JP2016053004A - 希釈農薬の調整方法及び希釈農薬 - Google Patents

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Abstract

【課題】低濃度でも病害虫に対して高い活性を示し、且つ作業者の人体や周辺環境に対しての悪影響を顕著に抑制できる希釈農薬の調整方法、及びそのような希釈農薬を提供すること。
【解決手段】農薬を最頻粒子径500nm以下である超微細気泡を含む水で希釈する、希釈農薬の調整方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、希釈農薬の調整方法及びそれにより得られる希釈農薬に関する。
農園芸において、健全な作物を育成し、高品質の作物を大量に収穫するためには病害虫の防除は不可欠である。
一般的に病害虫の防除のためには農薬が用いられるが、近年の栽培態様の多様化に伴い、発生する病害虫の種類や量が増加している。そしてこれにより農薬の使用量や使用回数の増加が引き起こされ、病害虫の薬剤に対する抵抗性が発現し、ひいてはより防除効果の高い農薬が必要となったり、より多くの農薬が必要となったりするという悪循環が生じている。
また近年の農薬は、以前に比べて低毒化されたとはいうものの、農薬の大量使用による土壌・水系などの周辺環境に対して与える影響や、散布する作業者の人体に及ぼす影響も社会問題になっている。特に我が国は、農地だけでなく、山林の松くい虫の防除や除草、ゴルフ場の整備などといった幅広い用途に農薬が使用されていることから、農薬の使用量は世界でも屈指となっている。従って農薬による周辺環境や人体に及ぼす影響については、もはや無視できない問題である。
このような問題を回避すべく、作物に対してより安全で、人体や環境に対する悪影響が少なく、なお且つ病害虫に薬剤抵抗性を生じさせにくい病害虫の防除方法の開発が望まれており、これまでにも種々の試みがなされてきた。
たとえば特許文献1には、農薬有効成分を脂肪族多価アルコールの脂肪酸エステルに懸濁させて使用することにより、従来の使用濃度より低濃度でも十分に有効性を発揮することが可能な農薬製剤が記載されている。確かに農薬有効成分を希釈することにより、希釈せずに使用するのに比べて周辺環境への悪影響を低減させることが可能であるとも考えられる。しかし環境への悪影響を顕著に低減させるには、まだまだ農薬有効成分が高濃度であり、効果の持続性や経済性の面で課題を残していた。
また特許文献2には、脂肪酸グリセリドを病害虫防除剤として利用する薬剤が記載されている。確かに脂肪酸グリセリドのような食用油脂を病害虫防除剤に使用すれば、安全性や薬剤抵抗性が生じることが考えにくいといった点で、この方法は優れている。しかしこの場合も効果の持続性や経済性といった面で課題を残していた。
一方で、特許文献3には、農薬にグリセリンエステル又はソルビタンエステルで構成される農薬用添加剤を含有させた農薬組成物を得て、さらにその農薬組成物を発泡状態で散布することにより、低濃度の農薬でその効果を得つつ、作業者の健康や環境汚染の問題も抑制されるとされている。しかしこの方法では散布回数が複数回必要で手間がかかる。また、いくら低濃度とはいえ、それでもまだ作業者の健康や環境汚染への悪影響の懸念が払しょくされるほど十分なほどの低濃度であるとまではいえなかった。
特許文献4にはナノバブル水の殺虫作用に関する記載が存在する。しかしナノバブル水のみの散布による殺虫効果は、農薬の殺虫効果に遠く及ばないのが実情である。また特許文献5には銅イオンを含むナノバブル水を散布することにより虫を弱らせることができると記載されているが、それだけでは十分な殺虫効果が得られないのは明らかである。このように、従来より環境への悪影響が少なく、経済性が高く、さらに十分な効果を得られるような病害虫の駆除方法が切望されていたものの、まだ十分な方法が確立できていないというのが実情であった。
特開昭63−233902号公報 特開平10−316509号公報 特開2001−172104号公報 特開2010−94117号公報 特開2010−207778号公報
上記のような事情に鑑み、本発明の目的とするところは、低濃度でも病害虫に対して高い活性を示し、且つ作業者の人体や周辺環境に対しての悪影響を顕著に抑制できる希釈農薬の調整方法、及びそのような希釈農薬を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、農薬を所定の粒子径の超微細気泡を含む水により希釈することで、病害虫に対して高い活性を有しつつも人体や周辺環境への悪影響の少ない希釈農薬を調整できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
