行することができる。図4に示された方法400およびフローチャートは、例示の目的のために、例として提供されていることに留意されたい。
例示的であって非限定的な図示の実施形態で、402において、金属製支持部材が設けられる。例えば、金属製支持部材(例えば、金属製支持部材340)は、(例えば、熱処理を介してもたらされる)軟質焼き戻しを伴う316ステンレス鋼等のステンレス鋼を用いて形成することができる。別の例として、銅または真鍮を用いてもよい。さらに別の例としては、コバルト合金またはニッケル合金が、金属製支持部材として用いられてもよい。一般的に、金属製支持部材の材料は、所望の機械的特性(例えば、強度、可撓性、信頼性、破断に対する耐性等)および熱伝導性をもたらすように選択することができる。金属製支持部材は、約2〜3ミルの厚さを有することができる。
404において、金属製支持部材が前処理される。前処理は、金属製支持部材を洗浄するため、および/または金属製支持部材へのコーティングの接着または粘着の向上をもたらすために、様々な実施形態で実行される。例えば、ステンレス鋼製の支持部材の場合、金属製支持部材は、アルカリ物質(例えば、アルカリ水溶液)で洗浄し、脱イオン水で1回以上すすいで乾燥させることによって前処理することができる。例えば、脱イオン水で2〜3回すすぐことは、様々な実施形態で実行することができる。アルカリ溶液は、金属製支持部材(または支持部材のコーティングを設けられる少なくとも1つの側面)からグリースその他の残留物を除去するように構成された、相対的に強い塩基またはアルカリであってもよい。
406において、樹脂前駆体が設けられる。樹脂前駆体は、フィラーとの容易かつ便利な混合、および金属製支持部材へのその後のコーティングのために構成される(例えば、金属製支持部材を前処理した後)。様々な実施形態における樹脂前駆体は、硬化後にポリイミドとなるポリアミド酸等の、ポリイミド樹脂前駆体であってもよい。
408において、フィラーが設けられる。例えば、フィラーは、本明細書で説明するように、HTCEIのフィラーであってもよい。様々な実施形態で、フィラーは、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、またはダイヤモンド材料のうちの少なくとも1種の粒子を含む。例えば、いくつかの実施形態で、フィラーは、10ナノメートル〜100ミクロンの範囲の大きさの窒化ホウ素の粒子を含むことができる。別の例として、フィラーは、100〜300ナノメートルの範囲の大きさの窒化ホウ素の粒子を含むことができる。
410において、コーティングを設けるために、前駆体とフィラーとが混合される。いくつかの実施形態で、前駆体は、50〜65重量%の混合物を含むことができる。フィラーは、様々な実施形態で、35〜50重量%の混合物を含むことができる。
412において、ライナ材料(例えば、スロットライナ材料350)を提供するために、金属製支持部材の少なくとも1つの側面にコーティングが塗布される。様々な実施形態で、コーティングは、例えば金属シートの両面に塗布されてもよい。いくつかの実施形態で、複数のコーティングが塗布されてもよい。製造または生産費用を削減するために、複数のコーティングが、金属製支持部材の1つの側面のみに塗布されてもよい。例えば、金属製支持部材の1つの側面をコーティングすることは、順次重なり合って塗布される複数のコーティングが設けられることを含む。例えば、各々が約1ミルの厚さを有する一連のコーティング(例えば3層)は、様々な実施形態で使用することができる。順次塗布されたコーティングの合計と同じ厚さを有する1層のみのコーティングの代わりに、順次塗布されたコーティングを使用することによって、コーティングの電気特性の向上をもたらすことができる。例えば、単一の相対的に厚い層は、コーティングに形成される泡(例えば気泡)の量および/または大きさが、より大きくなる場合がある。一方、複数の相対的に薄い層は、気泡の量および/または大きさをより小さくすることができ、より強固な電気絶縁を設ける。例えば、単一のコーティングと同じ全体的な厚さを有する、一連の3層のコーティング(例えば、単一の厚さ3ミルのコーティングとは対照的に、各々が1ミルの3層のコーティング)は、単一のコーティングよりも約10倍の耐圧を有することができる。(例えば、後続の各コーティングに対して次第に間隙が大きくなる)一連のコーティングは、各層ごとに異なるブレード間隙を使用して、鋳造工程の一部として塗布することができる。ブレード間隙は、例えば、特定の層またはコーティングの乾燥時の(溶媒の蒸発等の)蒸発(例えば、後続のコーティングが塗布される前の、コーティングの乾燥時の蒸発)を考慮するのに役立つように、コーティング厚さよりも一般的に大きい(例えば、望ましい厚さの5〜10倍)。コーティングは、図4に示すように、いくつかの実施形態で、一連のサブステップ、例えばサブステップ414、416、および418で塗布することができる。
