JP2016051885A - 半導体チップ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1電極と第2電極との間の沿面距離を確保しつつ、製造工程を簡素化できる半導体チップ及びその製造方法を提供すること。【解決手段】半導体チップ10は、一面12a、裏面12b、及び側面12cを有し、一面に第1電極14、裏面に第2電極16が形成された半導体素子12と、保護膜18と、を備える、保護膜は、第1電極の縁部14aを含んで一面を覆うとともに、第1電極の露出部14bを取り囲んだ環形状をなす一面側被覆領域18aと、一面側被覆領域から連続して延びて側面全域を覆うとともに、側面から半導体素子の厚み方向に直交する方向に張り出した環形状をなす張出領域18bと、を有する。側面から張出領域が張り出す方向において、環形状をなす一面側被覆領域の内周端から外周端までの長さをL1、環形状をなす張出領域の内周端から外周端までの長さをL2とすると、L1<L2を満たすように、保護膜が形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、一面に第1電極を有し、一面と反対の裏面に第2電極を有する半導体エレメントを備えた半導体チップ及びその製造方法に関する。
従来、特許文献1に記載のように、一面(主表面)に第1電極(表面電極)を有し、一面と反対の裏面に第2電極(裏面電極)を有する半導体エレメント(半導体素子)を備えた半導体チップが知られている。
特許文献1に記載の半導体装置は、半導体エレメントとともに、該半導体エレメントを封止する電気絶縁性の樹脂を備えている。この樹脂は、第1電極を露出させるように一面を覆いつつ半導体エレメントの側面全体を覆っている。また、第2電極も樹脂から露出されている。
特許第5126278号公報
上記半導体チップでは、樹脂が、側面側に大きく張り出した形状を有している。このような樹脂を採用することで、第1電極と第2電極との間の沿面距離を確保している。
しかしながら、樹脂を形成するために、金型を用いた成形やポッティングを要する。また、樹脂封止にともなって第1電極及び第2電極が被覆される場合には、これら電極を露出させるための切削を要する。このように、半導体プロセスとは別の工程が必要となり、製造工程が複雑となる。
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、第1電極と第2電極との間の沿面距離を確保しつつ、製造工程を簡素化できる半導体チップ及びその製造方法を提供することを目的とする。
ここに開示される発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲及びこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、発明の技術的範囲を限定するものではない。
開示された発明のひとつは、一面(12a)、該一面と反対の裏面(12b)、及び側面(12c)を有し、一面に第1電極(14)が形成され、裏面に第2電極(16)が形成された半導体エレメント(12)と、第1電極の縁部(14a)を含んで一面を覆うとともに、第1電極の露出部(14b)を取り囲んだ環形状をなす一面側被覆領域(18a)と、該一面側被覆領域から連続して延びて側面全域を覆うとともに、側面から半導体エレメントの厚み方向に直交する方向に張り出した環形状をなす張出領域(18b)と、を有する保護膜(18)と、を備え、側面から張出領域が張り出す方向において、環形状をなす一面側被覆領域の内周端から外周端までの長さをL1、環形状をなす張出領域の内周端から外周端までの長さをL2とすると、L1<L2を満たすように、保護膜が形成されていることを特徴とする。
これによれば、保護膜が一面上だけでなく、側面全体を覆うように形成されている。そして、保護膜における張出領域の長さL2が、一面側被覆領域の長さL1よりも大きくされ、保護膜が側面から大きく張り出している。このような保護膜を有することで、第1電極と第2電極との間の沿面距離を確保することができる。
また、保護膜は半導体プロセスにより形成される。すなわち、半導体プロセス(ウエハプロセス)終了時点で、沿面距離を確保することができる。半導体プロセス後に、成形、ポッティング、切削などの工程が不要であるため、従来に較べて、製造工程を簡素化することができる。
開示された他の発明のひとつは、半導体エレメントと同じ材料を用いて形成され、厚み方向に直交する面内において、半導体エレメントを取り囲むように配置された外周壁部(26)をさらに備えている。そして、外周壁部と半導体エレメントとの間に保護膜が介在され、外周壁部において、内面(26c)の全域が保護膜によって覆われており、外面(26e)の全域が保護膜から露出されていることを特徴とする。
このような構成は、保護膜をダイシングするのではなく、半導体ウエハの保護膜が形成されていない部分をダイシングすることで得られる。保護膜をダイシングしないため、保護膜の剥離を抑制することができる。