〔1〕農薬を最頻粒子径500nm以下である超微細気泡を含む水で希釈する、希釈農薬の調整方法、
〔2〕前記水1mLあたりに、前記超微細気泡が1万個以上存在する、前記〔1〕に記載の希釈農薬の調整方法、
〔3〕前記超微気泡表面が帯電し、そのゼータ電位の絶対値が5mV以上である、前記〔1〕又は〔2〕に記載の希釈農薬の調整方法、
〔4〕前記超微細気泡が酸素、水素、窒素、二酸化炭素、オゾン、大気、及び不活性ガスから選択される1種以上を含む前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の希釈農薬の調整方法、
〔5〕前記農薬の、前記超微細気泡を含む水による希釈倍数が、前記農薬の指定希釈倍数の5〜1000倍である前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の希釈農薬の調整方法、
〔6〕前記農薬は、前記超微細気泡を含む水に溶解又は分散されてなる、前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の希釈農薬の調整方法、
〔7〕前記農薬は、ネオニコチノイド系農薬、ピレスロイド系農薬、有機リン系農薬、フェニルピラゾール系農薬、カーバメイト系農薬、アミジノヒドラゾン系農薬、マクロライド系農薬、ピリジンカルボキシアミド系農薬からなる群より選ばれる1種以上である、前記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の希釈農薬の調整方法、
〔8〕農薬を最頻粒子径500nm以下である超微細気泡を含む水で希釈した、希釈農薬、
に関する。
以上にしてなる本発明に係る希釈農薬の調整方法によれば、低濃度でも病害虫に対して高い活性を示し、且つ作業者の人体や周辺環境に対しての悪影響を顕著に抑制できる希釈農薬の調整方法、及びそのような希釈農薬を提供することができる。
本発明に係る希釈農薬の調整方法は、農薬を最頻粒子径500nm以下である超微細気泡を含む水で希釈することを特徴とする。
超微細気泡は、一般的にナノバブルとも称される気泡を意味し、粒径がnm単位で表され、1000nm未満の気泡である。本発明に使用される超微細気泡は、最頻粒子径500nm以下、より好ましくは100nm以下の気泡により構成される。このような非常に微細な粒子径を持つ超微細気泡を使用することにより、例えば農園芸にて栽培される植物の葉や根に対し、農薬の付着や浸透性が向上し、少量或いは低濃度の農薬の使用であっても、病害虫に対して充分な効果を発揮することができると考えられる。
農薬を希釈するための水に含ませる超微細気泡の数に関しては特に限定はないが、農薬の病害虫に対する防除効果を維持するための観点から、前記水1mLあたりに超微細気泡が1万個以上存在することが好ましく、100万個以上がより好ましく、800万個以上がさらに好ましい。
このような最頻粒子径及び気泡の存在数は、例えばナノ粒子解析システム・ナノサイトシリーズ(NanoSight社製)により測定することができる。ナノ粒子解析システム・ナノサイトシリーズ(NanoSight社製)は、ナノ粒子のブラウン運動の速度を計測し、その速度から粒子径や粒子数を算出するものであり、気泡についても同様に測定することができる。そして最頻粒子径及び気泡数は、存在する気泡の粒子径の分布から確認することができる。
超微細気泡はその表面が帯電していることが好ましい。その際の超微細気泡表面のゼータ電位としては5mV以上であることが好ましく、15mV以上であることがより好ましい。このような超微細気泡表面のゼータ電位は、公知のゼータ電位測定装置を、広く使用して測定することができる。
表面がこのようなゼータ電位となるように超微細気泡が帯電していることにより、例えば農薬として後述するネオニコチノイド系農薬を使用する際には、この超微細気泡の電荷特性により病害虫の神経細胞膜の脱分極が促進され、農薬の病害虫防除効果が促進されることになると考えられる。また有機リン系農薬を使用する際には、こうした超微細気泡の電荷特性により、ニコチン性アセチルコリン受容体タンパクの構造が変化し、アセチルコリンの同受容体への結合能が高まることも考えられる。さらには、表面がこのように帯電し、上記のサイズの超微細気泡を使用することにより、植物の葉や根への農薬の付着や浸透性が向上し、たとえ低濃度であっても充分な効果が得られるものと考えられる。
超微細気泡の中に含まれる気体としては特に限定はないが、酸素、水素、窒素、二酸化炭素、オゾン、大気、及び不活性ガスから選択される1種以上を含む気体を使用するのが好ましい。一般的には大気、すなわち空気を使用すればよいが、使用する農薬と反応性がないか、反応性があってもほとんど考慮する必要のないものを使用するのが好ましい。また不活性ガスとしては、8フッ化プロパン、10フッ化ブタン、ヘリウム、ネオン、アルゴンなどを使用することができる。
