JP2016051218A - データ処理装置、プログラム及び制御方法 - Google Patents

Abstract

【課題】変更前の印刷設定で印刷データのダウンロードを開始し、変更後の印刷設定で印刷データを再度ダウンロードする必要があるか否かによって処理を切り替える。
【解決手段】情報処理装置（データ処理装置）は、第１の印刷設定に基づく第１の印刷データをサーバー（サーバーコンピュータ）からダウンロードする処理を開始しＳ１００４、第１の印刷設定から第２の印刷設定への変更を受け付けて、かつ第２の印刷設定に基づく第２の印刷データをダウンロードする必要がある場合（Ｓ１００７でＮｏ）、第１の印刷データのダウンロードを停止するとともに第２の印刷データをダウンロードしＳ１００９、第２の印刷データと第２の印刷設定に基づく印刷ジョブを印刷装置に送信するＳ１０１２。第２の印刷データを取得する必要がない場合（Ｓ１００７でＹｅｓ）、第１の印刷データと第２の印刷設定に基づく印刷ジョブを印刷装置に送信するＳ１０１２。
【選択図】図１０

Description

本発明は印刷データを印刷装置に送信する技術に関する。

従来から設定に基づいてサーバーから印刷データをダウンロードして印刷する技術がある。
特許文献１は携帯電子機器から指定された解像度が高解像度であれば、印刷装置がサーバーから高解像度データをダウンロードして印刷する技術を開示している。

特開２００６−１４２６０６

サーバーから印刷データをダウンロードして印刷する際に、ユーザーは印刷データのダウンロードを開始する指示をした後も、印刷実行の指示を行う前に印刷設定を変更したい可能性がある。

しかしながら、特許文献１のように印刷設定が確定した後に印刷データのダウンロードを開始するように構成すると印刷処理に時間がかかる。また、ユーザーが変更した印刷設定がダウンロードした印刷データに影響のない範囲（例えば、部数や給紙トレイのみ）に収まるのであれば、印刷実行の指示が行われるよりも前に印刷データのダウンロードを行ったほうが効率的である。

よって、本発明は変更前の印刷設定で印刷データのダウンロードを開始し、変更後の印刷設定で印刷データを再度ダウンロードする必要があるか否かによって処理を切り替えることで、ユーザーにとって利便性の高い印刷方法を提供することを目的とする。

上記の目的を達成するための本発明に係る情報処理装置は、
第１の印刷設定に基づく第１の印刷データをサーバーからダウンロードする処理を開始する処理手段と、
前記第１の印刷設定から第２の印刷設定への変更を受け付ける受付手段と、
印刷実行の指示を受け付けた場合に、ダウンロードした印刷データに基づく印刷ジョブを印刷装置に送信する送信手段と、を有し、
前記受付手段が前記第１の印刷設定から前記第２の印刷設定への変更を受け付けて、かつ前記第２の印刷設定に基づく第２の印刷データを前記サーバーからダウンロードする必要がある場合に、前記処理手段は、前記第１の印刷データをダウンロードする処理の停止と、前記第２の印刷データを前記サーバーからダウンロードする処理の開始を行い、前記送信手段は前記第２の印刷データに基づく印刷ジョブを前記印刷装置に送信し、
前記受付手段が前記第１の印刷設定から前記第２の印刷設定への変更を受け付けて、かつ前記第２の印刷データを前記サーバーから取得する必要がない場合に、前記送信手段は前記第１の印刷データと前記第２の印刷設定に基づく印刷ジョブを前記印刷装置に送信することを特徴とする。

本発明によれば、変更前の印刷設定で印刷データのダウンロードを開始し、変更後の印刷設定で印刷データを再度ダウンロードする必要があるか否かによって処理を切り替えることで、ユーザーにとって利便性の高い印刷方法を提供することができる。

システム全体の構成を示す図である。 データ処理装置のハードウェア構成を示す図である。 印刷装置のハードウェア構成を示す図である。 サーバーコンピューターのハードウェア構成を示す図である。 データ処理装置のソフトウェアの構成を説明するブロック図である。 サーバーコンピューターのソフトウェアの構成を説明するブロック図である。 プレビュー表示を行う前の印刷アプリケーションのＵＩの一例を示す図である。 印刷先の印刷装置を選択する印刷アプリケーションのＵＩの一例を示す図である。 印刷設定を行うための印刷アプリケーションのＵＩの一例を示す図である。 データ処理装置の処理フロー示すフローチャートである。 プレビュー表示中の印刷アプリケーションのＵＩの一例を示す図である。 印刷中の印刷アプリケーションのＵＩの一例を示す図である。 実施例２のシステム全体の構成を示す図である。 実施例２のデータ処理装置の処理フロー示すフローチャートである。 実施例２の印刷先の印刷装置を選択するＵＩの一例を示す図である。

本明細書ではスマートフォンなどのモバイル端末に保存しているＪＰＥＧ画像やＰＤＦ（Ｐｏｒｔａｂｌｅ Ｄｏｃｕｍｅｎｔ Ｆｏｒｍａｔ）といった原稿ファイルに基づいて印刷装置を用いた印刷を行う印刷アプリケーションについて述べる。印刷アプリケーションは、ユーザーが選択した原稿ファイルを、印刷装置がサポートするＰＤＬデータ（Ｐａｇｅ Ｄｅｓｃｒｉｐｔｉｏｎ Ｌａｎｇｕａｇｅと呼ばれる印刷データであり、例えば、キヤノン製レーザープリンター向けのＰＤＬデータの形式として“ＬＩＰＳ”がある）に変換し、さらに各種印刷設定情報（例えば、給紙トレイや印刷部数の情報）を付加して印刷ジョブを生成し、生成された印刷ジョブを印刷装置に送信することによって、印刷処理を実行する。

このような印刷アプリケーションの機能として本明細書ではさらに、非力なモバイル端末上で印刷ジョブを生成しないで、インターネット上などに配置されたサーバーコンピューター側で原稿ファイルを展開する方法について説明する。原稿ファイルをリソース資源の豊富なサーバーコンピューター側で処理させることで、モバイル端末上で展開が困難なファイル形式の原稿ファイル（例えば、Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ Ｏｆｆｉｃｅファイル）を扱うことができる。

また、近年、あらゆる業務にモバイル端末が導入されつつあり、次第にモバイル端末からの高品位印刷が求められるようになった。高品位な印刷を実現するためには、印刷装置がサポートするベクター形式のＰＤＬデータで印刷ジョブを生成して、生成された印刷ジョブを印刷装置に送信する必要がある。基本的にベクター形式のデータは解像度非依存のグラフィックコマンドで構成されることから、ベクター形式のＰＤＬデータで形成された印刷ジョブを受け取った印刷装置は、印刷装置で実現可能な最高の印刷解像度でレンダリングできる。このため、設定次第で印刷装置が持つ最高画質の印刷品位を引き出すことが出来る。

ＰＤＬはページ記述言語といわれ、特定ページサイズ（特定用紙サイズ）での出力イメージが記述されるデータであって、ページサイズが必ず定義される。また、ベクター形式のＰＤＬデータの場合、そのページ上に座標を指定して各種オブジェクト（例えば、図形や文字。図形や文字には色情報を含む）が配置される。よって、サーバーコンピューターで原稿ファイルを展開してベクター形式のＰＤＬデータを生成する際には、印刷する用紙サイズやカラー／モノクロの印刷設定情報をサーバーコンピューター側に伝える必要がある。