第1実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す平面図である。 図1のII-II線に沿う断面図である。 図1及び図2に示す半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図1及び図2に示す半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図1及び図2に示す半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図1及び図2に示す半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図1及び図2に示す半導体装置の製造方法を示す断面図である。 第1変形例を示す断面図である。 第2実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す平面図である。 図9のX-X線に沿う断面図である。 図9及び図10に示す半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図9及び図10に示す半導体装置の製造方法を示す断面図である。 第3実施形態に係る半導体装置のうち、図1に示す領域XIIIに対応する部分を拡大した図である。 第2変形例を示す図であり、図13に対応している。 第4実施形態に係る半導体装置の一部分を示す図であり、図13に対応している。 図15のXVI-XVI線に沿う断面図である。 第5実施形態に係る半導体装置の一部分を示す図であり、図16に対応している。 第6実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図であり、図2に対応している。 図18に示す半導体装置の等価回路図である。 図18に示す半導体装置の製造方法を示す断面図である。 第3変形例を示す断面図であり、図18に対応している。 図21に示す半導体装置の等価回路図である。 第7実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図であり、図2に対応している。 図23に示す半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図23に示す半導体装置の製造方法を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。なお、以下に示す各実施形態において、共通乃至関連する要素には同一の符号を付与するものとする。また、半導体素子の厚み方向をZ方向、Z方向に直交する一方向をX方向、X方向及びZ方向の両方向に直交する方向をY方向と示す。また、特に断りのない限り、XY面に沿う形状を平面形状とする。
(第1実施形態)
先ず、図1及び図2に基づき、本実施形態に係る半導体装置の概略構成について説明する。
図1及び図2に示す半導体チップ10(半導体装置)は、第1電極14及び第2電極16を有する半導体素子12と、保護膜18と、を備えている。なお、半導体素子12が、特許請求の範囲に記載の半導体エレメントに相当する。
半導体素子12は、半導体基板に素子が形成されてなるものである。本実施形態では、単結晶シリコンからなる基板に、素子として、nチャネル型のIGBTと該IGBTに逆並列に接続されたFWD(転流ダイオード)が形成されている。半導体素子12は、Z方向において一面12a及び該一面12aと反対の裏面12bを有しており、IGBTのエミッタ領域及びゲート電極が一面12a側、コレクタ領域が裏面12b側に形成されている。すなわち、Z方向に電流(コレクタ電流)の流れる縦型のIGBTが形成されている。なお、一面12a側には、FWDのアノード領域、裏面12b側にはカソード領域も形成されている。
半導体素子12は、一面12a上に、上記したエミッタ領域及びアノード領域と電気的に接続された第1電極14(すなわちエミッタ電極)と、ゲート電極に電気的に接続されたパッドを含む複数のパッド20を有している。本実施形態では、ゲート駆動信号用、ケルビンエミッタ用(エミッタ電極の電位検出用)、半導体素子12に形成された感温ダイオードのアノード電位用、同じくカソード電位用、電流センス用の計5つのパッド20を有している。
図1に示すように、第1電極14は、平面略矩形状をなしており、同じく平面略矩形状をなす半導体素子12の一面12aの大部分を占めている。複数のパッド20は、X方向に一列に配置されている。また、第1電極14とパッド20は、Y方向に並んで配置されている。
一方、半導体素子12は、裏面12b上に、上記したコレクタ領域及びカソード領域と電気的に接続された第2電極16(すなわちコレクタ電極)を有している。第2電極16は、裏面12bのほぼ全域に形成されている。
保護膜18は、半導体素子12に形成された素子を保護する膜であり、ポリイミドなど、周知の保護膜を採用することができる。この保護膜18は、第1電極14及びパッド20のうちの外部接続のために露出される部分を除いて、半導体素子12の一面12aを被覆している。このように、保護膜18は、第1電極14の縁部14aを含んで一面12aを被覆する一面側被覆領域18aを有している。以下において、第1電極14のうち、縁部14aを除く部分、すなわち保護膜18から露出されて外部接続に供される露出部分を露出部14bと示す。
保護膜18は、その一部として、縁部14aを含んで一面12aを覆う一面側被覆領域18aを有している。一面側被覆領域18aは、図1に示すように、露出部14bを取り囲んで環形状をなしている。また、保護膜18は、その一部として、一面側被覆領域18aから連続して延びており、側面12cの全域を被覆するとともに、側面12cからZ方向と直交する方向に張り出した張出領域18bを有している。張出領域18bは、半導体素子12の側面全周に設けられている。すなわち、張出領域18bは、半導体素子12を取り囲んで環形状をなしている。
ここで、X方向において、一面側被覆領域18aにおける内周端から外周端までの長さをL1、YZ面に沿う側面12cから突出する張出領域18bの長さをL2とする。すなわち、長さL2は、張出領域18bにおける内周端から外周端までの長さである。なお、Z方向に直交する面内において、一面側被覆領域18aの外周端の位置及び張出領域18bの内周端の位置は、半導体素子12の側面12c(外形輪郭)と一致している。一面側被覆領域18aと張出領域18bの境界を、図2では、二点鎖線で示している。一面側被覆領域18aの内周端、外周端、及び、張出領域18bの内周端、外周端としては、平面に限らない。実質的な端であれば、多少の凹凸があるものも含む。