414において、第1のコーティングが、基板または金属製支持部材に塗布される。第1のコーティングは、例えば、第1の厚さに設定されたナイフブレードコータを用いて塗布することができる。例えば、約5ミルのブレード間隙は、約1ミルの所望の厚さを有する、第1のコーティングを設けるために利用することができる。第1のコーティング522の金属製支持部材510への塗布が、図5の502に概略的に示されている。後続のコーティングが塗布される前に、第1のコーティングを乾燥させることができる。
図4に戻ると、416において、第2のコーティングが、第1のコーティングの上に塗布される。第1のコーティング522の上への第2のコーティング524の塗布が、図5の504に概略的に示されている。第2のコーティングは、例えば、414で使用された第1の厚さよりも大きい、第2の厚さに設定されたナイフブレードコータを用いて塗布することができる。例えば、約10ミルのブレード間隙は、第1のコーティングの上に、約1ミルの所望の厚さを有する第2のコーティングを設けるために利用することができる。図5に見られるように、第1のコーティング522は、第2のコーティング524と金属製支持部材510との間に置かれている。第3のコーティングが塗布される前に、第2のコーティングを乾燥させることができる。
図4に戻ると、418において、第3のコーティングが、第2のコーティングの上に塗布される。第2のコーティング524の上への第3のコーティング526の塗布は、図5の506で概略的に示されている。第3のコーティングは、例えば、416で使用された第2の厚さよりも大きい、第3の厚さに設定されたナイフブレードコータを用いて塗布することができる。例えば、約15ミルのブレード間隙は、第2のコーティングの上に、約1ミルの所望の厚さを有する第3のコーティングを設けるために利用することができる。図5に見られるように、第2のコーティング524は、第3のコーティング526と、金属製支持部材510および第1のコーティング522との間に置かれている。508において、第3のコーティング526の塗布および乾燥後に、スロットライナ材料530は、金属製支持部材510と共に、コーティング520(第1のコーティング522、第2のコーティング524、および第3のコーティング526を含む)を含んでいることが示されている。スロットライナ材料530は、複数のスロットライナを提供するために、短冊状に切断されるシートとして提供されてもよい。本明細書で説明する実施形態は、例示の目的で、例として提供されており、例えば、コーティングの他の数および/または厚さ、ならびに代替的なコーティングまたは鋳造工程を、様々な実施形態で利用できることに留意されたい。
再び図4に戻ると、420において、ライナ材料(例えば、スロットライナ材料350、スロットライナ材料530)を硬化させる。例えば、スロットライナ材料は、シートの形状(例えば、その上に配置された1層以上のコーティングを有する金属製支持部材のシート)であってもよく、シートは、硬化させるために真空オーブン内に置くことができる。いくつかの実施形態で、ライナ材料は、イミド化されてもよく、あるいはポリイミド前駆体を硬化させてポリイミドにしてもよい。ライナ材料は、例えば、約250℃で硬化させてもよく、別の例として、約300℃で硬化させてもよい。硬化またはイミド化の間、水蒸気が放出される場合がある。硬化は、水蒸気の放出によって引き起こされる、ライナ材料での微小空洞の形成を低減または回避するのに役立つように、(例えば、真空オーブン内で生じる)真空の影響下で実行することができる。これに加えて、またはこれに代えて、真空オーブンは硬化中に、相対的に高い温度における酸化を防止または低減するために、例えば、窒素ガスで浄化することができる。
422において、スロットライナの1つ以上の露出した(例えば、コーティングされていない)縁部に、電気絶縁テープが貼付される。例えば、スロットに装着する際に、巻線に接近するか接触する場合がある金属製支持部材の縁部を、絶縁テープで覆うことができる。テープは、縁部に貼付される接着面を有することができる。いくつかの実施形態で、1層以上のコーティングすなわち層を、縁部に塗布することができる。テープ(例えば、KAPTON(登録商標)テープ)を使用しても、コーティングほどの熱伝導性をもたらすことはできないが、縁部を電気絶縁することに関する、生産または製造費用を削減するのに役立てることができる。