しかしながら、本明細書の印刷アプリケーションにおけるユーザー操作として、最終的に印刷設定（例えば、用紙サイズ、カラー／モノクロ、部数、給紙トレイなどの印刷設定）が確定するのは印刷アプリケーション上の印刷実行ボタン押下のタイミングである。よって、印刷実行ボタン押下までサーバーコンピューターにＰＤＬデータの生成命令を出さないように構成してしまうと、ユーザーが印刷実行ボタンを押下してから印刷装置が動作し始めるまでに時間を要してしまう。

［実施例１］
図１は、本発明の一実施形態におけるデータ処理システムの構成を示す図である。本例は、サーバーコンピューターとモバイル形態のデータ処理装置と印刷装置とがネットワークを介して通信可能なシステムである。

図１において、１０１はモバイル形態のデータ処理装置であって、印刷装置１０４に対して印刷ジョブ送信を指示するユーザーが使用するコンピューターである。１０４は印刷装置であって、プリンタ機能のほか、コピー機能、スキャナ機能及びファクス送信機能等を備える。また、印刷装置１０４はベクター形式のＰＤＬデータで形成された印刷ジョブを受け取ってレンダリングする機能を備える。

１０３は上記装置が接続されているＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）であって、ＬＡＮ１０３を介して上記装置は情報の相互通信を行っている。１０２は無線ＬＡＮターミナルである。無線ＬＡＮターミナル１０２は、一般的なネットワーク・ルーター機能を有した無線ＬＡＮの親機であって、家庭内や事務所などの中で無線ＬＡＮを提供している。また、データ処理装置１０１は無線ＬＡＮ接続機能を有し、無線ＬＡＮターミナル１０２を介してＬＡＮ１０３に参加することができる。データ処理装置１０１は、無線ＬＡＮターミナル１０２が提供する無線ＬＡＮエリアに入ると、予め設定していた認証情報を利用して自動的にＬＡＮ１０３のネットワークに参加することができる。

１０５はインターネット上に存在するサーバーコンピューターである。ＬＡＮ１０３はインターネットに接続されており、ＬＡＮ１０３のネットワークに参加している装置はサーバーコンピューター１０５にアクセスすることができる。

図２は、図１におけるデータ処理装置１０１のハードウェア構成を示すブロック図である。

なお、データ処理装置１０１は、モバイル端末やスマートフォンである。よって、小型端末用のオペレーティングシステムや、通話、データ通信を制御するプログラムが動いていても構わない。あるいは後述する音声制御部２０６、マイク・スピーカ２１３、位置検出制御部２１０、ＧＰＳセンサー２１６及び携帯電話データ通信部２１２等を備えないパーソナルコンピュータであっても構わない。

ハードウェアの各構成要素は、システムバス２０１に接続されている。ＲＯＭ２０３にはデータ処理装置１０１が起動した際に読み込まれるソフトウェアが格納されている。

ＲＡＭ２０４は、プログラムを実行するためのワークメモリエリアである。印刷アプリケーションが印刷ジョブを生成するワークメモリエリアであり、また、ＷｅｂブラウザがＷｅｂサーバーから取得してきたＷｅｂページデータやＷｅｂサービスにアクセスするための認証情報などを一時記憶するためのメモリでもある。記憶装置２０９は不揮発性の記憶装置であり、データ処理装置１０１におけるオペレーティングシステム及び、通話、データ通信を制御するアプリケーションが格納されており、ＣＰＵ２０２で実行される。データ通信を制御するアプリケーションとしては、印刷アプリケーションやＭａｉｌソフト、Ｗｅｂブラウザなどがある。他に記憶装置２０９にはデータ処理装置１０１の再起動後も保持しておく必要のある各種動作モード設定や、稼働ログなども格納される。

加えて、ＣＰＵ２０２が記憶装置２０９に記憶されているプログラムに基づき処理を実行することによって、図５に示されるようなデータ処理装置１０１のソフトウェア構成及び後述するフローチャートの各ステップの処理が実現される。

ＮｅｔｗｏｒｋＣｏｎｔｒｏｌｌｅｒ２０５は、無線ＬＡＮターミナル１０２を介してＬＡＮ１０３のネットワークに参加するための無線ＬＡＮ通信部２１１と、携帯キャリアの提供するネットワークに参加するための携帯電話データ通信部２１２の通信制御を行う。一般的に無線ＬＡＮのネットワークに参加できるとき、ＮｅｔｗｏｒｋＣｏｎｔｒｏｌｌｅｒ２０５は、無線ＬＡＮの接続を優先する。データ処理装置１０１が無線ＬＡＮのネットワークエリアから外れた場合には、携帯キャリアが提供する無線通信ネットワークへ参加する。

音声制御部２０６は、主に通話アプリケーションが起動しユーザーが電話をしているときに利用する。マイク・スピーカ２１３にて音声データの入出力を行い、音声制御部２０６は、その制御プログラムとの仲介を行っている。

表示制御部２０７は、データ処理装置１０１のディスプレイ２１４にて出力する情報の制御を行っている。入力制御部２０８は、データ処理装置１０１のボタンやタッチパネル２１５にてユーザーが指示した情報の制御を行っている。これらの音声制御部２０６、表示制御部２０７、入力制御部２０８を利用して、データ処理装置１０１上でのアプリケーションは、ネットワーク通信情報やデータ処理装置１０１のさまざまな情報をユーザーに提供する。位置検出制御部２１０は、ＧＰＳセンサー２１６からデータ処理装置１０１の位置情報を取得しオペレーティングシステムに提供する。これらの制御は、ＣＰＵ２０２で動くオペレーティングシステムにて制御される。

図３は、図１における印刷装置１０４のハードウェア構成を説明するブロック図である。なお、本例は、スキャナ機能と、プリンタ機能を有する複合機（ＭＦＰ（Ｍｕｌｔｉ Ｆｕｎｃｔｉｏｎ Ｐｅｒｐｈｅｒａｌ））の例を示す。

図３において、３０１はＩ／Ｏで、ネットワーク（ＬＡＮ）１０３などの通信媒介を介してデータ処理装置１０１と接続している。Ｉ／Ｏ３０１は複数の接続形態に対応するために複数個搭載されていてもよい。このＩ／Ｏ３０１を通して、印刷装置１０４は、デバイスＩＤやスキャンイメージをデータ処理装置１０１に渡す。またデータ処理装置１０１より、各種の制御コマンドを受けて処理を行う。Ｉ／Ｆ制御部３０２は、各種インタフェースの制御を行う。ＲＡＭ３０３は、一次記憶装置で、Ｉ／Ｏ３０１で取得した制御コマンドなどの外部データや、スキャナエンジン３１３で読み取られたイメージを格納する際に使用される。さらに、ＲＡＭ３０３は、プリンタコントローラ３１０で展開されたプリンタエンジン３０６に渡される前のイメージを格納する際にも使用される。

ＲＡＭ３０３の割り当て管理はＲＡＭ制御部３０４が行っている。画像データ調歩回路３０５は、プリンタコントローラ３１０やスキャナエンジン３１３によって取り込まれたＲＡＭ３０３に展開されたイメージをプリンタエンジン３０６の回転にあわせて出力する装置である。

プリンタエンジン３０６は紙などの出力メディアにイメージを現像する装置である。メインコントローラ３０８は、エンジンＩ／Ｆ３０７によりプリンタエンジン３０６の各種制御を行う。