図2に示すように、張出領域18bの長さL2が一面側被覆領域18aの長さL1よりも長くなっている(L2>L1)。本実施形態では、800V耐圧IGBT、システム電圧400Vにおいて、L1<1mm、L2>2mmとなっている。すなわち、長さL2が長さL1の2倍以上となっている。なお、図2に示す断面だけでなく、保護膜18は、全周において、L1<L2の関係を満たしている。たとえば、Y方向においても、XZ面に沿う側面12cから張り出した張出領域18bの長さL2が一面側被覆領域18aの長さL1よりも長くなっている(L2>L1)。このように、側面12cから張出領域18bが張り出す方向において、該張出領域18bの長さL2が、この張出領域18bに連なる一面側被覆領域18aの長さL1よりも長くなっている。
図2に示す符号18cは、Z方向における保護膜18の一面を示し、符号18dは、一面18cと反対の裏面を示している。図2に示すように、保護膜18は、半導体素子12の裏面12b及び第2電極16を被覆していない。Z方向において、第2電極16の表面は、保護膜18の裏面18dに対して凹んだ位置となっている。
次に、図3〜図7に基づき、上記した半導体チップ10の製造方法について説明する。図3〜図7は、図2に示した断面に対応している。
先ず、一面側工程を実施する。図3に示すように、単結晶シリコンからなる半導体ウエハ22を準備する。この半導体ウエハ22は、Z方向において一面22a及び該一面22aと反対の裏面22bを有している。半導体ウエハ22の一面22aは、半導体素子12の一面12aに対応している。そして、半導体ウエハ22における半導体素子12の形成領域22c(以下、素子形成領域22cと示す)に、IGBT及びFWDの一面22a側の部分及び第1電極14を順次形成する。図3では、素子形成領域22cを破線で示している。素子形成領域22cが、特許請求の範囲に記載の半導体エレメント形成領域に相当する。
次に、溝形成工程を実施する。図4に示すように、半導体ウエハ22を一面22a側からエッチングして、所定位置に溝24を形成する。溝24は、素子形成領域22cを取り囲むように、格子状に設けられる。
エッチングとしては、たとえば異方性ドライエッチングを採用することができる。このとき、複数の素子形成領域22cを互いに区画するように、一面22aから、素子形成領域22cの下端、すなわち半導体素子12の裏面12bとなる位置よりも深い位置まで、溝24を形成する。
また、上記したように、半導体チップ10において保護膜18がL1<L2の関係を満たすように、溝24を形成する。したがって、隣り合う素子形成領域22cの間の溝24の幅は、ダイシングの切り代を考慮し、長さL2の2倍よりも若干長くなる。
次に、保護膜形成工程を実施する。図5に示すように、第1電極14の縁部14aを覆い、且つ、溝24の内部を埋めるように一面22a側に保護膜18を形成する。本実施形態では、スピンコート法を用いてポリイミドを、溝24を埋めるように一面22a全面に堆積させる。そして、パターニングすることで、保護膜18を形成する。
次に、薄厚化工程を実施する。図6に示すように、溝24に充填した保護膜18が露出するように、裏面22b側から半導体ウエハ22を加工して薄厚化する。本実施形態では、保護膜18が露出するまで裏面22b側から半導体ウエハ22を研削する。次いで、裏面22b側から半導体ウエハ22を、ウェットエッチングする。エッチャントとしては、たとえばHF+HNOを用いることができる。これにより、各素子形成領域22cは互いに分離される。また、上記エッチングにより、素子形成領域22cの裏面、すなわち半導体素子12の裏面12bは、保護膜18の裏面18dに対して凹んだ状態となる。この状態において、互いに分離された複数の素子形成領域22cが、保護膜18によって一体的に連結されている。
次に、裏面側工程を実施する。図7に示すように、各素子形成領域22cに対し、IGBT及びFWDのうちの裏面12b側の部分及び第2電極16を順次形成する。そして、裏面側工程後、ダイシング工程を実施する。ダイシング工程では、所定のダイシングラインDLに沿って、半導体ウエハ22をダイシングする。ダイシングラインDLは、隣り合う素子形成領域22cの間に位置する保護膜18の張出領域18bを二等分するように設定される。これにより、上記した半導体チップ10を得ることができる。
次に、本実施形態に係る半導体チップ10の効果について説明する。
本実施形態によれば、保護膜18が、半導体素子12の一面12a上だけでなく、側面12c全体を覆うように形成される。すなわち、保護膜18が、一面側被覆領域18aに加えて、側面12cから張り出した張出領域18bを有している。そして、張出領域18bの長さL2が、一面側被覆領域18aの長さL1よりも長くなっている。このように、保護膜18は、側面12c側に大きく張り出している。第1電極14と第2電極16との間の沿面距離は、長さL1と、長さL2の2倍と、保護膜18のZ方向の厚みとの和にほぼ一致する。厚みは、数十μm〜数百μm程度であるため、沿面距離においては、長さL1,L2が支配的である。すなわち、実質的に、第1電極14と第2電極16との間の沿面距離は、長さL1と長さL2の2倍との和により決定される。したがって、側面12c側に大きく張り出した保護膜18を採用することにより、第1電極14と第2電極16との間の沿面距離を確保することができる。
また、保護膜18(ポリイミド)は半導体プロセスにより形成される。すなわち、半導体プロセス(ウエハプロセス)終了時点で、沿面距離を確保することができる。半導体プロセス後に、金型を用いた保護膜の成形、保護膜形成のためのポッティング、保護膜から電極を露出させるための切削が不要であるため、従来に較べて、製造工程を簡素化することができる。
なお、第2電極16の形成範囲としては、半導体素子12の裏面12b上だけに限定されない。図8の第1変形例に示すように、第2電極16を半導体素子12の裏面12b上だけでなく、保護膜18の裏面18d側にも設けた構成を採用することもできる。