424において、ライナ材料が、1つ以上のライナスロットに形成される。例えば、ライナ材料(またはその一部)は、ステータのスロットで受けられるように構成された形状に形成することができる。スロットライナは、例えば、スロットの形状に類似しているか、または相補的な形状を有することができるが、例えば、異なる大きさにしてもよい。例えば、V字形のスロットライナはV字形のスロット内に配置することができるが、スロットライナの脚部または大きさは、スロットライナの脚部が、スロットの縁部を越えて(例えば、ロータの内部または孔に向かって、および/またはロータの一部を軸方向に通過して)延びるように、スロットの脚部よりも長くてもよい。ライナ材料は、例えば、ライナ材料への熱および圧力の印加(例えば、加熱プレス)を介して、所望の形状に曲げることができる。成形に使用されるパラメータの特定の値(例えば、圧力の量)は、例えば、スロットライナの厚さに基づいて変化してもよい。いくつかの実施形態で、ライナ材料の硬化したシートは、短冊状その他の形状に切断することができ、続いて、この短冊状その他の形状は、曲げられるかあるいはスロットライナの形に形成される。いくつかの実施形態で、スロットライナは、ロータから離れた場所に事前形成(例えば、取り付け工程の前に事前形成)されてもよく、他の実施形態では、スロットライナは、ほぼ平坦な状態で提供されて、スロットの形状に曲げられるか、あるいはスロットへの取り付け中に形成されてもよいことに留意されたい。
図6は、ロータ組立体を設ける方法600のフローチャートである。様々な実施形態で、方法600は、例えば、本明細書で説明した様々な実施形態(例えば、システムおよび/または方法)の構造や態様を用いることができる。様々な実施形態で、いくつかのステップは省略または追加でき、いくつかのステップは組み合わせることができ、いくつかのステップは同時に実行することができ、いくつかのステップは並行して実行することができ、いくつかのステップは、複数のステップに分割することができ、いくつかのステップは、異なる順序で実行することができ、あるいは、いくつかのステップまたは一連のステップは、反復的なやり方で再実行することができる。図6で示された方法600およびフローチャートは、例示の目的で、例として提供されていることに留意されたい。
例示的であって非限定的な図示の実施形態の、602において、スロットを有するロータが設けられる。ロータは、例えば、ロータコアの中央部または内部から延びる、アームとスロットとを有するロータコア(例えば、ロータコア110)を有することができる。ロータコアは、金属(例えば、積層金属)で作ることができる。スロットは、アームを囲む導体(例えば、銅巻線)の配置すなわち位置決めのために構成することができる。
604において、スロットライナ(例えば、スロットライナ140、スロットライナ300)が、スロットに挿入される。スロットライナは、スロットライナが挿入されるスロットの形状に対応した形状を有するように事前形成することができる。スロットライナは、巻線とロータ(例えば、ロータのロータコアまたは本体)との間に置かれるように、かつロータと巻線との間に電気絶縁を設けるように構成される。さらに、本明細書に開示されているような様々な実施形態において、スロットライナはまた、巻線とロータ本体との間に相対的に高い熱伝導性を提供することにより、巻線からの熱の除去の向上、および電力密度の向上を可能にする。
606において、巻線が位置決めされる。巻線は、電流を流せるように構成されている。巻線は、例えば、銅で作ることができる。巻線は、ロータのアームの周りに巻かれてスロットを通り、巻線とロータアームとの間にスロットライナが置かれている。
608において、接着剤が塗布される。例えば、スロットライナおよび巻線が所定の位置にあるロータ組立体は、ロータ組立体の様々な構成部品同士の確保および維持を補助するために、ワニスその他の接着剤に浸漬すなわち浸される。次に、ロータ組立体は、モータまたは発電機等の電力システムを組み立てる(例えば、ロータ組立体は、ステータ組立体の孔の中に配置することができ、ステータ組立体はハウジングに取り付けることができ、巻線と、電源、制御システム等との間に電気接続を形成することができる)のに用いることができる。