また、メインコントローラ３０８は、制御の要のモジュールであり、スキャナコントローラ３０９やプリンタコントローラ３１０にＩ／Ｏ３０１経由でデータ処理装置１０１より受け取る制御言語の適切な振り分け処理を行う。さらに、メインコントローラ３０８は、それぞれのコントローラやユーザーインターフェース３１２からの支持をうけてプリンタエンジン３０６やスキャナエンジン３１３の制御を行う。

スキャナコントローラ３０９はデータ処理装置１０１より受けたスキャン制御コマンドをメインコントローラ３０８が解釈可能な内部実行命令に分解する。またスキャナエンジン３１３で読み取ったイメージをスキャン制御コマンドに変更する。

プリンタコントローラ３１０はデータ処理装置１０１より印刷ジョブをメインコントローラ３０８が解釈可能な展開イメージなどを含む内部実行命令に分解する。展開イメージはプリンタエンジンまで運ばれ、用紙などの出力メディアに印刷される。

図４は、図１におけるサーバーコンピューター１０５のハードウェア構成を説明するブロック図である。サーバーコンピューター１０５において、４０１はＣＰＵであり、ＲＯＭ４０３あるいは外部メモリ４０６に記憶されたアプリケーションプログラム等に基づいて処理を実行する。さらに、ＣＰＵ４０１はシステムバス４０７に接続される各デバイスを総括的に制御する。４０２はＲＡＭで、ＣＰＵ４０１の主メモリ、ワークエリア等として機能する。４０３はＲＯＭであり、基本Ｉ／Ｏプログラム等の記憶領域として機能する読み出し専用のメモリである。このＲＯＭ４０３あるいは外部メモリ４０６には、ＣＰＵ４０１の制御プログラムであるオペレーティングシステムプログラム（以下ＯＳ）等が記憶される。さらに外部メモリ４０６には上記アプリケーションプログラム等に基づく処理の際に使用するファイルやその他各種データを記憶する。４０４はネットワークＩ／Ｆであり、ネットワークへ接続しネットワーク通信を行う。４０５は外部メモリＩ／Ｆで、ハードディスク（ＨＤ）等の外部メモリ４０６とのアクセスを制御する。４０６は外部メモリであり、ブートプログラム、各種のアプリケーション、ユーザーファイル、編集ファイル等を記憶する。

サーバーコンピューター１０５は、ＣＰＵ４０１がＲＯＭ４０３や外部メモリ４０６に書き込まれた基本Ｉ／Ｏプログラム及びＯＳを実行している状態で動作する。基本Ｉ／ＯプログラムはＲＯＭ４０３に書き込まれており、ＯＳは外部メモリ４０６に書き込まれている。そしてコンピューターの電源がＯＮされたときに、基本Ｉ／Ｏプログラム中のイニシャルプログラムロード機能により、外部メモリ４０６からＯＳがＲＡＭ４０２に書き込まれ、ＯＳの動作が開始される。１０７はシステムバスであり、各デバイスを接続する。

図５は、図１に示したデータ処理装置１０１のソフトウェアの構成を説明するブロック図である。印刷アプリケーション５０３はＵＩ部５０１と印刷制御部５０２を有する。印刷制御部５０２は、通信可能な印刷装置１０４に対し、ＰＤＬデータと印刷設定情報で構成された印刷ジョブを生成し、その印刷ジョブを送信する機能を有している。ＵＩ部５０１は、上述した機能を実行するための各種のユーザーインターフェースを提供し、提供したユーザーインターフェースを介してユーザーからの要求を受け付けて、各機能処理の実行を管理している。

図６は、図１に示したサーバーコンピューター１０５のソフトウェア構成を説明するブロック図である。サーバーコンピューター１０５において、各モジュールは、外部メモリ４０６に保存されたファイルとして存在する。これらは実行時にＯＳやそのモジュールを利用するモジュールによってＲＡＭ４０２にロードされ実行されるプログラムモジュールである。また、データ変換モジュール６０５は、不図示のＣＤ−ＲＯＭあるいはネットワークを経由して外部メモリ４０６のＨＤに追加することが可能となっている。

６００はネットワークモジュールであり、各種コンピューターとのネットワーク通信を行う。ネットワークモジュール６００はＴＣＰ／ＩＰモジュール６０１、ＨＴＴＰモジュール６０２より構成される。ＴＣＰ／ＩＰモジュール６０１はＴＣＰ／ＩＰプロトコルでのネットワーク通信を行う。ＨＴＴＰモジュール６０２はトランスポート・プロトコルとしてＴＣＰを使用し、ＨＴＴＰプロトコルでのネットワーク通信を行う。６０４はＷｅｂサーバーサービスモジュールであり、データ処理装置１０１からのＨＴＴＰリクエストを受け取るとＨＴＴＰレスポンスを応答するサービスを提供する。データ変換モジュール６０５はネットワーク通信によりデータ処理装置１０１から受信した原稿ファイルを、データ処理装置１０１から受信した変換命令に従って各種印刷データ（例えば、ベクター形式のＰＤＬデータやＪＰＥＧ画像）に変換して生成し、その生成された印刷データをデータ処理装置１０１から取得可能な場所に配置する。

図７は、データ処理装置１０１のユーザーインターフェースであり、ユーザーからの各種入力操作の受け付けに対する処理を行う。７０１は、データ処理装置１０１に取り込まれた原稿ファイルを表示している。ここでは、データ処理装置１０１は取り込まれた原稿ファイルを展開する機能が無いため原稿をプレビューすることができず、７０１に示すようにアイコンのみ表示している。７０２は、サーバーコンピューターと通信を行い、原稿ファイルを各種データファイルに変換する処理が開始し、プレビューの実行指示を受け付けるトリガーボタンである。７０３は、印刷先として選択中の印刷装置のプリンターモデル名及び印刷装置のＩＰアドレスを表示すると同時に、印刷先の印刷装置を選択するための選択画面に遷移するボタンである。７０４は、印刷設定を設定するための画面に遷移するボタンである。ボタン７０４を押下することで、後述する図９に示す印刷設定画面に遷移し、各種印刷設定の変更を受け付ける受付部として機能する。７０５は、印刷実行の指示を受け付け、印刷処理の開始のトリガーとなるボタンである。ただし、図７の例では原稿ファイルを展開できていないため、印刷処理開始のトリガーとなる印刷実行ボタン７０５はＤｉｓａｂｌｅ状態（印刷実行の指示を受け付けない状態）である。

前述のボタン７０３が押下されると、図８に示す印刷装置の選択画面に遷移し、８０１に示すように印刷先の印刷装置を選択することができる。なお、本画面に列挙される印刷装置は次の手順に従って表示される。まず、データ処理装置１０１はデータ処理装置１０１が参加するＬＡＮ１０３上において、ＳＮＭＰ（Ｓｉｍｐｌｅ Ｎｅｔｗｏｒｋ Ｍａｎａｇｅｍｅｎｔ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）で管理されるネットワーク機器を探索する。続けてデータ処理装置１０１はその中からデータ処理装置１０１が印刷可能な印刷装置を判別して表示する。なお、図８の例では図１に図示していない印刷装置１０４と同様の複数の印刷装置がＬＡＮ１０３に参加しているものとする。