(第2実施形態)
本実施形態において、第1実施形態に示した半導体チップ10及びその製造方法と共通する部分についての説明は割愛する。
図9及び図10に示すように、本実施形態の半導体チップ10(半導体装置)は、第1実施形態に示した半導体チップ10(図1及び図2参照)に対し、さらに外周壁部26を備えた構成となっている。
外周壁部26は、半導体素子12と同じ材料(たとえばシリコン)を用いて形成され、Z方向に直交する面内において、半導体素子12を取り囲むように環状に配置されている。Z方向において、外周壁部26の一面26aは、半導体素子12の一面12aと略面一とされ、一面26aと反対の裏面26bは、半導体素子12の裏面12bと略面一とされている。本実施形態では、図10に示すように、裏面26bに第2電極16と同じ材料からなる層が形成されている。さらには、裏面12b側の保護膜18上に第2電極16が形成された構成を採用することもできる。
保護膜18は、外周壁部26と半導体素子12との間に介在されている。外周壁部26のうち、一面26a及び裏面26bにおける内周側の縁部は、保護膜18によって被覆され、外周側の縁部は、保護膜18から露出されている。そして、内周面26cの全域が保護膜18によって覆われており、外周面26dの全域が保護膜18から露出されている。なお、内周面26cが特許請求の範囲に記載の内面に相当し、外周面26dが特許請求の範囲に記載の外面に相当する。
次に、図11及び図12に基づき、上記した半導体チップ10の製造方法について説明する。図11及び図12は、図2に示した断面に対応している。
先ず、第1実施形態同様、一面側工程を実施し、次いで、溝形成工程を実施する。図11に示すように、本実施形態でも、複数の素子形成領域22cを互いに区画するように、一面22aから、半導体素子12の裏面12bとなる位置よりも深い位置まで、溝24を形成する。また、上記したように保護膜18がL1<L2の関係を満たし、且つ、ダイシングラインDLを含んで外周壁部26eが残るように、溝24を形成する。溝24は、その幅が長さL2となるように形成される。外周壁部26eは、ダイシングの切り代を考慮し、長さが決定される。外周壁部26eは、隣り合う素子形成領域22cの間の溝24を二等分するように設けられる。このため、外周壁部26eも格子状をなす。
次に、保護膜形成工程を実施する。図12に示すように、本実施形態でも、第1電極14の縁部14aを覆い、且つ、溝24の内部を埋めるように、一面22a側に保護膜18を形成する。このとき、外周壁部26eの少なくともダイシングラインDLの部分が保護膜18から露出されるように、保護膜18をパターニングする。
薄厚化工程、裏面側工程、及びダイシング工程については、第1実施形態と同じである。ダイシング工程では、ダイシングラインDLに沿って半導体ウエハ22をダイシングすることで、隣り合う素子形成領域22cの間において外周壁部26eが略二等分される。以上により、外周壁部26を備える上記した半導体チップ10を得ることができる。
次に、本実施形態に係る半導体チップ10の効果について説明する。
本実施形態によれば、保護膜18をダイシングするのではなく、外周壁部26eをダイシングする。すなわち、半導体ウエハ22のうち、保護膜18が形成されていない部分をダイシングする。保護膜をダイシングすると、ダイシングの応力によって保護膜と半導体チップとの界面の密着性が低下する虞がある。これに対し、本発明によれば、保護膜18をダイシングしないため、保護膜18の剥離を抑制することができる。
また、薄厚化工程以降において、外周壁部26eが、梁のような役割を果たすため、外周壁部26eを有さない構成に較べて、薄厚化された半導体ウエハ22の変形(反りなど)を抑制することができる。また、外周壁部26の梁の効果により、ダイシング後の半導体チップ10において、変形を抑制することができる。
(第3実施形態)
本実施形態において、第1実施形態に示した半導体チップ10及びその製造方法と共通する部分についての説明は割愛する。
図13に示すように、本実施形態の半導体チップ10(半導体装置)は、第1実施形態に示した半導体チップ10(図1及び図2参照)に対し、半導体素子12の側面12cが凹凸形状とされている。なお、図13は、図1に一点鎖線で示す領域XIIIを拡大した平面図である。
図13に示す例では、側面12cが波状となっている。側面12c全体が、波板のトタン屋根のようになっている。このような側面12cは、半導体ウエハ22をエッチングして溝24を形成する際に、対応するマスクを用いることで形成することができる。
このように、半導体素子12の側面12cを凹凸形状とすると、側面12cと保護膜18との接触面積が増加するため、保護膜18の剥離を抑制することができる。なお、第2実施形態に示した構成に、凹凸形状の側面12cを組み合わせることもできる。
凹凸形状としては、上記した波状に限定されるものではない。たとえば、図14の第2変形例に示すように、側面12cの他の部分(平坦部分)から側面12cに直交する方向に突出する基部28aと、基部28aから側面12cと平行な方向に延びた延設部28bと、を有している。これによれば、接触面積の増加に加えて、延設部28bがアンカーとして機能するため、保護膜18の剥離をさらに抑制することができる。なお、図14に示すような略T字状に限らず、略L字状や略Y字状、略錨形状を採用することもできる。
(第4実施形態)
本実施形態において、第1実施形態に示した半導体チップ10及びその製造方法と共通する部分についての説明は割愛する。
本実施形態では、図15及び図16に示すように、半導体素子12が孔部30を有し、この孔部30内に保護膜18を埋め込まれている。なお、図15は、図13に対応している。図16は、図15のXVI-XVI線に沿う断面図である。