したがって、様々な実施形態が、例えば、より大きい電流が巻線を流れることを可能にし、かつ/あるいは、より効率的に巻線から熱を除去することによって、電力密度の向上をもたらす。本明細書で述べるように、様々な実施形態が、ロータ巻線からの熱伝達の向上のための、増加した熱伝導性を有すると共に、ロータの用途の厳しさに耐えるのに十分な機械的強度を備えた、望ましい機械的および電気的特性をさらにもたらす、改良されたスロットライナを提供する。
図示した実施形態の構成部品の特定の配置(例えば、数、種類、位置等)は、様々な代替的な実施形態において、修正されてもよいことに留意すべきである。例えば、様々な実施形態で、所与の構成部品または態様の異なる数、大きさ、または形状が使用されてもよい。
本明細書で使用される場合、タスクまたは操作を実行する「ように構成された」構造、制限、または要素は、そのタスクまたは操作に対応する方法で、特に構造的に形成され、構築され、または適合されている。明確にし、疑念を回避するために、本明細書で使用される場合、タスクまたは操作を実行するために、単に修正されることが可能なだけの対象は、タスクまたは操作を実行する「ように構成されて」はいない。代わりに、本明細書で使用する、「ように構成された」の使用は、構造的適応または特性を示し、かつタスクまたは操作を行う「ように構成された」と記載されている任意の構造、制限、または要素の構造上の要件を示している。
以上の説明は例示を意図しており、限定的ではないことを理解されたい。例えば、上述の実施形態(および/またはその態様)は、相互に組み合わせて使用することができる。さらに、本発明の範囲から逸脱することなく、本発明の教示に特定の状況または材料を適合させるように、多くの修正が可能である。本明細書に記載した、様々な構成部品の寸法、材料の種類、向き、ならびに様々な構成部品の数および位置は、ある実施形態のパラメータを規定することを意図しており、限定されるものではなく、単に例示的な実施形態である。特許請求の範囲の精神および範囲内での、他の多くの実施形態および修正が、上述の説明を検討することにより、当業者には明らかであろう。本発明の範囲は、したがって、添付の特許請求の範囲を、この特許請求の範囲によって権利が与えられる等価物の全範囲と共に参照することによって、決定されるべきである。添付の特許請求の範囲において、「含む(including)」および「in which」という用語は、「備える(comprising)」および「〜であって(wherein)」という各々の用語の、平易な英語の等価物として使用される。さらに、以下の特許請求の範囲において、「第1の」、「第2の」、「第3の」等の用語は、単なる標識として使用され、それらの対象に数値条件を与えるものではない。さらに、以下の特許請求の範囲の制限は、ミーンズ・プラス・ファンクションの形式で記載されておらず、そのような特許請求の範囲の制限が、「〜のための手段(means for)」という語句を明確に用いて、さらなる構造のない機能の記述が後に続かない限り、米国特許法第112条第1段落(35U.S.C.§112(f))に基づいて解釈されることを意図するものではない。
本明細書は、様々な実施形態を開示し、また、当業者が、任意の装置またはシステムを作成かつ使用して、任意の組み込まれた方法を実行することを含めて、様々な実施形態を実施できるようにするために、例を使用する。様々な実施形態の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定義されると共に、当業者に想起される他の例を含んでいてもよい。そのような他の例は、この例が請求項の文字通りの言語と違わない構造要素を有するならば、特許請求の範囲内にあることが意図され、あるいは、この例には、請求項の文字通りの言語と実体のない違いを有する、同等の構造要素が含まれる。
100 ロータ組立体
110 ロータコア
112 中央部
114 アーム
116 スロット
118 スロット開口部
130 巻線
140 スロットライナ
200 電力システム
210 ロータ組立体
220 ステータ組立体
222 孔
230 ハウジング
240 シャフト
300 スロットライナ
302 金属製支持部材340が、樹脂310およびフィラー320と共に設けられている
304 樹脂310を、コーティング330をもたらすためにフィラー320と混合
306 コーティング330が、金属製支持部材340の少なくとも1つの側面に塗布されて、スロットライナ材料350をもたらす
308 ほぼV字形のスロットライナ
310 樹脂
320 フィラー
330 コーティング
340 金属製支持部材
342 第1の側面
344 第2の側面