以下、ボタン７０２が押下されて変換（プレビュー作成）が指示されることにより開始される、印刷ジョブ生成処理の動作について説明する。

図１０は、データ処理装置１０１における印刷ジョブ生成処理についてのフローチャート及びサーバーコンピューター１０５との通信処理を示している。

Ｓ１００１では、クライアントコンピューターであるデータ処理装置１０１が、サーバーコンピューター１０５に、原稿ファイルをアップロードする。このとき、データ処理装置１０１がサーバーコンピューター１０５にアップロードした原稿ファイルを、データ処理装置１０１がのちほど実行する変換命令時に指定できるようにするため、サーバーコンピューター１０５は識別用のシリアルＩＤを発行する。そして、データ処理装置１０１はサーバーコンピューター１０５からのＨＴＴＰレスポンスの中でシリアルＩＤを受け取る。

Ｓ１００２においてデータ処理装置１０１は、原稿ファイルのプレビューを行うために、原稿ファイルを低解像度のＪＰＥＧ画像に変換して生成するための生成命令ファイルをサーバーコンピューター１０５に対してアップロードする。なお、本明細書ではプレビュー用の画像としてＪＰＥＧ画像を例に説明するが、他の形式としてＰＮＧやＧＩＦ形式を採用しても構わない。

生成命令ファイルはＸＭＬ形式のファイルであり、変換フォーマットやＳ１００１で得たシリアルＩＤが記載されている。生成命令ファイルは変換フォーマットとしてＪＰＥＧ画像又はＰＤＬデータが指定されており、さらに、ＪＰＥＧ画像であれば解像度が追加で指定され、ＰＤＬデータであれば用紙サイズ及びカラー／モノクロなど印刷設定が追加で指定されている。

Ｓ１００２でデータ処理装置１０１は原稿ファイルの変換フォーマットとしてＪＰＥＧ画像を指定し、解像度として低解像度を指定した生成命令ファイルをサーバーコンピューター１０５に送信する。そして、サーバーコンピューター１０５はＳ１００１にて受信した原稿ファイルを、前述の生成命令ファイルに従って変換することで低解像度のＪＰＥＧ画像を生成したのち、データ処理装置１０１が受信可能な場所に生成したＪＰＥＧ画像を配置する。さらに、データ処理装置１０１はサーバーコンピューター１０５からのＨＴＴＰレスポンスの中で生成されたＪＰＥＧ画像の場所を示すＵＲＬを受け取る。

Ｓ１００３では、原稿ファイルの変換フォーマットとしてＰＤＬデータが指定された生成命令ファイルをサーバーコンピューター１０５にアップロードする。具体的には、データ処理装置１０１は、ボタン７０２が押下された時点で図９のユーザーインターフェースを用いて設定された印刷設定を用いて、原稿ファイルをＰＤＬデータに変換して生成する生成命令ファイルをサーバーコンピューター１０５にアップロードする。そしてＳ１００２と同様に、前記生成命令ファイルを受け取ったサーバーコンピューター１０５は、Ｓ１００１にて受信した原稿ファイルを、生成命令ファイルに従って変換することでＰＤＬデータを生成したのち、データ処理装置１０１が受信可能な場所に生成したＰＤＬデータを配置する。さらに、データ処理装置１０１はサーバーコンピューター１０５からのＨＴＴＰレスポンスの中で生成されたＰＤＬデータの場所を示すＵＲＬを受け取る。

Ｓ１００４においてデータ処理装置１０１は、Ｓ１００２及びＳ１００３で取得したＵＲＬから低解像度のＪＰＥＧ画像及びＰＤＬデータのダウンロードを開始する。ダウンロードの通信コネクションは複数持つことが出来る。例えば、通信コネクションを２本持つ場合、低解像度のＪＰＥＧ画像のダウンロード用に１本使用し、ＰＤＬデータのダウンロード用に１本使用すれば、計２本を使用することになる。

Ｓ１００５においてデータ処理装置１０１は、１ページ目の低解像度のＪＰＥＧ画像をダウンロード完了したかを判定する。１ページ目の低解像度のＪＰＥＧ画像のダウンロードが完了した場合（Ｓ１００５：Ｙｅｓ）、処理をＳ１００６に進める。１ページ目の低解像度のＪＰＥＧ画像のダウンロードが未完了の場合、１ページ目の低解像度のＪＰＥＧ画像のダウンロードの完了を待つ（Ｓ１００５：Ｎｏ）。

Ｓ１００６では、クライアントコンピューターであるデータ処理装置１０１のユーザーインターフェースとして図１１に示す画面を表示する。図１１の画面ではダウンロードした低解像度のＪＰＥＧ画像に基づいて原稿ファイルのプレビュー１１０１が表示され、また、印刷実行ボタン７０５がＥｎａｂｌｅ状態（印刷実行の指示を受け付ける状態）で表示されるため、印刷処理開始のトリガーを受け付けることができる。なお、原稿ファイルが複数ページで構成されている場合、プレビュー用の低解像度ＪＰＥＧ画像は複数枚で構成されるが、例えばダウンロードが未完了の２ページ目以降のプレビューが出来ないケースがある。このとき、１１０２に示すように、該当のページがダウンロード中であることがわかる表示を行う。

ここで、ユーザーは図７のボタン７０２が押下されてから次に説明するＳ１００７で印刷実行ボタンが押下されるまで、図９のユーザーインターフェースを用いて自由に印刷設定を変更することができる。その結果、プレビューを行ったタイミングの印刷設定と、印刷実行を行ったタイミングの印刷設定が異なっている場合がある。

Ｓ１００７では、Ｓ１００６でＥｎａｂｌｅ状態で表示された印刷実行ボタンがユーザー操作によって押下され、続いて印刷実行ボタンが押下されたタイミングの印刷設定とＳ１００３にて使用された印刷設定（ボタン７０２押下時に確定した印刷設定）を比較する。そして比較の結果、ユーザーによる印刷設定の変更がＰＤＬデータに影響のない範囲に収まっているかを判定する。

例えば、データ処理装置１０１の印刷アプリケーション５０３で設定可能な印刷設定が、図９に示すように「用紙サイズ」「カラーモード」「給紙トレイ」「部数」であれば、本明細書のＰＤＬデータに影響がある印刷設定項目は「用紙サイズ」と「カラーモード」である。つまり、Ｓ１００７では、ボタン７０２が押下されてからＳ１００７までの間において「用紙サイズ」もしくは「カラーモード」の印刷設定が変更されていれば、新たな印刷設定に基づく印刷データをサーバーからダウンロードする必要があると判定する。具体的には本明細書では、用紙サイズがＡ３からＡ４に変更された場合や、カラーモードがカラーからモノクロに変更された場合に、Ａ４やモノクロに基づく印刷データをダウンロードする必要があると判定する。

なお、本明細書では前述の具体例の場合に変更後の印刷設定に基づく印刷データを再度ダウンロードする必要があると判定したが、次のように構成することで同じ具体例でも変更後の印刷設定に基づく印刷データを再度ダウンロードする必要はないと判定しても構わない。その構成とは例えばカラーモードであれば、カラーの印刷データをモノクロの印刷データにデータ処理装置１０１内部で変更できる機能を備えるように構成することである。これによってデータ処理装置１０１は、カラーモードをカラーからモノクロに変更されても、データ処理装置１０１内部で印刷データを変更することができるため、変更後の印刷設定に基づく印刷データを再度ダウンロードする必要はないと判定することができる。