孔部30は、半導体素子12において、第1電極14の形成領域を取り囲む周辺領域に形成されている。本実施形態では、孔部30として、一面12aから裏面12bにわたって貫通する貫通孔を採用している。しかしながら、一面12a側にのみ開口する未貫通の孔を採用することもできる。この孔部30は、第1電極14を取り囲むように複数箇所に設けられている。
保護膜18は、第1実施形態に示した構成、すなわち一面側被覆領域18a及び張出領域18bに加え、その一部として、孔部30に配置されたアンカー領域18eを有している。このアンカー領域18eは、一面側被覆領域18aや張出領域18bと一体的に設けられている。アンカー領域18eの一端は一面側被覆領域18aに連結され、他端は、半導体素子12の裏面12bから外部に突出している。Z方向において、アンカー領域18eの突出先端は、保護膜18の裏面18dと略面一となっている。
このようなアンカー領域18eは、第1実施形態に示した製造方法によって形成することができる。具体的には、溝形成工程において、溝24とともに孔部30を形成する。本実施形態では、孔部30の深さを溝24とほぼ同じ深さとする。次いで、保護膜形成工程において、溝24及び孔部30を埋めるように保護膜18を形成すればよい。
次に、本実施形態に係る半導体チップ10の効果について説明する。
本実施形態によれば、半導体素子12がその周辺領域に孔部30を有し、保護膜18がアンカー領域18eを有している。したがって、一面12aから半導体素子12に打ち込まれたアンカー領域18eにより、側面12cから保護膜18が剥離するのを抑制することができる。
(第5実施形態)
本実施形態において、第1実施形態に示した半導体チップ10及びその製造方法と共通する部分についての説明は割愛する。
本実施形態では、図17に示すように、保護膜18が、半導体素子12の裏面12bの縁部12b1を覆っている。すなわち、保護膜18が、その一部として、縁部12b1を覆う裏面側被覆領域18fを有している。裏面側被覆領域18fは、半導体素子12の全周に設けられている。なお、図17は、図16に対応している。
このような裏面側被覆領域18fは、第1実施形態に示した製造方法によって形成することができる。具体的には、溝形成工程において、溝24を形成する際に、先ず異方性エッチングにより所定深さまで掘り、次いで等方性エッチングにより、溝の下端付近において、Z方向と直交する方向、すなわち素子形成領域22cの下端の直下に溝を広げればよい。
次に、本実施形態に係る半導体チップ10の効果について説明する。
本実施形態によれば、保護膜18が、一面側被覆領域18a及び張出領域18bとともに裏面側被覆領域18fを有している。すなわち、保護膜18が、断面コの字状をなしている。これにより、保護膜18と半導体素子12の接触面積を増加させることができる。また、Z方向において、一面側被覆領域18aと裏面側被覆領域18fとにより半導体素子12を挟んでいる。以上により、側面12cから保護膜18が剥離するのを抑制することができる。
(第6実施形態)
本実施形態において、第1実施形態に示した半導体チップ10及びその製造方法と共通する部分についての説明は割愛する。
本実施形態では、図18に示すように、半導体チップ10(半導体装置)が複数の半導体素子12を備えている。複数の半導体素子12は、互いに同じ構成となっており、Z方向において、一面12a同士が略面一、裏面12b同士が略面一とされている。そして、半導体素子12の間に保護膜18が介在されて、複数の半導体素子12が一体化されている。なお、図18は、図2に示した断面に対応している。
図18に示す例では、3つの半導体素子12がX方向に一列に配置され、隣り合う半導体素子12の間に保護膜18が介在されている。保護膜18の張出領域18bのうち、X方向の端部に位置する部分、すなわち1つの半導体素子12のみと接触する部分の長さはL2aとなっている。1つの半導体素子12のみと接触する部分において、張出領域18bの内周端は半導体素子12の側面12cに一致し、外周端が保護膜18の端部に一致する。長さL2a>長さL1となっている。本実施形態では、800V耐圧IGBT、システム電圧400Vにおいて、L1<1mm、L2a>2mmとなっている。
一方、張出領域18bのうち、隣り合う半導体素子12の間に介在される部分の長さはL2bとなっている。隣り合う半導体素子12の間に介在される部分において、張出領域18bの内周端は一方の半導体素子12の側面12cに一致し、外周端が他方の半導体素子12の側面12cに一致する。長さL2bは、ダイシングの切り代を考慮し、長さL2aの2倍よりも若干長くなっている(L2b>2×L2a)。このように、長さL2として、長さL2a,L2bを有している。なお、一面側被覆領域18aの長さは、各半導体素子12においてすべてL1となっている。
各第1電極14は、保護膜18によって互いに分離されている。同じく、各第2電極16も、保護膜18によって分離されている。図19は、上記した半導体チップ10の等価回路を示している。図19に示すように、3つのIGBT及びFWDが、それぞれ独立して形成されている。なお、図18及び図19において、たとえばC1は、1つ目の半導体素子12のコレクタ電極、E1は、1つの目の半導体素子のエミッタ電極、G1は1つ目の半導体素子12のゲート電極を示している。
次に、図20に基づき、上記した半導体チップ10の製造方法について説明する。図20は、図2に示した断面に対応している。
裏面側工程までは、第1実施形態と同じである。図20に示すように、ダイシング工程では、複数の半導体素子12が一体化されるように、所定のダイシングラインDLに沿って半導体ウエハ22をダイシングする。このとき、3つの素子形成領域22cが一つの単位となるように切り分ける。ダイシングラインDLは、切り分けられる保護膜18において、張出領域18bの長さをほぼ等分するように設定されている。以上により、上記した半導体チップ10を得ることができる。