350 スロットライナ材料
360 縁部
370 絶縁テープ
380 ロータコア
390 巻線
400 スロットライナを提供する方法、方法
414 サブステップ
416 サブステップ
418 サブステップ
502 第1のコーティング522の金属製支持部材510への塗布
504 第1のコーティング522の上への第2のコーティング524の塗布
506 第2のコーティング524の上への第3のコーティング526の塗布
508 金属製支持部材510と共に、コーティング520(第1のコーティング522、第2のコーティング524、および第3のコーティング526を含む)を含んでいるスロットライナ材料530
510 金属製支持部材
520 コーティング
522 第1のコーティング
524 第2のコーティング
526 第3のコーティング
530 スロットライナ材料
600 ロータ組立体を設ける方法、方法

Claims (20)

  1. 電力システム(200)のロータ組立体(100、210)のためのスロットライナ(140、300)であって、
    金属製支持部材(340、510)と、
    前記金属製支持部材(340、510)の少なくとも1つの側面に配置されたコーティング(330、520)であって、前記コーティング(330、520)が、
    高熱伝導性電気絶縁体(HTCEI)のフィラー(320)であって、前記HTCEIのフィラー(320)が、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、またはダイヤモンド材料のうちの少なくとも1種の粒子を含む、高熱伝導性電気絶縁体(HTCEI)のフィラー(320)と、
    ポリイミド樹脂(310)との混合物を含む、コーティング(330、520)と
    を備える、スロットライナ(140、300)。
  2. 前記金属製支持部材(340、510)が、ステンレス鋼から形成されている、請求項1に記載のスロットライナ(140、300)。
  3. 前記金属製支持部材(340、510)が、軟質焼き戻しを提供するために、熱処理された等級316のステンレス鋼から形成されている、請求項2に記載のスロットライナ(140、300)。
  4. 前記コーティング(330、520)が、前記混合物の複数の層を含む、請求項1に記載のスロットライナ(140、300)。
  5. 前記フィラー(320)の前記粒子が、10ナノメートル〜100ミクロンの大きさの窒化ホウ素粒子を含む、請求項1に記載のスロットライナ(140、300)。
  6. 前記金属製支持部材(340、510)が、前記少なくとも1つの側面から延びる縁部(360)を含み、前記コーティング(330、520)が、前記縁部(360)に配置されず、前記スロットライナ(140、300)が、前記縁部(360)に配置された電気絶縁テープ(370)をさらに備える、請求項1に記載のスロットライナ(140、300)。
  7. 前記コーティング(330、520)が、前記金属製支持部材(340、510)の対向する2つの側面に配置されている、請求項1に記載のスロットライナ(140、300)。
  8. 電力システム(200)用のロータ組立体(100、210)であって、
    中央部(112)から延び、それらの間でスロット(116)を画定しているアーム(114)を有するロータコア(110、380)と、
    前記スロット(116)を通過する巻線(130、390)と、
    前記スロット(116)内に配置され、前記巻線(130、390)と前記ロータコア(110、380)との間に置かれているスロットライナ(140、300)であって、前記スロットライナ(140、300)が、
    金属製支持部材(340、510)と、
    前記金属製支持部材(340、510)の少なくとも1つの側面に配置されたコーティング(330、520)であって、前記コーティング(330、520)が、
    高熱伝導性電気絶縁体(HTCEI)のフィラー(320)であって、前記HTCEIのフィラー(320)が、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、またはダイヤモンド材料のうちの少なくとも1種の粒子を含む、高熱伝導性電気絶縁体(HTCEI)のフィラー(320)と、
    ポリイミド樹脂(310)との混合物を含む、コーティング(330、520)とを有する、スロットライナ(140、300)を備える、
    ロータ組立体(100、210)。