Ｓ１００７では、ユーザーによって印刷設定が変更されていない場合や、印刷設定の変更がＰＤＬデータに影響のない範囲に収まっていた場合には（Ｓ１００７：Ｙｅｓ）、処理をＳ１０１０に進める。この場合、印刷設定が変更されていたとしても新たな印刷設定に基づくＰＤＬデータをサーバーコンピューター１０５からダウンロードする必要がない。一方、ユーザーからの印刷設定の変更がＰＤＬデータに影響のない範囲に収まっていなかった場合（Ｓ１００７：Ｎｏ）、データ処理装置１０１は新たな印刷設定に基づくＰＤＬデータをダウンロードする必要があるので、処理をＳ１００８に進める。なお、Ｓ１００７のタイミングで、図１２に示すように、印刷処理中であることがわかるユーザーインターフェースに切り替える。図１２において、１２０１は原稿ファイルの１ページ目のプレビューであり、１２０２は印刷中であることを示すメッセージであり、１２０３は印刷処理をキャンセルしてユーザーインターフェースを直前の図１１の状態に戻すキャンセルボタンである。

Ｓ１００８では、新たな印刷設定に基づくＰＤＬデータを改めてダウンロードする必要があるので、再び原稿ファイルの変換フォーマットとしてＰＤＬデータが指定された生成命令ファイルをサーバーコンピューター１０５にアップロードする。具体的には、データ処理装置１０１は、印刷実行ボタン７０５が押下された時点で図９のユーザーインターフェースを用いて設定された印刷設定を用いて、原稿ファイルをＰＤＬデータに変換して生成する生成命令ファイルをサーバーコンピューター１０５にアップロードする。そしてＳ１００２やＳ１００３と同様に、前記生成命令ファイルを受け取ったサーバーコンピューター１０５は、Ｓ１００１にて受信した原稿ファイルを、生成命令ファイルに従って変換することでＰＤＬデータを生成したのち、データ処理装置１０１が受信可能な場所に生成したＰＤＬデータを配置する。さらに、データ処理装置１０１はサーバーコンピューター１０５からのＨＴＴＰレスポンスの中で生成されたＰＤＬデータの場所を示すＵＲＬを受け取る。

Ｓ１００９においてデータ処理装置１０１は、Ｓ１００４でダウンロードを開始しているＰＤＬデータのダウンロードを停止し、さらに、Ｓ１００８で新規に生成されたＰＤＬデータのダウンロードを開始する。なお、Ｓ１００９のタイミングにおいて、Ｓ１００４で開始したＰＤＬデータのダウンロードが既に完了している場合、Ｓ１００９におけるダウンロードの停止処理が行われないことはいうまでもない。

Ｓ１０１０においてデータ処理装置１０１は、Ｓ１００４で開始したプレビュー用の低解像度ＪＰＥＧ画像のダウンロードを停止する。Ｓ１００７の時点においてユーザーから印刷実行処理が開始され、図１２の１２０１に示すように原稿ファイルの２ページ目以降をプレビューする必要がない。よって、ＰＤＬデータのダウンロード速度を向上させるためにも、プレビュー用の低解像度ＪＰＥＧ画像のダウンロードを停止する。なお、Ｓ１００４で開始したプレビュー用の低解像度ＪＰＥＧ画像のダウンロードが既に完了している場合、Ｓ１０１０におけるダウンロードの停止処理が行われないことはいうまでもない。

Ｓ１０１１においてデータ処理装置１０１は、印刷実行ボタン７０５が押下された時点で図９のユーザーインターフェースを用いて設定されていた印刷設定に基づき、印刷設定情報（給紙トレイや印刷部数の情報）を生成する。さらにデータ処理装置１０１は、生成した印刷設定情報をＰＤＬデータのヘッダ部分に付加し、印刷ジョブとして構成する。

Ｓ１０１２においてデータ処理装置１０１は、図１１の７０３で選択されている印刷装置１０４に対して印刷ジョブの送信を開始する。前述のように印刷ジョブは、印刷設定情報とＰＤＬデータで構成されている。このうち、印刷設定情報についてはデータ処理装置１０１内で生成するため、Ｓ１０１２を開始してすぐに印刷装置１０４に送信することができる。一方、ＰＤＬデータについてはサーバーコンピューター１０５からダウンロードするデータであり、ダウンロードが完了するまで時間がかかるため、ダウンロード済みの部分的なデータから順次印刷装置１０４に送信する。このように部分的なＰＤＬデータを受け取った印刷装置１０４は、その後に全てのＰＤＬデータが受信できることを見越して、印刷準備のための駆動を始めることができる。また、印刷装置１０４が受信したＰＤＬデータに複数ページ分の出力イメージが記述されている場合、印刷装置１０４は原稿ファイルの各ページ分に相当するＰＤＬデータ部分を受け取るたびに、前記各ページの排紙までの印刷処理を行うことができる。つまりＳ１００７において、ユーザーからの印刷設定の変更がＰＤＬデータに影響ない範囲に収まっていた場合には（Ｓ１００７：Ｙｅｓ）、ユーザーが印刷実行ボタンを押下してすぐに印刷装置１０４を動作し始めることが出来る。

Ｓ１０１３においてデータ処理装置１０１は、印刷ジョブの送信が完了しないうちに、キャンセル実行のユーザー操作があったかどうかを判定する。ユーザーからのキャンセル実行は、図１２の１２０３に示すキャンセルボタンの押下がトリガーとなる。印刷ジョブの送信が完了しないうちにユーザーからキャンセル実行された場合は（Ｓ１０１３：Ｙｅｓ）、処理をＳ１０１４に進める。ユーザーからキャンセル実行されなかった場合には（Ｓ１０１３：Ｎｏ）、印刷ジョブの送信が完了したことになり、処理をＳ１０１５に処理を進める。

Ｓ１０１４においてデータ処理装置１０１は、ユーザーインターフェースを図１１の状態に戻すため、Ｓ１０１０で停止したプレビュー用の低解像度ＪＰＥＧ画像のダウンロードを再開し、処理をＳ１００７に戻す。なお、Ｓ１００４で開始したプレビュー用の低解像度ＪＰＥＧ画像のダウンロードが既に完了している場合、Ｓ１０１４におけるダウンロードの再開処理が行われないことはいうまでもない。

Ｓ１０１５では、データ処理装置１０１から印刷装置１０４に対する印刷ジョブの送信が完了したため、印刷ジョブに係るデータの削除を行う。データ処理装置１０１は、Ｓ１００２、Ｓ１００３及びＳ１００８においてサーバーコンピューター１０５側で生成したデータについては、Ｓ１００１で得たシリアルＩＤを指定してサーバーコンピューター１０５に削除するように命令する。これによりサーバーコンピューター１０５は生成したデータを削除する。そして、データ処理装置１０１はサーバーコンピューター１０５からのＨＴＴＰレスポンスにより削除結果を取得する。また、データ処理装置１０１は、Ｓ１００２、Ｓ１００３及びＳ１００８において、データ処理装置１０１にダウンロードしたデータがあるので、前記ダウンロードしたデータの削除を行い、処理を終了する。

以上の処理により、印刷実行時にユーザーが指定している印刷設定がＰＤＬデータに影響ない印刷設定に収まっている場合、ダウンロード途中もしくはダウンロード完了済みのＰＤＬデータをそのまま使用して印刷ジョブを生成するので、ユーザーが印刷実行ボタンを押下してから印刷装置が動作し始めるまでの時間を短縮することができる。