次に、本実施形態に係る半導体チップ10の効果について説明する。
本実施形態によれば、半導体素子12を一つ備える半導体チップ10を複数有する構成に較べて、同じ数の半導体素子12を備えながらも、その体格を小型化することができる。
また、複数の半導体素子12の互いの位置関係が、半導体プロセスにおいて決定される。したがって、各半導体素子12のお互いの位置精度を向上することができる。
また、端部の張出領域18bの長さL2aが、一面側被覆領域18aの長さL1よりも長くなっている。このように、端部の保護膜18は、側面12c側に大きく張り出している。したがって、第1実施形態同様、第1電極14と第2電極16との間の沿面距離を確保することができる。
ところで、隣り合う半導体素子12の第1電極14間の沿面距離は、長さL1の2倍と長さL2bとの和により決定される。これは、第1実施形態に記載のように、第1電極14と第2電極16との実質的な沿面距離に等しい。したがって、本実施形態によれば、隣り合う半導体素子12において第1電極14の電位が互いに異なる場合に、第1電極14間の沿面距離を確保することができる。
なお、本実施形態では、L1<1mm、L2a>2mmとなっている。L2b>2×L2aであるから、沿面距離に対して、長さL2bが支配的であるといえる。隣り合う半導体素子12の第2電極16間の沿面距離は、長さL2bである。したがって、隣り合う半導体素子12において第2電極16の電位が互いに異なる場合に、第2電極16間の沿面距離を確保することもできる。
また、本実施形態では、第2電極16が、半導体素子12ごとに分けて設けられている。これによれば、各半導体素子12のIGBT及びFWDを、互いに電気的に独立させることができる。
しかしながら、図21の第3変形例に示すように、第2電極16が裏面12b側において保護膜18上にも形成され、複数の半導体素子12において第2電極16が一体的に設けられた構成を採用することもできる。図22は、この場合の等価回路を示している。図22に示すように、3つのIGBT及びFWDのエミッタ電極E1〜E3は電気的に分離され、コレクタ電極Cが共通化されている。
また、ダイシング前において、保護膜18の幅がすべて等しい例を示した。すなわち、隣り合う半導体素子12間の長さL2bが、端部の張出領域18bの長さL2aの2倍にダイシング代を加算した長さとされる例を示した。これによれば、半導体ウエハ22から任意個数の半導体素子12を備える半導体チップ10を切り出しても、等しい沿面距離を確保することができる。たとえば半導体チップ10が備える半導体素子12の個数を変えても、所定の沿面距離を確保することができる。
しかしながら、ダイシングされる保護膜18と、ダイシングされない保護膜18とで、幅を変えてもよい。すなわち、長さL2bを、長さL2aの2倍にダイシング代を加算した長さとは異なる長さとしてもよい。
半導体チップ10が備える半導体素子12の個数は3個に限定されるものではない。
(第7実施形態)
本実施形態において、第1実施形態に示した半導体チップ10及びその製造方法と共通する部分についての説明は割愛する。
本実施形態では、図23に示すように、半導体チップ10が、半導体素子12と同じ材料を用いて形成され、隣り合う半導体素子12を隔てるように配置された隔壁部32をさらに備えている。そして、隔壁部32と半導体素子12との間に保護膜18がそれぞれ介在されている。
Z方向において、隔壁部32の一面32aは、半導体素子12の一面12aと略面一とされ、一面32aと反対の裏面32bは、裏面12bと略面一とされている。隔壁部32は、各半導体素子12を取り囲むように形成されている。詳しくは、隔壁部32が格子状に設けられている。一面32a及び裏面32bの縁部は、保護膜18によって被覆され、隔壁部32の幅方向の中心領域は、保護膜18から露出されている。また、側面32cは、その全域が保護膜18によって被覆されている。
図23に示す例では、第6実施形態同様、3つの半導体素子12がX方向に一列に配置され、隣り合う半導体素子12の間に保護膜18が介在されている。保護膜18の張出領域18bのうち、X方向の端部に位置する、すなわち1つの半導体素子12とのみ接触する部分の長さはL2cとなっている。長さL2c>長さL1となっている。本実施形態では、800V耐圧IGBT、システム電圧400Vにおいて、L1<1mm、L2c>2mmとなっている。
一方、張出領域18bのうち、隣り合う半導体素子12の間に介在される部分の長さは、隣り合う半導体素子12の側面12c間の距離L3から、隔壁部32の保護膜18から露出される部分の幅L4を減算した長さL2d(=L3−L4)となっている。この長さL2dは、上記した長さL2cの2倍の長さとなっている(L2d=2×L2c)。このように、半導体素子12の側面12cから長さL2dの保護膜18(張出領域18b)が張り出している。なお、隔壁部32の幅L4は、ダイシングの切り代を考慮し、外周壁部26の幅の2倍よりも若干長くなっている。
また、図23において、各第1電極14は、保護膜18によって互いに分離されている。同じく、各第2電極16も、保護膜18によって分離されている。
次に、図24及び図25に基づき、上記した半導体チップ10の製造方法について説明する。図24及び図25は、図2に示した断面に対応している。
裏面側工程までは、基本的に第2実施形態と同じある。図24に示すように、溝形成工程では、外周壁部26e及び隔壁部32dが残るように、溝24を形成する。この時点で、外周壁部26eの幅と隔壁部32dの幅とが等しくなっている。すなわち、第2実施形態に示した外周壁部26eの一部が、隔壁部32dに相当するに等しい。外周壁部26e及び隔壁部32dは、一体となって格子状に設けられる。溝24、外周壁部26、及び隔壁部32は、ダイシング後において、上記した寸法関係を満たすように設けられる。