このような超微細気泡は、公知の超微細気泡作成方法を広く用いて発生させることができる。具体的には、気液混合剪断方式、スタティックミキサー式、ベンチュリ式、キャビテーション式、蒸気凝集式、超音波方式、旋回流方式、加圧溶解方式、微細孔方式等で発生させることができるが、これらに限定されるものではない。但し、これらの中でも本発明に使用するような非常に粒子径の小さな超微細気泡を、より効率よく発生させることが可能であるという観点から、気液混合剪断方式により超微細気泡を発生させるのが好ましい。
気液混合剪断方式による超微細気泡の発生に有用な装置としては、例えば特許第4118939号に開示されている微細気泡発生装置があげられる。この装置においては、流体旋回室内に導入された気液混合流体の多くは、従来の装置におけるように単純に吐出口に向うのとは異なり、一旦、吐出口のある方向とは反対方向に旋回流として進む。そして、その旋回流は、第1端壁部材によって反転させられ該第1端壁部材から第2端壁部材に向けて進むことになるが、このときの旋回回転半径は第1端壁部材に向かうときに比べて小さくなるので、その流速は高速となり、従って、気液混合流体内に含まれる気体への剪断力が大きくなり、その微細化が促進される。
超微細気泡を含ませる水としては、蒸留水、超純水、高純水、純水、水道水、イオン交換水、濾過水や天然水など、種々の水を広く使用することが可能である。
農薬としては、農園芸において病害虫の防除の目的で使用される公知の農薬を広く使用することができ、例えばネオニコチノイド系農薬、ピレスロイド系農薬、有機リン系農薬、フェニルピラゾール系農薬、カーバメイト系農薬、アミジノヒドラゾン系農薬、マクロライド系農薬、ピリジンカルボキシアミド系農薬などの農薬を単独で使用、あるいは問題のない場合にはこれらのうち2種以上混合させて併用して使用することが可能であるが、これらに限定されるものではない。
より具体的には、ネオニコチノイド系農薬としては、イミダクロプリド 、アセタミプリド、ニテンピラム、クロチアニジン、ジノテフラン、チアメトキサム、チアクロプリド、フィプロニル等があげられるが、もちろんこれらに限定されない。
ピレスロイド系農薬としては、例えばピレトリン、フタルスリン、レスメトリン、フェノトリン、ペルメトリン、イミプロトリン、トランスフルトリン、シフルトリン、メトフルトリン、シラフルオフェン等があげられるが、もちろんこれらに限定されない。
有機リン系農薬としては、例えばマラチオン、フェニトロチオン、トリクロルホン、ジクロルボス、メチダチオン、アセフェート、イソキサチオン等があげられるが、もちろんこれらに限定されない。
フェニルピラゾール系農薬としては、例えばフィプロニル、エチプロール等があげられるが、これらに限定されない。
カーバメイト系農薬としては、例えばアラニカルブ、オキサミル、カルボスルファン、チオジカルブ、ベンフラカルブ、メソミル、BPMC、NAC等があげられるが、もちろんこれらに限定されない。
アミジノヒドラゾン系農薬としては、例えばヒドラメチルノン等があげられるが、もちろんこれらに限定されない。
マクロライド系農薬としては、例えばエマメクチン安息香酸塩、ミルベメクチン、スピノサド等があげられるが、もちろんこれらに限定されない。
ピリジンカルボキシアミド系農薬としては、例えばフロニカミド等があげられるが、もちろんこれらに限定されない。
これらの農薬は、一般的に販売の際には指定希釈倍数が説明書や添付文書に記されて販売され、農薬の使用時にはその指定希釈倍数にしたがって水等の指定される溶媒に希釈されて溶解又は分散して使用するのが通常である。ここでいう溶解又は分散とは、使用する農薬の物性に応じて、例えばその農薬が水溶性の固体や液体である場合には、水等の水溶性溶媒に溶解したり、またあるいはその農薬が脂溶性の液体や懸濁液であったりする場合に、水等の水溶性溶媒に分散させたりするということを意味する。これについては、使用する農薬の説明書や添付文書の記載等に応じて適宜の方法を選択するとよい。
本発明においては使用する農薬を、超微細気泡を含む水によりその農薬の指定希釈倍数の5〜1000倍に希釈するのが好ましく、50〜1000倍に希釈するのがより好ましく、100〜1000倍に希釈するのがさらに好ましく、300〜1000倍に希釈するのがよりさらに好ましい。こうすることにより、農薬使用量が抑えられて経済性が高まるとともに、農薬による作業者の人体や周辺環境に対しての悪影響も抑制することができる。