［実施例２］
データ処理装置１０１が印刷先の印刷装置として、ベクター形式のＰＤＬデータを処理できる印刷装置だけでなく、ＪＰＥＧ画像といったラスターデータのみを処理する廉価モデルの印刷装置（以降、ＪＰＥＧベースの印刷装置と呼ぶ）を含む場合がある。その場合において、データ処理装置１０１は、サーバーコンピューター１０５に原稿ファイルをアップロードして原稿ファイルを変換して生成する際のデータ形式の指定は、印刷先となる印刷装置にあわせて変更する必要がある。以下、データ処理装置１０１が選択可能な印刷装置は、ＰＤＬデータに対応する印刷装置及びＪＰＥＧベースの印刷装置の２種類があることを前提に、実施例１において複数種類の印刷データを扱った場合について、実施例２として説明する。

図１３は本実施例２におけるデータ処理システムの構成を示す図であり、実施例１における図１に対し、ＪＰＥＧベースの印刷装置１０６が追加されている。本実施例２は実施例１と同様に図７のボタン７０２を押下して開始される印刷ジョブ生成処理であり、図１４に示すフローチャートを用いて具体的に説明する。

Ｓ１４０１においてデータ処理装置１０１は、ボタン７０２が押下されたタイミングで、同じく図７の７０３で指定されている印刷装置の種類が、ＰＤＬデータに対応する印刷装置１０４であるか、ＪＰＥＧベースの印刷装置１０６であるかを判定する。

印刷装置が対応するデータフォーマットが何であるかの判定については、データ処理装置１０１が参加するＬＡＮ１０３上において、データ処理装置１０１がＳＮＭＰで管理されるネットワーク機器の探索時に用いるＭＩＢ（Ｍａｎａｇｅｍｅｎｔ Ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ Ｂａｓｅ）情報に基づいて行われる。ＭＩＢとは、ＳＮＭＰで管理されるネットワーク機器が、自分の状態を外部に知らせるために公開する情報のことをいい、ＲＦＣ１２１３で規定されている。なお、印刷装置が対応するデータフォーマットを問い合わせるためのＭＩＢは、“ｐｒｔＩｎｔｅｒｐｒｅｔｅｒＤｅｓｃｒｉｐｔｉｏｎ”を使用する。

Ｓ１４０１において、７０３に指定されている印刷装置の種類が、ＰＤＬデータに対応する印刷装置１０４であれば、処理をＳ１４０２に進める。Ｓ１４０１において、７０３に指定されている印刷装置の種類が、ＪＰＥＧベースの印刷装置１０６であれば、処理をＳ１４０６に進める。

Ｓ１４０２、Ｓ１４０３、Ｓ１４０４及びＳ１４０５は、実施例１におけるＳ１００１、Ｓ１００２、Ｓ１００３及びＳ１００４と同一である。また、Ｓ１４０６についても、実施例１におけるＳ１００１と同一である。

Ｓ１４０７においてデータ処理装置１０１は、原稿ファイルを印刷装置１０６が対応するフォーマットであるＪＰＥＧ画像に変換するために、原稿ファイルを高解像度のＪＰＥＧ画像に変換して生成するための生成命令ファイルをサーバーコンピューター１０５に対してアップロードする。実施例１と同様に生成命令ファイルにはＳ１４０６で得たシリアルＩＤが記載されている。Ｓ１４０７の生成命令ファイルで指定するＪＰＥＧ画像の解像度は印刷に耐えうる品位とするため、例えば３００ｄｐｉや６００ｄｐｉの解像度が指定される。前述の生成命令ファイルを受け取ったサーバーコンピューター１０５は、Ｓ１４０６で受信した原稿ファイルを、生成命令ファイルに従って変換することで高解像度のＪＰＥＧ画像を生成したのち、データ処理装置１０１が受信可能な場所に生成したＪＰＥＧ画像を配置する。さらに、データ処理装置１０１はサーバーコンピューター１０５からのＨＴＴＰレスポンスの中で生成されたＪＰＥＧ画像の場所を示すＵＲＬを受け取る。

Ｓ１４０８においてデータ処理装置１０１は、受け取ったＵＲＬから高解像度のＪＰＥＧ画像及びＰＤＬデータのダウンロードを開始する。なお、Ｓ１４０８でダウンロードする高解像度ＪＰＥＧ画像は印刷とプレビューで兼用する。

Ｓ１４０９においてデータ処理装置１０１は、１ページ目のＪＰＥＧ画像（Ｓ１４０３を通った場合は低解像度ＪＰＥＧ画像、Ｓ１４０７を通った場合は高解像度のＪＰＥＧ画像）をダウンロード完了したかを判定する。１ページ目のＪＰＥＧ画像のダウンロードが完了した場合（Ｓ１４０９：Ｙｅｓ）、処理をＳ１４１０に進める。１ページ目のＪＰＥＧ画像のダウンロードが未完了の場合、１ページ目のＪＰＥＧ画像のダウンロードの完了を待つ（Ｓ１４０９：Ｎｏ）。

Ｓ１４１０では、クライアントコンピューターであるデータ処理装置１０１のユーザーインターフェースを図１１の１１０１に示すように原稿ファイルのプレビューに切り替え、また、７０５に示すように印刷実行ボタンをＥｎａｂｌｅにし、印刷処理開始のトリガーを受け付ける。また、７０４を押下することで、図１５に示す印刷装置の選択画面に遷移し、印刷先とする印刷装置を選択することができる。なお、図１５は図１３で示したデータ処理システムの構成における印刷装置の探索結果であって、１５０１はＰＤＬデータに対応する印刷装置１０４であり、１５０２はＪＰＥＧベースの印刷装置１０６である。ユーザーは任意の印刷装置を選択することができる。

Ｓ１４１１では、Ｓ１４１０でＥｎａｂｌｅにした印刷実行ボタンがユーザー操作によって押下された時点で、図１１の７０３で出力先として表示されている印刷装置がＰＤＬデータに対応する印刷装置１０４であるか、ＪＰＥＧベースの印刷装置１０６であるかを判定する。Ｓ１４１１において、７０３に指定されている印刷装置の種類が、ＰＤＬデータに対応する印刷装置１０４であれば、処理をＳ１４１２に進める。Ｓ１４１１において、７０３に指定されている印刷装置の種類が、ＪＰＥＧベースの印刷装置１０６であれば、処理をＳ１４２２に進める。

Ｓ１４１２では、データ処理装置１０１は、これまでの処理でＳ１４０５を通ってＰＤＬデータのダウンロードを実行していたかどうかを判定する。ＰＤＬデータのダウンロードを実行していた場合（Ｓ１４１２：Ｙｅｓ）、処理をＳ１４１３に進める。ＰＤＬデータのダウンロードを実行していない場合（Ｓ１４１２：Ｎｏ）、処理をＳ１４１４に処理を進める。

Ｓ１４１４、Ｓ１４１５、Ｓ１４１６、Ｓ１４１７、Ｓ１４１８、Ｓ１４１９、Ｓ１４２０及びＳ１４２１は、実施例１におけるＳ１００８、Ｓ１００９、Ｓ１０１０、Ｓ１０１１、Ｓ１０１２、Ｓ１０１３、Ｓ１０１４及びＳ１０１５と同一である。なお、Ｓ１４２０の実行後は、Ｓ１４１１に処理を進める。