そして、溝形成工程後、保護膜形成工程、薄厚化工程、裏面側工程を経て、図25に示すダイシング工程を実施する。ダイシング工程では、複数の半導体素子12が一体化されるように、所定のダイシングラインDLに沿って半導体ウエハ22をダイシングする。このとき、3つの素子形成領域22cが一つの単位となるように切り分ける。ダイシングラインDLは、外周壁部26eを略二等分するように設定される。以上により、上記した半導体チップ10を得ることができる。
次に、本実施形態に係る半導体チップ10の効果について説明する。
本実施形態によれば、保護膜18をダイシングするのではなく、外周壁部26eをダイシングする。したがって、保護膜18の剥離を抑制することができる。また、薄厚化工程以降において、外周壁部26e及び隔壁部32dが、梁のような役割を果たすため、外周壁部26e及び隔壁部32dを有さない構成に較べて、薄厚化された半導体ウエハ22の変形(反りなど)を抑制することができる。また、外周壁部26及び隔壁部32の梁の効果により、ダイシング後の半導体チップ10において、変形を抑制することができる。
なお、本実施形態においても、第2電極16が裏面12b側において保護膜18上にも形成され、複数の半導体素子12において第2電極16が一体的に設けられた構成を採用することができる。
また、外周壁部26eと隔壁部32dの幅が等しい例を示した。すなわち、半導体チップ10において、隔壁部32dの幅L4が、ダイシングの切り代を考慮し、外周壁部26の幅の2倍よりも若干長くされる例を示した。これによれば、半導体ウエハ22から任意個数の半導体素子12を備える半導体チップ10を切り出しても、等しい沿面距離を確保することができる。
しかしながら、ダイシングされる保護膜18と、ダイシングされない保護膜18とで、幅を変えてもよい。すなわち、長さL2bを、長さL2aの2倍にダイシング代を加算した長さとは異なる長さとしてもよい。
半導体チップ10が備える半導体素子12の個数は3個に限定されるものではない。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
10…半導体チップ、12…半導体素子、12a…一面、12b…裏面、12b1…縁部、12c…側面、14…第1電極、14a…縁部、14b…露出部、16…第2電極、18…保護膜、18a…一面側被覆領域、18b…張出領域、18c…一面、18d…裏面、18e…アンカー領域、18f…裏面側被覆領域、20…パッド、22…半導体ウエハ、22a…一面、22b…裏面、22c…素子形成領域、24…溝、26,26e…外周壁部、26a…一面、26b…裏面、26c…内周面、26d…外周面、28a…基部、28b…延設部、30…孔部、32,32d…隔壁部、32a…一面、32b…裏面、32c…側面

Claims (14)

  1. 一面(12a)、該一面と反対の裏面(12b)、及び側面(12c)を有し、前記一面に第1電極(14)が形成され、前記裏面に第2電極(16)が形成された半導体エレメント(12)と、
    前記第1電極の縁部(14a)を含んで前記一面を覆うとともに、前記第1電極の露出部(14b)を取り囲んだ環形状をなす一面側被覆領域(18a)と、該一面側被覆領域から連続して延びて前記側面の全域を覆うとともに、前記側面から前記半導体エレメントの厚み方向に直交する方向に張り出した環形状をなす張出領域(18b)と、を有する保護膜(18)と、
    を備え、
    前記側面から前記張出領域が張り出す方向において、環形状をなす前記一面側被覆領域の内周端から外周端までの長さをL1、環形状をなす前記張出領域の内周端から外周端までの長さをL2とすると、
    L1<L2
    を満たすように、前記保護膜が形成されていることを特徴とする半導体チップ。
  2. 前記半導体エレメントと同じ材料を用いて形成され、前記厚み方向に直交する面内において、前記半導体エレメントを取り囲むように配置された外周壁部(26)をさらに備え、
    前記外周壁部と前記半導体エレメントとの間に前記保護膜が介在され、
    前記外周壁部において、内面(26c)の全域が前記保護膜によって覆われており、外面(26d)の全域が前記保護膜から露出されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体チップ。
  3. 前記半導体エレメントの側面が、凹凸形状をなしていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体チップ。
  4. 前記半導体エレメントは、前記側面の一部分から前記厚み方向に直交する直交方向に突出する基部(28a)と、該基部から前記直交方向とは異なる方向に延びた延設部(28b)と、を有することを特徴とする請求項3に記載の半導体チップ。
  5. 前記半導体エレメントは、前記一面における第1電極形成領域の周辺領域に開口する孔部(30)を有し、
    前記保護膜は、前記孔部内にも配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体チップ。
  6. 前記保護膜は、前記半導体エレメントの裏面の縁部(12b1)を覆うように形成されていることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の半導体チップ。
  7. 前記半導体エレメントを複数備え、
    複数の前記半導体エレメントは、前記一面が互いに面一とされるとともに、前記裏面が互いに面一とされており、
    前記半導体エレメントの間に前記保護膜が介在されて、複数の前記半導体エレメントが一体化されていることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の半導体チップ。