その他、必要に応じて展着剤、界面活性剤、殺菌剤、防腐剤、発泡剤、着色剤などを適宜加えてもよい。例えば展着剤は主成分の界面活性剤の作用により、薬液の付着性や浸達性を向上させることで農薬の効果を安定させることができ、有用である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
以下、実施例に基づき、本発明の実施形態をより具体的に説明するが、本発明がこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
イオン交換水に、気液混合剪断方式による超微細気泡発生装置(BAVITAS、(株)Ligaric製)を用いて酸素ガスによる超微細気泡を発生させた。この際の超微細気泡の発生条件は、酸素供給量350〜400mL/min、モーター回転速度は3000rpmとした。得られた超微細気泡を含む水を、ナノ粒子解析システム・ナノサイトシリーズ(NanoSight社製)により測定したところ、水に含まれる超微細気泡の最頻粒子径は62nmであり、水1mLあたりに2.28×10個の超微細気泡が含まれていることが確認できた。また超微細気泡の気泡表面のゼータ電位を、ゼータ電位測定システム(マルバーン株式会社製、ZETASIZER Nano series Nano−ZS)により測定したところ、8mVであった。得られた超微細気泡を含む水により農薬であるイミダクロプリド水和剤(バイエルクロップサイエンス株式会社製、商品名:アドマイヤー(登録商標)フロアブル)を、キャベツのアブラムシに使用する際の指定希釈倍数の4,000倍に希釈して分散させ、更に展着剤グラミン(登録商標)S(三井化学アグロ株式会社製)を、前記超微細気泡を含む水により5,000倍希釈されるように添加し、希釈農薬を得た。尚、前記アドマイヤー(登録商標)フロアブルをキャベツのアブラムシ類に対して使用する際、及び同剤をキュウリのアブラムシ類に対して使用する際の指定希釈倍数は、共に4,000倍である。
(実施例2)
超微細気泡を含む水による希釈倍数が200,000倍(指定希釈倍数の50倍希釈)である以外は、実施例1と同じ方法で調整し、希釈農薬を得た。
(実施例3)
超微細気泡を含む水による希釈倍数が4,000,000倍(指定希釈倍数の1000倍希釈)である以外は、実施例1と同じ方法で調整し、希釈農薬を得た。
(比較例1)
イオン交換水により、農薬であるイミダクロプリド水和剤(バイエルクロップサイエンス株式会社製、商品名:アドマイヤーフロアブル)を、キャベツのアブラムシに使用する際の指定希釈倍数の4,000倍に希釈して分散させ、更に展着剤グラミン(登録商標)S(三井化学アグロ株式会社製)を、前記イオン交換水により5,000倍希釈されるように添加し、希釈農薬を得た。
(比較例2)
イオン交換水による希釈倍数が200,000倍(指定希釈倍数の50倍希釈)である以外は、比較例1と同じ方法で調整し、希釈農薬を得た。
(比較例3)
イオン交換水による希釈倍数が4,000,000倍(指定希釈倍数の1000倍希釈)である以外は、比較例1と同じ方法で調整し、希釈農薬を得た。
(比較例4)
比較例4として、イオン交換水を用意した。
(キャベツ病害虫への防除効果評価試験1)
キャベツ苗をポット(鉢)に植えたものを35ポット用意し、それぞれのポットにモモアカアブラムシを人為的に接種し、アブラムシを定着させた。用意したポットを表1に示すように、それぞれ5ポットずつの7群に群わけを行った。各ポットのキャベツ苗に対して、表1に示すぞれぞれの実施例及び比較例を十分量(500mL/5ポット)散布した。各実施例及び比較例を散布後、すぐに全ポットを23℃〜25℃の恒温室に移動させ、散布後3時間、17時間、25時間、3日、5日の時点での各ポットにおけるモモアカアブラムシの生存個体数を評価した。尚、各実施例及び比較例の防除効果の比較を容易にするため、社団法人日本植物防疫協会が新農薬実用化試験において採用している補正密度指数を算出し、評価をおこなった。補正密度指数は、下記数1に基づいて算出することができる。
Figure 2016053004

補正密度指数における病害虫の防除効果の判断基準は、下記のとおりである。
補正密度指数5以下:効果が高い
補正密度指数5〜15:効果が認められる
補正密度指数15〜30:効果は認められるがその程度は低い
補正密度指数30以上:効果は低い
(キャベツ病害虫への防除効果評価試験2)
キャベツ苗をポット(鉢)に植えたものを35ポット用意し、それぞれのポットにモモアカアブラ