Ｓ１４２２では、データ処理装置１０１は、これまでの処理でＳ１４０７を通って高解像度ＪＰＥＧ画像のダウンロードを実行していたかどうかを判定する。高解像度ＪＰＥＧ画像のダウンロードを実行していた場合（Ｓ１４２２：Ｙｅｓ）、処理をＳ１４２９に進める。高解像度ＪＰＥＧ画像のダウンロードを実行していない場合（Ｓ１４２２：Ｎｏ）、処理をＳ１４２３に処理を進める。

本実施例でも、ユーザーは図７のボタン７０２が押下されてから前述のＳ１４１１で印刷実行ボタンが押下されるまで、図９のユーザーインターフェースを用いて自由に印刷設定を変更することができる。その結果、次のＳ１４２９で説明するようにプレビューを行ったタイミングの印刷設定と、印刷実行を行ったタイミングの印刷設定が異なっている場合がある。

Ｓ１４２９では、データ処理装置１０１は、印刷実行ボタンが押下されたタイミングの印刷設定とＳ１４０７にて使用された印刷設定（ボタン７０２押下時に確定した印刷設定）を比較し、用紙サイズが変更されているかどうかを判定する。用紙サイズが変更されていた場合（Ｓ１４２９：Ｙｅｓ）、処理をＳ１４３０に進める。用紙サイズが変更していない場合（Ｓ１４２９：Ｎｏ）、処理をＳ１４２５に処理を進める。

Ｓ１４３０ではダウンロードした高解像度ＪＰＥＧを印刷実行ボタンが押下されたタイミングの用紙サイズに変更する。具体的には元の用紙サイズがＡ４で変更後の用紙サイズがＡ３であれば、Ａ４をＡ３のサイズに引き伸ばす。

Ｓ１４２３の処理はＳ１４０７と同一である。すなわち、データ処理装置１０１は、原稿ファイルを印刷装置１０６が対応するフォーマットであるＪＰＥＧ画像に変換するために、原稿ファイルを高解像度のＪＰＥＧ画像に変換して生成するための生成命令ファイルをサーバーコンピューター１０５に対してアップロードする。そして、データ処理装置１０１はサーバーコンピューター１０５からのＨＴＴＰレスポンスの中で生成されたＪＰＥＧ画像の場所を示すＵＲＬを受け取る。

Ｓ１４２４においてデータ処理装置１０１はＳ１４０５で開始した低解像度ＪＰＥＧ画像とＰＤＬデータのダウンロードを停止し、代わりにＳ１４２３で受け取ったＵＲＬから高解像度ＪＰＥＧ画像のダウンロードを開始する。なお、Ｓ１４２４でダウンロードする高解像度ＪＰＥＧ画像は印刷用だけでなく、後述のＳ１４２７の処理で印刷処理がキャンセルされた場合（Ｓ１４２７：Ｙｅｓ）、その後のプレビュー用にも使用される。

Ｓ１４２５においてデータ処理装置１０１は、印刷実行ボタン７０５が押下された時点で図９のユーザーインターフェースを用いて設定されていた印刷設定に基づき、印刷設定情報を生成する。さらにデータ処理装置１０１は、生成した印刷設定情報を高解像度ＪＰＥＧ画像に付加し、印刷ジョブとして構成する。

Ｓ１４２６においてデータ処理装置１０１は、図１１の７０３で選択されている印刷装置１０６に対して印刷ジョブの送信を開始する。Ｓ１４２６で送信する印刷ジョブは、印刷設定情報と高解像度ＪＰＥＧ画像で構成されているが、印刷設定情報はデータ処理装置１０１内で生成するため、Ｓ１４２６を開始してすぐに印刷装置１０６に送信することができる。一方、高解像度ＪＰＥＧ画像はサーバーコンピューター１０５からダウンロードするデータであり、ダウンロードが完了するまで時間がかかるため、ダウンロード済みの部分的なデータから順次印刷装置１０６に送信する。このように部分的な高解像度ＪＰＥＧ画像を受け取った印刷装置１０６は、その後に全ての高解像度ＪＰＥＧ画像が受信できることを見越して、印刷準備のための駆動を始めることができる。また、原稿ファイルが複数ページで構成されており、そのため高解像度ＪＰＥＧ画像も複数になる場合、印刷装置１０６は原稿ファイルの各ページに相当する１ページ分の高解像度ＪＰＥＧ画像を受け取るたびに、前記各ページの排紙までの印刷処理を行うことができる。

Ｓ１４２７においてデータ処理装置１０１は、印刷装置１０６への印刷ジョブの送信が完了しないうちに、キャンセル実行のユーザー操作があったかどうかを判定する。ユーザーからのキャンセル実行は、図１２の１２０３に示すキャンセルボタンの押下がトリガーとなる。印刷ジョブの送信が完了しないうちにユーザーからキャンセル実行された場合は（Ｓ１４２７：Ｙｅｓ）、処理をＳ１４１１に進め、ユーザーインターフェースを図１１の状態に戻す。ユーザーからキャンセル実行されなかった場合には（Ｓ１４２７：Ｎｏ）、印刷ジョブの送信が完了したことになり、処理をＳ１４２８に処理を進める。

Ｓ１４２８は、実施例１におけるＳ１０１５と同様である。

以上の処理により、データ処理装置が複数種類の印刷装置を選択可能としていても、ユーザーが原稿ファイルの変換実行ボタンを押下するタイミングと、ユーザーが印刷実行ボタンを押下するタイミングで印刷装置の種類が同一であるとき、ダウンロード途中もしくはダウンロード完了済みのデータをベースに印刷ジョブが生成できるので、ユーザーが印刷実行ボタンを押下してから印刷装置が動作し始めるまでの時間を短縮することができるという実施例１と同様の効果を得ることができる。

（その他の実施例）
本発明は、上述の実施形態の１以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピューターにおける１つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、１以上の機能を実現する回路（例えば、ＡＳＩＣ）によっても実現可能である。

Claims (15)