  8. 前記半導体エレメントと同じ材料を用いて形成され、前記厚み方向に直交する面内において、隣り合う前記半導体エレメントを隔てるように配置された隔壁部(32)をさらに備え、
    前記隔壁部と前記半導体エレメントとの間に前記保護膜がそれぞれ介在されていることを特徴とする請求項7に記載の半導体チップ。
  9. 前記第2電極は、前記半導体エレメントごとに分けて設けられていることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の半導体チップ。
  10. 前記第2電極は、前記裏面側において前記保護膜上にも形成され、複数の前記半導体エレメントにおいて一体的に設けられていることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の半導体チップ。
  11. 請求項1に記載の半導体チップの製造方法であって、
    前記半導体エレメントの形成領域(22c)を複数有する半導体ウエハ(22)において、各半導体エレメント形成領域に対し、前記第1電極を含んで前記半導体エレメントのうちの前記一面側の部分を形成する一面側工程と、
    前記一面側工程後、複数の前記半導体エレメント形成領域を互いに区画するように、前記一面側から前記裏面よりも深い位置まで溝を形成する溝形成工程と、
    前記第1電極の縁部を覆い、且つ、前記溝の内部を埋めるように前記一面側に前記保護膜を形成する保護膜形成工程と、
    前記溝に充填した前記保護膜が露出するように、前記一面と反対の面側から前記半導体ウエハを加工して薄厚化する薄厚化工程と、
    前記薄厚化工程後、各半導体エレメント形成領域に対し、前記第2電極を含んで前記半導体エレメントのうちの前記裏面側の部分を形成する裏面側工程と、
    前記裏面側工程後、所定のダイシングライン(DL)に沿って、前記半導体ウエハをダイシングするダイシング工程と、
    を備え、
    前記ダイシング工程後に、前記側面から前記張出領域が張り出す方向において、環形状をなす前記張出領域の内周端から外周端までの長さL2が、環形状をなす前記一面側被覆領域の内周端から外周端までの長さL1よりも長くなるように、前記溝形成工程において前記溝を形成することを特徴とする半導体チップの製造方法。
  12. 前記ダイシング工程において、複数の前記半導体エレメントが一体化されるように、前記半導体ウエハをダイシングすることを特徴とする請求項11に記載の半導体チップの製造方法。
  13. 請求項2に記載の半導体チップの製造方法であって、
    前記半導体エレメントの形成領域(22c)を複数有する半導体ウエハ(22)において、各半導体エレメント形成領域に対し、前記第1電極を含んで前記半導体エレメントのうちの前記一面側の部分を形成する一面側工程と、
    前記一面側工程後、複数の前記半導体エレメント形成領域を互いに区画するように、前記一面側から前記裏面よりも深い位置まで溝を形成する溝形成工程と、
    前記第1電極の縁部を覆い、且つ、前記溝の内部を埋めるように前記一面側に前記保護膜を形成する保護膜形成工程と、
    前記溝に充填した前記保護膜が露出するように、前記一面と反対の面側から前記半導体ウエハを加工して薄厚化する薄厚化工程と、
    前記薄厚化工程後、各半導体エレメント形成領域に対し、前記第2電極を含んで前記半導体エレメントのうちの前記裏面側の部分を形成する裏面側工程と、
    前記裏面側工程後、所定のダイシングライン(DL)に沿って、前記半導体ウエハをダイシングするダイシング工程と、
    を備え、
    前記ダイシング工程後に、前記側面から前記張出領域が張り出す方向において、環形状をなす前記張出領域の内周端から外周端までの長さL2が、環形状をなす前記一面側被覆領域の内周端から外周端までの長さL1よりも長くなり、且つ、前記ダイシングラインを含んで前記外周壁部が残るように、前記溝形成工程において前記溝を形成し、
    前記保護膜形成工程において、前記外周壁部の前記一面における少なくとも前記ダイシングラインの部分が露出されるように、前記保護膜を形成することを特徴とする半導体チップの製造方法。
  14. 請求項8に記載の半導体チップの製造方法であって、
    前記半導体エレメントの形成領域(22c)を複数有する半導体ウエハ(22)において、各半導体エレメント形成領域に対し、前記第1電極を含んで前記半導体エレメントのうちの前記一面側の部分を形成する一面側工程と、
    前記一面側工程後、複数の前記半導体エレメント形成領域を互いに区画するように、前記一面側から前記裏面よりも深い位置まで溝を形成する溝形成工程と、
    前記第1電極の縁部を覆い、且つ、前記溝の内部を埋めるように前記一面側に前記保護膜を形成する保護膜形成工程と、
    前記溝に充填した前記保護膜が露出するように、前記一面と反対の面側から前記半導体ウエハを加工して薄厚化する薄厚化工程と、
    前記薄厚化工程後、各半導体エレメント形成領域に対し、前記第2電極を含んで前記半導体エレメントのうちの前記裏面側の部分を形成する裏面側工程と、
    前記裏面側工程後、複数の前記半導体エレメントが一体化されるように、所定のダイシングライン(DL)に沿って、前記半導体ウエハをダイシングするダイシング工程と、
    を備え、
    前記ダイシング工程後に、前記側面から前記張出領域が張り出す方向において、環形状をなす前記張出領域の内周端から外周端までの長さL2が、環形状をなす前記一面側被覆領域の内周端から外周端までの長さL1よりも長くなり、且つ、隣り合う前記半導体エレメントの間に前記隔壁部が残るように、前記溝を形成することを特徴とする半導体チップの製造方法。
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