ムシを人為的に接種し、モモアカアブラムシを定着させた。用意したポットを表2に示すように、それぞれ5ポットずつの7群に群わけを行った。各ポットのキャベツ苗に対して、表2に示すぞれぞれの実施例及び比較例を十分量(500mL/5ポット)散布した。各実施例及び比較例を散布後、すぐに全ポットを23℃〜25℃の恒温室に移動させ、散布後1日、3日、5日、7日の時点での各ポットにおけるモモアカアブラムシの生存個体数を、補正密度指数を算出して評価した。
(キュウリ病害虫への防除効果評価試験1)
キュウリ苗をポット(鉢)に植えたものを35ポット用意し、それぞれのポットにワタアブラムシを人為的に接種し、ワタアブラムシを定着させた。用意したポットを表3に示すように、それぞれ5ポットずつの7群に群わけを行った。各ポットのキュウリ苗に対して、表3に示すぞれぞれの実施例及び比較例を十分量(500mL/5ポット)散布した。各実施例及び比較例を散布後、すぐに全ポットを23℃〜25℃の恒温室に移動させ、散布後3時間、17時間、25時間、3日、5日の時点での各ポットにおけるワタアブラムシの生存個体数を、補正密度指数を算出して評価した。
(キュウリ病害虫への防除効果評価試験2)
キュウリ苗をポット(鉢)に植えたものを35ポット用意し、それぞれのポットにワタアブラムシを人為的に接種し、ワタアブラムシを定着させた。用意したポットを表4に示すように、それぞれ5ポットずつの7群に群わけを行った。各ポットのキュウリ苗に対して、表4に示すぞれぞれの実施例及び比較例を十分量(500mL/5ポット)散布した。各実施例及び比較例を散布後、すぐに全ポットを23℃〜25℃の恒温室に移動させ、散布後1日、3日、5日、7日の時点での各ポットにおけるワタアブラムシの生存個体数を、補正密度指数を算出して評価した。
(キャベツ病害虫への防除効果評価試験結果)
表1に示したように、イミダクロプリド水和剤を、超微細気泡を含む水により指定希釈倍数で希釈した実施例1では、イオン交換水により同じ希釈倍数で希釈した比較例1に比べて、農薬散布から3時間後という早期の段階でその効果が顕著に発揮された。また表2に示したように、イミダクロプリド水和剤を、イオン交換水により指定希釈倍数の1000倍に希釈した比較例3においては、病害虫に対する防除効果を確認できなかったが、超微細気泡を含む水により同じ濃度に希釈した実施例3においては、病害虫に対する防除効果を確認することができた。
Figure 2016053004
Figure 2016053004
(キュウリ病害虫への防除効果評価試験結果)
表3及び表4に示したように、イミダクロプリド水和剤を、超微細気泡を含む水により希釈した各実施例において、対応する希釈倍数の各比較例よりその効果が高い傾向が見られることが確認できた。特にイミダクロプリド水和剤を、イオン交換水により指定希釈倍数の1000倍に希釈した比較例3においては、病害虫に対する防除効果をほとんど確認できなかったが、超微細気泡を含む水により同じ濃度に希釈した実施例3においては、病害虫に対する防除効果を確認することができた。
Figure 2016053004
Figure 2016053004




Claims (8)

  1. 農薬を最頻粒子径500nm以下である超微細気泡を含む水で希釈する、希釈農薬の調整方法。
  2. 前記水1mLあたりに、前記超微細気泡が1万個以上存在する、請求項1に記載の希釈農薬の調整方法。
  3. 前記超微気泡表面が帯電し、そのゼータ電位の絶対値が5mV以上である、請求項1又は2に記載の希釈農薬の調整方法。
  4. 前記超微細気泡が酸素、水素、窒素、二酸化炭素、オゾン、大気、及び不活性ガスから選択される1種以上を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の希釈農薬の調整方法。
  5. 前記農薬の、前記超微細気泡を含む水による希釈倍数が、前記農薬の指定希釈倍数の5〜1000倍である請求項1〜4のいずれか1項に記載の希釈農薬の調整方法。
  6. 前記農薬は、前記超微細気泡を含む水に溶解又は分散されてなる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の希釈農薬の調整方法。
  7. 前記農薬は、ネオニコチノイド系農薬、ピレスロイド系農薬、有機リン系農薬、フェニルピラゾール系農薬、カーバメイト系農薬、アミジノヒドラゾン系農薬、マクロライド系農薬、ピリジンカルボキシアミド系農薬からなる群より選ばれる1種以上である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の希釈農薬の調整方法。
  8. 農薬を最頻粒子径500nm以下である超微細気泡を含む水で希釈した、希釈農薬。
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