1. 第１の印刷設定に基づく第１の印刷データをサーバーからダウンロードする処理を開始する処理手段と、
   前記第１の印刷設定から第２の印刷設定への変更を受け付ける受付手段と、
   印刷実行の指示を受け付けた場合に、ダウンロードした印刷データに基づく印刷ジョブを印刷装置に送信する送信手段と、を有し、
   前記受付手段が前記第１の印刷設定から前記第２の印刷設定への変更を受け付けて、かつ前記第２の印刷設定に基づく第２の印刷データを前記サーバーからダウンロードする必要がある場合に、前記処理手段は、前記第１の印刷データをダウンロードする処理の停止と、前記第２の印刷データを前記サーバーからダウンロードする処理の開始を行い、前記送信手段は前記第２の印刷データに基づく印刷ジョブを前記印刷装置に送信し、
   前記受付手段が前記第１の印刷設定から前記第２の印刷設定への変更を受け付けて、かつ前記第２の印刷データを前記サーバーから取得する必要がない場合に、前記送信手段は前記第１の印刷データと前記第２の印刷設定に基づく印刷ジョブを前記印刷装置に送信することを特徴とするデータ処理装置。
2. 前記処理手段は、プレビューの実行指示を受け付けた場合に、プレビュー用の画像と前記第１の印刷データをダウンロードし、
   前記データ処理装置は、前記プレビュー用の画像に基づいてプレビューを表示する表示手段を有し、
   前記送信手段は、前記プレビューが表示された後に前記印刷実行の指示を受け付けた場合に、前記第１の印刷データ又は前記第２の印刷データに基づく前記印刷ジョブを前記印刷装置に送信することを特徴とする請求項１に記載のデータ処理装置。
3. 前記表示手段は、前記印刷実行の指示を受け付けない状態で印刷実行ボタンを表示し、前記プレビューの実行指示を受け付け、かつ少なくとも１ページ分の前記プレビュー用の画像をダウンロードした場合に、前記印刷実行の指示を受け付ける状態で前記印刷実行ボタンを表示することを特徴とする請求項２に記載のデータ処理装置。
4. 前記処理手段は、原稿ファイルをアップロードし、前記第１の印刷設定と前記原稿ファイルに基づく前記第１の印刷データをダウンロードし、前記第２の印刷データを前記サーバーからダウンロードする必要がある場合に、前記第２の印刷設定と前記原稿ファイルに基づく前記第２の印刷データを前記サーバーからダウンロードすることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項に記載のデータ処理装置。
5. 前記第１の印刷設定から前記第２の印刷設定への変更が前記第１の印刷データに影響のない範囲に収まっているかを判定する判定手段を有し、
   前記処理手段は、前記判定手段が前記第１の印刷設定から前記第２の印刷設定への変更が前記第１の印刷データに影響のない範囲に収まっていないと判定した場合に、前記第２の印刷データを前記サーバーからダウンロードすることを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１項に記載のデータ処理装置。
6. 前記判定手段は、特定の印刷設定項目が変更されていない場合に、前記第１の印刷設定から前記第２の印刷設定への変更が前記第１の印刷データに影響のない範囲に収まっていると判定することを特徴とする請求項５に記載のデータ処理装置。
7. 印刷先が第１の印刷装置であるか第２の印刷装置であるかを判定する判定手段と、を有し、
   前記処理手段は、前記判定手段が印刷先は前記第１の印刷装置であると判定し、かつプレビューの実行指示を受け付けた場合に、前記プレビュー用の画像と前記第１の印刷データをダウンロードし、前記判定手段が印刷先は前記第２の印刷装置であると判定し、かつプレビューの実行指示を受け付けた場合に、プレビュー用と印刷用で兼用する前記第１の印刷データをダウンロードすることを特徴とする請求項２に記載のデータ処理装置。
8. コンピュータに、
   第１の印刷設定に基づく第１の印刷データをサーバーからダウンロードする処理を開始する処理工程と、
   前記第１の印刷設定から第２の印刷設定への変更を受け付ける受付工程と、
   印刷実行の指示を受け付けた場合に、ダウンロードした印刷データに基づく印刷ジョブを印刷装置に送信する送信工程と、を実行させ、
   前記受付工程で前記第１の印刷設定から前記第２の印刷設定への変更を受け付けて、かつ前記第２の印刷設定に基づく第２の印刷データを前記サーバーからダウンロードする必要がある場合に、前記処理工程は、前記第１の印刷データをダウンロードする処理の停止と、前記第２の印刷データを前記サーバーからダウンロードする処理の開始を行い、前記送信工程は前記第２の印刷データに基づく印刷ジョブを前記印刷装置に送信し、
   前記受付工程で前記第１の印刷設定から前記第２の印刷設定への変更を受け付けて、かつ前記第２の印刷データを前記サーバーから取得する必要がない場合に、前記送信工程は前記第１の印刷データと前記第２の印刷設定に基づく印刷ジョブを前記印刷装置に送信することを特徴とするプログラム。
9. 前記コンピュータに、
   前記処理工程は、プレビューの実行指示を受け付けた場合に、プレビュー用の画像と前記第１の印刷データをダウンロードし、
   前記データ処理装置は、前記プレビュー用の画像に基づいてプレビューを表示する表示工程を実行させ、
   前記送信工程は、前記プレビューが表示された後に前記印刷実行の指示を受け付けた場合に、前記第１の印刷データ又は前記第２の印刷データに基づく前記印刷ジョブを前記印刷装置に送信することを特徴とする請求項８に記載のプログラム。
10. 前記表示工程は、前記印刷実行の指示を受け付けない状態で印刷実行ボタンを表示し、前記プレビューの実行指示を受け付け、かつ少なくとも１ページ分の前記プレビュー用の画像をダウンロードした場合に、前記印刷実行の指示を受け付ける状態で前記印刷実行ボタンを表示することを特徴とする請求項９に記載のプログラム。
11. 前記処理工程は、原稿ファイルをアップロードし、前記第１の印刷設定と前記原稿ファイルに基づく前記第１の印刷データをダウンロードし、前記第２の印刷データを前記サーバーからダウンロードする必要がある場合に、前記第２の印刷設定と前記原稿ファイルに基づく前記第２の印刷データを前記サーバーからダウンロードすることを特徴とする請求項８乃至１０のいずれか１項に記載のプログラム。
12. 前記コンピュータに、
    前記第１の印刷設定から前記第２の印刷設定への変更が前記第１の印刷データに影響のない範囲に収まっているかを判定する判定工程を実行させ、
    前記処理工程は、前記判定工程で前記第１の印刷設定から前記第２の印刷設定への変更が前記第１の印刷データに影響のない範囲に収まっていないと判定した場合に、前記第２の印刷データを前記サーバーからダウンロードすることを特徴とする請求項８乃至１１のいずれか１項に記載のプログラム。
13. 前記判定工程は、特定の印刷設定項目が変更されていない場合に、前記第１の印刷設定から前記第２の印刷設定への変更が前記第１の印刷データに影響のない範囲に収まっていると判定することを特徴とする請求項１２に記載のプログラム。
14. 前記コンピュータに、
    印刷先が第１の印刷装置であるか第２の印刷装置であるかを判定する判定工程と、を実行させ、
    前記処理工程は、前記判定工程で印刷先は前記第１の印刷装置であると判定し、かつプレビューの実行指示を受け付けた場合に、前記プレビュー用の画像と前記第１の印刷データをダウンロードし、前記判定工程で印刷先は前記第２の印刷装置であると判定し、かつプレビューの実行指示を受け付けた場合に、プレビュー用と印刷用で兼用する前記第１の印刷データをダウンロードすることを特徴とする請求項９に記載のプログラム。
15. 第１の印刷設定に基づく第１の印刷データをサーバーからダウンロードする処理を開始する処理工程と、
    前記第１の印刷設定から第２の印刷設定への変更を受け付ける受付工程と、
    印刷実行の指示を受け付けた場合に、ダウンロードした印刷データに基づく印刷ジョブを印刷装置に送信する送信工程と、を有し、
    前記受付工程で前記第１の印刷設定から前記第２の印刷設定への変更を受け付けて、かつ前記第２の印刷設定に基づく第２の印刷データを前記サーバーからダウンロードする必要がある場合に、前記処理工程は、前記第１の印刷データをダウンロードする処理の停止と、前記第２の印刷データを前記サーバーからダウンロードする処理の開始を行い、前記送信工程は前記第２の印刷データに基づく印刷ジョブを前記印刷装置に送信し、
    前記受付工程で前記第１の印刷設定から前記第２の印刷設定への変更を受け付けて、かつ前記第２の印刷データを前記サーバーから取得する必要がない場合に、前記送信工程は前記第１の印刷データと前記第２の印刷設定に基づく印刷ジョブを前記印刷装置に送信することを特徴とする制御方法。

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