  9. 前記コーティング(330、520)が、前記金属製支持部材(340、510)のコーティングされた側面に配置されているが、前記コーティングされた側面に対向して配置された、前記金属製支持部材(340、510)のコーティングされていない側面には配置されておらず、前記金属製支持部材(340、510)の前記コーティングされていない側面は、前記コーティングされた側面と、前記ロータコア(110、380)との間に置かれ、前記コーティングされた側面は、前記金属製支持部材(340、510)と前記巻線(130、390)との間に置かれる、請求項8に記載のロータ組立体(100、210)。
  10. 前記金属製支持部材(340、510)が、前記少なくとも1つの側面から延びる縁部(360)を有し、前記コーティング(330、520)が、前記縁部(360)には配置されず、前記スロットライナ(140、300)が、前記縁部(360)に配置された電気絶縁テープ(370)をさらに備える、請求項8に記載のロータ組立体(100、210)。
  11. 前記フィラー(320)の前記粒子が、10ナノメートル〜100ミクロンの大きさの窒化ホウ素粒子を含む、請求項8に記載のロータ組立体(100、210)。
  12. 金属製支持部材(340、510)、ポリイミド樹脂前駆体(310)、および高熱伝導性電気絶縁体(HTCEI)のフィラー(320)を提供するステップ(402、406、408)であって、前記HTCEIのフィラー(320)が、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、またはダイヤモンド材料の少なくとも1種の粒子を含むステップ(402、406、408)と、
    コーティング(330、520)を設けるために、前記ポリイミド樹脂前駆体(310)と、前記HTCEIのフィラー(320)とを混合するステップ(410)と、
    前記コーティングで(330、520)、前記金属製支持部材(340、510)の少なくとも1つの側面をコーティングして、スロットライナ材料(350)を提供するステップ(412)と、
    前記スロットライナ材料(350)を硬化させるステップ(420)とを含む方法(400)。
  13. ロータ組立体(100、210)のスロット(116)で受けられるように構成された形状に、前記スロットライナ材料(350)を形成するステップ(424)をさらに含む、請求項12に記載の方法(400)。
  14. 前記金属製支持部材(340、510)が、前記少なくとも1つの側面から延びる縁部(360)を有し、前記コーティング(330、520)が、前記縁部(360)に配置されず、前記金属製支持部材(340、510)の前記縁部(360)に電気絶縁テープ(370)を貼付するステップ(422)をさらに含む、請求項12に記載の方法(400)。
  15. 前記金属製支持部材(340、510)の前記少なくとも1つの側面をコーティングするステップ(412)が、複数のコーティング(330、520)を順次相互に重ねて塗布するステップ(414、416、418)を含む、請求項12に記載の方法(400)。
  16. 前記設けられた複数のコーティング(330、520)を被覆するステップ(414、416、418)が、約1ミルの厚さを有する少なくとも3層のコーティング(330、520)を設けるステップを含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記金属製支持部材(340、510)の前記少なくとも1つの側面を前記コーティング(330、520)で被覆する前に、前記金属製支持部材(340、510)の前記少なくとも1つの側面を前処理するステップ(404)をさらに含む、請求項12に記載の方法(400)。
  18. 前記金属製支持部材(340、510)の前記少なくとも1つの側面を前処理するステップ(404)が、
    前記少なくとも1つの側面をアルカリ物質で洗浄するステップと、
    前記少なくとも1つの側面を脱イオン水ですすぐステップとを含む、請求項17に記載の方法。
  19. 少なくとも1つの側面の前記コーティング(330、520)が、相互に対向して配置された前記金属製支持部材(340、510)の2つの側面をコーティングするステップを含む、請求項12に記載の方法(400)。
  20. 前記フィラー(320)の前記粒子が、10ナノメートル〜100ミクロンの大きさを有する窒化ホウ素粒子を含む、請求項12に記載の方法(400)。
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